説明

制限多様性配列を有する結合型ポリペプチド

本発明は、非常に制限されたアミノ酸配列多様性を含む変異型CDRを提供する。前記ポリペプチドは新規の抗原結合型ポリペプチドを同定するための母集団として用いることができる柔軟性のある単純な配列多様性の母集団を提供する。また、本発明は少なくともファージやウイルスコートタンパク質の一部などの異種性ポリペプチドとの融合ポリペプチドとして前記ポリペプチドを提供する。複数の前記ポリペプチドを含むライブラリもまた提供する。加えて、前記ポリペプチド及びライブラリを生成する及び使用するための方法と組成物を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
アミノ酸配列:
(X1)n−A−M
を有する変異型CDRH3領域を含んでなるポリペプチドであり、X1は10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化されるアミノ酸であり、n=3〜20であるポリペプチド。
【請求項2】
X1がコドンセットTMT、WMT、RMC、RMG、RRC、RSA、MKC、YMT、RST、KMT、SRC、MRT、WMT又はこれらの組み合わせによってコード化される、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項3】
X1がコドンセットTMT及び/又はKMTによってコード化される、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項4】
アミノ酸配列が(X1)n−A−M−D−Yである、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項5】
n=7〜20である、請求項2に記載のポリペプチド。
【請求項6】
X1が抗体4D5のCDRH3のアミノ酸位置95に一致する、請求項1に記載のポリペプチド。
【請求項7】
アミノ酸配列:
X1−I−X2−P−(X3)n−G−X4−T−X5−Y−A
を有する変異型CDRH2を含んでなるポリペプチドであり、X1、X2、X3、X4及び/又はX5は10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化され、n=1〜2であるポリペプチド。
【請求項8】
制限コドンセットがTMT、WMT、RMC、RMG、RRC、RSA、MKC、YMT、RST、KMT、SRC、MRT、WMT又はこれらの組み合わせである、請求項7に記載のポリペプチド。
【請求項9】
コドンセットがTMT及び/又はKMTである、請求項8に記載のポリペプチド。
【請求項10】
n=2である、請求項8に記載のポリペプチド。
【請求項11】
アミノ酸配列:
G−F−X1−I−(X2)n−I
を有する変異型CDRH1を含んでなるポリペプチドであり、X1及び/又はX2が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化され、n=2〜4であるポリペプチド。
【請求項12】
コドンセットがTMT、WMT、RMC、RMG、RRC、RSA、MKC、YMT、RST、KMT、SRC、MRT、WMT又はこれらの組み合わせである、請求項11に記載のポリペプチド。
【請求項13】
コドンセットがTMT及び/又はKMTである、請求項12に記載のポリペプチド。
【請求項14】
n=4である、請求項12に記載のポリペプチド。
【請求項15】
アミノ酸配列:
Q−X1−(X2)n−P−X3−T−F
を有する変異型CDRL3を含んでなるポリペプチドであり、X1がQであるか又は欠損しており、X2及び/又はX3は10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化され、n=2〜4であるポリペプチド。
【請求項16】
制限コドンセットがTMT、WMT、RMC、RMG、RRC、RSA、MKC、YMT、RST、KMT、SRC、MRT、WMT又はこれらの組み合わせである、請求項15に記載のポリペプチド。
【請求項17】
コドンセットがTMT及び/又はKMTである、請求項16に記載のポリペプチド。
【請求項18】
n=4である、請求項16に記載のポリペプチド。
【請求項19】
アミノ酸配列:
Y−X1−A−S−X2−L
を有する変異型CDRL2を含んでなるポリペプチドであり、X1及び/又はX2は10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化されるポリペプチド。
【請求項20】
制限コドンセットがTMT、WMT、RMC、RMG、RRC、RSA、MKC、YMT、RST、KMT、SRC、MRT、WMT又はこれらの組み合わせである、請求項19に記載のポリペプチド。
【請求項21】
コドンセットがTMT及び/又はKMTである、請求項20に記載のポリペプチド。
【請求項22】
アミノ酸配列:
S−Q−(X1)n−V
を有する変異型CDRL1を含んでなるポリペプチドであり、X1が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化され、n=3〜5であるポリペプチド。
【請求項23】
制限コドンセットがTMT、WMT、RMC、RMG、RRC、RSA、MKC、YMT、RST、KMT、SRC、MRT、WMT又はこれらの組み合わせである、請求項22に記載のポリペプチド。
【請求項24】
コドンセットがTMT及び/又はKMTである、請求項23に記載のポリペプチド。
【請求項25】
n=5である、請求項23に記載のポリペプチド。
