説明

制御システム及び制御方法並びに制御プログラム

【課題】処理に要する時間を適切に予測してユーザの利便性を向上させることができる制御システム及び制御方法並びに制御プログラムの提供。
【解決手段】ユーザ情報が入力される制御装置40と、制御装置40に制御される画像処理装置30と、制御装置40に入力されたユーザ情報を画像処理装置30を経由して受信し、ユーザ情報に基づいてログイン処理を行う認証サーバ20と、がネットワーク60で接続される制御システムにおいて、制御装置40に、ネットワーク60のトラフィックに依存する第1の要素とネットワーク60のトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用してログイン処理に要する時間を予測する処理時間予測部41aと、ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる待ち時間通知部41bと、を少なくとも備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御システム及び制御方法並びに制御プログラムに関し、特に、ユーザ認証等の処理時間を予測する制御システム及び制御方法並びに制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機能やプリンタ機能、スキャナ機能などを備える処理装置(以下、画像形成装置と呼ぶ。)が普及している。この画像形成装置をネットワークに接続して使用する場合、機密情報の漏洩を防止するためにセキュリティを高める施策が必要である。そこで、認証サーバをネットワークに接続し、認証サーバによって認証されたユーザのみが画像形成装置を利用できるようにする方法が用いられる。
【0003】
例えば、下記特許文献1では、画像形成装置に、サーバ装置の発行する証明書をその有効期間内、保持する保持手段と、受信したユーザ識別情報が、保持手段により証明書が保持されているユーザからのものであるか否かを判断する簡易認証手段と、を設け、簡易認証手段により証明書が存在すると判断された場合に、ログイン処理を行うことなく、画像形成処理を行う技術を開示している。
【0004】
【特許文献1】特開2006−146508号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記技術は、同一のユーザが画像形成装置を利用する場合に、所定時間に限ってログイン処理を省略する方法であるが、所定時間経過後にそのユーザが画像形成装置を利用する場合や、異なるユーザが画像形成装置を利用する場合には、認証サーバでのログイン処理が必要になる。
【0006】
ここで、ログイン処理に要する時間は、様々な要素によって変動し、例えば、就業開始時に多数のユーザ端末が同時に起動されると、認証サーバへのアクセスが集中してネットワークが混雑し、ログイン処理に時間がかかる場合がある。このような場合に、ユーザはいつログイン処理が完了するかが分からないため、そのまま待機しなければならず、利便性が悪いという問題がある。
【0007】
上記問題に対して、ネットワークの混雑状況を考慮してログイン処理に要する時間を予測する方法が考えられる。しかしながら、ログイン処理に要する時間は、ネットワークのトラフィックに依存する要素のみならず、ネットワークのトラフィックに依存しない要素によっても変動する。そのため、多数の要素の中から適切な要素を選択しなければ、ログイン処理が完了するまでの待ち時間を適切に予測することができない。
【0008】
また、この問題はログイン処理に限らず、複数の機器がネットワークで接続されたシステムにおける機器間の任意の処理に対して同様に生じる。
【0009】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その主たる目的は、処理に要する時間を適切に予測してユーザの利便性を向上させることができる制御システム及び制御方法並びに制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明は、複数の装置がネットワークで接続される制御システムにおいて、一方の装置は、前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用して、他方の装置に実行させる処理に要する時間を予測する処理時間予測部と、前記処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる待ち時間通知部と、を少なくとも備えるものである。
【0011】
また、本発明は、ユーザ情報が入力される制御装置と、前記制御装置に制御される処理装置と、前記制御装置に入力された前記ユーザ情報を前記処理装置を経由して受信し、前記ユーザ情報に基づいてログイン処理を行う認証サーバと、がネットワークで接続される制御システムにおいて、前記制御装置は、前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用して、前記ログイン処理に要する時間を予測する処理時間予測部と、前記ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる待ち時間通知部と、を少なくとも備えるものである。
【0012】
