説明

光ディスク装置及び光ディスク処理システム

【課題】光ディスク装置を用いて複数の光ディスクにデータを順次記録する場合の生産性を向上する。
【解決手段】光ディスク装置をデュプリケータ等に組み込んで複数の光ディスクにデータを記録する場合、システムコントローラ32は次に記録すべき光ディスクの製造者ID(MID)が前回のMIDと同一か否かを判定する。同一MIDである場合、さらにOPCによる最適記録パワーのばらつきが許容範囲内であるか否かを判定し、許容範囲内である場合にはOPCをスキップしてコントロールデータゾーンに物理フォーマット情報等をプリライトする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ディスク装置及び光ディスク処理システムに関し、特にプリライト(プリレコード)時の調整処理に関する。
【背景技術】
【0002】
光ディスク装置において、データを記録する際の各種調整を容易化あるいは簡略化する技術が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、同一の光ディスク再使用時には、コントロールデータ中の製造番号、製造メーカ名に対応する最適光量値をEEPROM内より読み出し、その最適光量値を設定することが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、ディスクから読み取ったIDデータに対応する標準データの標準記録パワーを基準として試し書きを行うことが開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、挿入された媒体とメモリに記憶されている媒体との段階的な区別を行うこと、すなわち、ディスクから読み取った媒体管理情報の内容と、メモリに保持してある内容が一致する度合いによって必要な試し書き過程を選択することが開示されている。
【0006】
また、特許文献4には、最適記録パワーを検出した時にその最適記録パワー値とその時の温度情報と光ディスクの識別コードとを対応させて記憶し、光ディスクから読み出した識別コードに対応する記録された温度情報と現在の温度情報とを比較し、温度差が所定値を超える場合に最適記録パワーの検出を行うことが開示されている。
【0007】
さらに、特許文献5には、同一の光ディスクに対する2回目以降の記録時に、前回記録時に検出した温度と今回記録時の温度とを比較し、この差に基づいて試し書きを行う出力段階の範囲を設定することが開示されており、温度は同一ならば試し書きを行わず前回のパワーに設定し、現在の温度帯を認識して記録レーザパワーの出力範囲のうち、当該温度帯に対応する出力範囲についてのみ試し書きを行うことが開示されている。
【0008】
【特許文献1】特開平5−3346775号公報
【特許文献2】特開平8−73695号公報
【特許文献3】特開2003−109222公報
【特許文献4】特許第3035034号公報
【特許文献5】特開2000−222732号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
一方、DVD−Rにデータを記録する場合、コントロールデータゾーンに物理フォーマット情報やディスク製造者情報等をプリライト(プリレコード)またはエンボス記録しなければならない。コントロールデータゾーンは、セクタ番号193024から始まる192ECCブロック(3072セクタ)で構成される。物理フォーマット情報は、ブック形式とパートバージョン、ディスクのサイズと最大転送レートとディスク構造、記録密度、データ領域配置、NBCA記述子、拡張境界ゾーンの開始セクタ番号等であり、エンボス記録されていない場合には、光ディスク装置がコントロールデータゾーンにこれらのデータをプリライトする。プリライトする際には、最適な記録条件でデータを記録する必要があることから、記録パワーも最適な値に調整する必要がある。
【0010】
しかしながら、光ディスクの生産時に使用されるプリライタ等、比較的大量の光ディスクに同一データを連続的に記録する場合、各光ディスクにデータを記録する際にその都度、最適記録パワーの調整を行っていたのでは時間がかかり、生産性が低下してしまう問題がある。
【0011】
