説明

免疫応答を調節するための化合物および方法

本発明は、Clec9Aとして公知の樹状細胞マーカーに結合するタンパク質の同定に関する。本発明は、樹状細胞へ抗原などの治療物質を標的化するための新規の化合物を提供する。さらに、抗原に対する体液性および/またはT細胞媒介性免疫応答を調節する方法、病的状態に関与するその樹状細胞への細胞傷害性物質の送達方法、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部の取り込みおよび/またはクリアランスを調節する方法、および破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部に由来する物質に対する免疫応答、ならびに抗原認識、プロセッシングおよび/または提示を調節する方法を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療物質へ結合されたポリペプチドを含む化合物であって、ポリペプチドが、
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(iii)(i)もしくは(ii)の生物活性断片
を含み、化合物のポリペプチドが、
(a)SEQ ID NO:1〜8のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;および/または
(b)SEQ ID NO:1〜8のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列
を含む第2ポリペプチドに結合する、化合物。
【請求項2】
ポリペプチドが、SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含む、請求項1記載の化合物。
【請求項3】
治療物質が抗原である、請求項1または請求項2記載の化合物。
【請求項4】
抗原が、癌抗原、自己抗原、アレルゲン、ならびに/または、病原性および/もしくは感染性生物由来の抗原である、請求項3記載の化合物。
【請求項5】
治療物質が細胞傷害性物質である、請求項1または請求項2記載の化合物。
【請求項6】
治療物質が薬物および/または薬理学的物質である、請求項1または請求項2記載の化合物。
【請求項7】
検出可能な標識へ結合されたポリペプチドを含む化合物であって、ポリペプチドが、
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(iii)(i)もしくは(ii)の生物活性断片
を含み、化合物のポリペプチドが、
(a)SEQ ID NO:1〜8のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;および/または
(b)SEQ ID NO:1〜8のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列
を含む第2ポリペプチドに結合する、化合物。
【請求項8】
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(iii)(i)もしくは(ii)の生物活性断片
を含むポリペプチドに結合する化合物。
【請求項9】
SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも90%同一なアミノ酸配列を含むポリペプチドに結合する、請求項8記載の化合物。
【請求項10】
ポリペプチドである、請求項8または請求項9記載の化合物。
【請求項11】
抗体またはその抗原結合性断片である、請求項10記載の化合物。
【請求項12】
抗体が、モノクローナル抗体、ヒト化抗体、一本鎖抗体、二重特異性抗体、三重特異性抗体、または四重特異性抗体である、請求項11記載の化合物。
【請求項13】
治療物質へ結合されている、請求項8〜12のいずれか一項記載の化合物。
【請求項14】
治療物質が抗原である、請求項13記載の化合物。
【請求項15】
抗原が、癌抗原、自己抗原、アレルゲン、ならびに/または、病原性および/もしくは感染性生物由来の抗原である、請求項14記載の化合物。
【請求項16】
治療物質が細胞傷害性物質である、請求項13記載の化合物。
【請求項17】
治療物質が薬物および/または薬理学的物質である、請求項13記載の化合物。
【請求項18】
検出可能に標識されている、請求項8〜17のいずれか一項記載の化合物。
【請求項19】
請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物および薬学的に許容される担体を含む組成物。
【請求項20】
アジュバントをさらに含む、請求項19記載の組成物。
【請求項21】
化合物が、リポソーム中に封入されているか、またはその表面上に露出されている、請求項19または請求項20記載の組成物。
【請求項22】
請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物および/または請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物を対象へ投与する工程を含む、対象における免疫応答を調節する方法。
【請求項23】
抗原に対する免疫応答を誘導および/または強化する、請求項22記載の方法。
【請求項24】
自己抗原またはアレルゲンに対する免疫応答を低下させる、請求項22記載の方法。
【請求項25】
対象における抗原に対する免疫応答を調節する方法であって、樹状細胞またはその前駆体を請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物および/または請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物へインビトロで曝露する工程、ならびに該細胞を対象へ投与する工程を含む、方法。
【請求項26】
細胞が対象から単離されている、請求項25記載の方法。
【請求項27】
体液性および/またはT細胞媒介性応答を調節する工程を含む、請求項22〜26のいずれか一項記載の方法。
【請求項28】
