説明

光源装置及びプロジェクタ

【課題】 発光ダイオードや固体発光素子を用いた光源装置と、該光源装置を用いることにより輝度の高い投影画像を投影可能なプロジェクタとを提供する。
【解決手段】 光源装置と、導光装置と、表示素子と、投影側光学系と、プロジェクタ制御手段とを備えるプロジェクタにおいて、光源装置は、電気エネルギを励起光に変換する第一光源153としての青色発光ダイオード161Bと、該第一光源153からの射出光を受けて第一光源153からの射出光とは異なる分光分布の光を発光する第二光源154としての平板状に形成された蛍光物質169とを有し、第一光源153の発光領域の面積が第二光源154の発光領域の面積よりも広く形成されていることを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置と、該光源装置を備えたプロジェクタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日、パーソナルコンピュータの画面やビデオ画像、更にメモリカード等に記憶されている画像データによる画像等をスクリーンに投影する画像投影装置としてのデータプロジェクタが多用されている。このプロジェクタは、光源から射出された光をDMDと呼ばれるマイクロミラー表示素子、又は、液晶板に集光させ、スクリーン上にカラー画像を表示させるものである。
【0003】
このようなプロジェクタにおいて、従来は高輝度の放電ランプを光源とするものが主流であったが、近年、光源として赤色、緑色、青色の発光ダイオードや有機EL等の固体発光素子を用いるための開発がなされており多くの提案がなされている。
【0004】
発光ダイオードは放電ランプと比較して電力消費が少なく、信頼性も高いが、プロジェクタにおいて用いるためには単体ではまだ発光量が少なく、所望の輝度を得られないという問題点があった。そこで、発光ダイオードをプロジェクタの光源とするために、複数の発光ダイオードを配置し、複数の発光ダイオードからの射出光を合成して用いる場合がある。
【0005】
例えば、特開2005−274836号公報(引用文献1)では、白色ダイオードを略回転楕円面形状或いは回転放物面形状のベース部材に複数並設し、導光装置の入射面近傍に焦点が位置するように配置した光源装置についての提案がなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−274836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
画像表示装置等の光学系では、有効に扱える光束が存在する空間的な広がりを面積と立体角との積として表すことができ、この積をエテンデュー(Etendue)という。このエテンデューは光学系において保存される値である。
【0008】
上述したようなDMD等の表示素子を用いたプロジェクタにおいては、表示素子の被照明領域の面積をS’、該被照明領域の面積S’が取り込める入射光の立体角をΩ’とした場合、表示素子のエテンデューはS’×Ω’で表される。又、光源装置の発光領域の面積をS、射出光の立体角をΩとすると、光源装置のエテンデューはS×Ωで表される。
【0009】
エテンデューは光学系において保存される値であるため、光源装置のエテンデューS×Ωの値が表示素子のエテンデューS’×Ω’の値よりも小さい場合、光源装置から射出された光は全て利用することが可能となり、全ての射出光を有効光とすることができるが、光源装置のエテンデューS×Ωの値が表示素子のエテンデューS’×Ω’の値よりも大きい場合、光源装置から射出された光の中で利用できない光が発生することになる。
【0010】
従来の発光ダイオードを用いたプロジェクタでは、発光ダイオードの発光量が少ないため、複数の発光ダイオードを配置し、複数の発光ダイオードから射出される光線束を集光して利用する必要があるが、複数の発光ダイオードを用いた場合、表示素子のエテンデューの値と比較して光源装置のエテンデューの値が大きくなり、利用できない光が増大するため発光ダイオードの利用効率が低下するという問題点があった。
【0011】
又、発光ダイオードの中で緑色発光ダイオードは、赤色発光ダイオードや青色発光ダイオードと比較して発光効率が低いため、赤色発光ダイオードや青色発光ダイオードよりも多数配置する必要がある。この場合、発光ダイオードを密に集めても数の増加により発光領域の面積も増加し、緑色発光ダイオード光源のエテンデューの値が大きくなるために有効光の割合が小さくなり、結局緑色発光ダイオードの光量不足が解消できないといった問題点があった。
【0012】
本発明は、このような従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、発光ダイオードや固体発光素子を用いた光源装置と、該光源装置を用いることにより輝度の高い投影画像を投影可能なプロジェクタとを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の光源装置は、電気エネルギを光に変換する第一光源と、該第一光源からの射出光を受けて第一光源からの射出光とは異なる分光分布の光を発光する第二光源とを有し、前記第一光源の発光領域の面積が第二光源の発光領域の面積よりも広く形成されたことを特徴とするものである。
【0014】
又、前記第一光源は、固体発光素子によって形成されていることを特徴とするものである。
【0015】
尚、前記第一光源は、発光ダイオードによって形成されていることもある。
【0016】
そして、前記第二光源は、蛍光物質により形成されていることを特徴とするものである。
【0017】
前記第一光源は、前記第二光源の背面側に配置されていることを特徴とするものである。
【0018】
又、前記第一光源は、前記第二光源の前面側に配置されていることもある。
【0019】
尚、前記第一光源は、前記第二光源の前面側及び背面側に配置されていることもある。
【0020】
又、前記第一光源からの射出光を前記第二光源に導光する光学空間を備え、該光学空間の内部に前記第一光源が配置され、前記光学空間は、前記第二光源の背面側に配置されているものである。
【0021】
更に、前記光学空間を形成する壁面の内面であって前記第二光源位置に、前記第一光源からの射出光は透過し且つ前記第二光源からの射出光は反射するダイクロイックフィルタが配置されていることを特徴とするものである。
【0022】
そして、前記光学空間を形成する壁面は、前記ダイクロイックフィルタが配置された部分を除く内面に反射面を備えていることもある。
【0023】
又、前記第二光源の前面側に、前記第一光源と共に前記第一光源からの射出光を反射させ且つ前記第二光源からの射出光を透過させるダイクロイックフィルタが配置されていることもある。
【0024】
更に、前記第二光源の前方に前記第二光源の光軸と合わせた光軸を有する集光レンズ群を備えているものである。
【0025】
又、前記第二光源の光軸と合わせた集光レンズ群の周囲に第一光源を有し、前記集光レンズ群の内のいずれかのレンズ表面に前記第一光源からの射出光を反射させ且つ前記第二光源からの射出光を透過させるダイクロイックフィルタが形成されていることもある。
【0026】
更に、前記第二光源の前面側に、該第二光源の光軸と90度の光軸を有する前記第一光源と、前記第二光源と同色で波長が僅かに異なる波長の光を射出し該第二光源の光軸と90度の光軸を有する補助第二光源とを備え、前記第一光源と第二光源の光軸が交差する位置近傍には両光軸と45度の角で交わるように配置された第一光源からの射出光は反射し且つ第二光源からの射出光は透過させるダイクロイックフィルタが配置され、前記補助第二光源と第二光源の光軸が交差する位置近傍には両光軸と45度の角で交わるように配置された補助第二光源からの射出光は反射し且つ第二光源からの射出光は透過させるダイクロイックフィルタが配置されていることもある。
【0027】
そして、前記光源装置は、前記第二光源が青色蛍光物質により形成された青色光生成装置と、前記第二光源が緑色蛍光物質により形成された緑色光生成装置と、前記第二光源が赤色蛍光物質により形成された赤色光生成装置とを備えることにより、青色、緑色、赤色の3原色発光を可能としたことを特徴とするものである。
