説明

光学系ユニット、光学系システム、撮影装置及び光学装置

【課題】 安価な製造コストで組み立てが容易で、かつ、設計を簡素化にするうえで有利であり、複数のレンズ群の位置ずれ等を抑えて精度のよい撮像装置を提供する。
【解決手段】 光学系システム18は、第1レンズ群55及び中空ステッピングモータ57を有する第1レンズユニット23と、第2レンズ群66及び中空ステッピングモータ67を有する第2レンズユニット24とからなるズームレンズを備えている。このズームレンズの背後には、シャッタ羽根71と中空ステッピングモータ76を有するシャッタユニット25と、撮像素子106を保持した撮像ユニット26とが連結されている。これらのユニット23〜26は、共通の形状を有する連結部を前後に有しており、適宜ユニットを選択して組み立てることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数種類の光学系ユニットと、これら光学系ユニットを組み合わせてなる光学系システムと、この光学系システムを利用する撮影装置及び光学装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、撮影レンズや撮像素子からなる撮像装置を内蔵して撮影機能を付与した小型電子機器、例えば携帯電話機が各種販売されている。携帯電話機等の小型電子機器に内蔵される撮像装置は、通常のデジタルカメラと比較して小型であるため、使用することのできるレンズや撮像素子等の構成要素の大きさが制限されていた。このため、撮影機能を備えた小型電子機器をデジタルカメラの代替機器として用いるには、撮影機能や画質等が不十分であり、メモ代わりに画像を得る場合や、携帯電話機等の待ち受け画面用の画像を得る場合などのように、画質を要求されない撮影に用途が限定される場合が多い。
【0003】
これらの点に関して、近年では、高画素の小型CCDや、小型レンズなどが開発されてきており、携帯電話やPDAなどといった小型電子機器を使って撮影される撮影画像の高画質化が急速に進んでいる。残る課題である撮影機能の充実においては、特に、通常のデジタルカメラには標準的に搭載されているオートフォーカス機能やズーム機能をこれらの小型機器に搭載することが望まれている。最近のカメラ付き携帯電話では、光学2倍ズーム機能と、オートフォーカス機能の両方を備えた端末機がある(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
カメラのオートフォーカス機能やズーム機能は、撮像装置内で複数のレンズを光軸に沿う方向に移動させることによって実現される。デジタルカメラやデジタルビデオカメラでは、レンズ駆動方法として、DCモータやステッピングモータなどの回転を利用する方法や、圧電素子の圧縮伸長を利用する方法などが知られている。これらの方法を携帯電話のような小型機器に適用する場合は、装置の小型化、およびレンズの移動制御の精度などの点から、レンズが保持されたレンズ鏡胴の外周を取り囲む円筒形状の中空ロータを、その中空ロータの外周を取り囲むステータにパルス電流を与えてレンズを駆動させる中空ステッピングモータ用いる方法が好ましいと考えられている。この中空ステッピングモータを適用したレンズ駆動方法として、例えば、レンズユニット(固定筒)の中でレンズ群を光軸方向に進退させる方法(例えば、特許文献1参照)が提案されている。
【0005】
また、デジタルカメラでは、異なる変倍率のズームレンズや、異なる画素数の撮像素子等を組み合わせて製品を多様化させている。しかし、ズームレンズや撮像素子の取り付け部等は、各デジタルカメラで専用設計しているため、他のデジタルカメラでは使用することができず、コストアップの要因の一つとなっていた。これを解決するために、撮影レンズと撮像素子とからレンズユニットを構成し、取り付けるレンズユニットを選択することによって、性能を変更できるようにしたデジタルカメラが発明されている(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開昭56−147132号公報
【特許文献2】特開2002−077739号公報
【非特許文献1】”V602SH”、[online]、シャープ株式会社、[平成16年9月24日検索]、インターネット<URL;http://www.sharp.co.jp/products/v602sh/index.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、小型電子機器の撮像装置にズーム機能やオートフォーカス機能を搭載すると部品点数が多くなる等の理由でカメラユニットとして組み立てが難しく、製造コストが高くなるという問題があった。また、複数のレンズ群の位置ずれ等を抑えて精度よく複数のレンズ群の光軸を合うように調整することが難しいという問題もあった。また、特許文献2記載の発明では、レンズと撮像素子とを組み合わせているため、製品を多様化できる範囲が狭いという問題があった。
【0007】
本発明は上記背景を考慮してなされたもので、安価な製造コストで組み立てが容易で、且つ、設計を簡素化にするうえで有利であり、複数のレンズ群の位置ずれ等を抑えて精度のよい撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の光学系ユニットは、光軸方向に沿う前端に設けられた第1の連結部と、光軸方向に沿う後端に設けられ第1の連結部と連結可能な形状を有する第2の連結部とを備えた筐体と、この筐体内に組み込まれた光学系部品と、第1の連結部の近傍に配置された第1の接続端子と、第2の連結部の近傍に配置され、該第2の連結部に第1の連結部が連結されたときに第1の接続端子と電気的に接続される第2の接続端子とから構成した。
