説明

健康状態によるアバター映像の生成方法及び装置

【課題】ユーザから測定した健康状態情報からアバター変換アルゴリズムを利用してアバターパラメータを抽出し、抽出されたパラメータを利用してアバターを生成する装置及び方法を提供する。
【解決手段】ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを入力され、ユーザの健康状態を分析して健康状態情報を出力する状態分析部と、健康状態情報を入力され、健康状態情報とアバターパラメータの関係を示す数式を計算してアバター映像を構成するパラメータを抽出するパラメータ抽出部と、パラメータを利用してアバター映像を生成するアバター生成部とを含むことを特徴とする装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アバター生成装置及び方法に係り、特に本発明は、ユーザから測定した健康状態情報からアバター変換アルゴリズムを利用してアバターパラメータを抽出し、抽出されたパラメータを利用してアバターを生成する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在の健康状態を確認したり、または将来の健康状態を予測するためには、医療機器を利用し、心電図信号、超音波信号、体脂肪率、BMIなどを測定した結果を利用するのが一般的である。しかし、前記測定結果は、専門的な数値またはグラフで表現されているために、医学的知識のない一般の人が、前記測定結果から自身の現在健康状態を把握したり、または将来の健康状態を予測して健康管理や疾病の予防に利用するには、困難な面があった。
【0003】
従って、最近、ユーザから測定された健康情報を利用し、ユーザが自身の健康状態を肉眼で容易に確認することができるように、ユーザの健康状態をイメージで生成してディスプレイする方法が紹介されている。ユーザの健康状態をイメージで生成する方法には、ユーザから入力された運動量と摂取カロリー量とを利用し、肥満程度により変換されたアバターイメージを生成する方法がある。
【0004】
アバターは、一般的にサイバー空間でユーザの役割を代替するアニメーションキャラクタであり、グラフィック中心のサイバー空間で自身を代表する仮想肉体ということができる。既存のアバターは、二次元でなる絵がほとんどであったが、最近には、コンピュータグラフィック技術の発達により、立体感と現実感とを生かした三次元キャラクタを利用し、現在アバターが利用される分野は、チャットやオンラインゲーム以外にも、サイバーショッピングモール、仮想教育、仮想オフィスなどに拡大されている。
【0005】
前述のように、従来の方法を利用してユーザが自身の健康状態を確認する場合、医療知識のない一般人が自身の健康状態を確認するのに、困難な面があり、アバターを利用する場合にも、自身の肥満いかんなどを既定のいくつかのアバター映像により確認することができるのに、限定される問題点があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、ユーザが自身の健康状態を確認するにあたり、前記のような問題点を解決するために、ユーザから測定した健康状態情報からアバター変換アルゴリズムを利用してアバターを構成するパラメータを抽出し、抽出されたパラメータを利用して健康状態によって多様に変化するアバターを生成する装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の技術的課題を解決するための本発明による健康状態によるアバター生成装置は、ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを入力され、前記ユーザの健康状態を分析して健康状態情報を出力する状態分析部と、前記健康状態情報を入力され、前記健康状態情報と前記パラメータとの関係を示す数式を計算し、前記アバター映像を構成するパラメータを抽出するパラメータ抽出部と、前記パラメータを利用してアバター映像を生成するアバター生成部とを備えることを特徴とする。
望ましくは、前記状態分析部は、ユーザの現在の生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを入力され、現代の健康状態だけではなく、所定時間経過後のユーザ健康状態を予測し、将来の健康状態情報を出力する。
