説明

利用制限装置、記録再生装置、利用制限プログラム、プログラム記録媒体、コンテンツ配信サーバ、コンテンツ配信システム、利用制限方法

【課題】従来よりも低コストであり、ユーザの利便性が高いコンテンツレンタルサービスを実現する利用制限装置を提供する。
【解決手段】利用制限装置30は、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、情報記録媒体(光ディスク100等)に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、記録再生装置1による情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限する数量制限部32を備える。それゆえ、利用制限装置30は、従来よりも低コストであり、ユーザの利便性が高いコンテンツレンタルサービスを実現することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従来よりも低コストであり、ユーザの利便性が高いコンテンツレンタルサービスを実現する利用制限装置、記録再生装置、利用制限プログラム、プログラム記録媒体、コンテンツ配信サーバ、コンテンツ配信システム、及び利用制限方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、実物のCD、DVD等のコンテンツを宅配によりレンタルする、宅配コンテンツレンタルサービスが普及しつつある。このレンタルサービスは、料金を月額制とし、一回の宅配でレンタル可能なコンテンツの本数を制限するといったスキームである。このサービスでは、レンタル中のコンテンツを返却しないと次のコンテンツをレンタルできないシステムとなっているため、利用者は、レンタルと返却とを繰り返し、できるだけ多くのコンテンツをレンタルしようとする。また、利用者は、可能な限りレンタルと返却とを繰り返さないと月額の料金がもったいないと感じるため、コンテンツを返却するまでの期間は一般的に短く、コンテンツがレンタルされる回転率は総じて高い。そのため、返却期限は設定されておらず、延滞料金の徴収もおこなわれていない(する必要がない)のが一般的である。
【0003】
一方、通信技術の進展に伴い、ネットワークを利用したコンテンツのレンタルサービスも行われている。このようなレンタルサービスの一例が、たとえば特許文献1、2に開示されている。
【0004】
特許文献1、2に記載のコンテンツのレンタルサービスでは、コンテンツ配信サーバより配信されるコンテンツの視聴可能回数、視聴可能期間といった利用上の制限が課されており、そのような制限は、通信ネットワークを介して、コンテンツ配信サーバと記録再生機器との間でライセンス情報のやり取りを行うことにより実現している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−277722号公報(2005年10月6日公開)
【特許文献2】特開2006− 79734号公報(2006年3月23日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記レンタルサービスには次のような問題がある。
【0007】
すなわち、上記宅配コンテンツレンタルサービスでは、DVD等は宅配で届けられるため、その宅配のための料金が必要となる。一般的に宅配料金は無料で設定されることが多いものの、利用料金には宅配料金が含まれるため、結果として宅配料金が利用料金を上げる要因となっている。
【0008】
また、特許文献1、2に記載のコンテンツのレンタルサービスでは、ユーザが無体物であるコンテンツをダウンロードして、自身の記録再生装置において視聴するものである。したがって、何らかの視聴制限がなければ、ユーザは無制限にコンテンツを視聴することができ、コンテンツのレンタルサービスがビジネスとして立ち行かなくなる。そこで、サービス提供者は、視聴制限として、コンテンツ配信サーバより配信されるコンテンツの視聴可能回数、視聴可能期間などを設け、その視聴制限を、コンテンツ配信サーバと、コンテンツ配信サーバに接続された記録再生装置とを協働・連動させることにより実現している。
そのため、ユーザに対して視聴制限を課す(ことが可能な)コンテンツのレンタルサービスでは、コンテンツ配信サーバと接続された再生装置でしか、ユーザに対して視聴制限を課すことができず、それゆえ、その再生装置でしかコンテンツの再生が許可されない。また、コンテンツ配信サーバが、再生装置におけるコンテンツの視聴を常に監視する必要があり、コンテンツ配信サーバの運用コストを増大させるという問題があった。
【0009】
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、従来よりも低コストであり、ユーザの利便性が高いコンテンツレンタルサービスを実現する利用制限装置、記録再生装置、利用制限プログラム、プログラム記録媒体、コンテンツ配信サーバ、コンテンツ配信システム、利用制限方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る利用制限装置は、上記の課題を解決するために、
通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバからコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに利用上の制限を課す利用制限装置であって、
上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
記録再生装置による上記情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限する制限手段を備えることを特徴としている。
【0011】
本発明に係る利用制限方法は、上記の課題を解決するために、
通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバからコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに利用上の制限を課す利用制限方法であって、
上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
記録再生装置による上記コンテンツの情報記録媒体への記録を制限する制限ステップを含むことを特徴としている。
【0012】
上記構成によれば、コンテンツの上記レンタルサービスでは、通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバから配信されるコンテンツが情報記録媒体に記録される。そして、上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、制限手段(制限ステップ)によって、情報記録媒体への上記コンテンツの記録が制限される。言い換えれば、制限手段(制限ステップ)が、レンタル可能なコンテンツの数量を上記利用可能な範囲内に制限し、その範囲を超えたコンテンツのレンタルを不可能とする。
したがって、本発明に係る利用制限装置を、上述した宅配コンテンツレンタルサービスのように、一定期間毎に料金を徴収するレンタルサービスに利用することにより、レンタルされるコンテンツの回転率が高いレンタルサービスを実現できる。また、従来の宅配コンテンツレンタルサービスに比べて、宅配料金を必要としない安価なレンタルサービスを実現することができる。
【0013】
この場合、一定期間毎に料金を徴収するため、視聴可能回数、視聴可能期間といった視聴制限は不要となり、コンテンツ配信サーバは、ユーザによるコンテンツの視聴を監視する負担を大幅に軽減することができる。その結果、従来の通信ネットワークを介したコンテンツのレンタルサービスと比べて、サービスコストの低減を図ることも可能となる。
【0014】
また、視聴制限が不要となることで、コンテンツを再生する記録再生装置がコンテンツ配信サーバと接続されている必要がなくなり、コンテンツ配信サーバと接続されていない記録再生装置においても、コンテンツを再生することが可能になる。
【0015】
なお、上記情報記録媒体は、利用制限装置に内蔵されていても、外付けされていてもよく、その種類も限定されない。
【0016】
さらに、本発明に係る利用制限装置では、
上記情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
上記制限手段は、上記記録再生装置に対して、上記情報記録媒体へのコンテンツの記録を禁止することにより、上記情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限する構成であってよい。
【0017】
上記構成によれば、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、制限手段は、コンテンツの情報記録媒体への記録を禁止することで、情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限し、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲内に制限することができる。すなわち、利用制限装置がコンテンツ提供サーバに属する場合には、例えばダウンロードの禁止をすればよい。一方、利用制限装置が記録再生装置に属する場合には、記録動作を禁止すればよい。したがって、非常に簡単な構成で、コンテンツ数を制限できる。
【0018】
さらに、本発明に係る利用制限装置では、
上記情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
上記制限手段は、新たなコンテンツへの接続を禁止することで、そのコンテンツの上記情報記録媒体への記録を制限する構成であってよい。
【0019】
上記構成によれば、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、制限手段は、新たなコンテンツへの接続を禁止することで、情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限し、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲内に制限することができる。すなわち、例えば利用制限装置がコンテンツ提供サーバに含まれる場合には、新たなコンテンツのダウンロードが要求された場合にアクセスの禁止をすればよい。一方、利用制限装置が記録再生装置に含まれる場合には、コンテンツを提供するサイトのアドレスを記憶しておけば、ユーザが前記サイトへのアクセスを要求した際に、禁止すればよい。このように、上記構成とすることで、非常に簡単な構成によりコンテンツ数を制限することができる。
【0020】
さらに、本発明に係る利用制限装置では、
上記情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
上記ユーザに対して、レンタルされたコンテンツの少なくとも一部の返却を促す返却促進手段を備える構成であってよい。
【0021】
上記構成によれば、返却促進手段は、ユーザに対して、レンタルされたコンテンツの少なくとも一部の返却を促すため、レンタルされたコンテンツの数量がレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達していることをユーザに知らせることができる。
【0022】
したがって、ユーザは、自身のレンタル状況が上記利用可能な範囲の上限に達しているかどうかを知ることができ、一定期間毎に徴収される料金を有効に利用し、より多くのコンテンツをレンタルすることが可能になる。
【0023】
さらに、本発明に係る利用制限装置では、
上記返却促進手段は、レンタルされたコンテンツのレンタル期間が一定の利用期間を越えたときに、上記ユーザに対して、その一定の利用期間を越えたコンテンツの返却を促す構成であってよい。
【0024】
上記構成によれば、返却促進手段は、ユーザに対して、レンタル期間が一定の利用期間を越えて長期間レンタルされているコンテンツの返却を促し、レンタルされるコンテンツの回転率を高めることができる。
【0025】
また、ユーザは、一定の利用期間を越えて、長期間、同じコンテンツをレンタルしていることを知ることができるため、一定期間毎に徴収される料金を有効に利用し、より多くのコンテンツをレンタルすることが可能になる。
さらに、本発明に係る利用制限装置では、
上記情報記録媒体を個別に識別するための媒体識別情報が当該情報記録媒体に記録されており、
自装置に接続された他の情報記録媒体に、ユーザが使用している上記情報記録媒体の上記媒体識別情報が、そのユーザと関連付けて記録されているときに、
上記レンタルサービスの利用時に、上記情報記録媒体に記録されている媒体識別情報と上記他の情報記録媒体に記録されている媒体識別情報とを照合して、一致している場合にのみ上記レンタルサービスの利用を許可する識別情報照合手段を備える構成であってよい。
【0026】
上記構成によれば、識別情報照合手段は、上記レンタルサービスの利用時に、上記情報記録媒体に記録されている媒体識別情報と上記他の情報記録媒体に記録されている媒体識別情報とを照合して、一致している場合にのみ、上記レンタルサービスの利用を許可する。つまり、所定のユーザにのみコンテンツが配信され、各ユーザにレンタルされているコンテンツの記録先が常に確認されることから、コンテンツの著作権が適切に管理されるという効果を有する。
【0027】
また、各ユーザが使用している情報記録媒体を個別に把握できるため、ユーザが複数の情報記録媒体を使用し、それぞれにコンテンツを記録したとしても、レンタルサービスの利用上の制限以上のコンテンツを得る行為を防ぐことが可能である。
【0028】
さらに、本発明に係る利用制限装置では、
上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲とは、そのレンタルサービスのサービス提供者と上記ユーザとの間の契約により規定される、そのユーザが同時にレンタルすることが可能なコンテンツの最大数であることが好ましい。
【0029】
さらに、本発明に係る利用制限装置では、
上記最大数は、1〜10であってよい。
【0030】
上記構成により、一定期間の間にコンテンツがレンタルされる回転率を高めることができ、レンタルサービスのサービス提供者のビジネスが成立しやすくなる。
【0031】
さらに、本発明に係る記録再生装置は、
コンテンツ配信サーバより配信されるコンテンツを再生可能な記録再生装置であって、上記何れかの利用制限装置を備える構成であってよい。
【0032】
上記構成により、本発明に係る記録再生装置は、上述した様々な効果を奏する記録再生装置を実現することができる。
【0033】
また、ユーザに対してレンタルサービスの利用上の制限を課すうえで記録再生装置との連動した動作が不要となることで、コンテンツ配信サーバは、ユーザ(または、レンタル状況)を監視する負担をさらに軽減することができる。その結果、さらに、サービスコストの低減を図ることも可能となる。
【0034】
さらに、本発明に係る記録再生装置では、
上記情報記録媒体は、自装置に対して着脱可能であり、かつ、情報の書き換えが可能な記録領域を有し、
上記情報の書き換えが可能な記録領域に、上記コンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツを記録する構成であってよい。
【0035】
上記構成によれば、自装置に対して着脱可能な情報記録媒体にコンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツが記録される。これにより、その情報記録媒体を自装置より取り外し、持ち運び、他の記録再生装置に装着することで、当該他の記録再生装置においても記録されたコンテンツを視聴することができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【0036】
また、本発明では、コンテンツを再生する記録再生装置がコンテンツ配信サーバと接続されている必要がないため、ネットワーク接続されていない当該他の記録再生装置においても、コンテンツを再生することが可能である。
【0037】
さらに、本発明に係る記録再生装置では、
上記情報記録媒体に記録されたコンテンツを消去するコンテンツ消去手段を備え、
上記コンテンツ消去手段は、上記コンテンツを消去したときに、上記コンテンツ配信サーバに対して、上記コンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する構成であってよい。
【0038】
上記構成によれば、コンテンツ消去手段が情報記録媒体からコンテンツを消去するため、レンタルされたコンテンツの数量がレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときであっても、その数量を軽減することができる。
【0039】
そして、コンテンツ消去手段は、上記コンテンツを消去したときに、コンテンツ配信サーバに対して、そのコンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する。そして、コンテンツ配信サーバは、消去確認情報を受信することにより、その消去されたコンテンツの返却処理が完了したことを確定する構成とすれば、自身に記録しているユーザのレンタル状況を更新する契機とすることもできる。
【0040】
さらに、本発明に係る記録再生装置では、
上記情報記録媒体に記録されたコンテンツを消去するコンテンツ消去手段を備え、
上記コンテンツ消去手段は、上記コンテンツを消去したときに、消去したコンテンツの数量を、上記制限手段に通知する構成であってよい。
【0041】
上記構成によれば、コンテンツ消去手段が、消去したコンテンツの数量を、上記制限手段に通知する。これにより、上記制限手段は、コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されたコンテンツの直近の数量を認識でき、その機能に基づく動作を実行できる。具体的には、制限手段は、上記通知を受けると、レンタルされたコンテンツの数量がレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達していないと判断することができる。
【0042】
