説明

冷却装置およびこれを搭載した電子機器、および電気自動車

【課題】冷媒の循環を効率よく行い、冷却性能を向上させた冷却装置を提供することを目的とする。
【解決手段】作動流体12に熱を伝える受熱板11を備えた受熱部4と、作動流体12の熱を放出する放熱部5と、受熱部4と放熱部5とを接続する放熱経路6と帰還経路7とで構成し、作動流体12を受熱部4、放熱経路6、放熱部5、帰還経路7、受熱部4へと循環させて熱の移動を行う冷却装置3であって、帰還経路7の受熱部4近傍または受熱部4内に、作動流体12の流れを制御する弁本体21、およびこの弁本体21を保持する弁ホルダー22で構成される逆止弁18を設け、弁本体21は弁ホルダー22内を可動することを特徴とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冷却装置およびこれを搭載した電子機器、および電気自動車に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来この種の冷却装置は、電気自動車の電力変換回路に搭載されたものが知られている。電気自動車では、駆動動力源となる電動モータを電力変換回路であるインバータ回路でスイッチング駆動していた。インバータ回路には、パワートランジスタを代表とする半導体スイッチング素子が複数個使われていて、それぞれの素子に数十アンペアの大電流が流れていた。そのため半導体スイッチング素子は大きく発熱し、冷却することが必要であった。
【0003】
そこで、従来は、例えば特許文献1のように、上下に冷媒放熱器と冷媒タンクを備えた沸騰冷却装置にて、下部に配したインバータ回路の冷却を行っていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−126125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような従来の冷却装置においては、半導体スイッチング素子に接触して冷媒タンクを配置し、冷媒タンク内の液化冷媒を、スイッチング素子からの熱を奪わせて気化させる。
【0006】
そして、気化した冷媒を、上部に配置した冷媒放熱器に上昇させ、冷却し、液化させて再び下部に滴下されるサイクルを繰り返している。いわば自然対流によって冷媒が循環するのである。
【0007】
しかしながら、このような自然対流式のものでは、スイッチング素子の熱を、冷媒タンク内に溜められた液化冷媒に、冷媒タンクの壁面(伝熱面)を介し、単なる熱伝導で伝達させていただけであるので、伝熱面における伝熱効率を高めることができず、その結果として、スイッチング素子等の冷却効果を高めることが出来なかった。
【0008】
そこで、本発明は、伝熱面における伝熱効率を高めることで、冷却効果を高めることを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そして、この目的を達成するために、本発明は、発熱体からの熱を作動流体に伝える受熱板を備えた受熱部と、前記作動流体の熱を放出する放熱部と、前記受熱部と前記放熱部とを接続する放熱経路と帰還経路とで構成し、前記作動流体を、前記受熱部、前記放熱経路、前記放熱部、前記帰還経路、前記受熱部へと循環させて熱の移動を行う冷却装置であって、前記帰還経路の前記受熱部近傍または前記受熱部内に、前記作動流体の流れを制御する弁本体、およびこの弁本体を保持する弁ホルダーで構成される逆止弁を設け、前記弁本体の可動部は前記弁ホルダー内を可動する構成とし、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、発熱体からの熱を作動流体に伝える受熱板を備えた受熱部と、前記作動流体の熱を放出する放熱部と、前記受熱部と前記放熱部とを接続する放熱経路と帰還経路とで構成し、前記作動流体を、前記受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路、受熱部へと循環させて熱の移動を行う冷却装置であって、前記帰還経路の前記受熱部近傍または前記受熱部内に、前記作動流体の流れを制御する弁本体、およびこの弁本体を保持する弁ホルダーで構成される逆止弁を設け、前記弁本体の可動部は前記弁ホルダー内を可動する構成としたものであるので、冷却効果を高めることが出来る。
