説明

光ディスク装置

【課題】ノイズ等の外乱に影響され難く正確な同期検出および物理アドレス検出を可能にする。
【解決手段】ウォブル4波を加算して1入力を構成し、ノイズ等の外乱の影響を抑える。こうして外乱に影響され難くした入力ビット(S561)を用い、SYNCパターンの前にある無変調領域(Unity)のカウント値(S563)を同期信号検出のためのゲート信号(S564)生成に利用する。これにより、同期信号(S56)の誤検出を防ぐ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、光ディスク装置に関し、特に、光ディスク装置における同期信号検出および物理アドレス検出の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、デジタル記録媒体としてDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクが普及してきており、これらを再生する光ディスク装置においては高い信頼性が望まれている。このような光ディスクにおいては、記憶領域が螺旋状のトラック上に設けられており、そのアドレス情報にトラック番号が含まれている。再生時における早送り早戻し等の処理の際には、モータドライブで光ピックアップを送った後に、アクチュエータで対物レンズを適宜傾けることで1トラック毎の微調整を行っている。トラックジャンプの際も、目標のアドレスへ正確にジャンプしたかどうかを判断する際に、トラック番号が所望の番号となっているかどうかが判断される。特許文献1には、トラックジャンプ処理が命じられるとジャンプを行い、ジャンプが成功したか否かをアドレス情報に基づいて判定する光ディスク装置が示されている。ここで、目標トラックでないと判断されれば、再びジャンプを繰り返すようになっている。
【0003】
ところで、DVDは規格自体も進化しており、近々、ハイビジョン対応の次世代DVD規格も出来上がる予定でいる。次世代DVD規格では、現世代DVD規格よりも記録密度が高まるため再生信号のCN比が低下しがちであり、この再生信号から同期信号やアドレス情報を取り出す際に、相対的にノイズ等の外乱の影響を受けやすくなっている。特許文献2では、1ビット入力の信号をシフトレジスタによりシフトし、パターンとの照合を行うことにより同期信号を得ている。
【特許文献1】特開2002−109756号公報
【特許文献2】特開2003−187457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、ジャンプ後のアドレス情報によりジャンプ可否を判定している。しかし、この方法は1トラックジャンプ後に物理アドレスを検出するものであり、1トラックジャンプした隣接トラックの物理アドレスを検出したのかどうか分からず、別のトラックの物理アドレス検出の可能性も考えられる。従って、1トラックジャンプ後、2度物理アドレスを検出し比較しなければ、物理アドレスが正しいかどうか分からないため、信頼性のある物理アドレス検出に時間がかかる。
【0005】
また、特許文献2では1ビット入力信号のためノイズ等の外乱による影響を受けやすい。さらに、次世代規格の場合、同期(SYNC)パターンと物理アドレスパターンが似ていることもあり、たとえば物理アドレスをSYNCとして誤検出する可能性があり、誤動作がたびたび起こる可能性がある。
【0006】
もう少し具体的にいうと、特許文献2の回路構成では、ノイズ等の外乱がないときは、所定のSYNCパターン位置のウォブル信号のうちSYNCパターン特有の部分をきちんと認識できており、所定の位置でSYNC検出されたこと示す同期信号が出力される。それに対し、所定のアドレス位置にあるアドレスパターンの一部がノイズ等の外乱により信号が崩れると、SYNCとして誤検出されてしまうことが起き得る。このようにSYNCを誤検出すると、誤検出したSYNCに続く信号を誤って物理アドレスとして認識するため正しい物理アドレスが取得できず、ディスク上の正しい位置が分からなくなって、誤動作の原因となる。
【0007】
この発明の課題の1つは、最も検出効率がよく、かつノイズ等の外乱に影響され難く正確な同期検出および物理アドレス検出を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の一実施の形態に係る同期信号検出または物理アドレス検出のための回路/方法では、入力を複数ビット構成(例えばウォブル4波で1入力を構成)とし、例えばエッジ変化点のレベル検出及び状態検出を行うことによりノイズ等の外乱の影響を抑える。さらに、SYNCおよび物理アドレス領域の前にある無変調領域(Unity)をSYNC検出に利用することにより、SYNCの誤検出を防ぐ。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、最も検出効率がよく、かつノイズ等の外乱に強くより正確なSYNC検出/物理アドレス検出ができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置の構成例を説明する図である。図2は、この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置のピックアップの構成例を説明する図である。図3は、この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置のウォブルPLL部/アドレス検出部の構成例を説明する図である。
