説明

出力装置およびその方法、プログラム、記録媒体

【課題】 容易な操作で多数のシェーマから必要なシェーマだけを自動的に選択して出力することが可能な技術を提供する。
【解決手段】 人体における疾患部の位置を示すための概略図を出力する出力装置であって、前記概略図を記憶する記憶手段から出力する複数の概略図を読み出す読出手段と、前記読出手段が読み出した前記複数の概略図を、出力手段に出力する制御手段と、を備え、前記読出手段は、ユーザにより設定された出力形式に基づいて、読み出す前記概略図を選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は出力装置およびその方法、プログラム、記録媒体に関し、特に、カルテ(診療録)や画像診断レポートなどの医用文書を作成する診断支援技術に関する。とりわけ、医師が医用文書に描画する人体構造と疾患部の位置関係を示した概略図(シェーマ)の出力技術に関する。
【背景技術】
【0002】
カルテや画像診断レポートなどの医用文書が電子化される以前は、医師は紙でできた医用文書の上に手書きでシェーマ(人体構造と疾患部の位置関係を示した概略図)を描画していた。近年、病院情報システム(HIS)や画像保管通信システム(PACS)等の医用情報システムが普及するに連れて、医用文書の電子化も徐々に進展している。すなわち、従来医師が手書きで作成していたカルテや画像診断レポートなどの医用文書を、情報機器を用いて電子的に作成及び表示し、さらに他の医用情報システムと通信できる診断支援装置が使われ始めている。なお、HISはHospital Information Systemの略称であり、PACSはPicture Archiving and Communication Systemの略称である。
【0003】
医用文書を電子的に作成する際、文字列の入力はキーボードを用いて比較的容易に行なうことができる。一方、任意形状の図形を描くためにはマウスやタブレットなどの入力デバイスを操作することで、入力デバイスが描いた軌跡を線画情報として入力することができる。しかし、シェーマの作成に当たっては、複雑な形状の人体構造を精密に描画する必要があるため、マウスやタブレットを用いた描画方法では必要な要件を満たした図形を描画することは容易ではない。
【0004】
そこで、特許文献1には、あらかじめ装置内にシェーマのテンプレート(以下、基本シェーマと呼ぶ)を複数記憶しておき、医師に所望の基本シェーマを選択させる構成が開示されている。この構成を用いることで、医師は基本シェーマを選択した後、基本シェーマ上に疾患部を示す簡単な図形を描画することで、シェーマ(以下、基本シェーマに疾患部を示す図形を描画したものを、シェーマと呼ぶ)を作成することができる。
【0005】
また、このように作成した複数のシェーマの中から、所望のシェーマをモニタに表示する構成が知られている。特許文献2では、電子カルテの画面上に病名、症候群などのショートカットを設け、医師がこれらのショートカットを選択することで、所望する情報を取得することが可能な構成が記載されている。
【特許文献1】特開2006−318154号公報
【特許文献2】特開2003−122849号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の構成では以下の課題があった。
【0007】
特許文献2に記載の構成は、病名などに関連付けられたショートカットからシェーマ図を呼び出すものであるが、複数あるシェーマ図の中から所望のシェーマ図を呼び出すためには、病名などを医師が指定しなければならない。ここで、指定可能な病名は多数存在するため、従来の構成では、病名を指定してシェーマ図を呼び出す作業が煩わしかった。
【0008】
また、経時変化の情報や動態情報をもったシェーマにおいて、モニタにシェーマを表示する場合には、情報を切り替えて表示できるため、医師は複数の情報を確認することは可能である。しかし、表示対象のシェーマは多数存在するため、医師が表示すべきシェーマを選択する作業が煩わしかった。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、容易な操作で多数のシェーマから必要なシェーマだけを自動的に選択して出力することが可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明による表示装置は以下の構成を備える。即ち、
人体における疾患部の位置を示すための概略図を出力する出力装置であって、
前記概略図を記憶する記憶手段から出力する複数の概略図を読み出す読出手段と、
前記読出手段が読み出した前記複数の概略図を、出力手段に出力する制御手段と、
を備え、
前記読出手段は、ユーザにより設定された出力形式に基づいて、読み出す前記概略図を選択する
ことを特徴とする。
【0011】
また、本発明による表示方法は以下の構成を備える。即ち、
人体における疾患部の位置を示すための概略図を出力する出力装置の出力方法であって、
前記概略図を記憶する記憶手段から出力する複数の概略図を読み出す読出工程と、
前記読出工程において読み出した前記複数の概略図を、出力手段に出力する制御工程と、
を備え、
前記読出工程においては、ユーザにより設定された出力形式に基づいて、読み出す前記概略図が選択される
