内視鏡装置及び内視鏡装置を用いた検査方法
【課題】先端部の移動速度に応じて記録媒体に記録するデータ量を削減し、記録媒体の容量を効率的に使用することができる内視鏡装置を提供する。
【解決手段】内視鏡装置1は、挿入部2の先端部2aに設けられ、挿入部2の挿入速度を検出するための情報を検知するセンサ12と、このセンサ12により検知された挿入部2の挿入速度を検出するための情報に基づいて、挿入部2の挿入速度を算出する制御部15とを有する。そして、内視鏡装置1は、制御部15により算出された挿入部2の挿入速度が所定の挿入速度より速いか否かを判定する制御部19と、制御部19により挿入部2の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、記録媒体21に記録する動画データのデータ量を減らして記録するビデオ処理部17とを有する。
【解決手段】内視鏡装置1は、挿入部2の先端部2aに設けられ、挿入部2の挿入速度を検出するための情報を検知するセンサ12と、このセンサ12により検知された挿入部2の挿入速度を検出するための情報に基づいて、挿入部2の挿入速度を算出する制御部15とを有する。そして、内視鏡装置1は、制御部15により算出された挿入部2の挿入速度が所定の挿入速度より速いか否かを判定する制御部19と、制御部19により挿入部2の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、記録媒体21に記録する動画データのデータ量を減らして記録するビデオ処理部17とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡装置及び内視鏡装置を用いた検査方法に関し、特に、着脱自在な記録媒体に動画データを記録可能な内視鏡装置及び内視鏡装置を用いた検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内視鏡装置は、観察対象に挿入部を挿入して観察画像を得る内視鏡と、この観察画像を表示する表示手段を備えて構成したものが一般的に使用されている。
【0003】
この種の内視鏡装置では、内視鏡の挿入部を観察部位に挿入すると同時に、モニタ等の表示手段に表示される観察画像、即ち、内視鏡画像を観察しながら、検査を行うことが可能であるため、検査者にとっては検査が違和感なく行え、かつ所望の観察画像を確実にモニタ等に表示して認識することができる。
【0004】
また、実際の検査において、検査者は、検査現場で簡易的な検査のみを行い、撮像された内視鏡画像を動画ファイル等に記録し、その後、この動画ファイルを再生することで詳細な検査を実施することがある。このような場合、動画ファイル等を記録する記録媒体の容量を有効に使用することが求められる。
【0005】
そこで、カプセル内視鏡の動き量を検出し、この動き量に応じて撮影条件を変更するカプセル内視鏡システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
この提案のカプセル内視鏡システムは、カプセル内視鏡に加速度センサを設け、センサから出力される値に基づいて、カプセル内視鏡の移動量を計算し、移動量が大きい、つまりカプセル内視鏡の移動速度が速い場合に、記録する動画像のフレームレートを上げることで、画像の取りこぼしを防止する。また、この提案のカプセル内視鏡システムは、カプセル内視鏡の移動速度が遅い場合に、フレームレートを下げることで、記録媒体の容量を節約するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−195271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このようなカプセル内視鏡システムを長尺な挿入部を有する内視鏡装置に適用することはできない。長尺な挿入部を有する内視鏡装置の使用環境を考慮すると、検査者が長尺な挿入部をパイプ等の被検体内に勢いよく挿入しているときに、挿入部の移動速度が速くなる。そのため、挿入部の先端部にセンサを設け、挿入部の移動速度、即ち、挿入速度が速い場合に、フレームレート上げたとしても、実際は観察に使用することはなく、記録媒体の容量あるいは書き込み処理の無駄につながってしまう。
【0009】
そこで、本発明は、先端部の移動速度に応じて記録媒体に記録するデータ量を削減し、記録媒体の容量を効率的に使用することができる内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によれば、被写体を撮像して被写体像を得る撮像素子を挿入部の先端部に有し、着脱自在な記録媒体に前記被写体像を動画データとして記録可能な内視鏡装置であって、前記挿入部の前記先端部に設けられ、前記挿入部の挿入速度を検出するための情報を検知するセンサと、前記センサにより検知された前記情報に基づいて、前記挿入部の挿入速度を算出する速度算出部と、前記速度算出部により算出された前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定の結果、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記記録媒体に記録する前記動画データのデータ量を減らして記録する記録部と、を有することを特徴とする内視鏡装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の内視鏡装置によれば、先端部の移動速度に応じて記録媒体に記録するデータ量を削減し、記録媒体の容量を効率的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】被検体と3軸加速度センサとの関係の例を説明するための図である。
【図4】加速度と速度との関係の例を説明するための図である。
【図5】挿入時と湾曲時との出力電圧の違いの例について説明するための図である。
【図6】挿入速度とフレームレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【図7】フレームレートと繰り返し回数との関係が記憶されたテーブルの例及びフレームレートに応じたフレーム画像の繰り返しイメージを説明するための図である。
【図8】画質レベルとフレームレートとが対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【図9】内視鏡装置1を用いた検査処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示すブロック図である。
【図11】挿入速度とビットレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【図12】内視鏡装置1aを用いた検査処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。
【図13】挿入速度とフレームレートとビットレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
【0014】
まず、図1及び図2に基づき、第1の実施の形態に係る内視鏡装置の構成について説明する。
【0015】
図1は、第1の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示す斜視図であり、図2は、第1の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示すブロック図である。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態の内視鏡装置1は、先端部2aを有する長尺な挿入部2と、回動自在に配設され挿入部2を巻回収納する回動部であるドラム部3a、ドラム部3aが回動自在に接続される箱状の固定部3b及びドラム部3aと固定部3bとを接続する接続部3c(図2参照)を有する本体部3と、この本体部3の上部に配設され起伏自在な表示装置4と、後述する記録操作等を行うための操作部5とを有して構成されている。
【0017】
検査者は、内視鏡挿入部としての挿入部2をパイプ等の検査対象に挿入し、図2に示す表示装置4の表示部4a上に表示される内視鏡画像を確認しながら、所望の検査部位にアクセスし、内視鏡画像による検査及び診断作業を行う。
【0018】
図2に示すように、挿入部2の先端部2aは、被写体を撮像した被写体像を光電変換し撮像信号を生成するCCD等の撮像素子11と、挿入部2の挿入速度を検出するための情報を検知するセンサ12とを備える。
【0019】
また、ドラム部3aは、画像処理部13と、制御部15を有する移動量検出部14とを備え、固定部3bは、メイン処理部16を備える。このメイン処理部16は、フレームレート変換部18を有するビデオ処理部17と、制御部19と、記憶部20とを備える。さらに、固定部3bには、フラッシュメモリカード等の記録媒体21が着脱自在に接続されるようになっている。
【0020】
撮像素子11は、被写体像を光電変換して生成した撮像信号をドラム部3aの画像処理部13に供給する。画像処理部13は、この撮像信号に対し、例えば、ガンマ補正処理、エッジ強調処理及びデジタルズーム処理等の画像処理を施し、画像データ(内視鏡画像)を生成する。この内視鏡画像は、ドラム部3aと固定部3bとを接続している接続部3cを介して固定部3bに供給される。