本発明の目的は、複数の光ディスクに順次、データを記録する際の最適記録パワーの調整作業を簡略化し、これにより生産性を向上させることのできる光ディスク装置及び光ディスク処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、光ディスク装置であって、データを記録すべき光ディスクの製造者IDが既にデータを記録した光ディスクの製造者IDと同一であるか否かを判定する第1判定手段と、前記第1判定手段で同一であると判定された場合に、最適記録パワーのばらつきが許容範囲内であるか否かを判定する第2判定手段と、前記第2判定手段で許容範囲内であると判定された場合に、最適記録パワーの調整処理を実行することなく現在の最適記録パワーをそのまま維持してデータを記録すべき光ディスクにデータを記録し、前記第2判定手段で許容範囲内にないと判定された場合に、最適記録パワーの調整処理を実行してデータを記録すべき光ディスクにデータを記録する記録手段とを有する。
【0013】
また、本発明は、上記の光ディスク装置と、前記光ディスク装置に未記録光ディスクを順次搬送するとともに、前記光ディスク装置から記録済み光ディスクを取り出して搬送する搬送機構とを有する光ディスク処理システムを提供する。
【0014】
また、本発明は、上記の光ディスク装置と、前記光ディスクのラベル面に印刷する印刷ユニットとを有し、前記光ディスク装置でのデータ記録と、前記印刷ユニットでのラベル面印刷を連続して処理する光ディスク処理システムを提供する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、複数の光ディスクに順次、データを記録する際の最適記録パワーの調整作業を簡略化し、生産性を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面に基づき本発明の実施形態について説明する。
【0017】
図1に、本実施形態における光ディスク装置の全体構成図を示す。ディスクトレイによりローディングされた光ディスク10は、図示しないマグネットクランパによりクランプされ、ターンテーブル上に載置され、ターンテーブルとともにスピンドルモータ(SPM)12により回転駆動される。スピンドルモータSPM12は、ドライバ14で駆動され、ドライバ14はサーボプロセッサ30により所望の回転速度となるようにサーボ制御される。
【0018】
光ピックアップ16は、レーザ光を光ディスク10に照射するためのレーザダイオード(LD)や光ディスク10からの反射光を受光して電気信号に変換するフォトディテクタ(PD)を含み、光ディスク10に対向配置される。光ピックアップ16はスレッドモータ18により光ディスク10の半径方向に駆動され、スレッドモータ18はドライバ20で駆動される。ドライバ20は、ドライバ14と同様にサーボプロセッサ30によりサーボ制御される。また、光ピックアップ16のLDはドライバ22により駆動され、ドライバ22は、オートパワーコントロール回路(APC)24により、レーザパワーが所望の値となるように駆動電流が制御される。APC24及びドライバ22は、システムコントローラ32からの指令によりLDの発光量を制御する。図ではドライバ22は光ピックアップ16と別個に設けられているが、ドライバ22を光ピックアップ16に搭載してもよい。
【0019】
光ディスク10にデータを記録する際には、ホストであるシステム側から供給された記録すべきデータはインターフェースI/F40を介してエンコード/デコード回路36に供給される。エンコード/デコード回路36は、記録すべきデータをバッファメモリ38に格納し、当該記録すべきデータをエンコードして変調データとしてライトストラテジ回路42に供給する。ライトストラテジ回路42は、変調データを記録ストラテジに従ってマルチパルス(パルストレーン)に変換し、記録データとしてドライバ22に供給する。記録ストラテジは記録再生品質に影響することから、最適ストラテジに設定される。記録データによりパワー変調されたレーザ光は光ピックアップ16のCD用LDあるいはDVD用LDから照射されて光ディスク10にデータが記録される。データを記録した後、光ピックアップ16は再生パワーのレーザ光を照射して当該記録データを再生し、RF回路26に供給する。RF回路26は再生信号を2値化回路34に供給し、2値化されたデータは、エンコード/デコード回路36に供給される。
【0020】
図2に、光ディスク装置を備える光ディスク処理システムの外観図を示す。光ディスク装置である記録ユニット150の天板上面には、光ディスク10を収容するための同容量の複数のケースC1,C2,C3,C4が配置されている。これらのケースC1,C2,C3,C4は、その背面に配設された支持構造に支持され、この支持構造から着脱可能となるように構成される。同図に示すケースC1,C2,C3,C4の配置状態において、ケースC1を回収ケースとし、ケースC2,C3,C4をストックケースとして未処理の光ディスクの所定枚数をそれぞれに収容する。
【0021】
