説明

光透過性部材、光学装置およびそれらの製造方法

【課題】クラックの進行を抑制するために有利な構成を有する光透過性部材を提供する。
【解決手段】第1主面、第2主面および側面を有する光透過性部材は、前記第1主面、前記第2主面および前記側面には現れないように前記第1主面と前記第2主面との間に形成された複数の変質部を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光透過性部材、それを含む光学装置、および、それらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像素子などの光学素子を保護する保護部材やローパスフィルターとして、様々な光透過性部材が使用されている。光透過性部材は、それが組み合わされる撮像素子または発光素子などの光学素子の形状に合わせてホイールスクライブまたはレーザースクライブなどのダイシング方法によってダイシングされうる。
【0003】
特許文献1には、ガラスに電子線を照射することによってガラスの表面層の網目構造の柔軟性を増加させ、これによりクラック抵抗を向上させることが開示されている。特許文献2には、素子部が形成されたシリコンからなる半導体ペレットの外周部分にイオン注入によって高歪み層を形成することが開示されている。この高歪み層は、素子部へのクラックの波及を阻止するように機能する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−67443号公報
【特許文献2】特開平6−21292号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ガラスや水晶などの光透過性部材を切断する際に該光透過性部材にクラックが生じる場合がある。特許文献1の記載によれば、ガラスのクラック抵抗性が向上する。しかし、特許文献1に記載された発明は、クラックが生じた場合においてそのクラックの進行を抑制しようとするものではない。特許文献2に記載された発明は、光透過性部材に高歪み層を形成することによってクラックの波及を阻止するものではなく、シリコンからなる半導体ペレットに高歪み層を形成するものである。
【0006】
本発明は、クラックの進行を抑制するために有利な構成を有する光透過性部材およびそれを含む光学装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の1つの側面は、第1主面、第2主面および側面を有する光透過性部材に係り、前記光透過性部材は、前記第1主面、前記第2主面および前記側面には現れないように前記第1主面と前記第2主面との間に形成された複数の変質部を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、クラックの進行を抑制するために有利な構成を有する光透過性部材およびそれを含む光学装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1実施形態の光透過性部材の構成を示す図。
【図2】第1実施形態の光透過性部材におけるクラックの進行の抑制効果を模式的に示す図。
【図3】第1実施形態の光透過性部材の構成を示す図。
【図4】第1実施形態の光透過性部材の構成を示す図。
【図5】第2実施形態の光学装置の構成を示す図。
【図6】第2実施形態の光学装置の製造方法を示す図。
【図7】第3実施形態の光学装置の構成を示す図。
【図8】第4実施形態の光学装置の構成を示す図。
【図9】第5実施形態の光学装置の構成を示す図。
【図10】第6実施形態の光学装置の構成を示す図。
【図11】比較例におけるクラックの進行を模式的に示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照しながら本発明のいくつかの実施形態を例示的に説明するが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
【0011】
図1〜図4を参照しながら本発明の第1実施形態の光透過性部材1について説明する。図1(a)は光透過性部材1の斜視図、図1(b)は光透過性部材1の平面図、図1(c)は図1(b)のA−A’線における光透過性部材1の断面図である。光透過性部材1は、例えば、ガラス、水晶およびニオブ酸リチウムからなるグループから選択されるいずれか1つの材料で構成されうる。光透過性部材1は、第1主面4、第2主面5および側面6を有しうる。第1主面4および第2主面は、互いに反対側の面である。光透過性部材1は、典型的には4つの辺を含みうる。即ち、側面6は、典型的には4つの平面を含みうる。