【0021】
センサ12は、例えば、3軸加速度センサであり、後述するX軸、Y軸及びZ軸方向の加速度に応じた電圧値を検出する。センサ12は、挿入部2の挿入速度を検出するための情報である電圧値を、接続部3cを介して移動量検出部14の制御部15に出力する。
【0022】
速度算出部としての制御部15は、センサ12からの電圧値をA/D変換し、A/D変換した電圧値から挿入部2の挿入速度を算出する。
【0023】
図3は、被検体と3軸加速度センサとの関係の例を説明するための図である。
【0024】
図3に示すように、X軸方向が被検体の挿入軸方向、Y軸方向が挿入軸方向に対して左右方向、Z軸方向が挿入軸方向に対して上下方向(重力方向)とする。センサ12は、X軸、Y軸及びZ軸方向の出力電圧をそれぞれVoutX、VoutY及びVoutZを出力する。センサ12が動いていない場合、Z軸方向の出力電圧であるVoutZは1(g)となる。センサ12がX軸方向に加速した場合、XZ平面上の矢印30の方向に加速度がかかっているため、センサ12の出力電圧としては、VoutX及びVoutZが変化することになる。
【0025】
図4は、加速度と速度との関係の例を説明するための図である。
【0026】
X軸方向の加速度を示す出力電圧のVoutXが、図4に示すようにある単位時間tで変化したものとする。加速度から速度を求めるには、加速度を積分すればよいので、1(g)あたりの出力電圧変化をY、矢印31の出力電圧値をX1、矢印32の出力電圧値をX2、矢印33の時間幅をt、速度をvとした場合、以下の近似式で速度を求めることができる。
【0027】
v=[(X2−X1)/Y]*t(m/s) ・・・ 式(1)
【0028】
制御部15は、式(1)を用いて挿入部2の挿入速度を算出し、算出した挿入部2の挿入速度を接続部3cを介して固定部3bのメイン処理部16の制御部19に出力する。
【0029】
図5は、挿入時と湾曲時との出力電圧の違いの例について説明するための図である。
【0030】
図5(a)に示すように、挿入部2を被検体に挿入している挿入時には、出力電圧は高くなり、図5(b)に示すように、先端部2aを湾曲している湾曲時には、出力電圧は低くなる。移動量検出部14の制御部15は、これらの出力電圧から式(1)を用いて挿入部2の挿入速度を算出しているので、挿入時には、挿入部2の挿入速度が速くなり、湾曲時には、挿入部2の挿入速度が遅くなる。
【0031】
判定部としての制御部19は、移動量検出部14の制御部15で算出された挿入部2の挿入速度が所定の速度より速いか否かを判定する。そして、制御部19は、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速いと判定した場合、フレームレートを下げる指示をフレームレート変換部18に出力し、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速くないと判定した場合、通常のフレームレートとする指示をフレームレート変換部18に出力する。ここで、通常のフレームレートは、表示部4aのフレームレートと同一のフレームレートであり、本実施の形態では、30fpsとする。
【0032】
特に、制御部19は、記憶部20に記憶されている挿入速度とフレームレートとの関係が対応付けられたテーブルを参照し、先端部2aの挿入速度の応じたフレームレートを決定する。そして、制御部19は、先端部2aの挿入速度の応じたフレームレートに下げるようにフレームレート変換部18に指示を出す。
【0033】
図6は、挿入速度とフレームレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【0034】
図6に示すように、記憶部20は、挿入部2の挿入速度とフレームレートとが対応付けられたテーブル20aを有する。
【0035】
制御部19は、テーブル20aを参照し、挿入部2の挿入速度が0.25m/s以下の場合、フレームレートを通常のフレームレートである30fpsにするようにフレームレート変換部18に指示を出す。
【0036】
また、制御部19は、テーブル20aを参照し、挿入部2の挿入速度が0.25m/sより速く、0.5m/s以下の場合、フレームレートを15fpsに下げるようにフレームレート変換部18に指示を出す。
【0037】
同様に、制御部19は、テーブル20aを参照し、挿入部2の挿入速度が0.5m/sより速く、0.75m/s以下の場合、フレームレートを10fpsに下げる、挿入部2の挿入速度が0.75m/sより速く、1.0m/s以下の場合、フレームレートを5fpsに下げる、挿入部2の挿入速度が1.0m/sより速い場合、フレームレートを1fpsに下げるようにフレームレート変換部18に指示を出す。
【0038】
フレームレート変換部18は、制御部19の指示に従い、画像処理部13から供給された内視鏡画像を先端部2aの挿入速度の応じたフレームレートに下げる。
【0039】
ここで、フレームレートを下げたままで表示部4aに表示すると、表示部4aのフレームレートと異なるため、表示部4aに表示されるライブ画像が早送りのようになってしまう。そのため、フレームレート変換部18は、先端部2aの挿入速度に応じて、同一のフレーム画像を繰り返し、表示部4aに出力する。
【0040】
図7は、フレームレートと繰り返し回数との関係が記憶されたテーブルの例及びフレームレートに応じたフレーム画像の繰り返しイメージを説明するための図である。
【0041】
図7(a)に示すように、記憶部20は、フレームレートと同一のフレーム画像の繰り返し回数とが対応付けられたテーブル20bを有する。制御部19は、テーブル20bからフレームレートに対応した繰り返し回数を読み出し、フレームレート変換部18に出力する。
【0042】
フレームレート変換部18は、制御部19から供給された同一のフレーム画像の繰り返し回数に応じて、同一のフレーム画像を繰り返して表示部4aに出力する。例えば、フレームレートを10fpsに下げる場合、フレームレート変換部18は、同一のフレーム画像を3回繰り返して表示部4aに出力する。
【0043】
図7(b)〜図7(f)は、それぞれフレームレートに応じたフレーム画像の繰り返しイメージを示している。
【0044】
図7(b)に示すように、フレームレートが30fpsの場合、フレームレート変換部18は、同一のフレーム画像の繰り返しを行わず、フレーム画像F1,F2・・・F30を1回ずつ表示部4aに出力する。
【0045】
また、図7(c)に示すように、フレームレートが15fpsの場合、フレームレート変換部18は、同一のフレーム画像F1,F2・・・F15をそれぞれ2回繰り返して表示部4aに出力する。
【0046】
同様に、フレームレートが10fpsの場合(図7(d)参照)、同一のフレーム画像F1,F2・・・F10をそれぞれ3回繰り返し、フレームレートが5fpsの場合(図7(e)参照)、同一のフレーム画像F1,F2・・・F5をそれぞれ6回繰り返し、フレームレートが1fpsの場合(図7(f)参照)、同一のフレーム画像F1を30回繰り返して表示部4aに出力する。
【0047】
これにより、表示部4aに表示されるライブ画像が早送りのようになってしまうことを防ぐことができる。
【0048】
固定部3bに記録媒体21が装着された状態において、検査者が操作部5を操作して記録操作を指示すると、記録部としてのビデオ処理部17は、制御部19からの制御に従って、フレームレート変換部18で変換されたフレームレートの内視鏡画像を記録媒体21に供給して記録する。挿入部2の挿入速度が所定の速度より速い場合、フレームレート変換部18により内視鏡画像のフレームレートが下げられるため、ビデオ処理部17は、データ量が減少した動画データを記録媒体21に記録することができる。このような記録処理において、ビデオ処理部17は、内視鏡画像のデータを、例えば、AVIファイル等の動画ファイルとして記録媒体21に記録する。
【0049】
また、フレームレート変換部18でフレームレートが下げられた内視鏡画像を動画ファイルとして記録媒体21に記録する場合、ビデオ処理部17は、動画ファイルのヘッダ部にフレームレートの情報を書き込んで、記録媒体21に記録する。
【0050】
このように記録媒体21に記録された動画ファイルは、操作部5の操作により再生することができる。検査者が操作部5を操作して記録媒体21に記録された動画ファイルの再生を指示すると、フレームレート変換部18は、動画ファイルのヘッダ部に書き込まれているフレームレートの情報を読み出す。そして、フレームレート変換部18は、図7(a)のテーブル20bを制御部19を介して参照し、読み出したフレームレートの情報に対応する同一のフレーム画像の繰り返し回数で、同一のフレーム画像を繰り返して表示部4aに出力し、動画ファイルの再生を行う。
【0051】
なお、挿入部2の挿入速度に応じてフレームレートを変更するようにしているが、検査者がフレームレートを選択できるようにしてもよい。
【0052】
図8は、画質レベルとフレームレートとが対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【0053】
