光脱毛装置
【課題】安価な光源を使用でき、脱毛処理時のシーケンスを簡略にして、短時間で脱毛処理を行うことができるとともに、照射の不要な部位へ光を照射しないようにして、脱毛処理の安全性を向上させることができる光脱毛装置を提供する。
【解決手段】
発光部2は、光を反射する導光板で形成されており、内部に光源を有する。光源から発せられた光は導光板で反射しながら、発光部2の光出口方向、すなわち光反射部3の方向に導かれる。体毛位置の上方に光反射部3の反射板が位置していない場合は、発光部2の光出口に反射面を面するように位置させて、光を皮膚面に照射させないようにする。一方、検出器5で検出した情報に基づいて体毛位置の上方に反射板が位置している場合には、発光部2からの出射光方向に対して反射面を傾斜させて光を体毛位置に導く。
【解決手段】
発光部2は、光を反射する導光板で形成されており、内部に光源を有する。光源から発せられた光は導光板で反射しながら、発光部2の光出口方向、すなわち光反射部3の方向に導かれる。体毛位置の上方に光反射部3の反射板が位置していない場合は、発光部2の光出口に反射面を面するように位置させて、光を皮膚面に照射させないようにする。一方、検出器5で検出した情報に基づいて体毛位置の上方に反射板が位置している場合には、発光部2からの出射光方向に対して反射面を傾斜させて光を体毛位置に導く。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光を用いた脱毛装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、体毛を除去する装置としては、レーザ源と、処理される皮膚上の目標位置にレーザビームを位置決めするための調整可能な可傾式ミラーで構成されたレーザマニュピレータと皮膚の画像を検出する画像センサとを有しており、画像センサによって検出された皮膚上の画像を所定の領域に分割し、レーザ光を各領域内の体毛の存在位置にレーザマニュピレータを用いてレーザ光の反射角度を変化させて位置合わせを行い、レーザビームを照射して体毛を除去するものが知られている。また、皮膚面を移動させる場合には、オペレータが手動で次の脱毛対象位置に移動させる。
【0003】
【特許文献1】特表2002−541906号公報
【特許文献2】特開2000−245745号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来の技術では、レーザ等のコヒーレント光を用いているので、装置全体が高価なものとなっていた。また、脱毛処理のシーケンスとしては、皮膚面の状態を画像センサで検出して体毛の位置を認識し、可傾式ミラーを駆動してレーザビーム方向の位置決めを行った後、レーザ源を駆動してレーザ光を体毛位置に照射するようにしており、レーザ光照射が必要のない部位にレーザ光を照射しないためにも各体毛位置への位置決めが終わるまではレーザ源は駆動させずに、位置決め後にレーザ源を駆動するようにし、検出された各体毛についてこのシーケンスを繰り返しているので、シーケンスが複雑で、脱毛の処理時間が長くなっていた。
【0005】
さらに、脱毛処理の効率を高めるために、皮膚の広い範囲に光ビームを照射する場合には、脱毛処理に必要な毛根位置近辺以外に光が照射されると皮膚にダメージを与える可能性がある。光を皮膚に照射した場合、肌状態により温度上昇が異なり、特に、ホクロなどのように皮膚色が濃いと、皮膚面で光エネルギーが吸収され温度上昇して火傷になりやすい。したがって、体毛や毛根位置近辺を選択的に照射することが必要である。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するために創案されたものであり、安価な光源を使用でき、脱毛処理時のシーケンスを簡略にして、短時間で脱毛処理を行うことができるとともに、照射の不要な部位へ光を照射することなく、体毛や毛根位置近辺への光照射を行い、脱毛処理の安全性を向上させることができる光脱毛装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、皮膚面の体毛位置を検出する検出器と、光を反射し回転駆動可能な反射板と、光源を有しこの光源の周囲が光を前記反射板方向へ導く導光板で覆われて導光路が形成された発光部とを備え、前記反射板は前記導光路の導光出口に反射面が面するように配置され、前記検出部が体毛位置を検出したとき、前記反射板を回転させて反射角度を変化することにより、前記発光部からの光を該反射板で反射させて検出された体毛位置に導くことを特徴とする光脱毛装置である。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、前記発光部は、複数の導光路を形成するように導光板で仕切られており、前記複数の各導光路に対応した反射板が複数配置され、検出された体毛位置に対応する反射板を回転駆動させることを特徴とする請求項1記載の光脱毛装置である。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、前記複数の反射板は、皮膚面に沿って1列状に配置されていることを特徴とする請求項2記載の光脱毛装置である。
【0010】
また、請求項4記載の発明は、前記ライン状に配置された反射板は、皮膚面に近い側の反射板と皮膚面から遠い側の反射板との2段で構成されていることを特徴とする請求項3記載の光脱毛装置である。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、前記反射板は、直交する2軸の回転軸を有し、これらの各回転軸の回りに回転駆動することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光脱毛装置である。
【0012】
また、請求項6記載の発明は、前記反射板の周囲に、反射板の回転動作に追従する冷却媒体送出管を設け、該反射板の回転動作に同期して前記冷却媒体送出管から冷却媒体を外部に放出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光脱毛装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、安価な光源を使用でき、光源は継続して点灯させておけば良く、所定の部位への光照射は反射板の駆動に左右されるため、体毛位置に対応する反射板を駆動させることにより、体毛位置へ光を照射して脱毛処理を行えるので、脱毛処理時のシーケンスを簡略にして、短時間で脱毛処理を行うことができるとともに、照射の不要な部位へ光を照射することなく、体毛や毛根位置近辺への光照射を行い、脱毛処理の安全性を向上させることができる。
【0014】
また、広範囲の脱毛処理を短時間に行うことができ、選択的に必要な部位にのみ脱毛用の光を照射することができるとともに、光照射の角度や位置も調節することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明による光脱毛装置の構成を、図2は図1のA−A断面を示す。
【0016】
装置本体は、ケース13で覆われており、皮膚面に光を照射したり、皮膚面からの反射光を装置内部に取り込むために照射窓1が皮膚面側に設けられている。照射窓1は、開放されていても良く、また、内面を透明ガラス等で形成するようにしても良い。
【0017】
