説明

停電・瞬低エリア表示システム、停電・瞬低エリア表示方法、及び停電・瞬低エリア表示プログラム

【課題】停電・舜低エリアを広域の地図の上に精度良く表示できる停電・舜低エリア表示システムを提供すること。
【解決手段】電力が母線及び配電線を介して供給される地域を複数のエリアに分割し、複数のエリアの地図を示す地図情報を記憶する第1の記憶部と、母線を示す母線情報と、配電線を示す配電線情報と、電力が配電線を介して供給される受電者の住所を示す受電者情報と、を対応付けて記憶する第2の記憶部と、母線及び配電線の少なくとも一方において停電又は瞬低が発生した場合、第1の記憶部から地図情報を読み出すとともに、第2の記憶部から停電又は瞬低の発生位置の母線情報及び配電線情報に対応する受電者情報を読み出し、受電者情報から地図情報の中の発生位置に対応するエリアを特定し、地図情報の中の特定エリアを停電又は瞬低の発生エリアとして識別表示させる識別表示制御部と、を備えてなる停電・瞬低エリア表示システム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、停電又は瞬低が起きたエリアを地図の上に識別表示する停電・瞬低エリア表示システム、停電・瞬低エリア表示方法、及び停電・瞬低エリア表示システムに停電・瞬低エリア表示方法を実施させる停電・瞬低エリア表示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電力系統で事故が発生すると、この電力系統から電力が供給される地域において停電又は瞬低が発生したエリアを停電・瞬低エリアとして地図の上に表示するシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
例えば、電力会社における電力の流通を管理する部門(A部門)の管轄である所定のシステムは、日本工業規格や財団法人国土地理協会等により設定された住所コードからなる地図情報と、停電・瞬低エリアを示す停電・瞬低エリア情報とを組み合わせて社内の端末に送信する。各端末のディスプレイでは、地図の上で停電・瞬低エリアが例えば色塗りされて表示される。この停電・瞬低エリア情報は、電力系統の状態を監視する監視制御装置から受信した事故情報等に基づいて生成される。事故情報が当該事故の発生した電気所の母線を示す母線情報である場合、地図の上の電気所や母線等の位置を参照して、この母線情報の示す母線を経由して電力が供給されるエリアを見いだす。地図情報におけるこのエリアに該当する住所コードが、上記停電・瞬低エリア情報となる。
【0004】
一方、前述した電力が供給されるエリアは、少なくとも、配電線を通じて電力を受電する受電者の所在地を含むものである。この受電者の所在地を示す受電者情報は、例えば電力会社における電力の販売を管理する部門(B部門)の管轄である別の所定のシステムにより、配電線毎の前述した住所コードとして管理されている。このシステムも、配電線に事故が発生した場合には、該当する受電者情報を停電・瞬低エリア情報として社内の端末に送信できる。
【0005】
このように、電気所や母線等の周辺の地域が表示された地図を示す地図情報のデータベースは電力の流通に関する情報である一方、受電者情報を与える配電線情報のデータベースは電力会社の顧客の住所に基づいて生成されるものであるため、2つのデータベースは異なる部門がそれぞれ管理することになる。
【特許文献1】特開平7−227042号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、前述した一方の部門(A部門)におけるシステムは、主として地図情報のデータベースを管理するシステムであるため、事故情報と関連する母線を経由して電力が供給されるエリアを見いだす処理は、地図上の視覚的な関連付け(例えば、この関連付けを示すデータ)に基づいて実施される。このため、停電・瞬低エリアは多様な事故情報に応じたものとはなり難く、よって地図の上での停電・瞬低エリアの精度が低下する虞がある。
【0007】
また、前述した他方の部門(B部門)におけるシステムは、主として配電線情報のデータベースを管理するシステムであるため、母線の事故がもたらす(配電線の事故の場合よりも)広域の停電・瞬低エリアには対応し難いという問題がある。
【0008】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、停電・瞬低エリアを広域の地図の上に精度良く表示できる停電・瞬低エリア表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するための発明は、電力が母線及び配電線を介して供給される地域を複数のエリアに分割し、前記複数のエリアの地図を示す地図情報を記憶する第1の記憶部と、前記母線を示す母線情報と、前記配電線を示す配電線情報と、電力が前記配電線を介して供給される受電者の住所を示す受電者情報と、を対応付けて記憶する第2の記憶部と、前記母線及び前記配電線の少なくとも一方において停電又は瞬低が発生した場合、前記第1の記憶部から前記地図情報を読み出すとともに、前記第2の記憶部から前記停電又は瞬低の発生位置の前記母線情報及び前記配電線情報に対応する前記受電者情報を読み出し、前記受電者情報から前記地図情報の中の前記発生位置に対応するエリアを特定し、前記地図情報の中の前記特定エリアを停電又は瞬低の発生エリアとして識別表示させる識別表示制御部と、を備えてなる停電・瞬低エリア表示システムである。
【0010】
