説明

切断並びに面取りの工具

切断工具並びに装着システムは、ワークピースに装着されるように配設された工具キャリアと、この工具キャリアにより支持された切断工具アッセンブリと、この切断工具アッセンブリに接続されワークピースの外面の外形に従うように位置されたトラックアッセンブリとを有している。切断工具アッセンブリは、長軸を中心として回転されるように配設された切断工具と、この切断工具に回転入力動作を与えるように接続並びに配設された工具駆動メカニズムとを有している。この切断工具は、ワークピースの壁厚を貫通するようにワークピースを切断して、このワークピースの切断端面に面取り面を与えるために、切断工具の回転軸線に沿いかつこの回転軸線の横方向に送られるように、工具駆動システムに取着されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
多くの携帯用の切断工具が、平面若しくは湾曲面を有するワークピースを切断する技術分野で知られている。パイプの切断に関して、固定の機械工具の使用が適切でない若しくは可能でない分野において、携帯用のパイプ切断工具が代表的に使用されている。通常のパイプ切断工具のタイプは、米国特許第4,418,591号並びに第4,665,782号に開示されているもののような携帯用の旋盤、若しくは、米国特許第5,515,756号に開示されているもののようなローラ・カッターモジュールを含んでいる。
【背景技術】
【0002】
一般に、通常の携帯用のパイプ切断工具は、所定の軸を中心として回転駆動されるか、クランプ又はマンドレルによりパイプに固定するように支持された固定又は回転の切断工具を支持した回転工具ヘッドを有している。通常は、一点(single-point)工具が、パイプが切断されるまで、各パスの少量の材料を除去するようにパイプの周り若しくは中に送られる。このため、厚壁の場合には、かなりの時間が費やされる。
【0003】
通常のパイプ切断工具において、スムーズで正確な機械動作が、工具の高荷重時に果たされることができ、このとき、ベアリングアッセンブリが、この機械動作の間に発生される破片若しくは他のごみから全く汚されることがないように、切断工具を配設並びに支持することが課題となっている。径方向並びにスラスト方向への高荷重は、ステンレス合金若しくは他の硬質材料で形成された壁厚のパイプを高速で機械処理する間に生じ、このような機械の荷重には、大きくて複雑な工具支持アッセンブリの使用が必要である。
【0004】
知られたパイプ切断工具は、代表的に、所定の範囲内のパイプサイズに適合するように設計されている。さらに、このような工具は、パイプだけを切断することに限定され、従って、平坦又は弓状の面に切断処理を果たす多用性に欠けている。
【0005】
ワークピース、特に比較的大きなパイプを切断するための他の知られた方法は、ワークピースの表面に沿って切断工具を案内並びに送るための駆動トラックを有するトラックガイドシステムの使用を含んでいる。この分野で知られた通常のトラックシステムは、米国特許第4,297,061号に開示されているもののような、ワークピースを囲むようにしっかりと装着される大きな構造のトラックシステム、米国特許第5,403,133号に開示されているもののような、ワークピースに直接支持されない構造部材に接続されたトラックシステム、若しくは、米国特許第4,570,542号並びに6,494,307号に開示されているもののような、磁石又は吸着カップによりワークピースに直接装着される軽量のトラックシステムを含んでいる。しかし、通常の切断工具並びにトラックシステムが、ワークピースから容易に若しくは迅速に着脱可能でないことは判っている。代わって、通常のトラックシステムは、高速かつ高荷重の機械処理の厳格さに耐える強固さが十分でない。
【0006】
前述の方法の1つを使用して切断されるパイプを用意する場合、パイプの切断端面は、代表的に、このような面を他のパイプに溶接可能なように面取りされる。パイプの端面に面取り面を与える多くの工具があるが、このような工具は、代表的に、切断と同時にパイプの端面に面取りを与えるようにはなっていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従って、機械の高荷重に耐える程度に十分に強固であり、ワークピースにしっかりと取着されるように構成されているが、十分に携帯可能な切断工具並びに切断キャリアを提供することが望ましい。また、チューブ状、平形、若しくは弓状の様々なワークピースに適合し、このようなワークピースを最短時間で正確に切断することのできる切断工具並びにトラックガイドシステムを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、ワークピースの切断と面取りを同時に果たすための切断工具アッセンブリ並びに工具キャリアを提供している。この切断工具アッセンブリ並びに工具キャリアは、機械の高荷重に耐えるのに十分に強固であるが、ワークピースから迅速に着脱可能であるようになっている。
【0009】
本発明の一実施形態に従えば、前記工具キャリアは、ワークピースに装着されるように構成されたトラックアッセンブリと、互いに接続された複数のトラック部材からなるマルチセグメントのトラックアッセンブリとを有している。各トラック部材は、少なくとも1つのトラック部分と、このトラック部分の長手方向の長さに沿って支持されたトラック部分とを有している。
【0010】
前記工具キャリアの他の実施形態に従えば、工具キャリアは、ワークピースに係合するほぼ環状の支持用のハウジング部材と、このハウジング部材に対して回転するようにハウジング部材の一端部に装着された工具用のキャリアリング部材とを有している。
【0011】
本発明の特徴に従えば、前記切断工具アッセンブリは、ワークピースの壁厚を貫通してワークピースを切断するために、長軸を中心として回転されて、切断工具の回転軸線に沿いかつ回転軸線の横方向に送られるように位置された切断工具を有している。この切断工具アッセンブリは、回転入力動作を切断工具に与えるように接続並びに配設された工具駆動システムをさらに有している。
