説明

光位相制御回路

【課題】微小変調成分の同期検波を確実に行って、安定した光変調器の動作点制御を行うことができる光位相制御回路を提供する。
【解決手段】AGCアンプ26はループ帯域の下限カットオフ周波数が微小変調信号b4の周波数よりも高く設定され、可変利得アンプ31では利得制御信号b9−1に基づいて、光電気変換後の電気信号b8を目標振幅値b10となるように増幅し、ピーク検出回路32では可変利得アンプの出力振幅を検出し、積分器では前記出力振幅と目標振幅値との差分を積分して得られる出力信号b9を利得制御信号として可変利得アンプへ出力し且つ同期検波用の信号b9−1として同期検波器27へも出力する。同期検波器は同期検波用の信号を同期検波して動作点の制御方向を判断し、制御回路28は前記制御方向に基づいて動作点制御信号を出力し、加算器29は微小変調信号を前記動作点制御信号に重畳した動作点制御信号b6を光変調器へ出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は位相変調を利用した光通信システムを構成する光送信装置や光受信装置などに適用される光位相制御回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年の光通信システムの大容量化・長距離化に伴い、位相変調を利用した光通信システムが広く普及し始めている。従来の強度変調方式では、情報を光の強度に割り当てて信号の送受信を行うのに対し、位相変調方式では、情報を光の位相に割り当てて信号の送受信を行うことを特徴としており、高感度化や多値化が容易で、光スペクトルの有効活用や長距離伝送が可能となる。位相変調方式では、これまでに伝送信号の前後の光位相差を用いて復調を行う差動位相シフトキーイング(DPSK)方式や、4値の差動位相シフトキーイング(DQPSK)方式が実用化されており、更なる高感度化や非線形耐力向上のため、位相変調信号にパルス変調をかけるRZ−DPSKやRZ−DQPSK方式などが用いられている。
【0003】
これらの光通信システムにおいては、光送信装置では、マッハツェンダ型の変調器を並列又は直列に組み合わせた構成が用いられ、また、光受信装置では、差動位相変調光を強度変調光に復調するための遅延干渉計が用いられる。送信側の光変調器では、個体差や環境温度などによって動作点が異なり、また、DCドリフトなどによって動作点が経時変動するため、各々の動作点を常時最適点に制御する自動バイアス制御(ABC)回路が必要である。また、受信側の遅延干渉計では、波長や環境温度によって動作点が異なり、更に、波長変動や温度変動を補償するため、波長トラッキング回路による常時最適制御が必要となっている。即ち、遅延干渉計には光変調器の一種である光位相調整器が設けられており、この光位相調整器の動作点を常時最適点に制御する必要がある。
【0004】
これらの制御方法として、送信側の光変調器或いは受信側の遅延干渉計(光位相調整器)の動作点制御信号に微小変調信号を重畳することにより、伝送信号に微小変調をかける方法が採られる(特許文献1)。
【0005】
図13は従来の光位相制御回路の形態の一例を光送信装置に用いたものである。図13に示すように、光送信装置の光変調器1では、光源2から出力される連続光a1を、ドライバ回路3を介して入力するデータ信号a2に基づいて位相変調することにより位相変調光を生成し、この位相変調光を伝送信号a3として光受信装置(図示省略)へ送信する。
【0006】
このとき、光位相制御回路では、光変調器1の動作点(バイアス点)制御のため、微小変調信号発生器4から出力される微小変調信号a4によって、光信号(位相変調光)に微小変調をかける。即ち、加算器11では、微小変調信号発生器4から出力される微小変調信号a4を、制御回路10から出力される光変調器1の動作点制御信号a6に加算(重畳)することによって動作点制御信号a7を生成し、この動作点制御信号a7を光変調器1へ出力する。光変調器1では、微小変調信号a4が重畳された動作点制御信号a7によって動作点制御されるため、光信号(位相変調光)に微小変調がかけられる。
【0007】
この微小変調後の光信号は分岐され、一方の光信号a3−1は光通信システムの伝送路に出力され、他方の光信号a3−2は動作点制御用として光位相制御回路で用いられる。光位相制御回路では、光信号a3−2を光電気変換手段(モニタフォトダイオード(PD)5、トランスインピーダンスアンプ(TIA)6)で光電気変換し且つアンプ7で増幅した電気信号a5から、ピーク検出回路8によって前記微小変調信号a4を抽出し、これに同期検波器9において同一の微小変調信号a4で同期検波をかけ、この結果に基づいて制御回路10で動作点(バイアス点)制御信号a6を生成する。この動作点制御信号a6に対して、前述のとおり加算器11で微小変調信号a4を加算(重畳)することより動作点制御信号a7を生成し、この微小変調信号a4が重畳された動作点制御信号a7が光変調器1へ出力される。なお、光受信装置では、微小変調信号が重畳された動作点制御信号が、遅延干渉計の光位相調整器へ出力される。
【0008】
同期検波による制御の原理を、図14に示す。図14に示すように、光電変換後の信号振幅は、光変調器1の動作点(バイアス点)が最適(2)な場合に最小となり、最適点(2)からずれるに従い大きくなる。ここで、光変調器1の動作点(バイアス点)に低周波の微小変調信号dによって微小変調をかけると、動作点(バイアス点)が時間とともに変動するので、前記信号振幅も変動することになる。この振幅変動は、図14に示すとおり、最適動作点(バイアス点)(2)では、微小変調信号dの1/2の周期になり、バイアスが小さいほうにずれた点(1)(大きいほうにずれた点(3))では、微小変調信号dと同じ周期で同位相(逆位相)となる。従って、この振幅変動の変化を見ることで光変調器1の動作点(バイアス点)を制御する方向がわかり、最適な動作点(バイアス点)点を見つけることができる。このことは遅延干渉計の光位相調整器に関しても同様である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】国際公開:WO2005/088876 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、前述の微小変調信号を用いた動作点の制御方法には以下のような課題が存在する。
(1) 微小信号検出回路に求められる広いダイナミックレンジ
位相変調方式の光送信装置などでは、光変調器の構造が複雑になり、光変調器の損失や、損失ばらつきが大きくなる。光変調器の損失については、例えば、偏波多重のQPSK変調器などでは、標準化された挿入損失が最大で14dBと非常に大きく、これに損失のばらつきも加わる。更に、位相変調光にパルス変調をかけるRZ方式の場合は、1桁近いオーダーの損失ばらつきを考慮する必要がある。
また、モニタPDの変換効率のばらつきも考慮しなけらばならない。光変調器には、光変調器を制御のためのモニタPDが具備されているが、光変調器へ入力する連続光の強度が同じであれば、光変調器の損失が大きいほど、モニタPDでの受光強度が弱まる。また、一般的に、モニタPDで受光する光は、マッハツェンダ変調器の結合部分での漏れ光であるため、結合効率のばらつきに起因する変換効率のばらつきがきわめて大きく、やはり市販の光変調器のモニタPDの変換効率は1桁に及ぶばらつきが存在する。以上を考慮すると、トータルの損失ばらつきは2桁近いものとなる。
