光印字可能な材料の直接結像のための光学系
結像系。光源に対応し、かつ互いに実質的に平行な光軸を有する光源アレイ、およびレンズアレイが提供される。レンズは、平行出力ビームを生成する。レンズの光軸に実質的に平行な光軸を有する、無限焦点光リレーも含まれ、該レンズアレイは、画像面上に各平行出力ビームの画像を生成する光学系を形成するように、無限焦点光リレーに対して位置付けられ、各画像は、所定の焦点深度および最小スポットサイズを有する。光源は、好ましくは、高輝度および長いウエストを有するそれぞれのレーザビームのアレイを生成する、レーザである。情報を感光性ラベル上に書き込むためのシステムは、結像系を含む。結像の方法、および情報を感光性ラベル上に書き込む方法も提供される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される本発明の実施形態は、概して、印刷用途で使用される光印字可能な媒体の精密レーザ直接結像の分野に関し、具体的には、ラベルがそこに貼付されようとする時に、変更可能な品目固有の情報を農産物ラベルに「オンザフライ」で書き込むことに関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
この出願は、2006年8月28日に出願された米国特許出願第11/511,103号の一部継続出願であり、2007年3月29日に米国特許公開第2007/0068630号として公開されたものであり、これは、2006年4月4日に出願された暫定特許出願第60/789,505号、および2005年8月29日に出願された暫定特許出願第60/712,640号に対する優先権を主張するものであり、またこの出願は、現在は米国特許第7,168,472号である、2005年3月1日に出願された米国特許出願第11/069,330号の一部継続出願であり、これは、2004年3月3日に出願された暫定特許出願第60/549,778号に対する優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
自動ラベリングは、農産物業界にとって興味深いものであり、農産物業界ではいくつかの品目固有の情報を農産物品目毎にラベル付けすることが一般的な方法であり、例えば文字またはバーコードといった形態で印刷される。農産物に関する情報には、例えば、その種類、サイズ、収穫日、原産地、および農産物が有機栽培であるかどうか、といったことが含まれてもよい。具体的には、小売業者が清算時に農産物を素早く取り扱うこと、および正確な価格表示を容易できる、プライスルックアップ(「PLU」)番号を各品目にラベル付けすることが望ましくなってきている。しかしながら、これまで、例えばリンゴについて「小」、「中」、「大」のサイズ呼称といった、異なるPLU番号を品目にラベル付けするには、3つの別個のラベリング機械、3つの別個のラベルデザイン、および3つのラベルの在庫管理が必要であった。その結果、変更可能でプログラム可能な情報を個々の品目に合わせた農産物ラベルに「オンザフライ」で貼付することが可能であり、それによって、単一のラベリング機械、および単一で少なくとも部分的に空白であるラベル設計だけしか必要としないことが望ましくなってきている。この手法に関するさらなる背景は、特許文献1(参照することにより本明細書にその全体が組み込まれる)の第1列の第11行から第2列の第45行まで、および特許文献2(同じく、参照することにより本明細書にその全体が組み込まれる)の第2〜第21パラグラフに見出すことができる。
【0004】
特許文献1および特許文献2の双方に開示されているように、光ビームを使用して、変更可能な情報をラベル上に直接的に書き込むことが望ましい。高速で、一貫性があり、かつコスト効率的な様態でこれを行うことは、ラベリング機械と、ラベル材料と、光ビーム光学系との間の関連性から生じる課題を提示する。具体的には、所要のラベル露出時間を低減するように高倍率光ビームを提供することが望ましい。また、光ビーム光学系の公称画像表面に対してラベル位置が著しく変化する可能性があるにもかかわらず、焦点画像がラベル上に書き込まれることを確実にするように、長い焦点深度を有する光ビームをラベルに提供することも望ましい。実用的にできる限り回折限界光ビーム画像をその画像表面に提供するように、光ビームの収差を最小化することが、さらに望ましい。
【0005】
レーザビームを用いてパターンを直接的に書き込むための1つの方法および装置は、特許文献3に記載されている。特許文献3は、ミラーが非球面(例えば、放物面、双線状、または楕円面)または球面を有してもよい、3ミラー無限焦点光学系を開示している。全体を通してレンズの代わりにミラーを使用する、このような全反射型アーキテクチャは、レンズ媒体が特定の波長の光エネルギーを著しく吸収することが不可避的であるレンズに基づくシステムと比較して、高いレベルの透過効率を達成する。
【0006】
一般に、無限焦点光学系は、被写体および画像の双方が無限遠に位置すると仮定される、光学系である。無限焦点光学系に出入りする光線は、平行である。例としては、画像が光学系によって拡大されるが、目によって合焦する、双眼鏡および望遠鏡が挙げられる。拡大率は、拡大係数が1よりも大きいか、または小さいかに応じて、それぞれ、画像のサイズを拡大または縮小(すなわち、分数割合の拡大)することができる。無限焦点光学系は、第1の系の後側焦点が第2の系の前側焦点と一致し、いかなる有効焦点距離も持たない全体的な系を得るように、2つの焦点光学系を組み合わせることによって形成される場合がある。3ミラー無限焦点系のいくつかの実施形態は、特許文献3に記載されており、それぞれが異なる拡大率を有する。
【0007】
特許文献3では、最高で8つの別個のビームを生成するために、単一のレーザ源と、ビームスプリッタとを使用し、該ビームは、次いで、光学系を通過して、約1〜10ミクロンの範囲の画素サイズを有する、15,000画素の画像を生成する。次いで、所望の拡大率および最小限の出力損失を伴う走査ビームを中継するために、3ミラー無限焦点系を使用する。しかしながら、単一のレーザ出力を複数の走査ビームに分割することは、ラベル等の物体上の所与のスポットに単位時間当たりに送達することができる出力を大幅に低減させ、それによって、直接走査システムのスループットに影響を及ぼす。加えて、特許文献3は、自動「オンザフライ」ラベリングシステムに必要とされる、長い焦点深度を達成するという課題に対処していない。
【0008】
直接書き込み用途では、特許文献4に記載しているように、単一のレーザを複数のビームに分割する代わりに、複数のレーザダイオードアレイを使用してもよい。しかしながら、農産物ラベルにオンザフライで書き込む場合のように、レーザダイオードアレイを光印字可能な媒体のすぐ近くに設置することができなければ、レーザ光の媒体への有効な送達には課題が残る。
【0009】
特許文献5は、低解像度で高視野のマイクロリソグラフィ用途の、画像投影システムを伴う、小さなレンズ素子、すなわちレンズレットのアレイを連結する、光学系を開示している。特許文献5は、回折格子光弁またはマイクロミラーアレイを使用して、単一のダイオードレーザ源の拡大ビームを調整する。次いで、レンズレットアレイによって、変調光を広く離間された点像に合焦する。特許文献5のレンズレット間のビーム分離は、合焦スポットよりも実質的に広いので、高速で直列の巻き取り紙供給プロセスには不適である、書き込み戦略を必要とする。特許文献5は、直接書き込み用途でのレンズレットアレイを伴う無限焦点系の使用を開示しているが、画像面の位置が経時的に大幅に変化する場合があり、マルチモードダイオードレーザの出力のように、ビームの初期品質が不十分であり、ビームの照明出力が高くなければならず、かつ物理的にコンパクトでコスト効率的である、光学パッケージが望ましいとされる、直接書き込み結像系の設計に存在する、前述の課題には対処していない。
【0010】
故に、レーザビームを用いて光印字可能な媒体上に直接的に書き込むことによる、感光印刷のための改善した光学系に対する必要性があり、その媒体の位置が大幅に変化する場合があり、照明出力が高く、かつ光学系は、コンパクトでコスト効率的でなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第7168472号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0068630号明細書
【特許文献3】米国特許第6084706号明細書
【特許文献4】米国特許第6640713号明細書
【特許文献5】米国特許第6177980号明細書
【発明の概要】
【0012】
結像系を開示する。
【0013】
第1の事項において、該画像システムは、光源アレイと、該光源に対応し、かつ互いに実質的に平行な光軸を有する、レンズアレイとを含む。該レンズは、平行出力ビームを生成する。該レンズの光軸に実質的に平行な光軸を有する、無限焦点光リレーも含まれ、該レンズアレイは、各平行出力ビームの画像を画像面上に生成する光学系を形成するように、該無限焦点光リレーに対して位置付けられ、各画像は、所定の焦点深度およびスポットサイズを有する。
【0014】
第2の事項において、結像系は、レーザアレイを含み、該レーザアレイは、それぞれのレーザビームのアレイを生成する。該結像系は、該レーザアレイに対応し、かつそれぞれのレーザビームの拡大画像を生成するように、該レーザアレイに対して選択位置に配設される、レンズアレイをさらに含む。それぞれのレーザビームの画像を画像面に生成するように、該レンズアレイに対して選択位置に光リレーが配置され、該画像は、選択されたぼやけ基準を満たす。
【0015】
情報を感光性ラベル上に書き込むためのシステムも開示される。該システムは、光ビームアレイを生成する、光源アレイと、光ビームを画像面に向かって方向付けるための、光源に対応するレンズアレイとを含む。感光性ラベルを画像面に位置付けるためのラベリング装置が提供される。ソースアレイとラベリング装置との間に配設される光リレーは、ラベルを露出し、それによって該ラベル上にパターンを書き込むように、光ビームの拡大画像を感光性ラベル上に生成する。
【0016】
結像の方法、および情報を感光性ラベル上に書き込む方法も開示される。
【0017】
この概要は、これに続く図面および発明を実施するための形態を概して特定するための手段として提供されるものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。本発明の目的、特徴、および利点は、添付図面に関連してなされる以下の発明を実施するための形態を考慮することで容易に理解されるであろう。
【0018】
本発明の実施形態は、添付図面とともに以下の発明を実施するための形態によって容易に理解されるであろう。この記述を容易にするために、同様の参照番号は、同様の構造要素を表す。本発明の実施形態は、一例として示されたものであり、添付図面の図に限定することを目的とするものではない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】符号化情報を多層感熱ラベル上に書き込むためにレーザビームが使用される、自動農産物ラベリング装置の斜視図である。
【図2】それに取り付けられ、本明細書に開示する光学系の好適な実施形態の光軸と整合する、ラベルを伴う、ベローズの一部分の側面図である。
【図3】レーザダイオードのソースアレイによって生成され、かつマイクロレンズアレイによって平行にされるレーザビームアレイの概略側面図である。
【図4】図3の特別に製作されたマイクロレンズアレイの幾何学形状を示す概略端面図である。
【図5】図3に示されるマイクロレンズアレイ内の単一レンズレットのレンズ領域の詳細端面図である。
【図6】図3に示されるマイクロレンズアレイ内の単一レンズレットの側面断面図である。
【図7】光学系を通して周辺光線が伝播する時の単一のレーザダイオードからの例示的な周辺光線を示す、本明細書に開示する光学系の好適な実施形態のためのレイアウト線図である。
【図8】3つの倍率のあるミラーだけを示し、図中、第1および第3のミラーの凹面および第2のミラーの凸面を見ることができる、図7の光学系の展開側面図である。
【図9】ダイオードアレイの中央の単一の代表的なレーザダイオードから放射し、光学系全体を通して伝播する主光線および周辺光線を示す、図7の光学系の3ミラー無限焦点部分のための薄肉レンズの概略図である。
【図10】伝播によるビーム幅の変化を示す、ガウスレーザビームプロファイルの側面図である。
【図11】レンズレットによって平行にされた時にレーザによって生成されるガウスビームのウエスト上での、ダイオードレーザのマルチモード動作の効果の波動光学図である。
【図12】レーザ源からの距離の関数としてのレーザビームの幅の線図である。
【図13】レーザビームの入力ウエストの位置の関数としてのレーザビームの出力ウエストの位置の線図である。
【図14】標的ラベルに対するレーザビームスポットの不整合を示す絵画図である。
【図15】無限焦点光リレーへの入力でのラベルエッジセンサの設置をさらに示す、図7の光学レイアウト線図の複製である。
【図16】図15のラベルエッジセンサ内の2色ビームスプリッタの概略図である。
【図17】無限焦点光リレーの較正中にレーザ出力を観察するための検出器の設置をさらに示す、図7の光学レイアウト線図の複製である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
前述のように、製品ラベルを作成するための直接書き込みレーザシステムを使用する際の利点は、ラベル情報を、サイズ等の製品の変化に応じて「オンザフライ」で変えることができることである。例えば、ラベル付けの前に一群の果物を選別する代わりに、個々の果物を測定した直後にラベル付けしてもよい。参照され、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる、特許文献1の農産物ラベリング方法および装置の実施形態において、ラベルは、取り外し可能なラベルの帯からベローズによって取得され、ラベルを通してラベルの表面上に書き込むべき光のパターンを生じさせる光ビームに露出され、そしてその後、ベローズによって個々の農産物品目に貼付される。(特許文献1、図1Aおよび図1B;特許文献1、第3列、45行〜59行)。
