説明

割り込み画像表示制御装置および割り込み画像表示制御方法

【課題】車載用ナビゲーション装置が有する機能による割り込み画像が車両周辺画像に重畳して表示される場合であっても、運転者に、車両周辺画像の上に重畳して表示された運転支援画像をすべて確認させることが可能な「割り込み画像表示制御装置および割り込み画像表示制御方法」を提供する。
【解決手段】車両周辺画像および運転支援画像の表示中に割り込み画像の割り込み表示要求が発生した場合、車両周辺画像の表示モード、車両の進行方向および車両のハンドルの操舵方向のうち少なくとも表示モードに基づいて、車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域を特定する。そして、車両周辺画像において、特定した領域に第1の割り込み画像を重畳して表示することにより、割り込み画像の割り込み表示要求が発生した場合でも、第1の割り込み画像によって運転支援画像が隠れることがなくなるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、割り込み画像表示制御装置および割り込み画像表示制御方法に関し、特に、車両に設置された撮像装置の撮像画像に基づいて生成された車両周辺画像に対して割り込み画像を重畳して表示する機能を有する割り込み画像表示制御装置に用いて好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自車両の前後左右に複数の撮像装置を設置し、当該複数の撮像装置により撮像した撮像画像に基づいて生成された自車両周囲の画像(例えば、フロントビュー画像、リアビュー画像)を車載用ナビゲーション装置におけるディスプレイに表示する技術が提案されている。また、複数の撮像装置により撮像した撮像画像に基づいて生成された自車両周囲の画像を視点変換処理することにより、自車両の上方の仮想視点から見た画像(以下、トップビュー画像という)を生成し、当該トップビュー画像を車載用ナビゲーション装置におけるディスプレイに表示する技術が提案されている。これらの技術によれば、運転者は、自車両のディスプレイに表示された自車両周囲の画像やトップビュー画像(以下、これらの画像を「車両周辺画像」という)を確認することで、自車両とその周囲の障害物との位置関係を把握し、自車両と障害物との衝突等を防ぐように運転することができる。
【0003】
また、車両の運転を支援するための運転支援画像として、例えば走行軌跡ガイド線をトップビュー画像上に重畳して表示する技術も提案されている。図7(a)は、走行軌跡ガイド線をトップビュー画像上に重畳した場合の表示例を示している。図7(a)において、10はトップビュー画像、20は自車両画像である。30,40は走行軌跡ガイド線であり、自車両の車幅を示すとともに、自車両の進行方向(前進)および自車両のハンドルの操舵方向(右方向)に応じて算出された予測走行軌跡を示している。
【0004】
また、運転支援画像の別の例として、例えば車幅延長マークや距離目安マークをフロントビュー画像やリアビュー画像上に重畳して表示する技術も提案されている。図7(b)は、車幅延長マークや距離目安マークをリアビュー画像上に重畳した場合の表示例を示している。図7(b)において、50はリアビュー画像である。60,70は車幅延長マークであり、自車両をまっすぐ後退させたときの進路の目安を示している。80は距離目安マークであり、車幅延長マーク60,70の中心位置を示すとともに、自車両の後方(バンパー後端から)の距離(手前から、約0.5[m]先、約1[m]先、約2[m]先)を示している。
【0005】
なお、車両の後方画像に優先表示物(例えば、移動体)が存在する場合には、その後方画像において優先表示物に他の画像(例えば、歪み補正後の後方画像または視点変換後の後方画像)を重ねない表示態様の表示データを生成する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。また、システムからの着信を通知するための入力画面を表示部に表示する場合、操作者が入力中の文字入力ボード画面の領域とは重ならない領域に表示する技術が提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開2008/087706号
【特許文献2】特開平5−313818号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、車両周辺画像をディスプレイに表示している場合、車載用ナビゲーション装置が有する他の機能による割り込み画像が車両周辺画像に重畳して表示されるときがある。図8(a)、(b)は、図7(a)、(b)に示す車両周辺画像10,50をディスプレイに表示している場合、車載用ナビゲーション装置のハンズフリー機能により電話着信があった旨を通知するための電話着信通知画像90を車両周辺画像10,50に重畳して表示するときの例を示している。図8(a)、(b)において、100はかかってきた電話を保留するためのボタンである。110はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。
【0008】
図8(a)、(b)に示すように、従来は、車両周辺画像10,50の表示中に電話着信があると、車両周辺画像10,50の中央位置に電話着信通知画像90が表示され、走行軌跡ガイド線30,40、車幅延長マーク60,70、距離目安マーク80等の運転支援画像の一部が隠れてしまう。そのため、運転者は、車両周辺画像10,50上に重畳して表示された運転支援画像を部分的にしか確認できないという問題があった。それ故、運転支援画像が表示されているにも関わらず、ユーザによる車両の運転を支援する機能が十分に発揮されない。
【0009】
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、車載用ナビゲーション装置が有する機能による割り込み画像が車両周辺画像に重畳して表示される場合であっても、運転者に、車両周辺画像の上に重畳して表示された運転支援画像をすべて確認させることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記した課題を解決するために、本発明では、車両周辺画像および運転支援画像の表示中に、割り込み画像の割り込み表示要求が発生したか否かを判定し、割り込み画像の割り込み表示要求が発生したと判定した場合、車両周辺画像の表示モード、車両の進行方向および車両のハンドルの操舵方向のうち少なくとも表示モードに基づいて、車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域を特定する。そして、車両周辺画像において、特定した領域に割り込み画像を重畳して表示するようにしている。
【発明の効果】
【0011】
