説明

光信号伝送システム

【課題】送信装置でアラームが発生した際に、送信装置と受信装置間の光通信を切断しなくても、送信装置でアラームが発生したことを、受信装置へ知らせることができる光信号伝送システムを提供する。
【解決手段】送信装置と受信装置とを光ファイバケーブルにより接続する光信号伝送システムを、送信装置は、電気信号を光信号に変換する電気−光変換部と、送信装置内の異常発生を検出するアラーム検出部と、アラーム検出部からの信号に基づいて、電気−光変換部で発生される光信号を、アラーム発生を意味する第1のオンオフパターンに制御する光信号制御部とを備え、受信装置は、送信装置からの光信号を電気信号に変換する光−電気変換部と、送信装置からの光信号の受光レベルを検出する受光レベル検出部と、該検出した受光レベルのオンオフ変化に基づいて第1のオンオフパターンを検出し、送信装置でアラームが発生したことを認識するアラーム認識部とを備えるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバケーブルで接続された光信号伝送システムに関し、特に、親局と子局が光ファイバケーブルで接続された光信号伝送システムにおいて、子局で発生したアラームを親局へ通報する光信号伝送システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の光信号伝送システムについて説明する。図1に、光信号伝送システムを含む一般的な通信システムの構成例を示す。図1の通信システムにおいては、基地局10と、基地局10と高周波電気信号ケーブル(RFケーブル)で接続される親局20と、親局20と光ファイバーケーブルで接続される子局30(最大で256台接続)と、子局30と無線により接続される端末装置40を備えている。
親局20は、基地局10からの高周波電気信号(RF信号)を、レーザダイオード(LD:Laser Diode)により光信号に変換して子局30に送信し、また子局30からの光信号を、光ダイオード(PD:Photo Diode)によりRF信号に変換して基地局10へ送信する。子局30は、親局20からの光信号を、PDにより電気信号に変換して無線にて端末装置40に送信し、端末装置40から無線で受信した電気信号を、LDにより光信号に変換して親局20へ送信する。
また、親局20と子局30は、それぞれ、自局で発生するアラームを監視する手段をもっている。親局20や子局30で発生したアラーム情報は、親局20が集約し、基地局10に報告する。
【0003】
従来の光信号伝送システムにおいては、子局30はアラームを検出した際、子局30のLDをOFFする。親局20は、親局20のPDで子局30からの光信号を電気信号に変換し、その電圧値を読み取るが、子局30がLDをOFFしているため、電気信号に変換された電圧値は低く、光信号から電気信号への変換が異常である旨の光/電気変換アラームを検出し、基地局10へ報告する。基地局10は、親局20から報告された光/電気変換アラームを検出することにより、子局30でアラームが発生していることを認識する。他方、子局30は、アラームが復旧した場合は、子局30のLDをONする。基地局10は、親局20からの光/電気変換アラームが復旧したことで、子局30でアラームが復旧したことを認識する。
【0004】
下記の特許文献1には、電気信号を光信号に変換して光ファイバを介して送信する送信装置と、光ファイバを介して受信した光信号を電気信号に変換する受信装置とを備える光信号伝送システムにおいて、送信装置は、当該送信装置内で異常を検知した場合に、伝送する光信号のレベルを低下させ、受信装置は、受信した光信号のレベルの低下によって異常を検出する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001-326613公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した特許文献1記載の従来方法の場合、送信装置でアラームが発生すると送信装置―受信装置間の光通信を切断するので、送信装置でアラームが発生している間は、送信装置―受信装置間で光通信はできず、アラームが復旧するまで運用を再開できないという課題があった。
本発明は、このような従来の課題を解決するために為されたもので、送信装置でアラームが発生した際に、送信装置と受信装置間の光通信を切断しなくても、送信装置でアラームが発生したことを、受信装置へ知らせることができる光信号伝送システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための、本願発明の代表的な構成は、次のとおりである。すなわち、
送信装置と受信装置とを光ファイバケーブルにより接続し、前記送信装置と前記受信装置間で光信号を送受信する光信号伝送システムであって、