【0011】
(2) 微小変調信号による符号誤り率特性の劣化
動作点制御信号に重畳された微小変調信号が、本来のデータ変調に干渉するため、符号誤り率特性に影響を及ぼしてしまう、或いは、影響を及ぼさないようにきわめて小さい振幅の変調信号しか動作点制御信号に重畳できない。
【0012】
上述の二つの課題に対し、従来の光位相制御回路では、図13のようにTIA6の後段にアンプ7を接続する構成が採られる。しかし、固定利得のアンプ7の組み合わせでは、以下に説明するとおりダイナミックレンジの確保が難しい。図15は固定利得アンプ7による検出信号増幅例を示したものである。図15(a)と(b)はそれぞれ、最小入力強度と最大入力強度に対する出力波形を示しており、最小の入力強度は、最大の入力強度の1/100としてある。固定利得の増幅系では、最小入力強度では十分な振幅が得られない一方で、最大入力強度に対しては出力が飽和してしまっており、何れの出力からも微小変調信号をピーク検出によって得ることが困難である。
【0013】
つまり、従来技術では、光変調器や光位相調整器の動作点を決める制御信号に対して、光信号の変調周波数よりも遥かに低い数Hzから数MHz程度の微小変調信号を重畳するとともに、光変調器や光位相調整器から出力される信号をピーク検出、同期検波して微小変調信号を再度抽出し、この前後での微小変調信号の振幅変化から光変調器や光位相調整器の動作点のずれを検出していた。しかし、従来技術では同期検波する段階での信号の大きさが保証されていないため、微小変調信号の抽出がうまくいかない場合がある。また、ある程度の余裕を見て微小変調信号の強度を強めると、今度は光信号に重畳しているデータ信号に微小変調信号が影響を及ぼしてまい、符号誤り率が悪化してしまう。
【0014】
従って本発明は上記の事情に鑑み、微小変調成分の同期検波を確実に行って、安定した光変調器の動作点制御を行うことができる光位相制御回路を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決する第1発明の光位相制御回路は、光変調器の動作点を制御する光位相制御回路であって、
自動利得制御アンプと、同期検波器と、制御回路と、微小変調信号発生器と、加算器とを備えており、
前記自動利得制御アンプは可変利得アンプとピーク検出回路と積分器とを有し、且つ、ループ帯域の下限カットオフ周波数が前記微小変調信号発生器から出力される微小変調信号の周波数よりも高く設定されており、前記可変利得アンプでは、前記積分器から出力される利得制御信号に基づいて、前記光変調器又は前記光変調器を具備した装置から出力される光信号を光電気変換手段で光電気変換した電気信号を、目標振幅値となるように増幅し、前記ピーク検出回路では、前記可変利得アンプの出力振幅を検出し、前記積分器では、前記ピーク検出回路で検出した前記出力振幅と前記目標振幅値との差分を積分して得られる出力信号を、前記利得制御信号として前記可変利得アンプへ出力するとともに同期検波用の信号として前記同期検波器へも出力し、
前記同期検波器では、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号に基づいて、前記積分器から出力される前記同期検波用の信号を同期検波することにより、前記光変調器の動作点の制御方向を判断し、
前記制御回路では、前記同期検波器で判断した前記制御方向に基づいて、前記光変調器の動作点が最適点になるように制御するための動作点制御信号を出力し、
前記加算器では、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号を、前記制御回路から出力される前記動作点制御信号に重畳し、この微小変調信号を重畳した動作点制御信号を前記光変調器へ出力する、
ように構成されていることを特徴とする。
【0016】
また、第2発明の光位相制御回路は、光変調器の動作点を制御する光位相制御回路であって、
直列に接続された複数段の自動利得制御アンプと、同期検波器と、制御回路と、微小変調信号発生器と、加算器とを備えており、
前記複数段の自動利得制御アンプは何れも、可変利得アンプとピーク検出回路と積分器とを有し、後段の自動利得制御アンプほど大きな目標振幅値が設定され、且つ、前記複数段の自動利得制御アンプのうちの最後尾の自動利得制御アンプはループ帯域の下限カットオフ周波数が前記微小変調信号発生器から出力される微小変調信号の周波数よりも高く設定され、前記複数段の自動利得制御アンプのうちの最後尾以外の自動利得制御アンプはループ帯域の下限カットオフ周波数が前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号の周波数よりも低く設定されており、
前記複数段の自動利得制御アンプのうちの先頭の自動利得制御アンプにおいては、前記可変利得アンプでは、前記積分器から出力される利得制御信号に基づいて、前記光変調器又は前記光変調器を具備した装置から出力される光信号を光電気変換手段で光電気変換した電気信号を、目標振幅値となるように増幅し、前記ピーク検出回路では、前記可変利得アンプの出力振幅を検出し、前記積分器では、前記ピーク検出回路で検出した前記出力振幅と前記目標振幅値との差分を積分して得られる出力信号を、前記利得制御信号として前記可変利得アンプへ出力し、
前記複数段の自動利得制御アンプのうちの先頭以外の自動利得制御アンプにおいては、前記可変利得アンプでは、前記積分器から出力される利得制御信号に基づいて、前段の自動利得制御アンプにおける可変利得アンプから出力される信号を、目標振幅値となるように増幅し、前記ピーク検出回路では、前記可変利得アンプの出力振幅を検出し、前記積分器では、前記ピーク検出回路で検出した前記出力振幅と前記目標振幅値との差分を積分して得られる出力信号を、前記利得制御信号として前記可変利得アンプへ出力し、且つ、前記最後尾の自動利得制御アンプにおける前記積分器では、その前記出力信号を、同期検波用の信号として前記同期検波器へも出力し、
前記同期検波器では、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号に基づいて、前記最後尾の自動利得制御アンプの前記積分器から出力される前記同期検波用の信号を同期検波することにより、前記光変調器の動作点の制御方向を判断し、
前記制御回路では、前記同期検波器で判断した前記制御方向に基づいて、前記光変調器の動作点が最適点になるように制御するための動作点制御信号を出力し、
前記加算器では、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号を、前記制御回路から出力される前記動作点制御信号に重畳し、この微小変調信号を重畳した動作点制御信号を前記光変調器へ出力する、
ように構成されていることを特徴とする。
【0017】
また、第3発明の光位相制御回路は、第1又は第2発明の光位相制御回路において、前記光変調器は、光送信装置に装備され、光源から出力される連続光をデータ信号に基づいて位相変調するためのものであることを特徴とする。
【0018】
また、第4発明の光位相制御回路は、第1又は第2発明の光位相制御回路において、前記光変調器を具備した装置は、位相変調光を受信するために光受信装置に装備された遅延干渉計であり、前記光変調器は前記遅延干渉計に具備された光位相調整器であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明の光位相制御回路によれば、例えば光通信システムの光送信装置と光受信装置の何れに適用した場合においても、自動利得制御アンプによるダイナミックレンジの拡大と、自動利得制御アンプの積分器による微小変調信号成分の高感度検出を行うことができる。