【0011】
すなわち、本発明においては、冷媒となる作動流体の循環経路を、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路、前記受熱部とすることで、作動流体の循環方向を一方向とすると共に、前記帰還経路の受熱部側に、前記受熱部内に前記作動流体を供給する流入管を接続し、前記流入管の先端に前記作動流体の流れを制御する逆止弁を設けている。
【0012】
この逆止弁の弁本体の可動部が弁ホルダー内で、弁本体がこの上に溜まった作動流体の水頭による圧力によって開くこと、つまり弁本体の可動部は弁ホルダー内で可動させる構成としたので、過剰な開口状態とはならず、その結果として、受熱部内へ作動流体を過剰供給せず、作動流体の供給を適量に制御できるので、受熱板へ滴下した作動流体は、受熱板の表面を周囲に拡散するように薄い膜として受熱板上に広がり、熱くなった受熱板の熱を受けて、一瞬にして加熱され気化することとなり、伝熱面における伝熱効率を高め、冷却効果を高めることができる。
【0013】
さらに、この気化による体積膨張により、その受熱板部分において作動流体を勢い良く移動させることができ、その結果としても伝熱面における伝熱効率を高め、冷却効果を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施の形態1の電気自動車の概略図
【図2】同冷却装置を示す概略図
【図3】同逆止弁を示す分解斜視図
【図4】同逆止弁を示す一部切断斜視図
【図5】本発明の実施の形態2の冷却装置を示す概略図
【図6】(a)同逆止弁を示す分解斜視図、(b)同逆止弁を示す組立て斜視図、(c)同逆止弁の断面を示す斜視図
【図7】(a)同逆止弁搭載部の概略構成図、(b)同逆止弁搭載部を示す拡大構成図
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0016】
(実施の形態1)
図1に示すように、電気自動車1の車軸(図示せず)を駆動する電動機(図示せず)は、電気自動車1の内に配置した電力変換装置であるインバータ回路2に接続されている。
【0017】
インバータ回路2は、電動機に電力を供給するもので、複数の半導体スイッチング素子(図2の10)を備えおり、この半導体スイッチング素子(図2の10)が動作中に発熱する。
【0018】
このため、この半導体スイッチング素子(図2の10)を冷却するために、冷却装置3を備えている。冷却装置3は、受熱部4と、この受熱部4で吸収した熱を放熱する放熱部5を備え、受熱部4と放熱部5の間で熱媒体となる作動流体(図2の12で、例えば水)を循環させる放熱経路6、帰還経路7を設けることで、受熱部4、放熱経路6、放熱部5、帰還経路7、前記受熱部4となる循環経路を構成している。
【0019】
つまり、この循環経路においては、作動流体(図2の12)が、気体(水の場合水蒸気)や液体及びその混合状態で、受熱部4、放熱経路6、放熱部5、帰還経路7、前記受熱部4と一方向に、循環するようになっている。
【0020】
前記放熱部5は、図2に示すように、外気に熱を放出する放熱体8を備えている。
【0021】
この放熱体8は、アルミニウムを短冊状に薄く形成したフィンを所定の間隔をあけて積層したブロック体(図示せず)と、積層したフィンを貫通する放熱経路6とで構成されている。
【0022】
そして、この放熱体8の表面に送風機9から外気を送風することで、放熱をさせている。なお、この放熱体8の表面からの放熱は、電気自動車1車内の暖房に活用することも出来る。
【0023】
また、受熱部4は、図2に示すように、半導体スイッチング素子10に接触させて熱を吸収する受熱板11と、この受熱板11の表面を覆い、流れ込んだ作動流体12を蒸発させる受熱空間13を形成する受熱板カバー14とを備えている。
【0024】
さらに、受熱板カバー14には、受熱空間13に液化した作動流体12を流し込む流入口15と、受熱空間13から作動流体12を気体にして排出する排出口16が設けられている。
【0025】
すなわち、受熱板カバー14の上面に流入口15、受熱板カバー14の側面に排出口16を設けており、流入口15には帰還経路7を接続し、また排出口16には放熱経路6を接続している。
【0026】
