説明

円錐形ピストンの固形物排出およびポンピング遠心分離機

遠心分離機は、供給操作モードの間、供給液体を噴射する開口を有する円錐形下端部を有するシリンドリカルなボウルを含む。この供給液体は、分離液と固形物に分離され、これらは、前記ボウルの内面にそって蓄積される。ピストンアッセンブリーは、前記シリンドリカルなボウル内に配置された円錐形ピストンを含み、このピストンは、二つの部分になっているピストンシャフトによりピストンアクチュエータに連結されている。供給操作モードの間、前記ピストンシャフトは、連結されていない状態にあって、前記ピストンは、前記ボウルの回転による供給液体からのハイドロリック圧力により最上位置に保持され、前記ピストンの分離液バルブは、開放されて分離液が分離液排出ポートへ流出する。固形物が分離され、前記ボウルの内面に蓄積された後、前記ボウルの回転は、停止し、残りのそこから排出される。固形物排出およびポンピング操作モードにおいては、前記ピストンシャフトは、連結され、前記ピストンアクチュエータにより前記ピストンは、軸方向に下降され、前記分離液バルブを閉止し、前記蓄積された固形物を前記ボウルの円錐形下端部の開口を経て固形物出口ポートに至る通路へ強制的に送る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願のクロスリファレンス]
本特許出願は、発明の名称を円錐形ピストンの固形物排出遠心分離機として2004年4月14日出願された米国出願第10/823,844号の一部継続出願であり、この出願全体を参考文献としてここに組み入れるものである。
【0002】
[発明の背景]
本発明は、概ね遠心分離機、そして、特には、分離操作の間に蓄積した固形物を自動的に排出およびポンピングすることができる遠心分離機に関するものである。
【0003】
不均一の混合物を比重に基づいて複数の成分に分離するための各種多数の形式の遠心分離機が知られている。ここで供給マテリアルまたは供給液体としても言及する不均一な混合物は、前記分離機の回転ボウルへ噴射される。このボウルは、高速回転し、高い比重の前記混合物の粒子を沈降分離によって強制的に分離するようになっている。その結果、濃密な固形物ケーキが前記ボウルの面をきつく圧迫し、澄んだ液体または“分離液”が固形物ケーキから放射方向内側に形成される。前記ボウルは、前記分離液から固形物を分離するため、重力よりも20,000倍の力を出すのに十分な速度で回転するようになっている。
【0004】
固形物は、前記ボウルの壁にそって蓄積し、分離液は、排出される。所望量の固形物が蓄積されたことが確定されるや、前記分離機は、排出モードになり、蓄積された固形物は、前記分離機から除去される。一般的な形態では、内部スクレーパーが前記分離機ボウルの壁から固形物を掻き取るようになっている。
【0005】
従来の分離機は、特定の種類のマテリアルズを操作する場合、欠点がある。例えば、分離機の多くは、粘着性のある固形物の残渣を完全に排出することができず、この結果、効率が悪いものになってしまう。この点は、特に、薬品処理において遭遇する高価値のマテリアルズに対し問題が生じる。さらに、多くの分離機は、供給液体を前記ボウルの回転速度に対し加速させるとき、供給マテリアルに非常に強い剪断力を与え、これによって、薬品または無傷な細胞を含む生化学物質のようなセンシティブなマテリアルズを損傷させてしまう。他の存在する分離機は、これらのセンシティブなマテリアルズを取り扱い、回収する有利な手段をもっていない。
【0006】
望ましい点は、記載したタイプのマテリアルズ、即ち、粘着性のある蓄積した固形物であって、遠心分離処理の間発生する剪断力に影響を受けやすいものに効果的に使用できる遠心分離機を有することである。
【0007】
[発明の概要]
本発明によれば、粘着性がある固形物によく対応でき、供給液体に対し低い剪断加速力を与え、薬品や生化学マテリアルズのような敏感なマテリアルズに特に有用な分離機になる遠心分離機が開示されている。この分離機は、また、さらに操作することなしに、これら敏感なマテリアルズの回収に有用である。
【0008】
前記分離機は、シリンドリカルなボウルを含み、このボウルは、下方端部が円錐形であって、この端部に開口が設けられていて、この開口を介して供給操作モードの間、供給液体が噴射されるようになっている。このボウルが高速回転すると、噴射された供給液体は、まず最初に前記ボウルの円錐形下方端部の傾斜面に当たる。前記液体が放射方向外方へ動き続けると、回転加速力が比較的徐々に加わる。この供給液体は、最終的には分離液と固形物に分離され、これら固形物は、前記ボウルの内面にそって蓄積される。
【0009】
前記分離機は、さらにピストンアッセンブリーを含み、このアッセンブリーは、ピストンアクチュエータに連結の円錐形ピストンを含み、該ピストンは、前記ボウル内に配置されていて、該ボウルの内面にぴったり合致する関係になっている。固形物排出操作モードにおいては、前記ピストンアクチュエータが前記ピストンを軸方向下方へ押し下げ、前記蓄積された固形物を前記ボウルの円錐形下端部の開口を経て前記ボウルから押し出す。この円錐形の形状で固形物の排出がかなり完全に行われるようになる。
【0010】
