説明

充填器

もしあればガス含有量が低い液体(F)をガス(G)と混合するため、特に、未起泡の(non-frothing)、または、弱く起泡した、または、CO含有のビールプリカーサをCOと混合するために、充填器が使用され、充填器は、混合セル(1)、特に管状混合セル(1)を備え、混合セル(1)は、混合セル(1)内に開く液体供給部(6)、混合セル(1)内に開くガス供給部(3)、及び出口(7)を除いて、周囲から分離され、少なくとも1つの充填器本体部(11、13、15;213;513)は、液体(F)及びガス(G)の混合セル(1)を通る流れが必ず充填器本体部(11、13、15)を通って起こらなければならないように混合セル(1)内に配置される。充填器において、多孔性固体、具体的には、フォーム、スポンジ、中空繊維モジュール、または焼結材料からなる少なくとも1つの充填器本体部(11、13、15)は、混合セル(1)内に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に対するプリアンブルまたは請求項11に対するプリアンブルに包括的に記載される、無曝気(nonaerated)の、または、ほんのわずかに曝気した液体をガスと混合するための充填器(impregnator)に関する。本発明は、また、請求項21に対するプリアンブルに包括的に記載されるバーシステム用の圧力補償器アセンブリ、請求項35に対するプリアンブルに記載されるこうした圧力補償器アセンブリを有するインラインガス供給バーシステム(inline gassing bar systems)用の充填器、及び請求項37に対するプリアンブルに記載される圧力補償器アセンブリを有するバーシステムに関する。本発明は、更に、こうした充填器の新規な使用に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明による充填は、液体内へのガスの放出、すなわち換言すれば、液体にガスを充填させることである。
【0003】
こうした充填器が、バーシステムにおいて使用されるため、液体または飲料プリカーサ生成物がガスで充填され、または、ガスが液体内に放出され得、こうして、すぐに飲める飲料が、生成され得るが、すぐに飲める飲料は、一度だけバーシステム内にある。充填される液体の例として、ソーダ水(シロップ)及び特に低炭酸化(low-carbonation)または炭酸化なしのビールプリカーサ生成物が考えられ得る。香味料を含有するガスの他に、特に、炭酸(より正確にはCO)及び窒素(より正確にはN)は、特に、泡立つソーダ水及び炭酸化されたビールを生成するための充填用ガスとして考えられ得る。
【0004】
「炭酸(carbonic acid)」または「炭酸化された(carbonated)」という用語は、実際には、飲料において一般的であるが、より正確には、二酸化炭素(CO)が添加され、二酸化炭素は、はるかに圧倒的に液体内で物理的にだけ結合し、炭酸(HCO)を形成するいずれの化学反応にも至らない。
【0005】
液体内へのガスの放出によるこの物理的結合は、物理吸収の法則(laws of physical absorption)に従う質量移動プロセス(mass transfer process)である。この移動プロセスは、ガス−液体相境界面で起こる。ガスは液体内に拡散する。酸素及び窒素等の無極性非電解質は、溶解することによって、液体分子間の空隙内に主に組み込まれるが、二酸化炭素等の有極性電解質(polar electrolyte)は、水中で、同様な有極性水分子と水ブリッジ(water bridge)を形成し、これらのブリッジは、他の水分子と共にクラスタを形成して、超分子集合体(supermolecular assemblies)を形成する。例えば、CO分子は、水分子の微細構造に非常にうまく浸透する。液体内へのガスの質量移動は、フィックの第1法則、すなわち、
Mi=A(Ci−C1)=(Di/di)Aξ(Pi−P1)
において単純な形で記述される。
式中、
Miは、ガス相から液体へのガスの質量流量を表し、
Aは、質量移動がそこで起こる表面積を表し、
(Ci−C1)は、相境界面における平衡濃度と液体内の瞬時濃度との間の濃度勾配を表し、
dは、液体の内部から相境界面までの輸送進路の長さを表し、
Diは、ガスの拡散係数を表し、
ξは、温度、圧力、及び材料の関数としての、(ガスの溶解度についての)吸収係数を表し、
(Pi−P1)は、ガスの分圧と液体内のその瞬間に加えられた圧力との間の圧力降下を表す。
従って、液体内で平衡状態が確立される速度(Mi)は、濃度勾配、ガスの拡散係数、吸収係数、表面積、輸送進路の長さ、支配的な圧力、及び温度に依存する。
【0006】
従って、効率的な質量移動システムは、1つの相において、考えられる最も効率的で且つ最も高速な質量移動を得るために、質量移動が起こり得る大きな表面積を持たなければならず、考えられる最短の輸送進路について高い乱流を生じなければならず、高圧と低温の両方を供給しなければならない。
【0007】
その脆性、並びに、特に、注入システム内の機器(圧力容器、圧力ポンプ、冷却システム)についての高い費用及び付随する高い動作コストのために、それほど経済的でない、攪拌システム、ループ反応器、または注入システム等の知られている気泡形成システム以外に、冒頭に記載されたタイプのカーボネータまたは充填器は、バー及びパブにおいて飲料に炭酸をガス供給する分野で確立した。
【0008】
所定のガスと液体の圧力によって、炭酸化されていないビールプリカーサ生成物にCOを充填させるときに、例えば4バールの液体圧と5バールのガス圧、または、5バールの液体圧と5.5バールのガス圧が、適していることがわかっている。液体内でのガスの所望の溶解が起こるように、混合セル内での液体に対する所望のガス比、及び、混合セル内での最適圧力を確立しようとする試みが行われている。
【0009】
しかし、こうした充填器は、インラインガス供給バーシステムで使用されることが多く、インラインガス供給バーシステムでは、飲料プリカーサ生成物は、従来、ピストンポンプを用いてタンクから、より最近では、隔壁ポンプを使用してバッグから圧送されるため、充填器は、入口側でピストンポンプのサージ圧力(pressure surges)に曝され、一定燃料圧を得ることができない。従って、単位時間当たりに混合セル内に放出する容積流量は、バーテンダが飲料を注出する速度に実質的に依存する。注出速度が変化する場合、ガス送り込みまたは液体送り込み側から混合セルまでの圧力降下も変わるため、ガス送り込み部及び液体送り込み部が開く程度は、外部圧力が固定値に設定されていても変動する。結果として、混合セル内に放出する容積流量も変わるため、ガス−液体混合比は、混合セル内で支配的である圧力が何であれ、液体内でのガスの溶解について最適から逸脱する場合がある。
【0010】
バーシステムでは、飲料は、飲料送り込みラインを介して飲料容器から、より高いレベルに通常位置する吐出タップへ圧送される。従来のバーシステムでは、飲料送り込みラインはバーラインを備え、バー内にインラインガス供給または圧力ガス供給ステージを有するバーシステムでは、1つまたは複数の充填器が、飲料送り込みライン内に配設されてもよく、充填器によって、飲料プリカーサ生成物は、例えば、炭酸で濃縮される。いわゆる、後混合バーシステム(postmixing bar systems)では、インライン曝気水を有するシロップ用混合弁は、水が二酸化炭素雰囲気においてその中で曝気される緩衝液容器と共に、飲料送り込みライン内に位置し得る。
【0011】
飲料送り込みラインを通して飲料または飲料プリカーサ生成物を圧送するために、明確なポンピング圧が必要である。従来のバーシステムでは、この圧力は、例えば、圧縮ガス(二酸化炭素等)によって供給され、圧縮ガスの圧力が、飲料ケグまたはドリンク容器に加えられるため、飲料は、吐出ラインを介して上方に吐出タップまで押し上げられる。バー内に圧力ガス供給ステージを有するバーシステムであって、インライン炭酸化プロセスによって動作し、また、バーシステム内に、バーシステム内の低炭酸のまたは炭酸なしの飲料プリカーサ生成物に炭酸または同様なものを与えるために、いわゆる充填器が設けられ、バーシステムでは、逆に、飲料容器は、下流にポンプを伴い、ポンプによって、飲料プリカーサ生成物は、飲料容器から充填器へ圧送され、そこで炭酸化される、すなわち、換言すれば、炭酸(または、より正確には、二酸化炭素)と混合されるため、飲料プリカーサ生成物は、内部に炭酸が溶解した飲料として吐出タップに圧送され得る。
【0012】
これは、ケグ圧及び吐出圧を超える一定の作動圧を必要とする。ビールのインラインガス供給では、例えば、4〜5バールの充填器の圧力が適していることがわかっている。
【0013】
吐出タップの所望の注出速度を調整することを可能にするために、従って、バーシステム内の圧力損失を人工的に増加させ、それにより、例えば、インラインガス供給に必要な非常に高いポンピング圧または過剰圧が、例えば、従来のバーシステムで一般的であるケグ圧レベルまで減少することが必要である。従来のビール吐出器システム(beer dispenser system)では、例えば、最大1.5〜3バール、しばしば、2.2〜3バールのケグ圧が一般的である。
【0014】
これについての1つの可能性は、ラインをコイルの形で巻くことである。今日では、通常吐出タップと直接一体化される、いわゆる圧力補償器もまた知られている。その場合、変位可能絞り制限(displaceable throttle restriction)が、吐出タップに通じるライン内に配設され、そのロケーションは、所望の厚さの環状ギャップを絞り制限が開くように、調整ネジを用いてバーテンダによって調整され、そのため、抵抗は、所望の条件に合うように変わり、適応し得る。調整ネジによって、バーテンダは、吐出タップを所望の流量に設定し、所望の流量は、例えば、バーテンダが、1リットル陶器ジョッキ等の大きな容器を充填したいと思うか、0.25リットルソーダ水グラス等の小さな容器を充填したいと思うかに対して適応し、同様に、色が薄いビール(pale beer)対小麦ビール(wheat beer)等の注出される液体に依存する。
【0015】
特に、バー内に圧力ガス供給ステージを有するバーシステムであって、バーシステム内で、従来のバーシステムで一般的であるケグ圧を超える充填器の作動圧が必要とされる、バーシステムでは、量を調節することが、吐出タップにおいてもはや容易に可能でないという問題が生じる。バーシステムがビール用に使用される場合、炭酸が放出されるため、ビールは、「裂けて開く(rip open)」、すなわち換言すれば、発泡し始める。この放出は、吐出タップ圧力補償器が、一定の圧力範囲について設計されていることによる。ライン圧が、意図されるより著しく高い場合、層流が妨げられ、渦流が発生し、その結果として、炭酸が放出される。
【0016】
圧縮空気隔壁ポンプが、吐出タップにおいて使用される場合、ポンピング圧の変動も起こる可能性がある。しかし、タップ圧は、一定であるべきである。それは、一定でない場合、圧力変動が起こる場合、炭酸の好ましくない放出が起こる可能性があるからである。
【0017】
