説明

再生装置、楽音信号出力装置、再生システム及びプログラム

【課題】楽音信号の品質が低下することを抑制しつつ、その楽音信号から得られる情報に基づいて曲データを同期再生する。
【解決手段】入力端c11は、楽音を表す楽音信号Aと、楽音信号Aに同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含む指示信号Sとの差を表す第1差信号md(=A−S)が入力されるものである。入力端c12は、楽音信号Aと指示信号Sとの和を表す第1和信号ms(=A+S)が入力されるものである。反転部c13及び加算部c14は、第1和信号msから第1差信号mdを減算したときの差を表す第2差信号dd(=2S)を生成する。これにより指示信号Sを特定可能である。加算部c15は、第1和信号msと第1差信号mdとの和を表す第2和信号ms(=2A)を生成する。これにより楽音信号Aを特定可能である。再生装置は、各々特定した信号に基づいて同期再生を実現する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、同期再生に関する。
【背景技術】
【0002】
オーディオデータに同期して別の曲データを再生するための技術として、例えば特許文献1に開示されたものがある。特許文献1に記載された技術は、デジタルオーディオデータのLSB(Least Significant Bit)にMIDI(Musical Instrument Digital Interface:登録商標)データを格納し、これらの関連付けに基づいて各データを再生するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−316356号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載の技術では、オーディオデータを圧縮したり、アナログ形式の楽音信号に変換したりしたときにLSBの情報が失われてしまい、その同期再生の妨げとなることがある。また、楽音を表す楽音信号に透かし情報を重畳した場合にその楽音信号の周波数成分を含む帯域に透かし情報の周波数成分が合成されると、楽音信号の品質を低下させたり、透かし情報を復号できないという事態が発生したりすることがある。
本発明は上述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、楽音信号の品質が低下することを抑制しつつ、その楽音信号から得られる情報に基づいて曲データを同期再生することを可能にする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するために、本発明に係る再生装置は、楽音を表す楽音信号と、前記楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含む指示信号との和を表す第1和信号と、前記楽音信号と前記指示信号との差を表す第1差信号とをそれぞれ取得する取得手段と、それぞれ取得された前記第1和信号から前記第1差信号を減算したときの差を表す第2差信号を生成する第2差信号生成手段と、それぞれ取得された前記第1和信号と前記第1差信号との和を表す第2和信号を生成する第2和信号生成手段と、それぞれ生成された前記第2差信号及び前記第2和信号のうちの一方に基づいて前記楽音信号を再生する一方で、他方により特定される前記指示信号に基づいて、その楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を再生する再生手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
本発明に係る楽音信号出力装置は、楽音を表す楽音信号と、前記楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含む指示信号との和を表す第1和信号を生成する第1和信号生成手段と、前記楽音信号と前記指示信号との差を表す第1差信号を生成する第1差信号生成手段と、前記第1和信号生成手段により生成された第1和信号と、前記第1差信号生成手段により生成された第1差信号とをそれぞれ出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
本発明に係る再生システムは、上記構成の楽音信号出力装置と、上記構成の再生装置とを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、楽音を表す楽音信号と、前記楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含む指示信号との和を表す第1和信号と、前記楽音信号と前記指示信号との差を表す第1差信号とをそれぞれ取得する取得手段と、それぞれ取得された前記第1和信号から前記第1差信号を減算したときの差を表す第2差信号を生成する第2差信号生成手段と、それぞれ取得された前記第1和信号と前記第1差信号との和を表す第2和信号を生成する第2和信号生成手段と、それぞれ生成された前記第2差信号及び前記第2和信号のうちの一方に基づいて前記楽音信号を再生する一方で、他方により特定される前記指示信号に基づいて、その楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を再生する再生手段として機能させる。