また、本発明は、ユーザ情報が入力される処理装置と、前記ユーザ情報に基づいてログイン処理を行う認証サーバと、がネットワークで接続される制御システムにおいて、前記処理装置は、前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用して、前記ログイン処理に要する時間を予測する処理時間予測部と、前記ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる待ち時間通知部と、を少なくとも備えるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明の制御システム及び制御方法並びに制御プログラムによれば、処理に要する時間を適切に予測してユーザの利便性を向上させることができる。
【0014】
その理由は、制御装置若しくは制御装置に制御される処理装置に、ハードウェア又はソフトウェアとして、ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素とネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用して処理に要する時間を算出する処理時間予測部と、処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる待ち時間通知部と、を設け、ユーザ認証などの処理の待ち時間を適切に予測して、処理がいつ完了するかをユーザに分かりやすく表示するからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
背景技術で示したように、画像形成装置を含むネットワークに認証サーバを接続し、認証サーバで認証されたユーザのみに画像形成装置の利用を許可するシステムがある。このようなシステムにおいて、ログイン処理に要する時間は様々な要素によって変動するため、ログイン処理が正常に進行しているかどうかがユーザに分かりにくく、このまま待っていても良いのかどうか不安なイメージを与える。
【0016】
そこで、本実施形態では、ログイン処理に要する時間をできるだけ正確に予測し、処理が完了するまでの待ち時間をユーザに分かりやすく表示することによって、ユーザの利便性を向上させる手法を提案する。
【0017】
その際、要素を適切に選択しないと処理時間を正確に予測することができないことから、第1の特徴として、処理時間の予測に影響を与える可能性のある様々な要素の中から、ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素とネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を選択する。
【0018】
具体的には、多くの社員が出社してユーザ端末を起動する時間帯等は、認証サーバへのアクセスが集中する傾向があることなどを考慮して、ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素として、認証サーバの混雑状況(例えば、認証サーバで処理しているパケット量など)を含める。
【0019】
また、ICカードを用いて認証を行う場合には、ログイン処理に際して参照されるデータベースのスキーマ拡張を行うことが多く、データベースサイズが大きくなると認証サーバの処理が遅くなりやすいことなどを考慮して、ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素として、データベースサイズを含める。
【0020】
また、ユーザによって認証に利用される情報量が異なり、また、同じユーザであっても何回目のログインかによって認証に利用される情報量が異なることから、ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素として、ログイン履歴情報(例えば、以前のログイン時間、前回までのログイン時間の平均値など)を含める。
【0021】
また、システム構成に応じて処理時間の予測に利用する要素が変化する場合があることから、第2の特徴として、様々な構成のシステムに適用できるようにするために、要素の数を拡張可能なアルゴリズムとする。
【0022】
具体的には、予測に利用する要素が3個の場合は3元1次連立方程式を使用し、4個の場合は4元1次方程式を使用し、n個の場合はn元1次方程式を使用するなど、順次、拡張していくことができるようにする。
【0023】
なお、ATM(Automated Teller Machine)などパブリックな場所でICカード認証を行う場合と比較すると、本実施形態の対象とする認証サーバ経由の処理時間の予測の方が、予測の際に考慮すべき要素が多いため、精度の高い予測が難しいと言える。
【0024】
すなわち、AD(Active Directory)やLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)などの認証サーバは、プリンタやファイルサーバなどオフィス内の複数の共有リソースを利用するユーザを一元管理するために使われる。そのため、社内LAN(Local Area Network)のネットワークのトラフィックや同時アクセスユーザ数など、処理時間の予測に影響する要素が多く、その値も時間帯などで大きく変動し、高精度の予測が難しくなる。
【0025】
一方、ATMのICカード認証のようなパブリックユーザの認証の場合、ADやLDAPなどの認証サーバを使って認証を行うことは、ほぼ有り得ないと考えられる。また、パブリックユーザの認証は、社内LANとは別の、セキュアかつクローズドかつトラフィックの安定したネットワークを使用することが一般的であり、同時アクセスユーザ数もATMの台数が最大と考えられるため、処理時間の予測も容易であると考えられる。また、認証処理自体も、認証サーバを介在する場合よりは早く完了するため、正確な予測を行なう必然性は生じないと考えられる。
【0026】