ナイーブCD8+ T細胞の活性化および/またはナイーブCD4+ T細胞の活性化を調節する工程を含む、請求項27記載の方法。
【請求項29】
樹状細胞またはその前駆体が関与する疾患を治療および/または予防する方法であって、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物および/または請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物を対象へ投与する工程を含む、方法。
【請求項30】
請求項5、6、16または17記載の化合物を投与する工程を含む、請求項18記載の方法。
【請求項31】
樹状細胞またはその前駆体が関与する疾患を治療および/または予防する方法であって、対象の細胞内に存在する場合に、
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;および/または
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列
を含むポリペプチドの細胞内での活性のレベルを、ポリヌクレオチドを欠く細胞と比較して調節する、単離されたポリヌクレオチドおよび/または該ポリヌクレオチドをコードする構築物を対象へ投与する工程を含む、方法。
【請求項32】
ポリヌクレオチドが、細胞内でのポリペプチドの活性のレベルを下方制御し、ポリヌクレオチドが、アンチセンスポリヌクレオチド、センスポリヌクレオチド、触媒性ポリヌクレオチド、マイクロRNA、および二本鎖RNAより選択される、請求項31記載の方法。
【請求項33】
樹状細胞またはその前駆体が関与する疾患が、癌、感染症、自己免疫疾患またはアレルギーである、請求項29〜32のいずれか一項記載の方法。
【請求項34】
自己免疫疾患がエリテマトーデスである、請求項33記載の方法。
【請求項35】
感染症がプラスモジウム種感染症である、請求項33記載の方法。
【請求項36】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部の取り込みおよび/またはクリアランスを調節する方法であって、
(i)以下を含むポリペプチド
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/もしくは
(c)(a)もしくは(b)の生物活性断片、
(ii)請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物、ならびに/または
(iii)請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物
を投与する工程を含む、方法。
【請求項37】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質の抗原認識、プロセッシングおよび/または提示を調節する方法であって、
(i)以下を含むポリペプチド
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/もしくは
(c)(a)もしくは(b)の生物活性断片、
(ii)請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物、ならびに/または
(iii)請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物
を投与する工程を含む、方法。
【請求項38】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質に対する免疫応答を調節する方法であって、
(i)以下を含むポリペプチド
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/もしくは
(c)(a)もしくは(b)の生物活性断片、
(ii)請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物、ならびに/または
(iii)請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物
を投与する工程を含む、方法。
【請求項39】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部の取り込みおよび/またはクリアランスを調節する方法であって、以下を含むポリペプチド:
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/もしくは
(iii)(i)もしくは(ii)の生物活性断片
の産生を調節する化合物を投与する工程を含む、方法。
【請求項40】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質の抗原認識、プロセッシングおよび/または提示を調節する方法であって、以下を含むポリペプチド:
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(iii)(i)もしくは(ii)の生物活性断片
の産生を調節する化合物を投与する工程を含む、方法。
【請求項41】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質の免疫応答を調節する方法であって、以下を含むポリペプチド:
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(iii)(i)もしくは(ii)の生物活性断片
の産生を調節する化合物を投与する工程を含む、方法。
【請求項42】
化合物がポリヌクレオチドである、請求項39〜41のいずれか一項記載の方法。
【請求項43】
ポリヌクレオチドが、動物の細胞内でのポリヌクレオチドの発現を指示することができるプロモーターへ機能的に連結されている、請求項42記載の方法。
【請求項44】
ポリヌクレオチドが、ポリペプチドをコードする遺伝子からのmRNAレベルを下方制御する、請求項42または請求項43記載の方法。
【請求項45】