この種の充填器は、例えば、特許文献1において提案されている。この開示は、管として具現化された、混合セル内で多くの混合シーブが互いに整列される管状シーブカーボネータを含み、管状シーブカーボネータにガス及び液体送り込み部が連結され得る。混合シーブは共に、飲料プリカーサ生成物内での炭酸の溶解によって、質量移動がそこで起こる可能性がある所望の大面積を提供する。この種の管状シーブカーボネータは、特許文献2においても見出し得る。
【0018】
特許文献3でも、供給されるガスと水が、複数のワイヤ布混合シーブを通って流れなければならない、この種の管状シーブカーボネータが示される。ガスは側面から送り込まれ、水は上から送り込まれる。ガスは、フィルタ及び隣接ノズルまたは衝撃板を通過して、液体もまた、すなわち円柱穿孔板の円周の開口を通して入る前渦形成ステージ(prevortexing stage)に達する。こうして生成された流れは、円錐穿孔板内の開口を通過して、実際の充填ステージに入る。円柱ワイヤ布リングは、充填ステージに位置し、板が、個々のワイヤ布リング間に配設されるため、流れは、ワイヤ布を通してスラロームを受け、プロセス中に充填される。環状ワイヤ布要素は、(液体)浸透特性を有し、示すカーボネータにおいて使用するのに適した任意の材料から形成されてもよい。
【0019】
しかし、こうした管状シーブカーボネータは、金属シーブの数が多いため材料コストの点で比較的費用がかかるだけでなく、相応して複雑なアセンブリに関して費用がかかる。
【0020】
従って、最近、バルク材料カーボネータも、例えば、特許文献4において提案された。この参考文献から、石英ペレットまたは同様なもの等の、表面積が大きいバルク材料を充填された混合セルと共に、バルク材料カーボネータが見出される。他の粒状材料もまた、ステンレス鋼(Va Stahl)によって作られた微細プラスチックペレットまたは微細スチールペレット等のバルク材料として提案された。しかし、バルク材料によって得られる表面積はやはり制限される。これは、充填器から出るバルク材料の浮遊が、少なくとも食品分野では、絶対に回避されなければならず、従って、バルク材料は、大面積を要求するにもかかわらず、バルク材料用の不可欠な捕捉システムを詰まらせないために、任意に微細になるよう粉砕されることが許容されないからである。それでも、詰まりは、時間経過にわたって完全に回避されることができず、従って、バルク材料カーボネータは、比較的しばしば交換されなければならない。こうしたバルク材料カーボネータは、清浄することが比較的難しいため、特に、デンプンまたは砂糖を含有する飲料に関して、食品衛生のために必要な清浄間隔で、通常、バルク材料カーボネータ全体が交換されなければならないことも不利である。
【特許文献1】独国特許出願公開第19851360号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第100551371号明細書
【特許文献3】米国特許第3761066号明細書
【特許文献4】独国特許出願公開第10160397号明細書
【特許文献5】欧州特許第0661090号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
従って、低生産コスト及び低動作コストで高いガス放出効率が得られる、冒頭に記載されるタイプの充填器を作ること、並びに、食品分野で使用するのに、且つ、ビールを生産するのに適した、冒頭に記載されるタイプの充填器を作ること、並びに、ビール及び他の飲料の生産を改善することが、本発明の第1の目的である。本発明の更なる目的は、良好な混合結果が、高い信頼性を持って得られるように、この汎用タイプの充填器を改良することである。本発明のなお別の目的は、バーシステム用の圧力補償器アセンブリまたはこうした圧力補償器アセンブリを有するバーシステムまたはこうした圧力補償器アセンブリを有する充填器を作ることであり、これらによって、需要または注出される量または注出される流量によらず、タップ圧が事実上一定になり、圧力変動が少なくとも減衰される。更に、飲料送り込みラインの圧力またはもし与えられていれば充填器の出口圧力は、例えば、最大3バール、特に、最大2.5バール等の、通常の注出システム、特に、ビール吐出器システムの通常のケグ圧まで、減少されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
これらの目的は、請求項1、11及び35の特徴を有する充填器に関し、請求項21の特徴を有する圧力補償器アセンブリに関し、請求項37の特徴を有するバーシステムに関し、そして、請求項41から44による充填器の使用によるビール及び飲料生産に関して達成される。
【0023】
本発明の第1の態様では、充填器本体部(impregnator body)は、充填器の混合セル内に配設され、混合セル内に、ガス入口及び液体入口が放出し、混合セルから、液体及びガス混合物用出口が外につながり、充填器本体部は、混合セルを通る液体とガスの流れが、必ず充填器本体部を通って起こらなければならないように配設され、充填器本体部は、多孔性材料を含む、すなわち換言すれば、多孔性固体(porous solid body)である。多孔性固体または孔を有する固体は、焼結材料、織られるか、編まれるか、メッシュか、フェルトの固体、または、スポンジ若しくは発泡材料(foamed material)あるいは同様なもの等の、孔及び大表面積を有する任意の材料を含み得る。人の毛髪のサイズで作製され得る、中空プラスチック繊維を含む中空繊維モジュールもまた考えられるであろう。これらの材料は、費用がかからず、特に、焼結固体は、孔サイズ及び孔配置の点で高い均一性を持って生産され得るため、商業的な面においてだけでなく、ガスを充填される、特に、炭酸化される液体の充填または炭酸化の品質の点で利点が得られる。
【0024】
先に挙げた材料はすべて、充填器本体部用の材料として適している。しかし、充填器本体部若しくは複数の充填器本体部のうちの1つの充填器本体部が、スポンジから、発泡材料若しくは発泡体から、または、中空繊維を含む物質から生産される実施形態は、特に多くの利点があり、それは、これらの材料が、材料に応じて調整され得る比較的多数の孔と比較的大きな平均孔サイズを持った高い多孔性を有し、そのため、低い流れ抵抗と洗い流されることに対する適度の耐性を有する大きな相境界面を有するためであることがわかった。好ましい実施形態では、少なくとも1つの充填器本体部は、約250μmの孔サイズに相当する90〜100PPI(孔/インチ)及び約90,000セル/cm(孔が開いたセル)を有するポリエステルまたはポリエーテルフィルタ発泡体を備える。特に有利には、発泡体は、事実上100%のオープンセルである網状フィルタフォーム(reticulated filter foam)のセル構造(cellular structure)を有する。網状であるため、セル膜は、事実上完全に除去される、すなわち、骨格だけが後に残る。これは、著しく低い流れ抵抗を保証する。従って、相境界面は、もはや材料の壁に完全に囲まれる孔に位置するのではなく、むしろ、材料骨格だけによって囲まれる普通なら壁が開いたセルに位置する。
【0025】
更に小さな孔サイズを得るために、カーボネータ内の発泡体は、有利には、長さが、特に、最初の150mmから80mmに圧縮される。結果として、発泡体充填器本体部が圧縮され、セルの数が約170,000セル/cmに増加する。
【0026】
しかし、焼結材料に関しても、大きな相境界面と流れの中の大きな乱流が発生する可能性がある。所望のガス及び液体、並びに、開始混合物の所望の組成に応じて、異なる孔サイズを有する種々の焼結材料が利用可能であるため、充填器は、充填器本体部用の適した材料の選択によって特定の仕様に適応させることができる。耐久性及び食品安全性を含む、充填器本体部について行われる要求に応じて、ガラス、セラミック、プラスチック、または金属の焼結材料が使用されてもよい。
【0027】
有利には、充填器本体部は、混合管の直径を埋める円盤として具現化されるため、液体(同様にガスもであるが)は、必ず充填器本体部を通って流れ、固体の大表面積の孔にある溶液内に入る。この固体は、混合セル内に容易に導入され得るが、同様にやはり混合セルから容易に除去し得るため、経済的な生産と衛生法によって規定された間隔での充填器の保守の両方が容易に可能であることが、ここでは有利である。こうして、バルク材料は、高コスト、複雑な工業技術、及び管状シーブカーボネータの複雑なアセンブリがない状態で、洗い流されることを効果的に防止される。
【0028】
しかし、充填器本体部に、例えばプラスチックのマウント(mounting)を与えること、従って、混合管として有利に具現化される、混合セルの直径を埋める充填カートリッジを形成することも考えられるであろう。
【0029】
充填器本体部が、混合セル内に更に固定されることが必要であるとわかる場合、穿孔板または格子等の適した固定手段が設けられてもよく、固定手段は、充填器本体部を所定位置に保持し、また、固定手段によって、充填器本体部が任意選択で圧縮される。
【0030】
更なる有利な改良は、混合セルの内部に作用し、そのため、補助充填器または充填補強デバイスの役をする高周波または超音波振動器に関する。振動器は、例えば、混合セルの壁に搭載され得るか、あるいは、混合セルの全円周にわたって分散した超音波発生器及び/または混合セル内に配設された超音波ユニットを有し得る。高周波振動によって発生する発振及び結果得られるキャビテーションの結果として、大きな乱流、従って、質量移動における短い輸送進路が、混合セル内で得られる。超音波の使用が、カーボネータまたは充填器の混合セル内で支配的な圧力(3〜5バール等)で、且つ、媒体が混合セルを通して流れる状態で行われることが特に有利である。
【0031】
混合セルであって、混合セルを通る流れを受け、所定圧力下にある、混合セルを有し、また、超音波または高周波充填器装置を有する充填器は、また、それ自体、それ自身の特許出願の主題にされ得、また、特許請求されるか、または、述べられた他の特徴との論理的な任意の組合せは、従属請求項の主題にされ得る。超音波を使用して液体内でガスを放出させる1つの方法は、特許文献5に記載されている。
【0032】
本発明は、充填器本体部を有する充填器に限定されない。対照的に、複数の充填器本体部は、混合セル内で直列に連結されてもよい。各充填器本体部または複数の充填器本体部の一部は、異なる材料を含んでもよいため、充填器の混合特性は、特定の液体またはガスあるいは所望の開始組成によりよく適応し得る。
【0033】
同様に有利には、混合セルのガス及び液体送り込み側を周囲から封鎖するヘッドピースが設けられ、ヘッドピースは、液体送り込みライン用の1つの連結及びガス送り込みライン用の1つの連結を備える。こうして、充填器は、既存のシステムに単純な方法で設置され得る。
【0034】
好ましくは、充填器は、一体的に溶接された充填器本体部を有するワンピース射出成形コンポーネント等のワンピース最終製品として生産される。あるいは、充填器は、代わりに、個々の部分に分解され、清浄され得るように構築されてもよく、同様に、1つまたは複数の充填器本体部の容易な交換を可能にする。特に有利には、全体の充填器(1つ若しくは複数の充填器本体部は除く)または少なくとも混合セルのハウジングは、膨張せず、且つ、十分に精密な公差で形作られ得るプラスチックで作られる。
【0035】
ヘッドピースが、混合セル内にねじ込まれる場合、ガス入口は、混合管内中央に放出し、液体チャネルは、偏心状か、または、環状であり、ガス出口は、例えば、ヘッドピース上で、混合管の内部にねじ込まれた切頭管上に設けられてもよい。