このように、上記制限手段は、上記通知を受けることにより、コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されたコンテンツの直近の数量を認識でき、それぞれの機能に基づく動作を実行できる。
【0043】
さらに、本発明に係る記録再生装置では、
自装置内で認識される日時を、自装置に通信可能に接続された外部装置の日時に同期させる日時同期手段を備え、
上記コンテンツ消去手段は、上記日時同期手段によって同期された自装置内で認識される日時によって判断されるコンテンツのレンタル期間が一定の利用期間を越えたときに、その一定の利用期間を越えたコンテンツを上記情報記録媒体から消去する構成であってよい。
【0044】
上記構成によれば、日時同期手段は、自装置内で認識される日時を、自装置に通信可能に接続された外部装置の日時に同期させるため、自装置と外部装置とを共通の日時で管理することができる。
【0045】
これにより、コンテンツ消去手段は、レンタル期間が一定の利用期間を越えたコンテンツの消去を正確なタイミングで実行し、ユーザが手作業でコンテンツを消去する必要がなくなる。このとき、消去は正確なタイミングで行われるため、自装置内で認識される日時の誤りによるコンテンツの誤消去は生じず、ユーザに不満感を抱かせる恐れがない。
【0046】
なお、レンタル期間はコンテンツのレンタルを開始した日時から現在日時の差として判断される。
【0047】
さらに、本発明に係る記録再生装置では、
上記外部装置は、上記コンテンツ配信サーバであってよい。
【0048】
上記構成によれば、レンタルサービスの提供側(コンテンツ配信サーバ)および被提供側(利用制限装置)を共通の日時で管理することができ、両者の間で、レンタルされたコンテンツのレンタル期間を正確に管理することができる。
【0049】
さらに、本発明に係る記録再生装置では、
上記外部装置は、標準時刻電波を発信する標準時刻時計であってよい。
【0050】
上記構成によれば、利用制限装置で認識される日時が標準時刻時計に同期される。つまり、利用制限装置で認識される日時が標準時刻に同期されるため、コンテンツのレンタル期間を、客観的に極めて正確な日時で管理することができる。
【0051】
さらに、本発明に係る記録再生装置では、
上記コンテンツ配信サーバから配信されるコンテンツに、そのコンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツであることを示す配信元確認情報が含まれるときに、
上記情報記録媒体に記録されている、上記配信元確認情報の含まれる上記コンテンツの数量を計量し、計量した上記コンテンツの数量を上記制限手段に通知する数量読取手段を備える構成であってよい。
【0052】
上記構成により、例えばコンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツとそれ以外のコンテンツとが混在して記録されているときに、コンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツ及びその数量が、配信元確認情報の有無に基づいて確実に把握される。数量読取手段がその数量を制限手段に通知することで、制限手段は、コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、記録再生装置により情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量を確実に把握し、正確に制限を行うことが可能となる。また、上記構成により、記録再生装置は、コンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツとそれ以外のコンテンツとを明確に区別することもできる。
【0053】
さらに、本発明に係る利用制限プログラムは、上記課題を解決するために、
通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバからコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに利用上の制限を課す、上記コンテンツを再生することが可能な記録再生装置において実行可能な利用制限プログラムであって、
上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
上記記録再生装置による情報記録媒体への上記コンテンツの記録を制限する制限ステップをコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0054】
本発明に係る利用制限プログラムは、コンテンツ配信サーバより配信されるコンテンツを再生可能な記録再生装置において実行されることで、上述した様々な効果を得ることができる。この場合、利用制限装置をあらかじめ記録再生装置に組み込んでおく必要がなくなり、記録再生装置を安価でユーザに提供することが可能になる。
【0055】
さらに、本発明に係るプログラム記録媒体は、
コンテンツを再生可能な記録再生装置により情報の読み取りが可能なプログラム記録媒体であって、
情報の書き換えが不可能な記録領域を備え、
上記情報の書き換えが不可能な記録領域に、請求項17に記載の利用制限プログラムが記録されている構成であってよい。
【0056】
上記構成によれば、プログラム記録媒体は、情報の書き換えが不可能な記録領域に、利用制限プログラムを記録している。そのため、コンテンツ配信サーバより配信されるコンテンツを再生可能な記録再生装置において、利用制限プログラムを読出し、実行されることで、上述した様々な効果を得ることができる。
【0057】
また、利用制限プログラムは、情報の書き換えが不可能な記録領域に記録されているため、不正な利用者が上記利用制限プログラムを改ざんし、不正に使用することを防止することができる。
【0058】
また、サービス提供者が、ユーザにプログラム記録媒体を送付すれば、利用制限装置をあらかじめ記録再生装置に組み込んでおく必要も、ユーザが利用制限装置を準備する必要もなくなる。
【0059】
さらに、本発明に係るプログラム記録媒体では、
上記情報の書き換えが不可能な記録領域に、上記コンテンツ配信サーバに接続するための接続プログラムが記録されている構成であってよい。
【0060】
上記構成によれば、コンテンツ配信サーバへ接続するための接続プログラムを上記情報の書き換えが不可能な記録領域に記録しておくことにより、その接続プログラムを記録再生装置に組み込んでおく必要がなくなる。これにより、ユーザが当該接続プログラムを別途入手する必要がなくなり、ユーザの利便性を高めることが可能となる。加えて、記録再生装置に情報記録媒体を装着することで自動的にコンテンツ配信サーバへの接続が行われる構成とすることも可能である。これにより、記録再生装置への情報記録媒体の装着という簡易かつ直感的な操作により、レンタルサービスを開始することも可能になる。それゆえ、ユーザの利便性を大幅に高めることができる。
【0061】
さらに、本発明に係るプログラム記録媒体では、
さらに情報の書き換えが可能な記録領域を有し、
上記情報の書き換えが可能な記録領域に、上記コンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツを記録する構成であってよい。
【0062】
上記構成によれば、コンテンツ配信サーバより配信されるコンテンツと利用制限プログラムとが、同じプログラム記録媒体に記録されているため、ネットワークに接続している記録再生装置を複数所有している場合であっても、プログラム記録媒体を装填するだけで、それぞれの記録再生装置でレンタルサービスを利用して、コンテンツを受信し、記録することができる。このとき、記録再生装置が、あらかじめ利用制限装置を備えている必要がない。
【0063】
また、コンテンツ配信サーバより配信されるコンテンツの記録先を、上記プログラム記録媒体に限定すれば、コンテンツの管理が確実かつ容易になる。
【0064】
また、本発明では、コンテンツを再生する記録再生装置がコンテンツ配信サーバと接続されている必要がないため、ネットワーク接続されていない当該他の記録再生装置においても、コンテンツを再生することが可能である。
【0065】
さらに、本発明に係るプログラム記録媒体では、
さらに、情報の書き換えが可能な記録領域を有し、
上記情報の書き換えが可能な記録領域に、上記利用制限プログラムを更新した更新利用制限プログラムを記録する構成であってよい。
【0066】
上記構成によれば、上記情報の書き換えが可能な記録領域に、上記利用制限プログラムを更新した更新利用制限プログラムが記録される。
【0067】
したがって、更新利用制限プログラムが記録されたプログラム記録媒体を記録再生装置に装填することにより、常に最新版の利用制限プログラムを用いてコンテンツ配信サーバに接続することができる。そのため、ユーザ自身が更新利用制限プログラムを別途入手する必要もないため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0068】
さらに、本発明に係るコンテンツ配信サーバは、
上記何れかの利用制限装置によって制限されるコンテンツの利用可能な範囲内で、上記通信ネットワークを介してコンテンツを配信することを特徴としている。
【0069】
また、本発明に係るコンテンツ配信システムは、上記の課題を解決するために、
通信ネットワークを介してコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに用いられるコンテンツ配信システムであって、
上記通信ネットワークを介してコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバと、
上記コンテンツを受信し、情報記録媒体にコンテンツを記録する記録再生装置と、
上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、上記情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、上記記録再生装置による情報記録媒体への上記コンテンツの記録を制限する制限手段を備えた利用制限装置と、
を備えることを特徴としている。
【0070】
本発明に係るコンテンツ配信システムは、コンテンツ配信サーバと記録再生装置と利用制限装置とを備える。そして、利用制限装置は制限手段を備える。これにより、上述した効果を奏するコンテンツ配信システムを実現することができる。
【0071】
さらに、本発明に係るコンテンツ配信システムでは、
上記コンテンツ配信サーバは、配信するコンテンツに、そのコンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツであることを示す配信元確認情報を付与し、
上記記録再生装置は、上記情報記録媒体に記録された上記コンテンツの数量を計量する数量読取手段を備え、
上記数量読取手段は、上記配信元確認情報の付与された上記コンテンツの数量を計量し、計量した上記コンテンツの数量を上記利用制限装置に通知する構成であってもよい。
【0072】
上記構成により、例えばコンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツとそれ以外のコンテンツとが混在して記録されているときに、コンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツ及びその数量が、配信元確認情報の有無に基づいて確実に把握される。その数量を利用制限装置に通知することで、利用制限装置は、コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、記録再生装置により情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量を確実に把握し、正確に制限を行うことが可能となる。また、上記構成により、記録再生装置は、コンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツとそれ以外のコンテンツとを明確に区別することもできる。
【0073】
さらに、本発明に係るコンテンツ配信システムでは、
上記記録再生装置は、上記情報記録媒体に記録されたコンテンツを消去するコンテンツ消去手段を備え、
上記コンテンツ消去手段は、上記コンテンツを消去したときに、上記コンテンツ配信サーバに対して、上記コンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する構成としてもよい。
【0074】
上記構成によれば、コンテンツ消去手段が情報記録媒体からコンテンツを消去するため、レンタルされたコンテンツの数量がレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときであっても、その数量を軽減することができる。
【0075】
そして、コンテンツ消去手段は、上記コンテンツを消去したときに、コンテンツ配信サーバに対して、そのコンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する。そして、コンテンツ配信サーバは、消去確認情報を受信することにより、その消去されたコンテンツの返却処理が完了したことを確定する構成とすれば、自身に記録しているユーザのレンタル状況を更新する契機とすることもできる。
【発明の効果】
【0076】
本発明に係る利用制限装置は、以上のように、
上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量を、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲内に制限する制限手段を備える構成である。
【0077】
また、本発明に係る利用制限方法は、以上のように、
上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量を、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲内に制限する制限ステップを含む構成である。
【0078】
それゆえ、コンテンツ配信サーバから配信されるコンテンツを通信ネットワークを介してレンタルするレンタルサービスにおいて、従来よりも低コストであり、ユーザの利便性が高いコンテンツレンタルサービスを実現する利用制限装置、記録再生装置、利用制限プログラム、プログラム記録媒体、コンテンツ配信サーバ、コンテンツ配信システム、利用制限方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の利用制限制御部を備える記録再生装置の主要部の構成を示すブロック図である。
【図2】コンテンツ配信サーバの主要部の構成を示すブロック図である。
【図3】ユーザ管理情報を説明するための図であり、(a)は登録ユーザに関する諸情報を、(b)は、登録ユーザのレンタル状況に関する諸情報を示す図である。
【図4】レンタルサービスの申込および初回レンタル時の動作を説明するための図である。
【図5】レンタル処理時の動作を説明するための図である。
【図6】情報記録媒体にすでに制限数のコンテンツが記録されている時の動作を説明するための図である。
【図7】レンタル処理時の動作を説明するための図である。
【図8】ハイブリッドBDである光ディスクの各記録層の構成例を示す図であって、(a)は、光ディスクの各記録層の概略構成を、(b)は、光ディスクのROM層のBCA領域の詳細を説明するための図である。
【図9】ハイブリッドBDである光ディスクを用いたときの、レンタルサービスの申込および初回レンタル時の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0080】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る利用制限装置について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0081】
ここで、本実施の形態におけるコンテンツのレンタルサービスとは、レンタルサービスに登録したユーザ(以下、「登録ユーザ」と称する場合もある。)が、無体物であるコンテンツをコンテンツ配信サーバからダウンロードして、その配信されたコンテンツを記録再生装置等を用いて視聴するというサービスである。そして、本実施の形態に係るレンタルサービスの利用制限装置は、そのようなレンタルサービスにおいて、ユーザにレンタルサービスの利用上の制限を課すものである。
〔実施の形態1〕
本実施の形態では、利用制限装置は、記録再生装置1に利用制限制御部30として内蔵されているものとして説明する。しかしながら、利用制限装置は、記録再生装置1の外部に一装置として外付けされていてもよいし、記録再生装置1が表示装置と一体に設けられているときには当該表示装置に内蔵されていてもよい。
【0082】
また、本実施の形態では、光ディスク100は、例えば、DVD規格やBlu−ray(登録商標)規格の光ディスクであり、DVD規格の記録型ディスク(DVD-R・DVD-RW・DVD-RAM・DVD-R DL)のCPRM対応ディスクや、Blu−ray規格の記録型ディスク(BD-RE、BD-R)を用いることができる。
【0083】
その光ディスク100は、配信されたコンテンツを保存するために登録ユーザ自身が準備してもよいし、あるいは、サービス提供者が登録ユーザに対してサービス登録時に配布してもよい。
【0084】
以下、利用制限制御部30等について説明する。
【0085】
〔記録再生装置1の概略構成〕
図1は、利用制限制御部(利用制限制御装置)30を備える記録再生装置1の主要部の構成を示すブロック図である。
【0086】
図示するように、記録再生装置1は、主としてスピンドル2、ディスク装填認識部3、格納部4、内蔵時計9、記録再生回路群10、光ピックアップ12、及び制御部20を備える。
【0087】
なお、記録再生回路群10は、主としてピックアップ駆動回路13、レーザ駆動回路14、検出回路15、及びスピンドル回路16を備える。制御部20は、主として通信等制御部25、及び利用制限制御部30を備える。
【0088】
スピンドル2は、光ディスク(情報記録媒体)100を固定して回転させるためのものである。
【0089】
ディスク装填認識部3は、光ディスク100の装填を検出するためのものであり、例えば、各種センサが例示できるが、光ディスク100の装填を検出できるものであれば、どのようなセンサを用いても良い。また、ディスク装填認識部3は、検出した結果を検出信号としてディスク装填確認部22へ出力するようになっている。
