加熱床板及びその製造方法
【課題】装置の小型化を図ると共に、表面の温度差の少ない加熱床板を提供する。
【解決手段】コンクリート床板本体2にシート状電気発熱体3を埋設する。シート状電気発熱体3はコンクリート床板本体2の平面の縁を除いたほぼ全面に配置される。製造方法においては型枠に1次コンクリートを収容した後に、1次コンクリートの上面に該1次コンクリート上面の縁を除いてほぼ全面を覆うようにシート状電気発熱体3を設け、この後型枠に2次コンクリートをシート状電気発熱体3上に収容して覆い、この後養生して型枠を取り除いて製造する。シート状電気発熱体3に電気を供給することで、加熱床板1の道路や歩道或いは駐車場などの設置にあっては、コンクリート床板本体2の敷設作業及び電源コード7の接続作業によって施工を完了することができる。しかも、床板本体2の表面において温度差を少なくすることができる。
【解決手段】コンクリート床板本体2にシート状電気発熱体3を埋設する。シート状電気発熱体3はコンクリート床板本体2の平面の縁を除いたほぼ全面に配置される。製造方法においては型枠に1次コンクリートを収容した後に、1次コンクリートの上面に該1次コンクリート上面の縁を除いてほぼ全面を覆うようにシート状電気発熱体3を設け、この後型枠に2次コンクリートをシート状電気発熱体3上に収容して覆い、この後養生して型枠を取り除いて製造する。シート状電気発熱体3に電気を供給することで、加熱床板1の道路や歩道或いは駐車場などの設置にあっては、コンクリート床板本体2の敷設作業及び電源コード7の接続作業によって施工を完了することができる。しかも、床板本体2の表面において温度差を少なくすることができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱床板及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとして温水を道路の路面下で移送して道路の融雪に用いる道路融雪システムにおいて、予め温水移送用の配管を取り付けた加熱床板を作成しておき、この加熱床板を敷き詰めて路面を形成し、前記配管に温水源を接続し、加熱床板は、配管を鉄筋コンクリート床板の厚みの中に予め埋め込んだ道路融雪システムが公知である(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2000−265412公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術のように、配管を鉄筋コンクリート床板の厚みの中に予め埋め込み温水を通して道路面を加熱するようなものにおいては、温水が液体であることに起因して液漏れ対策、温水製造のためのボイラーなどの設備が必要となり、システム全体が比較的大型になってしまう。また、配管近くの温度は高くなり、配管より遠い箇所では温度は低くなり、温度差が比較的大きくなってしまうという問題もあった。
【0004】
解決しようとする問題点は、道路融雪や或いは床暖房などに使用される加熱床板において、装置の小型化を図ると共に、表面の温度差の少ない加熱床板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、コンクリート床板にシート状発熱体を埋設すると共に、該シート状電気発熱体は前記コンクリート床板の平面のほぼ全面に配置されることを特徴とする加熱床板である。
【0006】
請求項2の発明は、型枠に1次コンクリートを収容した後に、該1次コンクリートの上面に該1次コンクリート上面のほぼ全面を覆うようにシート状電気発熱体を設け、この後前記型枠に2次コンクリートを収容して前記シート状発熱体を覆い、この後養生して前記型枠を取り除くことを特徴とする加熱床板の製造方法である。
【0007】
請求項3の発明は、既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材に対してシート状電気発熱体を付帯設置したことを特徴とする加熱床板である。
【0008】
請求項4の発明は、既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材によって上面部材と下面部材を形成し、これら上面部材と下面部材の間にシート状電気発熱体を付帯設置したことを特徴とする加熱床板の製造方法である。
【0009】
請求項5の発明は、前記シート状電気発熱体は、不織布構成基材と導電性繊維とからなるシート状導電性不織布を用いてなるシート状発熱体であって、該導電性不織布には電極が設けられ、該導電性不織布は、その全体が可撓性の熱可塑性樹脂製フィルムによりラミネート加工されており、それにより該電極部分を除く全体が可撓性であることを特徴とする請求項1又は3記載の加熱床板である。
【0010】
請求項6の発明は、前記シート状発熱体の床板表面側にラジエーターを設けることを特徴とする請求項1、3又は5のいずれか1項に記載の加熱床板である。
【0011】
請求項7の発明は、前記シート状発熱体の下面側に断熱部材を設けることを特徴とする請求項1、3又は5のいずれか1項に記載の加熱床板である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、電気式なので道路や歩道或いは駐車場などの融雪設備の小型化を図ることができ、しかも、床板本体の表面において温度差を少なくすることができる。
【0013】
請求項2の発明によれば、通常の床板本体の製造方法に、さらにシート状電気発熱体を配置することで加熱床板1を容易に製造することができる。
【0014】
請求項3の発明によれば、既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材に対して発熱効果を発揮させる加熱床板となる。
請求項4の発明によれば、既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材に対して発熱効果を発揮させる加熱床板を製造することができる。
【0015】
請求項5の発明によれば、防水性、絶縁性、屈曲性または可撓性に優れたシート状電気発熱体3を使用することができる。
【0016】
請求項6の発明によれば、電気ヒータの熱はラジエーターを介して表面側へ効率的に放熱することができる。
【0017】
請求項7の発明によれば、電気ヒータの熱は断熱材により断熱されて効率的に表面側へ放熱することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0019】
図1〜図2は実施例1を示しており、道路、歩道或いは駐車場に敷設される加熱床板1の床板本体2は、平面が矩形の薄板形状であって、コンクリート(樹脂コンクリートを含む)或いは鉄筋コンクリートによって形成されている。そしてこのコンクリート床板本体2にシート状電気発熱体3が埋設している。シート状発熱体3は平面から見て縁を除いてコンクリート床板本体2のほぼ全面に埋設して配置されている。また、シート状電気発熱体3の下面側には、該シート状電気発熱体3とほぼ同じ広さのアルミニウムシートなどの断熱部材4が配置されている。尚、この断熱部材4は必要に応じて設けられるものである。
【0020】