【0036】
第2ガス内で混合するために、第2ガス送り込みライン連結も、混合セル上に設けられ得る。そのために、先行する充填器の出口が下流の充填器の液体入口に連通するように、複数の充填器を直列に連結することが、同様に考えられることになり、それにより、液体を複数のガスと混合するための充填システムが作られる。複数のガス連結を有するこうした充填器は、有利には、COを含有しないか、または、COをほんのわずか含有するビールプリカーサ生成物をCO及び窒素と混合するのに使用され得る。窒素は、良好な発泡保持のためにビールに添加されるが(German Reinheitsgebotすなわちドイツ純粋法を持たない他の国々では)、逆に、COは、COを含有しないか、または、COをほんのわずか含有するビールプリカーサ生成物に添加されなければならない。
【0037】
本発明による充填器の更なる有利な使用は、飲料プリカーサ生成物を香味料と混合することによって得られる。それは、香味料または香料が、ガス形態であることが多いからである。この使用は、物質または材料であって、物質または材料が一旦混合されると、または、低い濃度であると、長期にわたる耐久性がなく、従って、継続的に新たに調製されなければならない、物質または材料に特に適する。例えば、リンゴジュースは、チェリー香味料(cherry flavor)または同様なものと混合され得る。別の有利な使用は、2つのガス入口を有する充填器に関連して既に述べられた。もちろん、1つのガス入口だけを有する本発明による充填器は、また、非発泡性(noneffervescent)の、若しくは、ほんのわずかに発泡性のビールプリカーサ生成物(beer precursor product)、または、COをまったく含有しないか、若しくは、COをほんのわずかに含有するビールプリカーサ生成物をCOと混合するために、特に有利に使用され得る。一方、1つのガス入口だけを有する本発明による充填器は、また、ビールまたはビールプリカーサ生成物を窒素と混合するのに使用され得る。
【0038】
本発明の更なる態様では、入口側から混合セルまでの圧力降下の大きさに応じてガス及び液体入口を開閉するよう構成されたガス入口弁及び液体入口弁が設けられ、ガス入口弁は、ガス入口チャネル内に配設されたガス入口閉鎖要素を有し、液体入口弁は、液体入口チャネル内に配設された液体入口閉鎖要素を有し、ガス入口閉鎖要素及び液体入口閉鎖要素は、そのときの液体入口の開放の程度に応じて、ガス入口弁が、ガス入口を所定の開放の程度まで開くように、互いに結合される。
【0039】
本発明に従って、ガス入口の開放の程度を液体入口の開放の程度と結合することによって、種々の注出速度が、混合セルの内部における充填プロセスに適した混合比を確立することが首尾よく可能になる。選択された液体及びガス並びに適用可能な圧力における両者の互いの最適比に応じて、結合は、圧力に関して線形に、漸減的に、または、漸増的に増加してもよい。液体入口が広く開く場合、ガス入口も相応して広く開き、従って、例えば、炭酸なしのビールプリカーサ生成物を充填させるための必要な炭酸が流入する。液体入口の開放の程度が減少する場合、逆に、ガス入口の開放の程度は、それに応じて減少するため、再び、混合セル内での充填プロセスに適するガスと液体の混合比が確立される。
【0040】
こうして、混合セル側の圧力変動が流入ガスと流入液体の比に及ぼす作用と、圧力変動が液体入口側に及ぼす作用の両方を補償することが首尾よく可能になる。これは、混合セルの圧力が降下する場合、液体入口閉鎖要素が、液体入口の開放の程度を減少させ、そのため、液体入口閉鎖要素に結合したガス入口閉鎖要素が、ガス入口の開放の程度をそれに応じて減少させるからである。混合セル内で圧力が上昇する場合、同じことが当てはまり、ガス入口閉鎖要素は、開放の程度を、液体入口閉鎖要素によって予め決められているのと同じ方法で、同じ比まで減少させるか、または、特定の充填プロセスに適した原理(圧力にわたる混合比推移)に従って減少させる。
【0041】
逆に、サージ圧力(先に説明したように、ピストンポンプの使用によって引き起こされる可能性がある)が液体入口側で発生する場合、液体入口から混合セルまでの、特定の時間に存在する圧力降下に応じて液体入口弁は液体入口を規定された程度まで開くことになり、また、ガス出口弁の結合によって、ガス入口は、同様に、相応して広く開く。
【0042】
有利には、液体入口閉鎖要素は、液体入口側に対してプレストレスを印加され(prestressed)、且つ、ガス入口閉鎖要素に一体的に結合されるため、液体入口閉鎖要素の変位が、ガス入口閉鎖要素に伝達される。充填器の混合セルヘッドまたはヘッドピースがT要素のように構築される場合、すなわち換言すれば、液体入口とガス入口が互いに整列する場合、こうして形成されたユニットは、ほぼピストン摺動体として具現化され得る。こうして、構造的に単純な方法で、流入する液体流量と流入するガス流量の両方を、液体入口側から混合セルまでの圧力降下に応じて規定することが可能である。
【0043】
あるいは、閉鎖要素の電気的結合も設けられ得る。更に、ガス入口閉鎖要素及び液体入口閉鎖要素を備える多位置弁に似通ったピストン摺動ユニットは、また、2つの平行入口チャネルが混合セルの内部につながる混合ヘッドにおいて使用され得る。そのために、例えば、ピストン摺動体が、ガス入口チャネルと液体入口チャネルの両方をシールする閉鎖位置、並びに、ピストン摺動体に貫入する1つまたは複数の開口を有するピストン摺動体が液体入口開口とガス入口開口の両方の前に押し出され、それにより、適用可能な開口が開口する開放位置が設けられ得る。しかし、この配置構成では、液体入口側から混合セルまでの圧力降下に応じてピストン摺動体を作動させるために、液体入口側からピストン摺動体の面端までの適したバイパス、及び、ピストン摺動体の他方の面端(face end)に作用するプレストレス印加デバイス等の、1つの更なる装備が必要である。しかし、その構成は比較的複雑である。
【0044】
従って、好ましいものは、液体入口チャネルとガス入口チャネルが整列した、Tの形状の混合ヘッドであり、混合ヘッドにおいて、液体入口閉鎖要素とガス入口閉鎖要素から形成されたピストン摺動体は、液体入口チャネルとガス入口チャネル内に直接着座し、また、ガス入口に向かう方向の変位によって、ガス入口と液体入口の両方を所望の程度に開く。逆に、液体入口に向かう変位は、ガス入口と液体入口の両方を閉じる。
【0045】
第1の実施形態では、液体入口から混合セルまでの圧力降下に対するこの応答は、ガス入口閉鎖要素が、ガス送り込み側に向かって円錐状に広がり、また、同様に円錐状に広がるガス入口チャネル部分内に位置し、且つ、ピストン摺動体部分を介して液体入口閉鎖要素に連通するピストンであることを実現することによって達成され得る。液体入口閉鎖要素は、液体送り込み側に向かって円錐状にテーパが付き、且つ、液体送り込み側に向かって同様にテーパが付く液体送り込み部内に位置し、また、液体送り込み部に向かって、液体送り込み側に向かう面上にプレストレスを印加される摺動体であり得る。
【0046】
しかし、単純で且つより経済的な構成であるため、液体通路が、液体入口閉鎖要素を通って液体送り込み側から混合セル内に延び、ガス送り込みが、ガス入口閉鎖要素によって行われる実施形態が好ましい。その結果、液体入口閉鎖要素は、複数の側面を囲まれた中空本体部であり、且つ、液体送り込み側に向かって開いてもよく、中空本体部を複数の側面で囲む壁内に、液体用の少なくとも1つの通路開口が設けられる。液体入口閉鎖要素が液体入口遮断部分を埋める閉鎖位置では、従って、液体通路は生じない。しかし、液体入口閉鎖要素が、混合セル側に位置する容積内に突出する開放位置に設置される場合、液体通路は、少なくとも部分的に開口し、液体送り込み側から中空本体部内に流れる飲料プリカーサ生成物は、混合セル内に流れ込み得る。
【0047】
ガス入口閉鎖要素は、この場合も、円錐ガス入口チャネル内の円錐摺動要素として設けられることになる。しかし、中空本体部が、ガス入口閉鎖要素としてガス入口側にも設けられることが有利であるが、この中空本体部は、混合セルに対して開き、閉じた位置では、ガス送り込みチャネルを埋め、開放位置では、ガス送り込み側の容積内に深く押し出されるため、ガス用の少なくとも1つのガス通路開口が開口し、その開口を通って、ガスが、ガス送り込み側から混合セル内部へ流れ込み得る。
【0048】
ピストン摺動体のガス側から作用する力が液体側から作用する力より大きい場合、もし、ガス入口閉鎖要素が、同時に、ガス側に対して開き、混合セルに対して閉鎖可能であれば、混合セルに対する開口及び液体送り込み側に対する閉鎖可能な液体通路を有する中空本体部を液体側に設けることも可能であることが理解される。
【0049】
この点で、シール要素は、好ましくは、ガス入口閉鎖要素とガス入口遮断部分との間に設けられる。
【0050】
液体通路が、液体入口閉鎖要素の壁にわたって分散したボアである、すなわち換言すれば、液体入口遮断部分の直径に比較して(in proportion to)比較的小さいが、大きい数で存在する場合も有利である。同じことが、ガス通路についても当てはまる。閉鎖要素の直径と通路ボアの比は、有利には1:10、好ましくは1:20である。こうして、ガス通路及び液体通路に利用可能な通路ボアの数は、弁ピストン摺動体の位置に適合するように、正確に割り当てられ得る。
【0051】
液体及び/またはガス通路ボアが、それぞれの閉鎖要素の側壁の周りに螺旋状に位置するボアのチェーンの形態で設けられる場合、この点で特に有利である。これは、この場合、液体及びガスの通路用の利用可能なボアの数は、突然増減しないが、代わりに、ピストン摺動体の変位によって、1つのボアごとに、漸進的に増減し、それにより、所望のガス及び液体流量が、液体入口側から混合セルに向かう圧力降下に応じて一層精密に調整され得るからである。
【0052】
本発明の更なる態様では、バーシステムに組み込むための圧力補償器アセンブリが、ラインセグメント内に絞り制限が移動可能に配設された状態で設けられ、その絞り制限の表面に沿って、注出動作中に飲料が流れることができ、また、絞り制限が、注出動作(tapping operation)中に飲料が注出されるようにラインセグメントの断面を開放する。吐出タップ内に一体化され、その位置が調整ネジによって固定される、知られている圧力補償器と違って、本発明の絞り制限は、プレストレス印加デバイスによって飲料の流れに対抗してプレストレスを印加される。プレストレス印加力は、圧力補償器アセンブリの入口側と圧力補償器アセンブリの出口側との所定の圧力差未満においてだけ断面が開かないように十分に高くなければならない。逆に、所定の圧力差を超えると、断面は、首尾よく開口されるべきである。開放した断面のサイズは、絞り制限の下流側の圧力に依存する。バーにおいて圧力ガス供給ステージを有するバーシステムの場合、その飲料出口が、このタイプの圧力補償器アセンブリによって形成される充填器が更に提案される。更に、飲料送り込みラインに組み入れられるこうした圧力補償器アセンブリを有するバーシステムが提案される。
【0053】
