説明

入力装置及び筆圧算出方法

【課題】 スタイラスペン等の接触装置が、タッチパネル等の被接触体に対して付与する筆圧のうちの該被接触体表面の法線方向の成分を正確に検出可能とする。
【解決手段】 直線状部材を有し、被接触体の表面に前記直線状部材の先端部を接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力に対応した力を検出する接触装置を備える入力装置である。接触装置は、付与された力の直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力を検出する第一センサと、付与された力の直線状部材の軸方向の成分に対応した第二の力を検出する第二センサとを、さらに有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置及び筆圧算出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えばスタイラスペンの接触装置によって、タッチパネルや紙面等の被接触体の表面上をなぞることでその軌跡を表示装置に出力することができる入力装置が知られている。スタイラスペンとしては、ペン先端部に全方向感圧センサを搭載し、その感圧センサによって検出する圧力変動に基づいて、筆記時に被接触体からペン先に直接かかる摩擦力などの抵抗の方向を検出するスタイラスペンが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−39087号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のスタイラスペンであると摩擦力等の抵抗の強さはペン先及び被接触体の材質によって変化するものであるため、ペン先が被接触体に対して付与する筆圧のうちの該被接触体表面の法線方向の成分を正確に検出することは困難であった。
本発明の課題は、スタイラスペン等の接触装置が、タッチパネル等の被接触体に対して付与する筆圧のうちの該被接触体表面の法線方向の成分を正確に検出可能とすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
以上の課題を解決するため、本発明の一の態様によれば、
直線状部材を有し、被接触体の表面に前記直線状部材の先端部を接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力に対応した力を検出する接触装置を備える入力装置であって、
前記接触装置は、前記付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力を検出する第一センサと、前記付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出する第二センサとを、さらに有することを特徴とする入力装置が提供される。
【0006】
また、本発明の他の態様によれば、
直線状部材を有し、被接触体の表面に前記直線状部材の先端部を接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力を検出する第一センサと、前記付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出する第二センサとを、さらに有する接触装置と、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果に基づいて、前記直線状部材が当該直線状部材の軸の周りを回転した回転角を算出する第一算出手段と、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果に基づいて、前記直線状部材の前記先端部が前記被接触体の前記表面に付与した力の大きさを算出する第二算出手段と、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果に基づいて、前記被接触体の前記表面と前記直線状部材との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面と、前記直線状部材とがなす角度を算出する第三算出手段と、
を備える入力装置が提供される。
【0007】
また、本発明の他の態様によれば、
直線状部材の先端部を被接触体の表面に接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力を検出し、該検出結果に基づいて、前記直線状部材が当該直線状部材の軸の周りを回転した回転角を算出することを特徴とする筆圧算出方法が提供される。
また、本発明の他の態様によれば、
直線状部材の先端部を被接触体の表面に接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力および前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出し、該検出結果に基づいて、前記直線状部材の前記先端部が前記被接触体の前記表面に付与した力の大きさを算出することを特徴とする筆圧算出方法が提供される。
【0008】
また、本発明の他の態様によれば、
直線状部材の先端部を被接触体の表面に接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力および前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出し、該検出結果に基づいて、前記被接触体の前記表面と前記直線状部材との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面と、前記直線状部材とがなす角度を算出することを特徴とする筆圧算出方法が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、スタイラスペン等の接触装置が、タッチパネル等の被接触体に対して付与する筆圧のうちの該被接触体表面の法線方向の成分を正確に検出可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態に係る入力装置の概略構成を示す説明図である。