【0009】
また、別の構成の光学系ユニットは、光軸方向に沿う前端に設けられた第1の連結部と、光軸方向に沿う後端に設けられ第1の連結部と連結可能な形状を有する第2の連結部とを備えた筐体と、この筐体内に組み込まれた光学系部品と、前記筐体から引き出され、電気信号の授受に用いられる信号線とから構成した。
【0010】
また、光学系部品として、レンズ群と、このレンズ群を光軸方向に移動させるレンズ駆動機構と、このレンズ駆動機構を駆動するアクチュエータとを用い、光学系ユニットとしてレンズユニットを構成した。
【0011】
また、光学系部品として、量を調整する光量調整手段を用い、光学系ユニットとして光量調整ユニットを構成した。
【0012】
また、光量調整手段として、光軸に直交する面上に配置されて絞り開口を形成する絞り羽根と、この絞り羽根を撮影光軸に直交する方向で移動させて絞り開口の大きさを変化させる絞り駆動機構と、この絞り駆動機構を駆動するアクチュエータとを用い、光量調整ユニットとして絞りユニットを構成した。
【0013】
また、光量調整手段として、光軸に直交する面上に配置されて撮影開口を開閉するシャッタ羽根と、このシャッタ羽根を撮影光軸に直交する方向で移動させて撮影開口を開閉させるシャッタ駆動機構と、このシャッタ駆動機構を駆動するアクチュエータとを用い、光量調整ユニットとしてシャッタユニットを構成した。なお、このシャッタユニットに絞り機能を設けてもよい。
【0014】
また、光学系部品として、撮像光軸に直交するように撮像面が配置された撮像素子を用い、光学系ユニットとして撮像ユニットを構成した。
【0015】
また、上記光学系ユニットに用いられるアクチュエータを、筐体の内側に設けられて磁場を形成する円筒形状のステータと、前記円筒形状と同軸の円筒形状を有し、前記ステータによって形成された磁場によって前記ステータに対して回転駆動するロータとから構成した。
【0016】
更に、第1の連結部と第2の連結部とによって光軸方向に連結され、各第1の接続端子と第2の接続端子とが電気的に接続された複数の光学系ユニットと、これらの光学系ユニットを制御する制御手段とから光学系システムを構成した。この光学系システムは、撮影装置や光学装置等に用いることができる。
【0017】
更に、光学系システムに対し、光学系部品を制御する制御手段を設けた。また、この制御手段は、第1及び第2の接続端子、または信号線を通して各光学系システムに対して個別に制御信号を入力し、光学系部品を制御するようにした。
【0018】
また、光学系システムとして、光軸方向に連結される複数の光学系ユニットからなり、少なくとも一つの前記光学系ユニットは、レンズ群と、レンズ駆動源と、光軸方向の前端に設けられた第1の連結部と、後端に設けられ第1の連結部と連結可能な形状を有する第2の連結部とを備え、この第1の連結部及び第2の連結部の形状を他の光学系ユニットの第1の連結部及び第2の連結部の形状と共通にした。
【0019】
また、複数の光学系ユニットの内、少なくとも一つの光学系ユニットに、光量を調整する光量調整手段を備えた。
【0020】
更に、複数の光学系ユニットの内、少なくとも一つの光学系ユニットに、撮像素子を備えた。
【0021】
また、複数の光学系ユニットの内、少なくとも一つの光学系ユニットに、手振れ防止手段を備えた。
【0022】
また、レンズ駆動源として、圧電素子またはモータを用いた。
【0023】
また、光学系ユニットが取り付けられる部品に、前記連結部と嵌合する連結部を備えた。
【0024】
また、本発明の光学系ユニットは、光軸方向に連結される光学系ユニットであって、少なくとも光学系部品と、この光学系部品を駆動する駆動源と、光軸方向の前端に設けられた第1の連結部と、後端に設けられ第1の連結部と連結可能な形状を有する第2の連結部とを備え、この第1の連結部及び第2の連結部の形状を他の光学系ユニットの第1の連結部及び第2の連結部の形状と共通にした。
【0025】
また、複数の光学系部品は、レンズ群を備えた光学系部品、光量を調整する光量調整手段を備えた光学系部品、撮像素子を備えた光学系部品、手振れ防止手段を備えた光学系部品の内、いずれか一つの光学系部品を含むようにした。
【0026】
また、駆動源として、圧電素子またはモータを用いた。また、レンズ群を駆動する駆動源として、磁場を形成する円筒形状のステータと、前記円筒形状と同軸の円筒形状を有し、前記ステータによって形成された磁場によって前記ステータに対して回転駆動するローラと、前記ロータの更に内側に位置し、前記レンズ群を保持し、前記レンズ群の光軸が前記円筒形状の軸に沿うように保持するレンズ枠と、前記ロータの回転駆動による力の方向を前記光軸に沿う方向へ変換して前記レンズホルダに伝達する変換機構とを用いた。
【0027】
更に、光学系ユニットが取り付けられる部品に、前記連結部と嵌合する連結部を備えた。
【0028】
また、本発明の撮影装置は、光軸方向に連結される複数の光学系ユニットからなり、少なくとも一つの前記光学系ユニットは、レンズ群と、レンズ駆動源と、光軸方向の前端に設けられた第1の連結部と、後端に設けられ第1の連結部と連結可能な形状を有する第2の連結部とを備え、この第1の連結部及び第2の連結部の形状を他の光学系ユニットの第1の連結部及び第2の連結部の形状と共通にした。
【0029】