ケース13の内部には、共振バネ12、発光部2、光反射部3、磁界発生部4、検出器5、駆動用磁石6、走査ユニット7、固定子9を有するリニアモータ8、電源10、制御基板11等が取り付けられている。走査ユニット7には、発光部2、光反射部3、磁界発生部4、検出器5、駆動用磁石6が配設されている。走査ユニット7は、駆動用磁石6と固定子7を有するリニアモータ8との相互作用により移動方向1の方向に動き、共振バネ12の作用により滑らかに均一の動きになるようになっている。
【0018】
また、走査ユニット7に取り付けられた発光部2、光反射部3、磁界発生部4、検出器5は、所定の関係を保ったまま移動方向1へ一体で移動する。移動方向1と直交する方向へは、操作者が手動により移動させる。検出部4は、カメラモジュール等のように皮膚面の状態を検出、撮像できるデバイスが用いられる。
【0019】
電池等からなる電源10は、制御基板11、リニアモータ8、検出器5、磁界発生部4、光反射部3、発光部2等に電気を供給するもので、図示はしていないが適宜配線がなされている。 制御基板11は、CPUやメモリ等が搭載されており、モータの制御や、発光部2、検出器5、磁界発生部4、光反射部3の制御等、装置全体の制御を行うとともに、収集されたデータをメモリに記憶させておき、適宜演算等の動作を行う。
【0020】
発光部2は、光源21、導光板22、導光路23等により構成されており、光源21にはキセノンランプ等が、導光板22には光を反射する光反射体が用いられる。光源21は導光板22で覆われ、光源21から発せられた光は導光板22で反射しながら、発光部2の光出口方向、すなわち光反射部3の方向に導かれるようになっている。光反射部3は、図2に示すように、光を反射する反射板31が複数個ライン状に並べられた構成となっている。
【0021】
また、発光部2の内部の空間は、仕切られた導光板22によって、複数の導光路23が形成されており、各導光路内に入射した光は、相互に交わることなく発光部2の光出口まで進む。光源21には安価な光源でインコヒーレント光を発生するものを用いているので、上記のように光源21から放射された光を効率的に集光するような構造としている。
【0022】
図3、図4に光源21から放射された光と反射板31との関係を示す。光源21の発光した光は、360度方向に放射されるが、光源21を覆っている導光板22で放射光が反射され、反射を繰返しながら導光路23内を進み、発光部2の出射口に集光される。
【0023】
出射口に集光された光は、走査ユニット7の中の支持部33により固定された反射板31に向かって入射するが、検出器5によって検出された体毛位置の上方に反射板31が位置していない場合には、図3に示すように反射板31は反射面を走査ユニット7の移動方向1に対して垂直方向、すなわち皮膚面に対して反射面をほぼ垂直方向、発光部2からの出射光方向に対しても反射面をほぼ垂直方向に維持し、発光部2からの出射光を反射角度0度に近い角度で逆戻りさせ、発光部2の内部に閉じ込めて、光を皮膚面に照射させないようにする。
【0024】
一方、検出器5で検出した情報に基づいて体毛位置の上方に反射板31が位置している場合には、図4に示すように反射板31は反射面を走査ユニット7の移動方向1に対して45度方向、すなわち皮膚面に対して反射面を約45度方向、発光部2からの出射光方向に対しても反射面をほぼ45度方向に回転させて光を走査ユニット7の移動方向(移動方向1)に対して垂直方向に光を導き皮膚面に存在する体毛を照射することで、発毛細胞を刺激する。
【0025】
以上のように、反射板31は、光源21からの光を皮膚面に照射するか、発光部2内に閉じ込めて外部に放射しないかを切り替える機能を有しており、これは光源21をオン−オフするのと同等の役割を果す。
【0026】
例えば、導光板22によって仕切られている仕切り幅は数100μm〜数mm程度、反射板31の幅はこの幅に応じて形成されており、各反射板31は別個独立に駆動可能とすることができる。また、体毛の位置を確認するための撮像領域は5×5mm程度の領域とする。
【0027】
光反射部3と磁界発生部4の詳細を図5、図6に示す。図6のように、光反射部3は反射板31をライン状に配置した構成、磁界発生部4は磁界発生器41をライン状に配置した構成で、各反射板31の上方に配置された磁界発生器41と反射板31とは対で並べられている。
【0028】
この対の構成の詳細が図5に示されている。反射板31は可動ミラーで、光反射部3は例えばミラーアレイにより構成されている。反射板31はシリコン等の基板の表面側に反射面(ミラー面)があり、ミラー面と逆側ないしは基板の中にコイルパターン32が形成されている。反射板31は回転軸34を介して支持部33により走査ユニット7に固定されており、回転運動が可能な構成となっている。反射板31は少なくとも30度〜50度までは回転により角度を変化できるようになっている。
【0029】
コイルパターン42が形成された磁界発生器41は、走査ユニット7に固定されている。コイルパターン42に電流を流すことで磁界発生器41に磁界が図の矢印方向に発生し、この状態でコイルパターン32に電流を流すことで、反射板31にも磁界が図の矢印方向に発生し、磁界発生器41の磁界と反射板31の磁界とが相互に作用することにより、反射板31が回転運動を行う。
【0030】
したがって、ライン状に一列に配置された反射板31のうち、角度を変更したい反射板と対になっている磁界発生器のコイルパターン42に電流を流して磁界を発生させ、反射板のコイルパターン32にも電流を流し磁界を発生させて回転駆動させる。
【0031】
次に、本発明の光脱毛装置の動作を説明する。図7は、発光部2と光反射部3の動作の一例を示し、図8は動作のフローチャートを、図9はハードウェアの概略構成を示す。CPUやDSP等から構成される制御部14は、光脱毛装置の各部の制御を行い、記憶部15はメモリ等から構成される。制御部14と記憶部15は、制御基板11に実装されている。入出力16は入力手段としてスイッチ等により、出力手段として表示ランプ等により構成されており、駆動部8はリニアモータ8等により構成される。
【0032】
まず、ユーザが光脱毛装置の起動時に装置に設けられているスイッチ等を押すと、装置各部に電源10から電源が供給される。脱毛処理を開始したい場合には、再度スイッチを押す。この2回目に押された脱毛処理開始のトリガ信号を制御部14で検出する。トリガ信号が検出されると、制御部14は検出器5に撮像(検出)指示信号を送る。この制御信号により検出器5は皮膚面の状態を撮像して撮像データを検出情報として制御部14に送信する(S1)。
【0033】
撮像信号は、制御部14で画像処理され、体毛又は毛穴の認識処理を行う(S2)。体毛又は毛穴の認識処理が終了すると、処理結果は記憶部15に記憶させられる。検出器5により検出した体毛位置に対応する反射板31のみを回転駆動することで、発光部2からの光を皮膚面の体毛位置に導き、複数箇所に同時に照射する。この状態の一例が図7に示されており、図では一列に並べられている8枚の反射板のうち、最も手前の反射板と、手前から6番目の反射板のみ約45度に傾けられており、傾けられた反射板の直下に体毛が存在していることがわかる。
【0034】
次に駆動部8を駆動して、1ピッチ分走査ユニット7を移動させる(S5)。走査ユニット7が移動方向1の最終位置まで移動が完了した場合(S6YES)は、所定範囲の脱毛処理が終了したので、この完了信号が制御部14から入出力部16に送信され、入出力部16の表示ランプ等が点灯する(S7)。一方、移動方向1の最終位置まで移動が完了していない場合(S6NO)は、上記S1〜S5までの動作を繰り返す。次に、皮膚面の他の領域の脱毛処理を行いたい場合には、ユーザが光脱毛装置を手動により移動させて上記S1〜S7の処理を行う。
