説明

入力シート、入力シートを作成するための情報処理装置、入力シートを用いて入力を受け付ける入力受付装置、ユーザから入力を受け付けるための方法、システム、入力シート、及び、それらのためのコンピュータプログラム

【課題】入力シートの作成/利用の際における個人認証の仕組みを提供する。
【解決手段】ユーザから入力を受け付けるために使用される入力シートは、個人認証情報を表示する認証媒体を配置するために配置された認証媒体配置領域と、書き込みを受け付けるために配置された複数の書込領域と、認証媒体配置領域および書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明するために印刷された内容説明部と、入力シートの種類と、入力シート上における認証媒体配置領域と、認証媒体配置領域に配置されるべき認証媒体に表示される個人認証情報の内容と、入力シート上における各書込領域と、各書込領域に対応付けられた内容と、入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報が、機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で印刷されたシート内容情報コードと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ユーザから入力を受け付けるために使用される入力シートに関連した技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザから入力を受け付けるために使用される入力シートを用いる技術の一つとして、録画を予約するためのオーダーシートを用いる技術が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−289483号公報
【0004】
この従来技術では、デジタル放送受信装置の内部に印刷部と、録画指示読取部が設けられている。印刷部は、電子番組表を印刷する。この電子番組表には、ユーザが録画予約を指示するための予約用チェックボックスが印刷されている。ユーザが予約用チェックボックスにチェックを行った後に、電子番組表を録画指示読取部で読取らせると、デジタルテレビに録画が予約される。
【0005】
しかしながら、従来技術では、電子番組表などの入力シートにおいて、チェックボックスなどの予め決まった配置物を、予め決まった位置にしか配置できず、融通性に乏しいという問題があった。例えば、入力シートを受け付ける際の個人認証をどうするかは、未解決の課題であった。このような問題は、電子番組表を用いた録画予約に限らず、一般に、情報処理装置が、入力シートを用いてユーザから入力を受け付ける技術に共通する問題であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、入力シートの作成/利用の際における個人認証の仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するために、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
【0008】
[適用例1]画像読取装置を介して入力を受け付けるための入力シートを作成するための情報処理装置であって、
個人認証のための個人認証情報を記憶する記憶部と、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するための認証媒体配置領域を前記入力シート上に配置する認証媒体配置領域配置部と、
ユーザによる書き込みを受け付けるための複数の書込領域を前記入力シート上に配置する書込領域配置部と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明する内容説明部を前記入力シート上に配置する説明配置部と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報を機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で示すシート内容情報コードを、前記入力シート上に配置するコード配置部と、
前記認証媒体配置領域と前記書込領域と前記内容説明部と前記シート内容情報コードとを含む前記入力シートの印刷に用いるシートデータを送信するシートデータ送信部と、
を備える情報処理装置。
【0009】
適用例1の情報処理装置により送信されたシートデータを用いて印刷された入力シートを用いれば、入力シートの読み取り結果としての画像データを用いて容易に個人認証処理を実現することができる。
【0010】
適用例1の情報処理装置は、さらに、ネットワークを介して、前記ユーザを特定するユーザ特定情報と前記入力シートの作成要求を受け付ける要求受付部を備え、前記シート内容情報において、前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容は、前記ユーザ特定情報により特定されるユーザに関する前記個人認証情報の内容であっても良い。こうすれば、受け付けられたユーザ特定情報により特定されるユーザのための個人認証処理を実現するための入力シートデータを容易に作成することができる。
【0011】
適用例1の情報処理装置において、前記シート内容情報は、さらに、前記認証媒体の種類を特定するための情報を含んでも良い。こうすれば、個人認証処理において、認証媒体の種類に応じた処理を実現することができる。
【0012】
適用例1の情報処理装置において、前記認証媒体配置領域を特定するための情報は、認証媒体配置領域全体の位置および大きさを含んでも良いし、前記認証媒体配置領域を特定するための情報は、前記認証媒体配置領域に前記認証媒体が配置された状態において、配置された前記認証媒体における前記個人認証情報を表示する部分を特定するための情報を含んでも良い。
【0013】
適用例1の情報処理装置において、ユーザが前記認証媒体を配置することは、a)身分証を配置することb)会員カードを配置することc)印鑑を押印することのいずれかを含んでも良い。
【0014】
適用例1の情報処理装置において、前記書込領域は、書き込みの有無に対応する二値情報を受け付けるためのマーク領域と、文字情報および図形情報の少なくとも一方を受け付けるためのメモ領域を含んでも良い。こうすれば、任意の位置および数のマーク領域およびメモ領域を、入力シート上に配置できるので、より柔軟な入力受付システムを構築できる。
【0015】
適用例1の情報処理装置において、前記シートデータ送信部は、前記シートデータを、ネットワークを介して、印刷装置または印刷要求を発行する装置に対して送信しても良い。
【0016】
[適用例2]入力シートを用いて入力を受け付ける入力受付装置であって、
前記入力シートは、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するために配置された認証媒体配置領域と、
ユーザによる書き込みを受け付けるために配置された複数の書込領域と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明するために印刷された内容説明部と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報が、機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で印刷されたシート内容情報コードと、
を含み、
前記入力受付装置は、
ユーザによって前記認証媒体が配置されると共に、前記書込領域の中の少なくとも1つに指示が書き込まれた前記入力シートを入力画像として読み取る画像読取部と、
前記入力画像上の前記シート内容情報コードに基づき、前記シート内容情報を取得するシート内容情報取得部と、
取得された前記シート内容情報を用いて、前記入力画像上において前記認証媒体配置領域を特定する認証媒体配置領域特定部と、
取得された前記シート内容情報より特定される前記個人認証情報の内容と特定された前記認証媒体配置領域の画像とを用いて、個人認証を行う認証処理部と、
取得された前記シート内容情報を用いて、前記入力画像上において前記書込領域を特定する書込領域特定部と、
取得された前記シート内容情報と特定された前記書込領域の画像とを用いて、入力情報を生成する入力情報生成部と、
前記個人認証の結果が肯定的である場合に、生成された前記入力情報を、取得された前記シート内容情報に含まれる前記送信先に送信する入力情報送信部と、
を備える、入力受付装置。
【0017】
適用例2の入力受付装置によれば、入力シートのシート内容情報コードから個人認証情報を読み取り、個人認証を行うので、入力受付装置は、予め個人認証情報を認識していなくても個人認証処理を実現できる。
【0018】
適用例2の入力受付装置は、前記画像読取部としてのスキャナ機能と、前記入力シートの印刷を行う印刷機能とを含む多機能デバイスとして構成されても良い。こうすれば、入力シートの印刷と、入力シートを用いた入力の受け付けを1つの装置で実現することができる。
【0019】
[適用例3]クライアント装置と、情報処理装置と、印刷装置とを、ネットワークを介して接続してなり、入力シートを作成するシステムであって、
前記クライアント装置は、
前記情報処理装置に対して、前記ユーザを特定するユーザ特定情報と前記入力シートの作成要求を送信する作成要求部と、