上記のように構成した本発明によれば、割り込み画像の割り込み表示要求が発生した場合でも、割り込み画像によって運転支援画像が隠れることがなくなる。そのため、車載用ナビゲーション装置が有する機能による割り込み画像が車両周辺画像に重畳して表示される場合であっても、運転者に、車両周辺画像の上に重畳して表示された運転支援画像をすべて確認させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施形態による割り込み画像表示制御装置を備えた車両周辺画像表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本実施形態の領域特定情報の構成例を示す図である。
【図3】本実施形態の割り込み画像表示制御装置による割り込み画像の表示制御例を示す図である。
【図4】本実施形態の割り込み画像表示制御装置による割り込み画像の表示制御例を示す図である。
【図5】本実施形態の割り込み画像表示制御装置による割り込み画像の表示制御例を示す図である。
【図6】本実施形態の割り込み画像表示制御装置による割り込み画像の表示制御動作例を示すフローチャートである。
【図7】従来の車両周辺画像の表示例を示す図である。
【図8】従来の車両周辺画像における割り込み画像の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による割り込み画像表示制御装置200を備えた車両周辺画像表示装置220の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、車両周辺画像表示装置220は、撮像部240およびディスプレイ260(本発明の表示部に対応する)と接続されている。
【0014】
撮像部240は、車両の前後左右に設置された複数の撮像装置からなり、車両の周辺において複数箇所を撮像する。具体的には、撮像部240は、自車両の前方を撮像するためのフロントカメラ、自車両の左側方を撮像するための左サイドカメラ、自車両の右側方を撮像するための右サイドカメラおよび自車両の後方を撮像するためのリアカメラを備えて構成されている。ディスプレイ260は、図示しない車載用ナビゲーション装置にも使用され、車両周辺画像表示装置220により生成された車両周辺画像等の各種画像を表示するためのものである。
【0015】
次に、車両周辺画像表示装置220の内部構成について説明する。車両周辺画像表示装置220は、割り込み画像表示制御装置200の他に、車両周辺画像生成部360、運転支援画像生成部380および車両周辺画像表示制御部400を備えて構成されている。割り込み画像表示制御装置200は、表示モード検出部300、進行方向検出部320、操舵方向検出部340、割り込み判定部420、割り込み画像生成部440、領域特定情報記憶部450、領域特定部460および割り込み画像表示制御部480を備えて構成されている。
【0016】
表示モード検出部300は、撮像部240により撮像した撮像画像に基づいてディスプレイ260に表示する車両周辺画像の表示モード(フロントビュー画像モード、リアビュー画像モードおよびトップビュー画像モードの何れか)を検出する。具体的には、表示モード検出部300は、操作部(図示せず)に対するユーザ操作によって、フロントビュー画像モード、リアビュー画像モードおよびトップビュー画像モードの何れの表示モードが選択されたかを検出することによって、車両周辺画像の表示モードを検出する。そして、表示モード検出部300は、検出した表示モードを示す表示モード情報を車両周辺画像生成部360、運転支援画像生成部380および領域特定部460に出力する。
【0017】
進行方向検出部320は、車両のギアポジションを示すギアポジション情報を例えば図示しないECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)から入力し、その入力したギアポジション情報に基づいて、車両の進行方向(前進、停車および後退の何れか)を検出する。そして、進行方向検出部320は、検出した進行方向を示す進行方向情報を運転支援画像生成部380および領域特定部460に出力する。
【0018】
操舵方向検出部340は、車両に搭載された操舵角センサの出力により示される操舵角情報をECUから取得し、この操舵角情報に基づいて車両のハンドルの操舵方向(直進方向、左方向および右方向の何れか)を検出する。例えば、操舵方向検出部340は、左右5度までを直進方向、左5度以上は左方向、右5度以上は右方向として車両のハンドルの操舵方向を検出する。そして、操舵方向検出部340は、検出した操舵方向を示す操舵方向情報を運転支援画像生成部380および領域特定部460に出力する。
【0019】
車両周辺画像生成部360は、表示モード検出部300から出力された表示モード情報に基づいて、撮像部240により撮像した撮像画像から車両周辺画像を生成する。そして、車両周辺画像生成部360は、生成した車両周辺画像データを車両周辺画像表示制御部400に出力する。
【0020】
例えば、表示モード情報により示される表示モードがフロントビュー画像モードである場合、車両周辺画像生成部360は、車両周辺画像として、フロントカメラにより撮像した撮像画像に基づいてフロントビュー画像を生成する。また、表示モード情報により示される表示モードがリアビュー画像モードである場合、車両周辺画像生成部360は、車両周辺画像として、リアカメラにより撮像した撮像画像に基づいてリアビュー画像を生成する。
【0021】
また、表示モード情報により示される表示モードがトップビュー画像モードである場合、車両周辺画像生成部360は、車両周辺画像として、撮像部240を構成する全ての撮像装置(フロントカメラ、左サイドカメラ、右サイドカメラおよびリアカメラ)により撮像した撮像画像に基づいて生成された自車両周囲の画像(フロントビュー画像、左サイドビュー画像、右サイドビュー画像、リアビュー画像)を視点変換処理することにより、自車両の上方の仮想視点から見たトップビュー画像を生成する。
【0022】
運転支援画像生成部380は、表示モード検出部300から出力された表示モード情報、進行方向検出部320から出力された進行方向情報および操舵方向検出部340から出力された操舵方向情報のうち少なくとも表示モード情報に基づいて、車両の運転を支援するための運転支援画像を生成する。そして、運転支援画像生成部380は、生成した運転支援画像データを車両周辺画像表示制御部400に出力する。
【0023】
例えば、表示モード情報により示される表示モードがフロントビュー画像モードである場合、運転支援画像生成部380は、運転支援画像として、自車両をまっすぐ前進させたときの進路の目安を示す車幅延長マークや、車幅延長マークの中心位置を示すとともに自車両の前方(バンパー前端から)の距離を示す距離目安マークを生成する。また、表示モード情報により示される表示モードがリアビュー画像モードである場合、運転支援画像生成部380は、運転支援画像として、自車両をまっすぐ後退させたときの進路の目安を示す車幅延長マークや、車幅延長マークの中心位置を示すとともに自車両の後方(バンパー後端から)の距離を示す距離目安マークを生成する。なお、リアビュー画像モードの車幅延長マークおよび距離目安マークは、フロントビュー画像モードの車幅延長マークおよび距離目安マークと比べて、自車両からの距離がより遠いところまで表示される。