【0008】
前記状態分析部は、ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを入力され、前記ユーザの健康状態を分析して健康状態情報を出力する生体信号分析部と、健康状態情報を保存する記録媒体と、前記生体信号分析部から出力された健康状態情報を前記記録媒体に保存させる制御部と、前記記録媒体に保存されたユーザの健康状態情報を利用し、経時的な健康状態情報の変化を示す回帰式を算出する回帰式算出部と、前記生体信号分析部からユーザの現在健康状態情報を入力され、前記回帰式を利用して所定時間経過後のユーザの健康状態情報を計算する健康状態予測部とを備えることが望ましい。
【0009】
望ましくは、前記生体信号は、心電図信号、超音波信号、皮膚電気活動(EDA:ElectroDermal Activity)、体温、体脂肪率のうち、少なくともいずれか一つを含み、前記問診情報は、生活習慣、症状、身長、体重、腰回りについての情報のうち、少なくともいずれか一つを含むことが望ましい。
【0010】
望ましくは、前記健康状態情報は、病院訪問が必要であるか否か(一次スクリーニング)、ストレス/疲労度、健康年齢、皮膚状態、肥満度、身体部位の均衡度、心臓の健康度、消化器官の健康度、呼吸器官の健康度のうち、少なくともいずれか一つを含み、前記パラメータは、顔の筋肉の変化率、顔の皮膚色の変化率、顔のシワの変化率、顔幅の変化率、心臓サイズの変化率、心臓色の変化率、消化器官の異常部位の色変化率、呼吸器官の異常部位の色変化率、身体均衡による身体部位別のサイズ変化率のうち、少なくともいずれか一つを含むことが望ましい。
【0011】
前記身体部位の均衡度は、八点タッチ式電極法を利用して計算されることが望ましく、前記心臓の健康度は、心臓の心拍数分析を多様に分析して得られ、それは心臓のサイズと色とで表現することが望ましい。
望ましくは、前記アバター生成装置は、前記生成されたアバターをディスプレイするディスプレイ部をさらに備えるか、または前記生成されたアバター映像データを外部に伝送する伝送部をさらに備えることが望ましい。
【0012】
前述の技術的課題を解決するための本発明による健康状態によるアバター生成方法は、ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを利用し、前記ユーザの健康状態を分析するステップと、前記分析された健康状態情報を入力され、前記健康状態情報と前記パラメータとの関係を示す数式を計算し、前記パラメータを抽出するステップと、前記抽出されたパラメータを利用してアバター映像を生成するステップとを含むことを特徴とする。
【0013】
望ましくは、前記健康状態を分析するステップは、ユーザの過去から現在までの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを利用し、所定時間経過後のユーザ健康状態を予測する。
前記健康状態を分析するステップは、ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを利用してユーザの健康状態を分析するステップと、前記分析された健康状態情報を利用し、経時的な健康状態情報の変化を示す回帰式を算出するステップと、ユーザの現在健康状態情報と前記算出された回帰式とを利用し、所定時間経過後のユーザの健康状態情報を計算するステップとを含むことが望ましい。
【0014】
望ましくは、前記生体信号は、心電図信号、超音波信号、EDA、体温、体脂肪率のうち、少なくともいずれか一つを含み、前記問診情報は、生活習慣、症状、身長、体重、腰回りについて情報のうち、少なくともいずれか一つを含むことが望ましい。
望ましくは、前記健康状態情報は、病院訪問が必要であるか否か(一次スクリーニング)、ストレス/疲労度、健康年齢、皮膚状態、肥満度、身体部位の均衡度、心臓の健康度、消化器官の健康度、呼吸器官の健康度のうち、少なくともいずれか一つを含み、前記パラメータは、顔の筋肉の変化率、顔の皮膚色の変化率、顔のシワの変化率、顔幅の変化率、心臓サイズの変化率、心臓色の変化率、消化器官の異常部位の色変化率、呼吸器官の異常部位の色変化率、身体均衡による身体部位別のサイズ変化率のうち、少なくともいずれか一つを含むことが望ましい。
【0015】