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、容易な操作で多数のシェーマから必要なシェーマだけを自動的に選択して出力することが可能な技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。本発明の実施の形態における診断支援装置(表示装置)は、概略図に表示する変動状態を選択し、出力形式に応じた方法で、部分領域に関する変動状態の表示内容を変更・変換して医師に提示する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。また、本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0014】
<<第1実施形態>>
(医用診断支援システム)
図1は、第1実施形態に係る医用診断支援システムの機器構成例を示す図である。図1において、(医用)診断支援装置1は、制御部10、モニタ104、マウス105、キーボード106、プリンタ107を有する。制御部10は、中央処理装置(CPU)100、主メモリ101、磁気ディスク102、表示メモリ103を有する。そして、CPU100が主メモリ101に格納されたプログラムを実行することにより、医用画像撮像装置5やデータベース3との通信、医用診断支援装置1の全体の制御等の各種制御が実行される。
【0015】
また図1に示すように、医用診断支援装置1は、被検体の画像を撮像可能な医用画像撮像装置5と接続されている。医用画像撮像装置5としては、例えば、X線CT装置、MRI装置、US装置、X線装置、核医学装置などが挙げられる。また、医用診断支援装置1は、医用画像撮像装置5により撮像された医用画像や、診断支援処理に必要な情報等を含む医用検査データを格納する医用画像データベース3に接続され、そこから必要な医用画像等を取得するように構成されてもよい。
【0016】
CPU100は、主として医用診断支援装置1の各構成要素の動作を制御する。主メモリ101はRAM(Read Only Memory)で実現することができ、CPU100が実行する制御プログラムを格納したり、CPU100によるプログラム実行時の作業領域を提供したりする。磁気ディスク102は、オペレーティングシステム(OS)、周辺機器のデバイスドライバ、後述する診断支援処理等を行うためのプログラムを含む各種アプリケーションソフト等を格納する。表示メモリ103は、モニタ104に表示する表示用データを一時記憶する。モニタ104は、例えばCRTモニタや液晶モニタ等であり、表示メモリ103からのデータに基づいて画像を表示する。マウス105及びキーボード106はユーザによるポインティング入力及び文字等の入力をそれぞれ行なう。プリンタ107は、文章や画像を印刷する。上記各構成要素は共通バス108により互いに通信可能に接続されている。
【0017】
本実施形態において、医用診断支援装置1は、LAN4を介して医用画像データベース3から医用画像データ等を読み出すことができる。或いは、医用診断支援装置1に記憶装置、例えばFDD、CD−RWドライブ、MOドライブ、ZIPドライブ等を接続し、それらのドライブから医用画像データ等を読み込むようにしてもよい。また、LAN4を経由して医用画像撮像装置5から直接に医用画像等を取得してもよい。
【0018】
(診断支援処理)
次に、図2のフローチャートを用いて、制御部10がどのように医用診断支援装置1を制御しているかについて説明する。図2は、診断支援装置1が実行する診断支援処理の流れを示すフローチャートである。なお、図2のフローチャートの各ステップによって示される処理は、CPU100が主メモリ101に格納されているプログラムを実行することにより実現される。以下では、疾患部等の撮像画像等が含まれる医用画像データを読み込み、ユーザがシェーマを作成し、シェーマが記載された電子カルテの印刷までを行なう場合の処理の流れを説明する。なお、以下では医師がユーザとして本構成を操作する場合を説明する。
【0019】
ステップS201において、CPU100はマウス105やキーボード106の入力に応じて、所望の医用画像データを医用診断支援装置1に入力する処理を行なう。以下、ステップS201で入力された医用画像データを診断画像と呼ぶ。この画像データの入力処理は、例えば、上述したように、CPU100は、撮像された医用画像データを保存する医用画像データベース3からLAN4を介して医用画像データを診断画像として受信する。或いは、CPU100は、医用診断支援装置1に接続された記憶装置、例えばFDD、CD−RWドライブ、MOドライブ、ZIPドライブ等の各種記憶媒体から画像データを診断画像として読み取る。
【0020】
ステップS202において、医師のコマンド入力に従い、CPU100は、医用画像および付帯情報、並びに、診察経過等が記載された医用文書を主メモリ101に読み込む。医用画像および付帯情報の読み込みは、CPU100が共通バス108及びLAN4を介して医用画像データベース3と通信を行い、所望の医用画像および付帯情報を受信することで実現できる。或いは、CPU100は、診断支援装置1に接続された外部記憶装置から所望の医用画像および付帯情報を読み込むことで実現できる。
【0021】