【0035】
なお、上記の動作については、例えば、移動ピッチは150〜250μm、移動方向1への移動速度は50〜500mm/s、移動方向1への1ストローク長は5〜20mm、照射スポット径100〜1000μm、照射強度150〜200mW/(100μm)2、照射時間10〜40ms程度を想定している。
【0036】
図10は、反射板の回転軸を2軸にした構成を示す。各反射板が第1回転方向と第2回転方向に回転できるようになっている。第1回転方向の回転軸と第2回転方向の回転軸とは直交しており、図に示すように第1回転方向へ反射板31が回転すると照射光が移動して第1回転方向による照射光移動範囲をカバーし、第2回転方向へ反射板31が回転すると照射光が移動して第2回転方向による照射光移動範囲をカバーするので、光の照射領域が2次元状に拡大される。
【0037】
図11は、反射板の2軸回転機構の詳細な構成と駆動状態を示す。図11(a)に示すように、反射板31の表面に光を反射する反射体35が形成されており、回転のベースとなる第1回転体36、第2回転体37が取り付けられている。第2回転体37は反射体35に固定されている。
【0038】
図11(b)は、第1回転体36を第1回転方向に回転させて反射板31が傾斜した状態を示す。図11(c)は、図11(b)の状態からさらに第2回転体37を第2回転方向に回転させて反射体35の面が手前に向いている状態を示す。
【0039】
駆動方法については、例えば、上述したようなコイル等を用いた電磁駆動方式、または静電駆動方式等で行われ、第1回転方向、第2回転方向ともに少なくとも30〜50度の回転範囲とすることができる。上記のように、反射板31を2方向に回転駆動させることで、照射光の角度や照射位置を2次元的に変更できるので、毛穴周囲や体毛周囲に自由に光を照射でき、脱毛処理効果を高めることができる。
【0040】
ところで、脱毛処理の効果を高めるためには、脱毛用の光を発毛細胞めがけて照射することが必要となる。発毛細胞位置は、毛穴位置に比較的近いと考えられるので、毛穴位置を特定した後、毛穴位置を含む周辺を光照射する。一般的に体毛が生えている部位はしわの交点位置にあるので、認識した体毛の両端でしわの交点に対応する端部は毛穴位置と考えられる。この基準を用いて、体毛が斜め方向に生えていることを認識した場合、次のように生えている方向に対応させて毛穴位置方向に光を照射する。
【0041】
まず、検出器で皮膚面を撮像し、次にしわを検出し、しわが重なる位置に存在する体毛位置を毛穴位置側と認識する。そして、反射板31を回転駆動させながら任意の角度に調整を行い、毛穴位置側へ光を照射する。
【0042】
このように、毛穴位置を特定することにより、毛穴位置方向に照射光が向くように反射板の31を任意角度に調整することで、毛穴位置だけでなく発毛細胞や毛根位置を含むより広い範囲に脱毛用光を照射することができる。
【0043】
ところで、光を皮膚に照射した場合、肌状態により温度上昇が異なり、特に、ホクロなどのように皮膚色が濃いと、皮膚面で光エネルギーが吸収され温度上昇して火傷になりやすい。したがって、皮膚色が黒い場合は光照射の時間を短くし、逆に白い場合には光照射の時間を長くして光エネルギー量を調整するようにしても良い。
【0044】
上記皮膚色に応じた光エネルギー量調整の動作を図12に示す。最初のトリガ信号の発生は、図8と同じであるので説明を省略する。トリガ信号が検出されると、制御部14は検出器5に撮像(検出)指示信号を送る。この制御信号により検出器5は皮膚面の状態を撮像して撮像データを検出情報として制御部14に送信する(S11)。撮像信号は、制御部14で画像処理され、体毛又は毛穴の認識処理を行う(S12)。体毛又は毛穴の認識処理が終了すると、処理結果は記憶部15に記憶させられる。
【0045】
また、検出された体毛の周囲における体毛以外の領域の平均輝度レベルを算出する(S13)。検出器5の検出信号を0V〜3.3Vとし、A/D変換して0V〜3.3Vを0〜255とすると輝度レベル255で白色とする。140未満を黒肌と判断し、例えば、輝度レベルが140未満かどうか判定する(S14)。輝度レベルが140未満の場合(S14 YES)、光照射時間を短く(例えば、10〜20ms)設定し(S15)、体毛位置に対応する反射板のみを駆動させる。一方、輝度レベルが140以上の場合(S14 NO)は光照射時間を長く(例えば、20〜40ms)設定し(S16)、体毛位置に対応する反射板のみを駆動させる。
【0046】
次に、発光部2を発光させて光を皮膚面の体毛位置周辺に導く(S18)。このように、光照射時間を変化させることで、皮膚面に与える光のエネルギー量を変化させる。駆動部8を駆動して、1ピッチ分走査ユニット7を移動させる(S19)。走査ユニット7が移動方向1の最終位置まで移動が完了した場合(S20YES)は、所定範囲の脱毛処理が終了したので、この完了信号が制御部14から入出力部16に送信され、入出力部16の表示ランプ等が点灯する(S21)。
【0047】
一方、移動方向1の最終位置まで移動が完了していない場合(S6NO)は、上記S11〜S19までの動作を繰り返す。次に、皮膚面の他の領域の脱毛処理を行いたい場合には、ユーザが光脱毛装置を手動により移動させて上記S11〜S21の処理を行う。
【0048】
次に、より脱毛効果を高めるために、光源21の光波長から特に脱毛に効果のある波長域だけを抽出して、皮膚面に照射することを考える。これは、反射板31の反射体に特定波長帯のみを反射する素材を用いることで実現する。例えば、キセノンランプを発光部2の光源21に用いた場合には、図13の破線で示すようなスペクトル分布を有し、幅広い波長域を含んでいる。
【0049】
脱毛処理に必要な光の波長帯は、600〜800nmであるので、この波長帯を反射させるバンドパスフィルター等のフィルターを反射板31の反射体に適用する。また、このフィルターをそのまま反射体として用いるようにしても良い。600〜800nmを反射するフィルターを用いた場合の反射板からの反射光のスペクトルは、図13の実線に示すような形状となる。
【0050】
図14は、反射板を複数列配置した構成を示す。光反射部3は、2列に並んだ反射板31で構成される。第1列の反射板と第2列の反射板は、上下2段組の反射板列を構成しており、この上下2段組の反射板の数は、導光路23の数と対応している。発光部2の光出口(光出射口)に、各々の反射面が面するように配置されている。
【0051】
2列に並んでいるので、体毛位置に対して同時に複数箇所に光を照射することができる。例えば、図15に示すように、第2列の反射板では体毛の右側、第1列の反射板では体毛の左側というように、体毛を挟んで両側に光を照射する等、1箇所の体毛位置に対して同時に複数方向から光を照射することができ、脱毛効果を高めることができる。また、反射板のラインが1列の場合と同様に、複数の反射板を駆動して複数箇所を同時に照射できる。また、図11のように、第1列の反射板及び第2列の反射板ともに、各反射板の回転軸を2軸として、照射範囲を2次元的に拡大することもできる。
【0052】
図16は図14の各列の反射板に異なる波長帯を反射する反射体を用いる場合の波長領域を示す。第2列を構成する反射板は脱毛処理に有効な波長帯である600〜800nm、第1列を構成する反射板はマッサージ効果、シミ取りに効果がある1000nm以上の波長を反射するように反射体をフィルター等で構成する。
