説明

入退室管理システム、管理サーバおよび認証装置制御方法

【課題】入退室管理システムにおいて、小規模な設備で、消費電力を低減するための技術を提供する。
【解決手段】本発明の入退室管理システムは、管理エリアへの入室のための利用者の認証の情報を取得する、入室用認証装置と、外部からの要求に応じて再起動のために必要なデバイスを除く一部のデバイスに対する電源供給を停止させるスリープ状態と全てのデバイスに電源供給する通常状態とを切り替えており、通常状態では、管理エリアからの退室のための利用者の認証の情報を取得する、退室用認証装置と、管理エリアから全利用者がいなくなると、通常状態からスリープ状態に移行するように退室用認証装置に要求し、管理エリアに一人目の利用者が入室すると、スリープ状態から通常状態に移行するように退室用認証装置に要求する、管理サーバを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入退室管理システムで使用される認証装置の供給電力の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
頻繁に発生する情報漏えい問題に対する対策として、オフィスや工場などへの人の出入りを管理する入退室管理システムが広く導入されている。入退室管理システムでは、入退室する人を所定の方法で認証することにより、高度なセキュリティ性を維持する。例えば、非接触型カードは、利用者が容易に使用することができる上に、磨耗や破損のおそれがなく耐久性にも優れているため、最も主流な認証手段として使用されている。
【0003】
非接触カードを読み込むために、非接触カードリーダが用いられる。非接触カードリーダは非接触カードを検出するためには無線電波を発する必要がある。しかし、いつ非接触カードがかざされても検出できるように、常に起動状態にあり、無線電波を発し続けることにすると、消費電力の無駄が大きくなってしまうという問題がある。
【0004】
特許文献1では、非接触カードリーダライタ装置と、その非接触カードリーダライタ装置と通信可能な制御端末とを備え、非接触カードリーダライタ装置に非接触カードが近接したことを検出するための検出センサを設けて、制御端末が非接触カードリーダライタ装置の電源を制御する方法が提案されている。特許文献1では、制御端末は、検出センサによって非接触カードが近接したことを検出されると、非接触カードリーダライタ装置の電源をオンにする。非接触カードリーダライタ装置が非接触カードからID(Identification)番号を読み取ると、制御端末は、非接触カードリーダライタ装置の電源をオフにする。これにより、非接触カードに必要以上に電力が供給されることなく、非接触カードのICチップ等の発熱が抑制され、非接触カードリーダライタ装置に非接触カードを長時間かざしていた場合でもICチップ等が破壊されることを抑止することができる。
【0005】
また、特許文献1の技術を用いることにより、非接触カードリーダライタ装置自体が消費する電力も低減することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−140966号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した特許文献1は、非接触カードのICチップ等が破壊されるのを抑止することを主目的としているため、非接触カードの近接に基づいて非接触カードリーダライタ装置の電源を制御する。しかし、そのような破壊を防止するための制御によって消費電力の低減も同時に達成されるとは限らず、特許文献1に開示された方法が、入退室管理システムにおける認証装置の電力消費を低減するための最適な制御方法とはならない場合があった。
【0008】
本発明の目的は、入退室管理システムにおいて、最適に消費電力を低減するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の入退室管理システムは、利用者の入退室を管理する管理エリアの入り口に設置され、該管理エリアへの利用者の入室のための認証に必要な情報を取得する、入室用認証装置と、前記管理エリアの出口に設置され、外部からの要求に応じて、再起動のために必要なデバイスを除く一部のデバイスに対する電源供給を停止させるスリープ状態と、全てのデバイスに電源供給する通常状態とを切り替えており、通常状態では、該管理エリアからの利用者の退室のための認証に必要な情報を取得する、退室用認証装置と、前記入室用認証装置あるいは前記退室用認証装置から前記認証に必要な情報を取得し、該情報に基づいて前記管理エリアの在室状態を管理し、該管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行すると、通常状態からスリープ状態に移行するように前記退室用認証装置に要求し、該管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行すると、スリープ状態から通常状態に移行するように前記退室用認証装置に要求する、管理サーバを有する。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本発明の認証装置制御方法は、利用者の入退室を管理する管理エリアの入り口に設置されている入室用認証装置が、前記管理エリアへの利用者の入室のための認証に必要な情報を取得し、前記管理エリアの出口に設置されている退室用認証装置が、該管理エリアからの利用者の退室のための認証に必要な情報を取得し、管理サーバが、前記入室用認証装置あるいは前記退室用認証装置から前記認証に必要な情報を取得し、前記認証に必要な情報に基づいて前記管理エリアの在室状態を管理し、前記管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行すると、前記退室用認証装置を全てのデバイスに電源供給する通常状態から再起動のために必要なデバイスを除く一部のデバイスに対する電源供給を停止させるスリープ状態に移行させ、前記管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行すると、前記退室用認証装置をスリープ状態から通常状態に移行させる。