ポリヌクレオチドが、アンチセンスポリヌクレオチド、センスポリヌクレオチド、触媒性ポリヌクレオチド、マイクロRNA、および二本鎖RNAより選択される、請求項44記載の方法。
【請求項46】
ポリヌクレオチドが、ポリペプチドをコードする遺伝子からのmRNAレベルを上方制御する、請求項42または請求項43記載の方法。
【請求項47】
破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部の取り込みおよび/またはクリアランスを増加させる、請求項36または請求項39記載の方法。
【請求項48】
破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部の取り込みおよび/またはクリアランスを減少させる、請求項36または請求項39記載の方法。
【請求項49】
破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質の抗原認識、プロセッシングおよび/または提示を増加させる、請求項37または請求項40記載の方法。
【請求項50】
破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質の抗原認識、プロセッシングおよび/または提示を減少させる、請求項37または請求項40記載の方法。
【請求項51】
破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質に対する免疫応答を増加させる、請求項38または請求項41記載の方法。
【請求項52】
破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質に対する免疫応答を減少させる、請求項38または請求項41記載の方法。
【請求項53】
対象が、移植片対宿主病(GVHD)、自己免疫疾患、感染症、神経変性疾患、全身性炎症反応症候群(SIRS)、癌および損傷より選択される疾患に苦しんでいる、請求項36〜52のいずれか一項記載の方法。
【請求項54】
対象中における免疫応答を調節するための医薬の製造のための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物および/または請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物の使用。
【請求項55】
対象中における抗原に対する免疫応答を調節するための医薬の製造のための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物および/または請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物へインビトロで曝露された樹状細胞またはその前駆体の使用。
【請求項56】
対象中における樹状細胞またはその前駆体が関与する疾患を治療および/または予防するための医薬の製造のための、請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物および/または請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物の使用。
【請求項57】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部の取り込みおよび/またはクリアランスを調節するための医薬の製造のための、
(i)以下を含むポリペプチド
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(c)(a)もしくは(b)の生物活性断片、
(ii)請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物、および/または
(iii)請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物
の使用。
【請求項58】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質の抗原認識、プロセッシングおよび/または提示を調節するための医薬の製造のための、
(i)以下を含むポリペプチド
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(c)(a)もしくは(b)の生物活性断片、
(ii)請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物、および/または
(iii)請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物
の使用。
【請求項59】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質に対する免疫応答を調節するための医薬の製造のための、
(i)以下を含むポリペプチド
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(c)(a)もしくは(b)の生物活性断片、
(ii)請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物、および/または
(iii)請求項19〜21のいずれか一項記載の組成物
の使用。
【請求項60】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部の取り込みおよび/またはクリアランスを調節するための医薬の製造のための、以下を含むポリペプチド:
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(iii)(i)もしくは(ii)の生物活性断片
の産生を調節する化合物の使用。
【請求項61】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質の抗原認識、プロセッシングおよび/または提示を調節するための医薬の製造のための、以下を含むポリペプチド:
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(iii)(i)もしくは(ii)の生物活性断片