クランプユニット100は、光ディスク10の中心孔をクランプするもので、搬送アーム200に設けられる。搬送アーム200の一端はエレベーション機構33に固定される。エレベーション機構33は支柱44,50で支持され、モータ60の出力軸の駆動力がプーリを介してギア70に伝達し、このギア70が支柱44のラックギア44aに噛合することにより垂直方向に昇降し、搬送アーム200を上下動する。
【0022】
支柱44,50の端部はスライダブロック80に固定されており、このスライダブロック80はガイドシャフト90に擦動可能に支持される。また、スライダブロック80はホイール110,120に張設されたベルト101に連結固定されており、このベルト101をモータ130により駆動することにより、スライダブロック80とともに支柱44,50並びに搬送アーム200が水平方向に往復動する。
【0023】
印刷ユニット140は、ディスクトレイ140aによりローディングされた光ディスク10のラベル面に印刷を施す。記録ユニット150は、ディスクトレイ150aによりローディングされた光ディスク10へ情報を記録する。
【0024】
各ケース、印刷ユニット140、記録ユニット150のそれぞれの間の光ディスク10の搬送において、光ディスク10の上下方向の搬送はエレベーション機構33で行い、水平方向の搬送はベルト101の駆動により行われる。
【0025】
光ディスク10の処理は、ストックケースとなっている各ケースC2,C3,C4毎に処理されるように制御プログラムが構成されており、システム全体の動作を制御するシステムプロセッサが制御プログラムを実行する。まず、ケースC2の最上層にある光ディスク10がディスククランプユニット100によりクランプされ、印刷ユニット140、記録ユニット150へ順次搬送されて所定の処理が完了すると、この処理済光ディスク10は回収ケースであるケースC1に収容される。ケースC2の光ディスク10が順次処理され、このケースC2に収容した光ディスク10が払底すると、この時点で制御プログラムの判断によりケースC2を回収ケースとなるようにする。そして、処理が続行されると、ケースC3に収容されている未処理の光ディスク10は所定の処理がなされた後、回収ケースとなっているケースC2に収容される。以後、同様の処理が繰り返される。
【0026】
なお、上記の説明において、光ディスク10はまず印刷ユニット140でラベル面に印刷され、その後に記録ユニット150でデータの記録が行われるとしているが、各ケースから光ディスク10を取り出してまず記録ユニット150に搬送し、記録ユニット150でデータ記録した後に印刷ユニット140でレベル面に印刷することもできる。印刷ユニット140の代わりに記録ユニット150を設け、複数の記録ユニット150で光ディスク10に交互にデータを記録することもできる。
【0027】
このように、複数の光ディスクに対して順次、連続的にデータを記録していく場合、その生産性が問題となる。一つの光ディスクにデータを記録するに際しては、コントロールデータゾーンに物理フォーマット情報やディスク製造者情報がエンボス形成されていない場合に、プリライトによりこれらのデータをコントロールデータゾーンに記録していく。そして、データを記録するに先立ち、記録パワーを最適値に調整する。データを記録する際の記録パワーの調整処理は、一般にOPC(Optimum Power Contorol)と呼ばれている。記録パワーを複数段に変化させてテストデータを記録し、このテストデータを再生してβ値を測定する。そして、目標β値が得られる記録パワーを最適記録パワーに設定する。従来においては、各光ディスクにデータを記録する毎に、OPCを実行していたが、本願出願人は最適記録パワーは光ディスクが同一の製造者ID(MID)を有する場合に、記録済み枚数あるいは処理済み枚数が増大するに従って徐々に一定値に収束していくことを見出した。
【0028】
図3に、記録枚数あるいは処理枚数に伴うOPCで得られる最適記録パワーの変化の様子を示す。AはOPCの記録パワー、Bは記録パワーの移動平均値、Cは移動平均の傾きを示す。図において、横軸は同一のMIDを有する光ディスクの記録枚数を示し、縦軸に記録パワー及びその傾きを示す。記録枚数が0〜50枚程度と比較的少ない場合、つまりシステム起動初期の段階と考えられる場合には、OPCの記録パワーはばらつく、あるいは変化する傾向を示しているが、50枚程度以降となると記録パワーはほぼ一定値(57mW(5.70E+01))に収束する傾向を示す。このことは、記録枚数が比較的少ない場合には、OPCにより最適記録パワーを光ディスク毎にその都度調整する必要があるが、記録枚数が増大していくに従い、最適記録パワーのばらつきや変化が少なくなるので、ほぼ同一の記録パワーに設定すれば済むことを意味する。記録枚数が増えるに従って最適記録パワーが安定するのは、起動初期においては光ピックアップの温度上昇等がある一方、起動後一定時間が経過し、記録枚数が増えると光ピックアップの温度がほぼ一定となって安定するのが一因であると考えられる。本願出願人は、この事実に着目し、記録すべき光ディスクのMIDが同一であり、しかも記録枚数が大きな値となって最適記録パワーのばらつきが少なくなった場合には、OPCを実行することなく前回の最適記録パワーをそのまま使用することで調整処理を簡略化する。
