説明

再帰反射シートに紫外線硬化性インクを塗布する方法

本願は、放射光硬化性インクを有する標識を形成する方法に関する。 例示的な一実施形態では、再帰性反射物品の少なくとも一部分を加熱し、前記再帰反射性物品の加熱部分に放射光硬化性インクを塗布し、前記放射光硬化性インクを硬化させることによって標識を形成する。 多くの場合、加熱した再帰反射性物品は室温よりも高い温度を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的に再帰反射シートに紫外線インクを塗布するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
再帰反射シートの2つの公知のタイプとして、マイクロスフェアに基づいたシートとコーナーキューブシートがある。マイクロスフェアに基づいたシートはしばしば「ビーズ」シートと呼ばれ、通常少なくとも部分的に結合剤層に包埋されて付属の正反射又は拡散反射材料(例、顔料粒子、金属フレーク、蒸着コーティング)を有する多数のマイクロスフェアを使用することによって入射光を再帰反射するようになっている。コーナーキューブ型の再帰反射シートは、ほぼ平面状の前面と、多数のコーナーキューブ要素を含んだ後方の構造化表面とを有する本体部分を通常有している。各コーナーキューブ要素は、協働して入射光を再帰反射する3個の互いにほぼ直交する光学面からなる。
【0003】
インクジェット印刷は、その解像度の高さ、柔軟性、高速性、及び手頃な価格のために最適なデジタル印刷法として台頭しつつある。インクジェットプリンターは、間隔の近接したインク液滴の制御されたパターンを受容基材上に噴射することによって動作する。インク液滴のパターンを選択的に調節することにより、インクジェットプリンターは例えば、文字、図柄、バーコードなどの様々な印刷形態を生成することができる。
【0004】
インクジェットプリンターで最も一般的に使用されているインクは水ベース又は溶媒ベースのものである。水ベースのインクは、多孔質の基材又は水を吸収する特殊なコーティングを必要とする。一方、溶媒ベースのインクは通常約90%の有機溶媒を含んでいる。製造者は溶媒の排出量を低減させようとすることから、インクの乾燥時の大量のインクの蒸発は望ましくない。更に、乾燥プロセスはインクジェット印刷における律速段階となりうるものであり、製造速度を低下させる。
【0005】
水ベース及び溶媒ベースのインクにともなう問題を解決するため、重合性成分を含んだ放射光硬化性インク組成物が開発されてきた。重合性成分は硬化前の組成物の粘性を低下させることによって溶媒として機能するばかりでなく、硬化時には結合剤としても機能し、場合により架橋剤としても機能する。未硬化状態では、これらの組成物は粘度が低く容易にインクジェット噴射することが可能である。重合性成分は適当な放射光源(例、紫外線又は電子線)に曝露されると容易に反応して架橋ポリマーネットワークを形成する。放射光硬化の使用は、組成物が放射光硬化される迅速性の観点からインクそれ自体を「瞬間乾燥」させるものである。
【0006】
しかしながら、放射光硬化性インクの問題点の1つは、これらのインク組成物がすべての基材に均一に接着しない点である。再帰反射性基材への許容しうる接着性を実現することは特に困難であった。この課題を解決するための試みとして、対象とする基材に対する最適な接着性を得るためにインク組成物を改質することがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
再帰反射性の標識の性能を向上させ、コストを低減し、製造を簡素化することが以前から求められている。本発明はこれらのニーズの少なくとも一部に応えるものである。
【0008】
例えば、本願では、標識を形成するための方法であって、再帰反射シートの少なくとも一部分を加熱する工程と、前記加熱された再帰反射シートの少なくとも一部分に紫外線硬化性インクを塗布する工程と、前記紫外線硬化性インクを硬化させる工程と、を含む方法について述べる。
【0009】
更に本願は、画像形成された物品を形成するための方法であって、再帰反射性基材の少なくとも一部分を加熱する工程と、前記加熱された再帰反射性基材の少なくとも一部分に紫外線硬化性インクを塗布する工程と、前記インクを硬化させることによって画像形成された物品を形成する工程と、を含む方法について述べる。
【0010】
本願は更に、上記に述べた方法によって形成される標識について述べる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書で言うところの「標識」なる用語は、通常、英数字、記号、図柄、又は他の標示によって情報を伝えるスタンドアローン型の物品のことを指して言う。具体的な標識の例としては、これらに限定されるものではないが、交通管制目的、道路標識、及び車両のナンバープレートに使用される標識が挙げられる。
【0012】