更に、レンズ群及びレンズ駆動源は、前後に連結部を備えた筐体に組み込むようにした。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、各光学系ユニットまたはレンズユニットを簡単に精度良く組み合わせることができる。また、各光学系ユニットまたはレンズユニットを取捨選択して組み合わせることにより、多様な機能の光学系システム、撮影装置及び光学装置等を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
本発明に係るカメラ付き携帯電話の実施形態を以下に詳述する。本発明にかかわる実施形態のカメラ付き携帯電話は、図1(A),(B)に示すように、縦長の箱状の筐体からなる電話本体1で構成され、携帯電話としての機能を有する電話部と、デジタルカメラとしての機能を有するカメラ部とを備えている。
【0032】
電話本体1の正面の中央部上方には、通信情報や画像を表示する液晶ディスプレイ(表示手段)2が配置される。電話本体1の背面の上方には、カメラ部の一部を構成する撮像部3が配置される。また、電話本体1は、電池パックを取り出しするための取り出し蓋11を備えている。撮像部3の詳細は後述するが、被写体光を結像する撮像レンズと、この撮像レンズによって結像された画像を撮像する撮像素子とを備えている。この撮像素子で撮像された被写体の映像が液晶ディスプレイ2に表示される。
【0033】
電話本体1には、液晶ディスプレイ2の下方に電話番号、文字、画像データの指定・選択を実行するボタン群4が配置されている。ボタン群4の下方には、電話の受話器の一部を構成するマイク5が配置されている。また、液晶ディスプレイ2の下方の右側のボタン10は、撮影モード機能の起動および停止を入力する撮影モードボタン10である。
【0034】
撮影モードボタン10により、撮影モードが起動されると、撮像部3を含むカメラ部が動作を開始し、撮像素子で撮像された被写体の映像が液晶ディスプレイ2に表示される。撮影モード中は、液晶ディスプレイ2の下方中央の十字キー8の左右のボタンが、ズーム倍率(光学ズーム、電子ズーム含む)を変更するボタンとして機能する。十字キー8の右ボタンを押すことにより、ズーム倍率を上げ、十字キー8の左ボタンを押すことによりズーム倍率を下げることができる。また、液晶ディスプレイ2の下方中央の十字キー8の中央に配置されているボタンは、撮影モード中、デジタルカメラで被写体を撮影するためのレリーズボタン9となる。
【0035】
また、液晶ディスプレイ2の上方には、電話の受話器の一部を構成するスピーカ6が配置されている。さらに、電話本体1の上面には、公衆回線と無線通信するためのアンテナ7が設けられている。なお、液晶ディスプレイ2は、撮影モード下で、ビューファインダとして使用され、撮像素子からの撮像信号に基づいて被写体確認用のスルー画像を表示する。
【0036】
このカメラ付き携帯電話を使用して被写体を撮影するに際しては、電話本体1の背面に設けられた撮影部3を被写体に向けることにより、撮像素子で撮像された被写体の映像が液晶ディスプレイ2に表示され、その液晶ディスプレイ2に表示された映像を確認した上で、電話本体1の前面に設けられたレリーズボタン9を押すことにより被写体を撮影することができる。さらに、電話本体1は、撮影を行う撮影モード以外に撮影済みの画像を再生表示する再生モードを備える。
【0037】
また、電話本体1は、外部のメモリーカード13を差し込める挿入部12を備え、メモリーカード13が電話本体1と接続され、再生モード下において、メモリーカード13に記録された撮影画像データを再生画像として液晶ディスプレイ2に表示することができる。
【0038】
図2は、撮像部3の断面図である。撮像部3には、被写体光が通過する開口16と、この開口16を保護する透明板17と、開口16に対面して配置された光学系システム18とが設けられている。光学系システム18は、カメラ部の各種回路が設けられたプリント基板19に取り付けられた台座部20に保持され、かつプリント基板19上の回路に電気的に接続されている。
【0039】
図3に連結した状態を、図4及び図5に分解した状態を示すように、光学系システム18は、円筒形状をした複数の光学系ユニット23〜26から構成されており、各光学系ユニット23〜26は、撮像光軸27に沿って連結されて光学系システム18を構成する。各光学系ユニットは、例えば、先端側から、第1レンズユニット23、第2レンズユニット24、絞り機能付きシャッタユニット(以下、シャッタユニットと省略する)25、撮像ユニット26となっている。
【0040】
各ユニット23〜26の撮像光軸27に沿う前端及び後端には、一対の切欠30を有する第1連結部31〜34と、この第1連結部31〜34の切欠30に係合される一対の突起35を有する第2連結部36〜39とがそれぞれ形成されている。各ユニット23〜26の第1連結部31〜34、及び第2連結部36〜39は同形状であるため、撮像光軸27方向で任意に順番を入れ換えて連結することもできる。各ユニット23〜26を連結する際には、後方に配置される光学系ユニットの前端に設けられた第1連結部に、前方に配置される光学系ユニットの第2連結部を嵌合させ、前方の光学系ユニットを撮像光軸27の回りで回動させる。これにより、突起35が切欠30に対面しない位置にずれ、二つの光学系ユニットがしっかりと連結される。
【0041】