そして、並設された複数の加熱床板1におけるそれぞれのシート状発熱体3の電極5には電源装置6が電源コード7を介して接続して給電できるようになっている。尚、シート状発熱体3にはフィルム状のものを含む。
【0021】
前記シート状発熱体3は、不織布構成基材と導電性繊維とからなるシート状導電性不織布8を用いており、導電性不織布8の両側には左右一対の電極5が設けられ、該導電性不織布8は、その全体が可撓性の熱可塑性樹脂製フィルム8Aによりラミネート加工されており、それにより該電極5部分を除く全体が可撓性に形成されている。前記熱可塑性樹脂製フィルム8Aとしては、特に、重縮合系または開環重合系の熱可塑性樹脂製のフィルム8Aを用いることができる。たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル製フィルム8Aや、または、より耐熱性に優れたポリイミド製フィルム8Aを用いることができるが、ラミネート加工により前記シート状導電性不織布8及び電極5を密封することのできる素材であれば、その他適宜の熱可塑性樹脂フィルム8Aを用いることができる。また、該シート状導電性不織布8を構成する不織布の構成基材としては和紙原料を用い、同じく導電性繊維としては炭素繊維を用いることができる。すなわち、和紙原料中に炭素繊維が混抄された状態の不織布を用いることができるが、その他の構成のものを排除するものではない。また、シート状電気発熱体3に係る電極5は、該導電性不織布1の片面側に圧着された帯状の電極5とすることができる。
【0022】
さらに、シート状電気発熱体3を構成するシート状導電性不織布8としては、例えば和紙原料と炭素繊維をロール紙状に生成した不織布発熱素材を好適に用いることができる。また、帯状電極5としては、たとえば銅板状のプレート電極5等適宜のものを用いることができる。
【0023】
次に、前記加熱床板1の製造方法を説明する。底部9と四方側壁10を有すると共に上方を開口した型枠11に1次コンクリート12を流し込んで収容し、その上面を水平面となるように均して第1の養生を行う。次に1次コンクリート12の上面に該1次コンクリート12上面のほぼ全面を覆うようにシート状電気発熱体3を敷設する。この際、電極5の端部5Aを型枠11の外側に配置しておく。また、断熱部材4をシート状電気発熱体3に被覆するように敷設しておく。この後型枠11に2次コンクリート13を収容してシート状発熱体3を覆い、そして、その上面を水平面となるように均す。尚、1次コンクリート12の厚みを2次コンクリート13の厚みより小さくするかほぼ同じにすることが好ましい。この後第2の養生を行ってから前記型枠11を取り除く。そして、1次コンクリート12を上部、2次コンクリート13を下部となるように全体を反転して道路などに敷設するものである。
【0024】
したがって、シート状電気発熱体3を予めコンクリート床板本体2に埋設した加熱床板1を、道路や歩道或いは駐車場などに複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、加熱床板1に積もった雪を溶かすことができる。この際、シート状電気発熱体3は前記コンクリート床板本体2の平面のほぼ全面に配置されることによりコンクリート床板本体2の上面においてはほぼ全面的に加熱され、表面の温度差が少ない状態で融雪することができる。
【0025】
前記シート状電気発熱体3は上述のように構成されているため、電極5が適宜の電源装置6に接続されることによって、シート状導電性不織布8には電気が供給されて、これを構成する導電性繊維が発熱し、ラミネート加工により該シート状導電性不織布8を密封している可撓性の熱可塑性樹脂製フィルム8Aを通して、熱が外部に供給され、シート状発熱体3として作用する。本シート状電気発熱体3は可撓性熱可塑性樹脂製フィルム8Aの使用により、屈曲性、可撓性に優れる。また、該フィルム8Aによる密封のため、内部のシート状導電性不織布8における防水性および絶縁性に優れる。
【0026】
以上のように、前記実施例ではコンクリート床板本体2にシート状電気発熱体3を埋設すると共に、該シート状電気発熱体3は前記コンクリート床板本体2の平面の縁を除いたほぼ全面に配置されることにより、シート状電気発熱体3に電気を供給することで、加熱床板1の道路や歩道或いは駐車場などの設置にあっては、コンクリート床板本体2の敷設作業及び電源コード7の接続作業によって施工を完了することができ、システム全体を小型化することができ、この結果新規設置工事のみならず、既設の道路や歩道或いは駐車場などの一部分を融雪部分とするような後付け工事などにも対応することができる。しかも、床板本体2の表面において温度差を少なくすることができる。
【0027】
また、前記シート状電気発熱体3は、不織布構成基材と導電性繊維とからなるシート状導電性不織布8を用いてなるシート状電気発熱体3であって、該導電性不織布8には電極5が設けられ、該導電性不織布8は、その全体が可撓性の熱可塑性樹脂製フィルム8Aによりラミネート加工されており、それにより該電極5部分を除く全体が可撓性であることにより、防水性、絶縁性、屈曲性または可撓性に優れたシート状電気発熱体3を使用することができる。
【0028】
さらに、製造方法においては型枠11に1次コンクリート12を収容した後に、1次コンクリート12の上面に該1次コンクリート12上面の縁を除いてほぼ全面を覆うようにシート状電気発熱体3を設け、この後前記型枠11に2次コンクリート13をシート状電気発熱体3上に収容して前記シート状電気発熱体3を覆い、この後養生して前記型枠11を取り除くことにより、型枠にコンクリートを収容するという通常の床板本体の製造方法に、さらにシート状電気発熱体3を配置することで加熱床板1を容易に製造することができる。
【実施例2】
【0029】
以下に他の実施例について説明する。尚、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。図3〜4に示した実施例2においては、型枠11の底部9に床板本体2におけるスリップ防止用凹凸形成用型部14を形成しておく。尚、底部9に直接ではなく、底部9に該底部9と別体のスリップ防止用凹凸形成用型板を敷設しておいてもよい。そして、1次コンクリート12、シート状電気発熱体3、必要に応じて断熱部材4、さらには2次コンクリート13を配置することで、表面にスリップ防止用凹凸15が形成された加熱床板1を形成することができる。
【0030】
このように、表面にスリップ防止用凹凸15が形成されることにより、雪道でのスリップ事故を低減することができる。またその製造方法においても、型枠11の底部9にスリップ防止用凹凸形成用型部14を設けておくだけで済むので、その製造も容易である。
【実施例3】
【0031】
図5〜6に示した実施例3においては、型枠11の底部9に砂や石或いは石などのスリップ防止部材16を配置しておき、そして、1次コンクリート12、シート状電気発熱体3、必要に応じて断熱部材4、さらには2次コンクリート13を配置することで、表面にスリップ防止部材16が表れたよう加熱床板1を形成することができる。
【0032】