記憶部20は、画質レベルA〜Eに応じてフレームレートが対応付けられたテーブル20c保持する。検査者が操作部5を用いて画質レベルA〜Eのいずれかを選択すると、制御部19は、選択された画質レベルに応じたフレームレートに変更するための指示をフレームレート変換部18に出力する。
【0054】
この場合、記憶部20は、画質レベルA〜Eに応じたサンプル動画を記憶するようにしてもよい。制御部19は、操作部5が操作され画質レベルが選択されると、対応する画質レベルのサンプル動画が記憶部20から読み出し、表示部4aに表示する。これにより、検査者は、表示部4aに表示されるサンプル動画を確認し、被検体の検査を行う際に、許容できる画質の画質レベルを選択することができる。
【0055】
また、フレームレートを固定にする固定フレームレートモードと、可変にする可変フレームレートモードとを設けるようにしてもよい。例えば、操作部5にフレームレートを固定にするか可変にするかを選択するための選択部を設け、検査者にフレームレートを固定にする固定フレームレートモードと、可変にする可変フレームレートモードとを選択させるようにする。検査者は、例えば、選択部を操作して、フレームレートを可変にする可変フレームレートモードを選択することで、記録媒体21の容量を節約でき、フレームレートを固定にする固定フレームレートモードを選択することで、画質を向上させることができる。
【0056】
さらに、テーブル20a等のフレームレートを変更できるようにしてもよい。例えば、操作部5にテーブル20a等のフレームレートを変更するための変更部を設け、検査者にフレームレートを変更させるようにする。検査者は、例えば、変更部を操作して、テーブル20a等のフレームレートより低く変更することで、記録媒体21の容量を節約でき、テーブル20a等のフレームレートより高くフレームレートを変更することで、画質を向上させることができる。
【0057】
ここで、このように構成された内視鏡装置1を用いた検査処理について説明する。
【0058】
図9は、内視鏡装置1を用いた検査処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。
【0059】
まず、挿入部2の加速度が検出され(ステップS1)、算出された加速度から挿入部2の挿入速度が算出される(ステップS2)。次に、挿入速度が所定の速度より速いか否かが判定される(ステップS3)。挿入速度が所定の速度より速いと判定された場合、YESとなり、フレームレートを下げて動画像が記録され(ステップS4)、処理を終了する。一方、挿入速度が所定の速度より速くないと判定された場合、NOとなり、通常のフレームレートで動画像が記録され(ステップS5)、処理を終了する。
【0060】
以上のように、内視鏡装置1は、挿入部2が被検体に挿入される際の加速度から挿入部2の挿入速度を算出し、挿入速度が速い場合、フレームレートを下げるようにした。この結果、挿入部2が被検体に勢いよく挿入されている際、即ち、検査者が被検体の検査を行っていない際の内視鏡画像のフレームレートを下げて記録媒体21に記録することができる。
【0061】
よって、本実施の形態の内視鏡装置によれば、先端部の移動速度に応じて記録媒体に記録するデータ量を削減し、記録媒体の容量を効率的に使用することができる。
【0062】
また、ライブ画像については、挿入部2の挿入速度が速い場合にフレームレートが高いと、目まぐるしく画像が切り換わり、見辛い画像となり、検査者に不快感を与えてしまうことがある。これに対し、本実施の形態の内視鏡装置1は、挿入部2の挿入速度が速い場合にフレームレートを下げることで、見辛い画像を表示部4aに表示することなく、検査者の不快感を和らげることもできる。
(第2の実施の形態)
【0063】
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0064】
図10は、第2の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示すブロック図である。なお、図10において図2の同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
図10に示すように、内視鏡装置1aは、第1の実施の形態の内視鏡装置1からフレームレート変換部18を削除するとともに、ビデオ処理部17に代わりビデオ処理部17aを用いて構成されている。
【0066】
第1の実施の形態の内視鏡装置1は、挿入部2に挿入速度に応じてフレームレートを下げる処理を行っていたが、本実施の形態の内視鏡装置1aは、挿入部2に挿入速度に応じてビットレートを下げる処理を行う。
【0067】
制御部19は、移動量検出部14の制御部15で算出された挿入部2の挿入速度が所定の速度より速いか否かを判定する。そして、制御部19は、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速いと判定した場合、ビットレートを下げる指示をビデオ処理部17aに出力し、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速くないと判定した場合、通常のビットレートとする指示をビデオ処理部17aに出力する。ここで、通常のビットレートは、本実施の形態では、2Mbpsとする。
【0068】
特に、制御部19は、記憶部20に記憶されている挿入速度とビットレートとの関係が対応付けられたテーブルを参照し、先端部2aの挿入速度の応じたビットレートを決定する。そして、制御部19は、先端部2aの挿入速度の応じたビットレートに下げるようにビデオ処理部17aに指示を出す。
【0069】
図11は、挿入速度とビットレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【0070】
図11に示すように、記憶部20は、挿入部2の挿入速度とビットレートとが対応付けられたテーブル20dを有する。
【0071】
制御部19は、テーブル20dを参照し、挿入部2の挿入速度が0.25m/s以下の場合、ビットレートを通常のビットレートである2Mbpsにするようにビデオ処理部17aに指示を出す。
【0072】
また、制御部19は、テーブル20dを参照し、挿入部2の挿入速度が0.25m/sより速く、0.5m/s以下の場合、ビットレートを1.5Mbpsに下げるようにフレームレート変換部18に指示を出す。
【0073】
同様に、制御部19は、テーブル20dを参照し、挿入部2の挿入速度が0.5m/sより速く、0.75m/s以下の場合、ビットレートを1Mbpsに下げる、挿入部2の挿入速度が0.75m/sより速く、1.0m/s以下の場合、ビットレートを0.5Mbpsに下げる、挿入部2の挿入速度が1.0m/sより速い場合、ビットレートを0.1Mbpsに下げるようにビデオ処理部17aに指示を出す。
【0074】
ビデオ処理部17aは、制御部19からの指示に従い、画像処理部13から供給される内視鏡画像のビットレートを下げ、表示部4aに出力する。また、検査者が操作部5を操作して記録操作を指示すると、ビデオ処理部17aは、ビットレートを下げた内視鏡画像を記録媒体21に出力し、動画ファイルとして記録媒体21に記録する。
【0075】
ここで、このように構成された内視鏡装置1aを用いた検査処理について説明する。
【0076】
図12は、内視鏡装置1aを用いた検査処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。なお、図12において図9と同様の処理については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0077】
ステップS3において、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速いと判定された場合、YESとなり、ビットレートを下げて動画像が記録され(ステップS11)、処理を終了する。一方、ステップS3において、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速くないと判定された場合、NOとなり、通常のビットレートで動画像が記録され(ステップS12)、処理を終了する。
【0078】
以上のように、内視鏡装置1aは、挿入部2が被検体に挿入される際の加速度から挿入部2の挿入速度を算出し、挿入速度が速い場合、ビットレートを下げるようにした。この結果、挿入部2が被検体に勢いよく挿入されている際、即ち、検査者が被検体の検査を行っていない際の内視鏡画像のビットレートを下げて記録媒体21に記録することができる。
【0079】
よって、本実施の形態の内視鏡装置によれば、第1の実施の形態と同様に、先端部の移動速度に応じて記録媒体に記録するデータ量を削減し、記録媒体の容量を効率的に使用することができる。
【0080】
なお、上述した第1及び第2の実施の形態を組み合わせて、フレームレート及びビットレートの両方を可変とするモードを設けてもよい。
【0081】
図13は、挿入速度とフレームレートとビットレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【0082】
図13に示すように、記憶部20は、挿入部2の挿入速度とフレームレートとビットレートとが対応付けられたテーブル20eを有する。