【0012】
前記切断工具アッセンブリの変形例に従えば、切断工具は、切断工具の回転軸線に対して、面取りの平坦な外形を有している。他の変形例では、切断工具は、通常のエンドミル、面取りの組み合わせ外形部、標準的な「J字タイプ」のジョイントプレパレーション(joint preparation)、若しくは組み合わせの「J字タイプ」のジョイントプレパレーションを有することができる。
【0013】
本発明の他の特徴に従えば、切断工具並びに装着システムは、ワークピースの外面の外形に従って配設された切断工具アッセンブリから延びているトラックアッセンブリを有している。切断工具は、トラックアッセンブリにより調節され、完全に円形でないチューブ並びにパイプに対して、均一な切断のワークピースの面を機械処理し、切断されたチューブ若しくはパイプの端面にベベルを与える。
【0014】
トラックアッセンブリの変形例に従えば、トラックアッセンブリのハウジングには、このハウジング内に摺動可能に装着された支持部材が設けられている。この支持部材はトラック部材を支持し、このトラック部材は支持部材の一端部のところで接続されている。複数のばねが、トラック部材がトラックアッセンブリのハウジングから離れて方向付けられるように、所定の方向へとトラックアッセンブリのハウジングに対して支持部材を付勢する。
【0015】
本発明は、平型並びに弓状のワークピースを切断するための方法を有している。少なくとも1つの切断工具は、ワークピースの一部分の周りを所定の移送パスに沿って移動するように、ワークピースに支持されている。本発明の一方法に従えば、切断工具は、近接したワークピースの面に対してほぼ横方向に位置された面取りの外形を有する切断工具を回転可能に支持している。この切断工具は、ワークピースの壁圧を貫通するように径方向に送られ、次に、移送パスに沿って1回の通過でワークピースを切断するように移送パスに沿って送られる。このようなパスは、工具がパイプの軸を中心として回転される場合、切断面を規定する。切断工具が回転されているとき、切断工具の深さは、切断工具アッセンブリが、切断されるワークピースの端面の均一なプレパレーションを確実にするように移送パスに沿って移動されるのに従って、ワークピースの近接面に対して変更される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明のこれら並びに他の特徴、態様、並びに効果は、以下の説明、添付の請求項、並びに添付の図面を考慮してより良く理解されるであろう。
【0017】
A.概要
本発明の様々な実施形態は、同じ参照符号が同じ部材を示している添付図面に関連して以下の説明を読むことにより、良く理解されることができる。
【0018】
様々な変形並びに他の構造が開示され得るが、特定の図示の実施形態が、図面に示され、以下に詳細に説明されるであろう。しかし、開示された特定の実施形態に対する開示内容に限定するという意図はなく、開示内容の精神並びに範囲内にあり、かつ添付された請求項により規定された全ての変更、他の構造、組み合わせ、並びに、これらと同等のものを全てカバーすることが意図されていることは理解されるべきである。
【0019】
所定の用語が、記載された趣旨を有するように本発明に特に規定されていない限り、特別に若しくは間接的に、そのような用語の平易または通常の趣旨以上に、そのような用語の趣旨を限定することを意図していないことは理解されるべきである。
【0020】
特定の機能を果たす「ための手段」、若しくは特定の機能を果たす「ための工程」を明確に記載していない請求項のいずれの部材は、35USC第112条第6項に明記されているような「手段」若しくは「工程」の条項の意味に解釈されない。
【0021】
B.実施形態の環境並びに背景
本発明の実施形態は、パイプ、チューブ、又はプレートのようなワークピースへの適用する内容で説明されている。以下に説明されるように、切断工具アッセンブリは、本出願の譲受人により共有され、かつ参照により本明細書に組み込まれる1983年12月6日に特許された米国特許第4,418,591号、並びに1987年5月19日に特許された米国特許第4,665,782号に記載されているようなスプリットフレーム形式の携帯用の機械のような工具キャリアに装着されることができる。代わって、この切断工具アッセンブリは、2004年2月12に出願された先願の米国出願10/776,181号に記載されているトラックシステムに装着されることができる。本出願はこの出願の一部継続出願である。
【0022】
この出願の説明に従えば、溶接のために切断並びに配置されるワークピースは、このワークピースの端部が、同様に準備された他のワークピースの相補的な端部と一致するように面取りされるように準備される。これらワークピースは、チューブ状の金属部分として主に記載されているが、本発明の意図する原理に従えば、プレート状のワークピースが利用されることもでき、この場合、ワークピースの当接部分は、溶接若しくは他の結合又は準備の動作に適するこれらワークピース間に適切なトータルベベル角度を有するように準備されている。
【0023】
C.本発明の様々な実施形態
図1並びに2は、本発明の一実施形態に従った切断工具並びにトラックシステム10の図を示している。この切断工具並びにトラックシステム10は、複数のトラック部材で形成されたマルチセグメントのトラックアッセンブリ14を有している。このトラックアッセンブリは、切断工具アッセンブリ12を移送するキャリッジアッセンブリ18を支持するように配設されている。このキャリッジアッセンブリは、このキャリッジアッセンブリ18をトラックアッセンブリ14に沿って変位させるためのキャリア駆動メカニズム16に接続されている。
【0024】