【0028】
又、前記光源装置は、青色発光ダイオードによる前記第一光源と緑色蛍光物質による前記第二光源とを有する緑色光生成装置と、光源を青色発光ダイオードとする青色光生成装置と、光源を赤色発光ダイオードとする赤色光生成装置とを備えることにより、青色、緑色、赤色の3原色発光を可能としたことを特徴とすることもある。
【0029】
そして、本発明のプロジェクタは、光源装置と、導光装置と、表示素子と、投影側光学系と、プロジェクタ制御手段とを備え、前記光源装置は、上述した特徴を有する光源装置とするものである。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、光源として固体発光素子や発光ダイオードを用いるも単位面積当たりの発光量が多く、発光ダイオードからの射出光の利用効率が高い光源装置と、該光源装置を用いることにより輝度の高い投影画像を投影可能なプロジェクタとを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施例に係るプロジェクタの外観を示す斜視図。
【図2】本発明の実施例に係るプロジェクタの機能回路ブロックを示す図。
【図3】本発明の実施例に係るプロジェクタの上面パネルを取り除いた上面図。
【図4】本発明の実施例に係る光源装置の断面図。
【図5】本発明の実施例に係る緑色光生成装置の断面図。
【図6】本発明の実施例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図7】本発明の実施例に係るその他の光源装置の断面図。
【図8】本発明の第一の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図9】本発明の第二の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図10】本発明の第三の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図11】本発明の第四の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図12】本発明の第五の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図13】本発明の第六の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図14】本発明の第七の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図15】本発明の第八の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図16】本発明の第八の変形例に係る他の緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図17】本発明の第九の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図18】本発明の第十の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【図19】本発明の第十一の変形例に係る緑色光生成装置の部分拡大断面図。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明を実施するための最良の形態のプロジェクタ10は、光源装置63と、導光装置75と、表示素子51と、投影側光学系90と、プロジェクタ制御手段とを備えるものである。
【0033】
そして、光源装置63は、赤色光を射出する赤色光生成装置151Rと、緑色光を射出する緑色光生成装置151Gと、青色光を発光する青色光生成装置151Bとを備え、赤色光生成装置151Rと緑色光生成装置151Gは光軸が平行となるように配置され、青色光生成装置151Bは緑色光生成装置151Gの近傍に光軸が緑色光生成装置151Gと垂直に交差するように配置されるものである。
【0034】
又、赤色発光ダイオード161Rと集光レンズ群164による赤色光生成装置151Rから射出された赤色光の光軸方向を変更する赤色光反射ミラー142が赤色光生成装置151Rの光軸上に配置され、赤色光の光線束を集光する第一凸レンズ143が赤色光反射ミラー142で反射した赤色光の光軸上に配置され、緑色光生成装置151Gから射出された緑色光は透過し且つ青色発光ダイオード161Bと集光レンズ群164による青色光生成装置151Bから射出された青色光は緑色光の光軸方向と同一の光軸方向となるように反射する第一ダイクロイック装置としての第一ダイクロイックミラー144が緑色光生成装置151Gと青色光生成装置151Bの光軸が交差する位置の近傍に配置され、緑色光及び青色光の光線束を集光する第二凸レンズ145が第一ダイクロイックミラー144を透過及び反射した光線束の光軸上に配置されている。
【0035】
そして、赤色光は透過し且つ緑色光及び青色光は赤色光の光軸方向と同一の光軸方向となるように反射する第二ダイクロイック装置としての第二ダイクロイックミラー146が第一凸レンズ143と第二凸レンズ145の光軸が交差する位置の近傍に配置され、赤緑青色光の光線束を集光する第三凸レンズ147が第二ダイクロイックミラー146を透過及び反射した光線束の光軸上に配置されたものである。
【0036】
更に、緑色光生成装置151Gは、電気エネルギを励起光に変換する第一光源153と、第一光源153からの射出光を受けて第一光源153からの射出光とは異なる分光分布の光を発光する第二光源154とを有し、第一光源153の発光領域の面積が第二光源154の発光領域の面積よりも広く形成されたものであり、第一光源153は、青色発光ダイオード161Bとされ、第二光源154は、緑色光を発光する蛍光物質169により形成されるものであり、第二光源154の背面側に第一光源153が配置されるものである。
【0037】
又、緑色光生成装置151Gは、第二光源154の光軸上に集光レンズ群164を備え、該集光レンズ群164は、円柱形状の基台部171Aと該基台部171Aの前方に突出した凸面部171Bとを有し第二光源154の近傍に配置される第一レンズ171と、第一レンズ171の前方に配置される第二レンズ172と、第二レンズ172の前方に配置される第三レンズ173とを備えるものである。
【0038】
そして、緑色光生成装置151Gは、第一光源153が取付けられる第一光源取付基板165と、第一光源153からの射出光を第二光源154に導光する空間である光学空間159を形成する光学空間形成部材166とを備えるものであり、第二光源154の背面側に光学空間159が形成され、この光学空間159の内部に第一光源153が配置され、第二光源154の前面側近傍に集光レンズ群164が配置されているものである。
【0039】
この光学空間形成部材166は、前面壁及び側面壁を備えた下方を開口とする箱形形状であり、前面壁の内面の中央には第一光源153からの射出光を透過し且つ第二光源154からの射出光を反射するダイクロイックフィルタ168が蒸着され、ダイクロイックフィルタ168が蒸着された場所を除く前面壁及び側面壁の内面には反射ミラー167が蒸着されているものである。
【実施例】
【0040】
以下、本発明の実施例を図に基づいて詳説する。本発明の実施例に係るプロジェクタ10は、図1に示すように、略直方体形状であって、本体ケースの前方の側板とされる前面パネル12の側方に投影口を覆うレンズカバー19を有すると共に、この前面パネル12には複数の排気孔17を設けている。更に、図示しないがリモートコントローラからの制御信号を受信するIr受信部を備えている。
【0041】
又、本体ケースである上面パネル11にはキー/インジケータ部37を設けるものであり、このキー/インジケータ部37には、電源スイッチキーや電源のオン又はオフを報知するパワーインジケータ、投影のオン、オフを切りかえる投影スイッチキー、光源装置や表示素子又は制御回路等が過熱したときに報知をする過熱インジケータ等のキーやインジケータを設けるものである。