前記送信装置は、電気信号を光信号に変換する電気−光変換部と、当該送信装置内で異常が発生したことを検出するアラーム検出部と、アラーム検出部からの信号に基づいて、前記電気−光変換部で発生される光信号を、アラーム発生を意味する第1のオンオフパターンに制御する光信号制御部とを備え、
前記受信装置は、前記送信装置から受信した光信号を電気信号に変換する光−電気変換部と、前記送信装置から受信した光信号の受光レベルを検出する受光レベル検出部と、該受光レベル検出部で検出した受光レベルのオンオフ変化に基づいて前記第1のオンオフパターンを検出し、前記送信装置でアラームが発生したことを認識するアラーム認識部とを備えることを特徴とする光信号伝送システム。
【発明の効果】
【0008】
本願発明によれば、送信装置でアラームが発生した際に、送信装置と受信装置間の光通信を切断しなくても、送信装置でアラームが発生したことを、受信装置へ知らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】光信号伝送システムを含む一般的な通信システムの構成例を示す図である。
【図2】本発明の実施例に係る親局の構成例を示す図である。
【図3】本発明の実施例に係る子局の構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施例に係る子局アラーム発生時の、親局における光信号パターン検出タイミング例である。
【図5】本発明の実施例に係る子局アラーム復旧時の、親局における光信号パターン検出タイミング例である。
【図6】本発明の実施例に係る子局アラーム発生から復旧までの、親局における光信号のパターン認識のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施形態の一例である光信号伝送システムを含む通信システムについて、図1を参照しながら説明する。図1は、光信号伝送システムを含む一般的な通信システムの構成例を示す図である。
本例の通信システムは、図1に示すように、基地局10と、基地局10と高周波電気信号ケーブル(RFケーブル)で接続される複数の親局20と、親局20と光ファイバーケーブルで接続される複数の子局30と、子局30と無線により接続される複数の端末装置40を備えている。
【0011】
親局20は、基地局10からの高周波電気信号(RF信号)を、レーザダイオード(LD:Laser Diode)により光信号に変換して子局30に送信し、また子局30からの光信号を、光ダイオード(PD:Photo Diode)によりRF信号に変換して基地局10へ送信する。子局30は、親局20からの光信号をPDにより電気信号に変換し、無線にて端末装置40に送信し、端末装置40から無線で受信した電気信号を、LDにより光信号に変換して親局20へ送信する。すなわち、親局20と子局30から、光信号伝送システムが構成されている。
また、親局20と子局30は、それぞれ、自局で発生するアラームを監視する手段をもっている。親局20や子局30で発生したアラーム情報は、親局20が集約し、基地局10に報告する。
端末装置40は、例えば携帯電話であり、親局20と子局30から構成される光信号伝送システムは、トンネル、地下街の中など、電波が届きにくい場所である「不感地」に設けられる。この光信号伝送システムを用いることにより、「不感地」にある携帯電話等と基地局10との間で、通信を行うことが可能となる。
【0012】
次に、親局20の構成について、図2を用いて説明する。図2は、本発明の実施例に係る受信装置としての親局の構成例を示す図である。親局20は、子局30から受信した光信号25を電気信号に変換する光−電気変換部(O/E)23と、光−電気変換部(O/E)23で変換された電気信号を増幅する増幅器24と、子局30からの光信号25の受光レベルを検出する受光レベル検出部22と、受光レベル検出部22で検出した受光レベルのオンオフ変化に基づいて、光信号25を送信した子局30に異常、つまりアラームが発生したことを認識するアラーム認識部とを備える。親局20は、送信装置としても機能し、基地局10から受信した電気信号を光信号に変換する電気−光変換部(E/O)等も備えるが、受信装置としての本実施形態の説明に必要ないので説明を省略する。
【0013】
次に、子局30の構成について、図3を用いて説明する。図3は、本発明の実施例に係る送信装置としての子局の構成例を示す図である。子局20は、端末装置40から受信した無線信号35を増幅する増幅器34と、増幅器34で増幅された電気信号を光信号に変換する電気−光変換部(E/O)33と、子局30で異常が発生したことを検出するアラーム検出部31と、アラーム検出部31からのアラーム検出信号に基づいて、電気−光変換部33で発生される光信号を、アラーム発生を意味する第1のオンオフパターンに制御する光信号制御部32とを備える。子局30は、受信装置としても機能し、親局20から受信した光信号を電気信号に変換する光−電気変換部(O/E)等も備えるが、送信装置としての本実施形態の説明に必要ないので説明を省略する。
【0014】