【0024】
また、表示モード情報により示される表示モードがトップビュー画像モードである場合、運転支援画像生成部380は、運転支援画像として、自車両の車幅を示すとともに、自車両の進行方向(進行方向情報により特定される)および自車両のハンドルの操舵方向(操舵方向情報により特定される)に応じて算出された予測走行軌跡を示す走行軌跡ガイド線を生成する。
【0025】
車両周辺画像表示制御部400は、車両周辺画像生成部360から出力された車両周辺画像データおよび運転支援画像生成部380から出力された運転支援画像データに基づいて、車両周辺画像生成部360により生成された車両周辺画像に、運転支援画像生成部380により生成された運転支援画像を重畳してディスプレイ260に表示するように制御する。
【0026】
割り込み判定部420は、車両周辺画像表示制御部400による車両周辺画像および運転支援画像の表示中に、図示しない車載用ナビゲーション装置が有する他の機能による割り込み画像の割り込み表示要求が発生したか否かを判定する。本実施形態では、車載用ナビゲーション装置が有する他の機能による割り込み画像は、ハンズフリー機能により電話着信があった旨を通知するための電話着信通知画像である。
【0027】
割り込み判定部420は、割り込み画像の割り込み表示要求が発生したと判定した場合、その旨を割り込み画像生成部440、領域特定部460および割り込み画像表示制御部480に通知する。一方、割り込み判定部420は、割り込み画像の割り込み表示要求が発生していないと判定した場合には何も通知しない。
【0028】
割り込み画像生成部440は、割り込み画像の割り込み表示要求が発生した旨の通知を割り込み判定部420から受けた場合、第1の割り込み画像データ(本発明の割り込み画像データに相当)と、当該第1の割り込み画像データより情報量が多い第2の割り込み画像データとを生成する。本実施形態では、割り込み画像生成部440は、第1の割り込み画像として、電話着信の相手を表示する電話着信通知画像を生成する。また、割り込み画像生成部440は、第2の割り込み画像として、かかってきた電話を保留するためのボタンとかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンとを更に含む第2の電話着信通知画像を生成する。第1の割り込み画像は、第2の割り込み画像よりもサイズが小さくなっている。第2の電話着信通知画像は、図8(a)、(b)で説明した従来の電話着信通知画像に対応する。割り込み画像生成部440は、生成した第1の割り込み画像データおよび第2の割り込み画像データを割り込み画像表示制御部480に出力する。
【0029】
領域特定情報記憶部450は、領域特定部460が、車両周辺画像表示制御部400により表示される車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域を特定するための領域特定情報を記憶する。この領域特定情報は、ユーザによって定義され、領域特定情報記憶部450に予め記憶されている情報である。
【0030】
図2は、本実施形態による領域特定情報の構成例を示す図である。図2に示すように、領域特定情報は、表示モード検出部300により検出された表示モード、進行方向検出部320により検出された進行方向および操舵方向検出部340により検出された操舵方向のうち少なくとも表示モードと、車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域とを関連付けた情報である。運転支援画像の重畳位置とは異なる領域は、運転支援画像と第1の割り込み画像とを車両周辺画像を見たユーザが、明確に識別することができるような位置に存在する領域である。
【0031】
例えば、表示モードがフロントビュー画像モードである場合、車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域は、領域特定情報により「中央上」と特定される。また、表示モードがリアビュー画像モードである場合、車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域は、領域特定情報により「中央上」と特定される。このように、表示モードがフロントビュー画像モード
またはリアビュー画像モードである場合、車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域は、表示モードのみに基づいて特定される。
【0032】
また、表示モードがトップビュー画像モードである場合、車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域は、進行方向検出部320により検出された進行方向および操舵方向検出部340により検出された操舵方向に応じて特定される。例えば、進行方向が前進で、操舵方向が右方向の場合、車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域は、領域特定情報により「左下」と特定される。
【0033】
領域特定部460は、割り込み画像の割り込み表示要求が発生した旨の通知を割り込み判定部420から受けた場合、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード検出部300から出力された表示モード情報、進行方向検出部320から出力された進行方向情報および操舵方向検出部340から出力された操舵方向情報のうち少なくとも表示モード情報に基づいて、車両周辺画像表示制御部400により表示される車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域を特定する。そして、領域特定部460は、特定した領域を示す特定領域情報を割り込み画像表示制御部480に出力する。
【0034】
割り込み画像表示制御部480は、割り込み画像の割り込み表示要求が発生した旨の通知を割り込み判定部420から受けた場合、車両周辺画像表示制御部400により表示される車両周辺画像上の、領域特定部460から出力された特定領域情報により示される領域に、割り込み画像生成部440から出力された第1の割り込み画像データに基づく第1の割り込み画像を重畳して表示するように制御する。
【0035】