この実施形態では、各トラック部材は、湾曲面を有するワークピースにほぼ適合するように十分な可撓性を有することができるトラック部分34を有している。好ましくは、このトラック部分34は、トラック部分34が、ワークピースの外形に一致するように直接曲げられることができる程度の可撓性を有している。また、このトラック部分34は、上面と下面と側面とを有し、ほぼ矩形の断面を有することができる。このようなトラック部分34は、説明されるトラック部分の目的を達成するのに適した可撓性で高強度のカーボンスチール若しくは他の材料で形成されることが好ましい。
【0025】
前記トラック部分34の上面には、このトラック部分の長手方向に沿って実質的に延びているラック部分38が取着されている。一実施形態では、このラック部分38は、端と端とが接続した関係(end-to-end relationship)でトラック部分34の長手方向に沿って一般に組み合わされた複数のラックセグメントを有することができる。これに代わって、他の実施形態では、ラック部分38は、トラック部分34とほぼ同じ長さを有する一体成形体で形成されることができる。このラック部分38は、前記キャリア駆動メカニズム16の駆動ピニオン40と係合するように構成された複数の歯を有している。このラック部分38は、トラック部分34に、溶接されるか、適切な取着部材により取着されるか、他の適切な手段により固着されることができる。このラック部分38は、後述されるラック部分の目的を達成するのに適した可撓性で高強度のカーボンスチール若しくは他の材料で形成されることが好ましい。
【0026】
前記トラック部分34の下面には、複数の支持孔44が形成されたベース部分を有する複数の支持体30が取着されている。これら支持体30は、溶接若しくは適切な留め具の使用を含む通常の方法で、トラック部分34の下面に取着されることができる。
【0027】
この実施形態に従えば、前記支持体30は、ワークピースに取り付けられた取着部材32上に位置されることによりワークピースにしっかりと支持されるように構成されている。各取着部材32は、ワークピースに溶接されるように設けられた支持プレート60を有することができ、この支持プレートは、支持体30の下部を実質的に受けるような構成並びにディメンションを有している。取着部材32は、支持体30の支持孔44により受け入れられて、適切な留め具によりこれら支持孔と係合するように構成された複数のスタッド58を有することができる。
【0028】
図1並びに2に示され、図10ないし13を参照してより充分に説明されるような実施形態では、前記トラックアッセンブリ14の各トラック部材は、端と端とが接続した関係で、本発明の他のトラック部材と組み合わされるように構成されている。この端と端とが接続した関係は、互いに隣接したトラック部材のトラック部分が、切断工具用の単一の移送パスを規定するように、横方向が互いに隣接して位置されることを規定している。従って、各トラック部材のトラック部分34は、相互ロックのさねはぎ、スロットとタブとのジョイント、バヨネット式コネクタ、若しくは、ねじ込みタイプのコネクタのようなコネクタ部材を有することができる。これらコネクタ部材は、隣接したトラック部分の対応したコネクタ部材に接続されるように、各トラック部分34の両端部に設けられている。
【0029】
図1は、前記トラック部分34に装着可能な位置付けガイド128を示しており、この位置付けガイドは、ワークピースの切断面の中心線の位置を示すピンを有している。
【0030】
図3に示されている実施形態では、前記取着部材32は、スタッド溶接ガンによりワークピースに直接溶接された複数のスタッド58を有することができる。これらスタッドは、前記支持孔44中に受け入れられて、適切な留め具により支持体30に取着されるように構成されている。スタッド溶接ガンの例は、米国特許第6,025,569号並びに第6,476,339号に開示されている。
【0031】
図2に示されている実施形態では、前記キャリア駆動メカニズム16は、駆動ピニオン40に接続された高トルクモータ(図示されず)を収容するモータハウジング120を有している。この高トルクモータは、電気的、流体的、圧空的、若しくは他の利用可能なエネルギーにより駆動されることができる。このキャリア駆動メカニズム16は、モータハウジング120内に支持されたギア減速システム(図示されず)を備えることができる。このギア減速システムは、入力回転駆動動作を前記駆動ピニオン40に伝達するように、高トルクモータの使用を可能にしている。例えば、キャリア駆動メカニズム16は、Anchor Lamina Inc.,により製造され、かつ部品番号がA-125である液圧モータを有することができ、この液圧モータは、Boston Gear Co.,により製造され、かつ部品番号がWA-718-200-Gであるギア減速機に接続されている。このようなキャリア駆動メカニズムは、本技術分野で良く知られているコンポーネントを有しており、このようなアッセンブリは、本発明の範囲を超えることなく利用されることができる。
【0032】
図1並びに2に示されている実施形態では、前記切断工具アッセンブリ12は、ほぼ垂直な外形を有し、かつキャリッジアッセンブリ18に支持されたアングルプレート48に取着されている。このアングルプレート48は、キャリッジアッセンブリ18に対してほぼ垂直な位置で切断工具アッセンブリ12を支持するように一般に構成されている。しかし、このアングルプレート48は、ほぼ垂直な外形を有するようには限定されてはおらず、アングルプレートの適切な外形が、切断工具アッセンブリ12をキャリッジアッセンブリ18に位置付けるために利用され得ることは理解されるであろう。図4並びに5は、上面並びに下面を有するほぼ平坦なプラットホーム82と、このプラットホーム82の両側から下方に延出した一対の対向フランジ84,86とを有するデッキキャリッジ80を備えたキャリッジアッセンブリ18の一実施形態を示している。これら対向フランジ84,86は、プラットホーム82に一体的に形成されても良いし、フランジ86で例示されているように、適切な留め具で接続されても良い。プラットホーム82の上面は、工具アッセンブリ12とキャリッジアッセンブリ18とを接続するように構成されたアングルプレート48を支持するように位置されている。プラットホーム82の下面には、カム従動節機構64,66が設けられている。さらに、プラットホーム82の下面は、トラックアッセンブリ14に支持されたときにラック部分38を受けるような構成並びにディメンションを有し、かつプラットホームの長さに沿って規定された長手方向の溝部88を有している。前記デッキキャリッジ80は、少なくとも2つの調節可能なベアリングアッセンブリ28を支持するように設けられている。これらベアリングアッセンブリは、プラットホーム82のねじ孔130を貫通して突出して、トラックアッセンブリ14のトラック部分34の上面に乗るように構成されている。
