説明

光学装置

【課題】単一のビームから一定の断面を備えたビームを与え得る光学装置を提供する。
【解決手段】以下を包含する光学装置:円錐部分を有するプリズムであって、該円錐部分は、該プリズムの前方末端にある頂点および該プリズムの該頂点を通って伸長している中心軸を備えている;電磁放射光源を含む光学配置であって、該光学配置は、該円錐部分の該中心軸と実質的に整列した方向で、電磁放射線の入射ビームを、該円錐部分の該頂点上へと向けるように適合されている;および 該プリズムの該頂点の後方に設けた反射面;ここで、該プリズムにより屈折した該ビームは、該反射面により、該プリズムを通って後方へ反射されて、電磁放射線の環状ビームとして、該プリズムの該前方末端から投射するようにされる、光学装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、光学装置に関する。特に、本発明は、それに限定するわけではないが、フローサイトメトリーの分野への用途がある。しかしながら、本発明の局面のいくつかは、フローサイトメトリーを越えた用途があり、光学一般の分野において、広範な用途を有し得ることが理解できる。例えば、本発明のいくつかの局面は、測光または光学粒子検出装置で使用できる。
【背景技術】
【0002】
(背景技術)
一般に、分析用の粒子または物体を照射するとき、その光源は、単一方向から、この粒子へと向けられる。この粒子により反射したまたは生じた光(例えば、蛍光)について分析を行い、粒子の特定の性質が明らかにされることがある。この粒子のうちの特定の照射部分は、この光源に関する粒子の配向に依存する。この粒子または物体が非対称である場合には、その光測定は、どの部分を照射したかに依存して変わり、粒子または物体を全体として分析することは困難となる。
【0003】
このような難点には、フローサイトメトリーにおいて遭遇する。分析される粒子(例えば、哺乳動物の精虫)が非対称であることが一般的であるからである。
【0004】
フローサイトメーターは、流体のフローにおいて運ばれる細胞または粒子の特性を測定するために、しばしば、使用されている。このフローは、一般に、シース流体(sheath fluid)から構成されており、その中心には、細胞/粒子の制限された(narrow)水性懸濁液が注入されている。このシース流体は、標本細胞/粒子を一列に集光する。この粒子/細胞を含有するフローは、強烈な光ビームの焦点である検査点を通過する。この粒子/細胞は、感光性染色(これは、照射すると、入射光を吸収して、蛍光を発する)で染色され得た。光は、粒子を散乱させ、および/または、その代わりに蛍光を発する。この散乱光または蛍光光は、次いで、検出器(これは、一般に、この入射ビームと整列している)により、測定される。検出した信号の特性(例えば、ピーク強度、ピーク面積または他の重要な特性)は、次いで、この粒子の特定(例えば、サイズ)を得るために、使用され得る。
【0005】
(純粋に分析的な器具とは反対に)ソーティング性能を有するフローサイトメーターでは、検出した信号は、ソーティングハードウェア(これは、流体のフローから、小滴を逸らすようにプログラム化され得る)を誘発するのに使用できる。
【0006】
このソーティングの基準は、その用途で変わり、例えば、ソーティングは、サイズ、または精虫の場合には、その細胞のDNA含量に従って、導かれ得る。
【0007】
従来のフローサイトメーターに伴う1つの問題点は、粒子の非対称性により、しばしば、粒子の光学的な特性を測定することを困難にすることである。例えば、扁平な粒子は、ランダムな配向で、この検査点を通過できる。それゆえ、得られた散乱光または蛍光の強度は、粒子配向に従って変わり得、この検出器は、異なる位置において、異なる光強度を測定する。
【0008】
それゆえ、粒子の非対称性により、粒子の測定解像度が低下し得る。それに続いて、ソーティング性能を有するサイトメーターでは、粒子の測定におけるこの低下した解像度により、異なる光学特性を有する細胞の集団を正確に分離する性能が低下する。このような問題は、雄性または雌性の哺乳動物精子の分離において、遭遇される。
【0009】
哺乳動物では、精子は、性別決定染色体を運び、雄性精子および雌性精子(female sperm)に見出される全DNA含量は、異なり得る。例えば、牛では、雄性および雌性精子の間のDNA含量の相違は、およそ4%である。このDNAの相違は、精子をソーティングフローサイトメーターで分離され得る手段を与え、動物の人工飼育を行うとき、子孫の性別の予備決定が可能とする。人工飼育においてこのような手法を使用するなら、家畜の管理において、相当に経済的に有利となるが、現在では、扁平な精子頭部の非対称な幾何学的構造により、困難となっている。例として挙げると、雄牛の精子は、扁平な細胞であり、40μmの鞭毛に結合した約10μm×4μmの頭部寸法を有する。この雄牛精子の頭部の非対称特性により、精子の配向と共に、散乱光および蛍光光の両方の放射において、大きな変化が生じる。特に、蛍光放射は、精子の配向に伴って、2つの要因によって変わり(非特許文献1:DNA Contension Measurements of Mammalian Sperm.CYTOMETRY 3:1〜9[1982]を参照)、この精子の性別による4%の強度変化を効率的に隠す。
【0010】
非対称粒子(例えば、精子細胞)を分析するときに遭遇する問題点を克服しようとして、多数のフローサイトメトリーシステムが開発されてきた。
【0011】
この問題を克服しようとして開発された1つのフローサイトメトリーシステムは、ゆっとりと動くフローで移動している非対称細胞を、速く動くシースフローの中央に導入する。次いで、流体力学によって、この非対称細胞の長軸は、この速く流れるシースフローの方向に平行に整列する傾向がある。
【0012】
このアプローチは、非対称粒子からの光強度の垂直変化を少なくする傾向があるものの、放射方向の変化は残る。このシステムは、粒子の検出した光強度の配向関連変化をさらに少なくするために、さらに改良されてきた。
【0013】
Pinkelらが開発したシステム(非特許文献2:Flow Cytometry in Mammalian Sperm:Progress Morphology and DNA Measurement.THE JOURNAL OF HISTOCHEMISTRY AND CYTOCHEMISTRY 24:353〜358[1979]を参照)は、雄牛精子の配向が、その試料フロー(すなわち、この精子を含むもの)をシースフローに注入する管の末端に円味を付けることにより、さらに整列され得ることを示した。
【0014】
非対称細胞のフローサイトメトリー分析の問題点を克服することを試みたシステムには、性別による雄牛精子の分離と関連して、Johnsonが記述したものがある(非特許文献3:Sex Preselection by Flow Cytometric Separation of X AND Y Chromosome Bearing
Sperm Based on DNA Difference:A Review.PREPRODUCTIVE FERTILITY DEVELOPMENTS 7:893〜903[1995]を参照)。Johnsonのアプローチは、2つの検出器を使用した;1つは、照射するレーザービームの線に沿っており(0度検出器)、そして1つは、このビームと直角である(90度検出器)。精子は、その狭い縁部を通って、優先的に蛍光を放射する。Johnsonは、それらの縁部からの明るい放射を検出することにより、どの精子が、90度検出器と縁部整列しているかを決定し、また、整列した精子だけからの平面放射を測定するために、0度検出器を使用した。
【0015】
しかしながら、このシステムは、依然として、多数の欠点を有していた。1つの欠点には、その試料フローが、このシースフローに対して、ゆっくりと移動するというこのシステムの要件があり、それにより、試料処理能力が低下した。さらなる欠点には、非常に遅い流速でのみ、良好な整列が得られることがあった。
【0016】
最適な流速(これは、1秒間あたり、最大数の整列細胞を生じる)では、細胞の40%だけが整列した。それゆえ、整列細胞の数は、10%から40%へと増加したが、細胞のおよそ60%は未整列のままであり、さらに、低い流速という要件のために、システムの処理能力が低下した。
【0017】
未整列細胞を排除すると、このシステムの処理速度が再度低下し、精子細胞を不要に浪費することが分かる。
【0018】
放射光の捕集に近づいた1つのシステムには、Skogen−Hagensonらが記述したEllipsoidal Collectorがある(非特許文献4:A High Efficiency Flow Cytometer,CYTOCHEMISTRY 25:784〜789[1977]を参照)が、彼らは、中空「卵形」黄銅反射器をベースにした光捕集システムを開発した。この反射器の表面は、楕円形の断面であり、1つの焦点での検出点からの光は、第2焦点で集められた。このシステムは、雄牛精子で認められた配向依存性を少なくする性能を有することが立証された。
【0019】
しかしながら、それは、依然として、配向依存性の照射(すなわち、単一方向から来る光源)であった。このシステムのさらなる問題点には、粒子ソーティング機能(すなわち、精子の性別に従った)を提供できないことがある。
【0020】
対称照射および対称光捕集の両方を満たすさらなるシステムには、Garnerらが記述したEpi−Illuminationシステムがあつた(非特許文献5:Quantification of the X and Y Chromosome Bearing Spermatozoa of Domestic Animals by Flow Cytometry,BIOLOGY OF PREPRODUCTION 28:312〜321[1983]を参照)。このシステムでは、試料フローは、高倍率(numerical index)顕微鏡対物レンズに向かって直接移動し、このフローがこのレンズの焦点を通過した後、脇に逸らされる。このレンズを通って、照明が送達され、光は、このレンズを通って、後方に捕集された。
このシステムはまた、雄牛精子の配向依存性をなくす良好な性能を立証したものの、それはまた、高速ソーティング用に改変され得なかった。このことは、この焦点を通過した直後、この精子が脇に逸れることによる。
【0021】
初期のシステムはまた、レーザー光の強度のために、レーザー光に依存している。残念なことに、このようなレーザーシステムは、極めて高価であり得、フローサイトメーターのような装置の価格に加算されるにすぎない。レーザーが、典型的には、単一波長の光を送達するために、レーザーの使用はまた、例えば、所望の波長以外の全てを濾過するフィルターと関連して、種々の波長の光を与える単一光源を使用することを困難にする。
【0022】
さらに、先のシステムは、しばしば、細胞により放射される蛍光の分析または捕集下において、この細胞上への電磁放射線の適切な送達を達成するために、レンズの正確な整列を要する。これは、退屈なプロセスであり得、この分析器具の費用に加算される。それゆえ、測定目的で電磁放射線を集光し捕集するレンズが、その適切な配向で素早く容易に確立されるシステム(例えば、フローサイトメトリーでの)が必要とされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0023】
【非特許文献1】DNA Contension Measurements of Mammalian Sperm.CYTOMETRY 3:1〜9[1982]
【非特許文献2】Pinkelら著、Flow Cytometry in Mammalian Sperm:Progress Morphology and DNA Measurement.THE JOURNAL OF HISTOCHEMISTRY AND CYTOCHEMISTRY 24:353〜358[1979]
【非特許文献3】Johnson著、Sex Preselection by Flow Cytometric Separation of X AND Y Chromosome Bearing Sperm Based on DNA Difference:A Review.PREPRODUCTIVE FERTILITY DEVELOPMENTS 7:893〜903[1995]
【非特許文献4】Skogen−Hagensonら著、A High Efficiency Flow Cytometer,CYTOCHEMISTRY 25:784〜789[1977]
【非特許文献5】Garnerら著、Quantification of the X and Y Chromosome Bearing Spermatozoa of Domestic Animals by Flow Cytometry,BIOLOGY OF PREPRODUCTION 28:312〜321[1983]
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
本発明の目的は、フローサイトメーターへの特定の用途を備えた公知の光学装置の前記欠点を克服することにある。本発明の目的はまた、有用な選択を公開することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
(発明の要旨)
本発明の第1の局面によれば、以下を包含する光学装置が提供される:円錐部分を有するプリズムであって、この円錐部分は、このプリズムの前方末端にある頂点およびこのプリズムの頂点を通って伸長している中心軸を備えている;電磁放射光源を含む光学配置であって、この光学配置は、この円錐部分の中心軸と実質的に整列した方向で、電磁放射線の入射ビームを、この円錐部分の頂点上へと向けるように適合されている;およびこのプリズムの頂点の後方に設けた反射面;ここで、このプリズムにより屈折したビームは、この反射面により、このプリズムを通って後方へ反射されて、電磁放射線の環状ビームとして、このプリズムの前方末端から投射するようにされる。
【0026】
上記光学装置は、それにより、この円錐部分の頂点上へと入射する電磁放射線の単一ビームから、電磁放射線の環状ビームを生じるのに役立つ。好ましくは、この配置は、円筒状管の光を生じるために、一定の断面を備えたビームを与えるようなものである。このプリズムはまた、その後方末端にて、この円錐部分の基部の断面に対応する環状断面を有する円筒状基部を包含し得る。
【0027】
本発明の第2の局面によれば、以下を包含する光学装置が提供される:ピラミッド状部分を有するプリズムであって、このピラミッド状部分は、このプリズムの前方末端の頂点で合流する偶数の傾斜面およびこの頂点を通って伸長している中心軸を備えている;電磁放射光源を含む光学配置であって、この光学配置は、このピラミッド状部分の中心軸と実質的に整列した方向で、電磁放射線の入射ビームを、このピラミッド状部分の頂点上へと向けるように適合されている;およびこのプリズムの頂点の後方に設けた反射面;ここで、このプリズムにより屈折したビームは、この反射面により、このプリズムを通って後方へ反射されて、多数の平行ビームとして、このプリズムの前方末端から投射するようにされる。