本明細書で言うところの「再帰反射性」なる用語は、斜め方向の入射光線をその入射方向に逆平行又はほぼ逆平行な方向に反射することによって、入射光線が光源又はその近傍に戻るような属性のことを指して言う。本明細書で述べる再帰反射性のシート、フィルム又は物品は、ビーズ状又はプリズム状のものでありうる。
【0013】
「インクジェット画像」又は「インクジェット印刷された」なる用語はいずれも、放射光硬化性インク組成物を使用したインクジェット印刷プロセスによって形成された画像のことを指して言う。画像は、単一の色、複数の色を有するか、あるいは可視光スペクトルでは目に見えない文字、図柄、コード(例、バーコード)などであってよい。
【0014】
「放射光硬化性」なる用語は、適当な硬化エネルギーの光源に曝露されると反応(例、架橋)する、モノマー、オリゴマー、又はポリマー主鎖(場合により)に直接又は間接的にペンダント基として結合した官能基のことを指して言う。
【0015】
「モノマー」なる用語は、比較的低分子量の物質(分子量が約500g/モルよりも小さい)を意味する。
【0016】
「ポリマー」なる用語は、繰り返し単位のモノマー下位構造を有し、更なる放射光重合性基を有さない、1以上のモノマー、オリゴマー、及び/又はポリマー構成単位から形成されたサブ構造からなる分子のことを意味する。
【0017】
本願の例示的一実施形態は、再帰性反射物品の少なくとも一部分を加熱し、前記再帰反射性物品の加熱部分に放射光硬化性インクを塗布し、前記放射光硬化性インクを硬化させることによって標識を形成する方法に関するものである。すなわち、放射性硬化性インクは、加熱した再帰反射性物品の少なくとも一部分に塗布される。多くの場合、加熱した再帰反射性物品は室温よりも高い温度を有する。具体的な好適な温度は、再帰性反射性物品、インクの塗布方法、硬化方法、及び目的とする物品の用途に応じて変わりうる。しかしながら、例示的な好適な温度としては、これらに限定されるものではないが36.1℃(97°F)よりも高い温度、より好ましくは43.3℃(110°F)よりも高い温度が挙げられる。
【0018】
例示的な一実施形態では、再帰性反射物品は2個の主面、すなわち第1の主面及び第2の主面を有するシート又はフィルムである。放射光硬化性インクは、2個の主面の少なくとも一方の少なくとも一部分に塗布される。特定の例示的な実施形態では、放射光硬化性インクを第1及び第2の主面の両方に塗布してもよい。このような塗布は、例えばデジタル印刷又はインクジェット印刷などの当該技術分野では周知の方法によって行うことができる。例示的なプリンターとしては、例えば、フラットベッド、ロールtoロール、又はシート供給式又はモデルを含むピエゾ紫外線インクジェットプリンターを挙げることができる。標識を製造するうえでインクジェットプリンター及び/又はデジタル印刷を使用することによって、例えば、標識の全体の投入労力を低減し(特に複雑な又はカスタマイズされた画像)、高コストで時間のかかるスクリーン印刷を置き換え、製造のサイクル時間を低減し、短時間操業による生産能力を高め、在庫を減らし、生産性を高めることが可能である。ある研究では、複雑な多色の高架式案内標識を製造する場合、デジタルワークフロー及び紫外線インクジェット印刷によって投入労力を最大で75%低減することが可能であることが示されている。
【0019】
次いで放射光硬化性インクを硬化させることによって放射光硬化画像を有する物品を形成する。放射光硬化性インクを架橋させるために使用されるエネルギー源は、化学線(例、スペクトルの紫外線又は可視光領域に波長を有する放射光)、加速粒子(例、電子ビーム放射)、熱(例、熱又は赤外線放射)などでありうる。特定の実施形態では、好ましいエネルギー源は、架橋の開始及び速度の制御を行ううえで優れている化学線又は加速粒子である。更に、化学線及び加速粒子を使用して比較的低い温度で硬化を行うことが可能であり、これにより熱硬化法を用いる際に放射光硬化性基の架橋を開始するために必要とされる場合のある比較的高い温度に感受性を有しうる成分の分解が防止される。好適な化学線源としては、水銀ランプ、キセノンランプ、カーボンアークランプ、タングステンフィラメントランプ、レーザー、電子ビームエネルギー、太陽光などが挙げられる。
【0020】
特定の実施形態では、特に中圧水銀ランプからの紫外線放射が好ましい。紫外線放射を用いて硬化させられるインクは、少なくとも1種類の光開始剤を含むことが有利な場合がある。しかしながら電子線硬化の場合には光開始剤は必要ではない。使用される光開始剤の種類は、インク組成物中の着色剤の選択及び放射光の波長に応じて変わる。フリーラジカルを発生する市販の光開始剤の例としては、これらに限定されるものではないが、チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals)から「Irugacure」及び「Darocur」の商品名で市販されるもののような、ベンゾフェノン、ベンゾインエーテル及びアシルホスフィン光開始剤が挙げられる。放射光硬化性インクは自己架橋性のものであってもよい。
【0021】