【0090】
格納部4は、制御部20が実行する、(1)各部の制御プログラム、(2)OSプログラム、(3)アプリケーションプログラム、および、(4)これらプログラムを実行するときに読み出す各種データを記録するものである。格納部4は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static RAM)、フラッシュメモリなど、およびこれらの混成で構成されてもよい。ただし、データ量が大きい情報が記憶される場合には、HDD(Hard Disk Drive)で構成されることが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0091】
なお、格納部4には、後述するコンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツが保存されてもよい。ただし、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツは、メモリ5または光ディスク100の記録領域(R層、RE層)に保存されてもよい。ただし、コンテンツの複製によるコンテンツの違法な分散を防止するうえで、格納部4等に記録されるコンテンツの複製が許可されないことが好ましい。なお、複製禁止(プロテクト)技術は、公知の技術を用いればよいため、ここでの詳細説明は省略する。
【0092】
内蔵時計9は、記録再生装置1に内蔵されている時計(電子時計でもよい。)である。内蔵時計9は、後述の日時同期部36と接続しており、日時同期部36の動作を介して、コンテンツ配信サーバ200の日時と同期することができる。なお、内蔵時計9は、利用制限制御部30の一部に含まれる構成で実現されてもよい。
【0093】
記録再生回路群10は、スピンドル2、光ピックアップ12などを駆動するためのものであり、主としてピックアップ駆動回路13、レーザ駆動回路14、検出回路15、及びスピンドル回路16を備える。
【0094】
ピックアップ駆動回路13は、光ピックアップ12全体を、光ディスク100の所望の記録・再生部位へ移動させるためのものである。さらに、該記録・再生部位におけるフォーカスおよびトラッキング制御のために、光ピックアップ12内のアクチュエータ(図示せず)を動作させるためのものである。
【0095】
レーザ駆動回路14は、光ディスク100に照射する光の強度を、記録・再生などに適した強度にするよう、光ピックアップ12内のレーザ(図示せず)を動作させるためのものである。
【0096】
検出回路15は、光ディスク100から反射される光を検出するためのものであり、主に、フォーカスおよびトラッキングのために、ピックアップ駆動回路13へフィードバックされるサーボ信号と、光ディスク100の情報を含むRF信号を生成する。また、光ピックアップ12から出射される光の強度を一定に保つため、光ピックアップ12の一部から反射された光を検出し、レーザ駆動回路14へフィードバックされるサーボ信号も生成する。
【0097】
スピンドル回路16は、ディスク装填確認部22や操作部6から駆動の命令があると、スピンドル2、すなわち光ディスク100を最適な回転速度で回転させるためのものである。
【0098】
光ピックアップ12は、レーザから出射される光を光ディスク100へ集光するとともに、光ディスク100からの反射光を分岐し、検出回路15まで導くための光学系である。
【0099】
制御部20は、記録再生装置1の内部の制御、およびメモリ5、操作部6、表示装置7、インターネット端末装置8などの外部機器とのやり取りを全般的に担うためのものであり、主として、通信等制御部25と、利用制限制御部30とを備える。
【0100】
通信等制御部25は、ディスク装填確認部22、記録再生回路群制御部(再生規制手段)23、及び通信部24を備える。
【0101】
ディスク装填確認部22は、ディスク装填認識部3から検出信号を受信しているか否かにより、光ディスク100が挿入されたか否かを確認するものである。
【0102】
記録再生回路群制御部23は、記録再生回路群10を制御するためのものであり、例えば、操作部6に入力された命令を、記録再生回路群10への入力信号に変換する。また、記録再生回路群10から得られたRF信号をもとに映像信号や音声信号を生成し、表示装置7へ入力する。これらの動作は、例えば処理速度や容量などの問題から、メモリ5を経由して行われる場合もある。また、記録再生装置1とのやり取りにインターネット回線を利用する場合は、インターネット端末装置8を経由して行われる。
【0103】
通信部24は、主として、記録再生装置1と外部の通信ネットワークとの間での通信を制御するものである。
【0104】
利用制限制御部30は、数量読取部(数量読取手段)31、数量制限部(制限手段)32、返却促進部(返却促進手段)33、コンテンツ消去部(コンテンツ消去手段)35、日時同期部(日時同期手段)36、及び識別情報照合部(ユーザ識別情報照合手段)37を備える。
【0105】
なお、数量読取部31、コンテンツ消去部35、及び日時同期部36については、記録再生装置1に備えられる構成で実現されてもよい。
【0106】
数量読取部31は、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、格納部4(または、メモリ5、光ディスク100でもよく、単に「格納部4等」と称する場合もある。)に保存されたコンテンツの数量を読み取る。数量読取部31は、例えば、格納部4等に保存されたコンテンツがすべてコンテンツ配信サーバ200から配信されたものであれば、そのコンテンツのファイル数を読み取る。あるいは、数量読取部31は、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツとそれ以外のコンテンツとが混在して格納部4等に保存されているときには、後述する配信元確認情報を確認することにより、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツの数量を読み取る(計量する)。そして、数量読取部31は、読み取ったコンテンツの数量を数量制限部32に通知する。
【0107】
数量制限部32は、数量読取部31が読み取るコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているか否かを判断し、上限に達している場合、コンテンツの格納部4等への記録を制限する。例えば、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限が10であるとする。すなわち、登録ユーザは、同時にレンタルできる最大のコンテンツ数が10である。このとき、数量制限部32は、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、格納部4等に保存された、数量読取部31が読み取るコンテンツの数量が上限に達しているため、コンテンツの格納部4等への記録を制限し、コンテンツの数量を10以内とする。言い換えれば、数量制限部32は、登録ユーザがレンタルサービスによって11以上のコンテンツを利用できなくする。
【0108】
その方法として、数量制限部32は、記録再生装置1からコンテンツ配信サーバ200(または、コンテンツ配信サーバ200のコンテンツ配信専用画面)への接続を不能とし、新たなコンテンツへの接続を禁止する、あるいは、配信されるコンテンツを格納部4等の情報記録媒体に保存させない、などにより、登録ユーザが11以上のコンテンツを利用できなくする。
【0109】
返却促進部33は、レンタル中のコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、次のコンテンツをレンタルするためには、現在レンタル中のコンテンツの返却処理を行う必要がある旨を表示装置7に表示させ、登録ユーザにコンテンツの返却処理を促す。
【0110】
具体的には、返却促進部33は、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、格納部4等に保存されたコンテンツの数量を、数量読取部31から、または数量読取部31からレンタル中のコンテンツの数量の通知を受けた数量制限部32から取得する。これにより、返却促進部33は、レンタル中のコンテンツの数量が利用可能な範囲の上限に達しているかどうかを認識でき、上限に達しているときには、登録ユーザにコンテンツの返却処理を促すことができる。
【0111】
なお、返却促進部33が表示装置7に表示させるメッセージは、たとえば「これ以上レンタルできません」、「利用期限が過ぎたレンタル中のコンテンツをご返却ください。」等であってよい。メッセージの内容は、コンテンツの返却処理を促すものであれば特に限定されない。また、返却促進部33は、「これ以上レンタルできません」等の音声メッセージを用いて、登録ユーザにコンテンツの返却処理を促してもよい。
【0112】
コンテンツ消去部35は、操作部6を介したユーザの入力操作により、返却処理の対象となるコンテンツ(またはコンテンツ情報)を格納部4等から消去する。具体的には、コンテンツ消去部35は、登録ユーザによって選択された、返却処理を行いたいコンテンツ(コンテンツ情報)を光ディスク100から消去する旨を記録再生回路群制御部23に命令し、その結果、光ディスク100から上記コンテンツ情報が消去される。そして、コンテンツ消去部35は、コンテンツ配信サーバ200に対して、光ディスク100に記録されていたある特定のコンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する。
【0113】
なお、コンテンツ配信サーバ200は、コンテンツ消去部35から消去確認情報を受信することにより、その消去されたコンテンツの返却処理が完了したことを確定する構成とすることもできる。そして、その返却処理の完了が確定したことを受けて、コンテンツ配信サーバ200は、サーバ記憶部220に保存されているユーザ管理情報等(後述)を更新する。
【0114】
また、コンテンツ消去部35は、コンテンツを消去したときは、その旨および消去したコンテンツの数量を、数量読取部31、数量制限部32、及び返却促進部33の少なくとも何れかに通知する構成としてよい。これにより、数量読取部31、数量制限部32、及び返却促進部33は、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、格納部4等に保存されたコンテンツの直近の数量を認識でき、それぞれの機能に基づく動作を実行することができる。
【0115】
さらに、コンテンツ配信サーバ200より配信されたコンテンツは、コンテンツのレンタルサービスに対応した、つまりコンテンツ消去部35を備えた記録再生装置1でのみ消去が行えることが好ましい。これにより、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツがリムーバル型の情報記録媒体に記録されているときに、レンタルサービスに対応していない記録再生装置において、その情報記録媒体からユーザが誤ってコンテンツを消去する事態を防ぐことができる。
【0116】
また、コンテンツ配信サーバ200より配信されたコンテンツは、コンテンツのレンタルサービスに対応した記録再生装置1でのみ、コンテンツの編集作業が行えることが好ましい。これにより、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツがリムーバル型の情報記録媒体に記録されているときに、レンタルサービスに対応していない記録再生装置において、その情報記録媒体からユーザが誤ってコンテンツを編集する事態を防ぐことができる。ここで、編集機能は、従来の記録再生装置にも設けられているため、ここでの詳細説明は省略する。
【0117】
日時同期部36は、コンテンツ配信サーバ200に記録再生装置1が接続したときに、記録再生装置1に内蔵された内蔵時計9の日時をコンテンツ配信サーバ200の日時に同期させる。その目的は次のとおりである。
【0118】
すなわち、コンテンツのレンタルサービスにおいて、コンテンツの利用期間等を管理することは極めて重要である。正確に期間管理を行うことにより、レンタル中のコンテンツのレンタル期間が目安となる一定期間を経過した時点で、コンテンツを自動的に消去する、といった対応が取れ、登録ユーザがコンテンツの返却処理を行う手間を低減することが、内蔵時計9の不正確による誤消去等の不満を抱かせることなく可能となる。したがって、コンテンツ受信側である記録再生装置1における日時と、コンテンツ配信側であるコンテンツ配信サーバ200における日時とを一致させておくことが好ましい。そのため、日時同期部36は、記録再生装置1がコンテンツ配信サーバ200に接続したときに、内蔵時計9の日時とコンテンツ配信サーバ200の日時とを同期させる。
【0119】
なお、記録再生装置1が標準時刻電波を受信する受信機能(不図示)を備え、日時同期部36が、内蔵時計9を標準時刻に定期的に同期(補正)させる構成としてもよい。これにより、記録再生装置1は、レンタル中のコンテンツのレンタル期間が目安となる一定期間を経過した時点で、コンテンツを自動的に消去する、といった対応を取ることが可能となる。
【0120】
さらに、記録再生装置1では、次のようにレンタル中のコンテンツの返却処理が行われてもよい。
【0121】
すなわち、後述する、登録ユーザのレンタル状況に関する諸情報(特に、コンテンツのレンタル開始日、コンテンツのレンタル期間の目安に関する情報)が格納部4に記録されている場合を考える。このとき、コンテンツのレンタル期間が内蔵時計9において目安となる一定期間を経過した時点で、たとえ記録再生装置1に光ディスク100が装填されていなくても、返却促進部33が、コンテンツのレンタル期間が目安となる一定期間を経過したことを表示装置7に表示させ、登録ユーザに返却処理を促すこともできる。
【0122】
このように、内蔵時計9の日時とコンテンツ配信サーバ200の日時とを同期させておくことにより、返却促進部33は、記録再生装置1に光ディスク100が装填されていなくても、ユーザに対して返却処理を促すことができる。
【0123】
さらに、コンテンツ消去部35は、次のようにコンテンツの消去処理を行うこともできる。
【0124】
すなわち、後述する、登録ユーザのレンタル状況に関する諸情報(特に、コンテンツのレンタル開始日、コンテンツのレンタル期間に関する情報)が格納部4に記録されている場合を考える。内蔵時計9においてコンテンツのレンタル期間が目安となる一定期間を経過すると、コンテンツ消去部35が、レンタル期間が目安となる一定期間を過ぎたコンテンツ(コンテンツ情報)を格納部4等から消去する。コンテンツの記録先として光ディスク100を使用している場合、光ディスク100が装填されたときに消去すればよい。そして、コンテンツ消去部35は、コンテンツ配信サーバ200に対して、コンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する。このようにレンタル期間が目安となる一定期間を経過したコンテンツが自動的に返却処理されてもよく、これにより、返却処理におけるユーザの操作負担、及びサービス提供者のレンタル期間監視負担が同時に軽減される。
【0125】
なお、登録ユーザのレンタル状況に関する諸情報は、記録再生装置1がコンテンツ配信サーバ200からコンテンツを受信するときに、コンテンツ配信サーバ200から記録再生装置1に送信され、格納部4に記録される構成とすればよい。
【0126】
識別情報照合部37は、コンテンツのレンタルサービスが、サービス提供者から登録ユーザに対して登録時に配布される光ディスク100を介在して行われるときに、次のように動作する。
【0127】
その光ディスク100を個別に識別するための媒体識別情報と、登録ユーザを特定するためのユーザIDとが関連付けてサーバ記憶部220に記録されているとする。そして、光ディスク100が記録再生装置1に装填されてコンテンツ配信サーバ200への接続要求がなされると、コンテンツ配信サーバ200は記録再生装置1に対して、媒体識別情報およびユーザIDの提示を要求する。このとき、識別情報照合部37は、光ディスク100に記録された媒体識別情報およびユーザが入力したユーザIDと、サーバ記憶部220に記録されている媒体識別情報およびユーザIDとを照合する。そして、識別情報照合部37は、媒体識別情報およびユーザIDが互いの一致したときにのみ、コンテンツ配信サーバ200からのコンテンツの配信を許可する。
【0128】
識別情報照合部37は、登録ユーザ自身が準備した媒体識別情報を記録した光ディスク100を利用した場合に、次のように動作する。
【0129】
初めてレンタルサービスを利用する際、光ディスク100が記録再生装置1に装填されると、識別情報照合部37は、媒体識別情報を取得し、格納部4に記録する。次回以降、光ディスク100が記録再生装置1に装填されて、レンタルサービスが開始されると、識別情報照合部37は、光ディスク100より媒体識別情報を取得し、初めてレンタルサービスを利用した際に記録した媒体識別情報と照合する。そして、識別情報照合部37は、媒体識別情報が互いの一致したときにのみ、コンテンツ配信サーバ200からのコンテンツの配信を許可する。
なお、識別情報照合部37は、記録再生装置1からコンテンツ配信専用画面への接続を無効にする、格納部4等にコンテンツを保存させない、等の方法によりコンテンツの配信を不許可とすることができる。
【0130】
また、識別情報照合部37は、コンテンツのレンタルサービスが、光ディスク100を必要としない場合であっても、次のように動作する構成で実現されてよい。
【0131】
すなわち、登録時に、サービス提供者から登録ユーザに、その登録ユーザが使用する記録再生装置1を識別するための装置識別情報およびユーザIDが付与されているとする。また、その装置識別情報およびユーザIDが記録再生装置1の格納部4およびサーバ記憶部220にも記録されているとする。このとき、登録ユーザがコンテンツ配信サーバ200にログインすると、識別情報照合部37は、記録再生装置1の格納部4およびサーバ記憶部220に記録された装置識別情報およびユーザIDをそれぞれ照合する。そして、識別情報照合部37は、互いの装置識別情報およびユーザIDが一致したときにのみ、コンテンツのレンタルサービスを許可する。
【0132】
さらに、識別情報照合部37は、次のように動作する構成で実現されてよい。
【0133】
