説明

凝集剤を用いた生体試料の分離精製法および分離精製物担持フィルター

【課題】本発明は、生体試料において、大量に、安価で、かつ精度よく水溶性成分から非水溶性成分を除去する方法を提供することを課題とするものであり、さらに、このようにして得られた分離精製物を添着することで機能を付与したフィルターを提供することを課題とするものである。
【解決手段】生体試料中の非水溶性成分を凝集剤によって凝集沈殿させる。かかる凝集剤は、有機系凝集剤および/または無機系凝集剤を使用し、その構成重量比(有機系凝集剤:無機系凝集剤)が1:10〜1:200であることが好ましく、有機系凝集剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルおよび/またはポリアクリルアミドを、無機系凝集剤としてベントナイトを用いることが好ましい。また、このようにして得られた分離精製物は、フィルターに添着加工して機能を付与する目的に用いるのに好適である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水溶性成分と非水溶性成分が混在する生体由来の液状の試料(以下、生体試料という)の分離精製法及び当該精製法により得られた精製物を添着したフィルターに関する。
【背景技術】
【0002】
生体試料の分離精製を行う際、最初に水溶性成分と非水溶性成分を分離し、水溶性成分はカラムクロマトグラフィーなどで、非水溶性成分は有機溶剤による抽出などで、更に精製がすすめられるのが一般的である。このことから、生体試料の分離精製において、水溶性成分と非水溶性成分の分離は重要な工程であり、その方法として一般に濾過と遠心分離が知られている。
【0003】
しかしながら、濾過は濾材のポアサイズが小さいと分離に時間がかかり、ポアサイズが大きいと分離精度が落ちるという問題がある。また、濾過するうちに濾材は目詰まりまたは閉塞を生じる。通常、濾液流の上流より圧力をかけて濾材を通る濾液流量を一定に維持する処置がとられているが、目詰まりまたは閉塞が進行するとこれも不可能となる。
【0004】
これらの問題を解決するために、被処理液にクエン酸イオンを添加する方法(例えば特許文献1参照)や、親水性の振動濾過膜を用いる方法(例えば特許文献2参照)などが、開示されているが、いずれも濾材の有効期間を延長するものであり、根本的な解決には至っていない。
【特許文献1】特開平7−155560号公報
【特許文献2】特表2004−532183
【0005】
一方、遠心分離は一度に大量に処理することが難しく、コストがかかるという問題がある。また、被処理液の粘度によっては、遠心分離による処理ができない場合もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、生体試料において、従来技術に比べて、大量に、安価で、かつ精度よく水溶性成分と非水溶性成分を分離する方法を提供することを課題とするものであり、さらに、このようにして得られた分離精製物を添着することで機能を付与したフィルターを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、生体試料の凝集剤を利用した非水溶性成分の除去方法について鋭意検討した結果、凝集剤を利用することによって、生体試料を簡便で安価に精度よく分離精製できることを見出し、ついに本願発明を完成するに至った。即ち本発明は(1)液状の生体試料に凝集剤を添加して非水溶性成分を除去することを特徴とする分離精製法、(2)前記凝集剤が、有機系凝集剤であることを特徴とする(1)記載の分離精製法、(3)前記凝集剤が、無機系凝集剤であることを特徴とする(1)記載の分離精製法、(4)凝集剤として、有機系凝集剤および無機系凝集剤を使用し、その構成重量比(有機系凝集剤:無機系凝集剤)が1:10〜1:200であることを特徴とする(1)の分離精製法、(5)前記凝集剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルおよび/またはポリアクリルアミドを含むことを特徴とする(1)、(2)又は(4)何れかに記載の分離精製法、(6)前記凝集剤がベントナイトを含むことを特徴とする、(1)、(3)又は(4)何れかに記載の分離精製法、(7)(1)乃至(6)記載何れかに記載の分離精製法により得られた精製物を添着加工したことを特徴とするフィルター、である。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、生体試料の非水溶性成分を凝集剤によって凝集沈殿させることにより、大量に、安価で、かつ精度よく分離精製できる。また、本発明の凝集剤による分離精製処理は活性炭微粉末のような微細な粒子も同時に回収できるという効果をも有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の精製法は、液状の生体試料に凝集剤を添加して非水溶性成分を除去することが好ましい。凝集剤を用いて非水溶性成分を凝集させることによって分離し易い状態とすることにより、生体試料を大量に、安価で、かつ精度よく処理できることを見出したことに基づくものである。
【0010】