【0028】
このピラミッド状部分は、その光学的な幾何学的配置が、このビームがその対向面から反射するようにプリズムを横切るようにされているので、偶数の傾斜面を有する必要がある。この制約を除くと、この傾斜面の数には制限がない。例えば、このピラミッド部分の頂点の方へ合流する4つ、6つ、8つ…12つの傾斜三角面が存在し得る。好ましくは、このピラミッド状部分はまた、このピラミッド状部分の基部に対応する断面を有する基部を包含する。例えば、このピラミッド状部分が4つの傾斜面を有する場合、適切な基部は、長方形プリズムまたは立方体である。
【0029】
本発明の最初の2局面のいずれかでは、その反射面は、このプリズムの後方末端に設けられ得る。しかしながら、本発明は、この配置に限定されず、このプリズム自体の内に配置する可能性があり得る。他の好ましい配置では、この反射面は、この基部から間隔を置いて配置されている。他の望ましい特徴には、この間隔が、可変の環状ビーム直径を与えるために、調節可能であることである。しかしながら、この反射面がこのプリズムから間隔を置いて配置される場合、この電磁放射線は、複数の界面反射から損失を被り得る。しかしながら、このような設計は、その前方末端から後方末端への長さが低下するので、その透過損失は、その反射面が後方末端にあるより長いプリズムについてより、少なくなる。
【0030】
適切には、このプリズムは、BK7光学ガラスのような光学ガラスから製造される。しかしながら、その用途が、UV電磁放射線を用いた用途を意図している場合、このプリズムを、UV適合材料(例えば、溶融シリカ)から製造するのが好ましい。このような用途では、この反射面は、この光学装置の透過効率を高めるために、UV等級ミラーから構成することもまた、好ましい。
【0031】
上で述べたように、この光学装置は、好ましくはレーザー源から生じた紫外線と共に使用できる。この電磁放射線はまた、他の波長(可視スペクトルの波長を含めて)を含み得る。適切には、この入射電磁放射線は、平行ビームの形状である。
【0032】
最初の2局面と関連した上記光学装置は、望ましくは、内部放物面形状反射面および光軸を有する放物面状反射器と組み合わせて、使用され得る。このような反射器は、その反射面上にて、このプリズムの前方末端から投射した電磁放射線を受容するように配向されている。このような放物面形状反射面が、この軸に平行でかつ反射面上へと入射した全ての光が向けられる焦点を有することが分かる。言い換えれば、このプリズムから投射した平行電磁放射線は、この放物面状反射器へと受容され、この焦点で合流する。このような電磁放射線の集中は、光学の分野において、多くの有用で異なる用途を有し得る。特に、本発明は、この放物面状反射器の焦点に、放射状の対称な照射を与えることができる。「放射状の対称な」との用語は、この焦点への入射放射線の各ビームについて、実質的に正反対のビームがこの焦点に入射することを意味する。この放射状の対称な照射の各ビームは、この放物面状反射器の光軸と同じ角度を有し得る。それゆえ、この焦点への電磁放射線の集束ディスクは、「放射状の対称な」の定義に含まれる。
【0033】
このような集束ディスクは、最初に記述した光学装置をこの放物面状反射器と組み合わせて使用することにより、達成され得る。照射および検査のために、この放物面状反射器の焦点には、任意の物体を置くことができる。本発明の以下の局面で論述するように、この装置は、この放物面状反射器の焦点を通して粒子を向けるために、フロー源を設けることができる点で、フローサイトメトリーへの特定の用途を有する。
【0034】
電磁放射光源は、このプリズムの頂点に直接向けなくてもよく、そして、本発明は、望ましい鏡および他の反射器の使用を可能にすることが理解される。特に、このプリズムと放射面状反射器との間には、第2反射器が配置され得、この第2反射器は、この光源からの入射ビームをプリズムの頂点へと反射させる反射部分、およびプリズムの前方末端から投射されたビーム(1以上)を透過するための透過部分を有する。
【0035】
しかしながら、本発明は、本発明の前述の局面で記述した特定のプリズムに限定されない。電磁放射線の投射環状ビームまたは平行ビームを生じるために、他の光学的立体配置が予見される。さらに、入射放射線の1つ以上の焦点の方へ集光する他のタイプの反射器が採用され得る。
【0036】
従って、本発明の第3の局面は、以下を包含する光学装置を提供する:中心軸を有する電磁放射線の環状ビームまたは電磁放射線の複数のビームを生じるように適合された光学配置であって、ここで、該複数のビームは、中心軸から均等に間隔を開けて配置されている;および光軸および1つ以上の焦点を有する内部反射面を有する集光反射器であって、この反射器は、その反射面上にて、この環状ビームまたは電磁放射線の複数のビームを受容するように配向されている。
【0037】
例えば、上記光学要素は、上記の特定のプリズムだけでなく、任意の公知の反射アキシコン(reflective axicons)を包含し得るが、ある場合には、アキシコン(axicon)である。例えば、このアキシコンは、前方反射面を有する内部円錐鏡を包含でき、これは、前方反射面を有する外部円錐鏡で取り囲まれており、ここで、これらの2つの鏡の光軸は、整列されている。これらの反射面は、「W」の文字を形成し、従って、w−アキシコンまたはワキシコン(waxicon)の名称である。
【0038】
好ましくは、この集光反射器は、放物面形状である内部反射面を有する。本明細書および請求の範囲全体を通じて使用する「放物面状反射器」との用語は、「回転放物面形状に一致する反射器」を意味することが分かる。この用語はまた、「完全回転放物面の一部」を意味することが分かる。同様に、放物面の光軸に関して、このような軸はまた、この放物面の放物軸または中心軸であると考えてもよい。
【0039】
本発明の前述の局面に関連して述べたように、この装置は、分析すべき粒子フローを生じるフロー源を含むフローサイトメーターに組み込むことができ、このフロー源は、この粒子フローを、上記反射面の焦点のうちの1つの中へと実質的向けるように適合される。適切には、このフロー源は、フローをこの反射面の光軸と実質的に整列させるように適合され得る。さらに、上記集光反射器には、この集光反射器を越えてこのフローを通過させるための開口部を設けてもよい。
【0040】
本発明は、仕分け機能に適合するフローサイトメーターで使用するのが望ましい。それゆえ、そのフロー手段は、ノズルを包含でき、そしてこのフローサイトメーターは、この集光反射器の開口部の下部に、静電小滴偏向仕分け装置を組み込んでもよい。
【0041】
本発明の第4の局面によれば、以下を包含する光学方法が提供される:円錐部分を有するプリズムに、その前方末端にある頂点、この頂点を通って伸長する中心軸およびこのプリズムの頂点の後方に設けられた反射面を提供する工程;電磁放射線の入射ビームを、この円錐部分の中心軸と実質的に整列した方向で、この円錐部分の頂点上へと向けて、このプリズムの前方末端から投射している電磁放射線の環状ビームを生じる工程。
【0042】
本発明の第5の局面によれば、以下を包含する光学方法が提供される:ピラミッド状部分を有するプリズムに、このプリズムの前方末端の頂点で合流する偶数の傾斜面、この頂点を通って伸長する中心軸およびこのプリズムの頂点の後方に設けられた反射面を提供する工程;電磁放射線の入射ビームを、このピラミッド状部分の中心軸と実質的に整列した方向で、このピラミッド状部分の頂点上へと向けて、このプリズムの前方末端から投射している電磁放射線の平行ビームを生じる工程。
【0043】
本発明の他の局面によれば、以下を包含する分析器具が提供される:分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源であって、このフロー源は、この粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている;電磁放射光源を含む光学配置であって、この光学配置は、実質的に共平面で実質的に放射状の対称な電磁放射線を、この検査ゾーンの方へ集中させるように適合されている。
【0044】
好ましくは、この電磁放射線は、この中心軸に対して対称に配置したディスクの形状で、集中する。
【0045】
本発明の他の局面によれば、以下を包含する分析方法が提供される:分析すべき粒子フローを提供する工程;この分析すべき粒子フローを、検査ゾーンへと向ける工程;実質的に共平面で実質的に放射状の対称な電磁放射線を、この検査ゾーンの方向へ集中させる工程。
【0046】
本発明のさらに他の局面によれば、以下を包含する分析器具が提供される:分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源;電磁放射光源;この粒子フローを照射するために、この粒子フローにて、この電磁放射線の少なくとも一部を反射するように適合した反射器;電磁放射線を感知するように適合したセンサを包含する光学配置;ここで、この反射器はまた、この粒子フローの照射の結果として生じる任意の電磁放射線を光学配置へと反射するように適合されている。
【0047】
それゆえ、この局面に従って記述した反射器は、この電磁放射線をこの粒子フローへと反射させることだけでなく、このセンサへの透過用に電磁放射線を集めるという二重の目的を果たす。このような配置は、放物面形状の内部反射面を有する反射器を用いて、達成できる。
【0048】
「照射」または「照射する」との用語の任意の使用は、単に、可視の照射に限定されず、目に見えない波長もまた使用できることが分かる。先に述べたように、ある用途では、紫外線が使用できる。さらに、この粒子により「生じた」電磁放射線との言及は、この入射照射の結果として粒子により生じた任意の蛍光および/または粒子により散乱した任意の光を含めることができる。「放射する」とは、「照射する」と同じ意味を有する意図であることも理解すべきである。
【0049】
本発明のさらに他の局面によれば、以下を包含する分析方法が提供される:分析すべき粒子フローを提供する工程;電磁放射光源を提供する工程;この粒子フローを照射するために、反射器を用いて、該電磁放射線の少なくとも一部を反射する工程;この粒子フローの照射から生じた任意の電磁放射線の少なくとも一部を、反射器を用いて、反射する工程;この粒子フローの照射から生じた電磁放射線の一部を感知する工程。
【0050】
本発明のさらに他の局面によれば、以下を包含するフローサイトメーターが提供される:分析する線形粒子フローを生じるためのフロー源であって、このフロー源は、この粒子フローを、検査ゾーンへと向けるように適合されている;電磁放射線を、この検査ゾーンの回りで、放射状の対称な様式で、この検査ゾーンでのフローへと集中させるように適合されている光学配置;このフロー中の粒子から生じたかまたは偏向されたかいずれかの電磁放射線を集めるための捕集器;および集めた電磁放射線から、このフロー中の粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報を引き出すためのプロセッサ;および引き出した情報を、この検査ゾーンの下流の関連した粒子と相関させるための相関器。
【0051】
先に述べたように、この放射状の対称な照射は、この検査ゾーンの方へ集中する連続ディスクの形状で、提供できる。この照射の他の好ましい放射状の対称な配列は、この検査ゾーンの方へ集中する不連続ビームの形状である。いずれにしても、粒子はすべての面から均一に照射される。
【0052】
本発明のさらに他の局面によれば、以下を包含するフローサイトメーターが提供される:分析する線形粒子フローを生じるためのフロー源であって、このフロー源は、この粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている;および1つ以上の焦点を備えた内部反射面を有する集光反射器を包含する光学配置であって、この光学配置は、この集光反射器からの反射により、この検査ゾーンでの粒子フロー上へと電磁放射線を集中させるように適合されており、この集光反射器は、1つ以上の焦点のうちの1つが実質的に検査ゾーンと一致するかまたはこの検査ゾーン内に位置しているように、配向されている。
【0053】
この集光反射器の種々の実施態様が認識されている。このような1実施態様では、この集光反射器は、放物面形状の内部反射面を有する放物面状反射器を含む。この粒子フローは、それゆえ、この電磁放射線が集中しているこの放物面状反射器の焦点を通って流れる。本発明の他の実施態様では、この集光反射器は、2つの焦点およびこの2つの焦点間で伸長している光軸を備えた楕円形状反射面を有し得る。この特に好ましい別形では、このフロー源は、この粒子フローがこの反射面の光軸と整列するように、配向されている。さらに、この集光反射器を越えてこのフローを通過させるための開口部が、任意の形状の集光反射器に設けられ得る。このような実施態様は、仕分けフローサイトメーター(これは、このフロー中の粒子から生じた電磁放射線を集め、集めた電磁放射線を処理して、このフロー中の粒子の少なくとも一部のそれぞれと関連した所定の情報を引き出し、そして引き出した情報を、この検査ゾーンの下流の関連した粒子と相関させる)での使用に特に適合されている。このようにして、この仕分けフローサイトメーターは、このフロー中の粒子を分析できるだけでなく、所定セットの選択規準に従って、この粒子を仕分けすることができる。好ましいタイプの仕分けフローサイトメーターには、ジェットインエアーフローサイトメーターがある。
【0054】
本発明の他の局面では、以下を包含するフローサイトメーターが提供される:分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源であって、このフロー源は、この粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている;電磁放射光源を含む光学配置であって、この光学配置は、この検査ゾーンにて、この電磁放射線をこの粒子フロー上へと向けるように適合されている;この粒子から生じたかまたは偏向されたかのいずれかの電磁放射線を集めるための捕集器であって、この捕集器は、光軸および1つ以上の焦点を備えた内部反射面を有し、ここで、この捕集器は、この粒子フローがこの光軸と実質的に整列するように、配向されている。
【0055】
