説明

制御装置、基地局装置、及び端末装置

【課題】基地局装置が蓄電池にて動作する場合であっても、無線ネットワークを安定して形成する技術を提供する。
【解決手段】複数の基地局装置が基地局間通信を実行するとともに、端末装置がいずれかの基地局装置に接続されており、収集部32は、各基地局装置から、当該基地局装置を駆動させている蓄電池の残量に関する情報を収集する。検出部34は、収集した情報をもとに、残量がしきい値よりも低くなった第1の基地局装置であって、かつ端末装置を接続している第1の基地局装置を検出する。選択部36は、収集した情報をもとに、第1の基地局装置に接続された端末装置が接続可能な第2の基地局装置を選択する。指示部40は、検出した第1の基地局装置から、選択した第2の基地局装置へ、端末装置の接続の切替を指示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信技術に関し、特に無線ネットワークにて接続された制御装置、基地局装置、及び端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、新たな発電装置として、太陽光発電装置が注目されている。このような太陽光発電装置は、さまざまなシステムに適用される。例えば、カメラ付防犯監視システムでは、太陽光発電装置で発電した電力が蓄電池に充電され、当該電力がネットワークカメラおよび投光器の電源とされる。また、ネットワークカメラは、携帯型電話回線経由でインターネットに接続される。このような構成において、侵入が発生した場合、投光器で侵入者を照らし、ネットワークカメラで撮影された映像が、設定先に電子メールで通報される(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−167047号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
太陽光発電装置と蓄電池とが街路灯に設置されると、街路灯単独で電源が供給され、街路灯への電源ケーブル等が不要になる。その結果、街路灯の設置が容易になる。複数の街路灯の点灯や消灯などを制御するためには、各街路灯へ制御信号を送信する必要がある。制御信号を送信するためのケーブルを省略するために、無線LAN(Local Area Network)のような無線通信システムが適している。つまり、街路灯には、基地局装置や端末装置が設置される。無線通信システムにおける通信を効率的に実行するためには、例えば、基地局装置や端末装置が階層的に配置される。
【0005】
そのため、複数の基地局装置によって基地局間通信が実行され、各基地局装置に少なくともひとつの端末装置が接続される。このような構成において、基地局装置は、基地局間通信を実行するとともに、端末装置との通信を実行するので、消費電力が大きくなる傾向にある。一方、いずれかの基地局装置において蓄電池の残量が少なくなると、当該基地局装置が動作しなくなることによって、当該基地局装置に接続していた端末装置が通信できなくなる。さらに、基地局間通信も部分的に実行できなくなる。その結果、制御信号が、無線通信システム全体に伝送されなくなる。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、基地局装置が蓄電池にて動作する場合であっても、無線ネットワークを安定して形成する技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の制御装置は、複数の基地局装置が基地局間通信を実行するとともに、端末装置がいずれかの基地局装置に接続されており、各基地局装置から、当該基地局装置を駆動させている蓄電池の残量に関する情報を収集する収集部と、収集部において収集した情報をもとに、残量がしきい値よりも低くなった第1の基地局装置であって、かつ端末装置を接続している第1の基地局装置を検出する検出部と、収集部において収集した情報をもとに、第1の基地局装置に接続された端末装置が接続可能な第2の基地局装置を選択する選択部と、検出部において検出した第1の基地局装置から選択部において選択した第2の基地局装置へ、端末装置の接続の切替を指示する指示部と、を備える。
【0008】
本発明の別の態様は、基地局装置である。この装置は、蓄電池によって駆動される基地局装置であって、基地局間通信によって他の基地局装置と通信するとともに、少なくともひとつの端末装置とも通信する通信部と、蓄電池の残量を監視し、残量がしきい値よりも低くなったことを検出する検出部と、検出部において、残量がしきい値よりも低くなったことを検出した場合に、通信部に対して、少なくともひとつの端末装置との通信を切断させ、基地局間通信による他の基地局装置との通信を維持させる制御部と、を備える。
【0009】
本発明のさらに別の態様は、制御装置である。この装置は、複数の基地局装置が基地局間通信を実行するとともに、端末装置がいずれかの基地局装置に接続されており、複数の基地局装置および端末装置と通信可能になるように、複数の基地局装置のうちのいずれかと通信する通信部と、通信部が通信している基地局装置を介して、各基地局装置から、当該基地局装置を駆動させている蓄電池の残量に関する情報を収集する収集部と、収集部において収集した情報をもとに、通信部と通信している基地局装置を駆動させている蓄電池の残量がしきい値よりも低くなったことを検出すると、別の基地局装置を選択する選択部と、選択部において選択した別の基地局装置へ通信対象を変更するように、通信部に指示する指示部と、を備える。
【0010】
本発明のさらに別の態様もまた、制御装置である。この装置は、複数の基地局装置が基地局間通信を実行するとともに、端末装置がいずれかの基地局装置に接続されており、複数の基地局装置および端末装置と通信可能になるように、複数の基地局装置のうちのいずれかと通信する通信部と、通信部が通信している基地局装置を周期的に変更するように、通信部に通信対象の変更を指示する指示部と、を備える。
【0011】
本発明のさらに別の態様は、制御装置である。この装置は、複数の無線装置によって無線ネットワークが構成されており、各無線装置から、当該無線装置を駆動させている蓄電池の残量に関する情報を収集する収集部と、収集部において収集した情報をもとに、残量がしきい値よりも低くなった第1の無線装置であって、撮像装置を接続するとともに当該撮像装置にて撮像を実行している第1の無線装置を検出する検出部と、検出部において検出した第1の無線装置の周囲に配置された第2の無線装置であって、かつ撮像装置を接続するとともに当該撮像装置での撮像を停止している第2の無線装置を選択する選択部と、検出部において検出した第1の無線装置に接続された撮像装置での撮像を中止させるとともに、選択部において検出した第2の無線装置に接続された撮像装置での撮像を開始させる指示部と、を備える。
【0012】
本発明のさらに別の態様もまた、制御装置である。この装置は、無線装置は、発電機によって発電された電力を蓄電した蓄電池にて駆動されるとともに撮像装置を接続し、無線ネットワークは、複数の無線装置によって構成されており、各無線装置から、発電機での発電量に関する情報を収集する収集部と、収集部において収集した情報をもとに、撮像装置にて撮像を実行させるべき無線装置を特定する特定部と、特定部において特定した無線装置へ、撮像装置での撮像を指示する指示部と、を備える。
【0013】
本発明のさらに別の態様もまた、制御装置である。この装置は、複数の無線装置によって無線ネットワークが構成されており、各無線装置から、当該無線装置を駆動させている蓄電池の残量に関する情報を収集する収集部と、収集部において収集した情報をもとに、残量がしきい値よりも低くなった第1の無線装置であって、照明装置を接続するとともに当該照明装置を点灯させている第1の無線装置を検出する検出部と、検出部において検出した第1の無線装置の周囲に配置された第2の無線装置であって、かつ照明装置を接続するとともに当該照明装置を点灯させている第2の無線装置を選択する選択部と、選択部において選択した第2の無線装置へ、照明装置の照度の上昇を指示する指示部と、を備える。
【0014】
本発明のさらに別の態様は、端末装置である。この装置は、基地局間通信を実行可能な基地局装置と通信し、基地局装置からの基地局間通信によって形成される経路を介して、通信装置と通信する通信部と、通信部と基地局装置との通信が不調である場合に、通信部に対して、別の基地局装置を検出させる第1検出部と、第1検出部が検出させた別の基地局装置と通信し、別の基地局装置からの基地局間通信によって形成される経路が通信装置へ不到達である場合に、通信部に対して、通信装置への経路を形成可能なさらに別の基地局装置を検出させる第2検出部とを備える。通信部は、第2検出部が検出させたさらに別の基地局装置と通信することによって、通信装置と通信するとともに、第1検出部が検出させた別の基地局装置と、第2検出部が検出させたさらに別の基地局装置との間の通信を中継する。
【0015】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、基地局装置が蓄電池にて動作する場合であっても、無線ネットワークを安定して形成できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の実施例に係る通信システムの概要を示す図である。
【図2】図2(a)−(b)は、図1の照明装置の構成を示す図である。
【図3】図1の制御装置の構成を示す図である。
【図4】図3の記憶部に記憶されたテーブルのデータ構造を示す図である。
【図5】図3の選択部の動作概要を示す図である。
【図6】図3の指示部の動作概要を示す図である。
【図7】図1の基地局装置の構成を示す図である。
【図8】図1の端末装置の構成を示す図である。
【図9】図3の制御装置による指示手順を示すフローチャートである。
【図10】図7の基地局装置による端末装置の切断手順を示すフローチャートである。
【図11】図7の基地局装置による端末装置の接続手順を示すフローチャートである。
【図12】図8の端末装置によるハンドオーバ手順を示すフローチャートである。
【図13】本発明の変形例に係る基地局装置の構成を示す図である。
【図14】本発明の変形例に係る通信システムによる通信手順を示すシーケンス図である。
【図15】本発明の別の変形例に係る通信システムによる通信手順を示すシーケンス図である。
【図16】本発明のさらに別の変形例に係る基地局装置による通信手順を示すフローチャートである。
【図17】本発明のさらに別の変形例に係る記憶部に記憶されたテーブルのデータ構造を示す図である。
【図18】本発明のさらに別の変形例に係る制御装置の切替手順を示すフローチャートである。
【図19】本発明のさらに別の変形例に係る制御装置の切替手順を示すフローチャートである。
【図20】本発明のさらに別の変形例に係る通信システムの概要を示す図である。
【図21】図21(a)−(b)は、図20の照明装置の構成を示す図である。
【図22】図20の制御装置の構成を示す図である。
【図23】図22の記憶部に記憶されたテーブルのデータ構造を示す図である。
【図24】図22の記憶部に記憶された別のテーブルのデータ構造を示す図である。
【図25】図22の記憶部に記憶されたさらに別のテーブルのデータ構造を示す図である。
【図26】図22の記憶部に記憶されたさらに別のテーブルのデータ構造を示す図である。
【図27】図20の基地局装置の構成を示す図である。
【図28】図20の端末装置の構成を示す図である。
【図29】図20の通信システムによる指示手順を示すシーケンス図である。
【図30】図22の制御装置による指示手順を示すフローチャートである。
【図31】図22の制御装置による切替手順を示すフローチャートである。
【図32】本発明のさらに別の変形例に係る記憶部に記憶されたテーブルのデータ構造を示す図である。
【図33】本発明のさらに別の変形例に係る通信システムによる指示手順を示すシーケンス図である。
【図34】本発明のさらに別の変形例に係る制御装置による指示手順を示すフローチャートである。
【図35】本発明のさらに別の変形例に係る通信システムの概要を示す図である。
【図36】図36(a)−(b)は、図35の照明装置の構成を示す図である。
【図37】図35の制御装置の構成を示す図である。
【図38】図35の基地局装置の構成を示す図である。
【図39】図35の端末装置の構成を示す図である。
【図40】図39の端末装置の動作概要を説明するための図である。
【図41】図39の端末装置の動作概要を説明するための別の図である。
【図42】図39の端末装置による通信手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明の実施例は、複数の基地局装置と複数の端末装置とによって構成される通信システムに関する。複数の基地局装置は、互いに基地局間通信を実行するとともに、各基地局装置は、端末装置を接続する。ここで、基地局装置と端末装置とは、例えば、無線LANによって接続される。また、基地局装置および端末装置のそれぞれは、太陽光発電装置に接続された照明装置に設置される。ここで、照明装置は、撮像機能を有していてもよい。さらに、通信システムを制御する制御装置は、いずれかの基地局装置に接続される。
【0019】
例えば、端末装置は、複数の基地局装置を介して、制御装置に接続される。制御装置は、照明装置の蓄電池の残量に関する情報を端末装置等から受信することによって、各照明装置の動作を制御する。基地局装置は、基地局間通信を実行するとともに、端末装置との通信も実行している。そのため、基地局装置におけるトラヒックは、増加する傾向にあり、蓄電池の電力消費が大きくなりやすい。ここで、いずれかの基地局装置が、蓄電池の残量の減少によって動作を停止した場合、当該基地局装置を介して制御装置に接続している端末装置や基地局装置は、制御装置と通信できなくなる。その結果、制御装置による各照明装置の制御がなされなくなる。これに対応するために、本実施例に係る通信システムは、次の処理を実行する。
【0020】
制御装置は、各基地局装置における蓄電池の残量を監視し、残量がしきい値よりも少なくなった基地局装置(以下、「ハンドオーバ元基地局装置」という)を特定する。また、制御装置は、残量がしきい値以上の基地局装置であって、ハンドオーバ元基地局装置の周囲に配置された基地局装置のうち、ハンドオーバ元基地局装置から制御装置までのホップ数よりも、制御装置からのホップ数が少ない基地局装置(以下、「ハンドオーバ先基地局装置」という)を特定する。制御装置は、ハンドオーバ元基地局装置に接続された端末装置に対して、ハンドオーバ元基地局装置からハンドオーバ先基地局装置へのハンドオーバを指示する。その後、ハンドオーバ元基地局装置は、基地局間通信のみを実行する。
【0021】
図1は、本発明の実施例に係る通信システム100の概要を示す。通信システム100は、制御装置10、端末装置12と総称される第1端末装置12a、第2端末装置12b、第3端末装置12c、第4端末装置12d、第N端末装置12n、基地局装置14と総称される第1基地局装置14a、第2基地局装置14b、第3基地局装置14c、第M基地局装置14m、第M+1基地局装置14m+1、照明装置16と総称される第1照明装置16a、第2照明装置16b、第3照明装置16c、第M照明装置16m、第M+1照明装置16m+1、第M+2照明装置16m+2、第M+3照明装置16m+3、第M+4照明装置16m+4、第M+N+1照明装置16m+n+1を含む。
【0022】