【0011】
この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置は、図1及び図2に示すような構成を有している。ここで、光ディスクDはユーザデータを記録(または書替)可能な光ディスクあるいは読出し専用の光ディスクであるが、この実施の形態では記録(または書替)可能な光ディスクとして説明を行う。記録または書替可能な光ディスクとしては、例えば、波長405nm前後のブルーレーザを用いた次世代DVD−RAM、DVD−RW、DVD−R等(あるいは波長650nmレーザを用いた現世代DVD−RAM、DVD−RW、DVD−R等)の光ディスクがある。
【0012】
光ディスクDの表面にはスパイラル状にランドトラック及びグルーブトラックが形成されており、このディスクDはスピンドルモータ13によって回転駆動される。光ディスクDに対する情報の記録、再生は、ピックアップ15によって行われる。ピックアップ15は、スレッドモータ30とギアを介して連結されており、このスレッドモータ30はデータバス39に接続されるスレッドモータドライバ31により制御される。スレッドモータ30の固定部に図示しない永久磁石が設けられており、図示しない駆動コイルが励磁されることにより、ピックアップ15が光ディスクDの半径方向に移動する。
【0013】
ピックアップ15には、図2に示すように対物レンズ22が設けられている。対物レンズ22は駆動コイル21の駆動によりフォーカシング方向(レンズの光軸方向)への移動が可能で、又、駆動コイル20の駆動によりトラッキング方向(レンズの光軸と直交する方向)への移動が可能であって、レーザ光のビームスポットを移動することで、トラックジャンプを行うことができる。
【0014】
変調回路19は、情報記録時にホスト装置44からインタフェース回路43を介して供給されるユーザデータを例えば8−14変調(EFM)して、EFMデータを提供する。レーザ制御回路18は、情報記録時(マーク形成時)に、変調回路19から供給されるEFMデータに基づいて、書き込み用信号を半導体レーザダイオード28に提供する。又、レーザ制御回路18は、情報読取り時に書き込み信号より小さい読取り用信号を半導体レーザダイオード28に提供する。
【0015】
半導体レーザダイオード28は、レーザ制御回路18から供給される信号に応じてレーザ光を発生する。半導体レーザダイオード28から発せられるレーザ光は、コリメータレンズ25、ハーフプリズム24、対物レンズ22を介して光ディスクD上に照射される。光ディスクDからの反射光は、対物レンズ22、ハーフプリズム24、集光レンズ27を介して、光検出器26に導かれる。
【0016】
光検出器26は4分割の光検出セルからなり、信号A,B,C,DをRFアンプ12に供給する。RFアンプ12は、(A+D)−(B+C)に対応するトラッキングエラー信号TEをトラッキング制御部38に供給し、(A+C)−(B+D)に対応するフォーカスエラー信号FEをフォーカシング制御部37に供給する。更に、RFアンプ12は、(A+D)−(B+C)に対応するウォブル信号WBをウォブルPLL部/アドレス検出部36に供給し、(A+D)+(B+C)に対応するRF信号をデータ再生部35に供給する。
【0017】
一方、フォーカシング制御部37の出力信号は、フォーカシング駆動コイル21に供給される。これにより、レーザ光が光ディスクDの記録膜上に常時ジャストフォーカスとなる制御がなされる。又、トラッキング制御部38は、トラッキングエラー信号TEに応じてトラック駆動信号を生成し、トラッキング方向の駆動コイル20に供給する。
【0018】
上記フォーカシング制御及びトラッキング制御がなされることで、光検出器26の光検出セルの出力信号の和信号RFは、記録情報に対応して光ディスクDのトラック上に形成されたピットなどからの反射率の変化が反映される。この信号は、データ再生部35に供給される。
【0019】
データ再生部35は、PLL回路16からの再生用クロック信号に基づき、記録データを再生する。又、データ再生部35は信号RFの振幅を測定する機能を有し、該測定値はCPU40によって読み出される。
【0020】
上記トラッキング制御部38によって対物レンズ22が制御されているとき、対物レンズ22が光ディスクの最適位置となるように、スレッドモータ30が制御されることで、ピックアップ15が制御される。
【0021】
モータ制御回路14、トラッキング制御回路38、レーザ制御回路18、PLL回路16、データ再生部35、フォーカシング制御部37、トラッキング制御部38等は、サーボ制御回路として1つのLSIチップ内に構成することができ、又、これら回路はバス39を介してCPU40によって制御される。CPU40はインタフェース回路43を介してホスト装置44から提供される動作コマンドに従って、この光ディスク記録再生装置を総合的に制御する。又、CPU40は、RAM41を作業エリアとして使用し、ROM42に記録されたこの発明を含むプログラムに従って所定の動作を行う。
【0022】