次に、子局30で異常が発生した場合の、子局30と親局20の動作について説明する。通信動作の運用中に子局30のアラーム検出部31がアラームを検出すると、子局30の光信号制御部32は、第1の所定の間隔(第1のオンオフパターン)で電気−光変換部(E/O)33のLDのON/OFFを繰り返すよう制御する。この動作を一定時間継続したのちにLDをONにし、通常の通信動作の運用に戻る。
その後、アラーム検出部31が、アラーム復旧を検出すると、光信号制御部32は、アラーム検出時とは異なる第2の所定の間隔(第2のオンオフパターン)で、LDのON/OFFを繰り返すよう制御する。この動作を一定時間継続したのちにLDをONにし、通常の通信動作の運用に戻る。
なお、子局30でのアラームは、例えば、子局30内の温度が所定の温度を超えた場合や、増幅器の出力が所定の出力を超えた場合などに検出される。
【0015】
親局20は、子局30から受光した光信号を、光−電気変換部(O/E)23のPDで光信号から電気信号に変換し、その電圧値を受光レベル検出部22で測定して受光レベルを検出する。親局20は、この電圧値を所定の一定間隔でサンプリングしており、その検出パターンが、子局30における前記第1のオンオフパターンと合致すると、アラーム認識部21が、子局30で異常が発生した(アラームが発生した)と認識し、その後は、通常の通信動作の運用を行う、つまり、子局30から受光した光信号を電気信号に変換し、基地局10へ送信する。
また、親局20は、前記サンプリングの検出パターンが、子局30における前記第2のオンオフパターンと合致すると、子局30で発生した異常が復旧した(アラームが復旧した)と認識し、その後は、通常の通信動作の運用を行う。
したがって、子局でアラームが発生している間においても、親局―子局間で光信号の通信を行うことができる。
【0016】
具体例について、図4、図5を用いて説明する。図4は、本発明の実施例に係る子局アラーム発生時の、親局における光信号パターン検出タイミング例である。図5は、本発明の実施例に係る子局アラーム復旧時の、親局における光信号パターン検出タイミング例である。図4においては、上から順に、タイミング時刻と、子局30から送信された光信号41と、親局20で受信した光信号42と、親局20における光信号検出タイミング(サンプル間隔100ms)と、そのときの親局20の判定結果が記載されている。
例えば、タイミング時刻が100msのサンプル時点では、親局20における受光レベルが所定値以上であるので、光信号42がON、つまり子局30のLDがONと判定されている。続いて、200ms、300msのサンプル時点ではOFFと判定され、400ms〜600msのサンプル時点ではONと判定されている。さらに、700ms、800msのサンプル時点ではOFFと判定され、900ms以降のサンプル時点ではONと判定されている。
以上をまとめると、親局20における100ms間隔のサンプリング動作において、連続して、OFF2回、ON3回、OFF2回、ON1回以上であることが判定されている。
【0017】
図5においても、図4と同様に、上から順に、タイミング時刻と、子局30から送信された光信号51と、親局20で受信した光信号52と、親局20における光信号検出タイミング(サンプル間隔100ms)と、そのときの親局20の判定結果が記載されている。
例えば、タイミング時刻が100msのサンプル時点では、親局20における受光レベルが所定値以上であるので、光信号52がON、つまり子局30のLDがONと判定されている。続いて、200ms、300msのサンプル時点ではOFFと判定され、400ms〜800msのサンプル時点ではONと判定されている。さらに、900ms〜1100msのサンプル時点ではOFFと判定され、1200ms以降のサンプル時点ではONと判定されている。
以上をまとめると、親局20における100ms間隔のサンプリング動作において、連続して、OFF2回、ON5回、OFF3回、ON1回以上であることが判定されている。
【0018】
図4に示すように、本例では、子局30は、子局アラーム発生時においてLDを、OFF 250ms→ON 250ms→OFF 250ms→ON(通常の運用)としている。また、図5に示すように、子局アラーム復旧時においてLDを、OFF 250ms→ON 500ms→OFF 250ms→ON(通常の運用)としている。
このとき、光のON/OFFの判定を100ms周期で行うようにしているので、検出パターンは、子局アラーム発生時においては、OFF 2〜3回→ON 2〜3回→OFF 2〜3回→ON 1回以上となり、子局アラーム復旧時においては、OFF 2〜3回→ON 4〜5回→OFF 2〜3回→ON 1回以上となるはずである。
したがって、検出パターンが、OFF 2〜3回→ON 2〜3回→OFF 2〜3回→ON 1回以上であれば子局アラーム発生と判定でき、OFF 2〜3回→ON 4〜5回→OFF 2〜3回→ON 1回以上であれば子局アラーム復旧と判定できる。
【0019】