この停電・瞬低エリア表示システムによれば、識別表示制御部は、例えば事故が発生した母線に接続された配電線を通じて電力を受電する受電者の住所から、例えばこの事故に起因して停電又は瞬低が発生した位置に対応するエリア(以後、停電・瞬低エリアと称する)を特定し、これを地図の上に識別表示させることができる。母線と受電者の住所とは、例えば電力系統図情報及び顧客情報に基づいて第2の記憶部により予め正確な対応付けが可能であるため、地図における停電・瞬低エリアの精度が向上する。尚、識別表示制御部は、例えば配電線に事故が発生した場合でも、母線に事故が発生した場合と同様に前述した識別表示をさせることができる。また、例えば母線で発生した事故は、該当する複数の配電線を通じて電力を供給する地域に停電又は瞬低を起こし得るため、配電線で発生した事故の場合に比べて、停電・瞬低エリアの対象となる地域がより広域となる。以上から、本発明の停電・瞬低エリア表示システムは、停電・瞬低エリアを広域の地図の上に精度良く表示できるシステムと言える。
【0011】
また、かかる停電・瞬低エリア表示システムにおいて、前記地図情報及び前記受電者情報は、それぞれ個別に更新され、前記識別表示制御部は、前記地図情報及び前記受電者情報に含まれる住所情報が全体一致しない場合、前記住所情報が部分一致することにより、前記発生位置に対応するエリアを特定する、ことが好ましい。
この停電・瞬低エリア表示システムによれば、例えば、地図情報に含まれる住所情報と、受電者情報に含まれる住所情報とが、同一の発生エリアに対応しているにもかかわらず、更新のされ方が異なることにより一部分だけ一致しない場合でも、この発生エリアの特定が可能である。よって、地図情報を記憶する第1の記憶部及び受電者情報を記憶する第2の記憶部が例えばそれぞれ管轄の異なる既存の記憶部であっても、これらを特に加工することなく利用することにより更新コストを節減できる。
【0012】
また、かかる停電・瞬低エリア表示システムにおいて、前記複数の各エリアは、複数の小エリアに更に分割され、前記識別表示制御部は、受電者が前記特定エリア内の所定の小エリアに存在しない場合、前記所定の小エリアに含まれる住所情報を前記受電者情報の代わりとして用いることにより、前記特定エリア内の全小エリアを停電又は瞬低が発生したエリアとして識別表示させる、ことが好ましい。
この停電・瞬低エリア表示システムによれば、前述した所定の小エリアが、例えば受電者は存在しないが、電力は供給されるエリアである場合、この所定の小エリアに含まれる住所情報が受電者情報の代わりとして用いられることにより、特定エリアは地図の上で例えば中抜け等のない見易いものとなる。
【0013】
また、かかる停電・瞬低エリア表示システムにおいて、前記母線及び前記配電線の少なくとも一方が停電又は瞬低したことを示す情報は、前記母線及び前記配電線の状態を監視する監視制御装置から発生し、前記識別表示制御部は、前記監視制御装置から発生する前記情報に基づいて、前記地図情報の中の前記特定エリアを停電又は瞬低エリアとして識別表示させる、ことが好ましい。
この停電・瞬低エリア表示システムによれば、例えば事故が発生すると、監視制御装置は、この事故に起因して母線及び配電線の少なくとも一方が停電又は瞬低したことを示す情報を発生する。よって、事故の発生に対して、停電・瞬低エリアを迅速に表示できる。
【0014】
また、かかる停電・瞬低エリア表示システムにおいて、前記識別表示制御部は、ディスプレイに対し、前記地図情報の中の前記特定エリア及び当該特定エリア以外のエリアを、色又はパターンで識別表示させる、ことが好ましい。
この停電・瞬低エリア表示システムによれば、ディスプレイ上での停電・瞬低エリアの識別が容易になる。
【0015】
また、前記課題を解決するための発明は、電力が母線及び配電線を介して供給される地域を複数のエリアに分割し、前記複数のエリアの地図を示す地図情報を第1の記憶部に記憶し、前記母線を示す母線情報と、前記配電線を示す配電線情報と、電力が前記配電線を介して供給される受電者の住所を示す受電者情報と、を対応付けて第2の記憶部に記憶し、前記母線及び前記配電線の少なくとも一方において停電又は瞬低が発生した場合、前記第1の記憶部から前記地図情報を読み出すとともに、前記第2の記憶部から前記停電又は瞬低の発生位置の前記母線情報及び前記配電線情報に対応する前記受電者情報を読み出し、前記受電者情報から前記地図情報の中の前記発生位置に対応するエリアを特定し、前記地図情報の中の前記特定エリアを停電又は瞬低の発生エリアとして識別表示させてなる停電・瞬低エリア表示システムの停電・瞬低エリア表示方法である。
【0016】
また、前記課題を解決するための発明は、電力が母線及び配電線を介して供給される地域を複数のエリアに分割し、前記複数のエリアの地図を示す地図情報を第1の記憶部に記憶し、前記母線を示す母線情報と、前記配電線を示す配電線情報と、電力が前記配電線を介して供給される受電者の住所を示す受電者情報と、を対応付けて第2の記憶部に記憶し、前記母線及び前記配電線の少なくとも一方において停電又は瞬低が発生した場合、前記第1の記憶部から前記地図情報を読み出すとともに、前記第2の記憶部から前記停電又は瞬低の発生位置の前記母線情報及び前記配電線情報に対応する前記受電者情報を読み出し、前記受電者情報から前記地図情報の中の前記発生位置に対応するエリアを特定し、前記地図情報の中の前記特定エリアを停電又は瞬低の発生エリアとして識別表示させてなる停電・瞬低エリア表示プログラムである。
【発明の効果】
【0017】