【請求項26】
変異型CDRH1、H2、H3、L1、L2及び/又はL3を含んでなるポリペプチドであり、該変異型CDRが溶媒と接触しうる非常に多様な少なくとも一のアミノ酸位置に変異型アミノ酸を有し、該変異型アミノ酸が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化されるポリペプチド。
【請求項27】
ポリペプチドが、カバットシステムに従って番号付けした位置95、96、97、98、99、100及び100aの少なくとも一の位置に変異型アミノ酸を有する変異型CDRH3を含んでなる、請求項1ないし6及び26の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項28】
ポリペプチドが、位置95、96、97、98、99、100及び100とC末端配列AMDYの間の位置の少なくとも一の位置に変異型アミノ酸を有する変異型CDRH3を含んでなる、請求項1ないし6及び26の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項29】
変異型CDRH3が一以上の位置への挿入を含み、該一以上の位置が制限コドンセットによりコードされるアミノ酸を含む、請求項1ないし6及び26の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項30】
ポリペプチドが、カバットシステムに従って番号付けした位置50、52、53、54、56及び58の少なくとも一の位置に変異型アミノ酸を有する変異型CDRH2を含んでなる、請求項7ないし10及び26の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項31】
ポリペプチドが、カバットシステムに従って番号付けした位置28、30、31、32及び33の少なくとも一の位置に変異型アミノ酸を有する変異型CDRH1を含んでなる、請求項11ないし14及び26の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項32】
ポリペプチドが、カバットシステムに従って番号付けした位置92、93、94、95及び97の少なくとも一の位置に変異型アミノ酸を有する変異型CDRL3を含んでなる、請求項15ないし18及び26の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項33】
ポリペプチドが、カバットシステムに従って番号付けした位置51及び54の少なくとも一の位置に変異型アミノ酸を有する変異型CDRL2を含んでなる、請求項19ないし21及び26の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項34】
ポリペプチドが、カバットシステムに従って番号付けした位置29、30、31、32及び33の少なくとも一の位置に変異型アミノ酸を有する変異型CDRL1を含んでなる、請求項22ないし25及び26の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項35】
制限コドンセットがTMT、WMT、RMC、RMG、RRC、RSA、MKC、YMT、RST、KMT、SRC、MRT、WMT又はこれらの組み合わせである、請求項1ないし34の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項36】
コドンセットがTMT及び/又はKMTである、請求項1ないし35の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項37】
請求項1ないし36の何れか一に記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド分子を含んでなる核酸。
【請求項38】
請求項37に記載の核酸を含んでなるベクター。
【請求項39】
複製可能な発現ベクターである、請求項38に記載のベクター。
【請求項40】
ベクターが、lacZプロモータ系、アルカリホスファターゼphoAプロモータ(Ap)、バクテリオファージlPLプロモータ(温度感受性プロモータ)、tacプロモータ、トリプトファンプロモータおよびバクテリオファージT7プロモータからなる群から選択されるポリペプチドに連結したプロモータ領域を有する、請求項39に記載のベクター。
【請求項41】
ウイルス表面上に表出される請求項1ないし36の何れか一に記載のポリペプチドを含んでなるウイルス。
【請求項42】
複数の少なくとも1×10の請求項1ないし36の何れか一に記載の異なるポリペプチド配列を含んでなるライブラリ。
【請求項43】
請求項39又は40に記載のベクターを含んでなる宿主細胞。
【請求項44】
さらに、CDRH1、CDRH2、CDRH3、CDRL1、CDRL2又はCDRL3からなる群から選択される少なくとも1、2、3、4又は5の付加的な変異体CDRを含み、少なくとも一のCDRが溶媒と接触しうる非常に多様な少なくとも一のアミノ酸位置に変異型アミノ酸を有し、該変異型アミノ酸が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化される、請求項1ないし25の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項45】
制限コドンセットがTMT、WMT、RMC、RMG、RRC、RSA、MKC、YMT、RST、KMT、SRC、MRT、WMT又はこれらの組み合わせである、請求項44に記載のポリペプチド。