制御装置10は、ユーザからの指示を受けつけ可能なインターフェイスを備えており、受けつけた指示に応じた情報(以下、「指示情報」という)を生成し、生成した情報を通信システム100全体に出力する。したがって、指示情報の出力は報知に相当する。指示の一例が、後述の照明装置16を点灯すべき旨の情報であり、生成した指示情報の一例が、照明装置16の点灯の指示が示された情報である。制御装置10は、例えば、PCによって構成される。制御装置10は、指示情報を出力する。指示情報の宛先は、通信システム100全体であるので、指示情報の出力は報知に相当する。また、制御装置10は、端末装置12や基地局装置14を介して、各照明装置16に関する情報を収集する。各照明装置16に関する情報とは、例えば、照明装置16の蓄電池の残量についての情報である。
【0023】
端末装置12は、無線LANの端末装置に相当し、基地局装置14は、無線LANの基地局装置に相当する。複数の基地局装置14が基地局間通信を実行するとともに、複数の端末装置12のそれぞれは、いずれかの基地局装置14に接続される。複数の基地局装置14のうち、第M+1基地局装置14m+1が、制御装置10に接続され、制御装置10からの指示情報を受けつける。第M+1基地局装置14m+1は、指示情報が含まれたパケット信号を、複数の基地局装置14のうちの別のひとつ、例えば、第3基地局装置14cに送信する。なお、基地局装置14の代わりに、端末装置12が、制御装置10に接続されていてもよい。
【0024】
第3基地局装置14cは、基地局間通信を使用して、他の基地局装置14へパケット信号を転送する。また、第3基地局装置14cは、直接接続した端末装置12、例えば、第4端末装置12dに対してもパケット信号を送信する。さらに、第3基地局装置14cは、パケット信号に含まれた指示情報の内容に応じて、後述の照明装置16を制御する。他の基地局装置14も同様に動作する。第1端末装置12aから第N端末装置12nは、基地局装置14からのパケット信号を受信する。これらの端末装置12も、パケット信号に含まれた指示情報の内容に応じて、後述の照明装置16を制御する。
【0025】
照明装置16は、太陽光発電装置を備え、発電した電力を蓄電池に蓄えさせる。また、照明装置16は、充電された電力によって、照明を点灯させる。ここで、照明装置16は、端末装置12あるいは基地局装置14に接続されており、端末装置12あるいは基地局装置14からの指示をもとに、照明を点灯させたり、消灯させたりする。また、照明装置16には、撮像装置が備えており、動画像や静止画像(以下、これらを「画像」と総称する)を撮像してもよい。なお、照明装置16の蓄電池に充電された電力によって、端末装置12や基地局装置14も駆動される。端末装置12と基地局装置14との一方と照明装置16との組合せが、前述の街路灯に相当する。
【0026】
ここで、端末装置12や基地局装置14は、照明装置16における蓄電池の残量に関する情報や画像をパケット信号に含めて送信する。これらのパケット信号は、指示情報が含まれたパケット信号とは逆の経路をたどるように転送され、制御装置10に受信される。その結果、制御装置10は、各照明装置16における蓄電池の残量に関する情報を管理することができる。また、制御装置10は、各照明装置16において撮像された画像を取得することができる。
【0027】
図2(a)−(b)は、照明装置16の構成を示す。図2(a)において、照明装置16は、ソーラパネル20、蓄電池22、照明部24、撮像装置26、制御部28を含む。ソーラパネル20は、前述の太陽光発電装置に相当し、太陽光を受けて発電を実行する。蓄電池22は、ソーラパネル20において発電された電力を蓄える。蓄電池22は、照明装置16全体に電力を供給するとともに、接続された端末装置12あるいは基地局装置14にも電力を供給する。ソーラパネル20および蓄電池22には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
【0028】
照明部24は、制御部28からの指示をもとに、点灯したり消灯したりする。なお、点滅してもよい。制御部28は、図示しない端末装置12や基地局装置14から、照明部24の点灯や消灯の指示を受けつける。制御部28は、受けつけた指示に応じて、照明部24の動作を制御する。また、制御部28は、蓄電池22の残量を取得し、図示しない端末装置12や基地局装置14へ残量に関する情報を報告する。ここで、制御部28は、定期的に残量を取得してもよいし、図示しない端末装置12や基地局装置14からの指示に応じて残量を取得してもよい。
【0029】
撮像装置26は、画像を撮像する。画像は、デジタルデータとして取得される。撮像装置26は、定期的に撮像を実行してもよいし、図示しない端末装置12や基地局装置14からの指示に応じて撮像を実行してもよい。また、撮像装置26は、制御部28を介して、図示しない端末装置12や基地局装置14へ画像を出力してもよいし、内蔵の記憶媒体に画像を記憶してもよい。なお、図2(b)の照明装置16に示すように、図2(a)の構成から撮像装置26を省略してもよい。これにより、照明装置16の構成が簡単になる。
【0030】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0031】
図3は、制御装置10の構成を示す。制御装置10は、通信部30、収集部32、検出部34、選択部36、記憶部38、指示部40、制御部42を含む。通信部30は、後述の指示部40において生成したパケット信号を受けつける。通信部30は、図1の第M+1基地局装置14m+1にケーブルや無線LAN等で接続されており、第M+1基地局装置14m+1へパケット信号を送信する。前述のごとく、第M+1基地局装置14m+1は、基地局間通信によって他の基地局装置14へパケット信号を送信するので、パケット信号は、少なくともひとつの基地局装置14を経由して複数の端末装置12へ送信される。そのため、通信部30におけるパケット信号の送信は、パケット信号の報知ともいえる。
【0032】
通信部30は、第M+1基地局装置14m+1からのパケット信号を受信する。当該パケット信号には、図示しない照明装置16にて取得された蓄電池22の残量に関する情報や、図示しない照明装置16にて撮像された画像が含まれている。前述のごとく、当該パケット信号は、端末装置12や基地局装置14によって転送されることによって、通信部30に到達している。通信部30は、蓄電池22の残量に関する情報や、画像を収集部32へ出力する。
【0033】
収集部32は、通信部30から、蓄電池22の残量に関する情報や、画像を受けつける。つまり、収集部32は、各基地局装置14から、当該基地局装置14を駆動させている蓄電池22の残量に関する情報を収集する。端末装置12を駆動させている蓄電池22の残量に関する情報についても同様である。収集部32は、蓄電池22の残量に関する情報を照明装置16単位で管理するために、これらの情報を記憶部38に記憶させる。また、収集部32は、画像を照明装置16単位で記憶部38に記憶させる。また、収集部32は、情報が記憶部38に記憶された旨を検出部34に通知する。
【0034】
記憶部38は、収集部32からの指示に応じて、さまざまな情報や画像を記憶するための記憶媒体である。情報や画像はデジタルデータであるので、記憶部38は例えばハードディスクにて構成される。図4は、記憶部38に記憶されたテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、管理対象装置欄200、接続装置欄202、ホップ数欄204、残量欄206が含まれる。管理対象装置欄200には、管理対象となる基地局装置14であって、かつ照明装置16に接続された基地局装置14が示されている。また、管理対象装置欄200には、管理対象となる端末装置12であって、かつ照明装置16に接続された端末装置12も示されている。
【0035】
接続装置欄202には、管理対象装置欄200に示された基地局装置14や端末装置12から制御装置10へ向かう経路において、直接接続する基地局装置14が示されている。これは、制御装置10へ向かう経路においてホップ数がひとつ少ない基地局装置14であるといえる。管理対象装置欄200および接続装置欄202によると、第3基地局装置14c、第2基地局装置14b、第1基地局装置14aのような経路が形成されている。ここで、所定の基地局装置14に接続された端末装置12は、所定の基地局装置14に隣接した基地局装置14にも接続可能であるとする。例えば、第2基地局装置14bに接続された端末装置12、図1の第3端末装置12cは、第1基地局装置14a、第3基地局装置14cにも接続可能である。なお、各端末装置12が接続可能な基地局装置14についての情報が、別途テーブルに含まれていてもよい。
【0036】
ホップ数欄204には、管理対象装置欄200に示された基地局装置14や端末装置12から制御装置10へ向かう経路におけるホップ数が示される。なお、接続装置欄202およびホップ数欄204の代わりに、管理対象装置欄200に示された基地局装置14や端末装置12から制御装置10へ向かう経路に含まれる基地局装置14の情報が示されていてもよい。残量欄206には、管理対象装置欄200に示された基地局装置14や端末装置12に接続された蓄電池22の残量が示される。図3に戻る。
【0037】
検出部34は、収集部32からの通知、つまり記憶部38に記憶されたテーブルが更新された旨の通知を受けつけると、当該テーブルを参照して、残量がしきい値よりも低くなった基地局装置14を検出する。ここで、基地局装置14には、端末装置12が接続されているものとする。なお、当該基地局装置14が前述のハンドオーバ元基地局装置に相当する。ここでは、これをハンドオーバ元の基地局装置14という。検出部34は、検出結果を選択部36に通知する。
【0038】
選択部36は、検出部34からの通知を受けつけた場合、記憶部38に記憶されたテーブルを参照して、ハンドオーバ元の基地局装置14に接続された端末装置12が接続可能な基地局装置14を選択する。具体的に説明すると、選択部36は、図4のテーブルの管理対象装置欄200、接続装置欄202を参照することによって、ハンドオーバ元の基地局装置14に接続された端末装置12を特定する。また、選択部36は、管理対象装置欄200、接続装置欄202を参照することによって、ハンドオーバ元の基地局装置14に隣接した基地局装置14を特定する。
【0039】
ここで、選択部36は、ホップ数欄204を参照することによって、特定した基地局装置14のうち、ハンドオーバ元の基地局装置14とのホップ数よりも、ホップ数の少ない基地局装置14を選択する。選択した基地局装置14が、前述のハンドオーバ先基地局装置に相当し、ここでは、ハンドオーバ先の基地局装置14という。ハンドオーバ先の基地局装置14は、制御装置10がハンドオーバ元の基地局装置14と通信する際の基地局間通信におけるホップ数よりも、ホップ数の少ない基地局装置14であるといえる。
【0040】
図5は、選択部36の動作概要を示す。図5では、図1に示された通信システム100のうち、第1基地局装置14aから第3基地局装置14c、およびそれらに接続された端末装置12を抽出している。なお、図面を明瞭にするために、照明装置16の表示は省略されている。ここで、前述のハンドオーバ元の基地局装置14が、第2基地局装置14bであるとする。そのため、図示しない制御装置10は、ハンドオーバ元の基地局装置14に接続された第3端末装置12cを特定する。また、制御装置10は、ハンドオーバ元の基地局装置14に隣接した第1基地局装置14aおよび第3基地局装置14cのうち、ホップ数の少ない第3基地局装置14cをハンドオーバ先の基地局装置14として選択する。図3に戻る。選択部36は、ハンドオーバ元の基地局装置14、ハンドオーバ先の基地局装置14、ハンドオーバ元の基地局装置14に接続された端末装置12に関する情報を指示部40へ通知する。
【0041】
指示部40は、選択部36からの情報をもとに、ハンドオーバ元の基地局装置14からハンドオーバ先の基地局装置14へ、ハンドオーバ元の基地局装置14に接続された端末装置12に対して接続の切替を指示する。つまり、指示部40は、当該端末装置12に対して、ハンドオーバ元の基地局装置14からハンドオーバ先の基地局装置14へのハンドオーバを指示する。図6は、指示部40の動作概要を示す。図6は、図5と同様に示されるが、図5につづくタイミングに相当する。指示部40の指示によって、第3端末装置12cは、第2基地局装置14bから第3基地局装置14cへハンドオーバする。図3に戻る。指示部40は、指示(以下、「ハンドオーバ指示」という)が含まれたパケット信号を生成し、パケット信号を通信部30へ出力する。なお、パケット信号の宛先は、ハンドオーバ元の基地局装置14、ハンドオーバ先の基地局装置14、ハンドオーバ元の基地局装置14に接続された端末装置12である。
【0042】
ここで、指示部40は、ユーザとのインターフェイスを備え、インターフェイスを介してユーザからの指示を受けつける。前述のごとく、ユーザからの指示の一例が、図示しない照明装置16の照明部24を点灯すべき時刻に関する情報であり、図示しない照明装置16の照明部24を消灯すべき時刻に関する情報であってもよい。ここでは、説明を容易にするために、指示は、照明部24の動作に関する指示であるとする。消灯の場合は、図2(a)−(b)の照明部24における動作が異なるだけであり、それ以外では、点灯の場合と同様の動作が実行される。指示部40は、受けつけた指示をもとに、指示情報を生成する。
【0043】
指示情報とは、前述のごとく、図示しない基地局装置14や端末装置12に接続された照明装置16に所定の処理を実行させる旨の情報である。また、所定の処理とは、点灯や消灯である。指示部40は、指示情報が含まれたパケット信号も生成する。指示部40は、指示情報が含まれたパケット信号を生成し、通信部30へ出力する。制御部42は、制御装置10全体の動作を制御する。
【0044】
図7は、基地局装置14の構成を示す。基地局装置14は、通信部60、処理部62、管理部66、制御部72を含む。通信部60は、基地局間通信によって他の基地局装置14と通信するとともに、少なくともひとつの端末装置12とも通信する。通信部60は、周波数変換処理、変復調処理、増幅処理、AD変換処理、DA変換処理等を実行するが、これらには公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。このような処理によって、通信部60は、パケット信号を受信するとともに、パケット信号を送信する。このようなパケット信号には、例えば、指示情報やハンドオーバ指示が含まれている。
【0045】
処理部62は、図示しない照明装置16へ接続され、照明装置16に対する処理を実行する。処理部62は、通信部60において受けつけた指示情報やハンドオーバ指示を受けつける。処理部62は、指示情報をもとに、照明装置16へ点灯を指示する。処理部62は、蓄電池22の残量に関する情報の出力や、画像の出力を照明装置16に指示する。処理部62は、蓄電池22の残量に関する情報や画像を照明装置16から受けつけると、蓄電池22の残量に関する情報や画像が含まれたパケット信号の生成を通信部60へ指示する。
【0046】
また、基地局装置14がハンドオーバ元の基地局装置14に相当する場合、処理部62は、ハンドオーバ指示を受けつけると、通信部60から、ハンドオーバ指示が含まれたパケット信号を送信させる。このパケット信号によって、通信部60に接続された端末装置12に対して、ハンドオーバ先の基地局装置14へのハンドオーバを指示する。一方、基地局装置14がハンドオーバ先の基地局装置14に相当する場合、処理部62は、ハンドオーバ指示を受けつけると、その旨を通信部60に通知する。その結果、通信部60は、端末装置12からの接続要求に対して接続を許可する。一方、基地局装置14が、図1の第M+1基地局装置14m+1に相当する場合、処理部62は、図示しない制御装置10とのインターフェイス機能を実行する。