停電・瞬低エリアを広域の地図の上に精度良く且つ見易く表示できる低コストの停電・瞬低エリア表示システムを提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
===停電・瞬低エリア表示システム===
図1〜図4を参照しつつ、本実施の形態の停電・瞬低エリア表示システム10の構成例について説明する。図1は、本実施の形態の停電・瞬低エリア表示システム10の構成例を示すブロック図である。図2(a)は、本実施の形態の地図情報データベース131の構成例を示す図表である。図2(b)は、本実施の形態の停電・瞬低エリア情報データベース133の構成例を示す図表である。図2(c)は、本実施の形態の戸数情報データベース212の構成例を示す図表である。図3(a)は、本実施の形態の母線情報データベース132の構成例を示す図表である。図3(b)は、本実施の形態の配電線情報データベース211の構成例を示す図表である。図4は、本実施の形態の電力系統1の電力系統図の一例を示す模式図である。
【0019】
図1に例示されるように、本実施の形態の停電・瞬低エリア表示システム10は、主として、事故情報集約システム100と、停電情報管理システム200とを備えて構成されている。本実施の形態の事故情報集約システム100は、電力会社の例えば前述したA部門の管轄にあって、主として、電力系統1(図4参照)の事故情報に基づいて、地図上に停電・瞬低エリアを識別表示するためのWeb情報及びURL情報を生成する情報処理装置である。本実施の形態の停電情報管理システム200は、電力会社の例えば前述したB部門の管轄にあって、主として、電力系統1の配電線と受電者の住所との関係を示す配電線情報と、この配電線と受電者の戸数との関係を示す戸数情報とを事故情報集約システム100に提供する情報処理装置である。これら事故情報集約システム100及び販売情報管理システム200は、例えばLAN等の通信網170により相互に通信可能に接続されている。
【0020】
また、本実施の形態の停電・瞬低エリア表示システム10は、制御系ネットワーク20を介して、監視制御装置300と相互に通信可能に接続されている。この監視制御装置300は、前述したA部門の管轄である制御所に設置されて、停電・瞬低エリア表示システム10に対して前述した事故情報を送信する情報処理装置である。更に、本実施の形態の停電・瞬低エリア表示システム10は、例えばイントラネット30を介して、電力会社内の端末400と相互に通信可能に接続されている。
【0021】
本実施の形態の事故情報集約システム(識別表示制御部)100は、アプリケーションサーバ110、画像データ変換サーバ120、データベースサーバ130、WWWサーバ140、及びシステム監視サーバ150のサーバ群が、前述した通信網170により相互に接続されたものである。尚、図1に例示されたファイアウォール160は、事故情報集約システム100を不正侵入から防止する装置である。
【0022】
アプリケーションサーバ110は、事故情報集約システム100の主たる機能を果たすサーバである。つまり、このアプリケーションサーバ110は、監視制御装置300から事故情報を受信すると、地図上に停電・瞬低エリアを識別表示するためのWeb情報の基となる停電・瞬低エリア情報を生成するものである。画像データ変換サーバ120は、監視制御装置300から受信した給電情報等を処理して電力系統図を示す画像情報等を生成する機能を有するサーバである。データベースサーバ130は、後述する、地図情報データベース131、母線情報データベース132、停電・瞬低情報データベース133、及びWeb情報データベース134を備えて、これらを管理する機能を有するサーバである。WWWサーバ140は、前述したWeb情報と、このWeb情報のURL情報とを生成してこれを電子メールにて端末400に送信する機能を有するサーバである。システム監視サーバ150は、事故情報集約システム100の状態を監視する機能を有するサーバである。
【0023】
本実施の形態の停電情報管理システム200は、前述した配電線情報及び戸数情報を事故情報集約システム100に提供するために、後述する配電線情報データベース211と、戸数情報データベース212と、これらを管理する機能を有する停電情報管理サーバ210と、を備えたものである。
【0024】
本実施の形態の端末400は、CPU(不図示)及びメモリ(不図示)を備え、前述したWeb情報を表示するディスプレイ400aが設けられた情報処理装置である。この端末400は、例えば電力会社の社員により使用されるものである。
【0025】
尚、本実施の形態の事故情報集約システム100は、前述した構成に限定されるものではなく、例えば、主として給電情報を表示させる画像データ変換サーバ120を備えていなくてもよい。或いは、事故情報集約システム100は、例えばアプリケーションサーバ110、データベースサーバ130、及びWWWサーバ140のみの機能を有する1つのサーバであってもよい。
【0026】
<<<各種データベース>>>
図2(a)に例示されるように、地図情報データベース(第1の記憶部)131は、電力系統1から電力が供給される地域が複数のエリアに分割されて表示された地図を示す地図情報から構成されたものであり、本実施の形態では、A部門により管理されるものである。このエリアは行政界としての区画であり、本実施の形態の地図情報データベース131では、各住所を示す情報(例えば「住所名称」)に対して、例えば日本工業規格や財団法人国土地理協会等により設定された11桁のデータコードが対応付けられている。この地図情報データベース131は電力系統1に特化されたものである必要はなく、例えば汎用の地図情報に対して、A部門に所属する作業員等により予め所定の加工が施されてデータベース化されたものであればよい。