【0029】
図4に、本実施形態における処理フローチャートを示す。まず、光ディスク10が挿入されると(S101)、光ディスク装置のシステムコントローラ32は、挿入された光ディスク10のMIDが前回記録した光ディスク10のMIDと同一であるか否かを判定する(S102)。この判定は、システム側から送信された記録データに基づき判定することができる。また、システム側で予めこれから生産する光ディスク10のMIDを指定しておき、システムコントローラ32はシステム側からMIDの変更を受信しない限り、同じMIDが連続していると判定することもできる。もちろん、光ディスク10自体にMIDが記録されている場合には、このMIDを読み取って前回のMIDと一致するか否かを判定してもよい。例えば、DVD−RのランドプリピットLPPには、アドレスの他にリードインエリアのランドプリピットLPPのみにMIDが含まれており、このMIDを読み取って前回のMIDと同一か否かを判定してもよい。MIDには光ディスク10のメーカ名と対応倍速等のデータが含まれており、これらが一致するということは実質的に同一種類の光ディスク10とみなすことができる。
【0030】
MIDが前回のMIDと同一でない場合、システムコントローラ32は通常の処理を実行する。すなわち、搬入された光ディスク10に対してOPCを実行し、得られた最適記録パワーをメモリに記憶する(S105)。メモリに記憶された最適記録パワーは、図3に示すような移動平均やその傾きを算出するために用いられる。そして、最適な記録パワーを設定した後、プリライトを実行してコントロールデータゾーンに物理フォーマット情報やディスク製造者情報(MID)を記録する(S106)。プリライトに際し、記録パワーのみならずフォーカスサーボゲインやトラッキングサーボゲインを調整してもよい。
【0031】
一方、MIDが前回のMIDと同一である場合、システムコントローラ32は、次に最適記録パワーのばらつきが許容範囲内であるか否かを判定する(S103)。この判定は、メモリに記憶された最適記録パワーの移動平均あるいは移動量平均傾きの変化がしきい値以下であるか否かにより行う。移動平均あるいは移動平均の前回値との差分がしきい値以下であるか否かにより行ってもよい。最適記録パワーのばらつきが許容範囲以内でない場合、たとえ同一MIDであっても通常の処理と同様にOPCを実行する(S105)。一方、記録パワーのばらつきが許容範囲内である場合には、さらにOPCの連続スキップ回数が所定回数以内であるか否かを判定する(S104)。この判定は、スキップ回数が所定回数に達した場合には、何らかの要因で最適記録パワーがシフトしているにもかかわらず、同一の記録パワーで記録を行っているおそれもあることから、一旦OPCをやり直した方が好適であると考えられるからである。所定回数は、例えば20回と設定することができる。連続スキップ回数が所定回数に達した場合、通常の処理と同様にOPCを実行する(S105)。連続スキップ回数が所定回数に達していない場合には、OPCを実行することなくスキップし、現在の最適記録パワー、つまり前回の光ディスク10にプリライトしたときの最適記録パワーをそのまま維持してプリライトを実行する(S106)。
【0032】
このように、本実施形態においては複数の光ディスク10に対して順次、連続的にデータを記録する際に、次に記録すべき光ディスク10が前回の光ディスク10と同一MIDを有するか否かを判定し、同一MIDを有する場合に最適記録パワーのばらつきが許容範囲内であるという条件の下でOPCの実行をスキップしてプリライトを実行するものであり、OPCを省略する分だけプリライトを迅速に実行でき、生産性を向上させることができる。
【0033】
なお、本実施形態においては、同一MIDでない場合や、最適記録パワーのばらつきが許容範囲内にない場合、あるいはOPCをスキップした回数が所定回数に達した場合にはOPCを実行しているが、別の条件が満たされた場合にOPCをスキップすることなく実行してもよい。例えば、光ピックアップ16の温度を検出する温度センサを設け、この温度センサで許容値以上の温度変化を検出した場合、光ディスク装置あるいは光ディスク処理システムの電源が遮断された場合、あるいは光ディスクに傷が検出された場合においては、OPCをスキップすることなく実行することが好適である。