【0047】
管理部66は、通信部60と通信している端末装置12の情報や、基地局間通信の経路に関する情報を管理する。管理部66は、基地局間通信の経路が変更された場合などに、情報を更新する。制御部72は、基地局装置14全体の動作タイミングを制御する。
【0048】
図8は、端末装置12の構成を示す。端末装置12は、通信部80、処理部82、管理部84、制御部86を含む。通信部80は、図7の通信部60と同様の処理を実行する。なお、通信部80は、通信部60と異なって基地局間通信を実行しない。ここで、通信部80の通信対象は、基地局装置14である。つまり、通信部80は、基地局間通信を実行可能な基地局装置14と通信し、基地局装置14からの基地局間通信によって形成される経路を介して、制御装置10と通信する。処理部82は、図7の処理部62と同様の処理を実行するので、ここでは説明を省略する。
【0049】
管理部84は、通信部80での通信対象を制御する。通信部80が、ハンドオーバ指示が含まれたパケット信号が受信した場合、管理部84は、ハンドオーバ元の基地局装置14との通信を切断するとともに、ハンドオーバ先の基地局装置14への接続要求を送信するように通信部80に指示する。制御部86は、端末装置12全体の動作タイミングを制御する。
【0050】
以上の構成による通信システム100の動作概要を説明する。図9は、制御装置10による指示手順を示すフローチャートである。検出部34は、残量がしきい値よりも低くなった基地局装置14を検出しなければ(S10のN)、待機する。検出部34は、残量がしきい値よりも低くなった基地局装置14を検出すれば(S10のY)、選択部36は、現在のホップ数よりもホップ数が少なくなる基地局装置14を選択する(S12)。前者がハンドオーバ元の基地局装置14に相当し、後者がハンドオーバ先の基地局装置14に相当する。指示部40は、ハンドオーバ元の基地局装置14からハンドオーバ先の基地局装置14への端末装置12のハンドオーバを指示する(S14)。
【0051】
図10は、基地局装置14による端末装置の切断手順を示すフローチャートである。これは、ハンドオーバ元の基地局装置14における処理に相当する。通信部60は、基地局間通信および端末装置12との通信を実行する(S20)。処理部62は、通信部60を介して、端末装置12の切断指示を受けつけなければ(S22のN)、待機する。一方、処理部62は、通信部60を介して、端末装置12の切断指示を受けつければ(S22のY)、通信部60は、端末装置12との通信を切断する(S24)。ここで、切断指示の送信元は、制御装置10である。また、通信部60は、基地局間通信を維持する(S26)。
【0052】
図11は、基地局装置14による端末装置の接続手順を示すフローチャートである。これは、ハンドオーバ先の基地局装置14における処理に相当する。処理部62は、通信部60を介して、端末装置12の接続指示を受けつけなければ(S30のN)、待機する。一方、処理部62は、通信部60を介して、端末装置12の接続指示を受けつければ(S30のY)、通信部60は、端末装置12からの接続要求を受けつける(S32)。ここで、接続指示の送信元は、制御装置10である。通信部60は、端末装置12を接続する(S34)。
【0053】
図12は、端末装置12によるハンドオーバ手順を示すフローチャートである。通信部80は、基地局装置14との通信を実行する(S40)。この基地局装置14が、ハンドオーバ元の基地局装置14に相当する。また、管理部84は、通信部80を介して、ハンドオーバ元の基地局装置14からハンドオーバ指示を受けつけなければ(S42のN)、待機する。一方、管理部84は、通信部80を介して、ハンドオーバ元の基地局装置14からハンドオーバ指示を受けつければ(S42のY)、ハンドオーバ元の基地局装置14からハンドオーバ先の基地局装置14へのハンドオーバを通信部80に実行させる(S44)。
【0054】
次に変形例を説明する。変形例は、実施例と同様に、ハンドオーバ元の基地局装置14における蓄電池22の残量が少なくなった場合に、ハンドオーバ元の基地局装置14に接続された端末装置12をハンドオーバ先の基地局装置14にハンドオーバさせる。実施例では、制御装置10がハンドオーバを制御するが、変形例では、基地局装置14がハンドオーバを制御する。変形例に係る通信システム100は図1と同様のタイプであり、制御装置10は図3と同様のタイプであり、端末装置12は図8と同様のタイプである。ここで、変形例に係る制御装置10は、ハンドオーバを制御しない。以下では、実施例との差異を中心に説明する。
【0055】
図13は、本発明の変形例に係る基地局装置14の構成を示す。基地局装置14は、通信部60、処理部62、管理部66、制御部72、検出部74を含む。基地局装置14は、図7に示された基地局装置14と同様に、図示しない蓄電池22によって駆動される。通信部60、処理部62、制御部72は図7と同様であるので、ここでは説明を省略する。なお、処理部62は、蓄電池22の残量に関する情報を受けつけると、これを検出部74に出力する。
【0056】
検出部74は、処理部62からの情報を入力することによって、蓄電池22の残量を監視する。また、検出部74は、しきい値を予め記憶しており、残量としきい値とを比較する。検出部74は、残量がしきい値よりも低くなったことを検出すると、その旨を処理部62に出力する。検出部74において、残量がしきい値よりも低くなったことが検出された場合に、処理部62は、通信部60に対して、すでに接続していた端末装置12との通信を切断させる。つまり、通信部60と端末装置12との通信が切断される。一方、処理部62は、通信部60に対して、基地局間通信による他の基地局装置14との通信を維持させる。このような通信部60の通信形態の変更に応じて、管理部66は、管理内容を変更する。
【0057】
図14は、本発明の変形例に係る通信システム100による通信手順を示すシーケンス図である。ここで、第2基地局装置14bがハンドオーバ元の基地局装置14に相当し、第3基地局装置14cがハンドオーバ先の基地局装置14に相当する。第2基地局装置14bと第3端末装置12cとは通信を実行する(S50)。第2基地局装置14bは、蓄電池22の残量がしきい値より低くなったことを検出する(S52)。第2基地局装置14bは、第3端末装置12cとの通信を切断する(S54)。第3端末装置12cは、新たな基地局装置14を探索する(S56)。第3端末装置12cは、新たな基地局装置14として第3基地局装置14cを検出し、第3基地局装置14cへ接続要求を送信する(S58)。第3端末装置12cと第3基地局装置14cとは通信を実行する(S60)。
【0058】
なお、基地局装置14または端末装置12にハンドオーバ先の基地局装置14の情報を予め記憶しておき、ハンドオーバ元の基地局装置14の蓄電池22の残量がしきい値より低くなったと判断した場合には、記憶された基地局装置14に接続を切りかえる構成であってもよい。
【0059】
次に別の変形例を説明する。別の変形例では、変形例と同様に、基地局装置14がハンドオーバを制御する。しかしながら、端末装置12に対するハンドオーバ先の基地局装置14は、予め定められている。端末装置12は、ハンドオーバ元の基地局装置14との通信が切断されると、変形例と同様に、新たな基地局装置14を探索して、所定の基地局装置14に接続される。当該基地局装置14がハンドオーバ先の基地局装置14でない場合、当該基地局装置14は、端末装置12へハンドオーバ先の基地局装置14を指示する。端末装置12は、ハンドオーバ先の基地局装置14へ接続先を切りかえる。
【0060】
別の変形例に係る通信システム100は図1と同様のタイプであり、制御装置10は図3と同様のタイプであり、端末装置12は図8と同様のタイプであり、基地局装置14は図13と同様のタイプである。以下では、変形例との差異を中心に説明する。基地局装置14の処理部62は、各端末装置12が接続すべき基地局装置14のリストを記憶する。通信部60は、端末装置12からの接続要求を受けつけ、端末装置12との通信を開始する。通信部60は、端末装置12からのパケット信号を受信すると、当該パケット信号を復調した後に、処理部62へ出力する。
【0061】
処理部62は、パケット信号に、端末装置12がこれまで接続していた基地局装置14、つまりハンドオーバ元の基地局装置14を受けつけると、リストを参照する。また、処理部62は、端末装置12が接続すべき基地局装置14として、自基地局装置14が対応しているかを確認する。対応している場合、処理部62は、通信部60に対して、端末装置12との接続を維持させる。一方、対応していない場合、処理部62は、リストより、ハンドオーバ先の基地局装置14を選択する。ここで、ハンドオーバ元の基地局装置14は、ハンドオーバ先の基地局装置14として選択されない。処理部62は、通信部60を介してハンドオーバ先の基地局装置14へのハンドオーバを端末装置12に指示する。
【0062】
図15は、本発明の別の変形例に係る通信システム100による通信手順を示すシーケンス図である。ここで、第2基地局装置14bがハンドオーバ元の基地局装置14に相当し、第1基地局装置14aが中間的なハンドオーバ先の基地局装置14に相当し、第3基地局装置14cが最終的なハンドオーバ先の基地局装置14に相当する。第2基地局装置14bと第3端末装置12cとは通信を実行する(S80)。第2基地局装置14bは、蓄電池22の残量がしきい値より低くなったことを検出する(S82)。第2基地局装置14bは、第3端末装置12cとの通信を切断する(S84)。
【0063】
第3端末装置12cは、新たな基地局装置14を探索する(S86)。第3端末装置12cは、新たな基地局装置14として第1基地局装置14aを検出し、第1基地局装置14aへ接続要求を送信する(S88)。第3端末装置12cと第1基地局装置14aとは通信を実行する(S90)。第1基地局装置14aは、第3端末装置12cの通信対象として、第1基地局装置14aから第3基地局装置14cへの切替を決定する(S92)。第1基地局装置14aは、第3端末装置12cへ切替先を指示する(S94)。第3端末装置12cは、第3基地局装置14cへ接続要求を送信する(S96)。第3端末装置12cと第3基地局装置14cとは通信を実行する(S98)。
【0064】
次にさらに別の変形例を説明する。さらに別の変形例では、変形例や別の変形例と同様に、基地局装置14がハンドオーバを制御する。しかしながら、ハンドオーバ元の基地局装置14は、周囲の基地局装置14における蓄電池22の残量を調査することによって、ハンドオーバ先の基地局装置14を特定する。ハンドオーバ元の基地局装置14は、ハンドオーバ先の基地局装置14へのハンドオーバを指示する。
【0065】
さらに別の変形例に係る通信システム100は図1と同様のタイプであり、制御装置10は図3と同様のタイプであり、端末装置12は図8と同様のタイプであり、基地局装置14は図13と同様のタイプである。以下では、変形例や別の変形例との差異を中心に説明する。基地局装置14の処理部62は、検出部74から、残量がしきい値よりも低くなったことを受けつける。処理部62は、周囲の基地局装置14であって、かつ端末装置12が通信可能な基地局装置14へ、蓄電池22の残量を送信すべきことを指示する。当該指示が含まれたパケット信号は、通信部60から送信される。
【0066】
その結果、処理部62は、通信部60を介して、他の基地局装置14における蓄電池22の残量に関する情報を収集する。処理部62は、残量の多い他の基地局装置14をハンドオーバ先の基地局装置14として選択する。なお、処理部62は、図3の選択部36、記憶部38と同様に、制御装置10までの経路を管理することによって、制御装置10までのホップ数の少ない基地局装置14を優先的に選択してもよい。処理部62は、通信部60を介してハンドオーバ先の基地局装置14へのハンドオーバを端末装置12に指示する。
【0067】
図16は、本発明のさらに別の実施例に係る基地局装置14による通信手順を示すフローチャートである。通信部60は、端末装置12との通信を実行する(S100)。処理部62は、蓄電池22の残量がしきい値より低くなったことを検出しなければ(S102のN)、待機する。一方、処理部62は、蓄電池22の残量がしきい値より低くなったことを検出すれば(S102のY)、通信部60を介して、周囲の基地局装置14での残量を収集する(S104)。処理部62は、残量をもとに、ハンドオーバ先の基地局装置14を選択する(S106)。処理部62は、通信部60を介して端末装置12へ、ハンドオーバ先の基地局装置14へのハンドオーバを指示する(S108)。
【0068】
次にさらに別の変形例を説明する。さらに別の変形例は、これまでと異なり、図1における第M+1基地局装置14m+1に接続された基地局装置14、つまり第3基地局装置14cにおける蓄電池22の残量が少なくなった場合の処理に関する。第M+1基地局装置14m+1は、制御装置10と接続されているので、第3基地局装置14cでのトラヒックは、他の基地局装置14でのトラヒックよりも大きくなりやすい。そのため、第3基地局装置14cでの消費電力は、他の基地局装置14での消費電力よりも大きくなりやすい。一方、第3基地局装置14cが通信不可能になった場合に通信システム100全体に与える影響は、他の基地局装置14が通信不可能になった場合よりも大きい。
【0069】
そのため、第3基地局装置14cにおける蓄電池22の残量が少なくなった場合に、第M+1基地局装置14m+1は、基地局間通信の接続先を他の基地局装置14に切りかえる。第M+1基地局装置14m+1の接続先が変更されることによって、制御装置10へ至る経路が変更になる。そのため、制御装置10は、第M+1基地局装置14m+1の接続先ごとに、経路に関する情報を予め記憶しており、第M+1基地局装置14m+1の接続先が変更されると、当該接続先に対応した経路に関する情報をパケット信号に含めて送信する。経路に関する情報は、基地局間通信におけるルーティングテーブルに相当する。
【0070】
さらに別の変形例に係る通信システム100は図1と同様のタイプであり、制御装置10は図3と同様のタイプであり、端末装置12は図8と同様のタイプであり、基地局装置14は図7と同様のタイプである。以下では、これまでとの差異を中心に説明する。図3において、通信部30は、図1の第M+1基地局装置14m+1を介して、複数の基地局装置14および端末装置12と通信可能になるように、第3基地局装置14cと通信する。収集部32は、図3と同様に、各基地局装置14から、当該基地局装置14を駆動させている蓄電池22の残量に関する情報を収集する。また、収集した情報は、記憶部38に記憶される。
【0071】
検出部34は、記憶部38に記憶されたテーブルを参照して、通信部30と通信している第3基地局装置14cを駆動させている蓄電池22の残量がしきい値よりも低くなっているかを検出する。第3基地局装置14cを駆動させている蓄電池22の残量がしきい値よりも低くなったことを検出した場合、検出部34は、その旨を選択部36に通知する。
【0072】
選択部36は、検出部34からの通知を受けつけると、記憶部38に記憶されたテーブルを参照して、別の基地局装置14を選択する。具体的に説明すると、選択部36は、第M+1基地局装置14m+1が接続可能な基地局装置14を予め認識しており、それらの中から、残量が最大の基地局装置14を選択する。また、記憶部38には、第M+1基地局装置14m+1が接続可能な基地局装置14ごとに、基地局間通信の経路に関する情報(以下、「経路情報」という)を予め記憶している。
【0073】