ここで付帯情報とは、例えば医用画像を撮像した撮像機器の種類や撮像条件、撮像対象となった人体部位などを示す情報であり、例えば、テキスト形式で提供することができる。この付帯情報は、医用画像撮像装置5によって生成され、その撮像と同時に医用画像と関連付けて医用画像データベース3に保存されている。
【0022】
この情報の取り扱いに関しては、異なるメーカが製造した画像診断装置や医用情報サーバ、更には医用情報ビューアの相互接続を可能とする、医用画像データ専用の通信用プロトコルの標準化が行なわれている。例えば、DICOM(Digital Imaging and Communications in Medicine)規格が制定されている。
【0023】
医用文書の読み込みは、CPU100が共通バス108及びLAN4を介して医用文書データベース2と通信を行い、所望の医用文書を受信することで実現できる。ここで、受信する医用文書は、経過観察の患者については前回診断時に最後に保存した医用文書であり、新規患者については患者の名前、性別、生年月日などの患者属性が入力された新規の医用文書である。
【0024】
そして、CPU100は、読み込んだ診断画像と医用文書を主メモリ101から読み出し、モニタ104に出力する。
【0025】
ステップS203において、医師からシェーマの作成の選択を受け付ける。医師がシェーマの作成を選択すれば(ステップS203でYES)、ステップS204に処理が進み、CPU100は、基本シェーマ選択リストを医師に提示する。医師がシェーマの作成を選択しなければ(ステップS203でNO)、ステップS206に処理が進む。
【0026】
ステップS204において、医師から基本シェーマの選択を受け付ける。CPU100は、磁気ディスク102に格納されている多数の基本シェーマを読み出し、そのリスト(一覧)であるシェーマリストをモニタ104に表示する。
【0027】
磁気ディスク102に格納されている基本シェーマには、基本シェーマのグループならびに、個々の基本シェーマを識別可能な識別名と識別子が付与してある。ここで、基本シェーマのグループは、頭・頚部、肺、心臓・循環器、消化器系、骨、耳鼻・咽喉などの単位でグループ分けされている。そして、そのグループは階層的になっており、例えば肺の場合、肺(正面)、肺(側面)などの単位でさらにグループ分けがされている。識別名は、医師が基本シェーマの種類を区別するためのものであり、「肺(正面)」、「頭部(左側面)」という名前である。識別子は、CPU100が、基本シェーマの種類を区別するためのものであり、「100000000001」、「001000100100」という、bitで表現されるものである。この識別子を用いて、CPU100は、基本シェーマのグループと種類の識別を行なう。ここで、識別子は、CPU100が基本シェーマの種類を区別できればよいので、bit数やbit表現に限定されるものではない。
【0028】
モニタ104に出力するシェーマリストは、基本シェーマの識別名を列挙したリストであってもよいし、基本シェーマのサムネイル画像(一覧表示に適したサイズの縮小画像)を列挙したリストであってもよい。また、シェーマリストを階層的にグループ分けし、最上階層のリストから順次表示してもよい。モニタ104に表示されたシェーマリスト中から、医師が所望の基本シェーマを選択すると、CPU100は、選択された基本シェーマを主メモリ101に読み込む。
【0029】
基本シェーマの選択方法としては、その他に、ステップS202で読み込んだDICOM規格から、CPU100が自動で基本シェーマの候補を選択して、その候補を医師に提示し、医師がその中から選択するようにしてもよい。例えば、CPU100がDICOM規格から、撮像装置、撮像部位に関する情報を読み出す。そして、撮像装置がCTで、撮像部位が胸部である場合、図3に示すように、基本シェーマ候補はコロナル像31から33、アキシャル像34と35、サジタル像36の直交3断面像で、詳細度の異なる基本シェーマが候補となる。撮像装置が単純X線である場合、基本シェーマ候補は正面像(コロナル)31から33になる。なお、図3は、基本シェーマの候補の一例を示す図である。
【0030】
次に、ステップS205において、医師が、診断画像上の注目箇所を基本シェーマに入力する処理を行なう。即ち、基本シェーマにおける診断画像上の注目箇所の設定を医師から受け付ける処理を行う。
【0031】
この処理は、例えば、医師が、マウス105、キーボード106や不図示のペンタブレット等を用いて、診断画像上で疾患が疑われる箇所を基本シェーマに指定し、その情報を診断支援装置1に入力する処理を行なうことで実現できる。注目箇所の指定は、例えば、点として画像座標を入力する方法や、画像上の領域情報として画像座標の集合またはそれに替わる情報を入力する方法、磁気ディスク102に格納されている多数のテンプレートを選択して入力する方法などにより実行できる。また医師が指定する注目箇所は診断画像に対して1箇所だけとは限らず、基本シェーマに対して複数の点や複数の領域などの入力を受け付けてもよい。例えば、ある疾病の原発と思われる箇所と、その転移が疑われる箇所を注目箇所として指定するような場合がある。この場合、指定された複数の注目箇所を逐次記憶する処理をおこない、注目箇所の入力が終了した旨のコマンドを医師が入力できるようにすることができる。