また、ループ帯域の異なる複数段の自動利得制御アンプを直列に接続することで、ダイナミックレンジの更なる拡大と、最後尾の自動利得制御アンプでの微小変調信号の抽出が可能となる。
また、光受信装置に適用した場合においては、受信信号に重畳される、微小変調信号による微小変調成分(強度変調成分)を目標振幅値からの誤差として検出し、利得制御信号として自動利得制御アンプへ帰還することで、微小変調振幅を低減することができ、符号誤り率特性への影響を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態例1に係る光位相制御回路を備えた光送信装置の構成図である。
【図2】自動利得制御(AGC)アンプによる振幅変動抑圧効果を示す図である。
【図3】AGCアンプによる振幅変動抑圧が効かない状態を説明する図である。
【図4】AGCアンプの利得制御信号の波形を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態例2に係る光位相制御回路を備えた光送信装置の構成図である。
【図6】第1及び第2のAGCアンプの伝達特性と微小変調信号の周波数との関係を示す図である。
【図7】最小入力強度受信時の出力波形(光変調器バイアスが小さい状態)を示す図である。
【図8】最大入力強度受信時の出力波形(光変調器バイアスが小さい状態)を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態例3に係る光位相制御回路を備えた光受信装置の構成図である。
【図10】前記実施の形態例3の動作原理を説明する図である。
【図11】位相変調光受信波形を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態例4に係る光位相制御回路を備えた光受信装置の構成図である。
【図13】従来の光位相制御回路を備えた光受信装置の構成図である。
【図14】同期検波の原理を説明する図である。
【図15】固定利得アンプによる検出信号増幅例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0022】
<実施の形態例1>
図1〜図4に基づき、光送信装置に装備された本発明の実施の形態例1に係る光位相制御回路について説明する。
【0023】
図1に示すように、光送信装置の主信号部は、連続光b1を出射する光源21と、光変調器22と、ドライバ回路23とを備えた構成となっており、光変調器22を制御する制御部は、微小変調信号発生器30と、モニタフォトダイオード(PD)24と、トランスインピーダンスアンプ(TIA)25と、自動利得制御(AGC)アンプ26と、同期検波器27と、制御回路28、加算器29とを備えた構成となっている。また、AGCアンプ26は、利得可変アンプ31と、ピーク検出回路32と、積分器33とを備えた構成となっている。
【0024】
光送信装置の光変調器22では、光源21から出力される連続光b1を、ドライバ回路23を介して入力するデータ信号b2に基づいて位相変調することにより位相変調光を生成し、この位相変調光(伝送信号b3−1)を光受信装置(図示省略)へ送信する。
【0025】
このとき、光位相制御回路では、光変調器22の動作点(バイアス点)制御のために微小変調信号発生器30から出力される微小変調信号b4によって、光信号(位相変調光)に微小変調(強度変調)をかける。即ち、加算器29において、微小変調信号発生器30から出力される微小変調信号b4を、制御回路28から出力される光変調器22の動作点制御信号b5に加算(重畳)することにより、光変調器22の動作点制御信号b6を生成し、この動作点制御信号b6を光変調器22へ出力する。光変調器22では、微小変調信号b4が重畳された動作点制御信号b6によって動作点制御されるため、光信号(位相変調光)に微小変調(強度変調)がかけられる。
【0026】
この微小変調後の光信号は分岐され、分岐された一方の光信号b3−1は光通信システムの伝送路に出力され、他方の光信号b3−2は動作点制御用として光位相制御回路で用いられる。
【0027】
光位相制御回路では、光変調器22から出力される光信号b3−2を、光電気変換手段(モニタPD24、TIA25)で光電気変換して電気信号b8にする。具体的には、光信号b3−2をモニタPD24で受光して電流信号b7とし、TIA25で電流信号b7に対応した電圧信号b8とする。そして、TIA25の出力信号b8が、AGCアンプ26で所望の振幅値(目標振幅値b10)になるように増幅される。
【0028】
AGCアンプ26は、可変利得アンプ31の出力振幅を一定に保持できる(即ち振幅一定制御が可能な)ループ帯域の下限カットオフ周波数が、微小変調信号発生器30から出力される微小変調信号b4の周波数よりも高く設定されている。
そして、このAGCアンプ26において、可変利得アンプ31では、積分器33から出力される利得制御信号b9−1に基づいて、光電気変換手段で光電気変換した電気信号b8を、目標振幅値b10となるように増幅する。
ピーク検出回路32では、可変利得アンプ31の出力振幅を検出する。即ち、ピーク検出回路32では、可変利得アンプ31の出力信号b11の振幅情報を電圧情報b12に変換する。
積分器33では、ピーク検出回路32で検出した前記出力振幅(電圧情報b12)と、目標振幅値b10とを比較し、この出力振幅(電圧情報b12)と目標振幅値b10との差分(誤差信号)を積分して得られる出力信号b9を、利得制御信号b9−1として可変利得アンプ31へ出力する。この利得制御信号b9−1に基づいて、可変利得アンプ31では、前述のとおり、光電変換後の信号b8が目標振幅値b10となるように増幅する(即ち、可変利得アンプ31の利得を、前記差分(誤差信号)がゼロになるように制御する)。また、積分器33では、その出力信号b9を、同期検波用の信号b9−2として同期検波器27へも出力する。
【0029】
即ち、光変調器22から出力される光信号を分岐して光電気変換した後、AGCアンプ26で目標振幅値b10まで増幅する際、微小変調信号b4による振幅変動を目標振幅値b10からの誤差として検出し、この誤差を積分器33で積分して得られる利得制御信号b9−1(同期検波用の信号b9−2)を、微小変調信号b4の検出値としても用いる。
【0030】
同期検波器27では、微小変調信号発生器30から出力される微小変調信号b4に基づいて、積分器33から出力される同期検波用の信号b9−2を同期検波することにより、光変調器22の動作点(バイアス点)の制御方向を判断する。
制御回路28では、同期検波器27で判断した前記制御方向に基づいて、光変調器22の動作点(バイアス点)が最適点になるように制御するための動作点制御信号b5を出力する。
加算器29では、前述のとおり、微小変調信号発生器30から出力される微小変調信号b4を、制御回路28から出力される動作点制御信号b5に重畳し、この微小変調信号b4を重畳した動作点制御信号b6を光変調器22へ出力する。
【0031】
ここでAGCアンプ26による微小変調信号検出の原理を、図2と図3で説明する。
【0032】