【0011】
また、上記目的を達成するために、本発明の管理サーバは、利用者の入退室を管理する管理エリアの入り口に設置され、該管理エリアへの利用者の入室のための認証に必要な情報を取得する、入室用認証装置と、前記管理エリアの出口に設置され、該管理エリアからの利用者の退室のための認証に必要な情報を取得する、退室用認証装置と、を有する入退室管理システムで用いられる管理サーバであって、前記入室用認証装置あるいは前記退室用認証装置から前記認証に必要な情報を取得する、認証部と、前記認証に必要な情報に基づいて前記管理エリアの在室状態を管理し、前記管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行すると、前記退室用認証装置を全てのデバイスに電源供給する通常状態から再起動のために必要なデバイスを除く一部のデバイスに対する電源供給を停止させるスリープ状態に移行させ、前記管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行すると、前記退室用認証装置をスリープ状態から通常状態に移行させる、起動指示部を有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、入退室管理システムにおいて、最適に消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態の入退室管理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】第1の実施の形態の退室用カードリーダ3の構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態の管理サーバ1の構成を示すブロック図である。
【図4】図3に示した管理サーバ1が入室用カードリーダ2あるいは退室用カードリーダ3から認証要求を受信したときの処理を示すフローチャートである。
【図5】図1に示した管理エリアに利用者が存在しない状態から、利用者が入室し、さらに退室したときの、管理サーバ1と入室用カードリーダ2と退室用カードリーダ3との間のシーケンスを示す図である。
【図6】第2の実施の形態の入退室管理システムの構成を示すブロック図である。
【図7】第2の実施の形態の管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図8】図6に示した管理サーバ1が入室用赤外線センサ4あるいは退室用赤外線センサ5から検知情報を受信したときの処理を示すフローチャートである。
【図9】図6に示した入室用カードリーダ2がスリープ状態から利用者の認証をするときの、管理サーバ1と入室用カードリーダ2と入室用赤外線センサ4との間のシーケンスを示す図である。
【図10】第3の実施の形態の管理サーバの構成を示すブロック図である。
【図11】第3の実施の形態の退室用カードリーダの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に本発明について図面を参照して詳細に説明する。
【0015】
(第1の実施の形態)
本発明の入退室管理システムでは、利用者の在室状態を管理する管理サーバが、その在室状態に応じて退室用の認証装置の電源供給を制御する。管理サーバは、在室状態を管理する管理エリアに一人も入室していない場合、退室用の認証装置に、再起動のために必要なデバイスを除く一部のデバイスに対する電源供給を停止させる。そして、管理サーバは、管理エリアに新たに人が入室すると、電源供給を停止させていたデバイスへの電源供給を再開させる。
【0016】
図1は第1の実施の形態の入退室管理システムの構成を示すブロック図である。
【0017】
図1に示すように、入退室管理システムは、管理サーバ1、入室用カードリーダ2、退室用カードリーダ3、扉6および電気錠7を有する。
【0018】
入退室管理システムが利用者の入退室を管理する管理エリアの入り口には扉6が設置される。扉6には、電気錠7が備え付けられ、扉6は、電気錠7により開閉が制限される。
【0019】
電気錠7は、扉6を施錠あるいは解錠するための錠である。電気錠7には、入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3が接続され、電気錠7の施錠および解錠は、入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3によって制御される。
【0020】
入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3は、管理エリアへの利用者の入退室のための認証に必要な情報を取得する認証装置である。入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3は、利用者によって非接触カードがかざされると、その非接触カードに割り当てられたIDなどの情報を取得する。入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3は、ネットワークを介して管理サーバ1と接続し、非接触カードから取得した情報を管理サーバ1に送信する。
【0021】
管理サーバ1は、入室用カードリーダ2あるいは退室用カードリーダ3から受信した情報に基づいて利用者の認証を行うコンピュータである。
【0022】
まず、本実施形態の入退室管理システムの概略の動作について説明する。
【0023】