【請求項46】
制限コドンセットが4又は4以下のアミノ酸をコードする、請求項45に記載のポリペプチド。
【請求項47】
制限コドンセットが2のアミノ酸のみをコードする、請求項44ないし46の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項48】
2のアミノ酸がY及びSである、請求項47に記載のポリペプチド。
【請求項49】
変異型CDRH3を含み、付加的なCDRがCDRH1及び/又はCDRH2である、請求項44ないし48の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項50】
さらに、変異型軽鎖CDRを含む、請求項49に記載のポリペプチド。
【請求項51】
変異型軽鎖CDRがCDRL3である、請求項50に記載のポリペプチド。
【請求項52】
さらに、変異型CDRL1及び/又はCDRL2を含む、請求項51に記載のポリペプチド。
【請求項53】
ポリペプチドが重鎖抗体可変ドメインである、請求項1ないし36及び44ないし52の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項54】
(a)請求項1ないし14の何れか一に記載のポリペプチドを含む重鎖抗体可変ドメイン;と
(b)請求項15ないし25の何れか一に記載のポリペプチドを含む軽鎖抗体可変ドメイン:
を有する少なくとも二つの抗体可変ドメインを含んでなるポリペプチド。
【請求項55】
さらに、重鎖抗体可変ドメインのC末端領域に連結した二量体化ドメインを含む、請求項1ないし36及び44ないし54の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項56】
二量体化ドメインがロイシンジッパードメイン又は少なくとも一のシステイン残基を含む配列を含む、請求項55に記載のポリペプチド。
【請求項57】
二量体化ドメインが抗体からのヒンジ領域及びロイシンジッパーを含む、請求項56に記載のポリペプチド。
【請求項58】
二量体化ドメインが単一システインである、請求項55に記載のポリペプチド。
【請求項59】
請求項1ないし36及び44ないし54の何れか一に記載のポリペプチドを含んでなる融合ポリペプチドであり、該ポリペプチドを有する抗体可変ドメインが少なくとも一のウイルスコートタンパク質の一部と融合している融合ポリペプチド。
【請求項60】
ウイルスコートタンパク質がタンパク質pIII、主要コートタンパク質pVIII、Soc、Hoc、gpD、pv1およびそれらの変異体からなる群から選択されたものである、請求項59に記載の融合ポリペプチド。
【請求項61】
さらに、可変ドメインとウイルスコートタンパク質との間に二量体化ドメインを含む、請求項59に記載の融合ポリペプチド。
【請求項62】
可変ドメインが重鎖のものである、請求項61に記載の融合ポリペプチド。
【請求項63】
さらに、ペプチドタグに融合した可変ドメインを含む、請求項59に記載の融合ポリペプチド。
【請求項64】
可変ドメインが軽鎖のものである、請求項63に記載の融合ポリペプチド。
【請求項65】
ペプチドタグがgD、c-myc、ポリ-his、蛍光タンパク質およびB-ガラクトシダーゼからなる群から選択されたものである、請求項63に記載の融合ポリペプチド。
【請求項66】
さらに、単一抗体鋳型から得られたFR配列である、変異型CDRに一致する抗体可変ドメインのFR1、FR2、FR3及び/又はFR4を含む、請求項1ないし31及び44ないし54の何れか一に記載のポリペプチド。
【請求項67】
各々のFRが抗体4D5の配列(配列番号1)を有する、請求項66に記載のポリペプチド。
【請求項68】
請求項44ないし67の何れか一に記載のポリペプチドをコード化するポリヌクレオチド分子を含む核酸。
【請求項69】
請求項68に記載の核酸を含むベクター。
【請求項70】
複製可能な発現ベクターである、請求項69に記載のベクター。
【請求項71】
複製可能な発現ベクターが、M13、f1、fd、Pf3ファージ又はその誘導体、又はλ様ファージ、例えばλ、21、phi80、phi81、82、424、434など又はその誘導体である、請求項70に記載のベクター。
【請求項72】
ウイルス表面上に表出される請求項1ないし31及び44ないし54の何れか一に記載のポリペプチドを含んでなるウイルス。
【請求項73】
複数の請求項1ないし31及び44ないし54の何れか一に記載のポリペプチドを含んでなり、少なくとも1×10の異なる抗体可変ドメイン配列を有するライブラリ。
【請求項74】
請求項70に記載のベクターを含んでなる宿主細胞。
【請求項75】
複数のポリペプチドを有する組成物を生成する方法であり、
(a)CDRH1又はCDRH2又はCDRH3の変異型CDRの少なくとも一又はそれらの混合を含んでなるポリペプチド
(i)変異型CDRH3を含んでなるポリペプチドが、アミノ酸配列:
(X1)−A−M
を有し、X1が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化されるアミノ酸であり、n=3〜20であるポリペプチド;
(ii)変異型CDRH2を含んでなるポリペプチドが、アミノ酸配列:
X1−I−X2−P−(X3)n−G−X4−T−X5−Y−A
を有し、X1、X2、X3、X4及び/又はX5が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化されるアミノ酸であり、n=1〜2であるポリペプチド;と