図2の(a)と(b)はそれぞれ、微小変調信号b4によって変調された光電変換後のデータ信号b8(AGCアンプ26の入力信号)と、AGCアンプ26(可変利得アンプ31)によって増幅されたデータ信号b11(AGCアンプ26の出力信号)とを示す。前述のとおり、AGCアンプ26(可変利得アンプ31)の出力信号b11は、その振幅情報が、ピーク検出回路32によって電圧情報b12に変換される。積分器33は、この電圧情報b12を目標振幅値b10と比較し、その差分を誤差信号として積分し、この積分によって得られる出力信号b9を利得制御信号b9−1として可変利得アンプ31へ出力することにより、利得可変アンプ31の利得を、前記差分(誤差信号)がゼロになるよう制御する。即ち、図2の(c)と(d)に示すように、変換電圧(電圧情報b12)が目標振幅値b10より大きければ、可変利得アンプ31の利得を小さくし、変換電圧(電圧情報b12)が目標振幅値b10より小さければ、可変利得アンプ31の利得を大きくすることにより、可変利得アンプ31の出力振幅は目標振幅値b10に一致するよう制御される。
【0033】
ここで積分器33の時定数を調整することで、利得制御信号b9−1に含まれる周波数帯域を設定することができ、AGCアンプ26のループ帯域を任意に設計できる。図2(e)は、AGCアンプ26のループ帯域(伝達関数)である。積分器33の時定数で決まるAGCアンプ26のループ帯域の下限カットオフ周波数以下の周波数成分に対しては、これを補償するように帰還が働くので、可変利得アンプ31の出力にはこの変動が現れない。逆に、AGCアンプ26のループ帯域の下限カットオフ周波数より高い周波数成分は、帰還が追い付かず、そのまま増幅されて可変利得アンプ31の出力に現れる。
【0034】
従って、図2(e)に示すように、微小変調信号b4の周波数が、AGCアンプ26のループ帯域の下限カットオフ周波数より低い場合、この微小変調信号b4による微小変調成分(強度変調成分)を打ち消すように帰還が働く。つまり、利得制御信号b9−1には、可変利得アンプ31の出力振幅を所望値(目標振幅値b10)まで増幅させる信号に加えて、微小変調信号b4による微小変調成分(強度変調成分)と逆相の信号が現れる。従って、利得制御信号b9−1をモニタすることで、微小変調信号b4による微小変調成分(強度変調成分)が抽出できる。また、AGCアンプ26(可変利得アンプ31)の出力信号b11は、微小変調(強度変調)された入力信号b8(図2(a))を、所望の振幅(目標振幅値b10)にまで増幅したものとなるが(図2(b)に実線で示す電圧波形)、そこからは微小変調信号b4による微小変調成分(強度変調成分)が取り除かれることになる(図2(b)に点線で示す波形)。
【0035】
これとは異なり、図3では、微小変調信号b4の周波数が、図3(e)に示すように、AGCアンプ26のループ帯域の下限カットオフ周波数より高い場合を示している。図3の(a)から(d)は、それぞれ図2の(a)から(d)と同じものを示している。この例では、微小変調信号b4による微小変調成分(強度変調成分)がAGCアンプ26(可変利得アンプ31)の出力に現れているにも関わらず(図3(b))、この微小変調成分(強度変調成分)が積分器33の帯域でカットされるため、利得制御信号b9−1にはこの変動を打ち消す信号、即ち微小変調成分(強度変調成分)と逆相の信号が現れない。この結果、AGCアンプ26(可変利得アンプ31)の出力信号b11は、微小変調(強度変調)された入力信号b8(図3(a))を、所望の振幅(目標振幅値b10)まで増幅したものとなるが、そこには微小変調成分(強度変調成分)も重畳されたままとなる(図3(b))。
なお、図2(e)、図3(e)では、簡単のため信号周波数を単一周波数で表しているが、本発明は帯域幅をもっているものについても適用できる。
【0036】
以上のことから、本実施の形態例1では、AGCアンプ26のループ帯域の下限カットオフ周波数を、微小変調信号b4の周波数より低く設定することで、利得制御信号b9−1に微小変調信号b4の成分が現れる。図4は、本実施の形態例1について、計算で求めたAGCアンプ26(可変利得アンプ31)の利得調整信号b9−1の波形である。微小変調信号4の周波数は3MHzとした。同図から明らかなように、バイアス最適点(最適動作点)では、微小変調信号b4の周波数の倍波が得られ、この点を境に、検出された微小変調信号の位相が反転している。この位相反転の有無を同期検波で検出し、制御方向を判断して倍波が発生する状態に設定することで所望の制御を行うことができる。また、これと同時にAGCアンプ26が出力振幅一定制御を行うので、入力信号のダイナミックレンジを広くとることが可能である。
【0037】
なお、本実施の形態例1では、モニタPD24の出力にTIA25を接続する構成としているが、この代わりに比較的大きな抵抗を接続して電流電圧変換を行っても同様の効果が得られる。
【0038】
<実施の形態例2>
図5〜図8に基づき、光送信装置に装備された本発明の実施の形態例2に係る光位相制御回路について説明する。
【0039】
図5に示すように、本実施の形態例2では、ダイナミックレンジを更に拡大するために、直列に接続された第1のAGCアンプ41(先頭のAGCアンプに相当)と、第2のAGCアンプ42(最後尾のAGCアンプに相当)とを用いている。そして、第2のAGCアンプ42の利得制御信号c1−1から微小変調信号c2の成分を抽出する構成としている。その他の構成については、上記実施の形態例1と同様である。
【0040】
詳述すると、光送信装置の主信号部は、連続光c3を出射する光源43と、光変調器44と、ドライバ回路45とを備えた構成となっており、光変調器44を制御する制御部は、微小変調信号発生器46と、モニタPD47と、TIA48と、2つのAGCアンプ41,42と、同期検波器49と、制御回路50、加算器51とを備えた構成となっている。また、第1のAGCアンプ41は、利得可変アンプ61と、ピーク検出回路62と、積分器63とを備えた構成となっており、第2のAGCアンプ42は、利得可変アンプ71と、ピーク検出回路72と、積分器73とを備えた構成となっている。
【0041】
光送信装置の光変調器44では、光源43から出力される連続光c3を、ドライバ回路45を介して入力するデータ信号c4に基づいて位相変調することにより位相変調光を生成し、この位相変調光(伝送信号c5−1)を光受信装置(図示省略)へ送信する。
【0042】
このとき、光位相制御回路では、光変調器44の動作点(バイアス点)制御のために微小変調信号発生器46から出力される微小変調信号c2によって、光信号(位相変調光)に微小変調(強度変調)をかける。即ち、加算器51において、微小変調信号発生器46から出力される微小変調信号c2を、制御回路50から出力される光変調器44の動作点制御信号c6に加算(重畳)することにより、光変調器44の動作点制御信号76を生成し、この動作点制御信号c7を光変調器44へ出力する。光変調器44では、微小変調信号c2が重畳された動作点制御信号c7によって動作点制御されるため、光信号(位相変調光)に微小変調(強度変調)がかけられる。
【0043】
この微小変調後の光信号は分岐され、分岐された一方の光信号c5−1は光通信システムの伝送路に出力され、他方の光信号c5−2は動作点制御用として光位相制御回路で用いられる。
【0044】