本発明のさらに他の局面では、以下を包含するフローサイトメーターが提供される:分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源であって、このフロー源は、この粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている;電磁放射光源を含む光学配置であって、この光学配置は、この検査ゾーンにて、この電磁放射線をこの粒子フロー上へと向けるように適合されている;この粒子から生じたかまたは偏向されたかのいずれかの電磁放射線を集めるための捕集器であって、この捕集器は、光軸および1つ以上の焦点を備えた内部反射面を有し、ここで、この捕集器は、この1つ以上の焦点のうちの1つが実質的に検査ゾーンと一致するかまたはこの検査ゾーン内に位置しているように、配置されている;集めた電磁放射線から、このフロー中の該粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報を引き出すためのプロセッサ;および引き出した情報を、この検査ゾーンの下流の関連した粒子と相関させるための相関器。
【0056】
この捕集器は、本発明の先の局面に従って記述した集光反射器と同じ形状であり得る。事実、この捕集器はまた、電磁放射線をこの粒子フロー上へと向けるように適合した光学配置の一部を構成してもよい。言い換えれば、この捕集器は、生じた電磁放射線を集めることだけでなく、入射放射線をこの粒子上へと反射させるという二重の機能を果たし得る。
【0057】
本発明の他の局面によれば、以下を包含する分析器具が提供される:部分楕円形状を有する第1反射器;第1反射器の部分楕円形状の近位焦点;第1反射器の部分楕円形状の遠位焦点;第1反射器の部分楕円形状の近位焦点および遠位焦点により規定される部分楕円形状の中心軸;この部分楕円形状の近位焦点に配置された、第1反射器の方へ電磁放射線を放射することができる電磁放射光源;第1反射器により反射された電磁放射線を受容できるように、第1反射器に対して配向した部分楕円形状を有する第2反射器;第2反射器の該部分楕円形状の近位焦点;第2反射器の部分楕円形状の遠位焦点;第2反射器の部分楕円形状の近位焦点および遠位焦点により規定される部分楕円形状の中心軸;分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源;および第2反射器の部分楕円形状の近位焦点に位置している粒子フローの検査ゾーン。
【0058】
好ましい実施態様では、この電磁放射光源は、アークランプを包含できる。さらに、この第1反射器と第2反射器との間の好ましい関係は、第1反射器の遠位焦点と第2反射器の遠位焦点とが重なり合っていることである。この第1および第2反射器の焦点距離は、同一であり得る。あるいは、この2つの反射器の焦点距離は、この第1反射器が第2反射器よりも長い焦点距離を有するという点で、異なっていてもよい。
【0059】
本発明の上記局面および以下の局面および以下の本発明の記述で使用する「楕円形状反射器」との用語は、回転楕円体の形状に一致する反射器を意味することが分かる。さらに、この用語は、完全回転楕円体の一部(例えば、頂点に開口部を有する回転楕円形の3分の1)を意味することが分かる。
【0060】
本記述全体で楕円形を言及する際には、部分楕円形だけを使用する場合、その近位焦点とは、使用する楕円形部分に最も近い焦点を意味することを意図している。
【0061】
本発明のさらに他の局面によれば、以下を包含する分析方法が提供される:近位焦点および遠位焦点を備えた部分楕円形状表面を有する第1反射器を使用する工程;第1反射器の近位焦点に配置した電磁放射光源から、電磁放射線を放射する工程:第1反射器から電磁放射光源により放射した電磁放射線を反射させる工程;近位焦点および遠位焦点を備えた部分楕円形状表面を有する第2反射器を使用する工程;分析すべき粒子フローを提供する工程;この粒子フローを検査ゾーン中へと向ける工程;第2反射器の近位焦点がこの検査ゾーンと重なるように、また、第2反射器が第1反射器により反射された電磁放射線を受容できるように、第2反射器を配置する工程。
【0062】
本発明の他の目的によれば、以下を包含する分析器具が提供される:部分放物面形状を有する第1反射器;第1反射器の部分放物面形状の焦点および焦点距離;第1反射器の部分放物面形状の放物軸;部分放物面形状の焦点に配置された、第1反射器の方へ電磁放射線を放射するように適合させた電磁放射光源;第1反射器により反射された電磁放射線を受容できるように、第1反射器に対して配向した部分楕円形状を有する第2反射器;第2反射器の部分放物面形状の焦点および焦点距離;第2反射器の部分放物面形状の放物軸;分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源;および第2反射器の部分放物面形状の焦点に位置している粒子フローの検査ゾーン。
【0063】
アークランプは、この電磁放射光源であり得る。この第1および第2放物面形状の放物軸(すなわち、光軸)は、同一直線上にあるのが好ましい。本発明の1実施態様では、第1および第2反射器の焦点距離は、同一であり得る。あるいは、第1反射器の焦点距離は、第2反射器の焦点距離よりも長くてもよい。2つの反射器の焦点間には、フィルターが配列できる。
【0064】
本発明の他の局面では、以下を包含する分析方法が提供される:部分放物面、光軸および焦点を有する第1反射器を使用する工程;第1反射器の焦点に配置した電磁放射光源から、電磁放射線を放射する工程;第1反射器から電磁放射光源により放射した電磁放射線を反射させる工程;部分放物面、光軸および焦点を有する第2反射器を使用する工程;分析すべき粒子フローを提供する工程;この粒子フローを検査ゾーン中へと向ける工程;第2反射器の焦点がこの検査ゾーンと重なり合うように、また、第2反射器が第1反射器により反射された電磁放射線を受容できるように、第2反射器を配置する工程。
【0065】
本発明はまた、本発明の他の局面に従って、以下を包含するノズルを提供する:粒子フローをそこに流すための開口部;このノズルと連結されており、そしてこの粒子フローにて、電磁放射線を反射するように配向されている反射器。
【0066】
この反射器は、種々の形状(例えば、楕円形状反射面または放物面状反射面)をとり得、この反射器およびノズルは、一体化されていてもよい。本発明の好ましい実施態様では、この粒子フローは検査ゾーンを通り、この検査ゾーンを照射するために、電磁放射光源が提供される。この反射面が、焦点を有する種類のものである場合、この反射面の焦点は、この検査ゾーンと重なり合っているのが好ましい。
【0067】
本発明の好ましい形状では、この反射面は、このノズルにはめ込んだ金属形状物を包含できる。あるいは、この反射面は、このノズルに適用した反射コーティングを包含できる。適切には、この反射面の焦点は、このノズルの外部にあり得る。このノズルは、例えば、ガラスノズルを通る光透過によって、ノズルの開口部またはノズル材料自体を通って、この反射器を照射する電磁放射線を受容するように適合できる。
【0068】
本発明のさらに他の局面によれば、粒子フローを照射する方法が提供され、この方法は、以下を包含する:ノズルを提供する工程であって、このノズルには、反射器が連結されており、電磁放射線を反射するように配向されている;粒子フローを供給する工程;この粒子フローを、このノズル中へと向ける工程;この反射器を用いて、電磁放射線を、この粒子フローの方へ反射させる工程。
【0069】
本発明の他の局面は、以下を包含するフローサイトメーターを提供する:分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源であって、このフロー源は、この粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている;電磁放射光源を含む光学配置であって、この光学配置は、この電磁放射線を、この検査ゾーンの粒子フロー上へと向けるように適合されている;この粒子から生じたかまたは偏向されたかのいずれかの電磁放射線を集めるための部分楕円形状光捕集器であって、この捕集器は、光軸および2つの焦点を備えた部分放物面形状の内部反射面を有し、この光軸は、2つの焦点間の線に沿って、配向されている;このフロー源は、この粒子フローがこの光軸と実質的に整列するように、配向されている。
【0070】
好ましい形状のフローサイトメーターは、ジェットインエアーフローサイトメーターであり得る。最も好ましくは、このフローサイトメーターは、静電プレートの使用により、仕分けを可能にする。
【0071】
本発明の対応する局面は、以下を包含するフローサイトメトリー方法を提供する:分析すべき粒子フローを検査ゾーンに通す工程;1つ以上の焦点を有する集光反射器を提供する工程;この集光反射器からの反射により、電磁放射線をこの検査ゾーンでの粒子フロー上へと集中させ、そしてこの検査ゾーンをこの1つ以上の焦点の1つと整列させる工程。
【0072】
より特定すれば、本願発明は、以下の項目に関する。
【0073】
項目(1)以下を包含する光学装置:円錐部分を有するプリズムであって、該円錐部分は、該プリズムの前方末端にある頂点および該プリズムの該頂点を通って伸長している中心軸を備えている;電磁放射光源を含む光学配置であって、該光学配置は、該円錐部分の該中心軸と実質的に整列した方向で、電磁放射線の入射ビームを、該円錐部分の該頂点上へと向けるように適合されている;および該プリズムの該頂点の後方に設けた反射面;ここで、該プリズムにより屈折した該ビームは、該反射面により、該プリズムを通って後方へ反射されて、電磁放射線の環状ビームとして、該プリズムの該前方末端から投射するようにされる。
【0074】
項目(2)前記プリズムがまた、その後方末端にて、前記円錐部分の基部に対応する断面を有する円筒状基部を包含する、項目(1)に記載の光学装置。
【0075】
項目(3)以下を包含する光学装置:ピラミッド状部分を有するプリズムであって、該ピラミッド状部分は、該プリズムの前方末端の頂点で合流する偶数の傾斜面および該頂点を通って伸長している中心軸を備えているプリズム;電磁放射光源を含む光学配置であって、該光学配置は、該ピラミッド状部分の該中心軸と実質的に整列した方向で、電磁放射線の入射ビームを、該ピラミッド状部分の該頂点上へと向けるように適合されている;および 該プリズムの該頂点の後方に設けた反射面;ここで、該プリズムにより屈折した該ビームは、該反射面により、該プリズムを通って後方へ反射されて、多数の平行ビームとして、該プリズムの該前方末端から投射するようにされる。
【0076】
項目(4)前記プリズムが、さらに、その後方末端にて、前記ピラミッド状部分の基部に対応する断面を有する基部を包含する、項目(3)に記載の光学装置。
【0077】
項目(5)前記反射面が、前記プリズムの後方末端に設けられている、前出の項目のいずれか1つに記載の光学装置。
【0078】
項目(6)前記反射面が、前記基部の後方末端に設けられている、項目(2)または(4)に記載の光学装置。
【0079】
項目(7)前記反射面が、前記基部から間隔を置いて配置されている、項目(2)または(4)に記載の光学装置。
【0080】
項目(8)前記反射面の前記基部からの間隔が、調節可能である、項目(7)に記載の光学装置。
【0081】
項目(9)さらに、内部放物面形状反射面、焦点および光軸を有する放物面状反射器を包含し、該反射器が、その反射面上にて、前記プリズムの前記前方末端から投射した前記電磁放射線を受容するように配向されている、前出の項目のいずれか1つに記載の光学装置。
【0082】
項目(10)さらに、前記プリズムと前記放射面状反射器との間に配置された第2反射器を包含し、該第2反射器が、前記光源からの前記入射ビームを前記プリズムの前記頂点へと反射させる反射部分、および該プリズムの前記前方末端から投射された該ビームを透過するための1以上の透過部分を有する、項目(9)に記載の光学装置。
【0083】
項目(11)以下を包含する光学装置:中心軸を有する電磁放射線の環状ビームまたは複数の電磁放射線のビームを生じるように適合させた光学配置であって、ここで、該複数のビームは、中心軸から均等に間隔をあけて配置されている;および光軸および1つまたはそれ以上の焦点を有する内部反射面を有する集光反射器であって、該反射器は、その反射面上にて、該環状ビームまたは該複数の電磁放射線のビームを実質的に受容するように配向されている。
【0084】
項目(12)前記光学配置が、反射アキシコンである、項目(11)に記載の光学装置。
【0085】
項目(13)前記光学要素が、ワキシコンである、項目(11)に記載の光学装置。
【0086】
項目(14)前記内部反射面が、放物面形状である、項目(11)〜(13)のいずれか1つに記載の光学装置。
【0087】
項目(15)前記反射面の前記光軸が、前記中心軸と実質的に整列している、項目(9)〜(14)のいずれか1つに記載の光学装置。
【0088】
項目(16)分析すべき粒子フローを生じるフロー源を含み、該フロー源が、該粒子フローを、前記反射面の焦点または複数の焦点の1つの中へと実質的に向けるように適合されている、項目(9)〜(15)のいずれか1つに記載の装置を包含するフローサイトメーター。
【0089】
項目(17)前記フロー源が、前記反射面の前記光軸と実質的に前記フローを整列するように適合されている、項目(16)に記載のフローサイトメーター。
【0090】
項目(18)前記集光反射器に、前記放物面状反射器を越えて前記フローを通過させるための開口部が設けられている、項目(16)または(17)に記載のフローサイトメーター。
【0091】
項目(19)前記フロー源が、ノズルを包含し、そして前記集光反射器の前記開口部の下部に、静電小滴偏向仕分け装置が設けられている、項目(18)に記載のフローサイトメーター。
【0092】
項目(20)前記電磁放射光源が、紫外光を与える、項目(16)〜(19)のいずれか1つに記載のフローサイトメーター。
【0093】
項目(21)以下を包含する光学方法:円錐部分を有するプリズムを提供することであって、該円錐部分は、その前方末端にある頂点、該頂点を通って伸長する中心軸および該プリズムの該頂点の後方に設けられた反射面を備えている;電磁放射線の入射ビームを、該円錐部分の該中心軸と実質的に整列した方向で、該円錐部分の該頂点上へと向けて、該プリズムの該前方末端から投射している電磁放射線の環状ビームを生じること。
【0094】
項目(22)以下を包含する光学方法:ピラミッド状部分を有するプリズムを提供することであって、該ピラミッド状部分は、該プリズムの前方末端の頂点で合流する偶数の傾斜面、該頂点を通って伸長する中心軸および該プリズムの該頂点の後方に設けられた反射面を備えている;電磁放射線の入射ビームを、該ピラミッド状部分の該中心軸と実質的に整列した方向で、該ピラミッド状部分の該頂点上へと向けて、該プリズムの該前方末端から投射している電磁放射線の平行ビームを生じること。
【0095】
