説明

光空間信号伝送装置

【課題】受光素子の応答速度の制限を緩和し、高速化を達成できる光空間信号伝送装置を提供すること。
【解決手段】光送信器101と光受信器102の間の自由空間を介して光信号を伝送する光空間信号伝送装置であって、前記光送信器101は、光源103と、前記光源の光軸を偏向する光軸偏向部106を備え、前記光受信器102は、一定の配置に配列した複数の受光素子107a〜hを備え、複数の受光素子107a〜hの方向に順次光軸方向を偏向することにより、近接符号間の干渉を極めて小さくし、応答速度の遅い、受光面積の広い受光素子を用いても、高速な光空間信号伝送を実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭内信号伝送用、移動体伝送用、衛星間通信用等の分野において、自由空間を介して光信号を伝送する光空間信号伝送装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
光送信器から自由空間を介して光受信器に光信号を伝送する光空間伝送装置は、配線の必要が無く、比較的高速な伝送が可能であることを特徴として、広く適用されつつある。しかし近年、高精細な動画データなど大容量のデータを伝送する必要性が増し、高速化への要求はさらに厳しくなってきている。
【0003】
一方、自由空間を介した光空間伝送に於いては、伝送光が人の眼に入射する危険性もあり、その際の安全性を確保するために、光源を拡散板により面光源化するなど、伝送光のビーム径を広げて伝送する。このため、光受信器では、レンズなどを用いても、受光ビームを十分に絞ることが難しく、効率的な伝送を行うためには、ある程度大きな受光面積の受光素子を必要とする。
【0004】
しかしながら、受光素子の受光面積を大きくすると、受光素子の応答速度が低下してしまう。図7は、受光素子の受光面積と応答速度との関係を例示している。100MHzの応答速度であれば、30mmの受光面積とすることができるが、1GHzの応答速度を得るためには1mmあるいは0.1mm程度まで受光面積を小さくしなければならず、受光面積の必要な光空間伝送装置に於いては、受光素子の十分な応答速度を得ることが難しくなる。発光素子の応答速度は十分高にもかかわらず、この受光素子の応答速度の制限がボトルネックとなり、高速化を阻害してしまう大きな要因となるのである。
【0005】
このため、従来の光空間信号伝送装置において、高速化を達成する方法としては、例えば、光偏波多重を応用しているものがあった(例えば、特許文献1参照)。図8は、前記特許文献1に記載された従来の光空間信号伝送装置を示すものである。
【0006】
図8において、光送信器1の光源15を変調して、自由空間を伝送し、光受信器4の受光素子18で受光して、信号を再生する基本構成としている。そして、この従来例では、もう1系統の光送信器7と光受信器10を設け、2系統の光伝送信号を直交する偏波面とすることにより、1系統で伝送する場合に比べて高速化を図っていた。
【0007】
また、他の従来例としては、光偏波多重の代わりに光波長多重を応用し、高速化を図っているものもあった(例えば、特許文献2参照)。
【特許文献1】特開昭63−244939号公報(第2−3頁、図1)
【特許文献2】特開昭64−86725号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、光源は比較的容易に高速な応答速度を得られるにもかかわらず、前記従来の構成では、大きなコストを占める光源を複数必要とするので、低コスト化が難しいという課題を有していた。
【0009】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、複数の光源を必要とせず、受光素子の応答速度の制限というボトルネックを解消し、高速化を達成できる光空間信号伝送装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記従来の課題を解決するために、本発明の第1の発明の光空間信号伝送装置は、光送信器が、光源と、前記光源の光軸を偏向する光軸偏向部を備え、光受信器は、一定の配置に配列した複数の受光素子を備え、前記光軸偏向部により、前記光源の光軸を順次、前記複数の受光素子方向に偏向する。
【0011】
前記第1の発明によれば、複数の受光素子で受信することにより全体として高速な伝送が可能となる。
【0012】