【0012】
光透過性部材1は、第1主面4、第2主面5および側面6に現れないように第1主面4と第2主面5との間に形成された複数の変質部3を有する。ここで、複数の変質部3は、第1主面4と第2主面5との間に規則的に配列されうる。なお、意図せずに光透過性部材1の中に形成されうる格子欠陥などは、ランダムに配置され、一般的には、規則的には配列されない。複数の変質部3の少なくとも一部は、それらの集合によって配列面23が構成されるように配列されうる。配列面23は、光透過性部材1の中央部分を取り囲むように配置されうる。図1に示す例では、配列面23は、4つの辺を含む4角形状の光透過性部材1の各辺に平行な平面を含む。複数の変質部3は、光透過性部材1の外周端(例えば、第1主面4または第2主面5の外周端、または側面6)からのクラックの進行を抑制するために有利である。
【0013】
変質部3は、光透過性部材1の他の部分(変質部3以外の部分)とは性質が異なる部分である。具体的には、変質部3は、例えば、当該他の部分とは原子又は分子の結合状態が異なる部分、当該他の部分とは原子又は分子の密度が異なる部分、格子欠陥(例えば、転位、粒界など)を有する部分、または、空隙でありうる。特に、変質部3は、当該他の部分より原子又は分子の結合状態が弱い部分、当該他の部分より原子又は分子の密度が小さい部分、格子欠陥(例えば、転位、粒界など)を有する部分、または、空隙であることが好ましい。
【0014】
前述のように、変質部3は、第1主面4、第2主面5および側面6に現れないように形成される。これにより、光透過性部材1に加わる応力に対する耐性を高めることができる。これとは異なり、変質部3が第1主面4、第2主面5および側面6の少なくともいずれかに現れるように形成されている場合には、光透過性部材1に加わる応力によって光透過性部材1が破損し易くなる。
【0015】
複数の変質部3が配列された領域の第1主面4に直交する方向における幅t2は、第1主面4と第2主面5との距離である光透過性部材1の厚さt1の30%以上かつ70%以下であることが好ましい。t2/t1>70%では、光透過性部材1の強度が弱くなりうる。t2/t1<30%では、クラックが進行する経路に変質部3が存在する確率が小さくなり、光透過性部材1の中央部分に向けてクラックが進行する可能性が高くなる。
【0016】
複数の変質部3は、例えば、変質部3を有しない光透過性部材の内部にYAGレーザー装置などのレーザー装置によってレーザー光を集光させ、その集光位置(焦点)を走査することによって形成することができる。
【0017】
複数の変質部3のうち隣接する変質部3の間の最小距離dが大きいと、隣接する変質部3の間をクラックが突き抜ける可能性が高くなるので、クラックの進行の抑制効果が低下しうる。一方、最小距離dが小さくなると、光透過性部材1の強度が低下しうる。そこで、最小距離dは、10μm以上かつ100μm以下であることが好ましい。
【0018】
ここで、図2および図11を参照しながら第1実施形態によるクラックの進行の抑制効果を説明する。図2には、第1実施形態によるクラック7の進行の抑制効果が模式的に示されており、クラック7は、図2(a)に示す状態から図2(b)に示す状態に進行する。図2(a)に模式的に示すように光透過性部材1の外周端から内側方向に進行するクラック7は、その進行方向が図2(b)に模式的に示すように第2主面5の方向に変更される。これにより、クラック7が光透過性部材1の中央部分に向かって進行することが防止されうる。ここで、変質部3に到達したクラック7は、変質部3に沿って進行した後に変質部3から出ることが多く、これによってクラック7の進行方向が変更されうる。なお、図2に示されていないが、変質部3に到達したクラック7は、第1主面4に向かうようにその進行方向が変更される場合もありうる。
【0019】
図11には、変質部3を有しない光透過性部材1におけるクラック7の進行が模式的に示されており、クラック7は、図11(a)に示す状態から図11(b)に示す状態に進行する。
【0020】
図3には、複数の変質部3の配列、即ち、配列面23の配置の他の3つの例が示されている。図3(a)の例では、複数の変質部3の配列は、4角形状の光透過性部材1の4つの角部にそれぞれ配置された4つの配列面23を含む。ここで、各配列面23は、その法線が光透過性部材1の中央部分を向くように配置されている。図3(b)の例では、複数の変質部3の配列は、光透過性部材1の中央部を二重に取り囲むように配置された2つの配列面23を含む。複数の変質部3の配列は、光透過性部材1の中央部を取り囲む3重以上の配列面23を含んでもよい。図3(c)に示す例では、複数の変質部3の配列は、光透過性部材1の中央部分を連続的な曲面で取り囲む配列面23を含む。
