説明

充電電力供給システム

【課題】設備規模の複雑化、大型化、コストアップを抑えつつ、全体として稼働率の高い充電電力供給システムを提供することを目的とする。
【解決手段】商用交流電源2から入力される交流電力が電力分配器3にて10分配され、それぞれ各整流装置11〜20にて直流電力に変換されて切替器4に入力される。切替器4は、各整流装置11〜20からの各電力の出力先を10個の出力端子31〜40の何れかに切り替え可能であり、これにより各出力端子31〜40からは充電メニューに応じた充電電力の出力が可能である。例えば第1充電スタンド51にて中速充電(整流装置3台分の電力が必要)が選択されると、制御装置5は、切替器4を制御して例えば第1整流装置11〜第3整流装置13の3台からの入力電力を第1出力端子31から出力させる。また、充電メニュー(急速・中速・低速)に応じて充電料金が算出され、課金される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車などの蓄電池の電力を駆動源として走行する車両に対してその蓄電池の充電用電力を供給する充電電力供給システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題やエネルギー資源の問題などが注目される中、いわゆる電気自動車やプラグインハイブリッド車などの、蓄電池の電力を駆動源として走行可能な車両の普及が進められている。
【0003】
この種の車両は、蓄電池の容量にもよるが、内燃機関を駆動源として走行する従来の車両に比べて航続距離が短い。そのため、電気自動車等を広く普及させるためには、充電インフラの整備を充実させることが喫緊の課題となっている。
【0004】
電気自動車等に対する充電インフラとしては、従来のガソリンスタンドのような、複数の充電スタンドを備えて複数の車両に対して個々に充電を行えるよう構成された充電ステーションとしての形態や、商用施設等の駐車場に備えられた充電スタンドによって駐車中に充電が行えるよう構成された形態など、種々の形態のものが提案されており、一部すでに実用化もされている。
【0005】
上述した充電ステーションの一例として、特許文献1には、複数の接続機能(充電スタンド)を備え、充電スタンド毎に車両へ充電電力を供給可能に構成された電力供給システムが記載されている。
【0006】
この特許文献1に記載された電力供給システムでは、外部から入力される商用電源電力が各充電スタンドに分配される。また、この特許文献1には、利用者が予め管理局等に身元や料金精算方法などを登録しておくことや、車両と充電スタンドを電気的に接続すると車両に保持されている身元証明信号が取得されて管理局等に送信され、管理局等から承認を受けた場合に充電が可能となること、充電された電力量の検出結果が管理局等に送信されて管理局等で充電料金の算出等が行われることなども記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−66278号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、充電ステーションで電気自動車を充電しようとするユーザの中には、急いで(短時間で)充電を完了させたいというユーザもいれば、数時間程度かかってもよいというユーザもいるなど、要求される充電時間・充電速度はユーザによって多種多様であることが予想される。
【0009】
このような多種多様なニーズに応えるべく、例えば、充電ステーション内に、短時間(例えば1時間)での急速充電が可能な急速充電スタンドと、数時間かけてゆっくり充電を行う普通充電スタンドとの2種類(或いはそれ以上)の充電スタンドを設けることが考えられる。
【0010】
しかし、このように充電速度毎に専用の充電スタンドを設ける構成は、充電ステーション全体の設備構成の複雑化やコストアップを招く。しかも、各充電スタンドから供給可能な充電電力は充電スタンド毎に予め定められているため、充電ステーション全体の稼働率が悪化するおそれがある。なお、「稼働率」とは、充電ステーション全体で供給可能な全電力のうち実際に電気自動車に供給されている電力の割合(又は一定期間あたりのその割合の平均値)を意味する。
【0011】
具体例として、全体として100kWの充電電力の供給能力があって、最大出力電力が50kWの急速充電スタンドが1台、最大出力電力が10kWの普通充電スタンドが5台、それぞれ設けられてなる充電ステーションを想定する。
【0012】
この充電ステーションにおいて、急速充電を所望する車両(ユーザ)が同時に2台入ってきても、50kWの急速充電スタンドは1台しかないため、何れか1台の車両しか急速充電を行うことはできない。即ち、充電ステーション全体としては100kW(急速充電2台分)の電力供給能力があるのだが、このうち50kWは、5台の普通充電スタンドに分散されているため、2台同時での急速充電はできないのである。そのため、このケースでは、5台の普通充電スタンドが有効に利用されず、稼働率低下を招くことになる。
【0013】
逆に、5台ある普通充電スタンドが全て使用されている場合に、更に、普通充電を所望する新規のユーザが入ってきた場合も、その新規ユーザは普通充電での充電を行うことはできず、他の充電ステーションを探すか、或いは空いている急速充電スタンドでの急速充電を強いられることになる。前者の場合、50kW分の電力を供給できる余力を残しているにもかかわらずユーザの希望に応えられないことになり、結果として稼働率が低下してしまう。後者の場合、より早く充電を終わらせることはできるものの、急速充電スタンドを利用せざるを得ないことで、課金方法にもよるものの、当初想定していた料金よりも高額な充電料金の支払いを余儀なくされる。
【0014】
普通充電を優先させるべく、普通充電スタンドをより多数用意する方法もあるが、そうすると、当然ながら急速充電を所望するユーザの増加には対応困難となり、電力容量としては供給可能な余力を多く残していてもその分を急速充電に当てることができなくなって、稼働率低下を招くおそれがある。逆に、急速充電を優先させるべく、急速充電スタンドをより多数用意する場合も同様であり、当然ながら普通充電を所望するユーザの増加には対応困難となって、稼働率低下を招くおそれがある。
【0015】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、設備規模の複雑化、大型化、コストアップを抑えつつ、全体として稼働率の高い充電電力供給システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するためになされた請求項1に記載の発明は、蓄電池の電力を駆動源として走行する車両に対してその蓄電池の充電電力を供給するための充電電力供給システムであって、所定電力を供給可能な複数の電力供給手段と、車両へ充電電力を出力するための複数の充電電力出力端子と、複数の電力供給手段からの電力が各々入力され、その入力電力の出力先を個別に複数の充電電力出力端子のうち何れか1つに切り替えることにより一又は複数の電力供給手段からの入力電力を1つの充電電力出力端子から充電電力として出力できるよう構成された切替手段と、複数の充電電力出力端子毎に、車両への充電要求を受け付ける充電要求受付手段と、充電制御手段と、を備えている。
【0017】
充電制御手段は、充電要求受付手段により充電要求が受け付けられた場合に、その充電要求に応じた所定数の電力供給手段をそれぞれ供給元として、その供給元からの電力の出力先が対応する充電電力出力端子に切り替わるように切替手段を制御すると共に、その供給元からの供給電力を制御することによって、その充電電力出力端子から車両への充電を行う。
【0018】
このように構成された充電電力供給システムでは、充電用の電力を供給可能な電力供給手段を複数備えているが、従来のように、各電力供給手段から車両へ一対一で充電電力が供給されるように固定されているのではなく、切替手段により、1つの車両(1つの充電電力出力端子)に対して1つ又は複数の電力供給手段からの電力を供給することができる。
【0019】
そのため、例えば、ある充電電力出力端子からは1つの電力供給手段からの電力を出力させて充電を行わせる一方、別の充電電力出力端子からは2つ(或いはそれ以上)の電力供給端子からの電力を一括して出力させてより急速な充電を行わせるなど、充電電力出力端子毎に(即ち車両・ユーザ毎に)充電電力をフレキシブルに対応させることができる。
【0020】
つまり、充電電力出力端子毎に出力電力が固定されているのではなく、各充電電力出力端子からの出力電力は切替手段によって適宜切り替えることができる。そのため、既に充電で使用されている電力供給手段以外に未使用中の電力供給手段がある限り、その数の範囲内で、ユーザの望む充電電力・充電速度での充電を行うことができる。
【0021】
従って、請求項1に記載の充電電力供給システムによれば、複数の電力供給手段からの電力の出力先を、切替手段によってフレキシブルに切り替えることができるため、設備規模の複雑化、大型化、コストアップを抑えつつ、全体として稼働率の高い充電電力供給システムを提供することが可能となる。
【0022】
次に、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の充電電力供給システムであって、車両へ充電を行う際の充電メニューとして、充電電力出力端子から車両へ出力可能な最大電力の異なる複数種類の充電メニューが設定されている。また、充電要求受付手段は、充電要求と共に充電メニューの選択を受け付け可能である。そして、充電制御手段は、充電要求受付手段により充電要求が受け付けられた場合に、その充電要求にて選択された充電メニューに対応した充電電力の出力に必要な所定数の電力供給手段を、供給元とする。
【0023】
このように構成された請求項2に記載の充電電力供給システムによれば、充電電力出力端子毎に、所望の充電メニューを選択して充電を行うことができるため、充電メニューの種類・数を適宜設定することで、ユーザにとって利便性の高い充電電力供給システムを構築することができる。
【0024】
なお、充電電力が出力されていない充電電力出力端子に対して新規に充電要求が受け付けられた場合、充電制御手段は、請求項3に記載のように、その受け付け時に電力供給を行っていない電力供給手段の中から、その充電要求にて選択された充電メニューに対応した充電電力の出力に必要な所定数の電力供給手段を、供給元とすればよい。
【0025】
次に、請求項4に記載の発明は、請求項2又は請求項3に記載の充電電力供給システムであって、複数の充電電力出力端子毎に、充電対象の車両における蓄電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、何れかの充電電力出力端子において充電要求により車両への充電が開始された場合に、所定の検出タイミングで、その充電電力出力端子に対応した充電状態検出手段により検出された充電状態に基づいて、その検出タイミング以降の充電に必要な電力を検出する必要電力検出手段と、を備えている。
【0026】
そして、充電制御手段は、充電要求にて選択された充電メニューに対応した所定数の供給元による充電の開始後、所定の比較タイミングで、現在の供給元の数である現供給数と、必要電力検出手段により検出された電力を出力するために必要な電力供給手段の数である必要供給数とを比較し、現供給数が必要供給数よりも多い場合には、供給元の数が必要供給数となるように制御する。
【0027】
即ち、蓄電池を充電する際、充電方法にもよるが、一般には、充電開始から終了まで必ずしも一定の電力を供給する必要はなく、充電が進むに従って必要な電力は低下していく。例えば、よく知られている定電流定電圧(CVCC:Constant Voltage Constant Current )方式の充電の場合、充電後期の定電圧充電の期間では充電電流は低下していくため、それに応じて必要な充電電力も低下していく。
【0028】
そこで、充電開始から終了までの全期間で充電メニューに対応した所定数の供給元を用いて充電するのではなく、充電の進行によって実際の必要供給数が現供給数よりも少なくなったならば、供給元の数をその必要供給数まで減らす。このようにすれば、その減らした分は他のユーザの充電に利用することができる。
【0029】
従って、請求項4に記載の充電電力供給システムによれば、充電電力を供給する供給元(電力供給手段)の数を充電の進行に応じて適切な数に制御することができるため、稼働率をより高めることができる。
【0030】
次に、請求項5に記載の発明は、請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の充電電力供給システムであって、充電が行われている充電電力出力端子毎に、現在の供給元よりも多い数の電力供給手段にて充電を行うことが可能か否か判断する供給元増加可否判断手段を備えている。そして、充電制御手段は、供給元増加可否判断手段により可能と判断された場合に、電力供給を行っていない電力供給手段が存在していたならば、その電力供給手段の少なくとも1つを、サービス供給手段として、供給元に加える。