図17は、本発明のさらに別の実施例に係る記憶部38に記憶されたテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、接続基地局装置欄210、経路欄212が含まれる。接続基地局装置欄210には、第M+1基地局装置14m+1が接続可能な基地局装置14が示される。経路欄212には、経路情報が示される。経路情報は、例えば、パケット信号を転送する基地局装置14の順番として示される。図3に戻る。選択部36は、選択した基地局装置14に対応した経路情報を記憶部38から抽出する。選択部36は、選択した基地局装置14に関する情報、抽出した経路情報を指示部40へ出力する。
【0074】
指示部40は、第3基地局装置14cから、選択部36において選択した基地局装置14へ、第M+1基地局装置14m+1の通信対象を変更するように、通信部30に指示する。通信部30は、このような変更指示を第M+1基地局装置14m+1へ送信する。変更指示に応じて、第M+1基地局装置14m+1は、接続先を変更する。また、指示部40は、変更指示とともに、経路情報の使用を通信部30に指示する。通信部30は、指示部40によって通信対象の変更が指示されると、経路情報に応じて、変更された基地局装置14に応じた経路を使用する。また、経路情報は、第M+1基地局装置14m+1に送信されるとともに、他の基地局装置14および端末装置12にも送信される。その結果、通信システム100全体の経路が変更される。
【0075】
図18は、本発明のさらに別の実施例に係る制御装置10の切替手順を示すフローチャートである。検出部34は、第M+1基地局装置14m+1を接続している基地局装置14における蓄電池22の残量がしきい値より低くなったことを検出しなければ(S110のN)、待機する。検出部34は、第M+1基地局装置14m+1を接続している基地局装置14における蓄電池22の残量がしきい値より低くなったことを検出すれば(S110のY)、選択部36は、新たな基地局装置14を選択する(S112)。指示部40は、通信部30を介して第M+1基地局装置14m+1へ、新たな基地局装置14に接続することを指示する(S114)。指示部40は、経路の切替を指示する(S116)。
【0076】
次にさらに別の変形例を説明する。さらに別の変形例も、図1における第M+1基地局装置14m+1に接続された基地局装置14、つまり第3基地局装置14cにおける蓄電池22の残量が少なくなった場合の処理に関する。ここでは、第M+1基地局装置14m+1に接続される基地局装置14は、蓄電池22の残量に関係なく、周期的に変更される。例えば、図1において、第M+1基地局装置14m+1は、第3基地局装置14cと接続してから所定期間経過すると、第2基地局装置14bに接続対象を切りかえる。第M+1基地局装置14m+1は、接続対象を変えながら、このような処理を繰り返す。
【0077】
さらに別の変形例に係る通信システム100は図1と同様のタイプであり、制御装置10は図3と同様のタイプであり、端末装置12は図8と同様のタイプであり、基地局装置14は図7と同様のタイプである。以下では、これまでとの差異を中心に説明する。図3において、検出部34は、省略されていてもよい。
【0078】
選択部36は、通信部30を介して、第M+1基地局装置14m+1が所定の基地局装置14と通信を開始してからの期間を計測する。一定期間を経過すると、選択部36は、記憶部38に記憶されたテーブルを参照して、別の基地局装置14を選択する。また、前述のごとく、選択部36は、記憶部38から、選択した基地局装置14に対応した経路情報を抽出する。選択部36は、選択した基地局装置14に関する情報、抽出した経路情報を指示部40へ出力する。指示部40は、選択部36からの入力に応じて、前述した処理を実行する。つまり、指示部40は、通信部30を介して第M+1基地局装置14m+1が通信している基地局装置14を周期的に変更するように、通信部30に通信対象の変更を指示する。
【0079】
図19は、本発明のさらに別の実施例に係る制御装置10の切替手順を示すフローチャートである。第M+1基地局装置14m+1が所定の基地局装置14に接続してから一定期間経過しなければ(S120のN)、選択部36は待機する。第M+1基地局装置14m+1が所定の基地局装置14に接続してから一定期間経過すれば(S120のY)、選択部36は、次の基地局装置14を選択する(S122)。指示部40は、通信部30を介して第M+1基地局装置14m+1へ、新たな基地局装置14に接続することを指示する(S124)。指示部40は、経路の切替を指示する(S126)。
【0080】
本発明の実施例によれば、所定の基地局装置における蓄電池の残量がしきい値よりも低くなっても、当該基地局装置に接続された端末装置が接続可能な別の基地局装置を選択し、選択した基地局装置へ端末装置をハンドオーバさせるので、通信を維持できる。また、残量がしきい値よりも低くなった基地局装置は、端末装置との通信を実行せず、基地局間通信のみを実行するので、電力の消費量を抑制できる。また、電力の消費量が抑制されるので、基地局間通信の実行期間を延長できる。また、基地局間通信の実行期間が延長されるので、基地局装置が蓄電池にて動作する場合であっても、無線ネットワークを安定して形成できる。
【0081】
また、ハンドオーバ先の基地局装置として、ハンドオーバ元の基地局装置と通信する際の基地局間通信におけるホップ数よりも、ホップ数の少ない基地局装置を選択するので、ハンドオーバ元の基地局装置でのトラヒックを低減できる。また、ハンドオーバ元の基地局装置でのトラヒックが低減されるので、ハンドオーバ元の基地局装置における電力の消費量を低減できる。また、蓄電池の残量がしきい値よりも低くなったことを検出した場合に、端末装置との通信を切断し、基地局間通信のみを維持するので、基地局装置内の処理で電力の消費量を低減できる。また、基地局装置内の処理が実行されるので、処理を簡易化できる。また、基地局装置に通信を切断された端末装置は、別の基地局装置を探索して接続するので、通信を維持できる。
【0082】
また、端末装置は、別の基地局装置を探索して直ちに接続するので、通信の切断期間を短縮できる。また、端末装置が基地局装置に一旦接続した後、当該基地局装置から、ハンドオーバ先の基地局装置を指定されるので、望ましい基地局装置と最終的に接続できる。また、ハンドオーバ元の基地局装置は、基地局間通信によって周囲の基地局装置における残量に関する情報を取得し、ハンドオーバ先の基地局装置を選択するので、複数の基地局装置だけでハンドオーバ処理を実行できる。また、複数の基地局装置だけでハンドオーバ処理が実行されるので、通信システムでの処理量の増加を抑制できる。また、複数の基地局装置だけでハンドオーバ処理が実行されるので、通信システムでのトラヒックの増加を抑制できる。
【0083】
また、制御装置が接続された基地局装置と直接接続した基地局装置における蓄電池の残量がしきい値よりも低くなったことを検出すると、別の基地局装置を選択し、別の基地局装置へ通信対象を変更するので、通信を維持できる。また、トラヒックが集中しやすい基地局装置が変更されるので、複数の基地局装置が蓄電池によって駆動する場合であっても、安定な無線ネットワークを形成できる。また、制御装置が接続された基地局装置と直接接続すべき基地局装置を周期的に変更するので、電力の消費量を抑制できる。また、電力の消費量が抑制されるので、安定な無線ネットワークを形成できる。また、制御装置が接続された基地局装置と直接接続される基地局装置ごとに、基地局間通信の経路が定められているので、制御装置が接続された基地局装置と直接接続される基地局装置に適切な経路を設定できる。また、制御装置が接続された基地局装置と直接接続される基地局装置ごとに、基地局間通信の経路が定められており、経路情報を通知するので、経路を簡易に切りかえることができる。
【0084】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0085】
次に本発明のさらに別の変形例を説明する。太陽光発電装置と蓄電池とが街路灯に設置されると、街路灯単独で電源が供給され、街路灯への電源ケーブル等が不要になる。その結果、街路灯の設置が容易になる。複数の街路灯に対して点灯や消灯などを制御するためには、各街路灯へ制御信号を送信する必要がある。制御信号を送信するためのケーブルを省略するために、無線LAN(Local Area Network)のような無線通信システムが適している。つまり、街路灯には、基地局装置や端末装置が設置される。また、街路灯に撮像装置が設置されると、撮像も可能になる。ここで、所定の街路灯に電源を供給すべき蓄電池の残量が少なくなると、街路灯は、点灯や撮像を実行できなくなる。一方、所定のエリアにおける照度や撮像範囲が大きく変わらないのであれば、街路灯単体で点灯や撮像を実行することは必要とされず、複数の街路灯によって、これらの機能が実行されてもよい。
【0086】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、蓄電池による駆動であっても、基地局装置や端末装置のような無線装置に接続された装置が所定の機能を安定して実行する技術を提供することである。
【0087】
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明のさらに別の変形例は、複数の基地局装置と複数の端末装置とによって構成される通信システムに関する。複数の基地局装置は、互いに基地局間通信を実行するとともに、各基地局装置は、端末装置を接続する。ここで、基地局装置と端末装置とは、例えば、無線LANによって接続される。また、基地局装置および端末装置のそれぞれは、太陽光発電装置に接続された照明装置に設置される。ここで、照明装置は、撮像機能を有していてもよい。さらに、通信システムを制御する制御装置は、基地局装置に接続される。
【0088】
このような構成において、監視カメラの用途として、複数の照明装置に撮像を実行させることが想定される。照明装置を駆動すべき蓄電池の残量が低下すると、撮像が中止される。撮像の中止は、監視カメラとして好ましくない。一方、照明装置によって撮像されるエリアが重複する場合、すべての照明装置が同時に撮像しなくてもよい。蓄電池の電力を有効に利用しながら、撮像を継続させるために、さらに別の変形例に係る通信システムは、次の通信システムは、次の処理を実行する。
【0089】
制御装置は、各基地局装置および各端末装置から太陽光発電装置の発電量に関する情報を収集すると、各太陽光発電装置の発電量の平均値を導出する。発電量の平均値は、例えば、晴れの日に高くなり、曇りの日に低くなる。制御装置は、発電量の平均値に応じて、撮像を実行させるべき照明装置の数を決定する。ここでは、平均値が高くなるほど、撮像を実行させるべき照明装置の数が増加する。また、制御装置は、照明装置の数に応じて、撮像を実行させる照明装置を予め定めており、決定した照明装置の数をもとに、撮像を実行させる照明装置を特定する。制御装置は、特定した照明装置に撮像を実行させる。その後、制御装置は、撮像を実行している照明装置における蓄電池の残量を監視する。残量がしきい値よりも少なくなった照明装置を検出すると、制御装置は、当該照明装置での撮像を中止させ、別の撮像装置に撮像を引き継がせる。
【0090】
図20は、本発明のさらに別の変形例に係る通信システム1100の概要を示す。通信システム1100は、制御装置1010、端末装置1012と総称される第1端末装置1012a、第2端末装置1012b、第3端末装置1012c、第4端末装置1012d、第N端末装置1012n、基地局装置1014と総称される第1基地局装置1014a、第2基地局装置1014b、第3基地局装置1014c、第M基地局装置1014m、第M+1基地局装置1014m+1、照明装置1016と総称される第1照明装置1016a、第2照明装置1016b、第3照明装置1016c、第M照明装置1016m、第M+1照明装置1016m+1、第M+2照明装置1016m+2、第M+3照明装置1016m+3、第M+4照明装置1016m+4、第M+N+1照明装置1016m+n+1を含む。
【0091】
制御装置1010は、ユーザからの指示を受けつけ可能なインターフェイスを備えており、受けつけた指示に応じた情報(以下、「指示情報」という)を生成し、生成した情報を通信システム1100全体に出力する。したがって、指示情報の出力は報知に相当する。指示の一例が、後述の照明装置1016を点灯すべき旨の情報であり、生成した指示情報の一例が、照明装置1016の点灯の指示が示された情報である。制御装置1010は、例えば、PCによって構成される。制御装置1010は、指示情報を出力する。指示情報の宛先は、通信システム1100全体であるので、指示情報の出力は報知に相当する。また、制御装置1010は、端末装置1012や基地局装置1014を介して、各照明装置1016に関する情報を収集する。各照明装置1016に関する情報とは、例えば、照明装置1016での発電量についての情報や、照明装置1016での蓄電池の残量についての情報である。
【0092】
端末装置1012は、無線LANの端末装置に相当し、基地局装置1014は、無線LANの基地局装置に相当する。複数の基地局装置1014が基地局間通信を実行するとともに、複数の端末装置1012のそれぞれは、いずれかの基地局装置1014に接続される。複数の基地局装置1014のうち、第M+1基地局装置1014m+1が、制御装置1010に接続され、制御装置1010からの指示情報を受けつける。第M+1基地局装置1014m+1は、指示情報が含まれたパケット信号を、複数の基地局装置1014のうちの別のひとつ、例えば、第3基地局装置1014cに送信する。なお、基地局装置1014の代わりに、端末装置1012が、制御装置1010に接続されていてもよい。
【0093】
第3基地局装置1014cは、基地局間通信を使用して、他の基地局装置1014へパケット信号を転送する。また、第3基地局装置1014cは、直接接続した端末装置1012、例えば、第4端末装置1012dに対してもパケット信号を送信する。さらに、第3基地局装置1014cは、パケット信号に含まれた指示情報の内容に応じて、後述の照明装置1016を制御する。他の基地局装置1014も同様に動作する。第1端末装置1012aから第N端末装置1012nは、基地局装置1014からのパケット信号を受信する。これらの端末装置1012も、パケット信号に含まれた指示情報の内容に応じて、後述の照明装置1016を制御する。
【0094】
照明装置1016は、太陽光発電装置を備え、発電した電力を蓄電池に蓄えさせる。また、照明装置1016は、充電された電力によって、照明を点灯させる。ここで、照明装置1016は、端末装置1012あるいは基地局装置1014に接続されており、端末装置1012あるいは基地局装置1014からの指示をもとに、照明を点灯させたり、消灯させたりする。また、照明装置1016には、撮像装置が備えており、動画像や静止画像(以下、これらを「画像」と総称する)を撮像してもよい。なお、照明装置1016の蓄電池に充電された電力によって、端末装置1012や基地局装置1014も駆動される。端末装置1012と基地局装置1014との一方と照明装置1016との組合せが、前述の街路灯に相当する。
【0095】
ここで、端末装置1012や基地局装置1014は、照明装置1016での発電量に関する情報、照明装置1016における蓄電池の残量に関する情報、画像等をパケット信号に含めて送信する。これらのパケット信号は、指示情報が含まれたパケット信号とは逆の経路をたどるように転送され、制御装置1010に受信される。その結果、制御装置1010は、各照明装置1016での発電量に関する情報や、各照明装置1016における蓄電池の残量に関する情報を管理することができる。制御装置1010は、これらの情報をもとに、撮像を実行させる照明装置1016を選択する。制御装置1010は、撮像の実行の指示が示された情報(以下、「撮像指示」という)を含んだパケット信号を、撮像を実行させる照明装置1016に送信する。また、制御装置1010は、各照明装置1016において、撮像指示にもとづいて撮像された画像を取得することができる。