【0008】
本発明に係る別のプログラムは、コンピュータを、楽音を表す楽音信号と、前記楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含む指示信号との和を表す第1和信号を生成する第1和信号生成手段と、前記楽音信号と前記指示信号との差を表す第1差信号を生成する第1差信号生成手段と、前記第1和信号生成手段により生成された第1和信号と、前記第1差信号生成手段により生成された第1差信号とをそれぞれ出力する出力手段として機能させる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、楽音信号の品質が低下することを抑制しつつ、その楽音信号から得られる情報に基づいて曲データを同期再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】再生システムの構成を示すブロック図。
【図2】楽音信号出力装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【図3】オーディオファイルの構造を説明する図。
【図4】再生装置の構成を示すブロック図。
【図5】MIDIファイルの構造を説明する図。
【図6】楽音信号出力装置の制御部が実現する機能的構成を示す機能ブロック図。
【図7】符号化部の回路構成を示す図。
【図8】透かし情報が重畳された楽音信号の構造を説明する図。
【図9】透かし情報が重畳された楽音信号の時系列的な変化を説明する図。
【図10】再生装置の制御部が実現する機能的構成を示す機能ブロック図。
【図11】信号分離部の回路構成を示す図。
【図12】再生部において実行される処理の内容を説明する図。
【図13】再生システムの構成を示すブロック図。
【図14】再生システムの構成を示すブロック図。
【図15】符号化部及び信号分離部の回路構成を示す図。
【図16】信号分離部の回路構成を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態について説明する。
図1は、この実施形態の再生システム1の構成を示すブロック図である。
再生システム1は、楽音信号出力装置10と再生装置20とを備える。楽音信号出力装置10と再生装置20とはオーディオケーブル100によって接続されている。楽音信号出力装置10は、本発明の楽音信号出力装置の一例に相当し、オーディオケーブル100を介して再生装置20に楽音信号を出力するものである。再生装置20は、本発明の再生装置の一例に相当し、楽音信号出力装置10により出力された楽音信号を再生する機能を有するものである。なお、この明細書において、「楽音信号」は、楽音の波形を表すアナログ形式の波形信号である。
【0012】
図2は、楽音信号出力装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、楽音信号出力装置10は、制御部11と、記憶部12と、操作部13と、表示部14と、出力インタフェース15とを備える。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)やROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を備える。CPUは、RAMをワークエリアとして用いてROMや記憶部12に記憶されたプログラムを実行して、楽音信号出力装置10の各部を制御する。記憶部12は、例えばハードディスク装置を備えた記憶手段である。記憶部12は、制御部11が動作するためのプログラムを記憶するとともに、オーディオファイルが記憶されているオーディオファイル記憶領域121を有している。操作部13は、例えばキーボードやマウスなどであり、利用者によって操作が行われると、その操作内容に応じた操作信号を制御部11へ出力する。表示部14は、例えば液晶ディスプレイを備える表示手段であり、各種の情報を表示する。利用者は、表示部14に表示された情報を見て操作部13を操作することにより各種の情報を入力する。出力インタフェース15は、本発明の出力手段の一例に相当し、オーディオケーブル100が接続される出力端子である。
【0013】
図3は、オーディオファイル記憶領域121に記憶されているオーディオファイルAudの構造を説明する図である。
オーディオファイルAudは、SongIDとオーディオデータとの各情報を対応付けたものである。オーディオデータは、或る楽曲の楽器演奏や歌唱などによって発生する音が時系列的に規定されたデータである。オーディオデータは、例えば、音を表すアナログ形式の波形信号が特定のサンプリング周波数(例えば、44.1kHz)に従って標本化された後、量子化されたデジタルデータを表す。SongIDは、オーディオファイル記憶領域121に記憶される各オーディオファイルを一意に識別する識別情報である。
【0014】
図4は、再生装置20の構成を示すブロック図である。図4に示すように、再生装置20は、制御部21と、入力インタフェース22と、記憶部23と、スピーカ24とを備える。
