説明

制御モジュール

本発明は、特に自動車のトランスミッションのための制御モジュールであって、第1のケーシング部分6を有していて、該第1のケーシング部分6上に電子的な回路部分7が配置されており、第2のケーシング部分14と支持体2とを有していて、該支持体2にフレキシブルな導体シート9が配置されており、該導体シート9が、前記第1のケーシング部分と第2のケーシング部分との間に配置されたケーシング内室16内で前記回路部分7に電気的に接続され、かつ前記ケーシング内室16の外で前記支持体2に固定された電気式のセンサ4,3と電気的に接続されている形式のものにおいて、積層構造が設けられていて、該積層構造において、前記支持体2,2a,2bが、前記回路部分を備えた、第1のケーシング部分6の内側の第1の側に載設されており、前記回路部分7が前記支持体2,2a,2bの切欠31内に配置されており、前記フレキシブルな導体シート9が、前記第1のケーシング部分6とは反対側の、前記支持体2,2a,2bの第2の側に配置されており、前記第2のケーシング部分14がフレキシブルな導体シート9上に載設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、独立請求項1の上位概念部に記載した特徴を有する制御モジュール、特に自動車トランスミッションのための制御モジュールに関する。
【0002】
請求項1の上位概念部に記載した特徴を有する制御モジュールは、例えばドイツ連邦共和国特許公開第19907949号明細書により公知である。このような形式の制御モジュールは、トランスミッション又はエンジン等の自動車構成部分に固定するように構成されていて、このような自動車構成部分に対応配置された種々異なる構成部分を有している。自動車トランスミッションのための制御モジュールは、例えば電子回路部分を備えたハイブリッド機器、センサ及び、自動車ワイヤリングハーネスに接続するための少なくとも1つのコネクタを有していて、部分的に、この制御モジュールがトランスミッション流体にさらされ、またその150℃までの高い温度にさらされるような形式でトランスミッションに配置されている。このような敏感な電子回路部分を保護するために、回路部分を液密にカプセル状に包囲する必要がある。このために、公知の制御モジュールは第1のケーシング部分としてベッドプレートを有しており、このベッドプレートの側方にプラスチック支持体がフラットに続いている。フレキシブルな導体シートは、プラスチック支持体及びベッドプレート上に表面被覆されている。導体シート上に、挿入されたシールを備えたカバーが第2のケーシング部分として載設されている。導体シートはケーシング内室内で、ベッドプレート上に被着された電子回路部分に、ボンディングワイヤを介して電気的に接続されている。フレキシブルな導体シートはシールのためのベッドプレートに接着されているので、ボンディングワイヤ結合の製作時、回路の調整時、及びさらなる製作ステップ時に、全エレクトロニクス製作工程に亘って、ベッドプレートとプラスチック支持体とから成る比較的大きい複合部分を通過させる必要がある。
【0003】
発明の利点
請求項1の特徴部に記載した構成を有する本発明による制御モジュールによれば、特に僅かな組立費用を必要とするだけであり、安価に製造することができる。積層(スタック)構造、つまり、支持体の第1の側が、第1のケーシング部分の、回路部分を備えた内側上に載設されていて、該回路部分が支持体の切欠内に配置されており、前記フレキシブルな導体シートが、前記第1のケーシング部分とは反対側の、前記支持体の第2の側に配置されており、前記第2のケーシング部分がフレキシブルな導体シート上に載設されるようにした、積層構造によって、フレキシブルな導体シートを、回路部分を備えた第1のケーシング部分上に表面積層させる必要性はなくなり、特に有利な形式で、制御モジュールをほぼ、接続機能のための構造群と、エレクトロニクス機能のための構造群と、カバー部分とから組み合わせることができ、この場合、2つの構造群は特に有利な形式で互いに別個に製作し、予備検査することができ、次いで簡単に積み重ねることができる。この場合、2つの構造群間の電気的なインターフェースは、2つの構造群の頑丈な電気的な接続部が得られるように構成することができる。
【0004】