【0032】
基本シェーマに指定された箇所は、図4に示すように、日付単位、あるいは動作単位でレイヤ41から43を分けて保存する。なお、図4は、基本シェーマとレイヤを説明する図である。また、レイヤとは仮想的に設けられた透明の画像をいい、本実施形態では、医師により描画が施されたレイヤを基本シェーマに重畳させてシェーマを作成する。例えば、新規にシェーマを作成する場合、CPU100は、基本シェーマ32の読み込みと同時にレイヤを作成し、そのレイヤ上に医師に指定された注目箇所を保存する。また、過去に作成された既存のシェーマに新たに注目箇所を指定する場合も同様に、CPU100は、既存のシェーマの読み込みと同時にレイヤを作成し、そのレイヤ上に医師が指定する注目箇所を保存する。それら基本シェーマ32とレイヤ41から43とを合成することで、シェーマ45が作成できる。
【0033】
レイヤの作成を行うのは、基本シェーマ読み込み時と既存のシェーマ読み込み時だけではなく、医師が望む任意の時点に明示的に新規レイヤを追加できるようにしてもよい。それにより、一つの基本シェーマ上に、複数の異なる情報を保存することができる。
【0034】
本実施形態では、ステップS204で基本シェーマの選択を受け付け、ステップS205で選択された基本シェーマに注目箇所を指定する処理の例を示した。しかし、基本シェーマへの注目箇所の指定方法は、これに限られるものではない。例えば、医師が診断画像上に注目箇所を指定したことに応じて、CPU100が自動的に基本シェーマを選択して表示し、その基本シェーマ上に、医師が注目箇所を指定するようにしてもよい。あるいは、医師が診断画像上に注目箇所を指定したことに応じて、CPU100が、自動的に基本シェーマを選択し、その基本シェーマ上に、CPU100が自動的に注目箇所を指定するようにしてもよい。その際、CPU100は、診断画像と基本シェーマとの位置合わせを行ない、医師が診断画像上で指定した注目箇所と基本シェーマに指定する注目箇所を対応させる。
【0035】
ステップS206においては、医師からシェーマの出力形式の選択を受け付け、CPU100は、医師が選択した出力形式で出力するためのシェーマを選択し、モニタ104に出力する。この処理では、複数のシェーマを静的に出力するか、動的に出力するかの選択を受け付ける。なお、複数のシェーマを静的に出力する場合は、モニタ104の表示領域を分割して複数のシェーマを同時に表示し、動的に出力する場合は、表示するシェーマを所定のタイミングで自動的に切り替えて1つずつ順に表示していく。
【0036】
複数のシェーマをモニタ104に静的に出力する場合、図5に示すように、表示する画面構成を選択する。図5は、表示画面の分割の一例を示す図である。それにより、シェーマの表示最大数mを設定できる。ここで、(a)は1画面表示、(b)は分割表示、(c)は1画面表示とその他の候補をサムネイル表示する例である。(c)の場合、1画面に表示されているシェーマとサムネイルに表示されているシェーマとを、マウス105を用いてドラッグアンドドロップ処理などにより入れ替え可能に制御することができる。
【0037】
ステップS206の具体的な処理手順を図6、図7、図8を用いて詳細に説明する。図6は、ステップS206の処理の詳細な流れを説明するためのフローチャートである。
【0038】
まず、ステップS601において、同一患者に複数のシェーマがあるかどうかを判定する。以下、同一患者のシェーマの個数をシェーマ数という。そして、ステップS202で読み込んだカルテ情報から、過去に作成したシェーマとそれに含まれるレイヤ数をカウントする。この際、外科、内科、眼科など科ごとに作成されたシェーマを別々にカウントする。そして、現在、診断中の科で作成されたシェーマ数をn'とする。ステップS204とステップS205で新規に作成されたシェーマとそれに含まれるレイヤ数をカウントし、過去に作成されたシェーマ数n'と合計する。それにより、同一患者に作成されているシェーマ数n(レイヤ数含む)を取得することができる。この場合、例えば、1つの基本シェーマ上に1枚のレイヤを含む場合、シェーマ数のカウントは1となる。そして、1つの基本シェーマ上に3枚のレイヤを含む場合、カウントは3となる。これによって、同一患者に複数のシェーマがあるかどうかが判定できる。同一患者に複数のシェーマがある場合(ステップS601でYES)には、次のステップS602に進む。
【0039】
ステップS602において、CPU100は、識別子を基に同一患者に作成されている複数のシェーマのグループ分けを行なう。基本シェーマには、識別子が付与されているため、その識別子を基に、例えば、肺−肺(正面)や、肺−左肺(側面)などと、既に作成されているシェーマ画像データ群をグループに分けることができる。
【0040】
次に、ステップS603において、シェーマを静的に出力するか動的に出力するかの選択を医師から受け付ける。そして、CPU100は、シェーマを静的に出力するか動的に出力するかによって処理を分岐する。シェーマを静的に出力する場合(ステップS603でYES)には、ステップS604に進み、動的に出力する場合(ステップS603でNO)にはステップS606へ進む。シェーマを静的に出力する場合には、さらに、モニタに出力する表示最大数mの設定を受け付ける。まず、シェーマを静的に出力する場合の処理、即ち、ステップS604とステップS605について説明をする。