の産生を調節する化合物の使用。
【請求項62】
対象中における、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部、または周囲細胞に由来する物質に対する免疫応答を調節するための医薬の製造のための、以下を含むポリペプチド:
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(iii)(i)もしくは(ii)の生物活性断片
の産生を調節する化合物の使用。
【請求項63】
破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞に関連する疾患を診断する、予後診断するおよび/またはその状態をモニタリングする方法であって、
(i)以下を含むポリペプチドに結合する化合物と細胞とを接触させる工程:
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(c)(a)もしくは(b)の生物活性断片、ならびに
(ii)ポリペプチドが存在するかまたは存在しないかを判定する工程
を含み、
ここで、ポリペプチドの存在が、疾患の診断、予後および/または状態を提供する、方法。
【請求項64】
化合物が抗体またはその抗原結合性断片である、請求項63記載の方法。
【請求項65】
化合物が検出可能に標識されている、請求項63または請求項64記載の方法。
【請求項66】
対象に対してインビボで行われる、請求項63〜65のいずれか一項記載の方法。
【請求項67】
対象から得られた試料に対してインビトロで行われる、請求項63〜65のいずれか一項記載の方法。
【請求項68】
疾患が、移植片対宿主病(GVHD)、自己免疫疾患、感染症、神経変性疾患、全身性炎症反応症候群(SIRS)、癌および損傷より選択される、請求項63〜67のいずれか一項記載の方法。
【請求項69】
細胞を死滅させるための療法の有効性をモニタリングする方法であって、
(i)細胞を療法へ曝露する工程、および
(ii)請求項63〜68のいずれか一項記載の方法を使用して、破壊された細胞膜を有する細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞、またはそれらの一部を検出する工程
を含み、
ここで、破壊された細胞膜を有する細胞、死にかけている細胞もしくは死細胞の存在が、療法が有効であることを示す、方法。
【請求項70】
工程(i)における細胞がインビボにある、請求項69記載の方法。
【請求項71】
療法が対象へ施される、請求項69または請求項70記載の方法。
【請求項72】
対象が癌または感染症を有する、請求項69記載の方法。
【請求項73】
対象から得られた試料に対して工程(ii)を行う、請求項69〜72のいずれか一項記載の方法。
【請求項74】
療法が薬物療法または放射線療法である、請求項69〜73のいずれか一項記載の方法。
【請求項75】
初期アポトーシス細胞と、後期アポトーシス細胞、壊死細胞または死細胞とを識別する方法であって、
(i)以下のものに結合する化合物と細胞とを接触させる工程:
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(c)(a)もしくは(b)の生物活性断片、ならびに
(ii)ポリペプチドへの化合物の結合が存在するかまたは存在しないかを判定する工程
を含み、
ここで、ポリペプチドへの化合物結合は、細胞が後期アポトーシス細胞、壊死細胞または死細胞であることを示す、方法。
【請求項76】
対象中における抗原に対する免疫応答を調節する方法であって、
(i)樹状細胞またはその前駆体の集団を得る工程、
(ii)以下を含むポリペプチドの産生および/または活性を調節する工程:
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(c)(a)もしくは(b)の生物活性断片、
(iii)樹状細胞またはその前駆体と抗原とを接触させる工程、ならびに
(iv)樹状細胞またはその前駆体を対象へ投与する工程
を含む、方法。
【請求項77】
工程(iii)が、樹状細胞またはその前駆体と、前記抗原を含む、破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞、死細胞、および/またはそれらの一部とを接触させることを含む、請求項76記載の方法。
【請求項78】
工程(iii)が、
(a)抗原を含む細胞を得ること、
(b)細胞の細胞膜を破壊すること、および
(c)工程(b)の産物と樹状細胞またはその前駆体とを接触させること
を含む、請求項76または請求項77記載の方法。
【請求項79】
工程(ii)の前に、ポリペプチドを発現する細胞について集団を濃縮する工程をさらに含む、請求項76〜78のいずれか一項記載の方法。
【請求項80】
樹状細胞またはそのサブセットもしくは前駆体を試料から濃縮する方法であって、
(i)樹状細胞またはその前駆体を含む試料を、請求項1〜4、7〜15または18のいずれか一項記載の化合物と接触させる工程、および
(ii)該化合物へ結合された細胞を単離する工程
を含む、方法。
【請求項81】
樹状細胞またはそのサブセットもしくは前駆体を試料から濃縮する方法であって、
(i)以下を含むポリペプチド
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;および/または
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列
をコードする第2ポリヌクレオチドへハイブリダイズする検出可能に標識された第1ポリヌクレオチドと、樹状細胞またはその前駆体を含む試料とを接触させる工程、ならびに
(ii)検出可能に標識された細胞を単離する工程
を含む、方法。
【請求項82】
工程(ii)から得られた細胞を対象へ投与する、請求項80または請求項81記載の方法。
【請求項83】
癌、感染症、自己免疫疾患またはアレルギーより選択される疾患を治療および/または予防するために細胞を投与する、請求項82記載の方法。
【請求項84】