エレクトロニクス機能のための2つの構造群は、フレキシブルな導体シートなしで製作することができるので、安価に製造することができる。何故ならばエレクトロニクス回路部分の実装、及びエレクトロニクス構成素子と回路部分の導体路とのボンディングワイヤによる接触接続は、個別の基板製作において行うことができるからである。このために、例えばLTCC基板(Low temperature cofired ceramic)を1枚のシート材料から製作して、個別の基板に分割され、次いでこれらの基板を、第1のケーシング部分を形成する、それぞれ1つのフラットな小さい金属製のベースプレート(有利にはアルミニウムプレート)上に接着することができる。欠陥があると識別されたLTCC基板は、個別化後に直ちに取り除かれる。それぞれベースプレートとLTCC基板とから成る個別化された構造群に、次いで電子構成素子が実装される。構成素子と基板との電気的な接触接続は、ゴールドボンディングワイヤによって、又は適当な形式で行われる。ベースプレートの小さい寸法に基づいて、標準的な機械によって実装及びボンディングのプロセスが行われる。次いでこれらの構造群は種々異なる機能検査を通過することができる。これらの機能検査は部分的に、120℃〜−20℃の非常に高い温度及び低い温度で実施される。これらの構造群の質量は非常に小さいので、加熱及び冷却は迅速に実施することができる。エレクトロニクス機能のための制御モジュールは、標準的な構成部分として製造することができ、接続機能のために設けられた構造群とは無関係に、別の標準で同じ幾何学的な寸法を有する構造群と置き換えてもよい。
【0005】
接続機能のための構造群は、支持体と、この支持体上に設けられたフレキシブルな導体シートと、センサとコネクタと、場合によっては付加的なカバーとを有している。この構造群の機能性は、エレクトロニクス機能のための構造群とは無関係に検査され得る。有利な形式で、個別の構成素子、例えばワイヤ接続部を備えたコンデンサは、支持体の切欠内に収容され、導体シートと接触させることができるので、これらの構成素子は完成された制御モジュールのケーシング内室内に配置され、不純物に対して及び温度の交番負荷(交互の負荷;Weckselbelastung)に対して保護される。しかしながら電子構成素子は、フレキシブルな導体シートの導体路上に直接、はんだ付け、導電接着又はボンディングによって被着されてもよい。実装は、接続機能のための構造群の製造中に行われるので、LTCC基板の微細構造を考慮する必要はない。従って例えば溶剤がLTCC基板を汚染することはない。完成された制御モジュール内において、構成部分は気密なケーシング内室内に収容されて保護される。
【0006】
2つの構造群は製造後に、簡単に互いに上下に重ね合わせることができる。電気的な接続は、有利な形式で、LTCC基板をフレキシブルな導体シートに接続するボンディングワイヤを介して行われる。ゲルが支持体の切欠(この切欠内にLTCC基板も配置されている)に充填されるゲル充填後に、ゲルは硬化される。次いでカバーと見なされる第2のケーシング部分が導体シート上に設置される。別個のシールによって閉鎖する必要のある、ゲルを充填するための別個の開口は、有利な形式で省くことができる。このようにして形成された積層体(スタック)は、次いで固定手段によって固定保持される。
【0007】
図面
本発明の実施例が図面に示されていて、以下に詳しく説明されている。
【0008】
図1は、本発明による制御モジュールの第1実施例の横断面図、
図2は、図1に示した実施例の製造を示し、
図3は、第2実施例の製造を示し、
図4は、第3実施例の部分的な横断面図、
図5は、第4実施例の部分的な横断面図、
図6は、第5実施例の部分的な横断面図、
図7は、第6実施例の部分的な横断面図である。
【0009】
実施例の説明
図1は、本発明による制御モジュールの第1実施例の横断面図を示す。制御モジュール1は、金属又はプラスチックより成る支持体2を有しており、この支持体2は、例えば自動車のトランスミッションに固定可能であって、この支持体2に、種々異なる構成素子例えばセンサ4、コネクタ部分3、トランスミッションの複数の調節部材を制御するための場合によっては図示していない液圧弁、並びにトランスミッション制御装置5が固定されている。制御装置5は第1のケーシング部分6を有しており、この第1のケーシング部分6は、有利な形式で例えばアルミニウムより成る金属製のベースプレートとして構成されている。第1のケーシング部分6の内側6a上には電子回路部分7例えばLTCC基板(Low temperature cofired ceramic)が被着されており、このLTCC基板は電子構成素子8を装着している。これらの構成素子8は、ゴールドボンディングワイヤを介してLTCC基板の導体路に接続されている。回路部分7は、例えばアルミニウムボンディングワイヤ10として構成された接点エレメントを介してフレキシブルな導体シート9に接続されている。フレキシブルな導体シート9は、ポリイミドより成る一般的な担体シートより成っており、この担体シートは銅より成る導体路を支持していて、フォトプロセスで微細構造化(パターン形成)され、エッチングによって構成され、保護被覆又は別のシートによって外部に対して絶縁されている。