項目(23)さらに、以下を包含する、項目(21)または(22)に記載の光学方法:放物面形状の内部反射面を有する放物面状反射器を使用することであって、該反射面は、光軸および焦点を有する;その反射面上にて、前記プリズムの前記前方末端から投射した前記1以上の電磁放射線を受容するように、該放物面状反射器を配向すること。
【0096】
項目(24)さらに、以下を包含する、項目(23)に記載の方法:前記反射面の前記光軸を、前記プリズムの前記中心軸と実質的に整列させること。
【0097】
項目(25)さらに、以下を包含する、項目(23)または(24)に記載の方法:分析すべき粒子フローを、前記放物面状反射器の前記焦点を通るよう向けること。
【0098】
項目(26)さらに、以下を包含する、項目(25)に記載の方法:前記フローを、前記反射面の前記光軸と実質的に整列させること。
【0099】
項目(27)以下を包含する分析器具:分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源であって、該フロー源は、該粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている;電磁放射光源を含む光学配置であって、該光学配置は、該電磁放射線を、実質的に共平面で実質的に放射状の対称な電磁放射線として、該検査ゾーンの方へ集中させるように適合されている。
【0100】
項目(28)さらに、それに沿って前記粒子フローが向けられる中心軸を包含し、前記光学配置が、電磁放射線の環状ディスクを、該中心軸に対して対称に集中させるように適合されている、項目(27)に記載の分析器具。
【0101】
項目(29)以下を包含する分析方法:分析すべき粒子フローを提供すること;
該分析すべき粒子フローを、検査ゾーン中へと向けること;電磁放射光源を、実質的に共平面で実質的に放射状の対称な電磁放射線として、該検査ゾーンの方へ集中させること。
【0102】
項目(30)さらに、電磁放射線の環状ディスクを、それに沿って前記粒子フローが向けられる中心軸に対して対称に集中させることを包含する、項目(29)に記載の方法。
【0103】
項目(31)以下を包含する分析器具:分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源;電磁放射光源;該粒子フローを照射するために、該粒子フローにて、該電磁放射線の少なくとも一部を反射するように適合した反射器であって、ここで、該反射器はまた、該粒子フローの該照射の結果として生じる任意の電磁放射線の少なくとも一部を光学配置へと反射するように適合されている;該光学配置は、該粒子フローの該照射の結果として生じる該電磁放射線を感知するように適合したセンサを包含する;および該粒子フローからの所定の情報に基づいて該粒子フローを仕分けするように適合させた仕分け装置。
【0104】
項目(32)前記反射器が、放物面の形状の内部反射面を有する、項目(31)に記載の分析器。
【0105】
項目(33)以下を包含する分析方法:分析すべき粒子フローを提供すること;電磁放射光源を提供すること;該粒子フローを照射するために、反射器を用いて、該電磁放射線の少なくとも一部を反射すること;該粒子フローの該照射から生じた任意の電磁放射線の少なくとも一部を、反射器を用いて、反射すること;該粒子フローの該照射から生じた該電磁放射線の一部を感知すること;および該粒子フローからの所定の情報に基づいて該粒子フローを仕分けすること。
【0106】
項目(34)前記反射器が、放物面の形状の内部反射面を有する、項目(33)に記載の分析器。
【0107】
項目(35)以下を包含するフローサイトメーター:分析する線形粒子フローを生じるためのフロー源であって、該フロー源は、該粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている;電磁放射線を、該線形流の回りで、実質的に放射状の対称な様式で、該検査ゾーンでの該フローへと電磁放射線を集中させるように適合されている光学配置;該フロー中の粒子から生じたかまたは偏向されたかいずれかの電磁放射線を集めるための捕集器;該集めた電磁放射線から、該フロー中の該粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報を引き出すためのプロセッサ;該誘導した情報を、該検査ゾーンの下流の関連した粒子と相関させるための相関器;および該フロー中の該粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報に基づいて、該粒子の少なくとも一部のそれぞれを仕分けするための仕分け装置。
【0108】
項目(36)前記光学配置が、前記検査ゾーンの方へ集中する電磁放射線の連続ディスクを生じるように適合されている、項目(35)に記載のフローサイトメーター。
【0109】
項目(37)前記光学配置が、前記検査ゾーンの方へ集中する電磁放射線の不連続ビームを生じるように適合されている、請求項35に記載のフローサイトメーター。
【0110】
項目(38)以下を包含するフローサイトメーター: 分析する線形粒子フローを生じるためのフロー源であって、該フロー源は、該粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている;および光軸および1つの焦点を備えた放物面形状の内部反射面を有する集光反射器を包含する光学配置であって、該光学配置は、該集光反射器からの反射により、該検査ゾーンでの該粒子フロー上へと電磁放射線を集中させるように適合されており、該フロー源は、該粒子フローが該反射面の該光軸に沿って向けるべく適合されるように、該反射面に関して適合されている。
【0111】
項目(39)前記反射面の前記光軸が、前記粒子フローと実質的に整列するように適合されている、項目(38)に記載のフローサイトメーター。
【0112】
項目(40)前記集光反射器に、そこを越えて前記フローを通過させるための開口部が設けられている、項目(38)または(39)に記載のフローサイトメーター。
【0113】
項目(41)さらに、以下を包含する、項目(38)または(39)に記載のフローサイトメーター:前記フロー中の前記粒子から生じたかまたは偏向されたかいずれかの電磁放射線を集めるための捕集器;該集めた電磁放射線から、該フロー中の該粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報を引き出すためのプロセッサ;該誘導した情報を、前記検査ゾーンの下流の関連した粒子と相関させるための相関器。
【0114】
項目(42)ジェットインエアーフローサイトメーターである、項目(38)または(41)に記載のフローサイトメーター。
【0115】
項目(43)以下を包含するフローサイトメーター:分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源であって、該フロー源は、該粒子フローを、検査ゾーンへと向けるように適合されている;電磁放射光源を含む光学配置であって、該光学配置は、該検査ゾーンにて、該電磁放射線を該粒子フローへと向けるように適合されている;該粒子から生じたかまたは偏向されたかいずれかの電磁放射線を集めるための捕集器であって、該捕集器は、光軸および1つの焦点を備えた放物面形状の内部反射面を有し、ここで、該フロー源は、該フロー源が該収集器の該光軸に沿って該粒子フローを向けるように適合するように、該収集器に対して配向されている。
【0116】
項目(44)以下を包含するフローサイトメーター:分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源であって、該フロー源は、該粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている;電磁放射光源を含む光学配置であって、該光学配置は、該検査ゾーンにて、該電磁放射線を該粒子フロー上へと向けるように適合されている;該粒子から生じたかまたは偏向されたかいずれかの電磁放射線を集めるための捕集器であって、該捕集器は、光軸および1以上の焦点を備えた内部反射面を有し、ここで、該捕集器は、該1以上の焦点の1つが実質的に空間的に一致するかまたは該検査ゾーン内に位置しているように、配置されている;該集めた電磁放射線から、該フロー中の該粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報を引き出すためのプロセッサ;該誘導した情報を、該検査ゾーンの下流の関連した粒子と相関させるための相関器;および該フロー中の該粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報に基づいて、該粒子の少なくとも一部のそれぞれを仕分けするための仕分け装置。
【0117】
項目(45)以下を包含する分析器具:部分楕円形状を有する第1反射器;該第1反射器の該部分楕円形状の近位焦点;該第1反射器の該部分楕円形状の遠位焦点;該第1反射器の該部分楕円形状の該近位焦点および該遠位焦点により規定される該部分楕円形状の中心軸;該部分楕円形状の該近位焦点に配置された、該第1反射器の方へ電磁放射線を放射することができる電磁放射光源;該第1反射器により反射された電磁放射線を受容できるように、該第1反射器に対して配向した部分楕円形状を有する第2反射器;該第2反射器の該部分楕円形状の近位焦点;該第2反射器の該部分楕円形状の遠位焦点;該第2反射器の該部分楕円形状の該近位焦点および該遠位焦点により規定される該部分楕円形状の中心軸;分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源;および 該第2反射器の該部分楕円形状の該近位焦点に位置している、該第2反射器により反射した電磁放射線を受容するための該粒子フローの検査ゾーンであって、ここで、該第2反射器はまた、該粒子に関する所定の情報を決定するための処理のために、該粒子フローの照射の結果として生じた該電磁放射線の少なくとも一部を集めるように適合されている。
【0118】
項目(46)前記電磁放射光源が、アークランプを包含する、項目(45)に記載の分析器具。
【0119】
項目(47)前記第1反射器の前記部分楕円形状の前記遠位焦点と前記第2反射器の前記部分楕円形状の前記遠位焦点とが、重なり合っている、項目(45)または(46)に記載の分析器具。
【0120】
項目(48)さらに、以下を包含する、項目(45)、(46)または(47)に記載の分析器具:前記第2反射器にて、前記フローを外方に通過させるための開口部;前記情報を、該開口部の下流の関連した粒子と相関させるための相関器;および該情報に基づいて、該開口部の下流の関連した粒子を用いて、粒子を仕分けするための仕分け装置。
【0121】
項目(49)さらに、以下を包含する、項目(45)、(46)または(47)に記載の分析器具:前記第1反射器の焦点距離;前記第2反射器の焦点距離;ここで、該第1反射器の該焦点距離は、該第2反射器の該焦点距離よりも長い。
【0122】
項目(50)さらに、以下を包含する、項目(45)〜(49)のいずれか1つに記載の分析器具:前記電磁放射光源により放射された前記電磁放射線の一部を濾過するためのフィルター。
【0123】
項目(51)以下を包含する分析方法:近位焦点および遠位焦点を備えた部分楕円形状表面を有する第1反射器を使用すること;該第1反射器の該近位焦点に配置した電磁放射光源から、電磁放射線を放射すること;該第1反射器から該電磁放射光源により放射した電磁放射線を反射させること;近位焦点および遠位焦点を備えた部分楕円形状表面を有する第2反射器を使用すること;分析すべき粒子フローを提供すること;該粒子フローを検査ゾーン中へと向けること;該第2反射器の該近位焦点が該検査ゾーンと重なるように、また、該第2反射器が該第1反射器により反射された電磁放射線を受容でき、かつ該検査ゾーンでの該粒子フローを照射できるように、該第2反射器を配置すること;該粒子フローの照射の結果として生じた該電磁放射線の少なくとも一部を集めること;および該集めた電磁情報から、該フロー中の該粒子の少なくとも一部に関連した情報を引き出すこと。
【0124】
項目(52)さらに、以下を包含する、項目(51)に記載の分析方法:前記電磁放射光源として、アークランプを使用すること。
【0125】
項目(53)さらに、前記第1反射器の前記遠位焦点と前記第2反射器の前記遠位焦点とを重ね合わせることを包含する、項目(51)または(52)に記載の分析方法。
【0126】
項目(54)前記第2反射器が、開口部を包含し、さらに、以下を包含する、項目(51)、(52)または(53)に記載の分析方法:前記粒子フローを該開口部に通すこと;前記情報を、該フローの下流の関連した粒子と相関させること;および該フローの下流の関連した粒子を用いて、該情報に基づいて、該粒子を仕分けすること。
【0127】
項目(55)さらに、以下を包含する、項目(51)、(52)または(53)に記載の分析方法:前記第2反射器の焦点距離よりも長い焦点距離を有する第1反射器を使用すること。
【0128】
項目(56)さらに、以下を包含する、項目(51)〜(55)のいずれか1つに記載の分析方法:前記電磁放射光源により放射された前記電磁放射線の一部を濾過するために、フィルターを配置すること。
【0129】
項目(57)以下を包含する分析器具:部分放物面形状を有する第1反射器;該第1反射器の該部分放物面形状の焦点、放物軸および焦点距離;該部分放物面形状の該焦点に配置された、該第1反射器の方へ電磁放射線を放射するように適合させた電磁放射光源;該第1反射器により反射された電磁放射線を受容できるように、該第1反射器に対して配向した部分楕円形状を有する第2反射器;該第2反射器の該部分放物面形状の焦点、放物軸および焦点距離であって、ここで、該第2反射器の該放物軸は、該第1反射器の該放物軸と整列している;分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源;および 該第2反射器の該部分放物面形状の該焦点に位置している該粒子フローの検査ゾーン。
【0130】
項目(58)前記電磁放射光源が、アークランプを包含する、項目(57)に記載の分析器具。
【0131】
項目(59)前記フロー源が、該粒子フローを該第2反射面の該光軸に沿って向けるべく適合されるように、該第2反射面に対して配向されている、項目(57)または(58)に記載の分析器具。
【0132】
項目(60)前記第1反射器の前記焦点距離が、前記第2反射器の前記焦点距離よりも長い、項目(57)または(58)に記載の分析器具。
【0133】
項目(61)さらに、以下を包含する、項目(57)〜(60)のいずれか1つに記載の分析器具:前記第1反射器の前記焦点と前記第2反射器の前記焦点との間のフィルター。
【0134】
