説明

全揚力を低減する横断流型水力タービンを備えたタービンエンジン

【解決手段】本発明は、横断流に関連する少なくとも第1及び第2のタービンの積み重ね(53A,53B) を含むタービンエンジン(55)に関する。第1のタービンの積み重ね内の隣接したタービンの軸が、空間的なずれを補償すべく適合された第1の結合装置により接続されており、第1のタービンの積み重ね内の隣接したタービンの軸が、空間的なずれを補償すべく適合された第2の結合装置により接続されている。タービンエンジンは、前記面に関して対照的であり、第1及び第2のタービンの積み重ねを支持するための装置(46,48) と、前記面に関して第1のタービンの積み重ねと第2のタービンの積み重ねとの間の対称性を常時維持して、第1及び第2のタービンの積み重ねの回転速度を等しい値で逆方向に維持すべく適合された制御装置(220A,220B,224) とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水力タービンエンジンに関し、具体的には、特に電気を供給するために、海又は川の流れの運動エネルギを回収して変換するための水力タービンエンジンに関する。
【背景技術】
【0002】
クリーンな自然エネルギー源の中で、現在利用されていないエネルギー源は、世界中で天然に存在する水流、すなわち外洋流、潮流、海峡及び河口の流れ、及び川の流れに相当する。実際には、貯水槽(例えば川に設けられたダム)に含まれる位置エネルギからの電力を供給する水力発電所が広く普及している場合、海又は川の流れの運動エネルギから電力を直接供給する装置は、一般的には未だ設計段階にある。
【0003】
海又は川の流れから電力を供給するために用いられ得る場所は、一般的には0.5m/s乃至6m/sの低流速の場所に相当するが、場所のサイズ及び潜在的な場所の数の多さにより、このようなエネルギー源は特に魅力的である。実際、川から大規模な海流まで、流れによって横切られる利用可能な表面積が、一般的には100m2 から100km2に及び、2m/sの速度では、400 キロワットから400 ギガワットの理論的に回収可能な電力に相当する。
【0004】
海又は川の流れの運動エネルギを回収して変換するための装置は、一般的には、流れに沈められたとき軸を回転させるべく適合された羽根の組立体を含むタービンを備えている。様々なタイプのタービンの中で、流れ方向がタービンの回転軸に平行な軸流タービンと、流れ方向が、傾けられ、一般的にはタービンの回転軸に対して垂直であるクロスフロータービンとが区別され得る。
【0005】
あるクロスフロータービンは、作動のために、流れによって羽根に加えられる揚力を用いており、そのため、羽根は、例えば、回転軸を駆動すべく水中翼の外形を有する。回転が実質的には流れによってタービンの羽根に加えられる揚力によるものであるタービンは、揚力型タービンと呼ばれる。このようなタービンは、特には、ダリウス(Darrieus)タイプ又はゴルロブ(Gorlov)タイプのクロスフロータービン、又は本出願人によって出願された欧州特許出願公開第1718863号明細書に述べられているタイプのタービンである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1718863号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
水力タービンの一般的な特徴は、タービンの回転軸と上流の流れ方向とに垂直な全揚力の存在にある。実際には、全体としてのタービンの回転軸周りの羽根の回転は、タービンの周りの液体の回転運動を引き起こし、回転軸に垂直な付随する運動に重なる。これは従来、回転筒の軸に垂直な生じた流れに沈められた回転筒と同様に、タービンの回転軸に最終的に加えられ、従って流れ方向及び回転軸に垂直な全揚力と呼ばれる揚力になる。全揚力は常に、タービンの回転の原因とは無関係に、すなわち、あるクロスフロータービンの場合、タービンの回転軸の回転が各羽根のレベルにおける局所的な揚力によるものであるという事実とは無関係に存在する。非常に平坦な表面を有する回転筒で観察され得る場合とは逆に、従来のタービンで観察される全揚力は、平均値前後で変動する傾向がある。このように観察される平均値前後の変動は、タービンの360 度の回転毎に周期的に繰り返される。そのため、タービンを保持するための装置、場合によってはタービンを水底に係留するためのシステムが、流体抵抗に加えて、全揚力をも阻止するように設計される必要がある。更に、全体としてのタービンエンジン、すなわち、タービンの回転軸によって与えられる機械的な力を変換するシステムを備えたタービンエンジンは、可変的な全揚力により生じる振動によって引き起こされる疲労現象に耐える必要がある。
【0008】
この問題は、複数のタービンが、回収される電力を増大させるために互いに接続される場合、更に深刻である。
【0009】
国際公開第2007/04581号パンフレットは、マストに接続された複数の風力タービンを備えた風力タービンエンジンについて述べている。風力タービンは、相互に接続されておらず、独立して作動する。揚力が、流動する液体で更に大きくなるとすれば、このようなタービンエンジンは、水力タービンエンジンの構造では使用できない。
【0010】
本発明の一態様は、タービンエンジンを保持する装置に加えられる一般的な横断揚力が、作動中に略存在しないクロスフロータービンエンジンを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
一実施形態は、タービンエンジンにおいて、少なくとも第1、第2、第3及び第4の揚力型クロスフロー水力タービンを備えており、前記第1のタービンは第1の回転軸を含み、前記第2のタービンは第2の回転軸を含み、前記第1及び第2のタービンは、面に関して互いに対称的であり、前記第3のタービンは、第1の結合装置によって前記第1の回転軸に接続された第3の回転軸を含み、前記第1の結合装置は、前記第1の回転軸と第3の回転軸との間の空間的なずれを補償することが可能であり、前記第3のタービンは、前記第1のタービンと共に第1のタービンの積み重ねを形成し、前記第4のタービンは、第2の結合装置によって前記第2の回転軸に接続された第4の回転軸を含み、前記第2の結合装置は、前記第2の回転軸と第4の回転軸との間の空間的なずれを補償することが可能であり、前記第3及び第4のタービンは、前記面に関して互いに対称的であり、前記第4のタービンは、前記第2のタービンと共に第2のタービンの積み重ねを形成しており、前記面又は複数の縦部材に関して対称的である単一の縦部材を含み前記第1及び第2のタービンの積み重ねを保持するための装置を更に備えており、前記縦部材は夫々、前記面に関して対称的であるか、及び/又は前記縦部材は夫々、前記面に関して対称的に配置されており、前記保持装置は第1及び第2の板を更に含んでおり、該第1及び第2の板は、前記面に関して対称的であり、前記面に対して少なくとも部分的に垂直であり、前記第1のタービンと第3のタービンとの間、及び前記第2のタービンと第4のタービンとの間に配置されており、前記第1及び第2の回転軸は前記第1の板に回転可能に接続されており、前記第3及び第4の回転軸は前記第2の板に回転可能に接続されており、前記面に関して前記第1のタービンの積み重ねと前記第2のタービンの積み重ねとの対称性を常時維持し、前記第1及び第2のタービンの積み重ねが、流動する液体に沈められたとき、前記第1及び第2のタービンの積み重ねの回動速度を等しい値で逆回転方向に維持することが可能な制御装置を更に備えていることを特徴とするタービンエンジンを提供する。
【0012】
