説明

判定装置、及び、判定方法

【課題】装置の状態に応じた条件で、エアフィルタの状態を検出可能な技術を提供する。
【解決手段】被冷却装置を収納する収納部と、前記収納部内の温度を検出する第1温度検出部と、前記収納部外の温度を検出する第2温度検出部と、前記収納部と前記収納部外の空間との間で通気可能な空気フィルタと、前記空気フィルタを通じた通気を促進する送風機と、前記被冷却装置の部品の実装密度を算出する実装密度算出部と、前記被冷却装置の消費電力を検出する消費電力検出部と、前記送風機の回転数を検出する回転数検出部と、前記消費電力が所定の閾値以下であり、かつ、前記回転数が所定の範囲内であって、前記収容部内の温度と前記収容部外の温度との差が前記実装密度及び前記消費電力に依存する所定の閾値を超える場合に、空気フィルタの状態が目詰まりであると判定する判定部と、を備える判定装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気フィルタの状態を判定する判定装置及び判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ブックシェルフ型の筐体にプラグインユニットが実装される装置では、動作によって装置内部で発生する熱を外部に放出するために、ファンが設けられる。また、当該装置の給排気口には、装置内部にほこり等が侵入することを防止するために、エアフィルタ(フィルタ)が設けられる。当該装置のファンが長時間稼動すると、エアフィルタの目詰まりが発生することがある。エアフィルタの目詰まりが発生すると、ファンが稼動していても装置内部の熱を外部に放出しにくくなる。装置内部の熱が外部に放出されないと、装置内部の温度が上昇する。装置内部の温度の上昇は、装置の機能低下や故障の原因となり得る。このため、エアフィルタの目詰まりが精細に検出されて、エアフィルタの目詰まりが除去されることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−357317号公報
【特許文献2】特開昭58−000200号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
エアフィルタの目詰まりを直接検出することは難しい。そこで、例えば、エアフィルタの近傍に風速センサを設置し、エアフィルタ近傍の風速を測定することで、エアフィルタの目詰まりを検出する方法がある。しかし、風速センサでエアフィルタの目詰まりを検出することは、風速センサを設置するためのスペースが要ること、風速センサが誤検出しやすいこと等のデメリットを有する。
【0005】
また、内部温度等を測定することによって、エアフィルタの目詰まりを検出する技術がある。しかし、プラグインユニットが実装される装置では、プラグインユニットの実装状態が変更され得るため、装置内の温度に影響を与えることがある。プラグインユニットの実装状態が、装置内の風の流れやすさに影響を与えることがあるからである。プラグインユニットは、複数の部品を有する。プラグインユニットの実装状態は、プラグインユニットにおける部品の配置、大きさ、密度等を含む。よって、プラグインユニットの実装状態等によって、エアフィルタが目詰まりしている時の内部温度等の条件は異なる。
【0006】
本件開示の装置は、装置の状態に応じた条件で、エアフィルタの状態を検出可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示の異常検出装置は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用する。
【0008】
即ち、第1の態様は、
被冷却装置を収納する収納部と、
前記収納部内の温度を検出する第1温度検出部と、
前記収納部外の温度を検出する第2温度検出部と、
前記収納部と前記収納部外の空間との間で通気可能な空気フィルタと、
前記空気フィルタを通じた通気を促進する送風機と、
前記被冷却装置の部品の実装密度を算出する実装密度算出部と、
前記被冷却装置の消費電力を検出する消費電力検出部と、
前記送風機の回転数を検出する回転数検出部と、
前記消費電力が所定の閾値以下であり、かつ、前記回転数が所定の範囲内であって、前記収容部内の温度と前記収容部外の温度との差が前記実装密度及び前記消費電力に依存する所定の閾値を超える場合に、空気フィルタの状態が目詰まりであると判定する判定部と、
を備える判定装置である。
【発明の効果】
【0009】
開示の一態様によれば、装置の状態に応じた条件で、エアフィルタの状態を検出可能な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、異常検出システムの例を示す図である。
【図2】図2は、異常検出システムの動作フローの例(1)を示す図である。
【図3】図3は、異常検出システムの動作フローの例(2)を示す図である。
【図4】図4は、記憶部に格納されるPIU毎の判定基準の例を示す図である。
【図5】図5は、通信装置における警告の例を示す図である。
【図6】図6は、1つのPIUの消費電力Pと、このPIUの温度と環境温度との温度差Tの関係の例を示す図である。