【0083】
制御部19は、制御部15から挿入部2の挿入速度が供給されると、テーブル20eを参照して、挿入部2の挿入速度に対応するフレームレート及びビットレートに下げるようにフレームレート変換部18及びビデオ処理部17aに指示を出すこれにより、挿入部2の挿入速度が速くなった場合、フレームレート及びビットレートを下げることができるので、第1及び第2の実施の形態に比べ、さらに記録媒体21の容量を効率的に使用することができる。
【0084】
なお、第1の実施の形態と同様に、ビットレートを固定にする固定ビットレートモードと、可変にする可変ビットレートモードとを設けるようにする、あるいは、テーブル20d等のビットレートを変更できるようにしてもよい。
【0085】
また、上述した第1及び第2の実施の形態では、フレームレート及びビットレートを下げることにより記録媒体21に記録されるデータ量を削減しているが、これらに限定されるものではない。例えば、挿入部2の挿入速度が速くなると、視野範囲を狭くする、あるいは、内視鏡画像を白黒にする等の制御により、記録媒体21に記録されるデータ量を削減することができる。
【0086】
なお、本明細書における各フローチャート中の各ステップは、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複数同時に実行し、あるいは実行毎に異なった順序で実行してもよい。
【0087】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【符号の説明】
【0088】
1,1a…内視鏡装置、2…挿入部、2a…先端部、3…本体部、3a…ドラム部、3b…固定部、3c…接続部、4…表示装置、4a…表示部、5…操作部、11…撮像素子、12…センサ、13…画像処理部、14…移動量検出部、15…制御部、16…メイン処理部、17,17a…ビデオ処理部、18…フレームレート変換部、19…制御部、20…記憶部、20a〜20e…テーブル、21…記録媒体。
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡装置及び内視鏡装置を用いた検査方法に関し、特に、着脱自在な記録媒体に動画データを記録可能な内視鏡装置及び内視鏡装置を用いた検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、内視鏡装置は、観察対象に挿入部を挿入して観察画像を得る内視鏡と、この観察画像を表示する表示手段を備えて構成したものが一般的に使用されている。
【0003】
この種の内視鏡装置では、内視鏡の挿入部を観察部位に挿入すると同時に、モニタ等の表示手段に表示される観察画像、即ち、内視鏡画像を観察しながら、検査を行うことが可能であるため、検査者にとっては検査が違和感なく行え、かつ所望の観察画像を確実にモニタ等に表示して認識することができる。
【0004】
また、実際の検査において、検査者は、検査現場で簡易的な検査のみを行い、撮像された内視鏡画像を動画ファイル等に記録し、その後、この動画ファイルを再生することで詳細な検査を実施することがある。このような場合、動画ファイル等を記録する記録媒体の容量を有効に使用することが求められる。
【0005】
そこで、カプセル内視鏡の動き量を検出し、この動き量に応じて撮影条件を変更するカプセル内視鏡システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
この提案のカプセル内視鏡システムは、カプセル内視鏡に加速度センサを設け、センサから出力される値に基づいて、カプセル内視鏡の移動量を計算し、移動量が大きい、つまりカプセル内視鏡の移動速度が速い場合に、記録する動画像のフレームレートを上げることで、画像の取りこぼしを防止する。また、この提案のカプセル内視鏡システムは、カプセル内視鏡の移動速度が遅い場合に、フレームレートを下げることで、記録媒体の容量を節約するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−195271号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、このようなカプセル内視鏡システムを長尺な挿入部を有する内視鏡装置に適用することはできない。長尺な挿入部を有する内視鏡装置の使用環境を考慮すると、検査者が長尺な挿入部をパイプ等の被検体内に勢いよく挿入しているときに、挿入部の移動速度が速くなる。そのため、挿入部の先端部にセンサを設け、挿入部の移動速度、即ち、挿入速度が速い場合に、フレームレート上げたとしても、実際は観察に使用することはなく、記録媒体の容量あるいは書き込み処理の無駄につながってしまう。
【0009】
そこで、本発明は、先端部の移動速度に応じて記録媒体に記録するデータ量を削減し、記録媒体の容量を効率的に使用することができる内視鏡装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様によれば、被写体を撮像して被写体像を得る撮像素子を挿入部の先端部に有し、着脱自在な記録媒体に前記被写体像を動画データとして記録可能な内視鏡装置であって、前記挿入部の前記先端部に設けられ、前記挿入部の挿入速度を検出するための情報を検知するセンサと、前記センサにより検知された前記情報に基づいて、前記挿入部の挿入速度を算出する速度算出部と、前記速度算出部により算出された前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いか否かを判定する判定部と、前記判定部の判定の結果、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記記録媒体に記録する前記動画データのデータ量を減らして記録する記録部と、を有することを特徴とする内視鏡装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の内視鏡装置によれば、先端部の移動速度に応じて記録媒体に記録するデータ量を削減し、記録媒体の容量を効率的に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】第1の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示すブロック図である。
【図3】被検体と3軸加速度センサとの関係の例を説明するための図である。
【図4】加速度と速度との関係の例を説明するための図である。
【図5】挿入時と湾曲時との出力電圧の違いの例について説明するための図である。
【図6】挿入速度とフレームレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【図7】フレームレートと繰り返し回数との関係が記憶されたテーブルの例及びフレームレートに応じたフレーム画像の繰り返しイメージを説明するための図である。
【図8】画質レベルとフレームレートとが対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【図9】内視鏡装置1を用いた検査処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。
【図10】第2の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示すブロック図である。
【図11】挿入速度とビットレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【図12】内視鏡装置1aを用いた検査処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。
【図13】挿入速度とフレームレートとビットレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
【0014】
まず、図1及び図2に基づき、第1の実施の形態に係る内視鏡装置の構成について説明する。
【0015】
図1は、第1の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示す斜視図であり、図2は、第1の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示すブロック図である。
【0016】
図1に示すように、本実施の形態の内視鏡装置1は、先端部2aを有する長尺な挿入部2と、回動自在に配設され挿入部2を巻回収納する回動部であるドラム部3a、ドラム部3aが回動自在に接続される箱状の固定部3b及びドラム部3aと固定部3bとを接続する接続部3c(図2参照)を有する本体部3と、この本体部3の上部に配設され起伏自在な表示装置4と、後述する記録操作等を行うための操作部5とを有して構成されている。
【0017】
検査者は、内視鏡挿入部としての挿入部2をパイプ等の検査対象に挿入し、図2に示す表示装置4の表示部4a上に表示される内視鏡画像を確認しながら、所望の検査部位にアクセスし、内視鏡画像による検査及び診断作業を行う。
【0018】