記載の分離機において、前記ピストンは、前記供給液体からの流体圧力により供給操作モードの間最上位置に保持される。前記ピストンは、分離液バルブを含み、このバルブは、供給操作モードの間強制的に開放されて、分離液を前記ボウルから分離液排出ポートへ向かい流出させる。このピストンが、固形物排出操作モードの間下方へ押されると、前記分離液バルブは、自動的に閉じ、蓄積された固形物が前記分離液通路から排出されないようにする。
【0011】
別の実施例においては、前記分離機は、切り替えアッセンブリーを含み、このアッセンブリーは、前記残渣切り替えバルブが前記ボウルの円錐形下端部における開口に位置しているとき、回転可能な残渣切り替えバルブの下位に移動可能に配置される固形物切り替えバルブを含んでいる。固形物ポンピング操作モードにおいては、残渣切り替えバルブアクチュエータが前記残渣切り替えバルブを回転させて、前記固形物切り替えバルブが固形物切り替えピストンにより上昇されて前記ボウルの開口に連通するようになる。前記円錐形ピストンは、ついで、そのアクチュエータにより軸方向へ下降され、前記ボウルから蓄積された固形物を固形物出口に達する通路へ押し出されるか又は“汲みだし”される。
【0012】
前記記載の分離機は、また、二つのパートになっているピストンシャフトを含み、このシャフトは、連結された位置と連結が外された位置を有している。このピストンシャフトが連結されていない位置にあるときは、前記ピストンは、上方へ押され、前記ボウルと共に回転する。このピストンシャフトが連結されている位置にあるときは、前記ピストンは、前記ピストンアクチュエータにより軸方向へ押され、引っ張られ、かくて固形物の排出とポンピング操作モードを容易にする。
【0013】
本発明の他のアスペクツ、特徴および利点は、以下の詳細な記述から明らかになる。
【0014】
図1は、水平部分を示すために中間部分を切断した垂直断面の遠心分離機を示す。この遠心分離機は、分離機ハウジング13の中央領域11に取り付けられたシリンドリカルな分離機ボウル10を含む。この分離機ボウル10は、L/Dの比率が約5/1または以上のような比較的直径Dが短い長さLのものが好ましい。前記分離機は、ピストンシャフト14に連結のピストン12からなるピストンアッセンブリーを含む。図示のように、ピストン12は、円錐形になっていて、ボウル10の円錐形供給コーン17の形状に合致している。供給コーン17は、前記分離機の供給操作モードの間、供給液体のか移転アクセレータとして機能する。
【0015】
速度可変駆動モータ16は、球形に取り付けられたベアリングの駆動プーリー18と分離機ハウジング13の上端部のカラー状延長部21に位置するスピンドルアッセンブリー20に駆動ベルト5により連結されている。駆動モータ16は、供給液体を分離するために所望の速度で分離機ボウル10を制御されながら回転させる。
【0016】
ピストンシャフト連結ロックシリンダ22がピストンアクチュエータの横断ヘッド24に装着され、前記ヘッドには、それぞれがピストンアクチュエータシリンダ28に装着の2本のピストンアクチュエータ・プランジャ26を含んでいる。各ピストナクチュエータ・プランジャ26は、横断ヘッド24を介してピストンシャフト14に連結され、ピストンアクチュエータポート29で導入される圧縮空気またはハイドロリック流体に対応して分離機ボウル10内でピストン12を昇降させるようになっている。以下に詳しく記載するように、ピストンシャフト14は、二つのパーツを含み、これらは、操作モードに応じて一緒に連結されるか、または、分離されるか選択的されるもので、前記パーツが連結されていないときは、前記ピストン12がボウル10と一緒に回転し、前記パーツが連結されているときは、前記ピストンは、前記ボウル内を軸方向へ動くことができるようになっている。
【0017】
また図1には、分離液ケース30、分離液排出口32および分離液バルブ34が示されており、これらすべては、以下に詳しく記載するように、操作の間、遠心分離機から分離液またはきれいにされた液体を除去するのに関連しているものである。固形物バルブ38は、分離機ハウジング13の下端部領域で内向きフランジ41の下方に装着されている。固形物バルブ38は、供給液体入口42に連通している通路40ならびに残渣液体排出口46に連通している残渣液体排出通路44の両者を組み込んでいる。固形物バルブシール48がフランジ41の下面に配置されている。固形物バルブ38は、前記分離機の供給操作モードの間は閉止状態にあるように示されている。固形物バルブ38は、蓄積された固形物が固形物排出操作モードの間、前記分離機の下端部を経て排出されることができるように軸6まわりを回転して開放位置になることができるようになっている。
【0018】
図2は、前記分離機の上位部分を詳細に示す。二つの部分をもつピストンシャフト14は、連結部分52をもつ上位ピストンシャフト50と下位ピストンシャフト54を含む。上位ピストンシャフト50と下位ピストンシャフト54が互いに係合する態様は、以下に記載する。図2は、また、ピストン12とボウル13の内面9との間のインターフェースをシールするピストンシール56を示している。該シール56は、リップシールをもつ通常O−リングと言われているようなものであって、テフロン(登録商標)を含む(E.I.duPont de Nemoursand Company,1007MarketStreet, Wilmington,Dekaarea19898)弾性マテリアルから作られている。同様の構造の分離液シール57が分離液バルブ34を閉止するとき、分離液バルブ34とピストン12の上位部分との間のインターフェースをシールする。