【図7】図7は、消費電力が急激に変化する場合の、消費電力、温度差、消費電力の時間微分の時間変化の例を示す図である。
【図8】図8は、フィルタを有する複数の通信装置が、ネットワーク一元管理端末に管理される例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。実施形態の構成は例示であり、開示の実施形態の構成に限定されない。
【0012】
〔実施形態〕
本実施形態の異常検出システムは、異常検出装置、PIU(Plug in Unit)、ファンユニット、フィルタユニット、環境温度検出ユニットを備える。PIUは、温度検出部、消費電力検出部を含む。異常検出装置は、環境温度、ファンの回転状態、PIUの実装状態、PIUの温度、PIUの消費電力などの情報に基づいて、フィルタの目詰まりを検出する。
【0013】
ここでは、一例として、異常検出システムは、複数のスロットを有するブックシェルフ型の筺体に、電子回路基板が実装される通信装置に搭載されるとする。このとき、電子回路基板は、プラグインユニット(PIU)として、筺体のスロットに装着される。
【0014】
そして、PIUは、例えば伝送装置の場合、一例として、外部インタフェース用PIU,交換用PIU,装置監視制御用PIUなど複数種類のものが装着(実装)される。
【0015】
外部インタフェース用PIUは、たとえば、対向する伝送装置から受信される信号を受信処理し、装置の内部信号に変換して出力する機能や、内部信号を受信して、対応する伝送装置に送信する信号に変換して出力する機能を有する。
【0016】
交換用PIUは、たとえば、複数の外部インタフェース用PIUからの内部信号を交換処理し、複数の外部インタフェース用PIUに出力する機能を有する。
【0017】
装置監視制御用PIUは、たとえば、上記した各PIUをそれぞれ監視、制御する機能を有する。
【0018】
本実施形態の異常検出システムは、ほこり等の侵入を防ぐフィルタを備える筺体を含むあらゆる装置に搭載され得る。
【0019】
(構成例)
図1は、本実施形態の異常検出システムの例を示す図である。PIUは、ブックシェルフ型の筺体に設けられるスロットに、脱着可能に設置される。
【0020】
異常検出システム1は、異常検出装置100、PIU200、ファンユニット300、フィルタユニット400、環境温度検出ユニット500を備える。ここでは、異常検出システム1は、2つのPIU(PIU(#1)201及びPIU(#2)202)を有するとしているが、2つのPIU200に限定されるものではない。例えば、異常検出システム1に搭載できるPIU200の数は、1以上の任意の数に、適宜設定可能である。また、異常検出システム1は、複数のファンユニット、複数のフィルタユニットを備えてもよい。PIU200は、ファン310によって冷却される、被冷却装置である。
【0021】
異常検出装置100は、温度監視部102、消費電力監視部104、ファン回転数監視部106、実装状態監視部108、記憶部110、制御部120を備える。異常検出装置100は、ブックシェルフ型の筺体に設けられるスロットに、ユニットの1つとして設置されてもよい。また、異常検出装置100は、通信装置の共通制御ユニットの1つの機能として搭載されてもよい。スロットは、PIU200等を収納する収納部である。
【0022】
温度監視部102は、各PIU200の温度検出部210からPIU200の温度、環境温度検出ユニット500の温度検出部510から環境温度を取得する。
【0023】
消費電力監視部104は、各PIU200の消費電力検出部220から、各PIU200における消費電力を取得する。
【0024】
ファン回転数監視部106は、ファンユニット300のファン310の回転数を、回転数検出部320から取得する。
【0025】
実装状態監視部108は、各PIU200の実装状態通知部230から、各PIU200の実装状態の情報を取得する。PIU200の実装状態とは、例えば、PIU200の実装密度(充填率ともいう)である。PIU200の実装密度は、スロットに実装されるPIU200が占有できる空間の体積に対する、PIU200の基板および部品等の体積の和の比として求められる。すなわち、PIU200の実装密度は、PIU200が占有する体積に対する、PIU200を構成する部品の体積の割合である。実装密度は、実装密度監視部108、又は、制御部120によって算出され得る。PIU200の実装状態には、PIU200の装着の有無、PIU200が装着される位置が含まれ得る。また、PIU200の実装状態には、PIU200の周辺スロットのPIU200等の実装状態が含まれ得る。実装状態によって、筺体内の気体(一般的には空気)の流れが変化し得る。例えば、自PIU200に隣接するPIU200の部品の密度が高い場合、自PIU200の周囲には気体が流れやすくなる。また、実装状態監視部108は、フィルタユニット400のフィルタ検出部420に対し、フィルタ410が装着されているか否かを通知させることができる。また、PIU200の実装状態とは、例えば、PIU200の周辺スロットの通風抵抗であってもよい。通風抵抗とは、気体の通りにくさの尺度である。通風抵抗は、スロット全体が充填される場合に最大となり、スロットに何も存在しない場合