項目(62)以下を包含する分析方法:放物面、放物軸および焦点を有する第1反射器を使用すること;該第1反射器の該焦点に配置した電磁放射光源から、電磁放射線を放射すること;該第1反射器から該電磁放射光源により放射した電磁放射線を反射させること;放物面、放物軸および焦点を有する第2反射器を使用することであって、ここで、該第2反射器の該放物軸は、該第1反射器の該放物軸と整列している;分析すべき粒子フローを提供すること;該粒子フローを検査ゾーン中へと向けること;該第2反射器の該焦点が該検査ゾーンと重なり合うように、また、該第2反射器が該第1反射器により反射された電磁放射線を受容できるように、該第2反射器を配置すること。
【0135】
項目(63)さらに、以下を包含する、項目(62)に記載の分析方法:前記電磁放射光源として、アークランプを使用すること。
【0136】
項目(64)前記第1反射器が、前記第2反射器の焦点距離と同一の焦点距離を有する、項目(62)または(63)に記載の分析方法。
【0137】
項目(65)さらに、以下を包含する、項目(62)または(63)に記載の分析方法:前記第2反射器の焦点距離より長い焦点距離を有する第1反射器を使用すること。
【0138】
項目(66)さらに、以下を包含する、項目(62)または(63)のいずれか1つに記載の分析方法:前記電磁放射光源により放射された前記電磁放射線の一部を濾過するために、フィルターを配置すること。
【0139】
項目(67)以下を包含するフローサイトメーター:ノズルであって、ここで、該ノズルは、以下を包含する:粒子フローをそこに流すための開口部;および光軸を備えた反射面を有する反射器であって、該反射器は、該ノズルと連結されており、そして該粒子フローにて、電磁放射線を反射するように配向されており、該ノズルは、該光軸に沿って該粒子フローを向けるべく適合されるように、該反射器に対して配向されている;分析すべき粒子フローを生じるフロー源であって、該フロー源は、該粒子フローを検査ゾーン中へと向けるように適合されている;電磁放射光源を包含する光学配置であって、該光学配置は、該検査ゾーンにて、電磁放射線を該粒子フローへと向けるように適合されている;センサであって、ここで、該フロー源は該センサを通り、ここで、該センサは、該フロー源の粒子からの所定の情報を感知する;および該所定の情報に基づいて、該フロー源の下流から該粒子を仕分けするための仕分け装置。
【0140】
項目(68)前記反射器が、前記ノズルと一体化されている、項目(67)に記載のフローサイトメーター。
【0141】
項目(69)前記ノズルが、楕円形状反射面を包含する、項目(67)または(68)に記載のフローサイトメーター。
【0142】
項目(70)前記ノズルが、放物面状反射面を包含する、項目(67)または(68)に記載のフローサイトメーター。
【0143】
項目(71)さらに、前記反射面の焦点を包含し、該反射面の該焦点が、前記粒子フローの前記検査ゾーンと重なり合っている、項目(67)、(68)、(69)または(70)に記載のフローサイトメーター。
【0144】
項目(72)前記反射面が、前記ノズルに包埋した金属形状物を包含する、項目(67)〜(71)のいずれか1つに記載のフローサイトメーター。
【0145】
項目(73)前記反射面が、前記ノズルに適用した反射コーティングを包含する、項目(67)〜(71)のいずれか1つに記載のフローサイトメーター。
【0146】
項目(74)前記ノズルが、前記反射面の焦点が該ノズルの外部に位置しているように、構成されている、項目(67)〜(73)のいずれか1つに記載のフローサイトメーター。
【0147】
項目(75)前記ノズルが、前記反射器を照射するために、該ノズルを通して電磁放射線を受容するように適合されている、項目(67)〜(74)のいずれか1つに記載のフローサイトメーター。
【0148】
項目(76)粒子フローを仕分けする方法であって、該方法は、以下を包含する:ノズルを提供することであって、該ノズルには、反射器が連結されており、電磁放射線を反射するように配向されている;粒子フローを供給すること;該粒子フローを、その光軸の沿った方向にて、該ノズル中へと向けること;該反射器を用いて、電磁放射線を、該粒子フローの方へ反射させること;分析すべき粒子フローを検査ゾーンに通すこと;該粒子フロー中の各粒子から散乱した該電磁放射線を集めること;該粒子フローの粒子から、所定の情報を感知すること;および該粒子を、そのフロー源の下流からの所定の情報に基づいて、仕分けすること。
【0149】
項目(77)さらに、前記ノズルに一体化した前記反射器を備えたノズルを使用することを包含する、項目(76)に記載の粒子フローを仕分けする方法。
【0150】
項目(78)さらに、楕円形状反射面を有するノズルを使用することを包含する、項目(76)または(77)に記載の粒子フローを仕分けする方法。
【0151】
項目(79)さらに、放物面状反射面を有するノズルを使用することを包含する、項目(76)または(77)に記載の粒子フローを仕分けする方法。
【0152】
項目(80)さらに、以下を包含する、項目(76)、(77)、(78)または(79)に記載の粒子フローを仕分けする方法:前記粒子フローの検査ゾーンを照射するように配向した電磁放射光源を提供すること。
【0153】
項目(81)さらに、前記反射面の焦点が前記粒子フローの前記検査ゾーンと重なり合うように、前記反射器を配向することを包含する、項目(80)に記載の粒子フローを仕分けする方法。
【0154】
項目(82)さらに、前記ノズル中に金属反射面をはめ込むことを包含する、項目(76)〜(81)のいずれか1つに記載の粒子フローを仕分けする方法。
【0155】
項目(83)さらに、前記ノズルに反射被覆を塗布することを包含する、項目(76)〜(81)のいずれか1つに記載の粒子フローを仕分けする方法。
【0156】
項目(84)さらに、前記反射面の焦点が前記ノズルの外部に位置するように、前記ノズルを構成することを包含する、項目(76)〜(83)のいずれか1つに記載の粒子フローを仕分けする方法。
【0157】
項目(85)さらに、前記反射器を照射するために、前記ノズルを通して前記電磁放射線を受容するように、前記ノズルを構成することを包含する、項目(76)〜(84)のいずれか1項に記載の粒子フローを仕分けする方法。
【0158】
項目(86)以下を包含するフローサイトメーター:分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源であって、該フロー源は、該粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている;電磁放射光源を含む光学配置であって、該光学配置は、該電磁放射線を、該検査ゾーンの該粒子フロー上へと向けるように適合されている;該粒子から生じたかまたは偏向されたかいずれかの電磁放射線を集めるための部分楕円形状捕集器であって、該捕集器は、光軸および2つの焦点を備えた放物面形状の内部反射面を有し、該光軸は、2つの焦点間の線に沿って、配向されている;該フロー源は、該粒子フローが該光軸と実質的に整列するように、配向されている;センサであって、ここで、該フロー源は該センサを通り、ここで、該センサは、該フロー源の粒子からの所定の情報を感知する;および該所定の情報に基づいて、該フロー源の下流から該粒子を仕分けするための仕分け装置。
【0159】
項目(87)ジェットインエアーフローサイトメーターである、項目(86)に記載のフローサイトメーター。
【0160】
項目(88)静電プレートを包含する、項目(87)に記載のフローサイトメーター。
【0161】
項目(89)以下を包含するフローサイトメトリー方法:分析すべき粒子フローを検査ゾーンに通すこと;1以上の焦点を有する集光反射器を提供すること;該集光反射器からの反射により、電磁放射線を該検査ゾーンでの該粒子フロー上へと集中させ、そして該検査ゾーンを該1以上の焦点の1つと整列させること;フロー源の粒子からの所定の情報を感知すること;および該フロー源の下流からの該所定の情報に基づいて、該粒子を仕分けすること。
【0162】
項目(90)以下を包含する、項目(89)に記載の方法:前記集光反射器に、内部放物面状反射面を設けること。
【0163】
項目(91)以下を包含する、項目(89)に記載のフローサイトメトリー方法:前記集光反射器に、楕円形状反射面、第1焦点、第2焦点、および該第1焦点と該第2焦点との間の線に沿って配向した中心軸を設けること;および前記粒子フローが該中心軸と実質的に整列するように、該反射器を配向すること。
【0164】
項目(92)以下を包含する、項目(89)〜(91)のいずれか1つに記載の方法:前記楕円形状反射面において、前記粒子フローが流れる開口部を提供すること。
【0165】
項目(93)以下を包含する、項目(89)〜(92)のいずれか1つに記載の方法:前記フロー中の粒子から生じたかまたは偏向されたかいずれかの電磁放射線を集めること;該集めた電磁放射線を処理して、該フロー中の該粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報を引き出すこと;および該誘導した情報を、該検査ゾーンの下流の関連した粒子と相関させること。
【0166】
項目(94)さらに、ジェットインエアーフローサイトメーターとしてのフローサイトメーターを使用することを包含する、項目(89)〜(93)のいずれか1つに記載のフローサイトメトリー方法。
【0167】
項目(95)さらに、前記粒子フローを仕分けするために、静電プレートを使用することを包含する、項目(94)に記載の方法。
【発明の効果】
【0168】
本発明の光学装置は、円錐部分を有するプリズムであって、この円錐部分は、このプリズムの前方末端にある頂点およびこのプリズムの頂点を通って伸長している中心軸を備えているプリズム、電磁放射光源を含む光学配置であって、上記円錐部分の中心軸と実質的に整列した方向で、電磁放射線の入射ビームを、この円錐部分の頂点上へと向けるように適合されている光学装置、およびこのプリズムの頂点の後方に設けた反射面を備え、ここで、このプリズムにより屈折したビームは、この反射面により、このプリズムを通って後方へ反射されて、電磁放射線の環状ビームとして、このプリズムの前方末端から投射するようにされるので、上記円錐部分の頂点上へと入射する電磁放射線の単一ビームから、電磁放射線の環状ビームを生じるのに役立つ。この配置は、円筒状管の光を生じるために、一定の断面を備えたビームを与え得る。上記プリズムはまた、その後方末端にて、この円錐部分の基部の断面に対応する環状断面を有する円筒状基部を備え得る。
【図面の簡単な説明】
【0169】
本発明のさらに他の局面は、添付の図面を参照して、実施例によってのみ示されている以下の詳細な説明から明らかとなる。
【図1A】図1(a)は、電磁放射線の環状ビームを生じ得る光学装置の1実施態様の断面図であり、図1(b)は、図1のビームの断面である。
【図1B】図1(d)は、図1(a)の光学装置で使用するプリズムの1実施態様の斜視図であり、図1(e)は、図1(a)の光学装置で使用するプリズムの別の実施態様の斜視図であり、図1(f)は、図1(a)の光学装置で使用する別のプリズム配置図であり、図1(g)は、図1(a)の光学装置で使用する別のプリズム配置図である。
【図2】図2は、放物面状反射器の断面図である。
【図3】図3は、透過面および反射面を含む反射器の種々の図を示す。
【図4】図4は、反射器の可能な実施態様の断面図である。
【図5】図5は、検出器の可能な実施態様の断面図である。
【図6】図6は、本発明の1局面によるフローサイトメーターの好ましい1実施態様の断面図である。
【図7】図7は、本発明の1局面によるフローサイトメーターの第2の実施態様の断面図である。
【図8】図8は、本発明の1局面によるフローサイトメーターの第3の実施態様の断面図である。
【図9】図9は、本発明の1局面によるフローサイトメーターの第4の実施態様の断面図である。
【図10】図10は、本発明の1局面によるフローサイトメーターの第5の実施態様の断面図である。
【図11】図11は、本発明の1局面によるフローサイトメーターの第6の実施態様の断面図である。
【図12】図12は、本発明の1局面によるフローノズル設計に組み込んだ反射器の断面図である。
【図13】図13は、本発明の1局面によるフローサイトメーターの第7の実施態様の断面図である。
【図14】図14は、本発明の1局面によるフローサイトメーターの第8の実施態様の断面図である。
【図15】図15は、本発明の1局面によるフローサイトメーターの第9の実施態様の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0170】
(本発明の実施に関する最適な形態)
本発明のいくつかの実施態様は、以下の文献に論述されており、その内容は、本明細書中で参考として援用されている:John C.Sharpe,Peter N.SchaareおよびRainer Kunnemeyerによる「A New Optical Configuration for Flow Cytometric Sorting of Aspherical Cells」、Int.Soc.Optical
Engr.,Proc,OF Adv.Tech.Analytical Cytology,1997;John C.Sharpe,Peter N.Schaare,およびRainer Kunnemeyerによる「Radially Symmetric Excitation and Collection Optics for Flow Cytometric Sorting of Aspherical Cells」、Cytometry 29:363−370(1997);およびJohnathan Charles Sharpeによる「A New Optical Configuration for Flow Cytometric Sorting of
Bovine Spermatozoa by Sex」、a thesis submitted to the University of Waikato for the degree of Doctor of Philosophy in Physics。
【0171】
図1(a)は、プリズム1を含む光学装置を図示している。プリズム1は、このプリズムの前方末端にある頂点2、円錐面3を有する直円錐部分、およびこの円錐部分と相接している直円筒状基部を有する。この基部は、反射コーティングを備えた円形後部末端4を有する。入射電磁放射線5(例えば、レーザー光源からの紫外光)を提供するために、光学配置が設けられている。紫外光5は、プリズム1の中心軸と整列した方向で、入射光5およびプリズム1の中心軸に対して45度の角度で配置した鏡6形状の第2の反射器によって、プリズム1の頂点2上へと向けられる。入射光5が頂点2を経てプリズム1に入るにつれて、それは、プリズム1により屈折され、円錐で分枝して、レンズ1の後方末端4で反射される。反射光は、その円錐面3を通ってプリズム1から出ていき、環状ビームとして、このプリズムの前方投射される。このビームは、プリズム1の中心軸と空間的に一致する縦軸を有する光の閉鎖円筒状バンドを規定する。図1(b)は、この光の閉鎖バンドの断面を示す。光の円筒状バンドの発生は、光学の分野全体にわたって、多くの用途を有し得る。図1(e)は、透視図でプリズム1を図示している。