【0019】
図2において、分離液バルブ34は、開放位置にあるように示されていて、これは、ピストン12の上位部分における開口63を介してハブ60からのびている複数のピンの下方への押し作用によるものである。この開放位置における分離液バルブ34で、分離液は、複数の細い溝64にそって流れることができるようになっている。分離液バルブ34は、ピストン12がハブ60に対しその最上位置にあるときにのみ開放されている。前記ピストンアクチュエータにより複数のピン58から前記ピストンが押し下げられると、複数のスプリング66により前記分離液バルブが僅かに押し上げられて閉止位置になり、この状態が固形物排出工程の間、維持される。
【0020】
図3は、供給操作モードの間の前記分離機の作用を示すもので、その間、前記ボウル10とピストン12が高速回転している。固形物を運ぶ供給液体は、円錐形供給コーン17の内面に沿うパス68を遡上する。ボウル10の高速回転による分離力により、供給液体は、蓄積された固形物70と固形物が比較的少ない分離液に分離される。分離液72の流体圧力がピストン12を前記ボウルのハブ60にむけて上方に保ち、前記分離液バルブ34を開放位置に保つ。分離液72の前記内面において、分離液は、分離液バルブ34の溝64を通り、排出パスにそって遡上しつづけ、分離液排出開口74で前記ボウルから排出される。
【0021】
図4は、固形物排出操作モードの間の前記分離機の動作を示す。図4は、ピストン12の二つの分離された位置を示す長さ方向に分割したものである。左手側にあっては、ピストン12は、下降工程の中途にあり、右手側にあっては、ピストン12は、排出操作完了における最下位置にあり、その円錐形外面が前記円錐形供給コーン17の内面に当たっている。スプリング66の上方への付勢力によって分離液バルブ34は、閉止されていることが分かる。ピストン12が下降すると、蓄積された固形物70は、ボウル10の底部の開口76から押し出される。オイストン12の円錐形外面と円錐形供給コーン17の内面は、ぴったり沿うように研磨されていて、これら二つの面の搾り作用により、固形物70は、可能なかぎり効率よく排出される。排出工程後に残った固形物は、前記ピストンアクチュエータでピストン12がその最上位置へ戻された後に現場洗浄工程で除去される。
【0022】
図5と図6は、ピストン12とクロスヘッド24との機械的結合構造と動作を図示する。上位ピストンシャフト50がクロスヘッド24の下面から突き出ており、前記ピストンプランジャによる動きに呼応して該ヘッドと共に動くようになっている。図5は、下側のピストンシャフト54の上位中空部78から引き抜かれた連結されていない位置にある上側のピストンシャフトを示している。前記中空部78は、僅かに広がっているチャンバ79を含み、この使用については後記する。上側のピストンシャフト50は、その全長にわたり中空になって貫通しており、その中にカップリングロック・ドローバー90が内蔵されている。その下端部には、上側のピストンシャフト50が複数のフレキシブルなフィンガー81を含んでおり、これらの機能については後記する。
【0023】
上位部においては、カップリングロック・ドローバー80が図示の水平ピン84によるように、カップリングロックシリンダ22内に位置するカップリングロック・ピストン82に機械的に連結されている。このカップリングロック・ピストン82は、スプリング83により下方位置へ付勢されている。下端部86においては、カップリングロック・ドローバー80は、以下に述べるように、上側ピストンシャフト50と下側ピストンシャフト54を一緒にロックする場合に使用するため裾広がりの形状になっている。
【0024】
図5に示すように、前記ピストンシャフトが連結されていない位置にあるときは、ピストン12は、前記ピストンアクチュエータにより発生の力以外の力に呼応して自由に動けるようになっている。特に、ピストン12は、流体圧力により上方に保持され、上記したように、供給操作モードの間は、ボウル10と一緒に回転する。注目すべき点は、流体圧力が十分存在する以前にあっては、供給操作モードの最も最初の時点では、前記ピストンは、シール56とボウル10の内壁(図3)との間の摩擦力により実質的には、その最上位置に保持される点である。流体圧力が高まると、前記ピストンは、十分しっかり上方へ押し上げられ、分離液バルブ34を開く。
【0025】
図6は、下側のピストンシャフト54の上位中空部(図5)に挿入されて連結された位置にある上側のピストンシャフトを示す。一般的に言って、この挿入は、固形物排出操作モードの直前に行われるもので、この時点ではピストン12がボウル10内の最上位置に位置し、前記ピストンアクチュエータが上側のピストンシャフト50を下側のピストンシャフト54内へ押し下げる。ついで、流体圧力または空気圧圧力88によってカップリングロックピストン82を押し上げ、これでカップリングロックドローバー80が上側のピストンシャフト50に対し上昇させる。カップリングロックドローバー80のフランジつき下方部86が前記複数のフィンガー81を押し、これらをチャンバ79の壁に押しつけ、上側と下側のピストンシャフト50,54を一緒にロックする。この連結構造においては、前記ピストンアクチュエータによる軸方向の力がピストン12を軸方向へ動かす。この連結構成は、ピストン12が降下されて蓄積固形物を排出する固形物排出操作モードを通じて維持される。ピストン12は、固形物の排出が完了すれば、その最上位置へ引き上げられ、上側のピストンシャフト50は、次の供給操作モードのサイクルの準備のために、下側のピストンシャフト54から離脱される。上記のように、ピストン12は、シール56とボウル10の内壁(図3)の間の摩擦力により、この位置に留まる。