に最低となる。PIU200の周辺スロットの通風抵抗が大きい場合、このPIU200には気体が通りやすくなる。逆に、PIU200の周辺スロットの通風抵抗が小さい場合、このPIU200には気体が通りにくくなる。
【0026】
温度監視部102、消費電力監視部104、ファン回転数監視部106、及び、実装状態監視部108は、取得部として動作してもよい。
【0027】
記憶部110は、温度監視部102等が取得した温度情報等を格納する。また、記憶部110は、フィルタの目詰まり等を判定するためのデータをデータベースとして格納している。記憶部110は、PIU200毎に、PIU200の識別符号とPIU200の基板及び部品の体積の和(PIU200の体積)の情報とを対応付けてテーブルとして格納していてもよい。
【0028】
制御部120は、異常検出システム1、及び、異常検出装置100を制御する。制御部120は、温度監視部102、消費電力監視部104、ファン回転数監視部106、実装状態監視部108等に、温度の情報等を取得させる。制御部120は、温度制御部102等が取得した温度情報等や記憶部110に格納されているデータベース等に基づいて、フィルタの目詰まり等を判定する。制御部120は、フィルタの目詰まり等の警告を出力することができる。
【0029】
PIU200は、温度検出部210、消費電力検出部220、及び、実装状態通知部230を有する。PIU200は、プリント配線基板上に電子回路の形成されたLSI(Large Scale Integration)等の電子部品を複数個実装する。
【0030】
温度検出部210は、PIU200の温度を測定する。温度検出部210は、PIU200における発熱する電子部品の近傍に設置される。温度検出部210は、異常検出装置100に、測定した温度を通知する。温度検出部210として、熱電対、白金測温抵抗体、サーミスタ等の温度センサが使用され得る。また、温度検出部210として、PIU200に装着される部品に内蔵される温度センサが使用されてもよい。
【0031】
消費電力検出部220は、PIU200で消費される電力(消費電力)を測定する。消費電力検出部220は、異常検出装置100に、測定した消費電力の情報を通知する。
【0032】
実装状態通知部230は、PIU200における部品の配置、体積等である実装状態の情報を、異常検出装置100に通知する。実装状態通知部230は、例えば、あらかじめ、PIU200の種類に応じて、PIU200における基板およびすべての部品の体積の情報を記憶しており、これらの基板および部品の体積の情報を、異常検出装置100に通知してもよい。
【0033】
また、実装状態通知部230は、例えば、PIU200の種類の識別符号を記憶しており、異常検出装置100に通知してもよい。この場合、異常検出装置100は、記憶部110に、あらかじめ、PIU200の種類毎に、PIU200の識別符号とPIU200の体積の情報とを対応付けてテーブルとして格納する。異常検出装置100は、実装状態通知部230から通知された識別符号によりPIU200の体積を把握することができる。
【0034】
ファンユニット300は、ファン310、及び、回転数検出部310を有する。ファン310は、羽根が回転することにより、筺体内部への給気又は筺体外部への排気を行う。回転数検出部320は、ファン310の単位時間当たりの回転数を検出する。回転数検出部310は、例えば、ファン310が低速回転しているか、又は、高速回転しているかを
検出してもよい。
【0035】
回転数検出部320は、検出したファン310の単位時間当たりの回転数の情報を異常検出装置100に通知する。ファン310の単位時間当たりの回転数とファン310の1回転当たりの送風量とから、ファン310の単位時間当たりの送風量が算出され得る。ファン310の1回転当たりの送風量は、記憶部110にあらかじめ、格納されていてもよい。
【0036】
フィルタユニット400は、フィルタ410、及び、フィルタ検出部420を有する。フィルタユニット400は、フィルタ410によって、ほこり等の侵入を防ぐように給気口付近に配置される。フィルタ410は、目詰まりを容易に除去できるように、または、容易に交換できるように、フィルタユニット400と脱着可能に設置される。
【0037】
フィルタ検出部420は、フィルタ410の実装の有無を検出する。フィルタ検出部410は、例えば、フィルタ410が装着されることにより電気的に接続されるスイッチによって実現され得る。
【0038】
環境温度検出装置500は、温度検出部510を有する。温度検出部510は、PIU200、ファンユニット300、フィルタユニット400を搭載する筐体の外部温度(環境温度)を測定する。温度検出部510は、例えば、給気した直後の気体の温度を測定できる位置に設置される。筺体に給気された直後の気体の温度は、筺体の外部の温度とほぼ等しいと考えられるからである。また、温度検出部510は、筺体の外部に設置されてもよい。温度検出部510として、熱電対、白金測温抵抗体、サーミスタ等の温度センサが使用され得る。
【0039】
