説明

制御された薬物送達のためのテザー基を有するポリマー−薬物コンジュゲート

本発明は、治療薬に共有結合で連結されたポリマー部分を含む新規組成物に関し、この場合、該治療薬は、ポリマー部分にテザーによって連結されている。様々なテザー基および標的化リガンドからポリマーを選択することにより、治療剤の制御送達のための方法を提供する。本発明は、本明細書に記載される治療組成物で被験体を治療する方法にも関する。テザーは、自己環化性部分、例えば、−S−CH2−CH2−CO−、−NR−CH2−CH2−NR−CO−および−S−CH2−CH2−NR−CO−を含む。本発明は、シクロデキストリン系ポリマーを含む薬物コンジュゲートにも関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
自己環化性部分を含むテザーによってポリマーに共有結合で連結された治療薬を含む、ポリマーコンジュゲート。
【請求項2】
前記テザーが、選択性決定部分をさらに含む、請求項1に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項3】
前記ポリマーが、生体適合性ポリマーである、請求項1〜2のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項4】
前記選択性決定部分が、前記自己環化性部分と前記ポリマーの間の該自己環化性部分に結合している、請求項2〜3のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項5】
前記選択性決定部分が、該選択性決定部分と前記自己環化性部分との間の結合の開裂における選択性を促進する、請求項2〜4のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項6】
前記選択性決定部分と前記自己環化性部分との間の結合が、アミド、カルバメート、カーボネート、エステル、チオエステル、尿素、およびジスルフィド結合から選択される、請求項2〜5のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項7】
前記選択性決定部分と前記自己環化性部分との間の結合が、アミド、カルバメート、カーボネート、およびジスルフィド結合から選択される、請求項2〜6のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項8】
前記選択性決定部分が、該選択性決定部分と前記自己環化性部分との間の結合の酵素的開裂を促進する、請求項2〜7のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項9】
前記選択性決定部分が、カテプシンによる開裂を促進する、請求項2〜8のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項10】
前記選択性決定部分が、カテプシンBによる開裂を促進する、請求項2〜9のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項11】
前記選択性決定部分が、酸性条件下で該選択性決定部分と前記自己環化性部分との間の結合の開裂を促進する、請求項2〜10のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項12】
前記選択性決定部分が、塩基性条件下で該選択性決定部分と前記自己環化性部分との間の結合の開裂を促進する、請求項2〜10のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項13】
前記選択性決定部分が、ペプチドである、請求項2〜12のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項14】
前記ペプチドが、ジペプチド、トリペプチドまたはテトラペプチドである、請求項13に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項15】
前記ペプチドが、GFYA、GFLG、GFA、GLA,AVA、GVA、GIA、GVL、GVF、AVF、KFおよびFKから選択される、請求項14に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項16】
前記ペプチドが、GFYAおよびGFLGから選択される、請求項15に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項17】
前記ペプチドが、GFLGである、請求項16に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項18】
前記選択性決定部分が、アミノアルキルカルボニルオキシアルキル部分である、請求項2〜8のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項19】
前記選択性決定部分と前記自己環化性部分との間の結合の開裂後に該自己環化性部分の環化が発生し、それによって前記治療薬を放出するように、該自己環化性部分が選択される、請求項2〜18のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項20】
前記自己環化性部分の環化によって、5または6員環が形成される、請求項19に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項21】
前記5または6員環が、窒素、酸素および硫黄から選択される少なくとも1つのヘテロ原子を含む複素環である、請求項20に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項22】
前記複素環が、イミダゾリドンである、請求項21に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項23】
前記自己環化性部分が、構造:
【化71】

(式中、
Uは、NRおよびSから選択され;
Xは、O、NR、およびSから選択され;
Vは、O、SおよびNRから選択され;
およびRは、独立して、水素、アルキルおよびアルコキシから選択され;または
およびRは、それらが連結されている炭素原子と一緒に、環を形成し;ならびに
、RおよびRは、独立して、水素およびアルキルから選択される)
を有する、請求項1〜22に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項24】
Uが、NRであり、および/またはVが、NRであり、ならびにRおよびRが、独立して、メチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルから選択される、請求項23に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項25】
とRの両方がメチルである、請求項23〜24のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項26】
とRの両方が水素である、請求項23〜25のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項27】
およびRが、一緒に、−(CH−となり、ここでのnが3または4である、請求項23〜25のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項28】
前記自己環化性部分が、
【化72】