利用者は、管理エリアに入退室するとき、入室用カードリーダ2あるいは退室用カードリーダ3に非接触カードをかざす。入室用カードリーダ2あるいは退室用カードリーダ3は、利用者によってかざされた非接触カードからその非接触カードに割り当てられた情報を取得し、管理サーバ1に送信する。管理サーバ1は、入室用カードリーダ2あるいは退室用カードリーダ3から取得した情報に基づいて利用者の認証を行い、非接触カードに割り当てられた情報の送信元であるカードリーダに認証結果を送信する。入室用カードリーダ2あるいは退室用カードリーダ3は、管理サーバ1から取得した認証結果に基づいて、電気錠7を解錠する。これにより、利用者は、扉6を開けて入退室することができる。
【0024】
以下、入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3の構成について説明する。
【0025】
入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3の構成は、それぞれ同じである。以下、代表して退室用カードリーダ3の構成について説明する。
【0026】
図2は第1の実施の形態の退室用カードリーダ3の構成を示すブロック図である。
【0027】
図2に示すように、退室用カードリーダ3は、カード制御部21、電気錠制御部22、ネットワークアダプタ23およびモード制御部24を有する。
【0028】
カード制御部21は、利用者によってかざされた非接触カードと無線通信を行い、その非接触カードに記録されたIDなどの情報を取得する。カード制御部21は、非接触カードをかざした利用者の入退室のための認証の依頼を示す認証要求を、ネットワークアダプタ23を介して管理サーバ1に送信する。尚、認証要求には、利用者によってかざされた非接触カードに記録されたIDなどの情報が含まれる。
【0029】
電気錠制御部22は、認証要求に対する認証結果を、ネットワークアダプタ23を介して管理サーバ1から受信する。電気錠制御部24は、受信した認証結果に基づいて電気錠7の施解錠を制御する。
【0030】
モード制御部22は、ネットワークアダプタ23を介して管理サーバ1から起動指示あるいは停止指示を受信する。モード制御部22は、通常状態で動作しているときに管理サーバ1から停止指示を受信すると、退室用カードリーダ3のネットワークアダプタ23およびモード制御部24以外への電源供給を停止し、低消費電力モードで動作する(以降、ネットワークアダプタ23およびモード制御部24以外への電源供給を停止した低消費電力モードで動作する状態をスリープ状態と称する)。
【0031】
また、モード制御部22は、スリープ状態で動作しているときに管理サーバ1から起動指示を受信すると、退室用カードリーダ3のネットワークアダプタ23およびモード制御部24以外への電源供給を再開し、退室用カードリーダ3を通常状態で動作させる。退室用カードリーダ3は、通常状態になると、カード制御部21が非接触カードを検出するための電波を放出し、利用者によって非接触カードがかざされるまで待機する。
【0032】
尚、起動指示および停止指示のためのコマンドとして、サーバ1と入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3との間で独自にインタフェースを規定してもよいし、起動指示のためのコマンドとして、WOL(Wake On Lan)に対応したマジックパケットを用いてもよい。
【0033】
ネットワークアダプタ23は、ネットワークを介して管理サーバ1と通信するための制御を行う。
【0034】
尚、モード制御部22は、ネットワークアダプタ23に含まれてもよい。また、管理サーバ1から退室用カードリーダ3に通知される起動指示のためのコマンドとして、WOLに対応したマジックパケットが用いられる場合、ネットワークアダプタおよびネットワークアダプタが有するPHY(Physical Layer)チップは、WOL機能を有するものが用いられる。
【0035】
以下、管理サーバ1の構成について説明する。
【0036】
図3は第1の実施の形態の管理サーバ1の構成を示すブロック図である。
【0037】
図3に示すように、管理サーバ1は、認証部11、起動指示部12およびネットワークアダプタ13を有する。
【0038】
認証部11は、利用者によって非接触カードがかざされた、入室用カードリーダ2あるいは退室用カードリーダ3から、その利用者の入退室のための認証の依頼を示す認証要求を受信する。尚、認証要求には、利用者によってかざされた非接触カードに記録されたIDなどの情報が含まれる。
【0039】
認証部11は、認証要求を受信すると、その認証要求に含まれる情報の認証を行い、その認証結果を、ネットワークアダプタ13を介して、認証要求を送信したカードリーダに送信する。また、認証部11は、認証結果を、起動指示部12にも送信する。
【0040】
起動指示部12は、認証部11から認証結果を受信すると、その認証結果に応じて、退室用カードリーダ3を通常状態にするか、スリープ状態にするかを判別する。起動指示部12は、判別した結果に基づいて、ネットワークアダプタ13を介して退室用カードリーダ3に起動指示あるいは停止指示を送信する。
【0041】
ネットワークアダプタ13は、ネットワークを介して入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3と通信するための制御を行う。
【0042】
次に図3に示した管理サーバ1が入室用カードリーダ2あるいは退室用カードリーダ3から認証要求を受信したときの処理について説明する。
【0043】
図4は図3に示した管理サーバ1が入室用カードリーダ2あるいは退室用カードリーダ3から認証要求を受信したときの処理を示すフローチャートである。
【0044】
管理サーバ1の認証部11は、入室用カードリーダ2あるいは退室用カードリーダ3から認証要求を受信するまで待機する(ステップS1)。
【0045】
認証部11は、認証要求を受信すると、受信した認証要求に含まれる情報に基づいて、カードリーダに非接触カードをかざした利用者の認証を行う(ステップS2)。尚、入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3が管理する管理エリアに入退室できる利用者は、予め管理サーバ1に設定される。
【0046】