【0010】
図1に示されているように、大面積の導体シート9は支持体2,2a上に被着されていて、この支持体2,2aは、第1実施例では2つの部分より成っていて、例えばプラスチックより成る方形のフレーム部分2aと、該フレーム部分2aを包囲し、かつこのフレーム部分2aに、間隔を保って続いている金属又はプラスチックより成る支持部分2とを有している。支持体と導体シート9とは、回路部分7を受容するための方形の桐会31を有している。フレキシブルな導体シート9は、第1のケーシング部分6とは反対側の、フレーム部分2aの側に当接していて、ここで例えば接着剤によって固定される。さらに、フレキシブルな導体シート9は、第1のケーシング部分6とは反対側の、支持体2の側に当接していて、ここで第2のケーシング部分14の外側でカバー18によって固定されており、このカバー18は導体シートを支持体に押し付けている。カバー18は同時に、コネクタ部分3及びセンサ4を固定するために用いられる。フレーム部分2aと支持体2との間に環状の中間室32が設けられており、この中間室32内に、環状の第1のシールエレメント12(例えば弾性的なシールリング)が配置されている。この第1のシールエレメント12は、一方側が第1のケーシング部分6の内側6aに、また他方側がフレキシブルな導体シート9に、気密に当接している。
【0011】
フレキシブルな導体シート9上には、カバー部分として設けられた第2のケーシング部分14が載設されており、この第2のケーシング部分14は例えば、プラスチックより製造された射出成形部分であるか又は金属製のカバー部分であってよい。第2のケーシング部分14の溝内に、環状の第2のシールエレメント13が配置されており、この第2のシールエレメント13は、一方側がケーシング部分14に、また他方側が導体シート9に気密に当接している。第2のシールエレメント13は、第1のシールエレメント12よりもやや小さい直径を有しているので、2つのシールエレメントは互いに重なり合っているのではなく、互いにずらされている。
【0012】
第1のケーシング部分6と支持体2と、大面積の導体シート9と、第2のケーシング部分14とから構成された積層体(スタック)は、第1及び第2のケーシング部分の縁部において、貫通している複数の切欠を備えており、これらの切欠内にリベット、ねじ、係止部材又はこれと類似の部材として形成された固定手段15が挿入されている。固定部材15によって積層体は圧縮されるので、第2のケーシング部分14が第2のシールエレメント13を導体シート9の上側に押し付け、ここで導体シート9はフレーム部分2aに支えられており、また第1のケーシング部分6が弾性的な第1のシールエレメント12を導体シート9の下側に押し付け、ここで導体シート9は第2のケーシング部分14の環状のフランジ33に支えられる。このような形式で、第2のシールエレメントだけによって、気密なケーシング内室16が形成され、このケーシング内室16内に、回路部分7及びボンディングワイヤ10が保護されて配置されている。電子回路部分9の構成素子8は、切欠31内に設けられたカバー材料17例えばゲルによって公知の形式で不動態化される。
【0013】
図2には、本発明の第1実施例による制御モジュールがどのようにして予備検査可能なモジュール式の構造群によって製造されるかが示されている。電子機能のための第1の構造群は、第1のケーシング部分6と、この第1のケーシング部分6上に接着された電子回路部分7とを有している。この構造群の製造は、シートで製造されたLTCC大基板が個別の基板に分離され、これらの個別の基板がケーシング部分6上に接着されることによって行われる。次いで構成素子8がLTCC基板上に装着され、ボンディングワイヤによって基板の導体路に接触せしめられる。このプロセスは、第1のケーシング部分の比較的小さい空間的な寸法に基づいて標準的な機械によって実施される。次いで、完成された構造群9の機能性が検査される。接続機能のための第2の構造群20は、プラスチック又は金属より成る支持体2(支持体2にコネクタ部分3及びセンサ4が固定されている)と、支持体2の方形の切欠内に挿入された方形のフレーム部2aと、第2のシールエレメント12と、大面積のフレキシブルな導体シート9とを有している。製造時にはまず、導体シート9の内部領域に環状のフレーム部2aが接着される。次いで、導体シート9の外側領域が支持体2上に載せられ、次いでカバー18が導体シート9上に載せられる。
【0014】