前記印刷装置に対して、前記入力シートの印刷要求を送信する印刷要求部と、
を備え、
前記印刷装置は、
前記クライアント装置からの前記印刷要求に応じて、前記情報処理装置に対して、前記入力シートの印刷に用いるシートデータを要求するデータ要求を送信するデータ要求部と、
前記シートデータを用いて、前記入力シートを印刷する印刷部と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記クライアント装置からの前記作成要求に応じて、前記シートデータを作成するシートデータ作成部と、
前記印刷装置からの前記データ要求に応じて、前記シートデータを前記印刷装置に対して送信するシートデータ送信部と、
を備え、
前記シートデータ作成部は、
個人認証のための個人認証情報を記憶する記憶部と、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するための認証媒体配置領域を前記入力シート上に配置する認証媒体配置領域配置部と、
ユーザによる書き込みを受け付けるための複数の書込領域を前記入力シート上に配置する書込領域配置部と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明する内容説明部を前記入力シート上に配置する説明配置部と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報を機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で示すシート内容情報コードを、前記入力シート上に配置するコード配置部と、
を備えるシステム。
【0020】
[適用例4]入力シートを用いて、ユーザから入力を受け付けるための方法であって、
個人認証のための個人認証情報を管理し、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するための認証媒体配置領域を前記入力シート上に配置し、
ユーザによる書き込みを受け付けるための複数の書込領域を前記入力シート上に配置し、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明する内容説明部を前記入力シート上に配置し、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報を機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で示すシート内容情報コードを、前記入力シート上に配置し、
前記認証媒体配置領域と前記書込領域と前記内容説明部と前記シート内容情報コードとを含む前記入力シートの印刷に用いるシートデータを作成する、方法。
【0021】
[適用例5]画像読取装置を介して入力を受け付けるための入力シートを作成するためのコンピュータプログラムであって、
個人認証のための個人認証情報を管理する第1の機能と、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するための認証媒体配置領域を前記入力シート上に配置する第2の機能と、
ユーザによる書き込みを受け付けるための複数の書込領域を前記入力シート上に配置する第3の機能と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明する内容説明部を前記入力シート上に配置する第4の機能と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報を機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で示すシート内容情報コードを、前記入力シート上に配置する第5の機能と、
前記認証媒体配置領域と前記書込領域と前記内容説明部と前記シート内容情報コードとを含む前記入力シートの印刷に用いるシートデータを送信する第6の機能と、
をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
【0022】
[適用例6]入力シートを用いて入力を受け付けるためのコンピュータプログラムであって、
前記入力シートは、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するために配置された認証媒体配置領域と、
ユーザによる書き込みを受け付けるために配置された複数の書込領域と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明するために印刷された内容説明部と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報が、機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で印刷されたシート内容情報コードと、
を含み、
前記コンピュータプログラムは、
ユーザによって前記認証媒体が配置されると共に、前記書込領域の中の少なくとも1つに指示が書き込まれた前記入力シートを入力画像として読み取る第1の機能と、
前記入力画像上の前記シート内容情報コードに基づき、前記シート内容情報を取得する第2の機能と、
取得された前記シート内容情報を用いて、前記入力画像上において前記認証媒体配置領域を特定する第3の機能と、
取得された前記シート内容情報より特定される前記個人認証情報の内容と特定された前記認証媒体配置領域の画像とを用いて、個人認証を行う第4の機能と、
取得された前記シート内容情報を用いて、前記入力画像上において前記書込領域を特定する第5の機能と、
取得された前記シート内容情報と特定された前記書込領域の画像とを用いて、入力情報を生成する第6の機能と、
前記個人認証の結果が肯定的である場合に、生成された前記入力情報を、取得された前記シート内容情報に含まれる前記送信先に送信する第7の機能と、
をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
【0023】
[適用例7]ユーザから入力を受け付けるために使用される入力シートであって、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するために配置された認証媒体配置領域と、
ユーザによる書き込みを受け付けるために配置された複数の書込領域と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明するために印刷された内容説明部と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報が、機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で印刷されたシート内容情報コードと、
を含む入力シート。
【0024】
上記適用例3〜適用例7は、上記適用例1に係る情報処理装置および/または上記適用例2に係る入力受付装置と同様の作用効果を得ることができる。また、上記適用例3〜適用例7は、上記適用例1に係る情報処理装置および/または上記適用例2に係る入力受付装置と同様にして種々の態様にて実現され得る。
【0025】
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、上記適用例5または上記適用例6に係るコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の態様で実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0027】
A.実施例:
・ネットワークシステムの構成:
図1は、実施例におけるネットワークシステムの構成を示す概念図である。ネットワークシステム1000は、中継ユニット100と、多機能デバイス200と、レコーダ400と、デジタルTV500、600と、パーソナルコンピュータ700と、店舗サーバ800とを備えている。
【0028】
中継ユニット100とレコーダ400とデジタルTV600とパーソナルコンピュータ700は、第1のローカルエリアネットワークLAN1に接続されている。中継ユニット100と多機能デバイス200は、USBケーブルCV1を用いて接続されている。レコーダ400とデジタルTV500は、デジタルまたはアナログの音声/映像ケーブルCV2を用いて接続されている。店舗サーバ800は、第2のローカルエリアネットワークLAN2に接続されている。第1のローカルエリアネットワークLAN1と第2のローカルエリアネットワークLAN2は、インターネットINTに接続されている。ローカルエリアネットワークとインターネットINTとからなる接続網を単にネットワークとも呼ぶ。
【0029】
中継ユニット100は、ネットワークに接続された外部機器、例えば、レコーダ400や店舗サーバ800と通信を行い、かかる通信に関連した制御を多機能デバイス200に対して行う。この結果、中継ユニット100と多機能デバイス200は、一つのネットワークデバイス300として機能する。なお、ネットワークデバイス300は、中継ユニット100と多機能デバイス200との機能を有する一体型の1つの装置として実現されても良い。ローカルエリアネットワークLAN1、LAN2は、IEEE802.3のような有線ネットワークでも、IEEE802.11b/g/aなどの無線ネットワークでもよい。