図3は、図1のウォブルPLL部/アドレス検出部36に対応する回路構成(ウォブル信号から物理アドレスを生成する構成を含む)の具体例を示している。この構成の主要部は、大きくいって、ウォブルPLL回路51、同期信号検出部(SYNC検出回路)56、及びアドレス領域先頭検出部(アドレス検出回路)57に分けられる。ここで、ウォブルPLL回路51は、ウォブル信号WBをデジタル化するA/D回路52と、その出力を積分する積分回路(SIN同期位相検出回路)53と、その出力をアナログ化するするD/A回路55と、D/A回路55からの信号レベルに基づいて周期が制御される発振信号をA/D回路52に供給するVCO回路54とを有している。
【0023】
ウォブルPLL回路51では、ウォブル入力信号WBとSIN波の積分演算が行われ、後述する図8、図10、あるいは図11に例示されるようなSIN同期位相検出信号S51が作られる。ここで、SIN同期位相検出信号S51は、反転位相ウォブル部分(IPW部分)は“+”値で出力され、ノーマル位相ウォブル部分(NPW部分)は“−”値で出力されるものとしている。この信号S51から、SYNCパターンの検出、及びアドレスパターンの検出が行われる。図3の構成では、とくに回路ブロック56と57に特徴があるが、これらの回路ブロックの詳細については、図7、図12などを参照して後述する。
【0024】
図3のウォブルPLL部/アドレス検出部36は、ウォブルPLL回路51、同期信号検出部56、およびアドレス領域先頭検出部57の他に、さらに、アドレス保持部58と、1トラックジャンプ前アドレス保持部59と、アドレス比較部60と、信頼性判定部61とを含んで構成されている。この構成では、ウォブルPLL部/アドレス検出部36は、ウォブル信号WBに基づきトラックジャンプ時の信頼性を判断して、物理アドレス出力ADと共に信頼性フラグFをデータバス39に出力することができる。
【0025】
図3の回路ブロック51〜61(あるいは少なくとも図7、図12の56〜58)は、ディスクリート電子部品で構成することもできるが、量産時にはIC(コントローラLSI)化することが望ましい。
【0026】
上述した構成を持ち、再生処理及び記録処理を行う光ディスク装置は、以下のように、トラックジャンプを行い、更に、このトラックジャンプの信頼性を確認することができる。図4は、この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置のウォブルPLL部/アドレス検出部における信号読取り時の信号波形例を説明する波形図である。図5は、この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置が扱う光ディスクの記録トラックの周辺レイアウトの一例を説明する図である。図6は、この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置が扱う光ディスクのウォブル信号の物理アドレスフォーマット(次世代DVD物理アドレスフォーマット)の一例を説明する図である。
【0027】
図4は、光ディスク(記録媒体)Dのアドレッシング方法として、記録トラックをウォブル変調で対応した時の各信号関係を例示した図である。蛇行した記録トラックからデジタルデータを再生していく(または、デジタルデータを記録していく)が、このとき記録されたデータは指定された位置に記録されている。そして、それを決定した物理アドレス情報は、記録トラックのウォブル71に対応したウォブル信号WBを読み出して復調することで得られる。図4は、トラック上の読取りビーム72と検出されたウォブル信号WB、およびウォブル変調で情報を埋め込む場合の変調規則を例示している。ここでは、ウォブル信号WBのサイン波(ノーマル位相ウォブル:NPW)をビット情報“0”とし、コサイン波(反転位相ウォブル:IPW)を“1”として用いて、アドレス情報が記録されている。
【0028】
図5は、光ディスク記録媒体の記録トラックがランド/グルーブ共に使われる構造に対する、物理アドレス情報のレイアウトを例示した図である。この例では、ウォブル変調によるアドレッシングは、グルーブトラックで行うため、ランドトラックに対する記録再生でも正しいアドレッシングが構成されていなければならない。そこでゾーン方式という構造が採用され、光ディスクDをラジアル方向で複数ゾーンに分割し、各ゾーン内は記録容量が一定のセグメントパケットを構成し、そこに物理アドレス情報である“ゾーン番号”、“トラック番号”、“セグメント番号”がグルーブトラックのウォブル変調で埋め込まれる。ゾーンが変わると、記録密度が略等しい単位でセグメントを構成するように分割角度を変更して、記録容量を最適化している。図5のような構成にすると、ランド/グルーブ方式でも、グルーブウォブルによるアドレス情報は、トラック番号を除けば隣接トラック間では同じ値になり、ランドトラックでも物理アドレス情報が読み出せる。トラック番号は、ランド用とグルーブ用を配置することでランドでもグルーブでも情報が得られるように構成されるため、問題は生じない。
【0029】
図6は、物理アドレスのデータ構造を全体の関係で例示した図である。物理アドレス情報は、WDU(Wobble Data Unit)17組(81〜83)で構成されたWAP(Wobble Address in Periodic position)と呼ばれる集合体84〜86に埋め込まれる。このWAPが連結してトラックウォブルが出来上がるため、WAPで決められる周期が物理アドレスデータの埋めこまれた周期になる。
【0030】