すなわち、登録ユーザが、自身のユーザIDおよびパスワードを付与されているとする。また、そのユーザIDおよびパスワードがサーバ記憶部220にも記録されているとする。このとき、登録ユーザがコンテンツ配信サーバ200に対して接続要求すると、識別情報照合部37は、登録ユーザに対して、ユーザIDおよびパスワードの入力を求める。そして、識別情報照合部37は、入力されたユーザIDおよびパスワードと、サーバ記憶部220に記録されているユーザIDおよびパスワードとを照合する。そして、識別情報照合部37は、ユーザIDおよびパスワードが一致するときにのみ、コンテンツのレンタルサービスを許可する。
【0134】
なお、ユーザIDおよびパスワードが、サーバ記憶部220から格納部4等に送信され、格納部4等に格納されていてもよい。このとき、識別情報照合部37は、サーバ記憶部220に記録されているユーザIDおよびパスワードを読みに行く必要がなく、自装置内で上記の照合処理を完結することができる。
【0135】
以上のように、識別情報照合部37は、媒体識別情報、装置識別情報、ユーザID、パスワードなどの種々の識別情報を介して、レンタルサービスの許可・不許可を決定することができる。これにより、所定の登録ユーザ、所定の光ディスク100、所定の記録再生装置1にのみコンテンツを配信することができ、また、各登録ユーザにレンタルしているコンテンツの記録先が常に確認されることから、コンテンツの著作権を適切に管理することができる。また、識別情報照合部37を利用することで、ユーザが複数の光ディスク100や記録再生装置1を使用し、それぞれにコンテンツを記録した場合でも、レンタルサービスの利用上の制限以上のコンテンツを得る行為を防ぐことが可能である。
【0136】
以上、記録再生装置1について説明した。ここで、一般的に、記録再生装置1には、メモリ5、操作部6、表示装置7、インターネット端末装置8などが付設される。以下、これらについて説明する。なお、メモリ5、操作部6、表示装置7、インターネット端末装置8などは、記録再生装置1の内部に含まれた、あるいは一体に設けられた構成で実現されてよい。
【0137】
メモリ5は、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツ等を記録しておくものであり、例えばRAM(Random Access Memory)等で構成してよく、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static RAM)、フラッシュメモリなど、およびこれらの混成で構成されてもよい。ただし、データ量が大きい情報が記憶される場合には、HDD(Hard Disk Drive)で構成されることが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0138】
操作部6は、利用者が記録再生装置1を動作させるための命令信号を入力するものであり、例えば、記録再生装置1を遠隔操作するリモコンや、記録再生装置1自体に設けられた操作ボタン、あるいは、記録再生装置1に接続された、マウスやキーボードなどで構成されている。操作部6を用いて利用者により入力された命令信号は、図示しない入出力制御部を介して、上述の機能ブロック各部に送られる。これにより、利用者は記録再生装置1を操作することが可能となる。一例として、格納部4等に記録されたコンテンツの削除が操作部6を介して行われる。
【0139】
表示装置7は、各種情報(データ)を出力するものであり、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、またはCRT(cathode-ray tube)ディスプレイなどの表示装置で構成される。
【0140】
インターネット端末装置8は、記録再生装置1をインターネット回線に接続するためのものである。インターネット端末装置8は、インターネット回線を介して外部のコンテンツ配信サーバ200と接続している。
【0141】
〔コンテンツ配信サーバ200の概略構成〕
次に、動画(映画やテレビ番組)、音楽、ゲーム等のコンテンツを配信するためのサーバであるコンテンツ配信サーバ200を図2により説明する。同図は、コンテンツ配信サーバ200の主要部の構成を示すブロック図である。
【0142】
図示するように、コンテンツ配信サーバ200は、少なくとも、サーバ通信部210と、サーバ記憶部220と、サーバ制御部230とを備える。
【0143】
サーバ通信部210は、記録再生装置1等の外部機器からの接続要求の受け付け、及びサーバ制御部230の制御のもと、ネットワーク回線を介した外部機器との通信などを行う。
【0144】
サーバ記憶部220は、少なくとも、(1)コンテンツ(コンテンツ情報)、(2)配信元確認情報、(3)ユーザ管理情報などを記録する。以下、それぞれについて説明する。なお、サーバ記憶部220は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SRAM(Static RAM)、フラッシュメモリなど、およびこれらの混成で構成されてもよい。また、データ量が大きい情報が記憶される場合には、HDD(Hard Disk Drive)で構成されることが好ましい。
【0145】
(1)コンテンツ(コンテンツ情報)について、サーバ記憶部220は、記録再生装置1に配信される複数のコンテンツを記録している。
【0146】
ここで、コンテンツとは、映画などの映像情報、音楽、ゲーム、画像、ソフトウエア、プログラムといった分野における各種のコンテンツをいう。また、1つのコンテンツには、メインとなる主コンテンツと主コンテンツに関連した副コンテンツとを含んでもよい。たとえば、主コンテンツが映画である場合、副コンテンツとしては、映画のメイキング映像等のおまけ映像や他の映画の宣伝が挙げられる。この場合、主コンテンツである映画と副コンテンツであるおまけ映像や宣伝をすべて含めて、1つのコンテンツとすることができる。さらに、1つのコンテンツは、複数の主コンテンツを含んだものであってもよい。たとえば、主コンテンツが連続ドラマである場合、連続ドラマの複数話を、1つのコンテンツとすることができる。このように、1つのコンテンツの内容は、サービス提供者が任意に決定することができる。
【0147】
(2)配信元確認情報について、コンテンツ配信サーバ200から配信されるコンテンツには、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツであることを示す配信元確認情報が含まれてよい。これにより、記録再生装置1は、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツとそれ以外のコンテンツとが混在する中から、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツを見極めることができる。
【0148】
なお、配信元確認情報は、記録されたコンテンツをリスト化して表示する際のコンテンツタイトル領域内に、ユーザが容易に、そのコンテンツがコンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツであることを識別できるような文字列、マーク等として付与されてよい。
【0149】
(3)ユーザ管理情報を図3により説明する。図3は、ユーザ管理情報を説明するための図であり、同図(a)は登録ユーザに関する諸情報を、同図(b)は、登録ユーザのレンタル状況に関する諸情報を示す図である。
【0150】
同図(a)に示すように、登録ユーザに関する諸情報には、登録したユーザの名前(ユーザ名)、サービス提供者が登録ユーザそれぞれに与えるユーザID、レンタルサービスを受けるときに要求されるパスワードが含まれる。また、サービス提供者から登録ユーザに対して登録時に配布される光ディスク100をそれぞれ識別するための媒体識別情報、登録ユーザの住所、電話番号、及び登録ユーザごとのレンタル条件、その他の情報なども含まれる。これらのユーザに関する諸情報がサーバ記憶部220に記憶されていれば、サービス提供者は、登録ユーザに関する情報を適切に管理することができる。
【0151】
なお、同図では、レンタル条件としてレンタル可能なコンテンツ数を挙げている。しかしながら、レンタル条件には、例えばレンタルサービスの契約期間、契約プランなどの他の条件を含めてもよい。また、その他の情報としては、例えばサービスの利用履歴(ダウンロード履歴)などの情報を含めてよい。さらに、ユーザに関する諸情報は、同図(a)に記載した項目に限られず、他の項目を含めてもよい。
【0152】
次に、図3(b)について説明する。登録ユーザのレンタル状況に関する諸情報には、登録ユーザごとに、レンタル中のコンテンツ名、そのコンテンツのレンタル開始日、コンテンツのレンタル期間の目安などの情報が含まれる。また、契約に基づくコンテンツのレンタル可能期間、契約に基づくコンテンツの再生可能回数、そのコンテンツをユーザが再生した再生回数、及び、現時点においてユーザがコンテンツを再生することができるか否かを示す再生可否などが含まれてもよい。
【0153】
これらの登録ユーザのレンタル状況に関する諸情報がサーバ記憶部220に記憶されていれば、サービス提供者は、登録ユーザごとのレンタル状況を適確に把握できる。さらに、コンテンツ配信サーバ200は、記録再生装置1に依存せずに、レンタルサービスの利用上の制限を登録ユーザに対して主体的に課すことができる。
【0154】
なお、登録ユーザのレンタル状況に関する諸情報は、同図(b)に記載した項目に限られず、他の項目を含めてもよい。
【0155】
さらに、図3(a)、図3(b)の各情報は、記録再生装置1から最新情報を取得したサーバ制御部230によって更新されうる。これにより、サービス提供者は、サービス利用状況等を最新の情報に基づいて把握・管理することができる。なお、情報の更新は、公知の方法によって行えばよいため、ここでの詳細説明は省略する。
【0156】
サーバ制御部230は、コンテンツ配信サーバ200内の各機能ブロック、および外部のインターネット端末装置8との通信などのやり取りを全般的に担うためのものである。
【0157】
たとえば、サーバ制御部230は、登録ユーザAがコンテンツBをレンタルしたときに、登録ユーザAのユーザ管理情報に、登録ユーザAがコンテンツBをレンタルしたことを示す情報を追加する。また、サーバ制御部230は、コンテンツBのレンタル開始日時、あるいは、コンテンツBのレンタル期間の目安などもユーザ管理情報に追加する。
【0158】
以上、コンテンツ配信サーバ200の概略構成を説明した。ここで、上記では、コンテンツ配信サーバ200は、サーバ記憶部220を備えるものとして説明した。しかしながら、サーバ記憶部220は、コンテンツ配信サーバ200の外部に設けられる構成で実現されてもよい。
【0159】
〔利用制限制御部30等の動作〕
次に、利用制限制御部30等の動作を説明する。
【0160】
なお、ここでは、利用制限制御部30の動作を、(1)サービス申込と初回レンタル時の動作(図4参照)、(2)レンタル処理時の動作(図5参照)、(3)情報記録媒体にすでに制限数のコンテンツが記録されている時の動作(図6参照)、(4)返却処理時の動作(図7参照)に分けて説明する。
【0161】
また、以下の説明では、コンテンツが保存される情報記録媒体は、リムーバブル型の光ディスク100であるものとする。ただし、リムーバブルの情報記録媒体は、光ディスク100でなくとも、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク、USBメモリやSDカード等のフラッシュメモリなどであってよく、特定の種類に限定されない。さらに、コンテンツが保存される情報記録媒体は、リムーバブル型の光ディスク100でなくとも、格納部4等であってもよい。
【0162】
〔(1)レンタルサービスの申込および初回レンタル時の動作〕
図4は、レンタルサービスの申込および初回レンタル時の動作を説明するための図である。
【0163】
S10では、ユーザが、ネットワークを介したコンテンツのレンタルサービスを提供するサービス提供者にサービスの開始を申し込む。申し込み方法は、書類の郵送、あるいは、サービス提供者のホームページへの登録等でよく、特定の申し込み方法に限られない。
【0164】
S20では、サービス提供者は登録ユーザに対して光ディスク100を配布する。
【0165】
なお、光ディスク100には、当該光ディスクを識別するための固有の媒体識別情報と、記録再生装置1においてコンテンツのレンタルサービスを利用するためのソフトウエアとが、光ディスク100に予め記録されているものとする。ただし、上記ソフトウェアは、記録再生装置1に予め組み込まれていてもよいし、そのソフトウエアをサービス提供者がネットワークを介して配布してもよい。
【0166】
S30では、光ディスク100が記録再生装置1に装填される。
【0167】
S40では、登録ユーザは、記録再生装置1を操作して、サービス提供者が運営するコンテンツ配信サーバ200に接続する。登録ユーザは、サービス開始の申込時に登録したユーザID及びパスワードの入力を要求された場合には、ユーザID及びパスワードを入力し、ログインする。
【0168】
このとき、上述したように、識別情報照合部37が、媒体識別情報、装置識別情報、ユーザID、パスワードなどの識別情報を介して、レンタルサービスの許可・不許可を決定する構成としてもよい。このことは、後述する〔(2)レンタル処理時の動作〕等においても同様である。
【0169】
S50では、記録再生装置1は、コンテンツ配信サーバ200にログインしたあとに、コンテンツ配信サーバ200から受信した、現在レンタル可能なコンテンツのリストを表示装置7に表示させる。なお、そのリストは、特定の形式に限られない。また、表示装置7に表示するものは、リストでなく、レンタル可能なコンテンツを登録ユーザに知らせることができるものであれば、どのような形式であってもよい。
【0170】
S60では、登録ユーザは、表示装置7に表示されたリストから、レンタルしたいコンテンツを選択する。その選択は、操作部6を介して行えばよい。
【0171】
S70では、数量読取部31が、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量を読み取る。なお、初回レンタル時には、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量は0であるため、数量読取部31が読み取るコンテンツの数量は0である。そして、数量読取部31は、読み取ったコンテンツの数量を数量制限部32に通知する。
【0172】
S80では、数量制限部32が、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量が、レンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な制限数に達しているかどうかを確認する。ここで、その制限数は、光ディスク100に予め記録された、記録再生装置1においてコンテンツのレンタルサービスを利用するためのソフトウエアに含めておけばよい。そして、初回レンタル時には、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量は0である。したがって、数量制限部32は、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量が上記制限数に達していないことを確認する。
【0173】
なお、レンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な制限数(言い換えると、同時に保存可能なコンテンツの制限数)は、サービス提供者が契約時等に設定するが、宅配レンタルのビジネスモデルを考慮すると1〜10程度が好ましい。これにより、一定期間の間にコンテンツがレンタルされる回転率を高めることができ、サービス提供者としてもビジネスを成り立たたせやくなる。
【0174】
なお、光ディスク100の記録容量がサービス提供者にとって既知なものであるならば、1つのコンテンツの容量を一定にして、一度に記録可能なコンテンツの数を一定数に制限することもできる。ただし、この場合、それぞれのコンテンツに最適な記録容量を採用することができない。また、光ディスク100の記録容量でコンテンツ数を制限する場合、それぞれのコンテンツに最適な記録容量を採用すると、低容量のコンテンツは同時に多くレンタル可能となり、問題がある。
【0175】
したがって、レンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な制限数によって、レンタル可能なコンテンツの数量を制限することが好ましい。
【0176】
S90では、コンテンツ配信サーバ200が、登録ユーザによって選択された、登録ユーザがレンタルしたいコンテンツ(コンテンツ情報)を記録再生装置1に送信する。そして、記録再生装置1は、そのコンテンツを光ディスク100に記録する。
【0177】
なお、配信されたコンテンツは、利用制限制御部30を備えていない従来の記録再生装置で再生可能なフォーマットで光ディスク100に記録されることが好ましい。たとえば、情報記録媒体がBD−REであり、コンテンツが映像である場合には、BD−MVフォーマット、BD−AVフォーマットなどが好ましい。こうすることで、光ディスク100に記録されたコンテンツを従来の記録再生装置で再生することができる。
【0178】
S95では、登録ユーザは、光ディスク100に記録されたコンテンツを視聴する。
【0179】
このようにして、レンタルサービスの申込および初回レンタル時の動作が実行される。
【0180】
なお、光ディスク100に記録されたコンテンツをリスト化して表示装置7に表示するような場合には、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツは、リストから隠されて表示されてよい。あるいは、コンテンツの存在自体は確認できるものの、その内容までは確認できないように表示されてよい。このとき、登録ユーザは、コンテンツの内容を確認したければ、パスワード入力を要求される。そして、設定されたパスワードが正しく入力されたときにのみ、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツがリストとして表示され、その後、そのコンテンツの再生が可能となる。
【0181】