さらに、前記帰還経路7の受熱部4側には、前記受熱部4内に前記作動流体12を供給する流入管19を、受熱空間13内に突入させた状態で接続し、突入させた先端に逆止弁18を有している。以下では受熱空間13内の流入管19を導入管17と記載する。
【0027】
このような構成による冷却装置3の作用について説明する。
【0028】
上記構成において、インバータ回路2の半導体スイッチング素子10が動作を開始すると電動機に電力が供給されて、電気自動車1は、動き出すこととなる。
【0029】
このとき、半導体スイッチング素子10には大電流が流れることにより、少なくとも全電力の数%が損失となって大きく発熱する。
【0030】
一方で、半導体スイッチング素子10から発される熱は、受熱空間13の受熱板11上に供給された液状の作動流体12に、半導体スイッチング素子10から熱が移動されると、この液状の作動流体12は一瞬にして気化することになり、排出口16から放熱経路6へと流れ、放熱部5で熱を外気に放出する。
【0031】
放熱部5の作用によって熱を放出した作動流体12は、液化して帰還経路7へと流れ、導入管17内の逆止弁18上に溜まることとなる。
【0032】
液化した作動流体12は、徐々に帰還経路7内で増加する一方、受熱空間13内での作動流体12の気化量が減少し、受熱空間13内の圧力も減少し、逆止弁18上に溜まった作動流体12の水頭による圧力によって逆止弁18を押し下げると、再び受熱空間13内の受熱板11上に供給される。
【0033】
このようにして作動流体12が冷却装置3内を循環することで、半導体スイッチング素子10の冷却を行なうことになる。
【0034】
ここで、受熱空間13内の冷却のメカニズムについて説明を加える。
【0035】
受熱空間13内では、帰還経路7からの作動流体12は、逆止弁18から受熱板11上に液滴となって滴下される。
【0036】
このとき受熱板11の表面を放射状に流路が拡大する形状にしており、後述する逆止弁18の作用により作動流体12を適量供給できるので、供給された作動流体12は薄い膜として受熱板11上に広がる。受熱板11の裏面側は、半導体スイッチング素子10に接触しているので、薄い膜となった作動流体12は、一瞬にして加熱され気化することとなる。
【0037】
受熱空間13を含む循環経路内の気圧は、大気圧よりも低く設定しているので、作動流体12は、水を使用しても大気圧中の水の沸騰に比べて低い温度で気化させることができる。
【0038】
本実施の形態では、気圧を−97KPaにして、循環経路内を飽和状態にしておくことで、外気温に応じた沸騰温度が決定され容易に水を気化させることができ、このときに半導体スイッチング素子10の熱を奪い、冷却することができる。
【0039】
また、作動流体12が気化するときに受熱空間13内の圧力が増加するが、逆止弁18の作用により作動流体12は逆流して帰還経路7側へ戻ることはなく、確実に排出口16から放熱経路6へ放出させることができる。
【0040】
このように冷却装置3を動作させることで、規則的な受熱と放熱のサイクルができ、連続して作動流体12を受熱空間13内で気化させて半導体スイッチング素子10の冷却を行なうことができ、大きな冷却効果を得ることができる。
【0041】
ここで、本発明の最も特徴的な部分について説明する。
【0042】
逆止弁18は図3の分解図に示すように、作動流体の流れを制御する弁本体21、およびこの弁本体21を保持する弁ホルダー22、弁カバー23で構成し、弁ホルダー22、弁カバー23には、流入管19の内径と同じ径の孔22a、23aが設けられている。
【0043】
弁本体21の材質は、銅や黄銅またはSUSで、厚みは100〜200μmである。
【0044】
図4の組立図に示すように、弁本体21はその可動部21aが弁ホルダー22の凹部22bに収まるように弁ホルダー22、弁カバー23で挟み込んで固定され、弁ホルダー22、弁カバー23は図示しないが、ネジ等で固定している。
【0045】
これにより、弁本体21の可動部21aは、弁ホルダー22の凹部22b内のみ可動し、この凹部22bの深さは1〜2mm程度で、かつ可動部21aと弁ホルダー22の凹部22bの内壁との隙間も1〜2mm程度であり、逆止弁18が開いても受熱部4内へ作動流体12を過剰供給せず、作動流体12の供給を適量に制御できる。
【0046】