【0172】
図1(d)は、別の形状のプリズム22を図示している。プリズム22は、頂点で合流する4つの傾斜面を備えた直ピラミッド状部分を有する。基部もまた設けられており、これは、正方形の断面であり、このピラミッド状部分の基部の断面と対応している。このプリズムは、入射光をプリズムの中心軸の線に沿ってプリズムの頂点上へと向けることにより、プリズム1と同じ様式で使用できる。しかしながら、本実施熊様では、投射光は、この中心軸から等しく間隔を置いて配置した4つの平行ビームとして、現れる。このピラミッド状部分の傾斜面の数は変えてもよいが、但し、偶数のままである。
【0173】
図1(f)は、別のプリズム配置を図示しており、ここで、反射面は、図1(e)で示した円錐状プリズムまたは図1(d)で示したピラミッド状プリズムの後方末端から間隔を置いて配置されている。このプリズムからの反射面27の間隔は、調節できる。
【0174】
図1(g)は、w−アキシコン(w−axicon)またはワキシコン(waxicon)として公知の別のプリズム配置を図示している。ワキシコン28は、内部円錐状アキシコンを包含し、これは、この内部アキシコンと共軸の環状アキシコンにより取り囲まれている。それらの反射面は、Wを規定し、それゆえ、ワキシコンの名称がある。
【0175】
図2は、放物面形状の内部反射面を有する鏡形状の放物面状反射器20を示す。
【0176】
この放物面状内部反射面は、焦点、およびこの焦点を通って延びる光軸を有する。この放物面状の反射面は、この放物面状反射器の焦点を離れてこの反射器の面に入射する任意の光が、それにより、この光軸と平行に、反射器20から反射するような特性を有し得ることが分かる。同様に、この光軸と平行に反射する光が、この反射面に入ってぶつかるとき、それは、この焦点に向かいそこを通って投射される。開口部21は、この光軸の線に沿って、放物面状反射器20内で中心に配置されている。
【0177】
それゆえ、放物面状反射器20は、分析用または検査用の物体の多方向照射を提供するのに使用できる。この物体を放物面状反射器20の焦点に配置し、そして反射器20の表面に入射する反射器20の光軸と平行な光を提供することにより、この入射光は、この焦点にて、この物体の方に反射できる。さらに、入射する平行光が、この光軸に関して均等に間隔を開けているなら、この焦点で物体を照射する光は、放射状で対称である。放物面状反射器20は、それゆえ、一定の様式で、図1で示した光学装置と協同してもよく、この様式では、放物面状反射器20は、プリズム1の前方末端から投射した光を受容するように配向されており、プリズム1の中心軸は、放物面状反射器20の光軸と整列されている。この特定の配置は、図6、7、9、10、11、13で示すフローサイトメーターと関連して、さらに詳しく論述する。しかしながら、この放物面状反射器は、図1の光学装置と組み合わせて使用することだけに限定されない。
【0178】
図3(a)(i)および(ii)は、矢印30で一般に示す図1の第2の反射器の他の実施態様の平面図である。鏡30は、反射面31および32を包含する。鏡30はまた、環状リング33の形状の透過部分を包含する。一部の実施態様では、透過部分33は、鏡30を通って伸長する開口部の形状であり得ることを理解すべきである。しかしながら、他の実施態様(例えば、図3(b)でさらに明確に示すもの)では、透過部分33は、反射面35で覆われていない透明材料(例えば、ガラス34)の形状であり得る。図3(b)で示すように、反射板35に衝突する任意の入射光36は反射されるのに対して、透過部分33に衝突する入射光は、実質的に同じ方向で、引き続き進行できる。透過部分33は、45度の角度(図3(a)(i)では、この角度から平面で見ている)で配列するとき、このプリズムの前方末端から投射した光の環状ビームの通過を可能にする。図3(a)(ii)は、卵形透過部分33を有する第2の反射器の平面図を示しており、これは、45度に配向したとき、環状透過部分33を得るのに必要である。
【0179】
図4は、矢印40で一般に示す別の反射装置を示し、これは、図2の放物面状反射器20から反射した照射光を集めるのに使用できる。反射装置40は、多数の反射面41、42および43を有する本体46を包含し、これらの反射面は、検出装置40に対して、異なる方向および/または異なる角度で受容する任意の光を反射できるように、配置されている。
【0180】
反射装置40はまた、その本体46内にて、領域44および45(これらの両方は、点線で境界が定められている)を包含し、これらの領域は、反射装置40を通る光47の透過を可能にする。領域44および45は、本体46を通る開口部の形状であり得、あるいは、光を透過させることができる透明物質/材料から構成される。領域44および45を透明物質/材料から構成した実施態様では、通常、これらの領域は、光47の進行距離および屈折が両領域で実質的に同一となることを保証するために、2方向矢印xにより示される同じ長さを有するのが望ましい。
【0181】
反射面41、42および43は、反射装置40が受容できる異なるタイプの光A、BおよびCを異なる方向および/または異なる角度で反射することにより、これらの光を区別できる。それゆえ、異なるタイプの光A、BおよびCは、各タイプの光の特性を区別するために、適切な光検出器(図示せず)へと反射できる。
【0182】
図5は、矢印50で一般に示す検出装置を図示しており、これはまた、図2で示した放物面状反射器からの照射を集めるのに、使用できる。本実施態様では、検出装置50はまた、図3および4に関連して上で記述した反射装置と類似の様式で、光源(図示せず)からの光の透過のために、設けることができる。検出装置50はまた、反射装置50に入射する異なるタイプの光A、BおよびCを受容できるように、間隔を開けて配置した多数の光検出器52、53および54を有し得る。それゆえ、検出装置50上の光検出器52、53および54の空間的配向により、異なるタイプの光の区別が可能となる。他方、一定の光(例えば、光源から単に反射した光)の測定が望ましくない場合、このような光は、この検出装置の透過部分51を通って進行させることができる。
【0183】
図6は、矢印70で一般に示すフローサイトメーターの第1の好ましい実施態様を図示している。フローサイトメーター70は、図1で示したものと実質的に同じ光学装置を包含する。この光学装置は、光源71および鏡72を含む光学配置を包含する。光源71は、平行にした紫外光73を生じ、これは、鏡72によって、中心軸を有するプリズム74へと向けられる。プリズム74は、このプリズムの中心軸と空間的に一致する縦軸を有する円筒状の光75を生じるように、構成されている。このプリズムは、この図面の図1(a)または(e)で示したものと同じであり得る。あるいは、このプリズムは、このプリズムの中心軸から均等に間隔を開けた光の平行ビームを生じるように、図1(d)で示したもののようなピラミッド状の面を有し得る。投射光75は、放物面状反射器/捕集器78の45度の点上へと入射するために、第2の反射器77の環状ギャップ76を通る。以下の論述では、この反射器はまた、捕集器としても作用することが分かる。言及し易くするために、放物面状反射器/捕集器78は、単に、放物面状反射器78と呼ぶ。放物面状反射器78は、このプリズムの中心軸と整列した光軸、およびこの光軸上にある焦点Fを有する。
【0184】
放物面状反射器78内には、ノズルアセンブリ79が位置しており、これは、粒子フロー80(例えば、精子細胞)を分配し、この放物面状反射器の光軸と実質的に整列しており、そして焦点Fに位置する検査ゾーンを通っている。ノズルアセンブリ79は、生理食塩水シース溶液(saline sheath solution)中の精子細胞を分配し、そして公知のジェットインエアー法のいずれかを使用して、Fにてこの検査ゾーンを通る精子フロー一列縦隊を有する層流の粒子フローを生じ得る。
【0185】
放物面状反射器78は、2つの規準を考慮して設計されている。第一に、反射器78は、生理食塩水シース環境により導入される腐食環境に耐えることができるべきである。第2に、この反射器は、UV振動数の光の反射率を最大にするように、設計すべきである。ニッケル基板上のロジウム反射コーティングまたはAlSiO反射コーティングのいずれかが、有効であることが分かった。
【0186】
放物面状反射器78の45度の点で入射する円筒状の光75の効果は、それが、この放物面状反射器の焦点Fで集中する実質的に同一平面上の光のディスクを形成するために、90度で反射することにある。それゆえ、この光のディスクは、粒子フロー80と相互作用でき、このフロー内の粒子を、実質的に放射状の対称な照射で、照射できる。
【0187】
これらの粒子を感光性染色で染色するなら、これらの粒子は、照射時に蛍光を発する。染色の使用は、染色を付けた分子の数がDNA分子の数と同じなので、精子の性別決定において適切な方法である。その取り込みの相違により、励起および蛍光に利用できる細胞の数に相違が生じる。X精子およびY精子の間のDNA含量の相違は、蛍光において、対応する測定可能な相違を生じる。精子の性別決定に現在使用されている公知の染色のいずれかが使用できる。特に、Hoechst 33342は、以下に示すビスーべンズイミダゾール族であるが、必要なX−Y差動解像度(differential resolution)を与えることが明らかとなっている。
【0188】
【化1】

それゆえ、これらの粒子と相互作用する光は、散乱および/または蛍光を発する。この散乱光および/または蛍光は、次いで、放物面状反射器/捕集器78により集められ、そして放物面状反射器78の光軸に平行に反射される。この散乱光および/または蛍光を、光電子増倍管の形状の光検出器の方に反射させるために、ほぼ45度の角度で、第2の反射器77が配置されている。第2の反射器77は、適切には、図3〜5で図示した形態を包含する。
【0189】
精子の性別決定における本発明の特定の用途のためには、蛍光は重要であり、試料フロー中の精子から単に散乱した光は、殆どまたは全く重要ではない。この蛍光は、異なる振動数を有し、2つの振動数の分離は、光電子増倍管82の前に配置した高域フィルター200の使用により達成できる。あるいは、複数の振動数の分離は、問題の振動数だけを反射する二色性の鏡の使用により、達成してもよい。例えば、この二色性の鏡は、第2の反射器77に組み込むことができる。しかしながら、ある用途において、散乱光を測定するのが望ましいなら、フィルターは不要である。
【0190】
図示した単一の測定検出器82の代わりに、異なる形状の光を測定するために、適切な多数のフィルターと共に、多数の測定検出器を設けてもよいことを理解すべきである。例えば、図4で示すような形状での第2の反射器の使用により、この放物面状反射器の異なる部分からの光の分離が可能となり、別個の光部分のそれぞれに対して、異なるフィルターを適用することが可能となる。
【0191】
これらの粒子と相互作用していない光は、試料流80から構成した媒体により屈折され、そして入射光と反対方向にて、ディスクとして放射してもよい。この粒子フローは、一般に、小さな直径を有するので、この媒体により得られる光の屈折は、大きくはない。それゆえ、この光は、実質的に、照射する円筒状の光の経路を遡り、そして第2の反射器77の環状ギャップ76から出ていく。これにより、簡単ではあるが効果的なビームの廃棄場所が作られる。
【0192】
このノズルアセンブリ用の試料流管を含むフローサイトメーター70の部品の支持構造は、円筒状の光75の経路の一部を隠し得ることが理解されるべきである。
【0193】
しかしながら、この光のディスクで任意に生じる非対称性は、一般に、無視でき、従って、この円筒状の光は、依然として、円筒状と考えられている。障害物の回りの入射光を屈折させるために、光学レンズを設けてもよい。
【0194】
この光電子増倍管により測定される量の光は、プロセッサ(例えば、コンピューター(図示せず))に通されて、所定の情報(例えば、測定した光の量と、このフロー中の粒子の少なくとも一部のそれぞれに由来の細胞の特性との関連)を引き出す。この情報は、次いで、相関器(例えば、コンピューター)により、この検査ゾーンの下流の対応する粒子と相関されて、粒子が一定の選択規準を満たすかどうかに依存して、この粒子を仕分けすることが可能となる。例えば、雄性および雌性精子は、性別により、仕分けることができる。
【0195】
このフロー仕分け技術は、電場を通過するときに細胞含有小滴を荷電し偏向するために、静電気を使用する。この小滴は、圧電変換器によって加えた機械的振動により作製され、それにより、ノズル79を出ていく試料流が摂動される。個々の各小滴は、それが含有される粒子の特性に依存して、そのキャリア流体に電圧を印加して分離する直前に、荷電できる。その電荷に依存して、この小滴は、反対に荷電したプレート83により、その正常な重力軌道から偏向される。小滴仕分けを組み込むためには、その検査点(すなわち、焦点F)と小滴の分離点との間の小滴間隔の数を数えるために、これらのフローを見る手段を設ける必要があり得る。これは、通常、放物面状反射器78の基部にある開口部84を介して、小さな潜望鏡を挿入することにより、達成できる。その中心経路から静電的に偏向されていない小滴は、直下で集められ、そしてフラッシュして廃棄される。
【0196】
図7では、矢印100で一般に示される別のフローサイトメーターが提供されており、このフローサイトメーターは、図6で示されるフローサイトメーター70と実質的に類似している。従って、参照し易くするために、本実施態様で使用する部品を説明するために、類似の番号付けを使用している。
【0197】
図7で示す本実施態様の主要な相違は、この放物面状反射器の上部領域から集められた光101だけを、光電子増倍管102が受容することにある。よって、第2反射器77は、先の実施態様で述べたタイプである必要はない。その代わりに、前方散乱および/または蛍光を発した光103を反射するには、円筒状ビーム75内に限局された連続鏡だけを使用する必要がある。
【0198】
他方、前方散乱および/または蛍光発した光を考慮するのだけが望ましい場合、この光だけを受容するような光測定検出器を適切に配置し得ることもまた、容易に理解できるはずである。
【0199】
実験中、試料と鞘の差圧の増加により、この焦点を通る粒子の位置的な不確実性が高まり、その結果、照度に差が生じ、従って、蛍光の発生に差が生じることが分かった。この試料流の回りの焦点を広くするために、単独かまたは組み合わせるかのいずれかで使用され得る多数の可能な溶液がある。