こうした配置構成によって、抽出される可変に設定された量において、考えられる最も一定の注出圧の観点から、良好な注出特性が得られることを実験が示した。飲料送り込みラインの圧力損失が、流れ速度または吐出タップにおける需要に伴って変わることを、本発明者等は初めて認めた。従って、本発明によれば、圧力補償器アセンブリの出口における圧力は、流量によらず、少なくともほぼ一定であることが保証される。更に、それが起こる場合、非常に高い圧力レベルは、バーライン内の現行の注出システムと比較して、補償器出口において、最大3バール、特に最大2.5バール等の設定点(set-point)圧力レベルまで減少する可能性がある。飲料プリカーサ生成物の飲料を圧送するために、往復ピストンが使用される場合、サージ圧力もまた減衰する可能性がある。これは、圧力ガス供給ステージまたは充填器を有する注出システムにおいて適していることがわかった。
【0054】
バーシステムの吐出タップが開く場合、圧力補償器アセンブリの入口側の飲料は、出口側ライン圧より高い入口側作動圧によって絞り制限を押し付ける。逆に、プレストレス印加デバイスのプレストレス印加力並びにバーラインの出口側で支配的な圧力は、出口側で、絞り制限に対して作用する。注出ライン内の入口側作動圧は、出口側注出圧より高いため、絞り制限は、ラインセグメントの断面を開け、それにより、プレストレス印加デバイスが、適切に選択されたプレストレス印加力(プレストレス印加力<作動圧−圧力チャンバアセンブリの出口の圧力)を有する場合、飲料が絞り制限を通って流れる。
【0055】
吐出タップが閉じる場合、絞り制限の断面が開いている限り、絞り制限の後ろ側の圧力は、絞り制限の入口側の作動圧に一致するようになる。プレストレス印加デバイスは、飲料の流れ方向に対抗するように作用するため、絞り制限は、ラインセグメントを閉じる位置に益々押し付けられ、ついには、飲料送り込みラインを完全に閉じる、すなわち換言すれば、ラインセグメントが飲料送り込みライン内に挿入される。
【0056】
吐出タップが、その後、開く場合、液体は、ライン内の残りの液体に圧力を開放しながら、バーラインの出口側に引き出されるため、絞り制限は、再び開いて、出口側の圧力が降下する傾向を妨げ、ついには、絞り制限によって開いた断面を通る流れが一定になると、力の平衡が再確立される。バーテンダが、吐出タップにおいて調整ネジを広く開ける、すなわち換言すれば、高い流量を求めるか、若しくは、速い流速を可能にするか、または、吐出タップにおいて調整ネジを狭く開けて低い流量を求めるかによらず、本発明の圧力補償器アセンブリにおける圧力損失は、依然として、プレストレス印加デバイスのプレストレス印加力に相当し、絞り制限における力の平衡から生じる。従って、バーテンダが低い流量を求め、そのため、出口側領域の圧力が比較的高いままである場合、絞り制限は、バーテンダがより多くの流れを求め、従って、出口側領域の圧力が比較的低いときに比べて、より小さな断面を開けることになる。開いた断面がより小さいため、低い流量だけが生じるが、質量単位当たりの圧力損失は、ギャップ幅または開いた断面がより小さいため、より大きく開いた断面における高流量と比較して大きい。
【0057】
こうして、バーテンダによって要求される注出量に応答して、本発明の圧力補償器アセンブリは、流量単位当たり所望の圧力損失に自体を調整する弁として作用する。これの代替法として、調節式比例弁の使用も考えられるであろう。
【0058】
実験の結果もまた、理論的観測結果に一致する。ハーゲンポアジューレ(Hagen-Poisseulle)によれば、定常流(stationary flow)が管を通って流れる円形断面の管内の平均速度について、
=V/A=Δp/(32Δl)、または、
Δp=v32ηl/d
であり、式中、
は管内の平均速度であり、
Vは容積流量であり、
Aは、管を通る流れを有する断面であり、
Δpは長さlにわたる圧力損失であり、
dは管の直径であり、
ηは絶対粘度(dynamic viscosity)である。
【0059】
流速vmは、一定の管径dにおける注出量Vと共に増加するが、管径dもまた、注出量Vと共に増加するため、両者は、圧力損失Δpvに逆の影響を及ぼす。環状ギャップの場合、適した補正係数が、式に挿入されるべきである。
【0060】
プレストレス印加デバイスが、バネによってプレストレス印加力を加える場合、バネは、絞り制限の動きの全範囲にわたって、プレストレス印加力が少なくともほぼ一定であるように選択され得る。しかし、バネサイズの漸減推移(degressive course)を有するバネ以外に、例えば、圧力変動を減衰させることができるように、バネ定数の漸増推移を有するバネも考えられ得る。
【0061】
他の考えられる装備(バネの代替として、または、バネに加えて)は、経済的意味がある程度に、油圧ダンパまたは油圧シリンダ、空気圧バネ等による圧縮空気バルーンを有するプレストレス印加デバイスであるであろう。
【0062】
バネ力が調整可能である場合、この点で特に有利であることがわかった。これは、調整ネジ等の調整デバイスを設けることによって、または、バネが交換可能であり、そのため、異なる作用を有するバネが使用され得るような建設的処置をとることによって達成され得る。
【0063】
バネベースのプレストレス印加デバイスの代替として、または、それに加えて、絞り制限の入口側から後ろ側までのバイパスラインも設けられ、それにより、所望のプレストレス印加力が、例えば、バイパスラインの上流で連結された圧力分割器または圧力低減器によって得られる。
【0064】
特にビールの場合、流れが、乱流があるときに裂けて開く、従って、吐出タップにおいて発泡することを防止するために、絞り制限が、細長い環状ギャップを開ける場合も有利である。このため、細長い絞り制限が設けられてもよく、細長い絞り制限は、切頭円錐の形態で、細長い絞り制限がその中に位置するラインセグメントの対応する幅広化と共に肉厚になる。絞り制限は、更に有利には、入口側で丸い。
【0065】
ラインセグメントは、飲料送り込みラインの、ある適した地点において、挿入されるか、押し込まれるか、または、プレスばめされ得るスリーブを囲んでもよい。有利には、圧力補償器アセンブリのラインセグメントが幅広化する入口側部分は、スリーブの領域内に位置する。こうして、プレストレス印加デバイスは、絞り制限をスリーブ内に押し込む。プレストレス印加デバイスのバネの反対側では、出口側でスリーブに隣接する、バネ用の停止部を有する管状本体部が設けられ得る。それの代替として、ラインセグメントは、また、飲料送り込みライン内で所望の地点にねじ込まれ得るネジを切ったストッパ、または、出口側で充填器の混合セルを閉鎖する閉鎖ストッパ内に設けられた絞り制限レセプタクルを含んでもよい。
【0066】
バネは、流れチャネルが分岐する場合、ラインセグメントまたは管状本体部の、絞り制限と正反対の、壁に支持されてもよい。しかし、バネは、有利には、停止部が流れチャネルの周りの環状ショルダとして設計され得るように、環状バネとして具現化され、流れは、圧力損失がエルボによって生じることなく、また、バーラインの方向を変更する必要なしで、バネを通過し得る。これは、垂直に配設されるほとんどのバーラインにおいて有利であるだけでなく、特に、圧力補償器アセンブリが充填器に隣接するときにも有利である。それは、充填器が、好ましくは、垂直に上を向いた流れ方向を持って設置され、こうして、CO気泡が充填器内で上昇し、バーラインの更に上の領域内に上昇することなく、静穏化チャンバ(calming chamber)または静穏化ゾーン(calming zone)内で捕えられ得るからである。
【0067】
出口側でスリーブに隣接する管状本体部が、めすネジを切ったフランジ上にねじ込まれ得るネジを切ったストッパとして具現化され、且つ、ラインセグメントが、その入口側で、ネジを切ったストッパによって飲料送り込みラインに連通するように作られ得る場合、本発明の圧力補償器アセンブリは、充填器上に特に簡単に搭載され得、出口側で混合セルを閉鎖する充填器の壁は、めすネジを切ったフランジとして具現化される。
【0068】
有利な改良は、他の従属請求項の主題である。
【0069】
本発明の範囲内で、それが有用であると思われる程度に、種々の特許請求される特徴を自由に組み合わせることが可能であることが理解される。上述した特徴及びやはり以下で説明される特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく、示された組合せにおいてだけではなく、他の組合せにおいて、または、それ自体に関しても使用され得ることが理解される。本発明は、特許請求される使用にも限定されない。
【0070】
例えば、ビールを窒素と混合するための、飲料プリカーサ生成物をガス香味料と混合するための、または、COをまったく含有しないか、若しくは、COをほんのわずかに含有するビールプリカーサ生成物をCOと混合するための、任意の適した充填器の使用は、独立した特許出願の主題にされ得る。
【0071】
本発明の個々の有利な実施形態は、添付図面と共に以下で更に詳細に述べられるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0072】
最初に、図1が参照されるであろう。参照数字1は、管状混合セルを示す。混合セル1内で、円盤に似た充填器本体部11、13、15は、直列に且つ連続してプレスばめされるため、混合セル1を通って流れる液体及びガス、または、混合セル1を通って流れる、既に事前混合したガス−液体混合物は、充填器本体部11、13、15を通過しなければならず、そのため、ドットで印を付けた孔の表面の溶液内に入らなければならない。送り込み側(infeed side)からの順番で、第1の充填器本体部11は、第1の充填器本体部11に続く2つの充填器本体部13、15より微細な孔を有する焼結材料から作られている。
【0073】
充填器本体部は、10で示す静穏化部分によって隣接され、静穏化部分では、出口側充填器本体部15から乱流として出るガス−液体混合物は、出口開口7を通り充填器を出て、例えば、吐出システム内の吐出タップに導かれる前に、静穏化されて層流になる。
【0074】
出口管7は、混合管1にねじ込まれ、且つ、Oリングによって混合管1からシールされているキャップ内に設けられる。入口側では、混合管1は、同様に、ヘッドピース21であるねじ込み式コンポーネントによって閉じられ、Oリングによってシールされている。
【0075】
一方の側のガス送り込み部G(図面の左)及び他方の側の液体送り込み部F(図面の右)は、ヘッドピース21に連結され得る。その結果、ヘッドピース21は、切頭管3によって混合セル内に放出するガス送り込みチャネル、及び、6で示す地点において偏心して混合セル1内に放出する液体送り込みチャネル(liquid passage channel)によって貫入される。ガス送り込み側と液体送り込み側の両方において、ヘッドピース内に、ネジを切ったボアが設けられ、それぞれの連結ピース33、31が、ボア内にねじ込まれ、各連結ピースは、それぞれの逆止弁29、27を収容し、逆止弁29、27によって、ガス及び液体送り込みチャネルは、混合セル1からの逆流に対して保護される。連結タップ23は、次に、ガス送り込み側で連結ピース33内にねじ込まれ、ガス送り込みラインにプラグイン式に連結され得、一方、逆に、液体送り込み側では、連結タップ25が、連結ピース31内にねじ込まれ、液体用ホースが、適当なプラグ部品(part)によってこの連結タップ上に差し込まれ得る。ガス送り込みチャネルは、ガス送り込み側の連結タップ23の領域において、圧力制限ノズル22として作用する22で示す横断面圧縮部を有する。圧力制限ノズル22によって、混合セル内でガスが液体を積極的に変位させるほどにはガス圧が高くならないことが保証され、それでも、ガス圧、更には、混合動作は、適切に制御可能なままである。