から選択される、請求項1〜23のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項29】
Uが、前記自己環化性部分に結合される、請求項23〜28のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項30】
前記選択性決定部分が、式A:
【化73】

(式中、
Sは、ジスルフィド結合の一部である硫黄原子であり;
Jは、場合によっては置換されているヒドロカルビルである;および
Qは、OまたはNRであり、ここでR13は、水素またはアルキルである)
によって表される、請求項2〜8のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項31】
Jが、ポリエチレングリコール、ポリエチレン、ポリエステル、アルケニル、またはアルキルである、請求項30に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項32】
Jが、1つ以上のメチレン基を含むヒドロカルビレン基を表し、ここで、1つ以上のメチレン基が、基Yにより場合によっては置換されており(但し、いずれのY基も互いに隣接していないことを条件とする)、それぞれのYが、それぞれの存在について独立して、置換もしくは非置換アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、または−O−、C(=X)(式中、Xは、NR30、OもしくはSである)、−OC(O)−、−C(=O)O、−NR30−、−NRCO−、−C(O)NR30−、−S(O)−(式中、nは、0、1もしくは2である)、−OC(O)−NR30、−NR30−C(O)−NR30−、−NR30−C(NR30)−NR30−、および−B(OR30)−から選択され;ならびにR30が、それぞれの存在について独立して、Hまたは低級アルキルを表す、請求項30に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項33】
Jが、置換または非置換低級アルキレンである、請求項31に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項34】
Jが、置換または非置換エチレンである、請求項33に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項35】
前記選択性決定部分が、
【化74】

である、請求項34に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項36】
前記選択性決定部分が、式B:
【化75】

(式中、
Wは、NR14、S、Oから選択され;
Jは、独立して、およびそれぞれの存在について、ヒドロカルビルまたはポリエチレングリコールであり;
Sは、硫黄であり;
Qは、OまたはNR13であり、ここでR13は、水素またはアルキルであり;ならびに
14は、水素およびアルキルから選択される)
によって表される、請求項2〜8のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項37】
Jが、アリール環を含む、請求項36に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項38】
前記アリール環が、ベンゾ環である、請求項37に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項39】
WおよびSが、前記アリール環上に1,2−の関係にある、請求項38に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項40】
前記アリール環が、アルキル、アルケニル、アルコキシ、アラルキル、アリール、ヘテロアリール、ハロゲン、−CN、アジド、−NR、−COOR、−C(O)−NR、−C(O)−R、−NR−C(O)−R、−NRSO、−SR、−S(O)R、−SO、−SONR、−(C(R−OR、−(C(R−NR、および−(C(R−SOで場合によっては置換されており、ここで、Rが、それぞれの存在について独立して、Hまたは低級アルキルであり、ならびにnが、それぞれの存在について独立して、0〜2の整数である、請求項36〜39のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項41】
Jが、独立して、およびそれぞれの存在について、ポリエチレングリコール、ポリエチレン、ポリエステル、アルケニル、またはアルキルである、請求項36〜40のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項42】
Jが、独立して、およびそれぞれの存在について、1つ以上のメチレン基を含むヒドロカルビレン基を表し、ここで、1つ以上のメチレン基が、基Yにより場合によっては置換されており(但し、いずれのY基も互いに隣接していないことを条件とする)、それぞれのYが、それぞれの存在について独立して、置換もしくは非置換アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、または−O−、C(=X)(式中、Xは、NR30、OもしくはSである)、−OC(O)−、−C(=O)O、−NR30−、−NRCO−、−C(O)NR30−、−S(O)−(式中、nは、0、1もしくは2である)、−OC(O)−NR30、−NR30−C(O)−NR30−、−NR30−C(NR30)−NR30−、および−B(OR30)−から選択され;ならびにR30が、それぞれの存在について独立して、Hまたは低級アルキルを表す、請求項36〜40のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項43】
Jが、独立して、およびそれぞれの存在について、置換または非置換低級アルキレンである、請求項36〜42にいずれかに記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項44】
Jが、独立して、およびそれぞれの存在について、置換または非置換エチレンである、請求項43に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項45】
前記選択性決定部分が、
【化76】