【0031】
即ち、基本的には選択された充電メニューに応じた数の供給元からの充電を行うのだが、充電状況等によっては、より多くの電力供給手段を用いて充電を行うことが可能であることも予想される。そのような場合に、他に使用されていない電力供給手段があれば、その使用されていない電力供給手段を利用して(サービス供給手段として)充電を行う。つまり、選択された充電メニューに対応した正規の数よりも多い数の供給源にて充電を行うのである。
【0032】
従って、請求項5に記載の充電電力供給システムによれば、未使用中の電力供給手段がある限り、充電状況等に応じてサービス供給手段からの電力供給も受けることができるため、選択した充電メニューの充電に本来必要な充電時間よりも短い時間で充電を終了させることができ、ユーザの利便性をより高め、ユーザに高い満足感を与えることが可能となる。
【0033】
但し、サービス供給手段は、あくまでも、他に電力供給を行う必要のない電力供給手段がある場合に限ってそれを用いるものである。そのため、ある電力供給手段がサービス供給手段として動作(電力供給)を開始した後、新規の充電要求によって、その時点で空いている電力供給手段だけでは足りずにそのサービス供給手段も必要となった場合は、例えば請求項6に記載のように、そのサービス供給手段については、サービス供給手段としての動作は停止させて、その新規の充電用に動作させるようにするとよい。
【0034】
即ち、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の充電電力供給システムであって、充電要求受付手段により充電要求が受け付けられた場合に、その充電要求にて選択された充電メニューによる充電を新規に実行可能か否か判断する要求対応可否判断手段を備えている。そして、充電制御手段は、充電要求受付手段により充電要求が受け付けられた場合であって、その受け付け時に電力供給を行っていない電力供給手段だけではその充電要求にて選択された充電メニューに対応した所定数を充足しない場合に、サービス供給手段として動作している電力供給手段があって且つそれを加えれば所定数を充足するならば、その電力供給を行っていない電力供給手段にそのサービス供給手段も加えて、その充電要求に対応した供給元とする。
【0035】
このように構成された請求項6に記載の充電電力供給システムによれば、サービス供給手段としての動作はあくまでも電力供給手段に余裕(空き)がある場合に限定されるため、新規の充電要求による充電の可否に影響を与えることなく、空きがある限り充電中のユーザの充電終了をより早めることができる。
【0036】
ところで、ある充電電力出力端子において新規に充電要求があった場合、他の充電電力出力端子における充電の有無等によっては、その新規の充電はすぐにはできないことも予想される。そのような場合、例えば請求項7〜請求項11に記載のような構成を有していれば、それぞれ適切な対応をとることができる。
【0037】
まず、請求項7に記載の発明は、請求項2〜請求項5の何れか1項に記載の充電電力供給システムであって、充電要求受付手段により充電要求が受け付けられた場合に、その充電要求にて選択された充電メニューによる充電を実行可能か否か判断する要求対応可否判断手段と、この要求対応可否判断手段により実行可能ではないと判断された場合に、その充電メニューでの充電を行えない旨を示す充電不可情報を出力する充電不可情報出力手段と、を備えている。
【0038】
このように構成された請求項7に記載の充電電力供給システムによれば、ユーザは、自身が選択した充電メニューでの充電が可能かどうかを確実に知ることができる。
なお、請求項8に記載のように、請求項6に記載の充電電力供給システムについても、上記請求項7と同様の充電不可情報出力手段を備えるようにしてもよく、その場合、上記請求項7と同様の効果を得ることができる。
【0039】
また、請求項9に記載の発明は、請求項7又は請求項8に記載の充電電力供給システムであって、要求対応可否判断手段により実行可能ではないと判断された場合に、選択された充電メニュー以外の他の充電メニューの中で実行可能なものがあるならばその旨を示す他メニュー実行可能情報を出力する他メニュー実行可能情報出力手段を備えている。
【0040】
このように構成された請求項9に記載の充電電力供給システムによれば、ユーザは、自身が選択した充電メニューでの充電がすぐにはできない場合に、単にそのこと(充電を行えないこと)のみ知ることができるだけではなく、他の充電メニューの中で実行可能なものがあればそれについても知ることができる。そのため、ユーザの利便性を更に高めることができる。
【0041】
また、請求項10に記載の発明は、請求項7〜請求項9の何れか1項に記載の充電電力供給システムであって、現在実行中の充電の各々についてその充電が完了するまでの所要時間を予測する所要時間予測手段と、要求対応可否判断手段により実行可能ではないと判断された場合に、所要時間予測手段により予測された各所要時間に基づき、選択された充電メニューでの充電が可能になるまでの待ち時間を予測する待ち時間予測手段と、この待ち時間予測手段により予測された待ち時間を示す待ち時間情報を出力する待ち時間情報出力手段と、を備えている。
【0042】
このように構成された請求項10に記載の充電電力供給システムによれば、ユーザは、自身が選択した充電メニューでの充電がすぐにはできない場合に、単にそのこと(充電を行えないこと)のみ知ることができるだけではなく、あとどのくらい待てばその充電メニューで充電できるようになるかについても知ることができる。そのため、ユーザの利便性を更に高めることができる。
【0043】
また、請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の充電電力供給システムであって、要求対応可否判断手段により実行可能ではないと判断された場合に、待ち時間の経過後にその選択された充電メニューによる充電を行うことについての予約を受け付ける予約受付手段を備えている。
【0044】
このように構成された請求項11に記載の充電電力供給システムによれば、ユーザは、自身が選択した充電メニューでの充電がすぐにはできない場合、予約を行って、予約した時間(待ち時間経過後)の充電実行の権利を確保することができる。そのため、ユーザの利便性を更に高めることができる。
【0045】
一方、上述したように新規の充電要求があった場合に実行可能か否かを判断する構成のほかにも、例えば請求項12〜請求項15に記載のように、新規充電要求の有無にかかわらず充電の可否等について適宜判断・出力するような構成をとることもできる。
【0046】
まず、請求項12に記載の発明は、請求項2〜請求項6の何れか1項に記載の充電電力供給システムであって、電力供給を行っていない電力供給手段の数に基づき、新規に実行可能な充電メニュー及び新規に実行不可能な充電メニューの少なくとも一方を判断するメニュー別実行可否判断手段と、このメニュー別実行可否判断手段による判断結果の一部又は全てを示すメニュー別実行可否情報を出力するメニュー別実行可否情報出力手段と、を備えている。
【0047】
このように構成された請求項12に記載の充電電力供給システムによれば、新規に充電を行おうとするユーザは、現時点でどの充電メニューなら実行可能なのか、あるいはどの充電メニューはすぐには実行できないのか、などといった情報を知ることができ、その情報に応じて充電を実行するか否かなどを適宜判断することができる。そのため、ユーザの利便性を更に高めることができる。
【0048】
実行可能な充電メニュー及び実行不可能な充電メニューのどちらを出力するかは適宜考えられ、例えば請求項13に記載のように、メニュー別実行可否判断手段は少なくとも実行可能な充電メニューを判断して、メニュー別実行可否情報出力手段は、メニュー別実行可否情報として少なくとも実行可能な充電メニューを示す情報を出力するようにしてもよい。
【0049】
また例えば、請求項14に記載のように、メニュー別実行可否判断手段は少なくとも実行不可能な充電メニューを判断し、メニュー別実行可否情報出力手段は、メニュー別実行可否情報として、少なくとも実行不可能な充電メニューを示す情報を出力するようにしてもよい。もちろん、実行可能な充電メニュー及び実行不可能な充電メニューの双方を出力するようにしてもよい。
【0050】
そして、請求項14のように実行不可能な充電メニューを示す情報を出力するよう構成する場合は、更に、現在実行中の充電の各々についてその充電が完了するまでの所要時間を予測する所要時間予測手段と、この所要時間予測手段により予測された各所要時間に基づき、実行不可能な充電メニューでの充電が可能になるまでの待ち時間を予測する待ち時間予測手段と、この待ち時間予測手段により予測された待ち時間を示す待ち時間情報を出力する待ち時間情報出力手段と、を備えるようにするとよい。
【0051】
このように構成することで、上記請求項10と同様、現時点ですぐに実行できない充電メニューについてあとどのくらい待てば充電できるようになるか知ることができ、ユーザの利便性を更に高めることができる。
【0052】
更に、このように待ち時間情報が出力されるよう構成されている場合には、請求項15に記載のように、予約受付手段を備えるようにするとよい。即ち、予約受付手段は、メニュー別実行可否判断手段により実行不可能な充電メニューが判断された場合に、待ち時間の経過後にその充電メニューによる充電を行うことについての予約を受け付ける。
【0053】
このように構成することで、上記請求項11と同様、現時点ですぐに実行できない充電メニューについて予約を行うことができるため、ユーザの利便性を更に高めることができる。
【0054】
そして、請求項11又は請求項15に記載の充電電力供給システムのように、予約受付手段を備えている場合、待ち時間予測手段は、請求項16に記載のようにその予約分を考慮して待ち時間を予測するようにするとよい。具体的には、待ち時間予測手段は、予約受付手段にて予約が受け付けられている場合は、その予約された充電メニューによる充電の所要時間を予測すると共に、その予約された充電メニューによる充電の開始予定時刻から予測した所要時間が経過するまでの期間はその充電メニューでの充電が行われることを考慮して、待ち時間を予測する。
【0055】
このように構成された請求項16に記載の充電電力供給システムによれば、予約がある場合にはその予約も考慮された(つまり予約された時間帯は少なくともその予約された充電に必要な数の電力供給手段は使用できないことが考慮された)待ち時間の予測が行われるため、ユーザは、より正確な待ち時間を知ることができる。
【0056】
そして、上述した請求項2〜請求項16の何れか1項に記載の充電電力供給システムは、更に好ましくは、請求項17に記載のように、充電料金算出手段を備えたものであるとよい。この充電料金算出手段は、充電制御手段により充電電力出力端子から車両への充電が行われた場合に、その充電に対する充電料金を予め設定された算出基準に従って算出するものである。
【0057】
算出基準をどのように設定するかは種々考えられるが、例えば請求項18に記載のように、充電メニュー毎に個別に設定することができる。このようにすることで、例えば最大電力の大きい(つまり供給元の数の多い)充電メニューほど料金も高くなるようにすることができるなど、充電メニューに応じた適切な充電料金の算出を行うことができる。
【0058】
なお、この場合において、上記請求項5に記載のようにサービス供給手段からの電力供給を受けることが可能に構成されている場合、サービス供給手段から電力供給を受けた分を充電料金にどのように反映させるかは適宜決めることができるが、一例として、サービス供給手段からの供給の有無にかかわらず、充電料金はあくまでも充電開始時(充電要求時)に選択した充電メニューに対応した料金(充電メニューに対応した算出基準による料金)とすることができる。このようにすれば、サービス供給手段による供給を受けることができたユーザにとってお得感が高くなり、ユーザをより満足させることができる。
【0059】
また、算出基準に基づいて具体的にどのように充電料金を算出するかについても種々考えられ、例えば請求項19に記載のように電力量に基づく従量制とすることができる。即ち、複数の充電電力出力端子毎に、充電制御手段によりその充電電力出力端子から車両への充電が行われた場合にその充電対象の車両に対して出力された電力量を検出する電力量検出手段を備え、充電料金算出手段は、電力量検出手段により検出された電力量及び算出基準に基づいて充電料金を算出する。
【0060】
このようにすることで、車両に供給された電力量に応じた課金がなされることになり、更に算出基準が充電メニュー毎に設定されている場合には、電力量に応じた料金算出を基本としつつ充電メニューに応じた算出基準も加味されて最終的な充電料金が算出されるため、適切な充電料金の算出・課金が可能となる。