【0030】
図2は、店舗サーバ800の内部構成を示すブロック図である。店舗サーバ800は、商品(本実施例では食品)を販売する事業者が設置しているサーバであり、特許請求の範囲における情報処理装置に対応する。店舗サーバ800は、中央演算装置(CPU)810と、ROMやRAMなどの内部記憶装置820と、ハードディスクドライブなどの外部記憶装置830と、第2のローカルエリアネットワークLAN2に接続するためのNIC(Network Interface Card)などのネットワークインタフェース(IF)部840と、を備える。各構成要素810〜840は、内部バスBS1を介して互いに接続されている。
【0031】
内部記憶装置820には、店舗サーバ800のサーバ機能を実現するためのHTTPサーバプログラム821が格納されている。HTTPサーバプログラム821は、モジュールとして、オーダーシートを作成するためのオーダーシート作成部822と、入力情報の受付および処理のための入力情報処理プログラム823と、WEBサービスを実現するためのWEBサービスプログラム824とを備えている。HTTPサーバプログラム821の全部または一部は、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で、あるいは、ネットワークを介して、店舗サーバ800に提供される。
【0032】
オーダーシート作成部822は、サブモジュールとして、認証情報管理部M1と、テンプレート選択部M2と、認証媒体配置領域配置部M3と、書込領域配置部M4と、説明配置部M5と、コード配置部M6と、シートデータ送信部M7とを備え、WEBサービスプログラム824は、サブモジュールとして、作成要求受付部M8を備える。これらの各部の機能については後述する。
【0033】
外部記憶装置830には、オーダーシートテンプレートOSTと、WEBページデータWDと、個人認証情報データベースPDが格納されている。オーダーシートテンプレートOSTは、オーダーシートを作成する際に用いられる。WEBページデータWDは、アクセスに応じてWEBサービスとして提供されるWEBページのHTMLデータである。個人認証情報データベースPDは、後述するオーダーシートにQRコード(Quick Response code)の形態で印刷される個人認証情報を記憶・管理するためのデータベースである。
【0034】
図3は、ネットワークデバイス300の内部構成を示すブロック図である。図3には、ネットワークデバイス300を構成する中継ユニット100および多機能デバイス200の各内部構成が示されている。ネットワークデバイス300は、特許請求の範囲における入力受付装置に対応する。
【0035】
中継ユニット100は、CPU110と、ROMやRAMなどの内部記憶装置120と、USBケーブルCV1を介して多機能デバイス200と通信するためのUSBホストインタフェース(IF)部130と、第1のローカルエリアネットワークLAN1に接続するためのNICなどのネットワークインタフェース(IF)部140と、操作パネルなどの操作部150と、を備える。各構成要素110〜150は、内部バスBS2を介して、互いに接続されている。
【0036】
内部記憶装置120には、中継ユニット100の機能を実現するためのプログラムとして、後述するオーダーシートを読み取ってユーザから入力を受け付けるための入力受付プログラム122と、多機能デバイス200を制御するデバイス制御プログラム126とが格納されている。各プログラムの全部または一部は、例えば、製造時に内部記憶装置120に格納されても良いし、図示しないハードディスクなどの外部記憶装置に格納され、中継ユニット100の動作時に内部記憶装置120に読み出されても良い。また、各プログラムの全部または一部は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で、あるいは、ネットワークを介して、中継ユニット100に提供されても良い。
【0037】
デバイス制御プログラム126は、サブモジュールとして、印刷要求受信部M18と、データ要求部M19を備える。入力受付プログラム122は、サブモジュールとして、入力画像取得部M11と、シート内容情報取得部M12と、認証媒体配置領域特定部M13と、個人認証処理部M14と、書込領域特定部M15と、入力情報生成部M16と、入力情報送信部M17と、を備えている。これらの各部の機能については後述する。
【0038】
多機能デバイス200は、CPU210と、ROMやRAMなどの内部記憶装置220と、操作パネルなどの操作部230と、USBケーブルCV1を介して中継ユニット100と通信するためのUSBデバイスインタフェース(IF)部240と、プリンタエンジン250と、スキャナエンジン260と、を備える。内部記憶装置220には、多機能デバイス200の機能を実現するための制御プログラム222が格納されている。プリンタエンジン250は、印刷を行う機構部分であり、スキャナエンジン260は、画像の読み取り処理を行う機構部分である。各構成要素210〜260は、内部バスBS3を介して互いに接続されている。
【0039】
図4は、レコーダ400の内部構成を示すブロック図である。本実施例におけるレコーダ400は、テレビ番組などの映像を記録・再生する機能と共に、後述するようにネットワークを介してWEBページなどの情報ソースにアクセスし、表示装置(本実施例では、デジタルTV500)に表示するブラウズ機能を備えている。
【0040】
レコーダ400は、CPU410と、ROMやRAMなどの内部記憶装置420と、デジタルTV500などの表示装置と接続するためのビデオインターフェース(IF)部430と、第1のローカルエリアネットワークLAN1に接続するためのNICなどのネットワークインタフェース(IF)部440と、操作パネルなどの操作部450と、ハードディスクなどの外部記憶装置460と、を備える。各構成要素410〜460は、内部バスBS4を介して、互いに接続されている。
【0041】
内部記憶装置420には、レコーダ400の機能を実現するためのプログラムとして、ブラウズ機能を実現するブラウザプログラム422と、後述するオーダーシートの印刷要求を発行するシート印刷要求部424とが格納されている。ブラウザプログラム422は、サブモジュールとして、シート作成要求部M21を備えている。
【0042】
・ネットワークシステムの動作:
図5は、オーダーシートを印刷する手順を示すフローチャートである。レコーダ400のブラウザプログラム422は、ユーザの操作に応じて、起動・動作し、WEBページにアクセスする。ユーザが店舗サーバ800へのアクセスを指示すると、ブラウザプログラム422は、店舗サーバ800が提供するWEBページにアクセスする(ステップS100)。以上のようにレコーダ400は、店舗サーバ800にサービスを求めるクライアント装置として機能する。店舗サーバ800のWEBサービスプログラム824は、ブラウザプログラム422からのアクセスに応じてレコーダ400に対してWEBページデータWDを送信する(ステップS200)。レコーダ400のブラウザプログラム422は、受信したWEBページデータWDが表すWEBページをデジタルTV500に表示する(ステップS110)。
【0043】
図6は、ステップS110においてデジタルTV500に表示されたWEBページWPの一例を示す図である。このWEBページWPには、ユーザインタフェース(UI)として、ユーザから注文を望む商品群の選択指示を受け付けるためのチェックボックスCB1と、ユーザからオーダーシートの印刷指示を受け付けるためのボタンB1とが表示されている。WEBページWPには、さらに、UIとして、ユーザの名前の入力を受け付けるための入力ボックスIBが表示されている。ユーザは、これらのUIを用いて、ユーザの名前を入力すると共に、オーダーシートの印刷指示を入力することができる。
【0044】
レコーダ400のブラウザプログラム422のシート作成要求部M21は、ユーザから、ユーザの名前とオーダーシートの印刷指示を受け付ける(ステップS120、S130)と、受け付けたユーザの名前を店舗サーバ800に対して送信すると共に、オーダーシートを印刷するためのシートデータ(以下、オーダーシートデータという。)を取得するためのURIを店舗サーバ800に対して要求する(ステップS130)。具体的には、シート作成要求部M21の機能は、図6に示すWEBページWPを表すWEBページデータWDに記述されたクライアントサイドプログラムとして実現されている。クライアントサイドプログラムは、例えば、JavaScriptを用いて、作成されている。ユーザが、名前を入力ボックスIBに入力した後、ボタンB1をクリックすると、ブラウザプログラム422は、クライアントサイドプログラムに従って、オーダーシートデータのURIを要求するHTTPリクエストを店舗サーバ800に送信する。このHTTPリクエストには、ボタンB1がクリックされた時点における各チェックボックスCB1のチェック状況と、入力ボックスIBに入力されているユーザ名のテキストデータが記述される。
【0045】
店舗サーバ800において、WEBサービスプログラム824の作成要求受付部M8がオーダーシートのURIを要求するHTTPリクエストを受け付けると、オーダーシート作成部822の認証情報管理部M1、個人認証情報データベースPDを参照して、ユーザの個人情報を取得する(ステップS210)。