【0027】
図2(b)に例示されるように、停電・瞬低エリア情報データベース133は、電力系統1の電気所及び母線を示す情報に対して、ここで発生した事故により停電・瞬低が起こる住所を示す住所名称(例えば「県」、「市郡」、及び「市区町村」)及び住所コードが対応付けられた停電・瞬低エリア情報から構成されたものであり、本実施の形態では、A部門により管理されるものである。この住所コードは前述した11桁のコードと同様のものである。ここで、電気所及び母線と、停電・瞬低が起こる住所とは、後述する母線情報及び配電線情報に基づいて対応付けられている。また、後述するように、停電・瞬低エリア情報データベース133は、監視制御装置300から事故情報を受信する都度、この事故情報に応じて生成されるものである。尚、図2(b)に例示される住所は停電エリアのみを示すものであるが、一般に、停電・瞬低エリア情報データベース133における住所には停電エリア及び瞬低エリアの両方が混在し得るものである。この場合、各停電・瞬低エリア情報に対して、停電及び瞬低の何れであるかを区別するための情報が更に付加されればよい。この区別は、電気所及び母線と住所との組み合わせに応じて予め定められているため、後述する停電・瞬低エリア情報の生成時に、停電及び瞬低の何れかを示す情報が自動的に付加されるようになっていればよい。
【0028】
図2(c)に例示されるように、戸数情報データベース212は、電力系統1の電気所及びこの電気所からの配電線を示す情報に対して、この配電線を通じで電力を受電する受電者の戸数が対応付けられた戸数情報から構成されたものであり、本実施の形態では、B部門により管理されるものである。この戸数情報データベース212は、B部門を通じて受電の契約している受電者に関する情報(顧客情報)に対して、B部門に所属する作業員等により予め所定の加工が施されてデータベース化されたものである。
【0029】
図3(a)に例示されるように、母線情報データベース(第2の記憶部)132は、電力系統1の電気所及びこの電気所の母線を示す情報に対して、この母線に接続された配電線を示す情報が対応付けられた母線情報から構成されたものであり、本実施の形態では、A部門により管理されるものである。この母線情報データベース132は、本実施の形態の電力系統1の構成を表わす電力系統図に基づく情報である(図4参照)。この母線情報データベース132は、例えば給電情報としての電力系統図情報に対して、A部門に所属する作業員等により予め所定の加工が施されてデータベース化されたものである。
【0030】
図3(b)に例示されるように、配電線情報データベース(第2の記憶部)211は、前述した受電者の住所を示す情報(例えば「住所名称」)及び住所コードに対して、当該受電者が電力を受電する配電線を示す情報が対応付けられた配電線情報から構成されたものであり、本実施の形態では、B部門により管理されるものである。この住所コードは前述した11桁のコードと同様のものである。この配電線情報データベース211は、前述した電力系統図情報及び顧客情報が組み合わせられた情報であり(図4参照)、B部門に所属する作業員等により予めデータベース化されたものである。尚、本実施の形態では、この配電線情報データベース211における住所コード及び住所名称は、市町村合併による住所変更や宅地の造成による新住所の発生等に応じて、B部門に所属する作業員等により随時更新されているものとする。
【0031】
図4に例示された電力系統図では、図3に例示された母線情報データベース132における母線情報と、配電線情報データベース211における配電線情報とが組み合わせられた情報が視覚化して表わされている。
【0032】
例えば「X変電所」の「NO1母線」には、「P線」を含む複数の配電線が接続され(図3(a))、このうちの「P線」からは、複数の受電者が電力を受電しており、これらの住所名称は、例えば「A県B市」、「A県B市C町」、「A県B市E町」、「A県B市F町」、「A県B市G町」等である(図3(b))。このような電気所、母線、配電線、及び受電者の住所の対応付けが図4の電力系統図における実線で表わされている。
【0033】
同様に、例えば「Y変電所」の「NO2母線」には、「Q線」を含む複数の配電線が接続され(図3(a))、このうちの「Q線」からは、複数の受電者が電力を受電しており、これらの住所名称は、例えば「A県B市」、「A県B市F町」、「A県B市G町」等である(図3(b))。このような電気所、母線、配電線、及び受電者の住所の対応付けが図4の電力系統図における点線で表わされている。
【0034】
尚、本実施の形態の受電者の住所とは、複数の受電者から構成される受電者群の住所を意味する。例えば「A県B市」は、この地区を構成する受電者群の住所に相当する。
【0035】
===停電・瞬低エリア表示方法===
図5〜図9を参照しつつ、前述した構成を備えた停電・瞬低エリア表示システム10の停電・瞬低エリア表示方法について説明する。図5は、本実施の形態の停電・瞬低エリア表示システム10における事故情報集約システム100の処理の手順を説明するためのフローチャートである。図6は、本実施の形態の事故情報集約システム100による突合わせ・変換処理(ステップS103〜S106)の一例を説明するための模式図である。図7は、本実施の形態の事故情報集約システム100による突合わせ・変換処理(ステップS108〜S110)の一例を説明するための模式図である。図8は、本実施の形態の端末のディスプレイにおけるWeb情報(地図)の表示例を示す模式図である。図9は、本実施の形態の端末のディスプレイにおけるWeb情報(文字)の表示例を示す模式図である。