受信した認証要求に含まれる情報の認証に失敗した場合、認証部11は、その旨を、認証要求を送信したカードリーダに通知し、ステップS1に移行し、再度、認証要求を受信するまで待機する。
【0047】
一方、受信した認証要求に含まれる情報の認証に成功した場合、認証部11は、その旨を、認証要求を送信したカードリーダに通知しつつ、さらに、その旨を起動指示部12にも通知する。
【0048】
認証部11から認証結果を受信すると、起動指示部12は、その認証の前後における管理エリアの在室状態を判別する。
【0049】
起動指示部12は、まず、その認証により管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行したか否かを判別する(ステップS3)。
【0050】
その認証により管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行した場合、起動指示部12は、退室用カードリーダ3に起動指示を送信する(ステップS4)。
【0051】
一方、その認証により管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行していない場合、起動指示部12は、その認証により管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行したか否かを判別する(ステップS5)。その認証により管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行した場合、起動指示部12は、退室用カードリーダ3に停止指示を送信する(ステップS6)。
【0052】
起動指示部12は、入退室を認証した管理エリアの在室状態の判別処理を完了すると、ステップS1に移行し、認証部11に、再度、認証要求を受信するまで待機させる。
【0053】
次に図1に示した管理エリアに利用者が存在しない状態から、利用者が入室し、さらに退室したときの処理について説明する。
【0054】
図5は図1に示した管理エリアに利用者が存在しない状態から、利用者が入室し、さらに退室したときの、管理サーバ1と入室用カードリーダ2と退室用カードリーダ3との間のシーケンスを示す図である。
【0055】
まず、管理エリアには利用者が存在せず、入室用カードリーダ2は通常状態、退室用カードリーダ3はスリープ状態になっている。このとき、利用者が入室のために非接触カードを入室用カードリーダ2にかざすと、入室用カードリーダ2は、かざされた非接触カードに記録された情報を取得する。そして、入室用カードリーダ2は、取得した情報を含む認証要求を管理サーバ1に送信する(ステップS11)。
【0056】
管理サーバ1は、認証要求を受信すると、受信した認証要求に含まれる情報と、管理サーバ1に予め設定された管理エリアに入退室できる利用者の情報とを照合し、入室用カードリーダ2に非接触カードをかざした利用者の認証を行う。受信した認証要求に含まれる情報の認証に成功すると、管理サーバ1は、認証に成功した旨を、入室用カードリーダ2に通知する(ステップS12)。
【0057】
管理サーバ1から認証に成功した旨を受信すると、入室用カードリーダ2は、電気錠7を解錠する。これにより、利用者は、管理エリアに入室することができるようになる。
【0058】
管理サーバ1は、認証に成功した旨を、入室用カードリーダ2に通知すると、続いて、その認証の前後における管理エリアの在室状態を判別する(ステップS13)。その認証により管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行したので、管理サーバ1は、退室用カードリーダ3に起動指示を送信する(ステップS14)。
【0059】
管理サーバ1から起動指示を受信すると、退室用カードリーダ3は、ネットワークアダプタ23およびモード制御部24以外へ電源を供給し、通常状態に移行する(ステップS15)。
【0060】
退室用カードリーダ3は、通常状態になると、非接触カードを検出するための電波を放出し、非接触カードがかざされるまで待機する。その後、管理エリアに入室した利用者が退室のために非接触カードを退室用カードリーダ3にかざすと、退室用カードリーダ3は、かざされた非接触カードに記録された情報を取得する。そして、退室用カードリーダ3は、取得した情報を含む認証要求を管理サーバ1に送信する(ステップS16)。
【0061】
管理サーバ1は、認証要求を受信すると、受信した認証要求に含まれる情報と、管理サーバ1に予め設定された管理エリアに入退室できる利用者の情報とを照合し、退室用カードリーダ3に非接触カードをかざした利用者の認証を行う。受信した認証要求に含まれる情報の認証に成功すると、管理サーバ1は、認証に成功した旨を、退室用カードリーダ3に通知する(ステップS17)。
【0062】
管理サーバ1から認証に成功した旨を受信すると、退室用カードリーダ3は、電気錠7を解錠する。これにより、利用者は、管理エリアから退室することができるようになる。
【0063】
管理サーバ1は、認証に成功した旨を、退室用カードリーダ3に通知すると、続いて、その認証の前後における管理エリアの在室状態を判別する(ステップS18)。その認証により管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行したので、管理サーバ1は、退室用カードリーダ3に停止指示を送信する(ステップS19)。
【0064】
管理サーバ1から停止指示を受信すると、退室用カードリーダ3は、ネットワークアダプタ23およびモード制御部24以外への電源供給を停止し、スリープ状態に移行する(ステップS20)。
【0065】
以上説明したように、本実施形態によれば、退室用カードリーダは、使用されないときはスリープ状態となって消費電力を低減し、認証される可能性があるときのみ動作するように制御される。これにより、入退室管理システムにおいて、最適に消費電力を低減することができる。
【0066】