この場合、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツは、他のコンテンツとは異なる態様で表示される。したがって、登録ユーザは、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツを誤って他のコンテンツと同様に消去、編集等することを回避することができる。これは、コンテンツのレンタルサービスに対応している記録再生装置1、及び対応していない従来の記録再生装置の何れの場合にも適用可能である。
【0182】
〔(2)レンタル処理時の動作〕
次に、レンタル処理時の動作を説明する。図5は、レンタル処理時の動作を説明するための図である。
【0183】
S100では、記録再生装置1に光ディスク100が装填される。
【0184】
S110では、登録ユーザは、記録再生装置1を操作して、サービス提供者が運営するコンテンツ配信サーバ200に接続する、登録ユーザは、サービス開始の申込時に登録したユーザID及びパスワードの入力を要求された場合には、ユーザID及びパスワードを入力し、ログインする。
【0185】
S120では、記録再生装置1は、コンテンツ配信サーバ200から送信される情報をもとに、現在レンタル可能なコンテンツのリストを表示装置7に表示する。
【0186】
S130では、登録ユーザは、表示装置7に表示されたリストから、レンタルしたいコンテンツを選択する。
【0187】
S140では、数量読取部31が、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量を読み取る。
【0188】
S150では、数量制限部32が、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量が、レンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な制限数に達しているかどうかを確認する。ここでは、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量は上記制限数に達していないものとする。
【0189】
S160では、コンテンツ配信サーバ200から記録再生装置1に対して、登録ユーザがレンタルしたいコンテンツ(コンテンツ情報)が送信される。そして、記録再生装置1は、そのコンテンツを光ディスク100に記録する。
【0190】
S170では、登録ユーザは、光ディスク100に記録された上記コンテンツを視聴する。
【0191】
このようにして、レンタル処理時の動作が行われる。
【0192】
〔(3)情報記録媒体にすでに制限数のコンテンツが記録されている時の動作〕
次に、情報記録媒体にすでに制限数のコンテンツが記録されている時の動作を説明する。図6は、情報記録媒体にすでに制限数のコンテンツが記録されている時の動作を説明するための図である。
【0193】
S200では、記録再生装置1に光ディスク100が装填される。
【0194】
S210では、登録ユーザは、記録再生装置1を操作して、サービス提供者が運営するコンテンツ配信サーバ200に接続し、サービス開始の申込時に登録したユーザID及びパスワードを入力し、ログインする。
【0195】
S220では、記録再生装置1は、コンテンツ配信サーバ200から送信される情報をもとに、現在レンタル可能なコンテンツのリストを表示装置7に表示する。
【0196】
S230では、登録ユーザは、表示装置7に表示されたリストから、レンタルしたいコンテンツを選択する。
【0197】
S240では、数量読取部31が、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量を読み取る。
【0198】
S250では、数量制限部32が、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量が、レンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な制限数に達しているかどうかを確認する。ここでは、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツの数量が上記制限数に達している。例えば、上記の制限数が10である場合に、光ディスク100に記録されているレンタル中のコンテンツ数はすでに10となっている。したがって、数量制限部32は、数量読取部31が読み取るコンテンツの数量を10以内に制限する。これにより、登録ユーザは、光ディスク100に記録されているコンテンツを1つ以上削除しなければ、これ以上はコンテンツをレンタルすることができない。
【0199】
S260では、レンタル中のコンテンツの数量が制限数に達しているため、返却促進部33が、次のコンテンツをレンタルするためには、現在レンタル中のコンテンツの返却処理が必要である旨を表示装置7に表示し、登録ユーザにコンテンツの返却処理を促す。
【0200】
このようにして、すでに制限数のコンテンツが光ディスク100に記録されている時の動作が行われる。
【0201】
〔(4)返却処理時の動作〕
次に、レンタル処理時の動作を説明する。図7は、レンタル処理時の動作を説明するための図である。
【0202】
S300では、記録再生装置1に光ディスク100が装填される。
【0203】
S310では、登録ユーザは、記録再生装置1を操作して、サービス提供者が運営するコンテンツ配信サーバ200に接続し、サービス開始の申込時に登録したユーザID及びパスワードを入力し、ログインする。
【0204】
S320では、登録ユーザによる入力操作を介して、記録再生装置1が、返却処理を行うための返却画面を表示装置7に表示させる。返却画面には、現在レンタル中のコンテンツのリストが表示され、登録ユーザは、そのリストの中から、返却処理を行いたいコンテンツを選択する。なお、返却画面の構成、及び返却画面からの返却処理方法は、サービス提供者が適宜決めてよく、その形式は特に限定されない。
【0205】
S330では、コンテンツ消去部35が、登録ユーザによって選択された、返却処理を行いたいコンテンツ(コンテンツ情報)を光ディスク100から消去する旨を記録再生回路群制御部23に命令し、その結果、光ディスク100から上記コンテンツ(コンテンツ情報)が消去される。そして、コンテンツ消去部35は、コンテンツ配信サーバ200に対して、光ディスク100に記録されていた上記コンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する。コンテンツ配信サーバ200は、コンテンツ消去部35から消去確認情報を受信することにより、その消去されたコンテンツの返却処理が完了したことを確定する。そして、コンテンツ配信サーバ200は、その返却処理の完了確定を受けて、サーバ記憶部220に保存されているユーザ管理情報等を更新する。
【0206】
なお、配信されたコンテンツに対して登録ユーザが消去、編集等を指示したときに、コンテンツ消去部35は、登録ユーザに対して消去、編集等を本当に行ってよいかどうかの確認を表示装置7に表示してもよい。
【0207】
また、配信されたコンテンツに予めパスワードを設定しておき、配信されたコンテンツに対して登録ユーザが消去、編集等を指示したときに、登録ユーザにパスワード入力を要求し、設定されたパスワードが正しく入力されたときに消去、編集を行うようにしてもよい。これにより、登録ユーザは、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツを誤って他のコンテンツと同様に消去、編集等する可能性を低減することができる。
【0208】
上記の表示態様、及びコンテンツの消去、編集等は、コンテンツのレンタルサービスに対応している記録再生装置1、及び対応していない従来の記録再生装置の何れの場合にも適用可能である。
【0209】
以上により、返却処理時の動作が終了する。
〔実施の形態2〕
本実施の形態では、利用制限装置30は、コンテンツ配信サーバ200に内蔵、あるいはその外部に一装置として外付けされている。この場合について、実施の形態1と異なる点を以下に説明する。
【0210】
利用制限装置30は、数量制限部32、返却促進部33、識別情報照合部37を備える。
【0211】
数量制限部32は、格納部4等に記録されているレンタル中のコンテンツの数量の送信を記録再生装置1に要求する、あるいはサーバ記憶部に保存されているユーザ管理情報等を参照するといった方法により、レンタル中のコンテンツの数量を取得し、その数量を制限する。
【0212】
具体的には、コンテンツ配信サーバ200から記録再生装置1への新たなコンテンツの配信を禁止する等の方法により、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲以上のコンテンツを利用できなくする。
【0213】
返却促進部33は、レンタル中のコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、次のコンテンツをレンタルするためには、現在レンタル中のコンテンツの返却処理を行う必要がある旨を記録再生装置1に通知し、記録再生装置1の表示装置7に返却を促すメッセージ等を表示させ、登録ユーザにコンテンツの返却処理を促す。
【0214】
具体的には、返却促進部33は、レンタル中のコンテンツの数量を、数量制限部32から取得し、レンタル中のコンテンツの数量が利用可能な範囲の上限に達しているかどうかを認識する。上限に達しているときには、登録ユーザにコンテンツの返却処理を促すことができる。また、数量制限部32から上限に達しているかどうかの結果だけを取得してもよい。
【0215】
識別情報照合部37は、記録再生装置1からコンテンツ配信サーバ200への接続要求がなされると、コンテンツ配信サーバ200から記録再生装置1に対して、ログインするときに記録再生装置1に対してユーザIDや媒体識別情報等の識別情報の提示を求める。そして、識別情報照合部37は、提示された識別情報とサーバ記憶部220に記録された互いの識別情報を照合し、一致したときにのみ、コンテンツのレンタルサービスを許可する。
【0216】
記録再生装置1は、数量読取部31、コンテンツ消去部36を備える。
【0217】
数量読取部31は、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、格納部4等に保存されたコンテンツの数量を読み取る。そして、数量読取部31は、読み取ったコンテンツの数量を、コンテンツ配信サーバ200が備える数量制限部32に通知する。この動作により、数量制限部32は、格納部4等に記録されているレンタル中のコンテンツの数量を取得することができる。
【0218】
コンテンツ消去部36は、操作部6を介したユーザの入力操作により、返却処理の対象となるコンテンツ(またはコンテンツ情報)を格納部4等から消去し、コンテンツ配信サーバ200に対して、返却処理の対象となるコンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する。コンテンツ配信サーバ200は、コンテンツ消去部36から消去確認情報を受信することにより、その消去されたコンテンツの返却処理が完了したことを確定し、サーバ記憶部220に保存されているユーザ管理情報等を更新する。この動作により、サーバ記憶部220に保存されているユーザ管理情報等を常に最新のものとすることができる。
【0219】
以上の構成により、利用制限装置30は、コンテンツ配信サーバ200に内蔵、あるいはその外部に一装置として外付けされていても、実施の形態1と同等のレンタルサービスを実施することが可能である。また、数量制限部32、返却促進部33、識別情報照合部37がコンテンツ提供サーバ200に存在することで、ユーザによる改ざんなどの危険性が減り、確実に管理できる。また、これらの機能をユーザへ提供する手間も省ける。
〔実施の形態3〕
以下、本発明に係る第3の実施形態について説明する。以下の説明では、第1の実施形態と同一の部品および構成要素には同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0220】
以下、第1の実施形態と異なる点について記載する。
【0221】
第3の実施形態では、利用制限制御部(利用制限装置)30の各ブロック、特に数量読取部31、数量制限部32、返却促進部33、コンテンツ消去部36、日時同期部35、及び識別情報照合部37は、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現されている。
【0222】
すなわち、本発明の目的は、記録再生装置1が、利用制限装置30の各機能を実現する利用制限プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)を備え、記録再生装置1において利用制限プログラムを実行することによっても、達成可能である。
【0223】
この場合、登録ユーザは、任意の記録再生装置において、利用制限プログラムを読み出し実行することで、利用制限制御部30を備えた第1の実施形態の記録再生装置1と同様の機能を得ることができる。この場合、記録再生装置にあらかじめ、利用制限制御部を組み込む必要が無くなり、記録再生装置をユーザに安価で提供することが可能となる。
【0224】
また、前記利用制限プログラムは、ユーザによって持ち運び可能であり、書き換え不可能な記録領域を備えたプログラム記録媒体によって、配布されることが好ましい。この場合、利用制限プログラムは、情報の書き換えが不可能な記録領域に記録されるため、不正な利用者が上記利用制限プログラムを改ざんし、不正に使用することを防止することができる。また、プログラム記録媒体がユーザにより持ち運び可能であるため、ユーザはプログラム記録媒体を持ち運び、任意の情報記録再生装置において情報記録媒体を装填し、利用制限プログラムを読出し、実行させることができる。また、サービス提供者が、登録したユーザに利用制御部としてのプログラム記録媒体を送付すれば、登録ユーザが利用制御部を準備する必要がなくなる。
【0225】
また、プログラム記録媒体に媒体識別情報が付与されている場合、コンテンツ配信サーバ200は、送付したプログラム記録媒体の媒体識別情報を得ることにより、ユーザを特定することも可能である。
【0226】
さらに、プログラム記録媒体にコンテンツ配信サーバ200へ接続するための接続プログラム(ソフトウェア)が含まれていてもよい。これにより、登録ユーザが当該ソフトウェアを別途入手する必要がなくなるため、ユーザの利便性を高めることが可能となる。加えて、記録再生装置にプログラム記録媒体を装填することにより自動的にレンタルサービスを開始させうるため、登録ユーザは、記録再生装置へのプログラム記録媒体の装填という簡易かつ直感的な操作により、レンタルサービスを開始できる。
【0227】
プログラム記録媒体としては、例えば、コンパクトディスク−ROM/デジタルビデオデイスク/コンパクトディスク−R/ブルーレイディスク−ROM/ブルーレイディスク−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。さらに、後述するように、プログラム記録媒体として、ハイブリッドBDを用いることもできる。
【0228】
また、前記利用制限プログラムを通信ネットワークを介して記録再生装置に供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、前記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
〔実施の形態4〕
〔光ディスク100がハイブリッドBDである場合〕
次に、光ディスク100が、情報の書き換え可能な記録領域と書き換えが不可能な記録領域とを併せ持つハイブリッドBDである場合の動作を説明する。この場合、光ディスク100を上述したプログラム記録媒体としても、使用することが可能である。なお、理解の容易のため、まずハイブリッドBDの構成を図8により説明し、続いて、光ディスク100が記録再生装置1に装填されたときの利用制限制御部30等の動作を図9により説明する。
【0229】
図8は、ハイブリッドBDである光ディスク100の各記録層の構成例を示す図であって、図8(a)は、光ディスク100の各記録層の概略構成を、図8(b)は、光ディスク100のROM層104のBCA領域104aの詳細を説明するための図である。
【0230】
なお、以下の説明において、光ディスク100が有する層として、書き換え可能な記録層(情報記録層)をRE(RE-writable)層と呼び、再生専用の記録層をROM(Read Only Memory)層と呼び、追記録可能な記録層をR(Recordable)層と呼ぶ。
【0231】
図8(a)は、基板101、RE層102、透明樹脂からなる中間層103、ROM層104、カバー層105がその順に積層されてなる光ディスク100の構成を示す。
【0232】
RE層102には、BCA領域102a、リードイン領域102b、ユーザデータ領域102c、及びリードアウト領域102dが設けられている。同様に、ROM層104には、BCA領域104a、リードイン領域104b、ユーザデータ領域104c、及びリードアウト領域104dが設けられている。
【0233】
なお、同図では、光ディスク100は、RE層102およびROM層104をそれぞれ1層ずつ備えるものとして説明している。しかしながら、光ディスク100は、RE層102およびROM層104を複数層備える構成で実現されてもよい。また、RE層102およびROM層104が積層される順序は、同図に記載された順序に限られず、任意に決めることができる。
【0234】
さらに、同図では、BCA領域は、RE層102およびROM層104の両方に存在している。しかしながら、BCA領域は、何れか一方の層にのみ存在してもよい。
【0235】
BCA領域102a・104aは、光ディスク100の最内周で、トラッキング制御が不要な領域またはフォーカス制御のみでアクセス可能なバーコード状の記録領域である。BCA領域102a・104aは、コンテンツ等の情報が記録されている一般的な記録マークと比較すると桁違いに大きいマーク形状を有し、通常の記録再生装置では情報の書き換えはできない。したがって、BCA領域102a・104aは、製造時にのみ情報の書き込みを行うことが可能な領域(すなわち書き換え不可能な領域)と言える。BCA領域102a・104aにおける各識別情報の記録順序(又は配置方法)は、通常規格などによって決められている。記録再生装置1では、光ディスク100が挿入されると、まずBCA領域102a・104aの情報を読み取りにいくように設計されている。