【0034】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の態様が可能である。例えば、本実施形態においては、スキップ回数が所定回数に達した場合には、一旦、スキップを中止してOPCを実行しているが、所定回数に達するか否かにかかわらず、同一MIDでかつばらつきが許容範囲内である場合にはOPCをスキップすることもできる。
【0035】
また、本実施形態では、同一MIDでかつばらつきが許容範囲内である場合にOPCをスキップしているが、図3に示されるように、ある記録枚数を超えるとばらつきが少なくなるので、同一MIDでかつ記録枚数(あるいは処理枚数)が所定枚数に達した後に、OPCをスキップしてもよい。また、同一MIDでかつ記録開始から所定時間経過後に、OPCをスキップしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】光ディスク装置の全体構成図である。
【図2】光ディスク処理システムの全体構成図である。
【図3】OPCの最適記録パワーの変化を示すグラフ図である。
【図4】実施形態の処理フローチャートである。
【符号の説明】
【0037】
10 光ディスク、30 サーボプロセッサ、32 システムコントローラ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスク装置であって、
データを記録すべき光ディスクの製造者IDが既にデータを記録した光ディスクの製造者IDと同一であるか否かを判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段で同一であると判定された場合に、最適記録パワーのばらつきが許容範囲内であるか否かを判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段で許容範囲内であると判定された場合に、最適記録パワーの調整処理を実行することなく現在の最適記録パワーをそのまま維持してデータを記録すべき光ディスクにデータを記録し、前記第2判定手段で許容範囲内にないと判定された場合に、最適記録パワーの調整処理を実行してデータを記録すべき光ディスクにデータを記録する記録手段と、
を有することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
請求項1記載の装置において、
光ピックアップと、
前記光ピックアップの温度を検出する検出手段と、
を有し、
前記記録手段は、前記第2判定手段で許容範囲内であると判定された場合であっても前記検出手段で温度変化を検出した場合に、最適記録パワーの調整処理を実行してデータを記録すべき光ディスクにデータを記録する
ことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項3】
請求項1記載の装置において、
前記記録手段は、前記第2判定手段で許容範囲内であると判定された場合であっても最適記録パワーの調整処理の連続不実行回数が所定回数に達した場合に、最適記録パワーの調整処理を実行してデータを記録すべき光ディスクにデータを記録する
ことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項4】
請求項1記載の装置において、
前記記録手段は、前記光ディスクのコントロールデータゾーンにデータを記録することを特徴とする光ディスク装置。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の光ディスク装置と、
前記光ディスク装置に未記録光ディスクを順次搬送するとともに、前記光ディスク装置から記録済み光ディスクを取り出して搬送する搬送機構と、
を有する光ディスク処理システム。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれかに記載の光ディスク装置と、
前記光ディスクのラベル面に印刷する印刷ユニットと、
を有し、前記光ディスク装置でのデータ記録と、前記印刷ユニットでのラベル面印刷を
連続して処理する光ディスク処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−92555(P2010−92555A)
【公開日】平成22年4月22日(2010.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−263404(P2008−263404)
【出願日】平成20年10月10日(2008.10.10)
【出願人】(000003676)ティアック株式会社 (339)
【Fターム(参考)】