物理アドレスデータ85は39ビットで構成される。ここで、“セグメント情報(Segment Information)”、“セグメントアドレス(Segment address)”、“ゾーンアドレス(Zone address)”、“パリティアドレス(Parity address)”、“グルーブアドレス(Groove address)”および“ランドアドレス(Land address)”の情報ビット群87は3ビットづつに分割され、各WDUに分配されて変調処理によって埋めこまれる。このようにして、ゾーン番号89、トラック番号90、セグメント番号91が格納される。
【0031】
アドレス情報が埋め込まれるWDU82は3ビットでアドレス情報を構成しており、各1ビットは4ウォブルに対応させている。このため、WDUの先頭4ウォブルは、IPW構成として、WDUの先頭識別が容易になる構成をとっている。結果として各WDUのアドレス情報埋め込み以降68ウォブルはNPWと規定している。
【0032】
アドレスデータ全体は39ビットであることから、必要なWDU82は13ユニットとなり、先頭側WDUにはWAPの同期信号84が配置され、後方側の3ユニットは無変調のユニット(Unity field)86で構成される。このようなトラックウォブル変調で物理アドレスが埋め込まれた記録トラックには、情報データが記録されるが、この場合の記録データは、77376バイトのデータに対して、先頭に71バイトのVFO(再生動作時、データ復調用チャネルクロックを生成し易いようにするための一定周波数信号)、後方にはデータブロック接続処理を行うための“PA領域(PA field)”、“リザーブ領域(Reserved field)”および“バッファ領域(Buffer field)”の計22バイトが記録される。トータルで77469バイトが7物理セグメント(Physical segment)(9996ウォブル相当)に記録される。このような約束事で情報データが“Physical segment”アドレスデータを使って指定された場所に記録されることになる。このため、Physical segmentの正確なアドレスデータ読出しが重要になる。
【0033】
光ディスクDには、以上のような構成でトラックウォブルを変調して物理アドレスが記録されている。このような光ディスクDのウォブルから物理アドレスを読み出す場合は、ウォブル信号WBから同期信号を検出し、この同期信号に応じたタイミング信号を生成させ、このタイミング信号に応じて、アドレス情報をウォブル信号から抜き出し復調して取得する。
【0034】
次に、上記したウォブル信号WBに基づくアドレス情報の取得のタイミングの一例について説明する。初めに、現在いるトラックポイントP1から隣のトラックポイントP2に1トラックジャンプする場合、物理アドレスの検出は、トラックポイントP2から始めることとなる。ここで、トラックポイントP2が物理アドレス領域外の場所であった場合、トラックポイントP3から物理アドレス検出を行うこととなる。そして、物理アドレスの信頼性を確認するべく、更にトラックポイントP4の物理アドレスを検出し、トラックポイントP3との比較により、トラックジャンプの到達点が正しいということが確認できることになる。
【0035】
ところで、光ディスクのウォブル信号の次世代DVD物理アドレスフォーマットは、図6に示したように、物理アドレスは、“ゾーン番号”、“トラック番号”、“セグメント番号”で構成されており、1WAPで1物理アドレスを構成している。その中のトラック番号は、同一ゾーン内では隣接するトラック番号のハミング距離=1という性質を用いることで、1トラックジャンプ時の物理アドレスの信頼性を確認することができる。
【0036】
このアドレス情報の取得は、図3のアドレス検出部36により行われる。初めに、現在いる記録トラックポイントPAのそれぞれの物理アドレスがレジスタ等により常にアドレス保持部58により保持される。次に、例えばユーザの早送りあるいは早戻し操作に応じてスレッドモータ30等によりピックアップ15が移動された後にトラックジャンプが必要となった場合、CPU40等から位置トラックジャンプ命令Jのコマンドがアドレス検出部36の1トラックジャンプ前アドレス保持部59により供給され、アドレス58に保持されたジャンプ前のアドレスが保持される。これと同時に、CPU40等から位置トラックジャンプ命令Jのコマンドがトラッキング制御部38に与えられることで、トラッキング制御部38によりトラッキング制御信号CTRが駆動コイル20に供給される。これにより、対物レンズ22が変位してビームスポットがトラックポイントPAからトラックポイントPBへとトラックジャンプされる。
【0037】
その後、アドレス比較部60は、1トラックジャンプ前アドレス保持部59からの1トラック前のアドレスと、アドレス保持部58からの1トラックジャンプ後のアドレスとを比較することで、トラック番号を比較する。このとき、光ディスクDの外周側へのビームスポットの移動の際は、アドレス情報に含まれるトラック番号が移動分だけ増えたかどうか、光ディスクDの内周側へのビームスポットの移動の際は、トラック番号が移動分だけ減ったかどうかを判断する。そして、アドレス比較部60の判断結果が信頼性判定部61に供給され、信頼性判定部61がトラック番号が1トラックの変化を確認すれば、信頼性フラグFを例えば“1”として、CPU40又はトラッキング制御部38に供給する。これにより、ジャンプが成功した場合はジャンプ処理を終了し、これにより、ジャンプが成功しなかった場合は、再びトラックジャンプ処理を行う。
【0038】