【0033】
図5並びに6に示されている実施形態では、前記調節可能なベアリングアッセンブリ28は、デッキキャリッジ80により受け入れられて支持されるように示されている。各ベアリングアッセンブリ28は、ヘッド部132、並びにスリーブ部材70を貫通して延びているねじ込み式の先端部を有するピン部材72と、ベアリング78を支持している1つ以上の皿ばね74(例えば、円錐状の圧縮タイプのばね)とを備えている。このピン部材72のヘッド部132は、スリーブ部材70の内側ショルダー部134に当接するように構成されている。このスリーブ部材70は、前記ねじ孔130に係合した雄ねじを有している。このスリーブ部材70の雄ねじに係合するように構成された保持用のナット76が設けられており、このナットは、前記デッキプラットホーム82の上面に設けられている。
【0034】
前記皿ばね74は、スリーブ部材70とベアリング78との間に配置されると、わずかに変形される。前記保持用のナット76がデッキプラットホーム82に対して締め付けられると、前記ベアリングアッセンブリ28は、所定の位置でキャリッジアッセンブリに取着される。保持用のナット76が緩められた場合、ベアリングアッセンブリ28は、トラック部分34に対して選択的に緩められても良いし締め付けられても良い。
【0035】
図4,5,並びに7に示されているように、前記カム機構の一実施形態は、デッキキャリッジ80のフランジ84,86から垂直に突出した軸を有する複数のカム従動節66を有している。これらカム従動節は、トラック部分34の下面に当接するように構成されている。カム機構は、また、両フランジ84,86の一方から平行に突出した軸を有する少なくとも1つのカム従動節64を有することができる。このカム従動節は、トラック部分34の側面に接触するように構成されている。
【0036】
前記フランジ84,86の一方に形成されたスロット140中に調節可能に接続され、このフランジ84,86にほぼ平行に延びた軸を有する少なくとも1つの調節可能なカム従動節68が、設けられることができる。この調節可能なカム従動節68は、トラック部分34に対して所望の位置に配置されると、フランジ84,86に対する設定ねじにより、所定の位置にロックされることができる。一般に、この所望の位置とは、調節可能なカム従動節68が、デッキキャリッジ80をトラック部分34の側面に引き寄せ、従ってデッキキャリッジ80とトラック部分34との間の遊びをなくすような位置のことである。
【0037】
ここに開示された特定のカム機構は、工具アッセンブリ12を搬送するキャリッジアッセンブリ18が、移送パス100に沿って駆動されている間、このキャリッジアッセンブリ18が、トラック部分34にしっかりと保持されるように、適切な力をトラック部分34に与えるのであれば、知られた原則に従って変更されることができる。
【0038】
図8に示されている一実施形態に従えば、前記切断工具アッセンブリ12は、長軸線X−Xを中心として回転可能であり、かつスピンドルハウジング54内に配置されたスピンドル56を有している。このスピンドルハウジング54は、前記アングルプレート48に取着されたスピンドル支持部52内に摺動可能に配置されている。スピンドル56は、通常のエンドミル、面取りビット、若しくは他の適切な回転切断用の工具のような切断工具24を受けるために設けられており、この切断工具は、適切なクランプ機構若しくは留め具によりスピンドル56に取着されている。工具駆動メカニズム46が、適切な回転動作伝達装置、即ちギアアッセンブリ26に接続され、このギアアッセンブリは、長軸X−Xを中心とした回転入力動作をスピンドル56に与えるように、このスピンドル56に接続されている。適切なベアリングが、スピンドルハウジング54内での回転動作のためにスピンドル56を支持し、かつこのスピンドルハウジング54に対する軸方向の変位を可能にするように設けられている。このような切断工具アッセンブリは、本技術分野で良く知られており、このような通常のアッセンブリは、本発明の範囲を超えることなく利用されることができる。前記駆動メカニズム46は、電気的、液圧的、若しくは圧空的に駆動されることができる。
【0039】
前記ギアアッセンブリ26の一実施形態は、ギア機構を収容している静止のギアハウジング116を有し、前記スピンドルハウジング54に支持されることができる。このギア機構は、前記工具駆動メカニズム46と一緒に回転するようにこの工具駆動メカニズムに動作的に接続された駆動ギア122を有することができる。この駆動ギア122は、伝達ギア124と係合するように設けられることができ、また、この伝達ギアは、スピンドルと一緒に回転するようにスピンドル56の基端部に、これと同心円状に支持された回転可能なコンポーネント、即ちギア126に係合されることができる。このようなギアアッセンブリは、本技術分野でよく知られており、このようなアッセンブリは、本発明の範囲を超えることなく利用されることができる。
【0040】