尚、本実施の形態では、1つの管理エリアに対して入室用カードリーダと退室用カードリーダが1台ずつ設置される例を示したが、入退室管理システムの構成は、これに限定されるものではない。例えば、1つの管理エリアに対して複数の扉が設置され、それぞれの扉に入室用カードリーダと退室用カードリーダが設置される構成としてもよい。
【0067】
このとき、管理サーバは、利用者がいずれかの扉から入室し、管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行すれば、全ての退室用カードリーダに起動指示を送信する。また、管理サーバは、利用者がいずれかの扉から退室し、管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行すれば、全ての退室用カードリーダに停止指示を送信する。
【0068】
これにより、1つの管理エリアに対して複数の扉が設置される構成のときでも、各退室用カードリーダの供給電力を適切に制御することができる。
【0069】
また、本実施の形態では、管理サーバが利用者の入退室のための認証を行う例を示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、入室用カードリーダあるいは退室用カードリーダが利用者の入退室のための認証を行うようにしてもよい。
【0070】
また、本実施の形態では、入退室管理システムで使用される認証装置として、非接触型のカードリーダを用いる例を示したが、本発明は、これに限定されるものではなく、認証装置として磁気カードリーダや生体認証装置等を用いてもよい。
【0071】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、管理エリアの在室状況に応じて、退室用カードリーダの動作モードを制御することにより低消費電力化を図る例を示した。第1の実施の形態の構成に利用者を検知するための赤外線センサを追加することにより、さらに効率よく低消費電力化を実現できる。第2の実施の形態では、第1の実施の形態の構成に赤外線センサを追加する例を示す。
【0072】
図6は第2の実施の形態の入退室管理システムの構成を示すブロック図である。
【0073】
図6に示すように、第2の実施の形態の入退室管理システムは、第1の実施の形態の入退室管理システムの構成に加えて、入室用赤外線センサ4および退室用赤外線センサ5を有する。
【0074】
入室用赤外線センサ4および退室用赤外線センサ5は、それぞれ、入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3の近辺に設置され、管理サーバ1と接続される。尚、管理サーバ1と接続するインタフェースの例としては、RS−232C(Recommended Standard 232 version C)やRS−485(Recommended Standard 485)などのシリアル通信のインタフェースがある。
【0075】
入室用赤外線センサ4および退室用赤外線センサ5は、入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3の近傍に設置され、各カードリーダ付近に利用者が存在するか否かを監視する。入室用赤外線センサ4および退室用赤外線センサ5は、監視する範囲内に利用者が存在することを検知すると、検知情報として管理サーバ1に通知する。
【0076】
図7は第2の実施の形態の管理サーバの構成を示すブロック図である。
【0077】
図7に示すように、第2の実施の形態の管理サーバは、第1の実施の形態の管理サーバの構成に加えて、赤外線センサアクセス部14を有する。
【0078】
赤外線センサアクセス部14は、入室用赤外線センサ4および退室用赤外線センサ5と接続し、それぞれの赤外線センサが検知した検知情報を取得する。そして、赤外線センサアクセス部14は、取得した検知情報を起動指示部12に通知する。
【0079】
起動指示部12は、赤外線センサアクセス部14から受信した検知情報に基づいて、入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3を通常状態にするか否かを判別する。起動指示部12は、判別した結果に基づいて、ネットワークアダプタ13を介して入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3に起動指示を送信する。
【0080】
入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3の構成は、第1の実施の形態の入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3の構成と基本的に同じである。
【0081】
但し、入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3のモード制御部は、通常状態のときに非接触カードが検出されない時間が所定時間以上続いたら、ネットワークアダプタおよびモード制御部以外への電源供給を停止し、スリープ状態に移行する。
【0082】
次に図6に示した管理サーバ1が入室用赤外線センサ4あるいは退室用赤外線センサ5から検知情報を受信したときの処理について説明する。
【0083】
図8は図6に示した管理サーバ1が入室用赤外線センサ4あるいは退室用赤外線センサ5から検知情報を受信したときの処理を示すフローチャートである。
【0084】
管理サーバ1の起動指示部12は、入室用赤外線センサ4あるいは退室用赤外線センサ5から検知情報を受信するまで待機する(ステップS21)。
【0085】
起動指示部12は、入室用赤外線センサ4あるいは退室用赤外線センサ5から検知情報を受信すると、まず、それぞれの赤外線センサが監視するカードリーダがスリープ状態であるか否かを確認する(ステップS22)。
【0086】
それぞれの赤外線センサが監視するカードリーダが通常状態である場合、改めて起動する必要がないので、起動指示部12は、ステップS21に移行し、再度、検知情報を受信するまで待機する。