このように、表面にスリップ防止部材16が表れることにより、雪道でのスリップ事故を低減することができる。またその製造方法においても、型枠11の底部9にスリップ防止部材16を設けておくだけで済むので、その製造も容易である。
【実施例4】
【0033】
図7〜9に示した実施例4は、既設及び既硬化コンクリート床版又はそれに類する部材に対して前記電気発熱体3を付帯装置として設けた場合を示したものであり、図7に示すようにシート状電気発熱体3の上面に既設部材又は既硬化部材からなる上面部材21を配置すると共に、電気発熱体3の下面にも既設部材又は既硬化部材からなる下面部材22を配置する。尚、下面部材22の上面には電気発熱体3を収納可能な凹部22Aが形成されており、この凹部22Aの平面及び厚みは、電気発熱体3の平面及び厚みと同じかやや小さいか或いはやや大きく形成されている。そして図8に示すようにこれら上面部材21と電気発熱体3と下面部材22とを一体化することにより、図9に示すように上面部材21と下面部材22とからなるコンクリート床板本体2又はそれに類する床部材にシート状電気発熱体3を埋設するように付帯せしめると共に、該シート状電気発熱体3は前記コンクリート床板本体2の平面の縁を除いたほぼ全面に配置し、シート状電気発熱体3に電気を供給することで道路の融雪などを行うものである。尚、前記既硬化部材のコンクリートとは既に硬化成形(製型)された二次コンクリートであり、そのコンクリートの種類はセメントコンクリート、アスファルトコンクリート、樹脂コンクリート等も含まれるものである。また、既設部材とは既に道路などに設置されて使用されている前記のようなコンクリートからなる床板をいう。
【0034】
このように既設部材又は既硬化部材に電気発熱体3を積層して一体化固定を行うことによって既に設置されている床板或いは規格化された床板を利用して加熱床板を提供することができる。
【実施例5】
【0035】
図10〜11に示した実施例5は、加熱床板1の上面四隅に上部を開口したインサート金具である雌螺子筒31を連結受け部として設けたものである。加熱床板1の上面四隅に該加熱床板1の二方向の側面を開口するように凹部32を形成し、上部をあらわしてボルトなどの雄螺子軸31又は雌螺子筒を凹部32に埋め込んだものである。そして、四方に隣接する加熱床板1の角を突き合わせて、連続するように四方に凹部32を配置すると共に、この連続した四方の凹部32を覆うようにジョイントプレートなどと称する連結用板材33を設ける。この連結用板材33の厚みLは凹部32の深さと同一か或いは小さく形成されていると共に、連結用板材33の平面は四方に配置された凹部32の平面と同じかやや小さく形成されている。そして、連結用板材33の四隅には雄螺子軸31の上部が対向して貫通するように貫通部34が上下方向に形成されている。
【0036】
さらに、加熱床板1の四方の側面にはそれぞれ配線収納用の溝35が該側面の横幅方向全域に切り欠いて形成されている。この溝35は断面が円または楕円を左右に分割した半円状や半楕円形或いは矩形を左右に分割した半矩形に形成されている。
【0037】
したがって、地盤上に加熱床板1を複数並設する際に、溝35に沿わせて該溝35に電源コード7を収納して該電源コード7を電源装置(図示せず)に接続する。さらに加熱床板1の側面相互を接触した状態で角部には凹部32が四方に配置されるので、この四方の凹部32に連結用板材33を収納するように当接し、そして、ナットのような雌螺子部材36を雄螺子部材31に螺着することで、連結用板材33を介して四方にある加熱床板1相互を一体に連結することができる。尚、雄螺子軸31が雌螺子筒である場合には該雌螺子筒に雄螺子軸を螺着する。
【0038】
尚、前記溝35は加熱床板1に対しては辺数だけの側面に電源コード7等の配線(ケーブル)用切り欠きを半丸や半角の形状に形成するものであって、例えば加熱床板1の平面が矩形ではなく例えば六角形であればその側面の6辺総てに設けられる。
【実施例6】
【0039】
図12〜13に示した実施例6は、下面部材22にはボルト等連結用部材41が下から上方向に貫通する貫通孔42が設けられ、上面部材21の下面には貫通孔42と対向するように雌螺子筒43が下部を開口してインサートとして埋設されている。
【0040】
そして、下面部材22の上面に止水用コーキング44を配置すると共に、止水用コーキング44を上面に設けた下面部材22と上面部材21との間に、電気発熱体3を設け、そして連結用雄螺子部材41を下方から貫通孔42に通して雌螺子筒43に螺着することで、面部材22と上面部材21とを一体化することができる。
【0041】
尚、雄螺子部材41と雌螺子筒43との螺着による固定に代えて高性能接着剤を用いて一体化してもよい。
【実施例7】
【0042】
図14に示した実施例7は、加熱床板1の上面四方に、施工時のための吊り用としてインサートなどと称する雌螺子筒51や或いは特開2002−147027号公報のような径大な頭部を有するデーハーアンカー或いはリング状のフックを設けるものである。
【0043】
したがって、加熱床板1を設置するときには、雌螺子筒51にフック(図示せず)を螺着しておき、このフックにクレーン車の吊りロープを引っ掛けて加熱床板1を地上に設置することができる。尚、設置後ではフックは除去しておく。
【実施例8】
【0044】
さらに他の実施例について説明する。図15及び図16に示した実施例8は実施例1をさらに改良したものであり、実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0045】
コンクリート床板本体2にシート状電気発熱体3が埋設している。シート状発熱体3は平面から見て縁を除いてコンクリート床板本体2のほぼ全面に埋設して配置されている。また、シート状電気発熱体3の下面側には、該シート状電気発熱体3とほぼ同じ広さのアルミニウムシートなどの断熱部材4が配置されている。
【0046】
電気発熱体3の床板表面2A側の近傍に金属製放熱板式放熱器からなるラジエーター61を設ける。放熱性を高めるためのラジエーター61は、エキスパンドメタル(或いはエクスパンドメタル)等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔61Dを連続或いは断続して展開し複数並設したものであり、このラジエーター61を電気発熱体3の床板表面2A側、すなわち路面側に配置するものであり、ラジエーター61は電気発熱体3と床板表面2Aとの間に埋設している。さらにラジエーター61は電気発熱体3と対向して設けられると共に、ラジエーター61の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広くなるようにラジエーター61の縁61Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっている。また、ラジエーター61の縁61Aは電気発熱体3の縁3Aとほぼ同じ配置でもよい。尚、ラジエーター61、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0047】