制御部21は、制御部11と同等の構成のほかシーケンサ(ここでは、MIDIシーケンサ)としての機能を実現するための構成を有している。制御部21のCPUは、ROMや記憶部23に記憶されたプログラムを実行して再生装置20の各部を制御する。入力インタフェース22は、オーディオケーブル100が接続される入力端子である。入力インタフェース22には、楽音信号出力装置10から供給される楽音信号が入力される。記憶部23は、例えばハードディスク装置を備えた記憶手段であり、制御部21が動作するためのプログラムを記憶するとともに、曲データ記憶手段としてのMIDIファイル記憶領域231を有している。スピーカ24は、制御部21により再生される楽音信号や、曲データの一例であるMIDIデータに応じて放音する放音手段に相当するものである。
【0015】
図5は、MIDIファイル記憶領域231に記憶されているMIDIファイルの構造を説明する図である。MIDIファイルMidは、例えば1つの楽曲に対応しており、曲IDと、SongIDと、MIDIデータとの各情報を対応付けたものである。曲IDは、各MIDIファイルを一意に識別する識別情報である。MIDIデータは、特定の楽音の発音や消音などといった演奏制御を指示するイベントや、イベント間の発生時間間隔を示すデルタタイムを含む演奏制御情報である。SongIDは、曲識別情報に相当するものであり、オーディオファイル記憶領域121に記憶されたオーディオファイルAudに割り当てられたものと対応している。このSongIDは、再生装置20がオーディオファイルAudを基に生成された楽音信号を再生する際に、どのMIDIデータを再生するかを選択可能にするために割り当てられた識別情報である。
【0016】
次に、楽音信号出力装置10及び再生装置20によって実現される機能について説明する。
[楽音信号出力装置10]
楽音信号出力装置10によって実現される機能について説明する。
図6は、楽音信号出力装置10の制御部11が実現する機能的構成を示す機能ブロック図である。制御部11は、再生時刻特定部111、透かし情報生成部112、及び符号化部113に相当する機能を実現する。
【0017】
再生時刻特定部111は、楽音信号の再生位置を表す再生時刻を特定する。再生時刻は、オーディオデータの開始位置を基準としたとき(ここでは、「0:00」とする。)の再生位置を表すものである。再生時刻特定部111は、オーディオファイルAudを参照することにより再生時刻を特定し得る。
透かし情報生成部112は、楽音信号に重畳されることとなる透かし情報を生成する。ここでの透かし情報は、SongIDと、再生時刻(つまり、再生位置)を示す位置情報(以下、「タイムコード」という。)とを含むビット列である。なお、透かし情報生成部112は、オーディオファイルAudからSongIDを特定し得る。
【0018】
符号化部113は、楽曲信号を取得し、取得した楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する透かし情報を、その楽音信号に重畳する符号化を行う。符号化部113が処理対象とする楽音信号であり、透かし情報が重畳される前の楽音信号は制御部11により生成される。例えば、利用者により操作部13が操作されて指定されたオーディオファイルAudがオーディオファイル記憶領域121から読み出され、そこに含まれるオーディオデータを基にこの楽音信号が生成される。楽音信号に透かし情報を重畳する方法として例えば擬似ノイズ信号を用いることができ、ここではM系列、Gold系列などの拡散符号を用いる。符号化部113は、透かし情報に基づいて拡散符号を位相変調した信号(以下、「指示信号」という。)を生成すると、指示信号を楽音信号と合成することによって透かし情報を符号化する。すなわち、指示信号は、楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含み、透かし情報の波形を表す波形信号である。
【0019】
図7は、符号化部113のうち指示信号Sを楽音信号Aと合成するための回路構成を示す図である。なお、この明細書において、以下では、楽音信号Aの位相を反転した信号を「楽音信号−A」(又は、「−A」のみ。)と表し、指示信号Sの位相を反転した信号を「楽音信号−S」(又は、「−S」のみ。)と表す。
符号化部113は、入力端c1、c2を有している。入力端c1は、楽音信号Aが入力されるものである。入力端c2は、指示信号Sが入力されるものである。反転部c3は、入力された信号の位相を反転して出力する。ここでは、反転部c3は、入力端c2に入力された指示信号Sの位相を反転して、指示信号−Sを出力する。
【0020】
加算部c4、c5は、それぞれ入力される信号どうしを加算して出力するものである。
加算部c4は、入力端c1に入力される楽音信号Aと、反転部c3から出力される指示信号−Sとを加算して、その加算結果を第1差信号md(=A−S)として出力端c6に出力する。すなわち、反転部c3及び加算部c4は、本発明の第1差信号生成手段の一例に相当し、楽音信号と指示信号との差を表す差信号を生成するものである。
【0021】