【図2】図1の入力装置に備わる接触装置の全体構成を示す斜視図である。
【図3】図2の接触装置の先端部の内部構成を示す斜視図である。
【図4】図2の接触装置に備わる第一センサの図3のIV-IV切断線に沿った断面図である。
【図5】本実施形態の入力装置の主制御構成を示すブロック図である。
【図6】図2の接触装置が被接触体に付与する力の成分を表す説明図である。
【図7】第一センサが検出した力に基づいて回転トルクを求める方法を説明するための模式図である。
【図8】直線状部材が当該直線状部材の軸の周りを回転した回転角を求める方法を説明するための模式図である。
【図9】図2の接触装置で行われる処理のフローチャートである。
【図10】図2の接触装置の操作状態の一例を示す斜視図である。
【図11】図2の接触装置の操作状態の一例を示す斜視図である。
【図12】図5の制御装置で行われる処理のフローチャートである。
【図13】描画効果のない描画線が表示装置に表示された一例を示す斜視図である。
【図14】描画効果のうち線幅変更効果が施された描画線が表示装置に表示された一例を示す斜視図である。
【図15】描画効果のうち線種変更効果が施された描画線が表示装置に表示された一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0012】
図1は本実施形態に係る入力装置の概略構成を示す説明図である。図1に示すように、入力装置1は、接触装置2と、被接触装置3と、表示装置4と、制御装置5とを備えている。
【0013】
接触装置2は例えばスタイラスペンなどであり、制御装置5と有線若しくは無線によって通信可能に接続されている。図2は、接触装置2の全体構成を示す斜視図であり、先端部だけ内部構造を示している。図3は、接触装置2の先端部の内部構成を示す斜視図である。図2及び図3に示すように、接触装置2は、ペン型形状の本体部21と、本体部21の先端部に設けられたペン先部22とを有している。
本体部21は、四角柱状に形成されユーザにより把握される把握部211と、把握部211の先端から先細るように略四角錐状に形成された先端部212とを備えている。把握部211の内部は中空になっており、この部分に種々の回路部品(図示省略)が内蔵されている。また把握部211の先端部には、所定の間隔を開けて配置された三つの隔壁213,214,215が形成されている。3つの隔壁213,214,215のうち、先端側の隔壁213及び中間の隔壁214にはペン先部22を保持するため孔部216,217が形成されている。先端側の隔壁213の孔部216は、四角柱状に形成されていて、該孔部216の各内面は、把握部211の各外側面と互いに平行である。中間の隔壁214の孔部217は円柱状に形成されている。
一方、先端部212の先端部には、ペン先部22を突出させる開口218が形成されている。
【0014】
ペン先部22は、直線状部材221と、第一センサ222と、第二センサ223とを備えている。
直線状部材221は、全体にわたって略円柱状であり、先端部が先方に向かって突出した曲面に形成されている。直線状部材221は、最も奥にある隔壁215から開口218まで延在するように、孔部216,217の内部に配置されている。
【0015】
図4は、第一センサ222の、図3のIV-IV切断線に沿った断面図である。図3及び図4に示す通り、第一センサ222は、把握部211の外側面のそれぞれに対応するように設けられた4つの第一センサ222a,222b,222c,222dを含む。これら第一センサ222a,222b,222c,222dは、直線状部材221に働く回転トルクを検出する平面方向センサである。これら4つの第一センサ222a,222b,222c,222dは、直線状部材221の軸Lに沿って見たときに軸Lに対する相対位置が、互いに90°、180°、270°だけずれた位置に配置されている。第一センサ222a,222b,222c,222dの直線状部材221に対向する面は、直線状部材221の側面のうち、互いに異なる4つの領域のそれぞれに接触するように配置されていて、第一センサ222a,222b,222c,222dの各感圧部となっている。これにより、直線状部材221の先端部に付与された力のうち、直線状部材221の軸Lの方向に対して直交する平面方向の成分を、各第一センサ222a,222b,222c,222dによって検出することができる。
【0016】
第二センサ223は直線状部材221に付与された力の直線状部材221の軸Lの方向の成分を検出する軸方向センサを含んでいる。第二センサ223は、直線状部材221の基端部と、最も奥側の隔壁215との間で直線状部材221の基端部に接触するように配置されている。これにより、直線状部材221の先端部に付与された力のうち、直線状部材221の軸Lの成分を、第二センサ223によって検出することができる。
【0017】
図5は、本実施形態の入力装置の主制御構成を示すブロック図である。図5に示すように、接触装置2は、送信手段であるI/F25と、制御部26と、第一センサ222と、第二センサ223と、電源27とを備えている。制御部26には、第一センサ222、第二センサ223、電源27及びI/F25が電気的に接続されている。上述したように、第一センサ222は4つの第一センサ222a,222b,222c,222dを含んでいて、各第一センサ222a,222b,222c,222dが制御部26に個別に接続されている。制御部26は、各第一センサ222a,222b,222c,222dの第一検出結果及び第二センサ223の第二検出結果に基づいて種々の値を算出し、その算出結果を含んだ第一情報をI/F25よって外部に向けて送信する。また、制御装置5は、受信部であるI/F51と、I/F51を制御する制御部52とを備えていて、被接触装置3は、送信部であるI/F32と、接触を許容する入力面を有し該入力面上における接触装置による接触位置に対応する信号を送信する、被接触体としてのタッチパネル部31と、I/F32およびタッチパネル部31を制御する制御部とを備えている。さらに、入力装置1は電源53を備えており、電源53は、被接触装置3と、表示装置4と、制御装置5とに電源を供給する。