【0026】
図7は、他の実施例の水平断面を示すために、図1のように、中間部分を除いた分離機の垂直断面を示す。この実施例においては、固形物切り替えバルブ90が回転可能な残渣切り替えバルブ92の下面の下の分離機ハウジング13の下端領域39に動き可能に配置されている。残渣切り替えバルブの下面は、固形物切り替えバルブ90の内部に一部が入りこんでいる特徴をもっている。ボウル10の底部における開口76に位置された残渣切り替えバルブは、閉止状態で示されていて、供給モードの間その状態が維持される。閉止されていると、バルブ92は、供給液体ポート96ならびに残渣液体排出ポート100に連通の供給液体通路94を構成する。バルブ92は、閉止状態から軸6まわりを回転し、固形物切り替えバルブ90が上方へ押されて前記ボウルへの開口76と連通するもので、この点は、固形物ポンピングモードにおける操作に関して以下に述べる。図示のように、下端領域39は、概ねこの実施例の特徴であって、分離機の中央領域11と上部領域19は、上記した実施例(図1〜図6)と類似している。
【0027】
また図7に示すように、固形物通路104が固形物切り替えピストン102の内部に軸方向に配置され、該ピストン102の最下端部を抜けて固形物出口106に続いている。前記通路、ピストンおよび出口104,102,106は、各々固形物ポンピングモードの間、遠心分離機から固形物を除去する役目をもつ。固形物ポンピングモードは、例えば、そこなわれていない細胞のような敏感な固形物類を回収し、これら固形物類を別の処理にまわすか、または、これ以上の処理を行わずに貯蔵容器内に納めるようにする。固形物類がオペレータにより取り扱われてなければ、それらは、損傷を受ける度合いが低い。洗浄通路108もまた固形物通路104と平行に固形物切り替えピストン102の内部に配置され、該ピストンの最下端部を抜けて洗浄出口111に続いている。前記洗浄通路108は、その最上端部において固形物通路104に通じている。洗浄通路108と洗浄出口111は、固形物ポンピングモードに続いて、共になって通路104に残留の固形物の回収に努める。
【0028】
図8は、供給操作モードの間の本発明の実施例を示すもので、この間、ボウル10とピストン12は、共に高速回転している。図示のように、供給モードは、前記の実施例(図3)に記載のものとほぼ類似のものであって、固形物を運ぶ供給液体は、ボウルへ噴射され、通路64を流れて円錐形供給コーン17の内側面に達する。上側のピストンシャフト50は、上位の中空部78から抜かれて連結されていない位置にある。このピストンは、前記分離液からの流体圧力により、その最上位置に保持されていて、前記ピストンを前記ボウルのハブ60におしつけ、分離液バルブ34を開放位置に維持している。前記ボウルの高速回転による分離力のもと、供給液体は、蓄積された固形物70と比較的固形物がない分離液72に分離される。この分離液は、排出通路にそって遡上を続け、分離液バルブを通って、分離液排出開口74を介して前記ボウルから排出される。この排出開口74は、分離液ケース30と出口32につながっていて、ここで前記分離液は、前記分離機からついに排出される。
【0029】
供給モードの間、固形物切り替えバルブ90は、残渣切り替えバルブ92の下面に気密状態で当接されている。テフロン(登録商標)を含む(E.I.duPont de Nemoursand Company,1007MarketStreet, Wilmington,Dekaarea19898)弾性マテリアルで作られたシールを、前記向きを変えるバルブ90,92に配置して、これらの間のインターフェース面をシールすることができる。前記固形物切り替えバルブは、バルブ90が最上位置にある固形物切り替えピストン102により上へ押され、ピストン102の固形物通路104に通じるようになっている。図示のように、アクチュエータポート112に導入された圧縮空気または流体圧力が前記向きを変えるピストンまわりに配置の環状フランジ110の下面に作用し、前記ピストンを上昇させる。前記向きを変えるピストン102が空気圧力または流体圧力に呼応して軸方向に上下する。前記分離機の下端領域39にコントロールポート113を設けることもでき、前記向きを変えるピストンにおけるアクチュエータポートの動きを助ける。
【0030】
また図8には、ボウル10の底部における開口76に位置する閉止状態にある前記残渣切り替えバルブ92が示されている。このバルブ92は、供給液体ポート96と連通の供給液体通路94を区画し、供給液体が通路64を経て前記ボウルへ噴射されることができるようになっている。バルブ92には、残渣切り替えバルブアクチュエータ114が連結している。このアクチュエータは、流体圧または空気圧シリンダであって、閉止位置にあるバルブ92を、軸6を回転中心として回転させる。