つまり、本発明の効果を発揮しやすいのは、処理時間の予測に影響する要素が多く、かつ、処理時間自体が長いために誤差が大きく、高精度の予測の必要性が高い場合である。以下、認証サーバで認証する場合の処理時間の予測に関して、図面を参照して詳細に説明する。
【実施例1】
【0027】
まず、本発明の第1の実施例に係る制御システム及び制御方法並びに制御プログラムについて、図1乃至図11を参照して説明する。図1は、本実施例の認証システムの構成を模式的に示す図であり、図2は、その詳細構成を示すブロック図である。また、図3及び図4は、認証システムの他の構成を示す図であり、図5及び図6は、制御装置の処理を示すフローチャート図である。また、図7乃至図10は、本実施例の処理時間の予測方法の具体例を示す図であり、図11は、本実施例の制御装置の表示部に表示される画面構成例を示す図である。
【0028】
図1に示すように、本実施例の認証システム10は、ユーザ認証を行う認証サーバ(例えば、ADやLDAP)20と、多数のユーザに共用される処理装置(本実施例では、画像形成装置30とする。)と、該画像形成装置30を制御する制御装置40とを含み、これらはLANやWAN(Wide Area Network)などのネットワーク60を介して接続されている。また、制御装置40には、ICカード等に記憶されたユーザ情報を読み取るユーザ情報入力装置50が接続されている。以下、図2を参照して各装置の具体的構成について説明する。
【0029】
[認証サーバ]
認証サーバ20は、制御部21と、表示部22と、操作部23と、通信部24などで構成される。
【0030】
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)などの演算部と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、HDD(Hard Disk Drive)などの記憶部とで構成され、ROMやHDDに記憶されたプログラムをRAMに展開し、CPUで実行する。本実施例では、ROMやHDDにはユーザ認証に際して参照するユーザ情報がデータベースとして記憶されている。また、制御部21は、送信されたユーザ情報とデータベースに記憶したユーザ情報とを比較してユーザ認証を行うユーザ認証部21aとしても機能する。
【0031】
表示部22は、LCD(Liquid Crystal Display)などで構成され、認証画面などを表示する。
【0032】
操作部23は、キーボードやマウスなどで構成され、認証に関する各種操作を可能とする。
【0033】
通信部24は、NIC(Network Interface Card)やモデムなどで構成され、画像形成装置30や制御装置40との通信を可能とする。
【0034】
[画像形成装置]
画像形成装置30は、制御部31と、表示部32と、操作部33と、通信部34と、画像読取部35と、画像処理部36と、印刷部37などで構成される。
【0035】
制御部31は、CPUなどの演算部と、ROMやRAM、HDDなどの記憶部とで構成され、ROMやHDDに記憶されたプログラムをRAMに展開し、CPUで実行する。
【0036】
表示部32は、LCDなどで構成され、操作画面などを表示する。
【0037】
操作部33は、タッチパネルなどで構成され、画像形成装置30の各種操作を可能にする。
【0038】
通信部34は、NICやモデムなどで構成され、認証サーバ20や制御装置40との通信を可能とする。
【0039】
画像読取部35は、原稿台上の原稿を走査する光源と、原稿で反射された光を電気信号に変換するCCD(Charge Coupled Devices)イメージセンサと、電気信号をA/D変換するA/D変換器などにより構成され、原稿台上の原稿の画像を光学的に読み取る。
【0040】
画像処理部36は、制御装置40から受信した印刷データを解析し、各ページの画像を作成すると共に、必要に応じて、作成した画像に色変換、濃度調整等の画像処理を施す。
【0041】
印刷部37は、電子写真方式や静電記録方式等の作像プロセスを利用した画像形成装置における画像を形成するために必要な要素、すなわち、感光体、転写ベルト、定着器、各種搬送ベルトなどで構成される。画像読取部35で読み取った画像や画像処理部36で作成した画像を用紙に転写する。
【0042】
[制御装置]
制御装置40は、制御部41と、表示部42と、操作部43と、通信部44と、入力装置I/F部45などを備える。
【0043】
制御部41は、CPUなどの演算部と、ROMやRAM、HDDなどの記憶部とで構成され、ROMやHDDに記憶されたプログラムをRAMに展開し、CPUで実行する。本実施例では、記憶部には、少なくとも以前のログイン時間とその平均値とを含むログイン履歴情報が記憶されている。また、本実施例では、制御部41は、処理時間予測部41aと待ち時間通知部41bと印刷指示部41cとしても機能する。処理時間予測部41bは、ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素とネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用し、予め定めたルールに従ってログイン処理に要する時間を算出する。待ち時間通知部41bは、ログイン処理が完了するまでの待ち時間等を表示部42に表示させてユーザに通知する。印刷指示部41c画像形成装置30に対して印刷指示を行う。なお、上記処理時間予測部41a及び待ち時間通知部41bはハードウェアとして構成しても良いし、コンピュータを処理時間予測部41a及び待ち時間通知部41bとして機能させる制御プログラムとして構成してもよい。また、ログイン処理に要する時間は、画像形成装置30にユーザ情報を送信して使用許可を依頼してから、画像形成装置30から使用許可又は使用不許可の通知を受信するまでの時間であるが、認証サーバ20がユーザ認証を行う時間としてもよい。