【0018】
図6は、接触装置2が被接触体に付与する力の成分を表す説明図である。この図6に基づいて、まず、4つの第一センサ222a,222b,222c,222dのうちの1つの第一センサ222aだけが力を検出していて、他の第一センサ222b,222c,222dは力を検出していない場合の、筆圧算出方法について説明する。図6に示すように、タッチパネル部31の表面に直線状部材221の先端部212を接触させたときに、直線状部材221の先端部212に力Aが付与されると、この付与された力Aの直線状部材221の軸Lの方向に対して直交する平面方向の成分を力x、軸Lの方向の成分を力yとする。力yの反力(−y)が、力yに対応した第二の力として第二センサ223によって検出される。一方、力xの反力(−x)に直線状部材221の先端部から第一センサ222aまでの距離Lを積算した回転トルク(−Tx)が、力xに対応した第一の力として、第一センサ222aによって検出される。つまり、力xは式(1)により求まり、力Aは式(2)により求まる。また、被接触体の表面と直線状部材221との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面Sと、直線状部材221の軸Lとがなす角度θは式(3)により求まる。
【0019】
x=Tx/L・・・(1)
A=√(x+y)・・・(2)
θ=cos−1(x/A)・・・(3)
【0020】
次に、複数の第一センサ222によって力が検出されている場合の、筆圧算出方法について、図7に基づいて説明する。図7は、2つの第一センサ222a、222bが検出した力に基づいて回転トルク(−Tx)を求める方法を説明するための模式図であり、直線状部材221の軸Lに直交し且つ4つの第一センサ222a、222b、222c、222dを通る平面で切断したときの各第一センサ222a、222b、222c、222dおよび直線状部材221の断面を表している。本実施形態のペン先部22は、直線状部材221の軸Lに沿って見たときに軸Lに対する相対位置が90°、180°、270°だけずれた位置に配置された4つの第一センサ222a、222b、222c、222dを備えており、このように4つの第一センサ222a、222b、222c、222dが配置されているときには、隣接する3つ以上の第一センサ222から力が検出されることはない。これを考慮した上で、4つの第一センサ222a、222b、222c、222dが検出する力の大きさをそれぞれTa,Tb,TcおよびTdとすると、回転トルク(−Tx)は以下の式(4)で表される。
【0021】
Tx=√(Ta+Tb+Tc+Td)・・・(4)
【0022】
この式(4)によって求められた回転トルク(−Tx)を、前述の式(1)に代入することで、力xが求められる。ここで得られた力xと、前述の力yとを式(2)および(3)に代入することで、力Aおよび角度θが求められる。
【0023】
図8は、直線状部材221が当該直線状部材221の軸Lの周りを回転した回転角φを求める方法を説明するための模式図であり、直線状部材221の軸Lに直交し且つ4つの第一センサ222a、222b、222c、222dを通る平面で切断したときの各第一センサ222a、222b、222c、222dおよび直線状部材221の断面を表している。ここで、回転角φとは、直線状部材221が当該直線状部材221の軸Lの周りを回転した回転角である。具体的には、直線状部材221の軸Lに直交する平面で切断したときの断面である円弧の中心をO、直線状部材221と第一センサ222aとが接触する領域のうち当該円弧上の一点をP、当該円弧上の点のうち平面Sから最も離れた点を点Qとしたときに、角度∠QOPの大きさを回転角φとする。上述したように、隣接する3つ以上の第一センサ222から力が検出されることはない。2つの第一センサ222a,222bにおいて回転トルクTaおよびTbの力を検出しているときに、回転角φは以下の式(5)で表される。
【0024】
φ=tan−1(Tb/Ta)・・・(5)
【0025】
このように、制御部26は、第一検出結果及び第二検出結果に基づいて、直線状部材221が被接触体に与える力(力A)の大きさと、被接触体の表面と直線状部材221との接触点を通る、該被接触体に関する平面Sと、直線状部材221とがなす角度θを算出する。この制御部26が第二算出手段、第三算出手段である。また、制御部26は、第一検出結果に基づいて直線状部材221の回転角φを算出する。この制御部26が第一算出手段である。
そして、制御部26は、これらの算出結果が求まると、この算出結果をI/F25から制御装置5に向けて送信する。この制御部26及びI/F25が送信手段である。
【0026】
タッチパネル部31は、その表面が直線状部材221の先端部によって接触される被接触体である。タッチパネル部31は、その表面に直線状部材221の先端部が接触すると、その接触位置に応じた電気信号を制御部33に出力する。制御部33は、タッチパネル部31からの電気信号を基に、直線状部材221の先端部による接触位置を検出し、その接触位置に対応する電気信号を含んだ第二情報をI/F32によって外部に送信する。
【0027】
表示装置4は、例えばモニタであり、制御装置5のI/F51に電気的に接続されている。表示装置4は、制御装置5の制御に基づいた表示が行われる。表示装置4は、図1に示すように被接触装置3の背面側に配置されていて、その表示内容が被接触装置3を介して表示されるようになっている。
【0028】