また、割り込み画像表示制御部480は、第1の割り込み画像データに基づく第1の割り込み画像を表示した後に、操作部(図示せず)に対するユーザ操作によって、第1の割り込み画像を選択する操作が行われた場合、車両周辺画像表示制御部400により表示される車両周辺画像上の例えば中央位置に、表示中の第1の割り込み画像に代えて第2の割り込み画像データに基づく第2の割り込み画像を重畳して表示するように制御する。
【0036】
次に、車両周辺画像表示制御部400により車両周辺画像および運転支援画像がディスプレイ260に表示されている場合、割り込み画像表示制御部480が、電話着信通知画像および第2の電話着信通知画像を車両周辺画像に重畳して表示するときの画面例について図3〜5を参照しながら説明する。
【0037】
図3(a)は、トップビュー画像モードを選択して自車両が前進中に、ユーザが車両のハンドルを左に旋回した場合の表示例を示している。図3(a)において、500はトップビュー画像、502は自車両画像である。504,506は走行軌跡ガイド線であり、自車両の車幅を示すとともに、自車両の進行方向(前進方向)および自車両のハンドルの操舵方向(左方向)に応じて算出された予測走行軌跡を示している。508は割り込み表示要求が発生した電話着信通知画像である。
【0038】
領域特定部460は、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード情報、進行方向情報および操舵方向情報に基づいて、トップビュー画像500における走行軌跡ガイド線504,506(運転支援画像)の重畳位置とは異なる領域を「右下」と特定する。そして、割り込み画像表示制御部480は、トップビュー画像500の右下の領域に電話着信通知画像508を表示する。これにより、電話着信通知画像508によって走行軌跡ガイド線504,506が隠れることがなくなるため、運転者に、トップビュー画像500の上に重畳して表示された走行軌跡ガイド線504,506をすべて確認させることができる。
【0039】
また、割り込み画像表示制御部480は、電話着信通知画像508を表示した後に電話着信通知画像508を選択する操作が行われた場合、表示中の電話着信通知画像508に代えて、第2の電話着信通知画像501を重畳して表示する。図3(b)はそのときの表示例である。図3(b)の第2の電話着信通知画像501において、503はかかってきた電話を保留するためのボタンである。505はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。これにより、第2の電話着信通知画像501より情報量が少ない電話着信通知画像508の表示サイズを小さくすることができ、トップビュー画像500において運転支援画像と重畳しないように電話着信通知画像508を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0040】
図3(c)は、トップビュー画像モードを選択して自車両が前進中に、ユーザが車両のハンドルを右に旋回した場合の表示例を示している。図3(c)において、510はトップビュー画像、512は自車両画像である。514,516は走行軌跡ガイド線であり、自車両の車幅を示すとともに、自車両の進行方向(前進方向)および自車両のハンドルの操舵方向(右方向)に応じて算出された予測走行軌跡を示している。518は割り込み表示要求が発生した電話着信通知画像である。
【0041】
領域特定部460は、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード情報、進行方向情報および操舵方向情報に基づいて、トップビュー画像510における走行軌跡ガイド線514,516(運転支援画像)の重畳位置とは異なる領域を「左下」と特定する。そして、割り込み画像表示制御部480は、トップビュー画像510の左下の領域に電話着信通知画像518を表示する。これにより、電話着信通知画像518によって走行軌跡ガイド線514,516が隠れることがなくなるため、運転者に、トップビュー画像510の上に重畳して表示された走行軌跡ガイド線514,516をすべて確認させることができる。
【0042】
また、割り込み画像表示制御部480は、電話着信通知画像518を表示した後に電話着信通知画像518を選択する操作が行われた場合、表示中の電話着信通知画像518に代えて、第2の電話着信通知画像511を重畳して表示する。図3(d)はそのときの表示例である。図3(d)の第2の電話着信通知画像511において、513はかかってきた電話を保留するためのボタンである。515はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。これにより、第2の電話着信通知画像511より情報量が少ない電話着信通知画像518の表示サイズを小さくすることができ、トップビュー画像510において運転支援画像と重畳しないように電話着信通知画像518を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0043】
図3(e)は、トップビュー画像モードを選択して自車両が後退中に、ユーザが車両のハンドルを左に旋回した場合の表示例を示している。図3(e)において、520はトップビュー画像、522は自車両画像である。524,526は走行軌跡ガイド線であり、自車両の車幅を示すとともに、自車両の進行方向(後退方向)および自車両のハンドルの操舵方向(左方向)に応じて算出された予測走行軌跡を示している。528は割り込み表示要求が発生した電話着信通知画像である。
【0044】
領域特定部460は、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード情報、進行方向情報および操舵方向情報に基づいて、トップビュー画像520における走行軌跡ガイド線524,526(運転支援画像)の重畳位置とは異なる領域を「右上」と特定する。そして、割り込み画像表示制御部480は、トップビュー画像520の右上の領域に電話着信通知画像528を表示する。これにより、電話着信通知画像528によって走行軌跡ガイド線524,526が隠れることがなくなるため、運転者に、トップビュー画像520の上に重畳して表示された走行軌跡ガイド線524,526をすべて確認させることができる。
【0045】
また、割り込み画像表示制御部480は、電話着信通知画像528を表示した後に電話着信通知画像528を選択する操作が行われた場合、表示中の電話着信通知画像528に代えて、第2の電話着信通知画像521を重畳して表示する。図3(f)はそのときの表示例である。図3(f)の第2の電話着信通知画像521において、523はかかってきた電話を保留するためのボタンである。525はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。これにより、第2の電話着信通知画像521より情報量が少ない電話着信通知画像528の表示サイズを小さくすることができ、トップビュー画像520において運転支援画像と重畳しないように電話着信通知画像528を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0046】