また、各ユニット23〜26の前端及び後端には、複数の接点を有する第1接続端子42〜45と第2接続端子47〜50とが設けられている。これらの接続端子42〜50は、各光学系ユニット23〜26が第1連結部31〜34及び第2連結部36〜39で連結された際に電気的に接続される。これらの接続端子42〜50は、各光学系ユニット23〜26を制御する際の制御信号の伝達に利用される。なお、後端の撮像ユニット26は、第2連結部39により、図2に示すプリント基板19の台座部20に連結されるが、この連結時に第2接続端子50によって台座部20を介してプリント基板19に電気的に接続sされる。
【0042】
第1レンズユニット23及び第2レンズユニット24は、ズームレンズを構成する。光学系システム18の断面図である図6に示すように、第1レンズユニット23は、第一固定筒54と、第一レンズ群55を保持した第一レンズ枠56とを備え、第一固定筒54は、第一レンズ枠56を光軸27方向に進退自在に保持している。また、この第一固定筒54は、第一レンズ枠56を光軸方向に移動させる中空ステッピングモータ57を内蔵している。
【0043】
中空ステッピングモータ57は、プラスチック材料からなる第一固定筒54内に磁場を形成する円筒形状の第一ステータ60と、この第一ステータ60と同軸の円筒形状を有し、第一ステータ60によって形成された磁場によって第一ステータ640対して回転駆動する第一ロータ61とを備える。また、第一ロータ61の内側には、第一レンズ群55の光軸が第一ロータ61の軸に沿うように保持する第一レンズ枠56を備える。
【0044】
第一レンズ枠56は、第一レンズ群55を保持する。また、第一レンズ枠56の一部と第一ロータ61の一部は、接着剤にて固着されている。なお、第一ロータ61と第一ステータ60と対面しないところで、第一レンズ枠56と第一ロータ61が固着されていることが好ましい。また、第一レンズ枠56は、第一レンズ枠56の外側に雄ヘリコイド56aを備えている。第一ヘリコイド56aは、第一ロータ61の回転駆動による力の方向を第一レンズ群55の光軸に沿う方向へ変換するための機構であり、第一固定筒56に固定されている。また、第一ヘリコイド筒63は、雄ヘリコイド63aが内周に形成される。この雄ヘリコイド63aは、第一レンズ枠56の雄ヘリコイド56aと噛み合う螺旋溝である。
【0045】
この第一ロータ61の回転によって第一レンズ枠56も第一ロータ61と一体に回転し、この回転が第一レンズ枠56の雄ヘリコイド56aを介して第一ヘリコイド筒63の雄ヘリコイド63aに伝達され、第一レンズ枠56を回転させながら光軸方向に移動することができる。すなわち、この変換機構は、第一ロータ61の回転により第一レンズ群55を光軸方向に進退する機構となっている。
【0046】
第2レンズユニット24は、組み込まれている第2レンズ群66が異なっている以外は、第1レンズユニット23と同じ構成であり、中空ステッピングモータ67を備えている。第1レンズユニット23と第2レンズユニット24とは、撮像時にそれぞれ別々に中空ステッピングモータ57、67でレンズ群55,66が移動されることによって、2群ズームレンズを構成する。なお、レンズユニットを3段、または4段と連結させて3群ズームレンズや4群ズームレンズを構成することも簡単に行なうことができる。
【0047】
シャッタユニット25は、図7(A),(B)及び図8に示すように、ユニット25内で回転される回転円板70と、この回転円板70の上で回動される4枚のシャッタ羽根71〜74とから構成されている。このシャッタユニット25も、詳しくは説明しないが、第1レンズユニット23と同構成の中空ステッピングモータ76によって駆動される。
【0048】
シャッタユニット25の第2連結部38が設けられたユニット基部78には、開放絞り開口79が設けられている。回転円板70には、この開放絞り開口79よりも大径の開口80と、ユニット基部78の前面に立設された4本の基準ピン81〜84が挿通される円弧形状の長穴85〜88と、4枚のシャッタ羽根71〜74をリンクさせる4本のリンクピン90〜93と、中空ステッピングモータ76のロータの一部が係合される突出部95とが設けられている。各シャッタ羽根71〜74は、ユニット基部78の基準ピン81〜84に回転自在に支持されている。また、各シャッタ羽根71〜74には、回転円板70のリンクピン90〜93が挿入される円弧形状の長穴97〜100を備えている。
【0049】
中空ステッピングモータ76によって、回転円板70が図7(A)に示す位置にあるときには、各シャッタ羽根71〜74は長穴97〜100がリンクピン90〜93によって押され、開放絞り開口79を完全に塞ぐ閉じ位置にセットされる。これとは逆に、同図(B)に示すように、回転円板70が中空ステッピングモータ76によって図中反時計方向に回転すると、リンクピン90〜93と長穴97〜100とによって各シャッタ羽根71〜74も反時計方向に回転され、開放絞り開口79が全開される。
【0050】
また、図8に示すように、中空ステッピングモータ76が途中の回転位置で回転円板70を停止させると、4枚のシャッタ羽根71〜74によって小径の絞り開口103が形成され、撮像と同時に撮像光量を制限することができる。
【0051】
撮像ユニット26は、内部にCCDやCMOS等の撮像素子106を備え、その前方には、スペーサー107、フィルタ108、規制枠109等が組み込まれている。なお、撮像ユニット26以降に被写体光を通過させる必要はないため、撮像ユニット26の第2連結部39には開口が設けられていない。
【0052】