本発明の実施形態によれば、前記面に関して対称的である少なくとも1つの縦部材は、液体の流れ方向に前記第1及び第2のタービンの積み重ねの上流側に延びて、支持部材を形成している。前記第1のタービンは、前記第1の回転軸に接続された第1の羽根を含んでいる。前記第2のタービンは、前記第2の回転軸に接続された第2の羽根を含んでいる。前記第3のタービンは、前記第3の回転軸に接続された第3の羽根を含んでいる。前記第4のタービンは、前記第4の回転軸に接続された第4の羽根を含んでいる。前記制御装置は、前記第1、第2、第3及び第4の羽根が前記面に最も近いとき、前記第1、第2、第3及び第4の羽根が前記液体の流れに逆らうように、前記第1、第2、第3及び第4のタービンを回転させることが可能である。
【0013】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの縦部材は、前記液体の流れ方向に前記第1及び第2のタービンの積み重ねの下流側に延びて、尾翼を形成する。
【0014】
本発明の実施形態によれば、前記第1及び第2のタービンの積み重ねは、伝動装置により単一の電力回収システムの入力軸を駆動することが可能であるか、又は、前記第1のタービンの積み重ねは、第1の電力回収システムの入力軸を駆動することが可能であり、前記第2のタービンの積み重ねは、第2の電力回収システムの入力軸を駆動することが可能である。
【0015】
本発明の実施形態によれば、前記タービンエンジンは、前記面に関して対称的に配置され、前記液体の流れ方向に少なくとも1つの分岐部分を形成する少なくとも2つの側方縦部材を更に備えており、前記第1及び第2のタービンの積み重ねは、前記側方縦部材間に配置されている。
【0016】
本発明の実施形態によれば、前記第1及び第2の板は、前記第1のタービンと第3のタービンとの間、及び前記第2のタービンと第4のタービンとの間で、流動する液体を分離することが可能である。少なくとも前記第1のタービンは、前記第1の回転軸に接続された第1の羽根を含んでいる。前記保持装置は、前記第1の羽根の第1の先端の前に配置された少なくとも1つの部分を含んでいる。
【0017】
本発明の実施形態によれば、前記タービンエンジンは、少なくとも1つの縦部材に接続されて、前記第1及び第2のタービンの積み重ねを少なくとも部分的に囲む平行なバー及び/又はロッドを含む細片防止装置を更に備えている。
【0018】
本発明の実施形態によれば、前記タービンエンジンは、流動する液体中で前記第1及び第2のタービンの積み重ねを回転させることが可能なシステムを更に備えている。
【0019】
本発明の実施形態によれば、少なくとも前記第1のタービンは前記第1の回転軸に接続された第1の羽根を含んでいる。前記第1の羽根の端部が、該第1の羽根と共に回転する第1のリングによって接続されている。
【0020】
本発明の実施形態によれば、前記第1のタービンは前記第1の回転軸に接続された第1の羽根を含んでいる。前記第2のタービンは、前記第2の回転軸に接続された第2の羽根を含んでいる。前記第3のタービンは、前記第3の回転軸に接続された第3の羽根を含んでいる。前記第4のタービンは、前記第4の回転軸に接続された第4の羽根を含んでおり、前記第1の羽根は前記面に関して前記第2の羽根と対称的であり、前記第3の羽根は前記面に関して前記第4の羽根と対称的である。前記第1の羽根は、平面図で、前記第3の羽根に関して角度的にずれている。
【0021】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの縦部材は中空の空隙部に相当し、前記タービンエンジンは、該空隙部を液体で少なくとも部分的に充填するか又は少なくとも部分的に空にする手段を更に備えている。
【0022】
本発明の実施形態によれば、前記側方縦部材の少なくとも1つは、前記液体の流れ方向に延びる少なくとも1つのスロットを含んでいる。
【0023】
本発明の前述及び他の目的、特徴及び利点を、添付図面を参照して本発明を限定するものではない説明により特定の実施形態について以下に詳述する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】タービンユニットの従来の実施形態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る一対のタービンエンジンの一例を示す斜視図である。
【図3】ツインタワーの一例を示す斜視図である。
【図4】本発明に係る一対のタービンエンジンの他の実施形態を示す斜視図である。
【図5】本発明に係る一対のタービンエンジンの他の実施形態を示す斜視図である。
【図6】本発明に係る一対のタービンエンジンの他の実施形態を示す斜視図である。
【図7】タービンエンジン対の他の例を示す平面図である。
【図8】タービンエンジン対の他の例を示す平面図である。
【図9】隣接した2つのタービンエンジン間の接続の一例を示す簡易詳細図である。
【図10】隣接した2つのタービンエンジン間の接続の一例を示す簡易詳細図である。
【図11】図2と同様の図であり、支持部材及び尾翼を備えた一対のタービンエンジンの実施形態を示す図である。
【図12】支持部材の実施形態を示す部分図である。
【図13】発電装置を備えたツインタワーの実施形態を示す斜視図である。
【図14】発電装置を備えたツインタワーの実施形態を示す斜視図である。
【図15】同一のタービン柱内の隣接したタービンユニット間の相互作用を減少させるための装置を備えた一対のタービンエンジンの実施形態を示す簡易斜視図である。
【図16】同一のタービン柱内の隣接したタービンユニット間の相互作用を減少させるための装置を備えた一対のタービンエンジンの実施形態を示す簡易斜視図である。
【図17】図16に示された一対のタービンエンジンの変形例を示す詳細図である。
【図18】図2と同様の図であり、支持部材、尾翼及び側方縦部材を備えた一対のタービンエンジンの実施形態を示す図である。
【図19】支持部材、尾翼及び側方縦部材を含む対のタービンエンジンを備えたツインタワーの実施形態を示す簡易斜視図である。
【図20】支持部材、尾翼及び側方縦部材を含む対のタービンエンジンを備えたツインタワーの実施形態を示す簡易斜視図である。
【図21】細片防止装置を含み、一対のタービンエンジンの上流側及び/又は下流側の流れを規制する一対のタービンエンジンの実施形態を示す簡易斜視図である。
【図22】細片防止装置を含み、一対のタービンエンジンの上流側及び/又は下流側の流れを規制する一対のタービンエンジンの実施形態を示す簡易斜視図である。
【図23】細片防止装置を含み、一対のタービンエンジンの上流側及び/又は下流側の流れを規制する一対のタービンエンジンの実施形態を示す簡易斜視図である。
【図24】ツインタワーを水底に対して方向付ける装置を備えたツインタワーの実施形態を示す斜視図である。
【図25】先端における渦の形成を防止するための装置を備えた一対のタービンエンジンの実施形態を示す詳細斜視図である。
【図26】縦部材の内部構造の一例を示す斜視図である。
【図27】支持部材と、尾翼と、スロットを有する側方縦部材とを備えた一対のタービンエンジンの実施形態を示す簡易斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
明瞭化のために、同一の要素は異なる図面において同一の参照番号で示されている。
【0026】
以降の説明では、回転軸と、流動する液体に回転軸の軸に略垂直な方向で沈められたとき回転軸を回転可能な手段とを備えた基本的なクロスフロータービンは、タービンユニットと呼ばれる。
【0027】