【0042】
更に、本体ケースの背面には、背面パネルにUSB端子や画像信号入力用のD−SUB端子、S端子、RCA端子等を設ける入出力コネクタ部及び電源アダプタプラグ等の各種端子20を設けているものである。
【0043】
尚、図示しない本体ケースの側板である右側パネル14、及び、図1に示した側板である左側パネル15の下部近傍には、各々複数の吸気孔18を設けているものである。
【0044】
そして、このプロジェクタ10のプロジェクタ制御手段は、図2に示すように、制御部38、入出力インターフェース22、画像変換部23、表示エンコーダ24、表示駆動部26等を有するものであって、入出力コネクタ部21から入力された各種規格の画像信号は、入出力インターフェース22、システムバス(SB)を介して画像変換部23で表示に適した所定のフォーマットの画像信号に統一するように変換された後、表示エンコーダ24に送られるものである。
【0045】
又、表示エンコーダ24は、送られてきた画像信号をビデオRAM25に展開記憶させた上でこのビデオRAM25の記憶内容からビデオ信号を生成して表示駆動部26に出力するものである。
【0046】
そして、表示エンコーダ24からビデオ信号が入力される表示駆動部26は、送られてきた画像信号に対応して適宜フレームレートで空間的光変調素子(SOM)である表示素子51を駆動するものであり、光源装置63から射出された光線束を光源側光学系を介して表示素子51に入射することにより、表示素子51の反射光で光像を形成し、投影側光学系とする投影系レンズ群を介して図示しないスクリーンに画像を投影表示するものであり、この投影側光学系の可動レンズ群97は、レンズモータ45によりズーム調整やフォーカス調整のための駆動が行われるものである。
【0047】
又、画像圧縮伸長部31は、画像信号の輝度信号及び色差信号をADTC及びハフマン符号化等の処理によりデータ圧縮して着脱自在な記録媒体とされるメモリカード32に順次書き込む記録処理や、再生モード時はメモリカード32に記録された画像データを読み出し、一連の動画を構成する個々の画像データを1フレーム単位で伸長して画像変換部23を介して表示エンコーダ24に送り、メモリカード32に記憶された画像データに基づいて動画等の表示を可能とするものである。
【0048】
そして、制御部38は、プロジェクタ10内の各回路の動作制御を司るものであって、CPUや各種セッティング等の動作プログラムを固定的に記憶したROM及びワークメモリとして使用されるRAM等により構成されている。
【0049】
又、本体ケースの上面パネル11に設けられるメインキー及びインジケータ等により構成されるキー/インジケータ部37の操作信号は、直接に制御部38に送出され、リモートコントローラからのキー操作信号は、Ir受信部35で受信され、Ir処理部36で復調されたコード信号が制御部38に送られるものである。
【0050】
尚、制御部38にはシステムバス(SB)を介して音声処理部47が接続されており、音声処理部47はPCM音源等の音源回路を備え、投影モード及び再生モード時には音声データをアナログ化し、スピーカ48を駆動して拡声放音させることができるものである。
【0051】
又、この制御部38は、光源制御回路41を制御するものであり、画像信号に応じて赤色光源、緑色光源、青色光源を時分割制御している。更に、冷却ファン駆動制御回路43には、光源装置63等に設けた複数の温度センサによる温度検出を行わせて、冷却ファンの回転速度を制御させ、又、タイマー等によりプロジェクタ本体の電源OFF後も冷却ファンの回転を持続させるものであり、更に、温度センサによる温度検出の結果によってはプロジェクタ本体の電源をOFFにする等の制御も行うものである。
【0052】
そして、これらのROM、RAM、ICや回路素子は、図3に示す主制御基板としての制御回路基板103や電源回路ブロック101に組み込まれ、制御系の主制御基板とした制御回路基板103と電力系の電源回路ブロック101等が取付けられる光源制御回路基板102とを分けて形成しているものである。
【0053】
このプロジェクタ10の内部構造は、図3に示したように、電源回路ブロック101等を取付けた光源制御回路基板102を右側パネル14の近傍に配置し、筐体内を区画用隔壁120により背面パネル13側の吸気側空間室121と前面パネル12側の排気側空間室122とに気密に区画している。そして、冷却ファンとするシロッコファンタイプのブロア110を、吸込み口111が吸気側空間室121に位置し排気側空間室122と吸気側空間室121の境界に吐出口113が位置するように配置しているものである。
【0054】
又、排気側空間室122内には、光源装置63と、光源装置63からの射出光を表示素子51に導光する光学系ユニット70の照明側ブロック78が備える導光装置75と、排気温低減装置114とが配置されているものである。
【0055】
この光源装置63は、図4に示すように、赤色光を射出する特定波長域光生成装置である赤色光生成装置151Rと、緑色光を射出する特定波長域光生成装置である緑色光生成装置151Gと、青色光を射出する特定波長域光生成装置である青色光生成装置151Bとを備え、赤色光生成装置151Rは、図3に示した前面パネル12の近傍に光軸が前面パネル12と略平行となるように配置され、緑色光生成装置151Gは、赤色光生成装置151Rと光軸が平行となるように赤色光生成装置151Rよりも背面パネル13側に配置され、青色光生成装置151Bは、緑色光生成装置151Gの近傍に緑色光生成装置151Gの光軸と青色光生成装置151Bの光軸が垂直に交差するように配置されているものである。
【0056】
又、光源装置63は、赤色光生成装置151Rから射出された赤色光の光軸方向を変更する赤色光反射ミラー142と、赤色光の光線束を集光する第一凸レンズ143と、緑色光生成装置151Gから射出された緑色光は透過し青色光生成装置151Bから射出された青色光は緑色光の光軸方向と同一の光軸方向となるように反射する第一ダイクロイック装置としての第一ダイクロイックミラー144と、緑色光及び青色光の光線束を集光する第二凸レンズ145と、赤色光は透過し緑色光及び青色光は赤色光の光軸方向と同一の光軸方向となるように反射する第二ダイクロイック装置としての第二ダイクロイックミラー146と、赤色光、緑色光、青色光の光線束を集光する第三凸レンズ147とを備えるものである。
【0057】
そして、この赤色光反射ミラー142は、赤色光生成装置151Rの光軸上に配置され、第一凸レンズ143は、赤色光反射ミラー142で反射した赤色光の光軸上に配置され、第一ダイクロイックミラー144は、緑色光生成装置151Gと青色光生成装置151Bの光軸が交差する位置の近傍に配置され、第二凸レンズ145は、第一ダイクロイックミラー144を透過及び反射した光線束の光軸上に配置され、第二ダイクロイックミラー146は、第一凸レンズ143を透過した光線束と第二凸レンズ145を透過した光線束の光軸が交差する位置の近傍に配置され、第三凸レンズ147は、第二ダイクロイックミラー146を透過及び反射した光線束の光軸上に配置されるものである。
【0058】
赤色光生成装置151Rは、プロジェクタ制御手段によって時分割制御される光源としての赤色発光ダイオード161Rと、赤色発光ダイオード161Rが保持される光源保持具162と、赤色発光ダイオード161Rの前方近傍に配置された透明なカバー部材163と、赤色発光ダイオード161Rからの射出光を集光する集光レンズ群164とを備えるものである。
【0059】
この光源保持具162は、背面と背面の外周縁から立ち上がる縁部とから形成されたものであり、背面の中心近傍に赤色発光ダイオード161Rが配置されているものである。又、カバー部材163は、透明なガラス又は樹脂によって形成された方形状の板であり、光源保持具162の縁部の前端近傍に配置され、赤色発光ダイオード161Rの前方を封止しているものである。
【0060】
そして、赤色発光ダイオード161Rからの射出光は、カバー部材163を透過し集光レンズ群164により集光されて赤色光反射ミラー142に照射され、赤色光反射ミラー142で反射した後、第一凸レンズ143で集光されて第二ダイクロイックミラー146を透過し、第三凸レンズ147によって後述する導光装置75の入射面に集光されるものである。