次に、本発明に係るカメラ付き携帯電話のカメラ部120の電気的構成について、図9のブロック図を用いて説明する。システムコントローラ121は、例えばマイクロコンピュータであり、CPU122,ROM123,RAM124を備え、CPU122はレリーズボタン9から入力される操作信号に応じて、カメラ部120の各部を制御する。ROM123には、CPU122によって実行される制御プログラムが格納されており、この制御プログラムには、動作モードの切り替えを行うモード制御プログラムが含まれている。RAM124は、CPU122が制御プログラムを実行する際の作業用メモリである。
【0053】
第1レンズユニット23、第2レンズユニット24、シャッタユニット25の各中空ステッピングモータ57、67、76は、モータドライバ127によって駆動される。このモータドライバ127は、システムコントローラ121によって制御される。モータドライバ127の駆動信号は、各ユニット23〜26間で接続された接続端子を通して、所定のユニットの中空ステッピングモータに入力される。
【0054】
第1レンズユニット23、第2レンズユニット24、シャッタユニット25、撮像ユニット26には、それぞれのユニットの種類を表すデータが記憶されたメモリ130〜133が内蔵されている。システムコントローラ121は、カメラ付き携帯電話機が撮影モードにセットされたときに、ユニット識別回路135によって各ユニット23〜26のメモリ131〜133からデータを読み出し、接続されているユニットの種類と、光軸方向での連結位置を特定する。そして、ROM123に記憶されている動作プログラムの中から、その光学系ユニットの組み合わせに用いられる動作プログラムを読み出し、この動作プログラムに基づいて各ユニットを制御する。
【0055】
撮像ユニット26の撮像素子106は、第1レンズ群55,第2レンズ群66を通過してその受光面に結像された被写体光を撮像し、アナログの撮像信号を出力する。シャッタユニット25は、前述のレリーズボタン9の操作に応じてシャッタレリーズ動作を行ない、その際に絞りも調整する。撮像素子106は、タイミングジェネレータ(TG)137から入力されるタイミング信号(クロックパルス)に基づいて動作を行なう。これら、システムコントローラ121、モータドライバ127、ユニット識別回路135、TG137等が、各光学系ユニットを制御する制御手段として機能する。
【0056】
撮像素子106から出力されたアナログの撮像信号は、CDS/AMP回路139に入力される。CDS/AMP回路139は、相関二重サンプリング回路(CDS)と、増幅器(AMP)とからなる。CDSは、撮像素子106のアナログ信号からR、 G、 Bの画像データを生成し、AMPは、CDSによって生成されたR、 G、 Bの画像データを増幅する。この後にA/D変換器(A/D)140によってアナログのR、G、Bの画像データがデジタルのR、G、Bの画像データに変換される。画像入力コントローラ140は、システムコントローラ121に接続され、CPU122の制御命令に応じて撮像素子106、CDS/AMP回路139、A/D変換器140を制御する。
【0057】
画像信号処理回路143は、デジタルのR、G、Bの画像データに対して、階調変換、ホワイトバランス補正、γ補正処理などの各種画像処理と、YC変換処理とを施す。撮影モード下で撮影処理が実行される前には、画像信号処理回路143に入力された画像データは、簡易な画像処理とYC変換処理とが施されてVRAM144に一時的に書き込まれる。ビデオエンコーダ145は、VRAM144に書き込まれた画像データをコンポジット信号に変換し、液晶ディスプレイ2にスルー画像として表示する。一方、撮影処理が実行されたときには、画像信号処理回路143に入力された画像データは、本格的な画像処理とYC変換処理とが施され、SDRAM146に撮影画像データとして記録される。
【0058】
圧縮伸張回路148は、撮影モード下でSDRAM149に記録された撮影画像データを所定の圧縮形式(例えばJPEG形式)で圧縮して画像ファイルを生成する。この圧縮された画像ファイルがメディアコントローラ150によってメモリーカード13に記録される。また、圧縮伸長回路148は、再生モード下で、メディアコントローラ150によってメモリーカード13から読み出された画像ファイルを伸張処理し、液晶ディスプレイ2に再生画像として表示する。
【0059】
バス152には、画像データの輝度から露出値とホワイトバランス値とを算出するAE/AWB検出回路153と、画像データのコントラストから第2レンズ群66のピント位置を算出するAF検出回路154とが接続されている。各検出回路153、154は、撮影モード下でレリーズボタン9が半押し操作されたことに応答し、バス152を介してCPU122に検出結果を入力する。CPU122は、各検出回路153、154から入力された検出結果に基づいて、露出値、ホワイトバランス、焦点距離を算出する。システムコントローラ121は、この算出結果に基づいてモータドライバ127で第1レンズユニット23、第2レンズユニット24、シャッタユニット25の各中空ステッピングモータ57,67,76を個別に駆動制御する。また、撮像ユニット26も同様に、システムコントローラ121で個別に制御される。
【0060】
第1レンズユニット23、第2レンズユニット24の中空ステッピングモータ57,67が回転すると、各ユニットのレンズ群55,66が光軸方向に移動され、焦点合わせが実施される。また、シャッタユニット25の中空ステッピングモータ76が回転すると、回転円板70の回転によって各シャッタ羽根71〜74が揺動され、開放絞り開口79の一部または全部が開放される。