【0021】
図4には、配列面23内における複数の変質部3の配列の3つの例が示されている。図4(a)に示す例では、複数の変質部3の配列は、第1主面4および第2主面5に沿った方向には連続的に配列され、該方向に直交する方向には断続的に配列された変質部3を含む。図4(b)に示す例では、複数の変質部3の配列は、第1主面4および第2主面5に沿った方向および該方向に直交する方向の双方に関して断続的に配列された変質部3を含む。図4(c)に示す例では、複数の変質部3の配列は、配列面23内において千鳥状に配列された変質部3を含む。図4(c)に示す例は、変質部3の配列密度を向上させクラックの進行の抑制効果を高めるために有利であるとともに、光透過性部材1の強度の低下を抑制するためにも有利である。
【0022】
図5および図6を参照しながら本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態の説明として言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。第2実施形態は、第1実施形態に代表される光透過性部材1を含む光学装置ODを提供する。図5(a)は、光学装置ODの平面図であり、図5(b)は、図5(a)のB−B'線における断面図である。なお、図5(a)では、光透過性を有する光透過性部材1は省略されている。光学装置ODは、光学素子9と、第2主面5が光学素子9に向くように配置された光透過性部材1とを備えている。光学素子9は、例えば、撮像素子(例えば、CMOSセンサ、CCDセンサ)または発光素子(例えば、LED、レーザー)でありうる。一例において、光学素子9は、撮像素子であり、1つの面に画素アレイ領域10およびパッド11を有し、他の面に外部端子14を有し、パッド11と外部端子14とが貫通電極13によって接続された構成を有しうる。光透過性部材1は、前述のように複数の変質部3(あるいは、それらが配列された配列面23)を有する。
【0023】
変質部3を有する光透過性部材1を用いて光学素子ODを構成したことにより、光透過性部材1の外周端にクラックが発生したとしても、それが光透過性部材1の中央部分に進行することを抑制することができる。これにより、光透過性部材1の中央部分を透過する光がクラックの影響を受けることを防止することができる。例えば、光学素子9が撮像素子である場合には、光透過性部材1の中央部分(あるいは撮像領域)にクラックが進行すると、それが撮像される画像を劣化させうるが、変質部3によってこれが防止されうる。例えば、光学素子9が発光素子である場合には、光透過性部材1の中央部分にクラックが進行すると、それが光透過性部材1を通して放射される光の強度分布を不均一化しうるが、変質部3によってこれが防止されうる。
【0024】
光学装置ODは、更に、光学素子9と光透過性部材1との間に、光透過性部材1の第2主面5と接触するように配置された樹脂部材12を更に備えうる。ここで、複数の変質部3の少なくとも一部は、光透過性部材1の第2主面5と交差する仮想面30に配列され、樹脂部材12は、第2主面5と仮想面30との交線を覆う封止部分121を含みうる。封止部分121は、光透過性部材1の当該交線およびその付近の部分を封止する。このような構成によれば、光透過性部材1にクラックが発生し、それが変質部3を介して第2主面5の交線またはその付近にまで到達したとしても、そのクラックによって光透過性部材1の一部が脱落することが封止部分121によって防止される。
【0025】
次に、図6を参照しながら第2実施形態の光学装置ODの製造方法を説明する。光学装置ODは、基板150を複数のチップにダイシングすることによって製造されうる。ここで、基板150は、複数の光学素子9を含む半導体基板90と複数の光透過性部材1に相当する面積を有する光透過性基板100とを複数の樹脂部材12に相当する面積を有する樹脂部材120を介して結合した構成を有しうる。以下、光学装置ODの製造方法をより具体的に説明する。光透過性基板100は、第1主面4および第2主面5を有し、これはダイシング後の光透過性部材1における第1主面4および第2主面5と共通している。
【0026】