【0036】
図5に例示されるように、事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、監視制御装置300から電力系統1の事故情報を受信したか否かを判別する(S100)。この事故情報とは、例えば故障が発生した電気所又は母線を示す情報を含むものである。事故情報を受信していないと判別した場合(S100:NO)、事故情報集約システム100は、ステップS100の動作を再度実施する。
【0037】
事故情報を受信したと判別した場合(S100:YES)、事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、母線情報データベース132を参照し、この事故情報に含まれる電気所又は母線(停電又は瞬低の発生位置)を示す情報に対応付けられた配電線(停電又は瞬低の発生位置)を示す情報を取得する(S101)。
【0038】
次に、事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、停電情報管理システム200にアクセスして配電線情報データベース211を参照し、ステップS101で取得した配電線を示す情報に対応付けられた住所コードを取得する(S102)。
【0039】
次に、事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、ステップS101で取得した住所コードを正とし、地図情報データベース131におけるデータコードとの比較(突合わせ処理)を実施する(S103)。もし「X変電所」の「NO1母線」で事故が発生した場合、この事故は、「P線」を介して、例えば住所コード「34202136000」及び住所名称「A県B市C町」のエリア(図3(b))において停電を引き起こし得ることが予めわかっているものとする。図2(a)の例示によれば、この住所コード「34202136000」と同一のデータコードが地図情報データベース131に含まれている。一方、例えば住所コード「34202700001」及び住所名称「A県B市G町」のエリア(図3(b))においても停電が発生し得ることが予めわかっているものとする。但し、この場合、図2(a)の例示によれば、この住所コードと同一のデータコードは地図情報データベース131に含まれていない。
【0040】
例えば前述した「34202700001」のように、配電線情報データベース211における住所コードが、地図情報データベース131におけるデータコードと一致していない場合(S104:NO)、事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、以下のようにして、配電線情報データベース211における住所コードに対応するデータコードを見いだす(S105)。
【0041】
図6に例示されるように、住所コード「34202700001」(住所名称は「A県B市G町」)と、地図情報データベース131のうちの例えばデータコード「34314000000」(住所名称は「A県D郡G町」)とを突合わせる場合、両コードの上2桁、上5桁、及び上8桁における住所名称を構成する要素(例えば「A」、「B」、「D」、「G」)どうしを順次比較し、例えば所定数以上の要素どうしが一致した場合(部分一致)、このデータコード「34314000000」が、住所コード「34202700001」に対応するものと判断する。本実施の形態の場合のように、配電線情報データベース211における住所コードが例えば市町村合併による住所変更に応じて更新されている一方、地図情報データベース131におけるデータコードにはこのような更新が行われていない場合でも、前述した比較により2つのコードの示すエリアが実質的に同一のものであると判断される。尚、本実施の形態では、このような比較及び判断は、アプリケーションサーバ110が備える所定のデータベース(不図示)に記憶された所定のプログラム(停電・瞬低エリア表示プログラム)に基づいて実施される。
【0042】
ステップS105の処理の後、事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、後述するステップS106の処理を実施する。また、例えば前述した「34202136000」のように、配電線情報データベース211における住所コードが、地図情報データベース131におけるデータコードと一致している場合(全体一致、S104:YES)にも、事故情報集約システム100は、後述するステップS106の処理を実施する。
【0043】
事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、ステップS104:YES又はステップS105において「一致している」とされたコードを住所コードとし(変換処理)、これに地図情報データベース131の住所名称と、母線情報データベース211の電気所及び母線とを対応付けて停電・瞬低エリア情報とする(S106)。
【0044】