本願発明の精製法に用いる凝集剤は、有機系凝集材であってもよい。有機系凝集剤は高分子をもって凝集効果を引き出す凝集剤であり、無機系凝集剤と比較して形成されるフロック(凝集物)が大きく強いため、自然沈降や濾過によって容易に分離することができるという利点がある。しかし、添加量によっては被処理液が有機高分子特有の粘性を持ち、フロックの分離が難しくなる。有機系凝集剤の添加量は特に限定されないが、例えば被処理液に対して、0.01〜10g/lの範囲で適宜選択されることが好ましい。添加量が0.01g/l以下だと十分な効果が得られにくく、10g/l以上だと被処理液およびフロックの粘性が上がり取り扱い性が悪くなる。
【0011】
本願発明の精製法に用いる凝集剤は、無機系凝集材であってもよい。無機系凝集剤は、例えばアルミニウムイオンの凝集力を利用するものが挙げられ、有機系凝集剤に比べて、一般に凝集力が弱い。しかし、有機系凝集剤のように被処理液が粘性を持つことがなく、フロックの分離が容易であるという利点がある。無機系凝集剤の添加量は特に限定されないが、例えば被処理液に対して1〜100g/lの範囲で適宜選択されることが好ましい。1g/l以下では十分な効果が期待できず、100g/l以上では、逆に凝集が起こりにくくなる。
【0012】
本願発明の精製法に用いる凝集剤は、有機系凝集剤、無機系凝集剤両方を併用することが好ましい。これにより、フロックの形成を促進することができるからである。
この場合、(有機系凝集剤:無機系凝集剤)の重量比が1:10〜1:200であることが好ましい。有機系凝集剤の投入量を1:10以下とすることにより取り扱い性の優れた粘性となり、また、1:200以上とすることにより、有機系凝集剤の効果が十分に発揮できるからである。また、凝集剤は、被処理液に対して無機系凝集剤、有機系凝集剤の順で添加すると、よりフロックの形成を促進できて好ましい。
【0013】
無機系凝集剤および有機系凝集剤は、複数種のものを組み合わせて用いてもよい。
【0014】
本発明の精製法に用いる有機系凝集剤としては、陽イオン性高分子凝集剤、陰イオン性高分子凝集剤、両性高分子凝集剤、非イオン性高分子凝集剤を挙げることができる。
【0015】
陽イオン性高分子凝集剤を構成するモノマーとしては、ジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジ−n−プロピルアミノエチルアクリレート、ジ−イソプロピルアミノエチルアクリレート、ジ−n−ブチルアミノエチルアクリレート、ジ−sec−ブチルアミノエチルアクリレート、ジ−イソブチルアミノエチルアクリレート、メチルエチルアミノエチルアクリレート、メチルプロピルアミノエチルアクリレート、メチルブチルアミノエチルアクリレート、エチルプロピルアミノエチルアクリレート、エチルブチルアミノエチルアクリレート、プロピルブチルアミノエチルアクリレートなどと、ハロゲン化水素、硫酸、硝酸などとの中和塩や、ハロゲン化アルキル、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸などとの四級化物などが挙げられるが、これらに限定されない。
上記ハロゲン化アルキルとしては、例えば、塩化メチル、臭化メチル、ヨウ化メチル、塩化エチル、臭化エチル、ヨウ化エチル、ベンジルクロライドなどが挙げられる。これらのモノマーは1種のみを用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。さらに、下記のイオン性を示さないモノマーを構成成分として含んでいてもよい。
【0016】
陰イオン性高分子凝集剤を構成するモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などのビニル基を含有するカルボン酸およびその塩などが挙げられるが、これらに限定されない。
これらの陰イオン性モノマーは1種のみで用いてもよく、2種以上組み合わせて用いてもよい。さらに、下記のイオン性を示さないモノマーを構成成分として含んでいてもよい。
【0017】
両性高分子凝集剤は、先に挙げた陽イオン性高分子凝集剤を構成するモノマーと陰イオン性高分子凝集剤を構成するモノマーとの両方を構成成分とするものである。
【0018】
非イオン性高分子凝集剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテルやポリアクリルアミドを挙げることができるが、他の非イオン性モノマーを構成成分として含んでいてもよい。非イオン性モノマーとしては、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミドなどのビニル基含有アミド類、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアン化ビニル系化合物、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチルなどの(メタ)アクリル酸のアルキルエステル類、酢酸ビニルなどのカルボン酸のビニルエステル類、スチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどの芳香族ビニル化合物などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0019】