特定の例示的実施形態では、物品が硬化した後にオーバーコート、オーバーレイ、オーバーラミネート、ラミネート、クリアーコート、ニスなどの保護層を再帰反射性物品に適用する。保護層は感圧接着剤であるか又は感圧接着剤を含んでもよく、特定の例示的感圧接着剤が、発明の名称が「高屈折率感圧接着剤」(HIGH REFRACTIVE INDEX PRESSURE−SENSITIVE ADHESIVES)である、本願の譲受人に譲渡された米国特許出願第11/875,894号に述べられている。保護層は、例えばコーティング、感圧接着剤、ラミネート、又はホットメルトとして適用することができる。好ましい保護層とは、(1)再帰反射係数が最大となり、(2)インク及び基材を保護し、(3)紫外線インク表面及び再帰反射性基材に接着するものである。保護層によって、耐落書き性のような更なる特徴を与えることもできる。曇りない、透明な、又は半透明な保護層が特定の実施形態では好ましい。例示的な保護層には、例えばアクリル、ウレタン及びエポキシ、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、及び部分的又は完全にフッ素化された物質を含む物質が含まれる。少なくとも一部の実施形態では、硬化したインクを覆って透明かつ比較的滑らかな保護層を塗布することにより、塗布されるインクの透明度と一致した所望の観測角度への再帰反射性が容易に維持される。
【0022】
少なくとも一部の実施形態では、インク及び保護層の屈折率は互いの10%以内、より好ましくは互いの5%以内、最も好ましくは互いの2%以内である。インクと保護層の屈折率を一致させることにより、シートの再帰反射性を維持又は向上させることができる。例示的な一実施形態では、紫外性硬化性インクは約1.51〜1.54の屈性率を有する。例示的なアクリレートPSAの屈折率は約1.47である。保護層は、シート上の硬化画像に維持又は向上した再帰反射性を与えるか、かつ/又はシート上の硬化画像に維持又は向上した耐久性を与えるものである。1以上の保護層を硬化画像に塗布することができる。
【0023】
特定の例示的な実施形態では、第2の主面は剥離ライナーによって保護された感圧接着剤の層に隣接してもよい。剥離ライナーを剥離し、画像形成された基材(例、シート又はフィルム)を、例えば標識の裏材又は基材、ナンバープレート、掲示板、自動車、トラック、航空機、ビルディング、天幕、窓、床などの標的表面に接着させることができる。
【0024】
特定の例示的実施形態では、加熱されたシートに放射光硬化性インクを塗布るプロセスによって、インクが塗布されていないシートの部分と同じか又はそれよりも高い再帰反射性を有する画像形成された物品が得られる。インクの塗布時に再帰反射性物品が加熱される温度は画像形成された物品の再帰反射性に寄与しうることから、使用者はインクが塗布される際の再帰反射性物品の温度を選択することによって画像形成された物品の所望の再帰反射性を得ることができる。
【0025】
少なくとも1つの放射光硬化性ポリマー、オリゴマー、マクロモノマー、モノマー又はこれらの混合物を含み、許容されるインク接着性及び画像品質を与える任意の放射光又は紫外線硬化性インクを、本願で述べる方法及び物品に使用することができる。したがって様々な放射光硬化性インクを使用することができる。放射光硬化性インク組成物は自己架橋性のものであってもよいが、必ずしもそうである必要はない。選択されたインクを再帰性反射物品、基材、フィルム、若しくはシートの表面全体、又はその一部のみに塗布することができる。放射光硬化性インク組成物は、単一の放射光硬化性モノマー、オリゴマー、マクロモノマー若しくはポリマー、又はこうした成分の様々な混合物を含んでよい。放射光硬化性成分は、放射光硬化性部分に関して単官能性、二官能性、三官能性、四官能性、又は多官能性のものであってよい。成分の少なくとも1つが放射光硬化性であれば、放射光硬化性インク組成物は非放射光硬化性成分を含んでもよい。
【0026】
特定のインク組成物の最適な粘度特性は、塗布温度、及びインク組成物を再帰性反射物品、基材、シート又はフィルムに塗布するために使用されるインク塗布システムを含む所望の塗布パラメータに依存する。一部のインクジェット用途において好ましい例示的なインクは、プリントヘッド温度における粘度が約3センチポアズ〜約30センチポアズのものである。
【0027】
一部のインクジェット用途において好ましい例示的なインク組成物は、硬化前の表面張力が中程度〜低いものである。例示的な好ましい配合物は、プリントヘッド温度における表面張力が約20mN/m〜約50mN/mの範囲、より好ましくは約22mN/m〜約40mN/mのものである。特定の例示的な好ましいインクは、再帰性反射物品、基材、シート、又はフィルムの表面内に分散する液体成分を含んでもよい。インクは更に、高Tg成分、多官能性モノマー、低表面張力成分、光沢成分、及びこれらの混合物を更に含んでもよい。一部の好ましいインクは溶媒を実質的に含まない。
【0028】