【0087】
一方、それぞれの赤外線センサが監視するカードリーダがスリープ状態である場合、起動指示部12は、そのカードリーダに起動指示を送信する(ステップS23)。起動指示部12は、起動指示を送信すると、ステップS21に移行し、再度、検知情報を受信するまで待機する。
【0088】
次に図6に示した入室用カードリーダ2がスリープ状態から利用者の認証をするときの処理について説明する。
【0089】
図9は図6に示した入室用カードリーダ2がスリープ状態から利用者の認証をするときの、管理サーバ1と入室用カードリーダ2と入室用赤外線センサ4との間のシーケンスを示す図である。
【0090】
まず、入室用カードリーダ2は、非接触カードが検出されない時間が所定時間以上続いており、スリープ状態になっている。このとき、利用者が管理エリアに入室するために入室用カードリーダ2に近づくと、入室用赤外線センサ4は、その利用者が入室用カードリーダ2に近づいたことを検知し、検知情報として管理サーバ1に通知する(ステップS31)。
【0091】
管理サーバ1は、入室用赤外線センサ4から検知情報を取得すると、まず、入室用カードリーダ2がスリープ状態であるか否かを判別する(ステップS32)。現在、入室用カードリーダ2はスリープ状態であるので、管理サーバ1は、入室用カードリーダ2に起動指示を送信する(ステップS33)。
【0092】
管理サーバ1から起動指示を受信すると、入室用カードリーダ2は、ネットワークアダプタおよびモード制御部以外へ電源を供給し、通常状態に移行する(ステップS34)。
【0093】
入室用カードリーダ2は、通常状態になると、非接触カードを検出するための電波を放出し、非接触カードがかざされるまで待機する。その後、利用者が入室のために非接触カードを入室用カードリーダ2にかざすと、入室用カードリーダ2は、かざされた非接触カードに記録された情報を取得する。そして、入室用カードリーダ2は、取得した情報を含む認証要求を管理サーバ1に送信する(ステップS35)。
【0094】
管理サーバ1は、認証要求を受信すると、受信した認証要求に含まれる情報と、管理サーバ1に予め設定された管理エリアに入退室できる利用者の情報とを照合し、入室用カードリーダ2に非接触カードをかざした利用者の認証を行う。受信した認証要求に含まれる情報の認証に成功すると、管理サーバ1は、認証に成功した旨を、入室用カードリーダ2に通知する(ステップS36)。
【0095】
尚、入室用カードリーダ2は、通常状態に移行すると、自身が使用されているか否かを判別するために、非接触カードが検出されていない時間を監視する。入室用カードリーダ2は、通常状態のときに非接触カードが検出されない時間が所定時間以上続いたと判別すると(ステップS37)、管理サーバ1にスリープ状態に移行する旨を示す停止通知を送信する(ステップS38)。そして、入室用カードリーダ2は、ネットワークアダプタおよびモード制御部以外への電源供給を停止し、スリープ状態に移行する(ステップS39)。
【0096】
退室用カードリーダ3の処理も入室用カードリーダ2の処理と基本的に同様の処理となる。
【0097】
まず、退室用カードリーダ3は、非接触カードが検出されない時間が所定時間以上続いており、スリープ状態になっている。このとき、利用者が管理エリアから退室するために退室用カードリーダ3に近づくと、退室用赤外線センサ5は、その利用者が退室用カードリーダ3に近づいたことを検知し、検知情報として管理サーバ1に通知する。
【0098】
管理サーバ1は、退室用赤外線センサ5から検知情報を取得すると、まず、退室用カードリーダ3がスリープ状態であるか否かを判別する。退室用カードリーダ3がスリープ状態である場合、管理サーバ1は、さらに、管理エリアに利用者が存在するか否かを判別する。
【0099】
管理エリアに利用者が存在する場合、管理サーバ1は、退室用カードリーダ3に起動指示を送信する。
【0100】
一方、管理エリアに利用者が存在しない場合、管理サーバ1は、不法侵入者が在室しているか、あるいは、赤外線センサの誤検知であったと判別して、退室用カードリーダ3に起動指示を送信しない。
【0101】
尚、管理エリアに利用者が存在しないと判別した場合であっても、利用者が認証を失敗したにもかかわらず共連れ等により誤って入室してしまった状況を想定して、退室用カードリーダ3に起動指示を送信するようにしてもよい。
【0102】
管理サーバ1から起動指示を受信すると、退室用カードリーダ3は、ネットワークアダプタおよびモード制御部以外へ電源を供給し、通常状態に移行する。
【0103】
退室用カードリーダ3が通常状態に移行してからの処理は、入室用カードリーダ2の処理と同じであるため、説明を省略する。
【0104】
以上説明したように、本実施形態によれば、入室用赤外線センサを入室用カードリーダの近傍に設置し、入室用カードリーダ付近に利用者が存在するか否かを監視する。これにより、入室用カードリーダ付近に利用者がいないときには入室用カードリーダをスリープ状態にしておき、利用者が近づいたら入室用カードリーダを通常状態にできるので、入室用カードリーダの消費電力を最適に低減することができる。
【0105】
また、本実施形態によれば、退室用赤外線センサを退室用カードリーダの近傍に設置し、退室用カードリーダ付近に利用者が存在するか否かを監視する。これにより、管理エリアに利用者が存在する場合でも、退室用カードリーダ付近に利用者がいないときには退室用カードリーダをスリープ状態とすることができるので、退室用カードリーダの消費電力を第1の実施の形態よりさらに低減することができる。
【0106】
また、退室用赤外線センサによって何者かを検知したときに、その管理エリアに利用者が存在しないと判別した場合、入退室管理システムの運用に応じて、退室用カードリーダを通常状態に移行させるようにしてもよいし、移行させないようにしてもよい。管理エリアに利用者が存在しないと判別した場合、退室用カードリーダを通常状態に移行させないことにより、退室用赤外線センサの誤検知によって退室用カードリーダを誤って動作させることを抑止できるし、さらに、不法侵入者の退室を防止できる。逆に、管理エリアに利用者が存在しないと判別した場合であっても、退室用カードリーダを通常状態に移行させることにより、利用者が認証を失敗したにもかかわらず共連れ等により誤って入室してしまった場合でも退室できるようにユーザフレンドリな動作をすることができる。