から選択される、請求項36に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項46】
前記選択性決定部分が、構造:
【化77】

(式中、
Arは、置換または非置換ベンゾ環であり;
Jは、場合によっては置換されているヒドロカルビルであり;および
Qは、OまたはNR13であり、ここでR13は、水素またはアルキルである)
を有する、請求項36に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項47】
Arが、非置換である、請求項46に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項48】
Arが、1,2−ベンゾ環である、請求項47に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項49】
前記選択性決定部分が、
【化78】

である、請求項48に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項50】
前記ポリマーが、シクロデキストリン、クラウンエーテル、環状オリゴペプチド、クリプタンドもしくはクリプタート、カリクスアーレン、キャビタンド、またはこれらの任意の組み合わせから選択される複数の環状部分を含む、請求項1〜49のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項51】
前記ポリマーが、シクロデキストリンを含む、請求項50に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項52】
式Iの構造:
【化79】

(式中、
Pは、モノマー部分であり;
Aは、それぞれの存在について独立して、選択性決定部分または直接結合であり;
Bは、それぞれの存在について独立して、自己環化性部分であり;
、L、LおよびLは、それぞれの存在について独立して、リンカー基であり;
DおよびD’は、独立して、治療薬またはそのプロドラッグであり;
TおよびT’は、独立して、標的化リガンドまたはその前駆体であり;
yおよびy’は、独立して、1〜10の整数であり;
x、x’、zおよびz’は、独立して、0〜10の整数であり;ならびに
hは、2〜30,000の整数であり;
この場合、xまたはx’いずれかの少なくとも一方の存在は、0より大きい整数である)
を有する、請求項1に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項53】
Aが、選択性決定部分である、請求項52に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項54】
、L、LおよびLが、独立して、アルキル鎖、ポリエチレングリコール(PEG)鎖、ポリコハク酸無水物、ポリ−L−グルタミン酸、ポリ(エチレンイミン)、オリゴ糖、およびアミノ酸鎖から選択される、請求項52〜53のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項55】
、L、LおよびLのいずれかが、独立してアルキル鎖であり、ここで1つ以上のメチレン基が基Yにより場合によっては置換されており(但し、いずれのY基も互いに隣接していないことを条件とする)、それぞれのYが、それぞれの存在について独立して、アリール、ヘテロアリール、カルボシクリル、ヘテロシクリル、または−O−、C(=X)(式中、Xは、NR、OもしくはSである)、−OC(O)−、−C(=O)O、−NR−、−NRCO−、−C(O)NR−、−S(O)−(式中、nは、0、1もしくは2である)、−OC(O)−NR、−NR−C(O)−NR−、−NR−C(NR)−NR−、および−B(OR)−から選択され;ならびにRは、それぞれの存在について独立して、Hまたは低級アルキルである、請求項52〜54のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項56】
前記選択性決定部分が、該選択性決定部分と前記自己環化部分との間の結合の開裂における選択性を促進するように、Aが選択される、請求項52〜55のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項57】
AとBの間の結合が開裂されると、Bが自己環化して前記治療薬を放出することができる、請求項52〜56のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項58】
前記ポリマーが、シクロデキストリン、クラウンエーテル、環状オリゴペプチド、クリプタンドもしくはクリプタート、カリクスアーレン、キャビタンド、またはこれらの任意の組み合わせから選択される複数の環状部分を含む、請求項52〜57のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項59】
前記ポリマーが、シクロデキストリンを含む、請求項52〜58のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項60】
前記治療薬が、小分子である、請求項52〜59のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項61】
前記治療薬が、アミノ、ヒドロキシル、またはチオール基を含有する、請求項52〜60のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項62】
前記治療薬が、前記アミノ、ヒドロキシル、またはチオール基によって自己環化性の基に連結されている、請求項61に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項63】
前記治療薬が、ヒドロキシル基によって前記自己環化性の基に連結されている、請求項62に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項64】
前記治療薬が、エトポシドである、請求項52〜63のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項65】
前記治療薬が、ツブリシン、またはその類似体もしくは誘導体である、請求項52〜63のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項66】
前記治療薬が、エポチロン、またはその類似体もしくは誘導体である、請求項52〜63のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項67】
Tがホルモンである、請求項52〜66のいずれか一項に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項68】
前記ホルモンが、エンドサイトーシスを助長する、請求項67に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項69】
前記ホルモンが、黄体化ホルモン放出ホルモン(LHRH)である、請求項67に記載のポリマーコンジュゲート。
【請求項70】
式C:
【化80】