そして受熱板11へ滴下した作動流体12は、前述したように受熱板11の表面を周囲に拡散するように薄い膜として受熱板11上に広がり、熱くなった受熱板11の熱を受けて、一瞬にして加熱され気化することとなり、伝熱面における伝熱効率を高め、冷却効果を高めることができる。
【0047】
さらに、この気化による体積膨張により、その受熱板部分において作動流体を勢い良く排出口16まで移動させることができ、その結果としても伝熱面における伝熱効率を高め、冷却効果を高めることができる。
【0048】
なお、本実施の形態では、逆止弁18、すなわち弁本体21を略水平に設置したが、作動流体12の水頭による圧力によって弁本体21を可動できれば設置方向は斜めや略垂直でもよい。ただし、応答性(作動流体12の量と水頭による圧力の関係)を考慮すれば、略水平が好ましい。
【0049】
(実施の形態2)
図5に逆止弁38を複数設けた冷却装置30、図6に逆止弁38の構成を示す。実施の形態1(図2)と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0050】
前述したように、帰還経路7内の逆止弁38の直前の上流側(以降、この部分を流入管19と呼ぶ)においては、受熱空間13内に滴下する前の作動流体12が液体として留まっており、通常、数秒以下の時間間隔で逆止弁38は開き、受熱空間13内に作動流体12を供給している。
【0051】
ここで問題になるのは、弁本体31の耐久性である。すなわち、受熱空間13内の作動流体12の気化で受熱空間13内の圧力が高まることにより逆止弁38は押し上げられ(閉じ)、受熱空間13内での作動流体12の気化量が減少し、受熱空間13内の圧力も減少し、逆止弁38上に溜まった作動流体12の水頭による圧力によって逆止弁38は押し下げられ(開き)、を繰り返すことにより、弁本体31の可動部31aの根元31bに損傷を生じる場合がある。さらに、弁本体31は、耐久性を考慮して前述の銅等の材質で構成しても、閉時における受熱空間13内のキャビテーション(空洞現象)によるエロージョン(侵食現象)が起こり、ピンホール等の孔を生じる可能性がある。
【0052】
このように弁本体31に損傷が発生した場合、逆止弁38は弁機能がなくなり、受熱空間13内に作動流体12が常に供給されてしまい、受熱板11の表面に作動流体12が薄い膜として受熱板11上に広がらず、作動流体12が溜まった状態となってしまい、受熱板11の伝熱効率が低下してしまう。
【0053】
この受熱板11の伝熱効率の低下を防止するため、本実施の形態では、逆止弁38を複数積載した逆止弁搭載部40を設けている。
【0054】
図6に示すように、逆止弁38の構成は、逆止弁38を複数積載するため、実施の形態1とは上下逆で、弁本体31が弁ホルダー32の凹部32aに収まるように構成されており、図5に示すように、複数積載された最下段、すなわち受熱部4に最も近い逆止弁38nの弁ホルダー32に設けられた、流入管19の内径と同じ径の孔位置と受熱部4の流入口15の位置を合わせることにより、他の逆止弁38a・・38mと同様、弁本体31の可動部31aは、弁ホルダー32の凹部32a内でのみ可動できることとなる。
【0055】
次に図7を用いて、逆止弁搭載部40の内部に逆止弁38a、38bを2個積載した場合の動作について説明する。
【0056】
逆止弁38a、38bを経由して流入管19から作動流体12が供給され、半導体スイッチング素子10から発熱が開始されると、受熱板11上の液状の作動流体12が気化することにより、受熱空間13内の圧力が高まり下側の逆止弁38bは押し上げ(閉じ)られるが、上側の逆止弁38aの弁本体31の可動部31aは作動流体12で満たされた弁ホルダー32の凹部32a空間内に浮いた状態を維持することになる。
【0057】
次に受熱空間13内での作動流体12の気化量が減少し、受熱空間13内の圧力が減少してくると、逆止弁38b上に溜まった作動流体12の水頭による圧力によって逆止弁38bは押し下げられ(開き)、受熱空間13内に作動流体12を供給する。
【0058】
このように、逆止弁搭載部40の内部に逆止弁38a、38bを2個積載した場合の通常動作については、逆止弁38b1個の時に比べ、逆止弁38aは逆止弁としての機能はなく、ほとんど開いた状態で、開閉動作の繰り返しによる、弁本体21の可動部の根元に損傷を生じたり、受熱空間13内のキャビテーション(空洞現象)によるエロージョン(侵食現象)の影響がなく、逆止弁38bが長期使用による前述の劣化が進んで、逆止弁としての機能を果たせなくなった時に初めて、逆止弁38aは逆止弁としての機能を果たすものである。