また本発明の第2の発明の光空間信号伝送装置は、第1の発明に従属する発明であって、前記光軸偏向部または遮光部を、伝送データの1ビットまたは複数ビット毎に、前記複数の受光素子の内の異なる受光素子に入射するよう偏向する。
【0013】
前記第2の発明によれば、1ビット毎に異なる複数の受光素子で受信することにより全体として高速な伝送が可能となる。
【0014】
また本発明の第3の発明の光空間信号伝送装置は、第1または第2の発明に従属する発明であって、前記光送信器は、光軸偏向部を、前記光源と一体に構成する。
【0015】
前記第3の発明によれば、簡単な構成で、1ビット毎に異なる複数の受光素子で受信する用に偏向することが可能となる。
【0016】
また本発明の第4の発明の光空間信号伝送装置は、第1から第3のいずれかの発明に従属する発明であって、前記光送信器は、光軸偏向部を、電気的な制御により出射光の波面を変更する波面制御部で構成する。
【0017】
前記第4の発明によれば、簡単な構成で高速な偏向が可能となる。
【0018】
また本発明の第5の発明の光空間信号伝送装置は、第1から第4のいずれかの発明に従属する発明であって、前記光受信器は、前記光送信器からの受信光のビーム径程度以上、前記複数の受光素子の受光部外周を離間する。
【0019】
前記第5の発明によれば、連続的なビーム移動で異なる受光素子に順次偏向することが可能となる。
【0020】
また本発明の第6の発明の光空間信号伝送装置は、第1から第5のいずれかの発明に従属する発明であって、前記光受信器は、前記複数の受光素子を略円形に沿って配置する。
【0021】
前記第6の発明によれば、単純な円形の偏向によって、異なる受光素子に順次偏向することが可能となる。
【0022】
また本発明の第7の発明の光空間信号伝送装置は、第1から第6のいずれかの発明に従属する発明であって、前記光受信器は、前記複数の受光素子に対応して、複数の復調器を設ける。
【0023】
前記第7の発明によれば、近接する符号間の干渉を軽減して符号の復調が可能となる。
【0024】
また本発明の第8の発明の光空間信号伝送装置は、第1から第7のいずれかの発明に従属する発明であって、前記光受信器は、前記複数の受光素子の出力信号の入力に基づいて制御信号を出力する制御信号生成部をさらに設け、前記制御信号を、前記光受信器から、前記光送信部に伝送し、偏向方向を制御する。
【0025】
前記第8の発明によれば、複数の受光素子の出力信号のレベルから、偏光方向を制御する制御信号を生成し、制御信号から、光送信器の偏光方向を精度良く制御することが可能となる。
【0026】
また本発明の第9の発明の光空間信号伝送装置は、第8の発明に従属する発明であって、前記偏向方向の制御は、偏向可能な最大外径で円形に偏向走査する第1の手段と、前記複数の受光素子のいずれかが受光し、その受光レベルが最大になるまで偏向走査径を縮小する第2の手段と、前記第2の手段で受光した受光素子の受光レベルを維持しつつ、他の受光素子のいずれかが受光し、その受光レベルが最大になるまで偏向走査径縮小と走査中心方向調整とを行う第3の手段と、前記第3の手段と同様に、偏向走査径縮小と走査中心方向調整とを行って、最大の受光レベルに調整した受光素子以外の受光素子の受光レベルが順次最大になるように調整する第4の手段から成る。
【0027】
前記第9の発明によれば、複数の受光素子を用いて初期偏光方向制御を容易に行うことが可能となる。
【0028】
また本発明の第10の発明の光空間信号伝送装置は、第1から第9のいずれかの発明に従属する発明であって、前記複数の受光素子の少なくとも一つの受光素子は同期用受光素子であり、前記同期用受光素子に対応する光信号は常に点灯状態であると共に、その前後の特定時間の光信号は消灯状態である。
【0029】
前記第10の発明によれば、偏向のタイミングを受光素子の位置に合わせて正確に同期することが可能となる。
【発明の効果】
【0030】
本発明の光空間信号伝送装置によれば、複数の光源を必要とせず、受光素子の応答速度の制限というボトルネックを解消し、高速化を達成できる光空間信号伝送装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0032】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における光空間信号伝送装置の構成図である。
【0033】
図1において、光空間信号伝送装置100は、光送信器101と光受信器102で構成され、自由空間を介して光送信器101から光受信器102にビーム化した光信号120を送信し、信号伝送を行う。