【0061】
青色光生成装置151Bは、上述した赤色光生成装置151Rと同様の構成であって、赤色発光ダイオード161Rの代りに光源として青色発光ダイオード161Bを使用したものであり、青色発光ダイオード161Bからの射出光は、カバー部材163を透過し集光レンズ群164により集光されて第一ダイクロイックミラー144に照射され、第一ダイクロイックミラー144で反射した後、第二凸レンズ145で集光されて第二ダイクロイックミラー146に照射され、第二ダイクロイックミラー146で反射した後、第三凸レンズ147によって後述する導光装置75の入射面に集光されるものである。
【0062】
そして、本実施例に係る緑色光を生成する特定波長域光生成装置である緑色光生成装置151Gは、図5及び図6に示すように、電気エネルギを励起光に変換する第一光源153と、第一光源153からの射出光を受けて第一光源153からの射出光とは異なる分光分布の光を発光する平板状に形成された第二光源154とを有し、第一光源153の発光領域の面積が第二光源154の発光領域の面積よりも広く形成されているものであり、第二光源154の背面側に第一光源153が配置されるものである。
【0063】
又、緑色光生成装置151Gは、第一光源153が取付けられる第一光源取付基板165と、第一光源153からの射出光を第二光源154に導光する空間である光学空間159を形成する光学空間形成部材166とを備えるものであり、第二光源154の背面側に光学空間159が形成され、この光学空間159の内部に第一光源153が配置され、第二光源154の前面側近傍に集光レンズ群164が配置されているものである。
【0064】
第一光源153は、表面実装型の青色発光ダイオード161Bによって形成され、第二光源154の発光領域の面積よりも大きな発光領域の面積を有するものであり、第一光源取付基板165の中央に取付けられて光学空間159の内部に配置され、中心発光波長を約460nm(ナノメートル)とし、青色の可視光線や紫外線を射出するものである。
【0065】
光学空間形成部材166は、透明なガラス又は樹脂製の前面壁と側壁とを備えた箱形形状であり、内部を光学空間159とし、前面壁の外面の略中央部に第二光源154が配置され、第二光源154が配置された位置の内面に第一光源153からの射出光は透過し且つ第二光源154からの射出光は反射するダイクロイックフィルタ168が蒸着され、ダイクロイックフィルタ168が蒸着された位置を除く内面に反射ミラー167が蒸着されているものである。
【0066】
第二光源154は、緑色光を発光する平板状の蛍光物質169によって形成され、背面側に光学空間159が配置され、前面側に集光レンズ群164が配置されているものである。又、この蛍光物質169は、青色発光ダイオード161Bから射出される中心発光波長が約460nmの光のエネルギを吸収することによって蛍光物質169内の電子が励起して緑色に発光するものであり、ダイクロイックフィルタ168を透過した青色発光ダイオード161Bからの射出光を吸収して緑色光を射出するものである。
【0067】
尚、プロジェクタ10において用いる蛍光物質169として、可視光線や紫外線の照射を停止した後も燐光や遅延蛍光といった発光を持続する蛍光物質169を用いた場合、青色発光ダイオード161Bを時分割制御したとしても反応速度が遅いため、他の色の特定波長域光生成装置からの射出光と光が混在してしまい、異なる色の光が混在した光を表示素子51に照射してしまうことになり、明瞭な投影画像を提供できないため、燐光や遅延蛍光といった発光が無い反応速度の速い物質を用いているものである。
【0068】
集光レンズ群164は、基台部171Aと基台部171Aの前方に突出する凸面部171Bとを有し第二光源154とした蛍光物質169の前面側近傍に配置される第一レンズ171と、第一レンズ171よりも直径が大きく第一レンズ171の前方に配置される第二レンズ172と、第二レンズ172よりも直径が大きく第二レンズ172の前方に配置される第三レンズ173とを備え、各レンズが組み合わされて集光機能を発揮しているものである。
【0069】
この第一レンズ171は、基台部171Aの背面略中央部に凹部171Cを有し、この凹部171Cに第二光源154とする蛍光物質169が配置されているものであり、基台部171Aと凸面部171Bとによりメニスカスな凸レンズを形成している。又、第二レンズ172は、背面略中央部に凹部172Aを有し、この凹部172Aに第一レンズ171の凸面部171Bの先端を位置させた凸メニスカスレンズであって、第三レンズ173は、背面略中央部に凹部173Aを有し、この凹部173Aに第二レンズの先端を位置させた凸メニスカスレンズとしているものである。
【0070】
そして、緑色光生成装置151Gにおける光線束は、第一光源153とした青色発光ダイオード161Bから射出された青色光が直接又は光学空間159の内部で反射してダイクロイックフィルタ168に照射され、ダイクロイックフィルタ168を透過して第二光源154とした蛍光物質169に照射される。蛍光物質169は、照射された光線束のエネルギを吸収して緑色に発光し、緑色光を集光レンズ群164に射出する。又、蛍光物質169から光学空間159側に射出される光線束は、ダイクロイックフィルタ168で反射して集光レンズ群164側に射出されるものである。
【0071】
又、集光レンズ群164に射出された緑色光は集光されて、図4に示した第一ダイクロイックミラー144を透過し、第二凸レンズ145で更に集光されて第二ダイクロイックミラー146に照射され、第二ダイクロイックミラー146で反射した後、第三凸レンズ147によって後述する導光装置75の入射面に集光されるものである。
【0072】
そして、光学系ユニット70は、図3に示したように、光源装置63の近傍に位置する照明側ブロック78と、画像生成ブロック79と、投影側ブロック80との3つのブロックから構成され、左側パネル15に沿って配置されているものである。
【0073】
照明側ブロック78は、光源装置63から射出された光を画像生成ブロック79が備える表示素子51に導光する光源側光学系62の一部を備え、照明側ブロック78が有する光源側光学系62としては、光源装置63から射出された光線束を均一な強度分布の光束とする導光装置75や、導光装置75を透過した光を集光する集光レンズ等がある。
【0074】
又、画像生成ブロック79は、導光装置75から射出された光の向きを変更する光軸変更ミラー74と、この光軸変更ミラー74により反射した光を表示素子51に集光させる複数枚のレンズで形成した光源側レンズ群83及び光源側レンズ群83を透過した光を表示素子51に所定の角度で照射する照射ミラー84等を光源側光学系62として有し、更に、表示素子51とするDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を備えている。尚、この表示素子51の背面パネル13側には表示素子51を冷却するための表示素子冷却装置53が配置され、表示素子51が高温となることを防止している。
【0075】
更に、投影側ブロック80は、表示素子51で反射されて画像を形成する光をスクリーンに放出する投影側光学系90のレンズ群を有し、投影側光学系90としては、固定鏡筒に内蔵する固定レンズ群93と可動鏡筒に内蔵する可動レンズ群97とを備えてズーム機能を備えた可変焦点型レンズとしているものであり、レンズモータにより可動レンズ群97を移動させてズーム調整やフォーカス調整を可能としているものである。
【0076】
次に本実施例における効果について述べる。プロジェクタ10等における光学系では、有効に扱える光束が存在する空間的な広がりを面積と立体角との積として表すことができ、この積をエテンデュー(Etendue)という。このエテンデューは光学系において保存される値である。
【0077】