【0076】
上述した切頭管3(ヘッドピースに貫入するガス送り込みチャネルがその中の中央に放出する)は、ヘッドピース21から離れる側では、板5または包囲ショルダ(encompassing shoulder)5を有し、ヘッドピース21に向かう側では、めすネジを備え、混合管の中心軸Aに対して中心に延びるガス送り込みチャネル内にねじ込まれる。板5とヘッドピース21上の対応する包囲停止部(encompassing stop)との間で、前充填スリーブ17が、所定の場所に固定される。前充填スリーブ17は、バケットホイール19上の内部ショルダとして具現化されたシール用リングによって、ヘッドピース側でヘッドピースからシールされ、他端で、切頭管3の板5からシールされる。図面では、切頭管3は、ヘッドピース内のネジを切ったボアにまだ完全に入っていない状態で示されている。バケットホイール19は、その円周にわたってガイドバケットを有し、ガイドバケットは、混合セル1内に放出する液体に、液体入口6において螺旋状乱流(turbulent spiral flow)を与える。混合セル1内へのガス入口を形成する切頭管3は、逆に、その円周表面上に、2つの横長スロット4を有し、横長スロット4を通して、ガスは、ガス送り込みチャネルから前充填スリーブ17を通って混合セル1内に流れ込むことができる。
【0077】
こうして、混合動作は、以下のように進む。
【0078】
連結されたガス送り込み部Gから、ガスは、ヘッドピース21に貫入するガス送り込みチャネルを介して切頭管3内の横長スロット4に搬送され、横長スロットを出る。出てきたガスは、両端をシールされるよう収容された前充填スリーブ17を通って必ず拡散し、結果として、ガスストリームとして入るガス流は、ガス流が混合セル1に入る前に、前充填スリーブ17がそれから形成される多孔性材料の表面において、前充填スリーブ17の、混合セル1に向かう表面にわたって分散した大面積乱流ガスジェットに変換される。
【0079】
同時に、連結された液体送り込み部Fから、液体は、ヘッドピース21に貫入する液体送り込みチャネルを通して混合管の中心軸Aに対して偏心して流れ、地点6で混合セル1に入る。そこで、液体流は、バケットホイール19のガイドバケット41に出会い、ガイドバケット41によって流入方向に対して横方向の渦を受けるため、液体の流入が、初めて制動され、乱される。しかし、前充填ステージ17は、半透性であるだけの疎水性材料を含むため、液体流入は、ガス出口開口4のところまで達することができない。こうして、混合セル1における、大表面積にわたって分散した乱流ガス流入と乱流液体流入の最初の前混合は、ヘッドピース21の近くの入口領域で起こる。
【0080】
前充填ステージ17及び前渦形成ステージ(バケットホイール19)は、また、省略され得る。前充填ステージ17及び前渦形成ステージ(バケットホイール19)の代わりに、前充填をもたらすために、超音波振動器もまた設けられ得る。その代替として、超音波振動器は、また、後述する充填器本体部11、13、15の下流にあることができる。超音波振動器の代わりに、高周波振動器もまた設けられ得る。本発明の範囲内で、「高周波(high-frequency)」は、12000Hzを超える周波数を意味することが理解される。
【0081】
液体と既に前混合されたガスを含む流れは、その更なる進路において、微細孔材料を含む第1の充填器本体部11に入る。多孔性固体充填器本体部11の表面は、その外側表面によってだけでなく、充填器本体部11の内部の孔の表面によっても形成され、従って、面積が非常に大きく、それにより、相境界面が大きいことによる液体内でのガスの溶解と共に、通過する流れに大きな乱流が生じる。第1の充填器本体部11は、2つの更なる充填器本体部13、15によって隣接され得、充填器本体部13、15によって、ガス−液体混合物の混合比の微調整が行われる。充填器本体部11、13、15は、多孔性焼結材料から円盤に似た形状で作られ、充填器本体部11、13、15が混合管1の直径を完全に閉鎖するように混合管1内に詰め込まれ、入ってくる流れが、充填器本体部11、13、15を構成する材料を通して強制的に拡散するようにされる。2つの充填器本体部13、15は、最も遠い上流に位置する充填器本体部11に比べて少ない数の孔を有する。
【0082】
しかし、焼結固体11、13、15は、最近になって立証されたように、フォーム充填器本体部によって、特に、ポリエステルまたはポリエーテルフィルタフォーム(好ましくは、網状化した)によって置換えられてもよい。
【0083】
充填器本体部11、13、15によって形成される主要な充填ステージを通過した後、ガス−液体混合物は、静穏化ゾーン10に達し、静穏化ゾーン10は、充填器本体部11、13、15によって混合セル1の残りから分離され、静穏化ゾーン10内で、乱流は、制動され、出口開口7を介して混合セルから出ることができる層流に変換される。
【0084】
図2aは、本発明の充填器の実施形態を示し、充填は、図1の充填器の場合と同じ原理によって行われるが、ここでは、混合セルの入口側に、ガス入口閉鎖要素121と液体入口閉鎖要素127がその中に結合される弁アセンブリが設けられ、逆に、混合セルの出口側には、圧力補償アセンブリが設けられている。変動が激しい圧力条件と質量スループットの下でさえも、常に良好な充填結果が得られ、同時に、生成された飲料の吐出性(dispensability)が保証され得る。混合セルの入口側の弁アセンブリ及び混合セルの出口側の圧力補償アセンブリは、入口側と吐出タップ側の両方における圧力または量の変動を吸収する点で互いを補う。ビールが容易に発泡を開始する飲料であるため、これは、特に、バーにおいてビールにCOをガス供給するために、非常に重要である。しかし、吐出器システム内のビールまたはビールとガスの混合物が、裂けて開き、フォームを形成する場合、タップにおいて満足すべき結果を達成することがもはや可能でない。
【0085】
液体は、液体入口部Fを通って流れ、ガスは、ガス入口部Gを通って流れて、混合ヘッド121に入り、前方の、実際の充填動作がそこで起こる混合セル1内に搬送される。ガス入口閉鎖要素129は、ある点から円錐状にガス入口部Gに向かってテーパが付くピストンの形状であり、一方、液体入口閉鎖要素127は、液体入口部に向かってほぼ切頭円錐のテーパが付くピストンであり、2つの閉鎖要素127、129は、いくつかの部分において針に似た形で具現化された連結部分128によって結合され弁摺動ユニットになる。液体入口閉鎖要素127は、環状バネ134によって液体入口部に対抗してプレストレスが印加され、環状バネ134は、一端が、液体入口閉鎖ピストン127の後ろ側で、他端が、液体入口チャネルの壁で支持され、連結部分128を囲む。
【0086】
液体入口閉鎖要素127の内側に対する混合セルの内圧、バネ力、及びガス入口閉鎖要素129に対するガス圧から生じる逆向きの力より大きい力が、流入液体によって液体入口閉鎖要素127に加えられる場合、液体入口閉鎖要素127は、液体入口部を開け、連結部分128によって、ガス入口閉鎖要素129がガス入口部を開ける。液体入口部と混合セルとの間のすべての圧力降下について、充填動作のためのガス流量と液体流量の最適な比が確立されるように、ガス入口閉鎖要素129及びガス入口閉鎖要素129を囲むガス入口遮断部分の円錐推移は、液体入口閉鎖要素127及び液体入口閉鎖要素127を囲む液体入口遮断部分の切頭円錐推移に適合する。ガス送り込みGは、前充填本体部117を通して起こり、それと共に、液体送り込みFが、環状に流れる。混合セルの入口側の圧力変動を補償するために、圧縮可能バルーン26が、容積補償体として設けられてもよい。
【0087】
充填器は逆さまの位置にある。すなわち、混合ヘッド121は、底部に位置し、充填器本体部13を有する混合セル1は、垂直に上を向く流れ進路を有する。充填器本体部13を通過した後に混合セル1内に依然として存在するいずれのガス気泡Bも、こうして上昇し、混合セル出口の圧力補償器アセンブリに入り、それにより吐出タップで乱流を生じることなく、混合セル1の静穏化ゾーン10内に捕えられ得る。
【0088】
これの代替として、混合ヘッド121は、また、上部に配設されてもよい。これは、実証されたように、一層良好な結果が得られるからである。これは、混合セルから(底部において)出る前に、炭酸化液体が、依然としてある種の静穏化槽内にあることによる。更に、液体内の束縛がないガス、特に、COは、上昇する、すなわち換言すれば、比例弁の方向に後方に上って、液体内に拘束される傾向がある。
【0089】
充填または混合セル1内で、例えば、二酸化炭素を充填された液体または飲料、特に、たった今炭酸化されたビールが、圧力補償器アセンブリの入口に達する場合、混合セル1内の作動圧によって、絞り制限108を押し付ける。この圧力は、絞り制限108を後ろ側で押し付け、且つ、調整ネジ9aによって調整され得るバネ109のプレストレス印加力によって対抗される。出口側Aにかかる圧力は、また、混合セル内の作動圧に対抗して作用する。バーテンダが、出口側Aに隣接する注出ラインまたは吐出タップを開ける場合、出口側Aの圧力は降下し、絞り制限108は、混合セル1内の充填された液体が圧力補償器アセンブリを通って吐出タップまで流れ得るように十分に上まで押し上げられる。
【0090】
スリーブ102と絞りタップ108との間のギャップ幅は、流速、従って、流量を決定し、同時に、圧力補償器アセンブリにおける圧力損失に影響を及ぼす。バーテンダが、例えば、いつでも注出できるようになった大量の充填済みビールを欲する場合、注出側の圧力が急激に降下し、絞り制限108は、広いギャップ幅にわたって開く。(バーテンダが少ない量を要求するため)注出側の圧力がそれほど急激には降下しない場合、絞り制限108は、狭いギャップ幅にわたって開く。
【0091】
圧力補償器アセンブリは、このプロセスでは、入口弁アセンブリにも作用する。それは、圧力補償器アセンブリによって、異なる注出速度から生じる混合セル内の圧力変化が緩和され、結果として、圧力変動が小さくなるため、液体入口部と混合セルとの間の異なる圧力降下において、入口弁アセンブリによって対処されなければならないガス定量供給問題が小さくなるからである。
【0092】
本発明の更なる実施形態は、図2bに示される。図2aに示す絞り制限108及び相応してスリーブ102は、図2bに示すそれぞれの本体部8とスリーブ2よりある程度細いため、摩擦損失は、全体としてある程度少ない。更に、スリーブ102は、出口面端で混合セルを閉鎖するストッパ120内に全体が収容され、側面まで延びる出口Aを有する出口ピース130が、そのストッパ120に対してフランジ取り付けされ、Oリングによって、スリーブ102からシールされている。ストッパ120は、また、面端に挿入されたOリング及びフラットシールによって、混合セルの側面からシールされる。
【0093】