図3(g)は、トップビュー画像モードを選択して自車両が後退中に、ユーザが車両のハンドルを右に旋回した場合の表示例を示している。図3(g)において、530はトップビュー画像、532は自車両画像である。534,536は走行軌跡ガイド線であり、自車両の車幅を示すとともに、自車両の進行方向(後退方向)および自車両のハンドルの操舵方向(右方向)に応じて算出された予測走行軌跡を示している。538は割り込み表示要求が発生した電話着信通知画像である。
【0047】
領域特定部460は、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード情報、進行方向情報および操舵方向情報に基づいて、トップビュー画像530における走行軌跡ガイド線534,536(運転支援画像)の重畳位置とは異なる領域を「左上」と特定する。そして、割り込み画像表示制御部480は、トップビュー画像530の左上の領域に電話着信通知画像538を表示する。これにより、電話着信通知画像538によって走行軌跡ガイド線534,536が隠れることがなくなるため、運転者に、トップビュー画像530の上に重畳して表示された走行軌跡ガイド線534,536をすべて確認させることができる。
【0048】
また、割り込み画像表示制御部480は、電話着信通知画像538を表示した後に電話着信通知画像538を選択する操作が行われた場合、表示中の電話着信通知画像538に代えて、第2の電話着信通知画像531を重畳して表示する。図3(h)はそのときの表示例である。図3(h)の第2の電話着信通知画像531において、533はかかってきた電話を保留するためのボタンである。535はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。これにより、第2の電話着信通知画像531より情報量が少ない電話着信通知画像538の表示サイズを小さくすることができ、トップビュー画像530において運転支援画像と重畳しないように電話着信通知画像538を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0049】
図4(a)は、トップビュー画像モードを選択して自車両が前進中に、ユーザが車両のハンドルを旋回していない場合の表示例を示している。図4(a)において、540はトップビュー画像、542は自車両画像である。544,546は走行軌跡ガイド線であり、自車両の車幅を示すとともに、自車両の進行方向(前進方向)および自車両のハンドルの操舵方向(直進方向)に応じて算出された予測走行軌跡を示している。548は割り込み表示要求が発生した電話着信通知画像である。
【0050】
領域特定部460は、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード情報、進行方向情報および操舵方向情報に基づいて、トップビュー画像540における走行軌跡ガイド線544,546(運転支援画像)の重畳位置とは異なる領域を「中央下」と特定する。そして、割り込み画像表示制御部480は、トップビュー画像540の中央下の領域に電話着信通知画像548を表示する。これにより、電話着信通知画像548によって走行軌跡ガイド線544,546が隠れることがなくなるため、運転者に、トップビュー画像540の上に重畳して表示された走行軌跡ガイド線544,546をすべて確認させることができる。
【0051】
また、割り込み画像表示制御部480は、電話着信通知画像548を表示した後に電話着信通知画像548を選択する操作が行われた場合、表示中の電話着信通知画像548に代えて、第2の電話着信通知画像541を重畳して表示する。図4(b)はそのときの表示例である。図4(b)の第2の電話着信通知画像541において、543はかかってきた電話を保留するためのボタンである。545はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。これにより、第2の電話着信通知画像541より情報量が少ない電話着信通知画像548の表示サイズを小さくすることができ、トップビュー画像540において運転支援画像と重畳しないように電話着信通知画像548を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0052】
図4(c)は、トップビュー画像モードを選択して自車両が後退中に、ユーザが車両のハンドルを旋回していない場合の表示例を示している。図4(c)において、550はトップビュー画像、552は自車両画像である。554,556は走行軌跡ガイド線であり、自車両の車幅を示すとともに、自車両の進行方向(後退方向)および自車両のハンドルの操舵方向(直進方向)に応じて算出された予測走行軌跡を示している。558は割り込み表示要求が発生した電話着信通知画像である。
【0053】
領域特定部460は、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード情報、進行方向情報および操舵方向情報に基づいて、トップビュー画像550における走行軌跡ガイド線554,556(運転支援画像)の重畳位置とは異なる領域を「中央上」と特定する。そして、割り込み画像表示制御部480は、トップビュー画像550の中央上の領域に電話着信通知画像558を表示する。これにより、電話着信通知画像558によって走行軌跡ガイド線554,556が隠れることがなくなるため、運転者に、トップビュー画像550の上に重畳して表示された走行軌跡ガイド線554,556をすべて確認させることができる。
【0054】
また、割り込み画像表示制御部480は、電話着信通知画像558を表示した後に電話着信通知画像558を選択する操作が行われた場合、表示中の電話着信通知画像558に代えて、第2の電話着信通知画像551を重畳して表示する。図4(d)はそのときの表示例である。図4(d)の第2の電話着信通知画像551において、553はかかってきた電話を保留するためのボタンである。555はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。これにより、第2の電話着信通知画像551より情報量が少ない電話着信通知画像558の表示サイズを小さくすることができ、トップビュー画像550において運転支援画像と重畳しないように電話着信通知画像558を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0055】
図4(e)は、トップビュー画像モードを選択して自車両が停車中に、ユーザが車両のハンドルを右に旋回した場合の表示例を示している。図4(e)において、560はトップビュー画像、562は自車両画像である。564,566は走行軌跡ガイド線であり、自車両の車幅を示すとともに、自車両の進行方向(停車)および自車両のハンドルの操舵方向(右方向)に応じて算出された予測走行軌跡を示している。568は割り込み表示要求が発生した電話着信通知画像である。