【0034】
光送信器101は、入力信号に基づき変調器104、光源駆動部105により光源103を光変調する。光受信器102は、光信号120を受光素子107aで受光し、復調器108aで復調する。以上の構成は、図8に示した従来の光空間信号伝送装置と同様である。実施の形態1において特徴的なことは、光送信器101には、光源103の光出力部に光軸の向きを変える光軸偏向部106を備えており、一方光受信器102には、複数の受光素子107a〜107hを備える構成としていることである。
【0035】
次に、上記特徴的な構成の動作について説明する。「背景技術」の項で説明したとおり、光空間信号伝送装置に用いる受光素子は、受光素子の面積をあまり小さくできず、応答速度が遅くなる傾向にある。応答速度の遅い素子を使用した場合、まず、従来の構成で、例えば1または0のデジタル信号の伝送した場合の、受光素子の出力波形は、模式的に図2(a)の様になる。これは、簡単化するために、受光素子の受光光電力に対する出力レベルに時間的な遅れのみが生じる場合を表している。符号間干渉が生じるため、受光素子の出力は様々な軌跡を通ることになり、破線で示したレベル判定タイミングにおける1か0かのレベル判定が困難となり、ビット誤りが大きくなってしまう。
【0036】
一方、本発明の実施の形態1においては、光軸偏向部106により、光源103からの光信号120は、複数の受光素子107a〜107hの方向に順次向くように偏向する。例えば、1ビット毎に異なる受光素子107a〜107hで順次受光するように偏向する場合を考える。そうすると、一つの受光素子107aを見た場合、受光するタイミングの前後は、必ず0となるため近接する符号間の干渉が極めて小さくなり、図2(a)に相当する波形は、図2(b)となる。受光素子の応答速度は全く同じ場合であるが、出力波形は1または0の場合でそれぞれ、ほぼ同じ軌跡を通る事になる。従って、破線で示した判定タイミングにおいて、適切な閾値を一点鎖線で示したように選択することにより、性格に1または0のレベル判定を行うことができるのである。
【0037】
なお、光軸偏向部106は、光源103と一体形成することにより、簡単な構成とすることができる。光源103と一体化する光軸偏向部106は、例えば半導体内の電界を制御する等による光波面制御部により実現することができる。
【0038】
上記の他、音響光学素子、電気光学素子やミラー、プリズムの回転・角度変化等により、光源103と一体または別体にて光軸偏向部106を実現することもできる。
【0039】
以上のように、かかる構成によれば、光送信器101には光源103の光出力部に光軸の向きを変える光軸偏向部106を備え、光受信器102には、複数の受光素子107a〜107hを備えることにより、近接符号間の干渉を極めて小さくし、応答速度の遅い、受光面積の広い受光素子を用いて、高速な光空間信号伝送を実現することができる。
【0040】
また、図1の本発明の実施の形態1においては、複数の受光素子107a〜107hに対応して、その出力の複数の復調部108a〜108hと、複数の復調部108a〜108hの出力の合成部109を設けている。この構成により、複数の受光素子107a〜107hの出力レベルをそれぞれ判定した後に、その結果を合成して、伝送信号列を生成することができる。
【0041】
なお、上記複数の受光素子107a〜107hの受光部間隔は、受信するビームの直径程度離間することにより、より確実に、符号間干渉を防ぐことが可能である。
【0042】
また、上記説明においては、1ビット毎に異なる受光素子107a〜107hで順次受光するように偏向する事としたが、複数ビット毎に異なる受光素子107a〜107hで順次受光するように偏向する事としても、従来例に比較して符号間干渉を低減することが可能である。
【0043】
なお、図1の本発明の実施の形態1においては、複数の受光素子107a〜107hからの出力から制御信号を出力する制御信号生成部110と、上記制御信号により光受信器側光源112を変調・駆動する、変調・駆動部111とを光受信部102に備え、光送信器101には、光受信器側光源112からの光信号を受光する光送信器側受光素子115と、光送信器側受光素子115の出力信号を復調する光送信器復調部114と、光送信器復調部114からの出力信号により光軸偏向部106を制御する偏向制御部113を設けている。
【0044】