前記身体部位の均衡度は、八点タッチ式電極法を利用して計算されることが望ましく、前記心臓の健康度は、心臓の心拍数分析を多様に分析して得られ、それは心臓のサイズと色とで表現することが望ましい。
望ましくは、前記アバター生成方法は、前記生成されたアバターをディスプレイするステップをさらに含み、前記生成されたアバター映像データを外部に伝送するステップをさらに含むことが望ましい。
前記アバター生成方法は、望ましくは、コンピュータで実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体で具現可能である。
【発明の効果】
【0016】
本発明による健康状態によるアバター生成装置及び方法によれば、ユーザからリアルタイムで測定した生体信号または問診情報などを利用し、ユーザの現在だけではなく、将来の健康状態を表現するアバター映像を生成してユーザに示すことにより、自身の健康状態を認知するにあたってユーザに便宜を提供でき、アバター映像の変化による興味によって持続的な健康管理を誘導できる。また、生成されたアバター映像データを外部に伝送できるようにすることにより、家族間の健康状態モニタリングを可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付された図を参照しつつ、本発明による健康状態によるアバター生成装置及び方法について詳細に説明する。
図1は、本発明によるアバター生成装置の全体的な構成をブロック図で示した図であり、図示されたアバター生成装置は、データ入力部100、状態分析部110、パラメータ抽出部120、アバター生成部130及びディスプレイ部140を含んでなる。図示されたアバター生成装置の動作を、図10に図示されたアバター生成方法を示すフローチャートと結びつけて説明する。
【0018】
前記データ入力部100は、ユーザから測定した心電図信号、超音波信号、EDA、体温、体脂肪率などの情報を有する生体信号、または所定の健康状態と関連した質問にユーザが答えた問診情報などを入力される(ステップ1000)。前記アバター生成装置は、心電図測定装置や体脂肪率測定装置などを含み、直接ユーザから心電図信号や体脂肪率などを測定し、測定された結果を利用することが望ましい。
【0019】
前記状態分析部110は、前記データ入力部100から生体信号または問診情報などを入力され、前記入力を利用してユーザの健康状態を分析する(ステップ1010)。前記状態分析部110は、ユーザの生体信号または問診情報から現在の健康状態を分析し、過去の健康データ及び前記分析された現在健康状態データを利用して求めた回帰式を利用し、一定期間経過後の健康状態を予測可能なので、ユーザの将来の健康状態情報を出力することもできる。
【0020】
前記状態分析部110は、前記生体信号または問診情報などを利用し、ユーザの一次スクリーニング判定度(Hs)、ストレス/疲労度(St)、健康年齢(Ha)、皮膚状態(Ag)、肥満度(Ob)などの健康状態を分析し、前記健康状態の程度を数値化して出力することが望ましい。
前記一次スクリーニング判定度(Hs)は、ユーザの病院訪問が必要か否かについての健康状態を示す数値であり、一般的に病院で使用する基本問診事項、例えば生活習慣や疾病症状と関連した問診結果から算出される。
【0021】
前記ストレス/疲労度(St)は、心電図の隣接したRR(Rate Ratio)波の隔差の標準偏差値と、心電図のHRV(Heart Rate Variability)スペクトル分析を介して得たLF(Low Frequency)とHF(High Frequency)の比率とを利用して算出される。前記LFは、交感神経系の活性を反映するものであり、心電図のHRVスペクトルのうち、低周波数領域(0.04〜0.15Hz)のパワー値であり、前記HFは、交感神経系の活性を反映するものであり、心電図のHRVスペクトルのうち、高周波数領域(0.15〜0.4Hz)のパワー値である。
前記健康年齢(Ha)は、国民健康保険公団または病院などで使用する健康年齢測定のための問診事項のユーザ問診結果から算出される。前記皮膚状態(Ag)は、超音波信号またはEDAから算出され、前記肥満度(Ob)は、現在の体重を身長の自乗で割った値であるBMI、腰回り及び体脂肪測定機から測定された体脂肪率から算出される。
【0022】