【0056】
領域特定部460は、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード情報、進行方向情報および操舵方向情報に基づいて、トップビュー画像560における走行軌跡ガイド線564,566(運転支援画像)の重畳位置とは異なる領域を「中央左」と特定する。そして、割り込み画像表示制御部480は、トップビュー画像560の中央左の領域に電話着信通知画像568を表示する。これにより、電話着信通知画像568によって走行軌跡ガイド線564,566が隠れることがなくなるため、運転者に、トップビュー画像560の上に重畳して表示された走行軌跡ガイド線564,566をすべて確認させることができる。
【0057】
また、割り込み画像表示制御部480は、電話着信通知画像568を表示した後に電話着信通知画像568を選択する操作が行われた場合、表示中の電話着信通知画像568に代えて、第2の電話着信通知画像561を重畳して表示する。図4(f)はそのときの表示例である。図4(f)の第2の電話着信通知画像561において、563はかかってきた電話を保留するためのボタンである。565はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。これにより、第2の電話着信通知画像561より情報量が少ない電話着信通知画像568の表示サイズを小さくすることができ、トップビュー画像560において運転支援画像と重畳しないように電話着信通知画像568を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0058】
図4(g)は、トップビュー画像モードを選択して自車両が停車中に、ユーザが車両のハンドルを左に旋回した場合の表示例を示している。図4(g)において、570はトップビュー画像、572は自車両画像である。574,576は走行軌跡ガイド線であり、自車両の車幅を示すとともに、自車両の進行方向(停車)および自車両のハンドルの操舵方向(左方向)に応じて算出された予測走行軌跡を示している。578は割り込み表示要求が発生した電話着信通知画像である。
【0059】
領域特定部460は、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード情報、進行方向情報および操舵方向情報に基づいて、トップビュー画像570における走行軌跡ガイド線574,576(運転支援画像)の重畳位置とは異なる領域を「中央右」と特定する。そして、割り込み画像表示制御部480は、トップビュー画像570の中央右の領域に電話着信通知画像578を表示する。これにより、電話着信通知画像578によって走行軌跡ガイド線574,576が隠れることがなくなるため、運転者に、トップビュー画像570の上に重畳して表示された走行軌跡ガイド線574,576をすべて確認させることができる。
【0060】
また、割り込み画像表示制御部480は、電話着信通知画像578を表示した後に電話着信通知画像578を選択する操作が行われた場合、表示中の電話着信通知画像578に代えて、第2の電話着信通知画像571を重畳して表示する。図4(h)はそのときの表示例である。図4(h)の第2の電話着信通知画像571において、573はかかってきた電話を保留するためのボタンである。575はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。これにより、第2の電話着信通知画像571より情報量が少ない電話着信通知画像578の表示サイズを小さくすることができ、トップビュー画像570において運転支援画像と重畳しないように電話着信通知画像578を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0061】
図5(a)は、車両周辺画像の表示モードがフロントビュー画像モードである場合の表示例を示している。図5(a)において、580はフロントビュー画像である。582,584は車幅延長マークであり、自車両をまっすぐ前進させたときの進路の目安を示している。586は距離目安マークであり、車幅延長マーク582,584の中心位置を示すとともに、自車両の前方(バンパー前端から)の距離(約0.5[m]先)を示している。588は割り込み表示要求が発生した電話着信通知画像である。
【0062】
領域特定部460は、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード情報に基づいて、フロントビュー画像580における車幅延長マーク582,584、距離目安マーク586等の運転支援画像の重畳位置とは異なる領域を「中央上」と特定する。そして、割り込み画像表示制御部480は、フロントビュー画像580の中央上の領域に電話着信通知画像588を表示する。これにより、電話着信通知画像588によって車幅延長マーク582,584、距離目安マーク586の運転支援画像が隠れることがなくなるため、運転者に、フロントビュー画像580の上に重畳して表示された車幅延長マーク582,584、距離目安マーク586をすべて確認することができる。
【0063】
また、割り込み画像表示制御部480は、電話着信通知画像588を表示した後に電話着信通知画像588を選択する操作が行われた場合、表示中の電話着信通知画像588に代えて、第2の電話着信通知画像581を重畳して表示する。図5(b)はそのときの表示例である。図5(b)の第2の電話着信通知画像581において、583はかかってきた電話を保留するためのボタンである。585はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。これにより、第2の電話着信通知画像581より情報量が少ない電話着信通知画像588の表示サイズを小さくすることができ、フロントビュー画像580において運転支援画像と重畳しないように電話着信通知画像588を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0064】
図5(c)は、車両周辺画像の表示モードがリアビュー画像モードである場合の表示例を示している。図5(c)において、590はリアビュー画像である。592,594は車幅延長マークであり、自車両をまっすぐ後退させたときの進路の目安を示している。596は距離目安マークであり、車幅延長マーク592,594の中心位置を示すとともに、自車両の後方(バンパー後端から)の距離(手前から、約0.5[m]先、約1[m]先、約2[m]先)を示している。598は割り込み表示要求が発生した電話着信通知画像である。
【0065】