【0044】
表示部42は、LCDなどで構成され、後述する待ち時間通知画面などを表示する。
【0045】
操作部43は、キーボードやマウスなどで構成され、認証や印刷に関する各種操作を可能とする。
【0046】
通信部44は、NICやモデムなどで構成され、認証サーバ20や画像形成装置30との通信を可能とする。
【0047】
入力装置I/F部45は、ユーザ情報入力装置50とのインターフェースとして機能する。
【0048】
[ユーザ情報入力装置]
ユーザ情報入力装置50は、ICカード等からユーザ情報を読み取る読取部と、読み取ったユーザ情報を制御装置40に送信する通信部などを備える。ユーザ情報を記憶する媒体はICカードに限らず、磁気カードやRFID(Radio Frequency Identification)タグを利用してもよいし、読取部で、指紋や静脈などの生体情報を読み取る構成としてもよい。また、読取部に代えて入力部を設け、ユーザIDやパスワードなどを入力する構成としてもよい。
【0049】
なお、図2は、本実施例の認証システム10の一例であり、本実施例の制御が可能な限りにおいて、その構成は適宜変更可能である。また、図1及び図2は、制御装置40でログイン処理に要する時間を予測する場合の構成であるが、図3に示すように、ユーザ端末70を制御装置として機能させ、ユーザ端末70でログイン処理に要する時間を予測する構成としてもよい。また、図4に示すように、制御装置40とユーザ端末70とが混在する構成としてもよい。また、図1乃至図4では、ユーザ情報入力装置50を制御装置40(又はユーザ端末70)の外部に設けているが、ユーザ情報入力装置50は、制御装置40(又はユーザ端末70)に内蔵してもよい。また、制御装置40(又はユーザ端末70)が制御する装置は画像形成装置30に限らず、ネットワーク60に接続される任意の処理装置とすることができる。
【0050】
次に、上記構成の認証システム10におけるユーザ認証の手順について、図1を参照して概説する。
【0051】
まず、ユーザがユーザ情報入力装置50にICカード等を装填すると、ユーザ情報入力装置50はICカード等に予め記憶されたユーザ情報を読み取り、読み取ったユーザ情報を制御装置40に送信する(図1の[1]参照)。
【0052】
次に、制御装置40は、入力装置I/F部45を介してユーザ情報を受信し、受信したユーザ情報に自身のIP(Internet Protocol)アドレスやコンピュータ名などを付加し、通信部44を介して画像形成装置30に送信し、画像形成装置30に使用許可を求める(図1の[2]参照)。
【0053】
次に、画像形成装置30は、通信部34を介してユーザ情報等を受信し、受信したユーザ情報等に自身のIPアドレスや機器名などを付加し、通信部34を介して認証サーバ20に送信し、認証サーバ20にユーザ認証を依頼する(図1の[3]参照)。
【0054】
次に、認証サーバ20は、通信部24を介してユーザ情報等を受信し、制御部21のユーザ認証部21aは、受信したユーザ情報を記憶部に予め記憶したデータベースと照合してユーザ認証を行い、受信したユーザ情報がデータベースに存在する場合は認証OKを画像形成装置30に送信し、受信したユーザ情報がデータベースに存在しない場合は認証NGを画像形成装置30に送信する(図1の[4]参照)。
【0055】
次に、画像形成装置30は、通信部34を介して認証OK/認証NGを受信し、認証OKであれば、制御装置40に対して使用許可を通知し、その後、制御部41の印刷指示部41cの指示に従って画像読取、画像処理、印刷の各動作を行う。一方、認証NGであれば、制御装置40に対して使用不許可を通知して処理を終了する(図1の[5]参照)。
【0056】
このように、制御装置40が、画像形成装置30にユーザ情報等を送信して使用許可を求めてから、画像形成装置30から使用許可又は使用不許可の通知を受けるまでに、画像形成装置30と認証サーバ20との間で各種処理が実行されるが、この処理の進行状況は制御装置40で認識することはできない。そのため、ユーザはいつログイン処理が完了するかを知ることはできず、ログイン処理が完了するまでに待機しなければならない。
【0057】
そこで、本実施例の制御装置40では、上記ユーザ認証のフローとは別に、ログイン処理に要する時間を予測し、ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部42に表示してユーザの利便性を向上させる。その際、ネットワーク60のトラフィックに依存する第1の要素とネットワーク60のトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を考慮してログイン時間を正確に予測する。具体的には、ネットワーク60のトラフィックに依存する第1の要素として、認証サーバ20の混雑状況(例えば、認証サーバ20で処理しているパケット量やCPUの占有率など)を用いる。また、ネットワーク60のトラフィックに依存しない第2の要素として、認証サーバ20に記憶されたデータベースのサイズと、ログイン履歴情報(例えば、以前のログイン時間やその平均値など)を用いる。
【0058】
以下、制御装置40の動作について、図5のフローチャート図を参照して説明する。なお、制御装置40の記憶部には、以前のログインの履歴情報として、ユーザ名とデータベースサイズと認証サーバ20の混雑状況と前回ログインまでのログイン時間の平均値と実際にログインに要した時間と初回のログインであるか否かを示すフラグとが対応付けて予め記憶されているものとする。