【0046】
図7は、個人認証情報データベースPDの内容の一例を概念的に示す図である。個人認証情報データベースPDには、予め顧客であるユーザの個人認証情報と住所が、ユーザを特定するためのユーザ名と関連付けて記録されている。本実施例では、個人認証情報は、免許証番号、保険証番号、パスポート番号の3種類のうちの一つが、各ユーザについて記録されている。このような顧客の名前、個人認証情報、住所は、郵送、FAXなどにより書面で受け付けられても良いし、インターネットINTなどを通じて電子的に受け付けられても良い。
【0047】
オーダーシート作成部822の認証情報管理部M1は、ステップS210において、HTTPリクエストに含まれるユーザ名を検索キーとして個人認証情報データベースPDを検索して、当該ユーザ名に関連付けられている個人認証情報と、その種類とを取得する。
【0048】
個人認証情報、および、その種類が取得されると、オーダーシート作成部822は、オーダーシートオーダーシートデータを作成する(ステップS220)。
【0049】
図8は、ピザ注文用のオーダーシートのテンプレートOST1の一例を示す図である。図9は、印刷されたオーダーシートの一例を示す図である。
【0050】
オーダーシート作成部822のテンプレート選択部M2は、チェックボックスCB1のチェック状況に応じて、外部記憶装置830に格納されているオーダーシートテンプレートOSTの中から1つを選択する。オーダーシートテンプレートOSTは、例えば、商品群ごとに1つずつ用意されている。図8に示すテンプレートOST1が選択されたものとして説明を進める。オーダーシート作成部822は、選択されたテンプレートOST1を編集することにより、オーダーシートデータを作成する。
【0051】
具体的には、オーダーシート作成部822の書込領域配置部M4は、オーダーシート上に複数種類の書込領域を配置する。ここで、オーダーシート上に配置するとは、後に印刷されるオーダーシート上において、所望の位置に所望の対象(文字、図形など)が配置されるように、オーダーシートデータを編集、修正、生成することを意味する。図8に示すように、テンプレートOST1には、タイトルTTと共に、複数種類の書込領域、すなわち、マーク領域MA1、MA2と、メモ領域ME1とが配置可能にされている。書込領域は、印刷されたオーダーシート上に配置され、ユーザが入力情報を書き込むための領域である。マーク領域は、書込領域の一形態であり、ユーザに塗りつぶされた状態が「真」、塗りつぶされていない状態が「偽」というように、書き込みの有無に対応する二値情報の入力を受け付ける。メモ領域は、書込領域の一形態であり、本実施例では、ユーザによる文字の書き込みに応じて、文字情報の入力を受け付ける。書込領域配置部M4は、テンプレートOST1を編集して、所望の種類の書込領域を、所望の数だけ、所望の位置に配置する。
【0052】
オーダーシート作成部822の認証媒体配置領域配置部M3は、オーダーシート上に、認証媒体配置領域を配置する。図8に示すように、テンプレートOST1には、認証媒体配置領域CAが配置可能にされている。認証媒体配置領域CAは、ユーザが、認証媒体として免許証、保険証、パスポートのいずれかを配置するための領域である。認証媒体配置領域配置部M3は、ステップS210において、認証情報管理部M1により取得された個人認証情報の種類に応じて、認証媒体配置領域CAの大きさを調整して、オーダーシート上に配置する。例えば、取得された個人認証情報が免許証番号である場合には、認証媒体配置領域CAの大きさを免許証の大きさに合わせて調整してオーダーシート上に配置する。
【0053】
オーダーシート作成部822の説明配置部M5は、各書込領域に対応付けられた内容を視覚的に判読可能に説明する説明部をオーダーシート上に配置する。図7に示すように、テンプレートOST1は、各書込領域MA1、MA2、ME1のそれぞれに、対応する説明部CN1〜CN5を配置可能にされている。例えば、マーク領域MA1に対応付けられた内容は「ピザの種類」である。マーク領域MA1の説明として、「ピザの種類」と記述された説明部CN1と、さらに具体的なピザの名前が記述された説明部CN2が配置されている。
【0054】
さらに、説明配置部M5は、認証媒体配置領域CAに対応付けられた内容を視覚的に判読可能に説明する説明部CN6をオーダーシート上の認証媒体配置領域CAの上方に配置する。説明部CN6の内容は、ステップS210において、認証情報管理部M1により取得された個人認証情報の種類に応じて、編集される。例えば、説明配置部M5は、取得された個人認証情報が免許証番号である場合には、説明部CN6の内容を「免許証を配置して下さい」とする。また、説明配置部M5は、取得された個人認証情報がパスポート番号である場合には、説明部CN6の内容を「パスポート番号の記載ページを開いてパスポートを配置して下さい」とする。
【0055】
以上のように、説明配置部M5は、テンプレートOST1を編集して、書込領域配置部M4により配置された書込領域および認証媒体配置領域配置部M3により配置された認証媒体配置領域CAのそれぞれの説明部をオーダーシート上に配置する。
【0056】
なお、ピザのサイズのマーク領域MA2と、その内容を記述する説明部CN4のセットは、任意の数を配置可能であり、必要に応じて図8の左右、あるいは、上下方向に並列配置される。また、オーダーシート上に配置すべきピザの種類(の具体的な名前)が複数存在する場合には、マーク領域MA1と、ピザの名前を記述した説明部CN2と、マーク領域MA2と、サイズが記述された説明部CN4と、メモ領域ME1とのセットが必要に応じて図8の下方側に繰り返し配列され、注文指示領域RR1が拡大される。それに伴い、認証媒体配置領域CAおよびその説明部CN6の配置位置も下方に移動することになる。
【0057】
書込領域、認証媒体配置領域、および、説明部の配置が決定すると、オーダーシート作成部822のコード配置部M6は、シート内容情報コードCD1を生成する。シート内容情報コードCD1は、オーダーシートに配置されている内容に関する情報(「シート内容情報」と呼ぶ)を機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で示すコードである。ここで、「視覚的に判読不能」とは、肉眼ではその内容を把握できないことを意味する。本実施例では、シート内容情報コードCD1としてQRコードを利用している。ただし、機械読取可能なコードの種類としては、QRコード以外の任意のものを利用することが可能である。
【0058】
生成されるシート内容情報コードCD1は、例えば以下のシート内容情報を表している。
(1)QRコードの数と位置(及び、必要な場合にはそのサイズ)を特定するための情報
(2)オーダーシートの種類を特定するための情報(例えば、ピザ注文シートであること、あるいは、ピザ注文シートが複数種類ある場合にはその種類、を特定するための情報)
(3)配置されている書込領域の種類を特定するための情報(例えば、マーク領域であること、メモ領域であることを特定するための情報)。
(4)配置されているマーク領域の数と位置(及び、必要な場合にはその大きさ)を特定するための情報
(5)配置されているメモ領域の数と位置と大きさを特定するための情報
(6)各書込領域に対応付けられた内容を特定するための情報(例えば、ピザの具体的な名前を特定するための品番)
(7)入力情報の宛先(例えば、店舗サーバ800のURI)
(8)認証媒体配置領域CAの位置および大きさ
(9)認証媒体配置領域CAに認証媒体(例えば、免許証)が配置された状態において、当該認証媒体における個人認証情報を表示する部分(例えば、免許証番号が記載された部分)を特定するための情報
(10)認証媒体の種類(例えば、免許証、保険証、パスポートのいずれであるか)
(11)認証媒体に表示される個人認証情報(例えば、免許証に表示される免許証番号)
【0059】
上記情報(8)〜(10)は、ステップS210において、認証情報管理部M1により取得された個人認証情報の種類に応じて設定され、認証媒体配置領域配置部M3によりオーダーシート上に配置された認証媒体配置領域CAと対応した情報になる。上記情報(11)は、ステップS210において、認証情報管理部M1により取得された個人認証情報の内容を表す情報にされる。また、シート内容情報コードCD1は、上記情報(8)および(9)のうちの、いずれか一方のみを含んでも良い。
【0060】
シート内容情報コードCD1は、上記情報(1)〜(7)のうちの一部のみを記述するものでもよいが、少なくとも上記情報(3)〜(5)を記述するものであることが好ましい。この理由は、これらの情報(3)〜(5)によって、オーダーシート上において書込領域が配置されている場所が特定されるからである。これらの情報(3)〜(5)は、オーダーシートの種類に応じて様々な内容に設定される。上記情報(1)は、QRコードが予め定められた数、定められた位置に、定められた大きさで記述されている場合には、無くても良い。上記情報(1)は、例えば、シート内容情報が大量に必要となった場合などに、QRコードを、予め定められた数、大きさを超えて、配置する場合に有用である。予め定められた位置に配置されたQRコードに情報(1)を含めておけば、後述する入力受け付け処理において、入力受け付け装置(本実施例では、ネットワークデバイス300)は、情報(1)に基づき、予め定められた範囲を超えて配置されたQRコードの位置および大きさを特定することができる。