前記パラメータ抽出部120は、前記状態分析部110からユーザの健康状態についての情報を入力され、アバター変換アルゴリズム、すなわち既設定の前記健康状態情報とアバターパラメータとの関係式によってアバターパラメータを抽出する(ステップ1020)。前記アバターパラメータ及びアバター変換アルゴリズムについては、以下の図2と図4とを参照して詳細に説明する
【0023】
前記アバター生成部130は、前記パラメータ抽出部120からアバターを構成するパラメータを入力され、前記パラメータを利用してアバターを生成する(ステップ1030)。前記ディスプレイ部140は、前記生成されたアバターデータを利用し、ユーザの健康状態を示すアバターをディスプレイする(ステップ1040)。
前記アバター生成装置は、前記アバター生成部130で生成されたアバターデータを外部に伝送する伝送部150をさらに含むことが望ましい。前記伝送部150は、前記生成されたユーザの健康状態を示すアバターデータを外部に伝送し、ユーザの健康状態を前記アバター生成装置から遠く離れたところも確認することができる。
【0024】
図2は、アバターを構成するパラメータについての第1実施形態を図示したものであり、ユーザの健康状態を顔の筋肉変化、皮膚色の変化、シワの変化または幅の変化などで表現したものである。
前記顔アバターで、健康状態によってイメージが変化する領域は、前記各パラメータにより設定された領域であり、前記パラメータの値によって各パラメータに設定された領域のイメージが変化する。
【0025】
前記パラメータ抽出部120は、前記状態分析部110から、一次スクリーニング判定度(Hs)、ストレス/疲労度(St)、健康年齢(Ha)、皮膚状態(Ag)、肥満度(Ob)などのユーザの健康状態情報を入力され、次の式(1)のように計算してアバターパラメータを抽出する。
次の式(1)で、Aは、図2の200領域の顔の筋肉の変化率を示すパラメータであり、Bは、210領域の顔の筋肉の変化率を示すパラメータである。Cは、図2の220領域の顔の筋肉の変化率を示すパラメータであり、Dは、230領域の顔の筋肉の変化率を示すパラメータである。
【0026】
Eは図2の240及び250領域の顔の皮膚色の変化率を示すパラメータであり、Fは、260領域の顔のシワの変化率を示すパラメータであり、Gは、顔幅の変化率を示すパラメータである。前記各パラメータにより生成されるアバターイメージは、左右対称である。
【数1】

【0027】
前記式(1)で、a1、a2、a3、a4、b1、b2、b3、b4、c1、c2、c3、c4、c5、d1、d2、d3、d4、e1、e2、e3、e4、f1、f2、f3、g1、g2は、パラメータ定数である。
【0028】
図3は、図2のアバターパラメータを利用して生成したアバターの実施形態を示す図であり、図3Aは、ユーザの健康状態が正常である場合に生成されたアバターであり、図3Bは、ユーザの虚弱な健康状態である場合に生成されたアバターであり、図3C、はユーザがストレスを多く受けた状態である場合に生成されたアバターであり、図3Dは、ユーザが肥満である健康状態の場合に生成されたアバターである。
【0029】
図4は、アバターを構成するパラメータについての第2実施形態を図示したものであり、ユーザの健康状態を身体部位の均衡度、心臓の健康度、消化器官の健康度、呼吸器官の健康度などを表現したものである。
前記身体部位の均衡度は、Hb、Hra、Hla、Hll、Hrlパラメータからなっており、前記パラメータは、八点タッチ式電極法を使用した部位別の体脂肪率の測定方法を利用して算出されることが望ましい。
【0030】
前記Hbは、胴体の体脂肪率を示すパラメータであり、前記Hraは、右腕の体脂肪率を示すパラメータであり、前記Hlaは、左腕の体脂肪率を示すパラメータであり、前記Hllは、左足の体脂肪率を示すパラメータであり、前記Hrlは、右足の体脂肪率を示すパラメータである。
【0031】
前記パラメータ抽出部120は、前記状態分析部110から心電図の隣接したRR波の間隔の差の標準偏差値(SDSD)、心電図の隣接したRR波の間隔の差の平均自乗根(RMS:Root Mean Square)(RMSSD)、心電図の隣接したRR波の間隔が50ms以上である比率(pNN50)、不整脈の有無(AM)、消化器官関連の問診結果(JS)、呼吸器官関連の問診結果(RS)などのユーザの健康状態情報を入力され、心臓の健康度、消化器官の健康度、呼吸器官の健康度などを次の式(2)のように計算して抽出する。
【数2】

【0032】