すなわち、トラックジャンプによるトラックポイントPBが物理アドレス領域であれば、トラックポイントPBでのアドレス情報を検出することで、トラックジャンプが正しく行えたと判断することが可能となる。又、トラックジャンプによるトラックポイントPBが物理アドレス領域外であれば、トラックポイントPCでのアドレス情報を検出することで、トラックジャンプが正しく行えたと判断することが可能となる。
【0039】
上記のアドレス情報の取得方法によれば、トラックジャンプの信頼性をより迅速に確認することが可能となり、更に、1トラックジャンプ位置が正しいことを確認することができる。
【0040】
図7は、この発明の一実施の形態に係る同期信号検出部(SYNC検出回路)56の回路構成の一例を説明するブロック図である。SYNC検出回路56のブロック構成は、大きくいって、SYNC検出部(シフトレジスタ565+パターン演算(状態+エッジレベル算出)566+比較判定(SYNC検出)567)と、無変調領域検出部(ウォブル4波加算561+2値化562+カウンタ563+Gate信号生成564)に分けられる。
【0041】
SYNC検出部(565〜567)は、所定のSYNCパターン位置(図6のWAP“0”番目)の84ウォブル信号の内、SYNCパターン特有の部分であるIPW6ウォブル+NPW4ウォブル+IPW6ウォブル部分(ユニークパターン部分)を検出する回路である。まず最初にSIN同期位相検出信号S51をシフトレジスタ部565でシフト処理する。その処理結果はパターン演算部566に入力され、そこで、シフト処理した信号の符号変化点(IPW→NPW/NPW→IPW:エッジ検出)の差分演算、及びエッジ変化点以外での信号の符号比較による状態の安定(符号一致)検出を行う。比較判定部567は、パターン演算部566でのエッジ検出値が閾値以上であり、かつ状態がSYNCと一致していると判定できた場合に、同期信号が検出されたものとして、信号S567を出力する。
【0042】
一方、無変調領域検出部(561〜564)は、図10、図11に示すGate信号S564を生成する回路である。まず最初に、SYNC及び物理アドレスの信号で共通の最大変化単位であるウォブル4波加算を行う。ウォブル4波とは、SYNC及び物理アドレスの信号で共通の変調符号ビットクロック単位であり、4波単位で状態が変化するので、最も検出効率の高い単位である。
【0043】
ウォブル4波単位で加算すると、そのうちの1波がノイズNx等により変質されても、4波分の加算結果では残り3波の正常結果が優勢となって、誤検出が防止される。(図10では、本来“−−−−”となるべきウォブル4波対応信号S51のビット内容がノイズNxによるウォブル波形異常で“−−−+”となってしまったが、4波加算の結果、一種の多数決原理により“−”として正しく検出されることを例示している。)なお、4波分の内容が例えば“++−−”のようにプラスとマイナスが同数になる部分は4波分加算結果が不定となるが、これはウォブル波形がIPWからNPWに変化する場所あるいはNPWからIPWに変化する場所を除いては発生確率が低いので、全体としてはノイズに影響されにくいといえる。この加算結果不定を回避する方法の1つとして、奇数波加算(例えばウォブル3波または5波加算)を採用することも考えられる。
【0044】
図7の構成によれば、図10のように1ウォブル信号程度の誤検出(Nx部分)が生じても連続NPWとしての無変調領域での誤検出を防ぎ、SYNC検出の精度を上げることができる。その4波分加算結果の2値化信号(図10の無変調領域(320NPWのUnity Field)におけるS561の“−”符号)をカウンタ563にてカウントアップする(“+”符号時は、無変調領域外のためカウンタ563をクリア)。SYNC領域の前にある無変調領域(Unity)は、図6より、WAP“13〜16”番目のUnity3つ(84ウォブル×3)+WAP“13”番目のアドレスの68ウォブル=320ウォブルとなる。図10の例では、カウンタ563のカウント値=316で、Gate信号生成部564をオン(Gate信号S564発生)としている。
【0045】
そして、このGate信号S564が発生している間だけ、前記SINC検出部567からの出力信号S567を、SYNC出力S56として取り出す。このようにすれば、仮にGate信号S564が発生しない期間で(図11の疑似SYNCパターンの発生などにより)信号S567が誤って発生しても、この誤ったS567がSYNC出力S56として取り出されることはない。
【0046】
図7の回路構成は、無変調領域(86)と同期領域(84)とアドレス領域(85)の配列が繰り返された同期位相信号(S51)が入力され、この同期位相信号(S51)中の前記無変調領域(86)から、前記同期領域(84)の位置に対応するゲート信号(S564)を生成する第1の回路系(図7の561〜564)と、前記同期位相信号(S51)が入力され、この同期位相信号(S51)中の前記同期領域(84)から、前記アドレス領域(85)の先頭(AHS)を示す同期信号(S567)を生成する第2の回路系(図7の565〜567)と、前記ゲート信号(S564)が生成されているときにだけ前記同期信号(S567)通過させて同期出力(S56)を提供する第3の回路系(図7の568)とを備えた同期信号検出回路を含んでいる。
【0047】
図8は、この発明の一実施の形態における同期検出のタイミングを説明する図である。また、図9は、この発明の一実施の形態に係る光ディスクのウォブル信号の内容例(ユニティ領域と同期パターンとアドレス領域の配列例)を説明する図である。