図1は、揚力型タービンユニット1 の実施形態を示しており、該実施形態は、本出願人によって出願された欧州特許出願公開第1718863号明細書に述べられている実施形態の内の1つに相当する。実施例として、タービンユニット1 は、回転軸2 、回転軸2 に固定されたハブ3 、及びハブ3 から延びる複数のアーム4 を備えている。各アーム4 は、ハブ3 の反対側の端部で水中翼5 (又は羽根)を支持する。例えばV 字形状の各水中翼5 は、夫々の端部で小翼6 を含んでもよい。
【0028】
夫々の回転軸が互いに接続されて略一列に並べられている複数のタービンユニットの積み重ねが、タービン柱と呼ばれる。タービン柱と、タービン柱を保持するための装置とから構成された組立体が、タワーと呼ばれる。略平行で別個の回転軸を有する隣接した2つのタービンユニットの組立体が、タービンユニット対と呼ばれる。タービンユニット対と、関連付けられた保持装置とによって構成された組立体が、タービンエンジン対と呼ばれる。
【0029】
一対のタービンエンジンがさらされる液体流の上流側の平均速度ベクトルと平行であり、タービンエンジン対のタービンユニットの回転軸から等距離である線を、L1と呼ぶ。線L1を含み、タービンユニットの回転軸に平行な面をP1と呼ぶ。従って、面P1は、タービンエンジン対のタービンユニットの回転軸から等距離である。タービンエンジン対のタービンユニットの回転軸を含む面をP2と呼ぶ。面P1に関する対称性が重要視される2つのタービンユニットの再結合が、対称性タービンユニット対と呼ばれ、従って、前記面は、対称性タービンユニット対の正中面と呼ばれる。対称性タービンユニット対と、タービンユニット対のタービンユニットを保持するための装置とによって構成された組立体が、対称性タービンエンジン対又は双流タービンエンジンと呼ばれて、保持装置自体は、面P1に関して対称的である。タービンエンジン対のタービンユニットが2つのタービン柱を形成すべく相互に接続されることにより得られた複数のタービンエンジン対の積み重ねから構成された組立体が、タワー対と呼ばれる。対称的な複数対のタービンエンジンの積み重ねから構成された組立体が、対称性タワー対又はツインタワーと呼ばれる。
【0030】
本発明は、対称性タービンエンジン対の積み重ねから構成された対称性タワー対を提供することを目的とする。各対称性タービンエンジン対は、タービンユニットが同一の回動速度で逆方向に回転する少なくとも1つの揚力型クロスフロータービンユニット対を保持するための装置を備えている。これにより、保持装置内と保持装置のレベルとにおける負荷バランスが追加されて、流れ方向に垂直な2つの等しい逆の全揚力が相殺される。しかしながら、2つのタービンユニットが、流動する液体に沈められるとき、前記全揚力は、前記タービンユニット対を構成する2つのタービンユニットに夫々加えられる。
【0031】
更に具体的には、対称性タワー対の対称性タービンエンジン対毎に、タービンエンジン対を保持するための装置は、一方では、面P1に関して対称的に配置された一又は複数の縦部材及び/又はそれ自体が面P1に関して対称的な縦部材を備えており、他方では、タービンユニットの回転軸に略垂直な一又は複数の板を備えている。該板は、タービンユニットの回転軸の方向にタービンユニットの両側に配置されており、タービンユニット対を構成する各タービンユニットを確実に回転させ得るピン継手を支持する。
【0032】
本発明は、あらゆるタイプのクロスフロータービンに適用される。より具体的には、本発明は、各タービンが揚力の作用下で軸を回転させる羽根を含むクロスフロータービンに適用される。実施例として、本発明は、ダリウス(Darrieus)タイプ又はゴルロブ(Gorlov)タイプのクロスフロータービン(例えば、Gorlov(ゴルロブ)による出版物「メキシコ湾流用の螺旋形タービン:大規模浮動電源施設の設計への概念的アプローチ」(Helical Turbines for the Gulf Stream: Conceptual Approach to Design of a Large-Scale Floating Power Farm)に述べられているタービン(海洋工学,第35巻,第3号,1998年7月,p.175 −182 等)に適用されるか、又は本出願人により出願された欧州特許出願公開第1718863号明細書に述べられているタイプのタービンに適用される。
【0033】
図2は、ツインタワーを形成すべく用いられる本発明に係る双流タービンエンジンの実施形態を示す簡易斜視図である。対称性タービンエンジン対10は、2つのクロスフロータービンユニット12A,12B を備えている。各タービンユニット12A,12B は、軸DA,DBを有する回転軸14A,14B と、回転軸14A,14B を回転可能な駆動手段16A,16B とを含んでいる。駆動手段16A,16B は、図2に筒体として概略的に示されている。より具体的には、各筒体は、クロスフロータービンユニットの駆動手段を収容する収容体を表しており、タービンユニットの回転軸は、筒体の回転軸と同一である。回転軸14A,14B の軸DA,DB は、略平行である。矢印18は、タービンユニット12A,12B が沈められる流動する液体の流れの上流側の平均速度ベクトルを示している。実施例として、各タービンユニット12A,12B は、1乃至10メートルの範囲内の外径を有してもよい。面P1,P2 及び線L1は点線で示されている。本実施例では、タービンユニット12A,12B は、面P1に関して対称的に配置されている。
【0034】
対称性タービンエンジン対10は、タービンユニット12A,12B を保持するための装置20を備えている。保持装置20は、軸DA,DBと略平行な2つの縦部材22,24 から構成されている。保持装置20は、更に、略平行な2枚の板46,48 を含んでおり、該板は、その中心部で穿孔されたひし形を夫々有している。各板46,48 は、軸DA,DBに略垂直であり、対向する両端部で縦部材22,24 に取り付けられており、別の対向する両端部に2つの軸受50A,50B を含んでいる。該軸受により、回転軸14A,14B の両端部が回転可能に組み立てられて、流動する液体に沈められる各タービンユニット12A,12B の回転が可能になる。従って、タービンユニット12A,12B は、縦部材22,24 及び板46,48 から構成された保持装置20内に保持されている。本実施形態では、縦部材22は面P1に関して対称的であり、縦部材24は面P1に関して対称的である。しかしながら、タービンエンジン10が対称性と呼ばれるために、縦部材22は、面P2に関して縦部材24と対称的である必要はない。縦部材22,24 は、流れ方向に関して面P2の上流側及び下流側に夫々配置されている。縦部材22,24 は、夫々の先端が縦部材22については上流側、縦部材24については下流側を指す三角形状の断面を有する。
【0035】
実施例として、平面図では、タービンユニット12A は時計回りに回転し、タービンユニット12B は反時計回りに回転する。しかしながら、タービンユニット12A が反時計回りに回転し、タービンユニット12B が時計回りに回転してもよい。タービンユニット12A,12B の回転方向に応じて、タービンユニット12A,12B の駆動手段16A,16B は、正中面P1のレベルで流れに逆らうか又は従う。
【0036】
流動する液体に沈められたときに各タービンユニット12A,12B が受ける応力は、各タービンユニット12A,12B の規模における流体抵抗及び全揚力からなる。流動する液体に沈められる保持装置20の面P1に関する対称性と、(逆方向に回転する)タービンユニット12A,12B の同一の面P1に関する対称性とにより、液体流の対称性が、保持装置20及びタービンユニット対12A,12B から構成された完全に対称性タービンエンジン対10内に得られる。このように対称性タービンエンジン対10内で生成される流動する液体の流れの対称性が、タービンユニット12A,12B に加えられる2つの瞬間的な全揚力になり、該全揚力は、等しい強度を有し、装置の上流側で、流動する液体の方向に垂直な逆方向である。板46,48 内に伝えられて、各タービンユニット12A,12B に一般的に加えられる揚力は加算されて、板46,48 と縦部材22,24 との接合部分で取り消される。