前記式(2)で、i1、i2、i3、i4、i5、j1、j2、k1、k2は、パラメータ定数である。
前記Iは、図4の400領域の心臓の健康度を示すパラメータであり、前記パラメータによるアバターの400領域は、心臓健康度が正常である場合、標準サイズの赤色イメージを有し、心臓健康度が非正常である場合、小サイズの赤色イメージを有し、不整脈である場合、灰色イメージを有することが望ましい。
【0033】
前記Jは、図4の410領域の呼吸器官の健康度を示すパラメータであり、前記パラメータによるアバターの410領域は、呼吸器官の健康度が正常である場合、肌色イメージを有し、呼吸器官の健康度が非正常である場合、灰色イメージを有することが望ましい。
前記Kは、図4の420領域の消化器官の健康度を示すパラメータであり、前記パラメータによるアバターの420領域は、消化器官の健康度が正常である場合、肌色イメージを有し、非正常である場合、灰色イメージを有することが望ましい。
【0034】
図5は、図2と図4のアバターパラメータを利用して生成したアバターの実施形態を示す図であり、前記図2のパラメータによって生成された顔アバターと前記図4のアバターパラメータによって生成された胴体のアバターとを合成すれば、図5のようなユーザの人体全体の健康状態を確認することができるアバターを生成できる。
【0035】
図6は、健康状態によって生成されたアバターのデータを伝送されてディスプレイする装置についての実施形態を示す図である。図示されたように、前記方法により生成されたアバター映像データを携帯電話600、PDA(Personal Digital Assistant)(図示せず)またはTV(図示せず)などを利用してディスプレイするのが望ましい。また、前記アバター生成装置の伝送部150が、生成されたアバター映像データを外部の携帯電話600に伝送し、ユーザは、前記携帯電話600を介して所望の人の健康状態を確認することができるアバター610,620,630を見ることができる。
【0036】
図7は、図1の状態分析部110についての実施形態を示す詳細ブロック図であり、図示された状態分析部は、生体信号分析部700、制御部710、記録媒体720、回帰式算出部730及び健康状態予測部740を含んでなる。図示された状態分析部の動作を図11に図示されたユーザの現在生体信号または問診情報を利用し、将来の健康状態を予測する方法を示すフローチャートと結びつけて説明する。
【0037】
前記生体信号分析部700は、ユーザから一定期間の間測定された心電図信号、超音波信号、体脂肪率、腰回り、BMIなどの生体信号または問診情報を入力として受け、ユーザの時間帯別の健康状態を分析する(ステップ1100)。前記制御部700は、前記生体信号分析部700からユーザの健康状態情報を入力され、時間帯別に前記健康状態情報を前記記録媒体720に保存させる(ステップ1110)。
【0038】
前記回帰式算出部730は、前記記録媒体720に保存された時間帯別の健康状態情報を利用し、経時的なユーザの健康状態情報の変化を示す回帰式を算出する(ステップ1120)。
前記健康状態予測部740は、ユーザから自身のその後の健康状態を確かめようとする日を入力され、それを前記回帰式に代入して一定時間経過後のユーザの健康状態情報を予測して出力する。(ステップ1130)。
【0039】
図8は、前記回帰式を算出する方法を説明するためのグラフであり、現在時間tまでの健康状態情報を利用し、経時的な健康状態情報の変化を分析して回帰式を算出し、前記算出された回帰式に健康状態を予測しようとする時間tを入力すれば、前記時点tの健康状態情報を予測できる。
前記状態分析部110は、ユーザから健康状態を知りたいとする所望の時点、例えば一ヵ月、六ヵ月または一年後などを入力され、前記回帰式を利用してユーザ所望の時点の健康状態情報を予測することが望ましい。
【0040】
図9は、現在までの健康状態から将来の健康状態を予測して生成されたアバターについての実施形態を示す図であり、図9A、は現在の健康状態を示すアバターであり、図9Bは、一定時間が過ぎた時点での健康状態を予測して生成したアバターである。ユーザは、図9に示されたアバターの変化を確認することにより、自身の現在健康状態が肥満になる可能性が高い状態であるということを予測できる。
【0041】