(式中、
Pは、ポリマー鎖を表し;
CDは、環状部分を表し;
、LおよびLは、それぞれの存在について独立して、非存在である場合もあり、またはリンカー基を表す場合もあるが、但し、Lの複数の存在が、生物学的な条件下で開裂可能なリンカーを表すことを条件とし;
Dは、それぞれの存在について独立して、エトポシド、ツブリシン、エポチロン、またはそれらの類似体もしくは誘導体から選択され;
Tは、それぞれの存在について独立して、標的化リガンドまたはその前駆体を表し;
a、mおよびvは、それぞれの存在について独立して、1〜10の範囲の整数を表し;
nおよびwは、それぞれの存在について独立して、0〜約30,000の範囲の整数を表し;ならびに
bは、1〜約30,000の範囲の整数を表し;
この場合、Pは該ポリマー鎖にシクロデキストリン部分を含むか、またはnは少なくとも1である)
によって表される、化合物。
【請求項71】
式C’:
【化81】

(式中、
CDは、シクロデキストリン部分、またはその誘導体を表し;
、L、LおよびLは、それぞれの存在について独立して、非存在である場合もあり、またはリンカー基を表す場合もあり;
DおよびD’は、それぞれの存在について独立して、エトポシド、ツブリシン、エポチロン、またはそれらの類似体もしくは誘導体から選択され;
TおよびT’は、それぞれの存在について独立して、同じまたは異なる標的化リガンドまたはその前駆体を表し;
fおよびyは、それぞれの存在について独立して、1〜10までの範囲の整数を表し;
gおよびzは、それぞれの存在について独立して、0〜10までの範囲の整数を表し;ならびに
hは、2〜30,000の整数である)
によって表される、請求項70に記載の化合物。
【請求項72】
式D:
【化82】

(式中、
γは、シクロデキストリン部分を含むポリマーのモノマーユニットを表し;
Tは、それぞれの存在について独立して、標的化リガンドまたはその前駆体を表し;
、L、L、LおよびL10は、それぞれの存在について独立して、非存在である場合もあり、またはリンカー基を表す場合もあり;
CDは、それぞれの存在について独立して、シクロデキストリン部分、またはその誘導体を表し;
Dは、それぞれの存在について独立して、エトポシド、ツブリシン、エポチロン、またはそれらの類似体もしくは誘導体から選択され;
mは、それぞれの存在について独立して、1〜10の範囲の整数を表し;
oは、2〜30,000の整数であり;ならびに
p、nおよびqは、それぞれの存在について独立して、0〜10の範囲の整数を表し;
この場合、Dは、それぞれ、前記化合物中に少なくとも1回は存在する)
によって表される、請求項70に記載の化合物。
【請求項73】
式C:
【化83】