【0021】
このような方法および装置、ならびにそれらによって使用されるラベルは、最も有効な方法でラベル上に書き込むための光学系の設計にいくつもの課題を提示する。1つの課題は、個々のラベルを農産物上に貼付する位置にベローズが回転するにつれて、ラベルの縦位置が大幅に変化することにより生じる。結果的に、ラベル上に書き込まれるスポットサイズの一貫性は、光ビームの焦点深度に部分的に依存し、かつ光ビームの品質に部分的に依存する。別の課題は、概して、感光性媒体を適切に露出するのに十分な強度の光のビームが必要とされることにより生じる。さらなる課題は、物理的に好都合でコスト効率的なパッケージで比較的長い焦点深度を伴う、強力で高品質なビームを生成することである。
【0022】
図1を参照すると、ラベリング装置40は、生産ライン44の中で処理されている製品42を測定し、かつラベル41を直ちに貼付するために使用される。この実施例において、製品42に関するサイズまたは他のデータは、センサ46によって収集されて、光軸52を有するレーザビーム50を発する、レーザ符号化デバイス48に送信される。ラベリング装置40は、空白ラベル41のロール54から、ロータリ状に載置されたベローズ58のベローズ先端部56上に、裏面粘着性の空白ラベル41を転送する。ベローズ58は、ラベル41を取得すると、ラベル41とベローズ先端部56との間の界面において低圧を維持することによって、ラベル41を適所に保持する。ベローズ58が、湾曲路59に沿って生産ライン44に向かって回転するにつれて、ラベル41は、好ましくは多層サーモクロミックタイプであり、レーザ符号化デバイス48の光軸52を通過して、レーザビーム50に露出される。レーザビーム50は、図7に概略的に示されるレンズ系のように、光調節デバイス60を通して伝播するように方向付けられる。光調節デバイス60は、符号化されたラベル情報を直接的にラベル41上に正確に書き込むのに好適であるように、レーザビーム50を調整する。ロータリ状に載置されたベローズ58は、その回転を継続し、ベローズ58は、ラベル41を製品42上に貼付し、前述したサイクルを繰り返す。
【0023】
このような農産物ラベリングシステムの商業的応用において、正確なタイミングの必要性、処理速度、および移動する標的上に画像を正確に合焦する必要性によって、重要な課題が課される。例えば、特許文献2の第114〜第120パラグラフに記載されたラベリング装置(この開示は、前述のように、参照することにより組み込まれている)は、1分あたり720の農産物品目の製品スループットを維持することが可能である。したがって、特許文献2の図6〜図8および第63〜第64パラグラフ(この開示は、前述のように、参照することにより組み込まれている)に示されるように、ベローズの動作全体のできるだけ多くを通して画像が合焦したままであり、かつその拡大率を保持するように、ラベル41上に投影されるレーザビーム映像が、大きい焦点深度を有することが望ましい。しかしながら、幅が約20mmである、ラベル41の比較的に広い領域を露出するように高い出力を優先することで、一部の焦点深度が犠牲になる場合がある。このような農産物ラベリングシステムでの使用に好適な単一レーザダイオード源またはレーザダイオードアレイの特性は、例えば、特許文献2の第0119および第0120パラグラフに表されている。該特性は、800〜1600nmの間の波長、および1つのレーザダイオードあたり約500mWの出力レベルを含む。
【0024】
図2に示されるように、前述のような自動ラベリングシステムのベローズ58、および特許文献1の図1A〜図1B、ならびに特許文献2の図6〜図8のものは、上記に説明したように、感光性ラベル41に空気圧で付着し、裏打ち材料(図示せず)から該ラベルを所得し、光ビーム調整器60の光軸52を通って該ラベルを移動し、そして、該ラベルを農産物品目に貼付するベローズ先端部56を有する。特許文献2は、図9A〜図9Bおよび第65〜第66パラグラフにおいて、図2に示される3層構造を備える感光性ラベル41の特に有利な実施形態の例を記載しており、この開示は、前述のように、参照することにより組み込まれている。ラベル41は、好ましくは、半透明接着剤被覆62と、裏の半透明基材層64と、中間の光吸収体層66と、表のサーモクロミック層68とを有し、この順序で配列され、それによって、光のビームがラベル41の裏を照らした時に、該光のビームが接着剤被覆62および基材層64を通って光吸収体層66に入り、そこでは、放射エネルギーが熱に変換され、次いで、該熱は、ラベルの裏から光に露出した所はどこでも、サーモクロミック層68の色を変化させる。このような異なる材料を含む複雑な多層ラベルは、光調整デバイス60を特徴付ける点広がり関数とは別個の、かつこれに加えて、点広がり関数によって特徴付けられる光学系としてそれ自体を扱ってもよい。ベローズ58が光軸52を通って進行するにつれて、光軸52に沿ったラベル41の位置が経時的に変化するが、これは主に、ベローズ58の半径方向延長部の非一貫性だけでなく、ベローズ58の湾曲経路59に沿った回転、ラベル41の表面形状の変化、および他の要因によるものである。ラベル41の位置の変化は、図2のΔzによって表される。結果的に、一貫してラベル41上に鮮明な画像を書き込むには、光学系の焦点深度を少なくともΔz程度の長さにしなければならない。
【0025】
前述した特定の部分を含む、特許文献1および特許文献2の開示(参照することによりその全体が組み込まれる)に加えて、本開示は、レーザ符号化デバイス48および光調整デバイス60、ならびにその光学系と自動農産物ラベリング装置40との組み合わせの機能を実行する、新規の光学系の設計を含む。該光学系は、レーザビームアレイを生成するレーザダイオードソースアレイと、レーザビームを個々に平行にするマイクロレンズアレイと、レーザビームを調整し、かつ農産物ラベリング装置等の特定の用途の要件を満たすレーザスポットを生成する無限焦点光リレーとを備える。
【0026】
図3は、レーザダイオードおよびマイクロレンズソースアレイのアセンブリ90の拡大側面図を示す。ソースアレイアセンブリ90は、光源アレイ構成要素100と、選択された距離で離間されたレンズアレイ構成要素105とを備える。光源アレイ構成要素100は、電源(図示せず)を含み、好ましい実施形態によれば、実質的に平行な軸に沿って伝播するレーザビームアレイ104を生成する、レーザダイオードアレイ102を含む。レーザダイオード102は、好ましくは、アドレス指定可能でプログラム可能な光源であり、アレイの中の各ダイオードに印加される電流を変化させることによって個々に調整される場合がある出力を有する。ソースアレイ100によって生成されるレーザ光は、好ましくは、約980nmのレーザ波長を有し、約300のレーザダイオード102のそれぞれの公称出力レベルは、約500mWであり、レーザダイオード102は、約125ミクロンだけ離間される。本明細書に記載する種類のレーザダイオードアレイは、例えば、米国カリフォルニア州サニーベールのOSRAM Opto Semiconductors,Inc.、およびドイツ、ミュンヘンのLaser 2000 GmbHから入手することができる。レンズアレイ構成要素105は、好ましくは、平行マイクロレンズアレイ106を備え、その要素は、実質的に平行な光軸を有する個々のレンズレット107であり、したがって、レンズレット107は、平行レーザビームアレイ104を生成する。
【0027】
図4は、約35mmのアレイ長さ202、および約5mmのアレイ幅204を有する、特別仕様のマイクロレンズアレイ106の好適な実施形態の端面図を示す。マイクロレンズアレイ106は、米国ニューヨーク州コーニングのRochester Photonics Corporation等の企業によって製造された、特殊仕様で製作された機器である。マイクロレンズアレイ106は、マイクロレンズアレイ要素、すなわちレンズレット107の繰り返し直線パターン構造によって製作される。レンズレット107は、相互に隣接して配設され、約125ミクロンの中心間の間隔距離208を有し、約280個のレンズの1次元縦列210を形成する。単一のマイクロレンズレット107の拡大端面図である図5に示されるように、各レンズレット107内の中央には、約500ミクロンのレンズ直径214を有する、個々の透明マイクロレンズ212がある。マイクロレンズ212は、ポリマーで複製されても、ゾルゲル、またはガラス基板の中にエッチングされてもよい。好適な実施形態では、収差を制御するために、既存のレーザアレイシステムによく見られるような単一の表面アレイが続く一体的な円筒レンズ設計を使用する代わりに、一対の透き通った開口(すなわち、透明な)、非球面、凸状の、円錐断面のポリマーマイクロレンズ212が使用される。
【0028】
図6は、単一レンズレット107の断面を示す。レンズレット107は、厚さ約1mmの、屈折率が、約1.45である溶融石英(ガラス)基材216上に製作される。基材216の側面には、厚さが約50mmで、屈折率が約1.54である、2つの平行なフォトポリマー基層218が位置する。各ポリマーマイクロレンズ212は、好ましくは、非球面の双曲面形状を有し、かつポリマー基層218の表面220または裏面222のうちのいずれかから、約40ミクロンの高さ219だけ側方に突出するように形成される。縦列210の中の各レンズレット107の中央において、1つの双曲面ポリマーレンズ212は、表面220から突出し、別のレンズ212は、裏面222から突出する。したがって、マイクロレンズアレイ106の面に対する垂直な入射時に、図6で左から右に伝播する個々のレーザビーム224は、一対の双曲面レンズ212、ならびにポリマー基層218および該レンズ対の間に挟まれたガラス基材216を通過する。
【0029】
図7において、全反射型無限焦点光リレー系300は、ソースアレイアセンブリ90が位置付けられる被写体面301と、標的ラベル303と並置される画像面302との間に位置付けられて示される。代替的に、全反射型システムは、伝播の際の出力損失を最小化することが好ましいが、光リレー系300は、本発明の最も広義の原理を逸脱しない範囲で、屈折力があってもよく、ミラーの代わりにレンズを備えることを理解されたい。
【0030】
レーザビームアレイ104の出力画像304は、画像面302において形成され、画像304は、それぞれがスポットサイズ308を有する、個々のレーザビームスポットを備える。幾何光学的観点から、ソースアレイ100の所与のレーザダイオード102によって生成される各レーザビーム224を含む光線は、所与のレンズレットアレイ107によって平行にされ、次いで、平行ビームは、そのうちのいくつかに倍率がある一連の研磨ミラー310〜320を通って伝播して、わずかに拡大されたレーザビームスポットの出力画像304を画像面302に生成する。主光線は、光軸に平行に無限焦点光リレー系300を出入りするので、脱合焦によって拡大率が変化しない。焦点深度は、最終的な画像面での合焦レーザスポットの波動光学特性によって、厳密に決定される。これは、示される好適なシステム設計の1つの利点である。
【0031】
レーザビーム224を含む光線が光リレー系300を通って伝播するにつれて、該光線は、反射の法則に従って、折り畳み光路に沿ってミラー310〜320のそれぞれによって偏向させられるが、該反射の法則は、反射位置でのミラーの表面に対する垂線に対して、反射角が入射角と等しいことを定めている。示される最初の2つのミラー310および312は、好ましくは、凹状でもなく凸状でもない扁平ミラーである。したがって、該ミラーは、ビーム224のプロファイルを変化させず、むしろ、該ミラーは、ビームを傾斜したミラー系の中に方向付ける。ミラー314、316、および318は、好ましくは、3ミラー無限焦点系319を成す、球面の倍率があるミラーである。収差をさらに制御するために、2要素系の代わりに3要素無限焦点系を使用する。倍率があるミラー320は、好ましくは、調整したレーザビーム224を画像面302の標的ラベル303に向かって方向付けるように傾斜させた、扁平ミラーである。縮小率が大きくなり、NAが0.05を超えてしまう時には、ミラー314〜318は、非球面であってもよい。3ミラーシステム319は、システム性能が、収差限界ではなく回折限界を維持するように、収差を最小化するように機能する。
【0032】
3ミラー無限焦点系319の折り畳まれていない正面図を示す、図8を参照すると、好適な実施形態において、第1のミラー314および第3のミラー318は、好ましくは、出力画像304のサイズを拡大する、正の倍率のミラーであり、ミラー316は、好ましくは、出力画像304のサイズを縮小する、凸状で負の倍率のミラーである。したがって、ミラー314〜318は、レーザビーム224を調整して、所望のスポットサイズ308を有する所望の出力画像304を生成するように協働する。マイクロレンズアレイ106を含む光システム設計の主要な特性は、アレイ素子間隔に対するレーザダイオード発光の点状性質を取り除き、それによって、レーザビーム224のそれぞれを十分発散させて、重複スポットを画像面302上に形成することである。マイクロレンズアレイ106は、各レーザダイオード102の出力の開口数(NA)を少なくとも約10分の1に効果的に低減し、それによって、無限焦点光リレー系300の設計に対する制約を緩和する。
【0033】
無限焦点系は、被写体面301または画像面302が位置を変えた場合であっても、出力画像304の拡大率を維持することに留意することが重要である。これが重要であるのは、ベローズ先端部56の位置が、回転、振動、および他の機械的誤差により、焦点深度を通して位置を変えた時に、直接書き込み動作中に画像の横位置が変化しない、または歪まないからである。
【0034】
出力画像304の最終的な拡大率は、無限焦点光リレー系300内のミラーの相対的位置を変化させることによって調整されてもよい。好適な無限焦点光リレー系300の所定値を、表1に詳述し、図9に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