加算部c5は、入力端c1に入力される楽音信号Aと、入力端c2に入力される指示信号Sとを加算して、その加算結果を第1和信号ms(=A+S)として出力端c7に出力する。すなわち、加算部c5は、本発明の第1和信号生成手段の一例に相当し、楽音信号と指示信号との和を表す和信号を生成する。
出力端c6は、例えば左チャネルに対応しており、第1差信号mdを出力する。出力端c7は、例えば右チャネルに対応しており、第1和信号msを出力する。
【0022】
図8は、符号化部113により符号化された楽音信号の構造を説明する図である。図8に示すグラフおいて、横軸は周波数fを表しており、縦軸は周波数成分の音圧レベルを模式的に表したものである。図8に示すように、楽音信号Aの周波数成分が分布する周波数帯域には、指示信号Sの周波数成分も含まれる。楽音信号Aは可聴域(およそ20Hz〜20kHz)に周波数成分を持つものであるから、指示信号Sもおおよそ可聴域に周波数成分を持つ。両信号の音圧レベルを対比すると、指示信号Sの音圧レベルは楽音信号Aのそれよりも十分に小さい。よって、透かし情報が重畳された楽音信号に応じて楽音が放音された場合であっても、人間の聴感上への影響は小さく、指示信号Sに相当する音はほとんど認識されない。
出力インタフェース15は、本発明の出力手段の一例に相当し、第1和信号msを右チャネルにて出力し、第1差信号mdを左チャネルにて出力する。いずれのチャネルの信号にも楽音信号Aの成分は含まれており、ここでは、出力インタフェース15はモノラル音声の楽音信号を出力することとなる。すなわち、出力インタフェース15は、再生装置20の制御部21によって取得されるように第1和信号ms及び第1差信号mdを出力する。
制御部11は、或る処理単位毎に供給される楽音信号に対して上記各機能により実現される処理を繰り返し行って、再生装置20に出力するための楽音信号を生成する。
【0023】
図9は、出力インタフェース15により出力される楽音信号の時系列的な変化を説明するグラフである。図9のグラフにおいて、横軸は時刻tを表しており、縦軸は楽音信号の振幅を表す。図9において、実線で示す波形が楽音信号を表すものであり、それに沿って描かれる破線はエンベロープを表す。
図9に示すように、楽音信号にはあっては、図中矢印で示す各区間にそれぞれ対応する再生時刻を示すタイムコードと、SongIDとを含む透かし情報が重畳されている。ここでは、1つのオーディオファイルAudから生成される楽音信号は1つの楽曲に対応するので、SongIDはすべて「001」と共通している。また、タイムコードが示す再生時刻は時系列的に順番に「0:01」、「0:02」、・・・とされており、ここでは1秒刻みで定められている。
【0024】
[再生装置20]
次に、再生装置20によって実現される機能について説明する。
図10は、再生装置20の制御部21が実現する機能的構成を示す機能ブロック図である。制御部21はプログラムを実行することにより、楽音信号取得部211、信号分離部212、読出部213、及び再生部214に相当する各機能を実現する。
楽音信号取得部211は、本発明の取得手段の一例に相当し、第1和信号msと第1差信号mdとをそれぞれ取得する。
信号分離部212は、楽音信号取得部211によりそれぞれ取得された第1和信号msと第1差信号mdとに基づいて、楽音信号Aと指示信号Sとを分離する。
【0025】
図11は、信号分離部212の回路構成を示す図である。なお、この明細書において、以下では、第1差信号mdの位相を反転した信号を「第1差信号−md」と表し、第1和信号msの位相を反転した信号を「第1和信号−ms」と表す。また、信号「A」、「S」の前に付した整数は、それぞれ信号「A」、「S」の振幅をその整数倍にすることを意味する。
入力端c11は、左チャネルに対応しており、第1差信号md(=A−S)が入力されるものである。入力端c12は、右チャネルに対応しており、第1和信号ms(=A+S)が入力されるものである。反転部c13は、入力される信号の位相を反転して出力する。ここでは、反転部c13は、入力端c11に入力された第1差信号msの位相を反転して出力する。すなわち、反転部c13は、第1差信号md(=A−S)が入力されると、その逆位相の信号である第1差信号−md(=−A+S)を出力する。
【0026】
加算部c14、c15は、それぞれ入力される信号どうしを加算して出力するものである。
加算部c14は、反転部c13から出力される第1差信号−md(=−A+S)と、入力端c11に入力される第1和信号md=A+Sとを加算して、その加算結果を第2差信号d(=2S)として出力端c16に出力する。すなわち、反転部c13及び加算部c14は、本発明の第2差信号生成手段の一例に相当し、第1和信号から第1差信号を減算したときの差を表す差信号を生成するものである。
【0027】
加算部c15は、入力端c11に入力される第1差信号md(=A−S)と、入力端c12に入力される第1和信号ms(=A+S)とを加算して、その加算結果を第2和信号ds(=2A)として出力端c17に出力する。すなわち、加算部c15は、本発明の第2和信号生成手段の一例に相当し、第1差信号と第1和信号との和を表す和信号を生成するものである。
出力端c16は、例えば左チャネルに対応しており、第2差信号ddを読出部213及び再生部214に出力する。出力端c17は、例えば右チャネルに対応しており、第2和信号dsを再生部214に出力する。