図9を参照すると、送りメカニズム22の一実施形態は、ねじ込み形式の先端部と基端部とを有する送りねじ102を有している。この送りねじは、ギアボックスアッセンブリハウジング116にしっかりと取着された上側プレート104と、前記アングルプレート48のショルダー部68にしっかりと取着された下側プレート106とを貫通して延びるように設けられている。送りねじ102は、上側プレート104上に設けられたフランジブッシング114を貫通して延び、かつ上側プレート104内に設けられたラチェットディバイス108に接続されるように構成されることができる。送りねじ102の基端部は、上側プレート104の上方に設けられた送りレバー36に接続され、送りねじ102の先端部は、下側プレート106内に取着されたねじ形式のフィードナット112に接続されている。適切なベアリング118が、上側プレート104と下側プレート106との中に送りねじ102を支持させるために使用されることができる。
【0041】
前記送りレバー36は、送りねじ102をフィードナット112のねじに沿って前進させるように回動され、従ってスピンドル56をアングルプレート48のショルダー部68に移動させるように設けられている。前記送りメカニズム機構は、工具ヘッドをワークピースに向けて前進させるように、知られた工具機械の原理に従って変位されることができる。
【0042】
本発明に従ったトラックに支持された工具の様々なサブアッセンブリの好ましい実施形態が説明されたが、その動作の特徴並びに効果が後述される。
【0043】
図1に示されているように、前記トラックアッセンブリ14は、パイプ50の外周上に支持されている。特に、トラック部分34とラック部分38とは、中心軸線を有するパイプ50の外周面の一部分の周りに支持並びに曲げられている。トラックアッセンブリ14は、パイプに溶接された支持プレート60を有する取着部材32によりパイプ50に接続され、この取着部材は、トラック部分34に接続された支持体30を受けている。図示されているように、装着スタッド58が、支持体30の支持孔44を貫通して延び、適切な留め具により取着されている。駆動メカニズム16は、工具アッセンブリ12を装着したキャリッジアッセンブリ18に取着され、ピニオン40がラック部分38と噛み合うようにラックアセンブリ14上に位置される。
【0044】
前記スピンドル56は、送りメカニズム22により適切な位置へと移動されたように示されており、従って、切断工具24は、工具駆動メカニズム46により、長軸X−Xを中心として回転可能に駆動される。この切断工具24は、これの回転軸線に沿ってパイプ50の壁厚を貫通するように径方向に送られ、キャリッジ駆動メカニズム16により、移送パス100をトラック部分34に沿って切断工具の回転軸線の横方向に駆動され、この結果、パイプ材を除去してパイプ50を切断する。
【0045】
図2の実施形態に示されているように、前記切断工具24は、回転軸線を中心として最初に回転されてパイプの壁を貫通するエンドミルである。次に、切断工具アッセンブリ12が、1回の通過で移送パスに沿って駆動され、この結果、ワークピースの厚さを貫通したエンドミルの外形の切断エッジにより、パイプ50の一部分を切断する。
【0046】
図10ないし13を参照すると、本発明は、ワークピース50に沿って端と端とが接続した関係で連続的に組み合わされることができる複数のトラック部材90,92を有することができる。図10は、第1並びに第2のトラックエリア94,96にそれぞれ位置された第1並びに第2のトラック部材90,92を示している。これらトラック部材は、第1並びに第2のトラック部材90,92の一端部が、横方向で互いに隣接して移送パス100を規定するように、端と端とが接続した関係で組み合わされている。図11は、第1のトラック部材90の第1のトラックエリア94からの取り外しを示している。取着部材32が、第3のトラックエリア98で、ワークピース50に適切に支持され、取着部材32は、また、第1のトラックエリア94から取り外される。図12は、第1のトラック部材90が、第3のトラックエリア98全体に渡って配置されるのを示している。図13は、第3のトラックエリア98に配置された取着部材32に支持され、従って第2のトラック部材92に対して移送パス100の長さ方向に延びた第1のトラック部材90を示している。上述されたプロセスは、ワークピースの長さ方向の外周面、即ち外径面全体に渡って果たされることができる。
【0047】
本発明の他の実施形態に従えば、図14並びに15は、切断工具アッセンブリ216とトラック装着システム212とを示している。この切断工具アッセンブリ216は、この実施形態が面取りビット222を用いていることを除いて、図1並びに2に示された実施形態に関連して上述されたタイプの一般的なものである。上述されたエンドミルと同様に、この面取りビット222は、長軸を中心として回転されるように位置され、また、工具駆動メカニズム220が、回転入力動作を面取りビット222に与えるように位置されている。この面取りビット222は、工具駆動メカニズム220により駆動されるスピンドル218によって装着されている。この面取りビットは、ワークピース214の壁厚を貫通するようにワークピースを切断するために、ビットの回転軸線に沿いかつ回転軸線の横方向に送られることができる。
【0048】
前記切断工具アッセンブリ220に動力を与えるための空気源若しくは他の電源に接続されるように構成された適切な入口236が設けられている。かくして、以前に説明された他の実施形態と同様に、切断工具アッセンブリ220は、トラック部分213と、ワークピース214に取着された複数の支持部215とを有するトラックシステム212により、ワークピース214に装着されるように位置されている。キャリッジアッセンブリ238が、上述されたものに類似した形式のトラック部分213に沿って切断工具アッセンブリ220を駆動させるために用いられている。しかし、他の駆動システムが、当業者の目的にかなったトラック部分213に沿って切断工具アッセンブリ220を移送するために用いられ得ることは理解されるであろう。アングルプレート232若しくは他の適切な取着手段が、切断工具216をキャリッジアッセンブリ238に接続するために設けられている。