【0059】
まず、ステップS101で、上述した認証処理において、制御装置40が画像形成装置30にユーザ情報等を送信してログインを指示すると、ステップS102で、制御部41は、記憶部からログイン履歴情報を取得する。なお、このログイン履歴情報は、画像形成装置30の記憶部に記憶しておき、処理時間の予測を行う時に画像形成装置30から取得する構成としてもよい。
【0060】
次に、ステップS103で、制御部41は、通信部44を介して認証サーバ20にアクセスし、認証サーバ20から、データベースサイズ及び認証サーバ20の混雑状況を取得する。このデータベースサイズ及び認証サーバ20の混雑状況は認証サーバ20の制御部21が把握している情報であり、制御装置40に通知可能である。
【0061】
次に、制御部41は、ログイン履歴情報とデータベースサイズと認証サーバ20の混雑状況とに基づいてログイン時間を予測するが、ユーザ情報で特定されるユーザのログイン回数が所定数以下の場合は後述する式を用いた予測ができない。そこで、制御部41は、ログイン履歴情報を参照して、そのユーザのログインが何回目であるかを判断し(ステップS104、S106、S108、S110)、何回目かに応じて所定のルールに従ってログイン時間を予測する(ステップS105、S107、S109、S111)。
【0062】
例えば、1回目のログインの場合は、そのユーザのログイン履歴情報がないことから、ステップS105で、処理時間予測部41aは、他のユーザのログイン履歴情報(1回目のログイン時間の平均値)に基づいてログイン時間を決定する。具体的には、図7に示すように、ユーザBの1回目のログイン時間(初回ログインフラグが”真”のログイン時間)が30秒で、ユーザCの1回目のログイン時間が20秒であり、その平均値は25秒であることから、ユーザAのログイン時間を25秒と予測する。ここで、1回目のログイン時間を利用するのは、1回目のログインは認証時に参照する項目が多くユーザ認証に時間がかかるのに対して、2回目以降のログインは認証時に参照する項目がいくつか省略可能でありユーザ認証が早く終了するため、両者を同等に扱うのは適切でないからである。また、1回目のログイン時間の平均値を採用するのは、1回目のログイン時間はユーザ間のばらつきが大きく、特定のユーザのログイン時間だけを参照すると誤差が大きくなるからである。
【0063】
また、2回目のログインの場合は、そのユーザの1回目のログイン時間は記憶されているが、上述したように1回目と2回目以降とではログイン時間が大きく異なる場合があることから、1回目のログイン時間を用いて2回目のログイン時間を予測するのは好ましくない。そこで、ステップS107で、処理時間予測部41aは、2回目以降(すなわち、初回ログインフラグが”偽”)のログイン履歴情報の内、ログイン時間以外の要素が近似する他のユーザのログイン時間に基づいてログイン時間を決定する。具体的には、図8に示すように、2回目以降のログイン履歴情報の内、ログイン時間以外の要素(認証サーバ20のデータベースサイズ及び/又は認証サーバ20の混雑状況)が近似する履歴情報(ここでは、データベースサイズが近いユーザBの履歴情報)を特定し、その履歴情報の実際のログインに要した時間が30秒であることから、ユーザAのログイン時間を30秒と予測する。なお、ここではデータベースサイズを比較してユーザBを選択したが、データベースサイズよりも認証サーバ20の混雑状況の方が支配的な場合は混雑状況に基づいて履歴情報を選択してもよいし(図8の場合はユーザCの履歴情報となる。)、双方を考慮して履歴情報を選択してもよい。
【0064】
また、3〜5回目のログインの場合は、そのユーザの2回目以降のログイン時間が記憶されていることから、これを用いてある程度正確なログイン時間を予測することができる。そこで、ステップS109で、処理時間予測部41aは、直近の2回のログイン時間に基づいてログイン時間を決定する。具体的には、図9に示すように、3回目のログインの場合は、2回目のログイン時間(上述した理由により1回目のログイン時間は対象としない。)が20秒であることから、ユーザAの3回目のログイン時間を20秒と予測する。また、4回目のログインの場合は、2回目と3回目のログイン時間の平均値を4回目のログイン時間として予測する。同様に、5回目のログインの場合は、3回目と4回目のログイン時間の平均値を5回目のログイン時間として予測する。なお、3〜5回目のログインの場合も、前述した2回目のログインと同様に、ログイン時間以外の要素が近似する他のユーザのログイン時間に基づいて決定してもよいし、自身のログイン時間と他のユーザのログイン時間の平均値を用いてもよい。
【0065】
また、6回目以降のログインの場合は、ログイン時間の平均値が算出可能であり、そのユーザの履歴情報を用いて6回目以降のログイン時間を正確に予測することができる。そこで、ステップS111で、処理時間予測部41aは、直近の3回のログイン履歴におけるデータベースサイズ、認証サーバ20の混雑状況、前回までのログイン時間の平均値に基づいてログイン時間を算出する。具体的には、図10に示すように、認証サーバ20のデータベースサイズ(X)、認証サーバ20の混雑状況(Y)、ログイン時間の平均値(Z)の3つを変数とする3元1次連立方程式(ログイン時間=αX+βY+γZ、α、β、γは係数)を解いて係数を求め、今回ログイン時のX、Y、Zを代入してログイン時間を算出する。
【0066】