【0037】
図3は、複数の双流タービンエンジン10の積み重ねに相当するツインタワー52の実施形態を示す斜視図であり、隣接した2つの双流タービンエンジンが、縦部材22,24 によって確実に接続されている。タービンユニットは、互いに接続されて、隣接した2つのタービン柱53A,53B を形成する。より具体的には、積み重ね方向に隣接した2つのタービンユニットの回転軸が、互いに接続されている。
【0038】
タービン柱が、逆方向に、好ましくは同一の回動速度で確実に回転するために、一可能性として、タービン柱53A,53B の回転軸の角度位置が、常時互いに接続されているように、タービン柱53A の回転軸をタービン柱53B の回転軸に接続する、例えば、歯車を備えた機械的なシステムを備えることが可能である。別の可能性として、各タービン柱53A,53B が、該タービン柱に特定された発電機に接続されているとき、関連付けられた発電機による制動トルクの印加により各タービン柱53A,53B の回動速度を制御することが可能である。そのため、制動トルクは、タービン柱53A,53B が、逆方向に同一の回動速度で常時回転するように決定される。
【0039】
図4は、本発明に係る双流タービンエンジン30の別の実施形態を示す簡易斜視図であり、板46,48 は示されていない。双流タービンエンジン10と比較すると、縦部材22,24 は要素32により互いに接続されており、該要素32は、2つのタービンユニット12A,12B 間の流体の流れを防止する遮蔽要素として役割と、方向L1の全流体抵抗に対する面P1における保持装置20の曲げ剛性を向上させる補強要素としての役割との両方を果たす。より具体的には、要素32により、保持装置20の第1基準振動モードを排除することが可能になる。更に要素32により、タービンユニットの内の1つによって引き起こされる寄生流が、他のタービンユニットの作動を妨害することが回避され得る。双流タービンエンジン30を形成するために用いられる保持装置20は、縦部材22,24 及び要素32の断面の再結合から形成された断面を有する全く同一の機械的部品から形成されてもよい。
【0040】
図5は、本発明に係る対称性タービンエンジン対36の別の実施形態を示す簡易斜視図である。対称性タービンエンジン対30と比較すると、縦部材22,24 は、十字形状の補強要素37によって接続されており、該補強要素37は、保持装置20の剛性を向上させる一方、タービンユニット12A をタービンユニット12B から部分的に遮断する。
【0041】
図6は、本発明に係る対称性タービンエンジン対38の別の実施形態を示す簡易斜視図である。対称性タービンエンジン対10と比較すると、縦部材22,24 は円筒形状であり、円形状の断面を有する。保持装置20は、追加の縦部材40を更に含んでおり、該縦部材40は、円筒形状であり、円形状の断面を有しており、例えば、面P1と面P2との交差線に沿って配置されている。他の形状の断面を有する縦部材に対して円形の断面を有する縦部材を使用することにより、円形の断面を有する縦部材の製造及び供給が簡易であるという利点がある。
【0042】
図7及び8は、タービンユニット12A,12B が図1に示されたタービンユニット1 に相当する場合の双流タービンエンジン54を示す平面図であり、図1におけるタービンユニット1 の回転軸を示す参照番号2 は、このタイプのタービンユニットが示されている他の図面における参照番号14A,14B に相当する。図7及び8では、タービンユニット12A,12B は、面P1に関して対称的に配置されている。更に図7では、流れが矢印18によって示された方向を有するとき、(面P1の左側の)タービンユニット12A が反時計回りに回転し、(面P1の右側の)タービンユニット12B が時計回りに回転するように、タービンユニット12A,12B は配置されている。図8では、流れが矢印18によって示された方向を有するとき、(面P1の左側の)タービンユニット12A が時計回りに回転し、(面P1の右側の)タービンユニット12B が反時計回りに回転するように、タービンユニット12A,12B は配置されている。図7及び8に関して、タービンユニット12A,12B は、回転中に、面P1に関して互いに対して略対称的なままである。
【0043】
同一のタービン柱内の隣接したタービンユニットの軸部分を結合するためのシステムの使用が、ある状態では必要な場合がある。このような結合システムの使用には、各タービンユニットが、関連付けられた2枚の板46,48 間に配置されるツインタワーが必要である。
【0044】
図9は、同一のタービン柱53A 内の隣接した2つのタービンユニット12A の回転軸14A を接続する可撓性結合システム59の実施形態を示す。可撓性結合システム59により、僅かなずれを許容しながら、同一のタービン柱内の隣接した2つのタービンユニットを結合することが可能になる。図9では、可撓性結合システム59は板46と板48との間に配置されている。
【0045】
流体力学的な理由に関して、同一のタービン柱53A,53B 内の隣接した2つのタービンユニット12A,12B のハブ3 間の間隔を減少させることが可能であるという利点がある。
【0046】
図10は、同一のタービン柱53A 内の隣接した2つのタービンユニットのハブ3 間の間隔が、図9に示された構造に対して減少しているツインタワーの実施形態を示す詳細斜視図である。回転軸を結合するシステム59は、各板46,48 に別々に取り付けられた2つのシェル66,67 から構成されたハウジング内に収容されている。各シェル66,67 は、流れ方向に流線形を有してもよい。組立体の不確定度合の増加を回避すべく、本変形例は、板46,48 が、接触することなく、互いにより近くなることを可能にする。各シェル66,67 は、対応するタービンユニット12A の回転軸14A を確実に回転させることが可能なピン継手タイプ又は軸受タイプの機械的部品を含んでいる。運動用シール及び固定用シールを置くことにより、結合システム59を流動する流体との接触から隔離する気密性が提供されてもよい。変形例として、結合システム59は定速度ジョイントを含んでもよい。
【0047】
図11は、図2と同様の図であり、双流タービンエンジン70の別の実施形態を示す。図2に示された実施形態と比較すると、双流タービンエンジン70は、面P1に関して対称的であり、流れに対してタービンユニット12A,12B の上流側に配置されている縦部材72を備えている。縦部材72は、上流側に向けて相対的に尖っている形状76に繋がる本体74を含んでいる。従って、縦部材72は支持部材として作用する。特に、支持部材72のテーパ形状により、支持部材72への細片の蓄積を回避することが可能になる。更に、支持部材72の形状により、支持部材72のレベルにおける流れの分離を防止することが可能になる。更に、本体74により、タービンユニット12A,12B が面P1のレベルで保護される。特に、水中翼5 が面P1に沿った流れに逆らうようにタービンユニット12A,12B が配置されているとき(図11に示された構成とは逆の構成)、支持部材72は、この上流への運動段階中に水中翼5 をマスクする障壁の役割を果たす。
【0048】