【0061】
そして、このように電力量及び算出基準に基づく充電料金の算出を行う構成の場合、算出基準は、請求項20に記載のように、出力可能な最大電力が大きい充電メニューほど、同じ電力量に対する充電料金が高くなるように設定されたものであるとよい。このようにすることで、充電メニューに応じたより適切な充電料金の算出・課金が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】実施形態の充電ステーションの概略構成を表す構成図である。
【図2】切替器の内部構成を表す説明図である。
【図3】インターロック部の構成を表す説明図である。
【図4】各充電スタンドのスタンドモニタに表示される初期メニュー画面を表す説明図である。
【図5】充電中の充電スタンドのスタンドモニタに表示される充電状況画面を表す説明図である。
【図6】充電が終了した充電スタンドのスタンドモニタに表示される精算画面を表す説明図である。
【図7】メイン操作盤のメインモニタに表示される表示画面を表す説明図である。
【図8】充電時間を予測する方法を説明するための説明図である。
【図9】第1実施形態の制御装置(制御部)で実行される充電制御処理を表すフローチャートである。
【図10】図9の充電制御処理におけるS150の新規充電開始要求受付処理の詳細を表すフローチャートである。
【図11】図10の新規充電開始要求受付処理におけるS420の予約受付処理の詳細を表すフローチャートである。
【図12】すぐに実行できない充電メニューを選択した場合にスタンドモニタに表示される各種画面(再選択画面、ユーザ情報入力画面、登録終了通知画面)を表す説明図である。
【図13】充電の進行に応じて整流装置の所要台数が少なくなることを説明するための説明図である。
【図14】第2実施形態の制御装置(制御部)で実行される充電制御処理(図9参照)における、システム稼働状態最適化処理(図9のS800)の詳細を表すフローチャートである。
【図15】第3実施形態の制御装置(制御部)で実行される充電制御処理(図9参照)における、システム稼働状態最適化処理(図9のS800)の詳細を表すフローチャートである。
【図16】第3実施形態の制御装置(制御部)で実行される新規充電開始要求受付処理(図10参照)における、整流装置確保処理(図10のS350)の詳細を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0063】
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1に、本実施形態の充電ステーション1の概略構成を表す。充電ステーション1は、蓄電池の電力を駆動源として走行する車両に対してその蓄電池の充電電力を供給するためのものであり、電力会社の配電網などの商用交流電源2から入力される交流電力を10分配する電力分配器3と、この電力分配器3により10分配された各電力がそれぞれ入力されてこれを直流電力に変換する10台の整流装置(第1整流装置11,第2整流装置12,第3整流装置13,・・・,第10整流装置20)と、車両へ充電電力を出力するための10個の出力端子(第1出力端子31,第2出力端子32,第3出力端子33,・・・第10出力端子40)を備えると共に上記各整流装置11〜20からの電力の出力先を適宜切り替えて(詳細は後述)何れかの出力端子から出力させる切替器4と、切替器4の各出力端子31〜40から出力される充電電力によって車両を充電するためにこれら出力端子毎に設けられた10箇所の充電スタンド(第1充電スタンド51,第2充電スタンド52,第3充電スタンド53,・・・第10充電スタンド60)と、各出力端子31〜40からの充電電力により充電される車両(蓄電池)の充電状態を監視するためにこれら出力端子毎に設けられた10個の充電状態監視器(第1充電状態監視器41,第2充電状態監視器42,第3充電状態監視器43,・・・,第10充電状態監視器50)と、当該充電ステーション1全体の各種動作を制御する制御装置5と、当該充電ステーション1全体の動作状態を表示したり管理者等が各種設定操作等を行うためのメイン操作盤6と、を備えている。
【0064】
各充電スタンド51〜60には、充電対象の車両と接続するための充電プラグ(第1充電プラグ61,第2充電プラグ62,第3充電プラグ63,・・・,70)が備えられており、切替器4の各出力端子31〜40から出力された各充電電力(各充電スタンド51〜60用の充電電力)は、対応する充電状態監視器を経て対応する充電プラグから車両へ出力される。そして、各充電プラグ61〜70から出力される充電電力により、車両の蓄電池が充電される。
【0065】
本実施形態の充電ステーション1は、電力会社との契約により、商用交流電源2から最大100kWの電力が入力可能となっている。そこで、この100kWの電力を電力分配器3にて10分配して、各整流装置11〜20に入力する。
【0066】
各整流装置11〜20は、入力された交流電力を充電用の直流電力に変換するものであり、それぞれ、最大で10kWの直流電力(充電電力)の出力能力を有する。つまり、100kWの交流電力が10分配され、これら各々が10kW出力の整流装置10台にそれぞれ入力されることで、各整流装置11〜20から個別に10kWの直流電力を供給できるように構成されている。
【0067】
切替器4は、各整流装置11〜20からの電力がそれぞれ対応する入力端子(第1入力端子21,第2入力端子22,第3入力端子23,・・・第10入力端子30)に入力され、各入力電力の出力先を個別に各出力端子31〜40のうち何れか1つに切り替える。この切り替えは、制御装置5のスイッチ(SW)制御信号出力部5cから出力されるSW制御信号に従って行われる。
【0068】
これにより、一又は複数の整流装置からの入力電力を、一括(合成)して何れか1つの出力端子から充電電力として出力することができる。
本実施形態の充電ステーション1では、充電時に供給される最大電力に応じて急速充電、中速充電、及び低速充電の3種類の充電メニューが設定され、ユーザにより選択可能となっている。
【0069】
このうち急速充電は、5台の整流装置からの電力を用いて最大50kWの充電電力を供給することにより短時間(例えば30分程度)で充電を行うことが可能な充電メニューであり、低速充電は、1台の整流装置からの電力を用いて最大10kWの充電電力を供給することにより長時間(数時間程度)で充電を行うことが可能な充電メニューであり、中速充電は、3台の整流装置からの電力を用いて最大30kWの充電電力を供給することにより、急速充電よりは時間がかかるものの低速充電よりは短い時間(例えば1〜2時間程度)で充電を行うことが可能な充電メニューである。
【0070】
そのため、例えば第1充電スタンド51にて急速充電が選択された場合、切替器4は、どの充電スタンドにも電力供給を行っていない未使用(空き)状態の整流装置のうちいずれか5台(例えば第1〜第5整流装置11〜15)からの充電電力の出力先を全て第1出力端子31に切り替えることで整流装置5台分(最大50kW)の充電電力を第1充電スタンド51へ出力する。また例えば、第3充電スタンド53にて低速充電が選択された場合、切替器4は、未使用状態の整流装置のうちいずれか1台(例えば第10整流装置20)からの充電電力の出力先を第3出力端子33に切り替えることで整流装置1台分(最大10kW)の充電電力を第3充電スタンド53へ出力する。中速充電が選択された場合についても同じ要領である。
【0071】
図2に、切替器4の内部構成を示す。切替器4の内部では、各整流装置11〜20からの電力が入力される各入力端子21〜30の1つ1つにつき、その入力端子と10個の出力端子31〜40とを結ぶ電力供給線が接続されている。そして、これら電力供給線毎に、その電力供給線を導通・遮断するためのスイッチSW101,SW102,・・・,SW1010が設けられており、これら各スイッチのオン・オフが、SW制御信号出力部5cからのSW制御信号によって制御される。
【0072】
例えば第1整流装置11に対しては、この第1整流装置11と各出力端子31〜40を結ぶ電力供給線毎にそれぞれスイッチSW101,SW102,SW103,・・・SW110が設けられている。そして、これら10個のスイッチのうち例えば第3出力端子33に接続されたスイッチSW103がオンされると、第1整流装置11からの入力電力がそのオンされたスイッチSW103を介して第3出力端子33から出力され、第3充電スタンド53へ供給される。
【0073】
そのため、例えば第2充電スタンド52にて中速充電が選択された場合に、第1〜第3整流装置11〜13の3台が未使用状態であったならば、これら3台からの電力を第2出力端子32から出力させるべく、第1入力端子21と第2出力端子32を結ぶ電力供給線上のスイッチSW102と、第2入力端子22と第2出力端子32を結ぶ電力供給線上のスイッチSW202と、第3入力端子23と第2出力端子32を結ぶ電力供給線上のスイッチSW302を、それぞれオンさせる。これにより、第1〜第3整流装置11〜13の計3台分(最大30kW)の充電電力が第2出力端子から出力されて第2充電スタンド52へ供給されることとなる。
【0074】
尚、図2中の各スイッチSW101,SW102・・・の符号中の数字について、下二桁(以下「n」とも称す)は、出力対象の出力端子名の接頭数(第1〜第10)に対応し、残り一桁(又は二桁)(以下「m」とも称す)は入力対象の整流装置名の接頭数(第1〜第10)に対応するものである。即ち、スイッチSWmnとは、第m整流装置からの充電電力を第n出力端子から出力させるスイッチであることを示し、例えば「スイッチSW302」は、第3整流装置13からの充電電力を第2出力端子32から出力させるためのスイッチである。
【0075】
また、同じ1つの整流装置の電力が複数の出力端子から出力されないよう、SW制御信号を生成・出力するSW制御信号出力部5cにはインターロック部5d(図3参照)が設けられている。これにより、例えば第1整流装置11に接続されている10個のスイッチSW101,SW102,・・・,SW110のうち2つ以上が同時にオンされないようにされている。図3に示すインターロック部5dの構成については後で説明する。
【0076】
10個の充電状態監視器41〜50は、それぞれ対応する充電スタンドへ出力される充電電力に関する電気量、即ち充電対象の車両における蓄電池の充電状態に関する各種電気量(充電電力、電圧、電流等)を検出し、制御装置5へ出力する。
【0077】
また、各充電スタンド51〜60は、当該充電ステーション1とユーザとのインターフェイスの役割を担うスタンド操作盤(第1スタンド操作盤71,第2スタンド操作盤72,第3スタンド操作盤73,・・・,第10スタンド操作盤80)を備えている。各スタンド操作盤71〜80はいずれも同じ構成であるため、代表として第1充電スタンド51の第1スタンド操作盤71について説明する。
【0078】
第1スタンド操作盤71は、第1充電スタンド51にて充電を行おうとするユーザ等に対して充電メニューや充電状況などの各種情報を表示するスタンドモニタ71aと、ユーザ等による各種操作入力を受け付けるスタンド操作部71bと、ユーザ等に対して各種案内や操作ガイド、充電状況などの各種情報を音声出力するスタンドスピーカ71cと、ユーザが充電料金の精算を行うための、現金投入口や各種カード(クレジットカード、プリペイドカード等)の投入口などを有する精算口71dと、を備えている。
【0079】
スタンドモニタ71aに表示される情報としては、例えば、充電が行われていない充電スタンドにおいて表示される初期メニュー画面(図4参照)、充電が行われている充電スタンドにおいて表示される充電状況画面(図5参照)、充電中の充電スタンドにおいて充電が終了したときに表示される精算画面(図6参照)などがある。
【0080】
また、スタンドモニタ71aは、タッチパネル機能も備えており、例えば図4に示す初期メニュー画面が表示されている場合に、充電メニューとして表示されている「急速」、「中速」、「低速」の各表示面のいずれかをタッチ(選択)することで、新規の充電開始要求が受け付けられると共に、そのタッチした充電メニューが選択されたことが受け付けられる。
【0081】
なお、未使用状態の整流装置の台数不足等によって、選択した充電メニューでの充電をすぐに行うことができない場合は、後述するように、図12(a)に示す再選択画面が表示され、予約を受け付けることもできるようになっている。そして、ユーザが予約を希望する場合は、図12(b)に示すユーザ情報入力画面や図12(c)に示す登録終了通知画面なども表示されることとなる。
【0082】
メイン操作盤6は、各充電スタンド51〜60の状態や予約状況などの当該充電ステーション1全体の動作状態に関する各種情報(図7参照)を表示するメインモニタ6aと、管理者等による各種設定操作等を受け付けるメイン操作部6bと、を備えている。