【0041】
ステップS604において、CPU100は、同一患者に作成されているシェーマ数nとシェーマを出力する表示最大数mを比較する。シェーマ数nは、ステップS601において取得し、表示最大数mは、ステップS603において設定する。ここで、シェーマ数nが表示最大数mより大きければ(ステップS604でYES)、ステップS605に処理は進む。シェーマ数nが表示最大数m以下であれば(ステップS604でNO)、図6のフローは終了し、ステップS207に処理が進む。
【0042】
ステップS605において、CPU100は、n個のシェーマ中からm個のシェーマを選択する。m個のシェーマの選択方法としては、例えば、現在、モニタ104に表示している診断画像に関連したシェーマを選択するようにすることができる。例えば、図7に示すように、胸部CT画像71を診断中である場合には、複数のシェーマ画像データ群の中から胸部に関連した肺や心臓・循環器系のシェーマを選択して表示することができる。なお、図7は、シェーマ選択の一例を示す図である。この際、診断画像にはDICOM情報があり、基本シェーマには、識別子が付与されているため、CPUは、医師がモニタ104に表示している診断画像に関連したシェーマを表示することができる。ここで、シェーマと共に、シェーマに対応する医用画像、あるいは医用画像における変動部分の部分領域画像を選択して同時に表示するようにしてもよい。そして、図6の処理を終了して図2のステップS207へ進む。
【0043】
次に、ステップS606において、複数のシェーマを動的に出力する場合について説明をする。動的に出力する方法として、例えば、胸部に関するシェーマに注目箇所が指定されていて、さらに詳細情報を記載するために、肺の詳細なシェーマにも注目箇所が指定されている場合について説明する。まず、胸部に関する全体領域画像を表示して全体像を示し、ズームアップするように肺の部分領域画像に切り替えて表示を行なう。
【0044】
一つの基本シェーマ上に複数のレイヤがある場合には、図8に示すように、CPU100は、ステップS602で分類したシェーマ群を時系列に並べ替え、シェーマ群の中で、モニタ104に表示している診断画像に関連したシェーマの選択する。なお、図8は、複数のシェーマを動的に出力する場合の一例を示す図である。そして、CPU100は、選択したシェーマを、図8に示すように、予め定めされた時間tの間隔で、基本シェーマ32上でレイヤを時系列に切り替えてモニタ104に出力する。そして、レイヤと共にレイヤに注目箇所を指定した日時も出力する。それにより、注目箇所の座標位置がレイヤ上で同じ領域だとしても、どの時期に変化があったのか、病気の変化が明示的に表現される。
【0045】
シェーマ群の中の1グループだけを時系列に切り替えて表示する他に、同一の科で作成されたシェーマ群だけではなく、同一部位に含まれる複数のシェーマ群を階層関係順に時系列で表示するようにしてもよい。同一部位とは、頭・頚部、肺、心臓・循環器、消化器系など、ステップS204で示した基本シェーマリストでの最上階層にあたるものである。例えば、腹部のシェーマ群について、内科や消化器科など複数の科で作成されたシェーマ群を切り替えて表示することによって、複数の医師が別々に作成したシェーマであっても、同一部位に関して一度に時系列で確認を行なうことができる。
【0046】
ここで、上記の場合において、シェーマと共に、シェーマに対応する医用画像、あるいは医用画像における変動部分の部分領域画像の選択を受け付けて同時に表示するようにしてもよい。以上に説明した処理により、医師からシェーマの出力形式の選択を受け付けて、CPU100は、医師が選択した出力形式で出力するためのシェーマを選択し、モニタ104に出力する。そして、図6の処理を終了して図2のステップS207へ進む。
【0047】
図2の説明に戻る。図6を参照して詳述したステップS206の処理を終了すると、ステップS207において、医師から、シェーマの印刷処理を行なうか否かの選択を受け付ける。印刷処理を行なう場合(ステップS207でYES)はステップS208に処理が進み、印刷処理を行なわない場合(ステップS207でNO)は処理を終了する。
【0048】
ステップS208において、CPU100は、シェーマの出力形式を判定し、印刷設定を行なう。ここで、ステップS208の具体的な処理手順を図9を用いて詳細に説明する。図9は、シェーマを印刷時の処理の流れを示すフロー図である。
【0049】
まず、ステップS901において、CPU100は、モニタに表示しているシェーマが動的に出力されているか判定する。動的に出力されている場合(ステップS901でYES)はステップS902に進み、動的に出力されていない場合(ステップS901でNO)はステップS903に進む。
【0050】
ステップS902において、CPU100は、動的に出力しているシェーマ画像データ群を静的に展開し、展開したシェーマ画像データ群の中から出力するシェーマを選択する。例えば、CPU100は、基本シェーマと日付毎のレイヤの組み合わせを選択して、時系列順に並べて出力する。
【0051】