【0061】
コード配置部M6は、生成されたシート内容情報コードCD1を、オーダーシート上に配置する。具体的には、テンプレートOST1におけるコード配置領域CDA(図8)に対応する位置に、シート内容情報コードCD1を配置する。シート内容情報コードCD1は、機械読取りの便宜上、種類の異なるオーダーシートに共通する予め定められた位置に配置されることが好ましい。
【0062】
図9には、このようなプロセスを経て完成されたオーダーシートの一例を示している。図9から解るように、オーダーシートには、マーク領域MA1やメモ領域ME1が、所望の数だけ配置されると共に、オーダーシートの種類に応じたタイトルTTや、ピザの名前、サイズが具体的に記述された注文指示領域RR1が配置されている。さらに、オーダーシートには、注文指示領域RR1の下にユーザが認証媒体としての免許証を配置するための認証媒体配置領域CAがその内容の説明部CN6と共に配置されている。さらに、オーダーシートには、注文指示領域RR1の上に、上述したシート内容情報コードCD1が配置されている。具体的なピザの種類、その数および名前などは、季節によって変更され、ピザのサイズおよびそのバリエーションの数なども変更され得る。また、認証媒体の種類によって、認証媒体配置領域CAが配置される大きさは、変更される。このため、各マーク領域、各メモ領域が配置される位置、数や、認証媒体配置領域CAが配置される位置および大きさは、オーダーシートによって変動がある。例えば、ピザの種類が大量に提供されるときは、オーダーシートが2ページに亘り、認証媒体配置領域CAは、2ページ目に配置されることもあり得る。
【0063】
オーダーシートデータが完成すると、HTTPサーバプログラム821は、完成したオーダーシートデータに所定のURIに関連付け、関連付けたURIをレコーダ400に送信する(ステップS230)。HTTPサーバプログラム821は、例えば、オーダーシートデータのURIを要求するHTTPリクエストに対するHTTPレスポンスとして、かかるURIを送信する。
【0064】
レコーダ400のシート印刷要求部424は、オーダーシートデータのURIを指定して、オーダーシートの印刷を要求する印刷要求を、ネットワークデバイス300に対して発行する(ステップS150)。シート印刷要求部424は、例えば、UPnP(Universal Plug and Play)アーキテクチャにおけるコントロールポイントとして実装される。かかる場合は、ネットワークデバイス300はUPnP対応のプリンタデバイスとして機能を備えていれば良い。
【0065】
ネットワークデバイス300において、デバイス制御プログラム126の印刷要求受信部M18が印刷要求を受け付けると、デバイス制御プログラム126のデータ要求部M19は、オーダーシートデータを店舗サーバ800に対して要求する(ステップS300)。具体的には、データ要求部M19は、指定されたURI宛にGETメソッドのHTTPリクエストを送信する。
【0066】
店舗サーバ800は、ネットワークデバイス300からの要求に対する応答(例えば、HTTPレスポンス)として、指定されたURIに対応付けられたオーダーシートデータをネットワークデバイス300に対して送信する(ステップS240)。オーダーシートデータは、例えば、XHTML-printなどの文書記述言語や、PostScriptなどのページ記述言語の形式で、ネットワークデバイス300に対して送信される。
【0067】
デバイス制御プログラム126は、オーダーシートデータを取得すると、これを用いて、オーダーシートを印刷する(ステップS310)。この結果、上述した図9に示すようなオーダーシートOS1が印刷される。図9において、一部の書込領域に書込がされているが、これらはユーザがペンなどの筆記具を用いて書き込んだもので、もちろん印刷時にはオーダーシートOS1の全書込領域は空欄である。また、図9において、認証媒体配置領域CAに免許証が配置されているが、これは、ユーザが切りこみ線に切り込みを入れて配置したもので、もちろん印刷時には配置されていない。
【0068】
ユーザは、印刷されたオーダーシートOS1を用いて、所望の注文内容(ピザの名前、サイズ、注文数)に対応する書込領域に書き込みを行い、認証媒体配置領域CAに、免許証を配置する(図9参照)。
【0069】
ユーザは、オーダーシートOS1を多機能デバイス200のスキャナに載置する。その後、ユーザは、多機能デバイス200の操作部230を操作してオーダーシートOS1の読み取りを指示する。
【0070】
ネットワークデバイス300によるオーダーシートOS1を介して入力を受け付ける処理(入力受付処理)について説明する。図10は、オーダーシートを用いた入力受付処理の手順を示すフローチャートである。ネットワークデバイス300の多機能デバイス200は、読み取り指示を受け付けると(ステップS320)、スキャナエンジン260を動作させてオーダーシートOS1を入力画像として読み取るシート読み取り処理を実行する(ステップS330)。入力画像は、RGBデータなどの画像データ形式で生成され、USBケーブルCV1を介して中継ユニット100に送られる。中継ユニット100において、入力受付プログラム122の入力画像取得部M11が、多機能デバイス200から送られてきた入力画像を取得する。
【0071】
入力画像が取得されると、入力受付プログラム122のシート内容情報取得部M12は、入力画像のシート内容情報コードCD1を解析して、上述したシート内容情報を取得する(ステップS340)。
【0072】
次に、入力受付プログラム122は、個人認証処理を実行する(ステップS350)。具体的には、入力受付プログラム122の認証媒体配置領域特定部M13は、シート内容情報に基づき、入力画像上に配置されている認証媒体配置領域CAを特定する。個人認証処理部M14は、認証媒体配置領域CAに配置された認証媒体の画像データのうち、個人認証情報が記載された部分の画像データに対して文字認識処理を行い、個人認証情報を文字データとして取得する。
【0073】
図11は、文字認識処理の対象となる領域を示す図である。図11に認証媒体が免許証である場合について例示するように、認証媒体配置領域CAに配置された認証媒体の画像データのうち、個人認証情報が表示されている認証情報部分NAと共に、当該認証情報部分NAの上下左右方向に付加された所定巾mのマージン領域MGを文字認識処理の対象として文字データを取得する。このようにすれば、認証媒体の実際の配置位置が、認証媒体配置領域CAに対してずれた場合を考慮して、予め広めの領域を文字認識処理の対象とすることにより、文字認識精度を向上することができる。
【0074】
シート内容情報コードCD1に含まれるシート内容情報において、マージン領域MGを含む位置および大きさを、当該認証情報部分NAの位置および大きさとして記述しておき、個人認証処理部M14は、シート内容情報に記述された位置および大きさにより特定された範囲を文字認識処理の対象としても良い。あるいは、シート内容情報コードCD1に含まれるシート内容情報においては、認証情報部分NAの位置および大きさをそのまま記述しておき、個人認証処理部M14は、シート内容情報に記述された位置および大きさにマージン領域MGを付加した範囲を文字認識処理の対象としても良い。
【0075】
さらには、シート内容情報コードCD1に記述される認証媒体配置領域CAを特定するための情報は、認証媒体配置領域CA上の一点の位置情報(例えば、認証媒体配置領域CAの左上の頂点の座標情報)と、認証媒体の種類の情報であっても良い。かかる場合には、個人認証処理部M14は、認証媒体の一点に対する認証情報部分NAの相対的な位置を、認証媒体の種類ごとに予め記憶しておけば良い。例えば、個人認証処理部M14は、免許証の左上の頂点に対する免許証番号が記載された部分の相対的に位置を記憶しておき、シート内容情報コードCD1に記述された免許証の左上の頂点の位置から免許証番号が記載された部分を認識すれば良い。
【0076】
次に、入力情報生成部M16は、文字認識処理によって取得された個人認証情報と、シート内容情報コードCD1に記述された個人認証情報とを比較して個人認証を行う。入力情報生成部M16は、文字認識処理によって取得された個人認証情報と、シート内容情報コードCD1に記述された個人認証情報とが一致した場合には、個人認証の結果が肯定的であると判断する。一方、入力情報生成部M16は、文字認識処理によって取得された個人認証情報と、シート内容情報コードCD1に記述された個人認証情報とが一致しない場合には、個人認証の結果が否定的であると判断する。
【0077】
個人認証の結果が否定的である場合には(ステップS360:NG)、入力受付プログラム122は、ユーザにその旨を知らせる表示を多機能デバイス200の表示パネルに表示するなどのエラー処理を実行して(ステップS390)、処理を終了する。
【0078】
一方、個人認証の結果が肯定的である場合には(ステップS360:OK)、入力受付プログラム122は、入力画像上の書込領域を解析して入力情報を生成する入力情報生成処理を実行する(ステップS370)。具体的には、入力受付プログラム122の書込領域特定部M15は、先ず、シート内容情報に基づき、入力画像上に配置されているマーク領域の位置、数を特定すると共に、入力画像上に配置されているメモ領域の位置、数、大きさを特定する。入力情報生成部M16は、特定された各マーク領域が塗りつぶされているか否かを判定する処理(マーク判定処理)と、特定された各メモ領域に記述されている文字を認識して文字データを生成する処理を行う。メモ領域に対する文字認識処理は、上述した認証情報部分NAに対する文字認識処理と同様に、所定のマージン領域を含む領域に対して行われても良い。