【0031】
図9は、分離液72がボウル10から排出され、残渣液体排出通路92へ流れるようにするために閉止された残渣切り替えバルブ92をもつ分離機を図示する。排出通路98は、残渣液体排出ポート100につながっていて、ここから分離液が分離機から排出される。前記分離機の両実施例においては、分離液72は、供給モードが完了し、高速回転分離が行われた後重力で前記分離機から排出されるのが一般的である。ボウル10とピストン12は、最早回転していないが、蓄積された固形物70が残留し、前記ボウルの内面をぎっしり圧迫する。図示のように、上側のピストンシャフト50は、上位中空部78から抜かれて非連結の状態になっている。ピストン12は、シール56とボウルの内壁(図3)との摩擦力により、実質的な最上位置に保持されている。分離機の実施例それぞれは、例えば、図9に示された構成により、分離液をボウルから排出し、作業を行うことができるようになっている。
【0032】
固形物の分離と残渣分離液72がボウル10から排出された後、残渣切り替えバルブ92が回転されて、開放され、前記分離機から蓄積された固形物70がポンピングされるようになっている。図10は、固形物ポンピングモードで動作している前記分離機の本実施例を示す・図10は、図4のように、長さ方向に分割して、前記ピストン12の分割した二つの部分を示している。左手側では、前記ピストンが下降途中にあり、右手側では、前記ピストンが最下位置にあって、ポンピング作用を完了しており、その円錐形の外面が円錐形の供給コーンの内面に当接している状態にある。図示のように、スプリング66の上方への付勢力と蓄積された固形物とピストン12の下降時の該ピストンの円錐形外面との間の相互作用により、分離液バルブは、閉止されている。前記ピストン12の下降に伴い、蓄積された固形物70は、ボウル10の底部の開口76から押し出される。上記した実施例と同様に、前記ピストンの円錐形外面と円錐形供給コーンの内面は、研磨されていて、ぴったり合うようになっていて、できる限り多くの蓄積固形物をボウルから効率的に除去できるようになっている。
【0033】
図10にも示されているように、前記ピストンシャフトカップリングシリンダ22がアクチュエータプランジャ26をもつピストナクチュエーアのクロスヘッド24内に装着されている。上記したように、クチュエータプランジャ26は、前記クロヘッドを介してピストンシャフト14に連結していて、ピストナクチュエータポート26で導入される圧縮空気圧または流体圧力に呼応してボウル10内で前記ピストン12を軸方向に引き上げたり、押し下げたりする。図示されてはいないが、固形物ポンピングモードが始まる前で該ピストンがボウル10のその最上位置にあるとき、上側のピストンシャフト50は、下側のピストンシャフト54の上位中空部78(図6)に挿入される構成になっている。空気圧力又は流体圧力88がついで導入されて、前記カップリングロックピストン82を押し上げ、これが前記カップリングロックドローバー80を上側のピストンシャフトについて押し上げる。前記カップリングロックドローバー80のフランジつき下位部分86が複数のフィンガー81を押し、これらをチャンバ79の壁に押し当て、上側のピストンシャフト50と下側のピストンシャフト54を一緒にロックする(図6)。連結されると、前記アクチュエータプランジャ26は、前記ボウル内で前記ピストンを押したり、引いたりすることができる。固形物ポンピングモードは、前記ピストンが下降し、前記ボウルから蓄積固形物を押すことで前記分離機の上位部分19において開始する。
【0034】
前記分離機の下端領域39においては、アクチュエータポート112にそれまで作用していた空気圧力または流体圧力の減退により固形物切り替えピストン102が降下して固形物ポンピングモードが開始される。ついで残渣切り替えバルブ92が残渣切り替えバルブアクチュエータ114により閉止位置から回転される。このバルブアクチュエータ114は、空気圧力又は流体圧力に呼応して軸6を回転中心として前記残渣切り替えバルブを回転させる。前記残渣切り替えバルブは、その閉止位置から90°回転されることが好ましい。固形物切り替えバルブ90は、ついで固形物切り替えピストン102により上昇されることができるようになっている。図示のように、前記アクチュエータポート112において導入される圧縮空気圧または流体圧力は、ピストン112の環状フランジ110に作用し、これを軸方向に上昇させ、これによって、固形物切り替えバルブとボウル10の底部の開口76とが気密状態で連通するようになっている。前記バルブ90と前記ボウルの開口76とのインターフェースは、また、 ポンピングされた固形物が汚染されることができないように、両者の間に配置されたテフロン(登録商標)を含む(E.I.duPont de Nemoursand Company,1007MarketStreet,Wilmington,Dekaarea19898)弾性シールでシールされることができる。
【0035】
固形物ポンピングモードにおいて前記分離機を操作する点は、上記した排出モード(図4)とほぼ同様なものである。この実施例において、ボウル10の底部の開口76から押された固形物は、固形物切り替えバルブ90の下方の固形物切り替えピストン102内に一部が配置されている固形物通路104へ送られる。固形物通路104は、固形物出口ポート106に通じているピストン102の最下端部より突き出ており、ここでポンピングされた固形物が究極的に排出され、前記分離機から回収される。前記出口ポート106は、ポンピングされた固形物を他の工程またはさらにオペレーターにより処理されることなく、又は、汚染されることなしに貯蔵容器へ送り出す。