光位相制御回路では、光信号c5−2を光電気変換手段(モニタPD47、TIA48)で光電気変換して電気信号c9にする。具体的には、光信号c5−2をモニタPD47で受光して電流信号c8とし、TIA48で電流信号c8に対応した電圧信号c9とする。そして、TIA48の出力信号b9が、前段の第1のAGCアンプ41で所望の振幅値(第1の目標振幅値c10)になるように増幅され、更に第1のAGCアンプ41の出力信号c12が、後段の第2のAGCアンプ42で所望の振幅値(第2の目標振幅値c11)になるように増幅される。第2の目標振幅値c11は第1の目標振幅値c10よりも大きな値に設定されている。
【0045】
第1のAGCアンプ41は、可変利得アンプ61の出力振幅を一定に保持できる(即ち振幅一定制御が可能な)ループ帯域の下限カットオフ周波数が、微小変調信号発生器46から出力される微小変調信号c2の周波数よりも低く設定されている。第2のAGCアンプ42は、可変利得アンプ71の出力振幅を一定に保持できる(即ち振幅一定制御が可能な)ループ帯域の下限カットオフ周波数が、微小変調信号発生器46から出力される微小変調信号c2の周波数よりも高く設定されている。
【0046】
そして、第1のAGCアンプ41において、可変利得アンプ61では、積分器63から出力される利得制御信号c13に基づいて、光電気変換手段で光電気変換した電気信号c9を、第1の目標振幅値c10となるように増幅する。
ピーク検出回路62では、可変利得アンプ61の出力振幅を検出する。即ち、ピーク検出回路62では、可変利得アンプ61の出力信号c12の振幅情報を電圧情報c14に変換する。
積分器63では、ピーク検出回路62で検出した前記出力振幅(電圧情報c14)と、第1の目標振幅値c10とを比較し、この出力振幅(電圧情報c14)と第1の目標振幅値c10との差分(誤差信号)を積分して得られる出力信号を、利得制御信号c13として可変利得アンプ61へ出力する。可変利得アンプ61では、前述のとおり、この利得制御信号c13に基づいて、光電変換後の信号c9が第1の目標振幅値c10となるように増幅する(即ち、可変利得アンプ61の利得を、前記差分(誤差信号)がゼロになるように制御する)。
【0047】
次に、第2のAGCアンプ42において、可変利得アンプ71では、積分器73から出力される利得制御信号c1−1に基づいて、前段の第1のAGCアンプ41における可変利得アンプ61から出力される信号c12を、第2の目標振幅値c11となるように増幅する。
ピーク検出回路72では、可変利得アンプ71の出力振幅を検出する。即ち、ピーク検出回路72では、可変利得アンプ71の出力信号c15の振幅情報を電圧情報c16に変換する。
積分器73では、ピーク検出回路72で検出した前記出力振幅(電圧情報c16)と、第2の目標振幅値c11とを比較し、この出力振幅(電圧情報c16)と第2の目標振幅値c11との差分(誤差信号)を積分して得られる出力信号c1を、利得制御信号c1−1として可変利得アンプ71へ出力する。この利得制御信号c1−1に基づいて、可変利得アンプ71では、前述のとおり、前段の第1のAGCアンプ41における可変利得アンプ61から出力される信号c12を、第2の目標振幅値c11となるように増幅する(即ち、可変利得アンプ71の利得を、前記差分(誤差信号)がゼロになるように制御する)。また、積分器73では、その出力信号c1を、同期検波用の信号c1−2として同期検波器49へも出力する。
【0048】
即ち、光変調器44から出力される光信号を分岐して光電気変換した後、第1のAGCアンプ41で第1の目標振幅値c10まで増幅し、且つ、第2のAGCアンプ42で第2の目標振幅値c11まで増幅する際、微小変調信号c2による振幅変動を目標振幅値c11からの誤差として検出し、この誤差を積分器73で積分して得られる利得制御信号c1−1(同期検波用の信号c1−2)を、微小変調信号c2の検出値としても用いる。
【0049】
同期検波器49では、微小変調信号発生器46から出力される微小変調信号c2に基づいて、積分器73から出力される同期検波用の信号c1−2を同期検波することにより、光変調器44の動作点(バイアス点)の制御方向を判断する。
制御回路50では、同期検波器49で判断した前記制御方向に基づいて、光変調器44の動作点(バイアス点)が最適点になるように制御するための動作点制御信号c6を出力する。
加算器51では、前述のとおり、微小変調信号発生器46から出力される微小変調信号c2を、制御回路50から出力される動作点制御信号c6に重畳し、この微小変調信号c4を重畳した動作点制御信号c7を光変調器22へ出力する。
【0050】
本構成における、各AGCアンプ41,42のループ帯域と微小変調信号c2の周波数との関係を、図6に示す。微小変調信号c2の周波数に対して、積分器63の時定数で決まる第1のAGCアンプ41のループ帯域の下限カットオフ周波数は低く、また、積分器73の時定数で決まる第2のAGCアンプ42のループ帯域の下限カットオフ周波数は高く設定される。図2及び図3で説明したとおり、第1のAGCアンプ41では、微小変調信号c2の成分(強度変調成分)が利得調整信号c13に現れず、且つ、その可変利得アンプ61の出力信号c12には微小変調信号c2の成分(強度変調成分)が重畳されたままである。一方、第2のAGCアンプ42では、微小変調信号c2の成分(強度変調成分)が利得調整信号c1−1に現れ、且つ、その可変利得アンプ71の出力信号c15から微小変調信号cの成分(強度変調成分)が打ち消されるように制御が働く。
【0051】
図7は、本実施の形態例2の光位相制御回路を、QPSK変調器の直交制御用ABC回路に適用した場合の、TIA48の出力c9と、第2のAGCアンプ42(可変利得アンプ71)の出力c15、ならびに利得制御信号c1−1の波形の計算結果である。ここで、モニタPD47の入力は最小受信強度、微小変調信号c2の周波数は3MHz、動作点(バイアス点)は最適点から小さい側にずらした状態とした。図8は、モニタPD47の入力を最大受信強度にして図7と同じ計算を行ったものである。最小受信強度は、最大受信強度の1/100とした。
【0052】
これらの比較から、
・ 受信強度が2桁違っても第1及び第2のAGCアンプ41,42により、第2のAGCアンプ42(可変利得アンプ71)の出力振幅が所望の振幅(第2の目標振幅値c11)まで増幅できていること、
・ どちらの条件でも、第2のAGCアンプ42の利得制御信号c1−1には、3MHzの微小変調信号cの成分(強度変調成分)が現れていること、
・ これにより、非常に広いダイナミックレンジでの光変調器の動作点制御が可能であること、
がわかる。
【0053】
<実施の形態例3>
前述の実施の形態例1及び2においては、光送信装置に装備された光変調器の動作点を最適なものにするために本発明の光位相制御回路を用いた。本実施の形態例3及び後述の実施の形態例4では、本発明の光位相制御回路の別な利用例として、光受信装置に装備された遅延干渉計から所望の干渉光が出力されるよう、遅延干渉計内に設けられた光位相調整器の動作点(位相調整点)を最適なものにするために本発明の光位相制御回路を用いる例を説明する。遅延干渉計内に設けられた光位相調整器の動作点(位相調整点)を変動させると変化するのは光の位相であるが、遅延干渉計により光の強度の変化(変調)となって現れるため、光位相調整器の動作点(位相調整点)が最適か否かが検知可能となる。
まず、図9〜図11に基づき、光受信装置に装備された本発明の実施の形態例3に係る光位相制御回路について説明する。
【0054】