双流タービンエンジン70は、面P1に関して対称的であり、流れに関してタービンユニット12A,12B の下流側に配置された縦部材80を更に備えている。縦部材80が低い抗力を有することは利点である。縦部材80は、前縁82が上流側に方向付けられ、後縁84が下流側に方向付けられている水中翼の外形の断面を有する。縦部材80は尾翼の役割を果たす。以下に説明されるように、縦部材80により、特に、双流タービンエンジン70の流れ方向への方向付けを容易にすることが可能になる。更に縦部材80により、否定的に相互作用する場合があるタービンユニット12A,12B の後流を分離することが可能になる。
【0049】
図12は、翼桁(spar)140 により支持部材72に接続されている前方縦部材139 を備えた装置138 の実施形態を示す。前方縦部材139 は、細片防止装置の役割を果たしてもよい。以下に更に詳細に説明されるように、外部の細片防止装置が前方縦部材139 に固定されてもよい。図12に示された支持部材72及び前方縦部材139 の組立体が、細片防止装置の役割を果たし、著しい抗力を引き起こす場合がある大きな寸法の支持部材72の使用が回避される。
【0050】
図13は、図11に示された双流タービンエンジン86の構造と同様の構造を有する双流タービンエンジンの積み重ねから構成されたツインタワー218 の実施形態を示しており、2つの発電機220A,220B が更に示されている。発電機220Aはタービン柱53A によって駆動されて、発電機220Bはタービン柱53B によって駆動される。各発電機220A,220B は速度変更システムを備えており、該速度変更システムは、タービン柱に達する流れに応じて、関連付けられたタービン柱の軸の回動速度と、関連付けられた発電機の入力軸の回動速度との比を変更することが可能である。
【0051】
図14は、ツインタワー218 の構造と同様の構造を有するが、2つのタービン柱53A,53B によって駆動される単一の発電機224 を備えているツインタワー222 の実施形態を示している。タービン柱53A,53B の回転軸の端部が、例えば、切込み付のベルトタイプ又は歯車タイプの伝動装置に接続されており、該伝導装置は発電機224 の入力軸を駆動する。更に伝動装置により、タービン柱53A のタービン柱53B に対する相対角度位置が常時維持されてもよい。発電機224 は速度変更システムを備えており、該速度変更システムは、タービン柱53A,53B に達する流れに応じて、タービン柱53A,53B の軸の回動速度と、発電機224 の入力軸の回動速度との比を変更することが可能である。
【0052】
発電機220A,220B,224 は更に制動トルクを供給してもよく、該制動トルクは、クロスフロータービンユニットに達する液体流に応じて決定された振幅に関するタービン柱53A,53B の回転を阻止する。
【0053】
単一の発電機224 が、各タービン柱53A,53B によって供給される機械的な力の回収及び変換に使用されるとき、特にかさ歯車を有する歯車タイプの伝動装置が用いられてもよく、発電機224 の適正な作動に必要である場合、前記伝動装置も、タービン柱の回動速度と、発電機の入力に配置された回転軸の回動速度との増倍係数を与えることが可能である。有利には、このような簡素な歯車装置は、例えば、ギアボックスタイプのシステムのような差動型のより複雑な伝動システムと取り替えられてもよい。差動型のシステムは、単一の発電機が使用される場合、2つのタービン柱が、僅かに非対称的に作動して、完全に同期されていない回動速度を有するとき、特に有利である。
【0054】
図13及び14に示された実施形態では、発電機220A,220B,224 はタービン柱53A,53B の最上部に配置されている。変形例として、発電機220A,220B,224 はタービン柱53A,53B の基部に配置されてもよい。
【0055】
ツインタワーの例が、海又は川の流れの運動エネルギを電力に変換するために説明されたが、本発明が、海又は川の流れの運動エネルギを他のタイプの力に変換するために適用されてもよいことは明らかである。実施例として、本発明に係るタービンエンジンは、ポンプシステム又は水素発生システム等を作動させるために用いられてもよい。
【0056】
図15は、図11と同様の図であり、双流タービンエンジン143 を示している。双流タービンエンジン143 では、各板46,48 は、フルプレートから構成されており、本実施例では、支持部材72及び尾翼80に接続されて、タービンユニット12A,12B の回転軸14A,14B を支持する軸受50A,50B を含んでいる。このような実施形態により、同一のタービン柱内の隣接した2つのタービンユニット間の相互作用を完全に防止することが可能になる。
【0057】
図16は、図15と同様の図であり、各板46,48 が2つの環状部分145A,145B,146A,146B を含む双流タービンエンジン144 を示す。各環状部分は、タービンユニット12A,12B の水中翼5 の両端部に対向して配置されており、そのため、場合によっては小翼6 を含む各水中翼の先端が、回転中に常時、環状部分145A,145B,146A,146B の近くで移動する。環状部分145A,145B,146A,146B は、同一のタービン柱内の隣接した2つのタービンユニット間の相互作用の減少を可能にし、より具体的には、環状部分が水中翼の先端における渦を妨げるので、小翼として作用する。
【0058】
図17は、環状部分146Bの部分的な側断面図である。小翼6 が設けられていないタービンユニット12B の水中翼5 の先端が更に示されている。環状部分146Bは、タービンユニットの水中翼の先端の前に、湾曲部分148 によって繋がっている平面147 を含んでもよい。湾曲部分148 は、流れ方向に沿った環状部分146Bにより抗力を減少させることが可能である。
【0059】
図18は、図11と同様の図であり、支持部材72及び尾翼80に加えて、板46,48 に取り付けられた2つの側方縦部材90A,90B を備えた双流タービンエンジン88を示す。側方縦部材90A,90B は、面P1に関して対称的に配置されており、支持部材72及び尾翼80と共に、各タービンユニット12A,12B のレベルにおける流れを制限する。流れは、タービンユニット12A,12B に至るまで制限される。流れは、各タービンユニット12A,12B を越えて、後縁91A,91B に至るまで側方縦部材90A,90B の面P1からの増大する距離によって得られた分岐部分に合流する。実施例として、各タービンユニット12A,12B 毎に、水中翼5 の先端が、環状部分145A,145B,146A,146B の内の1つの前にある。本実施例では、各タービンユニット12A,12B 毎に、タービンユニット12A,12B の上流側の収束部分が、側方縦部材90A,90B に近いタービンユニット12A,12B の所与の領域を生じた流れから部分的にマスクする。この理由のため、タービンユニット12A,12B の回転方向が、図18に示されている構造に対して逆であってもよい。
【0060】