図9において、レーザビーム224の折り畳んでいない減弱された線形光線のトレーズ線図は、好適な実施形態の光学的性質をより詳細に示す。図9は、物体面301に位置するレンズレット107の薄肉レンズ表現を示し、第1の倍率があるミラー314は、焦点距離f1を有し、第2の倍率があるミラー316は、焦点距離f2を有し、第3の倍率があるミラー318は、焦点距離f3を有し、その順序で、光調整デバイス60の光軸52に沿って、出力画像304に対して配分される。ミラー314〜318は、無限焦点系を形成するが、被写体は、実際には無限大に位置しない。
【0037】
図9は、光軸52に平行に左からミラー314に進入し、再び光軸52に平行にミラー318から右に出るレーザビーム224を表現する、主光線321を示す。レーザダイオード102のそれぞれによって発生するこのような各主光線は、次いで、代表的な主光線321の経路のように、光リレー無限焦点系300を通しての最終画像304への経路をたどる。周辺光線322は、レーザビーム224の幅の範囲の半分を表す。好適な実施形態では、小さい倍率の拡大が生じるので、無限焦点系への入口でのレーザビームの幅は、無限焦点系の出力でのレーザビームスポットサイズ308よりも大きい。
【0038】
本明細書に開示する好適な実施形態の重要な特徴は、画像面302における所望の焦点深度およびビーム幅の双方を提供する一方で、最大光倍率も提供するような、マイクロレンズアレイ106に対するレーザダイオードソースアレイ100の位置付けである。レンズレット107は、各レーザダイオード102から捕集される光の量を制限し、したがって、各レンズレット107を出るレーザビーム224のサイズを制限する。同時に、本明細書に記載されるように、オンザフライのラベル書き込み、および他の高速結像用途で使用するために、隣接するレーザダイオード102に対応するレーザビームスポットの画像が、画像面302において重複することが重要である。これは、書き込み領域をラベル41上に連続的に生成することを可能にし、それによって、書き込み領域間の任意の間隔は、1つまたは複数のレーザダイオード102をオフにした結果として生じるものである。マイクロレンズ212を伴わない場合、レーザダイオード源102のファセット上のスポットサイズが、画像面302上に再結像する。したがって、直径が約数ミクロンであるこれらのスポットは、レンズレットの中心間の間隔距離208と比較して、非常に小さい。マイクロレンズ212の使用は、各レーザからのビームを「平行」にし、125ミクロンの中心間の間隔距離208とほぼ同じサイズの、より大きいスポットをもたらす。実際には、1つのレーザダイオード源102からの光は、1つのレンズレット107だけによって捕捉されるはずであるので、実際の画像スポットサイズ308は、間隔距離208よりもわずかに小さく、2つの隣接するレンズレット107を出るレーザビーム224は、直ちに重複しない。しかしながら、レーザビーム224は、式(1)による距離(d)の関数として広がるので、隣接するレーザビーム224を、レンズレット107からある距離だけ離れて、重複させることができる。したがって、画像面302上に配置されるべき画像は、レンズレット107を直接的に出た複数のレーザビーム224の画像ではなく、むしろ、隣接するレーザビーム224が十分に重複する、マイクロレンズアレイからある距離だけ離れて位置する画像である。
【0039】
波動光学に移って、図10は、光学系を通って伝播する光のビームの形状のより現実的な表現を示す。レーザダイオード102の出力が、通常はガウスレーザビーム330であること、およびガウスレーザビーム330を平行にする、または合焦するように構成される焦点距離fのレンズまたは倍率があるミラーが、そのレンズまたはミラーの画像空間の中のウエスト面332に、ウエスト、すなわち最小幅ωomを生成することは、当業者によって認識されるであろう。レーザビーム幅ωmは、ウエストωomからの距離zの双曲線関数として、レーザビーム330の光伝播軸52に沿って拡大し、それによって、幅は、次式によって与えられる、ウエストωom、距離z、焦点距離f、波長λ、およびモードパラメータMの関数である。
【0040】
【数1】
【0041】
よって、図10に示されるように、焦点深度は、ウエストωomの前側および後側の距離bであり、該距離の範囲内で、許容されるぼやけ基準を満足する。所与のレーザビームウエストωomの場合、光学系の焦点深度bは、レーザビームωmの幅、およびそのM2の値によって表されるレーザ源のモードコンテントによって決定される。したがって、焦点深度は、ダイオードレンズレットソースアレイアセンブリ90に対する無限焦点リレー系300の位置とは無関係である。本明細書に開示する光学系の好適な実施形態では、農産物ラベリング用途で使用されているように使用されているように、焦点深度の2倍に等しい距離2bは、図2に示されるラベル位置の変化Δzを超えるはずである。
【0042】
図11は、ガウスレーザビーム330がレンズレット107を通過する時の、レーザビーム幅への、結果的に焦点深度bへの、レーザダイオード102のマルチモード動作の影響を示す。ビーム光学、ガウスレーザビーム330の中心モードを表すレーザビーム338、およびガウスレーザビーム330のエッジモードを表すレーザビーム340を用いることで、単一モードの動作と比較して、マルチモードの動作(M2>1)では、矢印342によって表される、単一レーザビーム368の拡大よりも急速に、ウエストからの距離がzである組み合わせレーザビーム366の拡大が生じる。この急速な拡大は、画像面302での焦点深度bの相当する収縮を伴う。好ましくは、レンズの焦点距離は、各ダイオード102から最も多くの光を捕集するように選択される。アレイ要素間の中心間の間隔距離208は一定であるので、短い焦点距離を有するレンズが、より多くの発散光を捕集する。しかしながら、短い焦点距離を有するレンズは、狭い平行出力ビームももたらす。焦点距離がより長くなればより大きいスポットを生成するが、焦点距離が長すぎると、光が隣接するアレイ要素の中に流出して、多過ぎる重複を引き起こす。典型的に、所望の焦点距離は、レンズレット107のNAがレーザビーム224の発散角度に一致する程度である。しかしながら、これらの2つの競合する目的は、最適な焦点距離を得るように釣り合わせられる。
【0043】
式2によれば、レーザ源100がマイクロレンズ312の前側焦点に位置する時に、最適な焦点距離のための最大スポットのウエストが生じる。レンズレット107のNAがレーザダイオード102の発散角度に一致するようにマイクロレンズ312の焦点距離を選択した場合、レーザ源の位置zの関数としてのレーザビーム幅ωm(画像面302において、事実上、画像スポットサイズ208である)を、図12の線図に示す。レーザダイオード源102は、マイクロレンズ212の前側焦点に位置する必要はないが、式2によれば、最小焦点距離に対応する最大スポットサイズ308は、レーザダイオード源102が前側焦点に位置する時に生じる。
【0044】
【数2】
【0045】
各レーザダイオード102は、レーザ光を放射する半導体ファセットがその対応するレンズレット107の前側焦点に位置付けられ、かつレーザビーム224のウエストωomがレンズレット107の後側焦点にあるように配置することが可能である。しかしながら、この位置は、脱合焦誤差の影響を最も受け易い。入力ウエスト位置d1の関数としての出力ウエスト位置d2は、図13に示されるように、式3に従って計算されてもよい。
【0046】
【数3】
【0047】
好適な実施形態において、マイクロレンズアレイ106の焦点距離は、図12のデータを得るために式2で使用した最適な焦点距離よりもわずかに長く、レーザビームの焦点面の位置は、前側焦点に位置しておらず、これは、出力でのウエストの位置を、マイクロレンズアレイ106の前側から約5mm〜15mmの範囲に押し込む。次いで、レーザビームは、隣接するビーム224がレンズレットからある距離だけ離れて重複するように、そこから拡大する。次いで、レーザビームスポットの画像は、無限焦点光リレー系300によって、画像面302に転送される。
【0048】
レーザダイオード102の出力画像304は、直接書き込み用途の画素ピッチ要件を満足させるように選択される、予め定められた拡大率を有する。これを一例として示すと、画像面302に印字するためにサーモクロミック標的ラベル303が位置付けられ、18mmのバーコード印字幅が必要であり、約70ミクロンの所望の画像画素間隔を伴う。レーザビーム224が、マイクロレンズアレイ106を通って伝播する時に、全幅半値(以下、「FWHM」と称する)において約5〜10度だけ発散すると考えると、マイクロレンズアレイ106の出力でのそのガウスビーム半径は、約62ミクロンである。これは、マイクロレンズアレイ106の出力でのFWHMレーザビームスポットサイズ308が、約73ミクロンであると解釈する。無限焦点光リレー系300の総拡大率は、レーザダイオードアレイのピッチ(約125ミクロン)に対する画像画素間隔(70ミクロン)の比率によって与えられ、この実施例では、0.562の係数が得られる。この係数をFWHMレーザビームスポットサイズに適用すると、41ミクロンという最終出力レーザビームスポットサイズ308を得る。
【0049】
図14〜図16を参照すると、図15および図16に示されるラベルエッジセンサ350は、図14に示されるように、レーザビーム出力画像304の適切なセンタリングを検出するために提供されてもよく、出力画像304は、ベローズ先端部56上に位置付けられる標的ラベル303に対して、最終出力レーザビームスポットサイズ308を有する。好適な実施形態において、ラベルエッジセンサ350を、マイクロレンズアレイ106と光リレー系300への入力との間に挿入してもよい。図16を参照すると、ラベルエッジセンサ350は、好ましくは、多層サーモクロミック標的ラベル303によって反射される、赤色系レーザビーム352を使用して構成される。赤色系レーザビーム352は、赤色光の半分が、90度だけ偏向されて分割検出器356に向かって方向付けられる基準信号355を形成するように、50%の2色性ビームスプリッタ354を使用して分割される。赤色光の残りの半分は、光リレー系300の全体を通してレーザビーム224と平行して伝播するように、扁平ミラー360によって反射される、感知信号358を形成する。感知信号358が標的ラベル303に当たった時に、該信号は、反射して帰還信号362を形成する。帰還信号362は、帰還信号362を分割検出器356の中に方向付けるように協働する、再度扁平ミラー360および2色性ビームスプリッタ354に当たるまで、レーザビーム224に逆平行に伝播し、光リレー系300の折り畳み経路に沿って戻る。感知信号358およびレーザビーム224が、標的ラベル303に対して整合されなかった場合、感知信号358の少なくとも一部分は、標的ラベル303に当たらなくなり、それによって、帰還信号362の強度が減弱する。次いで、帰還信号362の強度を基準信号355の強度と比較した時に、不一致であれば、標的ラベル303に対してレーザビーム224が整合していないことを示す。
【0050】
図17を参照すると、レーザビーム224の出力レベルを監視するための単一の出力検出器364が、無限焦点光リレー系300に加えられてもよい。好適な実施形態において、電力検出器364は、第2のミラー316の背後に配置されており、該第2のミラーは、部分伝播を有するように特別設計されている場合があり、それによって、レーザビーム224からの光の一部分(0.1%〜0.5%の範囲)を犠牲にして、出力検出器364の中に方向付ける場合がある。
【0051】
特定の実施形態を本明細書に例示および説明したが、当業者は、同じ目的を達成するように計算された、広範にわたる様々な代替および/もしくは同等の実施形態または実装例が、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、例示および説明される実施形態と置換されてもよいことを理解するであろう。当業者は、本発明による実施形態が、非常に広範にわたる様々な方法で実装され得ることを容易に理解するであろう。本出願は、本明細書で論じられる実施形態のあらゆる適合例または変形例を包含することを意図するものである。前述の明細書の中に採用された用語および表現は、本明細書において、限定ではなく説明の用語として使用され、そのような用語および表現の使用においては、例示および説明される特徴の同等物またはその一部分を除外することを意図するものではなく、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲のみによって定義および限定されることが認識される。
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示される本発明の実施形態は、概して、印刷用途で使用される光印字可能な媒体の精密レーザ直接結像の分野に関し、具体的には、ラベルがそこに貼付されようとする時に、変更可能な品目固有の情報を農産物ラベルに「オンザフライ」で書き込むことに関する。
【0002】
(関連出願の相互参照)
この出願は、2006年8月28日に出願された米国特許出願第11/511,103号の一部継続出願であり、2007年3月29日に米国特許公開第2007/0068630号として公開されたものであり、これは、2006年4月4日に出願された暫定特許出願第60/789,505号、および2005年8月29日に出願された暫定特許出願第60/712,640号に対する優先権を主張するものであり、またこの出願は、現在は米国特許第7,168,472号である、2005年3月1日に出願された米国特許出願第11/069,330号の一部継続出願であり、これは、2004年3月3日に出願された暫定特許出願第60/549,778号に対する優先権を主張するものである。
【背景技術】
【0003】