こうして、圧力補償器アセンブリは、混合セル1の閉鎖壁を形成する充填器の(めす)ネジを切ったフランジ20内にねじ込まれるラインセグメント2、30、12を有する。ラインセグメント2、30、12は、入口側スリーブ2を有し、入口側スリーブ2は、出口面端で混合セルを閉鎖する、ネジを切ったフランジ20の壁内の対応する収容開口内にプレスばめされる。絞り制限または絞りタップ8は、スリーブ2内に配設される。絞り制限または絞りタップ8は、入口側に向かってある点に達し、そのため、スリーブ2のそのロケーションでは幅広化部に対応する。バネ9がタップ8に作用し、バネ9は、タップ8を入口に向かってスリーブ2まで押しやるため、入口側からタップ8に対して圧力が作用しないと、スリーブ2またはラインセグメント2、30、12の入口が閉じる。その結果、バネ9は、管状ピース30内の環状ショルダ16で支持され、管状ピース30は、ネジを切ったフランジ20のめすネジ内にシールされるようにねじ込まれ、ネジを切ったフランジ20内のレセプタクル内にスリーブ2を維持し、それにより、周囲からシールされる1つの連続ラインを形成する。出口側では、充填器が、圧力補償器アセンブリによってバーラインに連結され得るように、連結ピース12が、管状ピース30内に挿入される。
【0094】
こうして、本質的に、飲料が、環状バネ9を通って出てきて、流れのキンクなしで垂直上方向に流れる点で、図2bの圧力補償器アセンブリは、図2aに示す実施形態と区別され、一方、図2aでは、逆に、横方向飲料出口連結が設けられる。入口弁アセンブリは、より基本的に図2aに示す実施形態と異なるが、それでも圧力補償器アセンブリの場合と同様に、機能的に類似するか、または、同一であるコンポーネントについて、同じ参照数字が、図2aの場合と同様に使用される。
【0095】
液体入口閉鎖要素227は、環状バネ234によって液体入口圧力に抗して支持され、環状バネ234は、連結部分228を囲み、連結部分228は、液体入口閉鎖要素227をガス入口閉鎖要素229と組み合わせて、整列したガス入口チャネルと液体入口チャネル内で変位され得るピストン摺動ユニットを作る。液体入口閉鎖要素227を形成する中空円柱は、液体入口に対して開き、端壁によって混合セルに向かって閉じ、一方、逆に、ガス入口閉鎖要素229を形成する中空円柱針は、端壁によってガス送り込み側に対して閉じ、また、閉鎖要素229の円周にわたって分散した、混合セル1に向いた、図2bには示さない複数の開口(図3及び図4の参照数字232を参照されたい)を有する。液体入口閉鎖要素227を形成する中空円柱は、液体入口遮断部分を形成するボア内にほとんど遊びがない状態で収容され、ガス入口閉鎖要素229を形成する中空円柱針は、ガス入口遮断部分を形成するボア内にほとんど遊びがない状態で収容され、ボアと中空円柱針との間にガスシール239が設けられ、2つのボアは互いに整列する。
【0096】
参照数字236は、液体入口閉鎖要素227の円周側壁を螺旋状に囲む液体輸送開口のチェーンを識別し、参照数字238は、ガス入口閉鎖要素229の円周側壁を螺旋状に囲むガス輸送開口のチェーンを識別する。ここで、適切に高い圧力が、液体入口側から液体入口閉鎖要素227に加えられる場合、ピストンまたは弁摺動アセンブリ全体が、図面の左にシフトし、液体入口閉鎖要素227が、その側面を混合セルに向けた状態で開放容積237内に突出する。結果として(印加される液体圧、ガス圧、及び混合セル内の内圧に応じて)、液体通路236の少なくとも一部が開くため、混合セル内に流れ込む液体の流量が、それに応じて調整される。
【0097】
混合セル内に流れ込むガス流量は、同様にして確立される。すなわち、ガス入口閉鎖要素229が、連結部分228によって左にシフトすると、その端部をガス送り込み部に向けた状態で、自由容積235内に突出する。液体通路236の開いた部分に対応するガス輸送ボア238の一部が開口されるため、それぞれの流入液体の流量について、充填動作に適合する最適ガス流量が確立される。
【0098】
スリーブ2とヘッドピース221との間で、流れがそこを通って流れなければならない場所に充填器本体部213が、プレスばめされ得る。充填器本体部213は、更なる固定手段が必要とされない程度に、寸法的に安定である。例えば、充填器本体部213は、寸法的に安定な中空繊維モジュールを含む。静穏化ゾーン10を除いて、充填器本体部213は、混合セル1を完全に埋める。再び、混合ヘッドが上部にある位置、すなわち換言すれば、図面と比較して180°回転した位置で、充填器が最も良好に動作することが実証された。
【0099】
図4及び図5は、それぞれ、図2bに示す実施形態の変更を示す。
【0100】
図4では、断面線は、液体入口閉鎖要素227、連結部分228、及びガス入口閉鎖要素429を備える弁摺動体の開放位置を示す。ガス通路のチェーン438が、ガス入口閉鎖要素429の横方向円周壁の周りに少し傾斜して延びていることが見てわかる。弁摺動体が開放位置に変位する単位長さについて、図2bに示す実施形態の場合に比べて、より多くの数のガス通路が開く。従って、図4に示す実施形態は、例えば、図2bに示す実施形態の飲料と異なる飲料を生産するために、例えば、炭酸なしのベアリビールプリカーサ生成物(barely beer precursor product)と二酸化炭素からの色が薄いビールの生産と対照的に、炭酸なしの小麦ビールプリカーサ生成物と二酸化炭素からの小麦ビールの生産のために使用され得る。
【0101】
図5に示す実施形態では、逆に、液体入口閉鎖要素327とガス入口閉鎖要素329の両方の全円周側壁は、それぞれ、通路336及び338で穿孔される。
【0102】
図6は、本発明の充填器の更なる実施形態を示し、図7は、この充填器の弁摺動体を示し、摺動体は、液体入口閉鎖要素527、連結部分528、及びガス入口閉鎖要素529を備える。機能的に類似する、または、同一の部品は、同じ参照数字で識別された。
【0103】
ガス入口閉鎖要素529の円周の周りにチェーンとして延びるガス通路538は、0.2mmの直径を有し、ガス入口の側の第1のガス通路だけは、ある程度大きい、すなわち、本明細書に図示する実施形態では、0.3mmである。比較すると、液体入口閉鎖要素527の円周の周りにチェーンとして配設された液体通路536は、2.2mmの直径を有する。そのため、直径の比は、1:9〜1:11の範囲にあり、本発明によるタイプの充填器用の比例弁を用いたビール生産に適しているように全体として見える。
【0104】
ガスは、ガス入口閉鎖要素529に沿って延び、普通ならガス入口側から閉鎖されるガス通路538を通って図6に示す内部ボア540内に流れ込む。内部ボア540から、ガスは、連結部分528の円周上の2つの出口開口532(直径2.2mm)を介して混合セル内に流れ込む。
【0105】
内部ボア540は、液体側に接触状態であってもよいが、そうである必要はない。図示する実施例では、ボア540は、液体側から弁摺動体内にドリルで穴を開けられるため、弁摺動体はワンピースで作製され得る。ガス圧がより高い(例えば、液体圧の4.5バールと比較して5.5バール)ため、ガス入口側への液体の流れは、たとえ摺動体が開いていても、すべての場合に抑制され、混合セル内の方向への適切なガスの流れが、すべての場合に保証される。液体通路536を通る定量的に非常に大きな液体の流れと共にガスが搬送されるため、ガス入口側に向かって非常に遠くにガスが流れることもできない。
【0106】
図6及び図7に示す実施形態は、本質的に以下の態様においてだけ、図2b〜図5に示す実施形態と更に異なる。上側領域において、混合セルは、所定位置に押し付けられており、且つ、そこで穿孔板514によって保持されている、充填器本体部として作用する圧縮フォーム固体513によって完全に埋められる。穿孔板514は、次に、ネジを切ったストッパ520によって外側円周上の所定位置に保持され、ネジを切ったストッパ520によって、混合セルが、出口側でシールされている。充填器本体部は、特に、例えば、PPI測定法によって測定された、90〜100PPI(1インチ当たりの孔数)の孔サイズを有するポリエステルまたはポリエーテルフィルタフォームである。これは、約250μmの孔サイズ及び約90,000セル/cm(開いた孔のセル)に匹敵する。セル構造は、網状フィルタフォームのセル構造である、すなわち換言すれば、実質上、100%のオープンセルである。穿孔板514による充填器本体部の保持の代わりに、混合セル全体を埋める充填器本体部も設けられ得る。既に先に示した理由で、充填器は、図6に示す位置に設置され、ヘッドピースは上部に着座する。
【0107】
補償器タップ508は、また、ネジを切ったストッパ520内で、混合セル向かって円錐状にテーパが付いた適切な形状の凹所502内に配設される。
【0108】
図示する実施形態からの逸脱は、本発明の範囲から逸脱することなく可能であることが理解される。更に、図示する実施形態の特徴は、任意に組み合わせられてもよい。
【0109】
例えば、図2a〜図7に示す充填器では、充填固体と入口側比例弁と出口側圧力補償器が共に使用されることは、実際に、特に有利である。例えば、充填固体が使用されるため、圧力補償器の詰まりまたは故障が防止され、入口比例弁によって、圧力補償器における圧力変動が減少する、そして、その逆も可能である。しかし、本発明の範囲内において、混合セルを埋めることまたは入口若しくは出口に関してだけ示される特徴をそれぞれ有する、あるいは、本発明のこれらの態様のうちの2つだけが実施される充填器の実施形態が、同様に考えられるであろう。
【0110】
ビールとソーダ水以外に、本発明の充填器を用いて、サイダ、スパークリングワイン、シャンペン、炭酸水を混合したリンゴジュース、及びコーラのような飲料が、炭酸が低いか、または、炭酸がない、適したプリカーサ生成物から炭酸化によって生成され得る。図2a〜図7に示され、また、請求項11〜20に請求されるガス入口閉鎖要素と液体入口閉鎖要素の結合の代替として、本発明の範囲内で、請求項21に対するプリアンブルの特徴を有する充填器の制御または調節も提供されてもよく、制御または調節によって、本発明の充填器によって生成される飲料内のCO含有量は、制御変数としての入口側ガス圧によって調節される。例えば、今手元にあるものに比べて飲料内に少ないCOがあることが望まれる場合、ガス圧は、例えば、5.5バールから5バールに下げられる。飲料内により多くのCOが望まれる場合、ガス圧は、例えば、6バールに上げられる。こうして、所望の飲料固有のCO含有量が、ガス圧によって常に調整され得るが、そのときの液体圧に応じても常に調整され得る。ガス圧が同じままである場合、液体圧が高ければ高いほど、生成される飲料内のCO濃度は低くなる。液体圧が、例えば、5.5バールから6バールに上がったときに、生成される飲料内に同じCO濃度を得るために、ガス圧は、比が再び正しくなるまで、上方に補正されなければならないであろう。生成される飲料内のCO濃度が、測定され得、ガス圧は、適した調節アルゴリズムによって設定され得る。しかし、液体圧がわかっているとき、適したガス圧が、特定の充填器及び特定の飲料の性能グラフから読み取られ、それに応じて調整されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】本発明の第1の実施形態による固体充填器の断面図である。
【図2a】本発明の更なる実施形態における充填器の断面図である。
【図2b】本発明の更なる実施形態の図2aに相当する断面図である
【図3】用紙の方向に垂直な図2bのガス及び液体入口チャネルの軸に沿う断面図である。
【図4】図2bに示す本発明の実施形態の少し変更した形態の図3のラインIV−IVに沿う断面図である。
【図5】図2bに示す実施形態の少し変更した図4に相当する図である。