【0048】
同期信号検出部56に入力される信号は図9に示すようにUnity86とSYNC84とアドレス領域85の並びが反復された内容となっている。このような信号からアドレス領域85の先頭AHSを検出するために、SYNC84のユニークパターンから同期信号S567(S56)を生成する。
【0049】
すなわち、図8に示すように、SYNCパターンは、IPW6波(SIN同期位相検出の状態判定は“+”)と、NPW4波(SIN同期位相検出の状態判定は“−”)と、IPW6波(SIN同期位相検出の状態判定は“+”)とからなるユニークパターンを持つ。IPW6波とNPW4波とIPW6波の区切りはウォブル入力WBの位相変化またはSIN同期位相検出信号S51のエッジレベル変化で判定できる。このエッジレベルが所定のしきい値以上の値をもち、かつ検出されたパターンがSYNCのユニークパターン(6/4/6)に合致すれば、パターン照合(パターン演算)の結果S566は「SYNCパターンである」と判定され、同期信号S567(S56)が出力される。
【0050】
図10は、この発明の他の実施の形態における同期検出のタイミング(例1)を説明する図である。この例では、ウォブル4波に対応したSIN同期位相検出信号S51からその4波分を加算(あるいは積分)してカウント用信号(“−”)S561を作るので、4波分のうち1つがノイズに影響されても4波全体としてみればノイズの影響は除去される。こうしてノイズの影響が除かれたカウント用信号(“−”)S561をUnity Field分カウント(ここでは“316”カウント)することで、SYNCパターンが存在する位置を割り出して、Gate信号S564を生成する。このGate信号S564の信号幅はSYNCパターンの幅より若干広くとり、Gate信号S564の信号幅内にSYNCパターン(少なくともその末尾位置)が収まるようにする。そして、SYNCパターンの末尾で同期信号S567を発生させ、この信号S567をGate信号S564が発生している間にANDゲート568を通過させて、正規の同期信号S56とする。
【0051】
以上のようにすると、Gate信号S564が発生していないときに誤って発生した信号S564が同期信号S56としてANDゲート568から出力されてしまうことがない。
【0052】
図11は、Gate信号S564が発生していないときに誤って発生した信号S564がANDゲートでブロックされて、同期信号S56として出力されない場合を例示している。すなわち、アドレスパターンが、ノイズ等の外乱(Nx1、Nx2)によりSYNCであると誤検出された場合(疑似SYNCパターンの誤検出)であっても、その時点では無変調領域(Unity Field)のカウント値が所定値(図10の例では、“316”)になることはなく、 Gate信号S564が発生しないので、疑似SYNCパターンにより発生された信号S567はANDゲート568でブロックされる。このため、誤って発生された信号S567が同期信号S56としてANDゲート568から出力されてしまうことがないから、SYNCの誤検出は回避される。
【0053】
図12は、無変調領域を用いたSYNC検出の変形例として、物理アドレス検出を行うブロック図の例である。図6あるいは図9に示すように、物理アドレス(85)はSYNCパターン(84)直後から始まるため、SYNC検出を行った後でなければ正しい物理アドレスを検出することはできない。そこで、図7の同期信号検出部(ANDゲート568)56から出力されたSYNC出力S56により「SYNC検出が行われたことを示すフラグ」を立てるようにする。そして、この「SYNC検出が行われたことを示すフラグ」が立っている場合に物理アドレス検出を行う。ここで、アドレス領域85の先頭AHAの位置を捕らえるために利用する無変調領域としては、図6より、SYNCパターン(図6の81で示されるIPW6ウォブル+NPW4ウォブル+IPW6ウォブル)の後のNPW68ウォブルを用いる。
【0054】
すなわち、図12の回路構成において、SYNC出力S56をカウンタ/比較イネーブル生成回路579に入力し、「SYNC検出が行われたことを示す」フラグS579(=“1”)を立てる。このフラグがアクティブ(フラグS579=“1”)であるときに、SIN同期位相信号S51のウォブル4波加算結果S571の2値化信号S572をカウンタ573でカウントする。このカウント値S573が例えば65になったら、Gate信号生成回路574がGate信号S574を発生する。
【0055】
一方、 図7の回路構成と同様に、SIN同期位相信号S51をシフトレジスタ575とパターン演算部576で処理する。そして、シフト処理した信号の符号変化点(IPW→NPW/NPW→IPW:エッジ検出)の差分演算、及びエッジ変化点以外での信号の符号比較による状態の安定(符号一致)検出を行う。比較判定部577は、フラグS579=“1”であるときに、パターン演算部576でのエッジ検出値が閾値以上であり、かつ状態がアドレス先頭と一致している(例えばSIN同期位相検出信号S51が“++++”)と判定できた場合に、アドレス先頭AHAが検出されたものとして、信号S577を出力する。
【0056】