この構成とすることにより、複数の受光素子107a〜107hの受光レベル、タイミングに応じて、制御信号生成部110で制御信号を生成し、これにより、光軸偏向部106による光軸偏向方向および偏向タイミングを最適に制御することができる。
【0045】
また、受光素子107a〜107hの配置は、図1に示したように円形とすれば、光軸方向制御が簡単となるが、配置は円形に限らず、直線状、方形状、マトリックス状等でもよい。
【0046】
次に、上記本発明の実施の形態1における光軸の調整手順の例について説明する。図3は、初期調整時における光軸調整手順を示すフローチャートである。また、図4から図6は、光軸調整の段階における受光素子107a〜107hの位置(図中斜線部)と光軸偏向軌跡(図中1点鎖線)との位置関係を示している。
【0047】
本発明の実施の形態1では、複数の光軸偏向部106を設けて複数の受光素子107a〜107hに向けて順次光軸を偏向する構成としており、以下の説明する手順により、上記光軸偏向部106を用いて、受光素子位置の不明な時点における初期光軸調整も実施することが可能である。またこの際、受光素子107a〜107hの受光量は、図1の制御信号生成部110で検出して制御信号を生成し、変調・駆動部111、光受信器側光源112、光送信器側受光素子115、光送信器復調部114、偏向制御部113を介して光軸偏向部106の光軸方向を制御する。
【0048】
おおよその光軸方向は、設置状態や、黙視での概略調整により合わされており、光軸偏向部106による偏向可能な範囲に複数の受光素子107a〜107hが含まれているとする。このとき、光軸調整手順は、以下の通りである。
【0049】
(1)光軸偏向部106で偏向可能な最大の直径で光軸方向を偏向する。このとき、図4の(1)で示す光軸の偏向軌跡内に受光素子107a〜107hが含まれる。
【0050】
(2)光軸の偏向直径を段階的に小さくし、受光素子のいずれかが最大の受光量となるようにする。ただし、受光量は、平均受光量や、ピーク受光量を検出すればよい。このとき、図4の(2)で示した矢印のように、光軸偏向軌跡を変化させ、受光素子107bが最大の受光量となる偏向直径にてこの手順が終わる。
【0051】
(3)さらに偏向直径を段階的に小さくするとともに、最大の受光量を得た受光素子107bの受光量を維持するように偏向中心を調整していく。これを、(2)で最大受光量を得た受光素子以外の受光素子が最大の受光量を得るまで偏向直径を小さくしていく。このとき、例えば図5の(3)で示した矢印のように、光軸偏向軌跡を変化させ、受光素子107cが最大の受光量となる。
【0052】
(4)さらに、(3)と同様に、最大の受光量を得た受光素子以外の受光素子が、最大の受光量を得るように、偏向直径と、偏向中心の調整を行う。これにより、図6に示したように、複数の受光素子107a〜107hと、偏向軌跡を一致する。
【0053】
以上のようにして、受光素子107a〜107hと、偏向軌跡を一致させ、光軸調整を完了することができる。
【0054】
なお、光信号をデータ送出タイミングと光軸の偏向移動タイミングの同期は、複数の受光素子107a〜107hのいずれかを、同期用受光素子とし、同期用受光素子に対応する光信号を常に点灯状態としておき、同期用受光素子での受光量が最大になるよう、偏向移動タイミングを調整すれば可能となる。また、同期用受光素子に対応する光信号の前後の光信号を消灯状態とすることにより、この同期をより確実にする事も可能である。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明にかかる光空間信号伝送装置は、高速伝送が可能であるという特徴を有し、例えば家庭内の信号伝送装置や、移動体用の信号伝送装置として有用である。また、衛星間の通信用装置等の用途にも応用できる。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【図1】本発明の実施の形態1における光空間信号伝送装置の構成図
【図2】受光素子出力波形の模式図
【図3】本発明の実施の形態1における光空間信号伝送装置の光軸調整手順を示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態1の光空間信号伝送装置の光軸調整手順における第1および第2のステップでの受光素子と光軸偏向軌跡との位置関係図
【図5】本発明の実施の形態1の光空間信号伝送装置の光軸調整手順における第3のステップでの受光素子と光軸偏向軌跡との位置関係図