【0059】
このように逆止弁38bが損傷や孔等を生じた場合、逆止弁38aが上述したような逆止弁38bと同様の動作を行い、逆止弁38の交換等のメンテナンス時期を遅らせることができる。すなわち、定期的に行う点検の期間を長くすることが可能となる。
【0060】
なお、上記実施形態においては、冷却装置3を電気自動車1に適用したものを説明したが、電力変換装置であるインバータ回路2は電子機器でもあり、電子機器に冷却装置3を適用することも出来る。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明にかかる冷却装置は、冷媒となる作動流体の循環経路を、受熱部、放熱経路、放熱部、帰還経路、前記受熱部とすることで、作動流体の循環方向を一方向とすると共に、前記帰還経路の前記受熱部近傍または前記受熱部内に、前記作動流体の流れを制御する弁本体、およびこの弁本体を保持する弁ホルダーで構成される逆止弁を設け、前記弁本体の可動部は前記弁ホルダー内を可動させることで、受熱部への作動流体を適量供給できるので、供給した作動流体を急激に気化させ、その受熱板部分において作動流体を勢い良く移動させることができ、その結果として伝熱面における伝熱効率を高め、冷却効果を高めることができる。
【0062】
このため、上述のごとく、受熱部内で作動流体を急激に気化させ、その受熱板部分において作動流体を勢い良く移動させることができ、その結果として伝熱面における伝熱効率を高め、冷却効果を高めることができる。
【0063】
このため、電気自動車の駆動装置としての電力変換装置に使用されるパワー半導体、高い発熱量を有するCPUなどの冷却に有用である。
【符号の説明】
【0064】
1 電気自動車
2 インバータ回路
3 冷却装置
4 受熱部
5 放熱部
6 放熱経路
7 帰還経路
8 放熱体
9 送風機
10 半導体スイッチング素子
11 受熱板
12 作動流体
13 受熱空間
14 受熱板カバー
15 流入口
16 排出口
17 導入管
18、38、38a、38b、38m、38n 逆止弁
19 流入管
21 弁本体
21a 可動部
22 弁ホルダー
22a、23a 孔
22b 凹部
23 弁カバー
30 冷却装置
32 弁ホルダー
32a 凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発熱体からの熱を作動流体に伝える受熱板を備えた受熱部と、
前記作動流体の熱を放出する放熱部と、
前記受熱部と前記放熱部とを接続する放熱経路と帰還経路とで構成し、
前記作動流体を、前記受熱部、前記放熱経路、前記放熱部、前記帰還経路、前記受熱部へと循環させて熱の移動を行う冷却装置であって、
前記帰還経路の前記受熱部近傍または前記受熱部内に、前記作動流体の流れを制御する弁本体、およびこの弁本体を保持する弁ホルダーで構成される逆止弁を設け、前記弁本体の可動部は前記弁ホルダー内を可動する構成としたことを特徴とする冷却装置。
【請求項2】
逆止弁は、この上に溜まった作動流体の水頭による圧力によって開くことを特徴とする請求項1記載の冷却装置。
【請求項3】
逆止弁は、弁本体を略水平に設置することを特徴とする請求項1または2記載の冷却装置。
【請求項4】
帰還経路の受熱部側に逆止弁搭載部を設け、
この逆止弁搭載部内に、逆止弁を複数積載したことを特徴とする請求項1〜3いずれか一つに記載の冷却装置。
【請求項5】
請求項1〜4いずれか一つに記載の冷却装置を備えたことを特徴とする電子機器。
【請求項6】
請求項1〜4いずれか一つに記載の冷却装置を備えたことを特徴とする電気自動車。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−24478(P2013−24478A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159664(P2011−159664)
【出願日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】