【0028】
ここで、第2差信号dd=2Sであるから、楽音信号Aの周波数成分は含まれずに、指示信号Sの周波数成分が含まれる。一方、第2和信号ds=2Aであるから、指示信号Sの周波数成分は含まれずに、楽音信号Aの周波数成分が含まれる。よって、読出部213や再生部214は、第2差信号ddに基づいて指示信号Sを特定し得るし、再生部214は、第2和信号dsに基づいて楽音信号Aを特定し得る。なお、読出部213や再生部214は、符号化部113と同じ擬似ノイズ信号を発生して指示信号Sから透かし情報を復元し得る。読出部213及び再生部214は、第2差信号dd及び第2和信号dsの振幅を元の振幅となるようにすれば(つまり、1/2にすれば)、符号化前の元情報である楽音信号A及び指示信号Sを特定する(つまり、復号)することができる。
なお、楽音信号A及び指示信号Sを特定するための復号は、読出部213や再生部214以外の機能により実現されてもよい。また、例えば、読出部213に相当する機能が再生部214により実現されてもよい。
【0029】
読出部213は、指示信号Sから特定した透かし情報に基づいてSongIDを特定し、特定したSongIDに対応付けられたMIDIデータを、MIDIファイル記憶領域231から読み出す。
再生部214は、特定した楽曲信号Aを再生する一方で、透かし信号に基づいて、その楽音信号Aに同期して再生する曲データの内容を特定し、特定した内容を再生する。具体的には、再生部214は、読出部213により読み出されたMIDIデータのうち、透かし情報から特定したタイムコードが示す再生時刻の内容を再生する。このようにすることで、再生部214は、楽音信号に同期して、その楽音信号の再生時刻に対応するMIDIデータの内容を再生することができる。
【0030】
図12は、再生部214において実行される処理の内容を説明する図である。
再生部214が再生時刻を特定すると、MIDIデータのうちこの再生時刻に対応するイベントを特定する。例えば再生時刻が「0:04」である場合に同期して再生すべき曲データ内容が、図中実線矢印で示すイベントE3であるとする。この場合、再生部214は、イベントE3を表すイベントデータに基づいてMIDIデータを再生する。ところで、例えば信号分離部212、読出部213及び再生部214において実行される処理には或る処理時間を要する。よって、その処理時間(例えば、100ms)をあらかじめ見込んでおき、再生部214は透かし情報から特定した再生時刻よりもその処理時間だけ先のイベントデータに基づいてMIDIデータを再生するとよい。また、再生部214が再生時刻「0:04」を特定したときに、図中点線矢印で示すようにイベントE1を表すイベントデータに基づいてMIDIデータを再生している場合のように、MIDIデータと楽音信号との再生タイミングが意図するものからずれている場合には、再生部214は、イベントE1,E2を省略したり、テンポを早くしたりする(デルタタイムを短くする)などして、同期再生が実現されるようにするとよい。
【0031】
以上説明した実施形態によると、楽音信号出力装置10は、再生装置20が楽音信号とMIDIデータとを同期再生する際に使用する透かし情報を楽音信号に重畳して出力する。具体的には、楽音信号出力装置10は、楽音信号と指示信号との和を表す第1和信号と、楽音信号と指示信号との差を表す第1差信号とをそれぞれ生成することにより、符号化を行う。一方、再生装置20は、第1和信号と第1差信号とを受け取ると、第1和信号から第1差信号を減算したときの第2差信号に基づいて指示信号を特定し、第1和信号と第1差信号との和を表す第2和信号に基づいて楽音信号を特定する。この構成によれば、指示信号の周波数成分の少なくとも一部が楽音信号の周波数成分とが同じ帯域に含まれる場合であっても、両信号の加減算によって符号化・復号が可能であるから、楽音信号の質の低下を抑制することができる。
以上のようにして、再生システム1によれば、楽音信号の品質の低下を抑制しつつ、楽音信号から得られる情報に基づいてその楽音信号に同期して曲データを再生することができる。
【0032】
[変形例]
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態では、楽音信号出力装置10は、SongIDとタイムコードとを含む透かし情報を楽音信号に重畳していた。これに代えて、楽音信号出力装置10は、透かし情報としてMIDIデータを楽音信号に重畳するようにしてもよい。この場合も透かし情報は、楽音信号に同期して再生すべきMIDIデータの内容を指示する情報である。この変形例の構成においては、上述した実施形態の再生装置20が記憶していたMIDIファイルを楽音信号出力装置10が記憶すればよく、再生装置20はそれを記憶していなくてもよい。
【0033】
この変形例の構成において、透かし情報生成部112は、楽音信号と同期して再生するべきMIDIデータの内容を特定し、その内容を示すビット列を透かし情報として生成する。符号化部113は、その透かし情報を実施形態で説明したものと同じ態様で楽音信号に重畳する。楽音信号出力装置10が実行するその他の処理は、実施形態で説明したものと同じである。一方、再生装置20の再生部214は、楽音信号から復号された透かし情報に基づいてMIDIデータの内容を特定し、特定した内容を再生する。