(動作例)
図2及び図3は、異常検出システムの動作フローの例を示す図である。図2及び図3の動作フローは、例えば、伝送装置の電源が投入されることにより、開始される(図2の「START」)。ここで、図2の「A」及び「B」は、それぞれ、図3の「A」及び「B」に接続される。
【0040】
異常検出装置100の実装状態監視部108は、筺体の各スロットに実装されるPIU200等の実装状態を検出する(S101)。実装状態は、例えば、スロットに実装されるPIU200等の有無、PIU200における部品の密度を含む。実装状態検出部108は、検出した実装状態から、スロットに実装されるPIU200が占有できる空間の体積に対する、PIU200の基板および部品等の体積の和の比として、PIU200の実装密度を算出できる。
【0041】
通信装置の筺体の未実装のスロットにはフィラーが実装される。未実装のスロットとは、何も実装されていない状態のスロットである。よって、通信装置は、未実装のスロットがない状態で運用されることを原則とする。フィラーは、スロットに実装されるPIU等が占有できる空間をすべて埋めるような形状をしている。よって、フィラーの実装密度(充填率)は、ほぼ1である。フィラーが実装されたスロットは、気体が流れない。フィラーのこのような形状により、フィラー周辺の他のPIU等に気体が流れやすくなる。
【0042】
実装状態監視部108は、スロットにフィラーが実装されていることを、スロットの電気的接続状態等により、認識することができる。
【0043】
ファン回転数監視部106は、ファンユニット300の回転数検出部320に対し、ファン310の単位時間当たりの回転数の情報を要求する。回転数検出部320は、ファン
310の単位時間当たりの回転数を測定する。回転数検出部320は、測定した単位時間当たりの回転数の情報を、ファン回転数監視部106に送信する(S102)。回転数検出部320は、例えば、ファン310の回転が低速か高速かを、ファン回転数監視部106に通知してもよい。また、回転数検出部320が常にファン310の単位時間当たりの回転数をファン回転数監視部106に送信する構成としても良い。
【0044】
温度監視部102は、環境温度検出ユニット500の温度検出部510に対し、環境温度の情報を要求する。温度検出部510は、環境温度を測定し、温度監視部102に対し測定した温度の情報を送信する(S103)。なお、温度検出部510が常に環境温度の情報を温度監視部102に送信する構成としても良い。
【0045】
また、温度監視部102は、各PIU200の温度検出部210に対し、各PIU200の温度の情報を要求する。各PIU200の温度検出部210は、PIU200の温度を測定し、温度監視部102に測定した温度の情報を送信する(S104)。なお、温度検出部210が常に温度の情報を温度監視部102に送信する構成としても良い。
【0046】
消費電力監視部104は、各PIU200の消費電力検出部220に対し、各PIU200の消費電力の情報を要求する。各PIU200の消費電力検出部220は、PIU200の消費電力を測定し、消費電力監視部104に測定した消費電力の情報を送信する(S105)。なお、消費電力検出部220が常に消費電力の情報を消費電力監視部104に送信する構成としても良い。
【0047】
制御部120は、筺体のスロットのうち、未実装のスロットがあるか否か確認する(S106)。未実装のスロットとは、何も実装されていない状態のスロットである。スロットの実装状態は、実装状態監視部108によって認識されている。未実装のスロットがある場合(S106;YES)、制御部120は、未実装スロットが存在する旨の警告を出力する(S107)。一方、未実装スロットがない場合(S106;NO)、処理がステップS108に進む。
【0048】
制御部120は、ファン310のファン回転数が異常であるか否かを確認する(S108)。ファンの回転数が異常であるとは、例えば、ファンの回転数が所定の閾値を超えている場合や、別の閾値以下の場合である。ファンの回転数は、ファン回転数監視部106によって認識されている。ファン310の回転数が異常である場合(S108;YES)、制御部120は、ファン310の回転数が異常である旨の警告を出力する(S109)。このことは、筐体内部の温度上昇要因が、フィルタの目詰まり以外の要因であることを判定していることに相当し、フィルタの目詰まりの通知精度を向上させていることになる。即ち、このことは、筐体内部の温度上昇要因が、フィルタ310の回転数の異常であって、フィルタの目詰まりではないと判定していることに相当する。一方、ファン回転数が正常である場合(S108;NO)、処理がステップS110に進む。
【0049】