【0053】
例えば、図15のように、第1列の反射板と第2列の反射板を同時に駆動すれば、脱毛処理を行うともに、マッサージ処理も同時に行うことができる。
【0054】
一方、第1列の反射板と第2列の反射板を時間差で駆動することを示すのが図17である。図17(a)に示すように、最初に第2列の反射板のみを駆動させて600〜800nmの反射光を得て体毛位置に導いて脱毛処理を行い、次に、図17(b)に示すように、第2列の反射板を初期位置に戻し、第1列の反射板のみを駆動して傾斜させることで1000nm以上の反射光を得て体毛位置に導いてマッサージ処理を行う。皮膚へのダメージを緩和するとともに、脱毛処理の効果を高める。上記のように第1列の反射板と第2列の反射板を時間差で駆動する場合には、例えば、1ms〜200msの時間差で駆動する。
【0055】
図18は、冷却機構を備えた光脱毛装置の構成を、図19には、図18のB−B断面の構成を示す。図1、図2と同様の構成となる部分については、同じ符号、名称を付しており、これらの動作の説明等は省略する。図1、図2の構成に加えて冷却ファン51、冷却ノズル52が付加された構成となっている。
【0056】
冷却ファン51は走査ユニット7内に固定されており、反射板31の駆動が行われると同時に冷却ファン51も駆動するようになっている。冷却ノズル52は、冷却ファン51と接続されており、反射板31の背面を通るようにライン状に設置されている。冷却ファン51は冷却用媒体としての冷却エアを発生し、冷却ノズル52へ送出する。
【0057】
図20に示すように、冷却ノズル52には反射板31のすぐ側に冷却媒体送出管としての冷却エア送出ホース53が取り付けられていて、反射板の駆動により反射光が照射される方向へ冷却エアを放出する構成となっている。したがって、反射板の数と冷却エア送出ホースの数とは同数となる。
【0058】
図21に示すように、冷却ノズル52には孔が開いており、その孔には冷却エア送出ホース53が取り付けられている。冷却エア送出ホース53は、冷却ノズル52内部を流れる冷却エアを外部に放出する。冷却エア送出ホース53は反射板31に取り付けられており、反射板31の動きに追従するように、冷却エア送出ホース53の一部が収縮可能な形状(図の斜線部分が蛇腹構造)になっている。
【0059】
反射板31が回転し、冷却ノズル52に取り付けられた冷却エア送出ホース53は、上記蛇腹構造が伸縮することで反射板31の動作方向に追従するように動作する。図22に示すように、反射板31の動作が終了した時、冷却エア送出ホース53の追従も終了し蛇腹構造が一定状態で固定する。このように、冷却エア送出ホース53は反射板31と同方向に先端を向けることができるので、光照射方向(体毛位置方向)と同方向に冷却エアを放出することができる。他方、反射板31が駆動していない部分の冷却エア送出ホース53は、発光部2の導光路23方向に向いているので、冷却エアが発光部2の内部にも放出されて、発光部2を冷却することもできる。
【0060】
冷却エア送出ホース53から、光照射方向に対して冷却エアが放出された場合の冷却エア送出方向は、図22の1点鎖線で示された範囲となり、皮膚面に到達する冷却エアの範囲が、冷却エア到達範囲となる。冷却エア到達範囲は光照射範囲よりも大きく5〜10mmの範囲内でエアが皮膚面に放出される。
【0061】
冷却エア送出ホース53は金属から構成されており、蛇腹機構も同材質より構成されている。冷却エア送出ホース53の口径は数10μm〜数mm程度で、冷却時間は数100ms程度とすることができ、表皮温度を−10度程度にまで冷却することもできる。
【0062】
以上のように、冷却エア送出ホース53を取り付けて、反射板の動きに追従するようにすることで、脱毛用光が照射された皮膚の温度上昇を防ぎ、体毛の周囲組織へのダメージを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の光脱毛装置の構成を示す図である。
【図2】図1のA−A断面を示す図である。
【図3】光源から放射された光と反射板との動作関係を示す図である。
【図4】光源から放射された光と反射板との動作関係を示す図である。
【図5】光反射部と磁界発生部の詳細構成を示す図である。
【図6】光反射部と磁界発生部の詳細構成を示す図である。
【図7】発光部と光反射部の動作の一例を示す図である。
【図8】本発明の光脱毛装置の動作を示すの様子を示すフローチャート図である。
【図9】本発明の光脱毛装置のハードウェア概略構成を示す図である。
【図10】反射板の回転軸を2軸にした構成を示す図である。
【図11】反射板の2軸回転機構の詳細な構成を示す図である。
【図12】皮膚色に応じた光エネルギー量調整の動作を示すフローチャート図である。
【図13】光源の光波長のうち、特に脱毛に効果のある波長域を抽出した状態を示す図である。
【図14】反射板を複数列配置した構成を示す図である。
【図15】図14の構成で光照射を行う様子を示す図である。
【図16】各列の反射板に異なる波長帯を反射する反射体を用いる場合の波長領域を示す図である。
【図17】第1列の反射板と第2列の反射板を時間差で駆動することを示す図である。
【図18】冷却機構を備えた光脱毛装置の構成を示す図である。
【図19】図18のB−B断面の構成を示す図である。
【図20】反射板と冷却ノズルとの関係を示す図である。
【図21】冷却エア送出ホースの取り付け状態を示す図である。
【図22】皮膚面に光照射を行った場合の冷却エアの送出状態を示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1 照射窓
2 発光部
3 光反射部
4 磁界発生部
5 検出器
6 駆動用磁石
7 走査ユニット
8 リニアモータ
9 固定子
10 電源
11 制御基板
12 共振バネ
13 ケース
【技術分野】
【0001】
本発明は、光を用いた脱毛装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、体毛を除去する装置としては、レーザ源と、処理される皮膚上の目標位置にレーザビームを位置決めするための調整可能な可傾式ミラーで構成されたレーザマニュピレータと皮膚の画像を検出する画像センサとを有しており、画像センサによって検出された皮膚上の画像を所定の領域に分割し、レーザ光を各領域内の体毛の存在位置にレーザマニュピレータを用いてレーザ光の反射角度を変化させて位置合わせを行い、レーザビームを照射して体毛を除去するものが知られている。また、皮膚面を移動させる場合には、オペレータが手動で次の脱毛対象位置に移動させる。
【0003】
【特許文献1】特表2002−541906号公報
【特許文献2】特開2000−245745号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、上記従来の技術では、レーザ等のコヒーレント光を用いているので、装置全体が高価なものとなっていた。また、脱毛処理のシーケンスとしては、皮膚面の状態を画像センサで検出して体毛の位置を認識し、可傾式ミラーを駆動してレーザビーム方向の位置決めを行った後、レーザ源を駆動してレーザ光を体毛位置に照射するようにしており、レーザ光照射が必要のない部位にレーザ光を照射しないためにも各体毛位置への位置決めが終わるまではレーザ源は駆動させずに、位置決め後にレーザ源を駆動するようにし、検出された各体毛についてこのシーケンスを繰り返しているので、シーケンスが複雑で、脱毛の処理時間が長くなっていた。