図2に示すように、挿入部2の先端部2aは、被写体を撮像した被写体像を光電変換し撮像信号を生成するCCD等の撮像素子11と、挿入部2の挿入速度を検出するための情報を検知するセンサ12とを備える。
【0019】
また、ドラム部3aは、画像処理部13と、制御部15を有する移動量検出部14とを備え、固定部3bは、メイン処理部16を備える。このメイン処理部16は、フレームレート変換部18を有するビデオ処理部17と、制御部19と、記憶部20とを備える。さらに、固定部3bには、フラッシュメモリカード等の記録媒体21が着脱自在に接続されるようになっている。
【0020】
撮像素子11は、被写体像を光電変換して生成した撮像信号をドラム部3aの画像処理部13に供給する。画像処理部13は、この撮像信号に対し、例えば、ガンマ補正処理、エッジ強調処理及びデジタルズーム処理等の画像処理を施し、画像データ(内視鏡画像)を生成する。この内視鏡画像は、ドラム部3aと固定部3bとを接続している接続部3cを介して固定部3bに供給される。
【0021】
センサ12は、例えば、3軸加速度センサであり、後述するX軸、Y軸及びZ軸方向の加速度に応じた電圧値を検出する。センサ12は、挿入部2の挿入速度を検出するための情報である電圧値を、接続部3cを介して移動量検出部14の制御部15に出力する。
【0022】
速度算出部としての制御部15は、センサ12からの電圧値をA/D変換し、A/D変換した電圧値から挿入部2の挿入速度を算出する。
【0023】
図3は、被検体と3軸加速度センサとの関係の例を説明するための図である。
【0024】
図3に示すように、X軸方向が被検体の挿入軸方向、Y軸方向が挿入軸方向に対して左右方向、Z軸方向が挿入軸方向に対して上下方向(重力方向)とする。センサ12は、X軸、Y軸及びZ軸方向の出力電圧をそれぞれVoutX、VoutY及びVoutZを出力する。センサ12が動いていない場合、Z軸方向の出力電圧であるVoutZは1(g)となる。センサ12がX軸方向に加速した場合、XZ平面上の矢印30の方向に加速度がかかっているため、センサ12の出力電圧としては、VoutX及びVoutZが変化することになる。
【0025】
図4は、加速度と速度との関係の例を説明するための図である。
【0026】
X軸方向の加速度を示す出力電圧のVoutXが、図4に示すようにある単位時間tで変化したものとする。加速度から速度を求めるには、加速度を積分すればよいので、1(g)あたりの出力電圧変化をY、矢印31の出力電圧値をX1、矢印32の出力電圧値をX2、矢印33の時間幅をt、速度をvとした場合、以下の近似式で速度を求めることができる。
【0027】
v=[(X2−X1)/Y]*t(m/s) ・・・ 式(1)
【0028】
制御部15は、式(1)を用いて挿入部2の挿入速度を算出し、算出した挿入部2の挿入速度を接続部3cを介して固定部3bのメイン処理部16の制御部19に出力する。
【0029】
図5は、挿入時と湾曲時との出力電圧の違いの例について説明するための図である。
【0030】
図5(a)に示すように、挿入部2を被検体に挿入している挿入時には、出力電圧は高くなり、図5(b)に示すように、先端部2aを湾曲している湾曲時には、出力電圧は低くなる。移動量検出部14の制御部15は、これらの出力電圧から式(1)を用いて挿入部2の挿入速度を算出しているので、挿入時には、挿入部2の挿入速度が速くなり、湾曲時には、挿入部2の挿入速度が遅くなる。
【0031】
判定部としての制御部19は、移動量検出部14の制御部15で算出された挿入部2の挿入速度が所定の速度より速いか否かを判定する。そして、制御部19は、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速いと判定した場合、フレームレートを下げる指示をフレームレート変換部18に出力し、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速くないと判定した場合、通常のフレームレートとする指示をフレームレート変換部18に出力する。ここで、通常のフレームレートは、表示部4aのフレームレートと同一のフレームレートであり、本実施の形態では、30fpsとする。
【0032】
特に、制御部19は、記憶部20に記憶されている挿入速度とフレームレートとの関係が対応付けられたテーブルを参照し、先端部2aの挿入速度の応じたフレームレートを決定する。そして、制御部19は、先端部2aの挿入速度の応じたフレームレートに下げるようにフレームレート変換部18に指示を出す。
【0033】
図6は、挿入速度とフレームレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【0034】
図6に示すように、記憶部20は、挿入部2の挿入速度とフレームレートとが対応付けられたテーブル20aを有する。
【0035】
制御部19は、テーブル20aを参照し、挿入部2の挿入速度が0.25m/s以下の場合、フレームレートを通常のフレームレートである30fpsにするようにフレームレート変換部18に指示を出す。
【0036】
また、制御部19は、テーブル20aを参照し、挿入部2の挿入速度が0.25m/sより速く、0.5m/s以下の場合、フレームレートを15fpsに下げるようにフレームレート変換部18に指示を出す。
【0037】
同様に、制御部19は、テーブル20aを参照し、挿入部2の挿入速度が0.5m/sより速く、0.75m/s以下の場合、フレームレートを10fpsに下げる、挿入部2の挿入速度が0.75m/sより速く、1.0m/s以下の場合、フレームレートを5fpsに下げる、挿入部2の挿入速度が1.0m/sより速い場合、フレームレートを1fpsに下げるようにフレームレート変換部18に指示を出す。
【0038】
フレームレート変換部18は、制御部19の指示に従い、画像処理部13から供給された内視鏡画像を先端部2aの挿入速度の応じたフレームレートに下げる。
【0039】
ここで、フレームレートを下げたままで表示部4aに表示すると、表示部4aのフレームレートと異なるため、表示部4aに表示されるライブ画像が早送りのようになってしまう。そのため、フレームレート変換部18は、先端部2aの挿入速度に応じて、同一のフレーム画像を繰り返し、表示部4aに出力する。
【0040】
図7は、フレームレートと繰り返し回数との関係が記憶されたテーブルの例及びフレームレートに応じたフレーム画像の繰り返しイメージを説明するための図である。
【0041】
図7(a)に示すように、記憶部20は、フレームレートと同一のフレーム画像の繰り返し回数とが対応付けられたテーブル20bを有する。制御部19は、テーブル20bからフレームレートに対応した繰り返し回数を読み出し、フレームレート変換部18に出力する。
【0042】
フレームレート変換部18は、制御部19から供給された同一のフレーム画像の繰り返し回数に応じて、同一のフレーム画像を繰り返して表示部4aに出力する。例えば、フレームレートを10fpsに下げる場合、フレームレート変換部18は、同一のフレーム画像を3回繰り返して表示部4aに出力する。
【0043】
図7(b)〜図7(f)は、それぞれフレームレートに応じたフレーム画像の繰り返しイメージを示している。
【0044】
図7(b)に示すように、フレームレートが30fpsの場合、フレームレート変換部18は、同一のフレーム画像の繰り返しを行わず、フレーム画像F1,F2・・・F30を1回ずつ表示部4aに出力する。
【0045】
また、図7(c)に示すように、フレームレートが15fpsの場合、フレームレート変換部18は、同一のフレーム画像F1,F2・・・F15をそれぞれ2回繰り返して表示部4aに出力する。
【0046】
同様に、フレームレートが10fpsの場合(図7(d)参照)、同一のフレーム画像F1,F2・・・F10をそれぞれ3回繰り返し、フレームレートが5fpsの場合(図7(e)参照)、同一のフレーム画像F1,F2・・・F5をそれぞれ6回繰り返し、フレームレートが1fpsの場合(図7(f)参照)、同一のフレーム画像F1を30回繰り返して表示部4aに出力する。
【0047】
これにより、表示部4aに表示されるライブ画像が早送りのようになってしまうことを防ぐことができる。
【0048】
固定部3bに記録媒体21が装着された状態において、検査者が操作部5を操作して記録操作を指示すると、記録部としてのビデオ処理部17は、制御部19からの制御に従って、フレームレート変換部18で変換されたフレームレートの内視鏡画像を記録媒体21に供給して記録する。挿入部2の挿入速度が所定の速度より速い場合、フレームレート変換部18により内視鏡画像のフレームレートが下げられるため、ビデオ処理部17は、データ量が減少した動画データを記録媒体21に記録することができる。このような記録処理において、ビデオ処理部17は、内視鏡画像のデータを、例えば、AVIファイル等の動画ファイルとして記録媒体21に記録する。
【0049】
また、フレームレート変換部18でフレームレートが下げられた内視鏡画像を動画ファイルとして記録媒体21に記録する場合、ビデオ処理部17は、動画ファイルのヘッダ部にフレームレートの情報を書き込んで、記録媒体21に記録する。
【0050】