有機系凝集剤のなかでは、非イオン性高分子凝集剤・陽イオン性高分子凝集剤が、よりフロックが形成されやすくて好ましく、中でもポリオキシエチレンアルキルエーテルが被処理液の有効成分の安定性を保つ上で、特に好ましい。有機系凝集剤全体に占めるポリオキシエチレンアルキルエーテルの割合は、重量比で50〜100%が好ましい。
【0020】
本発明の精製法に用いる無機系凝集剤としては、硫酸アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、ポリ硫酸鉄、塩化第一鉄、ポリ塩化アルミニウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、ベントナイト、ゼオライト、活性白土などが挙げられるが、これに限らない。
【0021】
無機系凝集剤の中では、ベントナイトが最もフロックが形成されやすく、またフロック内に水分を取り込みにくく、蛋白質等の水溶性成分がフロックに吸着されて失われる量も少なくて好ましい。
【0022】
本発明でいう生体試料は、血液、微生物培養液、鶏卵などに由来するものが挙げられるが、水溶性成分と非水溶性成分が混在する生体由来の液状の試料であれば、これらに限らない。また、液状でない生体由来物は、適当な溶媒に溶解させて液状の試料とすることができる。この際の溶媒は特に限定されないが、水、各種アルコールなどを挙げることができ、中でも水が好ましい。
【0023】
生体試料に含まれる水溶性成分としては、血液に含まれる血漿、微生物培養液、鶏卵に含まれる酵素・抗体等を挙げることができる。
【0024】
生体試料に含まれる非水溶性成分としては、血液に含まれる血球、微生物培養液に含まれる微生物、鶏卵に含まれる脂肪分等を挙げることができる。
【0025】
また、有機系、無機系にかかわらず、凝集剤の添加により被処理液のpHが変動することもある。極端なpHの変動は被処理液に含まれる有効成分の変性や活性喪失の原因となることもあるので、凝集剤の添加量は効果の得られる範囲内で最小限の量に調整することが好ましい。
【0026】
また、凝集剤添加時には、被処理液を適切な速度で攪拌することが好ましいが、攪拌条件が弱いとフロックの形成に時間がかかり、強すぎるとフロックが切断されて逆効果であるので適宜調整されることが好ましい。
【0027】
更に、フィルターに機能を付与する目的で、生体試料由来成分をフィルターに添着する場合、生体試料由来の臭気が問題となることがある。この場合、活性炭の微粉末を混合することによって臭気成分を吸着し、臭気を著しく低減できるが、活性炭微粉末を完全に回収しないままフィルターに添着すると、吸着した臭気成分が再び遊離するという問題がある。
【0028】
しかし、従来の濾過や遠心分離では活性炭微粉末のような微細な粒子を除去することは困難である。濾過の場合は保留粒子径が非常に小さい濾材を使用せざるを得ず分離に時間がかかり、遠心分離の場合は高速で長時間大量に遠心処理できる設備が必要となり非常にコストがかかるからである。
【0029】
本発明の凝集剤による分離精製処理はこうした活性炭微粉末のような微細な粒子も同時に回収できるという効果をも有する。
【0030】
本発明の凝集剤による分離精製処理で得られた生体試料由来成分をフィルターに添着する方法は、フィルターを含浸する方法や、フィルターにスプレーで吹き付ける方法等が挙げられるが、特に限定されない。
【0031】
本発明を実施するにあたり、凝集剤の他に、生体試料に含まれる成分の安定化剤、pH調整剤などの添加剤を併せて使用することができる。
【0032】
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【実施例】
【0033】
(生体試料の調製)
インフルエンザ抗体を含む鶏卵(不活性化されたインフルエンザウィルスで免疫された鶏の卵)の卵黄を取り出し、定法にて脱脂粉末に加工した。この粉末を水100重量部に対して15重量部懸濁し、鶏卵由来抗体を含む生体試料を得た。
【0034】
(実施例1)
鶏卵由来抗体を含む生体試料100mlに、臭気を低減する目的で活性炭微粉末を0.5g添加し、60分間攪拌した。その後、無機凝集剤(ベントナイト)を1g加え、さらに60分間攪拌後、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを0.02g加え10分間攪拌後、沈殿した凝集物を取り除き、試験用溶液を得た。
【0035】
(実施例2)
鶏卵由来抗体を含む生体試料100mlに、臭気を低減する目的で活性炭微粉末を0.5g添加し、60分間攪拌した。その後、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを0.02g加え10分間攪拌後、沈殿した凝集物を取り除き、試験用溶液を得た。
【0036】
(実施例3)
鶏卵由来抗体を含む生体試料150lに、臭気を低減する目的で活性炭微粉末を1kg添加し、60分間攪拌した。その後、無機凝集剤(ベントナイト)を1.5kg加え、さらに60分間攪拌後、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを10g加え10分間攪拌後、沈殿した凝集物を取り除き、試験用溶液を得た。
【0037】
(比較例)
鶏卵由来抗体を含む生体試料100mlに、臭気を低減する目的で活性炭微粉末を0.5g添加し、60分間攪拌し、濾過し、試験用溶液を得た。