次に、ステップS112で、制御部41の待ち時間通知部41bは、ステップS105、S107、S109、S111で予測したログイン時間を参照して、ログイン処理が完了するまでの待ち時間を求め、その待ち時間をユーザに通知する画面を表示部42に表示させる。この画面の表示形態は特に限定されず、待ち時間が表示されていればよいが、例えば、図11に示すように、認証サーバ20への問い合わせを行っていることを示す情報を表示したり、認証の進捗状況をプログレッシブバーなどで視覚的に表示することによって、ユーザは待ち時間を認識しやすくなる。
【0067】
そして、ステップS113で、制御部41は、画像形成装置30から使用許可/使用不許可を受信したかを判断し、受信していない場合はステップS112に戻って、待ち時間通知画面80の待ち時間や認証の進捗状況を更新して表示する。
【0068】
その後、画像形成装置30から使用許可/使用不許可を受信したら、ログイン処理が完了したと判断し、ステップS114で、制御部41は、ログインを指示してから、使用許可/使用不許可を受信するまでの実際のログイン時間を算出し、その時間を今回のログイン時間としてログイン履歴情報に記憶する。
【0069】
なお、予測に使用する要素がn個になった場合も、同様にログイン時間を予測することができる。その場合のフローは図6のようになり、例えば、1回目のログイン時には他のユーザの1回目のログイン時間の平均値に基づいてログイン時間を予測する。また、2回目のログイン時には2回目以降のログイン履歴情報の内、ログイン時間以外の要素が近似する他のユーザのログイン時間に基づいてログイン時間を予測する。また、3〜n+2回目のログイン時には、直近の2回のログイン時間に基づいてログイン時間を予測する。また、n+3回目以降のログイン時には、要素1・要素2・要素3・・・要素nのn個の項目を変数とするn元1次連立方程式を解いてログイン時間を予測する。
【0070】
また、上記フローでは、1次方程式を解く場合を示したが、ログイン時間が特定の要素のm乗に相関する場合は、m次方程式を解けばよく、方程式の形式は特に限定されない。但し、方程式が複雑になると待ち時間通知画面80を表示するまでに時間がかかることから、簡便に解を求めることができる1次方程式を用いることが好ましい。
【0071】
このように、本実施例によれば、制御装置40は、ネットワーク60のトラフィックに依存する第1の要素とネットワーク60のトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用してログイン時間を予測し、ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部42に表示させるため、ユーザはどのくらい待てばよいのかを容易に知ることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【実施例2】
【0072】
次に、本発明の第2の実施例に係る制御システム及び制御方法並びに制御プログラムについて、図12及び図13を参照して説明する。図12は、本実施例の認証システムの構成を模式的に示す図であり、図13は、その詳細構成を示すブロック図である。
【0073】
前記した第1の実施例では、ユーザ情報入力装置50を制御装置40に接続する構成としたが、画像形成装置30にユーザ情報入力装置50が接続可能な場合(入力装置I/F部を備える場合)は、制御装置40を省略することもできる。例えば、図12に示すように、認証システム10を、ユーザ情報入力装置50が接続される画像形成装置30と、ユーザ認証を行う認証サーバ20などで構成することができる。
【0074】
その場合、図13に示すように、認証サーバ20の構成は第1の実施例と同様であるが、画像形成装置30の制御部31に、ハードウェア又はソフトウェアとして、処理時間予測部31aと待ち時間通知部31bとを設ける。処理時間予測部31bは、ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素とネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用し、予め定めたルールに従ってログイン処理に要する時間を算出する。待ち時間通知部31bは、ログイン処理が完了するまでの待ち時間等を表示部32に表示させてユーザに通知する。
【0075】
このように、本実施例においても、画像形成装置30は、ログイン時間を正確に予測し、ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部32に表示させるため、ユーザはどのくらい待てばよいのかを容易に知ることができ、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0076】
なお、上記各実施例では、画像形成装置30を利用するための認証に関して説明したが、ネットワークに接続された任意の処理装置を利用するための認証に対して同様に適用することができる。また、処理時間の予測の対象は認証に限らず、ネットワークに接続された機器間の任意の処理に対して同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明は、ネットワークで接続される機器間における制御システム及び制御方法並びに制御プログラムに利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の第1の実施例に係る認証システムの構成を模式的に示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例に係る認証システムの詳細構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施例に係る認証システムの他の構成を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例に係る認証システムの他の構成を示す図である。