自動ラベリングは、農産物業界にとって興味深いものであり、農産物業界ではいくつかの品目固有の情報を農産物品目毎にラベル付けすることが一般的な方法であり、例えば文字またはバーコードといった形態で印刷される。農産物に関する情報には、例えば、その種類、サイズ、収穫日、原産地、および農産物が有機栽培であるかどうか、といったことが含まれてもよい。具体的には、小売業者が清算時に農産物を素早く取り扱うこと、および正確な価格表示を容易できる、プライスルックアップ(「PLU」)番号を各品目にラベル付けすることが望ましくなってきている。しかしながら、これまで、例えばリンゴについて「小」、「中」、「大」のサイズ呼称といった、異なるPLU番号を品目にラベル付けするには、3つの別個のラベリング機械、3つの別個のラベルデザイン、および3つのラベルの在庫管理が必要であった。その結果、変更可能でプログラム可能な情報を個々の品目に合わせた農産物ラベルに「オンザフライ」で貼付することが可能であり、それによって、単一のラベリング機械、および単一で少なくとも部分的に空白であるラベル設計だけしか必要としないことが望ましくなってきている。この手法に関するさらなる背景は、特許文献1(参照することにより本明細書にその全体が組み込まれる)の第1列の第11行から第2列の第45行まで、および特許文献2(同じく、参照することにより本明細書にその全体が組み込まれる)の第2〜第21パラグラフに見出すことができる。
【0004】
特許文献1および特許文献2の双方に開示されているように、光ビームを使用して、変更可能な情報をラベル上に直接的に書き込むことが望ましい。高速で、一貫性があり、かつコスト効率的な様態でこれを行うことは、ラベリング機械と、ラベル材料と、光ビーム光学系との間の関連性から生じる課題を提示する。具体的には、所要のラベル露出時間を低減するように高倍率光ビームを提供することが望ましい。また、光ビーム光学系の公称画像表面に対してラベル位置が著しく変化する可能性があるにもかかわらず、焦点画像がラベル上に書き込まれることを確実にするように、長い焦点深度を有する光ビームをラベルに提供することも望ましい。実用的にできる限り回折限界光ビーム画像をその画像表面に提供するように、光ビームの収差を最小化することが、さらに望ましい。
【0005】
レーザビームを用いてパターンを直接的に書き込むための1つの方法および装置は、特許文献3に記載されている。特許文献3は、ミラーが非球面(例えば、放物面、双線状、または楕円面)または球面を有してもよい、3ミラー無限焦点光学系を開示している。全体を通してレンズの代わりにミラーを使用する、このような全反射型アーキテクチャは、レンズ媒体が特定の波長の光エネルギーを著しく吸収することが不可避的であるレンズに基づくシステムと比較して、高いレベルの透過効率を達成する。
【0006】
一般に、無限焦点光学系は、被写体および画像の双方が無限遠に位置すると仮定される、光学系である。無限焦点光学系に出入りする光線は、平行である。例としては、画像が光学系によって拡大されるが、目によって合焦する、双眼鏡および望遠鏡が挙げられる。拡大率は、拡大係数が1よりも大きいか、または小さいかに応じて、それぞれ、画像のサイズを拡大または縮小(すなわち、分数割合の拡大)することができる。無限焦点光学系は、第1の系の後側焦点が第2の系の前側焦点と一致し、いかなる有効焦点距離も持たない全体的な系を得るように、2つの焦点光学系を組み合わせることによって形成される場合がある。3ミラー無限焦点系のいくつかの実施形態は、特許文献3に記載されており、それぞれが異なる拡大率を有する。
【0007】
特許文献3では、最高で8つの別個のビームを生成するために、単一のレーザ源と、ビームスプリッタとを使用し、該ビームは、次いで、光学系を通過して、約1〜10ミクロンの範囲の画素サイズを有する、15,000画素の画像を生成する。次いで、所望の拡大率および最小限の出力損失を伴う走査ビームを中継するために、3ミラー無限焦点系を使用する。しかしながら、単一のレーザ出力を複数の走査ビームに分割することは、ラベル等の物体上の所与のスポットに単位時間当たりに送達することができる出力を大幅に低減させ、それによって、直接走査システムのスループットに影響を及ぼす。加えて、特許文献3は、自動「オンザフライ」ラベリングシステムに必要とされる、長い焦点深度を達成するという課題に対処していない。
【0008】
直接書き込み用途では、特許文献4に記載しているように、単一のレーザを複数のビームに分割する代わりに、複数のレーザダイオードアレイを使用してもよい。しかしながら、農産物ラベルにオンザフライで書き込む場合のように、レーザダイオードアレイを光印字可能な媒体のすぐ近くに設置することができなければ、レーザ光の媒体への有効な送達には課題が残る。
【0009】
特許文献5は、低解像度で高視野のマイクロリソグラフィ用途の、画像投影システムを伴う、小さなレンズ素子、すなわちレンズレットのアレイを連結する、光学系を開示している。特許文献5は、回折格子光弁またはマイクロミラーアレイを使用して、単一のダイオードレーザ源の拡大ビームを調整する。次いで、レンズレットアレイによって、変調光を広く離間された点像に合焦する。特許文献5のレンズレット間のビーム分離は、合焦スポットよりも実質的に広いので、高速で直列の巻き取り紙供給プロセスには不適である、書き込み戦略を必要とする。特許文献5は、直接書き込み用途でのレンズレットアレイを伴う無限焦点系の使用を開示しているが、画像面の位置が経時的に大幅に変化する場合があり、マルチモードダイオードレーザの出力のように、ビームの初期品質が不十分であり、ビームの照明出力が高くなければならず、かつ物理的にコンパクトでコスト効率的である、光学パッケージが望ましいとされる、直接書き込み結像系の設計に存在する、前述の課題には対処していない。
【0010】
故に、レーザビームを用いて光印字可能な媒体上に直接的に書き込むことによる、感光印刷のための改善した光学系に対する必要性があり、その媒体の位置が大幅に変化する場合があり、照明出力が高く、かつ光学系は、コンパクトでコスト効率的でなければならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】米国特許第7168472号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2007/0068630号明細書
【特許文献3】米国特許第6084706号明細書
【特許文献4】米国特許第6640713号明細書
【特許文献5】米国特許第6177980号明細書
【発明の概要】
【0012】
結像系を開示する。
【0013】
第1の事項において、該画像システムは、光源アレイと、該光源に対応し、かつ互いに実質的に平行な光軸を有する、レンズアレイとを含む。該レンズは、平行出力ビームを生成する。該レンズの光軸に実質的に平行な光軸を有する、無限焦点光リレーも含まれ、該レンズアレイは、各平行出力ビームの画像を画像面上に生成する光学系を形成するように、該無限焦点光リレーに対して位置付けられ、各画像は、所定の焦点深度およびスポットサイズを有する。
【0014】
第2の事項において、結像系は、レーザアレイを含み、該レーザアレイは、それぞれのレーザビームのアレイを生成する。該結像系は、該レーザアレイに対応し、かつそれぞれのレーザビームの拡大画像を生成するように、該レーザアレイに対して選択位置に配設される、レンズアレイをさらに含む。それぞれのレーザビームの画像を画像面に生成するように、該レンズアレイに対して選択位置に光リレーが配置され、該画像は、選択されたぼやけ基準を満たす。
【0015】
情報を感光性ラベル上に書き込むためのシステムも開示される。該システムは、光ビームアレイを生成する、光源アレイと、光ビームを画像面に向かって方向付けるための、光源に対応するレンズアレイとを含む。感光性ラベルを画像面に位置付けるためのラベリング装置が提供される。ソースアレイとラベリング装置との間に配設される光リレーは、ラベルを露出し、それによって該ラベル上にパターンを書き込むように、光ビームの拡大画像を感光性ラベル上に生成する。
【0016】
結像の方法、および情報を感光性ラベル上に書き込む方法も開示される。
【0017】
この概要は、これに続く図面および発明を実施するための形態を概して特定するための手段として提供されるものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではないことを理解されたい。本発明の目的、特徴、および利点は、添付図面に関連してなされる以下の発明を実施するための形態を考慮することで容易に理解されるであろう。
【0018】
本発明の実施形態は、添付図面とともに以下の発明を実施するための形態によって容易に理解されるであろう。この記述を容易にするために、同様の参照番号は、同様の構造要素を表す。本発明の実施形態は、一例として示されたものであり、添付図面の図に限定することを目的とするものではない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】符号化情報を多層感熱ラベル上に書き込むためにレーザビームが使用される、自動農産物ラベリング装置の斜視図である。
【図2】それに取り付けられ、本明細書に開示する光学系の好適な実施形態の光軸と整合する、ラベルを伴う、ベローズの一部分の側面図である。
【図3】レーザダイオードのソースアレイによって生成され、かつマイクロレンズアレイによって平行にされるレーザビームアレイの概略側面図である。
【図4】図3の特別に製作されたマイクロレンズアレイの幾何学形状を示す概略端面図である。
【図5】図3に示されるマイクロレンズアレイ内の単一レンズレットのレンズ領域の詳細端面図である。
【図6】図3に示されるマイクロレンズアレイ内の単一レンズレットの側面断面図である。
【図7】光学系を通して周辺光線が伝播する時の単一のレーザダイオードからの例示的な周辺光線を示す、本明細書に開示する光学系の好適な実施形態のためのレイアウト線図である。
【図8】3つの倍率のあるミラーだけを示し、図中、第1および第3のミラーの凹面および第2のミラーの凸面を見ることができる、図7の光学系の展開側面図である。
【図9】ダイオードアレイの中央の単一の代表的なレーザダイオードから放射し、光学系全体を通して伝播する主光線および周辺光線を示す、図7の光学系の3ミラー無限焦点部分のための薄肉レンズの概略図である。
【図10】伝播によるビーム幅の変化を示す、ガウスレーザビームプロファイルの側面図である。
【図11】レンズレットによって平行にされた時にレーザによって生成されるガウスビームのウエスト上での、ダイオードレーザのマルチモード動作の効果の波動光学図である。
【図12】レーザ源からの距離の関数としてのレーザビームの幅の線図である。
【図13】レーザビームの入力ウエストの位置の関数としてのレーザビームの出力ウエストの位置の線図である。
【図14】標的ラベルに対するレーザビームスポットの不整合を示す絵画図である。
【図15】無限焦点光リレーへの入力でのラベルエッジセンサの設置をさらに示す、図7の光学レイアウト線図の複製である。
【図16】図15のラベルエッジセンサ内の2色ビームスプリッタの概略図である。
【図17】無限焦点光リレーの較正中にレーザ出力を観察するための検出器の設置をさらに示す、図7の光学レイアウト線図の複製である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
前述のように、製品ラベルを作成するための直接書き込みレーザシステムを使用する際の利点は、ラベル情報を、サイズ等の製品の変化に応じて「オンザフライ」で変えることができることである。例えば、ラベル付けの前に一群の果物を選別する代わりに、個々の果物を測定した直後にラベル付けしてもよい。参照され、参照することによりその全体が本明細書に組み込まれる、特許文献1の農産物ラベリング方法および装置の実施形態において、ラベルは、取り外し可能なラベルの帯からベローズによって取得され、ラベルを通してラベルの表面上に書き込むべき光のパターンを生じさせる光ビームに露出され、そしてその後、ベローズによって個々の農産物品目に貼付される。(特許文献1、図1Aおよび図1B;特許文献1、第3列、45行〜59行)。
【0021】
このような方法および装置、ならびにそれらによって使用されるラベルは、最も有効な方法でラベル上に書き込むための光学系の設計にいくつもの課題を提示する。1つの課題は、個々のラベルを農産物上に貼付する位置にベローズが回転するにつれて、ラベルの縦位置が大幅に変化することにより生じる。結果的に、ラベル上に書き込まれるスポットサイズの一貫性は、光ビームの焦点深度に部分的に依存し、かつ光ビームの品質に部分的に依存する。別の課題は、概して、感光性媒体を適切に露出するのに十分な強度の光のビームが必要とされることにより生じる。さらなる課題は、物理的に好都合でコスト効率的なパッケージで比較的長い焦点深度を伴う、強力で高品質なビームを生成することである。
【0022】
図1を参照すると、ラベリング装置40は、生産ライン44の中で処理されている製品42を測定し、かつラベル41を直ちに貼付するために使用される。この実施例において、製品42に関するサイズまたは他のデータは、センサ46によって収集されて、光軸52を有するレーザビーム50を発する、レーザ符号化デバイス48に送信される。ラベリング装置40は、空白ラベル41のロール54から、ロータリ状に載置されたベローズ58のベローズ先端部56上に、裏面粘着性の空白ラベル41を転送する。ベローズ58は、ラベル41を取得すると、ラベル41とベローズ先端部56との間の界面において低圧を維持することによって、ラベル41を適所に保持する。ベローズ58が、湾曲路59に沿って生産ライン44に向かって回転するにつれて、ラベル41は、好ましくは多層サーモクロミックタイプであり、レーザ符号化デバイス48の光軸52を通過して、レーザビーム50に露出される。レーザビーム50は、図7に概略的に示されるレンズ系のように、光調節デバイス60を通して伝播するように方向付けられる。光調節デバイス60は、符号化されたラベル情報を直接的にラベル41上に正確に書き込むのに好適であるように、レーザビーム50を調整する。ロータリ状に載置されたベローズ58は、その回転を継続し、ベローズ58は、ラベル41を製品42上に貼付し、前述したサイクルを繰り返す。