【0061】
カメラ部120は、レリーズボタン9が全押し操作されたことに応答して撮影処理を実行する。すなわち、レリーズボタン9が全押しされると、これに応答して撮像素子106からの撮像信号から得られた撮影画像データを予備記憶手段としてのSDRAM146に記憶する撮影処理を実行する。この撮影処理の後にSDRAM146に記録された撮影画像データをプレビュー再生画像として液晶ディスプレイ2に表示する。撮影処理では、撮像素子106からの撮像信号から得られた画像データをメモリーカード13に記録する。
【0062】
本発明のカメラ部120の動作について説明する。図10のフローチャートに示すように、本発明に係るカメラ付き携帯電話1自体の電源をONにした状態で、撮影モードボタン10を押し撮影モードを起動させる。撮影モードが起動されると、システムコントローラ121はユニット識別回路135によって各光学系ユニット23〜26のメモリ130〜133からデータを読み出して各光学系ユニット23〜26の種類を識別する。そして、その種類に応じた動作プログラムをROM123から読み出す。システムコントローラ121は、撮像素子106に撮像を行なわせ、撮像された被写体の映像を液晶ディスプレイ2にスルー表示する。
【0063】
撮影モード下で、十字キー8の右ボタン又は左ボタンの一方のボタンが押されると、CPU122は、それに応答して、光学ズーム倍率を可変する信号をモータドライバ127へ送信する。なお、本発明の撮像装置では、第一レンズユニット23,第二レンズユニット24の各レンズ群55,56別々に移動して光学ズームの倍率を変えることになるが、これらの移動量データは、光学系ユニットの種類に合せてROM123から読み出した動作プログラムに用意されている。
【0064】
例えば、十字キー8の右ボタンを押すと、CPU122から光学ズームの倍率を上げる信号がモータドライバ127へ送られ、モータドライバ127は、CPU122からの命令に応じて駆動信号を第1レンズユニット23と第2レンズユニット24に送信する。これにより、各レンズユニット23,24の中空ステッピングモータ57,67が回転して第一レンズ群55と第二レンズ群66とを別々に光軸方向に進退させ、光学レンズの倍率を上げることができる。同様に、十字キー8の左ボタンを押すと、ズーム倍率を下げることができる。
【0065】
光学ズームの倍率決定後、被写体を撮影するためのレリーズボタン9を半押し操作すると、それに応答して、自動露出設定(AE制御)、自動ホワイトバランス調整(AWB制御)、ピント合わせ(AF制御)の各処理が実行される。レリーズボタン9の半押し操作に伴い、CPU122からAF検出回路154に応答信号が送られ、AF検出回路154は、コントラストAF制御を行なうようにCPU122に応答信号を送る。CPU122は、その応答信号に従ってモータドライバ127に応答信号を送信する。この応答信号に従ってモータドライバ127は、第2レンズユニット24の中空ステッピングモータ67を駆動させ第二レンズ群66を進退させる。第2レンズ群66を進退させて撮像素子106のコントラスト信号が一番高いところをサーチし、一番コントラストが高いところに、第2レンズ群66を移動させてピント合わせが完了する。
【0066】
この半押し操作に引き続きレリーズボタン9を全押しすると、それに応答してシャッタユニットが動作して撮影処理を実行する。すなわち、レリーズボタン9が全押しされると、シャッタユニット25の回転円板70が回転してシャッタ羽根71〜74が開放し、撮像素子106に撮像が行なわれる。これに応答して撮像素子106からの撮像信号から得られた撮影画像データを予備記憶手段としてのSDRAM146に記憶する撮影処理を実行する。この撮影処理の後にSDRAM146に記録された撮影画像データをプレビュー再生画像として液晶ディスプレイ2に表示される。撮影処理では、撮像素子106からの撮像信号から得られた撮影画像データをメモリーカード13に記録される。
【0067】
なお、上記実施形態では、各光学系ユニットの第1接続端子と第2接続端子とによって各光学系ユニットをシステムコントローラ等に接続していたが、図11に示すように、第1レンズユニット160、第2レンズユニット161、シャッタユニット162、撮像ユニット163の各光学系ユニットに、外部に引き出される信号線を設けておき、この信号線とプリント基板165との間を各フレキシブルプリント基板166〜169等で個別に接続してもよい。なお、各光学系ユニット160〜163を個別にプリント基板165に接続すると、各光学系ユニットの光軸方向での位置を特定することができない。そのため、例えばプリント基板165のフレキシブルプリント基板166〜169が取り付けられる位置に応じて、光軸方向の取り付け位置を特定するようにしてもよい。この場合、フレキシブルプリント基板の接続間違いが発生する可能性があるが、フレキシブルプリント基板の長さを変える等して、接続可能な位置を限定すればよい。
【0068】