インク組成物は、場合に応じて用いられる様々な添加剤を含んでもよい。こうした、場合に応じて用いられる添加剤としては、1以上の流動性制御剤、光開始剤、着色剤、潤滑性改変剤、チクソトロピック剤、発泡剤、消泡剤、流動性若しくは他のレオロジー制御剤、ワックス、オイル、ポリマーマテリアライザー、結合剤、抗酸化剤、光開始剤安定剤、光沢剤、殺真菌剤、殺細菌剤、有機及び/又は無機フィラー粒子、レベリング剤、乳白剤、帯電防止剤、分散剤などが挙げられる。特に日光に曝される屋外環境における印刷された画像グラフィックの耐久性を向上させるため、熱安定剤、紫外線安定剤、及びフリーラジカルスカベンジャーなどの(これらに限定されない)各種の市販の安定化化学物質を場合に応じてインク組成物に添加することができる。
【0029】
一部の好ましいインク組成物は少なくとも基材と同程度の可撓性を有する。「可撓性を有する」とは、厚さ50ミクロンの基材の画像形成部分を、眼に見えるひび割れをインクに生じることなく25℃で折り曲げることができるような物理的性質のことである。
【0030】
特定の例示的インク組成物(カーボンブラック、二酸化チタン、又は有機黒色色素などの不透明な着色剤を含有するインク組成物を除く)は、再帰性反射シートの再帰性反射係数についてのASTM810標準試験方法にしたがって測定した場合に透明でありうる。これは、再帰反射性基材上にコーティングされた場合、フィルムの表面に入射する可視光が再帰反射シート要素を透過するということである。この性質は屋外の標識用途、特に交通管制標識システムにおいて物品を特に有用とするものである。更に、乾燥及び/又は硬化したインク組成物は実質的に非粘着性であり、印刷された画像に汚れが蓄積したりといったことがない。屋外使用における高い耐久性が有用な実施形態では、インク組成物は好ましくは脂肪族であり、実質上芳香族成分を含まない。特定の用途では、ポリウレタン及び/又はアクリル系プライマー組成物が好ましい。
【0031】
本発明で使用するための代表的なインクジェット組成物が、米国特許第5,275,646号、同第5,981,113号、及び同第6,720,042号、並びに国際特許出願公開第WO97/31071号及び同第WO99/29788号に述べられている。
【0032】
基材として使用するのに適した材料は、好ましくは熱可塑性又は熱硬化性ポリマー材料からなる各種のフィルム及びシートを含む(これらに限定されない)再帰反射性材料である。本願の方法は、低表面エネルギー基材において特に有利でありうる。「低表面エネルギー」とは、表面張力が約50ダイン/cm(50ミリニュートン/mにも相当)よりも低い材料のことを言う。一部の好適なポリマー基材は無孔性である。しかしながら、水及び極端な温度に曝された際に基材が劣化又は層間剥離しないかぎり、微多孔性、有孔性の基材、及び吸水性粒子(シリカ及び/又は超吸収性ポリマーなど)を含んだ基材も使用することができる。他の好適な基材としては、特にポリエステル、ナイロン、及びポリオレフィンなどの合成繊維からなる織布及び不織布が挙げられる。
【0033】
基材として使用するためのポリマー材料(例、シート、フィルム)の代表的な例としては、これらに限定されるものではないが、アクリル含有フィルム(例、ポリ(メチル)メタクリレート[PMMA])、ポリ(塩化ビニル)含有フィルム(例、ビニル、ポリマー材料化(polymeric materialized)ビニル、強化ビニル、ビニル/アクリルブレンド)、ポリ(フッ化ビニル)含有フィルム、ウレタン含有フィルム、メラミン含有フィルム、ポリビニルブチラール含有フィルム、ポリオレフィン含有フィルム、ポリエステル含有フィルム(例、ポリエチレンテレフタレート)及びポリカーボネート含有フィルムの単層及び多層構造が挙げられる。更に基材はこうしたポリマー種のコポリマーを含んでもよい。
【0034】
例示的な市販のフィルムとしては、例えばスリーエム社(3M)から「DG」、「ダイアモンドグレード」、「高強度プリズマティック」、「エンジニアグレード」の商品名で販売されるものなどの、標識用途で一般的に使用されている多くのフィルムが挙げられる。
【0035】
ポリマー材料の選択及び基材の厚さに応じて、基材(例、シート、フィルム)は剛性又は可撓性のものでありうる。基材(例、シート、フィルム、ポリマー材料)は透明、半透明又は不透明のものでよい。更に、基材は無色であってもよく、べた一色であっても複数の色のパターンであってもよい。本明細書に述べる方法及び標識に関連して使用される基材についての更なる情報は米国特許第6,720,042号に見られる。
【0036】
少なくとも一部の好ましい標識物品は屋外での使用に耐えうるものである。「屋外での使用に耐えうる」とは、物品が極端な温度、結露から暴風雨にいたる水分への曝露に耐える能力、及び日光の紫外線下で退色しない安定性を有することを言う。耐久性の閾値は、物品が曝露される可能性のある条件によって決まり、したがって異なりうる。しかしながら、最低限でも本物品は、室温(25℃)の水に24時間浸漬した場合にも、約−40℃〜約60℃(140°F)の温度(濡れた状態又は乾燥した状態で)に曝露された場合にも、層間剥離も劣化も生じないものである。