【図6】本発明の実施の形態1の光空間信号伝送装置の光軸調整手順における第4のステップでの受光素子と光軸偏向軌跡との位置関係図
【図7】受光素子の受光面積と応答速度との関係を表す特性図
【図8】従来の光空間信号伝送装置の構成図
【符号の説明】
【0057】
100 光空間信号伝送装置
101 光送信器
102 光受信器
103 光源
104 変調器
105 光源駆動部
106 光軸偏向部
107a〜107h 受光素子
108a〜108h 復調器
109 合成部
110 制御信号生成部
111 変調・駆動部
112 光受信器側光源
113 偏向制御部
114 光送信機復調部
115 光送信機側受光素子
120 光信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光送信器と光受信器の間の自由空間を介して光信号を伝送する光空間信号伝送装置であって、
前記光送信器は、光源と、前記光源の光軸を偏向する光軸偏向部を備え、
前記光受信器は、一定の配置に配列した複数の受光素子を備え、
前記光軸偏向部により、前記光源の光軸を順次、前記複数の受光素子方向に偏向することを特徴とする光空間信号伝送装置。
【請求項2】
前記光軸偏向部を、伝送データの1ビットまたは複数ビット毎に、前記複数の受光素子の内の異なる受光素子に入射するよう偏向する、請求項1に記載の光空間信号伝送装置。
【請求項3】
前記光送信器は、光軸偏向部を、前記光源と一体に構成した、請求項1または請求項2に記載の光空間信号伝送装置。
【請求項4】
前記光送信器は、光軸偏向部を、電気的な制御により出射光の波面を変更する波面制御部で構成した、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光空間信号伝送装置。
【請求項5】
前記光受信器は、前記光送信器からの受信光のビーム径程度以上、前記複数の受光素子の受光部外周を離間した、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光空間信号伝送装置。
【請求項6】
前記光受信器は、前記複数の受光素子を略円形に沿って配置した、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の光空間信号伝送装置。
【請求項7】
前記光受信器は、前記複数の受光素子に対応して、複数の復調器を設けた請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の光空間信号伝送装置。
【請求項8】
前記光受信器は、前記複数の受光素子の出力信号の入力に基づいて制御信号を出力する制御信号生成部をさらに設け、前記制御信号を、前記光受信器から、前記光送信部に伝送し、偏向方向を制御する、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の光空間信号伝送装置。
【請求項9】
前記偏向方向の制御は、
偏向可能な最大外径で円形に偏向走査する第1の手段と、
前記複数の受光素子のいずれかが受光し、その受光レベルが最大になるまで偏向走査径を縮小する第2の手段と、
前記第2の手段で受光した受光素子の受光レベルを維持しつつ、他の受光素子のいずれかが受光し、その受光レベルが最大になるまで偏向走査径縮小と走査中心方向調整とを行う第3の手段と、
前記第3の手段と同様に、偏向走査径縮小と走査中心方向調整とを行って、最大の受光レベルに調整した受光素子以外の受光素子の受光レベルが順次最大になるように調整する第4の手段
から成る、請求項8に記載の光空間信号伝送装置。
【請求項10】
前記複数の受光素子の少なくとも一つの受光素子は同期用受光素子であり、前記同期用受光素子に対応する光信号は常に点灯状態であると共に、その前後の特定時間の光信号は消灯状態である、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の光空間信号伝送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−135843(P2006−135843A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−324810(P2004−324810)
【出願日】平成16年11月9日(2004.11.9)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】