このように記録媒体21に記録された動画ファイルは、操作部5の操作により再生することができる。検査者が操作部5を操作して記録媒体21に記録された動画ファイルの再生を指示すると、フレームレート変換部18は、動画ファイルのヘッダ部に書き込まれているフレームレートの情報を読み出す。そして、フレームレート変換部18は、図7(a)のテーブル20bを制御部19を介して参照し、読み出したフレームレートの情報に対応する同一のフレーム画像の繰り返し回数で、同一のフレーム画像を繰り返して表示部4aに出力し、動画ファイルの再生を行う。
【0051】
なお、挿入部2の挿入速度に応じてフレームレートを変更するようにしているが、検査者がフレームレートを選択できるようにしてもよい。
【0052】
図8は、画質レベルとフレームレートとが対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【0053】
記憶部20は、画質レベルA〜Eに応じてフレームレートが対応付けられたテーブル20c保持する。検査者が操作部5を用いて画質レベルA〜Eのいずれかを選択すると、制御部19は、選択された画質レベルに応じたフレームレートに変更するための指示をフレームレート変換部18に出力する。
【0054】
この場合、記憶部20は、画質レベルA〜Eに応じたサンプル動画を記憶するようにしてもよい。制御部19は、操作部5が操作され画質レベルが選択されると、対応する画質レベルのサンプル動画が記憶部20から読み出し、表示部4aに表示する。これにより、検査者は、表示部4aに表示されるサンプル動画を確認し、被検体の検査を行う際に、許容できる画質の画質レベルを選択することができる。
【0055】
また、フレームレートを固定にする固定フレームレートモードと、可変にする可変フレームレートモードとを設けるようにしてもよい。例えば、操作部5にフレームレートを固定にするか可変にするかを選択するための選択部を設け、検査者にフレームレートを固定にする固定フレームレートモードと、可変にする可変フレームレートモードとを選択させるようにする。検査者は、例えば、選択部を操作して、フレームレートを可変にする可変フレームレートモードを選択することで、記録媒体21の容量を節約でき、フレームレートを固定にする固定フレームレートモードを選択することで、画質を向上させることができる。
【0056】
さらに、テーブル20a等のフレームレートを変更できるようにしてもよい。例えば、操作部5にテーブル20a等のフレームレートを変更するための変更部を設け、検査者にフレームレートを変更させるようにする。検査者は、例えば、変更部を操作して、テーブル20a等のフレームレートより低く変更することで、記録媒体21の容量を節約でき、テーブル20a等のフレームレートより高くフレームレートを変更することで、画質を向上させることができる。
【0057】
ここで、このように構成された内視鏡装置1を用いた検査処理について説明する。
【0058】
図9は、内視鏡装置1を用いた検査処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。
【0059】
まず、挿入部2の加速度が検出され(ステップS1)、算出された加速度から挿入部2の挿入速度が算出される(ステップS2)。次に、挿入速度が所定の速度より速いか否かが判定される(ステップS3)。挿入速度が所定の速度より速いと判定された場合、YESとなり、フレームレートを下げて動画像が記録され(ステップS4)、処理を終了する。一方、挿入速度が所定の速度より速くないと判定された場合、NOとなり、通常のフレームレートで動画像が記録され(ステップS5)、処理を終了する。
【0060】
以上のように、内視鏡装置1は、挿入部2が被検体に挿入される際の加速度から挿入部2の挿入速度を算出し、挿入速度が速い場合、フレームレートを下げるようにした。この結果、挿入部2が被検体に勢いよく挿入されている際、即ち、検査者が被検体の検査を行っていない際の内視鏡画像のフレームレートを下げて記録媒体21に記録することができる。
【0061】
よって、本実施の形態の内視鏡装置によれば、先端部の移動速度に応じて記録媒体に記録するデータ量を削減し、記録媒体の容量を効率的に使用することができる。
【0062】
また、ライブ画像については、挿入部2の挿入速度が速い場合にフレームレートが高いと、目まぐるしく画像が切り換わり、見辛い画像となり、検査者に不快感を与えてしまうことがある。これに対し、本実施の形態の内視鏡装置1は、挿入部2の挿入速度が速い場合にフレームレートを下げることで、見辛い画像を表示部4aに表示することなく、検査者の不快感を和らげることもできる。
(第2の実施の形態)
【0063】
次に、第2の実施の形態について説明する。
【0064】
図10は、第2の実施の形態に係る内視鏡装置の全体構成を示すブロック図である。なお、図10において図2の同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0065】
図10に示すように、内視鏡装置1aは、第1の実施の形態の内視鏡装置1からフレームレート変換部18を削除するとともに、ビデオ処理部17に代わりビデオ処理部17aを用いて構成されている。
【0066】
第1の実施の形態の内視鏡装置1は、挿入部2に挿入速度に応じてフレームレートを下げる処理を行っていたが、本実施の形態の内視鏡装置1aは、挿入部2に挿入速度に応じてビットレートを下げる処理を行う。
【0067】
制御部19は、移動量検出部14の制御部15で算出された挿入部2の挿入速度が所定の速度より速いか否かを判定する。そして、制御部19は、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速いと判定した場合、ビットレートを下げる指示をビデオ処理部17aに出力し、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速くないと判定した場合、通常のビットレートとする指示をビデオ処理部17aに出力する。ここで、通常のビットレートは、本実施の形態では、2Mbpsとする。
【0068】
特に、制御部19は、記憶部20に記憶されている挿入速度とビットレートとの関係が対応付けられたテーブルを参照し、先端部2aの挿入速度の応じたビットレートを決定する。そして、制御部19は、先端部2aの挿入速度の応じたビットレートに下げるようにビデオ処理部17aに指示を出す。
【0069】
図11は、挿入速度とビットレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【0070】
図11に示すように、記憶部20は、挿入部2の挿入速度とビットレートとが対応付けられたテーブル20dを有する。
【0071】
制御部19は、テーブル20dを参照し、挿入部2の挿入速度が0.25m/s以下の場合、ビットレートを通常のビットレートである2Mbpsにするようにビデオ処理部17aに指示を出す。
【0072】
また、制御部19は、テーブル20dを参照し、挿入部2の挿入速度が0.25m/sより速く、0.5m/s以下の場合、ビットレートを1.5Mbpsに下げるようにフレームレート変換部18に指示を出す。
【0073】
同様に、制御部19は、テーブル20dを参照し、挿入部2の挿入速度が0.5m/sより速く、0.75m/s以下の場合、ビットレートを1Mbpsに下げる、挿入部2の挿入速度が0.75m/sより速く、1.0m/s以下の場合、ビットレートを0.5Mbpsに下げる、挿入部2の挿入速度が1.0m/sより速い場合、ビットレートを0.1Mbpsに下げるようにビデオ処理部17aに指示を出す。
【0074】
ビデオ処理部17aは、制御部19からの指示に従い、画像処理部13から供給される内視鏡画像のビットレートを下げ、表示部4aに出力する。また、検査者が操作部5を操作して記録操作を指示すると、ビデオ処理部17aは、ビットレートを下げた内視鏡画像を記録媒体21に出力し、動画ファイルとして記録媒体21に記録する。
【0075】
ここで、このように構成された内視鏡装置1aを用いた検査処理について説明する。
【0076】
図12は、内視鏡装置1aを用いた検査処理の流れの例を説明するためのフローチャートである。なお、図12において図9と同様の処理については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0077】
ステップS3において、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速いと判定された場合、YESとなり、ビットレートを下げて動画像が記録され(ステップS11)、処理を終了する。一方、ステップS3において、挿入部2の挿入速度が所定の速度より速くないと判定された場合、NOとなり、通常のビットレートで動画像が記録され(ステップS12)、処理を終了する。
【0078】
以上のように、内視鏡装置1aは、挿入部2が被検体に挿入される際の加速度から挿入部2の挿入速度を算出し、挿入速度が速い場合、ビットレートを下げるようにした。この結果、挿入部2が被検体に勢いよく挿入されている際、即ち、検査者が被検体の検査を行っていない際の内視鏡画像のビットレートを下げて記録媒体21に記録することができる。
【0079】
よって、本実施の形態の内視鏡装置によれば、第1の実施の形態と同様に、先端部の移動速度に応じて記録媒体に記録するデータ量を削減し、記録媒体の容量を効率的に使用することができる。