まず、図6(a)に示す工程では、半導体基板90と光透過性基板100とを準備し、樹脂部材12を介してそれらを接続する。樹脂部材12としては、例えば封止樹脂が使用されうる。次いで、図6(b)に示す工程では、レーザー照射装置25を用いて、光透過性基板100の各光透過性部材1となるべき領域の内部に複数の変質部3(配列面23)を形成する。ここで形成される複数の変質部3は、第1主面4、第2主面5および側面6に現れないように第1主面4と第2主面5との間に形成される。次いで、図6(c)に示す工程では、基板150(例えば、光透過性基板100)にダイシングテープ27を貼り付けて、側面6となるべき部分に変質部3が現れないようにダイシングブレード26を用いて基板150をダイシングあるいは切断する。これにより、基板150は、複数の光学装置ODに分割される。このダイシングにおいて光透過性部材1の外周端、即ちダイシングされる部分にクラックが生じうるが、このクラックが光透過性部材1の中央部分に進行することが変質部3によって抑制されうる。これにより、基板150のダイシング時やその後の光学装置ODの操作・搬送時等におけるクラックの進行を抑制することができる。これにより、高い歩留まりで光学装置ODを製造することができる。
【0027】
以上は、光学装置ODの製造方法であるが、該製造方法は、複数の変質部3を有する光透過性部材1の製造方法を包含するものと理解することができる。
【0028】
図7を参照しながら本発明の第3実施形態を説明する。図7(a)は、光学装置ODの平面図であり、図7(b)は、図7(a)のC−C'線における断面図である。なお、図7(a)では、光透過性を有する光透過性部材1は省略されている。第3実施形態の光学装置ODは、画素アレイ領域10と光透過性部材1との間に空間22が形成されるように、画素アレイ領域10を取り囲む外側領域40と光透過性部材1とを樹脂部材12が結合している点で第2実施形態と異なる。ここで特に言及しない事項は、第2実施形態に従いうる。第3実施形態においても、光透過性部材1に変質部3を設けることにより、光透過性部材1の外周端にクラックが発生したとしても、それが光透過性部材1の中央部に進行することを抑制することができる。これにより、光透過性部材1の中央部を透過する光がクラックの影響を受けることを防止することができる。
【0029】
複数の変質部3の少なくとも一部は、光透過性部材1の第2主面5と交差する仮想面30に配列され、樹脂部材12は、第2主面5と仮想面30との交線を覆う封止部分121を含みうる。封止部分121は、光透過性部材1の当該交線およびその付近の部分を封止する。このような構成によれば、光透過性部材1にクラックが発生し、それが変質部3を介して第2主面5の交線またはその付近にまで到達したとしても、そのクラックによって光透過性部材1の一部が脱落することが封止部分121によって防止される。
【0030】
図8を参照しながら本発明の第4実施形態を説明する。図8(a)は、光学装置ODの平面図であり、図8(b)は、図8(a)のD−D'線における断面図である。なお、図8(a)では、光透過性を有する光透過性部材1は省略されている。複数の変質部3の少なくとも一部が配列された仮想面30は、光透過性部材1の第1主面4および第2主面5と交差している。第4実施形態の光学装置ODは、光学装置ODが第1主面4と仮想面30との交線を覆う部分を含む樹脂部材15を備えている点で第3実施形態と異なるが、ここで特に言及しない事項は、第3実施形態に従いうる。
【0031】
第4実施形態によれば、光透過性部材1にクラックが発生し、それが変質部3を介して第2主面5の交線またはその付近にまで到達したとしても、そのクラックによって光透過性部材1の一部が脱落することが樹脂部材12、15によって防止される。
【0032】
図9を参照しながら本発明の第5実施形態を説明する。図9(a)は、光学装置ODの平面図であり、図9(b)は、図9(a)のE−E'線における断面図である。なお、図9(a)では、光透過性を有する光透過性部材1は省略されている。第5実施形態では、光学装置ODは、基板16に搭載されている。基板16は基板パッド18を有し、光学素子9に設けられたパッド11と基板パッド18とが金属線17によって接続されている。光学素子9、基板パッド18および金属線17は、樹脂部材12によって覆われ、樹脂部材12の上に光透過性部材1が配置されている。樹脂部材12は、光学素子9、基板パッド18および金属線17を封止するとともに光学素子9および基板16と光透過性部材1とを接続する。光透過性部材1には、前述の複数の変質部3が形成されている。
【0033】
第5実施形態の光学装置ODも、第2実施形態と同様に、複数の光学装置ODを含む基板をダイシングすることによって製造されうる。第5実施形態においても、ダイシングにおいて光透過性部材1の外周端、即ちダイシングされる部分にクラックが生じうるが、このクラックが光透過性部材1の中央部に進行することが変質部3によって抑制されうる。これにより、基板150のダイシング時やその後の光学装置ODの操作時にクラックが発生したとしても、そのクラックの進行を抑制することができる。これにより、高い歩留まりで光学装置ODを製造することができる。