【0200】
この放射状光学レンズは、励起波長の光の収束ディスクを、この検査点へと送達する。このアキシコン(axicon)の前方にて、このレーザービームにおいて、凹状または凸状要素を配置するなら、その放射状焦点の垂直寸法を調節することは、比較的簡単である。しかしながら、その焦点において、染色励起および蛍光に充分な光強度を保持しつつ、この焦点を側方に広げることは、簡単ではない。
【0201】
この放射状焦点を側方に広げるかまたはぼかすためには、その照射光の円筒を変えて、その円形断面の回りで、接線方向への分岐を起こす必要がある。これにより、この入射光ディスクの側方変位が生じ、それにより、この焦点領域の強度分布が広がる。いくつかの光学要素はこの機能を果たすよう計画された。第1の光学要素は、放射状にエッチングした回折格子の形状をとる。このような部品なら、この焦点の垂直側面において、最小の分散効果で、側方変位の目標をうまく達成する。第2の光学要素は、光成形拡散要素である。
【0202】
この要素をこの放射状光学レンズ設計に組み入れると、垂直および側方の両方の焦点拡張が得られる。他の選択肢には、このビームを斜めに回折してこの焦点を広げる回折器または円筒状レンズが挙げられる。
【0203】
他の方法には、カウシアン(Caussian)ビームであるレーザービームの集光特性を使用することがあり、この場合、焦点深度lは、焦点距離fに比例し、そしてビーム直径Dに反比例する。変数Lは、その光軸に沿ってプロットしたフレックス密度輪郭(flex density profile)の半値幅として、定義される。それゆえ、この放物面状反射器の焦点距離が高くなると、dが増加する。また、この照射レーザービームの直径が小さくなると、dの増加を引き起こす。
【0204】
本発明の他の実施態様では、検査ゾーンを線形粒子フローで照射するために、放物面状および楕円形状の構成の反射器が使用できる。このタイプのシステムの1つの明確な利点には、低価格のアークランプを使用して、このタイプの器具で通例使用されているより高価なレーザーを置き換える性能がある。一部の装置では、レーザーは、それが送達できる光の強度のために、好ましい。しかしながら、それらは、特定波長の電磁放射線しか供給しないという欠点がある。アークランプは、しかしながら、より低価格であり、その放射の際に、多くの異なる波長の電磁放射線を供給できる。次いで、所望でない波長の電磁放射線をフィルターする廉価なフィルターの使用により、適切な波長が選択できる。
【0205】
ここで、図8を参照すると、本発明の楕円形状の実施態様が見られる。図8は、分析器具201(例えば、フローサイトメーター)を示し、ここで、部分楕円形状を有する第1反射器200は、分析すべき粒子フロー237を生じるフロー源の上部に配置されている。この反射器は、それが基本的に半楕円体であるので、部分楕円形状反射器と呼ぶことができる。それにもかかわらず、その表面の輪郭を考えると、それは、楕円形状と認められるか、または同様に、部分楕円形状を有することが理解される。
【0206】
この第1反射器200は、図8で示す楕円体の頂点近くに配置した近位焦点202および図8の部分楕円形状の下方に配置した遠位焦点204の両方を有する。この部分楕円形状の中心軸208は、これらの2つの焦点により、規定されている。
【0207】
第2反射器216は、この第1反射器の下方に配置または配向できる。また、この第2反射器は、部分楕円形状を有し得る。さらに、この部分楕円形状は、図8の底部近くに配置した近位焦点220および第1反射器の遠位焦点204と重なり合うかまたは一致して配置した遠位焦点224を有し得る。加えて、この第2反射器の部分楕円形状は、その近接および遠位焦点により規定した中心軸228を有し得る。好ましくは、この第1反射器の中心軸208は、この第2反射器の中心軸228と実質的に整列している。
【0208】
電磁放射光源(例えば、アークランプ212)は、第1反射器200の近位焦点に配置できる。楕円体の特性のために、この電磁放射光源により、近位焦点202からの電磁放射線源によって放射された電磁放射線および第1反射器200での入射は、この第1反射器の遠位焦点へと反射できる。第1反射器の遠位焦点204と第2反射器の遠位焦点224とが一致しており、また、第1反射器の中心軸208と第2反射器の中心軸228とが同一線上にあるとき、この反射した光は、それが第2反射器216における入射のような経路で、進み続けることができる。第2反射器216は、次いで、第2反射器の遠位焦点224を通って進行した光を、第2反射器の近位焦点220へと反射できる。この様式で、第1反射器の近位焦点212に位置している電磁放射光源の実像は、第2反射器216の近位焦点220に作成される。従って、この線形粒子フローの検査ゾーン236が第2反射器の近位焦点220に位置しているとき、非常に強烈な光源をこの検査ゾーンに集中させることができる。さらに、これにより、アークランプを使用することが可能となる。なぜなら、レーザーのような平行ビーム源は、これらの反射器が電磁放射光源の実像を作成する性能のために、不要だからである。加えて、任意波長の所望でない電磁放射線をフィルターするために、フィルター(例えば、2色性フィルター240)が使用できる。
【0209】
照射粒子が蛍光を発すると、蛍光215は、反射面(例えば、2色性フィルター240)の方へ後方に第2反射器により反射され得、この反射面は、この蛍光を、検出のための検出器ハウジング244へと反射する。この楕円形状の幾何学的構造のために、ビームの収束セットが作成され、これにより、この蛍光をこの検出器に集光させるための光学レンズは必要ではない。図8はまた、細胞流が、第2反射器216の開口部を通って落ちるので、仕分けまたは分析目的に偏向され得ることを示している。
【0210】
図8では、これらの第1反射器および第2反射器は、それぞれ、焦点距離f1およびf2を有して示されている。これらの焦点距離が同じであり、また、それらの遠位焦点が一致し、そしてそれらの中心軸が、図示しているように、整列しているとき、このアークランプの実像は、実際のアークランプと同じサイズである。
【0211】
しかしながら、いくつかの場合には、このアーク光源の実像のサイズを縮小することが望ましい。これは、このフローの検査ゾーンにおいて、2つの細胞が互いに非常に近接している可能性がある場合である。このような場合には、入射放射線が、分析下にある細胞にだけ入射し、近傍の第2細胞には入射しないように、実像を小さくすることが重要であり得る。これにより、第2細胞からの蛍光(これは、不正確な分析を生じ得る)を防止する。この分析器の処理能力を高めるとき、細胞がより近接し易くなる。
【0212】
図8の配列は、その底部反射器およびその粒子フローを照射する別の光源だけで、使用できる。これは、この粒子フローへと向かうかまたは楕円形状反射器216の反射面から離れるレーザーを包含してもよい。これは、フローサイトメトリーにおいて独特の配置である。何故なら、この粒子フローは、楕円形状反射器216の中心軸と同軸に整列されて、楕円形状反射器216の近位焦点を通過するからである。この粒子フローがこの近位焦点(ここで、この粒子は、分析目的のために、電磁放射線を照射される)を通過した後、それらは、その識別特性に基づいて、仕分けすることができる。この楕円形状反射面の開口部の下方には、静電プレートを設けて配置でき、これらの粒子がこの静電プレートに近接してまたはその間を通過するとき、これらの粒子を偏向する。本実施態様は、ジェットインエア(jet−in−air)型フローサイトメーターにおいて特に独特のものである。
【0213】
図9では、図8で示したものと類似の配置が見られるが、主要な相違は、その反射器に、放物面形状が使用されていることである。第1反射器200は、部分放物面形状を有し、電磁放射光源(例えば、アークランプ312)からの電磁放射線を反射するために、焦点302が配置されている。この電磁放射光源は、この焦点を起源とする全ての放射およびこの部分放物面での入射が反射されて、第2反射器316の方への平行ビーム313となるように、この放物面の焦点に配置できる。第1反射器300および第2反射器316のそれぞれは、それぞれ、放物軸308および338を有する。これらの軸は、この電磁光源の実像が第2反射器316の焦点320に現れるように整列できる。フロー源332は、粒子フロー337を供給でき、これは、第2反射器316の焦点320を通って流れる。この粒子フローのうちこの焦点を通って流れる部分は、検査ゾーン336と呼ぶことができ、これには、この検査ゾーンを落ちていく細胞を分析するために、電磁放射線が集光される。
【0214】
この入射電磁放射線がこの検査ゾーンの細胞上の入射であるとき、染色した細胞は、蛍光を発することができる。この蛍光315は、次いで、第2反射器316により、反射器(例えば、2色性鏡340)の方へ反射でき、この鏡は、この蛍光を、光学装置345(これは、この蛍光を検出器344へと集光する)の方に向ける。
再度、第1反射器および第2反射器の同一焦点距離(f1およびf2)を選択することにより、第2反射器の焦点にて、同じサイズのアークランプの実像が得られる。同様に、第1反射器の焦点距離よりも小さい第2反射器に対する焦点距離を選択することは、細胞の高い処理能力が望ましいとき、また、結果的に、細胞がこの検査ゾーンにて共に近接しているときに、誤差の防止に役立つより小さな像を生じる。
【0215】
図8および9では、細胞がこの楕円形状または放物面形状から出ていくとき、それらを仕分けするために、プレートを設け得ることが分かり得る。
【0216】
本発明の他の実施態様では、ノズル400を設けることができ、このノズル自体には、反射器が連結される。事実、この反射器は、このノズルと一体化さえできる。これは、これらの部品を整列する必要がない分析装置の使用者に、著しい利点を与える(この連結により、この作業が達成できるので)。図10、11、12および13を参照すると、このようなノズルの種々の実施態様をいかにして実施できるかが分かる。図10では、放物面状ノズルが示されている。このノズルは、電磁放射線(例えば、可視光)を透過させる材料(例えば、ガラス)から製造できる。電磁放射光源(例えば、図11では、レーザー光源520)からの電磁放射線の入射ビームは、このノズル本体を通り、反射器402の入射となる。反射器402は、このノズルとは別個に存在しているよりもむしろ、このノズル自体と連結されている。このノズルには、粒子フロー408が流れるのを可能にするために、開口部404を設けることができる。反射器402は、粒子フロー408にて、この入射電磁放射線を反射するように配向できる。
【0217】
この反射器の反射面に使用できる2つの可能な形状は、放物面および楕円体である。図10では、放物面状反射面412が示されているのに対して、図11では、楕円形状反射面512が示されている。他のどこかで説明したように、検査ゾーン416は、所望の反射パターンを生じるために、この反射面の焦点(例えば、図10の放物面の焦点420)と重なることができる。
【0218】
このノズルは、電磁放射光源(例えば、図11で示すようなレーザー光源520)と共に、使用できる。しかしながら、また、アークランプまたは他の光源も、同様に使用できると想定される。この電磁放射光源は、ビーム450を放射し、これは、この反射面に向かうことができる。この電磁放射線が、分析する細胞に入射するとき、ビーム451で示すように、蛍光が生じる。
【0219】
この反射面を作成するには、種々の設計が可能である。第一に、このノズル本体は、放物面形状または楕円形状に成形され、次いで、このノズル表面に塗布した反射性材料428で、コーティングできる。さらに、図12に示すように、このノズル本体には、反射器(例えば、金属反射器424)が挿入またははめ込まれ得る。
【0220】
内部反射または全反射さえ起こす反射特性に依存することさえ、可能であり得る。
図13では、1実施態様が示されており、ここで、このノズルは、その反射面の焦点420がノズルの外部にあるように、成形されている。外部は、ノズル本体の外側またはノズル本体から離れていることを意味することが意図される。このような実施態様においては、電磁放射線を、このノズル本体を横切る必要なしに、この焦点に向けることができる。
【0221】
本発明の別の実施態様は、図14および15に見られ得る。図14では、フローサイトメーター500のための放射状光学配置は、粒子または細胞がその検査点を通過するとき、それからの蛍光の360度の放射状の照射および放射状の対称な捕集を組み合わせることができる。ガラス円錐体516および放物面状反射器528が使用できる。レーザー508の光学ビームは、このガラス円錐体の点上へと導かれ得る。
【0222】
このビームは、次いで、光の分岐円錐へと屈折でき、これは、逆反射して、レーザー光の円筒を生じ、これは、この入力ビームを取り囲んで、それと逆平行となる。この光の円筒は、次いで、45度楕円形リング鏡512により反射され、そして放物面状反射器528の光軸と平行に整列できる。この反射器でのこの円筒ビームの入射角は、45度であり、これにより、このビームに、この試料流と垂直にそこに集光した同一平面上の分岐ディスクを形成させる。
【0223】
染色した細胞は、この試料流により、この放射状励起焦点を通って運ばれ、そして蛍光を発することができる。この蛍光の多くは、この放物面状反射器により集められ、そして平行ビームにて、非球面状集光レンズ504へと投射できる。このレンズは、この蛍光光を、顕微鏡対物レンズ520により画像化される点へと集光し、そして光電子増倍管(PMT)501およびフィルターハウジングへと集光できる。この放物面状反射器の焦点領域を通って流れる試験片の光学的な配置は、校正ミクロスフィアからの蛍光信号を最大にする流動細胞位置を調節することにより、達成できる。この放物面状反射器は、その基部にて、この試料流が出ていく穴または開口部を有し得、ここには、ジェット観察カメラおよび小滴仕分け機構532を置くことができる。
【0224】
図15では、図14の幾何学的配置の簡単な型を示している。その蛍光捕集要素は、細胞がこのフローサイトメーターの検査点を通るときに、その放射状の対称な検出を行うように保持できる。細胞の励起は、標準的なフローサイトメーター照射に類似した1方向からのビーム送達を生じる入射角で、レーザービーム608を放物面状反射器628へと導くことにより、実施できる。これは、このビームを鏡612から反射することにより、達成できる。細胞の検出は、放物面状反射器と非球面状レンズの組み合わせにより、実施できる。例えば、400LPフィルターを備えた単一PMTは、この非球面状レンズにより集光した光の全てを集めるように、配置できる。追加の中密度フィルター(ND=1.3)もまた、低PMT増幅器電圧でも、この検出器の飽和を防止するために、使用できる。