【図5】本発明の第1の実施例に係る制御装置の処理時間の予測手順(要素が3つの場合)を示すフローチャート図である。
【図6】本発明の第1の実施例に係る制御装置の処理時間の予測手順(要素がn個の場合)を示すフローチャート図である。
【図7】本発明の第1の実施例に係る処理時間の予測の具体例(1回目のログインの場合)を示す図である。
【図8】本発明の第1の実施例に係る処理時間の予測の具体例(2回目のログインの場合)を示す図である。
【図9】本発明の第1の実施例に係る処理時間の予測の具体例(3〜5回目のログインの場合)を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施例に係る処理時間の予測の具体例(6回目以降のログインの場合)を示す図である。
【図11】本発明の第1の実施例に係る制御装置の表示部に表示される画面(待ち時間通知画面)の構成例を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施例に係る認証システムの構成を模式的に示す図である。
【図13】本発明の第2の実施例に係る認証システムの詳細構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0079】
10 認証システム
20 認証サーバ
21 制御部
21a ユーザ認証部
22 表示部
23 操作部
24 通信部
30 画像形成装置
31 制御部
31a 処理時間予測部
31b 待ち時間通知部
32 表示部
33 操作部
34 通信部
35 画像読取部
36 画像処理部
37 印刷部
38 入力装置I/F部
40 制御装置
41 制御部
41a 処理時間予測部
41b 待ち時間通知部
41c 印刷指示部
42 表示部
43 操作部
44 通信部
45 入力装置I/F部
50 ユーザ情報入力装置
60 ネットワーク
70 ユーザ端末
80 待ち時間通知画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の装置がネットワークで接続される制御システムにおいて、
一方の装置は、
前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用して、他方の装置に実行させる処理に要する時間を予測する処理時間予測部と、
前記処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる待ち時間通知部と、を少なくとも備えることを特徴とする制御システム。
【請求項2】
ユーザ情報が入力される制御装置と、前記制御装置に制御される処理装置と、前記制御装置に入力された前記ユーザ情報を前記処理装置を経由して受信し、前記ユーザ情報に基づいてログイン処理を行う認証サーバと、がネットワークで接続される制御システムにおいて、
前記制御装置は、
前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用して、前記ログイン処理に要する時間を予測する処理時間予測部と、
前記ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる待ち時間通知部と、を少なくとも備えることを特徴とする制御システム。
【請求項3】
ユーザ情報が入力される処理装置と、前記ユーザ情報に基づいてログイン処理を行う認証サーバと、がネットワークで接続される制御システムにおいて、
前記処理装置は、
前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用して、前記ログイン処理に要する時間を予測する処理時間予測部と、
前記ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる待ち時間通知部と、を少なくとも備えることを特徴とする制御システム。
【請求項4】
前記第1の要素は、前記認証サーバで処理しているパケット量を含み、
前記第2の要素は、ログインの履歴情報及び前記ログイン処理に際して参照されるデータベースのサイズを含む、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の制御システム。
【請求項5】
前記処理時間予測部は、前記ユーザ情報で特定されるユーザのログイン回数に応じて、異なるルールに従って、前記ログイン処理に要する時間を予想することを特徴とする請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
前記処理時間予測部は、前記ログイン回数が所定値以下の場合は、前記ログインの履歴情報に基づいて前記ログイン処理に要する時間を予想し、前記ログイン回数が所定値を超える場合は、前記複数の要素の各々を変数とする式に基づいて前記ログイン処理に要する時間を予想することを特徴とする請求項5に記載の制御システム。
【請求項7】
前記複数の要素の各々を変数とする式は、前記複数の要素の数量がn個の場合、n元1次連立方程式であることを特徴とする請求項6に記載の制御システム。
【請求項8】
複数の装置がネットワークで接続される制御システムにおける制御方法であって、
一方の装置は、
他方の装置に処理を実行させる際に、
前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用して、前記処理に要する時間を予測する第1の処理と、