【0023】
このような農産物ラベリングシステムの商業的応用において、正確なタイミングの必要性、処理速度、および移動する標的上に画像を正確に合焦する必要性によって、重要な課題が課される。例えば、特許文献2の第114〜第120パラグラフに記載されたラベリング装置(この開示は、前述のように、参照することにより組み込まれている)は、1分あたり720の農産物品目の製品スループットを維持することが可能である。したがって、特許文献2の図6〜図8および第63〜第64パラグラフ(この開示は、前述のように、参照することにより組み込まれている)に示されるように、ベローズの動作全体のできるだけ多くを通して画像が合焦したままであり、かつその拡大率を保持するように、ラベル41上に投影されるレーザビーム映像が、大きい焦点深度を有することが望ましい。しかしながら、幅が約20mmである、ラベル41の比較的に広い領域を露出するように高い出力を優先することで、一部の焦点深度が犠牲になる場合がある。このような農産物ラベリングシステムでの使用に好適な単一レーザダイオード源またはレーザダイオードアレイの特性は、例えば、特許文献2の第0119および第0120パラグラフに表されている。該特性は、800〜1600nmの間の波長、および1つのレーザダイオードあたり約500mWの出力レベルを含む。
【0024】
図2に示されるように、前述のような自動ラベリングシステムのベローズ58、および特許文献1の図1A〜図1B、ならびに特許文献2の図6〜図8のものは、上記に説明したように、感光性ラベル41に空気圧で付着し、裏打ち材料(図示せず)から該ラベルを所得し、光ビーム調整器60の光軸52を通って該ラベルを移動し、そして、該ラベルを農産物品目に貼付するベローズ先端部56を有する。特許文献2は、図9A〜図9Bおよび第65〜第66パラグラフにおいて、図2に示される3層構造を備える感光性ラベル41の特に有利な実施形態の例を記載しており、この開示は、前述のように、参照することにより組み込まれている。ラベル41は、好ましくは、半透明接着剤被覆62と、裏の半透明基材層64と、中間の光吸収体層66と、表のサーモクロミック層68とを有し、この順序で配列され、それによって、光のビームがラベル41の裏を照らした時に、該光のビームが接着剤被覆62および基材層64を通って光吸収体層66に入り、そこでは、放射エネルギーが熱に変換され、次いで、該熱は、ラベルの裏から光に露出した所はどこでも、サーモクロミック層68の色を変化させる。このような異なる材料を含む複雑な多層ラベルは、光調整デバイス60を特徴付ける点広がり関数とは別個の、かつこれに加えて、点広がり関数によって特徴付けられる光学系としてそれ自体を扱ってもよい。ベローズ58が光軸52を通って進行するにつれて、光軸52に沿ったラベル41の位置が経時的に変化するが、これは主に、ベローズ58の半径方向延長部の非一貫性だけでなく、ベローズ58の湾曲経路59に沿った回転、ラベル41の表面形状の変化、および他の要因によるものである。ラベル41の位置の変化は、図2のΔzによって表される。結果的に、一貫してラベル41上に鮮明な画像を書き込むには、光学系の焦点深度を少なくともΔz程度の長さにしなければならない。
【0025】
前述した特定の部分を含む、特許文献1および特許文献2の開示(参照することによりその全体が組み込まれる)に加えて、本開示は、レーザ符号化デバイス48および光調整デバイス60、ならびにその光学系と自動農産物ラベリング装置40との組み合わせの機能を実行する、新規の光学系の設計を含む。該光学系は、レーザビームアレイを生成するレーザダイオードソースアレイと、レーザビームを個々に平行にするマイクロレンズアレイと、レーザビームを調整し、かつ農産物ラベリング装置等の特定の用途の要件を満たすレーザスポットを生成する無限焦点光リレーとを備える。
【0026】
図3は、レーザダイオードおよびマイクロレンズソースアレイのアセンブリ90の拡大側面図を示す。ソースアレイアセンブリ90は、光源アレイ構成要素100と、選択された距離で離間されたレンズアレイ構成要素105とを備える。光源アレイ構成要素100は、電源(図示せず)を含み、好ましい実施形態によれば、実質的に平行な軸に沿って伝播するレーザビームアレイ104を生成する、レーザダイオードアレイ102を含む。レーザダイオード102は、好ましくは、アドレス指定可能でプログラム可能な光源であり、アレイの中の各ダイオードに印加される電流を変化させることによって個々に調整される場合がある出力を有する。ソースアレイ100によって生成されるレーザ光は、好ましくは、約980nmのレーザ波長を有し、約300のレーザダイオード102のそれぞれの公称出力レベルは、約500mWであり、レーザダイオード102は、約125ミクロンだけ離間される。本明細書に記載する種類のレーザダイオードアレイは、例えば、米国カリフォルニア州サニーベールのOSRAM Opto Semiconductors,Inc.、およびドイツ、ミュンヘンのLaser 2000 GmbHから入手することができる。レンズアレイ構成要素105は、好ましくは、平行マイクロレンズアレイ106を備え、その要素は、実質的に平行な光軸を有する個々のレンズレット107であり、したがって、レンズレット107は、平行レーザビームアレイ104を生成する。
【0027】
図4は、約35mmのアレイ長さ202、および約5mmのアレイ幅204を有する、特別仕様のマイクロレンズアレイ106の好適な実施形態の端面図を示す。マイクロレンズアレイ106は、米国ニューヨーク州コーニングのRochester Photonics Corporation等の企業によって製造された、特殊仕様で製作された機器である。マイクロレンズアレイ106は、マイクロレンズアレイ要素、すなわちレンズレット107の繰り返し直線パターン構造によって製作される。レンズレット107は、相互に隣接して配設され、約125ミクロンの中心間の間隔距離208を有し、約280個のレンズの1次元縦列210を形成する。単一のマイクロレンズレット107の拡大端面図である図5に示されるように、各レンズレット107内の中央には、約500ミクロンのレンズ直径214を有する、個々の透明マイクロレンズ212がある。マイクロレンズ212は、ポリマーで複製されても、ゾルゲル、またはガラス基板の中にエッチングされてもよい。好適な実施形態では、収差を制御するために、既存のレーザアレイシステムによく見られるような単一の表面アレイが続く一体的な円筒レンズ設計を使用する代わりに、一対の透き通った開口(すなわち、透明な)、非球面、凸状の、円錐断面のポリマーマイクロレンズ212が使用される。
【0028】
図6は、単一レンズレット107の断面を示す。レンズレット107は、厚さ約1mmの、屈折率が、約1.45である溶融石英(ガラス)基材216上に製作される。基材216の側面には、厚さが約50mmで、屈折率が約1.54である、2つの平行なフォトポリマー基層218が位置する。各ポリマーマイクロレンズ212は、好ましくは、非球面の双曲面形状を有し、かつポリマー基層218の表面220または裏面222のうちのいずれかから、約40ミクロンの高さ219だけ側方に突出するように形成される。縦列210の中の各レンズレット107の中央において、1つの双曲面ポリマーレンズ212は、表面220から突出し、別のレンズ212は、裏面222から突出する。したがって、マイクロレンズアレイ106の面に対する垂直な入射時に、図6で左から右に伝播する個々のレーザビーム224は、一対の双曲面レンズ212、ならびにポリマー基層218および該レンズ対の間に挟まれたガラス基材216を通過する。
【0029】
図7において、全反射型無限焦点光リレー系300は、ソースアレイアセンブリ90が位置付けられる被写体面301と、標的ラベル303と並置される画像面302との間に位置付けられて示される。代替的に、全反射型システムは、伝播の際の出力損失を最小化することが好ましいが、光リレー系300は、本発明の最も広義の原理を逸脱しない範囲で、屈折力があってもよく、ミラーの代わりにレンズを備えることを理解されたい。
【0030】
レーザビームアレイ104の出力画像304は、画像面302において形成され、画像304は、それぞれがスポットサイズ308を有する、個々のレーザビームスポットを備える。幾何光学的観点から、ソースアレイ100の所与のレーザダイオード102によって生成される各レーザビーム224を含む光線は、所与のレンズレットアレイ107によって平行にされ、次いで、平行ビームは、そのうちのいくつかに倍率がある一連の研磨ミラー310〜320を通って伝播して、わずかに拡大されたレーザビームスポットの出力画像304を画像面302に生成する。主光線は、光軸に平行に無限焦点光リレー系300を出入りするので、脱合焦によって拡大率が変化しない。焦点深度は、最終的な画像面での合焦レーザスポットの波動光学特性によって、厳密に決定される。これは、示される好適なシステム設計の1つの利点である。
【0031】
レーザビーム224を含む光線が光リレー系300を通って伝播するにつれて、該光線は、反射の法則に従って、折り畳み光路に沿ってミラー310〜320のそれぞれによって偏向させられるが、該反射の法則は、反射位置でのミラーの表面に対する垂線に対して、反射角が入射角と等しいことを定めている。示される最初の2つのミラー310および312は、好ましくは、凹状でもなく凸状でもない扁平ミラーである。したがって、該ミラーは、ビーム224のプロファイルを変化させず、むしろ、該ミラーは、ビームを傾斜したミラー系の中に方向付ける。ミラー314、316、および318は、好ましくは、3ミラー無限焦点系319を成す、球面の倍率があるミラーである。収差をさらに制御するために、2要素系の代わりに3要素無限焦点系を使用する。倍率があるミラー320は、好ましくは、調整したレーザビーム224を画像面302の標的ラベル303に向かって方向付けるように傾斜させた、扁平ミラーである。縮小率が大きくなり、NAが0.05を超えてしまう時には、ミラー314〜318は、非球面であってもよい。3ミラーシステム319は、システム性能が、収差限界ではなく回折限界を維持するように、収差を最小化するように機能する。
【0032】
3ミラー無限焦点系319の折り畳まれていない正面図を示す、図8を参照すると、好適な実施形態において、第1のミラー314および第3のミラー318は、好ましくは、出力画像304のサイズを拡大する、正の倍率のミラーであり、ミラー316は、好ましくは、出力画像304のサイズを縮小する、凸状で負の倍率のミラーである。したがって、ミラー314〜318は、レーザビーム224を調整して、所望のスポットサイズ308を有する所望の出力画像304を生成するように協働する。マイクロレンズアレイ106を含む光システム設計の主要な特性は、アレイ素子間隔に対するレーザダイオード発光の点状性質を取り除き、それによって、レーザビーム224のそれぞれを十分発散させて、重複スポットを画像面302上に形成することである。マイクロレンズアレイ106は、各レーザダイオード102の出力の開口数(NA)を少なくとも約10分の1に効果的に低減し、それによって、無限焦点光リレー系300の設計に対する制約を緩和する。
【0033】
無限焦点系は、被写体面301または画像面302が位置を変えた場合であっても、出力画像304の拡大率を維持することに留意することが重要である。これが重要であるのは、ベローズ先端部56の位置が、回転、振動、および他の機械的誤差により、焦点深度を通して位置を変えた時に、直接書き込み動作中に画像の横位置が変化しない、または歪まないからである。
【0034】
出力画像304の最終的な拡大率は、無限焦点光リレー系300内のミラーの相対的位置を変化させることによって調整されてもよい。好適な無限焦点光リレー系300の所定値を、表1に詳述し、図9に示す。
【0035】
【表1】
【0036】
図9において、レーザビーム224の折り畳んでいない減弱された線形光線のトレーズ線図は、好適な実施形態の光学的性質をより詳細に示す。図9は、物体面301に位置するレンズレット107の薄肉レンズ表現を示し、第1の倍率があるミラー314は、焦点距離f1を有し、第2の倍率があるミラー316は、焦点距離f2を有し、第3の倍率があるミラー318は、焦点距離f3を有し、その順序で、光調整デバイス60の光軸52に沿って、出力画像304に対して配分される。ミラー314〜318は、無限焦点系を形成するが、被写体は、実際には無限大に位置しない。
【0037】
図9は、光軸52に平行に左からミラー314に進入し、再び光軸52に平行にミラー318から右に出るレーザビーム224を表現する、主光線321を示す。レーザダイオード102のそれぞれによって発生するこのような各主光線は、次いで、代表的な主光線321の経路のように、光リレー無限焦点系300を通しての最終画像304への経路をたどる。周辺光線322は、レーザビーム224の幅の範囲の半分を表す。好適な実施形態では、小さい倍率の拡大が生じるので、無限焦点系への入口でのレーザビームの幅は、無限焦点系の出力でのレーザビームスポットサイズ308よりも大きい。
【0038】