また、前記断熱部材4を電気発熱体3の下面側である床板裏面2B側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)としてを設ける。この断熱部材4は発熱体3と床板裏面2Bとの間に埋設して配置するものである。さらに断熱部材4は電気発熱体3と対向して設けられると共に、断熱部材4の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広くなるように断熱部材4の縁4Aは発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっている。また、断熱部材4の縁4Aは発熱体3の縁3Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0048】
次に、前記加熱床板1の製造方法を説明する。底部9と四方側壁10を有すると共に上方を開口した型枠11に1次コンクリート12を流し込んで収容し、その上面を水平面となるように均して第1の養生を行う。次に1次コンクリート12の上面に該1次コンクリート12上面のほぼ全面を覆うようにラジエーター61、さらにはシート状電気発熱体3を敷設する。この際、電極5の端部5Aを型枠11の外側に配置しておく。さらに、断熱部材4をシート状電気発熱体3に被覆するように敷設しておく。この後型枠11に2次コンクリート13を収容してシート状発熱体3を覆い、そして、その上面を水平面となるように均す。この際孔61Dに2次コンクリート13が侵入して該孔61Dを埋設することで、ラジエーター61を強固に一体化する。尚、1次コンクリート12の厚みを2次コンクリート13の厚みより小さくするかほぼ同じにすることが好ましい。この後第2の養生を行ってから前記型枠11を取り除く。そして、1次コンクリート12を上部、2次コンクリート13を下部となるように全体を反転して道路などに敷設するものである。
【0049】
したがって、シート状電気発熱体3を予めコンクリート床板本体2に埋設した加熱床板1を、道路や歩道或いは駐車場などに複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、加熱床板1に積もった雪を溶かすことができる。
【0050】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61を加熱し、そして床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。また、電気発熱体3の熱は、ラジエーター61を介して床板表面2Aを内側より加熱したり、或いは孔61Dに埋設した2次コンクリート13を介して床板表面2Aを内側より加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材42が設けられているので、床板裏面2B側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【0051】
尚、他の前記実施例2乃至実施例7においても、同様にラジエーター、断熱部材を設けてもよい。
【実施例9】
【0052】
実施例9は図17及び図18に示したものであり、前記実施例8実施例と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。平面が矩形で床板表面2Aがほぼ平らな平板コンクリートブロック状の既設及び既硬化コンクリート床板71又はそれに類する部材、例えば平面が円形や楕円形で床板表面2Aがほぼ平ら或いは凹凸のあるコンクリート或いは舗装に適したアスファルトなどからブロック状を複数並設した床板に対してシート状電気発熱体3を付帯設置するものにおいて、電気発熱体3とコンクリート床板71との間に、電気発熱体3の床板表面2A側となるように実施例8と同様にエキスパンドメタル等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔61Dを連続或いは断続して展開し複数並設したラジエーター61を設ける。一方、電気発熱体3の下面に断熱部材4を設ける。尚、コンクリート床板71単体をコンクリートブロック状とし、平面が矩形であった場合、その1辺の長さLを300乃至600mm程度とする。尚、ラジエーター61、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0053】
したがって、断熱部材4、電気発熱体3、ラジエーター61、コンクリート床板71を順次積み重ねて道路や歩道或いは駐車場などに密に複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、上面に積もった雪を溶かすことができる。
【0054】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61を加熱し、そして床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材4が設けられているので、下側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【実施例10】
【0055】
実施例10は図19及び図20に示したものであり、前記実施例8実施例と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例10においては、実施例8に示したシート状発熱体3、その床板表面2A、すなわち上面側に、エキスパンドメタル等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔61Dを連続或いは断続して展開し複数並設したラジエーター61、下面に断熱部材4をコンクリートにより一体的に埋設し、かつ平面が矩形な平板状ブロックからなるコンクリート床板本体2を密に複数並設すると共に、それぞれのコンクリート床板本体2の電源コード7を接続したものである。尚、発熱体3、ラジエーター61、断熱部材4は実施例8と同様なものである。また、コンクリート床板本体2単体をコンクリートブロック状とし、平面が矩形であった場合、その1辺の長さMを300乃至600mm程度とする。ラジエーター61、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0056】
したがって、シート状電気発熱体3を予めコンクリート床板本体2に埋設した加熱床板1を、道路や歩道或いは駐車場などに密に複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、上面に積もった雪を溶かすことができる。
【0057】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61を加熱し、そして床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材4が設けられているので、下側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【実施例11】
【0058】
さらにまた、他の実施例について説明する。図21及び図22に示した実施例11は実施例1をさらに改良したものであり、実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0059】