こうして出力された信号S577は、前記Gate信号S574の発生期間にANDゲート578を通過して、アドレス領域先頭位置AHAを捕らえるための信号S57として物理アドレス保持部58に入力される(Gate信号S574が発生していない期間に信号S577が発生されたときは、この信号S577は、誤検出によるものとして、ANDゲート578を通さない)。物理アドレス保持部58は、信号S57を受けると、その直後からのSIN同期位相信号S51を物理アドレス情報として取り込み保持する。こうして保持された物理アドレス情報(3ビットのアドレスbit2〜bit0)が、物理アドレス出力S58となる。
【0057】
図13は、上述した図12の回路構成によりアドレス検出を行うタイミングを例示している。この例では、図12のカウンタ573のカウント値=65でGate信号生成回路574をオンしてANDゲート578を開いている。アドレス先頭AHAが検出できた場合、次にくるSIN同期位相信号S51のbit2、1、0のそれぞれ4ウォブル加算値の符号をアドレスとして物理アドレス保持部58でラッチし、アドレス出力S58を取得する。
【0058】
図12の構成は、図7の568から提供される同期出力(S56)に基づいて、同期位相信号(S51)中の前記アドレス領域(85)の先頭(AHA)を示すアドレス先頭信号(S577)を出力するアドレス検出回路系(図12の575〜577、579)と、前記アドレス先頭信号(S577)の後に続く前記アドレス領域(85)の内容(図13のアドレスビット0〜2;またはアドレス領域でのS51)を、このアドレス領域(85)の物理アドレスを示す情報(S58)として保持し出力する物理アドレス保持回路(58)とを備えている。
【0059】
(実施の形態による効果のまとめ)
この発明の実施の形態による無変調領域の検出では、SYNC及び物理アドレスの信号の共通の変調符号ビットクロック単位である4ウォブル加算値の2値化(符号)信号で位置検出のためのカウントを行なう。これにより、最も検出効率がよく、かつ簡単な回路で、さらにノイズ等の外乱に強く、その無変調領域を使用してSYNC検出を行うことができる。よって、SYNC誤検出を防ぐことができ、信頼性の高いSYNC検出が可能となる。
【0060】
上記により信頼性の高いSYNC検出を行った後、物理アドレス検出を行うため、信頼性の高い物理アドレス検出が可能となる。
【0061】
SYNCの誤検出は、SYNC直後から書かれている物理アドレスの誤検出につながる。そのため、 SYNCの誤検出があるとディスク上の正しい場所(アドレス)が分からず、正しいデータの取得または書き込みができない。したがってSYNCは必ず正しい位置で検出する必要があるが、この発明の実施の形態では、ノイズ等の外乱に強くより正確なSYNC検出/物理アドレス検出ができるので非常に有効である。
【0062】
なお、この発明は前述した実施の形態に限定されるものではなく、現在または将来の実施段階では、その時点で利用可能な技術に基づき、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置の構成例を示すブロック図。
【図2】この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置のピックアップの構成例を示す説明図。
【図3】この発明の一実施の形態に係るウォブルPLL部/アドレス検出部の構成例を示すブロック図。
【図4】この発明の一実施の形態に係るウォブルPLL部/アドレス検出部における信号読取り時の信号波形の一例を示す波形図。
【図5】この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置が扱う光ディスクの記録トラックの周辺レイアウトの一例を示す説明図。
【図6】この発明の一実施の形態に係る光ディスク装置が扱う光ディスクのウォブル信号の物理アドレスフォーマット(次世代DVD物理アドレスフォーマット)の一例を示す説明図。
【図7】この発明の一実施の形態に係る同期信号検出部の回路構成の一例を説明するブロック図。
【図8】この発明の一実施の形態における同期検出のタイミングを説明する図。
【図9】この発明の一実施の形態に係る光ディスクのウォブル信号の内容例(ユニティ領域と同期パターンとアドレス領域の配列例)を説明する図。
【図10】この発明の他の実施の形態における同期検出のタイミング(例1)を説明する図。
【図11】この発明の他の実施の形態における同期検出のタイミング(例2)を説明する図。
【図12】この発明の一実施の形態に係るアドレス検出部の回路構成の一例を説明するブロック図。
【図13】この発明の一実施の形態におけるアドレス検出のタイミングを説明する図。
【符号の説明】
【0064】
D…光ディスク;12…RFアンプ回路;13…スピンドルモータ;14…モータ制御回路;15…光ピックアップ;16…PLL回路;17…エラー訂正回路;36…ウォブルPLL部/アドレス検出部;37…フォーカシング制御部;38…トラッキング制御部;40…CPU(またはMPU);41…RAM;42…ROM;43…インタフェース回路;44…ホスト装置;51…ウォブルPLL回路;56…同期信号検出部;57…アドレス領域先頭検出部;58…物理アドレス保持部;561、571…ウォブル4波加算回路;562、572…2値化回路;563、573…カウンタ;564、574…ゲート信号生成回路;565、575…シフトレジスタ;566、576…パターン演算回路(エッジ状態レベル検出回路);567…比較判定回路(SYNC検出回路);577…比較判定回路(アドレス検出回路);568、578…ANDゲート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無変調領域と同期領域とアドレス領域の配列が繰り返された同期位相信号が入力され、この同期位相信号中の前記無変調領域から、前記同期領域の位置に対応するゲート信号を生成する第1の回路系と、