【0236】
そのBCA領域102a・104aには、複数の光ディスク100に共通する情報である媒体共通情報が記録される。媒体共通情報の具体例としては、光ディスク100の記録層のタイプ(再生専用型、追記型、書き換え型)、光ディスク100のサイズ、光ディスク100の規格バージョンが挙げられる。さらに、BCA領域102a・104aには、個々の光ディスク100を識別するための情報である媒体識別情報が記録される。
【0237】
ここで、ROM層104のBCA領域104aは、図8(b)に示すとおり、少なくとも、固有情報領域104eおよび共通情報領域104fを備える。このうち、固有情報領域104eには、光ディスク100ごとに固有の媒体識別情報が記録されている。一方、共通情報領域104fには、複数の光ディスク100に共通する媒体共通情報が記録されている。
【0238】
光ディスク100では、レーザ光の照射によって、固有情報領域104eの情報記録形式がμm単位の幅で長さがμm単位からmm単位のストライプで形成されているのに対して、共通情報領域104fの情報記録形式が10μm単位の幅で長さも100μm単位のストライプで形成されている。つまり、固有情報領域104eは、共通情報領域104fよりも大きなマーク形状で形成されている。
【0239】
したがって、記録再生装置1は、固有情報領域104eに記録されている媒体識別情報を、共通情報領域104fに記録されている媒体共通情報よりも容易に検出することができる。そして、記録再生装置1に装填される光ディスク100では、媒体識別情報の方が、媒体共通情報よりも重要度が高いと言えるため、上記構成とすることにより、記録再生装置1は、より重要度の高い情報を相対的に重要度の低い情報よりも容易かつ確実に検出することができる。
【0240】
リードイン領域102b・104bは、光ディスク100においてBCA領域102aの外周側に、記録層ごとに設けられた領域である。また、リードイン領域102b・104bには、製造時にのみ情報の書き込みを行うことが可能な領域(すなわち書き換え不可能な領域)だけでなく、追記型や書き換え型の場合には、記録再生装置1に装填された後に情報の追記録あるいは書き換えを行うことが可能な領域が設けられている。リードイン領域102b・104bには、例えば光ディスク100への記録・再生の標準条件、各層に対する記録再生装置1のアクセスの許可不許可(アクセス制限)を示す情報、製造時の欠陥および使用中にできた欠陥の位置を示す情報などが記録される。
【0241】
ユーザデータ領域102c・104cは、OS(Operating System)などの基本ソフト、アプリケーション、サービス提供者から提供されるソフトウェアである利用制限プログラム、あるいはコンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツ、及び、それらに付随する配信元確認情報など、様々な情報が記録されている(または記録可能な)領域である。また、これらの情報が記録されている位置・アドレスや、複数の情報の相関関係(ファイル、ディレクトリのルート)などの管理情報も記録されている。
【0242】
例えばROM層104のユーザデータ領域104cには、サービス提供者が用意したソフトウェアである利用制限プログラムやその他アプリケーションなどが記録されている。また、ユーザデータ領域104cには、コンテンツ配信サーバ200へ接続するための接続プログラム(ソフトウェア)、及び接続先を示す情報、コンテンツ配信サーバ200で利用可能なコンテンツの一覧(カタログ)、あるいは、コンテンツの一部(サンプル映像やデモ版)が記録されていてもよい。
【0243】
なお、コンテンツの一覧(カタログ)は、すべてインターネット経由でコンテンツ配信サーバ200からRE層102にダウンロードしてもよい。このとき、サーバ記憶部220に記録される動画(映画やテレビ番組)、音楽、ゲーム等のコンテンツに関するコンテンツ情報、および当該コンテンツ情報に含まれる付帯情報が、随時最新版に更新される構成で実現されているのであれば、サーバ記憶部220および光ディスク100のRE層102に記録されるコンテンツはそれぞれ、定期的に最新版に更新されることになる。その場合、コンテンツのレンタルサービスのユーザにとって、極めて利用性の高い光ディスク100が提供されることになる。
【0244】
また、RE層102のユーザデータ領域102cには、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツ、アプリケーションのバージョンアップ情報などが記録再生装置1によって記録される。さらに、RE層102のユーザデータ領域102cには、サーバ記憶部220に記録されているユーザ管理情報などが記録されていてもよい。なお、これらの情報は、ネットワーク回線を介して、コンテンツ配信サーバ200から取得したものを記録再生装置1がRE層102のユーザデータ領域102cに記録することで実現される。
【0245】
リードアウト領域102d・104dは、通常、光ディスク100の各層の最外周側に設けられており、記録層の終了位置を示すものである。
【0246】
なお、光ディスク100のBCA領域に記録される情報の少なくとも一部をコンテンツ配信サーバ200のサーバ記憶部220に記憶させる構成も可能である。その場合、当該情報は、光ディスク100の媒体識別情報によって管理されればよい。
【0247】
〔レンタルサービスの申込および初回レンタル時の動作(ハイブリッドBD)〕
次に、記録再生装置1に光ディスク100が装填されたときの利用制限制御部30等の動作を図9により説明する。図9は、ハイブリッドBDである光ディスク100を用いたときの、レンタルサービスの申込および初回レンタル時の動作を説明するための図である。
【0248】
なお、ここでは、レンタルサービスの申込および初回レンタル時の動作についてのみ説明する。また、図4を参照して説明した内容は、その説明を省略する。したがって、S435、S470、S480、S492のみについて説明する。
【0249】
光ディスク100が記録再生装置1に装填されると(S430)、S435では、記録再生装置1が、光ディスク100のROM層102(または、ROM層104)に記録されている、コンテンツ配信サーバ200へ接続するための接続プログラム(ソフトウェア)を自動的に実行する。光ディスク100のROM層102(または、ROM層104)に接続プログラムが記録されていない場合は、ユーザが手動でアクセスすればよい。そして、記録再生装置1は、コンテンツ配信サーバ200に接続し、パスワードおよびユーザIDを入力する画面を表示装置7に表示する。
数量読取部における、レンタル中のコンテンツの数量の読み取り(S470)において、数量読取部は、サービス提供者が利用制限プログラムとして、光ディスク100のROM層102(または、ROM層104)に記録されており、記録再生装置1により利用制限プログラムが実行されることで、実現されている。
レンタル中のコンテンツの数量が、コンテンツの利用可能な制限数に達していないかどうかを確認(S480)において、数量制限部は、サービス提供者が利用制限プログラムとして、光ディスク100のROM層102(または、ROM層104)に記録されており、記録再生装置1により利用制限プログラムが実行されることで、実現されている。
また、返却促進部に関しても、サービス提供者が利用制限プログラムとして、光ディスク100のROM層102(または、ROM層104)に記録されており、記録再生装置1により利用制限プログラムが実行されることで、実現されていてもよい。
【0250】
なお、初回に入力したパスワードおよびユーザIDを光ディスク100のRE層(または、R層)に記録しておき、2回目以降の入力を省略する構成とすることもできる。また、上記の利用制限プログラム(ソフトウェア)がバージョンアップされるごとに、記録再生装置1が、バージョンアップ情報をネットワークを介して取得し、光ディスク100のRE層(または、R層)に記録してよい。これにより、更新された最新版の利用制限プログラム(更新利用制限プログラム)を常時使用することができる。
【0251】
S492では、コンテンツ配信サーバ200が、登録ユーザによって選択された、登録ユーザがレンタルしたいコンテンツ(コンテンツ情報)を記録再生装置1に送信する。そして、記録再生装置1は、そのコンテンツを光ディスク100のRE層(または、R層)に記録する。ここで、コンテンツが光ディスク100のRE層(または、R層)のみに記録される方式としておけば、数量読取部として記録再生装置を動作させる利用制限プログラムとコンテンツが常に同じ光ディスク100に記録されることになり、コンテンツの管理が確実かつ容易になる。
【0252】
〔光ディスク100がハイブリッドBDである場合の効果〕
光ディスク100がハイブリッドBDである場合の効果として、以下の効果が挙げられる。
【0253】
ハイブリッドBDのROM層に利用制限プログラムを記録し、RE層にコンテンツ配信サーバより配信されるコンテンツを記録する構成とすれば、ネットワークに接続している記録再生装置を複数所有している場合であっても、ハイブリッドBDを装填するだけで、それぞれの記録再生装置でレンタルサービスを利用できる。このとき、記録再生装置が、あらかじめ利用制限装置を備えている必要がなくなる。また、前記利用制限プログラムは、情報の書き換えが不可能なROM層に記録されているため、不正な利用者が前記プログラムコードを改ざんし、不正に使用することを防止することができる。この時、コンテンツがハイブリッドBDのRE層(または、R層)のみに記録される方式としておけば、数量読取部として記録再生装置を動作させる利用制限プログラムとコンテンツが常に同じハイブリッドBDに記録されることになり、コンテンツの管理が確実かつ容易になる。
【0254】
また、コンテンツ配信サーバ200へ接続するための接続プログラム(ソフトウェア)を光ディスク100のROM層102(または、ROM層104)に記録しておくことにより、当該ソフトウェアを記録再生装置1に組み込んでおく必要がなくなる。これにより、登録ユーザが当該ソフトウェアを別途入手する必要がなくなるため、ユーザの利便性を高めることが可能となる。加えて、記録再生装置1に光ディスク100を装填することにより自動的にレンタルサービスを開始させうるため、登録ユーザは、記録再生装置1への光ディスク100の装填という簡易かつ直感的な操作により、レンタルサービスを開始できる。
【0255】
〔利用制限制御部30による効果〕
利用制限装置30は、通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバ200からコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに利用上の制限を課す利用制限装置30であって、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、情報記録媒体(光ディスク100等)に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、記録再生装置1による情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限する数量制限部32を備えることを特徴としている。
【0256】
本発明に係る利用制限方法は、通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバ200からコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに利用上の制限を課す利用制限方法であって、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、記録再生装置1によるコンテンツの情報記録媒体への記録を制限する制限ステップを含むことを特徴としている。
【0257】
上記構成によれば、コンテンツのレンタルサービスでは、通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバ200から配信されるコンテンツが情報記録媒体に記録される。そして、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、数量制限部32(制限ステップ)によって、情報記録媒体へのコンテンツの記録が制限される。言い換えれば、数量制限部32(制限ステップ)が、レンタル可能なコンテンツの数量を利用可能な範囲内に制限し、その範囲を超えたコンテンツのレンタルを不可能とする。
したがって、利用制限装置30を、上述した宅配コンテンツレンタルサービスのように、一定期間毎に料金を徴収するレンタルサービスに利用することにより、レンタルされるコンテンツの回転率が高いレンタルサービスを実現できる。また、従来の宅配コンテンツレンタルサービスに比べて、宅配料金を必要としない安価なレンタルサービスを実現することができる。
【0258】
この場合、一定期間毎に料金を徴収するため、視聴可能回数、視聴可能期間といった視聴制限は不要となり、コンテンツ配信サーバ200は、ユーザによるコンテンツの視聴を監視する負担を大幅に軽減することができる。その結果、従来の通信ネットワークを介したコンテンツのレンタルサービスと比べて、サービスコストの低減を図ることも可能となる。
【0259】
また、視聴制限が不要となることで、コンテンツを再生する記録再生装置1がコンテンツ配信サーバ200と接続されている必要がなくなり、コンテンツ配信サーバ200と接続されていない記録再生装置1においても、コンテンツを再生することが可能になる。
【0260】
なお、情報記録媒体は、利用制限装置30に内蔵されていても、外付けされていてもよく、その種類も限定されない。
【0261】
さらに、利用制限装置30では、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、数量制限部32は、記録再生装置1に対して、情報記録媒体へのコンテンツの記録を禁止することにより、情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限する構成であってよい。
【0262】
上記構成によれば、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、数量制限部32は、コンテンツの情報記録媒体への記録を禁止することで、情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限し、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲内に制限することができる。すなわち、利用制限装置30がコンテンツ提供サーバに属する場合には、例えばダウンロードの禁止をすればよい。一方、利用制限装置30が記録再生装置1に属する場合には、記録動作を禁止すればよい。したがって、非常に簡単な構成で、コンテンツ数を制限できる。
【0263】
さらに、利用制限装置30では、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、数量制限部32は、新たなコンテンツへの接続を禁止することで、そのコンテンツの情報記録媒体への記録を制限する構成であってよい。
【0264】
上記構成によれば、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、数量制限部32は、新たなコンテンツへの接続を禁止することで、情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限し、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲内に制限することができる。すなわち、例えば利用制限装置30がコンテンツ提供サーバに含まれる場合には、新たなコンテンツのダウンロードが要求された場合にアクセスの禁止をすればよい。一方、利用制限装置30が記録再生装置1に含まれる場合には、コンテンツを提供するサイトのアドレスを記憶しておけば、ユーザが前記サイトへのアクセスを要求した際に、禁止すればよい。このように、構成とすることで、非常に簡単な上記構成によりコンテンツ数を制限することができる。
【0265】
さらに、利用制限装置30では、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、ユーザに対して、レンタルされたコンテンツの少なくとも一部の返却を促す返却促進部33を備える構成であってよい。
【0266】
上記構成によれば、返却促進部33は、ユーザに対して、レンタルされたコンテンツの少なくとも一部の返却を促すため、レンタルされたコンテンツの数量がレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達していることをユーザに知らせることができる。
【0267】
したがって、ユーザは、自身のレンタル状況が利用可能な範囲の上限に達しているかどうかを知ることができ、一定期間毎に徴収される料金を有効に利用し、より多くのコンテンツをレンタルすることが可能になる。
【0268】
さらに、利用制限装置30では、返却促進部33は、レンタルされたコンテンツのレンタル期間が一定の利用期間を越えたときに、ユーザに対して、その一定の利用期間を越えたコンテンツの返却を促す構成であってよい。
【0269】
上記構成によれば、返却促進部33は、ユーザに対して、レンタル期間が一定の利用期間を越えて長期間レンタルされているコンテンツの返却を促し、レンタルされるコンテンツの回転率を高めることができる。
【0270】
また、ユーザは、一定の利用期間を越えて、長期間、同じコンテンツをレンタルしていることを知ることができるため、一定期間毎に徴収される料金を有効に利用し、より多くのコンテンツをレンタルすることが可能になる。
さらに、利用制限装置30では、情報記録媒体を個別に識別するための媒体識別情報が当該情報記録媒体に記録されており、自装置に接続された他の情報記録媒体(格納部4、サーバ記憶部220)に、ユーザが使用している光ディスク100の媒体識別情報が、そのユーザと関連付けて記録されているときに、レンタルサービスの利用時に、光ディスク100に記録されている媒体識別情報と他の情報記録媒体に記録されている媒体識別情報とを照合して、一致している場合にのみレンタルサービスの利用を許可する識別情報照合部37を備える構成であってよい。