本明細書に開示する好適な実施形態の重要な特徴は、画像面302における所望の焦点深度およびビーム幅の双方を提供する一方で、最大光倍率も提供するような、マイクロレンズアレイ106に対するレーザダイオードソースアレイ100の位置付けである。レンズレット107は、各レーザダイオード102から捕集される光の量を制限し、したがって、各レンズレット107を出るレーザビーム224のサイズを制限する。同時に、本明細書に記載されるように、オンザフライのラベル書き込み、および他の高速結像用途で使用するために、隣接するレーザダイオード102に対応するレーザビームスポットの画像が、画像面302において重複することが重要である。これは、書き込み領域をラベル41上に連続的に生成することを可能にし、それによって、書き込み領域間の任意の間隔は、1つまたは複数のレーザダイオード102をオフにした結果として生じるものである。マイクロレンズ212を伴わない場合、レーザダイオード源102のファセット上のスポットサイズが、画像面302上に再結像する。したがって、直径が約数ミクロンであるこれらのスポットは、レンズレットの中心間の間隔距離208と比較して、非常に小さい。マイクロレンズ212の使用は、各レーザからのビームを「平行」にし、125ミクロンの中心間の間隔距離208とほぼ同じサイズの、より大きいスポットをもたらす。実際には、1つのレーザダイオード源102からの光は、1つのレンズレット107だけによって捕捉されるはずであるので、実際の画像スポットサイズ308は、間隔距離208よりもわずかに小さく、2つの隣接するレンズレット107を出るレーザビーム224は、直ちに重複しない。しかしながら、レーザビーム224は、式(1)による距離(d)の関数として広がるので、隣接するレーザビーム224を、レンズレット107からある距離だけ離れて、重複させることができる。したがって、画像面302上に配置されるべき画像は、レンズレット107を直接的に出た複数のレーザビーム224の画像ではなく、むしろ、隣接するレーザビーム224が十分に重複する、マイクロレンズアレイからある距離だけ離れて位置する画像である。
【0039】
波動光学に移って、図10は、光学系を通って伝播する光のビームの形状のより現実的な表現を示す。レーザダイオード102の出力が、通常はガウスレーザビーム330であること、およびガウスレーザビーム330を平行にする、または合焦するように構成される焦点距離fのレンズまたは倍率があるミラーが、そのレンズまたはミラーの画像空間の中のウエスト面332に、ウエスト、すなわち最小幅ωomを生成することは、当業者によって認識されるであろう。レーザビーム幅ωmは、ウエストωomからの距離zの双曲線関数として、レーザビーム330の光伝播軸52に沿って拡大し、それによって、幅は、次式によって与えられる、ウエストωom、距離z、焦点距離f、波長λ、およびモードパラメータMの関数である。
【0040】
【数1】
【0041】
よって、図10に示されるように、焦点深度は、ウエストωomの前側および後側の距離bであり、該距離の範囲内で、許容されるぼやけ基準を満足する。所与のレーザビームウエストωomの場合、光学系の焦点深度bは、レーザビームωmの幅、およびそのM2の値によって表されるレーザ源のモードコンテントによって決定される。したがって、焦点深度は、ダイオードレンズレットソースアレイアセンブリ90に対する無限焦点リレー系300の位置とは無関係である。本明細書に開示する光学系の好適な実施形態では、農産物ラベリング用途で使用されているように使用されているように、焦点深度の2倍に等しい距離2bは、図2に示されるラベル位置の変化Δzを超えるはずである。
【0042】
図11は、ガウスレーザビーム330がレンズレット107を通過する時の、レーザビーム幅への、結果的に焦点深度bへの、レーザダイオード102のマルチモード動作の影響を示す。ビーム光学、ガウスレーザビーム330の中心モードを表すレーザビーム338、およびガウスレーザビーム330のエッジモードを表すレーザビーム340を用いることで、単一モードの動作と比較して、マルチモードの動作(M2>1)では、矢印342によって表される、単一レーザビーム368の拡大よりも急速に、ウエストからの距離がzである組み合わせレーザビーム366の拡大が生じる。この急速な拡大は、画像面302での焦点深度bの相当する収縮を伴う。好ましくは、レンズの焦点距離は、各ダイオード102から最も多くの光を捕集するように選択される。アレイ要素間の中心間の間隔距離208は一定であるので、短い焦点距離を有するレンズが、より多くの発散光を捕集する。しかしながら、短い焦点距離を有するレンズは、狭い平行出力ビームももたらす。焦点距離がより長くなればより大きいスポットを生成するが、焦点距離が長すぎると、光が隣接するアレイ要素の中に流出して、多過ぎる重複を引き起こす。典型的に、所望の焦点距離は、レンズレット107のNAがレーザビーム224の発散角度に一致する程度である。しかしながら、これらの2つの競合する目的は、最適な焦点距離を得るように釣り合わせられる。
【0043】
式2によれば、レーザ源100がマイクロレンズ312の前側焦点に位置する時に、最適な焦点距離のための最大スポットのウエストが生じる。レンズレット107のNAがレーザダイオード102の発散角度に一致するようにマイクロレンズ312の焦点距離を選択した場合、レーザ源の位置zの関数としてのレーザビーム幅ωm(画像面302において、事実上、画像スポットサイズ208である)を、図12の線図に示す。レーザダイオード源102は、マイクロレンズ212の前側焦点に位置する必要はないが、式2によれば、最小焦点距離に対応する最大スポットサイズ308は、レーザダイオード源102が前側焦点に位置する時に生じる。
【0044】
【数2】
【0045】
各レーザダイオード102は、レーザ光を放射する半導体ファセットがその対応するレンズレット107の前側焦点に位置付けられ、かつレーザビーム224のウエストωomがレンズレット107の後側焦点にあるように配置することが可能である。しかしながら、この位置は、脱合焦誤差の影響を最も受け易い。入力ウエスト位置d1の関数としての出力ウエスト位置d2は、図13に示されるように、式3に従って計算されてもよい。
【0046】
【数3】
【0047】
好適な実施形態において、マイクロレンズアレイ106の焦点距離は、図12のデータを得るために式2で使用した最適な焦点距離よりもわずかに長く、レーザビームの焦点面の位置は、前側焦点に位置しておらず、これは、出力でのウエストの位置を、マイクロレンズアレイ106の前側から約5mm〜15mmの範囲に押し込む。次いで、レーザビームは、隣接するビーム224がレンズレットからある距離だけ離れて重複するように、そこから拡大する。次いで、レーザビームスポットの画像は、無限焦点光リレー系300によって、画像面302に転送される。
【0048】
レーザダイオード102の出力画像304は、直接書き込み用途の画素ピッチ要件を満足させるように選択される、予め定められた拡大率を有する。これを一例として示すと、画像面302に印字するためにサーモクロミック標的ラベル303が位置付けられ、18mmのバーコード印字幅が必要であり、約70ミクロンの所望の画像画素間隔を伴う。レーザビーム224が、マイクロレンズアレイ106を通って伝播する時に、全幅半値(以下、「FWHM」と称する)において約5〜10度だけ発散すると考えると、マイクロレンズアレイ106の出力でのそのガウスビーム半径は、約62ミクロンである。これは、マイクロレンズアレイ106の出力でのFWHMレーザビームスポットサイズ308が、約73ミクロンであると解釈する。無限焦点光リレー系300の総拡大率は、レーザダイオードアレイのピッチ(約125ミクロン)に対する画像画素間隔(70ミクロン)の比率によって与えられ、この実施例では、0.562の係数が得られる。この係数をFWHMレーザビームスポットサイズに適用すると、41ミクロンという最終出力レーザビームスポットサイズ308を得る。
【0049】
図14〜図16を参照すると、図15および図16に示されるラベルエッジセンサ350は、図14に示されるように、レーザビーム出力画像304の適切なセンタリングを検出するために提供されてもよく、出力画像304は、ベローズ先端部56上に位置付けられる標的ラベル303に対して、最終出力レーザビームスポットサイズ308を有する。好適な実施形態において、ラベルエッジセンサ350を、マイクロレンズアレイ106と光リレー系300への入力との間に挿入してもよい。図16を参照すると、ラベルエッジセンサ350は、好ましくは、多層サーモクロミック標的ラベル303によって反射される、赤色系レーザビーム352を使用して構成される。赤色系レーザビーム352は、赤色光の半分が、90度だけ偏向されて分割検出器356に向かって方向付けられる基準信号355を形成するように、50%の2色性ビームスプリッタ354を使用して分割される。赤色光の残りの半分は、光リレー系300の全体を通してレーザビーム224と平行して伝播するように、扁平ミラー360によって反射される、感知信号358を形成する。感知信号358が標的ラベル303に当たった時に、該信号は、反射して帰還信号362を形成する。帰還信号362は、帰還信号362を分割検出器356の中に方向付けるように協働する、再度扁平ミラー360および2色性ビームスプリッタ354に当たるまで、レーザビーム224に逆平行に伝播し、光リレー系300の折り畳み経路に沿って戻る。感知信号358およびレーザビーム224が、標的ラベル303に対して整合されなかった場合、感知信号358の少なくとも一部分は、標的ラベル303に当たらなくなり、それによって、帰還信号362の強度が減弱する。次いで、帰還信号362の強度を基準信号355の強度と比較した時に、不一致であれば、標的ラベル303に対してレーザビーム224が整合していないことを示す。
【0050】
図17を参照すると、レーザビーム224の出力レベルを監視するための単一の出力検出器364が、無限焦点光リレー系300に加えられてもよい。好適な実施形態において、電力検出器364は、第2のミラー316の背後に配置されており、該第2のミラーは、部分伝播を有するように特別設計されている場合があり、それによって、レーザビーム224からの光の一部分(0.1%〜0.5%の範囲)を犠牲にして、出力検出器364の中に方向付ける場合がある。
【0051】
特定の実施形態を本明細書に例示および説明したが、当業者は、同じ目的を達成するように計算された、広範にわたる様々な代替および/もしくは同等の実施形態または実装例が、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、例示および説明される実施形態と置換されてもよいことを理解するであろう。当業者は、本発明による実施形態が、非常に広範にわたる様々な方法で実装され得ることを容易に理解するであろう。本出願は、本明細書で論じられる実施形態のあらゆる適合例または変形例を包含することを意図するものである。前述の明細書の中に採用された用語および表現は、本明細書において、限定ではなく説明の用語として使用され、そのような用語および表現の使用においては、例示および説明される特徴の同等物またはその一部分を除外することを意図するものではなく、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲のみによって定義および限定されることが認識される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
結像系であって、
光源のソースアレイと、
互いに実質的に平行な光軸を有する光源に対応するレンズアレイであって、前記レンズは、平行出力ビームを生成する、レンズアレイと、
前記レンズの前記光軸に実質的に平行な光軸を有する、無限焦点光リレーと、
を備え、前記レンズアレイは、画像面上に各平行出力ビームの画像を生成する光学系を形成するように、前記無限焦点光リレーに対して位置付けられ、各画像は、所定の焦点深度および最小スポットサイズを有する、
結像系。
前記光源のそれぞれは、別々に変更可能な出力を有し、前記光源は、それらのそれぞれの出力を選択的に変化させるように調整される、請求項1に記載の結像系。
【請求項2】
前記光源は、前記ダイオードに印加される電流を変化させることによって個々に調整されてもよい、プログラム可能なレーザダイオードである、請求項2に記載の結像系。
【請求項3】
前記光源は、直線アレイ状に配設される、請求項3に記載の結像系。
【請求項4】
前記無限焦点光リレーは、一連の倍率があるミラーを備える、請求項4に記載の結像系。
【請求項5】
前記倍率があるミラーは、第1の凹形ミラーと、第2の凸面ミラーと、第3の凹形ミラーとから成る、請求項5に記載の結像系。
【請求項6】
前記光源は、前記レンズ間の中心間隔と比較して実質的に点状の構造を有し、そこから生成される前記平行ビームは、前記画像が選択した量だけ重複するように、前記無限焦点光リレーによって拡大されるように生成される、請求項6に記載の結像系。
【請求項7】
前記光源は、レーザダイオードであり、前記無限焦点光リレーは、一連の倍率があるミラーを備える、請求項1に記載の結像系。
【請求項8】
前記光源は、前記レンズ間の中心間隔と比較して実質的に点状の構造を有し、そこから生成される前記平行ビームは、前記画像が選択した量だけ重複するように、前記無限焦点光リレーによって拡大される、請求項1に記載の結像系。
【請求項9】
結像系であって、
光源のソースアレイと、
前記光源に対応するレンズアレイであって、前記レンズは、互いに実質的に平行な光軸を有し、かつ前記光源の第1の画像を生成するようにそれらのそれぞれの光源に対して位置付けられる、レンズアレイと、
光リレーであって、少なくとも1つの倍率がある反射面を備え、前記レンズの前記光軸に実質的に平行な光軸を有し、前記光源の第2の画像を拡大した画像面に生成するように、前記光源の前記第1の画像に対して位置付けられ、それによって、前記倍率がある反射面が前記光リレーの出力損失を最小化するように機能する、光リレーと、
を備える、結像系。
【請求項10】
前記光源のそれぞれは、別々に変化させることができる出力を有し、前記光源は、それらの別個の出力を選択的に変化させるように調整される、請求項10に記載の結像系。
【請求項11】
前記光源は、前記ダイオードに供給される電流を変化させることによって個々に調整されてもよい、プログラム可能なレーザダイオードである、請求項11に記載の結像系。
【請求項12】
前記光源は、直線アレイ状に配設される、請求項12に記載の結像系。
【請求項13】
前記無限焦点光リレーは、無限焦点系を形成する一連の倍率があるミラーを備える、請求項10に記載の結像系。
【請求項14】
前記光源は、レーザである、請求項10に記載の結像系。
【請求項15】
前記倍率があるミラーは、第1の凹形ミラーと、第2の凸面ミラーと、第3の凹形ミラーとから成る、請求項15に記載の結像系。