図5に示すように、制御装置5は、I/F51と、制御部52とを備えており、これらが電気的に接続されている。制御部52は、被接触装置3から送られた第二情報に基づいて接触位置を算出し、当該接触位置に対応した位置に例えば描画線などが表示されるように、表示装置4を制御する。このとき、制御部52は、接触装置2から送られた第一情報から、力A、回転角φ及び角度θを読み出して、その結果毎に異なる描画効果を描画線に施す。つまり、制御部52が描画効果付与手段である。
【0029】
描画効果としては、例えば、描画線の太さを変更する線幅変更効果や、描画線の色を変更する線色変更効果、線の種類を変更する線種変更効果、一旦描かれた描画線を消去する消去効果などが挙げられる。具体的には、力Aと線幅変更効果が対応付けられていて力Aが大きくなると描画線が太くなる。また、角度θと線幅変更効果及び線色変更効果が対応付けられていて角度θが90度に近いと描画線が細いうえに濃くなって、90度から離れていくと描画線が徐々に太く且つ薄くなる。
また、回転角φと線種変更効果とが対応付けられている。回転角φからは、接触装置2の4つの側面のうち、最も上を向いた側面を検出できるので、各側面毎に異なる線種が対応付けられていれば、最も上を向いた側面に対応付けされた線種となる。例えば、4つの側面のうち、第一側面には「実線」、第二側面には「破線」、第三側面には「一点鎖線」、第四側面には「消去」を割り当てておく。
【0030】
次に、本実施形態の作用について説明する。
まず接触装置2の作用について説明する。図9は、接触装置2で行われる処理のフローチャートである。図9に示すように、接触装置2の制御部26は、第一センサ222及び第二センサ223からの出力を検出する(ステップS1)。第一センサ222及び第二センサ223のいずれか1つからの出力が0でない場合にはステップS2に移行し、第一センサ222及び第二センサの全ての出力が0である場合にはそのまま待機状態となる。
【0031】
ステップS2では、接触装置2の制御部26は、4つの第一センサ222それぞれの第一検出結果と、第二センサ223の第二検出結果に基づいて図10に示す力Aを算出する。
ステップS3では、接触装置2の制御部26は、4つの第一センサ222それぞれの第一検出結果と、第二センサ223の第二検出結果に基づいて図11に示す角度θを算出する。
ステップS4では、接触装置2の制御部26は、4つの第一センサ222それぞれの第一検出結果に基づいて回転角φを算出する。
ステップS5では、接触装置2の制御部26は、各算出結果を含んだ第一情報をI/F25から制御装置5に向けて送信する。
【0032】
次いで、制御装置5の作用について説明する。図12は、制御装置5で行われる処理のフローチャートである。図12に示すように、制御装置5の制御部52は、被接触装置3から第二情報が送信されているか否かを判断し(ステップS11)、送信されている場合にはステップS12に移行し、送信されていない場合にはそのまま待機状態となる。
【0033】
ステップS12では、制御装置5の制御部52は、接触装置2から第一情報が送信されているか否かを判断し、送信されている場合にはステップS14に移行し、送信されていない場合にはステップS13に移行する。
ステップS13では、制御装置5の制御部52は、第二情報に基づいて接触位置を算出し、表示装置4の表示面上において接触位置に対応した位置に描画効果のない描画線が表示されるように、う表示装置4を制御する。
【0034】
ステップS14では、制御装置5の制御部52は、第一情報から力Aを読み出し、当該力Aに対応した描画効果の付与を決定する。
ステップS15では、制御装置5の制御部52は、第一情報から角度θを読み出し、当該角度θに対応した描画効果の付与を決定する。
ステップS16では、制御装置5の制御部52は、第一情報から回転角φを読み出し、当該回転角φに対応した描画効果の付与を決定する。
ステップS17では、制御装置5の制御部52は、第二情報に基づいて接触位置を算出し、表示装置4の表示面上において接触位置に対応した位置に、上述のように決定した描画効果が付与された描画線が表示されるように、表示装置4を制御する。
【0035】
例えば、描画効果のない描画線Kが表示装置4に表示された一例を図13に示す。また、描画効果のうち線幅変更効果が施された描画線K1が表示装置4に表示された一例を図14に示す。また、描画効果のうち線種変更効果が施された描画線K2が表示装置4に表示された一例を図15に示す。
【0036】
以上のように、本実施形態によれば、直線状部材221の先端部に付与された力のうち、直線状部材の軸Lの方向に対して直交する平面方向の成分が第一センサ222によって検出され、前記力のうち軸Lの方向の成分が第二センサ223によって検出されるので、第一センサ222の第一検出結果と第二センサ223の第二検出結果とから、力Aを算出することができる。したがって、接触装置2が被接触装置3に対して付与する力Aを正確に検出可能とすることができる。
【0037】
また、第一センサ222の第一検出結果と第二センサ223の第二検出結果とがあれば、被接触体上の直線状部材221との平面Sと直線状部材221とがなす角度θを算出することも可能である。
そして、第一センサ222の第一検出結果があれば、直線状部材221の回転角φも求めることが可能である。
そして、被接触装置3から送られてきた第二情報に対応する位置に描画を行う際に、力A、角度θ及び回転角φ等の算出結果に対応付けられた描画効果を施しているので、描画時の接触装置2の状態を変更するだけで異なる描画効果を表示装置4の表示内容に反映させることができる。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態に限らず適宜変更可能である。