この構成によれば、同期再生すべきMIDIデータを楽音信号出力装置10側で指定することができるため、新たにMIDIファイルを再生装置20に記憶させなくてもよい。一方で、この構成の場合、透かし情報のデータ量が実施形態の構成よりも大きくなり得るので、透かし情報の重畳やその復号に要する処理時間が実施形態の構成よりも長くなるいことが考えられる。しかしながら、この場合も、それらの処理に要する処理時間をあらかじめ見込んで再生部214が再生時刻を特定することにより、同期再生は実施形態と同じように実現される。
【0034】
(変形例2)
上述した実施形態では、楽音信号出力装置10と再生装置20とがオーディオケーブル100によって接続されていたが、以下に説明する再生システム1aとしてもよい。
図13は、再生システム1aの構成を示すブロック図である。再生システム1aは、楽音信号出力装置10aと再生装置20aとにより構成される。なお、図13においては、制御部11,21を除く、図示するもの以外の構成については、楽音信号出力装置10aは楽音信号出力装置10と同等の構成を有し、再生装置20aは再生装置20と同等の構成を有している。
楽音信号出力装置10aは、出力インタフェース15に代えて、例えば自装置に着脱自在なスピーカ16を備える。スピーカ16は、制御部11から供給される楽音信号に応じて放音する放音手段に相当する。一方、再生装置20aは、入力インタフェース22に代えて、例えば自装置に着脱自在なマイクロホン27を備える。マイクロホン27は、収音し、収音した音声を表す音声信号を制御部21に出力する収音手段に相当するものである。また、スピーカ16によって放音された音がマイクロホン27によって収音されるように、楽音信号出力装置10aと再生装置20aとは或る程度近接して設置される。
【0035】
この構成において、楽音信号出力装置10aの制御部11は、透かし情報を重畳した楽音信号をスピーカ16に出力(つまり、放音出力)し、この楽音信号に応じた楽音をスピーカ16に放音させる。再生装置20aの制御部21は、スピーカ16によって放音された楽音をマイクロホン27に収音させ、その収音結果を表す音声信号を取得する。制御部21は、この楽音信号から実施形態と同じ手順により透かし情報を復号することで、実施形態と同等の同期再生を実現する。その他の処理は実施形態で説明したものと同じであり、この変形例の構成であっても実施形態の場合と同等の効果を奏する。
【0036】
また、以下の再生システム1bの構成に変形してもよい。図14は、再生システム1bの構成を示すブロック図である。再生システム1bは、楽音信号出力装置10bと再生装置20bとにより構成される。なお、図14においては、制御部11,21を除く、図示するもの以外の構成については、楽音信号出力装置10bは楽音信号出力装置10と同等の構成を有し、再生装置20bは再生装置20と同等の構成を有している。
楽音信号出力装置10bは、楽音信号を送信出力する機能を持つ送信機であり、例えば放送局の送信機である。再生装置20bは、楽音信号出力装置10bにより送信出力された楽音信号を受信する機能を持つ受信機であり、例えば放送局により放送された音声を聴く利用者により所有される。楽音信号出力装置10bは、出力インタフェース15に代えて送信部17を備える。送信部17は、制御部11から供給される楽音信号に応じて搬送波を表す搬送波信号を変調して送信用信号を生成し、これを送信出力する。再生装置20bは、入力インタフェース22に代えて受信部28を備える。受信部28は、楽音信号出力装置10bにより送信された送信用信号を受信すると、これを復調することによって楽音信号を取り出し、制御部21に出力する。制御部21は、この楽音信号から実施形態と同等の手法により透かし情報を復号し、同期再生を実現する。その他の処理は実施形態で説明したものと同じであり、この構成であっても実施形態の場合と同等の効果を奏する。
この構成によれば、再生装置20bを所有する利用者は、自身の再生装置20bを用いて遠隔地にある楽音信号出力装置10bにより出力された楽音信号が表す楽音と同期再生を楽しむことができる。一方、再生装置20bを所有しない利用者であっても、楽音の聴取上の悪影響は少ない。
【0037】
また、楽音信号出力装置10bと再生装置20bとをインターネットなどの通信網を介して接続し、音声や動画を配信するサービスに本発明を適用することができる。この場合、楽音信号出力装置10bは、コンテンツプロバイダなどのサーバ装置である。一方、再生装置20bはコンテンツプロバイダからのコンテンツの提供を受けるクライアントにより所有される。この場合、楽音信号出力装置10bは、配信するコンテンツに含まれる楽音信号に透かし情報を重畳して送信出力する。そして、再生装置20bは受信した楽音信号から透かし情報を復号して、同期再生を実現する。
【0038】
(変形例3)
上述した実施形態における符号化部113及び信号分離部212の構成は一例であり、以下のように変形してもよい。