領域特定部460は、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード情報に基づいて、リアビュー画像590における車幅延長マーク582,594、距離目安マーク596等の運転支援画像の重畳位置とは異なる領域を「中央上」と特定する。そして、割り込み画像表示制御部480は、リアビュー画像590の中央上の領域に電話着信通知画像598を表示する。これにより、電話着信通知画像598によって車幅延長マーク592,594、距離目安マーク596の運転支援画像が隠れることがなくなるため、運転者に、リアビュー画像590の上に重畳して表示された車幅延長マーク592,594、距離目安マーク596をすべて確認させることができる。
【0066】
また、割り込み画像表示制御部480は、電話着信通知画像598を表示した後に電話着信通知画像598を選択する操作が行われた場合、表示中の電話着信通知画像598に代えて、第2の電話着信通知画像591を重畳して表示する。図5(d)はそのときの表示例である。図5(d)の第2の電話着信通知画像591において、593はかかってきた電話を保留するためのボタンである。595はかかってきた電話に対して通話を開始するためのボタンである。これにより、第2の電話着信通知画像591より情報量が少ない電話着信通知画像598の表示サイズを小さくすることができ、リアビュー画像590において運転支援画像と重畳しないように電話着信通知画像598を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0067】
次に、本実施形態の割り込み画像表示制御装置200による割り込み画像の表示制御動作について説明する。図6は、本実施形態の割り込み画像表示制御装置200による割り込み画像の表示制御動作例を示すフローチャートである。図6におけるステップS100は、車両周辺画像表示制御部400により車両周辺画像および運転支援画像がディスプレイ260に表示されることにより開始する。
【0068】
まず、割り込み判定部420は、車両周辺画像表示制御部400による車両周辺画像および運転支援画像の表示中に、割り込み画像の割り込み表示要求が発生したか否かについて判定する(ステップS100)。もし、割り込み画像の割り込み表示要求が発生していないと割り込み判定部420にて判定した場合(ステップS100にてNO)、処理はステップS100に遷移する。
【0069】
一方、割り込み画像の割り込み表示要求が発生したと割り込み判定部420にて判定した場合(ステップS100にてYES)、割り込み判定部420は、その旨を割り込み画像生成部440、領域特定部460および割り込み画像表示制御部480に通知する。
【0070】
次に、表示モード検出部300は、撮像部240により撮像した撮像画像に基づいて表示する車両周辺画像の表示モード(フロントビュー画像モード、リアビュー画像モードおよびトップビュー画像モードの何れか)を検出する(ステップS120)。そして、表示モード検出部300は、検出した表示モードを示す表示モード情報を車両周辺画像生成部360、運転支援画像生成部380および領域特定部460に出力する。
【0071】
次に、進行方向検出部320は、車両のギアポジションを示すギアポジション情報を例えばECU(図示せず)から入力し、その入力したギアポジション情報に基づいて、車両の進行方向(前進、停車および後退の何れか)を検出する(ステップS140)。そして、進行方向検出部320は、検出した進行方向を示す進行方向情報を運転支援画像生成部380および領域特定部460に出力する。
【0072】
次に、操舵方向検出部340は、車両の操舵角を示す操舵角情報をECUから入力し、その入力した操舵角情報に基づいて車両のハンドルの操舵方向(直進方向、左方向および右方向の何れか)を検出する(ステップS160)。そして、操舵方向検出部340は、検出した操舵方向を示す操舵方向情報を運転支援画像生成部380および領域特定部460に出力する。
【0073】
次に、割り込み画像生成部440は、割り込み画像の割り込み表示要求が発生した旨の通知を割り込み判定部420から受けて、第1の割り込み画像データと、当該第1の割り込み画像データより情報量が多くサイズの大きい第2の割り込み画像データとを生成する(ステップS180)。そして、割り込み画像生成部440は、第1の割り込み画像データおよび第2の割り込み画像データを割り込み画像表示制御部480に出力する。
【0074】
次に、領域特定部460は、割り込み画像の割り込み表示要求が発生した旨の通知を割り込み判定部420から受けて、領域特定情報記憶部450に記憶されている領域特定情報を参照し、表示モード検出部300から出力された表示モード情報、進行方向検出部320から出力された進行方向情報および操舵方向検出部340から出力された操舵方向情報のうち少なくとも表示モード情報に基づいて、車両周辺画像表示制御部400により表示される車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域を特定する(ステップS200)。そして、領域特定部460は、特定した領域を示す特定領域情報を割り込み画像表示制御部480に出力する。
【0075】
次に、割り込み画像表示制御部480は、割り込み画像の割り込み表示要求が発生した旨の通知を割り込み判定部420から受けて、車両周辺画像表示制御部400により表示される車両周辺画像上の、領域特定部460から出力された特定領域情報により示される領域に、割り込み画像生成部440から出力された第1の割り込み画像データに基づく第1の割り込み画像を重畳して表示する(ステップS220)。
【0076】
次に、割り込み画像表示制御部480は、操作部(図示せず)に対するユーザ操作によって、第1の割り込み画像を選択する操作が行われたか否かについて判定する(ステップS240)。もし、第1の割り込み画像を選択する操作が行われていないと割り込み画像表示制御部480にて判定した場合(ステップS240にてNO)、処理はステップS240に遷移する。
【0077】
一方、第1の割り込み画像を選択する操作が行われたと割り込み画像表示制御部480にて判定した場合(ステップS240にてYES)、割り込み画像表示制御部480は、車両周辺画像表示制御部400により表示される車両周辺画像上の例えば中央位置に、表示中の第1の割り込み画像に代えて第2の割り込み画像データに基づく第2の割り込み画像を重畳して表示する(ステップS260)。ステップS260の処理が完了することによって、割り込み画像表示制御装置200は図6における処理を終了する。
【0078】
以上詳しく説明したように、本実施形態では、車両周辺画像および運転支援画像の表示中に、割り込み画像(電話着信通知画像)の割り込み表示要求が発生した場合、領域特定情報を参照し、車両周辺画像の表示モード、車両の進行方向および車両のハンドルの操舵方向のうち少なくとも表示モードに基づいて、車両周辺画像における運転支援画像の重畳位置とは異なる領域を特定する。そして、車両周辺画像において、特定した領域に第1の割り込み画像を重畳して表示するようにしている。