あるいは、CPU100は、基本シェーマ上に複数レイヤを重ねて時系列順に出力してもよい。例えば、複数レイヤの重ね合わせは、レイヤAとレイヤBに指定されている変動領域の面積A'と変動領域の面積B'の排他的論理和A'xorB'が一定の閾値T以下であれば、そのレイヤ同士は同一の基本シェーマ上に重ねて表示する。それを時系列順に繰り返し、閾値Tを上回るレイヤNがあれば、新規の基本シェーマ上にレイヤNを重ねて表示するようにしてもよい。またあるいは、CPU100は、特定のシェーマのみ選択して表示してもよい。
【0052】
特定のシェーマの選択方法として、画像解析手段により診断画像に対して画像解析を行い、変動領域の変化量が最大の時に作成されたシェーマを選択して、診断画像と共に出力することができる。もしくは、特定のシェーマの選択として、CPU100は、医師が診断時にシェーマをモニタ104に表示していた時間を計測し、表示時間の長さに基づいて、シェーマを選択してもよい。
【0053】
ステップS903において、CPU100は、印刷するように選択したシェーマ画像をプレビュー画面としてモニタ104に表示して、医師が確認できるようにする。
【0054】
次に、ステップS904において、CPU100は、シェーマと共に電子カルテを主メモリ101から読み出し、プリンタ107にそのデータを送信する。これに応じて、プリンタ107は、印刷電子カルテと共にシェーマを印刷する。
【0055】
以上のように第1実施形態では、人体構造における疾患部の位置を示す概略図(シェーマ)を、モニタ(表示装置)や印刷装置等の出力手段に出力する出力装置(診断支援装置)が、記憶手段から出力する概略図を読み出す読出処理を行なう。さらに、読み出した概略図を、ユーザにより設定された出力形式に基づいて選択する。これにより、同一患者に複数のシェーマが含まれる場合において、出力する形式に応じてシェーマを自動的に選択することで、医師は煩わしい操作をすることなく所望のシェーマを表示装置や印刷装置等の出力手段に出力することが出来る。
【0056】
また、本実施形態では、ユーザが設定可能な表示形式には、
・出力領域を分割して複数の概略図を同時に出力する第1の出力形式(静的な出力)。
・複数の概略図を所定のタイミングで自動的に切り替えて1つずつ順に出力していく第2の出力形式(動的な出力)。
が含まれる。このため、本実施形態の構成によれば、医師が所望する適切な態様で、領域の限られた出力領域上に複数のシェーマを表示することができる。
【0057】
また、本実施形態に係る構成は、ユーザ(医師等)により選択された診断画像に関連する概略図を記憶手段から読み出して出力手段に出力する。このため、本実施形態の構成によれば、医師が所望の診断画像を1つ選択するだけで、関連する複数の診断画像を自動的に選択して出力し、これにより医師の診察を好適に支援することができる。
【0058】
また、本実施形態の構成においては、第1の出力形式の選択を受け付けた場合は、予め定められた出力領域の分割数個の概略図を記憶手段から読み出して表示する。このため、本実施形態の構成によれば、表示装置や印刷装置等の出力手段の限られた出力領域を最大限利用して複数のシェーマを表示することが可能である。
【0059】
また、本実施形態の構成においては、第2の出力形式の選択を受け付けた場合、複数の概略図を撮像時刻の順に出力手段に出力する。このため、本実施形態の構成によれば、医師は、出力領域が限られたモニタを用いて疾患部の経過を容易に把握することができる。
【0060】
<<第2実施形態>>
第2実施形態では、第1実施形態における処理手順のうち、ステップS605、ステップS606、ステップS902を変更し、患者の履歴情報に基づいてシェーマを選択する構成について説明する。
【0061】
第1実施形態では、ステップS605においては、モニタ104に表示している診断画像に関連したシェーマの選択を受け付けて選択されたシェーマを表示した。ステップS606においては、シェーマ群の中の1グループ、あるいは、同一部位に含まれる複数のシェーマ群の選択を受け付けた。そして、ステップS902においては、動的に出力しているシェーマ画像データ群を基本シェーマと日付毎のレイヤの組み合わせで選択を受け付けた。しかし、本発明の実施の形態はこの形態に限定されない。例えば、患者の履歴情報に基づいて読み出すシェーマを選択するようにしてもよい。ここで、患者の履歴情報とは、診断履歴、投薬履歴、治療履歴の少なくとも一つである。
【0062】
ステップS605において、診断履歴に基づいて画像を選択する場合、読出手段は、ステップS202で読み込んである医用文書を主メモリ101から読み出し、医用文書に記載された単語を認識して、診断履歴を取得する。例えば、経過観察の場合、「進行」、「拡大」、「肥大」、「転移」などという単語を検出した際には、病変が進行していると判定できる。また、「縮小」、「回復」、「減少」などという単語を検出した場合には、病変が回復していると判定できる。そして、病変が進行している場合、変化をしている時のシェーマ(基本シェーマが同一の場合は、その時のレイヤ)を選択する。あるいは、病変が転移している場合、病変が転移する前のシェーマと転移後のシェーマ(基本シェーマが同一の場合は、その時のレイヤ)を選択する。ここで、図10に示すように、シェーマと共に、診断画像上での変動部分の部分領域画像1001から1007を選択して表示するようにしてもよい。図10は、患者の診断履歴情報に基づいて選択するシェーマ画像と診断画像の部分領域画像の一例を示す図である。診断画像の部分領域画像は、同一モダリティの経時変化の部分領域画像1001から1005でもよいし、同一部分における複数の医用画像撮像装置5で撮影された部分領域画像1006と1007でもよい。