例えば、上記実施形態では、接触装置2の制御部26が第一算出手段、第二算出手段及び第三算出手段の全ての機能を有する場合を例示して説明したが、制御装置5の制御部52を第一算出手段、第二算出手段及び第三算出手段のうち一つ以上の算出手段として機能させてもよい。また、上記実施形態では、制御装置2の制御部26が外部に向けて送信する第一情報は、第一センサ222の第一検出結果及び第二センサ223の第二検出結果を含んでいなかったが、第一情報にこれらの第一乃至第二検出結果を含めるようにしてもよい。具体的な変形例を以下に列挙する。
【0039】
<変形例1>
接触装置2の制御部26が第一算出手段、第二算出手段および第三算出手段の全ての機能を有する場合において、制御装置2の制御部26が、第一乃至第三算出手段による全ての算出結果とともに、第一センサ222の第一検出結果及び第二センサ223の第二検出結果を、第一情報として外部に向けて送信してよい。この場合、制御装置5の制御部52は、少なくとも第一乃至第三算出手段による全ての算出結果だけでなく、第一および第二検出結果に基づいて、描画効果が施された図形を表示手段に描画するようにしてよい。
【0040】
<変形例2>
接触装置2の制御部26が第二算出手段および第三算出手段の機能だけを有する場合において、制御装置2の制御部26が、第二および第三算出手段による2つの算出結果とともに、第一センサ222の第一検出結果を、第一情報として外部に向けて送信してよい。この場合、制御装置2の制御部26は、第二センサ223の第二検出結果を、第一情報として外部に向けて送信してもよいし、しなくてもよい。また、制御装置5の制御部52は、第一検出結果に基づいて、直線状部材221の回転角φを算出する第一算出手段の機能を有する。さらに、制御装置5の制御部52は、少なくとも第二および第三算出手段による全ての算出結果だけでなく、第一検出結果に基づいて、描画効果が施された図形を表示手段に描画するようにしてよい。制御装置5の制御部52は、接触装置2の制御部26から第二検出結果を受信している場合には、第一検出結果または第二検出結果に基づいて、描画効果が施された図形を表示手段に描画するようにしてよい。
【0041】
<変形例3>
接触装置2の制御部26が第二算出手段および第三算出手段のいずれか一方の算出手段の機能を有さない場合には、制御装置2の制御部26が有する算出手段による全ての算出結果とともに、第一センサ222の第一検出結果および第二センサ223の第二検出結果を、第一情報として外部に向けて送信してよい。この場合、制御装置5の制御部52は、上述の一方の算出手段の機能を少なくとも有するようにしておくとよい。即ち、接触装置2の制御部26がさらに第一算出手段の機能をも有さない場合には、制御装置5の制御部52は、第一算出手段の機能を有するようにしておく必要がある。この場合、制御装置5の制御部52は、第二算出手段および第三算出手段のいずれか他方の算出手段による算出結果だけでなく、第一および第二検出結果に基づいて、描画効果が施された図形を表示手段に描画するようにしてよい。制御装置5の制御部52は、接触装置2の制御部26が第一算出手段の機能を有している場合には、上述の他方の算出手段だけでなく、第一算出手段による算出結果にも基づいて、描画効果が施された図形を表示手段に描画する。
【0042】
また、上記実施形態では、接触装置2に第一センサ222が4つ搭載されている場合を例示して説明したが、第一センサ222は少なくとも3つ設けられていればよい。
また、上記実施形態では、算出結果(力A、角度θ及び回転角φ)によって異なる描画効果が表示内容に施される場合を例示して説明したが、描画以外の別のアプリケーションの操作を算出結果に割り当てることも可能である。これにより、接触装置2の汎用性を高めることができる。
また、上記実施形態では、回転角φをその大きさによって4つの領域に分割し、各領域に対して、接触装置2の4つの側面のうちいずれか一つの側面を対応させていたが、回転角φをその大きさによって3つ以下または5つ以上の領域に分割し、各領域に対して、任意の効果を付与する機能を割り当てるようにしてもよい。即ち、回転角φの分割数と、接触装置2の側面の数とは一致していなくてもよい。従って、把握部211は例えば円柱状であってもよい。
また、上記実施形態では、ステップS11において、接触装置2から第一情報が送信されていない場合にステップS13に移行するようにしたが、第一情報に含まれる値が所定値以下の場合にステップS13に移行するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、制御装置5の制御部52は、第一乃至第三の算出結果(力A、角度θ及び回転角φ)の全てに基づいて、描画効果が施された図形を表示手段に描画しているが、第一乃至第三の算出結果のうちのいずれか一つまたは2つの算出結果だけに基づいて、描画効果が施された図形を表示手段に描画するようにしてもよいことは言うまでもない。
【0043】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の技術的範囲には特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲が含まれる。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0044】
〔付記〕
[請求項1]
直線状部材を有し、被接触体の表面に前記直線状部材の先端部を接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力に対応した力を検出する接触装置を備える入力装置であって、
前記接触装置は、前記付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力を検出する第一センサと、前記付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出する第二センサとを、さらに有することを特徴とする入力装置。
[請求項2]
請求項1記載の入力装置において、
前記接触装置の前記第一センサは、前記直線状部材に働く回転トルクを検出する少なくとも3つの平面方向センサを含み、