【0080】
なお、上述した第1及び第2の実施の形態を組み合わせて、フレームレート及びビットレートの両方を可変とするモードを設けてもよい。
【0081】
図13は、挿入速度とフレームレートとビットレートとの関係が対応付けられたテーブルの例を説明するための図である。
【0082】
図13に示すように、記憶部20は、挿入部2の挿入速度とフレームレートとビットレートとが対応付けられたテーブル20eを有する。
【0083】
制御部19は、制御部15から挿入部2の挿入速度が供給されると、テーブル20eを参照して、挿入部2の挿入速度に対応するフレームレート及びビットレートに下げるようにフレームレート変換部18及びビデオ処理部17aに指示を出すこれにより、挿入部2の挿入速度が速くなった場合、フレームレート及びビットレートを下げることができるので、第1及び第2の実施の形態に比べ、さらに記録媒体21の容量を効率的に使用することができる。
【0084】
なお、第1の実施の形態と同様に、ビットレートを固定にする固定ビットレートモードと、可変にする可変ビットレートモードとを設けるようにする、あるいは、テーブル20d等のビットレートを変更できるようにしてもよい。
【0085】
また、上述した第1及び第2の実施の形態では、フレームレート及びビットレートを下げることにより記録媒体21に記録されるデータ量を削減しているが、これらに限定されるものではない。例えば、挿入部2の挿入速度が速くなると、視野範囲を狭くする、あるいは、内視鏡画像を白黒にする等の制御により、記録媒体21に記録されるデータ量を削減することができる。
【0086】
なお、本明細書における各フローチャート中の各ステップは、その性質に反しない限り、実行順序を変更し、複数同時に実行し、あるいは実行毎に異なった順序で実行してもよい。
【0087】
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
【符号の説明】
【0088】
1,1a…内視鏡装置、2…挿入部、2a…先端部、3…本体部、3a…ドラム部、3b…固定部、3c…接続部、4…表示装置、4a…表示部、5…操作部、11…撮像素子、12…センサ、13…画像処理部、14…移動量検出部、15…制御部、16…メイン処理部、17,17a…ビデオ処理部、18…フレームレート変換部、19…制御部、20…記憶部、20a〜20e…テーブル、21…記録媒体。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮像して被写体像を得る撮像素子を挿入部の先端部に有し、着脱自在な記録媒体に前記被写体像を動画データとして記録可能な内視鏡装置であって、
前記挿入部の前記先端部に設けられ、前記挿入部の挿入速度を検出するための情報を検知するセンサと、
前記センサにより検知された前記情報に基づいて、前記挿入部の挿入速度を算出する速度算出部と、
前記速度算出部により算出された前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定の結果、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記記録媒体に記録する前記動画データのデータ量を減らして記録する記録部と、
を有することを特徴とする内視鏡装置。
【請求項2】
前記記録部は、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのフレームレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
前記記録部は、前記フレームレートを下げた前記動画データを前記記録媒体に記録する際に、前記フレームレートの情報を前記動画データのヘッダ部に書き込むことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
前記動画データを所定のフレームレートで表示する表示部を有し、
前記記録部は、前記記録媒体に記録された前記動画データを再生する場合、前記ヘッダ部に書き込まれた前記フレームレートの情報を参照し、前記所定のフレームレートに合うように同一のフレーム画像を繰り返して前記表示部に出力することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡装置。
【請求項5】
前記動画データを所定のフレームレートで表示する表示部を有し、
前記記録部は、前記フレームレートを下げた前記動画データを前記表示部に表示する場合、前記所定のフレームレートに合うように同一のフレーム画像を繰り返して前記表示部に出力することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。
【請求項6】
前記挿入部の挿入速度に応じて前記フレームレートを可変にする可変フレームレートモードと、前記挿入部の挿入速度にかかわらず前記フレームレートを固定にする固定フレームレートモードと選択させる選択部を有することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。
【請求項7】
前記記録部は、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのビットレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項8】
前記挿入部の挿入速度に応じて前記ビットレートを可変にする可変ビットレートモードと、前記挿入部の挿入速度にかかわらず前記ビットレートを固定にする固定ビットレートモードと選択させる選択部を有することを特徴とする請求項7に記載の内視鏡装置。
【請求項9】
前記記録部は、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのフレームレート及びビットレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項10】
前記挿入部の挿入速度を検出するための情報を検知するセンサは、3軸加速度センサであることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項11】
被写体を撮像して被写体像を得る撮像素子を挿入部の先端部に有し、着脱自在な記録媒体に前記被写体像を動画データとして記録可能な内視鏡装置を用いた検査方法であって、
前記挿入部の挿入速度を検出するための情報を検知し、
前記検知された前記情報に基づいて、前記挿入部の挿入速度を算出し、
前記算出された前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いか否かを判定し、
前記判定の結果、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記記録媒体に記録する前記動画データのデータ量を減らして記録することを特徴とする内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項12】
前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのフレームレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項11に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項13】
前記フレームレートを下げた前記動画データを前記記録媒体に記録する際に、前記フレームレートの情報を前記動画データのヘッダ部に書き込むことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項14】
前記記録媒体に記録された前記動画データを再生する場合、前記ヘッダ部に書き込まれた前記フレームレートの情報を参照し、前記動画データを所定のフレームレートで表示する表示部の前記所定のフレームレートに合うように同一のフレーム画像を繰り返して前記表示部に出力することを特徴とする請求項13に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項15】
前記フレームレートを下げた前記動画データを前記表示部に表示する場合、前記動画データを所定のフレームレートで表示する表示部の前記所定のフレームレートに合うように同一のフレーム画像を繰り返して前記表示部に出力することを特徴とする請求項12に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項16】
前記挿入部の挿入速度に応じて前記フレームレートを可変にする可変フレームレートモードと、前記挿入部の挿入速度にかかわらず前記フレームレートを固定にする固定フレームレートモードと選択させることを特徴とする請求項12に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項17】
前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのビットレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項11に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項18】