【0038】
(試験1:濁度の測定)
実施例1〜3および比較例1の溶液の660nmにおける吸光度を分光光度計により測定した。
【0039】
(試験2:臭気の確認)
単繊維度が約2.2dtexのポリエチレンテレフタレート繊維をニードルパンチ加工によって目付30g/m2のシート状に加工したエアフィルターを作成し、33mm四方に裁断した。このエアフィルターを実施例1〜3および比較例1の溶液に含浸し、室温で24時間乾燥させることにより添着加工して試験片を得た。この試験片の臭気を官能評価した。
【0040】
(試験3:抗体活性の測定)
単繊維度が約2.2dtexのポリエチレンテレフタレート繊維をニードルパンチ加工によって目付30g/m2のシート状に加工したエアフィルターを作成し、33mm四方に裁断した。このエアフィルターを実施例1〜3および比較例の溶液に含浸し、室温で24時間乾燥させることにより添着加工して試験片を得た。この試験片を、密閉された容器に入れ、それぞれにインフルエンザウィルスを1mlあたり0.5mg含む水溶液を0.5ml容器内に噴霧した後、室温で15時間処理を行った。その後、不活性化したインフルエンザウィルスを1mlあたり1mg含む水溶液を0.5ml容器内に噴霧して、抗体をブロッキングし、処理の終わった試験片をリン酸緩衝溶液9mlで洗い出し、回収した液を10日卵に接種、37℃にて48時間培養後、CAM液を採取し、HAテストを行い、Karber法によりウィルス感染価EID50(50% egg−infective doses)の計算を行った。比較対象として、実施例1、実施例2および比較例1の溶液に含浸する代わりに蒸留水に含浸したエアフィルターを用いて同様の試験を行った。
【0041】
実施例1〜3および比較例の試験用溶液について、試験1〜3の結果を表1に示した。
【0042】
実施例1〜3および比較例の試験用溶液を調製する際、実施例1〜3では卵黄の脱脂粉末および活性炭微粉末由来の非水溶性成分がフロックを生成し容易に除去することができたが、比較例では濾紙の目詰まりによって、濾過に多大な時間を要し、活性炭の微粉末を除去しきれずに濾液が濁っていた。
【0043】
実施例1〜3および比較例の試験用溶液について、試験1で示した濁度の測定を実施した。その結果、実施例1の濁度は0.19、実施例2の濁度は0.46、実施例3の濁度は0.21、比較例の濁度は1.33であり、実施例1、実施例3、実施例2、比較例の順に水溶性成分と非水溶性成分の分離精度が高かった。実施例3でも分離精度が高く、このことは、本発明の分離精製法を用いれば、大量の被処理液を精度高く処理できることを示している。
【0044】
また、実施例1〜3および比較例の試験用溶液について、試験2で示した臭気の確認を実施した。その結果、実施例1〜3に比べて比較例は臭気が強かった。これは、溶液に残存する活性炭から一度吸着された臭気が放出されたためと思われる。
【0045】
さらに、実施例1〜3および比較例の試験用溶液について、試験3で示した抗体活性の測定を実施した。その結果、実施例1〜3および比較例のウィルス感染価はEID50=0.5×104.2、比較対照はEID50=0.5×107.3であり、実施例1〜3および比較例による活性化ウィルス量の3桁減少、すなわち99.9%の不活性化が確認された。この結果は、タンパク質を含む被処理液に本発明の分離精製法を施しても、タンパク質の活性に影響がないことを示している。
【0046】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、液状の生体試料に凝集剤を添加して処理したことを特徴とする分離精製物方法および、分離精製物を添着加工することで機能を付与したフィルターを提供するものであり、容易に産業利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液状の生体試料に凝集剤を添加して非水溶性成分を除去することを特徴とする分離精製法。
【請求項2】
前記凝集剤が、有機系凝集剤であることを特徴とする請求項1記載の分離精製法。
【請求項3】
前記凝集剤が、無機系凝集剤であることを特徴とする請求項1記載の分離精製法。
【請求項4】
凝集剤として、有機系凝集剤および無機系凝集剤を使用し、その構成重量比(有機系凝集剤:無機系凝集剤)が1:10〜1:200であることを特徴とする請求項1の分離精製法。
【請求項5】
前記凝集剤がポリオキシエチレンアルキルエーテルおよび/またはポリアクリルアミドを含むことを特徴とする請求項1、2又は4何れかに記載の分離精製法。
【請求項6】
前記凝集剤がベントナイトを含むことを特徴とする、請求項1、3又は4何れかに記載の分離精製法。
【請求項7】
請求項1乃至6記載何れかに記載の分離精製法により得られた精製物を添着加工したことを特徴とするフィルター。

【公開番号】特開2007−111611(P2007−111611A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−304520(P2005−304520)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【出願人】(000003160)東洋紡績株式会社 (3,622)
【Fターム(参考)】