制御モジュールの最終組立は、構造群19及び20を積み重ねることによって行われ、この場合、図2に示されているように、固定手段15が工作物支持体上に位置決めされる。次いでこの固定手段上にまず第1の構造群19が載せられ、それによって固定手段15がベースプレートの切欠34を貫通する。次いで第2の構造群10が載せられて、フレーム部分2aと第1のシールエレメント12とが、第1のケーシング部分6の上側6a上に位置決めされる。フレーム部分2aは、ケーシング部分6内に圧刻成形されたピン又は接着剤を介してフレーム部分2aとケーシング部分6との間に固定される。固定手段15は、支持部2の切欠35及び導体シート9の切欠36を通って係合する。次いで、2つの構造群がボンディングワイヤ10によって、回路部分7と導体シート9との間で互いに電気的に接続され、回路部分7をカバーするゲルが切欠31内に挿入される。ゲルは挿入後に硬化される。次いで第2のケーシング部分14が第2のシールエレメント13と共に導体シート9上に載せられ、この際に、固定手段が第2のケーシング部分の切欠37を通って係合し、積層体は力Fで圧縮され、ケーシング内室16が液密に閉鎖される。
【0015】
図3には、本発明の第2実施例による制御モジュールがどのようにして、予備検査可能な構造群によって製造されるかが示されている。この実施例ではカバー18が設けられていない。その代わり、フレキシブルな導体シート9が、フレーム部分2a上だけではなく、接着剤21によって支持部分2a上にも接着されている。この接着は、大面積のフレキシブルな導体シート9の全載設面に亘って支持体上に、又は図3に示されているように、部分領域だけに行われる。
【0016】
支持体2が射出成形部としてプラスチックより製造されている場合、第3実施例においては、フレキシブルな導体シート9も支持体2内に射出成形される。
【0017】
図4には、本発明の第3実施例の横断面図が示されている。この第4実施例では、個別の電子構成素子22が電子回路部分7から突き出されていて、ケーシング内室16内でフレーム部分2a内に配置されている。このような突き出し配置は、電子回路部分7を小さくすることができるので、有利である。従って特に大きい構成素子を、回路部分7の外側で別の箇所に配置することができる。従って例えばワイヤ構成素子を、フレーム部分内に嵌め込まれた、打ち抜き格子部分の形状の電気式の導体23と、フォーク状溶接部24によって電気的に接触させることができる。導体23と導体シート9の導体路との電気的な接触は、有利な形式でボンディングワイヤ25によって行われる。このボンディングワイヤ25は、前記ボンディングワイヤ10と同じ接続プロセス及び同じボンディング手段によって、フレキシブルな導体シートと回路支持体7との間に形成される。第1のケーシング部分6によって閉鎖されるフレーム部分2aの切欠内に構成素子22を配置することによって、この構成素子22は全面的に良好に室内に収容されることになり、その位置が機械的に確保される、という利点が付加的に得られる。これによって、揺れ及び振動負荷に耐えられる高い構造的な頑丈さが得られる。
【0018】
図5には第4実施例が示されている。この第5実施例では、各電気的な構成素子26が液密なケーシング内室16内でフレキシブルな導体シート9の接続面上に直接載って、この導体シート9に電気的に接続されている。この場合、例えばSMD素子(表面実装デバイス;surface mounted device)が対象となっている。図5に示されているように、構成素子26は、フレキシブルな導体シート9の自由な側において、接触接着剤27によって電気的かつ機械的に導体シートに接続されている。
【0019】
図6には、制御モジュール1の第5実施例が示されており、この第6実施例においては、支持体2が一体的に構成されていて、制御装置5のシールはシールエレメントを介して行われるのではなく、シール接着剤例えばエポキシ接着剤又はアクリル接着剤によって行われる。このために、回路部分7を包囲する、支持体2の区分の下側が、環状の接着剤層28を介して第1のケーシング部分6の内側6a上に気密に接着される。フレキシブルな導体シート9は、支持体2の、第1のケーシング部分6とは反対側に、環状の接着剤層30を介して気密に接着されている。フレキシブルな導体シート9の、支持体2と反対側で、第2のケーシング部分14は、第3の環状の接着剤層29を介してフレキシブルな導体シート9上に気密に接着されている。この実施例では、前記第1実施例の第1及び第2のシールエレメントの代わりにシール接着剤が設けられており、前記第1実施例における導体シートと支持体とを固定するための接着は、シール接着剤によって行われる。この実施例において特に有利には、支持体2が、ほぼ第3のケーシング部分として制御装置5内に直接導入されていて、それによって、接続機能のための組み立てを軽減する堅固な構造群が得られる。シールエレメントの挿入は省かれている。