【0049】
かくして、以前に説明された他の実施形態とは異なり、この実施形態は、切断工具アッセンブリ220に接続され、かつワークピース214の外面の形状に従って配置された少なくとも1つのトラックアッセンブリ223を有している。このトラックアッセンブリ223は、ワークピースの切断端面に沿って均一のベベルを確実にするために設けられている。このトラックアッセンブリは、また、ワークピース、特にパイプ若しくはチューブを切断するときに、均一の切断深さを確実にするために利用されることもできる。
【0050】
図16に示されている一実施形態に従えば、前記トラックアッセンブリ223は、ハウジング228を有し、このハウジングは、ハウジングの高さ方向に延びた少なくとも2つのシャフト244を有している。互いに対向した第1の端部と第2の端部とを規定した支持体224が設けられている。この支持体には、これの長手方向に沿って延びている長手方向のスロット227が形成されている。この支持体224には、この支持体224の長手方向の軸に沿って延びている少なくとも2つの透孔229がさらに形成されている。これら透孔は、シャフト244にそれぞれ装着されるように構成されている。支持体224は、これらシャフト244により、アッセンブリハウジング228内に摺動可能に装着されている。さらに、保持部材252が、トラックアッセンブリハウジング228に接続され、前記支持体224に対して垂直に方向付けられている。この保持部材は、前記長手方向のスロット227を貫通して延び、従って、ハウジング228に対する支持体224の移動を制限している。
【0051】
前記支持体の第1の端部には、トラック部材226が装着されている。このトラック部材226は、ワークピースの表面に沿って回転するように構成された回転可能なホイールであることが好ましい。このトラック部材226が、トラックアッセンブリハウジング228から離れて方向付けられるように、複数のばね部材242が、支持体224を、所定の方向へとトラックアッセンブリハウジング228に対して付勢するように位置されている。図16に示されているように、これらばね部材242は、前記シャフト144の各々と同軸であることが好ましく、支持体224とハウジング228との間に配置されている。
【0052】
適切な工具前進機構が、前記支持体224をワークピースの表面214に接離させるように設けられている。例えば、図16の実施形態に示されているように、通常のスターホイール234が、支持体224をワークピースの表面214に接離するように前進させるために、スピンドルディバイス246と共働して使用されることができる。
【0053】
図14並びに15に示されているように、前記トラックアッセンブリ223は、トラック部材226の回転軸線が、面取りビット220の回転軸線に横方向で交差するように配置されることが好ましい。これは、切断ポイントでの切断並びにベベルの進路を確実にし、従って、面取りビットの適切な切断深さ並びに均一なベベルを確実にするためである。さらに、トラックアッセンブリ223は、切断工具アッセンブリ216に対して平行となる関係で装着されることが好ましい。
【0054】
本発明が、ここに説明されたトラックアッセンブリに限定されず、他のトラックディバイスが、ワークピースの均一な切断若しくは面取りを確実にするために用いられ得ることに注意すべきであろう。このようなトラックディバイスは、光学、機械、及び電気のセンサと、レーザー走査ディバイスとを使用した通常のトラック手段を有している。
【0055】
図17並びに18は、本発明に従った他の実施形態を示しており、この切断工具アッセンブリ220とトラックアッセンブリ223とは、1983年12月6日に特許された米国特許第4,418,591号と、米国特許第4,665,782号に開示されているもののようなスプリットフレーム式の携帯用の機械247に装着されている。このスプリットフレーム式の携帯用の機械247は、ワークピースに係合したほぼ環状の支持ハウジング部248と、ハウジング部の一端部にこのハウジング部に対して回転するように装着された工具用のキャリアリング部250とを有している。
【0056】
前記切断工具アッセンブリ216は、図17並びに18に示されているもののように、中空のワークピースに取着されるように構成され、かつ携帯用のヘッドと固定の工具本体とを有するスプリットフレーム式の携帯用の機械247上を移動するように装着されることができる。しかし、この切断工具アッセンブリ216は、ワークピースにクランプ留めされ、かつこのワークピースの周りで切断アッセンブリ216を移送するためのシステムを備えるようになっている他の適切なディバイス上を移動するように装着されることができる。
【0057】
図14ないし18に示されている実施形態に従えば、前記面取りビットは、パイプ若しくはチューブの端部を面取りする当業者に知られた様々な形状を有することができる。一例には、図19に示されている平坦なベベル面取りビット、若しくは、図20に示されている「J型タイプ」の面取りビットがある。平坦なベベル面取りビットは、外形262を与えている面取りヘッド260に接続されたシャフト258を有し、また、「J型タイプ」の面取りビットは、外形268を与えている面取りヘッド266に接続されたシャフト264を有している。さらに、他の面取りビットは、組み合わせ(compound)ベベル、若しくは「J型タイプ」の組み合わせベベルを有することができる。
【0058】
図21並びに22に例示された本発明の方法に従えば、少なくとも1つの切断工具アッセンブリ218が設けられており、このアッセンブリは、所定の移送パスに沿って移動するようにワークピースの少なくとも一部分の周りに装着されている。例えば、2つの切断工具アッセンブリ218が、パイプ若しくはチューブのような中空のワークピース214の中心軸線の周りを移送パスTに沿って移動するように回転可能に位置されることができる。