更に、光学系ユニットとして、レンズユニット、シャッタユニット、撮像ユニット等を説明したが、図12に示すように、振動等を検知して、モータ172の駆動により手振れを補正する手振れ防止部173を備えた手振れ防止ユニット174を光学系ユニットとして用いることもできる。更に、上記各実施形態では、各光学系ユニットのアクチュエータとして中空ステッピングモータを用いたが、通常のステッピングモータを用いてもよい。また、図13のレンズユニット180に示すように、入力された電圧に応じて機械的動作を行なう圧電素子181をアクチュエータとして組み込んでもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、絞り機能付きシャッタユニットを用いたが、絞りユニットとシャッタユニットとを別々に使用してもよい。また、光学系ユニットとしては、上述した以外に、フィルタを挿脱するフィルタユニット等、各種のものを用いることができる。更に、カメラ付き携帯電話機を例に説明したが、通常のデジタルカメラや、銀塩カメラ、ビデオカメラ等の各種カメラに用いることもできる。
【0070】
また、図14に示すように、例えば第1〜第3のレンズユニット190〜192を接続した3群構成の光学系システム193と、ダイクロイックプリズム194、LCD等の透過型画像表示器195、投映ランプ196等を用いて、プロジェクタ197を構成することも簡単に実施することができる。同様に、写真やプリント基板、半導体装置等に用いられる露光装置等の各種光学装置にも利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】カメラ付き携帯電話機の外観形状を示す斜視図である。
【図2】撮像部の断面図である。
【図3】光学系システムの外観斜視図である。
【図4】各光学系ユニットの前面形状を示す外観斜視図である。
【図5】各光学系ユニットの背面形状を示す外観斜視図である。
【図6】光学系システムの断面図である。
【図7】シャッタユニットの閉じ状態及び開放状態を示す動作説明図である。
【図8】シャッタユニットの絞り調整状態を示す動作説明図である。
【図9】カメラ部の構成を示すブロック図である。
【図10】光学系ユニットの識別手順を示すフローチャートである。
【図11】本発明の別の実施形態を用いた撮像部の断面図である。
【図12】手振れ防止ユニットの一例を示すブロック図である。
【図13】圧電素子を用いたレンズユニットの一例を示すブロック図である。
【図14】本発明の光学系ユニット及び光学系システムを用いたプロジェクタの一例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0072】
1 カメラ付き携帯電話機
3 撮像部
18 光学系システム
23 第1レンズユニット
24 第2レンズユニット
25 シャッタユニット
26 撮像ユニット
31〜34 第1連結部
36〜39 第2連結部
42〜45 第1接続端子
47〜50 第2接続端子
55 第1レンズ群
57,67,76 中空ステッピングモータ
66 第2レンズ群
71〜74 シャッタ羽根
106 撮像素子
121 システムコントローラ
127 モータドライバ
130〜133 メモリ
135 ユニット識別回路
166〜169 フレキシブルプリント基板
174 手振れ防止ユニット
181 圧電素子
197 プロジェクタ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
光軸方向に沿う前端に設けられた第1の連結部と、光軸方向に沿う後端に設けられ第1の連結部と連結可能な形状を有する第2の連結部とを備えた筐体と、
この筐体内に組み込まれた光学系部品と、
第1の連結部の近傍に配置された第1の接続端子と、
第2の連結部の近傍に配置され、該第2の連結部に第1の連結部が連結されたときに第1の接続端子と電気的に接続される第2の接続端子とを備えた光学系ユニット。
【請求項2】
光軸方向に沿う前端に設けられた第1の連結部と、光軸方向に沿う後端に設けられ第1の連結部と連結可能な形状を有する第2の連結部とを備えた筐体と、
この筐体内に組み込まれた光学系部品と、
前記筐体から引き出され、電気信号の授受に用いられる信号線とを備えた光学系ユニット。
【請求項3】
前記光学系部品は、レンズ群と、このレンズ群を光軸方向に移動させるレンズ駆動機構と、このレンズ駆動機構を駆動するアクチュエータとからなり、レンズユニットであることを特徴とする請求項1または2記載の光学系ユニット。
【請求項4】
前記光学系部品は、光量を調整する光量調整手段であって、光量調整ユニットであることを特徴とする請求項1または2記載の光学系ユニット。
【請求項5】
前記光量調整手段は、光軸に直交する面上に配置されて絞り開口を形成する絞り羽根と、この絞り羽根を撮影光軸に直交する方向で移動させて絞り開口の大きさを変化させる絞り駆動機構と、この絞り駆動機構を駆動するアクチュエータとからなり、絞りユニットであることを特徴とする請求項4記載の光学系ユニット。
【請求項6】
前記光量調整手段は、光軸に直交する面上に配置されて撮影開口を開閉するシャッタ羽根と、このシャッタ羽根を撮影光軸に直交する方向で移動させて撮影開口を開閉させるシャッタ駆動機構と、このシャッタ駆動機構を駆動するアクチュエータとからなり、シャッタユニットであることを特徴とする請求項4記載の光学系ユニット。
【請求項7】
前記シャッタユニットは、撮影開口を開放する際にシャッタ羽根を途中で停止させ、撮影開口の開放面積を変化させる絞り機能を備えていることを特徴とする請求項6記載の光学系ユニット。
【請求項8】
前記光学系部品は、撮像光軸に直交するように撮像面が配置された撮像素子であり、撮像ユニットであることを特徴とする請求項1または2記載の光学系ユニット。
【請求項9】
前記アクチュエータは、筐体の内側に設けられて磁場を形成する円筒形状のステータと、前記円筒形状と同軸の円筒形状を有し、前記ステータによって形成された磁場によって前記ステータに対して回転駆動するロータとからなり、このロータの回転によって光学系部品を駆動することを特徴とする請求項1ないし7いずれか記載の光学系ユニット。