【0020】
図7には、本発明の第6実施例が示されている。この第7実施例では、支持体2は、複合部分として固定手段(固定部材)15及び接着剤層28,29の領域2b内で部分的に金属有利にはアルミニウムより成っている。支持体のその他の部分は有利にはプラスチック射出成形部として構成されている。この場合、接着結合部の領域内に、同じ膨張液数を有するオン剤材料が接着されるという利点が得られる。
【0021】
勿論、図示の実施例が、互いに組み合わせ可能でもあり、また本発明によれば、図1に示したシールエレメントのうちの1つだけをシール接着剤に置き換えるか、若しくは図6及び図7に示したシール接着剤をシールエレメントに置き換える実施例を有することができる。勿論、図4及び/又は図5に示した実施例と図6及び図7の実施例との組み合わせも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明による制御モジュールの第1実施例の横断面図である。
【図2】図1に示した制御モジュールの製造を示す分解図である。
【図3】第2実施例による制御モジュールの製造を示す分解図である。
【図4】第3実施例による制御モジュールの部分的な横断面図である。
【図5】第4実施例による制御モジュールの部分的な横断面図である。
【図6】第5実施例による制御モジュールの部分的な横断面図である。
【図7】第6実施例による制御モジュールの部分的な横断面図である。
【符号の説明】
【0023】
1 制御モジュール、 2 支持体、 2a フレーム部分、 2b 領域、 3 コネクタ、 4 センサ、 5 制御装置、 6 第1のケーシング部分、 6a 内側、 7 電子回路部分、 8 構成素子、 9 フレキシブルな導体シート、 10 ボンディングワイヤ、 12 第1のシールエレメント、 13 第2のシールエレメント、 14 第2のケーシング部分、 15 固定手段、 16 ケーシング内室、 17 カバー材料、 18 カバー、 19 第1の構造群、 20 第2の構造群、 21 接着剤、 22 構成素子、 23 導体、 24 フォーク状溶接部、 25 ボンディングワイヤ、 26 構成素子、 27 接触接着剤、 28、29,30 接着剤層、 31 切欠、 32 中間室、 33 フランジ、 34,35,36 切欠

【特許請求の範囲】
【請求項1】
殊に自動車のトランスミッションのための制御モジュールであって、第1のケーシング部分(6)を有していて、該第1のケーシング部分(6)上に電子的な回路部分(7)が配置されており、第2のケーシング部分(14)と支持体(2)とを有していて、該支持体(2)にフレキシブルな導体シート(9)が配置されており、該導体シート(9)が、前記第1のケーシング部分と第2のケーシング部分との間に配置されたケーシング内室(16)内で前記回路部分(7)に電気的に接続され、かつ前記ケーシング内室(16)の外で前記支持体(2)に固定された電気式のセンサ(4,3)と電気的に接続されている形式のものにおいて、
積層構造が設けられていて、該積層構造において、
前記支持体(2,2a,2b)の第1の側が、前記回路部分を備えた、第1のケーシング部分(6)の内側に載設されており、
前記回路部分(7)が前記支持体(2,2a,2b)の切欠(31)内に配置されており、
前記フレキシブルな導体シート(9)が、前記第1のケーシング部分(6)とは反対側の、前記支持体(2,2a,2b)の第2の側に配置されており、
前記第2のケーシング部分(14)がフレキシブルな導体シート(9)上に載設されている、
ことを特徴とする、制御モジュール。
【請求項2】
前記支持体(2,2a)が、前記回路部分を包囲するフレーム部分(2a)と、該フレーム部分(2a)を包囲する支持部分(2)とから成る2つの部分より構成されており、前記フレーム部分(2a)は、前記支持部分(2)から間隔を保って中間室(32)上に配置されており、該中間室(32)内に第1のシールエレメント(12)が配置されていて、該第1のシールエレメント(12)が一方では前記第1のケーシング部分(6)の内側に、また他方では前記フレキシブルな導体シート(9)に気密に当接している、請求項1記載の制御モジュール(図1、図4、図5)。
【請求項3】
前記支持体(2,2b)と第1のケーシング部分(6)の内側(6a)との間にシール接着剤が配置されている、請求項1記載の制御モジュール(図6、図7)。
【請求項4】