次に、親局がパターンを認識するアルゴリズムについて、図6を用いて説明する。図6は、本発明の実施例に係る子局アラーム発生から復旧までの、親局における光信号のパターン認識のフロー図である。図6において、親局20は、サンプル間隔100msで光信号検出有無の判定を行うものとする。
まず、運用状態(光ONの状態)から始まり、光OFFの状態をカウントするOFFカウンタ(OFF−C)と、光ONの状態をカウントするONカウンタ(ON−C)を、いずれもゼロクリアし(ステップF001)、光の状態がOFFになるまで待つ(ステップF002)。光OFF状態になると、次に光がON状態になるまで光のOFF状態を、サンプル間隔である100ms毎にカウントする(ステップF003〜F004)。その後、光ON状態になると(ステップF004でON)、パターン認識を開始する。
【0020】
すなわち、OFFカウンタ(OFF−C)が2〜3回でない場合は(ステップF005でNo)、処理を終了する(ステップF2へ)。OFFカウンタ(OFF−C)が2〜3回である場合、つまり、光OFF状態が連続して2〜3回検出された場合は(ステップF005でYes)、OFFカウンタ(OFF−C)がゼロクリアされ(ステップF006)、次に光OFF状態になるまで光ON状態を、サンプル間隔である100ms毎にカウントする(F006〜F008)。
その後、光OFF状態になると(ステップF008でOFF)、ONカウンタ(ON−C)が2〜5回以外である場合は(ステップF009でNo)、パターン認識を中止し処理を終了する(ステップF2へ)。ONカウンタ(ON−C)が2〜5回である場合、つまり、光ON状態が連続して2〜5回検出された場合は(ステップF009でYes)、次に光がON状態になるまで光のOFF状態を、サンプル間隔である100ms毎にカウントする(ステップF010〜F011)。
【0021】
その後、光ON状態になると(ステップF011でON)、OFFカウンタ(OFF−C)が2〜3回でない場合は(ステップF012でNo)、処理を終了する。OFFカウンタ(OFF−C)が2〜3回である場合、つまり、光OFF状態が連続して2〜3回検出された場合は(ステップF012でYes)、先に検出したONカウンタ(ON−C)の値により、アラーム発生か、それともアラーム復旧かを判定する。
すなわち、先に検出したONカウンタ(ON−C)が2〜3回である場合は(ステップF013でYes)、アラーム発生と判定し、アラーム発生処理を行って、処理を終了する。先に検出したONカウンタ(ON−C)が2〜3回でない場合、つまり、4〜5回である場合は(ステップF013でNo)、アラーム復旧と判定し、アラーム復旧処理を行って、処理を終了する。
【0022】
以上説明したように、親局20は、図6の例では、光OFF状態を連続して2〜3回検出し、続いて、光ON状態を連続して2〜3回検出し、続いて、光OFF状態を連続して2〜3回検出した場合、すなわち、第1のオンオフパターンを検出した場合は、アラーム発生と認識する。また、光OFF状態を連続して2〜3回検出し、続いて、光ON状態を連続して4〜5回検出し、続いて、光OFF状態を連続して2〜3回検出した場合、すなわち、第2のオンオフパターンを検出した場合は、アラーム復旧と認識するものである。
したがって、子局である送信装置でアラームが発生した際に、送信装置と親局である受信装置間の光通信を切断しなくても、送信装置でアラームが発生したことを、受信装置へ知らせることができる。
【0023】
なお、上述の実施例では、送信装置を子局とし、受信装置を親局としたが、これに限られるものではない。
また、本発明は、本発明に係る処理を実行するシステムとしてだけでなく、装置、方法として、或いは、このような方法やシステムを実現するためのプログラムや当該プログラムを記録する記録媒体などとして把握することができる。
また、本発明は、CPUがメモリに格納された制御プログラムを実行することにより制御する構成としてもよく、また、ハードウエア回路として構成してもよい。
【0024】
本明細書には、次の発明が含まれる。
第1の発明は、
送信装置と受信装置とを光ファイバケーブルにより接続し、前記送信装置と前記受信装置間で光信号を送受信する光信号伝送システムであって、
前記送信装置は、電気信号を光信号に変換する電気−光変換部と、当該送信装置内で異常が発生したことを検出するアラーム検出部と、アラーム検出部からの信号に基づいて、前記電気−光変換部で発生される光信号を、アラーム発生を意味する第1のオンオフパターンに制御する光信号制御部とを備え、
前記受信装置は、前記送信装置から受信した光信号を電気信号に変換する光−電気変換部と、前記送信装置から受信した光信号の受光レベルを検出する受光レベル検出部と、該受光レベル検出部で検出した受光レベルのオンオフ変化に基づいて前記第1のオンオフパターンを検出し、前記送信装置でアラームが発生したことを認識するアラーム認識部とを備えることを特徴とする光信号伝送システム。