図19は、双流タービンエンジン88と同様の双流タービンエンジン56の積み重ねに相当するツインタワー55の実施形態を示しており、タービンユニットは、図1に示されたタービンユニット1 に相当する。ツインタワー55では、タービンユニット12A,12B の水中翼5 は、同一のタービン柱53A,53B 内の積み重ね方向に隣接したタービンユニットの水中翼に対して、ある角度、例えば40度ずつずらされている。実施例として、各タービンユニット12A,12B 毎に、水中翼5 の先端が、図15に示されているようなフルプレートから構成された板46,48 の前にある。側方縦部材90A,90B は、面P2に関して対称的ではない状態で、タービンユニット12A,12B に接している。従って、側方縦部材90A,90B は、タービンユニット12A,12B をマスクしない。また、縦部材90A,90B の内面間の幅は、縦部材90A,90B の内面がタービンユニット12A,12B に内部流に沿って接近するので、急激に減少し、タービンユニット12A,12B に近接したまま前記幅は一定の値を維持し、その後、前記幅は、タービンユニット12A,12B の下流側で徐々に増加して、一種の分岐部分を形成する。そのため、このような側方縦部材は、場合によっては強力なキャンバーを有するエヌエーシーエー(NACA)、エプラー(Eppler)、ウォルトマン(Wortman )等のタイプの水中翼の形状を有してもよい。縦部材90A,90B がタービンユニット12A,12B の下流側で互いに十分離れているため、双流タービンエンジン55による液体断面を増加させることが可能になる。この構成は、図18の構成と同様に、一方向の流れに更に適している。
【0061】
図20は、縦部材22,24 及び要素32が一体化されている双流タービンエンジン96の積み重ねから構成されたツインタワー95の一例を示しており、双流タービンエンジン96は、図18に示された双流タービンエンジン88と同様に、側方縦部材90A,90B を更に備えている。更に、側方縦部材90A 、側方縦部材90B 及び縦部材24は、面P2に関して夫々対称的である。従って、各双流タービンエンジン96は、略一定方向を維持する逆の流れ(例えば、潮流)に対して同一に作動してもよい。図20に示された例では、縦部材22,24 は、支持部材及び尾翼の役割を果たす中空構造体97によって繋がっている。更に、側方縦部材90A,90B 及び要素32は、タービンユニット12A,12B に略接している一方、面P2に関して対称的である。従って、縦部材90A,90B の内面間の幅は、タービンユニット12A,12B に接近するので、徐々に減少し、タービンユニット12A,12B に近接したまま前記幅は一定の値を維持し、その後、前記幅は、タービンユニット12A,12B の下流側で上述したように増加して、一種の一定した収束及び分岐部分を形成する。
【0062】
図21は、図11と同様の図であり、支持部材72及び尾翼80に加えて、各タービンユニット12A,12B 毎に、上流細片防止装置106A,106B 及び下流細片防止装置118A,118B を備えている双流タービンエンジン116 を示す。各上流細片防止装置106A,106B は、タービンユニット12A,12B の上流側に延びる平行な複数のロッド108 を備えており、各ロッド108 の一端部が支持部材72に取り付けられており、他端部が縦部材110A,110B に取り付けられており、縦部材110A,110B は板46,48 に取り付けられている。ロッド108 は、細片の除去を改善すべく細片の傾動及び滑動を容易にするために湾曲形状を有する。更に、ロッド108 により流れを規制することが可能になる。保護格子が、例えば、魚類がタービンユニット12A,12B と接触することを回避するために、上流細片防止装置106A,106B に取り付けられてもよい。変形例として、ロッド108 は湾曲管と置き換えられてもよい。各下流細片防止装置118A,118B は、タービンユニット12A,12B の下流側に延びる平行な複数のロッド120 を含んでおり、各ロッド120 の一端部が尾翼80に取り付けられており、他端部が縦部材122A,122B に取り付けられており、縦部材122A,122B は板46,48 に取り付けられている。下流細片防止装置118A,118B により、細片が、特に軽い流れの場合に下流側からタービンユニット12A,12B に達することが回避され得る。特に、別の対称性タービンエンジン対が下流側に配置されているとき、下流細片防止装置118A,118B により、対称性タービンエンジン対116 の下流側の流れを規制することも可能になり、これは利点である。更に、以下に説明されるように、軸DA,DB と平行な軸の周りに対称性タービンエンジン対全体を回転させることが可能な装置が備えられてもよい。このため、例えば、双流タービンエンジンを数百度以上回転させることにより上流細片防止装置106A,106B を流れで直接掃除するため、有利である。この場合、下流細片防止装置118A,118B は、掃除段階中、上流細片防止装置106A,106B の役割を果たす。
【0063】
図22は、図21と同様の図であり、側方縦部材110A,110B,122A,122B が、図18に示されているタービンエンジン88の側方縦部材90A,90B の形状を略有する縦部材130A,130B と置き換えられている双流タービンエンジン128 を示す。図21に示されている上流細片防止装置106A,106B と比較すると、図22に示されている上流細片防止装置106A,106B は、支持部材72のレベルでより尖っている形状を有する。このため、細片が絡まる危険性が減少し、細片の除去が容易になる。変形例として、側方縦部材130A,130B が、板46,48 に直接接続されずに、細片防止装置106A,106B,118A,118B にのみ接続されることが可能である。
【0064】
図23は、図21と同様の図であり、支持部材72及び尾翼80が、図2に示されている双流タービンエンジン10の縦部材22,24 の形状を有する縦部材135,136 と置き換えられている双流タービンエンジン134 を示す。上流細片防止装置106A,106B のロッド108 が、相互に接続されており、そのため、ロッド108 の両端部で縦部材130A,130B に単に取り付けられているだけである。同様に、下流細片防止装置118A,118B のロッド120 が、相互に接続されており、そのため、ロッド120 の両端部で縦部材130A,130B に単に取り付けられているだけである。変形例として、縦部材135,136 が省かれてもよい。そのために、タービンエンジンの機械的な保持が側方縦部材130A,130B により行われてもよい。このため、タービンユニット12A,12B の回転方向とは無関係にツインタワーを使用することが可能になる。図23では、縦部材130A,130B は、図22に示されているようにタービンユニット12A,12B をマスクしておらず、縦部材130A,130B の内面間の幅が、タービンユニット12A,12B の下流側に徐々に増加し、一種の分岐部分を形成するように配置されている。縦部材130A,130B が、タービンユニット12A,12B の下流側で互いに対して十分離れているため、双流タービンエンジン134 による液体断面を増加させることが可能になる。従って、各側方縦部材は、図19に示されているように水中翼の形状を有することが可能である。
【0065】
図24は、図19に示されているような双流タービンエンジン88の積み重ねに相当するツインタワー196 の実施形態を示す斜視図であり、ツインタワーの位置決めのための装置198 が示されている。実施例として、ツインタワー196 を形成する各対の双流タービンエンジンでは、面P1及び面P2は垂直であるとみなされる。位置決め装置198 は、本実施形態では、円板形状を有する上方の台202 を含んでおり、該台202 に、ツインタワーの最上部に配置された双流タービンエンジンを保持するための装置が取り付けられている。ツインタワー196 は、本実施形態では円板形状を有する下方の台204 を含んでおり、該台204 に、ツインタワーの基部に配置された双流タービンエンジンを保持するための装置が取り付けられている。軸E を有する軸部分208 が台202 から上方に突出しており、軸E'を有する軸部分210 が台204 から下方に突出している。軸部分210 は、水底に固定された下部槽(不図示)のレベルで回転自在に組み立てられてもよい。軸部分208 も、上部槽(不図示)のレベルで回転自在に組み立てられてもよく、前記上部槽自体は、例えば、梁又はケーブル(不図示)により水底に接続されている。ツインタワー196 の組立体が水底に対して回転可能であるように、軸E 及び軸E'は同一であってもよい。変形例として、下方の台204 のみが設けられてもよい。