上述したようなDMD等の表示素子51を用いたプロジェクタ10においては、表示素子51の被照明領域の面積をS’、該被照明領域の面積S’が取り込める入射光の立体角をΩ’とした場合、表示素子51のエテンデューはS’×Ω’で表される。又、光源装置63の発光領域の面積をS、射出光の立体角をΩとすると、光源装置63のエテンデューはS×Ωで表される。
【0078】
エテンデューは光学系において保存される値であるため、光源装置63のエテンデューS×Ωの値が表示素子51のエテンデューS’×Ω’の値よりも小さい場合、光源装置63から射出された光は全て利用されることとなり全ての射出光が有効光となるが、光源装置63のエテンデューS×Ωの値が表示素子51のエテンデューS’×Ω’の値よりも大きい場合、光源装置63から射出された光の中で利用できない光が発生することになる。
【0079】
従来の発光ダイオードを用いたプロジェクタでは、発光ダイオードの発光量が少ないため、複数の発光ダイオードを配置し、複数の発光ダイオードから射出される光線束を集光して利用する必要があるが、面上に複数の発光ダイオードを配置した場合、表示素子のエテンデューの値と比較して光源装置のエテンデューの値が大きくなり、利用不能となる光が増大し発光ダイオードの利用効率が低下するという問題点があった。
【0080】
又、発光ダイオードの中で緑色発光ダイオードは、赤色発光ダイオードや青色発光ダイオードと比較して光量が少ないため、赤色発光ダイオードや青色発光ダイオードよりも多数配置する必要がある。この場合、緑色光源のエテンデューの値が大きくなるため、有効光の割合は小さくなり、結局緑色光の光量不足を解消できないといった問題点があった。
【0081】
しかし、本実施例においては、緑色発光ダイオードの代りに緑色に発光する第二光源154とした蛍光物質169を用いることによって、第一光源153とした青色発光ダイオード161Bの発光領域の面積を大きくしても、第二光源154の発光領域の面積は大きくならないため、第二光源154の発光領域の面積は一定に保ったままで、第一光源153とする青色発光ダイオード161Bの個数を増加させて絶対光量を増加させ、第二光源154が受光する光量を増加させて第二光源154から射出される光量を増やすことが可能となり、エテンデューの値を一定に保ったままで緑色光の光量を増やすことができる。
【0082】
又、発光領域の面積を一定に保ったままで光量を増やすことができるため、第一光源153の個数を増やすことで光量の制御等も簡単に行なうことができ、光量不足を容易に解消でき、更に、前面壁や側壁の内面に反射ミラー167が蒸着された光学空間159を形成することによって、第一光源153からの射出光を第二光源154に確実に導光するため、第一光源153からの射出光の利用効率を高くすることもできる。よって、輝度の高い明瞭な投影画像を投影可能なプロジェクタ10を提供できるものである。
【0083】
更に、第二光源154の背面側にダイクロイックフィルタ168を設けているため、第二光源154からの光を前方に確実に射出することができるものである。又、第二光源154の前方に集光レンズ群164を配置することにより、第二光源154からの射出光を集光された光線束として導光装置75等のその後の光学系に確実に導光することができるものである。
【0084】
尚、上述した実施例においては、第一光源153として青色発光ダイオード161Bを用いているが、紫外線発光ダイオードや有機EL等の固体発光素子を第一光源153として用いることもできる。紫外線発光ダイオードや有機EL等の固体発光素子を第一光源153として用いた場合においても、本実施例と同様の効果を得ることができる。また、レーザ発光器を第一光源153として用いる場合も、実質的なレーザ発光器の大きさが第二光源154よりも大きい場合は本実施例と同様の効果を得ることができる。
【0085】
又、緑色光生成装置151Gのみ第一光源153と第二光源154を備えた構造としているが、適宜発光ダイオードと蛍光物質を選択することによって、赤色光生成装置151Rや青色光生成装置151Gに緑色光生成装置151Gにおいて用いたものと同様な構成の特定波長域光生成装置を使用することもできる。このように赤色光生成装置151Rや青色光生成装置151Bも第一光源153と第二光源154を備えた構造とすることにより、各色の光量の差を均一に保つことができる。
【0086】
尚、上述した実施例においては、緑色光生成装置151Gと青色光生成装置151Bの光軸が交差する位置に第一ダイクロイック装置として第一ダイクロイックミラー144を配置していたが、図7に示すように、角柱形状で対角面に青色光生成装置151Bからの射出光は反射し緑色光生成装置151Gからの射出光は透過するフィルタを備えるダイクロイックプリズム189を配置することも可能である。
【0087】
次に、本実施例の緑色光生成装置151Gに係る複数の変形例について述べる。第一の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、上述した実施例と同様に第二光源154とする平板状の蛍光物質169の背面側に第一光源153を配置するものであり、この緑色光生成装置151Gの第一光源153は、図8に示すように、発光領域の面積が小さい青色発光ダイオード161Bを第一光源取付基板165上に並設して形成するものである。このように第一光源153として複数の青色発光ダイオード161Bを用いることにより、第二光源154からの発光量を増やすことができると共に、高額な発光領域の面積の広い表面実装型の発光ダイオードを用いる必要がないため、安価に光源装置63を製造することができ、プロジェクタ10のコスト削減が実現できるものである。
【0088】
第二の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、第一の変形例と同様に、第二光源154とする平板状の蛍光物質169の背面側に第一光源153を配置するものであり、この緑色光生成装置151Gの光学空間形成部材166は、図9に示すように、第一光源153とした青色発光ダイオード161Bの発光領域の面積よりも小さな面積とされた前面壁と、前面壁の外周縁近傍から背面側に向かって末広がりに形成された斜側壁とを備えた略四角錐台形状であって、略四角錐台形状の光学空間159を形成するものであり、前面壁の内面にダイクロイックフィルタ168が蒸着され、斜側壁の内面に反射ミラー167が蒸着されたものである。
【0089】
このように、光学空間形成部材166の前上面壁を小さく形成することにより、前面壁に反射ミラー167とダイクロイックフィルタ168の両方を蒸着する必要が無いため、光学空間形成部材166の製造が容易となり、又、製造工程を減らすことができるため、光源装置63の製造に係る時間の短縮やコストを削減できる。更に、光学空間形成部材166が略四角錐台形状であるため実施例で述べた箱形形状の光学空間形成部材166よりも小さく、光源装置63の小型化も実現できるものである。
【0090】
第三の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、第二の変形例と同様に、第二光源154とする平板状の蛍光物質169の背面側に第一光源153を配置するものであり、第二の変形例に係る前面壁と斜側壁から形成された略四角錐台形状の光学空間形成部材166を用いる場合において、図10に示すように、第一光源153として発光領域の面積の小さい複数の光源つまり複数の青色発光ダイオード161Bを有し、所定の光源は、光学空間形成部材166の前面壁と平行に配置され、他の光源は、斜側壁と略垂直に配置されているものである。尚、斜側壁の長さは、第二の変形例において述べた光学空間形成部材166の斜側壁の長さよりも短く形成されており、前面壁の面積は広く形成されている。よって、前面壁にはダイクロイックフィルタ168の周縁に反射ミラー167が蒸着されて、前面壁のダイクロイックフィルタ168以外の位置に照射される第一光源153からの射出光を反射するものである。
【0091】