【0096】
図21(a)−(b)は、照明装置1016の構成を示す。図21(a)において、照明装置1016は、ソーラパネル1020、蓄電池1022、照明部1024、撮像装置1026、制御部1028を含む。ソーラパネル1020は、前述の太陽光発電装置に相当し、太陽光を受けて発電を実行する。蓄電池1022は、ソーラパネル1020において発電された電力を蓄える。蓄電池1022は、照明装置1016全体に電力を供給するとともに、接続された端末装置1012あるいは基地局装置1014にも電力を供給する。ソーラパネル1020および蓄電池1022には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
【0097】
照明部1024は、制御部1028からの指示をもとに、点灯したり消灯したりする。なお、点滅してもよい。制御部1028は、図示しない端末装置1012や基地局装置1014から、照明部1024の点灯や消灯の指示を受けつける。制御部1028は、受けつけた指示に応じて、照明部1024の動作を制御する。また、制御部1028は、ソーラパネル1020での発電量や、蓄電池1022の残量を取得し、図示しない端末装置1012や基地局装置1014へ残量に関する情報を報告する。ここで、制御部1028は、定期的に発電量や残量を取得してもよいし、図示しない端末装置1012や基地局装置1014からの指示に応じて発電量や残量を取得してもよい。
【0098】
撮像装置1026は、画像を撮像する。画像は、デジタルデータとして取得される。撮像装置1026は、定期的に撮像を実行してもよいし、図示しない端末装置1012や基地局装置1014からの指示に応じて撮像を実行してもよい。また、撮像装置1026は、制御部1028を介して、図示しない端末装置1012や基地局装置1014へ画像を出力してもよいし、内蔵の記憶媒体に画像を記憶してもよい。なお、図21(b)の照明装置1016に示すように、図21(a)の構成から撮像装置1026を省略してもよい。これにより、照明装置1016の構成が簡単になる。なお、以下の説明では、照明装置1016の構成が図21(a)であるとする。
【0099】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0100】
図22は、制御装置1010の構成を示す。制御装置1010は、通信部1030、収集部1032、検出部1034、選択部1036、記憶部1038、指示部1040、制御部1042、特定部1044を含む。通信部1030は、後述の指示部1040において生成したパケット信号を受けつける。通信部1030は、図20の第M+1基地局装置1014m+1にケーブルや無線LAN等で接続されており、第M+1基地局装置1014m+1へパケット信号を送信する。前述のごとく、第M+1基地局装置1014m+1は、基地局間通信によって他の基地局装置1014へパケット信号を送信するので、パケット信号は、少なくともひとつの基地局装置1014を経由して複数の端末装置1012へ送信される。そのため、通信部1030におけるパケット信号の送信は、パケット信号の報知ともいえる。
【0101】
通信部1030は、第M+1基地局装置1014m+1からのパケット信号を受信する。当該パケット信号には、図示しない照明装置1016にて取得されたソーラパネル1020での発電量に関する情報や、図示しない照明装置1016にて取得された蓄電池1022の残量に関する情報や、図示しない照明装置1016にて撮像された画像が含まれている。前述のごとく、当該パケット信号は、端末装置1012や基地局装置1014によって転送されることによって、通信部1030に到達している。通信部1030は、ソーラパネル1020での発電量に関する情報や、蓄電池1022の残量に関する情報や、画像を収集部1032へ出力する。
【0102】
収集部1032は、通信部1030から、ソーラパネル1020での発電量に関する情報や、蓄電池1022の残量に関する情報や、画像を受けつける。つまり、収集部1032は、各基地局装置1014から、発電量に関する情報や、当該基地局装置1014を駆動させている蓄電池1022の残量に関する情報を収集する。端末装置1012での発電量に関する情報や、端末装置1012を駆動させている蓄電池1022の残量に関する情報についても同様である。収集部1032は、発電量に関する情報や、蓄電池1022の残量に関する情報を照明装置1016単位で管理するために、これらの情報を記憶部1038に記憶させる。また、収集部1032は、画像を照明装置1016単位で記憶部1038に記憶させる。また、収集部1032は、情報が記憶部1038に記憶された旨を特定部1044、検出部1034に通知する。
【0103】
記憶部1038は、収集部1032からの指示に応じて、さまざまな情報や画像を記憶するための記憶媒体である。情報や画像はデジタルデータであるので、記憶部1038は例えばハードディスクにて構成される。図23は、記憶部1038に記憶されたテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、管理対象欄1200、残量欄1202、発電量欄1204、位置情報欄1206が含まれる。管理対象欄1200には、管理対象となる基地局装置1014であって、かつ照明装置1016に接続された基地局装置1014が示されている。また、管理対象欄1200には、管理対象となる端末装置1012であって、かつ照明装置1016に接続された端末装置1012も示されている。
【0104】
残量欄1202には、管理対象欄1200に示された基地局装置1014や端末装置1012に接続された蓄電池1022の残量が示される。発電量欄1204には、管理対象欄1200に示された基地局装置1014や端末装置1012に接続されたソーラパネル1020での発電量が示される。位置情報欄1206には、管理対象欄1200に示された基地局装置1014や端末装置1012が設置された位置が座標として示される。
【0105】
図24は、記憶部1038に記憶された別のテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、条件欄1210、台数欄1212が含まれる。条件欄1210には、発電量の平均値と比較すべき条件が示される。なお、発電量の平均値については、後述する。ここでは、ふたつのしきい値が第1しきい値、第2しきい値として示されており、第1しきい値>第2しきい値の関係が規定されている。そのため、平均値が第1しきい値以上となる場合、平均値が第1しきい値未満であり第2しきい値以上となる場合、平均値が第2しきい値未満となる場合が条件によって分類される。台数欄1212には、条件欄1210での条件によって分類される場合ごとに、撮像を実行させるべき照明装置1016の台数が示されている。ここでは、E台>F台>G台の関係が規定されている。
【0106】
図25は、記憶部1038に記憶されたさらに別のテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、台数欄1220、動作欄1222が含まれる。台数欄1220は、図24の台数欄1212と同一である。動作欄1222には、台数ごとに、撮像を実行させるべき照明装置1016が示されている。発電量の平均値が大きくなるほど、多くの照明装置1016が撮像を実行する。
【0107】
図26は、記憶部1038に記憶されたさらに別のテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、照明装置欄1230、ステータス欄1232が含まれる。照明装置欄1230には、通信システム1100に含まれた照明装置1016、つまり基地局装置1014または端末装置1012に接続され、かつ制御装置1010によって制御可能な照明装置1016の一覧が示される。ステータス欄1232には、各照明装置1016の動作状態が示される。具体的には、「撮像中」が撮像を実行していることに対応し、「撮像停止中」が撮像を実行していないことに対応する。図22に戻る。
【0108】
特定部1044は、収集部1032からの通知、つまり記憶部1038に記憶されたテーブルが更新された旨の通知を受けつけると、当該テーブルを参照して、撮像装置1026にて撮像を実行させるべき基地局装置1014あるいは端末装置1012を特定する。具体的に説明すると、特定部1044は、図23の発電量欄1204に示された発電量の平均値を導出する。ここで、発電量は、予め定められた時間帯、例えば、昼間の時間帯に限定されていてもよい。また、特定部1044は、導出した発電量の平均値と図24の条件欄1210とをもとに、台数欄1212から台数を選択する。さらに、特定部1044は、選択した台数と図25の台数欄1220とをもとに、動作欄1222から、撮像装置1026にて撮像を実行させるべき基地局装置1014あるいは端末装置1012を特定する。特定部1044は、特定した基地局装置1014あるいは端末装置1012に関する情報を指示部1040へ出力する。
【0109】
指示部1040は、特定部1044において特定した基地局装置1014あるいは端末装置1012へ、撮像装置1026での撮像を指示する。具体的に説明すると、指示部1040は、前述の撮像指示が含まれたパケット信号を生成し、パケット信号を通信部1030へ出力する。なお、パケット信号の宛先は、特定部1044において特定した基地局装置1014あるいは端末装置1012である。
【0110】
ここで、指示部1040は、ユーザとのインターフェイスを備え、インターフェイスを介してユーザからの指示を受けつける。前述のごとく、ユーザからの指示の一例が、図示しない照明装置1016の照明部1024を点灯すべき時刻に関する情報であり、図示しない照明装置1016の照明部1024を消灯すべき時刻に関する情報であってもよい。ここでは、説明を容易にするために、指示は、照明部1024の動作に関する指示であるとする。消灯の場合は、図21(a)−(b)の照明部1024における動作が異なるだけであり、それ以外では、点灯の場合と同様の動作が実行される。指示部1040は、受けつけた指示をもとに、指示情報を生成する。
【0111】
指示情報とは、前述のごとく、図示しない基地局装置1014や端末装置1012に接続された照明装置1016に所定の処理を実行させる旨の情報である。また、所定の処理とは、点灯や消灯である。指示部1040は、指示情報が含まれたパケット信号を生成し、通信部1030へ出力する。
【0112】
以上のように説明した処理によって、一部の照明装置1016が撮像を実行した後、検出部1034は、収集部1032からの通知、つまり記憶部1038に記憶されたテーブルが更新された旨の通知を受けつけると、当該テーブルを参照して、残量がしきい値よりも低くなった基地局装置1014あるいは端末装置1012であって、照明装置1016を接続するとともに当該照明装置1016にて撮像を実行している基地局装置1014あるいは端末装置1012を検出する。なお、しきい値は、図24での第1しきい値、第2しきい値とは別に規定されていてもよく、第1しきい値あるいは第2しきい値と同一に規定されていてもよい。また、照明装置1016にて撮像を実行している基地局装置1014あるいは端末装置1012を検出するために、検出部1034は、図26のテーブルを参照する。検出部1034は、検出結果を選択部1036に通知する。
【0113】
選択部1036は、検出部1034からの通知を受けつけた場合、記憶部1038に記憶されたテーブルを参照して、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012の周囲に配置された基地局装置1014あるいは端末装置1012を選択する。ここで、選択した基地局装置1014あるいは端末装置1012に接続された照明装置1016は、撮像を停止している。具体的に説明すると、選択部1036は、図23の位置情報欄1206を参照することによって、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012から、所定の範囲内に配置された基地局装置1014あるいは端末装置1012を選択する。
【0114】
また、選択部1036は、図26のステータス欄1232を参照することによって、選択した基地局装置1014あるいは端末装置1012から、照明装置1016が撮像を停止している基地局装置1014あるいは端末装置1012を選択する。ここで、選択結果が複数存在する場合、選択部1036は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に最近接の基地局装置1014あるいは端末装置1012を選択する。なお、選択部1036は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012の残量よりも多くの残量を有した基地局装置1014あるいは端末装置1012の中から、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に最近接の基地局装置1014あるいは端末装置1012を選択してもよい。選択部1036は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に関する情報、選択した基地局装置1014あるいは端末装置1012に関する情報を指示部1040へ通知する。
【0115】
指示部1040は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に接続された照明装置1016での撮像を中止させるとともに、選択部1036において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に接続された照明装置1016での撮像を開始させる。具体的に説明すると、指示部1040は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に接続された照明装置1016での撮像の中止と、選択部1036において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に接続された照明装置1016での撮像の開始に関する指示(以下、「切替指示」という)が含まれたパケット信号を生成する。指示部1040は、パケット信号を通信部1030へ出力する。なお、パケット信号の宛先は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012、選択部1036において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012である。制御部1042は、制御装置1010全体の動作を制御する。
【0116】
図27は、基地局装置1014の構成を示す。基地局装置1014は、通信部1060、処理部1062、管理部1066、制御部1072を含む。通信部1060は、基地局間通信によって他の基地局装置1014と通信するとともに、少なくともひとつの端末装置1012とも通信する。通信部1060は、周波数変換処理、変復調処理、増幅処理、AD変換処理、DA変換処理等を実行するが、これらには公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。このような処理によって、通信部1060は、パケット信号を受信するとともに、パケット信号を送信する。このようなパケット信号には、例えば、指示情報、撮像指示、切替指示等が含まれている。