図15(a)は、符号化部113で楽音信号Aに指示信号Sを合成するための他の回路構成を示す図である。図15(b)は、信号分離部212において楽音信号Aと指示信号Sとを分離するための他の回路構成を示す図である。この構成では、加算部c4は、入力端c1に入力される楽音信号Aと、入力端c2に入力される指示信号Sとを加算して、その加算結果を第1和信号ms(=A+S)として出力する。すなわち、加算部c4は、本発明の第1和信号生成手段の一例に相当する。一方、加算部c5は、楽音信号Aの位相が反転部c3により反転されて出力される楽音信号−Aと、入力端c2に入力される指示信号Sとを加算し、その加算結果を第1差信号md=−A+Sとして出力する。すなわち、反転部c3及び加算部c5は、本発明の第1差信号生成手段の一例に相当し、楽音信号Aと指示信号Sとの差を表す差信号を生成するものである。
つまり、反転部c3により位相が反転される信号を楽音信号Aとした点で、実施形態の構成とは異なる。
【0039】
一方、信号分離部212にあっては、加算部c14は、反転部c13により第1差信号mdの位相が反転されて出力される第1差信号−md(=A−S)と、入力端c11に入力される第1和信号ms(=A+S)とを加算して、その加算結果を第2差信号dd(=2A)として出力端c16に出力する。すなわち、反転部c13及び加算部c14は、本発明の第2差信号生成手段の一例に相当し、第1和信号から第1差信号を減算したときの差を表す第2差信号を生成するものである。一方、加算部c15は、入力端c11に入力される第1和信号ms(=A+S)と、入力端c12に入力される第1差信号md(=−A+S)とを加算して、加算結果を第2和信号ds(=2S)として出力端c17に出力する。すなわち、加算部c15は、本発明の第2和信号生成手段の一例に相当し、第1差信号と第1和信号との和を表す和信号を生成するものである。この構成であっても、信号分離部212により出力される第2差信号dd及び第2和信号dsに基づいて、制御部11は楽音信号Aと指示信号Sとを分離して取り出すことができる。
【0040】
また、符号化部113において楽音信号Aに指示信号Sを合成するための回路構成を図16に示すように変形してもよい。
この構成においては、出力端c16からは実施形態と同じで、第2和信号ds(=2S)が出力される。一方、加算部c15は、入力端c11に入力される第1差信号md(=A−S)と、反転部c13により第1和信号msの位相が反転された第1和信号−ms(=−A−S)とを加算する。この加算結果は−2Sであり、2Sとは逆位相の信号である。このことにかんがみ、ここでは加算部c15と出力端c17との間には反転部c18が設けられている。反転部c18は、−2Sで表される信号を反転し、第2差信号dd(=2S)として出力端c17に出力する。この構成の場合、反転部c13と、加算部c15と、反転部c18とが本発明の第2差信号生成手段に相当する。
【0041】
以上のとおり、符号化部113及び信号分離部212の回路構成には種々の態様があり得る。すなわち、符号化部113は、楽音信号Aと指示信号Sとの和を表す第2和信号msと、楽音信号Aと指示信号Sとの差を表す第2差信号mdとをそれぞれ生成するものであればよい。一方、信号分離部212は、第1和信号msから第1差信号mdを減算したときの差を表す第2差信号ddと、第1和信号msと第1差信号mdとの和を表す第2和信号dsとを生成するものであればよい。
この構成であれば、再生部214は、第2差信号dd及び第2和信号dsのうちの一方に基づいて楽音信号を再生するとともに、他方により特定される指示信号に基づいて曲データの同期再生を行うことができる。
【0042】
(変形例4)
上述した実施形態において、再生装置20は自動演奏機能を有する電子楽器に内蔵されてもよい。電子楽器の一例として、電子ピアノやエレキアコースティックギター、電子エレクトーンなどがある。少なくとも、楽音信号を再生する一方で、曲データを再生する機能を持つ再生装置に本発明を適用することができる。
また、上述した実施形態において、再生装置20は、曲データとしてMIDIデータを楽曲信号に同期して再生していたが、MIDIデータ以外の形式の曲データ(例えば、MP3)を用いてもよい。
なお、指示信号はタイムコードを含み、曲データの開始位置からの経過時刻を指示するものであった。これ以外にも、例えば1の曲データが複数の曲を含むものである場合には、指示信号は、その各曲を識別する情報と、その情報により識別される曲の開始位置からの経過時刻とを指示するものであってもよいし、曲データ全体の開始位置からの経過時刻を指示するものであってもよい。要するに、同期再生を実現するために、再生部214が再生すべき内容を一意に特定できるようにするための情報が、指示信号に含まれていればよい。
また、透かし情報を楽音信号へ重畳する態様は実施形態で説明したものに限定されない。例えば、高周波のキャリア信号を透かし情報に基づいて変調した信号を本発明の指示信号としてもよく、本発明の指示信号は、楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含む波形信号であればよい。
また、楽音信号出力装置10は3チャネル以上の信号を出力する構成であってもよく、この場合、複数チャネルのうちの2チャネルを用いて透かし情報の符号化・復号を行えばよい。