このように第一光源153を発光領域の面積の小さい複数の光源から形成することにより、第二光源154へ照射される光量を増やすことができ、第二光源154からの発光量を増やすことができると共に、高額な発光領域の面積の広い表面実装型の発光ダイオードを用いる必要がないため、安価なプロジェクタ10を提供できる。又、第二光源154と第一光源153の間の距離が短くなるため、光の減衰も小さく抑えられ、第一光源153からの射出光の利用効率を高くできるものである。
【0092】
第四の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、第三の変形例と同様に、第二光源154とする平板状の蛍光物質169の背面側に第一光源153を配置するものである。この緑色光生成装置151Gは、図11に示すように、光学空間159を形成する光学空間形成部材166として略直方体形状のガラスロッドを用いたものであり、ガラスロッドの入射面側に第一光源153としての青色発光ダイオード161Bが配置され、射出面上に第二光源154とする平板状の蛍光物質169が配置されたものである。又、ガラスロッドの射出面の中心に第一光源153からの射出光は透過し且つ第二光源154からの射出光は反射するダイクロイックフィルタ168が蒸着され、ガラスロッドの射出面に蒸着されたダイクロイックフィルタ168の周縁には反射ミラー167が蒸着されたものである。
【0093】
このように光学空間159を形成する光学空間形成部材166としてガラスロッドを用いることにより、ガラスロッドは光が反射した場合に光の減衰がないため、第一光源153からの射出光の利用効率を高めることができ、輝度の高い投影が可能なプロジェクタ10を提供できるものである。
【0094】
第五の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、第三の変形例と同様に、第二光源154とする平板状の蛍光物質169の背面側に第一光源153を配置するものである。この緑色光生成装置151Gは、図12に示すように、第一光源153が背面光源とする青色発光ダイオード161B及び側面光源とする青色発光ダイオード161Bとから形成され、光学空間159が背面光源と側面光源とに囲まれた空間とされるものである。又、光学空間159の上方には透光板181が配置され、透光板181の下面の中央部には第一光源153からの射出光は透過し且つ第二光源154からの射出光は反射するダイクロイックフィルタ168が蒸着され、このダイクロイックフィルタ168の周縁には反射ミラー167が蒸着され、透光板181の上面中央部に第二光源154とする平板状の蛍光物質169が配置されたものである。
【0095】
このように第一光源153を背面光源及び側面光源から形成して、光学空間159を底面光源と側面光源とに囲まれた空間とすることにより、第一光源153の発光量が増えるため、第二光源154に照射される光量が増え、第二光源154とする蛍光物質169からの発光量を増やすことができ、緑色光の光量不足を解消することができるものである。
【0096】
第六の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、第二光源154とする平板状の蛍光物質169の前面側及び背面側に第一光源153を配置するものである。この緑色光生成装置151Gは、図13に示すように、第一光源153と、第二光源154と、角柱形状で対角面に第一光源153からの射出光は反射し第二光源154からの射出光は透過するフィルタ面を有した第一ダイクロイックプリズム166Aと、第一ダイクロイックプリズム166Aの射出面に近接するように配置されたガラスロッド166Bとを備えるものである。
【0097】
この第一ダイクロイックプリズム166Aは、フィルタ面によって区画された同一の領域であって射出面が位置する領域とは異なる領域に位置する方形状の二面を入射面とするものである。
【0098】
又、第一光源153は、二つの光源つまり二つの青色発光ダイオード161Bを備え、第二光源154の前面側に配置される第一光源153は、第二光源154の光軸と90度の角を成すように第一ダイクロイックプリズム166Aの側面側の入射面近傍に配置され、第二光源154の背面側に配置される第一光源153は、第二光源154と光軸が重なるように配置されているものである。
【0099】
そして、第二光源154の背面側に配置された第一光源153と第二光源154の間には透光板181が配置され、透光板181の第一光源153側の面には第一光源153からの射出光は透過し且つ第二光源154からの射出光は反射するダイクロイックフィルタ168が蒸着されるものである。尚、図示しないがガラスロッド166Bの射出面近傍には集光レンズ群が配置されているものである。
【0100】
そして、第二光源154の背面側に配置される第一光源153からの射出光は、ダイクロイックフィルタ168及び透光板181を透過して蛍光物質169に照射され、他の入射面近傍に配置された第一光源153からの射出光は、第一ダイクロイックプリズム166Aのフィルタ面で反射して蛍光物質169に照射され、これらの光が照射された第二光源154とする蛍光物質169は、緑色に発光して緑色光を射出し、この緑色光は、第一ダイクロイックプリズム166Aのフィルタを透過してガラスロッド166Bに入射し、ガラスロッド166Bの射出面から外部に射出されるものである。
【0101】
このように第一ダイクロイックプリズム166Aの二つの入射面の近傍に第一光源153を配置することにより、第二光源154に照射される光量を増やすことができ、輝度の高い画像を投影できるプロジェクタ10を提供できる。又、第一光源153を形成する二つの光源が互いに垂直の関係で配置されているため、緑色光生成装置151Gの小型化も実現でき、光源装置63及びプロジェクタ10の小型化を図ることもできるものである。
【0102】
更に、第二光源154の前方に第一ダイクロイックプリズム166A及びガラスロッド166Bが配置されているため、第一ダイクロイックプリズム166A及びガラスロッド166Bは内部での反射による光の減衰が無く、第二光源154からの射出光の利用効率を高めることもできる。
【0103】
第七の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、第六の変形例と同様、第二光源154とする平板状の蛍光物質169の前面側及び背面側に第一光源153を配置するものである。
【0104】
そして、この緑色光生成装置151Gは、図14に示すように、第一光源153と、第二光源154と、第二光源154と同色で僅かに異なる波長の光を射出する補助第二光源156としての緑色発光ダイオード161Gと、角柱形状で対角面に第一光源153からの射出光は反射し且つ第二光源154からの射出光は透過するフィルタ面を有した第一ダイクロイックプリズム166Aと、角柱形状で対角面に第二光源154からの射出光は透過し且つ補助第二光源156からの光は反射するフィルタ面を有し第一ダイクロイックプリズム166Aの射出面に近接して配置された第二ダイクロイックプリズム166Cと、第二ダイクロイックプリズム166Cの射出面に近接して配置されたガラスロッド166Bとを備えるものである。
【0105】
この第一ダイクロイックプリズム166Aは、フィルタ面によって区画された同一の領域であって射出面が位置する領域とは異なる領域に位置する方形状の二面を入射面とし、第二ダイクロイックプリズム166Cは、射出面と対向する面と、フィルタ面によって区画された二つの領域の内で射出面と同領域内に位置する方形状の一面とを入射面とするものである。
【0106】
又、第一光源153は、二つの光源つまり二つの青色発光ダイオード161Bを備え、第二光源154の前面側に配置される第一光源153は、第二光源154の光軸と90度の角を成すように第一ダイクロイックプリズム166Aの側面側の入射面近傍に配置され、補助第二光源156は、第二光源154の光軸と90度の角を成すように第二ダイクロイックプリズム166Cの入射面近傍に配置され、第二光源154の背面側に配置される第一光源153は、第二光源154と光軸が重なるように配置されているものである。
【0107】