【0271】
上記構成によれば、識別情報照合部37は、レンタルサービスの利用時に、光ディスク100に記録されている媒体識別情報と他の情報記録媒体に記録されている媒体識別情報とを照合して、一致している場合にのみ、レンタルサービスの利用を許可する。つまり、所定のユーザにのみコンテンツが配信され、各ユーザにレンタルされているコンテンツの記録先が常に確認されることから、コンテンツの著作権が適切に管理されるという効果を有する。
【0272】
また、各ユーザが使用している光ディスク100を個別に把握できるため、ユーザが複数の情報記録媒体を使用し、それぞれにコンテンツを記録したとしても、レンタルサービスの利用上の制限以上のコンテンツを得る行為を防ぐことが可能である。
【0273】
さらに、利用制限装置30では、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲とは、そのレンタルサービスのサービス提供者とユーザとの間の契約により規定される、そのユーザが同時にレンタルすることが可能なコンテンツの最大数であることが好ましい。
【0274】
さらに、利用制限装置30では、最大数は、1〜10であってよい。
【0275】
上記構成により、一定期間の間にコンテンツがレンタルされる回転率を高めることができ、レンタルサービスのサービス提供者のビジネスが成立しやすくなる。
【0276】
さらに、記録再生装置1は、
コンテンツ配信サーバ200より配信されるコンテンツを再生可能な記録再生装置1であって、何れかの利用制限装置30を備える構成であってよい。
【0277】
上記構成により、記録再生装置1は、上述した様々な効果を奏する記録再生装置1を実現することができる。
【0278】
また、ユーザに対してレンタルサービスの利用上の制限を課すうえで記録再生装置1との連動した動作が不要となることで、コンテンツ配信サーバ200は、ユーザ(または、レンタル状況)を監視する負担をさらに軽減することができる。その結果、さらに、サービスコストの低減を図ることも可能となる。
【0279】
さらに、記録再生装置1では、光ディスク100は、自装置に対して着脱可能であり、かつ、情報の書き換えが可能な領域を有し、RE層(及び/又はR層)に、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツを記録する構成であってよい。
【0280】
上記構成によれば、自装置に対して着脱可能な光ディスク100にコンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツが記録される。これにより、その光ディスク100を自装置より取り外し、持ち運び、他の記録再生装置に装着することで、当該他の記録再生装置においても記録されたコンテンツを視聴することができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【0281】
また、本発明では、コンテンツを再生する記録再生装置1がコンテンツ配信サーバ200と接続されている必要がないため、ネットワーク接続されていない当該他の記録再生装置においても、コンテンツを再生することが可能である。
【0282】
さらに、記録再生装置1では、情報記録媒体に記録されたコンテンツを消去するコンテンツ消去部36を備え、コンテンツ消去部36は、コンテンツを消去したときに、コンテンツ配信サーバ200に対して、コンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する構成であってよい。
【0283】
上記構成によれば、コンテンツ消去部36が情報記録媒体からコンテンツを消去するため、レンタルされたコンテンツの数量がレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときであっても、その数量を軽減することができる。
【0284】
そして、コンテンツ消去部36は、コンテンツを消去したときに、コンテンツ配信サーバ200に対して、そのコンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する。そして、コンテンツ配信サーバ200は、消去確認情報を受信することにより、その消去されたコンテンツの返却処理が完了したことを確定する構成とすれば、自身に記録しているユーザのレンタル状況を更新する契機とすることもできる。
【0285】
さらに、記録再生装置1では、情報記録媒体に記録されたコンテンツを消去するコンテンツ消去部36を備え、コンテンツ消去部36は、コンテンツを消去したときに、消去したコンテンツの数量を、数量制限部32に通知する構成であってよい。
【0286】
上記構成によれば、コンテンツ消去部36が、消去したコンテンツの数量を、数量制限部32に通知する。これにより、数量制限部32は、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、情報記録媒体に記録されたコンテンツの直近の数量を認識でき、それぞれの機能に基づく動作を実行できる。具体的には、数量制限部32は、通知を受けると、レンタルされたコンテンツの数量がレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達していないと判断することができる。
【0287】
このように、数量制限部32は、通知を受けることにより、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、情報記録媒体に記録されたコンテンツの直近の数量を認識でき、それぞれの機能に基づく動作を実行できる。
【0288】
さらに、記録再生装置1では、自装置内で認識される日時を、自装置に通信可能に接続された外部装置の日時に同期させる日時同期部35を備え、コンテンツ消去部36は、日時同期部35によって同期された自装置内で認識される日時によって判断されるコンテンツのレンタル期間が一定の利用期間を越えたときに、その一定の利用期間を越えたコンテンツを情報記録媒体から消去する構成であってよい。
【0289】
上記構成によれば、日時同期部35は、自装置内で認識される日時を、自装置に通信可能に接続された外部装置の日時に同期させるため、自装置と外部装置とを共通の日時で管理することができる。
【0290】
これにより、コンテンツ消去部36は、レンタル期間が一定の利用期間を越えたコンテンツの消去を正確なタイミングで実行し、ユーザが手作業でコンテンツを消去する必要がなくなる。このとき、消去は正確なタイミングで行われるため、自装置内で認識される日時の誤りによるコンテンツの誤消去は生じず、ユーザに不満感を抱かせる恐れがない。
【0291】
さらに、記録再生装置1では、外部装置は、コンテンツ配信サーバ200であってよい。
【0292】
上記構成によれば、レンタルサービスの提供側(コンテンツ配信サーバ200)および被提供側(利用制限装置30)を共通の日時で管理することができ、両者の間で、レンタルされたコンテンツのレンタル期間を正確に管理することができる。
【0293】
さらに、記録再生装置1では、外部装置は、標準時刻電波を発信する標準時刻時計であってよい。
【0294】
上記構成によれば、利用制限装置30で認識される日時が標準時刻時計に同期される。つまり、利用制限装置30で認識される日時が標準時刻に同期されるため、コンテンツのレンタル期間を、客観的に極めて正確な日時で管理することができる。
【0295】
さらに、記録再生装置1では、コンテンツ配信サーバ200から配信されるコンテンツに、そのコンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツであることを示す配信元確認情報が含まれるときに、情報記録媒体に記録されている、配信元確認情報の含まれるコンテンツの数量を計量し、計量したコンテンツの数量を数量制限部32に通知する数量読取部31を備える構成であってよい。
【0296】
上記構成により、例えばコンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツとそれ以外のコンテンツとが混在して記録されているときに、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツ及びその数量が、配信元確認情報の有無に基づいて確実に把握される。数量読取部31がその数量を数量制限部32に通知することで、数量制限部32は、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、記録再生装置1により情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量を確実に把握し、正確に制限を行うことが可能となる。また、上記構成により、記録再生装置1は、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツとそれ以外のコンテンツとを明確に区別することもできる。
【0297】
さらに、本発明に係る利用制限プログラムは、課題を解決するために、通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバ200からコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに利用上の制限を課す、コンテンツを再生することが可能な記録再生装置1において実行可能な利用制限プログラムであって、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、記録再生装置1による情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限する制限ステップをコンピュータに実行させることを特徴としている。
【0298】
本発明に係る利用制限プログラムは、コンテンツ配信サーバ200より配信されるコンテンツを再生可能な記録再生装置1において実行されることで、上述した様々な効果を得ることができる。この場合、利用制限装置30をあらかじめ記録再生装置1に組み込んでおく必要がなくなり、記録再生装置1を安価でユーザに提供することが可能になる。
【0299】
さらに、本発明に係るプログラム記録媒体は、コンテンツを再生可能な記録再生装置1により情報の読み取りが可能なプログラム記録媒体であって、ROM層を備え、ROM層に、請求項17に記載の利用制限プログラムが記録されている構成であってよい。
【0300】
上記構成によれば、プログラム記録媒体は、ROM層に、利用制限プログラムを記録している。そのため、コンテンツ配信サーバ200より配信されるコンテンツを再生可能な記録再生装置1において、利用制限プログラムを読出し、実行されることで、上述した様々な効果を得ることができる。
【0301】
また、利用制限プログラムは、ROM層に記録されているため、不正な利用者が利用制限プログラムを改ざんし、不正に使用することを防止することができる。
【0302】
また、サービス提供者が、ユーザにプログラム記録媒体を送付すれば、利用制限装置30をあらかじめ記録再生装置1に組み込んでおく必要も、ユーザが利用制限装置を準備する必要もなくなる。
【0303】
また、プログラム記録媒体がユーザにより持ち運び可能であるため、ユーザは情報記録媒体を持ち運び、任意の情報記録再生装置1において情報記録媒体を装填し、利用制限プログラムを読出し、実行させることで、上述した様々な効果を得ることができる。
【0304】
さらに、本発明に係るプログラム記録媒体では、ROM層に、コンテンツ配信サーバ200に接続するための接続プログラムが記録されている構成であってよい。
【0305】
上記構成によれば、コンテンツ配信サーバ200へ接続するための接続プログラムをROM層に記録しておくことにより、その接続プログラムを記録再生装置1に組み込んでおく必要がなくなる。これにより、ユーザが当該接続プログラムを別途入手する必要がなくなり、ユーザの利便性を高めることが可能となる。加えて、記録再生装置1に光ディスク100を装着することで自動的にコンテンツ配信サーバ200への接続が行われる構成とすることも可能である。これにより、記録再生装置1への光ディスク100の装着という簡易かつ直感的な操作により、レンタルサービスを開始することも可能になる。それゆえ、ユーザの利便性を大幅に高めることができる。
【0306】
さらに、本発明に係るプログラム記録媒体では、さらにRE層(及び/又はR層)を有し、RE層(及び/又はR層)に、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツを記録する構成であってよい。
【0307】
上記構成によれば、コンテンツ配信サーバ200より配信されるコンテンツと利用制限プログラムとが、同じプログラム記録媒体に記録されているため、ネットワークに接続している記録再生装置1を複数所有している場合であっても、プログラム記録媒体を装填するだけで、それぞれの記録再生装置1でレンタルサービスを利用して、コンテンツを受信し、記録することができる。このとき、記録再生装置1が、あらかじめ利用制限装置30を備えている必要がない。
【0308】
また、コンテンツ配信サーバ200より配信されるコンテンツの記録先を、プログラム記録媒体に限定すれば、コンテンツの管理が確実かつ容易になる。
【0309】
さらに、プログラム記録媒体はユーザによる持ち運びが可能であるため、プログラム記録媒体を持ち運び、他の記録再生装置に装着することで、当該他の記録再生装置においても記録されたコンテンツを視聴することができ、ユーザの利便性を高めることができる。
【0310】
また、本発明では、コンテンツを再生する記録再生装置1がコンテンツ配信サーバ200と接続されている必要がないため、ネットワーク接続されていない当該他の記録再生装置においても、コンテンツを再生することが可能である。
【0311】
さらに、本発明に係るプログラム記録媒体では、さらに、RE層(及び/又はR層)を有し、RE層(及び/又はR層)に、利用制限プログラムを更新した更新利用制限プログラムを記録する構成であってよい。
【0312】
上記構成によれば、RE層(及び/又はR層)に、利用制限プログラムを更新した更新利用制限プログラムが記録される。
【0313】
したがって、更新利用制限プログラムが記録されたプログラム記録媒体を記録再生装置1に装填することにより、常に最新版の利用制限プログラムを用いてコンテンツ配信サーバ200に接続することができる。そのため、ユーザ自身が更新利用制限プログラムを別途入手する必要もないため、ユーザの利便性を高めることができる。
【0314】
さらに、本発明に係るコンテンツ配信サーバ200は、上記何れかの利用制限装置30によって制限されるコンテンツの利用可能な範囲内で、通信ネットワークを介してコンテンツを配信することを特徴としている。
【0315】
また、本発明に係るコンテンツ配信システムは、通信ネットワークを介してコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに用いられるコンテンツ配信システムであって、通信ネットワークを介してコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバ200と、コンテンツを受信し、情報記録媒体にコンテンツを記録する記録再生装置1と、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、記録再生装置1による情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限する数量制限部32を備えた利用制限装置30と、
を備えることを特徴としている。
【0316】
本発明に係るコンテンツ配信システムは、コンテンツ配信サーバ200と記録再生装置1と利用制限装置30とを備える。そして、利用制限装置30は数量制限部32を備える。これにより、上述した効果を奏するコンテンツ配信システムを実現することができる。
【0317】
さらに、本発明に係るコンテンツ配信システムでは、コンテンツ配信サーバ200は、配信するコンテンツに、そのコンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツであることを示す配信元確認情報を付与し、記録再生装置1は、情報記録媒体に記録されたコンテンツの数量を計量する数量読取部31を備え、数量読取部31は、配信元確認情報の付与されたコンテンツの数量を計量し、計量したコンテンツの数量を利用制限装置30に通知する構成であってもよい。
【0318】
上記構成により、例えばコンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツとそれ以外のコンテンツとが混在して記録されているときに、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツ及びその数量が、配信元確認情報の有無に基づいて確実に把握される。その数量を利用制限装置30に通知することで、利用制限装置30は、コンテンツ配信サーバ200から配信され、かつ、記録再生装置1により情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量を確実に把握し、正確に制限を行うことが可能となる。また、上記構成により、記録再生装置1は、コンテンツ配信サーバ200から配信されたコンテンツとそれ以外のコンテンツとを明確に区別することもできる。
【0319】
さらに、本発明に係るコンテンツ配信システムでは、記録再生装置1は、情報記録媒体に記録されたコンテンツを消去するコンテンツ消去部36を備え、コンテンツ消去部36は、コンテンツを消去したときに、コンテンツ配信サーバ200に対して、コンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する構成としてもよい。
【0320】
上記構成によれば、コンテンツ消去部36が情報記録媒体からコンテンツを消去するため、レンタルされたコンテンツの数量がレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときであっても、その数量を軽減することができる。
【0321】