コンクリート床板本体2にシート状電気発熱体3が埋設している。シート状発熱体3は平面から見て縁を除いてコンクリート床板本体2のほぼ全面に埋設して配置されている。また、シート状電気発熱体3の下面側には、該シート状電気発熱体3とほぼ同じ広さのアルミニウムシートなどの断熱部材4が配置されている。尚、この断熱部材4は必要に応じて設けられるものである。
【0060】
電気発熱体3の床板表面2A側の近傍に金属製放熱板からなるラジエーター61Wを設ける。表面積を平板の表面より大きくするためのラジエーター61Wは金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したものであり、このラジエーター61Wを電気発熱体3の床板表面2A側、すなわち路面側に配置するものであり、ラジエーター61Wは電気発熱体3と床板表面2Aとの間に埋設している。さらにラジエーター61Wは電気発熱体3と対向して設けられると共に、ラジエーター61Wの表面積が電気発熱体3の表面積よりも広くなるようにラジエーター61Wの縁61Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっている。また、ラジエーター61Wの縁61Aは電気発熱体3の縁3Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0061】
また、前記断熱部材4を電気発熱体3の下面側である床板裏面2B側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)として設ける。この断熱部材4は発熱体3と床板裏面2Bとの間に埋設して配置するものである。さらに断熱部材4は電気発熱体3と対向して設けられると共に、断熱部材4の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広くなるように断熱部材4の縁4Aは発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっている。また、断熱部材4の縁4Aは発熱体3の縁3Aとほぼ同じ配置でもよい。尚、ラジエーター61W、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0062】
次に、前記加熱床板1の製造方法を説明する。底部9と四方側壁10を有すると共に上方を開口した型枠11に1次コンクリート12を流し込んで収容し、その上面を水平面となるように均して第1の養生を行う。次に1次コンクリート12の上面に該1次コンクリート12上面のほぼ全面を覆うようにラジエーター61、さらにはシート状電気発熱体3を敷設する。この際、電極5の端部5Aを型枠11の外側に配置しておく。さらに、断熱部材4をシート状電気発熱体3に被覆するように敷設しておく。この後型枠11に2次コンクリート13を収容してシート状発熱体3を覆い、そして、その上面を水平面となるように均す。尚、1次コンクリート12の厚みを2次コンクリート13の厚みより小さくするかほぼ同じにすることが好ましい。この後第2の養生を行ってから前記型枠11を取り除く。そして、1次コンクリート12を上部、2次コンクリート13を下部となるように全体を反転して道路などに敷設するものである。
【0063】
したがって、シート状電気発熱体3を予めコンクリート床板本体2に埋設した加熱床板1を、道路や歩道或いは駐車場などに複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、加熱床板1に積もった雪を溶かすことができる。
【0064】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61Wを加熱し、そして床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61Wの表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材42が設けられているので、床板裏面2B側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【0065】
尚、他の前記実施例2乃至実施例7においても、同様にラジエーター、断熱部材を設けてもよい。
【実施例12】
【0066】
実施例12は図23及び図24に示したものであり、前記実施例9と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。平面が矩形で床板表面2Aがほぼ平らな平板コンクリートブロック状の既設及び既硬化コンクリート床板71又はそれに類する部材、例えば平面が円形や楕円形で床板表面2Aがほぼ平ら或いは凹凸のあるコンクリート或いは舗装に適したアスファルトなどからブロック状を複数並設した床板に対してシート状電気発熱体3を付帯設置するものにおいて、電気発熱体3とコンクリート床板71との間に、電気発熱体3の床板表面2A側となるように実施例11と同様に金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したラジエーター61Wを設ける。一方、電気発熱体3の下面に断熱部材4を設ける。尚、ラジエーター61W、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0067】
したがって、コンクリート床板71等を道路や歩道或いは駐車場などに密に複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、上面に積もった雪を溶かすことができる。
【0068】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61Wを加熱し、床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61Wの表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材4が設けられているので、下側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【実施例13】
【0069】
実施例13は図25及び図26に示したものであり、前記実施例10と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例13においては、実施例11示したシート状発熱体3、その床板表面2A、すなわち上面側に金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したラジエーター61W、下面に断熱部材4をコンクリートにより一体的に埋設し、かつ平面が矩形な平板状ブロックからなるコンクリート床板本体2を密に複数並設すると共に、それぞれのコンクリート床板本体2の電源コード7を接続したものである。尚、発熱体3、ラジエーター61W、断熱部材4は実施例11と同様なものであり、ラジエーター61W、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0070】