【0117】
処理部1062は、図示しない照明装置1016へ接続され、照明装置1016に対する処理を実行する。処理部1062は、通信部1060において受けつけた指示情報、撮像指示、切替指示を受けつける。処理部1062は、指示情報をもとに、照明装置1016へ点灯を指示する。また、撮像指示を受けつけた場合、処理部1062は、照明装置1016に撮像を実行させる。切替指示を受けつけ、かつ照明装置1016が既に撮像を実行している場合、処理部1062は、照明装置1016に撮像を中止させる。切替指示を受けつけ、かつ照明装置1016が既に撮像を中止している場合、処理部1062は、照明装置1016に撮像を実行させる。その際、処理部1062は、これまで撮像を実行していた照明装置1016に関する情報を照明装置1016に記憶させてもよい。
【0118】
処理部1062は、ソーラパネル1020での発電量に関する情報の出力や、蓄電池1022の残量に関する情報の出力や、画像の出力を照明装置1016に指示する。処理部1062は、ソーラパネル1020での発電量に関する情報や、蓄電池1022の残量に関する情報や、画像を照明装置1016から受けつけると、それらの情報が含まれたパケット信号の生成を通信部1060へ指示する。一方、基地局装置1014が、図20の第M+1基地局装置1014m+1に相当する場合、処理部1062は、図示しない制御装置1010とのインターフェイス機能を実行する。
【0119】
管理部1066は、通信部1060と通信している端末装置1012の情報や、基地局間通信の経路に関する情報を管理する。管理部1066は、基地局間通信の経路が変更された場合などに、情報を更新する。制御部1072は、基地局装置1014全体の動作タイミングを制御する。
【0120】
図28は、端末装置1012の構成を示す。端末装置1012は、通信部1080、処理部1082、管理部1084、制御部1086を含む。通信部1080は、図27の通信部1060と同様の処理を実行する。なお、通信部1080は、通信部1060と異なって基地局間通信を実行しない。ここで、通信部1080の通信対象は、基地局装置1014である。つまり、通信部1080は、基地局間通信を実行可能な基地局装置1014と通信し、基地局装置1014からの基地局間通信によって形成される経路を介して、制御装置1010と通信する。処理部1082は、図27の処理部1062と同様の処理を実行するので、ここでは説明を省略する。管理部1084は、通信部1080での通信対象を制御する。制御部1086は、端末装置1012全体の動作タイミングを制御する。
【0121】
以上の構成による通信システム1100の動作概要を説明する。図29は、通信システム1100による指示手順を示すシーケンス図である。ここでは、説明を明瞭にするために、制御装置1010および照明装置1016を接続した基地局装置1014や端末装置1012の表示を省略する。第1照明装置1016aは撮像中であり(S1010)、第2照明装置1016bは撮像を停止している(S1012)。制御装置1010は、第1照明装置1016aに接続された第1基地局装置1014aにおける蓄電池1022の残量の低下を検出する(S1014)。また、制御装置1010は、第2照明装置1016bに接続された第2基地局装置1014bを選択する(S1016)。制御装置1010は、第2照明装置1016bへ切替指示を送信する(S1018)とともに、第1照明装置1016aへ切替指示を送信する(S1020)。その結果、第2照明装置1016bは撮像中になり(S1022)、第1照明装置1016aは撮像を中止する(S1024)。
【0122】
図30は、制御装置1010による指示手順を示すフローチャートである。収集部1032は、発電量に関する情報を収集する(S1030)。特定部1044は、発電量の平均値を導出する(S1032)。また、特定部1044は、撮像台数を決定し(S1034)、撮像を実行させる照明装置1016を特定する。指示部1040は、特定した照明装置1016に対して撮像を指示する(S1036)。
【0123】
図31は、制御装置1010による切替手順を示すフローチャートである。検出部1034は、残量がしきい値より低くなった基地局装置1014や端末装置1012を検出しなければ(S1040のN)、待機する。検出部1034が、残量がしきい値より低くなった基地局装置1014や端末装置1012を検出すれば(S1040のY)、選択部1036は、検出した基地局装置1014や端末装置1012の周囲に設置された基地局装置1014や端末装置1012であって、かつ撮像停止中の照明装置1016に接続された基地局装置1014や端末装置1012を選択する(S1042)。指示部1040は、もとの照明装置1016へ撮像中止を指示し、選択した照明装置1016へ撮像開始を指示する(S1044)。
【0124】
次にさらに別の変形例を説明する。さらに別の変形例は、これまでと同様に、一部の照明装置1016に撮像を実行させる。これまでは、発電量の平均値に応じて、撮像を実行させる照明装置1016の台数が決定されている。さらに別の変形例では、発電量の平均値および残量の平均値に応じて、撮像を実行させる照明装置1016の台数が決定される。さらに別の変形例に係る通信システム1100は図20と同様のタイプであり、制御装置1010は図22と同様のタイプであり、基地局装置1014は図27と同様のタイプであり、端末装置1012は図28と同様のタイプである。以下では、これまでとの差異を中心に説明する。
【0125】
図22の記憶部1038は、図24のテーブルの代わりに、残量も反映させたテーブルを記憶する。図32は、本発明のさらに別の変形例に係る記憶部1038に記憶されたテーブルのデータ構造を示す。図示のごとく、発電量に対する条件欄1240、残量に対する条件欄1242、台数欄1244が含まれる。発電量に対する条件欄1240は、図24の条件欄1210と同様である。残量に対する条件欄1242は、残量の平均値と比較すべき条件が示される。なお、残量の平均値については、後述する。ここでは、第3しきい値以上の場合と第3しきい値未満の場合とが規定されており、発電量に対する条件欄1240によって分類された3つの状態がさらに6つの状態までに分類される。なお、図25のテーブルは、台数欄1244に対応するように規定される。図22に戻る。
【0126】
特定部1044は、収集部1032からの通知、つまり記憶部1038に記憶されたテーブルが更新された旨の通知を受けつけると、当該テーブルを参照して、撮像装置1026にて撮像を実行させるべき基地局装置1014あるいは端末装置1012を特定する。具体的に説明すると、特定部1044は、図23の発電量欄1204に示された発電量の平均値を導出するとともに、図23の残量欄1202に示された残量の平均値を導出する。また、特定部1044は、発電量の平均値と図32の発電量に対する条件欄1240との組合せと、残量の平均値と図32の残量に対する条件欄1242との組合せとをもとに、台数欄1244から台数を選択する。これにつづく処理は、これまでと同様である。つまり、特定部1044は、発電量とともに残量を反映させて、照明装置1016にて撮像を実行させるべき基地局装置1014あるいは端末装置1012を特定する。
【0127】
次にさらに別の変形例を説明する。さらに別の変形例は、これまでと異なり、照明装置1016での撮像処理ではなく、照明装置1016での点灯処理に関する。前述のごとく、複数の照明装置1016のうちの一部が撮像を実行しているが、複数の照明装置1016のすべてが基本的に点灯を実行している。そのため、いずれかの照明装置1016における蓄電池1022の残量が少なくなっても、撮像のように、他の照明装置1016に点灯を引き継ぐというわけにはいかない。そのため、さらに別の変形例に係る制御装置は、各基地局装置および各端末装置から残量に関する情報を収集し、残量がしきい値よりも低くなった基地局装置あるいは端末装置を特定する。制御装置は、特定した基地局装置あるいは端末装置に接続された照明装置に対して照度の低下を指示する。また、制御装置は、特定した基地局装置あるいは端末装置の周囲に設置された基地局装置あるいは端末装置も特定する。制御装置は、特定した基地局装置あるいは端末装置に接続された照明装置に対して照度の上昇を指示する。
【0128】
さらに別の変形例に係る通信システム1100は図20と同様のタイプであり、制御装置1010は図22と同様のタイプであり、基地局装置1014は図27と同様のタイプであり、端末装置1012は図28と同様のタイプである。以下では、これまでとの差異を中心に説明する。検出部1034は、収集部1032からの通知、つまり記憶部1038に記憶されたテーブルが更新された旨の通知を受けつけると、当該テーブルを参照して、残量がしきい値よりも低くなった基地局装置1014あるいは端末装置1012であって、照明装置1016を接続するとともに当該照明装置1016を点灯させている基地局装置1014あるいは端末装置1012を検出する。なお、しきい値は、これまでのしきい値等とは別に規定されている。検出部1034は、検出結果を選択部1036に通知する。
【0129】
選択部1036は、検出部1034からの通知を受けつけた場合、記憶部1038に記憶されたテーブルを参照して、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012の周囲に配置された基地局装置1014あるいは端末装置1012を選択する。ここで、選択した基地局装置1014あるいは端末装置1012に接続された照明装置1016でも点灯が実行されている。具体的に説明すると、選択部1036は、図23の位置情報欄1206を参照することによって、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012から、所定の範囲内に配置された基地局装置1014あるいは端末装置1012を選択する。
【0130】
ここで、選択結果が複数存在する場合、選択部1036は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に最近接の基地局装置1014あるいは端末装置1012を選択したり、残量の最も多い基地局装置1014あるいは端末装置1012を選択したりしてもよい。選択部1036は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に関する情報、選択した基地局装置1014あるいは端末装置1012に関する情報を指示部1040へ通知する。
【0131】
指示部1040は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に接続された照明装置1016に対して照度の低下を指示するとともに、選択部1036において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に接続された照明装置1016へ照度の上昇を指示する。具体的に説明すると、指示部1040は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に接続された照明装置1016での照度の低下と、選択部1036において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012に接続された照明装置1016での照度の上昇に関する指示(以下、「調節指示」という)が含まれたパケット信号を生成する。指示部1040は、パケット信号を通信部1030へ出力する。なお、パケット信号の宛先は、検出部1034において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012、選択部1036において検出した基地局装置1014あるいは端末装置1012である。
【0132】
図33は、本発明のさらに別の変形例に係る通信システム1100による指示手順を示すシーケンス図である。ここでも、説明を明瞭にするために、制御装置1010および照明装置1016を接続した基地局装置1014や端末装置1012の表示を省略する。第1照明装置1016aおよび第2照明装置1016bは点灯中である(S1050、S1052)。制御装置1010は、第1照明装置1016aに接続された第1基地局装置1014aにおける蓄電池1022の残量の低下を検出する(S1054)。また、制御装置1010は、第2照明装置1016bに接続された第2基地局装置1014bを選択する(S1056)。制御装置1010は、第2照明装置1016bへ調節指示を送信する(S1058)とともに、第1照明装置1016aへ調節指示を送信する(S1060)。その結果、第2照明装置1016bは照度を上昇し(S1062)、第1照明装置1016aは照度を低下する(S1064)。
【0133】
図34は、本発明のさらに別の変形例に係る制御装置1010による指示手順を示すフローチャートである。検出部1034は、残量がしきい値より低くなった基地局装置1014や端末装置1012を検出しなければ(S1070のN)、待機する。検出部1034が、残量がしきい値より低くなった基地局装置1014や端末装置1012を検出すれば(S1070のY)、選択部1036は、検出した基地局装置1014や端末装置1012の周囲に設置された基地局装置1014や端末装置1012であって、かつ残量が最大の照明装置1016に接続された基地局装置1014や端末装置1012を選択する(S1072)。指示部1040は、もとの照明装置1016へ照度の低下を指示する(S1074)とともに、選択した照明装置1016へ照度の上昇を指示する(S1076)。
【0134】
本発明の実施例によれば、発電量の平均値をもとに、撮像を実行させる照明装置の数を決定するので、発電量に適した数の照明装置に撮像を実行させることができる。また、発電量に適した数の照明装置に撮像を実行させるので、発電された電力を有効に利用できる。発電された電力が有効に利用されるので、蓄電池による駆動であっても、基地局装置や端末装置のような無線装置に接続された照明装置が撮像機能を安定して実行できる。
【0135】
また、発電量とともに残量も反映させるので、撮像を実行させる照明装置の数を詳細に決定できる。また、撮像を実行させる照明装置の数が詳細に決定されるので、決定精度を向上できる。撮像を実行させるべき照明装置を特定するための発電量として、予め定められた時間帯での発電量に限定するので、発電が主に実行されるべき時間帯での発電量を考慮できる。また、発電が主に実行されるべき時間帯での発電量が考慮されるので、撮像を実行させるべき照明装置の特定精度を向上できる。
【0136】
また、照明装置にて撮像を実行させている基地局装置等での残量がしきい値よりも低くなった場合に、当該基地局装置に周囲に配置され、かつ撮像を実行していない照明装置に接続された基地局装置等を選択して撮像を引き継がせるので、撮像を継続できる。また、撮像が継続されるので、蓄電池による駆動であっても、基地局装置や端末装置のような無線装置に接続された照明装置が撮像機能を安定して実行できる。また、撮像が継続されるので、監視カメラの用途として、通信システムを使用できる。
【0137】
また、所定の照明装置における充電池の残量がしきい値よりも少なくなった場合に、当該照明装置での照度を低下させ、当該照明装置に近接した照明装置での照度を上昇させるので、残量が少なくなった照明装置の駆動期間を延長できる。また、残量が少なくなった照明装置の駆動期間が延長されるので、当該照明装置に接続された基地局装置等の通信を維持できる。また、照度を低下させても、別の照明装置での照度を上昇させるので、全体的な照度の低下を抑制できる。また、蓄電池による駆動であっても、基地局装置や端末装置のような無線装置に接続された照明装置が照明機能を安定して実行できる。