図12A及び図12Bは、本発明によるアバター生成方法を具体的なフローチャートで図示したものである。前記データ入力部100は、ユーザから測定した心電図信号、超音波信号、体脂肪率、腰回り、BMIなどの情報を有する生体信号、または所定の健康状態と関連した質問にユーザが答えた問診情報などを入力される(ステップ1200)。
【0042】
前記状態分析部110は、ユーザが将来の健康状態を確認することを願っているか否かを確認する(ステップ1210)。ユーザが現在の健康状態を確認することを所望する場合、前記状態分析部110は、前記生体信号または問診情報などを利用し、現在の健康状態情報を生成する(ステップ1220)。ユーザが将来の健康状態を確認することを所望する場合、前記状態分析部110は、健康状態を確認することを所望する時点tをユーザから入力され(ステップ1230)、前記生体信号または問診情報などを利用し、前記将来の時点tの健康状態情報を予測する(ステップ1240)。
【0043】
前記パラメータ抽出部120は、前記状態分析部110からユーザの健康状態についての情報を入力され、アバター変換アルゴリズム、すなわち既設定の前記健康状態情報とアバターパラメータとの関係式によってアバターパラメータを抽出する(ステップ1250)。
前記アバター生成部130は、前記パラメータ抽出部120からアバターを構成するパラメータを入力され、前記パラメータを利用してアバターを生成する(ステップ1260)。前記ディスプレイ部140は、前記生成されたアバターデータを利用し、ユーザの健康状態を示すアバターをディスプレイする(ステップ1270)。
【0044】
前記伝送部150は、ユーザから前記生成されたアバターデータを外部に伝送することを所望するか否かを確認し(ステップ1280)、ユーザが伝送を所望する場合には、伝送を受ける外部機器のアドレスを入力された後(ステップ1290)、前記外部機器に前記生成されたアバターデータを伝送する(ステップ1295)。前記外部機器のアドレスは、電話番号、電子メールアドレスまたはIP(Internet Protocol)アドレスであることが望ましい。
【0045】
本発明は、またコンピュータで読み取り可能な記録媒体にコンピュータが読み取り可能なコードとして具現することが可能である。コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、コンピュータシステムによって読み取り可能なデータが保存されるあらゆる種類の記録装置を含む。コンピュータで読み取り可能な記録媒体の例としては、ROM(Read−Only Memory)、RAM(Random−Access Memory )、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などがあり、またキャリアウェーブ(例えばインターネットを介した)の形で具現されるものも含む。また、コンピュータで読み取り可能な記録媒体は、ネットワークに連結されたコンピュータシステムに分散され、分散方式でコンピュータが読み取り可能なコードが保存されて実行されうる。そして、本発明を具現するための機能的なプログラム、コード及びコードセグメントは、本発明が属する技術分野のプログラマにより容易に翻訳可能である。
【0046】
以上、本発明の望ましい実施形態について詳細に記述したが、本発明が属する技術分野において当業者ならば、特許請求の範囲に定義された本発明の精神及び範囲を外れずに本発明をさまざまに変形または変更して実施できるということが分かるであろう。従って、本発明の今後の実施形態の変更は、本発明の技術を外れるものではない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明の健康状態によるアバター映像の生成方法及び装置は、例えばイメージによる健康管理関連の技術分野に効果的に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明によるアバター生成装置の全体的な構成を示すブロック図である。
【図2】アバターを構成するパラメータについての第1実施形態を示す図である。
【図3A】図2のアバターパラメータを利用して生成したアバターの実施形態を示す図である。
【図3B】図2のアバターパラメータを利用して生成したアバターの実施形態を示す図である。
【図3C】図2のアバターパラメータを利用して生成したアバターの実施形態を示す図である。