したがって、シート状電気発熱体3を予めコンクリート床板本体2に埋設した加熱床板1を、道路や歩道或いは駐車場などに密に複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、上面に積もった雪を溶かすことができる。
【0071】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61Wを加熱し、そして床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材4が設けられているので、下側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上のように本発明にかかる加熱床板は、床暖房など各種の用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施例1を示す加熱床板の一部切り欠き斜視図である。
【図2】本発明の実施例1を示す製造時の一部切り欠き斜視図である。
【図3】本発明の実施例2を示す加熱床板の一部切り欠き斜視図である。
【図4】本発明の実施例2を示す製造時の一部切り欠き斜視図である。
【図5】本発明の実施例3を示す加熱床板の一部切り欠き斜視図である。
【図6】本発明の実施例3を示す製造時の一部切り欠き斜視図である。
【図7】本発明の実施例4を示す製造時の斜視図である。
【図8】本発明の実施例4を示す完成時の斜視図である。
【図9】本発明の実施例4を示す断面図である。
【図10】本発明の実施例5を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施例5を示す断面図である。
【図12】本発明の実施例6を示す製造時の断面図である。
【図13】本発明の実施例6を示す完成時の断面図である。
【図14】本発明の実施例7を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施例8を示す一部切り欠き斜視図である。
【図16】本発明の実施例8を示す一部切り欠き斜視図である。
【図17】本発明の実施例9を示す平面図である。
【図18】本発明の実施例9を示す断面図である。
【図19】本発明の実施例10を示す平面図である。
【図20】本発明の実施例10を示す断面図である。
【図21】本発明の実施例11を示す一部切り欠き斜視図である。
【図22】本発明の実施例11を示す一部切り欠き斜視図である。
【図23】本発明の実施例12を示す平面図である。
【図24】本発明の実施例12を示す断面図である。
【図25】本発明の実施例13を示す平面図である。
【図26】本発明の実施例13を示す断面図である。
【符号の説明】
【0074】
2 コンクリート床板本体
3 シート状電気発熱体
4 断熱部材
5 電極
8 シート状導電性不織布
8A フィルム
11 型枠
12 1次コンクリート
13 2次コンクリート
61 ラジエーター
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱床板及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のものとして温水を道路の路面下で移送して道路の融雪に用いる道路融雪システムにおいて、予め温水移送用の配管を取り付けた加熱床板を作成しておき、この加熱床板を敷き詰めて路面を形成し、前記配管に温水源を接続し、加熱床板は、配管を鉄筋コンクリート床板の厚みの中に予め埋め込んだ道路融雪システムが公知である(例えば特許文献1)。
【特許文献1】特開2000−265412公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術のように、配管を鉄筋コンクリート床板の厚みの中に予め埋め込み温水を通して道路面を加熱するようなものにおいては、温水が液体であることに起因して液漏れ対策、温水製造のためのボイラーなどの設備が必要となり、システム全体が比較的大型になってしまう。また、配管近くの温度は高くなり、配管より遠い箇所では温度は低くなり、温度差が比較的大きくなってしまうという問題もあった。
【0004】
解決しようとする問題点は、道路融雪や或いは床暖房などに使用される加熱床板において、装置の小型化を図ると共に、表面の温度差の少ない加熱床板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明は、コンクリート床板にシート状発熱体を埋設すると共に、該シート状電気発熱体は前記コンクリート床板の平面のほぼ全面に配置されることを特徴とする加熱床板である。
【0006】
請求項2の発明は、型枠に1次コンクリートを収容した後に、該1次コンクリートの上面に該1次コンクリート上面のほぼ全面を覆うようにシート状電気発熱体を設け、この後前記型枠に2次コンクリートを収容して前記シート状発熱体を覆い、この後養生して前記型枠を取り除くことを特徴とする加熱床板の製造方法である。
【0007】
請求項3の発明は、既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材に対してシート状電気発熱体を付帯設置したことを特徴とする加熱床板である。
【0008】
請求項4の発明は、既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材によって上面部材と下面部材を形成し、これら上面部材と下面部材の間にシート状電気発熱体を付帯設置したことを特徴とする加熱床板の製造方法である。
【0009】
請求項5の発明は、前記シート状電気発熱体は、不織布構成基材と導電性繊維とからなるシート状導電性不織布を用いてなるシート状発熱体であって、該導電性不織布には電極が設けられ、該導電性不織布は、その全体が可撓性の熱可塑性樹脂製フィルムによりラミネート加工されており、それにより該電極部分を除く全体が可撓性であることを特徴とする請求項1又は3記載の加熱床板である。
【0010】
請求項6の発明は、前記シート状発熱体の床板表面側にラジエーターを設けることを特徴とする請求項1、3又は5のいずれか1項に記載の加熱床板である。
【0011】
請求項7の発明は、前記シート状発熱体の下面側に断熱部材を設けることを特徴とする請求項1、3又は5のいずれか1項に記載の加熱床板である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明によれば、電気式なので道路や歩道或いは駐車場などの融雪設備の小型化を図ることができ、しかも、床板本体の表面において温度差を少なくすることができる。
【0013】
請求項2の発明によれば、通常の床板本体の製造方法に、さらにシート状電気発熱体を配置することで加熱床板1を容易に製造することができる。
【0014】
請求項3の発明によれば、既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材に対して発熱効果を発揮させる加熱床板となる。
請求項4の発明によれば、既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材に対して発熱効果を発揮させる加熱床板を製造することができる。
【0015】