制御部120は、PIU200の識別符号、ファン回転数、実装状態に基づいて、PIU200毎に、記憶部110に格納されているデータベースを検索する(S110)。実装状態は、例えば、PIU200の周辺スロットに実装されるフィラーやPIU200の実装密度、自PIU200の実装密度である。当該データベースは、フィルタの目詰まり等を判定する判定基準である。判定基準は、PIU200毎に、ファンの回転数、当該PIU200の周辺のスロットの実装状態等に依存した基準となる。記憶部110には、あらかじめ、PIU200毎に、ファンの複数種類の回転数、当該PIU200の周辺の複数種類の実装状態で、シミュレートして求められた判定基準(データベース)が格納されている。従って、制御部120は、例えば、PIU200の判定基準として、当該PIU200の識別符号、ファン回転数、および、周辺スロットに実装されるフィラー及びPI
U200の実装密度を指定することにより、記憶部110から判定基準を抽出する。なお、制御部120は、例えば、PIU200の判定基準として、PIU200の識別符号、および、ファン回転数等を指定することにより、記憶部110から判定基準を抽出してもよい。
【0050】
また、記憶部110には、PIU200毎に定められる最大消費電力が格納されている。PIU200毎に定められる最大消費電力は、判定基準に含まれる。判定基準によって、通信装置が正常であるか、フィルタが目詰まりしているか、および、消費電力が異常であるかが判定され得る。
【0051】
図4は、記憶部にあらかじめ格納されるPIU毎の判定基準の例を示す図である。図4のグラフの横軸はPIU200における消費電力であり、縦軸はPIU200における温度と環境温度との差分(温度差)である。記憶部110には、あらかじめ、PIU200毎に、ファンの複数種類の回転数、当該PIU200の周辺の複数種類の実装状態で、シミュレートして求められた判定基準が格納されている。判定基準として、例えば、PIU200の最大消費電力の情報と、正常と判定される範囲と目詰まりと判定される範囲との境界を示す関数の情報とが、記憶部110に格納される。
【0052】
PIU200が正常に動作している場合、PIU200における消費電力は、PIU200の所定の最大消費電力以下になると考えられる。よって、PIU200における消費電力が、所定の最大消費電力を超える場合、PIU200の温度等にかかわらず、消費電力が異常であると解される。PIU200の所定の最大消費電力は、PIU200毎にあらかじめ定められている。
【0053】
PIU200の消費電力のほとんどは、PIU200における電子部品等によって熱になる。よって、筺体内の熱が適切に外部に排出される場合、PIU200の温度と環境温度との温度差Tは、PIU200における消費電力Pに比例する。PIU200における消費電力が所定の最大消費電力以下である場合、PIU200における消費電力Pと、PIU200の温度と環境温度との温度差Tとの関係は、次のように比例関係になる。
【0054】
【数1】

【0055】
ここで、係数aは、単位消費電力当たり温度差が上昇する温度である。係数aは、シミュレーションによりあらかじめ求められる定数である。係数aは、PIU200、ファンの回転数、周辺のスロットの実装状態によって、変化する。例えば、ファンの回転数が小さくなると、係数aは大きくなる。ファンの回転数が小さい場合、筺体内の熱を逃がしにくくなるからである。例えば、判定基準の設定において、ファンの回転数が所定値以上の場合と、所定値未満の場合とで、異なる係数aが設定されるようにできる。
【0056】
また、例えば、PIU200の周辺スロットにフィラーが実装される場合、係数aは小さくなる。フィラーはスロットに実装されるPIU等が占有できる空間をすべて埋めるような形状をしているため、フィラーが実装されるスロットには気体が流れない(流れ難い)。そのため、当該PIU200に気体が流れやすくなり、筺体内の熱を逃がしやすくなるので、係数aは小さくなる。また、PIU200の周辺スロットに多くの部品を有している他のPIU200が実装されている場合、同様に、当該他のPIU200が実装されるスロットに気体が流れにくくなり、係数aは小さくなる。例えば、判定基準の設定において、周辺スロットに実装されるPIU200が所定の体積以上の部品を有している場合と、周辺スロットに実装されるPIU200が所定の体積未満の部品を有している場合と
で、異なる係数aが設定されるようにできる。即ち、判定基準の設定において、実装密度が所定値以上の場合と、実装密度が所定値未満の場合とで、異なる係数aが設定されるようにできる。また、周辺スロットに実装されるPIU200等の密度を、所定の範囲毎に区切り、範囲毎に異なる係数aが設定されるようにしてもよい。
【0057】
さらに、PIU200自身が多くの部品を有し、PIU200の実装スペースに対して構成部品が大きい体積を占める場合、PIU200自身が多くの部品を有していない場合に比べて、判定基準における係数aは大きくなる。PIU200自身が多くの部品を有している場合は、PIU200自身が多くの部品を有していない場合に比べて、PIU200の内部に気体が流れにくくなるからである。
【0058】
筺体内の熱が適切に外部に排出されない場合は、PIU200における消費電力Pに変化がなくても、PIU200の温度と環境温度との温度差Tは上昇する。この場合、フィルタが目詰まりしていると判断することができる。図4の例では、温度差Tが式(1)で示される温度差に所定の温度bを加算したものより高い場合が、フィルタの目詰まりであると判断される。所定の温度bは、シミュレーション等によってあらかじめ求められる。また、所定の温度bは、どの程度の目詰まりをフィルタの目詰まりと判定するかによって、決定されてもよい。即ち、PIU200の温度と環境温度との温度差Tが、次式を満たす場合が、フィルタの目詰まりと判断される。