(式中、
Pは、ポリマー鎖を表し;
CDは、シクロデキストリン部分を表し;
は、それぞれの存在について独立して、非存在である場合もあり、またはリンカー基を表す場合もあり(この場合、1つ以上の存在について、Lは、ホスフェート基を含むリンカー基である);
およびLは、それぞれの存在について独立して、非存在である場合もあり、またはリンカー基を表す場合もあり;
Dは、それぞれの存在について独立して、治療薬またはそのプロドラッグを表し;
Tは、それぞれの存在について独立して、標的化リガンドまたはその前駆体を表し;
a、mおよびvは、それぞれの存在について独立して、1〜10の範囲の整数を表し;
nおよびwは、それぞれの存在について独立して、0〜約30,000の範囲の整数を表し;ならびに
bは、1〜約30,000の範囲の整数を表し;
この場合、Pは該ポリマー鎖にシクロデキストリン部分を含むか、またはnは少なくとも1であり、および
複数の治療薬またはそれらのプロドラッグが、開裂可能な連結機構によって該ポリマー鎖に共有結合で連結されている)
によって表される化合物。
【請求項74】
前記連結機構が、生物学的な条件下で開裂可能である、請求項73に記載の化合物。
【請求項75】
複数の存在について、Lが、ホスフェート基を含むリンカー基である、請求項73〜74のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項76】
式C’:
【化84】

(式中、
CDは、シクロデキストリン部分、またはその誘導体を表し;
およびLは、それぞれの存在について独立して、非存在である場合もあり、またはリンカー基を表す場合もあり(この場合、1つ以上の存在について、LまたはLは、ホスフェート基を含むリンカー基である);
およびLは、それぞれの存在について独立して、非存在である場合もあり、またはリンカー基を表す場合もあり;
DおよびD’は、それぞれの存在について独立して、同じまたは異なる治療薬またはそのプロドラッグを表し;
TおよびT’は、それぞれの存在について独立して、同じまたは異なる標的化リガンドまたはその前駆体を表し;
fおよびyは、それぞれの存在について独立して、1〜10までの範囲の整数を表し;
gおよびzは、それぞれの存在について独立して、0〜10までの範囲の整数を表し;ならびに
hは、2〜30,000の整数である)
によって表される、請求項73〜75のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項77】
式D:
【化85】

(式中、
γは、ポリマーのモノマーユニットを表し;
Tは、それぞれの存在について独立して、標的化リガンドまたはその前駆体を表し;
、L、LおよびL10は、それぞれの存在について独立して、非存在である場合もあり、またはリンカー基を表す場合もあり;
は、それぞれの存在について独立して、非存在である場合もあり、またはリンカー基を表す場合もあり(この場合、1つ以上の存在について、Lは、ホスフェート基を含むリンカー基である);
CDは、それぞれの存在について独立して、シクロデキストリン部分、またはその誘導体を表し;
Dは、それぞれの存在について独立して、治療薬またはそのプロドラッグ形を表し;
mは、それぞれの存在について独立して、1〜10の範囲の整数を表し;
oは、2〜30,000の整数であり;ならびに
p、nおよびqは、それぞれの存在について独立して、0〜10の範囲の整数を表し;
この場合、CDおよびDは、それぞれ、前記化合物中に少なくとも1回は存在する)
によって表される、請求項73〜75のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項78】
前記治療薬またはそのプロドラッグを前記ポリマーに接続する少なくとも1つのリンカーが、式:
【化86】

(式中、
Pは、リンであり;
Oは、酸素であり;
Eは、酸素またはNR40を表し;
Kは、ヒドロカルビルを表し;
Xは、OR42またはNR4344から選択され;ならびに
40、R41、R42、R43、およびR44は、独立して、水素または場合によっては置換されているアルキルを表す)
によって表される基を含む、請求項70〜77のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項79】
Eが、NR40であり、R40が、水素である、請求項78に記載の化合物。
【請求項80】
Kが、低級アルキレンである、請求項78〜79のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項81】
Kが、エチレンである、請求項78〜80のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項82】
少なくとも1つのリンカーが、
【化87】

から選択される基を含む、請求項78〜81のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項83】
Xが、OR42である、請求項82に記載の化合物。
【請求項84】
前記リンカーが、前記治療薬に、該治療薬上のヒドロキシル基によって接続される、請求項70〜83のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項85】
前記ヒドロキシル基が、フェノール性ヒドロキシル基である、請求項84に記載の化合物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−516625(P2010−516625A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−541386(P2009−541386)
【出願日】平成19年12月14日(2007.12.14)
【国際出願番号】PCT/US2007/025551
【国際公開番号】WO2008/076333
【国際公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【出願人】(509166766)インサート セラピューティクス, インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】