【0066】
ツインタワー196 は、本来上流の流れ方向に平行な線L1を維持する傾向がある双流タービンエンジンの尾翼80を介した電力補助なしで回転されてもよい。従って、上流の流れが可変である場合、前記流れに平行な線L1を維持すべく、ツインタワー196 を回転させることが可能である。自動回転が、側方縦部材に夫々加えられる2つの合力の上流側で、各側方縦部材のスラスト中心を通過しない位置に回転軸E 又は回転軸E'を置くことにより更に提供されてもよい。ツインタワーを形成する双流タービンエンジンが上流細片防止装置106A,106B を備えている場合、上流細片防止装置106A,106B の掃除を容易にすべくツインタワーは回転されてもよい。
【0067】
図25は、図15に示されている板と同一の形状を有するが、穿孔されている板46,48 を備えている双流タービンエンジン172 の実施形態を示す詳細斜視図である。従って、複数の開口部170 が、各板46,48 に、例えば均等に分配されている。タービンユニットの同一の側に配置された水中翼5 の先端が、図25に黒い円で示されたリング94によって接続されてもよい。リング94は、幾つかの開口部170 の前に配置されており、従って、リング94が通過する際に水力摩擦を減少させることが可能である一方、同一のタービン柱内の隣接した2つのタービンユニット間の相互作用を減少させることが可能である。タービンユニット12B のリング94と対応する板48との間に間隔173 が設けられている。リング94の幅が水中翼5 の厚さを僅かだけ超えるように、このようなリング94の断面を小さくすると有利である。リング94は、ワイヤリングと呼ばれる。このようなワイヤリングでは、水中翼5 の単一の先端に小翼を接合することが可能であり、従って、このような小翼は元のワイヤリングの局所的な拡大部を形成する。リング94により、周期的な曲げ応力による疲労に対するタービンユニット12B の強度を向上させることが可能になる。一般的には、リング94を備えるタービンユニット12A,12B は、あらゆるタイプの板46,48 、すなわち、場合によっては穿孔されているフルプレートに相当する板、ひし形の板、リング94の前に環状部分を含む板等と共に使用されてもよい。
【0068】
図26は、支持部材72の実施形態を示しており、支持部材72は、液体が少なくとも部分的に充填され得る中空タンクを形成する。従って、ツインタワーの取付け及び取外しが容易になる。そのために、タービンエンジンは、タンクが液体に沈められるたとき、タンクに液体を少なくとも部分的に充填する、及び/又はタンクを少なくとも部分的に空けることが可能な遠隔操作可能な手段を備える。中空の支持部材72に関連した実施例は、他のタイプの既に述べられた縦部材(尾翼80、側方縦部材90A,90B,130A,130B )に適用されてもよい。
【0069】
生じた流れが双流タービンエンジンに達するとき、前記流れは、タービンユニットを駆動する内部流又は軸流と、双流タービンエンジンを周回する外部流とに分かれる。
【0070】
図27は、本発明に係る対称性タービンエンジン対99の別の実施形態を示す簡易斜視図である。図18に示された双流タービンエンジン88と比較すると、双流タービンエンジン99の側方縦部材90A,90B は、夫々複数のスロット100 により横切られており、従って、縦部材90A,90B の外側の流れと、各タービンユニット12A,12B を回転させる生じた内部流との横断流が可能になる。このような横断流は、外部流から始まり、内部流に合流する。横断流は、各タービンユニット12A,12B からスロット100 の後縁までスロット100 を通って形成される。タービンユニットの回転軸に羽根を接続するためのシステムが配置されているタービンユニットの領域の前にスロットが設けられていないことが好ましい。それにより、横断流がこのような接続システムにおける流体抵抗を増大させることが回避され得る。従って、タービンユニット12B のアーム4 が配置されているタービンユニット12B の部分をマスクする縦部材90B の中心部分101 を分離する2つのスロット100 を備えることが有利である。2つのスロット100 の代わりに、スロット100 がより大きい偶数個設けられてもよい。
【0071】
従って、各タービンユニット12A,12B 毎に、説明された圧力差が、スロット100 の厚さを調整することにより低減されて、空洞現象の危険性が低減される。双流タービンエンジン99の下流側の軸流が規制されて、特に、側方縦部材90A,90B の後縁91A,91B の下流側の内部流と外部流との合流地点の攪拌が更に低減される。最後に、スロット100 が設けられていない軸流に近い縦部材90A,90B の領域では、羽根5 は、僅かに駆動するか又は抵抗を与えるトルクをタービンユニット12A,12B の軸2 に伝えており、スロット100 の存在により、側方縦部材で生じて、駆動トルクを局所的に発生させて、タービンユニット12A,12B の一般的な効率の向上に寄与する内部境界層に影響を及ぼす付加的な流れが導入される。
【0072】
流れが交差する海又は川の場所が非常に広い場合、複数のツインタワーが一群を形成するように組み立てられてもよい。一群のツインタワーの良好な分配により、各対称性タワー対のレベルで回収される電力を最適化することが可能になる。
【0073】
本発明の特定の実施形態が説明されている。様々な変更及び調整が当業者に想起される。特に、特定の実施形態で既に述べられたある様態は、他の実施形態と組み合わせられてもよい。実施例として、図24に示された台202,204 は、図19及び20に示されたツインタワーのレベルに設けられてもよい。更に、本発明は、別個の平行な軸を有し、逆方向に回転する2つのクロスフロータービンを備えた双流タービンエンジンについて説明されているが、単一の保持装置によって保持された別個の平行な軸を有する偶数個のタービンを備えて、タービンの半分が一方向に回転し、タービンの残りの半分が反対方向に回転するタービンエンジンに本発明が更に適用されることは明らかである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービンエンジン(52,55) において、
少なくとも第1、第2、第3及び第4の揚力型クロスフロー水力タービン(12A,12B) を備えており、
前記第1のタービン(12A) は第1の回転軸(14A) を含み、前記第2のタービン(12B) は第2の回転軸(14B) を含み、前記第1及び第2のタービンは、面(P1)に関して互いに対称的であり、前記第3のタービンは、第1の結合装置(59)によって前記第1の回転軸に接続された第3の回転軸を含み、前記第1の結合装置(59)は、前記第1の回転軸と第3の回転軸との間の空間的なずれを補償することが可能であり、前記第3のタービンは、前記第1のタービンと共に第1のタービンの積み重ね(53A) を形成し、前記第4のタービンは、第2の結合装置(59)によって前記第2の回転軸に接続された第4の回転軸を含み、前記第2の結合装置(59)は、前記第2の回転軸と第4の回転軸との間の空間的なずれを補償することが可能であり、前記第3及び第4のタービンは、前記面に関して互いに対称的であり、前記第4のタービンは、前記第2のタービンと共に第2のタービンの積み重ね(53B) を形成しており、