【0083】
制御装置5は、当該充電ステーション1全体の各種制御を統括する制御部5a、各種制御プログラムや設定データ等が格納されたメモリ5b、切替器4にSW制御信号を出力するSW制御信号出力部5cなどを備えている。
【0084】
制御部5aは、CPUなどの演算処理装置を備え、メモリ5bに格納された各種制御プログラムに従って各種制御処理(後述する図9の充電制御処理を含む)を実行することで、各充電スタンド51〜60の各スタンド操作盤71〜80との間の各種データ・情報の入出力、メイン操作盤6との間の各種データ・情報の入出力、各充電状態監視器41〜50からの各種情報取得、各整流装置11〜20の制御(充電電力の制御)、切替器4の切替制御などを行う。
【0085】
SW制御信号出力部5cは、制御部5aからの指令に従って、切替器4が有する各スイッチ(図2参照)に対し、スイッチ毎に個別にSW制御信号Pmn(P101,P102・・・)を出力する(後述の図3(a)参照)。なお、ここでいう「m」,「n」は、いずれも、上述した各スイッチの符号SWmnにおける「m」,「n」に対応している。即ち、SW制御信号Pmnとは、切替器4におけるスイッチSWmnを制御するためのSW制御信号であり、例えば「SW制御信号P302」は、第3整流装置13からの充電電力を第2出力端子32から出力させるためのスイッチSW302を制御するものである。
【0086】
本実施形態では、SW制御信号PmnはHレベル又はLレベルの二値信号であり、SW制御信号PmnがHレベルの場合に対応するスイッチSWmnがオンするよう構成されている。
【0087】
また、SW制御信号出力部5cは、既述の通りインターロック部5dを備えている。そして、各SW制御信号Pmnは、より詳しくは、図3(a)に示すように、SW制御信号出力部5c内においてインターロック部5dを介して出力される。
【0088】
SW制御信号出力部5cでは、図3(a)に示すように、最終的にスイッチSWmnへ出力されるSW制御信号Pmnに対し、その元となる基本制御信号Pomn(Po101,Po102・・・)が、制御部5aからの指令に基づいて生成される。この基本制御信号Pomnは、それ自体で対応するスイッチSWmnを直接制御することが可能であり、よって、この基本制御信号Pomnをそのまま対応するスイッチSWmnに出力するようにしてもよい。
【0089】
しかし、制御部5aの不具合等の何らかの原因によって、同じ整流装置に接続された複数のスイッチが同時にオンしてしまうと、同じ1つの整流装置からの充電電力が複数の出力端子に分散されて出力(延いては複数の車両に分散されて供給)されてしまう。
【0090】
そこで、このような、同じ整流装置から複数の出力端子に充電電力が出力されないよう、本実施形態では、基本制御信号Pomnをそのまま出力せず、インターロック部5dを介して出力するようにしている。インターロック部5dは、詳細には、基本制御信号Pomn毎に(即ちSW制御信号Pmn毎に)個別に設けられた複数のインターロック回路によって構成されている。
【0091】
代表として、第1整流装置11の電力を第1出力端子31から出力させるためのスイッチSW101を制御するSW制御信号P101に対して設けられているインターロック回路を、図3(b)に示す。
【0092】
図3(b)に示すインターロック回路は、第1整流装置11に接続された10個のスイッチSW101,SW102,SW103,・・・,SW110に出力される各SW制御信号Pmnに対応した各基本制御信号Pomnのうち、出力対象のSW制御信号P101に対応した基本制御信号Po101以外の他の各基本制御信号Po102,Po103,・・・,Po110が入力されるORゲート91と、このORゲート91からの出力信号の論理を反転させるためのインバータ92と、出力対象のSW制御信号P101に対応した基本制御信号Po101及びインバータ92の出力信号が入力されるANDゲート93とを備えている。そして、ANDゲート93からの出力信号が、SW制御信号P101として、対応するスイッチSW101に出力される。
【0093】
このような構成により、例えば対応するスイッチSW101がオンされる場合、制御部5aからの指令によって基本制御信号Po101がHレベルになる。このとき、制御部5aは、第1整流装置11からの電力がスイッチSW101を介して第1出力端子31から出力されるよう(換言すれば、スイッチSW101以外の他のスイッチを介して他の出力端子から出力されてしまわないよう)、その基本制御信号Po101以外の他の基本制御信号Po102,Po103,・・・,Po110についてはいずれもLレベルとなるように制御する。そのため、ORゲート91からの出力はLレベルとなり、インバータ92からの出力はHレベルとなってANDゲート93に入力され、これにより、ANDゲート93からの出力は出力対象に対応した基本制御信号Po101に依存することになる。
【0094】
一方、制御部5aの不具合等の何らかの原因によって、他の基本制御信号Po102,Po103,・・・,Po110の何れかまで誤ってHレベルとなってしまうおそれがある。しかし、そのように他の基本制御信号までHレベルとなってしまった場合は、ORゲート91からの出力はHレベルとなり、インバータ92からの出力はLレベルとなる。そのため、ANDゲート93からの出力は、出力対象に対応した基本制御信号Po101に関係なくLレベルとなり、これにより、対応するスイッチSW101、及び誤ってHレベルとなってしまった基本制御信号に対応したスイッチのいずれもオンされない。
【0095】
他の各SW制御信号についても、SW制御信号毎に個々に図3(b)に示したようなインターロック回路が設けられており、それぞれそのインターロック回路から各SW制御信号が出力される。なお、図3に示したインターロック回路はあくまでも一例であり、他の回路構成であってもよいことはいうまでもない。
【0096】
制御部5aは、各充電スタンド51〜60の各スタンドモニタ71a〜80aのうち、充電が行われていない充電スタンドのスタンドモニタに対しては、図4に示す初期メニュー画面を表示させる。この初期メニュー画面では、3種類の充電メニューと、充電メニュー毎の、予想充電時間(所要時間)、料金割増係数K、利用可否情報、及び予想待ち時間が表示される。
【0097】
この初期メニュー画面で表示される予想充電時間は、標準的(平均的)な車両の二次電池容量に基づいて予想されるおおよその充電時間である。
また、利用可否情報は、充電メニュー毎に「可」又は「不可」が表示される。制御部5aは、未使用状態の整流装置の台数に基づいて、充電メニュー毎に、すぐに(新規に)実行可能であるか又は実行不可能であるかを判断し、その判断結果を「可」又は「不可」として表示させる。
【0098】
例えば6台の整流装置がすでに充電に用いられている場合は、未使用状態の整流装置が4台であるため、5台を必要とする急速充電については「不可」、その他の中速充電及び低速充電については「可」となる。図4の表示例は、まさにこのような、急速充電はすぐにはできないものの中速充電及び低速充電はすぐに実行可能である場合の表示例である。
【0099】
予想待ち時間は、充電メニュー毎に、その充電メニューによる充電を開始できるようになるまでに要する時間の予測値である。現時点ですぐに実行可能な充電メニューについては当然ながら予想待ち時間は0分であるが、現時点ですぐには実行できない充電メニューについては、現在すでに実行されている充電の状態に基づいて、その充電メニューの実行に必要な整流装置の台数分の空きを確保できるようになるまでの時間を待ち時間として予測し、表示する。図4の表示例は、急速充電についてはあと30分待てば5台以上の整流装置が空いて実行可能になることが予想されることを示している。
【0100】
制御部5aは、充電が行われている充電スタンドについては、充電スタンド毎に、対応する充電状態監視器からの情報に基づいて、一定周期で、その充電スタンドにおける充電が終了するまでの所要時間を予測する。
【0101】
本実施形態では、制御部5aが各整流装置11〜20を制御することにより充電が行われるが、その具体的な充電方法として、よく知られている定電流定電圧(CVCC:Constant Voltage Constant Current )方式が用いられている。勿論、この方式で充電することはあくまでも一例である。
【0102】
CVCC方式の充電では、図8(a)に示すように、充電開始後は定電流Iaにて充電が行われ、その間、充電電圧が徐々に上昇していく。そして、所定の電圧値Vaまで充電された以後は、定電圧充電に切り替わる。定電圧充電への切り替わり後は、充電電流は徐々に減少していく。つまり、充電が進むにつれて、充電に必要な電力は実質的には低下していく。
【0103】
また、蓄電池の電圧(充電電圧)と放電容量との間には、図8(b)に示すような相関関係があり、蓄電池の電圧がわかれば、蓄電池からの放電容量をおおよそ予測でき、延いては蓄電池の充電状態(SOC:State of Charge )を予測できる。
【0104】
そこで制御部5aは、充電が行われている充電スタンドに対応した充電状態監視器からの充電電圧や充電電流などの情報に基づき、図8(a)や図8(b)に示したような各種特性等を利用して、充電中の蓄電池のSOCや、その蓄電池の充電が終了するまでの予想所要時間(予想終了時刻も含む)などを演算する。
【0105】
なお、何をもって充電が終了したと判断するかについては適宜設定することができ、例えば満充電状態になった場合に充電終了としてもよいし、所定の充電率(例えば80%)まで充電された場合に充電終了としてもよい。
【0106】
このように、充電が行われている充電スタンドについてはその充電スタンドにおける充電が終了するまでの所要時間が予測される。そのため、制御部5aは、未使用状態の整流装置の台数や、すでに実行中の充電について予測した予想所要時間などを元に、新規の充電の可否判断や予想待ち時間の予測等を行って、その結果を初期メニュー画面にて表示する。
【0107】
なお、予約が登録されている場合には、制御部5aは、その予約も考慮して、新規の充電の可否判断や予想待ち時間の予測等を行う。即ち、その予約された充電メニューによる充電の所要時間(予想充電時間)を予測すると共に、その予約された充電メニューによる充電の開始予定時刻からその予測した所要時間が経過するまでの期間はその充電メニューでの充電が行われることを考慮して、待ち時間を予測する。
【0108】
また、料金割増係数Kは、基本料金に対する、充電メニュー毎の料金割増率を示すものである。本実施形態では、単位電力量(1kWh)あたりの基本料金が予め決められている。この基本料金は、充電メニューに関係なく一律に決められた料金である。また、充電量金の算出方法としては、基本的には、充電された電力量に応じた従量制を採用しており、充電された電力量に基本料金を乗じた金額が、基本的な充電料金となる。
【0109】
そして、この基本的な充電料金に対し、更に、充電メニュー毎に設定されている料金割増係数Kを乗じることによって、最終的にユーザに課金される充電料金が算出される。料金割増係数Kは、出力可能な最大電力が大きい充電メニューほど、同じ電力量に対する充電料金が高くなるように設定されており、具体的には、図4に示すように、急速充電の場合はK=1.2、中速充電の場合はK=1.1、低速充電の場合はK=1.0となっている。
【0110】
つまり、低速充電の場合は実質的には充電電力量に基本料金を乗じた額がそのまま最終的な充電料金となる。そして、同じ充電電力量であっても中速充電で充電を行った場合は低速充電の場合よりも料金が高くなり、急速充電で充電を行った場合は中速充電の場合よりも更に高くなる。
【0111】
なお、各充電状態監視器41〜50にはそれぞれ、充電電力を計測するための電力量計が備えられており、この電力量計による計測結果は、充電電圧や充電電流などの他の情報と共に制御装置5に入力される。そのため、制御部5aは、その入力された電力量の計測値に基づき、充電された電力量を知ることができる。
【0112】
車両の充電を行うべくこの充電ステーション1に来たユーザは、空いている充電スタンドに車両を停車させて、そのスタンドモニタの表示画面に従って充電のための各種操作を行う。この場合、通常は図4の初期メニュー画面が表示されるため、ユーザは、その初期メニュー画面に表示された内容を見て、「急速」、「中速」、又は「低速」のうち所望の充電メニューの表示部分をタッチして充電メニューの選択及び新規充電開始の要求を行う。
【0113】
このとき、利用可否情報が「可」となっている充電メニューを選択した場合は、その選択内容に基づき、制御部5aが当該充電スタンドにおいてその選択された充電メニューによる充電を行わせるための各種制御を行う。
【0114】