【0059】
各切断工具アッセンブリ218は、工具の長手方向の軸X−Xを中心として回転するように駆動され、かつ回転可能に支持された面取りビット222を有している。この面取りビットは、ワークピースの中心軸線の周りを回転軸線に対して横方向へと所定の移送パスTに沿って移動するように装着されている。回転駆動において、切断工具アッセンブリ218の各々のエンドミル222は、これの長手方向の軸に沿ってワークピース214の壁厚を径方向で貫通する。切断工具アッセンブリ218は、面取りビット222の側部が、移送パスTに沿って1回の通過でワークピースの壁を切断するように、移送パスTに沿って移動される。
【0060】
この説明された方法は、ワークピースの均一な切断並びに面取りを確実にするように、上記のトラックアッセンブリを用いることが好ましい。
【0061】
本発明の好ましい複数の実施形態が上述されたが、様々な変更が、請求項に規定されたような本発明の範囲から逸脱することなく当業者により実施形態に果たされ得ることと、様々な実施形態が、他の実施形態と互換可能に使用され得ることとは理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】ワークピースに支持された切断工具の一実施形態を示した斜視図である。
【図2】図1の切断工具を示した正面図である。
【図3】図1のトラックアッセンブリの一実施形態の断面図を示している。
【図4】図2のI−I線に沿って切断された断面図である。
【図5】図4に従ったキャリッジアッセンブリの調節可能なベアリングアッセンブリの断面図である。
【図6】図5に従った調節可能なベアリングアッセンブリの分解斜視図である。
【図7】図2のII−II線に沿って切断された断面図である。
【図8】図2のIII−III線に沿って切断された断面図である。
【図9】図2の送りメカニズムの断面図である。
【図10】ワークピース上でのトラック部材の他のトラック部材に隣接した異なる位置への移動を示した概略的な斜視図である。
【図11】ワークピース上でのトラック部材の他のトラック部材に隣接した異なる位置への移動を示した概略的な斜視図である。
【図12】ワークピース上でのトラック部材の他のトラック部材に隣接した異なる位置への移動を示した概略的な斜視図である。
【図13】ワークピース上でのトラック部材の他のトラック部材に隣接した異なる位置への移動を示した概略的な斜視図である。
【図14】ワークピースに支持されたトラックアッセンブリに装着されている切断工具の他の実施形態を示している斜視図である。
【図15】図14のトラックアッセンブリに装着された切断工具の上面図である。
【図16】図14のトラックアッセンブリの一実施形態を示している正面図である。
【図17】ワークピースに支持されたスプリットフレーム式の工具キャリアに装着された切断工具の一実施形態を示している斜視図である。
【図18】図17のスプリットフレーム式の工具キャリアに装着された切断工具を示している側面図である。
【図19】切断工具の一実施形態の正面図である。
【図20】切断工具の一実施形態の正面図である。
【図21】本発明の方法に従った切断動作を実施する工程を示している概略図である。
【図22】本発明の方法に従った切断動作を実施する工程を示している概略図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークピース上に装着されるように配設される工具キャリアと、
この工具キャリアにより支持された切断工具アッセンブリと、
この切断工具アッセンブリに接続され、前記ワークピースの外面の外形に従うように配設された少なくとも1つのトラックアッセンブリとを具備し、
前記切断工具アッセンブリは、長軸線を中心として回転されるように配設された切断工具と、この切断工具に回転入力動作を与えるように接続並びに配設された工具駆動システムとを有しており、前記切断工具は、前記ワークピースの壁厚を貫通してワークピースを切断するために、切断工具の回転軸線に沿いかつ回転軸線の横方向に送られるように、前記工具駆動システムに取着されている切断工具並びに装着システム。
【請求項2】
前記工具キャリアは、ワークピースに係合するほぼ環状の支持用のハウジング部材と、このハウジング部材に対して回転するようにハウジング部材の一端部に装着された工具用のキャリアリング部材とを有している請求項1の切断工具並びに装着システム。
【請求項3】
前記工具キャリアは、ワークピースの表面に装着されるように構成された少なくとも1つのトラック部材を有しており、このトラック部材は、トラック部分と、このトラック部分の長手方向に沿って支持されたラック部分とを有し、このラック部分は、移送パスを規定している請求項1の切断工具並びに装着システム。
【請求項4】
前記トラック部材に乗せられ、このトラック部材により案内されるように構成されたキャリッジアッセンブリと、
このキャリッジアッセンブリに、これを駆動するように係合し、キャリッジアッセンブリを前記トラック部材に沿って駆動させるように配設されたキャリッジ駆動メカニズムとをさらに具備する請求項3の切断工具並びに装着システム。
【請求項5】
前記切断工具は、前記ワークピースのエッジに沿ってベベルを与えるように配設された面取りビットである請求項1の切断工具並びに装着システム。
【請求項6】
前記トラックアッセンブリは、このトラックアッセンブリの高さ方向に延びた少なくとも2つのシャフトを有するトラックアッセンブリ用ハウジングと、
互いに対向した第1の端部と第2の端部とを有する支持体と、
この支持体の第1の端部に装着されたトラック部材と、
このトラック部材が、前記トラックアッセンブリハウジングから離れて方向付けられるように、前記支持体を、所定の方向へと前記トラックアッセンブリハウジングに対して付勢する複数のばねとを有しており、