【0037】
交通管制用の標識の場合、物品は少なくとも1年間、より好ましくは少なくとも3年間の風化作用に耐えられるだけの充分な耐久性を有することが好ましい。これは、異なるタイプの再帰反射シートの初期及び促進屋外耐候試験後の用途依存的な最小性能条件について述べた交通管制用再帰反射シートのASTM D4956−99標準規格によって決定することができる。初期には反射基材は最小再帰反射係数を満たすかこれを上回る。I型の白色シート(エンジニアリンググレード)では、観測角0.2°及び入射角−4°における最小再帰反射係数は778cd/fc/m2(70cd/fc/ft)であるのに対し、III型の白色シート(高輝度)では、観測角0.2°及び入射角−4°における最小再帰反射性係数は2278cd/fc/m(250cd/fc/ft)である。更に、収縮率、可撓性接着性、耐衝撃性、及び光沢の仕様について最小の仕様を満たすことが好ましい。12、24、又は36ヵ月間の促進屋外耐候性試験の後、シートの型及び用途にもよるが、再帰反射シートは目立った亀裂、剥落、孔食、膨れ、縁部の浮き若しくは湾曲を示さず、又は特定の試験期間の後、0.8ミリメートルを超えるような収縮若しくは膨張を示さないことが好ましい。更に、耐候性試験後の再帰反射性物品は少なくとも最小の再帰反射係数及び色堅牢度を示すことが好ましい。例えば、仕様を満たすためには、永久的な標識用途を目的としたI型の「エンジニアリンググレード」の再帰反射シートは、24ヶ月間の屋外耐候試験後、初期の最小再帰反射係数の少なくとも50パーセントを維持し、永久的な標識用途を目的としたIII型の高輝度再帰反射シートは、36ヶ月間の屋外耐候試験後に、初期の最小再帰反射係数の少なくとも80パーセントを維持する必要がある。初期及び屋外耐候試験後の再帰反射係数の値はいずれも、再帰反射性基材上の放射光硬化されたインクジェット形成画像の存在を考慮すると通常約50%低い。
【0038】
画像形成された物品は、ロールアップ式の標識、旗、バナー、並びに例えばロールアップ式シート、コーン巻き付け式シート、ポスト巻き付け式シート、バレル巻き付け式シート、ナンバープレート用シート、バリケード用シート及び標識シート;車両用マーキング及び部分車両用マーキング;舗装用マーキングテープ及びシート;及び再帰反射テープなどの他の交通警告製品などの他の物品としての使用に適している。本物品は、例えば、衣料品、建設作業現場用ベスト、ライフジャケット、レインウェア、ロゴ、パッチ、販促用品、旅行用かばん、ブリーフケース、ブックバッグ、バックパック、いかだ、ステッキ、かさ、動物の首輪、トラックのマーキング、トレイラーのカバー、及びカーテンなどの広範な再帰反射性安全用具においても有用である。これらの物品のそれぞれの視認表面の再帰反射係数は、完成した物品の所望の性質によって決まる。
【0039】
フィルム、シート、又は画像形成物品が水分に曝されるような実施形態では、コーナーキューブ再帰反射要素を密封フィルムに封入することもできる。再帰反射シートとしてコーナーキューブシートが使用される場合、積層体又は物品を不透明化する目的で裏打ち層を使用することが可能であり、これによりコーナーキューブシートの耐傷つき性及び耐穴開き性が向上し、かつ/又はシールフィルムの遮光性が解消される。コーナーキューブに基づいた再帰反射シートの実例は、米国特許第5,138,488号、同第5,387,458号、同第5,450,235号、同第5,605,761号、同第5,614,286号、及び同第5,691,846号に開示されている。ビーズ型再帰反射シートの実例は、米国特許第4,025,159号、同第4,983,436号、同第5,064,272号、同第5,066,098号、同第5,069,964号、及び同第5,262,225号に開示されている。
【0040】
本発明の目的及び利点を以下の実施例によって更に説明するが、実施例に記載される特定の材料及びその量並びに他の条件及び詳細は本発明を不要に限定するものと解釈すべきではない。本明細書における部、比率、及び比はすべて特に断らないかぎり重量基準である。以下の実施例のすべてにおいて、スリーエム社(3M)により「3M Print2500UVプリンター」の商品名で販売されるインクジェットプリンターを使用し、以下のように設定した。しかしながら、当業者であれば例えばダースト社(Durst)などの他のプリンター製造業者も使用可能であることは認識されるであろう。
【0041】