図9に示すように、本実施の形態例3における光受信装置は、遅延干渉計を用いたDPSK受信回路であり、遅延干渉計81、バランス型PD82、TIA83、AGCアンプ84で構成される受信部と、その制御部(同期検波器85、制御回路86、加算器87、微小変調信号発生器88)から構成されている。AGCアンプ84の構成及び前記制御部の構成については、上記実施の形態例1と同様である。遅延干渉計81には、その透過周波数を制御する光位相調整器89が具備され、これに微小変調信号発生器88から出力される微小変調信号d1が重畳される。
【0055】
光位相制御回路では、まず、光位相調整器89を具備した遅延干渉計81(光変調器を具備した装置に相当)から出力される光信号を、光電気変換手段(バランス型PD82、TIA83)で光電気変換して電気信号d2にする。具体的には、遅延干渉計81から各ポート90,91へ出力される光信号を、バランス型PD82で受光して電流信号d3とし、TIA83で電流信号d3に対応した電圧信号d2とする。
【0056】
そして、TIA83の出力信号d2が、AGCアンプ84で所望の振幅値(目標振幅値d4)になるように増幅される。
AGCアンプ84は、可変利得アンプ92の出力振幅を一定に保持できる(即ち振幅一定制御が可能な)ループ帯域の下限カットオフ周波数が、微小変調信号発生器88から出力される微小変調信号d1の周波数よりも高く設定されている。
このAGCアンプ84において、可変利得アンプ92では、積分器94から出力される利得制御信号d5−1に基づいて、光電気変換手段で光電気変換した電気信号d2を、目標振幅値d4となるように増幅する。
ピーク検出回路93では、可変利得アンプ92の出力振幅を検出する。即ち、ピーク検出回路93では、可変利得アンプ92の出力信号d6の振幅情報を電圧情報d7に変換する。
積分器94では、ピーク検出回路93で検出した前記出力振幅(電圧情報d7)と、目標振幅値d4とを比較し、この出力振幅(電圧情報d7)と目標振幅値d4との差分(誤差信号)を積分して得られる出力信号d5を、利得制御信号d5−1として可変利得アンプ92へ出力する。この利得制御信号d5−1に基づいて、可変利得アンプ92では、前述のとおり、光電変換後の信号d2が目標振幅値b10となるように増幅する(即ち、可変利得アンプ31の利得を、前記差分(誤差信号)がゼロになるように制御する)。また、積分器94では、その出力信号d5を、同期検波用の信号d5−2として同期検波器85へも出力する。
【0057】
即ち、遅延干渉計81によって位相変調光から復調された強度変調光をバランス型PD82で光電変換後、AGCアンプ84で目標振幅値d4まで増幅する際、微小変調信号d1による振幅変動を目標振幅値d4からの誤差として検出し、この誤差を積分器94で積分して得られる利得制御信号d5−1(同期検波用の信号d5−2)を、微小変調信号d1の検出値としても用いる。
【0058】
同期検波器85では、微小変調信号発生器88から出力される微小変調信号d1に基づいて、積分器94から出力される同期検波用の信号d5−2を同期検波することにより、光位相調整器89の動作点(位相調整点)の制御方向を判断する。
制御回路86では、同期検波器85で判断した前記制御方向に基づいて、光位相調整器89の動作点(位相調整点)が最適点になるように制御するための動作点制御信号d8を出力する。
加算器87では、微小変調信号発生器88から出力される微小変調信号d1を、制御回路86から出力される動作点制御信号d8に重畳し、この微小変調信号d1を重畳した動作点制御信号d9を光位相調整器89へ出力する。
【0059】
図10及び図11に基づいて更に詳述する。遅延干渉計81の位相調整値と透過特性との関係を図10(a)に示す。図10(a)中に点線で示す最適な動作点(位相調整点)は、遅延干渉計81の透過特性最大(又は最小)、即ちバランス型PD82の各ポート90,91への入力ピーク強度が最大(又は最小)となる点である。この状態では、受信回路の出力振幅は最大となる。
動作点が最適点からずれるに従い、バランス型PD82の各ポート90,91への入力ピーク強度は小さくなるとともに、反対側へのポート(第1のポート90から第2のポート91、第2のポート91から第1のポート90)への漏れ光が大きくなる。このとき受信回路の出力振幅も動作最適点での振幅より小さい値となる。
制御で用いる微小変調信号d1は、定常的に光位相調整器89の動作点(位相調整点)を振動させるので、受信振幅には、周期的に減衰もしくは増大が現れる(図10(b)の波形)。
【0060】
従来構成では、この変動を微小変調成分(強度変調成分)として検出し、最適点への動作点制御を行うが、制御最適点でも常に微小変調はかかるため、出力波形には微小変調成分(強度変調成分)が重畳されたままである。前述の通り、これはデータ信号への干渉となり、符号誤り率特性を劣化させることになる。
【0061】
一方、本発明では、微小変調(強度変調)による振幅変動を検出し、これを補償する制御信号を同期検波することで制御の方向を判定する。従って、出力波形から微小変調成分(強度変調成分)の抑圧と、微小変調成分(強度変調成分)の抽出が同時に実現出来る。
図11は、本発明に係る出力波形と、従来構成に係る出力波形の比較である。この図11から、上述の通り、従来構成の出力にみられる微小変調信号が、本発明による構成の出力では大幅に抑圧されていることがわかる。
【0062】
<実施の形態例4>
図12に基づき、光受信装置に装備された本発明の実施の形態例4に係る光位相制御回路について説明する。
【0063】
図12に示すように、本実施の形態例4では、ダイナミックレンジを更に拡大するために、直列に接続された第1のAGCアンプ101(先頭のAGCアンプに相当)と、第2のAGCアンプ102(最後尾のAGCアンプに相当)とを用いている。そして、第2のAGCアンプ102の利得制御信号e1−1から微小変調信号e2の成分を抽出する構成としている。その他の構成については、上記実施の形態例3と同様である。
【0064】
詳述すると、まず、光位相調整器103を具備した遅延干渉計104(実施の形態例1及び2での光変調器を具備した装置に相当)から出力される光信号を、光電気変換手段(バランス型PD105、TIA106)で光電気変換して電気信号e3にする。具体的には、遅延干渉計104から各ポート107,108へ出力される光信号を、バランス型PD105で受光して電流信号e4とし、TIA106で電流信号e4に対応した電圧信号e3とする。そして、TIA106の出力信号e3が、前段の第1のAGCアンプ101で所望の振幅値(第1の目標振幅値e5)になるように増幅され、更に第1のAGCアンプ101の出力信号e7が、後段の第2のAGCアンプ102で所望の振幅値(第2の目標振幅値e6)になるように増幅される。第2の目標振幅値e6は第1の目標振幅値e5よりも大きな値に設定されている。
【0065】
第1のAGCアンプ101は、利得可変アンプ111と、ピーク検出回路112と、積分器113とを備えた構成となっており、第2のAGCアンプ102は、利得可変アンプ121と、ピーク検出回路122と、積分器123とを備えた構成となっている。
そして、上記実施の形態例2の場合と同様に(図6参照)、第1のAGCアンプ101は、可変利得アンプ111の出力振幅を一定に保持できる(即ち振幅一定制御が可能な)ループ帯域の下限カットオフ周波数が、微小変調信号発生器109から出力される微小変調信号e2の周波数よりも低く設定され、第2のAGCアンプ102は、可変利得アンプ121の出力振幅を一定に保持できる(即ち振幅一定制御が可能な)ループ帯域の下限カットオフ周波数が、微小変調信号発生器109から出力される微小変調信号e2の周波数よりも高く設定されている。