【0036】
記載したように、固形物ポンピング操作モードは、ピストン12がその下降ストロークの最下位置に達し、円錐形の供給コーン17の内面に当接した時点で完了する。このピストンは、固形物のポンピングが完了した時点で、ピストンプランジャ29に駆動されてその最上位置へ戻る。固形物切り替えバルブ90は、また、固形物切り替えピストン102の動きで下方へ引かれ残渣切り替えバルブ92は、残渣切り替えバルブアクチュエータ114に作用する圧縮空気またはハイドロリック流体に呼応して回転軸6まわりを回転して閉止位置になることができるようになっている。ついで固形物切り替えバルブ90は、押し上げられて残渣切り替えバルブ92の下面に当接する。前記分離機の上位部分19においては、ついで上側のピストンシャフト50が下側のピストンシャフト54から外れ、供給操作モードの次のサイクルの準備に備える(図5)。
【0037】
図11は、残渣切り替えバルブ92がその閉止位置に戻っている分離機の下位領域の詳細を示すものである。固形物切り替えバルブ90は、固形物切り替えピストン102により上へ持ち上げられて残渣切り替えバルブの下面に当たっている。図示のように、アクチュエータポート112において導入された圧縮空気またはハイドロリック流体が前記切り替えピストンまわりに配置の環状フランジ110の下面に作用し、これを上昇させる。固形物ポンピングモードが完了しても、固形物は、ピストン102の固形物通路104に残留してしまう。この残留固形物を除去するには、圧縮空気またはハイドロリック流体をクリーニング通路108のクリーニングポート111へ導入する。
【0038】
クリーニング通路108とクリーニングポート111は、ピストン102の下端部よりも突き出ていて、前記クリーニング通路の一部は、前記ピストン内にある。このクリーニング通路は、また、その最上端部においてピストン102の固形物通路104に連通している。この連通により、圧縮空気またはハイドロリック流体が前記クリーニングポートから導入されて、クリーニング通路108を通り、固形物通路104へ達する。前記圧縮空気またはハイドロリック流体は、通路104に残留の固形物お固形物出口ポート106に向け押す。図示のように、固形物通路104は、前記出口ポート106に通じているから、前記通路の残留固形物を前記分離機から排出できる。前記出口ポート106は、奇襲した固形物を他の工程またはさらに処理することなしに貯蔵容器へ送ることができる。
【0039】
前記クリーニング通路108とクリーニングポート111は、また、固形物通路104と出口ポート106の洗浄または滅菌に使用できる。前記分離機の両実施例において、このような現場での洗浄または現場での滅菌工程は、次の操作サイクルのための遠心分離機の備えに都合がよく、例えば、図11に示す構成によって行うことができる。これらの工程は、また、作業者の汚染の可能性を低減させる。
【0040】
本発明は、好ましい実施例により記載したが、当業者であれば、前記明細書を読破した後は、ここに述べた組成物、製品、方法および装置についての種々の変更、均等物への代替および他の変更を行うことができる。さらに、上記の実施例は、他のすべての実施例のバリエーションをそれぞれ含み、または、組み入れることができる。したがって、特許証により許可された保護は、添付の請求の範囲および均等のものに含まれる定義によってのみ制限されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明による遠心機の第1の実施例の断面図。
【図2】図1の遠心機の上位部分の詳細断面図。
【図3】供給モードにおける操作を示す図1の遠心機の中央部分の一部断面図。
【図4】固形物排出モードにおける操作を示す図1の遠心機の中央領域の詳細断面図。
【図5】ボウルが回転できるようにピストンシャフトが連結されていないときの図1の遠心機の中央領域の詳細断面図。
【図6】ピストンシャフトが連結されてピストンがボウル内で軸方向に動けるようになっているときの図1の遠心機の上位部分の詳細断面図。
【図7】本発明による遠心機の第2の実施例の断面図。
【図8】供給モードにおける操作を示す図7の遠心機の断面図。
【図9】分離液がボウルから排出されるときの操作を示す図7の分離機の断面図。
【図10】ポンピングモードにおける操作を示す図7の分離機の断面図。
【図11】固形物通路が洗浄されているときの図7の分離機の下端領域の詳細断面図。
【符号の説明】
【0042】
92 残渣切り替えバルブ
90 固形物切り替えバルブ
102 固形物切り替えピストン
104 固形物通路
106 固形物出口ポート
108 クリーニング通路
110 環状フランジ
111 クリーニングポート
112 アクチュエータポート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下の構成を備える遠心分離機の切り替えアッセンブリー:
分離機ボウルの開口に近接の第1のバルブ部材であって、この第1のバルブ部材は、回転軸まわりを前記第1のバルブ部材が回転するためにバルブアクチュエータに連結できるようになっているもの:
前記第1のバルブ部材が閉止位置にあるとき、前記第1のバルブ部材の下面と協働する第2のバルブ部材;および
前記第2のバルブ部材が近接配置されている最上端部を有するバルブピストンであって、このバルブピストンは、前記ボウルに対し前記第2のバルブ部材を動かすようになっているもの。
【請求項2】
固形物ポンピング操作モードの間、前記バルブピストンは、前記第2のバルブ部材を垂直軸方向にそって上方へ動かして、前記ボウルにおける開口と協働させる請求項1の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項3】
供給操作モードの間、前記第1のバルブ部材が閉止位置にあって、供給液体が前記ボウル内へ噴射されるようになっている請求項1の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項4】
前記第1のバルブ部材が供給通路を区画し、この供給通路が供給操作モードの間前記ボウルにおける開口と協働して供給液体が前記ボウル内へ噴射されるようになっている請求項3の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項5】
前記第1のバルブ部材が排出通路を区画し、前記第1のバルブ部材が閉止位置にあるとき、前記排出通路が作用して分離液を前記ボウル内の開口から排出させる請求項1の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項6】
前記ボウルにおける前記開口と前記排出通路が分離液を前記ボウルから前記排出通路へ重力により排出できるようになっている請求項5の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項7】
第1の通路の一部が前記バルブピストン内に設けられており、前記第1の通路は、前記バルブピストンの最上端部において前記第2のバルブピストンと協働する請求項1の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項8】
前記第1の通路が前記バルブピストンの下端部を越えて突き出ている請求項7の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項9】
前記ボウルにおける前記開口と前記第1の通路は、固形物ポンピング操作モードの間、固形物を前記ボウルから前記第1の通路を通過させることができる請求項7の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項10】
前記第1の通路は、前記バルブピストン内に一部が位置する第2の通路と協働する請求項7の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項11】
前記第2の通路が前記バルブピストンの下端部を越えて突き出ている請求項10の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項12】
前記第2の通路のポートを介して導入される圧縮空気またはハイドロリック流体が前記第1の通路に入り、前記第1の通路にある固形物と接触する請求項11の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項13】
環状フランジが前記バルブピストンまわりに配置されている請求項1の遠心分離機の切り替えアッセンブリー。
【請求項14】
前記バルブピストンは、前記環状フランジに接触の圧縮空気またはハイドロリック流体に呼応して移動する請求項13の遠心分離機の切り替えアッセンブリー
【請求項15】
以下の構成を備える遠心分離機:
開口をもつ載頭円錐形下端部を有するシリンドリカルなボウルであって、このボウルは、供給操作モードの間、高速回転して供給液体を分離液と固形物に分離し、前記固形物は、前記ボウルの内面にそって蓄積するものであり;
ピストンアクチュエータに結合の円錐形ピストンを含むピストンアッセンブリーであり、前記ピストンは、前記ボウルの内面に対し移動可能に配設されており、前記ピストンアクチュエータは、前記ピストンを垂直軸にそって動かして、前記ボウルの前記開口から蓄積された固形物を押し出すものであり;
第1のバルブアッセンブリーであり、この第1のバルブアッセンブリーは、以下を備えており
第1のバルブ部材であって、この第1のバルブ部材は、分離機のボウルの開口に近接しているものであり、そして
回転軸を軸として前記第1のバルブ部材を回転させるため前記第1のバルブ部材と結合可能になっているアクチュエータ、そして
第2のバルブ部材であって、この第2のバルブ部材は、以下を備えている
第2のバルブ部材であって、この第2のバルブ部材は、第1のバルブ部材が閉止位置にあるとき、前記第1のバルブアッセンブリーの第1のバルブ部材と協働するもの;そして
バルブピストンであって、このバルブピストンは、最上端部を有し、この端部近くに前記第2のバルブ部材が配置され、前記バルブピストンは、前記ボウルに対し前記第2のバルブ部材を動かすようになっているもの。
【請求項16】
固形物ポンピング操作モードの間、前記バルブピストンは、前記第2のバルブ部材を垂直軸方向にそって上方へ動かして、前記ボウルにおける開口と協働させる請求項15の遠心分離機。