前記処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる第2の処理と、を少なくとも実行することを特徴とする制御方法。
【請求項9】
ユーザ情報が入力される制御装置と、前記制御装置に制御される処理装置と、前記ユーザ情報に基づいてログイン処理を行う認証サーバと、がネットワークで接続される制御システムにおける制御方法であって、
前記制御装置は、
入力された前記ユーザ情報を前記処理装置を経由して前記認証サーバに送信し、前記認証サーバに前記ログイン処理を実行させる際に、
前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用して、前記ログイン処理に要する時間を予測する第1の処理と、
前記ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる第2の処理と、を少なくとも実行することを特徴とする制御方法。
【請求項10】
ユーザ情報が入力される処理装置と、前記ユーザ情報に基づいてログイン処理を行う認証サーバと、がネットワークで接続される制御システムにおける制御方法であって、
前記処理装置は、
入力された前記ユーザ情報を前記認証サーバに送信し、前記認証サーバに前記ログイン処理を実行させる際に、
前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用して、前記ログイン処理に要する時間を予測する第1の処理と、
前記ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる第2の処理と、を少なくとも実行することを特徴とする制御方法。
【請求項11】
前記第1の要素は、前記認証サーバで処理しているパケット量を含み、
前記第2の要素は、ログインの履歴情報及び前記ログイン処理に際して参照されるデータベースのサイズを含む、ことを特徴とする請求項9又は10に記載の制御方法。
【請求項12】
前記第1の処理では、前記ユーザ情報で特定されるユーザのログイン回数に応じて、異なるルールに従って、前記ログイン処理に要する時間を予想することを特徴とする請求項11に記載の制御方法。
【請求項13】
前記第1の処理では、前記ログイン回数が所定値以下の場合は、前記ログインの履歴情報に基づいて前記ログイン処理に要する時間を予想し、前記ログイン回数が所定値を超える場合は、前記複数の要素を変数とする式に基づいて前記ログイン処理に要する時間を予想することを特徴とする請求項12に記載の制御方法。
【請求項14】
前記複数の要素の各々を変数とする式は、前記複数の要素の数量がn個の場合、n元1次連立方程式であることを特徴とする請求項13に記載の制御方法。
【請求項15】
ネットワークで接続される複数の装置の一方の装置で動作する制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用し、予め定めたルールに従って、他方の装置に実行させる処理に要する時間を予測する処理時間予測部、
前記処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる待ち時間通知部、として機能させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項16】
入力されたユーザ情報を用いて、ネットワークに接続される認証サーバにログイン処理を要求する制御装置で動作する制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記ネットワークのトラフィックに依存する第1の要素と前記ネットワークのトラフィックに依存しない第2の要素とを含む複数の要素を利用し、予め定めたルールに従って、前記ログイン処理に要する時間を予測する処理時間予測部、
前記ログイン処理が完了するまでの待ち時間を表示部に表示させる待ち時間通知部、として機能させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項17】
前記第1の要素は、前記認証サーバで処理しているパケット量を含み、
前記第2の要素は、ログインの履歴情報及び前記ログイン処理に際して参照されるデータベースのサイズを含む、ことを特徴とする請求項16に記載の制御プログラム。
【請求項18】
前記処理時間予測部は、前記ユーザ情報で特定されるユーザのログイン回数に応じて、異なるルールに従って、前記ログイン処理に要する時間を予想することを特徴とする請求項17に記載の制御プログラム。
【請求項19】
前記処理時間予測部は、前記ログイン回数が所定値以下の場合は、前記ログインの履歴情報に基づいて前記ログイン処理に要する時間を予想し、前記ログイン回数が所定値を超える場合は、前記複数の要素の各々を変数とする式に基づいて前記ログイン処理に要する時間を予想することを特徴とする請求項18に記載の制御プログラム。
【請求項20】
前記複数の要素の各々を変数とする式は、前記複数の要素の数量がn個の場合、n元1次連立方程式であることを特徴とする請求項19に記載の制御プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2009−187242(P2009−187242A)
【公開日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−25960(P2008−25960)
【出願日】平成20年2月6日(2008.2.6)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】