そして、第二光源154の背面側に配置された第一光源153と第二光源154の間には透光板181が配置され、透光板181の第一光源153側の面には第一光源153からの射出光は透過し且つ第二光源154からの射出光は反射するダイクロイックフィルタ168が蒸着されるものである。尚、図示しないがガラスロッド166Bの射出面近傍には集光レンズ群が配置されているものである。
【0108】
このように補助第二光源156を第二ダイクロイックプリズム166Cの近傍に配置することにより、第二光源154から射出された緑色光に加えて補助第二光源156から射出された緑色光も緑色光として利用することができるため、緑色光の光量不足を解消することができ、明瞭な投影画像を投影可能なプロジェクタ10を提供できるものである。
【0109】
第八の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、第七の変形例と同様、第二光源154とする平板状の蛍光物質169の前面側及び背面側に第一光源153を配置するものである。そして、この緑色光生成装置151Gは、図15に示すように、平板状の第二光源154の背面側に、実施例において述べた第一光源153とする青色発光ダイオード161Bと光学空間形成部材166とが配置され、第二光源154の前面側に配置された集光レンズ群164が備える第一レンズ171の凸面部171Bの裾部近傍に、第一光源153とする青色発光ダイオード161Bが配置されるものである。
【0110】
この第一レンズ171の凸面部171Bの外表面には第一光源153からの射出光は反射し且つ第二光源154からの射出光は透過するようにダイクロイックフィルタが形成され、基台部171Aの背面略中央部には凹部171Cが形成され、この凹部171Cに第二光源154が配置されているものである。
【0111】
そして、この緑色光生成装置151Gは、第二光源154の背面側に配置された第一光源153からの射出光と第二光源154の前面側に配置された第一光源153からの射出光とが第二光源154に照射されるものであり、第一レンズ171の凸面部171Bの外表面にダイクロイックフィルタが配置されているため、第一光源153からの射出光の中で第一レンズ171の凸面部171Bに照射される光も第一レンズ171の凸面部171Bで反射して第二光源154に照射されるものである。尚、第一レンズ171の凸面部171Bの第一光源153が配置された位置近傍は透過部となっており、ダイクロイックフィルタは形成されていない。
【0112】
この緑色光生成装置151Gによれば、第二光源154の背面側に配置された第一光源153からの射出光に加えて第二光源154の前面側に配置された第一光源153からの射出光も蛍光物質169に照射されるため、第二光源154から射出される緑色光の発光量を増やすことができ、緑色光の光量不足を解消することができる。
【0113】
尚、図16に示すように、第二光源154の前面側に配置する第一光源153として複数の青色発光ダイオード161Bを第一レンズ171の近傍に並設することも可能であり、光源の数を増やすことによって第二光源154からの射出光の光量を増やすことができる。又、第一レンズ171の凸面部171Bの外表面にダイクロイックフィルタを形成しているが、ダイクロイックフィルタを形成しなくとも第二光源154からの光量を増やすことはできる。
【0114】
第九の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、第八の変形例と同様、第二光源154とする平板状の蛍光物質169の前面側及び背面側に第一光源153を配置するものである。そして、この緑色光生成装置151Gは、図17に示すように、平板状の第二光源154の背面側に、実施例において述べた第一光源153とする青色発光ダイオード161Bと光学空間形成部材166とが配置され、第二光源154の前面側に配置された集光レンズ群164が備える第一レンズ171の基台部171Aの側面近傍に、第一光源153とする青色発光ダイオード161Bが配置されるものであり、第一レンズ171の基台部171Aの背面側略中央に平板状の第二光源154が近接して配置されるものである。
【0115】
又、第一レンズ171の基台部171Aは、第二光源154の上方を覆う斜辺面と基台部171A及び凸面部171Bの境界に位置する境界面とから形成された半円錐台面形状であって、第一光源153からの射出光は反射し且つ第二光源154からの射出光は透過するダイクロイックフィルタ185を備えるものである。
【0116】
この緑色光生成装置151Gによれば、第二光源154の前面側に配置された第一光源153からの射出光はダイクロイックフィルタ185で反射して第二光源154に照射されるため、第一光源153からの射出光の利用効率が高くなり、第二光源154の前面側及び背面側の両方から第二光源154に光が照射されるため、緑色光の発光量を増やすことができ、緑色光の光量不足を解消できるものである。
【0117】
第十の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、第二光源154とする平板状の蛍光物質169の前面側にのみ第一光源153を配置するものである。この緑色光生成装置151Gは、図18に示すように、基台部171Aと基台部171Aの上面から上方に突出した凸面部171Bとを有する第一レンズ171と、第一レンズ171の前方に配置される第二レンズ172と、第二レンズ172の前方に配置される第三レンズ173とを有する集光レンズ群164を備え、第一レンズ171の基台部171Aの側面近傍に第一光源153とする青色発光ダイオード161Bが配置され、基台部171Aの背面中央部に平板状の第二光源154が近接して配置されているものである。
【0118】
又、第一レンズ171の基台部171Aの側面及び凸面部171Bとの境界部分には第一光源153からの射出光は反射し且つ第二光源154からの射出光は透過するダイクロイックフィルタが形成されているものである。
【0119】
この緑色光生成装置151Gによれば、第一光源153からの射出光を平板状の第二光源154の前面側から照射することにより、第二光源154が緑色光を射出するものであり、第一光源153を配置することが容易であるため、製造が容易であり、緑色光の光量不足を解消することもでき、更に、第一光源153とする青色発光ダイオード161Bの数を増やすことも容易となるものである。
【0120】
尚、第一レンズ171の凸面部171Bの外表面にダイクロイックフィルタが配置されているが、ダイクロイックフィルタがなくても同様の効果を得ることができる。
【0121】
第十一の変形例に係る緑色光生成装置151Gは、第十の変形例と同様に、第二光源154とする平板状の蛍光物質169の前面側にのみ第一光源153を配置するものである。この緑色光生成装置151Gは、図19に示すように、前面側の面積よりも背面側の面積が小さく形成された円錐台部171Dと円錐台部171Dの前方に突出した凸面部171Bとを有する第一レンズ171と、第一レンズ171の前方に配置される第二レンズ172と、第二レンズ172の前方に配置される第三レンズ173とを有する集光レンズ群164を備え、第一光源153とする複数の青色発光ダイオード161Bが第一レンズ171の円錐台部171Dの側面に近接して配置され、第二光源154とする平板状の蛍光物質169が底面中央近傍に近接して配置されているものである。
【0122】
又、第一レンズ171の凸面部171Bの外表面は第一光源153からの射出光は反射し且つ第二光源154からの射出光は透過するようにダイクロイックフィルタが形成されており、第一光源153から射出される光線束は、第一レンズ171の凸面部171Bに照射され、凸面部171Bのダイクロイックフィルタで反射して第二光源154に照射されるものである。更に、第一レンズ171の円錐台部171Dの側面と凸面部171Bの入射面との間の角度は、第一光源153からの射出光が凸面部171Bのダイクロイックフィルタに反射して第二光源154に集光されるように角度調整されているものである。
【0123】
このような緑色光生成装置151Gによれば、第一光源153から射出される光線束が第一レンズ171の凸面部171Bのダイクロイックフィルタによって第二光源154に収束するため、第一光源153からの射出光の利用効率を高めることができると共に、緑色光生成装置151Gの小型化を実現することができる。