【請求項10】
前記第1の連結部と第2の連結部とによって光軸方向に連結され、前記第1の接続端子と第2の接続端子、または前記各信号線によって電気的に接続された請求項1ないし9いずれか記載の複数の光学系ユニットと、これらの光学系ユニットを制御する制御手段とから構成したことを特徴とする光学系システム。
【請求項11】
請求項10記載の光学系システムを用いたことを特徴とする撮影装置。
【請求項12】
請求項10記載の光学系システムを用いたことを特徴とする光学装置。
【請求項13】
請求項1ないし9いずれか記載の複数の光学系ユニットと、各々の光学系ユニットを個別に制御する制御手段とを含むことを特徴とする光学系システム。
【請求項14】
請求項1、または請求項3ないし9いずれか記載の複数の光学系ユニットと、前記第1及び第2の接続端子を通して制御信号を入力し、各々の光学系ユニットを個別に制御する制御手段とを含むことを特徴とする光学系システム。
【請求項15】
請求項2ないし9いずれか記載の複数の光学系ユニットと、前記信号線を通して制御信号を入力し、各々光学系ユニットを個別に制御する制御手段を含むことを特徴とする光学系システム。
【請求項16】
光軸方向に連結される複数の光学系ユニットからなり、
少なくとも一つの前記光学系ユニットは、レンズ群と、
レンズ駆動源と、
光軸方向の前端に設けられた第1の連結部と、
後端に設けられ第1の連結部と連結可能な形状を有する第2の連結部とを備え、
この第1の連結部及び第2の連結部の形状を他の光学系ユニットの第1の連結部及び第2の連結部の形状と共通にしたことを特徴とする光学系システム。
【請求項17】
前記複数の光学系ユニットの内、少なくとも一つの光学系ユニットは、光量を調整する光量調整手段を備えたことを特徴とする請求項16記載の光学系システム。
【請求項18】
前記複数の光学系ユニットの内、少なくとも一つの光学系ユニットは、撮像素子を備えたことを特徴とする請求項16または17記載の光学系システム。
【請求項19】
前記複数の光学系ユニットの内、少なくとも一つの光学系ユニットは、手振れ防止手段を備えたことを特徴とする請求項16ないし18いずれか記載の光学系システム。
【請求項20】
前記レンズ駆動源が、圧電素子またはモータであることを特徴とする請求項16ないし19いずれか記載の光学系システム。
【請求項21】
前記光学系ユニットが取り付けられる部品に、前記連結部と嵌合する連結部を備えたことを特徴とする請求項16ないし20いずれか記載の光学系システム。
【請求項22】
光軸方向に連結される光学系ユニットであって、
少なくとも光学系部品と、
この光学系部品を駆動する駆動源と、
光軸方向の前端に設けられた第1の連結部と、
後端に設けられ第1の連結部と連結可能な形状を有する第2の連結部とを備え、
この第1の連結部及び第2の連結部の形状を他の光学系ユニットの第1の連結部及び第2の連結部の形状と共通にしたことを特徴とする光学系システム。
【請求項23】
前記複数の光学系部品は、レンズ群を備えた光学系部品、光量を調整する光量調整手段を備えた光学系部品、撮像素子を備えた光学系部品、手振れ防止手段を備えた光学系部品の内、いずれか一つの光学系部品を含むことを特徴とする請求項22記載の光学系ユニット。
【請求項24】
前記駆動源が、圧電素子またはモータであることを特徴とする請求項22または23記載の光学系ユニット。
【請求項25】
前記レンズ群を駆動する駆動源は、磁場を形成する円筒形状のステータと、前記円筒形状と同軸の円筒形状を有し、前記ステータによって形成された磁場によって前記ステータに対して回転駆動するローラと、前記ロータの更に内側に位置し、前記レンズ群を保持し、前記レンズ群の光軸が前記円筒形状の軸に沿うように保持するレンズ枠と、前記ロータの回転駆動による力の方向を前記光軸に沿う方向へ変換して前記レンズホルダに伝達する変換機構とを備えたことを特徴とする請求項23または24記載の光学系ユニット。
【請求項26】
前記光学系ユニットが取り付けられる部品に、前記連結部と嵌合する連結部を備えたことを特徴とする請求項22ないし25いずれか記載の光学系ユニット。
【請求項27】
光軸方向に連結される複数の光学系ユニットからなり、
少なくとも一つの前記光学系ユニットは、
レンズ群と、
レンズ駆動源と、
光軸方向の前端に設けられた第1の連結部と、
後端に設けられ第1の連結部と連結可能な形状を有する第2の連結部とを備え、
この第1の連結部及び第2の連結部の形状を他の光学系ユニットの第1の連結部及び第2の連結部の形状と共通にしたことを特徴とする光学系システム。
【請求項28】
前記レンズ群及びレンズ駆動源は、前後に連結部を備えた筐体に組み込まれていることを特徴とする請求項27記載の撮影装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2006−91769(P2006−91769A)
【公開日】平成18年4月6日(2006.4.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−280505(P2004−280505)
【出願日】平成16年9月27日(2004.9.27)
【出願人】(000005201)富士写真フイルム株式会社 (7,609)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】