【請求項16】
前記光源は、前記レンズ間の中心間隔と比較して実質的に点状の構造を有し、それによって生成される前記第1の画像は、前記第2の画像が選択した量だけ重複するように、前記光リレーによって拡大される、請求項10に記載の結像系。
【請求項17】
前記光源は、レーザである、請求項1に記載の結像系。
【請求項18】
結像系であって、
レーザソースアレイであって、それぞれのレーザビームのアレイを生成する、レーザソースアレイと、
前記レーザソースアレイに対応し、かつ前記それぞれのレーザビームの拡大画像を生成するように該レーザソースアレイに対して選択位置に配設される、レンズアレイと、
前記それぞれのレーザビームの画像を画像面に生成するように、前記レンズアレイに対して選択位置に配設される、無限焦点光リレーであって、前記画像は、選択されたぼやけ基準を満たす、無限焦点光リレーと、
を備える、結像系。
【請求項19】
前記レンズアレイ内の各レンズは、前側焦点面および後側焦点面を有し、前記レーザは、前記それぞれのレンズの前記前側焦点面に対して選択された物体面に配設される、請求項19に記載の結像系。
【請求項20】
各レーザビームは、ウエストを有し、前記光リレーは、前記光リレーによって形成された隣接する画像が選択した量だけ重複するように、前記ウエストに対してある距離を置いて位置する被写体面を有する、請求項20に記載の結像系。
【請求項21】
各レーザビームは、ウエストを有し、前記光リレーは、前記光リレーによって形成された隣接する画像が選択した量だけ重複するように、前記ウエストに対してある距離を置いて位置する被写体面を有する、請求項19に記載の結像系。
【請求項22】
前記光リレーは、無限焦点系であり、前記画像の収差は、前記被写体面に位置する被写体に対して最小化される、請求項22に記載の結像系。
【請求項23】
前記レーザは、マルチモードレーザである、請求項23に記載の結像系。
【請求項24】
前記レーザのそれぞれは、別々に変更可能な出力を有し、前記レーザは、それらの個別の出力を選択的に変化させるように調整される、請求項22に記載の結像系。
【請求項25】
前記レーザは、前記ダイオードに供給される電流を変化させることによって個々に調整されてもよい、プログラム可能なレーザダイオードである、請求項25に記載の結像系。
【請求項26】
情報を感光性ラベル上に書き込むためのシステムであって、
光ビームアレイを生成する、光源のソースアレイと、
前記光ビームを画像面に向かって方向付けるための、前記光源に対応するレンズアレイと、
前記感光性ラベルを前記画像面に位置付けるための、ラベリング装置と、
前記ソースアレイと前記ラベリング装置との間に配設され、前記ラベルを露出し、それによって該ラベル上にパターンを書き込むように、前記光ビームの拡大画像を前記感光性ラベル上に生成する、無限焦点光リレーと、
を備える、システム。
【請求項27】
感光性ラベルを画像面に位置付けるための前記装置は、ベローズ先端部を有するベローズを備え、前記ベローズは、前記ベローズ先端と前記ラベルとの間の界面において低圧を維持することによって、前記ラベルを適所に保持する、請求項27に記載のシステム。
【請求項28】
前記ベローズは、回転可能な支持体上に載置され、ラベルを第1の位置で取得し、前記ラベルを前記光ビームアレイに露出するように、前記光リレーの光軸に沿って第2の軸方向位置に回転させられる、請求項28に記載のシステム。
【請求項29】
前記ベローズはさらに、前記ラベルを品目に貼付するように、第3の位置に回転させられ、かつ半径方向に延在するように適合される、請求項29に記載のシステム。
【請求項30】
前記画像は、焦点深度を有し、前記ラベルの軸方向位置は、既知の変化を有し、前記画像の前記焦点深度は、前記ラベルの前記軸方向位置の前記変化と少なくとも同じくらい大きくなるように選択される、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記光リレーは、光軸を有し、前記ラベルを位置付けるための前記装置は、前記ラベルが、前記光ビームに露出されている間に、前記光軸を通して移動させるように適合される、請求項27に記載のシステム。
【請求項32】
前記光ビームは、前記光軸に垂直な第1の軸に沿って直線状に整合され、前記ラベリング装置は、前記ラベルが前記光ビームに露出されている間に、前記第1の軸および前記光軸の双方に垂直な第2の軸に沿って前記光軸を通して前記ラベルを移動させる、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記光源は、前記ラベルが前記光軸を通過する時に該ラベル上に書き込まれる前記パターンがバーコードであるように調整される、請求項33に記載のシステム。
【請求項34】
前記光源は、レーザ波長で動作可能なダイオードレーザであり、前記ラベルは、裏層が前記レーザ波長において半透明である材料を含む、3層構造を有し、中間層は、レーザ波長における光を吸収し、かつ光エネルギーを熱に変換し、表の感熱層は、前記中間層が前記半透明材料を通って透過した光によって照らされた時に、前記照らされた場所で、前記中間層によって生じた熱に反応して色が変わる、請求項27に記載のシステム。
【請求項35】
前記光ビームは、レーザビームであり、該レーザビームのそれぞれは、前記レンズアレイに対してある距離を置いて位置する、ウエストを有し、前記光リレーは、隣接するビームウエストの画像が選択した量だけ重複する位置に配置される、請求項27に記載のシステム。
【請求項36】
前記拡大画像の拡大率は、分数割合である、請求項27に記載のシステム。
【請求項37】
情報を感光性ラベル上に書き込むためのシステムであって、
光ビームアレイを生成する、光源のソースアレイと、
前記光ビームを画像面に向かって方向付けるための、前記光源に対応するレンズアレイと、
前記感光性ラベルを画像面に位置付けるための、ラベリング装置と、
少なくとも1つの倍率がある反射面を備え、前記レンズの前記光軸に実質的に平行な光軸を有し、前記光ビームの拡大画像を前記感光性ラベル上に生成し、それによって、その上にパターンを書き込むように、前記ソースアレイと前記ラベリング装置との間に配置される、光リレーと、
を備える、のシステム。
【請求項38】
感光性ラベルを位置付けるための前記装置は、ベローズ先端部を有するベローズを備え、前記ベローズは、前記ベローズ先端と前記ラベルとの間の界面において低圧を維持することによって、前記ラベルを適所に保持する、請求項38に記載のシステム。
【請求項39】
前記ベローズは、回転可能な支持体上に載置され、ラベルを第1の位置で所得し、前記ラベルを前記光ビームアレイに露出するように、前記光リレーの光軸に沿って第2の軸方向位置に回転させられる、請求項39に記載のシステム。
【請求項40】
前記ベローズはさらに、前記ラベルを品目に貼付するように、第3の位置に回転させられ、かつ半径方向に延在するように適合される、請求項40に記載のシステム。
【請求項41】
前記光ビームは、前記光軸に垂直な第1の軸に沿って直線状に整合され、前記ラベリング装置は、前記ラベルが前記光ビームに露出されている間に、前記第1の軸および前記光軸の双方に垂直な第2の軸に沿って前記光軸を通して前記ラベルを移動させる、請求項38に記載のシステム。
【請求項42】
前記光源は、前記ラベルが前記光軸を通過する時に前記ラベル上に書き込まれる前記パターンがバーコードであるように調整される、請求項38に記載のシステム。
【請求項43】
前記光源は、レーザ波長で動作可能なダイオードレーザであり、前記ラベルは、裏層が前記レーザ波長において半透明である材料を含む、3層構造を有し、中間層は、レーザ波長における光を吸収し、かつ光エネルギーを熱に変換し、表の感熱層は、前記中間層が前記半透明材料を通って透過した光によって照らされた時に、前記照らされた場所で、前記中間層によって生じた熱に反応して色が変わる、請求項38に記載のシステム。
【請求項44】
前記光源は、レーザビームである、請求項38に記載のシステム。
【請求項45】
結像方法であって、
複数の光源を提供することと、
対応する複数の平行光ビームを生成するように、前記光源からの光を平行にすることと、
各画像が所定の焦点深度および最小スポットサイズを有する、前記複数の光ビームの画像を画像面において無限焦点的に生成することと、
を含む、方法。
【請求項46】
前記光源は、実質的に点状の構造を有し、そこから生成される前記平行ビームは、前記画像面において選択した量だけ重複させられる、請求項46に記載の方法。
【請求項47】
前記画像を分数割合の量だけ拡大することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項48】
それらの個々の出力を選択的に変化させるように、前記光源を調整することをさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記光ビームを通して、直線アレイの前記軸に垂直な方向に標的が移動している間に、前記光源を調整することによって2次元パターンを生成できるようにする、前記直線アレイの中に前記光源を配設することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
結像方法であって、
複数の光源を提供することと、
対応する複数の平行光ビームを生成するように、前記光源からの光を平行にすることと、
前記複数の光ビームの画像を画像面において反射的に生成することと、
を含む、方法。
【請求項51】
画像を反射的に生成することは、前記複数の光ビームを、複数の倍率がある表面から連続して反射させることを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項52】
前記画像を拡大することをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項53】
それらの個々の出力を選択的に変化させるように前記光源を調整することをさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記光ビームを通して、直線アレイの前記軸に垂直な方向に標的を移動させている間に、直線アレイ状の前記光源を調整することによって2次元パターンを生成できるようにする、前記直線アレイ状に前記光源を配設することをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記光源は、レーザ光源である、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
結像方法であって、
それぞれの出力を有する、複数のレーザ光源を提供することと、
前記出力の複数のそれぞれの画像を選択位置において別々に生成することと、
前記画像面における前記複数の出力が選択されたぼやけ基準を満たす、前記出力の単一の画像を画像面において無限焦点的に生成することと、
を含む、方法。
【請求項57】
情報を感光性ラベルに書き込む方法であって、
前記感光性ラベルを選択位置に配置することと、
光源アレイを提供することと、
前記光源から複数のそれぞれの光のビームを生成することと、
前記ラベルを露出し、それによってパターンをその上に書き込むように、前記複数のそれぞれの光のビームを前記ラベル上に無限焦点的に結像することと、
を含む、方法。
【請求項58】
情報を感光性ラベルに書き込む方法であって、
前記感光性ラベルを選択位置に配置することと、
光源アレイを提供することと、
前記光源から複数のそれぞれの光のビームを生成することと、
前記ラベルを露出し、それによってパターンを書き込むように、前記複数のそれぞれの光のビームを前記ラベル上に反射的に結像することと、
を含む、方法。
【請求項1】
結像系であって、
光源のソースアレイと、
互いに実質的に平行な光軸を有する光源に対応するレンズアレイであって、前記レンズは、平行出力ビームを生成する、レンズアレイと、
前記レンズの前記光軸に実質的に平行な光軸を有する、無限焦点光リレーと、
を備え、前記レンズアレイは、画像面上に各平行出力ビームの画像を生成する光学系を形成するように、前記無限焦点光リレーに対して位置付けられ、各画像は、所定の焦点深度および最小スポットサイズを有する、
結像系。
前記光源のそれぞれは、別々に変更可能な出力を有し、前記光源は、それらのそれぞれの出力を選択的に変化させるように調整される、請求項1に記載の結像系。
【請求項2】
前記光源は、前記ダイオードに印加される電流を変化させることによって個々に調整されてもよい、プログラム可能なレーザダイオードである、請求項2に記載の結像系。
【請求項3】
前記光源は、直線アレイ状に配設される、請求項3に記載の結像系。
【請求項4】
前記無限焦点光リレーは、一連の倍率があるミラーを備える、請求項4に記載の結像系。
【請求項5】
前記倍率があるミラーは、第1の凹形ミラーと、第2の凸面ミラーと、第3の凹形ミラーとから成る、請求項5に記載の結像系。
【請求項6】
前記光源は、前記レンズ間の中心間隔と比較して実質的に点状の構造を有し、そこから生成される前記平行ビームは、前記画像が選択した量だけ重複するように、前記無限焦点光リレーによって拡大されるように生成される、請求項6に記載の結像系。
【請求項7】
前記光源は、レーザダイオードであり、前記無限焦点光リレーは、一連の倍率があるミラーを備える、請求項1に記載の結像系。
【請求項8】
前記光源は、前記レンズ間の中心間隔と比較して実質的に点状の構造を有し、そこから生成される前記平行ビームは、前記画像が選択した量だけ重複するように、前記無限焦点光リレーによって拡大される、請求項1に記載の結像系。
【請求項9】
結像系であって、
光源のソースアレイと、
前記光源に対応するレンズアレイであって、前記レンズは、互いに実質的に平行な光軸を有し、かつ前記光源の第1の画像を生成するようにそれらのそれぞれの光源に対して位置付けられる、レンズアレイと、