【0107】
(第3の実施の形態)
第1の実施の形態および第2の実施の形態の管理サーバおよびカードリーダの処理はソフトウェアプログラムによって実現されても良い。特に、管理サーバは、コンピュータがソフトウェアプログラムを実行することによって実現することができる。
【0108】
図10は第3の実施の形態の管理サーバの構成を示すブロック図である。
【0109】
図10に示すように、第3の実施の形態の管理サーバ1は、CPU15と、主記憶装置16と、補助記憶装置17と、ネットワークアダプタ13と、赤外線センサアクセス部14とを備え、それらが内部バス18を介して接続される。
【0110】
補助記憶装置17には、第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態の管理サーバの機能を実現するためのプログラムが記録される。補助記憶装置17に記録されたプログラムはCPU15によって主記憶装置16に読み込まれる。CPU15は主記憶装置16に読み込んだプログラムにしたがって処理を実行する。なお、補助記憶装置17は、磁気ディスク、半導体メモリ、光ディスクあるいはその他の記録媒体であってもよい。
【0111】
入室用カードリーダ2および退室用カードリーダ3の構成は、それぞれ同じである。以下、代表して退室用カードリーダ3の構成について説明する。
【0112】
図11は第3の実施の形態の退室用カードリーダの構成を示すブロック図である。
【0113】
図11に示すように、第3の実施の形態の退室用カードリーダ3は、CPU25と、主記憶装置26と、補助記憶装置27と、ネットワークアダプタ23と、カードアクセス部28と、電気錠アクセス部29とを備え、それらが内部バス30を介して接続される。
【0114】
カードアクセス部28は、非接触カードとの無線通信を行うデバイスであり、電気錠アクセス部29は、電気錠と通信を行うデバイスである。
【0115】
補助記憶装置27には、第1の実施の形態あるいは第2の実施の形態の退室用カードリーダの機能を実現するためのプログラムが記録される。補助記憶装置27に記録されたプログラムはCPU25によって主記憶装置26に読み込まれる。CPU25は主記憶装置26に読み込んだプログラムにしたがって処理を実行する。なお、補助記憶装置27は、磁気ディスク、半導体メモリ、光ディスクあるいはその他の記録媒体であってもよい。
【符号の説明】
【0116】
1 管理サーバ
2 入室用カードリーダ
3 退室用カードリーダ
4 入室用赤外線センサ
5 退室用赤外線センサ
6 扉
7 電気錠
11 認証部
12 起動指示部
13 ネットワークアダプタ
14 赤外線アクセス部
15 CPU
16 主記憶装置
17 補助記憶装置
18 内部バス
21 カード制御部
22 電気錠制御部
23 ネットワークアダプタ
24 モード制御部
25 CPU
26 主記憶装置
27 補助記憶装置
28 カードアクセス部
29 電気錠アクセス部
30 内部バス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者の入退室を管理する管理エリアの入り口に設置され、該管理エリアへの利用者の入室のための認証に必要な情報を取得する、入室用認証装置と、
前記管理エリアの出口に設置され、外部からの要求に応じて、再起動のために必要なデバイスを除く一部のデバイスに対する電源供給を停止させるスリープ状態と、全てのデバイスに電源供給する通常状態とを切り替えており、通常状態では、該管理エリアからの利用者の退室のための認証に必要な情報を取得する、退室用認証装置と、
前記入室用認証装置あるいは前記退室用認証装置から前記認証に必要な情報を取得し、該情報に基づいて前記管理エリアの在室状態を管理し、該管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行すると、通常状態からスリープ状態に移行するように前記退室用認証装置に要求し、該管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行すると、スリープ状態から通常状態に移行するように前記退室用認証装置に要求する、管理サーバと、
を有する入退室管理システム。
【請求項2】
前記入室用認証装置の近傍に設置され、利用者を検知すると、前記管理サーバにその旨を通知する、入室用赤外線センサをさらに有し、
前記入室用認証装置は、前記認証に必要な情報を取得する動作を行わない時間が所定時間以上続いたら自らスリープ状態に移行し、外部からの要求に応じて、スリープ状態から通常状態に移行し、
前記管理サーバは、前記入室用赤外線センサから利用者の検知を通知されると、スリープ状態から通常状態に移行するように前記入室用認証装置に要求する、
請求項1に記載の入退室管理システム。
【請求項3】
前記退室用認証装置の近傍に設置され、利用者を検知すると、前記管理サーバにその旨を通知する、退室用赤外線センサをさらに有し、
前記退室用認証装置は、前記認証に必要な情報を取得する動作を行わない時間が所定時間以上続いたら自らスリープ状態に移行し、
前記管理サーバは、前記退室用赤外線センサから利用者の検知を通知されると、スリープ状態から通常状態に移行するように前記退室用認証装置に要求する、
請求項1または2に記載の入退室管理システム。
【請求項4】
前記管理サーバは、前記退室用赤外線センサから利用者の検知を通知されたとき、前記在室状態上、前記管理エリアに利用者が存在する場合に限り、スリープ状態から通常状態に移行するように前記退室用認証装置に要求する、
請求項3に記載の入退室管理システム。
【請求項5】