次に、事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、前述したステップS103〜S106の処理が実施された回数(N)が、ステップS102において取得された住所コードの個数(M)に達しているか否かを判別する(S107)。尚、この回数Nは、例えばステップS106において所定数を1つインクリメントすることにより求めてもよい。NがMに達していないと判別した場合(S107:NO)、事故情報集約システム100は、前述したステップS103〜S106の処理を再度実施する。
【0045】
NがMに達していると判別した場合(S107:YES)、事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、ステップS106の処理を繰り返して求められた停電・瞬低エリア情報から構成された停電・瞬低エリア情報データベース133と、地図情報データベース131との照合(突合わせ処理)を実施する(S108)。
【0046】
図7に例示されるように、例えば停電・瞬低エリア情報データベース133には、住所コード「31201194001」、「31201194002」、及び「31201194004」に対応する住所名称「I県J市K町1丁目」、「I県J市K町2丁目」、及び「「I県J市K町4丁目」が含まれているとする。一方、これらと照合される地図情報データベース131には、データコード「31201194001」、「31201194002」、「312011940003」、及び「31201194004」に対応する住所名称「I県J市K町1丁目」、「I県J市K町2丁目」、「I県J市K町3丁目」、及び「I県J市K町4丁目」が含まれているとする。両コードにおける最終桁の数字は住所名称における各丁目に対応しているため、同図から明らかなように、停電・瞬低エリア情報データベース133では、例えばI県J市K町(特定エリア)の各丁目(小エリア)からなる連続した1つのエリアのうちの3丁目(所定の小エリア)のみが視覚的に中抜けの(飛び地した)状態になっていると推測される。つまり、同図の例示によれば、中抜けに対応する住所コードは「31201194003」ということになる。一般に、このような中抜けは、停電・瞬低エリア情報データベース133における住所が、B部門を通じて受電の契約をしている受電者の住所であることに起因するものである。つまり、普段電力が供給されており事故時には停電が起こり得るはずであっても、受電者の住所とはなっていないエリアがこの中抜けの候補となる。
【0047】
照合の結果、中抜けがあった場合(S109:NO)、事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、この中抜けに対応する地図情報データベース131のデータコードを、停電・瞬低エリア情報の住所コードとして、停電・瞬低エリア情報データベース133に追加する(変換処理)(S110)。尚、本実施の形態では、このような照合及び追加は、アプリケーションサーバ110が備える所定のデータベース(不図示)に記憶された所定のプログラム(停電・瞬低エリア表示プログラム)に基づいて実施される。
【0048】
ステップS110の処理の後、事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、後述するステップS111の処理を実施する。また、照合の結果、中抜けがなかった場合(S109:YES)にも、事故情報集約システム100は、後述するステップS111の処理を実施する。
【0049】
事故情報集約システム100(アプリケーションサーバ110)は、停電情報管理システム200にアクセスして戸数情報データベース212を参照し、例えば事故が発生した電気所毎に、複数の配電線に対応付けられた戸数の合計値を求める(S111)。
【0050】
次に、事故情報集約システム100(WWWサーバ140)は、地図情報データベース131と、ステップS108又はS110における停電・瞬低エリア情報データベース133とに基づいて、端末400のディスプレイ400a上に停電・瞬低エリアが色付けされた地図を表示するためのWeb情報(停電・瞬低エリア図情報)を生成する。また、事故情報集約システム100(WWWサーバ140)は、ステップS100で受信した事故情報やステップS111で求められた停電・瞬低戸数の合計値等に基づいて、端末400のディスプレイ400a上に停電・瞬低に関する文字情報を表示するためのWeb情報を生成する(S112)。これらのWeb情報は、Web情報データベース134に格納される。尚、本実施の形態では、Web情報の生成は、WWWサーバ140が備える所定のデータベース(不図示)に記憶された所定のプログラム(停電・瞬低エリア表示プログラム)に基づいて実施される。
【0051】
次に、事故情報集約システム100(WWWサーバ140)は、前述したWeb情報に対応するURL情報を生成し、これを例えば電子メールにて端末400に送信する(S113)。
【0052】
各端末400に設けられたディスプレイ400a上には、例えば電力会社の社員が電子メールに添付されたURLをマウス等でクリックすると、停電・瞬低エリアが色付けされたA県の地図が表示されるようになっている(図8参照)。本実施の形態の端末400が備えるメモリ(不図示)には、CPU(不図示)に上記の表示動作を実施させる所定のブラウザプログラムが記憶されているものとする。
【0053】