また、本発明は、指示信号の周波数成分と楽音信号の周波数成分とが互いに異なる帯域に合成することを妨げるものではない。
【0043】
上述した実施形態における楽音信号出力装置10の制御部11や、再生装置20の制御部21によって実行されるプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD、FD)など)、光記録媒体(光ディスク(CD、DVD)など)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体に記録した状態で提供し得る。また、インターネットのようなネットワーク経由でダウンロードさせることも可能である。このように制御部11や制御部21によって実現される機能は、1又は複数のソフトウェアにより実現されてもよいし、1又は複数のハードウェアにより実現されてもよい。特に、符号化部113に相当する独立した装置(符号化装置)が用いられてもよいし、信号分離部212に相当する独立した装置(信号分離装置)として用いられてもよい。
【符号の説明】
【0044】
1,1a,1b…再生システム、10,10a,10b…楽音信号出力装置、100…オーディオケーブル、11…制御部、111…再生時刻特定部、112…透かし情報生成部、113…符号化部、12…記憶部、121…オーディオファイル記憶領域、13…操作部、14…表示部、15…出力インタフェース、16…スピーカ、17…送信部、20,20a,20b…再生装置、21…制御部、211…楽音信号取得部、212…信号分離部、213…読出部、214…再生部、22…入力インタフェース、23…記憶部、231…MIDIファイル記憶領域、24…スピーカ、27…マイクロホン、28…受信部、c1,c11,c2,c12…入力端、c3,c13,c18…反転部、c4,c5,c14,c15…加算部、c6,c7,c16,c17…出力端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽音を表す楽音信号と、前記楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含む指示信号との和を表す第1和信号と、前記楽音信号と前記指示信号との差を表す第1差信号とをそれぞれ取得する取得手段と、
それぞれ取得された前記第1和信号から前記第1差信号を減算したときの差を表す第2差信号を生成する第2差信号生成手段と、
それぞれ取得された前記第1和信号と前記第1差信号との和を表す第2和信号を生成する第2和信号生成手段と、
それぞれ生成された前記第2差信号及び前記第2和信号のうちの一方に基づいて前記楽音信号を再生する一方で、他方により特定される前記指示信号に基づいて、その楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を再生する再生手段と
を備えることを特徴とする再生装置。
【請求項2】
楽音を表す楽音信号と、前記楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含む指示信号との和を表す第1和信号を生成する第1和信号生成手段と、
前記楽音信号と前記指示信号との差を表す第1差信号を生成する第1差信号生成手段と、
前記第1和信号生成手段により生成された第1和信号と、前記第1差信号生成手段により生成された第1差信号とをそれぞれ出力する出力手段と
を備えることを特徴とする楽音信号出力装置。
【請求項3】
請求項2に記載の楽音信号出力装置と、
請求項1に記載の再生装置と
を備えることを特徴とする再生システム。
【請求項4】
コンピュータを、
楽音を表す楽音信号と、前記楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含む指示信号との和を表す第1和信号と、前記楽音信号と前記指示信号との差を表す第1差信号とをそれぞれ取得する取得手段と、
それぞれ取得された前記第1和信号から前記第1差信号を減算したときの差を表す第2差信号を生成する第2差信号生成手段と、
それぞれ取得された前記第1和信号と前記第1差信号との和を表す第2和信号を生成する第2和信号生成手段と、
それぞれ生成された前記第2差信号及び前記第2和信号のうちの一方に基づいて前記楽音信号を再生する一方で、他方により特定される前記指示信号に基づいて、その楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を再生する再生手段
として機能させるためのプログラム。
【請求項5】
コンピュータを、
楽音を表す楽音信号と、前記楽音信号に同期して再生すべき曲データの内容を指示する情報を含む指示信号との和を表す第1和信号を生成する第1和信号生成手段と、
前記楽音信号と前記指示信号との差を表す第1差信号を生成する第1差信号生成手段と、
前記第1和信号生成手段により生成された第1和信号と、前記第1差信号生成手段により生成された第1差信号とをそれぞれ出力する出力手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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