プリンターの前方プラテン上に加熱アセンブリを置いた。加熱アセンブリは、それぞれが約0.3175cm(1/8インチ)の厚さを有する2枚のアルミニウム板の間に配置された、出力密度が0.37ワット/平方cm(2.4ワット/平方インチ)の30.48cm×60.96cm(12インチ×24インチ)の加熱パッド(米国オハイオ州所在のビー・エイチ・サーマル社(BH Thermal Corporation)より「BriskHeat SRL 1224 Silicone Rubber Heating Blanket」の商品名で製造販売されるもの)よりなる。加熱パッド及び各アルミニウム板を金属クリップによって一体に保持した。米国オハイオ州のマクマスター・カー社(McMaster−Carr)によって「Bench Top Variable Voltage Output Transformer」の商品名で製造販売される、入力120V、出力0〜120V、及び12アンペアの単層変圧器を加熱パッドに接続して加熱パッドの電圧、ひいては温度を調節するために使用した。
【0042】
下記の3種類のインクをプリンタのそれぞれの位置に入れた(ただし赤色インクはマゼンタの位置に入れた)。すなわち、スリー・エム社(3M Company)より「3M Piezo Ink Jet Ink Series 8812 UV Red」の商品名で市販される赤色インク、スリー・エム社より「3M Piezo Ink Jet Ink Series 8814 UV Yellow」の商品名で市販される黄色インク、スリー・エム社より「3M Piezo Ink Jet Ink Series 8816 UV Cyan」の商品名で市販されるシアン色インクである。表Iに示される充填レベルを用い、プリンターは以下の4色、すなわちトラフィックレッド、トラフィックイエロー、トラフィックブルー、及びトラフィックオレンジを印刷することができた。
【0043】
【表1】

【0044】
Adobe Illustrator(登録商標名)を使用してテストパターンを形成した。試験パターンは、互いに隣接して印刷され、約1.27cm(1/2インチ)だけ離れた4個の10.2cm×22.86cm(4×9インチ)の長方形を含むものであった。長方形の1つを以下の色、すなわち、トラフィックレッド、トラフィックイエロー、トラフィックブルー、及びトラフィックオレンジのそれぞれで印刷した。RIP設定は、すべての色についてスポットサイズ=1、解像度=726×600dpi(ドット・パー・インチ)のテストチャートモードとした。テストパターンファイルを、スリー・エム社(3M Company)により製造され、「3M Graphic Maker RIP」の商品名で市販されているソフトウェアによって印刷可能なファイルに変換した。
【0045】
実施例1
約30.5cm×50.8cm(12×20インチ)の大きさのプリズム状の再帰反射シート(ミネソタ州セントポール所在のスリー・エム社(3M Company)により「3M Diamond Grade(商標名)」の商品名で製造販売されるもの)を上記に述べたプリンターの最上部のアルミニウムプレート上に置き、温めた。プリズム状シートが所望の開始温度に達した時点で、上記のプリンターを用いて上記のテストパターンを726×600dpiの解像度に設定した2回通過XY印刷モードでプリズム状シート上に印刷した。プリンター内の2個の紫外線ランプを「高」に設定し、リーディング「L」(光沢)硬化モードで動作させた。手持ち式デジタル温度計(米国コネチカット州所在のオメガ・エンジニアリング社(Omega Engineering Inc.)により製造され、「HH81」の商品名で販売される、熱電対を備えたもの)を使用し、プリズム状シートの温度を画像印刷の直前(「開始温度」として表IIに示す)及び直後(「終了温度」として表IIに示す)に測定した。プリントヘッドがテストパターンをプリズム状シート上に印刷するのに約2分間を要した。
【0046】
インクがプリズム状シートにどれくらいよく接着しているかを調べるため、スリー・エム社(3M Company)によって「3M232Masking Tape」の商品名で製造販売される幅2.54cm(1インチ)の接着テープを使用し、テープ試験により接着性を測定するためのASTM D−3359−95標準試験方法に述べられる手順にしたがって接着率(%)を測定した。下記表IIは、異なる温度でプリズム状シートに塗布された各色について接着率(%)試験の結果を示す。
【0047】
【表2】

【0048】
表IIは、インク塗布時のシートの温度が上昇するにしたがってシートへのインクの接着性が増大したことを示している。詳細には、プリズム状シートを36℃(97°F)よりも高い温度に加熱した場合に接着性の増大が認められた。
【0049】
実施例2
インクがプリズム状シートにどれくらいよく接着しているかを調べるための別の方法では、プリズム状シートからのインクの剥離力を試験する。剥離力は、米国ミネソタ州所在のエム・ティー・エス・システムズ社(MTS Systems Corporation)によって製造され、「MTS1122」の商品名で販売される装置のような引張試験装置によって測定した。試験は、スリー・エム社(3M Company)によって「3M390 Cloth Duct Tape」の商品名で製造される幅2.54cm(1インチ)の接着テープを使用し、接着剤の90°剥離抵抗に関するASTM D−6862標準試験方法に述べられる手順にしたがって90°剥離試験装置によって行った。40.64、50.8、及び76.2cm/分(それぞれ16、20、及び30インチ/分)の引張速度で0〜90.7kg(0〜200ポンド)のロードセルを使用した。実施例1で印刷したトラフィックイエローのテストパターンについて試験を行った。相対湿度70%、21℃(70°F)で12〜24時間接着及び調整した0.05cm(0.025インチ)の5052H38アルミニウム剛体を用いて試験試料を調製した。下記表IIIは、トラフィックイエローについて少なくとも0.63cm(0.25インチ)の引張距離にわたって記録した平均剥離力を示す。