請求項5の発明によれば、防水性、絶縁性、屈曲性または可撓性に優れたシート状電気発熱体3を使用することができる。
【0016】
請求項6の発明によれば、電気ヒータの熱はラジエーターを介して表面側へ効率的に放熱することができる。
【0017】
請求項7の発明によれば、電気ヒータの熱は断熱材により断熱されて効率的に表面側へ放熱することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照して説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
【実施例1】
【0019】
図1〜図2は実施例1を示しており、道路、歩道或いは駐車場に敷設される加熱床板1の床板本体2は、平面が矩形の薄板形状であって、コンクリート(樹脂コンクリートを含む)或いは鉄筋コンクリートによって形成されている。そしてこのコンクリート床板本体2にシート状電気発熱体3が埋設している。シート状発熱体3は平面から見て縁を除いてコンクリート床板本体2のほぼ全面に埋設して配置されている。また、シート状電気発熱体3の下面側には、該シート状電気発熱体3とほぼ同じ広さのアルミニウムシートなどの断熱部材4が配置されている。尚、この断熱部材4は必要に応じて設けられるものである。
【0020】
そして、並設された複数の加熱床板1におけるそれぞれのシート状発熱体3の電極5には電源装置6が電源コード7を介して接続して給電できるようになっている。尚、シート状発熱体3にはフィルム状のものを含む。
【0021】
前記シート状発熱体3は、不織布構成基材と導電性繊維とからなるシート状導電性不織布8を用いており、導電性不織布8の両側には左右一対の電極5が設けられ、該導電性不織布8は、その全体が可撓性の熱可塑性樹脂製フィルム8Aによりラミネート加工されており、それにより該電極5部分を除く全体が可撓性に形成されている。前記熱可塑性樹脂製フィルム8Aとしては、特に、重縮合系または開環重合系の熱可塑性樹脂製のフィルム8Aを用いることができる。たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル製フィルム8Aや、または、より耐熱性に優れたポリイミド製フィルム8Aを用いることができるが、ラミネート加工により前記シート状導電性不織布8及び電極5を密封することのできる素材であれば、その他適宜の熱可塑性樹脂フィルム8Aを用いることができる。また、該シート状導電性不織布8を構成する不織布の構成基材としては和紙原料を用い、同じく導電性繊維としては炭素繊維を用いることができる。すなわち、和紙原料中に炭素繊維が混抄された状態の不織布を用いることができるが、その他の構成のものを排除するものではない。また、シート状電気発熱体3に係る電極5は、該導電性不織布1の片面側に圧着された帯状の電極5とすることができる。
【0022】
さらに、シート状電気発熱体3を構成するシート状導電性不織布8としては、例えば和紙原料と炭素繊維をロール紙状に生成した不織布発熱素材を好適に用いることができる。また、帯状電極5としては、たとえば銅板状のプレート電極5等適宜のものを用いることができる。
【0023】
次に、前記加熱床板1の製造方法を説明する。底部9と四方側壁10を有すると共に上方を開口した型枠11に1次コンクリート12を流し込んで収容し、その上面を水平面となるように均して第1の養生を行う。次に1次コンクリート12の上面に該1次コンクリート12上面のほぼ全面を覆うようにシート状電気発熱体3を敷設する。この際、電極5の端部5Aを型枠11の外側に配置しておく。また、断熱部材4をシート状電気発熱体3に被覆するように敷設しておく。この後型枠11に2次コンクリート13を収容してシート状発熱体3を覆い、そして、その上面を水平面となるように均す。尚、1次コンクリート12の厚みを2次コンクリート13の厚みより小さくするかほぼ同じにすることが好ましい。この後第2の養生を行ってから前記型枠11を取り除く。そして、1次コンクリート12を上部、2次コンクリート13を下部となるように全体を反転して道路などに敷設するものである。
【0024】
したがって、シート状電気発熱体3を予めコンクリート床板本体2に埋設した加熱床板1を、道路や歩道或いは駐車場などに複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、加熱床板1に積もった雪を溶かすことができる。この際、シート状電気発熱体3は前記コンクリート床板本体2の平面のほぼ全面に配置されることによりコンクリート床板本体2の上面においてはほぼ全面的に加熱され、表面の温度差が少ない状態で融雪することができる。
【0025】
前記シート状電気発熱体3は上述のように構成されているため、電極5が適宜の電源装置6に接続されることによって、シート状導電性不織布8には電気が供給されて、これを構成する導電性繊維が発熱し、ラミネート加工により該シート状導電性不織布8を密封している可撓性の熱可塑性樹脂製フィルム8Aを通して、熱が外部に供給され、シート状発熱体3として作用する。本シート状電気発熱体3は可撓性熱可塑性樹脂製フィルム8Aの使用により、屈曲性、可撓性に優れる。また、該フィルム8Aによる密封のため、内部のシート状導電性不織布8における防水性および絶縁性に優れる。
【0026】
以上のように、前記実施例ではコンクリート床板本体2にシート状電気発熱体3を埋設すると共に、該シート状電気発熱体3は前記コンクリート床板本体2の平面の縁を除いたほぼ全面に配置されることにより、シート状電気発熱体3に電気を供給することで、加熱床板1の道路や歩道或いは駐車場などの設置にあっては、コンクリート床板本体2の敷設作業及び電源コード7の接続作業によって施工を完了することができ、システム全体を小型化することができ、この結果新規設置工事のみならず、既設の道路や歩道或いは駐車場などの一部分を融雪部分とするような後付け工事などにも対応することができる。しかも、床板本体2の表面において温度差を少なくすることができる。
【0027】
また、前記シート状電気発熱体3は、不織布構成基材と導電性繊維とからなるシート状導電性不織布8を用いてなるシート状電気発熱体3であって、該導電性不織布8には電極5が設けられ、該導電性不織布8は、その全体が可撓性の熱可塑性樹脂製フィルム8Aによりラミネート加工されており、それにより該電極5部分を除く全体が可撓性であることにより、防水性、絶縁性、屈曲性または可撓性に優れたシート状電気発熱体3を使用することができる。
【0028】
さらに、製造方法においては型枠11に1次コンクリート12を収容した後に、1次コンクリート12の上面に該1次コンクリート12上面の縁を除いてほぼ全面を覆うようにシート状電気発熱体3を設け、この後前記型枠11に2次コンクリート13をシート状電気発熱体3上に収容して前記シート状電気発熱体3を覆い、この後養生して前記型枠11を取り除くことにより、型枠にコンクリートを収容するという通常の床板本体の製造方法に、さらにシート状電気発熱体3を配置することで加熱床板1を容易に製造することができる。
【実施例2】
【0029】