【0225】
図15の実施態様は、他の実施態様で必要な程に広範囲な光学レンズの整列を必要としないので、特に有用である。調節した鏡612から反射したレーザー光を送達するために、そしてPMTで集めるべき蛍光を反射するために、楕円形状捕集器もまた、使用できる。図15および16の実施態様は、その反射器と検出器との単純化した実質的に同軸の配置のために、特に有利である。
【0226】
本説明で記述した実施態様は、鏡、光学レンズ、および設備の物理的配置の物理的制約のために、全体的なまたは完全な捕集、透過、対称、反射、整列などができないかもしれない物理的配置に依存していることを理解すべきである。これらの制限を考慮すると、このような特性は、依然として、ごく最小でも、実質的なものとして見なされ得る。
【0227】
本発明の局面は、実施例によってのみ記述されており、本発明の範囲から逸脱することなく、それらに、改良および追加を行ってもよいことを理解すべきである。
【産業上の利用可能性】
【0228】
光学一般の分野、特に、フローサイトメトリーの分野に適した光学装置が提供される。
【0229】
(要約)
種々の光学装置は、平行光の光源(7、75)を提供する。平行光(7、75)は、一般に、入射ビームをプリズム(1、22、24、26、28)の頂点に向けることにより、得られる。このプリズムは、変化する立体配置を有し得る。1つの立体配置は、前方円錐面(24)を有する。他の立体配置は、ピラミッド状前方末端(22)を有する。他の立体配置もまた、開示されている。その応用はまた、三次元の外観(例えば、放物面または楕円体)として成形した内部反射面を有する反射器(20、78、216、316、400)を明示している。これらの反射器(20、78、216、316)は、この反射器上へと入射する光を、1以上の焦点(F、220、320、420)に集中する。これらの反射器は、プリズム(1、22、24、26、28)を含む光学装置と組み合わせて、使用できる。これらの反射器(20、78、216、316)は、試料流(237、337)で反射器(20、78、216、316)の焦点(F、220、320、420)を通過する光を集中するために、フローサイトメーターで使用してもよい。フローサイトメーターにおいて、照射した試料流(237、337)からの散乱および/または蛍光光の捕集は、回転体(例えば、放物面または楕円体)の外観として成形した捕集器の使用により、達成できる。種々の光学方法およびフローサイトメトリー方法もまた、開示されている。
【符号の説明】
【0230】
1 プリズム
2 頂点
3 円錐面
4 円形後部末端
5 入射光
6 鏡
7 平行光の光源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フローサイトメーターであって、以下:
分析する線形粒子フローを生じるためのフロー源であって、該フロー源は、該粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている、フロー源;
電磁放射線を、該線形流の回りで、実質的に放射状の対称な様式で、該検査ゾーンでの該フローへと電磁放射線を集中させるように適合されている光学配置;
該フロー中の粒子から生じたかまたは偏向されたかいずれかの電磁放射線を集めるための捕集器;
該集めた電磁放射線から、該フロー中の該粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報を引き出すためのプロセッサ;
該誘導した情報を、該検査ゾーンの下流の関連した粒子と相関させるための相関器;および
該フロー中の該粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報に基づいて、該粒子の少なくとも一部のそれぞれを仕分けするための仕分け装置、を備える、フローサイトメーター。
【請求項2】
前記光学配置が、前記検査ゾーンの方へ集中する電磁放射線の連続ディスクを生じるように適合されている、請求項に記載のフローサイトメーター。
【請求項3】
前記光学配置が、前記検査ゾーンの方へ集中する電磁放射線の不連続ビームを生じるように適合されている、請求項1または2に記載のフローサイトメーター。
【請求項4】
前記光学配置が、光軸および1つの焦点を備えた放物面形状の内部反射面を有する集光反射器を備え、該光学配置は、該集光反射器からの反射により、該検査ゾーンでの該粒子フロー上へと電磁放射線を集中させるように適合されており、該フロー源は、該粒子フローが該反射面の該光軸に沿って向けるべく適合されるように、該反射面に関して適合されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のフローサイトメーター。
【請求項5】
前記反射面の前記光軸が、前記粒子フローと実質的に整列するように適合されている、請求項に記載のフローサイトメーター。
【請求項6】
前記集光反射器に、そこを越えて前記フローを通過させるための開口部が設けられている、請求項またはに記載のフローサイトメーター。
【請求項7】
さらに、以下
集めた電磁放射線から、該フロー中の該粒子の少なくとも一部のそれぞれに関係した所定の情報を引き出すためのプロセッサ;
該誘導した情報を、前記検査ゾーンの下流の関連した粒子と相関させるための相関器、を備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載のフローサイトメーター。
【請求項8】
ジェットインエアーフローサイトメーターである、請求項1〜7のいずれか1項に記載のフローサイトメーター。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項に記載のフローサイトメーターであって:
電磁放射光源をさらにむ、フローサイトメーター。
【請求項10】
静電プレートを包含する、請求項1〜9のいずれか1項に記載のフローサイトメーター。
【請求項11】
分析器具であって、以下:
部分楕円形状を有する第1反射器;
該第1反射器の該部分楕円形状の近位焦点;
該第1反射器の該部分楕円形状の遠位焦点;
該第1反射器の該部分楕円形状の該近位焦点および該遠位焦点により規定される該部分楕円形状の中心軸;
該部分楕円形状の該近位焦点に配置された、該第1反射器の方へ電磁放射線を放射することができる電磁放射光源;
該第1反射器により反射された電磁放射線を受容できるように、該第1反射器に対して配向した部分楕円形状を有する第2反射器;
該第2反射器の該部分楕円形状の近位焦点;
該第2反射器の該部分楕円形状の遠位焦点;
該第2反射器の該部分楕円形状の該近位焦点および該遠位焦点により規定される該部分楕円形状の中心軸;
分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源;および
該第2反射器の該部分楕円形状の該近位焦点に位置している、該第2反射器により反射した電磁放射線を受容し、該粒子フローを照射するための該粒子フローの検査ゾーンであって、ここで、該第2反射器はまた、該粒子に関する所定の情報を決定するための処理のために、該粒子フローの照射の結果として生じた該電磁放射線の少なくとも一部を集めるように、かつ、該粒子フローの照射の結果として生じた該電磁放射線の少なくとも一部を反射するように適合されている、検査ゾーン、を備える、分析器具。
【請求項12】
前記電磁放射光源が、アークランプを包含する、請求項18に記載の分析器具。
【請求項13】
前記第1反射器の前記部分楕円形状の前記遠位焦点と前記第2反射器の前記部分楕円形状の前記遠位焦点とが、重なり合っている、請求項11または12に記載の分析器具。
【請求項14】
さらに、以下:
前記第1反射器の焦点距離;
前記第2反射器の焦点距離であって;ここで、該第1反射器の該焦点距離は、該第2反射器の該焦点距離よりも長い、第2反射器、を備える、請求項11〜13のいずれか1項に記載の分析器具。
【請求項15】
分析方法であって、以下:
近位焦点および遠位焦点を備えた部分楕円形状表面を有する第1反射器を使用する工程;
該第1反射器の該近位焦点に配置した電磁放射光源から、電磁放射線を放射する工程;
該第1反射器から該電磁放射光源により放射した電磁放射線を反射させる工程;
近位焦点および遠位焦点を備えた部分楕円形状表面を有する第2反射器を使用する工程;
分析すべき粒子フローを提供する工程;
該粒子フローを検査ゾーン中へと向ける工程;
該第2反射器の該近位焦点が該検査ゾーンと重なるように、また、該第2反射器が該第1反射器により反射された電磁放射線を受容でき、かつ該検査ゾーンでの該粒子フローを照射できるように、該第2反射器を配置する工程;
該第2反射器を用いて該粒子フローの照射の結果として生じた該電磁放射線の少なくとも一部を集める工程;
該第2反射器を用いて該粒子フローの照射の結果として生じた該電磁放射線の少なくとも一部を反射する工程;および
該反射した電磁情報から、該フロー中の該粒子の少なくとも一部に関連した情報を引き出す工程、を包含する、方法。
【請求項16】
さらに、前記電磁放射光源として、アークランプを使用する工程を包含する、請求項24に記載の分析方法。
【請求項17】
さらに、前記第1反射器の前記遠位焦点と前記第2反射器の前記遠位焦点とを重ね合わせる工程を包含する、請求項15または16に記載の分析方法。
【請求項18】
前記第2反射器が、開口部を備え、さらに、以下:
前記粒子フローを該開口部に通す工程;
前記情報を、該フローの下流の関連した粒子と相関させる工程;および
該フローの下流の関連した粒子を用いて、該情報に基づいて、該粒子を仕分けする工程を包含する、請求項15〜17のいずれか1項に記載の分析方法。
【請求項19】
さらに、前記第2反射器の焦点距離よりも長い焦点距離を有する第1反射器を使用する工程を包含する、請求項15〜18のいずれか1項に記載の分析方法。
【請求項20】
さらに、前記電磁放射光源により放射された前記電磁放射線の一部を濾過するために、フィルターを配置する工程を包含する、請求項1519のいずれか1項に記載の分析方法。
【請求項21】
分析器具であって、以下:
分析すべき粒子フローを提供するフロー源であって、該粒子フローは検査ゾーンを有する、フロー源;
部分放物面形状を有する第1反射器;
該第1反射器の該部分放物面形状の焦点、放物軸および焦点距離;
該部分放物面形状の該焦点に配置された、該第1反射器の方へ電磁放射線を放射するように適合させた電磁放射光源;
該第1反射器により反射された電磁放射線を受容できるように、該第1反射器に対して配向した部分楕円形状を有する第2反射器;ならびに
該第2反射器の該部分放物面形状の焦点、放物軸および焦点距離であって、ここで、該第2反射器の該放物軸は、該第1反射器の該放物軸と整列している、焦点、放物軸および焦点距離;を備え、
ここで、該粒子フローの検査ゾーンが、該第2反射器の該部分放物面形状の該焦点に位置している、分析器具。
【請求項22】
前記電磁放射光源が、アークランプを包含する、請求項21に記載の分析器具。
【請求項23】
前記フロー源が、該粒子フローを該第2反射面の該光軸に沿って向けるべく適合されるように、該第2反射面に対して配向されている、請求項21または22に記載の分析器具。
【請求項24】
前記第1反射器の前記焦点距離が、前記第2反射器の前記焦点距離よりも長い、請求項21〜23のいずれか1項に記載の分析器具。
【請求項25】
さらに、前記第1反射器の前記焦点と前記第2反射器の前記焦点との間のフィルターを備える、請求項2124のいずれか1項に記載の分析器具。
【請求項26】
分析方法であって、以下:
放物面、放物軸および焦点を有する第1反射器を使用する工程;
該第1反射器の該焦点に配置した電磁放射光源から、電磁放射線を放射する工程;
該第1反射器から該電磁放射光源により放射した電磁放射線を反射させる工程;
放物面、放物軸および焦点を有する第2反射器を使用する工程であって、ここで、該第2反射器の該放物軸は、該第1反射器の該放物軸と整列している、工程;
分析すべき粒子フローを提供する工程;
該粒子フローを検査ゾーン中へと向ける工程;
該第2反射器の該焦点が該検査ゾーンと重なり合うように、また、該第2反射器が該第1反射器により反射された電磁放射線を受容できるように、該第2反射器を配置する工程、を包含する、方法。
【請求項27】
さらに、前記電磁放射光源として、アークランプを使用する工程を包含する、請求項26に記載の分析方法。
【請求項28】
前記第1反射器が、前記第2反射器の焦点距離と同一の焦点距離を有する、請求項26または27に記載の分析方法。
【請求項29】
さらに、前記第2反射器の焦点距離より長い焦点距離を有する第1反射器を使用する工程を包含する、請求項26〜28のいずれか1項に記載の分析方法。
【請求項30】
さらに、前記電磁放射光源により放射された前記電磁放射線の一部を濾過するために、フィルターを配置する工程を包含する、請求項26〜29のいずれか1項に記載の分析方法。
【請求項31】
フローサイトメーターであって、以下:
分析すべき粒子フローを生じるためのフロー源であって、該フロー源は、該粒子フローを、検査ゾーン中へと向けるように適合されている、フロー源;
電磁放射光源を含む光学配置であって、該光学配置は、該電磁放射線を、該検査ゾーンの該粒子フロー上へと向けるように適合されている、光学配置;
該粒子から生じたかまたは偏向されたかいずれかの電磁放射線を集めるため、そして、この電磁放射線をセンサに反射させるための部分楕円形状捕集器であって、該捕集器は、光軸および2つの焦点を備えた放物面形状の内部反射面を有し、該光軸は、2つの焦点間の線に沿って、配向されており;
該フロー源は、該粒子フローが該光軸と実質的に整列するように、配向されており;
ここで、該フローは該センサを通り、ここで、該センサは、該フロー源の粒子からの所定の情報を感知する、捕集器;および
該所定の情報に基づいて、該フロー源の下流から該粒子を仕分けするための仕分け装置、を備える、フローサイトメーター。
【請求項32】
ジェットインエアーフローサイトメーターである、請求項31に記載のフローサイトメーター。
【請求項33】
静電プレートを包含する、請求項30または31に記載のフローサイトメーター。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2011−180144(P2011−180144A)
【公開日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58447(P2011−58447)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【分割の表示】特願2007−6458(P2007−6458)の分割
【原出願日】平成10年2月2日(1998.2.2)
【出願人】(500308473)エックスワイ,エルエルシー (17)
【Fターム(参考)】