【0005】
さらに、脱毛処理の効率を高めるために、皮膚の広い範囲に光ビームを照射する場合には、脱毛処理に必要な毛根位置近辺以外に光が照射されると皮膚にダメージを与える可能性がある。光を皮膚に照射した場合、肌状態により温度上昇が異なり、特に、ホクロなどのように皮膚色が濃いと、皮膚面で光エネルギーが吸収され温度上昇して火傷になりやすい。したがって、体毛や毛根位置近辺を選択的に照射することが必要である。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決するために創案されたものであり、安価な光源を使用でき、脱毛処理時のシーケンスを簡略にして、短時間で脱毛処理を行うことができるとともに、照射の不要な部位へ光を照射することなく、体毛や毛根位置近辺への光照射を行い、脱毛処理の安全性を向上させることができる光脱毛装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、皮膚面の体毛位置を検出する検出器と、光を反射し回転駆動可能な反射板と、光源を有しこの光源の周囲が光を前記反射板方向へ導く導光板で覆われて導光路が形成された発光部とを備え、前記反射板は前記導光路の導光出口に反射面が面するように配置され、前記検出部が体毛位置を検出したとき、前記反射板を回転させて反射角度を変化することにより、前記発光部からの光を該反射板で反射させて検出された体毛位置に導くことを特徴とする光脱毛装置である。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、前記発光部は、複数の導光路を形成するように導光板で仕切られており、前記複数の各導光路に対応した反射板が複数配置され、検出された体毛位置に対応する反射板を回転駆動させることを特徴とする請求項1記載の光脱毛装置である。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、前記複数の反射板は、皮膚面に沿って1列状に配置されていることを特徴とする請求項2記載の光脱毛装置である。
【0010】
また、請求項4記載の発明は、前記ライン状に配置された反射板は、皮膚面に近い側の反射板と皮膚面から遠い側の反射板との2段で構成されていることを特徴とする請求項3記載の光脱毛装置である。
【0011】
また、請求項5記載の発明は、前記反射板は、直交する2軸の回転軸を有し、これらの各回転軸の回りに回転駆動することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光脱毛装置である。
【0012】
また、請求項6記載の発明は、前記反射板の周囲に、反射板の回転動作に追従する冷却媒体送出管を設け、該反射板の回転動作に同期して前記冷却媒体送出管から冷却媒体を外部に放出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光脱毛装置である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、安価な光源を使用でき、光源は継続して点灯させておけば良く、所定の部位への光照射は反射板の駆動に左右されるため、体毛位置に対応する反射板を駆動させることにより、体毛位置へ光を照射して脱毛処理を行えるので、脱毛処理時のシーケンスを簡略にして、短時間で脱毛処理を行うことができるとともに、照射の不要な部位へ光を照射することなく、体毛や毛根位置近辺への光照射を行い、脱毛処理の安全性を向上させることができる。
【0014】
また、広範囲の脱毛処理を短時間に行うことができ、選択的に必要な部位にのみ脱毛用の光を照射することができるとともに、光照射の角度や位置も調節することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明による光脱毛装置の構成を、図2は図1のA−A断面を示す。
【0016】
装置本体は、ケース13で覆われており、皮膚面に光を照射したり、皮膚面からの反射光を装置内部に取り込むために照射窓1が皮膚面側に設けられている。照射窓1は、開放されていても良く、また、内面を透明ガラス等で形成するようにしても良い。
【0017】
ケース13の内部には、共振バネ12、発光部2、光反射部3、磁界発生部4、検出器5、駆動用磁石6、走査ユニット7、固定子9を有するリニアモータ8、電源10、制御基板11等が取り付けられている。走査ユニット7には、発光部2、光反射部3、磁界発生部4、検出器5、駆動用磁石6が配設されている。走査ユニット7は、駆動用磁石6と固定子7を有するリニアモータ8との相互作用により移動方向1の方向に動き、共振バネ12の作用により滑らかに均一の動きになるようになっている。
【0018】
また、走査ユニット7に取り付けられた発光部2、光反射部3、磁界発生部4、検出器5は、所定の関係を保ったまま移動方向1へ一体で移動する。移動方向1と直交する方向へは、操作者が手動により移動させる。検出部4は、カメラモジュール等のように皮膚面の状態を検出、撮像できるデバイスが用いられる。
【0019】
電池等からなる電源10は、制御基板11、リニアモータ8、検出器5、磁界発生部4、光反射部3、発光部2等に電気を供給するもので、図示はしていないが適宜配線がなされている。 制御基板11は、CPUやメモリ等が搭載されており、モータの制御や、発光部2、検出器5、磁界発生部4、光反射部3の制御等、装置全体の制御を行うとともに、収集されたデータをメモリに記憶させておき、適宜演算等の動作を行う。
【0020】
発光部2は、光源21、導光板22、導光路23等により構成されており、光源21にはキセノンランプ等が、導光板22には光を反射する光反射体が用いられる。光源21は導光板22で覆われ、光源21から発せられた光は導光板22で反射しながら、発光部2の光出口方向、すなわち光反射部3の方向に導かれるようになっている。光反射部3は、図2に示すように、光を反射する反射板31が複数個ライン状に並べられた構成となっている。
【0021】
また、発光部2の内部の空間は、仕切られた導光板22によって、複数の導光路23が形成されており、各導光路内に入射した光は、相互に交わることなく発光部2の光出口まで進む。光源21には安価な光源でインコヒーレント光を発生するものを用いているので、上記のように光源21から放射された光を効率的に集光するような構造としている。
【0022】
図3、図4に光源21から放射された光と反射板31との関係を示す。光源21の発光した光は、360度方向に放射されるが、光源21を覆っている導光板22で放射光が反射され、反射を繰返しながら導光路23内を進み、発光部2の出射口に集光される。
【0023】
出射口に集光された光は、走査ユニット7の中の支持部33により固定された反射板31に向かって入射するが、検出器5によって検出された体毛位置の上方に反射板31が位置していない場合には、図3に示すように反射板31は反射面を走査ユニット7の移動方向1に対して垂直方向、すなわち皮膚面に対して反射面をほぼ垂直方向、発光部2からの出射光方向に対しても反射面をほぼ垂直方向に維持し、発光部2からの出射光を反射角度0度に近い角度で逆戻りさせ、発光部2の内部に閉じ込めて、光を皮膚面に照射させないようにする。
【0024】