このように構成すると、送信装置でアラームが発生した際に、送信装置と受信装置間の光通信を切断しなくても、送信装置でアラームが発生したことを、受信装置へ知らせることができる。
【0025】
第2の発明は、
前記第1の発明に記載の光信号伝送システムであって、
前記送信装置のアラーム検出部は、当該送信装置内で異常が復旧したことを検出するものであり、前記光信号制御部は、前記アラーム検出部からの信号に基づいて、前記電気−光変換部で発生される光信号を、アラーム復旧を意味する第2のオンオフパターンに制御するものであり、
前記受信装置のアラーム認識部は、前記受光レベル検出部で検出した受光レベルのオンオフ変化に基づいて前記第2のオンオフパターンを検出し、前記送信装置でアラームが復旧したことを認識するものであることを特徴とする光信号伝送システム。
このように構成すると、送信装置でアラームが復旧したことを、受信装置へ知らせることができる。
【0026】
第3の発明は、
受信装置との間を光ファイバケーブルにより接続され、前記受信装置へ光信号を送信する送信装置であって、
電気信号を光信号に変換する電気−光変換部と、当該送信装置内で異常が発生又は復旧したことを検出するアラーム検出部と、アラーム検出部からの信号に基づいて、前記電気−光変換部で発生される光信号を、アラーム発生を意味する第1のオンオフパターン、又はアラーム復旧を意味する第2のオンオフパターンに制御する光信号制御部とを備えることを特徴とする送信装置。
このように構成すると、送信装置と受信装置間の光通信を切断しなくても、送信装置でアラームが発生又は復旧したことを、受信装置へ知らせることができる。
【0027】
第4の発明は、
送信装置との間を光ファイバケーブルにより接続され、前記送信装置から光信号を受信する受信装置であって、
前記送信装置から受信した光信号を電気信号に変換する光−電気変換部と、前記送信装置から受信した光信号の受光レベルを検出する受光レベル検出部と、該受光レベル検出部で検出した受光レベルのオンオフ変化に基づいて、アラーム発生を意味する第1のオンオフパターン、又はアラーム復旧を意味する第2のオンオフパターンを検出し、前記送信装置でアラームが発生、又は復旧したことを認識するアラーム認識部とを備えることを特徴とする受信装置。
このように構成すると、送信装置と受信装置間の光通信を切断しなくても、送信装置でアラームが発生又は復旧したことを、受信装置で認識することができる。
【0028】
第5の発明は、
送信装置と受信装置とを光ファイバケーブルにより接続し、前記送信装置と前記受信装置間で光信号を送受信する光信号送受信方法であって、
前記送信装置は、当該送信装置内でアラームが発生したことを検出すると、アラーム発生を意味する第1のオンオフパターンを含む光信号を前記受信装置へ送信し、
前記受信装置は、前記第1のオンオフパターンを含む光信号を受信すると、前記送信装置でアラームが発生したことを認識することを特徴とする光信号送受信方法。
このように構成すると、送信装置でアラームが発生した際に、送信装置と受信装置間の光通信を切断しなくても、送信装置でアラームが発生したことを、受信装置で認識することができる。
【符号の説明】
【0029】
10・・基地局、20・・親局、21・・アラーム認識部、22・・受光レベル検出部、23・・光−電気変換部、24・・増幅部、30・・子局、31・・アラーム検出部、32・・光信号制御部、33・・電気−光変換部、34・・増幅部、40・・端末装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信装置と受信装置とを光ファイバケーブルにより接続し、前記送信装置と前記受信装置間で光信号を送受信する光信号伝送システムであって、
前記送信装置は、電気信号を光信号に変換する電気−光変換部と、当該送信装置内で異常が発生したことを検出するアラーム検出部と、アラーム検出部からの信号に基づいて、前記電気−光変換部で発生される光信号を、アラーム発生を意味する第1のオンオフパターンに制御する光信号制御部とを備え、
前記受信装置は、前記送信装置から受信した光信号を電気信号に変換する光−電気変換部と、前記送信装置から受信した光信号の受光レベルを検出する受光レベル検出部と、該受光レベル検出部で検出した受光レベルのオンオフ変化に基づいて前記第1のオンオフパターンを検出し、前記送信装置でアラームが発生したことを認識するアラーム認識部とを備えることを特徴とする光信号伝送システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−134811(P2012−134811A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−285851(P2010−285851)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【出願人】(000001122)株式会社日立国際電気 (5,007)
【Fターム(参考)】