【0138】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0139】
特定部1044は、発電量の平均値や残量の平均値を計算する。しかしながらこれに限らず例えば、特定部1044は、複数の発電量のうちのいずれかを選択してもよい。具体的には、最大値、最小値、中央値等が選択される。残量についても同様である。本変形例によれば、最大値、最小値、中央値等を考慮した処理を実行できる。
【0140】
次に本発明のさらに別の変形例を説明する。太陽光発電装置と蓄電池とが街路灯に設置されると、街路灯単独で電源が供給され、街路灯への電源ケーブル等が不要になる。その結果、街路灯の設置が容易になる。複数の街路灯に対して点灯や消灯などを制御するためには、各街路灯へ制御信号を送信する必要がある。制御信号を送信するためのケーブルを省略するために、無線LAN(Local Area Network)のような無線通信システムが適している。つまり、街路灯には、基地局装置や端末装置が設置される。ここで、複数の基地局装置が基地局間通信を実行しており、かつ複数の端末装置のそれぞれは、いずれかの基地局装置に接続されている場合を想定する。ここで、ひとつの基地局装置が、故障等によって動作を停止する場合、当該基地局装置に接続された端末装置は、通信を実行できなくなる。また、当該基地局装置と基地局間通信を実行している基地局装置も、通信を実行できなくなる。その結果、通信システムにおいて、伝送すべき情報が伝送されなくなる。
【0141】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、いずれかの基地局装置が通信を中止した場合でも、通信システム内の通信を継続させる技術を提供することである。
【0142】
本発明を具体的に説明する前に、概要を述べる。本発明のさらに別の変形例は、複数の基地局装置と複数の端末装置とによって構成される通信システムに関する。複数の基地局装置は、互いに基地局間通信を実行するとともに、各基地局装置は、端末装置を接続する。ここで、基地局装置と端末装置とは、例えば、無線LANによって接続される。また、基地局装置および端末装置のそれぞれは、太陽光発電装置に接続された照明装置に設置される。さらに、制御装置は、端末装置を介して、いずれかの基地局装置に接続される。
【0143】
例えば、端末装置は、複数の基地局装置を介して、制御装置に接続される。制御装置は、照明装置の蓄電池の残量に関する情報を端末装置等から受信することによって、各照明装置の動作を制御する。ここで、いずれかの基地局装置が故障によって動作を停止した場合、当該基地局装置を介して制御装置に接続している端末装置や基地局装置は、制御装置と通信できなくなる。その結果、制御装置による各照明装置の制御がなされなくなる。これに対応するために、さらに別の変形例に係る通信システムは、次の処理を実行する。
【0144】
端末装置は、基地局装置との接続が切断されると、他の基地局装置と接続する。当該他の基地局装置を介して制御装置へ接続可能な場合、端末装置は通信を継続する。しかしながら、当該他の基地局装置を介して制御装置へ接続可能でない場合、端末装置は、制御装置へ接続可能なさらに他の基地局装置を探す。そのようなさらに他の基地局装置を検出した場合、端末装置は、さらに他の基地局装置に接続し、さらに他の基地局装置を介して制御装置と通信する。これに加えて、端末装置は、他の基地局装置とさらに他の基地局装置との通信を中継する。その結果、他の基地局装置も制御装置と通信可能になる。
【0145】
図35は、本発明のさらに別の変形例に係る通信システム2100の概要を示す。通信システム2100は、制御装置2010、端末装置2012と総称される第1端末装置2012a、第2端末装置2012b、第3端末装置2012c、第4端末装置2012d、第5端末装置2012e、第N端末装置2012n、基地局装置2014と総称される第1基地局装置2014a、第2基地局装置2014b、第3基地局装置2014c、第M基地局装置2014m、照明装置2016と総称される第1照明装置2016a、第2照明装置2016b、第3照明装置2016c、第M照明装置2016m、第M+1照明装置2016m+1、第M+2照明装置2016m+2、第M+3照明装置2016m+3、第M+4照明装置2016m+4、第M+N+1照明装置2016m+n+1を含む。
【0146】
制御装置2010は、ユーザからの指示を受けつけ可能なインターフェイスを備えており、受けつけた指示に応じた情報を生成し、生成した情報を出力する。指示の一例が、後述の照明装置2016を点灯すべき旨の情報であり、生成した情報の一例が、照明装置2016の点灯の指示が示された情報(以下、「指示情報」という)である。制御装置2010は、例えば、PCによって構成される。制御装置2010は、指示情報を出力する。指示情報の宛先は、通信システム2100全体であるので、指示情報の出力は報知に相当する。また、制御装置2010は、端末装置2012や基地局装置2014を介して、各照明装置2016に関する情報を収集する。各照明装置2016に関する情報とは、例えば、照明装置2016の蓄電池の残量についての情報である。
【0147】
端末装置2012は、無線LANの端末装置に相当し、基地局装置2014は、無線LANの基地局装置に相当する。複数の基地局装置2014が基地局間通信を実行するとともに、複数の端末装置2012のそれぞれは、いずれかの基地局装置2014に接続される。複数の端末装置2012のうち、第1端末装置2012aが、制御装置2010に接続され、制御装置2010からの指示情報を受けつける。第1制御装置2010aは、指示情報が含まれたパケット信号を送信する。複数の基地局装置2014のうちのひとつ、例えば、第3基地局装置2014cは、第1端末装置2012aからのパケット信号を受信する。
【0148】
第3基地局装置2014cは、基地局間通信を使用して、他の基地局装置2014へパケット信号を転送する。また、第3基地局装置2014cは、直接接続した端末装置2012、例えば、第5端末装置2012eに対してもパケット信号を送信する。さらに、第3基地局装置2014cは、パケット信号に含まれた指示情報の内容に応じて、後述の照明装置2016を制御する。他の基地局装置2014も同様に動作する。第2端末装置2012bから第N端末装置2012nは、基地局装置2014からのパケット信号を受信する。これらの端末装置2012も、パケット信号に含まれた指示情報の内容に応じて、後述の照明装置2016を制御する。
【0149】
照明装置2016は、太陽光発電装置を備え、発電した電力を蓄電池に蓄えさせる。また、照明装置2016は、充電された電力によって、照明を点灯させる。ここで、照明装置2016は、端末装置2012あるいは基地局装置2014に接続されており、端末装置2012あるいは基地局装置2014からの指示をもとに、照明を点灯させたり、消灯させたりする。また、照明装置2016には、撮像装置が備えており、動画像や静止画像(以下、これらを「画像」と総称する)を撮像してもよい。なお、照明装置2016の蓄電池に充電された電力によって、端末装置2012や基地局装置2014も駆動される。端末装置2012と基地局装置2014との一方と照明装置2016との組合せが、前述の街路灯に相当する。
【0150】
ここで、端末装置2012や基地局装置2014は、照明装置2016における蓄電池の残量に関する情報や画像をパケット信号に含めて送信する。これらのパケット信号は、指示情報が含まれたパケット信号とは逆の経路をたどるように転送され、制御装置2010に受信される。その結果、制御装置2010は、各照明装置2016における蓄電池の残量に関する情報を管理することができる。また、制御装置2010は、各照明装置2016において撮像された画像を取得することができる。
【0151】
図36(a)−(b)は、照明装置2016の構成を示す。図36(a)において、照明装置2016は、ソーラパネル2020、蓄電池2022、照明部2024、撮像装置2026、制御部2028を含む。ソーラパネル2020は、前述の太陽光発電装置に相当し、太陽光を受けて発電を実行する。蓄電池2022は、ソーラパネル2020において発電された電力を蓄える。蓄電池2022は、照明装置2016全体に電力を供給するとともに、接続された端末装置2012あるいは基地局装置2014にも電力を供給する。ソーラパネル2020および蓄電池2022には公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。
【0152】
照明部2024は、制御部2028からの指示をもとに、点灯したり消灯したりする。なお、点滅してもよい。制御部2028は、図示しない端末装置2012や基地局装置2014から、照明部2024の点灯や消灯の指示を受けつける。制御部2028は、受けつけた指示に応じて、照明部2024の動作を制御する。また、制御部2028は、蓄電池2022の残量を取得し、図示しない端末装置2012や基地局装置2014へ残量に関する情報を報告する。ここで、制御部2028は、定期的に残量を取得してもよいし、図示しない端末装置2012や基地局装置2014からの指示に応じて残量を取得してもよい。
【0153】
撮像装置2026は、前述の画像を撮像する。画像は、デジタルデータとして取得される。撮像装置2026は、定期的に撮像を実行してもよいし、図示しない端末装置2012や基地局装置2014からの指示に応じて撮像を実行してもよい。また、撮像装置2026は、制御部2028を介して、図示しない端末装置2012や基地局装置2014へ画像を出力してもよいし、内蔵の記憶媒体に画像を記憶してもよい。図36(b)の照明装置2016では、図36(a)の構成から撮像装置2026が省略されている。照明装置2016の構成が簡易にされている。
【0154】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされた通信機能のあるプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0155】
図37は、制御装置2010の構成を示す。制御装置2010は、通信部2040、管理部2042、制御部2044、処理部2054を含む。処理部2054は、ユーザとのインターフェイスを備え、インターフェイスをユーザからの指示を受けつける。前述のごとく、ユーザからの指示の一例が、図示しない照明装置2016の照明部2024を点灯すべき時刻に関する情報であり、図示しない照明装置2016の照明部2024を消灯すべき時刻に関する情報であってもよい。ここでは、説明を容易にするために、指示は、照明部2024の動作に関する指示であるとする。消灯の場合は、図36(a)−(b)の照明部2024における動作が異なるだけであり、それ以外では、点灯の場合と同様の動作が実行される。処理部2054は、受けつけた指示をもとに、指示情報を生成する。
【0156】
ここで、指示情報とは、前述のごとく、図示しない基地局装置2014や端末装置2012に接続された照明装置2016に所定の処理を実行させる旨の情報である。また、所定の処理とは、点灯や消灯である。処理部2054は、指示情報が含まれたパケット信号を生成する。処理部2054は、指示情報が含まれたパケット信号を通信部2040へ出力する。
【0157】
通信部2040は、処理部2054において生成したパケット信号を受けつける。通信部2040は、図35の第1端末装置2012aに接続されており、第1端末装置2012aへパケット信号を送信する。前述のごとく、第1端末装置2012aは、基地局装置2014へパケット信号を送信するので、パケット信号は、少なくともひとつの基地局装置2014を経由して複数の端末装置2012へ報知される。そのため、通信部2040におけるパケット信号の送信は、パケット信号の報知といえる。
【0158】
通信部2040は、第1端末装置2012aからのパケット信号を受信する。当該パケット信号には、図示しない照明装置2016にて取得された蓄電池2022の残量に関する情報や、図示しない照明装置2016にて撮像された画像が含まれている。前述のごとく、当該パケット信号は、端末装置2012や基地局装置2014によって転送されることによって、通信部2040に到達している。通信部2040は、蓄電池2022の残量に関する情報や、画像を管理部2042へ出力する。
【0159】
管理部2042は、通信部2040から、蓄電池2022の残量に関する情報や、画像を受けつける。管理部2042は、蓄電池2022の残量に関する情報を照明装置2016単位で管理する。また、管理部2042は、画像を照明装置2016単位で記憶する。管理部2042は、いずれかの残量がしきい値よりも低くなった場合、当該残量に対応した照明装置2016を特定する。管理部2042は、特定した照明装置2016に関する情報を処理部2054へ出力する。処理部2054は、管理部2042から、特定した照明装置2016に関する情報を受けつけた場合、当該照明装置2016を消灯させる旨の指示が含まれたパケット信号を生成する。制御部2044は、制御装置2010全体の動作を制御する。
【0160】
図38は、基地局装置2014の構成を示す。基地局装置2014は、通信部2060、処理部2062、管理部2066、制御部2072を含む。通信部2060は、基地局間通信によって他の基地局装置2014と通信するとともに、少なくともひとつの端末装置2012とも通信する。通信部2060は、周波数変換処理、変復調処理、増幅処理、AD変換処理、DA変換処理等を実行するが、これらには公知の技術が使用されればよいので、ここでは説明を省略する。このような処理によって、通信部2060は、パケット信号を受信するとともに、パケット信号を送信する。このようなパケット信号には、例えば、指示情報が含まれている。
【0161】
処理部2062は、図示しない照明装置2016へ接続され、照明装置2016に対する処理を実行する。処理部2062は、通信部2060において受けつけた指示情報を受けつける。処理部2062は、指示情報をもとに、照明装置2016へ点灯を指示する。処理部2062は、蓄電池2022の残量に関する情報の出力や、画像の出力を照明装置2016に指示する。処理部2062は、蓄電池2022の残量に関する情報や画像を照明装置2016から受けつけると、蓄電池2022の残量に関する情報や画像が含まれたパケット信号の生成を通信部2060へ指示する。
【0162】
管理部2066は、通信部2060と通信している端末装置2012の情報や、基地局間通信の経路に関する情報を管理する。管理部2066は、基地局間通信の経路が変更された場合などに、情報を更新する。制御部2072は、基地局装置2014全体の動作タイミングを制御する。
【0163】
図39は、端末装置2012の構成を示す。端末装置2012は、通信部2080、処理部2084、制御部2088、第1検出部2090、第2検出部2092を含む。通信部2080は、図38の通信部2060と同様の処理を実行する。ここで、通信部2080の通信対象は、基地局装置2014である。つまり、通信部2080は、基地局間通信を実行可能な基地局装置2014と通信し、基地局装置2014からの基地局間通信によって形成される経路を介して、制御装置2010と通信する。処理部2084は、図38の処理部2062と同様の処理を実行するので、ここでは説明を省略する。制御部2088は、端末装置2012全体の動作タイミングを制御する。
【0164】