一方、検出器5で検出した情報に基づいて体毛位置の上方に反射板31が位置している場合には、図4に示すように反射板31は反射面を走査ユニット7の移動方向1に対して45度方向、すなわち皮膚面に対して反射面を約45度方向、発光部2からの出射光方向に対しても反射面をほぼ45度方向に回転させて光を走査ユニット7の移動方向(移動方向1)に対して垂直方向に光を導き皮膚面に存在する体毛を照射することで、発毛細胞を刺激する。
【0025】
以上のように、反射板31は、光源21からの光を皮膚面に照射するか、発光部2内に閉じ込めて外部に放射しないかを切り替える機能を有しており、これは光源21をオン−オフするのと同等の役割を果す。
【0026】
例えば、導光板22によって仕切られている仕切り幅は数100μm〜数mm程度、反射板31の幅はこの幅に応じて形成されており、各反射板31は別個独立に駆動可能とすることができる。また、体毛の位置を確認するための撮像領域は5×5mm程度の領域とする。
【0027】
光反射部3と磁界発生部4の詳細を図5、図6に示す。図6のように、光反射部3は反射板31をライン状に配置した構成、磁界発生部4は磁界発生器41をライン状に配置した構成で、各反射板31の上方に配置された磁界発生器41と反射板31とは対で並べられている。
【0028】
この対の構成の詳細が図5に示されている。反射板31は可動ミラーで、光反射部3は例えばミラーアレイにより構成されている。反射板31はシリコン等の基板の表面側に反射面(ミラー面)があり、ミラー面と逆側ないしは基板の中にコイルパターン32が形成されている。反射板31は回転軸34を介して支持部33により走査ユニット7に固定されており、回転運動が可能な構成となっている。反射板31は少なくとも30度〜50度までは回転により角度を変化できるようになっている。
【0029】
コイルパターン42が形成された磁界発生器41は、走査ユニット7に固定されている。コイルパターン42に電流を流すことで磁界発生器41に磁界が図の矢印方向に発生し、この状態でコイルパターン32に電流を流すことで、反射板31にも磁界が図の矢印方向に発生し、磁界発生器41の磁界と反射板31の磁界とが相互に作用することにより、反射板31が回転運動を行う。
【0030】
したがって、ライン状に一列に配置された反射板31のうち、角度を変更したい反射板と対になっている磁界発生器のコイルパターン42に電流を流して磁界を発生させ、反射板のコイルパターン32にも電流を流し磁界を発生させて回転駆動させる。
【0031】
次に、本発明の光脱毛装置の動作を説明する。図7は、発光部2と光反射部3の動作の一例を示し、図8は動作のフローチャートを、図9はハードウェアの概略構成を示す。CPUやDSP等から構成される制御部14は、光脱毛装置の各部の制御を行い、記憶部15はメモリ等から構成される。制御部14と記憶部15は、制御基板11に実装されている。入出力16は入力手段としてスイッチ等により、出力手段として表示ランプ等により構成されており、駆動部8はリニアモータ8等により構成される。
【0032】
まず、ユーザが光脱毛装置の起動時に装置に設けられているスイッチ等を押すと、装置各部に電源10から電源が供給される。脱毛処理を開始したい場合には、再度スイッチを押す。この2回目に押された脱毛処理開始のトリガ信号を制御部14で検出する。トリガ信号が検出されると、制御部14は検出器5に撮像(検出)指示信号を送る。この制御信号により検出器5は皮膚面の状態を撮像して撮像データを検出情報として制御部14に送信する(S1)。
【0033】
撮像信号は、制御部14で画像処理され、体毛又は毛穴の認識処理を行う(S2)。体毛又は毛穴の認識処理が終了すると、処理結果は記憶部15に記憶させられる。検出器5により検出した体毛位置に対応する反射板31のみを回転駆動することで、発光部2からの光を皮膚面の体毛位置に導き、複数箇所に同時に照射する。この状態の一例が図7に示されており、図では一列に並べられている8枚の反射板のうち、最も手前の反射板と、手前から6番目の反射板のみ約45度に傾けられており、傾けられた反射板の直下に体毛が存在していることがわかる。
【0034】
次に駆動部8を駆動して、1ピッチ分走査ユニット7を移動させる(S5)。走査ユニット7が移動方向1の最終位置まで移動が完了した場合(S6YES)は、所定範囲の脱毛処理が終了したので、この完了信号が制御部14から入出力部16に送信され、入出力部16の表示ランプ等が点灯する(S7)。一方、移動方向1の最終位置まで移動が完了していない場合(S6NO)は、上記S1〜S5までの動作を繰り返す。次に、皮膚面の他の領域の脱毛処理を行いたい場合には、ユーザが光脱毛装置を手動により移動させて上記S1〜S7の処理を行う。
【0035】
なお、上記の動作については、例えば、移動ピッチは150〜250μm、移動方向1への移動速度は50〜500mm/s、移動方向1への1ストローク長は5〜20mm、照射スポット径100〜1000μm、照射強度150〜200mW/(100μm)2、照射時間10〜40ms程度を想定している。
【0036】
図10は、反射板の回転軸を2軸にした構成を示す。各反射板が第1回転方向と第2回転方向に回転できるようになっている。第1回転方向の回転軸と第2回転方向の回転軸とは直交しており、図に示すように第1回転方向へ反射板31が回転すると照射光が移動して第1回転方向による照射光移動範囲をカバーし、第2回転方向へ反射板31が回転すると照射光が移動して第2回転方向による照射光移動範囲をカバーするので、光の照射領域が2次元状に拡大される。
【0037】
図11は、反射板の2軸回転機構の詳細な構成と駆動状態を示す。図11(a)に示すように、反射板31の表面に光を反射する反射体35が形成されており、回転のベースとなる第1回転体36、第2回転体37が取り付けられている。第2回転体37は反射体35に固定されている。
【0038】
図11(b)は、第1回転体36を第1回転方向に回転させて反射板31が傾斜した状態を示す。図11(c)は、図11(b)の状態からさらに第2回転体37を第2回転方向に回転させて反射体35の面が手前に向いている状態を示す。
【0039】
駆動方法については、例えば、上述したようなコイル等を用いた電磁駆動方式、または静電駆動方式等で行われ、第1回転方向、第2回転方向ともに少なくとも30〜50度の回転範囲とすることができる。上記のように、反射板31を2方向に回転駆動させることで、照射光の角度や照射位置を2次元的に変更できるので、毛穴周囲や体毛周囲に自由に光を照射でき、脱毛処理効果を高めることができる。
【0040】
ところで、脱毛処理の効果を高めるためには、脱毛用の光を発毛細胞めがけて照射することが必要となる。発毛細胞位置は、毛穴位置に比較的近いと考えられるので、毛穴位置を特定した後、毛穴位置を含む周辺を光照射する。一般的に体毛が生えている部位はしわの交点位置にあるので、認識した体毛の両端でしわの交点に対応する端部は毛穴位置と考えられる。この基準を用いて、体毛が斜め方向に生えていることを認識した場合、次のように生えている方向に対応させて毛穴位置方向に光を照射する。
【0041】
まず、検出器で皮膚面を撮像し、次にしわを検出し、しわが重なる位置に存在する体毛位置を毛穴位置側と認識する。そして、反射板31を回転駆動させながら任意の角度に調整を行い、毛穴位置側へ光を照射する。
【0042】
このように、毛穴位置を特定することにより、毛穴位置方向に照射光が向くように反射板の31を任意角度に調整することで、毛穴位置だけでなく発毛細胞や毛根位置を含むより広い範囲に脱毛用光を照射することができる。