試料中の樹状細胞またはそのサブセットもしくは前駆体を検出する方法であって、
(i)樹状細胞またはその前駆体を含む試料を、請求項1〜4、7〜15または18のいずれか一項記載の化合物と接触させる工程、および
(ii)該化合物へ結合された細胞を検出する工程
を含む、方法。
【請求項85】
試料中の樹状細胞またはそのサブセットもしくは前駆体を検出する方法であって、
(i)以下を含むポリペプチド
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;および/または
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列
をコードする第2ポリヌクレオチドへハイブリダイズする検出可能に標識された第1ポリヌクレオチドと、樹状細胞またはその前駆体を含む試料とを接触させる工程、ならびに
(ii)検出可能に標識された細胞を検出する工程
を含む、方法。
【請求項86】
対象中における樹状細胞またはそのサブセットもしくは前駆体を検出する方法であって、
(i)請求項1〜4、7〜15または18のいずれか一項記載の化合物を対象へ投与する工程、
(ii)該化合物へ結合された細胞を検出する工程
を含む、方法。
【請求項87】
化合物が検出可能に標識されている、請求項84または請求項86記載の方法。
【請求項88】
対象中における樹状細胞またはそのサブセットもしくは前駆体を検出する方法であって、
(i)以下を含むポリペプチド
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;および/または
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列
をコードする第2ポリヌクレオチドへハイブリダイズする検出可能に標識された第1ポリヌクレオチドを対象へ投与する工程、ならびに
(ii)検出可能に標識された細胞を検出する工程
を含む、方法。
【請求項89】
樹状細胞が、マーカーであるCD8、CD24、Necl-2、CD11c、HLADRおよびBDCA3のうちの1つまたは複数を発現する、請求項80〜88のいずれか一項記載の方法。
【請求項90】
破壊された細胞膜を有する細胞、病原体に感染した細胞、死にかけている細胞または死細胞を検出する方法であって、
(i)以下を含むポリペプチドに結合する化合物と細胞とを接触させる工程:
(a)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(b)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(c)(a)もしくは(b)の生物活性断片、ならびに
(ii)ポリペプチドへの化合物の結合が存在するかまたは存在しないかを判定する工程
を含み、
ここで、ポリペプチドへの化合物結合が、細胞が、破壊された細胞膜を有するか、病原体に感染しているか、死にかけているか、または死滅していることを示す、方法。
【請求項91】
化合物がポリペプチドである、請求項1〜21のいずれか一項記載の化合物をコードする単離されたおよび/または外因性ポリヌクレオチド。
【請求項92】
対象の細胞内に存在する場合に、細胞内でのポリペプチドの活性のレベルを、ポリヌクレオチドを欠く細胞と比較して調節する単離されたポリヌクレオチドであって、ポリペプチドが、
(i)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つに提示されたアミノ酸配列;
(ii)SEQ ID NO:48〜80のいずれか1つもしくは複数に対して少なくとも50%同一なアミノ酸配列;および/または
(iii)(i)もしくは(ii)の生物活性断片
を含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項93】
請求項91〜請求項92記載の少なくとも1つのポリヌクレオチドを含む、ベクター。
【請求項94】
発現ベクターである、請求項93記載のベクター。
【請求項95】
請求項91〜請求項92記載の少なくとも1つのポリヌクレオチドおよび/または請求項93もしくは請求項94記載の少なくとも1つのベクターを含む、宿主細胞。
【請求項96】
細菌細胞、酵母細胞、昆虫細胞、動物細胞または植物細胞である、請求項95記載の宿主細胞。
【請求項97】
請求項80〜83のいずれか一項記載の方法によって得られた、樹状細胞および/またはその前駆体の濃縮された集団。
【請求項98】
請求項97記載の樹状細胞および/またはその前駆体の濃縮された集団を培養することによって得られた、拡大された樹状細胞集団および/またはその前駆体。
【請求項99】
請求項91〜請求項92記載のポリヌクレオチド、請求項93もしくは請求項94記載のベクター、請求項95もしくは請求項96記載の宿主細胞、および/または請求項97もしくは請求項98記載の細胞集団、ならびに薬学的に許容される担体を含む、組成物。
【請求項100】
請求項1〜18のいずれか一項記載の化合物、請求項91〜請求項92記載のポリヌクレオチド、請求項93もしくは請求項94記載のベクター、請求項95もしくは請求項96記載の宿主細胞、請求項97もしくは請求項98記載の細胞集団、および/または請求項19〜21もしくは99のいずれか一項記載の組成物を含む、キット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2012−521199(P2012−521199A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−501081(P2012−501081)
【出願日】平成22年3月22日(2010.3.22)
【国際出願番号】PCT/AU2010/000325
【国際公開番号】WO2010/108215
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(505098650)ウォルター アンド エリザ ホール インスティテュート オブ メディカル リサーチ (11)
【Fターム(参考)】