前記少なくとも3つの平面方向センサが、前記直線状部材の側面のうち、少なくとも3つの領域に接触するように配置されていることを特徴とする入力装置。
[請求項3]
請求項1又は2記載の入力装置において、
前記接触装置の前記第二センサは、前記直線状部材に付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分を検出する軸方向センサを含み、
前記軸方向センサが、前記直線状部材の基端部に接触するように配置されていることを特徴とする入力装置。
[請求項4]
請求項1〜3のいずれか一項に記載の入力装置において、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果に基づいて、前記直線状部材が当該直線状部材の軸の周りを回転した回転角を算出する第一算出手段をさらに備えることを特徴とする入力装置。
[請求項5]
請求項4に記載の入力装置において、
前記第一算出手段は、前記直線状部材の前記軸に直交する平面で切断したときの断面である円弧の中心をO、前記直線状部材と前記接触装置の前記第一センサとが接触する領域のうち当該円弧上の一点をP、当該円弧上の点のうち、前記被接触体の前記表面と前記直線状部材との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面から最も離れた点を点Qとしたときに、∠QOPの大きさを前記直線状部材の前記回転角として算出することを特徴とする入力装置。
[請求項6]
請求項1〜5のいずれか一項に記載の接触装置において、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果に基づいて、前記直線状部材の前記先端部が前記被接触体の前記表面に付与した力の大きさを算出する第二算出手段をさらに備えることを特徴とする接触装置。
[請求項7]
請求項1〜6のいずれか一項に記載の入力装置において、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果に基づいて、前記被接触体の前記表面と前記直線状部材との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面と、前記直線状部材とがなす角度を算出する第三算出手段をさらに備えることを特徴とする入力装置。
[請求項8]
請求項4〜7のいずれか一項に記載の入力装置において、
前記接触装置は、前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果を含む第一情報を外部に送信する第一送信手段をさらに有することを特徴とする入力装置。
[請求項9]
直線状部材を有し、被接触体の表面に前記直線状部材の先端部を接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力を検出する第一センサと、前記付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出する第二センサとを、さらに有する接触装置と、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果に基づいて、前記直線状部材が当該直線状部材の軸の周りを回転した回転角を算出する第一算出手段と、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果に基づいて、前記直線状部材の前記先端部が前記被接触体の前記表面に付与した力の大きさを算出する第二算出手段と、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果に基づいて、前記被接触体の前記表面と前記直線状部材との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面と、前記直線状部材とがなす角度を算出する第三算出手段と、
を備える入力装置。
[請求項10]
請求項9に記載の入力装置において、
前記接触装置は、前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果の少なくとも一方の検出結果を含む第一情報を外部に送信する第一送信手段を、さらに有することを特徴とする入力装置。
[請求項11]
請求項9または10に記載の入力装置において、
前記第一算出手段、前記第二算出手段及び前記第三算出手段を有し、且つ、前記第一算出手段、前記第二算出手段及び前記第三算出手段のうち、少なくとも一つの算出手段によって算出した結果に基づいた描画効果を施して、表示装置の表示画面に図形を描画する描画効果付与手段を有する制御装置を、さらに備えることを特徴とする入力装置。
[請求項12]
請求項9または10に記載の入力装置において、
前記接触装置は、前記第一算出手段、前記第二算出手段及び前記第三算出手段のうち、少なくとも一つの算出手段をさらに有し、
前記接触装置の前記第一送信手段は、前記少なくとも一つの算出手段によって算出した算出結果を外部に送信することを特徴とする入力装置。
[請求項13]
請求項12に記載の入力装置において、
前記第一算出手段、前記第二算出手段及び前記第三算出手段のうち、少なくとも一つの算出手段によって算出した結果に基づいた描画効果を施して、表示装置の表示画面に図形を描画する描画効果付与手段を有する制御装置を、さらに備えることを特徴とする入力装置。
[請求項14]
請求項9〜13のいずれか一項に記載の入力装置において、
前記被接触体を有し、該被接触体の前記表面上における前記直線状部材の前記先端部による接触位置に対応した信号を外部に送信する被接触装置を、さらに備えることを特徴とする入力装置。
[請求項15]
請求項11または13に記載の入力装置において、
前記被接触体を有し、該被接触体の前記表面上における前記直線状部材の前記先端部による接触位置に対応した信号を外部に送信する被接触装置を、さらに備え、