【0063】
また、投薬履歴、治療履歴に基づいて画像を選択する場合、CPU100は、図11に示すように、ステップS202で読み込んである医用文書を主メモリ101から読み出し、患者の投薬履歴111と112、もしくは、治療履歴113と114を取得する。図11は、患者の投薬履歴、治療履歴情報に基づいて選択するシェーマ画像と診断画像の部分領域画像の一例を示す図である。CPU100は、履歴情報から投薬履歴や治療履歴の変更点を検出する。そして、投薬履歴や治療履歴が変更になった時のシェーマを日付情報から検出し、変更時のシェーマがあれば、その時のシェーマ1102とその前後のシェーマ1101と1103を選択する。そして、変更前後の薬の種類や治療方法もシェーマと共にモニタ104に表示する。
【0064】
ステップS606においては、同一部位に含まれる複数のシェーマ群だけではなく、CPU100は、疾病が検出された部位の疾病名を取得してもよい。そして、転移の可能性や因果関係が考えられる部位のシェーマを選択するようにしてもよい。その際、CPU100は、因果関係の順番でシェーマを切り替えて表示することが望ましい。因果関係の順番とは、例えば、胸部に原発性の腫瘤が検出され、その後、腹部にも転移が検出された場合、図12で示すように、胸部で腫瘤が詳細に記載されたシェーマ1201から腹部に転移が記載されたシェーマ1202に切り替えて表示する。図12は、患者の診断履歴情報に基づいて選択するシェーマ画像の一例を示す図である。
【0065】
ステップS902においては、動的に出力しているシェーマ画像データ群を静的に変換し、そこから数枚のシェーマを選択する場合も、ステップS605と同様に、患者の履歴情報に基づいてシェーマを選択する。
【0066】
以上のように、本実施形態では、概略図(シェーマ)のそれぞれに関連付けて記憶手段に記憶されている患者の履歴情報に基づいて、読み出す概略図を決定する。このように、本実施形態によれば、患者の病歴に応じて適切なシェーマを自動的に選択することができるため、医師の手間を大幅に削減することができる。なお、履歴情報には、患者の診断履歴と、投薬履歴と、治療履歴と、の少なくとも1つを示す情報が含まれる。
【0067】
また、本実施形態では、履歴情報に基づいて、疾患の一連の経過を示す複数の概略図を読み出す概略図として決定する。このため、本実施形態の構成によれば、医師は、自動的に選択されたシェーマを閲覧することで、患者の疾患の経過を確認することができる。
【0068】
<<その他の実施形態>>
本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードをシステムあるいは装置で実行することによっても達成されることは言うまでもない。この場合、プログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードは本発明の技術的範囲に含まれる。
【0069】
プログラムコードは、例えば、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録してシステムあるいは装置に供給することができる。そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUまたはMPU)は、記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、本発明の目的を達成することができる。従って、そのプログラムコードを記憶した記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0070】
プログラムコードを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
【0071】
なお、プログラムコードは、コンピュータが当該プログラムコードを読み出し実行することにより前述した実施形態の機能を実現するための、全ての要素を備えたものに限られない。即ち、プログラムコードには、コンピュータに組み込まれたソフトウェア及びハードウェアの少なくともいずれかと協働することにより目的を達成するプログラムコードも含まれる。
【0072】
例えば、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も、そのプログラムコードは本発明の技術的範囲に含まれる。ただし、OSはオペレーティングシステム(Operating System)の略称である。
【0073】
あるいは、例えば、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータに挿入又は接続された機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合がある。このような場合も、そのプログラムコードは本発明の技術的範囲に含まれる。なお、機能拡張ボードや機能拡張ユニットは、それらが備えるメモリにプログラムコードを読み込み、実行することでこのような処理を行うことができる。