光リレーであって、少なくとも1つの倍率がある反射面を備え、前記レンズの前記光軸に実質的に平行な光軸を有し、前記光源の第2の画像を拡大した画像面に生成するように、前記光源の前記第1の画像に対して位置付けられ、それによって、前記倍率がある反射面が前記光リレーの出力損失を最小化するように機能する、光リレーと、
を備える、結像系。
【請求項10】
前記光源のそれぞれは、別々に変化させることができる出力を有し、前記光源は、それらの別個の出力を選択的に変化させるように調整される、請求項10に記載の結像系。
【請求項11】
前記光源は、前記ダイオードに供給される電流を変化させることによって個々に調整されてもよい、プログラム可能なレーザダイオードである、請求項11に記載の結像系。
【請求項12】
前記光源は、直線アレイ状に配設される、請求項12に記載の結像系。
【請求項13】
前記無限焦点光リレーは、無限焦点系を形成する一連の倍率があるミラーを備える、請求項10に記載の結像系。
【請求項14】
前記光源は、レーザである、請求項10に記載の結像系。
【請求項15】
前記倍率があるミラーは、第1の凹形ミラーと、第2の凸面ミラーと、第3の凹形ミラーとから成る、請求項15に記載の結像系。
【請求項16】
前記光源は、前記レンズ間の中心間隔と比較して実質的に点状の構造を有し、それによって生成される前記第1の画像は、前記第2の画像が選択した量だけ重複するように、前記光リレーによって拡大される、請求項10に記載の結像系。
【請求項17】
前記光源は、レーザである、請求項1に記載の結像系。
【請求項18】
結像系であって、
レーザソースアレイであって、それぞれのレーザビームのアレイを生成する、レーザソースアレイと、
前記レーザソースアレイに対応し、かつ前記それぞれのレーザビームの拡大画像を生成するように該レーザソースアレイに対して選択位置に配設される、レンズアレイと、
前記それぞれのレーザビームの画像を画像面に生成するように、前記レンズアレイに対して選択位置に配設される、無限焦点光リレーであって、前記画像は、選択されたぼやけ基準を満たす、無限焦点光リレーと、
を備える、結像系。
【請求項19】
前記レンズアレイ内の各レンズは、前側焦点面および後側焦点面を有し、前記レーザは、前記それぞれのレンズの前記前側焦点面に対して選択された物体面に配設される、請求項19に記載の結像系。
【請求項20】
各レーザビームは、ウエストを有し、前記光リレーは、前記光リレーによって形成された隣接する画像が選択した量だけ重複するように、前記ウエストに対してある距離を置いて位置する被写体面を有する、請求項20に記載の結像系。
【請求項21】
各レーザビームは、ウエストを有し、前記光リレーは、前記光リレーによって形成された隣接する画像が選択した量だけ重複するように、前記ウエストに対してある距離を置いて位置する被写体面を有する、請求項19に記載の結像系。
【請求項22】
前記光リレーは、無限焦点系であり、前記画像の収差は、前記被写体面に位置する被写体に対して最小化される、請求項22に記載の結像系。
【請求項23】
前記レーザは、マルチモードレーザである、請求項23に記載の結像系。
【請求項24】
前記レーザのそれぞれは、別々に変更可能な出力を有し、前記レーザは、それらの個別の出力を選択的に変化させるように調整される、請求項22に記載の結像系。
【請求項25】
前記レーザは、前記ダイオードに供給される電流を変化させることによって個々に調整されてもよい、プログラム可能なレーザダイオードである、請求項25に記載の結像系。
【請求項26】
情報を感光性ラベル上に書き込むためのシステムであって、
光ビームアレイを生成する、光源のソースアレイと、
前記光ビームを画像面に向かって方向付けるための、前記光源に対応するレンズアレイと、
前記感光性ラベルを前記画像面に位置付けるための、ラベリング装置と、
前記ソースアレイと前記ラベリング装置との間に配設され、前記ラベルを露出し、それによって該ラベル上にパターンを書き込むように、前記光ビームの拡大画像を前記感光性ラベル上に生成する、無限焦点光リレーと、
を備える、システム。
【請求項27】
感光性ラベルを画像面に位置付けるための前記装置は、ベローズ先端部を有するベローズを備え、前記ベローズは、前記ベローズ先端と前記ラベルとの間の界面において低圧を維持することによって、前記ラベルを適所に保持する、請求項27に記載のシステム。
【請求項28】
前記ベローズは、回転可能な支持体上に載置され、ラベルを第1の位置で取得し、前記ラベルを前記光ビームアレイに露出するように、前記光リレーの光軸に沿って第2の軸方向位置に回転させられる、請求項28に記載のシステム。
【請求項29】
前記ベローズはさらに、前記ラベルを品目に貼付するように、第3の位置に回転させられ、かつ半径方向に延在するように適合される、請求項29に記載のシステム。
【請求項30】
前記画像は、焦点深度を有し、前記ラベルの軸方向位置は、既知の変化を有し、前記画像の前記焦点深度は、前記ラベルの前記軸方向位置の前記変化と少なくとも同じくらい大きくなるように選択される、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記光リレーは、光軸を有し、前記ラベルを位置付けるための前記装置は、前記ラベルが、前記光ビームに露出されている間に、前記光軸を通して移動させるように適合される、請求項27に記載のシステム。
【請求項32】
前記光ビームは、前記光軸に垂直な第1の軸に沿って直線状に整合され、前記ラベリング装置は、前記ラベルが前記光ビームに露出されている間に、前記第1の軸および前記光軸の双方に垂直な第2の軸に沿って前記光軸を通して前記ラベルを移動させる、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記光源は、前記ラベルが前記光軸を通過する時に該ラベル上に書き込まれる前記パターンがバーコードであるように調整される、請求項33に記載のシステム。
【請求項34】
前記光源は、レーザ波長で動作可能なダイオードレーザであり、前記ラベルは、裏層が前記レーザ波長において半透明である材料を含む、3層構造を有し、中間層は、レーザ波長における光を吸収し、かつ光エネルギーを熱に変換し、表の感熱層は、前記中間層が前記半透明材料を通って透過した光によって照らされた時に、前記照らされた場所で、前記中間層によって生じた熱に反応して色が変わる、請求項27に記載のシステム。
【請求項35】
前記光ビームは、レーザビームであり、該レーザビームのそれぞれは、前記レンズアレイに対してある距離を置いて位置する、ウエストを有し、前記光リレーは、隣接するビームウエストの画像が選択した量だけ重複する位置に配置される、請求項27に記載のシステム。
【請求項36】
前記拡大画像の拡大率は、分数割合である、請求項27に記載のシステム。
【請求項37】
情報を感光性ラベル上に書き込むためのシステムであって、
光ビームアレイを生成する、光源のソースアレイと、
前記光ビームを画像面に向かって方向付けるための、前記光源に対応するレンズアレイと、
前記感光性ラベルを画像面に位置付けるための、ラベリング装置と、
少なくとも1つの倍率がある反射面を備え、前記レンズの前記光軸に実質的に平行な光軸を有し、前記光ビームの拡大画像を前記感光性ラベル上に生成し、それによって、その上にパターンを書き込むように、前記ソースアレイと前記ラベリング装置との間に配置される、光リレーと、
を備える、のシステム。
【請求項38】
感光性ラベルを位置付けるための前記装置は、ベローズ先端部を有するベローズを備え、前記ベローズは、前記ベローズ先端と前記ラベルとの間の界面において低圧を維持することによって、前記ラベルを適所に保持する、請求項38に記載のシステム。
【請求項39】
前記ベローズは、回転可能な支持体上に載置され、ラベルを第1の位置で所得し、前記ラベルを前記光ビームアレイに露出するように、前記光リレーの光軸に沿って第2の軸方向位置に回転させられる、請求項39に記載のシステム。
【請求項40】
前記ベローズはさらに、前記ラベルを品目に貼付するように、第3の位置に回転させられ、かつ半径方向に延在するように適合される、請求項40に記載のシステム。
【請求項41】
前記光ビームは、前記光軸に垂直な第1の軸に沿って直線状に整合され、前記ラベリング装置は、前記ラベルが前記光ビームに露出されている間に、前記第1の軸および前記光軸の双方に垂直な第2の軸に沿って前記光軸を通して前記ラベルを移動させる、請求項38に記載のシステム。
【請求項42】
前記光源は、前記ラベルが前記光軸を通過する時に前記ラベル上に書き込まれる前記パターンがバーコードであるように調整される、請求項38に記載のシステム。
【請求項43】
前記光源は、レーザ波長で動作可能なダイオードレーザであり、前記ラベルは、裏層が前記レーザ波長において半透明である材料を含む、3層構造を有し、中間層は、レーザ波長における光を吸収し、かつ光エネルギーを熱に変換し、表の感熱層は、前記中間層が前記半透明材料を通って透過した光によって照らされた時に、前記照らされた場所で、前記中間層によって生じた熱に反応して色が変わる、請求項38に記載のシステム。
【請求項44】
前記光源は、レーザビームである、請求項38に記載のシステム。
【請求項45】
結像方法であって、
複数の光源を提供することと、
対応する複数の平行光ビームを生成するように、前記光源からの光を平行にすることと、
各画像が所定の焦点深度および最小スポットサイズを有する、前記複数の光ビームの画像を画像面において無限焦点的に生成することと、
を含む、方法。
【請求項46】
前記光源は、実質的に点状の構造を有し、そこから生成される前記平行ビームは、前記画像面において選択した量だけ重複させられる、請求項46に記載の方法。
【請求項47】
前記画像を分数割合の量だけ拡大することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項48】
それらの個々の出力を選択的に変化させるように、前記光源を調整することをさらに含む、請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記光ビームを通して、直線アレイの前記軸に垂直な方向に標的が移動している間に、前記光源を調整することによって2次元パターンを生成できるようにする、前記直線アレイの中に前記光源を配設することをさらに含む、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
結像方法であって、
複数の光源を提供することと、
対応する複数の平行光ビームを生成するように、前記光源からの光を平行にすることと、
前記複数の光ビームの画像を画像面において反射的に生成することと、
を含む、方法。
【請求項51】
画像を反射的に生成することは、前記複数の光ビームを、複数の倍率がある表面から連続して反射させることを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項52】
前記画像を拡大することをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項53】
それらの個々の出力を選択的に変化させるように前記光源を調整することをさらに含む、請求項51に記載の方法。
【請求項54】
前記光ビームを通して、直線アレイの前記軸に垂直な方向に標的を移動させている間に、直線アレイ状の前記光源を調整することによって2次元パターンを生成できるようにする、前記直線アレイ状に前記光源を配設することをさらに含む、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記光源は、レーザ光源である、請求項51に記載の方法。
【請求項56】
結像方法であって、
それぞれの出力を有する、複数のレーザ光源を提供することと、
前記出力の複数のそれぞれの画像を選択位置において別々に生成することと、
前記画像面における前記複数の出力が選択されたぼやけ基準を満たす、前記出力の単一の画像を画像面において無限焦点的に生成することと、
を含む、方法。
【請求項57】
情報を感光性ラベルに書き込む方法であって、
前記感光性ラベルを選択位置に配置することと、
光源アレイを提供することと、
前記光源から複数のそれぞれの光のビームを生成することと、
前記ラベルを露出し、それによってパターンをその上に書き込むように、前記複数のそれぞれの光のビームを前記ラベル上に無限焦点的に結像することと、
を含む、方法。
【請求項58】
情報を感光性ラベルに書き込む方法であって、
前記感光性ラベルを選択位置に配置することと、
光源アレイを提供することと、
前記光源から複数のそれぞれの光のビームを生成することと、
前記ラベルを露出し、それによってパターンを書き込むように、前記複数のそれぞれの光のビームを前記ラベル上に反射的に結像することと、
を含む、方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公表番号】特表2012−528748(P2012−528748A)
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513917(P2012−513917)
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/046184
【国際公開番号】WO2010/141017
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(506297577)シンクレア システムズ インターナショナル エルエルシー (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年6月3日(2009.6.3)
【国際出願番号】PCT/US2009/046184
【国際公開番号】WO2010/141017
【国際公開日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【出願人】(506297577)シンクレア システムズ インターナショナル エルエルシー (4)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]