【0066】
第1のAGCアンプ101において、可変利得アンプ111では、積分器113から出力される利得制御信号e8に基づいて、光電気変換手段で光電気変換した電気信号e3を、第1の目標振幅値e5となるように増幅する。
ピーク検出回路112では、可変利得アンプ111の出力振幅を検出する。即ち、ピーク検出回路112では、可変利得アンプ111の出力信号e7の振幅情報を電圧情報e9に変換する。
積分器113では、ピーク検出回路112で検出した前記出力振幅(電圧情報e9)と、第1の目標振幅値e5とを比較し、この出力振幅(電圧情報e9)と第1の目標振幅値e5との差分(誤差信号)を積分して得られる出力信号を、利得制御信号e8として可変利得アンプ111へ出力する。この利得制御信号e8に基づいて、可変利得アンプ111では、前述のとおり、光電変換後の信号e3が第1の目標振幅値e5となるように増幅する(即ち、可変利得アンプ111の利得を、前記差分(誤差信号)がゼロになるように制御する)。
【0067】
次に、第2のAGCアンプ112において、可変利得アンプ121では、積分器123から出力される利得制御信号e1−1に基づいて、前段の第1のAGCアンプ101における可変利得アンプ111から出力される信号e7を、第2の目標振幅値e6となるように増幅する。
ピーク検出回路122では、可変利得アンプ121の出力振幅を検出する。即ち、ピーク検出回路122では、可変利得アンプ121の出力信号e10の振幅情報を電圧情報e11に変換する。
積分器123では、ピーク検出回路122で検出した前記出力振幅(電圧情報e11)と、第2の目標振幅値e6とを比較し、この出力振幅(電圧情報e11)と第2の目標振幅値e6との差分(誤差信号)を積分して得られる出力信号e1を、利得制御信号e1−1として可変利得アンプ121へ出力する。この利得制御信号e1−1に基づいて、可変利得アンプ121では、前述のとおり、前段の第1のAGCアンプ101における可変利得アンプ111から出力される信号e7を、第2の目標振幅値e6となるように増幅する(即ち、可変利得アンプ121の利得を、前記差分(誤差信号)がゼロになるように制御する)。また、積分器123では、その出力信号e1を、同期検波用の信号e1−2として同期検波器110へも出力する。
【0068】
即ち、遅延干渉計104によって位相変調光から復調された強度変調光をバランス型PD105で光電変換後、第1のAGCアンプ101で第1の目標振幅値e5まで増幅し、第2のAGCアンプ102で第2の目標振幅値e6まで増幅する際、微小変調信号e2による振幅変動を目標振幅値e6からの誤差として検出し、この誤差を積分器123で積分して得られる利得制御信号e1−1(同期検波用の信号e1−2)を、微小変調信号d1の検出値としても用いる。
【0069】
同期検波器110では、微小変調信号発生器109から出力される微小変調信号e2に基づいて、積分器123から出力される同期検波用の信号e1−2を同期検波することにより、光位相調整器103の動作点(位相調整点)の制御方向を判断する。
制御回路114では、同期検波器110で判断した前記制御方向に基づいて、光位相調整器103の動作点(位相調整点)が最適点になるように制御するための動作点制御信号e12を出力する。
加算器112では、微小変調信号発生器109から出力される微小変調信号e2を、制御回路114から出力される動作点制御信号e12に重畳し、この微小変調信号e2を重畳した動作点制御信号e13を光位相調整器103へ出力する。
【0070】
なお、上記実施の形態例2,4では、2つのAGCアンプを用いているが、これに限定するものではなく、3つ以上のAGCアンプを用いてダイナミックレンジを拡大するようにしてもよい。即ち、本発明の光位相制御回路は、直列に接続された3段以上(例えば3段)のAGCアンプと、同期検波器と、制御回路と、微小変調信号発生器と、加算器とを備えた構成であってもよい。
【0071】
この場合も、AGCアンプが2段の場合と同様である。即ち、3段以上のAGCアンプは何れも、可変利得アンプとピーク検出回路と積分器とを有する構成とする。後段のAGCアンプほど大きな目標振幅値を設定する。
そして、3段以上のAGCアンプのうちの最後尾(3段の場合には3段目)のAGCアンプはループ帯域の下限カットオフ周波数が、前記微小変調信号発生器から出力される微小変調信号の周波数よりも高く設定し、3段以上のAGCアンプのうちの最後尾以外(3段の場合には1段目(先頭)及び2段目)のAGCアンプはループ帯域の下限カットオフ周波数が、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号の周波数よりも低く設定する。
また、3段以上のAGCアンプのうちの先頭(1段目)のAGCアンプにおいては、前記可変利得アンプでは、前記積分器から出力される利得制御信号に基づいて、光変調器又は光変調器を具備した装置(遅延干渉計)から出力される光信号を光電気変換手段で光電気変換した電気信号を、目標振幅値となるように増幅し、前記ピーク検出回路では、前記可変利得アンプの出力振幅を検出し、前記積分器では、前記ピーク検出回路で検出した前記出力振幅と前記目標振幅値との差分を積分して得られる出力信号を、前記利得制御信号として前記可変利得アンプへ出力する。
前記複数段のAGCアンプのうちの先頭以外(3段の場合には2段目と3段目(最後尾))のAGCアンプにおいては、前記可変利得アンプでは、前記積分器から出力される利得制御信号に基づいて、前段(3段の場合には、2段目に対しては先頭(1段目)、最後尾(3段目)に対しては2段目)のAGCアンプにおける可変利得アンプから出力される信号を、目標振幅値となるように増幅し、前記ピーク検出回路では、前記可変利得アンプの出力振幅を検出し、前記積分器では、前記ピーク検出回路で検出した前記出力振幅と前記目標振幅値との差分を積分して得られる出力信号を、前記利得制御信号として前記可変利得アンプへ出力し、且つ、最後尾(3段の場合には3段目)のAGCアンプにおける前記積分器では、その出力信号を、同期検波用の信号として前記同期検波器へも出力する。
前記同期検波器では、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号に基づいて、最後尾(3段の場合には3段目)のAGCアンプの前記同期検波用の信号を同期検波することにより、前記光変調器(遅延干渉計であれば光位相調整器)の動作点の制御方向を判断する。前記制御回路では、前記同期検波器で判断した前記制御方向に基づいて、前記光変調器(遅延干渉計であれば光位相調整器)の動作点を制御するための動作点制御信号を出力する。前記加算器では、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号を、前記制御回路から出力される前記動作点制御信号に重畳し、この微小変調信号を重畳した動作点制御信号を前記光変調器(遅延干渉計であれば光位相調整器)へ出力する。
【産業上の利用可能性】
【0072】
本発明は位相変調を利用した光通信システムを構成する光送信装置や光受信装置などに適用される光位相制御回路に関するものであり、光送信装置における光変調器や光受信装置における遅延干渉計の光位相調整器などに対して安定した動作点制御を行う場合に適用して有用なものである。