【0059】
【数2】

【0060】
また、PIU200の温度と環境温度との温度差Tと、PIU200の消費電力Pとの関係が、消費電力異常とも、フィルタの目詰まりとも、判断されない範囲にある場合、通信装置は、正常であると判断される。この例では、係数a及び係数bにより、目詰まりと判定される範囲と正常と判定する範囲との境界を示すことができる。
【0061】
判定基準は、PIU200毎に、さまざまなファンの回転数、さまざまな周辺スロットの実装状態等によって、あらかじめ生成され、記憶部110に格納される。即ち、判定基準は、PIU200毎に、ファンの回転数、周辺スロットの実装状態等を変化させて、あらかじめ生成され、記憶部110に格納される。例えば、ファンの回転数が2段階、周辺スロットの実装状態が10段階、設定されるとすると、PIU200毎に、20(=2×10)通りの判定基準があらかじめ生成され、記憶部110に格納される。
【0062】
ここで、スロットの周辺スロットとは、例えば、自スロットを除く通信装置内のすべてのスロットである。また、スロットの周辺スロットは、自スロットに最も隣接するスロットであってもよい。
【0063】
図3に戻って、制御部120は、各PIU200の消費電力を確認する(S111)。PIU200の消費電力が、PIU200の所定の最大消費電力よりも大きい場合(S111;YES)、制御部120は、PIU200の消費電力が異常である旨の警告を出力する(S112)。所定の最大消費電力は、ステップS110で選択された判定基準に含まれる。制御部120は、PIU200毎に消費電力が異常であるか否かを判定し、少なくとも1つのPIU200で消費電力が異常である場合、警告を出力する。このことは、筐体内部の温度上昇要因が、フィルタの目詰まり以外の要因であることを判定していることに相当し、フィルタの目詰まりの通知精度を向上させていることになる。即ち、このことは、筐体内部の温度上昇要因が、消費電力の異常であって、フィルタの目詰まりではないと判定していることに相当する。一方、すべてのPIU200の消費電力が、各PIU
200の所定の最大消費電力以下である場合(S111;NO)、処理がステップS113に進む。
【0064】
制御部120は、フィルタが目詰まり状態であるか否かを各PIU200のステップS110で選択された判定基準を使用して判定する(S113)。制御部120は、PIU200毎に選択した判定基準に、温度差と消費電力とを当てはめ、目詰まり状態であるか否かを判定する。例えば、制御部120は、温度差Tと消費電力Pとが、式(2)の不等式を満たすか否かにより、目詰まり状態であるか否かを判定する。
【0065】
少なくとも1つのPIU200の判定において、温度差と消費電力との関係が、図4に示すような、目詰まりと判定される所定の範囲にある場合(S113;YES)、制御部120は、フィルタが目詰まりである旨の警告を出力する(S114)。一方、すべてのPIU200の判定において、フィルタの目詰まりと判定されない場合、通信装置は正常であると判断され、処理がステップS101に戻る。
【0066】
ステップS101からステップS105までの処理は、順不同であり、互いに入れ替わってもよい。また、ステップS101からステップS105までの処理は、必ずしも時系列的に実行されなくても、並列的に実行されてもよい。
【0067】
また、ステップS106の処理は、ステップS101の実装状態検出の処理の後であればよく、例えば、ステップS102の処理の前にされてもよい。同様に、ステップS108の処理は、ステップS102のファン回転状態検出の処理の後であればよく、例えば、ステップS103の処理の前にされてもよい。
【0068】
ステップS111の処理は、各PIU200の所定の最大消費電力が分かれば実行できる。よって、制御部120が、記憶部110から、各PIU200の所定の最大消費電力を取得することにより、ステップS111の処理が、ステップS110の処理より先に実行されてもよい。
【0069】
図5は、通信装置における警告の例を示す図である。異常検出装置100の制御部120が出力する各警告は、例えば、通信装置の外部に向けて設置されるLEDランプ等によって報知されてもよい。例えば、通信装置は、LEDランプに複数の色を使用すること、複数のLEDランプを使用することにより、様々な警告を報知することができる。
【0070】
通信装置は、スピーカを有して、あらかじめ設定された音声等により、警告を報知してもよい。また、制御部120が出力する各警告は、通信回線により、異常検出装置100から外部の装置に通知されてもよい。
【0071】
(実施形態の作用効果)