前記管理エリアに複数の退室用認証装置が設置され、
前記管理サーバは、前記管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行すると、通常状態からスリープ状態に移行するように全ての前記退室用認証装置に要求し、該管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行すると、スリープ状態から通常状態に移行するように全ての前記退室用認証装置に要求する、請求項1から4のいずれか1項に記載の入退室管理システム。
【請求項6】
前記入室用認証装置および前記退室用認証装置は、非接触カードリーダを備え、前記認証に必要な情報を非接触カードから取得する、請求項1から5のいずれか1項に記載の入退室管理システム。
【請求項7】
前記スリープ状態から通常状態への移行の要求は、Wake On LANを実施するためのマジックパケットを送信することにより行われる、請求項1から6のいずれか1項に記載の入退室管理システム。
【請求項8】
利用者の入退室を管理する管理エリアの入り口に設置されている入室用認証装置が、前記管理エリアへの利用者の入室のための認証に必要な情報を取得し、
前記管理エリアの出口に設置されている退室用認証装置が、該管理エリアからの利用者の退室のための認証に必要な情報を取得し、
管理サーバが、
前記入室用認証装置あるいは前記退室用認証装置から前記認証に必要な情報を取得し、
前記認証に必要な情報に基づいて前記管理エリアの在室状態を管理し、
前記管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行すると、前記退室用認証装置を全てのデバイスに電源供給する通常状態から再起動のために必要なデバイスを除く一部のデバイスに対する電源供給を停止させるスリープ状態に移行させ、
前記管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行すると、前記退室用認証装置をスリープ状態から通常状態に移行させる、
認証装置制御方法。
【請求項9】
入室用赤外線センサが、前記入室用認証装置の近傍に設置され、
前記入室用認証装置が、前記認証に必要な情報を取得する動作を行わない時間が所定時間以上続いたら自らスリープ状態に移行し、
前記入室用赤外線センサが、前記入室用認証装置に近づく利用者を検知すると、その旨を前記管理サーバに通知し、
前記管理サーバが、前記入室用赤外線センサから利用者の検知を通知されると、前記入室用認証装置をスリープ状態から通常状態に移行させる、
請求項8に記載の認証装置制御方法。
【請求項10】
退室用赤外線センサが、前記退室用認証装置の近傍に設置され、
前記退室用認証装置が、前記認証に必要な情報を取得する動作を行わない時間が所定時間以上続いたら自らスリープ状態に移行し、
前記退室用赤外線センサが、前記退室用認証装置に近づく利用者を検知すると、その旨を前記管理サーバに通知し、
前記管理サーバが、前記退室用赤外線センサから利用者の検知を通知されると、前記退室用認証装置をスリープ状態から通常状態に移行させる、
請求項8または9に記載の認証装置制御方法。
【請求項11】
前記管理サーバが、前記退室用赤外線センサから利用者の検知を通知されたとき、前記在室状態上、前記管理エリアに利用者が存在する場合に限り、前記退室用認証装置をスリープ状態から通常状態に移行させる、
請求項10に記載の認証装置制御方法。
【請求項12】
前記管理エリアに、複数の退室用認証装置が設置され、
前記管理サーバが、
前記管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行すると、全ての前記退室用認証装置を通常状態からスリープ状態に移行させ、
前記管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行すると、全ての前記退室用認証装置をスリープ状態から通常状態に移行させる、
請求項8から11のいずれか1項に記載の認証装置制御方法。
【請求項13】
前記入室用認証装置および前記退室用認証装置が、非接触カードリーダを備え、前記認証に必要な情報を非接触カードから取得する、請求項8から12のいずれか1項に記載の認証装置制御方法。
【請求項14】
前記スリープ状態から通常状態への移行の指示は、Wake On LANを実施するためのマジックパケットを送信することにより行われる、請求項8から13のいずれか1項に記載の認証装置制御方法。
【請求項15】
利用者の入退室を管理する管理エリアの入り口に設置され、該管理エリアへの利用者の入室のための認証に必要な情報を取得する、入室用認証装置と、
前記管理エリアの出口に設置され、該管理エリアからの利用者の退室のための認証に必要な情報を取得する、退室用認証装置と、を有する入退室管理システムで用いられる管理サーバであって、
前記入室用認証装置あるいは前記退室用認証装置から前記認証に必要な情報を取得する、認証部と、
前記認証に必要な情報に基づいて前記管理エリアの在室状態を管理し、前記管理エリアに利用者が存在する状態から存在しない状態に移行すると、前記退室用認証装置を全てのデバイスに電源供給する通常状態から再起動のために必要なデバイスを除く一部のデバイスに対する電源供給を停止させるスリープ状態に移行させ、前記管理エリアに利用者が存在しない状態から存在する状態に移行すると、前記退室用認証装置をスリープ状態から通常状態に移行させる、起動指示部と、
を有する管理サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−257313(P2010−257313A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107855(P2009−107855)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(000227205)NECインフロンティア株式会社 (1,047)
【Fターム(参考)】