【0050】
【表3】

【0051】
表IIIは、インク塗布時のシートの温度が上昇するにしたがってシートへのインクの接着性が増大したことを示している。詳細には、プリズム状シートを36℃(97°F)よりも高い温度に加熱した場合に接着性の増大が認められた。
【0052】
実施例3
この例では、実施例1で調製したトラフィックレッド標識について剥離抵抗度の結果を示す。下記表IVは、剥離力をN/cm(ポンド・f/インチ)で表わしたトラフィックレッドについての剥離抵抗度試験の結果を示す。
【0053】
【表4】

【0054】
表IVは、インク塗布時のシートの温度が上昇するにしたがってシートへのインクの接着性が増大したことを示している。詳細には、プリズム状シートを36℃(97°F)よりも高い温度に加熱した場合に接着性の増大が認められた。
【0055】
剥離抵抗度試験で得られた結果は、「インク結合不良」(インクの100%が基材からテープに転写される)、「接着不良」(インクの100%が基材上に残る)、及び「混合不良」(一部のインクがテープに転写され、一部のインクが基材上に残る)を示す。本出願の発明者らは、接着不良は通常36℃(97°F)よりも高い温度で観察され、インク結合不良は通常36℃(97°F)よりも低い温度で観察されることを見出した。これは、インク塗布時のシートの温度が上昇するにしたがってシートへのインクの接着性が増大したという知見を支持するものである。
【0056】
実施例4
本出願の発明者らは、再帰反射シートの画像形成部分の再帰反射性についても試験を行った。アクリルベースの被覆層(スリー・エム社(3M Company)によって製造され、「TSS1170NP」の商品名で市販されるもの)を、直径22.86cm(9インチ)のスチール製高温缶(51.7℃(125°F)に加熱)と9インチ(22.86cm)のゴム製ニップロールとからなる幅40.64cm(16インチ)のラミネーターによって、実施例1の印刷された再帰反射シートにラミネートした。ラミネーターは、直径15.24cm(6インチ)のエアシリンダーにより約25〜30psi(172〜207kPa)の圧力がニップロールに作用するような設定で動作させた。ウェブの線速度は、約0.86〜約1.01cm/s(1.7〜約2.0フィート/分)の範囲であった。
【0057】
被覆層をラミネートした印刷された再帰反射シートの再帰反射性を、ASTM E−810にしたがって製造されたRM2分光計を使用し、再帰反射係数に関するASTM−E810標準試験法にしたがって測定した。下記表V〜IXは、それぞれ22.2℃、36.1℃、43.3℃、51.7℃及び62.8℃(それぞれ72°F、97°F、110°F、125°F、及び145°F)で試験したテストパターンの4つの色のそれぞれについて再帰反射係数試験の結果を示したものである。表Xは、各温度での各色について、カンデラ/ルクス/平方m(cd/lux.m)の単位で表わした平均再帰反射係数を示したものである。表V〜Xでは、再帰反射係数をカンデラ/ルクス/平方メートル(cd/lux.m)で表わしている。更に、再帰反射係数は1組の角度(2.54cm(1インチ)のスポット径で入射角5.0°、観測角0.33°、方向角0°、及び提示角0°)においてのみ測定した。
【0058】
【表5】

【0059】
【表6】

【0060】
【表7】

【0061】
【表8】

【0062】
【表9】

【0063】
【表10】

【0064】
表V〜Xは、シートの硬化した画像を有する部分の再帰反射性はインクが塗布される際のシートの温度が上昇するのにしたがって高くなることを示している。具体的には、青色、オレンジ色、及び黄色では、平均再帰反射係数は62.8℃(145°F)まで温度の上昇とともに増大し、その時点で平均再帰反射係数は、室温で印刷されたシートと同程度にまで戻った。赤色では、シートが107℃で印刷された場合に再帰反射係数は減少した。更に、36.1℃(97°F)〜51.7°(125°F)の温度で再帰反射係数は色に応じて10〜21%増大した。再帰反射性のこうした増大は、予想されない有益な結果であった。
【0065】
実施例5
プリンター内の2個の紫外線ランプをトレイリング「T」(マッテ)硬化モードで動作させた以外は実施例1のプロセスを繰り返した。表XIは、異なる温度でプリズム状シートに塗布された各色について接着率(%)試験の結果を示す。
【0066】
【表11】