【0079】
このように構成した本実施形態によれば、割り込み画像の割り込み表示要求が発生した場合でも、第1の割り込み画像によって運転支援画像が隠れることがなくなる。そのため、第1の割り込み画像が車両周辺画像に重畳して表示される場合であっても、運転者に、車両周辺画像の上に重畳して表示された運転支援画像をすべて確認させることができる。それ故、運転支援画像の表示によって、ユーザによる車両の運転を支援する機能を十分に発揮させることができる。
【0080】
また、本実施形態では、第1の割り込み画像を表示した後に第1の割り込み画像を選択する操作が行われた場合、表示中の第1の割り込み画像に代えて、第1の割り込み画像より情報量が多い第2の割り込み画像(第2の電話着信通知画像)を重畳して表示するようにしている。これにより、第2の割り込み画像より情報量が少ない割り込み画像のサイズを小さくすることができ、車両周辺画像において運転支援画像と重畳しないように第1の割り込み画像を表示し易くなる。さらに、ユーザは、自身の意図するタイミングで割り込み表示に対する具体的な対応(かかってきた電話を保留する、または、かかってきた電話に対して通話を開始する)を行うことができる。
【0081】
なお、上記実施形態では、第1の割り込み画像がハンズフリー機能による電話着信通知画像である例について説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、第1の割り込み画像は、道路交通情報通信システム(VICS:登録商標)によって提供された道路交通情報を割り込み表示する際の道路交通情報画像でも良い。また、フロントビュー画像またはリアビュー画像を表示する際に割り込み表示される、例えば「車両周辺を目視で直接確認しながら運転してください」といった文字列からなる警告表示画像でも良い。
【0082】
また、上記実施形態において、領域特定情報の中で表示モード、進行方向および操舵方向と関連付けられている領域はあくまでも一例にすぎず、運転支援画像の重畳位置と異なる領域であれば任意の領域で良い。
【0083】
その他、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【符号の説明】
【0084】
200 割り込み画像表示制御装置
240 撮像部(撮像装置)
260 ディスプレイ(表示部)
300 表示モード検出部
320 進行方向検出部
340 操舵方向検出部
360 車両周辺画像生成部
380 運転支援画像生成部
400 車両周辺画像表示制御部
420 割り込み判定部
460 領域特定部
480 割り込み画像表示制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に設置された撮像装置によって撮像された撮像画像から車両周辺画像を生成する車両周辺画像生成部と、前記車両の運転を支援するための運転支援画像を生成する運転支援画像生成部と、前記車両周辺画像生成部により生成された前記車両周辺画像に、前記運転支援画像生成部により生成された運転支援画像を重畳して表示部に表示するように制御する車両周辺画像表示制御部とを備えた車両周辺画像表示装置に用いられる割り込み画像表示制御装置であって、
前記車両周辺画像の表示モードを検出する表示モード検出部と、
前記車両の進行方向を検出する進行方向検出部と、
前記車両のハンドルの操舵方向を検出する操舵方向検出部と、
前記車両周辺画像および前記運転支援画像の表示中に、割り込み画像の割り込み表示要求が発生したか否かを判定する割り込み判定部と、
前記割り込み判定部により前記割り込み画像の割り込み表示要求が発生したと判定された場合、前記表示モード検出部により検出された前記表示モード、前記進行方向検出部により検出された前記進行方向および前記操舵方向検出部により検出された前記操舵方向のうち少なくとも前記表示モードに基づいて、前記車両周辺画像における前記運転支援画像の重畳位置とは異なる領域を特定する領域特定部と、
前記車両周辺画像表示制御部により表示される前記車両周辺画像上の前記領域特定部により特定された前記領域に前記割り込み画像を重畳して表示するように制御する割り込み画像表示制御部とを備えたことを特徴とする割り込み画像表示制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の割り込み画像表示制御装置において、
前記割り込み画像表示制御部は、前記割り込み画像を表示した後にその割り込み画像を選択するユーザ操作を受けた場合、前記割り込み画像に代えて、前記割り込み画像より情報量が多くサイズが大きい第2の割り込み画像を表示するように制御することを特徴とする割り込み画像表示制御装置。
【請求項3】
車両に設置された撮像装置によって撮像された撮像画像から車両周辺画像を生成する車両周辺画像生成部と、前記車両の運転を支援するための運転支援画像を生成する運転支援画像生成部と、前記車両周辺画像生成部により生成された前記車両周辺画像に、前記運転支援画像生成部により生成された運転支援画像を重畳して表示部に表示するように制御する車両周辺画像表示制御部とを備えた車両周辺画像表示装置における割り込み画像表示制御方法であって、
前記車両周辺画像表示装置の割り込み判定部が、前記車両周辺画像および前記運転支援画像の表示制御中に、割り込み画像の割り込み表示要求が発生したか否かを判定する第1のステップと、
前記車両周辺画像表示装置の表示モード検出部、進行方向検出部および操舵方向検出部が、前記車両周辺画像の表示モード、前記車両の進行方向および前記車両のハンドルの操舵方向をそれぞれ検出する第2のステップと、
前記第1のステップにより前記割り込み画像の割り込み表示要求が発生したと判定された場合、前記車両周辺画像表示装置の領域特定部が、前記第2のステップによりそれぞれ検出された前記表示モード、前記進行方向および前記操舵方向のうち少なくとも前記表示モードに基づいて、前記車両周辺画像における前記運転支援画像の重畳位置とは異なる領域を特定する第3のステップと、
前記車両周辺画像表示装置の割り込み画像表示制御部が、前記車両周辺画像表示制御部により表示される前記車両周辺画像上の前記第3のステップにより特定された領域に前記割り込み画像を重畳して表示するように制御する第4のステップとを有することを特徴とする割り込み画像表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−126239(P2012−126239A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−279023(P2010−279023)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】