【符号の説明】
【0073】
21 光源
22 光変調器
23 ドライバ回路
24 モニタPD
25 TIA
26 AGCアンプ
27 同期検波器
28 制御回路
29 加算器
30 微小変調信号発生器
31 可変利得アンプ
32 ピーク検出回路
33 積分器
41 第1のAGCアンプ
42 第2のAGCアンプ
43 光源
44 光変調器
45 ドライバ回路
46 微小変調信号発生器
47 モニタPD
48 TIA
49 同期検波器
50 制御回路
51 加算器
61 可変利得アンプ
62 ピーク検出回路
63 積分器
71 可変利得アンプ
72 ピーク検出回路
73 積分器
81 遅延干渉計
82 バランス型PD
83 TIA
84 AGCアンプ
85 同期検波器
86 制御回路
87 加算器
88 微小変調信号発生器
89 光位相調整器
90 第1のポート
91 第2のポート
92 可変利得アンプ
93 ピーク検出回路
94 積分器
101 第1のAGCアンプ
102 第2のAGCアンプ
103 光位相調整器
104 遅延干渉計
105 バランス型PD
106 TIA
107 第1のポート
108 第2のポート
109 微小変調信号発生器
110 同期検波器
111 可変利得アンプ
112 ピーク検出回路
113 積分器
114 制御回路
121 可変利得アンプ
122 ピーク検出回路
123 積分器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光変調器の動作点を制御する光位相制御回路であって、
自動利得制御アンプと、同期検波器と、制御回路と、微小変調信号発生器と、加算器とを備えており、
前記自動利得制御アンプは可変利得アンプとピーク検出回路と積分器とを有し、且つ、ループ帯域の下限カットオフ周波数が前記微小変調信号発生器から出力される微小変調信号の周波数よりも高く設定されており、前記可変利得アンプでは、前記積分器から出力される利得制御信号に基づいて、前記光変調器又は前記光変調器を具備した装置から出力される光信号を光電気変換手段で光電気変換した電気信号を、目標振幅値となるように増幅し、前記ピーク検出回路では、前記可変利得アンプの出力振幅を検出し、前記積分器では、前記ピーク検出回路で検出した前記出力振幅と前記目標振幅値との差分を積分して得られる出力信号を、前記利得制御信号として前記可変利得アンプへ出力するとともに同期検波用の信号として前記同期検波器へも出力し、
前記同期検波器では、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号に基づいて、前記積分器から出力される前記同期検波用の信号を同期検波することにより、前記光変調器の動作点の制御方向を判断し、
前記制御回路では、前記同期検波器で判断した前記制御方向に基づいて、前記光変調器の動作点が最適点になるように制御するための動作点制御信号を出力し、
前記加算器では、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号を、前記制御回路から出力される前記動作点制御信号に重畳し、この微小変調信号を重畳した動作点制御信号を前記光変調器へ出力する、
ように構成されていることを特徴とする光位相制御回路。
【請求項2】
光変調器の動作点を制御する光位相制御回路であって、
直列に接続された複数段の自動利得制御アンプと、同期検波器と、制御回路と、微小変調信号発生器と、加算器とを備えており、
前記複数段の自動利得制御アンプは何れも、可変利得アンプとピーク検出回路と積分器とを有し、後段の自動利得制御アンプほど大きな目標振幅値が設定され、且つ、前記複数段の自動利得制御アンプのうちの最後尾の自動利得制御アンプはループ帯域の下限カットオフ周波数が前記微小変調信号発生器から出力される微小変調信号の周波数よりも高く設定され、前記複数段の自動利得制御アンプのうちの最後尾以外の自動利得制御アンプはループ帯域の下限カットオフ周波数が前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号の周波数よりも低く設定されており、
前記複数段の自動利得制御アンプのうちの先頭の自動利得制御アンプにおいては、前記可変利得アンプでは、前記積分器から出力される利得制御信号に基づいて、前記光変調器又は前記光変調器を具備した装置から出力される光信号を光電気変換手段で光電気変換した電気信号を、目標振幅値となるように増幅し、前記ピーク検出回路では、前記可変利得アンプの出力振幅を検出し、前記積分器では、前記ピーク検出回路で検出した前記出力振幅と前記目標振幅値との差分を積分して得られる出力信号を、前記利得制御信号として前記可変利得アンプへ出力し、
前記複数段の自動利得制御アンプのうちの先頭以外の自動利得制御アンプにおいては、前記可変利得アンプでは、前記積分器から出力される利得制御信号に基づいて、前段の自動利得制御アンプにおける可変利得アンプから出力される信号を、目標振幅値となるように増幅し、前記ピーク検出回路では、前記可変利得アンプの出力振幅を検出し、前記積分器では、前記ピーク検出回路で検出した前記出力振幅と前記目標振幅値との差分を積分して得られる出力信号を、前記利得制御信号として前記可変利得アンプへ出力し、且つ、前記最後尾の自動利得制御アンプにおける前記積分器では、その前記出力信号を、同期検波用の信号として前記同期検波器へも出力し、
前記同期検波器では、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号に基づいて、前記最後尾の自動利得制御アンプの前記積分器から出力される前記同期検波用の信号を同期検波することにより、前記光変調器の動作点の制御方向を判断し、
前記制御回路では、前記同期検波器で判断した前記制御方向に基づいて、前記光変調器の動作点が最適点になるように制御するための動作点制御信号を出力し、
前記加算器では、前記微小変調信号発生器から出力される前記微小変調信号を、前記制御回路から出力される前記動作点制御信号に重畳し、この微小変調信号を重畳した動作点制御信号を前記光変調器へ出力する、
ように構成されていることを特徴とする光位相制御回路。
【請求項3】
請求項1又は2に記載する光位相制御回路において、
前記光変調器は、光送信装置に装備され、光源から出力される連続光をデータ信号に基づいて位相変調するためのものであることを特徴とする光位相制御回路。
【請求項4】
請求項1又は2に記載する光位相制御回路において、
前記光変調器を具備した装置は、位相変調光を受信するために光受信装置に装備された遅延干渉計であり、前記光変調器は前記遅延干渉計に具備された光位相調整器であることを特徴とする光位相制御回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−9136(P2013−9136A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−140184(P2011−140184)
【出願日】平成23年6月24日(2011.6.24)
【特許番号】特許第5073848号(P5073848)
【特許公報発行日】平成24年11月14日(2012.11.14)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【出願人】(591230295)NTTエレクトロニクス株式会社 (565)
【Fターム(参考)】