【図3D】図2のアバターパラメータを利用して生成したアバターの実施形態を示す図である。
【図4】アバターを構成するパラメータについての第2実施形態を示す図である。
【図5】図2と図4のアバターパラメータを利用して生成したアバターの実施形態を示す図である。
【図6】健康状態によって生成されたアバターのデータを伝送されてディスプレイする装置についての実施形態を示す図である。
【図7】図1の状態分析部についての実施形態を示す詳細ブロック図である。
【図8】現在までの健康状態から将来の健康状態を予測するための回帰式を算出する方法についての実施形態を説明するためのグラフである。
【図9A】現在の健康状態から将来の健康状態を予測して生成されたアバターについての実施形態を示す図である。
【図9B】現在の健康状態から将来の健康状態を予測して生成されたアバターについての実施形態を示す図である。
【図10】本発明による全体的なアバター生成方法を示すフローチャートである。
【図11】現在までの健康状態から将来の健康状態を予測する方法についての実施形態を示すフローチャートである。
【図12A】本発明によるアバター生成方法を具体的に示すフローチャートである。
【図12B】本発明によるアバター生成方法を具体的に示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0049】
100…データ入力部
110…状態分析部
120…パラメータ抽出部
130…アバター生成部
140…ディスプレイ部
150…伝送部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の個数のパラメータを組み合わせてアバター映像を生成する装置において、
ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを入力され、前記ユーザの健康状態を分析して健康状態情報を出力する状態分析部と、
前記健康状態情報を入力され、前記健康状態情報と前記パラメータとの関係を示す数式を計算し、前記アバター映像を構成するパラメータを抽出するパラメータ抽出部と、
前記パラメータを利用してアバター映像を生成するアバター生成部と
を備えることを特徴とするアバター映像の生成装置。
【請求項2】
前記状態分析部は、
ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを入力され、所定時間経過後のユーザ健康状態を予測し、未来健康状態情報を出力することを特徴とする請求項1に記載のアバター映像の生成装置。
【請求項3】
前記状態分析部は、
ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを入力され、前記ユーザの健康状態を分析して健康状態情報を出力する生体信号分析部と、
健康状態情報を保存する記録媒体と、
前記生体信号分析部から出力された健康状態情報を前記記録媒体に保存させる制御部と、
前記記録媒体に保存されたユーザの健康状態情報を利用し、経時的な健康状態情報の変化を示す回帰式を算出する回帰式算出部と、
前記生体信号分析部からユーザの現在健康状態情報を入力され、前記回帰式を利用して所定時間経過後のユーザの健康状態情報を計算する健康状態予測部と
を備えることを特徴とする請求項1に記載のアバター映像の生成装置。
【請求項4】
前記生体信号は、
心電図信号、超音波信号、皮膚電気活動、体温、体脂肪率のうち少なくともいずれか一つを備えることを特徴とする請求項1に記載のアバター映像の生成装置。
【請求項5】
前記問診情報は、
生活習慣、症状、身長、体重、腰回りについての情報のうち、少なくともいずれか一つを備えることを特徴とする請求項1に記載のアバター映像の生成装置。
【請求項6】
前記健康状態情報は、
病院訪問が必要であるか否か、ストレス/疲労度、健康年齢、皮膚状態、肥満度、身体部位の均衡度、心臓の健康度、消化器官の健康度、呼吸器官の健康度のうち、少なくともいずれか一つを備えることを特徴とする請求項1に記載のアバター映像の生成装置。
【請求項7】
前記パラメータは、
顔の筋肉の変化率、顔の皮膚色の変化率、顔のシワの変化率、顔幅の変化率、心臓サイズの変化率、心臓色の変化率、消化器官の異常部位の色変化率、呼吸器官の異常部位の色変化率、身体均衡による身体部位別のサイズ変化率のうち、少なくともいずれか一つを備えることを特徴とする請求項1に記載のアバター映像の生成装置。