【0074】
なお、上述した本実施の形態における記述は、本発明に係る好適な診断支援装置の一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0075】
以上のように、上記構成によれば、概略図に表示する変動状態を選択し、出力形式に応じた方法で、部分領域に関する変動状態の出力方法を変更する。このため、情報量の多い画像データ群の中から医師が所望する情報を選択して出力できる。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】医用診断支援システムの機器構成例を示す図である。
【図2】診断支援装置1が実行する診断支援処理の流れを示すフローチャートである。
【図3】基本シェーマの候補の一例を示す図である。
【図4】基本シェーマとレイヤを説明する図である。
【図5】表示画面の分割の一例を示す図である。
【図6】出力するシェーマを選択する処理の流れを示すフロー図である。
【図7】シェーマ選択の一例を示す図である。
【図8】複数のシェーマを動的に出力する場合の一例を示す図である。
【図9】シェーマを印刷時の処理の流れを示すフロー図である。
【図10】患者の診断履歴情報に基づいて選択するシェーマ画像と診断画像の部分領域画像の一例を示す図である。
【図11】患者の投薬履歴、治療履歴情報に基づいて選択するシェーマ画像と診断画像の部分領域画像の一例を示す図である。
【図12】患者の診断履歴情報に基づいて選択するシェーマ画像の一例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体における疾患部の位置を示すための概略図を出力する出力装置であって、
前記概略図を記憶する記憶手段から出力する複数の概略図を読み出す読出手段と、
前記読出手段が読み出した前記複数の概略図を、出力手段に出力する制御手段と、
を備え、
前記読出手段は、ユーザにより設定された出力形式に基づいて、読み出す前記概略図を選択する
ことを特徴とする出力装置。
【請求項2】
前記出力形式には、出力領域を分割して複数の前記概略図を同時に出力する第1の出力形式と、前記複数の概略図を所定のタイミングで自動的に切り替えて1つずつ順に出力していく第2の出力形式と、が含まれる
ことを特徴とする請求項1に記載の出力装置。
【請求項3】
前記読出手段は、ユーザにより選択された診断画像に関連する概略図を前記記憶手段から読み出す
ことを特徴とする請求項2に記載の出力装置。
【請求項4】
前記読出手段は、前記第1の出力形式が設定された場合は、予め定められた出力領域の分割数個の前記概略図を前記記憶手段から読み出す
ことを特徴とする請求項2または3に記載の出力装置。
【請求項5】
前記第2の出力形式が設定された場合、前記制御手段は、前記複数の概略図を撮像時刻の順に前記モニタに出力する
ことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項6】
前記読出手段は、前記概略図のそれぞれに関連付けて前記記憶手段に記憶されている患者の履歴情報に基づいて、読み出す前記概略図を決定する
ことを特徴とする請求項2から5のいずれか1項に記載の出力装置。
【請求項7】
前記読出手段は、前記履歴情報に基づいて、疾患の一連の経過を示す複数の前記概略図を、前記読み出す概略図として決定する
ことを特徴とする請求項6に記載の出力装置。
【請求項8】
前記履歴情報には、患者の診断履歴と、投薬履歴と、治療履歴と、の少なくとも1つを示す情報が含まれる
ことを特徴とする請求項6または7に記載の出力装置。
【請求項9】
人体における疾患部の位置を示すための概略図を出力する出力装置の出力方法であって、
前記概略図を記憶する記憶手段から出力する複数の概略図を読み出す読出工程と、
前記読出工程において読み出した前記複数の概略図を、出力手段に出力する制御工程と、
を備え、
前記読出工程においては、ユーザにより設定された出力形式に基づいて、読み出す前記概略図が選択される
ことを特徴とする出力方法。
【請求項10】
コンピュータを請求項1から8のいずれか1項に記載の出力装置として機能させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムを格納したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【図7】
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【図10】
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【公開番号】特開2010−39956(P2010−39956A)
【公開日】平成22年2月18日(2010.2.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−204774(P2008−204774)
【出願日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】