【0124】
尚、本発明は、以上の実施例に限定されるものでなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で自由に変更、改良が可能である。
【符号の説明】
【0125】
10 プロジェクタ 11 上面パネル
12 前面パネル 13 背面パネル
14 右側パネル 15 左側パネル
17 排気孔 18 吸気孔
19 レンズカバー 20 各種端子
21 入出力コネクタ部 22 入出力インターフェース
23 画像変換部 24 表示エンコーダ
25 ビデオRAM 26 表示駆動部
31 画像圧縮伸長部 32 メモリカード
35 Ir受信部 36 Ir処理部
37 キー/インジケータ部 38 制御部
41 光源制御回路 43 冷却ファン駆動制御回路
45 レンズモータ 47 音声処理部
48 スピーカ 51 表示素子
53 表示素子冷却装置 62 光源側光学系
63 光源装置 70 光学系ユニット
74 光軸変更ミラー 75 導光装置
78 照明側ブロック 79 画像生成ブロック
80 投影側ブロック 83 光源側レンズ群
84 照射ミラー 90 投影側光学系
93 固定レンズ群 97 可動レンズ群
101 電源回路ブロック 102 光源制御回路基板
103 制御回路基板 110 ブロア
111 吸込み口 113 吐出口
114 排気温低減装置 120 区画用隔壁
121 吸気側空間室 122 排気側空間室
142 赤色光反射ミラー 143 第一凸レンズ
144 第一ダイクロイックミラー 145 第二凸レンズ
146 第二ダイクロイックミラー 147 第三凸レンズ
151B 青色光生成装置 151G 緑色光生成装置
151R 赤色光生成装置 153 第一光源
154 第二光源 156 補助第二光源
159 光学空間 161B 青色発光ダイオード
161G 緑色発光ダイオード 161R 赤色発光ダイオード
162 光源保持具 163 カバー部材
164 集光レンズ群 165 第一光源取付基板
166 光学空間形成部材 166A 第一ダイクロイックプリズム
166B ガラスロッド 166C 第二ダイクロイックプリズム
167 反射ミラー 168 ダイクロイックフィルタ
169 蛍光物質 171 第一レンズ
171A 基台部 171B 凸面部
171C 凹部 171D 円錐台部
172 第二レンズ 172A 凹部
173 第三レンズ 173A 凹部
181 透光板 185 ダイクロイックフィルタ
189 ダイクロイックプリズム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気エネルギを光に変換する第一光源と、該第一光源からの射出光を受けて第一光源からの射出光とは異なる分光分布の光を発光する第二光源とを有し、前記第一光源の発光領域の面積が第二光源の発光領域の面積よりも広く形成されたことを特徴とする光源装置。
【請求項2】
前記第一光源は、固体発光素子によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
前記第一光源は、発光ダイオードによって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光源装置。
【請求項4】
前記第二光源は、蛍光物質により形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の光源装置。
【請求項5】
前記第一光源は、第二光源の背面側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
【請求項6】
前記第一光源は、第二光源の前面側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
【請求項7】
前記第一光源は、第二光源の前面側及び背面側に配置されていることを特徴とする請求項4に記載の光源装置。
【請求項8】
前記第一光源からの射出光を前記第二光源に導光する光学空間を備え、該光学空間の内部に前記第一光源が配置され、前記光学空間は、前記第二光源の背面側に配置されていることを特徴とする請求項5又は請求項7に記載の光源装置。
【請求項9】
前記光学空間を形成する壁面の内面であって前記第二光源位置に、前記第一光源からの射出光は透過し且つ前記第二光源からの射出光は反射するダイクロイックフィルタが配置されていることを特徴とする請求項8に記載の光源装置。
【請求項10】
前記光学空間を形成する壁面は、前記ダイクロイックフィルタが配置された部分を除く内面に反射面を備えていることを特徴とする請求項9に記載の光源装置。
【請求項11】
前記第二光源の前面側に、前記第一光源と共に前記第一光源からの射出光を反射させ且つ前記第二光源からの射出光を透過させるダイクロイックフィルタが配置されたことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の光源装置。
【請求項12】
前記第二光源の前方に前記第二光源の光軸と合わせた光軸を有する集光レンズ群を備えていることを特徴とする請求項4乃至請求項11のいずれかに記載の光源装置。
【請求項13】
前記第二光源の光軸と合わせた集光レンズ群の周囲に第一光源を有し、前記集光レンズ群の内のいずれかのレンズ表面に前記第一光源からの射出光を反射させ且つ前記第二光源からの射出光を透過させるダイクロイックフィルタが形成されていることを特徴とする請求項12に記載の光源装置。
【請求項14】
前記第二光源の前面側に、該第二光源の光軸と90度の光軸を有する前記第一光源と、前記第二光源と同色で波長が僅かに異なる波長の光を射出し該第二光源の光軸と90度の光軸を有する補助第二光源とを備え、
前記第一光源と第二光源の光軸が交差する位置近傍には両光軸と45度の角で交わるように配置された第一光源からの射出光は反射し且つ第二光源からの射出光は透過させるダイクロイックフィルタが配置され、
前記補助第二光源と第二光源の光軸が交差する位置近傍には両光軸と45度の角で交わるように配置された補助第二光源からの射出光は反射し且つ第二光源からの射出光は透過させるダイクロイックフィルタが配置されていることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の光源装置。
【請求項15】
前記第二光源が青色蛍光物質により形成された青色光生成装置と、前記第二光源が緑色蛍光物質により形成された緑色光生成装置と、前記第二光源が赤色蛍光物質により形成された赤色光生成装置とを備えることにより、青色、緑色、赤色の3原色発光を可能としたことを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の光源装置。
【請求項16】
青色発光ダイオードによる前記第一光源と緑色蛍光物質による前記第二光源とを有する緑色光生成装置と、光源を青色発光ダイオードとする青色光生成装置と、光源を赤色発光ダイオードとする赤色光生成装置とを備えることにより、青色、緑色、赤色の3原色発光を可能としたことを特徴とする請求項1乃至請求項14のいずれかに記載の光源装置。
【請求項17】
光源装置と、導光装置と、表示素子と、投影側光学系と、プロジェクタ制御手段とを備え、
前記光源装置は、請求項15又は請求項16に記載の光源装置であることを特徴とするプロジェクタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−199242(P2012−199242A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−96130(P2012−96130)
【出願日】平成24年4月20日(2012.4.20)
【分割の表示】特願2007−326461(P2007−326461)の分割
【原出願日】平成19年12月18日(2007.12.18)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】