【請求項8】
前記身体部位の均衡度は、
八点タッチ式電極法を利用して計算されることを特徴とする請求項6に記載のアバター映像の生成装置。
【請求項9】
前記生成されたアバターをディスプレイするディスプレイ部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のアバター映像の生成装置。
【請求項10】
前記生成されたアバター映像データを外部に伝送する伝送部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のアバター映像の生成装置。
【請求項11】
所定の個数のパラメータを組み合わせてアバター映像を生成する方法において、
ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを利用し、前記ユーザの健康状態を分析するステップと、
前記分析された健康状態情報を入力され、前記健康状態情報と前記パラメータとの関係を示す数式を計算し、前記パラメータを抽出するステップと、
前記抽出されたパラメータを利用してアバター映像を生成するステップと
を含むことを特徴とするアバター映像の生成方法。
【請求項12】
前記健康状態を分析するステップは、
ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを利用し、所定時間経過後のユーザ健康状態を予測することを特徴とする請求項11に記載のアバター映像の生成方法。
【請求項13】
前記健康状態を分析するステップは、
ユーザの生体信号と問診情報のうち、少なくともいずれか一つを利用してユーザの健康状態を分析するステップと、
前記分析された健康状態情報を利用し、経時的な健康状態情報の変化を示す回帰式を算出するステップと、
ユーザの現在健康状態情報と前記算出された回帰式とを利用し、所定時間経過後のユーザの健康状態情報を計算するステップと
を含むことを特徴とする請求項11に記載のアバター映像の生成方法。
【請求項14】
前記生体信号は、
心電図信号、超音波信号、皮膚電気活動、体温、体脂肪率のうち、少なくともいずれか一つを備えることを特徴とする請求項11に記載のアバター映像の生成方法。
【請求項15】
前記問診情報は、
生活習慣、症状、身長、体重、腰回りについての情報のうち、少なくともいずれか一つを備えることを特徴とする請求項11に記載のアバター映像の生成方法。
【請求項16】
前記健康状態情報は、
病院訪問が必要であるか否か、ストレス/疲労度、健康年齢、皮膚状態、肥満度、身体部位の均衡度、心臓の健康度、消化器官の健康度、呼吸器官の健康度のうち、少なくともいずれか一つを備えることを特徴とする請求項11に記載のアバター映像の生成方法。
【請求項17】
前記パラメータは、
顔の筋肉の変化率、顔の皮膚色の変化率、顔のシワの変化率、顔幅の変化率、心臓サイズの変化率、心臓色の変化率、消化器官の異常部位の色変化率、呼吸器官の異常部位の色変化率、身体均衡による身体部位別のサイズ変化率のうち、少なくともいずれか一つを備えることを特徴とする請求項11に記載のアバター映像の生成方法。
【請求項18】
前記身体部位の均衡度は、
八点タッチ式電極法を利用して計算されることを特徴とする請求項16に記載のアバター映像の生成方法。
【請求項19】
前記生成されたアバターをディスプレイするステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のアバター映像の生成方法。
【請求項20】
前記生成されたアバター映像データを外部に伝送するステップをさらに含むことを特徴とする請求項11に記載のアバター映像の生成方法。
【請求項21】
請求項11から請求項20のうち、いずれか1項に記載の方法をコンピュータで実行させるためのプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【公開番号】特開2006−110340(P2006−110340A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−285360(P2005−285360)
【出願日】平成17年9月29日(2005.9.29)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】