前記制御装置の前記描画効果付与手段は、少なくとも一つの算出手段によって算出した結果に基づいた描画効果を施して、表示装置の表示画面における前記被接位置に対応した信号に対応する位置に、図形を描画することを特徴とする入力装置。
[請求項16]
直線状部材の先端部を被接触体の表面に接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力を検出し、該検出結果に基づいて、前記直線状部材が当該直線状部材の軸の周りを回転した回転角を算出することを特徴とする筆圧算出方法。
[請求項17]
直線状部材の先端部を被接触体の表面に接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力および前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出し、該検出結果に基づいて、前記直線状部材の前記先端部が前記被接触体の前記表面に付与した力の大きさを算出することを特徴とする筆圧算出方法。
[請求項18]
直線状部材の先端部を被接触体の表面に接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力および前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出し、該検出結果に基づいて、前記被接触体の前記表面と前記直線状部材との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面と、前記直線状部材とがなす角度を算出することを特徴とする筆圧算出方法。
【符号の説明】
【0045】
1 入力装置
2 接触装置
3 被接触装置
4 表示装置
5 制御装置
21 本体部
22 ペン先部
25 I/F(送信手段)
26 制御部(第一算出手段、第二算出手段、第三算出手段、送信手段)
31 タッチパネル部
32 I/F
33 制御部
51 I/F
52 制御部(描画効果付与手段)
211 把握部
212 先端部
213,214,215 隔壁
216,217 孔部
218 開口
221 直線状部材
222 第一センサ
222a,222b,222c,222d 第一センサ(平面方向センサ)
223 第二センサ(軸方向センサ)
A 直線状部材の先端部に付与された力
S タッチパネル部の表面
x 力Aの直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分
y 力Aの直線状部材の軸方向の成分
θ タッチパネル部の表面と直線状部材とがなす角度
φ 直線状部材が当該直線状部材の軸の周りを回転した回転角
−Tx 第一の力
−y 第二の力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線状部材を有し、被接触体の表面に前記直線状部材の先端部を接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力に対応した力を検出する接触装置を備える入力装置であって、
前記接触装置は、前記付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力を検出する第一センサと、前記付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出する第二センサとを、さらに有することを特徴とする入力装置。
【請求項2】
請求項1記載の入力装置において、
前記接触装置の前記第一センサは、前記直線状部材に働く回転トルクを検出する少なくとも3つの平面方向センサを含み、
前記少なくとも3つの平面方向センサが、前記直線状部材の側面のうち、少なくとも3つの領域に接触するように配置されていることを特徴とする入力装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の入力装置において、
前記接触装置の前記第二センサは、前記直線状部材に付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分を検出する軸方向センサを含み、
前記軸方向センサが、前記直線状部材の基端部に接触するように配置されていることを特徴とする入力装置。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の入力装置において、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果に基づいて、前記直線状部材が当該直線状部材の軸の周りを回転した回転角を算出する第一算出手段をさらに備えることを特徴とする入力装置。
【請求項5】
請求項4に記載の入力装置において、
前記第一算出手段は、前記直線状部材の前記軸に直交する平面で切断したときの断面である円弧の中心をO、前記直線状部材と前記接触装置の前記第一センサとが接触する領域のうち当該円弧上の一点をP、当該円弧上の点のうち、前記被接触体の前記表面と前記直線状部材との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面から最も離れた点を点Qとしたときに、∠QOPの大きさを前記直線状部材の前記回転角として算出することを特徴とする入力装置。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の接触装置において、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果に基づいて、前記直線状部材の前記先端部が前記被接触体の前記表面に付与した力の大きさを算出する第二算出手段をさらに備えることを特徴とする接触装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の入力装置において、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果に基づいて、前記被接触体の前記表面と前記直線状部材との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面と、前記直線状部材とがなす角度を算出する第三算出手段をさらに備えることを特徴とする入力装置。