(iii)変異型CDRH1を含んでなるポリペプチドが、アミノ酸配列:
G−F−X1−I−(X2)n−I
を有し、X1及び/又はX2が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化されるアミノ酸であり、n=2〜4であるポリペプチド
を複数生成することを含む方法。
【請求項76】
(i)変異型CDRL1、CDRL2又はCDRL3又はそれらの混合を含み、該変異型CDRが溶媒と接触しうる非常に多様な少なくとも一のアミノ酸位置に変異を有し、該変異型アミノ酸が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化される複数のポリペプチドを生成する
ことをさらに含む請求項75に記載の方法。
【請求項77】
CDRL1又はCDRL2又はCDRL3の変異型CDRの少なくとも一又はそれらの混合を含んでなるポリペプチド
(i)変異型CDRL3を含んでなるポリペプチドが、アミノ酸配列:
Q−X1−(X2)n−P−X3−T−F
を有し、X1がQであるか又は欠損しており、X2及び/又はX3は10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化され、n=2〜4であるポリペプチド;
(ii)変異型CDRL2を含んでなるポリペプチドが、アミノ酸配列:
Y−X1−A−S−X2−L
を有し、X1及び/又はX2は10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化されるポリペプチド;と
(iii)変異型CDRL1を含んでなるポリペプチドが、アミノ酸配列:
S−Q−(X1)n−V
を有し、X1が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化され、n=3〜5であるポリペプチド
を複数生成することを含む、請求項75または76の方法。
【請求項78】
(a)請求項1ないし31及び44ないし54の何れか一に記載のポリペプチドの複数を有する組成物を生成し;
(b)前記組成物から標的抗原に結合するポリペプチド結合体を選別し;
(c)非結合体からポリペプチド結合体を単離し;
(d)単離したポリペプチド結合体から所望の親和性を有する結合体を同定する
ことを含む、標的抗原へ結合するポリペプチドの選別方法。
【請求項79】
(a)請求項73に記載の抗体可変ドメインのライブラリに標的抗原を接触させ;
(b)非結合体から結合体を分離して、標的抗原の結合体を溶出して、そして約0.1nM〜1000nMの濃度の減少した量の標的抗原を含む溶液中で結合体をインキュベートし;
(c)最も低い濃度の標的抗原に結合することができる、約0.1nM〜200nMの親和性を有する結合体を選別する
ことを含む、抗体可変ドメインのライブラリから標的抗原に結合する抗原結合可変ドメインを選別する方法。
【請求項80】
標的抗原が、VEGF、IGF-1、ニュートラビジン、マルトース結合タンパク質、アポトーシスタンパク質、エルビンGST、インスリン又はIgGである、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
標的抗原の濃度が約100〜250nMである、請求項79に記載の方法。
【請求項82】
標的抗原の濃度が約25〜100nMである、請求項79に記載の方法。
【請求項83】
(a)請求項1ないし36及び44ないし54の何れか一に記載のポリペプチドを複数含むライブラリに固定した標的抗原を結合に適した条件下で接触させることによって標的抗原へのポリペプチド結合体を単離し;
(b)非結合体からライブラリ中のポリペプチド結合体を分離して、標的抗原から結合体を溶出して結合体豊富なサブ集団を得て;
(c)場合によっては、すでに選別して得られた結合体のサブ集団を用いて(a)−(b)の工程を少なくとも二度繰り返す
ことを含む、ポリペプチドのライブラリから標的抗原に結合するポリペプチドを選別する方法。
【請求項84】
(f)結合体が混合物を形成するのに適した条件下で0.1nM〜1000nMの範囲の濃縮した標識した標的抗原とともにポリペプチド結合体のサブ集団をインキュベートし;
(g)標的抗原上の標識に結合する固定した作用剤を前記混合物に接触させ;
(h)標識した標的抗原に結合したポリペプチド結合体を検出して、標識した標的抗原からポリペプチド結合体を溶出し;
(i)場合によっては、すでに選別して得られた結合体のサブ集団と前回の選別より低い濃度の標識標的抗原を用いて、(f)〜(i)の工程を少なくとも二度繰り返す
ことをさらに含む、請求項83に記載の選別方法。
【請求項85】
さらに、過剰量の非標識標的抗原を混合物に添加して、十分な時間インキュベートして標識標的抗原から親和性の低い結合体を溶出することを含む、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
(a)請求項1ないし36及び44ないし54の何れか一に記載のポリペプチドを複数含むライブラリに少なくとも約0.1nM〜1000nM濃度の標的抗原を接触させて、標的抗原へのポリペプチド結合体を単離し;
(b)標的抗原からポリペプチド結合体を分離して、ポリペプチド結合体豊富なサブ集団を得て;
(c)場合によっては、すでに選別して得られた結合体のサブ集団と前回の選別より低い濃度の標的抗原を用いて(a)−(b)の工程を少なくとも二度繰り返して、もっとも低い濃度の標的抗原に結合するポリペプチド結合体を単離する
ことを含む、標的抗原への高い親和性を有する結合体を単離する方法。