【0067】
表XIは、インク塗布時のシートの温度が上昇するにしたがってシートへのインクの接着性が増大したことを示している。詳細には、プリズム状シートを38.9℃(102°F)よりも高い温度に加熱した場合に接着性の増大が認められた。
【0068】
当業者であれば、基本的な原則から逸脱することなく、上記の実施形態及び実施例の細部に多くの変更を加えることが可能な点は明らかであろう。したがって本出願の範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ定められるものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
標識を形成するための方法であって、
再帰反射シートの少なくとも一部を加熱する工程と、
前記再帰反射シートの加熱部分に紫外線硬化性インクを塗布する工程と、
前記再帰反射シート上の紫外線硬化性インクを硬化させる工程と、を含む方法。
【請求項2】
硬化後の前記再帰反射シートに保護層を塗布する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記保護層の屈折率と前記紫外線硬化性インクの屈折率との差が10%未満である、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
硬化後の前記再帰反射シートを基材に付着させる工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記紫外線硬化性インクがインクジェットプリンターによって塗布される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記再帰反射シートを少なくとも36.1℃(97°F)の温度にまで加熱する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記紫外線硬化性インクが自己架橋性である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記再帰反射シートがプリズム状シートである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法によって形成された標識。
【請求項10】
画像形成された物品を形成するための方法であって、
再帰反射性基材の少なくとも一部を加熱する工程と、
前記再帰反射性基材の加熱部分に放射光硬化性インクを塗布する工程と、
前記インクを硬化させる工程と、を含む方法。
【請求項11】
前記再帰反射性基材を少なくとも36.1℃(97°F)の温度にまで加熱する、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記放射光硬化性インクを前記再帰反射性基材に塗布する工程が、前記基材上に前記インクをインクジェット印刷することを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項13】
前記硬化された基材に保護層を塗布する工程を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項14】
前記保護層の屈折率と前記放射光硬化性インクの屈折率との差が10%未満である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記画像形成された物品を基材に付着させる工程を更に含む、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
請求項10に記載の方法によって形成された標識。
【請求項17】
前記基材を加熱し、前記放射光硬化性インクを塗布することによって形成される画像形成された物品が、放射光硬化性インクを塗布する前に加熱しなかった基材の再帰反射係数に等しいかそれよりも大きい再帰反射係数を有する、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
画像形成された物品を形成するための方法であって、
放射光硬化性インクを、少なくとも36.1℃(97°F)の温度を有する再帰反射性基材に塗布する工程と、
前記インクを硬化させる工程と、を含む方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法によって形成された標識。

【公表番号】特表2011−526549(P2011−526549A)
【公表日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509537(P2011−509537)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【国際出願番号】PCT/US2009/041791
【国際公開番号】WO2009/140047
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】