【0079】
さらに、入力情報生成部M16は、シート内容情報に基づき、各書込領域(マーク領域およびメモ領域)に対応付けられた内容を特定し、特定された内容と、マーク判定処理の結果または文字認識処理の結果を関連付けて記述した入力情報を生成する。
【0080】
図12は、生成される入力情報の一例を示す図である。図12の例では、入力情報は、POSTメソッドのHTTPリクエストのボディとして作成されている。図12における要素名の要素の内容が入力情報である。
【0081】
要素名の要素の内容のうち、要素"int value "は、オーダーシートの種類を記述した要素である。要素の内容int valueには、オーダーシートの種類を特定するための情報、例えば、シート番号が記述される。
【0082】
要素名の要素の内容のうち、要素"out arg value "は、マーク領域に関する入力情報を表している。要素名には、マーク領域に対応付けられた内容(ピザの名前など)が特定できる名称が記述される。要素の内容out arg valueには、塗りつぶしの有無に対応する二値情報、例えば、塗りつぶし有りならば「1」、塗りつぶし無しならば「0」が記述される。従って、オーダーシートにN個(Nは2以上の整数)のマーク領域が配置されている場合には、要素名の要素には、子要素として"out arg value "がN個含まれることになる。
【0083】
要素名の要素の内容のうち、要素"char value "は、メモ領域に関する入力情報を表している。要素名には、メモ領域に対応付けられた内容(本実施例では注文数)が特定できる名称が記述される。要素の内容char valueには、文字認識処理により認識された文字データが記述される。従って、オーダーシートにK個(Kは2以上の整数)のメモ領域が配置されている場合には、要素名の要素には、子要素として"char value "がK個含まれることになる。
【0084】
入力情報が生成されると、入力受付プログラム122の入力情報送信部M17は、生成された入力情報を店舗サーバ800に対して送信する(ステップS380)。具体的には、入力情報送信部M17は、シート内容情報に基づき入力情報の宛先を示すURIを取得し、宛先URIに宛てて入力情報を送信する。本実施例では、かかる宛先URIが店舗サーバ800を宛先として示しているので、結果として入力情報は店舗サーバ800に送信される。入力情報は、例えば、図12に示すように、POSTメソッドのHTTPリクエストとして送信される。
【0085】
店舗サーバ800が入力情報を受信すると(ステップS240)、店舗サーバ800の入力情報処理プログラム823は、入力情報に基づいて注文を受け付ける注文受付処理を行う(ステップS250)。この結果、ユーザの注文は受け付けられ、所望の商品がユーザに宅配される。
【0086】
以上のように本実施例では、店舗サーバ800にて管理している個人認証情報に基づく、個人認証処理を、ユーザの所有するネットワークデバイス300にて実行するので、店舗サーバ800の処理負担を軽減することができる。
【0087】
さらに、ネットワークデバイス300における個人認証の結果が肯定的である場合にのみ、入力情報が店舗サーバ800に対して送信されるので、さらに、店舗サーバ800の処理負荷および店舗サーバ800とネットワークデバイス300との間の通信負荷を軽減することができる。
【0088】
店舗サーバ800は、オーダーシート上に任意の位置に、任意の大きさの認証媒体配置領域CAを配置したとしても、ネットワークデバイス300は認証媒体配置領域CAを特定して、個人認証処理を実行することができる。したがって、融通性に富んだ多様な形態のオーダーシートを用いて個人認証処理を含む入力受付処理を実現することが可能である。
【0089】
さらに、店舗サーバ800は、任意の種類の認証媒体を指定したオーダーシートを作成でき、ネットワークデバイス300はオーダーシートに基づき指定された認証媒体に対応した個人認証処理を実行することができるので、融通性に富んだ多様な個人認証処理を含む入力受付処理を実現することが可能である
【0090】
B.変形例:
・第1変形例:
上記実施例において、レコーダ400が行う各処理は、図1に示すデジタルTV600あるいはパーソナルコンピュータ700が行っても良い。かかる場合、図4に示すレコーダ400が備えるブラウザプログラム422、シート印刷要求部424の機能を、デジタルTV600あるいはパーソナルコンピュータ700が備えれば良い。また、パーソナルコンピュータ700は、UPnPプロトコルを用いて印刷要求に代えて、通常のプリンタドライバを用いた印刷要求をネットワークデバイス300に対して行うこととしても良い。
【0091】
・第2変形例:
オーダーシートの種類によって、異なる入力情報の送信先を特定する情報(本実施例では宛先URI)をシート内容情報コードCD1として記述しても良い。こうすることにより、入力受付処理の柔軟性がさらに向上する。
【0092】
・第3変形例:
上記実施例において、レコーダ400のブラウザプログラム422からオーダーシートの作成要求と共に店舗サーバ800に対して送信する際、ユーザを特定するためのユーザ特定情報としてユーザの名前を作成要求と共に送信している。ユーザ特定情報には、ユーザの名前に限らず、ユーザを特定できる様々な情報を用いることができる。例えば、予め定められたユーザIDであっても良いし、個人認証情報そのもの(例えば、免許証番号)であっても良い。
【0093】
・第4変形例:
上記実施例では、認証媒体として免許証、保険証、パスポートなどの身分証が用いられているが、これに代えて、会員カードを用いても良い。かかる場合には、個人認証情報は、会員カードに表示された会員番号や会員コードとなる。また、会員カードには、個人認証情報が文字などの視覚的に判読可能な形態で表示されていても良いし、個人認証情報がバーコードなどの視覚的に判読不能な形態で示されていても良い。ネットワークデバイス300は、予め個人認証情報が会員カードに表示される形態を認識しており、その形態に応じて個人認証情報を読み取ることとしても良い。また、オーダーシートのシート内容情報コードCD1に個人認証情報が会員カードに表示される形態を記述しておき、ネットワークデバイス300はシート内容情報コードCD1を読み取ることにより、会員カードに表示される形態を認識して、その形態に応じて個人認証情報を読み取ることとしても良い。
【0094】
さらに、認証媒体は、予め登録された印鑑の印影であっても良い。かかる場合には、個人認証情報は、印鑑の印影の形態そのものであり、個人認証情報データベースPDには、印影の画像データや、印影の特徴を表すデータが予め記録される。シート内容情報コードCD1には、印影の画像データや、印影の特徴を表すデータが、QRコードとして記述される。認証媒体配置領域CAとしては、ユーザが押印する押印場所を示す丸印などがオーダーシート上に印刷される。以上から解るように、請求項における認証媒体を配置するとは、身分証、会員カードなどのシート上の媒体を配置することと共に、印鑑を押印すること、すなわち、印影の形状に朱肉などの材料を配置することを含む。
【0095】
・第5変形例:
実施例では、メモ領域は、文字情報の入力を受け付けるように構成されているが、これに代えて、あるいは、これと共に、図形情報の入力を受け付けるように構成されても良い。かかる場合には、入力情報生成部M16は、入力画像からメモ領域の部分画像を切り取り、当該部分画像を表す部分画像データを入力情報として生成する。この結果、さらに柔軟で多様なオーダーシートを用いた、入力受付処理を実現することができる。一般的に言えば、メモ領域は書き込みの形態に応じて、二値を超える情報を受け付けるように構成することができる。
【0096】
・第6変形例:
上記実施例において用いられている通信形式は、例示であってこれに限られるものではない。例えば、上記実施例において、入力情報やオーダーシートデータは、HTTPプロトコルを用いて送受信されている。これに代えて、電子メールとして入力情報やオーダーシートデータを送受信しても良い。例えば、この電子メールは、MIME(Multipurpose Internet Mail Extension)規格を用いて、暗号化されても良いし、第4変形例における部分画像データが添付されても良い。
【0097】
・第7変形例:
上記実施例では、商品などの注文を受け付けるためのオーダーシートが用いられているが、これに限られず、様々なタイプの入力をユーザーから受け付けるための入力シートが用いられ得る。例えば、問診表を印刷し、ユーザが書き込んだ上で医療機関のサーバにその内容を送信するネットワークシステムなどに本発明を適用することができる。
【0098】
・その他の変形例:
多機能デバイス200は、スキャナ機能以外のサービスを提供する複合機として構成することも可能である。多機能デバイス200に代えて、プリンタ機能を有する第1のデバイスと、スキャナ機能を有する第2のデバイスをそれぞれ別個に設けるようにしても良い。また、スキャナおよびプリンタの機能を有するデバイスの全部または一部はレコーダ400にUSBケーブルCV1で接続されても良い。かかる場合には、店舗サーバ800との間の通信は、全てレコーダ400が中継して行うことにすれば良い。かかる場合には、実施例におけるレコーダ400が備える機能に加えて、実施例における中継ユニット100が備える機能も、レコーダ400が備えるように構成すれば良い。
【0099】
上記実施例では、オーダーシートデータは、店舗サーバ800から印刷装置としてのネットワークデバイス300に直接送信されるが、これに限らず、印刷要求を発行する装置としてのレコーダ400に一旦送信されても良い。レコーダ400は、例えば、ネットワークデバイス300の仕様にあわせて、オーダーシートデータの形式を変換して、変換後のオーダーシートデータを印刷要求と共にネットワークデバイス300に対して送信することとしても良い。例えば、レコーダ400は、HTMLファイルとしてオーダーシートデータを受信し、これをPostScriptなどのページ記述言語に変換してネットワークデバイス300に送信しても良い。
【0100】
上記各実施例において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。ソフトウェアによって実現する場合、そのためのプログラムは、例えば、フレキシブルディスクやCD−ROM等の、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録された形態で提供されても良く、ネットワークを介して提供されても良い。
【0101】
以上、実施例、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】実施例におけるネットワークシステムの構成を示す概念図。
【図2】店舗サーバの内部構成を示すブロック図。
【図3】ネットワークデバイスの内部構成を示すブロック図。
【図4】レコーダの内部構成を示すブロック図。
【図5】オーダーシートを印刷する手順を示すフローチャート。
【図6】デジタルTVに表示されたWEBページの一例を示す図。
【図7】個人認証情報データベースPDの内容の一例を概念的に示す図。
【図8】ピザ注文用のオーダーシートのテンプレートOST1の一例を示す図。
【図9】印刷されたオーダーシートの一例を示す図。
【図10】オーダーシートを用いた入力受付処理の手順を示すフローチャート。
【図11】文字認識処理の対象となる領域を示す図。
【図12】生成される入力情報の一例を示す図。
【符号の説明】
【0103】
100...中継ユニット
110...CPU
120...内部記憶装置
122...入力受付プログラム
126...デバイス制御プログラム
130...USBホストIF部
140...ネットワークIF部
150...操作部
200...多機能デバイス
210...CPU
220...内部記憶装置
222...制御プログラム
230...操作部
240...USBデバイスIF部
250...プリンタエンジン
260...スキャナエンジン
300...ネットワークデバイス
400...レコーダ
410...CPU
420...内部記憶装置
422...ブラウザプログラム
424...シート印刷要求部
430...ビデオIF部
440...ネットワークIF部
450...操作部
460...外部記憶装置
500、600...デジタルTV
700...パーソナルコンピュータ
800...店舗サーバ
820...内部記憶装置
821...HTTPサーバプログラム
822...オーダーシート作成部
823...入力情報処理プログラム
830...外部記憶装置
840...部
1000...ネットワークシステム
LAN1、LAN2...ローカルエリアネットワーク
M1...認証情報管理部
M2...テンプレート選択部
M3...認証媒体配置領域配置部
M4...書込領域配置部
M5...説明配置部
M6...コード配置部
M7...シートデータ送信部
M8...作成要求受付部
M11...入力画像取得部
M12...シート内容情報取得部
M21...シート作成要求部
M21...シート印刷要求部
M13...認証媒体配置領域特定部
M14...個人認証処理部
M15...書込領域特定部
M16...入力情報生成部
M17...入力情報送信部
M18...印刷要求受信部
M19...データ要求部
PD...個人認証情報データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像読取装置を介して入力を受け付けるための入力シートを作成するための情報処理装置であって、
個人認証のための個人認証情報を記憶する記憶部と、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するための認証媒体配置領域を前記入力シート上に配置する認証媒体配置領域配置部と、
ユーザによる書き込みを受け付けるための複数の書込領域を前記入力シート上に配置する書込領域配置部と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明する内容説明部を前記入力シート上に配置する説明配置部と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報を機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で示すシート内容情報コードを、前記入力シート上に配置するコード配置部と、
前記認証媒体配置領域と前記書込領域と前記内容説明部と前記シート内容情報コードとを含む前記入力シートの印刷に用いるシートデータを送信するシートデータ送信部と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置は、さらに、
ネットワークを介して、前記ユーザを特定するユーザ特定情報と前記入力シートの作成要求を受け付ける要求受付部を備え、
前記シート内容情報において、前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容は、前記ユーザ特定情報により特定されるユーザに関する前記個人認証情報の内容である、情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置において、
前記シート内容情報は、さらに、前記認証媒体の種類を特定するための情報を含む、情報処理装置。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記認証媒体配置領域を特定するための情報は、認証媒体配置領域全体の位置および大きさを含む、情報処理装置。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記認証媒体配置領域を特定するための情報は、前記認証媒体配置領域に前記認証媒体が配置された状態において、配置された前記認証媒体における前記個人認証情報を表示する部分を特定するための情報を含む、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の情報処理装置において、
ユーザによる前記認証媒体の配置は、
a)身分証の配置
b)会員カードの配置
c)印鑑の押印
のいずれかを含む、情報処理装置。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記書込領域は、書き込みの有無に対応する二値情報を受け付けるためのマーク領域と、文字情報および図形情報の少なくとも一方を受け付けるためのメモ領域を含む、情報処理装置。
【請求項8】
請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の情報処理装置において、
前記シートデータ送信部は、前記シートデータを、ネットワークを介して、印刷装置または印刷要求を発行する装置に対して送信する、情報処理装置。
【請求項9】
入力シートを用いて入力を受け付ける入力受付装置であって、
前記入力シートは、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するために配置された認証媒体配置領域と、
ユーザによる書き込みを受け付けるために配置された複数の書込領域と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明するために印刷された内容説明部と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報が、機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で印刷されたシート内容情報コードと、
を含み、
前記入力受付装置は、
ユーザによって前記認証媒体が配置されると共に、前記書込領域の中の少なくとも1つに指示が書き込まれた前記入力シートを入力画像として読み取る画像読取部と、
前記入力画像上の前記シート内容情報コードに基づき、前記シート内容情報を取得するシート内容情報取得部と、
取得された前記シート内容情報を用いて、前記入力画像上において前記認証媒体配置領域を特定する認証媒体配置領域特定部と、
取得された前記シート内容情報より特定される前記個人認証情報の内容と特定された前記認証媒体配置領域の画像とを用いて、個人認証を行う認証処理部と、