【請求項87】
(a)結合に適した条件下にてライブラリに0.1nM〜1000nMの範囲の濃度の標識した標的抗原を接触させて、ポリペプチド結合体と標識した標的抗原との複合体を形成させ;
(b)複合体を単離して、標識した標的抗原からポリペプチド結合体を分離して、結合体豊富なサブ集団を得て;
(c)場合によっては、すでに選別して得られた結合体のサブ集団と前回の選別より低い濃度の標的抗原を用いて(a)−(b)の工程を少なくとも二度繰り返す
ことを含む、請求項1ないし36及び44ないし54の何れか一に記載のポリペプチドを複数含むライブラリからポリペプチド結合体を選別する方法。
【請求項88】
さらに、ポリペプチド結合体と標的抗原の複合体に過剰な非標識標的抗原を加えることを含む、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
工程を二度繰り返し、第一回目の選別の標的の濃度が約100nM〜250nMであり、第二回目の選別では約25nM〜100nMであり、第三回目の選別では約0.1nM〜25nMである、請求項87に記載の方法。
【請求項90】
(a)ポリペプチドと標的抗原との結合に適した条件下にて、ライブラリの第一試料を濃縮した標的抗原とともにインキュベートし;
(b)標的抗原なしでライブラリの第二試料をインキュベートし;
(c)ポリペプチドと固定した標的抗原との結合に適した条件下にて、第一及び第二試料のそれぞれと固定した標的抗原とを接触させ;
(d)各々の試料について固定した標的抗原に結合したポリペプチドを検出し;
(e)第二試料からの結合ポリペプチドの量に対する第一試料の結合ポリペプチドの量の割合を算出することによって、標的抗原に対するポリペプチドの親和性を測定する
ことを含む、請求項1ないし36及び44ないし54の何れか一に記載のポリペプチドを複数含むライブラリのスクリーニング方法。
【請求項91】
(a)CDRL1、L2、L3、H1、H2及びH3からなる群から選択した起源抗体の少なくとも1、2、3、4、5又はすべてのCDRを含む起源抗体のうちの軽鎖可変ドメイン、重鎖可変ドメイン、又はその両方をコードするポリヌクレオチド配列を含んでなる発現ベクターを構築し;
(b)10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットを用いて、溶媒と接触しうる非常に多様な少なくとも一のアミノ酸位置に起源抗体の少なくとも1、2、3、4、5又はすべてのCDRを変異させる
ことを含む方法。
【請求項92】
変異型CDRH3が、アミノ酸配列:
(X1)n−A−M
を含み、X1は10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化されるアミノ酸であり、n=3〜20である、請求項91に記載の方法。
【請求項93】
変異型CDRH2が、アミノ酸配列:
X1−I−X2−P−(X3)n−G−X4−T−X5−Y−A
を含み、X1、X2、X3、X4及び/又はX5は10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化され、n=1〜2である、請求項91に記載の方法。
【請求項94】
変異型CDRH1が、アミノ酸配列:
G−F−X1−I−(X2)n−I
を含み、X1及び/又はX2が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化され、n=2〜4である、請求項91に記載の方法。
【請求項95】
変異型CDRL3が、アミノ酸配列:
Q−X1−(X2)n−P−X3−T−F
を含み、X1がQであるか又は欠損しており、X2及び/又はX3は10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化され、n=2〜4である、請求項91に記載の方法。
【請求項96】
変異型CDRL2が、アミノ酸配列:
Y−X1−A−S−X2−L
を含み、X1及び/又はX2は10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化される、請求項91に記載の方法。
【請求項97】
変異型CDRL1が、アミノ酸配列:
S−Q−(X1)n−V
を含み、X1が10又は10以下のアミノ酸をコードする制限コドンセットによりコード化され、n=3〜5である、請求項91に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図24D】
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【図24E】
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【図24F】
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【公表番号】特表2007−501011(P2007−501011A)
【公表日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522603(P2006−522603)
【出願日】平成16年7月28日(2004.7.28)
【国際出願番号】PCT/US2004/024218
【国際公開番号】WO2005/012531
【国際公開日】平成17年2月10日(2005.2.10)
【出願人】(596168317)ジェネンテック・インコーポレーテッド (372)
【氏名又は名称原語表記】GENENTECH,INC.
【Fターム(参考)】