前記挿入部の挿入速度に応じて前記ビットレートを可変にする可変ビットレートモードと、前記挿入部の挿入速度にかかわらず前記ビットレートを固定にする固定ビットレートモードと選択させることを特徴とする請求項17に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項19】
前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのフレームレート及びビットレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項11に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項1】
被写体を撮像して被写体像を得る撮像素子を挿入部の先端部に有し、着脱自在な記録媒体に前記被写体像を動画データとして記録可能な内視鏡装置であって、
前記挿入部の前記先端部に設けられ、前記挿入部の挿入速度を検出するための情報を検知するセンサと、
前記センサにより検知された前記情報に基づいて、前記挿入部の挿入速度を算出する速度算出部と、
前記速度算出部により算出された前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いか否かを判定する判定部と、
前記判定部の判定の結果、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記記録媒体に記録する前記動画データのデータ量を減らして記録する記録部と、
を有することを特徴とする内視鏡装置。
【請求項2】
前記記録部は、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのフレームレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項3】
前記記録部は、前記フレームレートを下げた前記動画データを前記記録媒体に記録する際に、前記フレームレートの情報を前記動画データのヘッダ部に書き込むことを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。
【請求項4】
前記動画データを所定のフレームレートで表示する表示部を有し、
前記記録部は、前記記録媒体に記録された前記動画データを再生する場合、前記ヘッダ部に書き込まれた前記フレームレートの情報を参照し、前記所定のフレームレートに合うように同一のフレーム画像を繰り返して前記表示部に出力することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡装置。
【請求項5】
前記動画データを所定のフレームレートで表示する表示部を有し、
前記記録部は、前記フレームレートを下げた前記動画データを前記表示部に表示する場合、前記所定のフレームレートに合うように同一のフレーム画像を繰り返して前記表示部に出力することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。
【請求項6】
前記挿入部の挿入速度に応じて前記フレームレートを可変にする可変フレームレートモードと、前記挿入部の挿入速度にかかわらず前記フレームレートを固定にする固定フレームレートモードと選択させる選択部を有することを特徴とする請求項2に記載の内視鏡装置。
【請求項7】
前記記録部は、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのビットレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項8】
前記挿入部の挿入速度に応じて前記ビットレートを可変にする可変ビットレートモードと、前記挿入部の挿入速度にかかわらず前記ビットレートを固定にする固定ビットレートモードと選択させる選択部を有することを特徴とする請求項7に記載の内視鏡装置。
【請求項9】
前記記録部は、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのフレームレート及びビットレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項10】
前記挿入部の挿入速度を検出するための情報を検知するセンサは、3軸加速度センサであることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡装置。
【請求項11】
被写体を撮像して被写体像を得る撮像素子を挿入部の先端部に有し、着脱自在な記録媒体に前記被写体像を動画データとして記録可能な内視鏡装置を用いた検査方法であって、
前記挿入部の挿入速度を検出するための情報を検知し、
前記検知された前記情報に基づいて、前記挿入部の挿入速度を算出し、
前記算出された前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いか否かを判定し、
前記判定の結果、前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記記録媒体に記録する前記動画データのデータ量を減らして記録することを特徴とする内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項12】
前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのフレームレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項11に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項13】
前記フレームレートを下げた前記動画データを前記記録媒体に記録する際に、前記フレームレートの情報を前記動画データのヘッダ部に書き込むことを特徴とする請求項12に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項14】
前記記録媒体に記録された前記動画データを再生する場合、前記ヘッダ部に書き込まれた前記フレームレートの情報を参照し、前記動画データを所定のフレームレートで表示する表示部の前記所定のフレームレートに合うように同一のフレーム画像を繰り返して前記表示部に出力することを特徴とする請求項13に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項15】
前記フレームレートを下げた前記動画データを前記表示部に表示する場合、前記動画データを所定のフレームレートで表示する表示部の前記所定のフレームレートに合うように同一のフレーム画像を繰り返して前記表示部に出力することを特徴とする請求項12に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項16】
前記挿入部の挿入速度に応じて前記フレームレートを可変にする可変フレームレートモードと、前記挿入部の挿入速度にかかわらず前記フレームレートを固定にする固定フレームレートモードと選択させることを特徴とする請求項12に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項17】
前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのビットレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項11に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項18】
前記挿入部の挿入速度に応じて前記ビットレートを可変にする可変ビットレートモードと、前記挿入部の挿入速度にかかわらず前記ビットレートを固定にする固定ビットレートモードと選択させることを特徴とする請求項17に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【請求項19】
前記挿入部の挿入速度が所定の挿入速度より速いと判定された場合、前記動画データのフレームレート及びビットレートを下げて前記記録媒体に記録することを特徴とする請求項11に記載の内視鏡装置を用いた検査方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2012−14129(P2012−14129A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−153459(P2010−153459)
【出願日】平成22年7月5日(2010.7.5)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年7月5日(2010.7.5)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】
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