【0043】
ところで、光を皮膚に照射した場合、肌状態により温度上昇が異なり、特に、ホクロなどのように皮膚色が濃いと、皮膚面で光エネルギーが吸収され温度上昇して火傷になりやすい。したがって、皮膚色が黒い場合は光照射の時間を短くし、逆に白い場合には光照射の時間を長くして光エネルギー量を調整するようにしても良い。
【0044】
上記皮膚色に応じた光エネルギー量調整の動作を図12に示す。最初のトリガ信号の発生は、図8と同じであるので説明を省略する。トリガ信号が検出されると、制御部14は検出器5に撮像(検出)指示信号を送る。この制御信号により検出器5は皮膚面の状態を撮像して撮像データを検出情報として制御部14に送信する(S11)。撮像信号は、制御部14で画像処理され、体毛又は毛穴の認識処理を行う(S12)。体毛又は毛穴の認識処理が終了すると、処理結果は記憶部15に記憶させられる。
【0045】
また、検出された体毛の周囲における体毛以外の領域の平均輝度レベルを算出する(S13)。検出器5の検出信号を0V〜3.3Vとし、A/D変換して0V〜3.3Vを0〜255とすると輝度レベル255で白色とする。140未満を黒肌と判断し、例えば、輝度レベルが140未満かどうか判定する(S14)。輝度レベルが140未満の場合(S14 YES)、光照射時間を短く(例えば、10〜20ms)設定し(S15)、体毛位置に対応する反射板のみを駆動させる。一方、輝度レベルが140以上の場合(S14 NO)は光照射時間を長く(例えば、20〜40ms)設定し(S16)、体毛位置に対応する反射板のみを駆動させる。
【0046】
次に、発光部2を発光させて光を皮膚面の体毛位置周辺に導く(S18)。このように、光照射時間を変化させることで、皮膚面に与える光のエネルギー量を変化させる。駆動部8を駆動して、1ピッチ分走査ユニット7を移動させる(S19)。走査ユニット7が移動方向1の最終位置まで移動が完了した場合(S20YES)は、所定範囲の脱毛処理が終了したので、この完了信号が制御部14から入出力部16に送信され、入出力部16の表示ランプ等が点灯する(S21)。
【0047】
一方、移動方向1の最終位置まで移動が完了していない場合(S6NO)は、上記S11〜S19までの動作を繰り返す。次に、皮膚面の他の領域の脱毛処理を行いたい場合には、ユーザが光脱毛装置を手動により移動させて上記S11〜S21の処理を行う。
【0048】
次に、より脱毛効果を高めるために、光源21の光波長から特に脱毛に効果のある波長域だけを抽出して、皮膚面に照射することを考える。これは、反射板31の反射体に特定波長帯のみを反射する素材を用いることで実現する。例えば、キセノンランプを発光部2の光源21に用いた場合には、図13の破線で示すようなスペクトル分布を有し、幅広い波長域を含んでいる。
【0049】
脱毛処理に必要な光の波長帯は、600〜800nmであるので、この波長帯を反射させるバンドパスフィルター等のフィルターを反射板31の反射体に適用する。また、このフィルターをそのまま反射体として用いるようにしても良い。600〜800nmを反射するフィルターを用いた場合の反射板からの反射光のスペクトルは、図13の実線に示すような形状となる。
【0050】
図14は、反射板を複数列配置した構成を示す。光反射部3は、2列に並んだ反射板31で構成される。第1列の反射板と第2列の反射板は、上下2段組の反射板列を構成しており、この上下2段組の反射板の数は、導光路23の数と対応している。発光部2の光出口(光出射口)に、各々の反射面が面するように配置されている。
【0051】
2列に並んでいるので、体毛位置に対して同時に複数箇所に光を照射することができる。例えば、図15に示すように、第2列の反射板では体毛の右側、第1列の反射板では体毛の左側というように、体毛を挟んで両側に光を照射する等、1箇所の体毛位置に対して同時に複数方向から光を照射することができ、脱毛効果を高めることができる。また、反射板のラインが1列の場合と同様に、複数の反射板を駆動して複数箇所を同時に照射できる。また、図11のように、第1列の反射板及び第2列の反射板ともに、各反射板の回転軸を2軸として、照射範囲を2次元的に拡大することもできる。
【0052】
図16は図14の各列の反射板に異なる波長帯を反射する反射体を用いる場合の波長領域を示す。第2列を構成する反射板は脱毛処理に有効な波長帯である600〜800nm、第1列を構成する反射板はマッサージ効果、シミ取りに効果がある1000nm以上の波長を反射するように反射体をフィルター等で構成する。
【0053】
例えば、図15のように、第1列の反射板と第2列の反射板を同時に駆動すれば、脱毛処理を行うともに、マッサージ処理も同時に行うことができる。
【0054】
一方、第1列の反射板と第2列の反射板を時間差で駆動することを示すのが図17である。図17(a)に示すように、最初に第2列の反射板のみを駆動させて600〜800nmの反射光を得て体毛位置に導いて脱毛処理を行い、次に、図17(b)に示すように、第2列の反射板を初期位置に戻し、第1列の反射板のみを駆動して傾斜させることで1000nm以上の反射光を得て体毛位置に導いてマッサージ処理を行う。皮膚へのダメージを緩和するとともに、脱毛処理の効果を高める。上記のように第1列の反射板と第2列の反射板を時間差で駆動する場合には、例えば、1ms〜200msの時間差で駆動する。
【0055】
図18は、冷却機構を備えた光脱毛装置の構成を、図19には、図18のB−B断面の構成を示す。図1、図2と同様の構成となる部分については、同じ符号、名称を付しており、これらの動作の説明等は省略する。図1、図2の構成に加えて冷却ファン51、冷却ノズル52が付加された構成となっている。
【0056】
冷却ファン51は走査ユニット7内に固定されており、反射板31の駆動が行われると同時に冷却ファン51も駆動するようになっている。冷却ノズル52は、冷却ファン51と接続されており、反射板31の背面を通るようにライン状に設置されている。冷却ファン51は冷却用媒体としての冷却エアを発生し、冷却ノズル52へ送出する。
【0057】
図20に示すように、冷却ノズル52には反射板31のすぐ側に冷却媒体送出管としての冷却エア送出ホース53が取り付けられていて、反射板の駆動により反射光が照射される方向へ冷却エアを放出する構成となっている。したがって、反射板の数と冷却エア送出ホースの数とは同数となる。
【0058】
図21に示すように、冷却ノズル52には孔が開いており、その孔には冷却エア送出ホース53が取り付けられている。冷却エア送出ホース53は、冷却ノズル52内部を流れる冷却エアを外部に放出する。冷却エア送出ホース53は反射板31に取り付けられており、反射板31の動きに追従するように、冷却エア送出ホース53の一部が収縮可能な形状(図の斜線部分が蛇腹構造)になっている。
【0059】
反射板31が回転し、冷却ノズル52に取り付けられた冷却エア送出ホース53は、上記蛇腹構造が伸縮することで反射板31の動作方向に追従するように動作する。図22に示すように、反射板31の動作が終了した時、冷却エア送出ホース53の追従も終了し蛇腹構造が一定状態で固定する。このように、冷却エア送出ホース53は反射板31と同方向に先端を向けることができるので、光照射方向(体毛位置方向)と同方向に冷却エアを放出することができる。他方、反射板31が駆動していない部分の冷却エア送出ホース53は、発光部2の導光路23方向に向いているので、冷却エアが発光部2の内部にも放出されて、発光部2を冷却することもできる。