前記支持体には、この支持体の長手方向の軸に沿って延びている長手方向のスロットと、前記支持体の長手方向の軸に沿って延びている少なくとも2つの透孔とが形成されており、前記ハウジングのシャフトの各々は、前記支持体が、前記アッセンブリのハウジング中に摺動可能に装着されるように、支持体の対応した前記孔を貫通して延びている請求項1の切断工具並びに装着システム。
【請求項7】
前記トラックアッセンブリは、近接したワークピースの表面に対する垂直なパスに沿って前記トラックアッセンブリを移動させるように、前記支持体に関連した送りメカニズムをさらに有している請求項6の切断工具並びに装着システム。
【請求項8】
前記トラックアッセンブリは、前記トラックアッセンブリハウジングに接続された保持部材をさらに有しており、この保持部材は、前記支持体に対して垂直に方向付けられ、支持体の前記長手方向のスロットを貫通して延びている請求項6の切断工具並びに装着システム。
【請求項9】
前記トラック部材は、ホイールである請求項6の切断工具並びに装着システム。
【請求項10】
前記トラックアッセンブリは、前記切断工具アッセンブリに対して平行となる関係で装着されている請求項6の切断工具並びに装着システム。
【請求項11】
前記ホイールの回転軸線は、前記切断工具の回転軸線に横方向で交差している請求項9の切断工具並びに装着システム。
【請求項12】
ワークピースに装着されるように配設される工具キャリアと、
この工具キャリアにより支持された切断工具アッセンブリとを具備し、
この切断工具アッセンブリは、長軸を中心として回転されるように配設された切断工具と、この切断工具に回転入力動作を与えるように接続並びに配設された工具駆動システムとを有しており、前記切断工具は、前記ワークピースの壁厚を貫通してこのワークピースを切断するために、切断工具の回転軸線に沿いかつ回転軸線の横方向に送られるように、前記工具駆動システムに取着され、また、前記駆動工具は、これの回転軸線に対して、面取り用の外形を有している切断工具並びに装着システム。
【請求項13】
前記切断工具アッセンブリに接続され、前記ワークピースの外面の外形に従って配設された少なくとも1つのトラックアッセンブリをさらに具備している請求項12の切断工具並びに装着システム。
【請求項14】
前記トラックアッセンブリは、このトラックアッセンブリの高さ方向に延びた少なくとも2つのシャフトを有するトラックアッセンブリ用ハウジングと、
互いに対向した第1の端部と第2の端部とを有する支持体と、
この支持体の第1の端部に装着されたトラック部材と、
このトラック部材が、前記トラックアッセンブリ用ハウジングから離れて方向付けられるように、前記支持体を、所定の方向へと前記トラックアッセンブリ用ハウジングに対して付勢する複数のばねとを有し、
前記支持体には、この支持体の長手方向の軸に沿って延びている長手方向のスロットと、前記支持体の長手方向の軸に沿って延びている少なくとも2つの透孔とが形成されており、ハウジングの前記シャフトの各々は、前記支持体が、前記アッセンブリハウジング中に摺動可能に装着されるように、支持体の対応した前記孔を貫通して延びている切断工具並びに装着システム。
【請求項15】
前記トラック部材は、ホイールである請求項14の切断工具並びに装着システム。
【請求項16】
前記トラックアッセンブリは、前記切断工具アッセンブリに対して平行となる関係で装着されている請求項14の切断工具並びに装着システム。
【請求項17】
前記工具キャリアは、ワークピースに係合するほぼ環状の支持用のハウジング部材と、このハウジング部材に対して回転するようにハウジング部材の一端部に装着された工具用のキャリアリング部材とを有する工具キャリアを備えている請求項12の切断工具並びに装着システム。
【請求項18】
前記工具キャリアは、ワークピースの表面に装着されるように構成された少なくとも1つのトラック部材を有しており、このトラック部材は、トラック部分と、このトラック部分の長手方向に沿って支持されたラック部分とを有し、このラック部分は、移送パスを規定している請求項12の切断工具並びに装着システム。
【請求項19】
面取りの外形を有し、工具の長手方向の軸線を中心として回転されるように駆動される切断工具を回転可能に支持している少なくとも1つの切断工具アッセンブリを具備し、前記切断工具は、ワークピースの中心軸線を中心として、切断工具の回転軸線の横方向へと所定の移送パスに沿って切断面に移動されるように装着される、中空のワークピースを切断するための方法であって、この方法は、
前記切断工具を回転させて、前記ワークピースの壁厚の少なくとも一部分を貫通するように前記切断工具をこれの回転軸線に沿って送ることと、
前記ワークピースを切断するように、前記移送パスに沿って前記切断工具アッセンブリを移動させることと、
前記切断工具アッセンブリが、前記移送パスに沿って移動されるのに従って、前記ワークピース中への前記切断工具の深さを変えることとを有する方法。
【請求項20】
前記切断工具は、第1に、前記ワークピースの壁厚全体を貫通するように駆動され、従って壁厚全体を貫通し、前記切断工具アッセンブリは、前記移送パスに沿って移動される請求項19の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公表番号】特表2008−504137(P2008−504137A)
【公表日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−518294(P2007−518294)
【出願日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/022385
【国際公開番号】WO2006/012268
【国際公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【出願人】(399020784)ティーアールアイ・トゥール・インコーポレーテッド (7)
【Fターム(参考)】