本実施形態の異常検出システム1によると、異常検出装置100が、PIU200の温度、PIU200の消費電力、PIU200の実装状態、ファン310の回転数、フィルタ410の有無、環境温度の情報を取得する。異常検出装置100は、取得した情報に基づいて、フィルタの目詰まり等を検出する。異常検出装置100は、フィルタの目詰まり等の異常を検出した場合、警告を出力する。異常検出装置100は、PIU200の実装状態、ファンの回転数等に依存した判定基準で、フィルタの目詰まり等を判定する。さらに、異常検出装置100は、PIU200の周辺スロットに実装されたPIU200等の実装状態に依存した判定基準で、フィルタの目詰まり等を判定する。
【0072】
本実施形態によれば、フィルタの目詰まり以外の原因による異常が発生していないことを判断することによって、フィルタの目詰まりを検出できる。異常検出システム1は、P
IU200の実装状態が変化した場合であっても、より的確にフィルタの目詰まりを検出できる。異常検出システム1は、PIU200の周辺スロットの実装状態を考慮して、フィルタの目詰まりを検出することができる。また、異常検出システム1は、風速センサを使用せずに、フィルタの目詰まりを検出することができる。
【0073】
(変形例1)
ここでは、PIU200の消費電力が急激に変化することを考慮にいれた異常検出システム1について説明する。ここでは、主として上記の例と相違する点について説明し、共通する点については、説明を省略する。
【0074】
図6は、1つのPIUの消費電力Pと、このPIUの温度と環境温度との温度差Tの関係の例を示す図である。図6の例では、図4の判定基準の例と同様に、消費電力異常と判定される領域、および、フィルタの目詰まりと判定される領域が、描写されている。
【0075】
通信装置のPIU200の消費電力が、P1であり、このPIU200の温度と環境温度との温度差が、T1であるとする(図6では、点Xに相当する)。この状態では、このPIUでは、通信装置は正常と判断される。ここで、例えば、消費電力P1が消費電力P2(P2<P1)に急激に減少したとする。一般に、消費電力が短時間に変化した場合、温度の変化の速さは、消費電力の変化の速さより遅い。よって、消費電力PがP2になって、最終的に温度差TがT2になるとすると、消費電力P及び温度差Tは、図6の点Xから矢印で示されるような経路を通って点Yに達する。このとき、図6のように、消費電力がP2であって、温度差がT3となる場合がある(図6の点Z)。図6から明らかなように、消費電力がP2であり、かつ、温度差がT3である場合は、フィルタの目詰まりであると判断される。しかし、この場合、実際には消費電力Pが急激に減少しただけであって、フィルタが目詰まりしたものではない。つまり、フィルタが目詰まりしていないにもかかわらず、フィルタが目詰まりしていると誤って判断される可能性を含んでいる。
【0076】
図7は、消費電力が急激に変化する場合の、消費電力、温度差、消費電力の時間微分の時間変化の例を示す図である。図7の例は、図6における点Xから点Yへの変化の前後の時間変化を示す。図7において、図6における点Xは時刻t1に相当し、点Yは時刻t4に相当し、点Zは時刻t3に相当する。
【0077】
図6における点Xから点Yへの変化を、図7を使用して説明する。消費電力Pは、時刻t1から時刻t2にかけて、消費電力P1が消費電力P2に急激に変化する。一方、温度差Tは、時刻t1から時刻t2にかけて、温度差T1からわずかしか変化しない。温度差Tは、時刻t2からしばらく経過した後に、温度差T2になる。ここで時刻t3(>t2)では、消費電力PはP2になっているにもかかわらず、温度差はT3であるため、図6に示されるように、点Z(消費電力P2、温度差T3)は、フィルタの目詰まりと判定される範囲に入っている。
【0078】
そこで、図3のステップS113の判定において、消費電力Pの時間微分(dP/dt)が、負の所定値c以下の場合(消費電力が急激に減少した場合)に、制御部120は、ステップS113の判定を行わないようにする。消費電力が急激に減少した直後は正確な判定が困難だからである。さらに、消費電力Pの時間微分(dP/dt)が、負の所定値d以上になった時(時刻t2)から、消費電力Pの時間微分(dP/dt)が負の所定値d以上のまま所定時間(Δt)経過した後、制御部120はステップS113の判定を行う。消費電力Pが安定して、所定時間待機することによって、温度差Tが安定するからである。負の所定値dは、負の所定値c以上であればよい。負の所定値dは、負の所定値cと同一であってもよい。このようにすることにより、消費電力が急激に減少した場合に、制御部120が、誤ってフィルタの目詰まりと判定することを防ぐことができる。
【0079】
逆に、消費電力Pが急激に増加した場合(消費電力の時間微分が正の場合)は、温度の変化が遅くても、消費電力Pと温度差Tとの関係がフィルタの目詰まりと判定される範囲に入ることはない。
【0080】
(変形例2)
上記の例では、通信装置に、異常検出装置100が実装されるとしたが、ここでは、異常検出装置100が、通信装置の外にある場合の例を説明する。ここでは、主として上記の例と相違する点について説明し、共通する点については、説明を省略する。
【0081】