第2のシールエレメント(13)が設けられており、該第2のシールエレメント(13)が一方ではフレキシブルな導体シート(9)に気密に当接していて、他方では第2のケーシング部分(14)に気密に当接している、請求項1から3までのいずれか1項記載の制御モジュール(図1、図4、図5)。
【請求項5】
第2のケーシング部分(14)と導体シート(9)との間にシール接着剤(29)が配置されている、請求項1から3までのいずれか1項記載の制御モジュール(図6、図7)。
【請求項6】
第2のケーシング部分(14)によってカバーされた領域の外側で、フレキシブルな導体シート(9)の領域上にカバー(18)が載設されていて、該カバー(18)が支持体(2,2a)に固定されている、請求項1記載の制御モジュール(図1)。
【請求項7】
支持体(2,2b)が、回路部分(7)を包囲するフレーム部分(2b)と、このフレーム部分(2b)にケーシング内室(16)の外側で接続されている支持体(2)とから成る複合部分として構成されている、請求項1記載の制御モジュール(図7)。
【請求項8】
第1のケーシング部分(6)と支持体(2,2a,2b)とフレキシブルな導体シート(9)と第2のケーシング部分(14)とから形成された積層体が、少なくとも1つの固定手段(15)によって保持されている、請求項1から7までのいずれか1項記載の制御モジュール。
【請求項9】
第1のケーシング部分(6)と支持体(2,2a,2b)とフレキシブルな導体シート(9)と第2のケーシング部分(14)とから形成されたスタックが少なくとも1つの切欠を有していて、該切欠内に、前記スタックを保持する少なくとも1つの固定部材(15)が設けられている、請求項8記載の制御モジュール。
【請求項10】
第1のケーシング部分(6)と第2のケーシング部分(14)との間で、前記支持体(2,2a,2b)の切欠内に、少なくとも1つの電気構的な構成素子(22)が配置されていて、該構成素子がフレキシブルな導体シート(9)と接触せしめられている、請求項1から9までのいずれか1項記載の制御モジュール(図4)。
【請求項11】
第1のケーシング部分(6)と第2のケーシング部分(14)との間でケーシング内室(16)内に、少なくとも1つの電気的な構成素子(26)が導体シート(9)上に被着されていて、この導体シート(9)と電気的に接触している、請求項1から10までのいずれか1項記載の制御モジュール(図5)。
【請求項12】
請求項1から11までのいずれか1項記載の制御モジュールを製造するための方法において、
第1のケーシング部分(6)を、このケーシング部分上に被着された回路部分(7)と共に第1の構造群(19)として形成し、この第1の構造群(19)から独立して、前記支持体(2,2a)を、この支持体(2,2a)に配置された電気的な構成素子(3,4)と、この構成素子(3,4)上に配置されたフレキシブルな導体シート(9)と、場合によってはカバー(18)と共に第2の構造群(20)として構成し、該第2の構造群(20)を前記第1の構造群(19)上に載設し、電気的な回路部分(7)を、有利にはボンディングワイヤ結合部(10)を介してフレキシブルな導体シート(9)に接触させることを特徴とする、制御モジュールを製造するための方法(図2、図3)。
【請求項13】
2つの構造群(19,20)の組立後、及び場合によってはカバー材料(17)を回路部分(7)上に取付けた後に、第2のケーシング部分(14)をフレキシブルな導体シート(9)上に被着し、第1のケーシング部分と支持体とフレキシブルな導体シートと第2のケーシング部分とを、少なくとも1つの固定手段(15)によって互いに固定する、請求項12記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2008−528883(P2008−528883A)
【公表日】平成20年7月31日(2008.7.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−551663(P2007−551663)
【出願日】平成18年1月17日(2006.1.17)
【国際出願番号】PCT/EP2006/050241
【国際公開番号】WO2006/077208
【国際公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【出願人】(390023711)ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング (2,908)
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
【Fターム(参考)】