第1検出部2090は、通信部2080と基地局装置2014との通信が正常になされているかを確認する。正常になされているかは、通信部2080から送信した信号に対する送達確認が受信されているかによってなされる。また、第1検出部2090は、制御装置2010を宛先にしたpingを通信部2080から送信させ、その結果を確認してもよい。第1検出部2090は、通信が不調である場合に、第1検出部2090に対して、別の基地局装置2014を検出させる。ここで不調とは、基地局装置2014が故障等によって動作しなくなっている場合に相当する。通信部2080は、公知の技術によって、別の基地局装置2014を検出し、当該別の基地局装置2014に接続する。
【0165】
第1検出部2090は、通信部2080が別の基地局装置2014と通信し、別の基地局装置2014からの基地局間通信によって形成される経路が制御装置2010へ到達するかを確認する。具体的に説明すると、第1検出部2090は、制御装置2010を宛先にしたpingを通信部2080から送信させ、応答があるかを確認する。応答がある場合、つまり制御装置2010との経路が形成されている場合、第1検出部2090は、通信部2080に通信を継続させる。一方、応答がない場合、つまり制御装置2010との経路が形成されていない場合、第1検出部2090は、その旨を第2検出部2092へ通知する。図40は、端末装置2012の動作概要を説明するための図である。図35の第4端末装置2012dは、第2基地局装置2014bと通信する。第4端末装置2012dは、第2基地局装置2014bとの通信が不調になったので、第1基地局装置2014aと接続する。その結果、第4端末装置2012dは、制御装置2010への経路を形成できない。図39に戻る。
【0166】
第2検出部2092は、第1検出部2090からの通知を受けつけた場合、通信部2080に対して、制御装置2010への経路を形成可能なさらに別の基地局装置2014を検出させる。これは、通信部2080が別の基地局装置2014と通信し、別の基地局装置2014からの基地局間通信によって形成される経路が制御装置2010へ不到達である場合に相当する。ここで、第2検出部2092は、通信部2080に対して、通信部2080が直接通信可能なさらに別の基地局装置2014を検出する。つまり、通信部2080が新たな基地局装置2014を検出すると、第2検出部2092は、通信部2080に対して、新たな基地局装置2014に接続させ、制御装置2010への経路が形成されるかを確認させる。経路が形成されている場合、第2検出部2092は、新たな基地局装置2014をさらに別の基地局装置2014として通信部2080に通信を実行させる。
【0167】
一方、そのような新たな基地局装置2014が検出されなかった場合、第2検出部2092は、通信部2080を介して、他の端末装置2012に対して、制御装置2010への経路を形成可能な新たな基地局装置2014を検出させる。検出された場合、第2検出部2092は、通信部2080を介して、他の端末装置2012に中継を依頼する。つまり、第2検出部2092は、通信部2080が他の端末装置2012を介して制御装置2010へ通信可能なさらに別の基地局装置2014を検出する。なお、本端末装置2012も、他の端末装置2012から依頼を受けつけた場合、それに対応した処理を実行する。
【0168】
通信部2080は、第2検出部2092が検出させたさらに別の基地局装置2014と通信することによって、制御装置2010と通信する。前述のごとく、通信部2080は、さらに別の基地局装置2014と直接通信することもあれば、他の端末装置2012を介して、さらに別の基地局装置2014と間接的に通信することもある。さらに、通信部2080は、第1検出部2090が検出させた別の基地局装置2014と、第2検出部2092が検出させたさらに別の基地局装置2014との間の通信を中継する。
【0169】
図41は、端末装置2012の動作概要を説明するための別の図である。第4端末装置2012dは、第3基地局装置2014cをさらに別の基地局装置2014として接続する。第3基地局装置2014cは、図示しない制御装置2010への経路を形成できる。また、第4端末装置2012dは、第1基地局装置2014aと第3基地局装置2014cとの間の通信に対して中継処理を実行する。図39に戻る。前述のごとく、基地局間通信を実行可能な基地局装置2014のそれぞれは、蓄電池2022により駆動されている。通信部2080は、蓄電池2022の蓄電量をもとに経路を形成させるように、制御装置2010へ依頼してもよい。
【0170】
以上の構成による通信システム2100の動作概要を説明する。図42は、端末装置2012による通信手順を示すフローチャートである。第1検出部2090は、基地局装置2014との通信が切断されたことを検出すれば(S2100のY)、通信部2080に対して、別の基地局装置2014に接続することを指示する(S2102)。別の基地局装置2014を介して、制御装置2010と通信可能でなければ(S2104のN)、第2検出部2092は、さらに別の基地局装置2014に接続することを指示する(S2106)。通信部2080は、中継処理を実行する(S2108)。第1検出部2090が、基地局装置2014との通信が切断されたことを検出しない場合(S2100のN)、ステップ2102からステップ2108はスキップされる。別の基地局装置2014を介して、制御装置2010と通信可能である場合(S2104のY)、ステップ2106、ステップ2108はスキップされる。
【0171】
本発明の実施例によれば、基地局装置との通信が不可能になっても、別の基地局装置を検出するので、通信を維持できる。また、別の基地局装置から通信装置への経路が形成されているかを確認するので、直接接続する基地局装置が変更されても、通信装置との通信を継続できる。また、別の基地局装置が通信装置との経路を形成していなければ、さらに別の基地局装置を検出するので、通信装置との通信を継続できる。また、別の基地局装置とさらに別の基地局装置との通信を中継するので、いずれかの基地局装置が通信を中止した場合でも、通信システム内の通信を継続できる。また、通信装置との経路を形成しているさらに別の基地局装置を検出できない場合に、他の端末装置に中継を依頼するので、通信装置との通信を継続できる。また、通信装置との経路が蓄電量をもとに決定されるので、長期間にわたって同一の経路を使用できる。
【0172】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【符号の説明】
【0173】
10 制御装置、 12 端末装置、 14 基地局装置、 30 通信部、 32 収集部、 34 検出部、 36 選択部、 38 記憶部、 40 指示部、 42 制御部、 60 通信部、 62 処理部、 66 管理部、 72 制御部、 74 検出部、 80 通信部、 82 処理部、 84 管理部、 86 制御部、 100 通信システム。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の基地局装置が基地局間通信を実行するとともに、端末装置がいずれかの基地局装置に接続されており、各基地局装置から、当該基地局装置を駆動させている蓄電池の残量に関する情報を収集する収集部と、
前記収集部において収集した情報をもとに、残量がしきい値よりも低くなった第1の基地局装置であって、かつ端末装置を接続している第1の基地局装置を検出する検出部と、
前記収集部において収集した情報をもとに、第1の基地局装置に接続された端末装置が接続可能な第2の基地局装置を選択する選択部と、
前記検出部において検出した第1の基地局装置から前記選択部において選択した第2の基地局装置へ、端末装置の接続の切替を指示する指示部と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記選択部は、第1の基地局装置と通信する際の基地局間通信におけるホップ数よりも、ホップ数の少ない基地局装置を第2の基地局装置として選択することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
蓄電池によって駆動される基地局装置であって、
基地局間通信によって他の基地局装置と通信するとともに、少なくともひとつの端末装置とも通信する通信部と、
蓄電池の残量を監視し、残量がしきい値よりも低くなったことを検出する検出部と、
前記検出部において、残量がしきい値よりも低くなったことを検出した場合に、前記通信部に対して、少なくともひとつの端末装置との通信を切断させ、基地局間通信による他の基地局装置との通信を維持させる制御部と、
を備えることを特徴とする基地局装置。
【請求項4】
複数の基地局装置が基地局間通信を実行するとともに、端末装置がいずれかの基地局装置に接続されており、複数の基地局装置および端末装置と通信可能になるように、複数の基地局装置のうちのいずれかと通信する通信部と、
前記通信部が通信している基地局装置を介して、各基地局装置から、当該基地局装置を駆動させている蓄電池の残量に関する情報を収集する収集部と、
前記収集部において収集した情報をもとに、前記通信部と通信している基地局装置を駆動させている蓄電池の残量がしきい値よりも低くなったことを検出すると、別の基地局装置を選択する選択部と、
前記選択部において選択した別の基地局装置へ通信対象を変更するように、前記通信部に指示する指示部と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項5】
複数の基地局装置が基地局間通信を実行するとともに、端末装置がいずれかの基地局装置に接続されており、複数の基地局装置および端末装置と通信可能になるように、複数の基地局装置のうちのいずれかと通信する通信部と、
前記通信部が通信している基地局装置を周期的に変更するように、前記通信部に通信対象の変更を指示する指示部と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項6】
前記通信部が通信している基地局装置ごとに、基地局間通信の経路が定められており、
前記通信部は、前記指示部によって通信対象の変更が指示されると、変更された基地局装置に応じた経路を使用することを特徴とする請求項4または5に記載の制御装置。
【請求項7】
複数の無線装置によって無線ネットワークが構成されており、各無線装置から、当該無線装置を駆動させている蓄電池の残量に関する情報を収集する収集部と、
前記収集部において収集した情報をもとに、残量がしきい値よりも低くなった第1の無線装置であって、撮像装置を接続するとともに当該撮像装置にて撮像を実行している第1の無線装置を検出する検出部と、
前記検出部において検出した第1の無線装置の周囲に配置された第2の無線装置であって、かつ撮像装置を接続するとともに当該撮像装置での撮像を停止している第2の無線装置を選択する選択部と、
前記検出部において検出した第1の無線装置に接続された撮像装置での撮像を中止させるとともに、前記選択部において検出した第2の無線装置に接続された撮像装置での撮像を開始させる指示部と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項8】
無線装置は、発電機によって発電された電力を蓄電した蓄電池にて駆動されるとともに撮像装置を接続し、無線ネットワークは、複数の無線装置によって構成されており、各無線装置から、発電機での発電量に関する情報を収集する収集部と、
前記収集部において収集した情報をもとに、撮像装置にて撮像を実行させるべき無線装置を特定する特定部と、
前記特定部において特定した無線装置へ、撮像装置での撮像を指示する指示部と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項9】
前記収集部は、各無線装置から、当該無線装置を駆動させている蓄電池の残量に関する情報も収集し、
前記特定部は、発電量とともに残量を反映させて、撮像装置にて撮像を実行させるべき無線装置を特定することを特徴とする請求項8に記載の制御装置。
【請求項10】
前記特定部は、撮像装置にて撮像を実行させるべき無線装置を特定するための発電量として、予め定められた時間帯での発電量に限定することを特徴とする請求項8または9に記載の制御装置。
【請求項11】
複数の無線装置によって無線ネットワークが構成されており、各無線装置から、当該無線装置を駆動させている蓄電池の残量に関する情報を収集する収集部と、
前記収集部において収集した情報をもとに、残量がしきい値よりも低くなった第1の無線装置であって、照明装置を接続するとともに当該照明装置を点灯させている第1の無線装置を検出する検出部と、
前記検出部において検出した第1の無線装置の周囲に配置された第2の無線装置であって、かつ照明装置を接続するとともに当該照明装置を点灯させている第2の無線装置を選択する選択部と、
前記選択部において選択した第2の無線装置へ、照明装置の照度の上昇を指示する指示部と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項12】
基地局間通信を実行可能な基地局装置と通信し、前記基地局装置からの基地局間通信によって形成される経路を介して、通信装置と通信する通信部と、
前記通信部と前記基地局装置との通信が不調である場合に、前記通信部に対して、別の基地局装置を検出させる第1検出部と、
前記第1検出部が検出させた別の基地局装置と通信し、前記別の基地局装置からの基地局間通信によって形成される経路が前記通信装置へ不到達である場合に、前記通信部に対して、前記通信装置への経路を形成可能なさらに別の基地局装置を検出させる第2検出部とを備え、
前記通信部は、前記第2検出部が検出させたさらに別の基地局装置と通信することによって、通信装置と通信するとともに、前記第1検出部が検出させた別の基地局装置と、前記第2検出部が検出させたさらに別の基地局装置との間の通信を中継することを特徴とする端末装置。
【請求項13】
前記第2検出部は、前記通信部が直接通信可能なさらに別の基地局装置を検出することを特徴とする請求項12に記載の端末装置。
【請求項14】
前記第2検出部は、前記通信部が他の端末装置を介して通信可能なさらに別の基地局装置を検出することを特徴とする請求項12に記載の端末装置。
【請求項15】
基地局間通信を実行可能な基地局装置のそれぞれは、蓄電池により駆動されており、
前記通信部は、蓄電池の蓄電量をもとに経路を形成させることを特徴とする請求項12から14のいずれかに記載の端末装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate

【図26】
image rotate

【図27】
image rotate

【図28】
image rotate

【図29】
image rotate

【図30】
image rotate

【図31】
image rotate

【図32】
image rotate

【図33】
image rotate

【図34】
image rotate

【図35】
image rotate

【図36】
image rotate

【図37】
image rotate

【図38】
image rotate

【図39】
image rotate

【図40】
image rotate

【図41】
image rotate

【図42】
image rotate


【公開番号】特開2011−176796(P2011−176796A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−275795(P2010−275795)
【出願日】平成22年12月10日(2010.12.10)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】