具体的には、未使用状態の整流装置の中からその充電メニューに対応した充電電力の出力に必要な数の整流装置をそれぞれ供給元として、その供給元からの電力の出力先が対応する出力端子に切り替わるように切替器4を制御すると共に、供給元である各整流装置からの供給電力を制御することによって、その充電スタンドでの充電を制御する。
【0115】
なお、未使用状態の整流装置がちょうど必要数だけあったならば当然ながらその未使用状態の整流装置は全て供給元となるが、必要数以上の整流装置が空いていた場合は、その中から適宜(予め選定基準を定めておくなどして)必要数の整流装置を選定する。
【0116】
充電開始後は、図5に示す充電状況画面が表示される。この充電状況画面では、現在行っている充電の充電メニュー、充電開始時刻、充電開始からの経過時間、充電終了までの予想所要時間などが表示される。
【0117】
そして、充電が終了すると、図6に示す精算画面が表示される。この精算画面では、終了した充電の充電メニュー、充電料金の単価、料金割増率(既述の料金割増係数Kと同じ)、充電量、充電にかかった時間、充電料金、精算方法の選択メニュー、などが表示される。充電料金の算出方法は上述した通りである。
【0118】
この精算画面が表示されたら、ユーザは、所望の精算方法を選択する。即ち、表示されている精算方法の選択メニュー(図6では「現金」、「プリペイドカード」、「クレジットカード」・・・)のうち所望の精算方法の表示部分をタッチすることで、精算方法の選択が受け付けられる。そして、例えば「現金」を選択したならばスタンド操作盤の精算口の現金投入部(図示略)に現金を投入し、また例えば「クレジットカード」を選択したならばスタンド操作盤の精算口のクレジットカード挿入部(図示略)にクレジットカードを挿入するなどして、精算を完了させることができる。精算完了後は再び図4の初期メニュー画面が表示される。
【0119】
一方、利用可否情報が「不可」となっている充電メニューを選択した場合は、今すぐにはその充電メニューでの充電は行えない旨の充電不可表示を行う。そして、そのときの充電ステーション1全体の状態を元に、図12(a)に示すような、ユーザへ再選択を促すための再選択画面を表示する。
【0120】
この再選択画面では、現時点での充電ステーション1全体の状態に基づいて図4に示した初期メニュー画面と同じ情報(但し最新の情報)が表示される他、入力操作受付を終了させるための「終了」表示部や、再度の充電メニューの選択を促すメッセージ、利用不可の充電メニューを選択した場合には予約登録画面に進むことを知らしめるメッセージ、終了を希望する場合には「終了」表示部を選択(タッチ)すべき旨を促すメッセージも表示される。
【0121】
この再選択画面において、利用可能な充電メニューが選択された場合は、図4の初期メニュー画面において利用可能な充電メニューが選択された場合と同じ手順で充電が行われる。また、これ以上の操作を望まないユーザが「終了」を選択した場合は、再び図4の初期メニュー画面に戻る。
【0122】
一方、利用不可能な充電メニューが再び選択された場合は、その選択された充電メニュー(現時点で実行不可能な充電メニュー)について、待ち時間の経過後にその充電メニューによる充電を行うことについての予約を受け付けるための予約登録画面に進む。
【0123】
具体的には、まず図12(b)のユーザ情報入力画面が表示され、ユーザ情報の入力が促される。本例では、ユーザ情報として任意の4桁の暗証番号の入力が促される。予約を希望するユーザは、表示されている数字をタッチするか、或いはスタンド操作部の数字キー(詳細は図示略)を操作することで、暗証番号を入力する。そして、入力後に「確定」と表示されている表示部分をタッチすると、暗証番号の入力が受け付けられ、これにより予約が受け付けられる。そして、図12(c)に示す登録終了通知画面が所定時間表示された後、図4の初期メニュー画面に戻る。
【0124】
また、制御部5aは、各充電スタンド51〜60の状態や、予約登録状況などを、メイン操作盤6のメイン操作部6bにも表示させる。具体的には、図7に示すように、充電スタンド毎のステータス(充電中か充電中ではない(空車)か等の状態)や、図5に示した充電状況画面と同じ各種情報、充電ステーション1全体において登録されている予約に関する情報(予約登録リスト)などを表示させる。
【0125】
次に、本実施形態の制御部5aが実行する充電制御処理について、図9のフローチャートを用いて説明する。制御部5aは、この充電制御処理を開始すると、まずS110にて、充電ステーション1全体の利用状況を確認する。具体的には、各充電スタンド51〜60の使用有無や、充電中の各充電スタンドについてその充電状況の把握や充電終了時間(予想所要時間)の予測、未使用状態の整流装置の把握とその合計台数(空き台数)N、予約状況(予約登録の有無)など、様々な状況確認が行われ、これらに基づき、図4、図5、図7に示した情報を含む各種情報を演算により求める。
【0126】
そして、その結果に基づき、S120にて、モニタ表示出力を行う。即ち、充電中の充電スタンドのスタンドモニタに対しては図5に示した充電状況画面を表示させ、充電が行われていない充電スタンドのスタンドモニタに対しては図4に示した初期メニュー画面を表示させ、メイン操作盤6のメインモニタ6aに対しては図7に示した画面を表示させる。
【0127】
そして、S130にて、既に充電の予約登録がなされているか否かを判断する。この予約登録は、後述するS150の新規充電開始要求受付処理の中の予約受付処理(図10のS420。詳しくは図11。)にて行われるものである。予約登録がなされていない場合は(S130:NO)、S140に進んで、各充電スタンド51〜60のうちいずれかで新規充電開始要求がなされたか否かを判断する。より詳しくは、充電が行われていない充電スタンドのスタンドモニタに表示されている図4の初期メニュー画面において何れかの充電メニューが選択されたか否かを判断する。
【0128】
そして、新規充電開始要求がない場合は(S140:NO)、S160にて、すでに充電を行っている充電スタンドがあるか否か判断し、充電中の充電スタンドがなければS110に戻るが、充電中の充電スタンドがある場合は(S160:YES)、S170に進み、充電が終了間近の充電スタンドがあるか否かを判断する。この判断は、例えば終了までの予想所要時間(図5参照)が所定時間以下(例えば10分以下)になったか否かなど、適宜判断基準を決めて行う。
【0129】
なお、図9において、S160とS170の間にS800の処理があるが、このS800の処理は、後述する第2実施形態及び第3実施形態で行われる処理であって、本実施形態では行われない。
【0130】
S170の判断処理で終了間近の充電スタンドはないと判断された場合はS110に戻るが、終了間近の充電スタンドがあると判断された場合は(S170:YES)、S180にて、終了予告通知を出力する。この終了予告通知、及び後述するS210の終了通知は、いずれも、対応する充電スタンドのスタンドスピーカや、充電ステーション1全体にアナウンス可能なメインスピーカ(図示略)などを利用した音声出力により行われる。もちろん、音声出力による通知はあくまでも一例であって、他の方法によってユーザに通知するようにしてもよい。他の方法の1つとして、例えばユーザの携帯電話にメール通知する方法なども考えられる。
【0131】
終了予告通知の出力後は、S190に進み、いずれかの充電スタンドで充電が終了したか否かを判断する。そして、充電が終了した充電スタンドがまだなければS110に戻るが、充電中の充電スタンドのいずれかでその充電が終了した場合は(S190:YES)、S200にて、その終了した充電スタンドに対して充電電力を供給していた供給元の整流装置(Ja台の整流装置)からの電力出力を停止させる。
【0132】
そして、S210にて終了通知を出力し、続くS220にて、現時点で検出されている整流装置の空き台数(未使用状態の整流装置の台数)N、即ちS110で検出された空き台数Nに、S200で出力停止させたことによって未使用状態となった整流装置の台数Jaを加えることで、空き台数Nを更新する。
【0133】
そして、S230にて、終了した充電の充電料金を算出する。この算出は、既述の通り、基本料金に充電電力量を乗じ、さらに料金割増係数Kを乗じることにより行われる。その後、S240にて、その算出した充電料金を含む精算画面(図6参照)をスタンドモニタに表示させることで、ユーザに料金支払いを促し、精算が完了したら(S250:YES)、再びS110に戻る。
【0134】
一方、S130の判断処理において、既に予約登録がされていると判断された場合は(S130:YES)、S260に進み、登録されている予約の各々について、予約時刻を所定時間超過しているか否か判断する。
【0135】
そして、予約時刻を所定時間超過している予約登録がなければS140に進むが、予約時刻を所定時間超過している予約登録が1つでもあれば(S260:YES)、S270に進み、当該予約ユーザの予約登録を解除した上で、S140に進む。
【0136】
一方、初期メニュー画面(図4参照)で何れかの充電メニューがタッチ(選択)されたことによって、S140の判断処理において新規充電開始要求がなされたと判断された場合は(S140:YES)、S150に進み、新規充電開始要求受付処理を実行する。この新規充電開始要求受付処理の詳細を、図10に示す。
【0137】
この新規充電開始要求受付処理を開始すると、まずS310にて、予約登録をしている予約ユーザであるか否かの確認入力を促す画面(図示略)を表示させて、予約ユーザか否かの確認入力を要求する。例えば、「予約登録済みのユーザ」及び「新規ユーザ」の表示を行い、何れかを選択させるといった方法が考えられる。
【0138】
そして、S320にて、ユーザの入力内容に基づいて予約ユーザか否かを判断し、予約ユーザではない場合はS330に進み、要求された充電メニュー(即ち図4の初期メニュー画面で選択された充電メニュー)を判定する。そして、続くS340にて、その充電メニューでの充電をすぐに実行可能か否か判断する。この判断は、現時点で実際に空いている整流装置の台数Nのみ考慮して判断するのではなく、既に予約登録がなされている場合にはその予約登録された期間においてはその予約登録が優先されることも考慮して判断する。
【0139】
そして、すぐに充電を実行可能と判断された場合は(S340:YES)、S350の整流装置確保処理を行う。即ち、充電メニューに対応した台数(Jb台)分の整流装置をこれからその充電メニューでの充電で使用すべく、そのJb台の整流装置を確保するのであり、併せて、現時点で検出されている整流装置の空き台数Nから、その確保した台数Jbを減算することで、空き台数Nを更新する。
【0140】
そして、S360にて充電プラグを車両に接続するよう指示し、充電プラグが接続されたことを確認した上で(S370:YES)、接続された車両の蓄電池の電圧等に基づいて充電時間を予測して表示する(S380)。そして、S390にて、充電に必要なJb台の整流装置からの電力が対応する充電スタンドへ出力されるように切替器4を制御し、続くS400にて、そのJb台の整流装置から充電対象の車両への充電(充電電力の出力)を開始する。充電開始後は、その充電開始された充電スタンドのスタンドモニタには図5に示した充電状況画面が表示されることとなる。
【0141】
一方、S340にてすぐに実行可能ではないと判断された場合は(S340:NO)、S410に進み、スタンドモニタにて充電不可表示を行って、S420の予約受付処理に進む。
【0142】
また、S320にて予約ユーザであると判断された場合は(S320:YES)、S430に進み、ユーザ情報を入力するよう指示する。このユーザ情報は、図12(b)で説明した暗証番号であり、後述する図11の予約受付処理におけるS670〜S680の処理で入力されるものである。
【0143】
そして、S440にて、入力されたユーザ情報と予約登録済みのユーザ情報とを照合して、入力されたユーザ情報が予約登録されているものであるか否かを判断する。ここで、予約登録されていないユーザ情報であった場合は(S440:NO)、S490にて「予約登録なし」とう表示を行って、この新規充電開始要求受付処理を終了するが、予約登録されているユーザ情報であった場合は(S440:YES)、続くS450にて、その予約登録が解除されているか否かを判断する。
【0144】
図9のS260〜S270に示した通り、予約登録をしたものの予約時刻を所定時間超過した場合には、その予約登録は解除される。そのため、S450にて予約登録が解除されていないかどうかを判断しているのであり、もし、予約登録が解除されていたならば(S450:YES)、S500にて「解除されました」という表示を行って、この新規充電開始要求受付処理を終了する。一方、予約登録が解除されていなければ(S450:NO)、S460にて、予約時刻が到来したか否かを判断する。予約時刻が到来するまでは、S480にて「お待ち下さい」という表示を行ってユーザを待機させる。そして、予約時刻が到来したならば(S460:YES)、S470にて、充電に必要な台数(Jb台)分の整流装置が空いていることを確認した上で(S470:YES)、S350の整流装置確保処理に進む。