【請求項8】
請求項4〜7のいずれか一項に記載の入力装置において、
前記接触装置は、前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果を含む第一情報を外部に送信する第一送信手段をさらに有することを特徴とする入力装置。
【請求項9】
直線状部材を有し、被接触体の表面に前記直線状部材の先端部を接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力を検出する第一センサと、前記付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出する第二センサとを、さらに有する接触装置と、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果に基づいて、前記直線状部材が当該直線状部材の軸の周りを回転した回転角を算出する第一算出手段と、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果に基づいて、前記直線状部材の前記先端部が前記被接触体の前記表面に付与した力の大きさを算出する第二算出手段と、
前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果に基づいて、前記被接触体の前記表面と前記直線状部材との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面と、前記直線状部材とがなす角度を算出する第三算出手段と、
を備える入力装置。
【請求項10】
請求項9に記載の入力装置において、
前記接触装置は、前記接触装置の前記第一センサによる第一検出結果及び前記接触装置の前記第二センサによる第二検出結果の少なくとも一方の検出結果を含む第一情報を外部に送信する第一送信手段を、さらに有することを特徴とする入力装置。
【請求項11】
請求項9または10に記載の入力装置において、
前記第一算出手段、前記第二算出手段及び前記第三算出手段を有し、且つ、前記第一算出手段、前記第二算出手段及び前記第三算出手段のうち、少なくとも一つの算出手段によって算出した結果に基づいた描画効果を施して、表示装置の表示画面に図形を描画する描画効果付与手段を有する制御装置を、さらに備えることを特徴とする入力装置。
【請求項12】
請求項9または10に記載の入力装置において、
前記接触装置は、前記第一算出手段、前記第二算出手段及び前記第三算出手段のうち、少なくとも一つの算出手段をさらに有し、
前記接触装置の前記第一送信手段は、前記少なくとも一つの算出手段によって算出した算出結果を外部に送信することを特徴とする入力装置。
【請求項13】
請求項12に記載の入力装置において、
前記第一算出手段、前記第二算出手段及び前記第三算出手段のうち、少なくとも一つの算出手段によって算出した結果に基づいた描画効果を施して、表示装置の表示画面に図形を描画する描画効果付与手段を有する制御装置を、さらに備えることを特徴とする入力装置。
【請求項14】
請求項9〜13のいずれか一項に記載の入力装置において、
前記被接触体を有し、該被接触体の前記表面上における前記直線状部材の前記先端部による接触位置に対応した信号を外部に送信する被接触装置を、さらに備えることを特徴とする入力装置。
【請求項15】
請求項11または13に記載の入力装置において、
前記被接触体を有し、該被接触体の前記表面上における前記直線状部材の前記先端部による接触位置に対応した信号を外部に送信する被接触装置を、さらに備え、
前記制御装置の前記描画効果付与手段は、少なくとも一つの算出手段によって算出した結果に基づいた描画効果を施して、表示装置の表示画面における前記被接位置に対応した信号に対応する位置に、図形を描画することを特徴とする入力装置。
【請求項16】
直線状部材の先端部を被接触体の表面に接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力を検出し、該検出結果に基づいて、前記直線状部材が当該直線状部材の軸の周りを回転した回転角を算出することを特徴とする筆圧算出方法。
【請求項17】
直線状部材の先端部を被接触体の表面に接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力および前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出し、該検出結果に基づいて、前記直線状部材の前記先端部が前記被接触体の前記表面に付与した力の大きさを算出することを特徴とする筆圧算出方法。
【請求項18】
直線状部材の先端部を被接触体の表面に接触させたときに、前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の軸方向に対して直交する平面方向の成分に対応した第一の力および前記直線状部材の前記先端部に付与された力の前記直線状部材の前記軸方向の成分に対応した第二の力を検出し、該検出結果に基づいて、前記被接触体の前記表面と前記直線状部材との接触点を通り且つ前記被接触体の前記表面に接する平面と、前記直線状部材とがなす角度を算出することを特徴とする筆圧算出方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−208577(P2012−208577A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−71982(P2011−71982)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】