【図6】本発明の更なる実施形態における充填器の断面図である。
【図7】図6の弁摺動体の斜視図である。
【符号の説明】
【0112】
A 飲料出口または混合管軸
F 液体入口
G ガス入口
1 混合セル(混合管)
3 ガス入口または切頭管
4 ガス出口
6 液体入口
7 出口
10 静穏化ゾーンまたは混合管部分
2、30、12;102、130;502、530、512 ラインセグメント
8;108;508 絞り制限
9、16;109、9a;509 プレストレス印加デバイス
(9;109;509 バネ、9a 調整用ネジ、16;9a 停止部)
11、13、15;213;513 充填器本体部
20、12;512 連結ピース
16 内部ショルダ
20;520 フランジ
21;121;221 ヘッドピース
23;223 ガス送り込みライン用連結
25;225 液体送り込みライン用連結
27、29 逆止弁
30;130;530 管状本体部
129;229;329;429;529 ガス入口弁(ガス入口閉鎖要素)
127;227;327;527 液体入口弁(液体入口閉鎖要素)
134;234 プレストレス印加デバイス(環状バネ)
127、129;227、228、229;327、329;22、428、429;527、528、529 弁摺動ユニット
228;528 ピストン摺動体部分
232;532 混合セル開口
236;336;536 液体通路(ボア)
238;338;438;538 ガス通路
236 ガス入口に向かう側の容積
237 混合セルに向かう側の容積
239;539 シール
502 凹所
30;520;530 ストッパ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無曝気の、若しくは、ほんのわずかに曝気した液体(F)をガス(G)と混合するための、特に、非発泡性の、若しくは、ほんのわずかに発泡性のビールプリカーサ生成物、または、COをまったく含有しないか、若しくは、COをほんのわずかに含有するビールプリカーサ生成物をCOと混合するための充填器において、充填器は、
特に管状の混合セル(1)を有し、該混合セル(1)は、該混合セル内に共に放出する液体入口(6)及びガス入口(3)、並びに出口(7)を除いて、周囲から分離され、少なくとも1つの充填器本体部(11、13、15;213;513)は、前記液体(F)及びガス(G)の前記混合セル(1)を通る流れが必ず該充填器本体部(11、13、15)を通って起こらなければならないように前記混合セル(1)内に配設されている充填器であって、多孔性固体、すなわち、フォーム材料、スポンジ、中空繊維モジュール、または焼結材料を含む少なくとも1つの充填器本体部(11、13、15)が、前記混合セル(1)内に配設されることを特徴とする充填器。
【請求項2】
前記充填器本体部(11、13、15)は、前記混合管(1)の直径を埋める円盤として具現化されることを特徴とする、請求項1に記載の充填器。
【請求項3】
マウントを備える前記充填器本体部は、前記混合管の直径を埋める充填カートリッジとして具現化されることを特徴とする、請求項1または2に記載の充填器。
【請求項4】
前記混合管(1)の内部に作用する高周波または超音波振動器が設けられることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項5】
第1の多孔性材料を含む第1充填器本体部(11)は、1つまたは複数の他の多孔性材料を含む少なくとも1つの第2の充填器本体部(13、15)を、前記混合管(1)内で下流に伴うことを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項6】
前記少なくとも1つの充填器本体部(11、13、15)の下流には、前記充填器本体部(11、13、15)によって前記混合管(1)の入口側から分離された、静穏化ゾーン(10)、特に、混合管部分(10)、または、前記混合セル(1)に隣接する静穏化チャンバが配設されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項7】
ガス及び液体送り込み側で前記周囲から前記混合セル(1)をシールするヘッドピース(21;121;221)は、液体送り込みライン用の1つの連結(25;225)及びガス送り込みライン用の1つの連結(23;223)を備えることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項8】
前記ヘッドピース(21)は、混合管軸(A)に対して、特に、偏心して、または、環状に前記混合管(1)内で放出し、また、好ましくは、逆止弁(27)によって固定される液体チャネルによって、また、混合管軸(A)に対して、特に、中央に前記混合管(1)内で放出し、また、好ましくは、逆止弁(27)によって同様に固定されるガス輸送チャネルによって貫入されることを特徴とする、請求項7に記載の充填器。
【請求項9】
個々の部分(part)に分解され得るように具現化され、前記ヘッドピース(21)は、好ましくは、前記混合管(1)にねじ込まれ、前記ガス出口(4)は、前記ヘッドピース上に、前記混合管の内部にねじ込まれた切頭管(3)内に設けられることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項10】
前記混合セル内に第2ガスを供給するための、第2ガス入口または第2ガス送り込みライン連結部が設けられることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項11】
ソーダ水、ソフトドリンク、水またはジュース等の液体に二酸化炭素または窒素を、特に、低二酸化炭素の、または、二酸化炭素のないビールプリカーサ生成物に二酸化炭素または窒素をインラインガス供給するための、特に請求項1から10のいずれか一項に記載の充填器において、充填器は混合セル(1)を有し、前記混合セル(1)は、混合管軸(A)、ガス入口(G)、及び液体入口(F)を有し、入口側から前記混合セル(1)までの圧力降下の大きさに応じて前記ガス及び液体入口(G、F)を開閉するよう構成されたガス入口弁(129;229;329;429;529)及び液体入口弁(127;227;327;527)が設けられ、該ガス入口弁(129;229;329;429;529)は、前記ガス入口チャネル内に配設されたガス入口閉鎖要素(129;229;329;429;529)を有し、該液体入口弁(127;227;327;527)は、前記液体入口チャネル内に配設された液体入口閉鎖要素(127;227;327;527)を有する充填器であって、
前記ガス入口閉鎖要素(129;229;329;429;529)及び前記液体入口閉鎖要素(127;227;327;527)は、確立される前記液体入口(F)の開放の程度に応じて、前記ガス入口弁(129;229;329;429;529)が、前記ガス入口(G)を所定の開放の程度まで開くように、互いに結合されることを特徴とする充填器。
【請求項12】
前記液体入口閉鎖要素(127;227;327;527)は、プレストレス印加デバイス(134;234)によって前記液体入口側に対してプレストレスを印加され、前記ガス入口閉鎖要素(129;229;329;429;529)及び前記液体入口閉鎖要素(127;227;327;527)は、ワンピースになるよう結合され、それにより、前記液体入口閉鎖要素(127;227;327;527)の変位が、前記ガス入口閉鎖要素(129;229;329;429;529)に伝達されることを特徴とする、請求項11に記載の充填器。
【請求項13】
前記液体入口チャネルは、前記ガス入口チャネルのガス入口遮断部分と整列した液体入口遮断部分を有し、前記液体入口閉鎖要素(127;227;327;527)及び前記ガス入口閉鎖要素(129;229;329;429;529)は、細長い弁摺動ユニット(127、129;227、228、229;327、329;22、428、429;527、528、529)に連通し、閉鎖位置において、前記液体入口閉鎖要素(127;227;327;527)は、前記液体入口遮断部分を埋め、且つ、前記ガス入口閉鎖要素(129;229;329;429;529)は、前記ガス入口遮断部分を埋め、開放位置において、前記液体入口閉鎖要素(127;227;327;527)及び前記ガス入口閉鎖要素(129;229;329;429;529)は、開いて、前記混合セルに対して前記圧力降下に相当する程度の流れにすることを特徴とする、請求項11または12に記載の充填器。
【請求項14】
前記液体入口閉鎖要素(227;327;527)は、前記液体送り込み側(F)に向かって開く、複数の側面(side)を囲まれた中空本体部であり、前記ガス入口閉鎖要素(229;329;429;529)は、前記混合セル側(237)に向かって少なくとも1つの混合セル開口(232;532)を有する、複数の側面を囲まれた中空本体部であり、前記それぞれの中空本体部を複数の側面で囲む壁のそれぞれにおいて、前記液体用の少なくとも1つのそれぞれの液体通路(236;336;536)及び前記ガス用の少なくとも1つのガス通路(238;338;438;538)が設けられ、前記液体入口閉鎖要素(227;327;527)は、開放位置において、前記液体通路(236;336;536)が少なくとも1つ部分的に開くように、前記混合セルに向かう側の容積(237)内に突出し、前記ガス入口閉鎖要素(229;329;429;529)は、前記ガス通路(238;338;438;536)が少なくとも部分的に開くように、前記ガス入口に向かう側の容積(236)内に突出することを特徴とする、請求項11から13のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項15】
少なくとも前記ガス入口閉鎖要素(229;329;429;529)について、前記ガス入口遮断部分上にシール(239;539)が設けられることを特徴とする、請求項11から14のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項16】
前記液体入口遮断部分は、前記ガス入口遮断部分より大きな直径を有し、前記液体入口閉鎖要素(227;327;527)は、ショルダを介して前記ガス入口閉鎖要素(229;329;429;529)に隣接し、プレストレス印加デバイス(134;234)として機能する環状バネ(134;234)は、一端で、前記ショルダで支持され、該バネ(134;234)は、ピストン摺動体部分(228;528)において前記ガス入口閉鎖要素(229;329;429;529)を囲み、その他端で、前記混合セルに向かう側の前記容積(237)を画定する壁で支持されることを特徴とする、請求項11から15のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項17】
前記液体通路(236;336;536)は、前記液体入口閉鎖要素(227;327;527)の壁にわたって分散したボア(236;336;536)であることを特徴とする、請求項11から16のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項18】
前記ガス通路(238;338;438;538)は、前記ガス入口閉鎖要素(229;329;429;529)の壁にわたって分散したボア(238;338;438;538)であることを特徴とする、請求項11から17のいずれか一項に記載の充填器。