【0145】
次に、S420の予約受付処理について、図11を用いて説明する。この予約受付処理を開始すると、まずS610にて、あらためて、充電ステーション1全体の利用状況を確認する。この確認は、図9のS110と基本的に同じである。
【0146】
そして、S620にて、ユーザからの要求通りの充電メニューで充電を開始できるようになるまでの予想待ち時間を算出する。更に、S630にて、ユーザが要求している充電メニュー以外の他の各充電メニューについても、それぞれ、充電可否(利用可否)及び予想待ち時間を算出する。そして、これらS620及びS630で算出した結果に基づき、S640にて、充電メニューの再選択を促すための再選択画面(図12(a)参照)を表示する。
【0147】
そして、S650にて、「急速」、「中速」、又は「低速」の何れかの充電メニューが選択されたか、それとも「終了」が選択されたかを判断し、「終了」が選択された場合にはこの予約受付処理を終了するが、何れかの充電メニューが選択された場合は、更にS660に進んでその選択された充電メニューによる充電をすぐに開始可能か否か判断する。
【0148】
ここで、利用可否情報が「可」となっている充電メニューを選択したことによりすぐに充電開始可能ならば(S660:YES)、S350(図10)の整流装置確保処理に進むが、利用可否情報が「不可」となっている充電メニューを選択したことによりすぐに充電開始することができない場合は(S660:NO)、S670にて、ユーザ情報を入力するよう指示する。具体的には、図12(b)に示すユーザ情報入力画面を表示して、ユーザ情報(暗証番号)の入力を待つ。そして、ユーザ情報が入力されたら(S680:YES)、S690にて予約登録を行う。
【0149】
S690の予約登録は、具体的には、選択された充電メニューに対する予想待ち時間の経過後を予約時刻として、その予約時刻からその充電メニューの充電に要する予想充電時間が経過するまでの間、その充電メニューに応じた必要数(Jb台)の整流装置を用いた充電を行うことについての予約を受け付けるものである。これにより、その予約された期間については、Jb台の整流装置が、当該予約対象の充電用に確保される。更に、図12(c)に示した登録終了通知画面も表示する。
【0150】
以上説明したように、本実施形態の充電ステーション1では、充電電力を供給可能な整流装置を複数(本例では10台)備えているが、従来のように、各整流装置から車両へ一対一で充電電力が供給されるように固定されているのではなく、切替器4により、充電メニューに応じて1つの車両(1つの充電スタンド)に対して1つ又は複数の整流装置からの電力を供給することができる。
【0151】
そのため、既に充電で使用されている整流装置以外に未使用中の整流装置がある限り、その数の範囲内で、ユーザの望む充電メニューでの充電を行うことができる。これにより、設備規模の複雑化、大型化、コストアップを抑えつつ、全体として稼働率の高い充電ステーション1を構築・提供することが可能となる。
【0152】
また、充電メニューとして、急速充電、中速充電、及び低速充電の3種類が設定されており、10箇所全ての充電スタンド51〜60にて所望の充電メニューを選択することができる(未使用中の整流装置の台数で対応可能である限り)。そのため、ユーザにとって利便性の高い充電ステーション1が実現されている。
【0153】
また、各充電スタンド51〜60には、それぞれスタンド操作盤71〜80が備えられ、充電メニュー毎の所要時間や現在の対応可否状況、すぐに充電できない充電メニューにつての待ち時間、充電メニュー毎の課金体系(本例では料金割増係数K)、充電開始後の充電進行状況や終了まで予想所要時間、充電電力量や充電料金など、ユーザにとって有用な様々な情報が表示される。更に、各スタンド操作盤71〜80を操作することによって、充電メニューの選択や充電開始要求、予約登録、精算方法選択などの種々の入力操作を行うことができる。
【0154】
そのため、充電ステーションに来たユーザがその時々の状況に応じた様々な対応をとることが可能な、利便性の非常に高い充電ステーションを構築・提供することができる。
また、予約登録がなされた場合には、その予約分も考慮された(つまり予約された時間帯は少なくともその予約された充電に必要な数の整流装置は使用できないことが考慮された)待ち時間の予測が行われる。そのため、ユーザは、予約分も考慮されたより正確な待ち時間を知ることができる。
【0155】
また、本実施形態の充電ステーション1では、充電スタンド毎に、充電電力量に応じた充電料金の算出・課金が行われ、その課金方法は充電メニュー毎に異なる。即ち、基本的には電力量に応じた従量制としつつ、充電メニュー毎に料金割増係数Kを設定して、充電に必要な電力量が大きいほど(換言すれば充電に要する整流装置の台数が多いほど)、同じ電力量に対する充電量金が高くなるように設定されている。そのため、充電メニューに応じた適切な充電料金の算出・課金が可能となる。
【0156】
尚、本実施形態において、各整流装置11〜20はそれぞれ本発明の電力供給手段に相当し、切替器4は本発明の切替手段に相当し、切替器4の各出力端子31〜40はそれぞれ本発明の充電電力出力端子に相当し、各スタンド操作盤71〜80はそれぞれ本発明の充電要求受付手段及び予約受付手段に相当し、制御装置5は本発明の充電制御手段及び充電料金算出手段に相当し、各充電状態監視器41〜50はそれぞれ本発明の電力量検出手段及び充電状態検出手段に相当する。
【0157】
また、図9の充電制御処理において、S110の処理は本発明のメニュー別実行可否判断手段が実行する処理に相当し、S120の処理は本発明のメニュー別実行可否情報出力手段が実行する処理に相当する。また、図10の新規充電開始要求受付処理において、S340の処理は本発明の要求対応可否判断手段が実行する処理に相当し、S410の処理は本発明の充電不可情報出力手段が実行する処理に相当する。また、図11の予約受付処理において、S630の処理は本発明の他メニュー実行可能情報出力手段が実行する処理に相当する。
【0158】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の充電ステーションについて説明する。本実施形態の充電ステーションは、そのハード構成自体は、第1実施形態の充電ステーション1(図1参照)と同じである。また、充電ステーションの制御部5aが実行する充電制御処理(図9参照)等の各種制御処理についても、基本的には第1実施形態の充電ステーション1と同じである。
【0159】
そして、本実施形態の充電ステーションが第1実施形態の充電ステーション1と異なるのは、図9に示した充電制御処理において、S160とS170の間で、S800のシステム稼働状態最適化処理を行うことである。
【0160】
既に説明したように、充電に必要な電力は、充電が進むにつれて(即ち蓄電池のSOCが上昇するにつれて)低下していく。そこで本実施形態では、少なくとも充電開始時には、選択された充電メニューに対応した正規の台数の整流装置を用いて充電を開始するが、充電の進行に応じて、整流装置の使用台数を、本来必要な台数に絞っていく。
【0161】
図13を用いて、充電の進行に応じて整流装置の所要台数を減少させていくことの具体例を説明する。図13は、第1充電スタンド51にて中速充電が開始され、その後更に第2充電スタンド52にて中速充電が開始された場合について、充電進行に応じた整流装置の使用台数の変化を示している。
【0162】
図13に示したように、充電開始後はいずれの充電スタンド51,52においても充電メニュー(本例では中速充電)に対応した3台の整流装置を用いる。そのため、これら両者による整流装置の使用台数の合計は、第1充電スタンド51による充電開始後は3台で、その後第2充電スタンド52による充電開始後は6台となる。
【0163】
制御装置5の制御部5aは、充電スタンド毎に、対応する充電状態監視器からの情報に基づいて、充電に必要な充電電力(予測充電所要電力)を予測演算しているが、この予測充電所要電力は、充電が進むにつれて図13に示すように低下していく。そして、中速充電の場合に、予測充電所要電力が20kWより低くなると、整流装置は2台で済むようになる。さらに充電が進んで予測充電所要電力が10kWより低くなると、整流装置は1台で済むようになる。
【0164】
そこで、充電開始後、予測充電所要電力に基づいて、現在使用している整流装置の台数が本来必要な台数(予測充電所要電力を充足する必要最小限の台数)よりも多い場合には、使用台数をその本来必要な台数に減らす。図13の例では、各充電スタンド51,52で充電が開始された当初は合計6台の整流装置が用いられているが、充電進行によってそれぞれ必要な電力(予測充電所要電力)が20kWを下回るとそれぞれ2台(合計4台)となる。その後更に進んで第2充電スタンド52での必要な電力が10kWを下回ると、第2充電スタンド52については1台の整流装置で済むようになり、合計で3台に減少する。更に進んで第1充電スタンド51での必要な電力も10kWを下回ると、第1充電スタンド51についても1台の整流装置で済むようになり、合計で2台にまで減少する。
【0165】
図14に、本実施形態で実行されるシステム稼働状態最適化処理の詳細を示す。図9に示した充電制御処理において、S160で肯定判定されると、S800に進み、図14に示すシステム稼働状態最適化処理が実行される。この処理が開始されると、まずS810にて、充電が行われている各充電スタンドの充電状態を確認する。即ち、充電が行われている充電スタンド毎に、SOCなど、必要な充電電力を予測するために必要な情報を取得する。
【0166】
そして、S820にて、S810で確認した充電状態に基づき、充電が行われている充電スタンド毎に、以後の充電で実際に必要な充電電力を予測演算する。そして、続くS830で、充電が行われている充電スタンド毎に、現在供給されている充電電力(即ち現在使用している整流装置の台数)と、S820にて予測演算された必要電力(即ちその必要な充電電力を充足するのに必要な整流装置の台数)を比較する。
【0167】
そして、S840にて、S830の比較結果に基づいて整流装置の使用台数が過剰な充電スタンドがあるか否かを判断し、使用台数の過剰な充電スタンドがなければこのシステム稼働状態最適化処理を終了するが、使用台数の過剰な充電スタンドがあった場合は(S840:YES)、S850にて、当該充電スタンドについてその過剰な台数(H台)分の整流装置からの電力出力を停止させる。
【0168】
更に、S860にて、現在検出されている整流装置の空き台数Nに、S850で出力停止させたことにより未使用状態となった整流装置の台数Hを加えることで、空き台数Nを更新する。
【0169】
以上説明した第2実施形態の充電ステーションによれば、充電開始から終了までの全期間で充電メニューに対応した正規の数の整流装置を用いて充電するのではなく、充電の進行によって充電に必要な電力が低下するのに従って、その充電に使用する整流装置の台数も、その必要な電力を充足しうるだけの台数に減らしていく。そのため、その減らした分は他のユーザの充電に利用することができ、充電ステーション全体としての稼働率をより高めることができる。
【0170】
なお、図14のシステム稼働状態最適化処理において、S820の処理は本発明の必要電力検出手段が実行する処理に相当する。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の充電ステーションについて説明する。本実施形態の充電ステーションも、そのハード構成自体は第1実施形態の充電ステーション1(図1参照)と同じである。また、充電ステーションの制御部5aが実行する充電制御処理(図9参照)等の各種制御処理についても、一部を除き、基本的には第1実施形態の充電ステーション1と同じである。
【0171】
そして、本実施形態の充電ステーションが第1実施形態の充電ステーション1と異なるのは、図9に示した充電制御処理において、S160とS170の間で、S800のシステム稼働状態最適化処理を行うこと、及び、図10に示した新規充電開始要求受付処理におけるS350の整流装置確保処理の内容である。
【0172】
例えば、時間的に余裕のあるユーザが充電料金を抑えるために中速充電又は低速充電を選択した場合、その選択した充電メニューに対応した台数の整流装置で充電が行われることになり、中速充電ならば3台、低速充電ならば1台の整流装置で充電が行われることになる。
【0173】