そして、コンテンツ消去部36は、コンテンツを消去したときに、コンテンツ配信サーバ200に対して、そのコンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する。そして、コンテンツ配信サーバ200は、消去確認情報を受信することにより、その消去されたコンテンツの返却処理が完了したことを確定する構成とすれば、自身に記録しているユーザのレンタル状況を更新する契機とすることもできる。
【0322】
〔その他〕
本発明に係る情報記録再生装置は、複数のコンテンツを有し、通信ネットワークを介してコンテンツを提供するコンテンツ配信サーバより提供されるコンテンツを情報記録媒体に記録、保存し、上記コンテンツを再生することができる情報記録再生装置であって、上記情報記録媒体に保存されている上記コンテンツの数を確認する手段と、上記情報記録媒体の記録容量の範囲内で、上記情報記録媒体に同時に保存可能な上記コンテンツの数を一定数に制限する手段を備える構成であってよい。
【0323】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記一定数が1〜10であってよい。
【0324】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記情報記録媒体に保存されている上記コンテンツを消去する際、上記コンテンツの消去を確認した後、上記コンテンツ配信サーバに、上記コンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信する構成であってよい。
【0325】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記情報記録媒体が、情報の書き換えが可能な記録領域を持ち、利用者による持ち運びが可能なリムーバブル情報記録媒体であり、上記リムーバブル情報記録媒体の情報に記録する手段と、上記情報を再生する手段を備える構成であってよい。
【0326】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記情報記録再生装置において動作するプログラムが上記リムーバブル情報記録媒体に記録されており、上記プログラムに従って、上記コンテンツ配信サーバに接続し、コンテンツ提供サービスを開始する構成であってよい。
【0327】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記リムーバブル情報記録媒体を装填すると、上記プログラムが自動的に実行される構成であってよい。
【0328】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記コンテンツ配信サーバより上記コンテンツが利用可能な日時の期限を示すコンテンツ利用期限情報が提供され、上記コンテンツとともに情報記録媒体に記録、保存し、日時を計測する内蔵時計を備え、上記内蔵時計が示す日時と上記コンテンツ再生期限情報の比較結果に基づいて、コンテンツ再生期限に関するメッセージを表示する構成であってよい。
【0329】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記内蔵時計が示す日時が上記コンテンツ再生期限情報の比較結果に基づいて、上記コンテンツの再生を不可能にする構成であってよい。
【0330】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記内蔵時計が示す日時が上記コンテンツ再生期限情報の比較結果に基づいて、上記コンテンツを自動的に消去する構成であってよい。
【0331】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記コンテンツ配信サーバとネットワークを介して接続されたとき、上記内蔵時計の日時と上記コンテンツ配信サーバの持つ時計の日時が同期される構成であってよい。
【0332】
本発明に係る情報記録再生装置は、標準時刻電波信号を受信する機能を備え、上記内蔵時計の日時を上記標準時刻電波信号により定期的に補正する構成であってよい。
【0333】
本発明に係る情報記録再生装置は、内部に内蔵情報記録媒体を備え、上記コンテンツ利用期限情報を上記内蔵情報記録媒体に記録し、上記内蔵時計が示す日時と上記コンテンツ再生期限情報の比較結果に基づいて、コンテンツ再生期限に関するメッセージを表示する構成であってよい。
【0334】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記情報記録媒体に記録されたコンテンツ配信サーバから提供されたコンテンツとともに、コンテンツ配信サーバから提供されたコンテンツであることを示す提供元確認情報を記録する構成であってよい。
【0335】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記情報記録媒体が個別に振り分けられている媒体識別情報を備え、上記コンテンツ配信サーバより上記コンテンツの提供を受けるとき、上記媒体識別情報を読み取り、上記コンテンツ配信サーバに送信する構成であってよい。
【0336】
本発明に係る情報記録再生装置は、上記情報記録媒体に、ユーザー情報を記録する構成であってよい。
【0337】
本発明に係る情報記録媒体は、情報の書き換えが可能な記録領域に、コンテンツ配信サーバより提供されるコンテンツを保存する情報記録媒体であって、記録容量の範囲内で、同時に保存可能な上記コンテンツの数が一定数に制限される構成であってよい。
【0338】
本発明に係る情報記録媒体は、情報記録再生装置において動作し、コンテンツ提供サービスを利用するためのプログラムが、記録されている構成であってよい。
【0339】
本発明に係る情報記録媒体は、情報の書き換えが不可能な記録領域をさらに持ち、上記プログラムが、上記情報の書き換え不可能な領域に記録されている構成であってよい。
【0340】
本発明に係る情報記録媒体は、上記プログラムの更新が必要なとき、上記情報の書き換えが可能な記録領域に、更新プログラムが記録される構成であってよい。
【0341】
本発明に係る情報記録媒体は、上記コンテンツ配信サーバより提供される上記コンテンツが、上記プログラムを実行可能な情報記録再生装置でのみ、消去可能である構成であってよい。
【0342】
本発明に係るコンテンツ提供システムは、複数のコンテンツを有し、通信ネットワークを介してコンテンツを提供するコンテンツ配信サーバと、上記通信ネットワークを介して上記コンテンツを受信し、情報記録媒体に記録する情報記録再生装置とを備えた再生装置とを有するコンテンツ提供システムであって、上記情報記録媒体の記録容量の範囲内で、上記情報記録媒体に同時に保存可能な上記コンテンツの数を一定数に制限する構成であってよい。
【0343】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0344】
本発明は、コンテンツを配信するコンテンツ配信サーバと連動することなく、ユーザに対してレンタルサービスの利用上の制限を課すことが可能な利用制限装置に関し、特にそのような利用制限装置を備えた記録再生装置に好適に適用することができる。
【符号の説明】
【0345】
1 記録再生装置
2 スピンドル
3 ディスク装填認識部
4 格納部
5 メモリ
6 操作部
7 表示装置
8 インターネット端末装置
9 内蔵時計
10 記録再生回路群
12 光ピックアップ
13 ピックアップ駆動回路
14 レーザ駆動回路
15 検出回路
16 スピンドル回路
20 制御部
22 ディスク装填確認部
23 記録再生回路群制御部(再生規制手段)
24 通信部
25 通信等制御部
30 利用制限制御部(利用制限制御装置)
31 数量読取部(数量読取手段)
32 数量制限部(制限手段)
33 返却促進部(返却促進手段)
35 コンテンツ消去部(コンテンツ消去手段)
36 日時同期部(日時同期手段)
37 識別情報照合部(ユーザ識別情報照合手段)
100 光ディスク(情報記録媒体)
200 コンテンツ配信サーバ
210 サーバ通信部
220 サーバ記憶部
230 サーバ制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバからコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに利用上の制限を課す利用制限装置であって、
上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
記録再生装置による上記情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限する制限手段を備えることを特徴とする利用制限装置。
【請求項2】
上記情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
上記制限手段は、上記記録再生装置に対して、上記情報記録媒体へのコンテンツの記録を禁止することにより、上記情報記録媒体へのコンテンツの記録を制限することを特徴とする請求項1に記載の利用制限装置。
【請求項3】
上記情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
上記制限手段は、新たなコンテンツへの接続を禁止することで、そのコンテンツの上記情報記録媒体への記録を制限することを特徴とする請求項1に記載の利用制限装置。
【請求項4】
上記情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
上記ユーザに対して、レンタルされたコンテンツの少なくとも一部の返却を促す返却促進手段を備えることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の利用制限装置。
【請求項5】
上記返却促進手段は、レンタルされたコンテンツのレンタル期間が一定の利用期間を越えたときに、上記ユーザに対して、その一定の利用期間を越えたコンテンツの返却を促すことを特徴とする請求項4に記載の利用制限装置。
【請求項6】
上記情報記録媒体を個別に識別するための媒体識別情報が当該情報記録媒体に記録されており、
自装置に接続された他の情報記録媒体に、ユーザが使用している上記情報記録媒体の上記媒体識別情報が、そのユーザと関連付けて記録されているときに、
上記レンタルサービスの利用時に、上記情報記録媒体に記録されている媒体識別情報と上記他の情報記録媒体に記録されている媒体識別情報とを照合して、一致している場合にのみ上記レンタルサービスの利用を許可する識別情報照合手段を備えることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の利用制限装置。
【請求項7】
上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲とは、そのレンタルサービスのサービス提供者と上記ユーザとの間の契約により規定される、そのユーザが同時にレンタルすることが可能なコンテンツの最大数であることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の利用制限装置。
【請求項8】
上記最大数は、1〜10であることを特徴とする請求項7に記載の利用制限装置。
【請求項9】
コンテンツ配信サーバより配信されるコンテンツを再生可能な記録再生装置であって、請求項1から8の何れか1項に記載の利用制限装置を備えることを特徴とする記録再生装置。
【請求項10】
上記情報記録媒体は、自装置に対して着脱可能であり、かつ、情報の書き換えが可能な記録領域を有し、
上記情報の書き換えが可能な記録領域に、上記コンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツを記録することを特徴とする請求項9に記載の記録再生装置。
【請求項11】
上記情報記録媒体に記録されたコンテンツを消去するコンテンツ消去手段を備え、
上記コンテンツ消去手段は、上記コンテンツを消去したときに、上記コンテンツ配信サーバに対して、上記コンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信することを特徴とする請求項9または10に記載の記録再生装置。
【請求項12】
上記情報記録媒体に記録されたコンテンツを消去するコンテンツ消去手段を備え、
上記コンテンツ消去手段は、上記コンテンツを消去したときに、消去したコンテンツの数量を、上記制限手段に通知することを特徴とする請求項9または10に記載の記録再生装置。
【請求項13】
自装置内で認識される日時を、自装置に通信可能に接続された外部装置の日時に同期させる日時同期手段を備え、
上記コンテンツ消去手段は、上記日時同期手段によって同期された自装置内で認識される日時によって判断されるコンテンツのレンタル期間が一定の利用期間を越えたときに、その一定の利用期間を越えたコンテンツを上記情報記録媒体から消去することを特徴とする請求項11または12に記載の記録再生装置。
【請求項14】
上記外部装置は、上記コンテンツ配信サーバであることを特徴とする請求項13に記載の記録再生装置。
【請求項15】
上記外部装置は、標準時刻電波を発信する標準時刻時計であることを特徴とする請求項13に記載の記録再生装置。
【請求項16】
上記コンテンツ配信サーバから配信されるコンテンツに、そのコンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツであることを示す配信元確認情報が含まれるときに、
上記情報記録媒体に記録されている、上記配信元確認情報の含まれる上記コンテンツの数量を計量し、計量した上記コンテンツの数量を上記制限手段に通知する数量読取手段を備えることを特徴とする請求項9から15の何れか1項に記載の記録再生装置。
【請求項17】
通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバからコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに利用上の制限を課す、上記コンテンツを再生することが可能な記録再生装置において実行可能な利用制限プログラムであって、
上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
上記記録再生装置による情報記録媒体への上記コンテンツの記録を制限する制限ステップをコンピュータに実行させるための利用制限プログラム。
【請求項18】
コンテンツを再生可能な記録再生装置により情報の読み取りが可能なプログラム記録媒体であって、
情報の書き換えが不可能な記録領域を備え、
上記情報の書き換えが不可能な記録領域に、請求項17に記載の利用制限プログラムが記録されていることを特徴とするプログラム記録媒体。
【請求項19】
上記情報の書き換えが不可能な記録領域に、上記コンテンツ配信サーバに接続するための接続プログラムが記録されていることを特徴とする請求項18に記載のプログラム記録媒体。
【請求項20】
さらに情報の書き換えが可能な記録領域を有し、
上記情報の書き換えが可能な記録領域に、上記コンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツを記録することを特徴とする請求項18または19に記載のプログラム記録媒体。
【請求項21】
さらに、情報の書き換えが可能な記録領域を有し、
上記情報の書き換えが可能な記録領域に、上記利用制限プログラムを更新した更新利用制限プログラムを記録することを特徴とする請求項18または19に記載のプログラム記録媒体。
【請求項22】
請求項1から8の何れか1項に記載の利用制限装置によって制限されるコンテンツの利用可能な範囲内で、上記通信ネットワークを介してコンテンツを配信することを特徴とするコンテンツ配信サーバ。
【請求項23】
通信ネットワークを介してコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに用いられるコンテンツ配信システムであって、
上記通信ネットワークを介してコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバと、
上記コンテンツを受信し、情報記録媒体にコンテンツを記録する記録再生装置と、
上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、上記情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、上記記録再生装置による情報記録媒体への上記コンテンツの記録を制限する制限手段を備えた利用制限装置と、
を備えることを特徴とするコンテンツ配信システム。
【請求項24】
上記コンテンツ配信サーバは、配信するコンテンツに、そのコンテンツ配信サーバから配信されたコンテンツであることを示す配信元確認情報を付与し、
上記記録再生装置は、上記情報記録媒体に記録された上記コンテンツの数量を計量する数量読取手段を備え、
上記数量読取手段は、上記配信元確認情報の付与された上記コンテンツの数量を計量し、計量した上記コンテンツの数量を上記利用制限装置に通知することを特徴とする請求項23に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項25】
上記記録再生装置は、上記情報記録媒体に記録されたコンテンツを消去するコンテンツ消去手段を備え、
上記コンテンツ消去手段は、上記コンテンツを消去したときに、上記コンテンツ配信サーバに対して、上記コンテンツが消去されたことを示す消去確認情報を送信することを特徴とする請求項23または24に記載のコンテンツ配信システム。
【請求項26】
通信ネットワークを介してコンテンツ配信サーバからコンテンツを配信することで、そのコンテンツをユーザにレンタルさせるレンタルサービスに利用上の制限を課す利用制限方法であって、
上記コンテンツ配信サーバから配信され、かつ、情報記録媒体に記録されるコンテンツの数量が、上記レンタルサービスのレンタル条件に応じて定まるコンテンツの利用可能な範囲の上限に達しているときに、
記録再生装置による上記コンテンツの情報記録媒体への記録を制限する制限ステップを含むことを特徴とする利用制限方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−60580(P2012−60580A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−204482(P2010−204482)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】