【0060】
冷却エア送出ホース53から、光照射方向に対して冷却エアが放出された場合の冷却エア送出方向は、図22の1点鎖線で示された範囲となり、皮膚面に到達する冷却エアの範囲が、冷却エア到達範囲となる。冷却エア到達範囲は光照射範囲よりも大きく5〜10mmの範囲内でエアが皮膚面に放出される。
【0061】
冷却エア送出ホース53は金属から構成されており、蛇腹機構も同材質より構成されている。冷却エア送出ホース53の口径は数10μm〜数mm程度で、冷却時間は数100ms程度とすることができ、表皮温度を−10度程度にまで冷却することもできる。
【0062】
以上のように、冷却エア送出ホース53を取り付けて、反射板の動きに追従するようにすることで、脱毛用光が照射された皮膚の温度上昇を防ぎ、体毛の周囲組織へのダメージを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】本発明の光脱毛装置の構成を示す図である。
【図2】図1のA−A断面を示す図である。
【図3】光源から放射された光と反射板との動作関係を示す図である。
【図4】光源から放射された光と反射板との動作関係を示す図である。
【図5】光反射部と磁界発生部の詳細構成を示す図である。
【図6】光反射部と磁界発生部の詳細構成を示す図である。
【図7】発光部と光反射部の動作の一例を示す図である。
【図8】本発明の光脱毛装置の動作を示すの様子を示すフローチャート図である。
【図9】本発明の光脱毛装置のハードウェア概略構成を示す図である。
【図10】反射板の回転軸を2軸にした構成を示す図である。
【図11】反射板の2軸回転機構の詳細な構成を示す図である。
【図12】皮膚色に応じた光エネルギー量調整の動作を示すフローチャート図である。
【図13】光源の光波長のうち、特に脱毛に効果のある波長域を抽出した状態を示す図である。
【図14】反射板を複数列配置した構成を示す図である。
【図15】図14の構成で光照射を行う様子を示す図である。
【図16】各列の反射板に異なる波長帯を反射する反射体を用いる場合の波長領域を示す図である。
【図17】第1列の反射板と第2列の反射板を時間差で駆動することを示す図である。
【図18】冷却機構を備えた光脱毛装置の構成を示す図である。
【図19】図18のB−B断面の構成を示す図である。
【図20】反射板と冷却ノズルとの関係を示す図である。
【図21】冷却エア送出ホースの取り付け状態を示す図である。
【図22】皮膚面に光照射を行った場合の冷却エアの送出状態を示す図である。
【符号の説明】
【0064】
1 照射窓
2 発光部
3 光反射部
4 磁界発生部
5 検出器
6 駆動用磁石
7 走査ユニット
8 リニアモータ
9 固定子
10 電源
11 制御基板
12 共振バネ
13 ケース
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皮膚面の体毛位置を検出する検出器と、
光を反射し回転駆動可能な反射板と、
光源を有し、この光源の周囲が光を前記反射板方向へ導く導光板で覆われて導光路が形成された発光部とを備え、
前記反射板は前記導光路の導光出口に反射面が面するように配置され、前記検出部が体毛位置を検出したとき、前記反射板を回転させて反射角度を変化することにより、前記発光部からの光を該反射板で反射させて検出された体毛位置に導くことを特徴とする光脱毛装置。
【請求項2】
前記発光部は、複数の導光路を形成するように導光板で仕切られており、前記複数の各導光路に対応した反射板が複数配置され、検出された体毛位置に対応する反射板を回転駆動させることを特徴とする請求項1記載の光脱毛装置。
【請求項3】
前記複数の反射板は、皮膚面に沿ってライン状に配置されていることを特徴とする請求項2記載の光脱毛装置。
【請求項4】
前記ライン状に配置された反射板は、皮膚面に近い側の反射板と皮膚面から遠い側の反射板との2段で構成されていることを特徴とする請求項3記載の光脱毛装置。
【請求項5】
前記反射板は、直交する2軸の回転軸を有し、これらの各回転軸の回りに回転駆動することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光脱毛装置。
【請求項6】
前記反射板の周囲に、反射板の回転動作に追従する冷却媒体送出管を設け、該反射板の回転動作に連動して前記冷却媒体送出管から冷却媒体を外部に放出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光脱毛装置。
【請求項1】
皮膚面の体毛位置を検出する検出器と、
光を反射し回転駆動可能な反射板と、
光源を有し、この光源の周囲が光を前記反射板方向へ導く導光板で覆われて導光路が形成された発光部とを備え、
前記反射板は前記導光路の導光出口に反射面が面するように配置され、前記検出部が体毛位置を検出したとき、前記反射板を回転させて反射角度を変化することにより、前記発光部からの光を該反射板で反射させて検出された体毛位置に導くことを特徴とする光脱毛装置。
【請求項2】
前記発光部は、複数の導光路を形成するように導光板で仕切られており、前記複数の各導光路に対応した反射板が複数配置され、検出された体毛位置に対応する反射板を回転駆動させることを特徴とする請求項1記載の光脱毛装置。
【請求項3】
前記複数の反射板は、皮膚面に沿ってライン状に配置されていることを特徴とする請求項2記載の光脱毛装置。
【請求項4】
前記ライン状に配置された反射板は、皮膚面に近い側の反射板と皮膚面から遠い側の反射板との2段で構成されていることを特徴とする請求項3記載の光脱毛装置。
【請求項5】
前記反射板は、直交する2軸の回転軸を有し、これらの各回転軸の回りに回転駆動することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の光脱毛装置。
【請求項6】
前記反射板の周囲に、反射板の回転動作に追従する冷却媒体送出管を設け、該反射板の回転動作に連動して前記冷却媒体送出管から冷却媒体を外部に放出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の光脱毛装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
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【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
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【公開番号】特開2006−271566(P2006−271566A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−93257(P2005−93257)
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月28日(2005.3.28)
【出願人】(000005832)松下電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】
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