【請求項17】
供給操作モードの間、前記第1のバルブ部材は、閉止位置にあって、供給液体を前記ボウルへ噴射できるようになっている請求項15の遠心分離機。
【請求項18】
前記第1のバルブ部材は、供給通路を区画し、この供給通路は、供給操作モードの間、前記ボウルの開口と協働し、供給液体を前記ボウル内へ噴射できるようになっている請求項15の遠心分離機。
【請求項19】
前記第1のバルブ部材は、排出通路を区画し、この排出通路は、前記第1のバルブ部材が閉止位置にあるとき、前記ボウルの前記開口から分離液を排出できるようになっている請求項15の遠心分離機。
【請求項20】
前記ボウル内の開口と排出通路は、前記ボウルから前記排出通路へ分離液を重力で排出できるようになっている請求項19の遠心分離機。
【請求項21】
前記円錐形ピストンは、供給操作モードの間、開放位置にあり、固形物ポンピング操作モードの間、閉止位置にある分離液バルブを含み、この分離液バルブは、開放位置にあるとき、前記ボウルから前記分離機の分離液排出ポートへの通路へ分離液を流し、前記分離液バルブが閉止位置にあるとき、前記ボウルから前記分離液排出ポートへの通路へ蓄積された固形物を流さないようにする構成の請求項16の遠心分離機。
【請求項22】
前記分離液バルブは、前記円錐形のピストンの実質的に中間に位置する環状部材である請求項21の遠心分離機。
【請求項23】
前記円錐形ピストンは、前記分離液バルブを付勢して閉止位置とし、前記ボウルは、ハブを含み、これに対し前記円錐形ピストンが供給操作モードの間位置し。前記ハブと前記円錐形ピストンは、前記円錐形ピストンが前記ハブに対し位置しているとき、前記分離液バルブを開放位置にするように協働する請求項21の遠心分離機。
【請求項24】
前記円錐形ピストンは、前記分離液バルブを閉止位置に付勢する一つまたは複数のスプリングを含む請求項23の遠心分離機。
【請求項25】
前記ハブは、一つまたは複数の下向きピンを含み、前記円錐形ピストンは、前記ピンが通る一つまたは複数の開口を含み、前記円錐形ピストンが前記ハブに相対しているとき、前記円錐形ピストンが前記ハブに相対しているとき、前記ピンは、前記分離液バルブに接触して、これを開放位置に維持する請求項24の遠心分離機。
【請求項26】
前記円錐形ピストンと前記ピストンアクチュエータとが結合されて供給操作モードにおいて、供給液体からのハイドロリック圧力により、前記ボウルにおける最上位置に前記ピストンを保持する構成になっている請求項16の遠心分離機。
【請求項27】
前記円錐形ピストンと前記ピストンアクチュエータとの結合構成が以下を備えている請求項16の遠心分離機:
前記ピストンから上方へのびている中空の下側のピストンシャフトであって、上側部分が中空になっているもの;および
前記下側のピストンシャフトに対し第1と第2の位置をもつ上側の中空ピストンシャフトであって、前記第1の位置は、前記上側ピストンシャフトが前記下側のピストンシャフトの中空部分から引き抜かれた連結されていない位置であり、前記第2の位置は、前記上側ピストンシャフトが前記下側のピストンシャフトの中空部分に挿入されて該シャフトに機械的に結合されている連結位置であること。
【請求項28】
上側ピストンシャフトは、複数のフレキシブルで、下向きフィンガーを含み、これらフィンガーは、付勢されていない位置にあっては、前記上側ピストンシャフトが前記下側ピストンシャフトに対しスライドする構成の請求項27の遠心分離機。
【請求項29】
結合ロックドローバーが前記上側ピストンシャフト内に配置されており、前記結合ロックドローバーは、前記結合ロックドローバーが前記上側のピストンシャフトに対し上方へ押されたとき、その下端部で前記上側ピストンシャフトの前記フィンガーを前記下側ピストンシャフトの内壁に向け外側へ押して前記上側と下側のピストンシャフトを共にロックする構成の請求項27の遠心分離機。
【請求項30】
前記上側のピストンシャフトの上端部の機構は、前記上側のピストンシャフトに対する前記結合ロックドローバーに上昇力を選択的に与え、前記上側と下側のピストンシャトを共に機械的に結合させる構成の請求項27の遠心分離機。
【請求項31】
前記力を与える機構は、結合ロックシリンダを備え、該シリンダに前記結合ロックドローバーが插通されており、前記結合ロックドローバーは、駆動力に呼応して作動する作動可能なピストンを含み、前記結合ロックドローバーに上昇力を与える構成の請求項27の遠心分離機。
【請求項32】
前記駆動力は、ハイドロリックまたは空気圧力である請求項28の遠心分離機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2008−517741(P2008−517741A)
【公表日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−537419(P2007−537419)
【出願日】平成17年10月10日(2005.10.10)
【国際出願番号】PCT/IB2005/003457
【国際公開番号】WO2006/046141
【国際公開日】平成18年5月4日(2006.5.4)
【出願人】(504348334)ワグナー デベロップメント, インコーポレイテッド (6)
【Fターム(参考)】