図8に例示されるように、ディスプレイ400a上に表示されたA県の地図において、前述したステップS106で求められた停電・瞬低エリア情報の住所(例えば「B市」、「B市C町」、「B市E町」、「B市F町」、及び「B市G町」)が停電エリアとして色付けされている(斜線部)。また、前述したステップS103〜S106の処理では中抜けとなるが、ステップS110の処理により補完された停電・瞬低エリア情報の住所(例えば「B市H町」)も停電エリアとして同様に色付けされている(斜線部)。尚、本実施の形態の停電・瞬低エリアは停電エリアのみであるが、前述したように、この停電・瞬低エリアは停電エリア及び瞬低エリアの両方が混在し得るものである。この場合、ディスプレイ400a上では、前述した停電及び瞬低の何れであるかを区別するための情報に基づいて、停電エリア及び瞬低エリアどうしが更に色分けされてもよい。
【0054】
また、図8(b)に例示されるように、本実施の形態では、ディスプレイ400a上に表示された停電・瞬低に関する文字情報は、前述したステップS111で電気所(「X変電所」、「Y変電所」)毎に求められた合計値(「推定停電戸数」)を含むものである。尚、このような文字情報を表示するためのWebページは、前述した停電・瞬低エリアの地図情報を表示するためのWebページと別であってもよいし、文字情報及び地図情報が1つのWebページとして表示されるものであってもよい。
【0055】
本実施の形態の停電・瞬低エリア表示システム10は、事故が発生した母線に接続された配電線を通じて電力を受電する受電者の住所を地図の上に識別表示するためのWeb情報を生成できる。母線と受電者の住所とは、電力系統図に基づく母線情報データベース132、及び、顧客情報に基づく配電線情報データベース211により予め正確に対応付けが可能であるため、停電・瞬低エリアの精度が向上する。また、母線で発生した事故は、例えば該当する複数の配電線を通じて電力を供給する地域に停電・瞬低を起こし得るため、配電線で事故が発生した場合に比べて、停電・瞬低エリアの対象となる地域がより広域である。更に、前述したステップS110における処理は、受電者の離散的な住所を補完して、当該住所を含む連続的なエリアとする処理であるため、地図の上に表示された停電・瞬低エリアは、中抜け等のない見易いものとなる。また更に、前述したステップS103〜S106における処理は、受電者の住所の更新の都度この更新に応じた処理である。この処理により、例えば、停電情報管理システム200における配電線情報データベース211の住所(住所コード及び住所名称)が更新される一方、事故情報集約システム100における地図情報データベース131の住所(データコード及び住所名称)は固定されたままの場合でも、停電・瞬低エリアの特定が可能となる。よって、2つのデータベース131、211が異なる管轄にあってもこれらを容易に組み合わせて設備コストを節減できる。以上から、本実施の形態の停電・瞬低エリア表示システム10は、停電・瞬低エリアを広域の地図の上に精度良く且つ見易く表示できる低コストのシステムと言える。
【0056】
===その他の実施の形態===
前述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく変更、改良されるとともに、本発明にはその等価物も含まれる。
【0057】
前述した実施の形態では、事故情報集約システム100及び停電情報管理システム200はそれぞれ異なる事業部に管理される異なるシステムであったが、これに限定されるものではない。例えば、この2つのシステム100、200は、同一の事業部に管理される同一のシステムであってもよい。この場合、母線情報データベース及び配電線情報データベースは、例えば、母線、配電線、及び受電者の住所を対応付けた1つのデータベースであってもよい。
【0058】
また、前述した実施の形態では、事故情報を主として母線情報としたが、これに限定されるものではなく、例えば事故情報は母線情報ではなく配電線情報を有するものであってもよい。この場合、前述したステップS101の処理を省略できる。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本実施の形態の停電・瞬低エリア表示システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】(a)は本実施の形態の地図情報データベースの構成例を示す図表であり、(b)は本実施の形態の停電・瞬低エリア情報データベースの構成例を示す図表であり、(c)は本実施の形態の戸数情報データベースの構成例を示す図表である。
【図3】(a)は本実施の形態の母線情報データベースの構成例を示す図表であり、(b)は本実施の形態の配電線情報データベースの構成例を示す図表である。
【図4】本実施の形態の電力系統図の一例を示す模式図である。
【図5】本実施の形態の事故情報集約システムの処理の手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】本実施の形態の事故情報集約システムによる突合わせ・変換処理の例を説明するための模式図である。
【図7】本実施の形態の事故情報集約システムによる突合わせ・変換処理の例を説明するためのもう一つの模式図である。
【図8】本実施の形態の端末のディスプレイにおけるWeb情報の表示例を示す模式図である。
【図9】本実施の形態の端末のディスプレイにおけるWeb情報の表示例を示すもう一つの模式図である。
【符号の説明】
【0060】
1 電力系統 10 停電・瞬低エリア表示システム
20 制御系ネットワーク 30 イントラネット
100 事故情報集約システム 110 アプリケーションサーバ
120 画像データ変換サーバ 130 データベースサーバ