この場合において、もし、他に未使用状態の整流装置がある場合、その未使用状態の整流装置も用いて充電を行ったならば、ユーザが想定した時間よりも早く充電を終わらせることができる。そして、それが実現できれば、ユーザにとっては予想に反して早く充電が終わることで時間的なメリットが生じ、また、充電ステーション全体にとっても、空いている整流装置を有効利用して実行中の充電をより早めに終わらせることで次の新客を早めに受け入れることが可能となり、設備稼働率や回転率などの面でメリットが生じる。
【0174】
そこで本実施形態では、整流装置が空いている場合であって、且つ、実行中の充電について整流装置の台数を増加させることが可能であるならば、その増加可能な台数の範囲内で、空いている整流装置をサービス整流装置として充電電力供給元に加えるようにしている。
【0175】
但し、このサービス整流装置を加えた充電は、あくまでも、使用さていない空き状態の整流装置を有効利用すべく、充電ステーション側の主体的な判断で実行するものであるため、ユーザに対する課金(充電量金の算出)には、このサービス整流装置の使用分は考慮しない。つまり、ユーザに対する課金は、あくまでも、ユーザが選択した充電メニューに従うものである。そのため、例えばユーザが低速充電を選択したものの、空いている整流装置が多数あって合計5台の整流装置で急速に充電が行われたとしても、充電料金はあくまでもユーザが選択した低速充電に対する料金割増係数K(K=1.0)が適用される。
【0176】
一方、ある整流装置がサービス整流装置としての動作を開始した後に、他の新規ユーザによる充電要求がなされ、それに応えるにはサービス整流装置として動作中の整流装置も必要になったならば、そのサービス整流装置については、サービス整流装置としての動作を停止させて、その新規充電要求に対する充電電力供給元の1つとして動作させる。
【0177】
図15に、本実施形態で実行されるシステム稼働状態最適化処理の詳細を示す。このシステム稼働状態最適化処理のうち、S910〜S925の各処理は、図14に示した第2実施形態のシステム稼働状態最適化処理におけるS810〜S840の各処理と全く同じである。そのため、S910〜S925の各処理の説明は省略する。
【0178】
S925の判断処理にて、使用台数の過剰な充電スタンドはないと判断されると(S925:NO)、S950に進み、中速充電又は低速充電で充電が行われている充電スタンドがあるか否か判断する。このとき、中速充電及び低速充電のいずれもなされていない場合は(S950:NO)、このシステム稼働状態最適化処理を終了するが、何れかの充電スタンドで中速充電又は低速充電が実行中ならば(S950:YES)、S955に進む。
【0179】
S955では、当該充電スタンド(即ち中速充電又は低速充電で充電中の充電スタンド)において充電電力を増大させることが可能か否か判断する。
このとき、例えば中速充電が選択されて実行されている充電スタンドにおいて、既に充電が進んでいて必要な充電電力が30kW未満になっている場合は、規定の台数(3台)よりも多い台数で充電を行う必要性はないため、この場合はS955では否定判定されることになる。一方、中速充電が開始されたばかりで、例えば50kWの電力を供給することも可能な状態ならば、規定の台数(3台)よりもさらに台数を増やしてより早く充電を進めることができ、この場合はS955で肯定判定されてS960に進む。
【0180】
そして、S960では、整流装置に空きがあるか否か判断し、空きがなければこのシステム稼働状態最適化処理を終了するが、空きがあれば(S960:YES)、S965にて、当該充電スタンドをサービススタンドとして、サービスフラグをセットする。つまり、正規の台数よりも多い台数の整流装置にて充電が行われている充電スタンドである旨を示すフラグがセットされる。
【0181】
そして、続くS970で、空いている整流装置のうち、増加可能な所定台数(U台)の整流装置を、サービス整流装置として、そのサービス整流装置からの電力が当該充電スタンドに供給されるよう、切替器4のスイッチを制御する。そして、そのサービス整流装置からの電力出力を開始させる。
【0182】
一方、S925の判断処理にて、使用台数の過剰な充電スタンドがあると判断された場合は(S925:YES)、S930に進み、当該充電スタンドについてその過剰な台数(H台)分の整流装置からの電力出力を停止させる。但し、当該充電スタンドが、サービスフラグのセットされたサービススタンドである場合、即ちサービス整流装置からの充電電力供給も受けている場合は、そのサービス整流装置から優先的に電力出力を停止させるようにする。
【0183】
そして、S935にて、現在検出されている整流装置の空き台数Nに、S930で出力停止させたことにより未使用状態となった整流装置の台数Hを加えることで、空き台数Nを更新する。但し、S930で出力停止させた整流装置の中にサービス整流装置が含まれている場合は、そのサービス整流装置の台数分については、上記の台数Hには含まない。
【0184】
そして、続くS940で、サービススタンドとして設定されている充電スタンドの中で、上記S930の処理によってサービス整流装置からの出力が停止した充電スタンド(即ちサービス整流装置からの電力供給がなくなった充電スタンド)があるか否か判断し、サービス整流装置からの出力が停止した充電スタンドがなければ(S940:NO)、S950に進むが、サービス整流装置からの出力が停止した充電スタンドがあった場合は(S940:YES)、S945にて、当該サービススタンドにセットされているサービスフラグをクリアする。
【0185】
次に、本実施形態で実行される整流装置確保処理(図10のS350で実行される処理)について、図16を用いて説明する。本実施形態の整流装置確保処理では、まずS1010にて、現在停止中の整流装置(つまり未使用状態の整流装置)のみで、新規要求された充電メニューでの充電に必要な台数(Jb台)の整流装置を充足するか否か判断する。
【0186】
そして、充足すると判断した場合は(S1010:YES)、S1040に進んで、現在停止中(未使用中)の整流装置の中からJb台を確保し、S1050にて、現時点で検出されている整流装置の空き台数Nから、その確保した台数Jbを減算することで、空き台数Nを更新する。
【0187】
一方、S1010にて、現在停止中の整流装置のみでは必要数を充足しないと判断した場合は(S1010:NO)、S1020に進んで現在停止中の整流装置全てを確保すると共に、更にS1030にて、S1020では確保しきれなかった不足分を、サービス整流装置として稼働中の整流装置を確保することによって充足させて、S1050に進む。なお、サービス整流装置として稼働中の整流装置のうちどれを確保するかは任意である。
【0188】
S1050で空き台数Nを更新した後、続くS1060では、サービススタンドとして設定されている充電スタンドの中で、上記S1030の処理によってサービス整流装置からの充電電力供給が無くなった充電スタンドがあるか否か判断する。そして、サービス整流装置からの充電電力供給が無くなった充電スタンド(サービススタンド)がなければ(S1060:NO)、そのままこの整流装置確保処理を終了するが、サービス整流装置からの充電電力供給が無くなった充電スタンド(サービススタンド)がある場合は(S1060:YES)、S1070に進み、当該サービススタンドにセットされているサービスフラグをクリアする。
【0189】
以上説明した第3実施形態の充電ステーションによれば、選択した充電メニューに対応した正規の台数以下の整流装置での充電に限定されるのではなく、さらに充電電力を増加させることが可能な状態であって且つ他に未使用中の整流装置がある場合には、その未使用中の整流装置をサービス整流装置としてそのサービス整流装置からの充電電力の供給も受けることができる。そのため、選択した充電メニューでの充電に本来必要な充電時間よりも短い時間で充電を終了させることができ、ユーザの利便性をより高め、ユーザに高い満足感を与えることが可能となる。
【0190】
また、サービス整流装置は、あくまでも、他に電力供給を行う必要のない未使用中の整流装置がある場合に限ってそれを用いるものであり、もし、新規の充電要求があった場合にその時点で空いている整流装置だけでは足りずにサービス整流装置として動作している整流装置も必要になった場合は、そのサービス整流装置については、サービス整流装置としての動作は停止させて、その新規の充電用として動作させる。そのため、新規の充電要求による充電の可否に影響を与えることなく、空きがある限り充電中のユーザの充電終了をより早めることができる。
【0191】
なお、本実施形態において、サービス整流装置は本発明のサービス供給手段に相当する。また、図15のシステム稼働状態最適化処理において、S955の処理は本発明の供給元増加可否判断手段が実行する処理に相当する。
【0192】
[変形例]
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の実施の形態は、上記実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもない。
【0193】
例えば、上記実施形態では、商用交流電源2からの交流電力を10分配する例を示したが、この分配数や、整流装置の台数、切替器4における各入力端子及び各出力端子の台数、更には充電スタンドの数などは、あくまでも一例であり、適宜決めることができる。切替器4については、整流装置の台数(入力端子の数)よりも少ない数の出力端子を設け、その数に応じた充電スタンドを設けるようにしてもよい。また、商用交流電源2の交流電力が100kWであることなどについてもあくまでも一例に過ぎない。
【0194】
また、各整流装置11〜20は、必ずしも、全て同じもの(出力電力定格が同じもの)を用いる必要はない。
また、交流電力を整流装置にて直流電力に変換して出力する構成についてもあくまでも一例であり、交流電力を分配してそのまま(或いは適宜変圧して)交流のまま各充電スタンドへ(延いては車両へ)供給するようにしてもよい。但しその場合、車両側を交流電力での充電が可能な構成にする必要がある。
【0195】
また、上記実施形態では、充電制御(CVCC)や充電時間の予測演算など、全て充電ステーション1側(制御装置5)が主導で行う構成であったが、車両主導でこれらを行い、車両から各種情報(必要な充電電力・電流・電圧、SOC、充電の開始・終了指令、予想所要時間など)を受け取って、それらに従って充電電力を供給するような構成であってもよい。この場合、車両からの指令に従って切替器4を制御することで、所望の電力を車両へ供給することができる。
【0196】
また、上記実施形態では、充電料金を算出するに当たり、共通の単価による従量制を基本としつつ、これに料金割増係数Kを乗じて算出するようにしたが、このような料金算出方法はあくまでも一例であって、これとは異なる種々の料金算出方法を採用することができる。例えば、はじめから充電メニュー毎に異なる単価を設定してもよい。決済方法についても、上述した現金、プリペイドカード、クレジットカードはあくまでも一例に過ぎない。
【0197】
更に、充電料金の算出は、必ずしも制御装置5内で行わなければならないわけではなく、例えばネットワークを介して接続された遠隔地のサーバへ必要な情報(充電電力量、充電メニューなど)を送信し、サーバにて算出して、その算出結果を再び充電ステーションが受け取ってユーザに表示させるようにすることもできる。
【0198】
また、図4〜図7,図12に示した表示画面はあくまでも一例であり、表示方法や表示内容などは、適宜決めることができる。
また、上記実施形態では、図5の初期メニュー画面において利用可否情報が「不可」と表示されている充電メニューを選択した場合に、予約不可表示(図10のS410)を経た上で、図12(a)の再選択画面が表示されて、予約の受付に進む構成であったが、図5の初期画面においてすぐに予約を受付可能としてもよい。
【0199】
更に、すぐに実行できない充電メニューに限らず、すぐに実行できる充電メニューについても、予約を受付可能としてもよい。
また、図4に示した情報など、これから充電を行おうとするユーザにとって有用な情報は、インターネット等の通信回線を利用して制御装置5へアクセスすることによって、遠隔地から取得・確認できるようにしてもよい。更には、電子メールやインターネット等で予約を行うことができるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0200】
1…充電ステーション、2…商用交流電源、3…電力分配器、4…切替器、5…制御装置、5a…制御部、5b…メモリ、5c…SW制御信号出力部、5d…インターロック部、6…メイン操作盤、6a…メインモニタ、6b…メイン操作部、11〜20…第1整流装置〜第10整流装置、21〜30…第1入力端子〜第10入力端子、31〜40…第1出力端子〜第10出力端子、41〜50…第1充電状態監視器〜第10充電状態監視器、51〜60…第1充電スタンド〜第10充電スタンド、61〜70…第1充電プラグ〜第10充電プラグ、71〜80…第1スタンド操作盤〜第10スタンド操作盤、71a〜80a…スタンドモニタ、71b〜80b…スタンド操作部、71c〜80c…スタンドスピーカ、71d〜80d…精算口、91…ORゲート、92…インバータ、93…ANDゲート、SW101〜SW1010…スイッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蓄電池の電力を駆動源として走行する車両に対してその蓄電池の充電電力を供給するための充電電力供給システムであって、