図8は、フィルタを有する複数の通信装置が、ネットワーク一元管理端末に管理される例を示す図である。複数の通信装置2が、互いに通信回線により接続される。ネットワーク一元管理端末3は、これらの複数の通信装置2を一元管理する。ネットワーク一元管理端末3には、異常検出装置100が、搭載される。各通信装置2には、上記の例の通信装置の異常検出装置100以外のユニット等が搭載される。
【0082】
ネットワーク一元管理端末3に搭載された異常検出装置100は、複数の通信装置2についてのデータベース(判定基準)を有する。当該異常検出装置100は、それぞれの通信装置2から温度等の情報を取得し、それぞれの通信装置2のフィルタの目詰まりを判定し、通信装置2毎に、警告を出力することができる。
【0083】
異常検出装置100をネットワーク一元管理端末3に搭載することで、複数の通信装置2を一括管理することができる。また、個々の通信装置2に、異常検出装置100を搭載しなくてもよく、構成が簡素化される。
【符号の説明】
【0084】
異常検出システム 1
通信装置 2
ネットワーク一元管理装置 3
異常検出装置 100
温度監視部 102
消費電力監視部 104
ファン回転数監視部 106
実装状態監視部 108
記憶部 110
制御部 120
PIU 200
温度検出部 210
消費電力検出部 220
実装状態通知部 230
ファンユニット 300
ファン 310
回転数検出部 320
フィルタユニット 400
フィルタ 410
フィルタ検出部 420
環境温度検出ユニット 500
温度検出部 510

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被冷却装置を収納する収納部と、
前記収納部内の温度を検出する第1温度検出部と、
前記収納部外の温度を検出する第2温度検出部と、
前記収納部と前記収納部外の空間との間で通気可能な空気フィルタと、
前記空気フィルタを通じた通気を促進する送風機と、
前記被冷却装置の部品の実装密度を算出する実装密度算出部と、
前記被冷却装置の消費電力を検出する消費電力検出部と、
前記送風機の回転数を検出する回転数検出部と、
前記消費電力が所定の閾値以下であり、かつ、前記回転数が所定の範囲内であって、前記収容部内の温度と前記収容部外の温度との差が前記実装密度及び前記消費電力に依存する所定の閾値を超える場合に、空気フィルタの状態が目詰まりであると判定する判定部と、
を備える判定装置。
【請求項2】
前記判定部は、前記被冷却装置の消費電力の時間微分が第1の負の所定値以下になった場合、前記空気フィルタの状態の判定を中止し、その後、前記被冷却装置の消費電力の時間微分が前記第1の負の所定値以上である第2の負の所定値以上になった時から前記被冷却装置の消費電力の時間微分が第2の負の所定値以上のまま所定時間経過した時に、前記空気フィルタの状態の判定を再開する請求項1に記載の判定装置。
【請求項3】
収容部が被冷却装置を収納し、
前記収納部内の温度を検出し、
前記収納部外の温度を検出し、
送風機が前記収納部と前記収納部外の空間との間で通気可能な空気フィルタを通じた通気を促進し、
被冷却装置の部品の実装密度を算出し、
前記被冷却装置の消費電力を検出し、
前記送風機の回転数を検出し、
前記消費電力が所定の閾値以下であり、かつ、前記回転数が所定の範囲内であって、前記収容部内の温度と前記収容部外の温度との差が前記実装密度及び前記消費電力に依存する所定の閾値を超える場合に、空気フィルタの状態が目詰まりであると判定する、判定方法。
【請求項4】
前記被冷却装置の消費電力の時間微分が第1の負の所定値以下になった場合、前記空気フィルタの状態の判定を中止し、その後、前記被冷却装置の消費電力の時間微分が第2の負の所定値以上になった時から前記被冷却装置の消費電力の時間微分が第2の負の所定値以上のまま所定時間経過した時に、前記空気フィルタの状態の判定を再開する請求項3に記載の判定方法。
【請求項5】
被冷却装置を収納する収納部と、前記収納部内の温度を検出する第1温度検出部と、前記収納部外の温度を検出する第2温度検出部と、前記収納部と前記収納部外の空間との間で通気可能な空気フィルタと、前記空気フィルタを通じた通気を促進する送風機と、被冷却装置の部品の実装密度を算出する実装密度算出部と、前記被冷却装置の消費電力を検出する消費電力検出部と、前記送風機の回転数を検出する回転数検出部とを備える装置から、前記実装密度と被冷却装置の消費電力と前記送風機の回転数と前記収納部内の温度と前記収容部外の温度とを取得する取得部と、
前記消費電力が所定の閾値以下であり、かつ、前記回転数が所定の範囲内であって、前記収容部内の温度と前記収容部外の温度との差が前記実装密度及び前記消費電力に依存す
る所定の閾値を超える場合に、空気フィルタの状態が目詰まりであると判定する判定部と、
を備える判定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−249522(P2011−249522A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−120555(P2010−120555)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】