前記同期位相信号が入力され、この同期位相信号中の前記同期領域から、前記アドレス領域の先頭を示す同期信号を生成する第2の回路系と、
前記ゲート信号が生成されているときにだけ前記同期信号通過させて同期出力を提供する第3の回路系とを備えた同期信号検出回路。
【請求項2】
前記同期位相信号は光ディスクから再生されたウォブル変調波に対応しており、前記第1の回路系が、複数のウォブル波を1つの単位として加算するウォブル加算回路と、前記ウォブル加算回路の加算結果をカウントするカウンタと、前記カウンタのカウント結果が前記同期領域の位置に対応する値に到達したときに前記ゲート信号を生成する信号生成回路とを含んで構成される請求項1に記載の回路。
【請求項3】
前記同期位相信号中の前記同期領域はユニークなパターンを持っており、前記第2の回路系が、前記ユニークなパターンを検出するパターン検出回路と、前記パターン検出回路で検出されたパターンが所定の同期パターンに該当するかどうかを判定する比較判定回路とを含んで構成される請求項1または請求項2に記載の回路。
【請求項4】
前記第3の回路系から提供される前記同期出力に基づいて前記同期位相信号中の前記アドレス領域の先頭を示すアドレス先頭信号を出力するアドレス検出回路系と、前記アドレス先頭信号の後に続く前記アドレス領域の内容を、このアドレス領域の物理アドレスを示す情報として保持し出力する物理アドレス保持回路とをさらに備えた請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の回路。
【請求項5】
無変調領域と同期領域とアドレス領域の配列が繰り返された同期位相信号がウォブル変調により記録された光ディスクを回転駆動するスピンドルモータと;
前記スピンドルモータにより回転駆動される前記光ディスクから前記同期位相信号を再生する光ピックアップと;
前記光ピックアップにより再生された前記同期位相信号が入力され、この同期位相信号中の前記無変調領域から、前記同期領域の位置に対応するゲート信号を生成する第1の回路系と;
前記同期位相信号が入力され、この同期位相信号中の前記同期領域から、前記アドレス領域の先頭を示す同期信号を生成する第2の回路系と;
前記ゲート信号が生成されているときにだけ前記同期信号通過させて同期出力を提供する第3の回路系とを備えたディスクドライブ装置。
【請求項6】
前記同期位相信号は前記光ディスクから再生されたウォブル変調波に対応しており、前記第1の回路系が、複数のウォブル波を1つの単位として加算するウォブル加算回路と、前記ウォブル加算回路の加算結果をカウントするカウンタと、前記カウンタのカウント結果が前記同期領域の位置に対応する値に到達したときに前記ゲート信号を生成する信号生成回路とを含んで構成される請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記同期位相信号中の前記同期領域はユニークなパターンを持っており、前記第2の回路系が、前記ユニークなパターンを検出するパターン検出回路と、前記パターン検出回路で検出されたパターンが所定の同期パターンに該当するかどうかを判定する比較判定回路とを含んで構成される請求項5または請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記第3の回路系から提供される前記同期出力に基づいて前記同期位相信号中の前記アドレス領域の先頭を示すアドレス先頭信号を出力するアドレス検出回路系と、前記アドレス先頭信号の後に続く前記アドレス領域の内容を、このアドレス領域の物理アドレスを示す情報として保持し出力する物理アドレス保持回路とをさらに備えた請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
無変調領域と同期領域とアドレス領域の配列が繰り返された同期位相信号を用いて、この同期位相信号中の前記無変調領域から、前記同期領域の位置に対応するゲート信号を生成し、
前記同期位相信号を用いて、この同期位相信号中の前記同期領域から、前記アドレス領域の先頭を示す同期信号を生成し、
前記ゲート信号が生成されているときにだけ前記同期信号通過させて同期出力を提供するように構成した信号処理方法。
【請求項10】
前記同期信号に基づいて前記同期位相信号中の前記アドレス領域の先頭を示すアドレス先頭信号を出力し、
前記アドレス先頭信号の後に続く前記アドレス領域の内容を、このアドレス領域の物理アドレスを示す情報として保持し出力するように構成した請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−18892(P2006−18892A)
【公開日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−193768(P2004−193768)
【出願日】平成16年6月30日(2004.6.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】