取得された前記シート内容情報を用いて、前記入力画像上において前記書込領域を特定する書込領域特定部と、
取得された前記シート内容情報と特定された前記書込領域の画像とを用いて、入力情報を生成する入力情報生成部と、
前記個人認証の結果が肯定的である場合に、生成された前記入力情報を、取得された前記シート内容情報に含まれる前記送信先に送信する入力情報送信部と、
を備える、入力受付装置。
【請求項10】
前記画像読取部としてのスキャナ機能と、前記入力シートの印刷を行う印刷機能とを含む多機能デバイスとして構成される請求項9に記載の入力受付装置。
【請求項11】
クライアント装置と、情報処理装置と、印刷装置とを、ネットワークを介して接続してなり、入力シートを作成するシステムであって、
前記クライアント装置は、
前記情報処理装置に対して、前記ユーザを特定するユーザ特定情報と前記入力シートの作成要求を送信する作成要求部と、
前記印刷装置に対して、前記入力シートの印刷要求を送信する印刷要求部と、
を備え、
前記印刷装置は、
前記クライアント装置からの前記印刷要求に応じて、前記情報処理装置に対して、前記入力シートの印刷に用いるシートデータを要求するデータ要求を送信するデータ要求部と、
前記シートデータを用いて、前記入力シートを印刷する印刷部と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記クライアント装置からの前記作成要求に応じて、前記シートデータを作成するシートデータ作成部と、
前記印刷装置からの前記データ要求に応じて、前記シートデータを前記印刷装置に対して送信するシートデータ送信部と、
を備え、
前記シートデータ作成部は、
個人認証のための個人認証情報を記憶する記憶部と、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するための認証媒体配置領域を前記入力シート上に配置する認証媒体配置領域配置部と、
ユーザによる書き込みを受け付けるための複数の書込領域を前記入力シート上に配置する書込領域配置部と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明する内容説明部を前記入力シート上に配置する説明配置部と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報を機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で示すシート内容情報コードを、前記入力シート上に配置するコード配置部と、
を備えるシステム。
【請求項12】
入力シートを用いて、ユーザから入力を受け付けるための方法であって、
個人認証のための個人認証情報を管理し、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するための認証媒体配置領域を前記入力シート上に配置し、
ユーザによる書き込みを受け付けるための複数の書込領域を前記入力シート上に配置し、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明する内容説明部を前記入力シート上に配置し、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報を機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で示すシート内容情報コードを、前記入力シート上に配置し、
前記認証媒体配置領域と前記書込領域と前記内容説明部と前記シート内容情報コードとを含む前記入力シートの印刷に用いるシートデータを作成する、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法は、さらに、
前記認証媒体配置領域と前記書込領域と前記内容説明部と前記シート内容情報コードとを含む前記入力シートを印刷し、
ユーザによって前記認証媒体が配置されると共に、前記書込領域の中の少なくとも1つに指示が書き込まれた前記入力シートを入力画像として読み取り、
前記入力画像上の前記シート内容情報コードに基づき、前記シート内容情報を取得し、
取得された前記シート内容情報を用いて、前記入力画像上において前記認証媒体配置領域を特定し、
取得された前記シート内容情報より特定される前記個人認証情報の内容と特定された前記認証媒体配置領域の画像とを用いて、個人認証を行い、
取得された前記シート内容情報を用いて、前記入力画像上において前記書込領域を特定い、
取得された前記シート内容情報と特定された前記書込領域の画像とを用いて、入力情報を生成し、
前記個人認証の結果が肯定的である場合に、生成された前記入力情報を、取得された前記シート内容情報に含まれる前記送信先に送信する、方法。
【請求項14】
画像読取装置を介して入力を受け付けるための入力シートを作成するためのコンピュータプログラムであって、
個人認証のための個人認証情報を管理する第1の機能と、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するための認証媒体配置領域を前記入力シート上に配置する第2の機能と、
ユーザによる書き込みを受け付けるための複数の書込領域を前記入力シート上に配置する第3の機能と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明する内容説明部を前記入力シート上に配置する第4の機能と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報を機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で示すシート内容情報コードを、前記入力シート上に配置する第5の機能と、
前記認証媒体配置領域と前記書込領域と前記内容説明部と前記シート内容情報コードとを含む前記入力シートの印刷に用いるシートデータを送信する第6の機能と、
をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
【請求項15】
入力シートを用いて入力を受け付けるためのコンピュータプログラムであって、
前記入力シートは、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するために配置された認証媒体配置領域と、
ユーザによる書き込みを受け付けるために配置された複数の書込領域と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明するために印刷された内容説明部と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報が、機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で印刷されたシート内容情報コードと、
を含み、
前記コンピュータプログラムは、
ユーザによって前記認証媒体が配置されると共に、前記書込領域の中の少なくとも1つに指示が書き込まれた前記入力シートを入力画像として読み取る第1の機能と、
前記入力画像上の前記シート内容情報コードに基づき、前記シート内容情報を取得する第2の機能と、
取得された前記シート内容情報を用いて、前記入力画像上において前記認証媒体配置領域を特定する第3の機能と、
取得された前記シート内容情報より特定される前記個人認証情報の内容と特定された前記認証媒体配置領域の画像とを用いて、個人認証を行う第4の機能と、
取得された前記シート内容情報を用いて、前記入力画像上において前記書込領域を特定する第5の機能と、
取得された前記シート内容情報と特定された前記書込領域の画像とを用いて、入力情報を生成する第6の機能と、
前記個人認証の結果が肯定的である場合に、生成された前記入力情報を、取得された前記シート内容情報に含まれる前記送信先に送信する第7の機能と、
をコンピュータに実現させるコンピュータプログラム。
【請求項16】
ユーザから入力を受け付けるために使用される入力シートであって、
ユーザが前記個人認証情報を表示する認証媒体を配置するために配置された認証媒体配置領域と、
ユーザによる書き込みを受け付けるために配置された複数の書込領域と、
前記認証媒体配置領域および前記書込領域に対応付けられた内容を視覚的に説明するために印刷された内容説明部と、
前記入力シートの種類と、前記入力シート上における前記認証媒体配置領域と、前記認証媒体配置領域に配置されるべき前記認証媒体に表示される前記個人認証情報の内容と、前記入力シート上における各前記書込領域と、各前記書込領域に対応付けられた内容と、前記入力シートから受け付けられた入力の内容の送信先と、をそれぞれ特定するための情報を含むシート内容情報が、機械読取可能かつ視覚的に判読不能な形態で印刷されたシート内容情報コードと、
を含む入力シート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−53907(P2009−53907A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−219556(P2007−219556)
【出願日】平成19年8月27日(2007.8.27)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】