131 地図情報データベース 132 母線情報データベース
133 停電・瞬低エリア情報データベース 134 Web情報データベース
140 WWWサーバ 150 システム監視サーバ
160 ファイアウォール 200 停電情報管理システム
210 停電情報管理サーバ 211 配電線情報データベース
212 戸数情報データベース 300 監視制御装置
400 端末 400a ディスプレイ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力が母線及び配電線を介して供給される地域を複数のエリアに分割し、前記複数のエリアの地図を示す地図情報を記憶する第1の記憶部と、
前記母線を示す母線情報と、前記配電線を示す配電線情報と、電力が前記配電線を介して供給される受電者の住所を示す受電者情報と、を対応付けて記憶する第2の記憶部と、
前記母線及び前記配電線の少なくとも一方において停電又は瞬低が発生した場合、前記第1の記憶部から前記地図情報を読み出すとともに、前記第2の記憶部から前記停電又は瞬低の発生位置の前記母線情報及び前記配電線情報に対応する前記受電者情報を読み出し、前記受電者情報から前記地図情報の中の前記発生位置に対応するエリアを特定し、前記地図情報の中の前記特定エリアを停電又は瞬低の発生エリアとして識別表示させる識別表示制御部と、
を備えたことを特徴とする停電・瞬低エリア表示システム。
【請求項2】
前記地図情報及び前記受電者情報は、それぞれ個別に更新され、
前記識別表示制御部は、前記地図情報及び前記受電者情報に含まれる住所情報が全体一致しない場合、前記住所情報が部分一致することにより、前記発生位置に対応するエリアを特定する、ことを特徴とする請求項1に記載の停電・瞬低エリア表示システム。
【請求項3】
前記複数の各エリアは、複数の小エリアに更に分割され、
前記識別表示制御部は、受電者が前記特定エリア内の所定の小エリアに存在しない場合、前記所定の小エリアに含まれる住所情報を前記受電者情報の代わりとして用いることにより、前記特定エリア内の全小エリアを停電又は瞬低が発生したエリアとして識別表示させる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の停電・瞬低エリア表示システム。
【請求項4】
前記母線及び前記配電線の少なくとも一方が停電又は瞬低したことを示す情報は、前記母線及び前記配電線の状態を監視する監視制御装置から発生し、
前記識別表示制御部は、前記監視制御装置から発生する前記情報に基づいて、前記地図情報の中の前記特定エリアを停電又は瞬低エリアとして識別表示させる、ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の停電・瞬低エリア表示システム。
【請求項5】
前記識別表示制御部は、ディスプレイに対し、前記地図情報の中の前記特定エリア及び当該特定エリア以外のエリアを、色又はパターンで識別表示させる、ことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の停電・瞬低エリア表示システム。
【請求項6】
電力が母線及び配電線を介して供給される地域を複数のエリアに分割し、前記複数のエリアの地図を示す地図情報を第1の記憶部に記憶し、
前記母線を示す母線情報と、前記配電線を示す配電線情報と、電力が前記配電線を介して供給される受電者の住所を示す受電者情報と、を対応付けて第2の記憶部に記憶し、
前記母線及び前記配電線の少なくとも一方において停電又は瞬低が発生した場合、前記第1の記憶部から前記地図情報を読み出すとともに、前記第2の記憶部から前記停電又は瞬低の発生位置の前記母線情報及び前記配電線情報に対応する前記受電者情報を読み出し、前記受電者情報から前記地図情報の中の前記発生位置に対応するエリアを特定し、前記地図情報の中の前記特定エリアを停電又は瞬低の発生エリアとして識別表示させる、
ことを特徴とする停電・瞬低エリア表示システムの停電・瞬低エリア表示方法。
【請求項7】
電力が母線及び配電線を介して供給される地域を複数のエリアに分割し、前記複数のエリアの地図を示す地図情報を第1の記憶部に記憶し、
前記母線を示す母線情報と、前記配電線を示す配電線情報と、電力が前記配電線を介して供給される受電者の住所を示す受電者情報と、を対応付けて第2の記憶部に記憶し、
前記母線及び前記配電線の少なくとも一方において停電又は瞬低が発生した場合、前記第1の記憶部から前記地図情報を読み出すとともに、前記第2の記憶部から前記停電又は瞬低の発生位置の前記母線情報及び前記配電線情報に対応する前記受電者情報を読み出し、前記受電者情報から前記地図情報の中の前記発生位置に対応するエリアを特定し、前記地図情報の中の前記特定エリアを停電又は瞬低の発生エリアとして識別表示させる、
ことを特徴とする停電・瞬低エリア表示プログラム。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2007−72074(P2007−72074A)
【公開日】平成19年3月22日(2007.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−257681(P2005−257681)
【出願日】平成17年9月6日(2005.9.6)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【出願人】(599151776)中国計器工業株式会社 (49)
【Fターム(参考)】