【0034】
図10を参照しながら本発明の第6実施形態を説明する。図10(a)は、光学装置ODの平面図であり、図10(b)は、図10(a)のF−F'線における断面図である。なお、図10(a)では、光透過性を有する光透過性部材1は省略されている。第6実施形態は、光学素子9がキャビティー基板19のキャビティー部21に配置されている点で第4実施形態と異なる。ここで特に言及しない事項は、第4実施形態に従いうる。第6実施形態においても、第4実施形態と同様の効果が得られる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1主面、第2主面および側面を有する光透過性部材であって、
前記第1主面、前記第2主面および前記側面には現れないように前記第1主面と前記第2主面との間に形成された複数の変質部を有する、
ことを特徴とする光透過性部材。
【請求項2】
前記複数の変質部が配列された領域の前記第1主面に直交する方向における幅は、前記第1主面と前記第2主面との距離の30%以上かつ70%以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の光透過性部材。
【請求項3】
前記変質部は、空隙を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光透過性部材。
【請求項4】
前記変質部は、レーザー光の照射によって形成された部分を含む、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光透過性部材。
【請求項5】
前記複数の変質部のうち隣接する変質部の間の最小距離が10μm以上かつ100μm以下である、
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光透過性部材。
【請求項6】
光学素子と、
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光透過性部材と、を備え、
前記光透過性部材は、前記第2主面が前記光学素子に向くように配置されている、
ことを特徴とする光学装置。
【請求項7】
前記光学素子と前記光透過性部材との間に配置された樹脂部材を更に備える、
ことを特徴とする請求項6に記載の光学装置。
【請求項8】
前記光学素子は、画素アレイ領域とそれを取り囲む外側領域とを含み、
前記光学装置は、前記画素アレイ領域と前記光透過性部材との間に空間が形成されるように前記外側領域と前記光透過性部材とを結合する樹脂部材を更に備える、
ことを特徴とする請求項6に記載の光学装置。
【請求項9】
前記複数の変質部の少なくとも一部は、前記第2主面と交差する仮想面に配列され、
前記樹脂部材は、前記第2主面と前記仮想面との交線を覆う部分を含む、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の光学装置。
【請求項10】
前記複数の変質部の少なくとも一部は、前記第1主面と交差する仮想面に配列され、
前記光学装置は、前記第1主面と前記仮想面との交線を覆う部分を含む樹脂部材を更に備える、
ことを特徴とする請求項7又は8に記載の光学装置。
【請求項11】
光透過性部材を製造する製造方法であって、
光透過性基板の内部に複数の変質部を形成する工程と、
前記複数の変質部が前記光透過性部材の側面となるべき部分に現れないように前記光透過性基板をダイシングして前記光透過性部材を得る工程と、
を含むことを特徴とする光透過性部材の製造方法。
【請求項12】
光学素子と、1つの面が前記光学素子に向くように配置された光透過性部材とを有する光学装置の製造方法であって、
前記光学素子が形成された半導体基板と光透過性基板とを結合してなる基板の内部に複数の変質部を形成する工程と、
前記複数の変質部が前記光透過性部材の側面となるべき部分に現れないように前記半導体基板および前記光透過性基板をダイシングして前記光学装置を得る工程と、
を含むことを特徴とする光学装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−55160(P2013−55160A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191076(P2011−191076)
【出願日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】