前記面(P1)又は複数の縦部材(22,24) に関して対称的である単一の縦部材を含み前記第1及び第2のタービンの積み重ねを保持するための装置(20)を更に備えており、
前記縦部材は夫々、前記面に関して対称的であるか、及び/又は前記縦部材は夫々、前記面に関して対称的に配置されており、前記保持装置は第1及び第2の板(46,48) を更に含んでおり、該第1及び第2の板は、前記面に関して対称的であり、前記面に対して少なくとも部分的に垂直であり、前記第1のタービンと第3のタービンとの間、及び前記第2のタービンと第4のタービンとの間に配置されており、前記第1及び第2の回転軸は前記第1の板に回転可能に接続されており、前記第3及び第4の回転軸は前記第2の板に回転可能に接続されており、
前記面に関して前記第1のタービンの積み重ねと前記第2のタービンの積み重ねとの対称性を常時維持し、前記第1及び第2のタービンの積み重ねが、流動する液体に沈められたとき、前記第1及び第2のタービンの積み重ねの回動速度を等しい値で逆回転方向に維持することが可能な制御装置(220A,220B,224) を更に備えていることを特徴とするタービンエンジン。
【請求項2】
前記面(P1)に関して対称的である少なくとも1つの縦部材(72)は、液体の流れ方向に前記第1及び第2のタービンの積み重ね(53A,53B) の上流側に延びて、支持部材を形成しており、
前記第1のタービン(12A) は、前記第1の回転軸(14A) に接続された第1の羽根(5) を含んでおり、
前記第2のタービン(12B) は、前記第2の回転軸(14B) に接続された第2の羽根(5) を含んでおり、
前記第3のタービンは、前記第3の回転軸に接続された第3の羽根を含んでおり、
前記第4のタービンは、前記第4の回転軸に接続された第4の羽根を含んでおり、
前記第1、第2、第3及び第4の羽根が前記面に最も近いとき、前記第1、第2、第3及び第4の羽根が前記液体の流れに逆らうように、前記制御装置(220A,220B,224) は、前記第1、第2、第3及び第4のタービンを回転させることが可能であることを特徴とする請求項1に記載のタービンエンジン。
【請求項3】
少なくとも1つの縦部材(80)は、前記液体の流れ方向に前記第1及び第2のタービンの積み重ねの下流側に延びて、尾翼を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載のタービンエンジン。
【請求項4】
前記第1及び第2のタービンの積み重ね(53A,53B) は、伝動装置により単一の電力回収システム(224) の入力軸を駆動することが可能であるか、又は、
前記第1のタービンの積み重ね(53A) は、第1の電力回収システム(220A) の入力軸を駆動することが可能であり、前記第2のタービンの積み重ね(53B) は、第2の電力回収システム(220B) の入力軸を駆動することが可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のタービンエンジン。
【請求項5】
前記面(P1)に関して対称的に配置され、前記液体の流れ方向に少なくとも1つの分岐部分を形成する少なくとも2つの側方縦部材(90A,90B,130A,130B) を更に備えており、
前記第1及び第2のタービンの積み重ね(53A,53B) は、前記側方縦部材間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のタービンエンジン。
【請求項6】
前記第1及び第2の板(46,48) は、前記第1のタービンと第3のタービン(12A) との間、及び前記第2のタービンと第4のタービン(12B) との間で、流動する液体を分離することが可能であり、
少なくとも前記第1のタービン(12A) は、前記第1の回転軸(14A) に接続された第1の羽根(5) を含んでおり、
前記保持装置(20)は、前記第1の羽根(5) の第1の先端の前に配置された少なくとも1つの部分(145A,145B) を含んでいることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のタービンエンジン。
【請求項7】
少なくとも1つの縦部材(72,80) に接続されて、前記第1及び第2のタービンの積み重ね(53A,53B) を少なくとも部分的に囲む平行なバー及び/又はロッド(108,120) を含む細片防止装置(106A,106B,118A,118B) を更に備えていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のタービンエンジン。
【請求項8】
流動する液体中で前記第1及び第2のタービンの積み重ね(53A,53B) を回転させることが可能なシステム(198) を更に備えていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のタービンエンジン。
【請求項9】
少なくとも前記第1のタービン(12A) は、前記第1の回転軸(14A) に接続された第1の羽根(5) を含んでおり、前記第1の羽根(5) の端部が、該第1の羽根と共に回転する第1のリング(94)によって接続されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のタービンエンジン。
【請求項10】
前記第1のタービン(12A) は、前記第1の回転軸(14A) に接続された第1の羽根(5) を含んでおり、
前記第2のタービン(12B) は、前記第2の回転軸(14B) に接続された第2の羽根(5) を含んでおり、
前記第3のタービンは、前記第3の回転軸に接続された第3の羽根を含んでおり、
前記第4のタービンは、前記第4の回転軸に接続された第4の羽根を含んでおり、
前記第1の羽根は前記面(P1)に関して前記第2の羽根と対称的であり、
前記第3の羽根は前記面(P1)に関して前記第4の羽根と対称的であり、
前記第1の羽根は、平面図で、前記第3の羽根に関して角度的にずれていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のタービンエンジン。
【請求項11】
少なくとも1つの縦部材(72)は中空の空隙部に相当し、
該空隙部を液体で少なくとも部分的に充填するか又は少なくとも部分的に空にする手段を更に備えていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のタービンエンジン。
【請求項12】
前記側方縦部材(90A,90B) の少なくとも1つは、前記液体の流れ方向に延びる少なくとも1つのスロット(100) を含んでいることを特徴とする請求項5に記載のタービンエンジン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公表番号】特表2011−501039(P2011−501039A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−530530(P2010−530530)
【出願日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際出願番号】PCT/FR2008/051917
【国際公開番号】WO2009/056742
【国際公開日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【出願人】(504416194)インスティチュート ポリテクニック デ グレノーブル (4)
【出願人】(510115476)エレクトリサイト デュ フランス (3)
【Fターム(参考)】