所定電力を供給可能な複数の電力供給手段と、
前記車両へ充電電力を出力するための複数の充電電力出力端子と、
前記複数の電力供給手段からの電力が各々入力され、その入力電力の出力先を個別に前記複数の充電電力出力端子のうち何れか1つに切り替えることにより一又は複数の前記電力供給手段からの入力電力を1つの前記充電電力出力端子から充電電力として出力できるよう構成された切替手段と、
複数の前記充電電力出力端子毎に、前記車両への充電要求を受け付ける充電要求受付手段と、
前記充電要求受付手段により前記充電要求が受け付けられた場合に、その充電要求に応じた所定数の前記電力供給手段をそれぞれ供給元として、その供給元からの電力の出力先が対応する前記充電電力出力端子に切り替わるように前記切替手段を制御すると共にその供給元からの供給電力を制御することによってその充電電力出力端子から前記車両への充電を行う、充電制御手段と、
を備えたことを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項2】
請求項1に記載の充電電力供給システムであって、
前記車両へ充電を行う際の充電メニューとして、前記充電電力出力端子から車両へ出力可能な最大電力の異なる複数種類の充電メニューが設定されており、
前記充電要求受付手段は、前記充電要求と共に前記充電メニューの選択を受け付け可能であり、
前記充電制御手段は、前記充電要求受付手段により前記充電要求が受け付けられた場合に、その充電要求にて選択された前記充電メニューに対応した充電電力の出力に必要な前記所定数の電力供給手段を、前記供給元とする
ことを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項3】
請求項2に記載の充電電力供給システムであって、
前記充電制御手段は、充電電力が出力されていない前記充電電力出力端子に対して前記充電要求受付手段により新規に前記充電要求が受け付けられた場合、その受け付け時に電力供給を行っていない前記電力供給手段のうち、その充電要求にて選択された前記充電メニューに対応した充電電力の出力に必要な前記所定数の電力供給手段を、前記供給元とする
ことを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の充電電力供給システムであって、
複数の前記充電電力出力端子毎に、充電対象の前記車両における前記蓄電池の充電状態を検出する充電状態検出手段と、
何れかの前記充電電力出力端子において前記充電要求により前記車両への充電が開始された場合に、所定の検出タイミングで、その充電電力出力端子に対応した前記充電状態検出手段により検出された前記充電状態に基づいて、その検出タイミング以降の充電に必要な電力を検出する必要電力検出手段と、
を備え、
前記充電制御手段は、前記充電要求にて選択された前記充電メニューに対応した前記所定数の前記供給元による充電の開始後、所定の比較タイミングで、現在の前記供給元の数である現供給数と、前記必要電力検出手段により検出された電力を出力するために必要な前記電力供給手段の数である必要供給数とを比較し、前記現供給数が前記必要供給数よりも多い場合には、前記供給元の数が前記必要供給数となるように制御する
ことを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項5】
請求項2〜請求項4の何れか1項に記載の充電電力供給システムであって、
充電が行われている前記充電電力出力端子毎に、現在の前記供給元よりも多い数の前記電力供給手段にて充電を行うことが可能か否か判断する供給元増加可否判断手段を備え、
前記充電制御手段は、前記供給元増加可否判断手段により可能と判断された場合に、電力供給を行っていない前記電力供給手段が存在していたならば、その電力供給手段の少なくとも1つを、サービス供給手段として、前記供給元に加える
ことを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項6】
請求項5に記載の充電電力供給システムであって、
前記充電要求受付手段により前記充電要求が受け付けられた場合に、その充電要求にて選択された前記充電メニューによる充電を新規に実行可能か否か判断する要求対応可否判断手段を備え、
前記充電制御手段は、前記充電要求受付手段により前記充電要求が受け付けられた場合であって、その受け付け時に電力供給を行っていない前記電力供給手段だけではその充電要求にて選択された前記充電メニューに対応した前記所定数を充足しない場合に、前記サービス供給手段として動作している前記電力供給手段があって且つそれを加えれば前記所定数を充足するならば、その電力供給を行っていない電力供給手段にそのサービス供給手段も加えて、その充電要求に対応した前記供給元とする
ことを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項7】
請求項2〜請求項5の何れか1項に記載の充電電力供給システムであって、
前記充電要求受付手段により前記充電要求が受け付けられた場合に、その充電要求にて選択された前記充電メニューによる充電を実行可能か否か判断する要求対応可否判断手段と、
前記要求対応可否判断手段により前記実行可能ではないと判断された場合に、その充電メニューでの充電を行えない旨を示す充電不可情報を出力する充電不可情報出力手段と、
を備えていることを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項8】
請求項6に記載の充電電力供給システムであって、
前記要求対応可否判断手段により前記実行可能ではないと判断された場合に、前記選択された充電メニューでの充電を行えない旨を示す充電不可情報を出力する充電不可情報出力手段、
を備えていることを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項9】
請求項7又は請求項8に記載の充電電力供給システムであって、
前記要求対応可否判断手段により前記実行可能ではないと判断された場合に、前記選択された充電メニュー以外の他の充電メニューの中で実行可能なものがあるならばその旨を示す他メニュー実行可能情報を出力する他メニュー実行可能情報出力手段、
を備えていることを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項10】
請求項7〜請求項9の何れか1項に記載の充電電力供給システムであって、
現在実行中の充電の各々についてその充電が完了するまでの所要時間を予測する所要時間予測手段と、
前記要求対応可否判断手段により前記実行可能ではないと判断された場合に、前記所要時間予測手段により予測された前記各所要時間に基づき、前記選択された充電メニューでの充電が可能になるまでの待ち時間を予測する待ち時間予測手段と、
前記待ち時間予測手段により予測された前記待ち時間を示す待ち時間情報を出力する待ち時間情報出力手段と、
を備えていることを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項11】
請求項10に記載の充電電力供給システムであって、
前記要求対応可否判断手段により前記実行可能ではないと判断された場合に、前記待ち時間の経過後に前記選択された充電メニューによる充電を行うことについての予約を受け付ける予約受付手段、
を備えていることを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項12】
請求項2〜請求項6の何れか1項に記載の充電電力供給システムであって、
電力供給を行っていない前記電力供給手段の数に基づき、新規に実行可能な前記充電メニュー及び新規に実行不可能な前記充電メニューの少なくとも一方を判断するメニュー別実行可否判断手段と、
前記メニュー別実行可否判断手段による判断結果の一部又は全てを示すメニュー別実行可否情報を出力するメニュー別実行可否情報出力手段と、
を備えていることを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項13】
請求項12に記載の充電電力供給システムであって、
前記メニュー別実行可否判断手段は、少なくとも前記実行可能な充電メニューを判断し、
前記メニュー別実行可否情報出力手段は、前記メニュー別実行可否情報として、少なくとも前記実行可能な充電メニューを示す情報を出力する
ことを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項14】
請求項12又は請求項13の何れか1項に記載の充電電力供給システムであって、
前記メニュー別実行可否判断手段は、少なくとも前記実行不可能な充電メニューを判断し、
前記メニュー別実行可否情報出力手段は、前記メニュー別実行可否情報として、少なくとも前記実行不可能な充電メニューを示す情報を出力し、
更に、
現在実行中の充電の各々についてその充電が完了するまでの所要時間を予測する所要時間予測手段と、
前記所要時間予測手段により予測された前記各所要時間に基づき、前記実行不可能な充電メニューでの充電が可能になるまでの待ち時間を予測する待ち時間予測手段と、
前記待ち時間予測手段により予測された前記待ち時間を示す待ち時間情報を出力する待ち時間情報出力手段と、
を備えていることを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項15】
請求項14に記載の充電電力供給システムであって、
前記メニュー別実行可否判断手段により前記実行不可能な充電メニューが判断された場合に、前記待ち時間の経過後にその充電メニューによる充電を行うことについての予約を受け付ける予約受付手段、
を備えていることを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項16】
請求項11又は請求項15に記載の充電電力供給システムであって、
前記待ち時間予測手段は、前記予約受付手段にて前記予約が受け付けられている場合は、その予約された充電メニューによる充電の所要時間を予測すると共に、その予約された充電メニューによる充電の開始予定時刻から前記予測した所要時間が経過するまでの期間はその充電メニューでの充電が行われることを考慮して、前記待ち時間を予測する
ことを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項17】
請求項2〜請求項16の何れか1項に記載の充電電力供給システムであって、
前記充電制御手段により前記充電電力出力端子から前記車両への充電が行われた場合に、その充電に対する充電料金を予め設定された算出基準に従って算出する充電料金算出手段を備えている
ことを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項18】
請求項17に記載の充電電力供給システムであって、
前記算出基準は、前記充電メニュー毎に個別に設定されている
ことを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項19】
請求項18に記載の充電電力供給システムであって、
複数の前記充電電力出力端子毎に、前記充電制御手段によりその充電電力出力端子から前記車両への充電が行われた場合にその充電対象の車両に対して出力された電力量を検出する電力量検出手段を備え、
前記充電料金算出手段は、前記電力量検出手段により検出された電力量及び前記算出基準に基づいて前記充電料金を算出する
を備えていることを特徴とする充電電力供給システム。
【請求項20】
請求項19に記載の充電電力供給システムであって、
前記算出基準は、出力可能な最大電力が大きい充電メニューほど、同じ電力量に対する前記充電料金が高くなるように設定されている
ことを特徴とする充電電力供給システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−70479(P2012−70479A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−210924(P2010−210924)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【出願人】(593063161)株式会社NTTファシリティーズ (475)
【Fターム(参考)】