【請求項19】
前記液体入口閉鎖要素(227;327;527)及び/または前記ガス入口閉鎖要素(229;329;429;529)は、円筒本体部であるか、または、円筒形状を有することを特徴とする、請求項17または18に記載の充填器。
【請求項20】
前記液体通路(236;536)及び/またはガス通路(238;538)は、前記それぞれの閉鎖要素(227、229;527、529)の側壁の周りに螺旋状に配設されたボアのチェーンとして配設されることを特徴とする、請求項19に記載の充填器。
【請求項21】
バーシステム、特に、ビール吐出器システムの飲料送り込みラインに搭載する圧力補償器アセンブリにおいて、圧力補償器アセンブリは、ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)を有し、飲料送り込みラインの一部分を形成し、該ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)内に移動可能に配設された絞り制限(8;108;508)を有し、該絞り制限は、注出動作中に、飲料が注出されるように前記ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)の断面を開き、それにより、飲料が該ラインセグメントを通って該ラインセグメントの表面に流れる圧力補償器アセンブリであって、前記絞り制限(8;108;508)は、プレストレス印加デバイス(9、16;109、9a;509)によって、前記ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)の一方の壁に対して、前記飲料の流れに対抗してプレストレスを印加され、それにより、前記入口側と前記出口側との間の所定の圧力差未満では、前記断面が開かないことを特徴とする圧力補償器アセンブリ。
【請求項22】
前記プレストレス印加デバイス(9、16;109、9a;509)は、少なくとも1つのバネ(9;109;509)を含み、該バネ(9;109;509)によって、前記絞り制限(8;108;508)が、前記飲料の流れに対抗して支持されることを特徴とする、請求項21に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項23】
前記バネ力は調整可能であることを特徴とする、請求項22に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項24】
調整用ネジ(9a)が設けられ、該ネジ(9a)によって前記バネ力は調整可能であることを特徴とする、請求項23に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項25】
前記バネ(9;509)は交換可能であり、それにより、該バネ力が調整可能であることを特徴とする、請求項22から24のいずれか一項に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項26】
前記絞り制限をバイパスするバイパスラインは、前記圧力補償器アセンブリの入口側から前記絞り制限の後ろ側まで設けられることを特徴とする、請求項21から25のいずれか一項に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項27】
前記絞り制限(8;108;508)によって開かれ得る前記ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)の断面は環状ギャップであることを特徴とする、請求項21から26のいずれか一項に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項28】
前記ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)は、少なくとも入口側の部分において、吐出タップに向かう方向に幅広化し、前記絞り制限(8;108;508)は、前記ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)の幅広化に伴い、切頭円錐のように、肉厚になる細長い本体部の形状を有することを特徴とする、請求項21から27のいずれか一項に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項29】
前記絞り制限(8;108;508)の入口側先端は丸いことを特徴とする、請求項28に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項30】
前記ラインセグメント(2、30、12;102、130)は、ネジを切ったストッパ(520)内に、吐出タップに向かう方向に幅広化する凹所(502)を含み、該吐出タップの方向に幅広化する前記ネジを切ったストッパの壁に対抗して、前記絞り制限(8;108)がプレストレスを印加されることを特徴とする、請求項28または29に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項31】
前記ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)は、管状本体部(30;130;530)を含み、該管状本体部(30;130;530)は、出口側で、入口側の部分に追従し、また、該管状本体部(30;130;530)上に、前記バネ(9;109;509)用の停止部(16;9a)が設けられていることを特徴とする、請求項28、29、または30に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項32】
前記管状本体部(30;530)は、めすネジを切ったフランジ(20;520)上にねじ込まれ得るネジを切ったストッパ(30;530)として具現化されることを特徴とする、請求項28から31のいずれか一項に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項33】
前記管状本体部(30;530)は、該管状本体部(30;530)の出口側に、連結ピース(12;512)を有し、該連結ピース(12;512)によって、前記ラインセグメント(2、30、12;502、530、512)が、該ラインセグメント(2、30、12;502、530、512)の出口側で前記飲料送り込みラインに連結され得ることを特徴とする、請求項28から32のいずれか一項に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項34】
前記バネ(9;509)は、環状バネ(9;509)として具現化され、前記環状本体部(30;530)は、前記環状バネ(9;509)がそこに支持される内部ショルダ(16)を有し、それにより、前記飲料の流れが、前記環状バネ(9;509)によって囲まれる3次元円柱を通って広がることを特徴とする、請求項28から33のいずれか一項に記載の圧力補償器アセンブリ。
【請求項35】
液体入口(F)、ガス入口(G)、及び飲料出口(A)を有する管状混合セル(1)を有する、インラインガス供給を有するバーシステム用の、特に、請求項1から20のいずれか一項に記載の充填器であって、充填器の前記飲料出口(A)は、請求項23から34のいずれか一項に記載の圧力補償器アセンブリによって形成され、前記出口側で前記混合セル(1)を閉鎖する壁は、前記絞り制限(8;108)がその中に配設される前記ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)用の連結ピース(20;120;520)として具現化されることを特徴とする充填器。
【請求項36】
液体を複数のガスと混合する充填システムであって、請求項1から20または35のいずれか一項に記載の複数の充填器は、先行する充填器の出口が後続の充填器の液体入口に連通するように、直列に連結されることを特徴とする充填システム。
【請求項37】
吐出タップへの飲料送り込みラインを有する、特にビール用のバーシステム、特にインラインガス供給を有するバーシステムであって、前記飲料送り込みラインにおいて、請求項21から34のいずれか一項に記載の圧力補償器アセンブリか、請求項1から20若しくは35のいずれか一項に記載の充填器か、または、請求項36に記載の充填システムが設けられることを特徴とするバーシステム。
【請求項38】
前記圧力補償器アセンブリは、充填器の下流に配設されることを特徴とする、請求項37に記載のバーシステム。
【請求項39】
前記絞り制限(8;108)がその中に配設される前記ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)は、流れの観点で直線進路を有することを特徴とする、請求項37または38に記載のバーシステム。
【請求項40】
前記ラインセグメント(2、30、12;102、130;502、530、512)は、前記混合セル(1)内で垂直な、好ましくは、下向きの流れ方向を有する充填器に隣接することを特徴とする、請求項39に記載のバーシステム。
【請求項41】
非発泡性の、若しくは、ほんのわずかに発泡性のビールプリカーサ生成物、または、COをまったく含有しないか、若しくは、COをほんのわずかに含有するビールプリカーサ生成物をCOと混合するための、請求項1から20若しくは35のいずれか一項に記載の充填器か、請求項36に記載の充填システムか、または、請求項37から40のいずれか一項に記載のバーシステムの使用。
【請求項42】
ビールを窒素と混合するための、請求項1から20若しくは35のいずれか一項に記載の充填器か、請求項36に記載の充填システムか、または、請求項37から40のいずれか一項に記載のバーシステムの使用。
【請求項43】
非発泡性の、若しくは、ほんのわずかに発泡性のビールプリカーサ生成物、または、COをまったく含有しないか、若しくは、COをほんのわずかに含有するビールプリカーサ生成物をCO及び窒素と混合するための、請求項1から20若しくは35のいずれか一項に記載の充填器か、請求項36に記載の充填システムか、または、請求項37から40のいずれか一項に記載のバーシステムの使用。
【請求項44】
飲料プリカーサ生成物を香味料と混合するための、請求項1から20または35のいずれか一項に記載の充填器か、請求項36に記載の充填システムか、または、請求項37から40のいずれか一項に記載のバーシステムの使用。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2009−531168(P2009−531168A)
【公表日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−501933(P2009−501933)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【国際出願番号】PCT/EP2007/002718
【国際公開番号】WO2007/112892
【国際公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【出願人】(508178548)カーボテック ホールディング ゲーエムベーハー (2)
【Fターム(参考)】