以下に他の実施例について説明する。尚、前記実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。図3〜4に示した実施例2においては、型枠11の底部9に床板本体2におけるスリップ防止用凹凸形成用型部14を形成しておく。尚、底部9に直接ではなく、底部9に該底部9と別体のスリップ防止用凹凸形成用型板を敷設しておいてもよい。そして、1次コンクリート12、シート状電気発熱体3、必要に応じて断熱部材4、さらには2次コンクリート13を配置することで、表面にスリップ防止用凹凸15が形成された加熱床板1を形成することができる。
【0030】
このように、表面にスリップ防止用凹凸15が形成されることにより、雪道でのスリップ事故を低減することができる。またその製造方法においても、型枠11の底部9にスリップ防止用凹凸形成用型部14を設けておくだけで済むので、その製造も容易である。
【実施例3】
【0031】
図5〜6に示した実施例3においては、型枠11の底部9に砂や石或いは石などのスリップ防止部材16を配置しておき、そして、1次コンクリート12、シート状電気発熱体3、必要に応じて断熱部材4、さらには2次コンクリート13を配置することで、表面にスリップ防止部材16が表れたよう加熱床板1を形成することができる。
【0032】
このように、表面にスリップ防止部材16が表れることにより、雪道でのスリップ事故を低減することができる。またその製造方法においても、型枠11の底部9にスリップ防止部材16を設けておくだけで済むので、その製造も容易である。
【実施例4】
【0033】
図7〜9に示した実施例4は、既設及び既硬化コンクリート床版又はそれに類する部材に対して前記電気発熱体3を付帯装置として設けた場合を示したものであり、図7に示すようにシート状電気発熱体3の上面に既設部材又は既硬化部材からなる上面部材21を配置すると共に、電気発熱体3の下面にも既設部材又は既硬化部材からなる下面部材22を配置する。尚、下面部材22の上面には電気発熱体3を収納可能な凹部22Aが形成されており、この凹部22Aの平面及び厚みは、電気発熱体3の平面及び厚みと同じかやや小さいか或いはやや大きく形成されている。そして図8に示すようにこれら上面部材21と電気発熱体3と下面部材22とを一体化することにより、図9に示すように上面部材21と下面部材22とからなるコンクリート床板本体2又はそれに類する床部材にシート状電気発熱体3を埋設するように付帯せしめると共に、該シート状電気発熱体3は前記コンクリート床板本体2の平面の縁を除いたほぼ全面に配置し、シート状電気発熱体3に電気を供給することで道路の融雪などを行うものである。尚、前記既硬化部材のコンクリートとは既に硬化成形(製型)された二次コンクリートであり、そのコンクリートの種類はセメントコンクリート、アスファルトコンクリート、樹脂コンクリート等も含まれるものである。また、既設部材とは既に道路などに設置されて使用されている前記のようなコンクリートからなる床板をいう。
【0034】
このように既設部材又は既硬化部材に電気発熱体3を積層して一体化固定を行うことによって既に設置されている床板或いは規格化された床板を利用して加熱床板を提供することができる。
【実施例5】
【0035】
図10〜11に示した実施例5は、加熱床板1の上面四隅に上部を開口したインサート金具である雌螺子筒31を連結受け部として設けたものである。加熱床板1の上面四隅に該加熱床板1の二方向の側面を開口するように凹部32を形成し、上部をあらわしてボルトなどの雄螺子軸31又は雌螺子筒を凹部32に埋め込んだものである。そして、四方に隣接する加熱床板1の角を突き合わせて、連続するように四方に凹部32を配置すると共に、この連続した四方の凹部32を覆うようにジョイントプレートなどと称する連結用板材33を設ける。この連結用板材33の厚みLは凹部32の深さと同一か或いは小さく形成されていると共に、連結用板材33の平面は四方に配置された凹部32の平面と同じかやや小さく形成されている。そして、連結用板材33の四隅には雄螺子軸31の上部が対向して貫通するように貫通部34が上下方向に形成されている。
【0036】
さらに、加熱床板1の四方の側面にはそれぞれ配線収納用の溝35が該側面の横幅方向全域に切り欠いて形成されている。この溝35は断面が円または楕円を左右に分割した半円状や半楕円形或いは矩形を左右に分割した半矩形に形成されている。
【0037】
したがって、地盤上に加熱床板1を複数並設する際に、溝35に沿わせて該溝35に電源コード7を収納して該電源コード7を電源装置(図示せず)に接続する。さらに加熱床板1の側面相互を接触した状態で角部には凹部32が四方に配置されるので、この四方の凹部32に連結用板材33を収納するように当接し、そして、ナットのような雌螺子部材36を雄螺子部材31に螺着することで、連結用板材33を介して四方にある加熱床板1相互を一体に連結することができる。尚、雄螺子軸31が雌螺子筒である場合には該雌螺子筒に雄螺子軸を螺着する。
【0038】
尚、前記溝35は加熱床板1に対しては辺数だけの側面に電源コード7等の配線(ケーブル)用切り欠きを半丸や半角の形状に形成するものであって、例えば加熱床板1の平面が矩形ではなく例えば六角形であればその側面の6辺総てに設けられる。
【実施例6】
【0039】
図12〜13に示した実施例6は、下面部材22にはボルト等連結用部材41が下から上方向に貫通する貫通孔42が設けられ、上面部材21の下面には貫通孔42と対向するように雌螺子筒43が下部を開口してインサートとして埋設されている。
【0040】
そして、下面部材22の上面に止水用コーキング44を配置すると共に、止水用コーキング44を上面に設けた下面部材22と上面部材21との間に、電気発熱体3を設け、そして連結用雄螺子部材41を下方から貫通孔42に通して雌螺子筒43に螺着することで、面部材22と上面部材21とを一体化することができる。
【0041】
尚、雄螺子部材41と雌螺子筒43との螺着による固定に代えて高性能接着剤を用いて一体化してもよい。
【実施例7】
【0042】
図14に示した実施例7は、加熱床板1の上面四方に、施工時のための吊り用としてインサートなどと称する雌螺子筒51や或いは特開2002−147027号公報のような径大な頭部を有するデーハーアンカー或いはリング状のフックを設けるものである。
【0043】
したがって、加熱床板1を設置するときには、雌螺子筒51にフック(図示せず)を螺着しておき、このフックにクレーン車の吊りロープを引っ掛けて加熱床板1を地上に設置することができる。尚、設置後ではフックは除去しておく。
【実施例8】
【0044】
さらに他の実施例について説明する。図15及び図16に示した実施例8は実施例1をさらに改良したものであり、実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0045】
コンクリート床板本体2にシート状電気発熱体3が埋設している。シート状発熱体3は平面から見て縁を除いてコンクリート床板本体2のほぼ全面に埋設して配置されている。また、シート状電気発熱体3の下面側には、該シート状電気発熱体3とほぼ同じ広さのアルミニウムシートなどの断熱部材4が配置されている。
【0046】
電気発熱体3の床板表面2A側の近傍に金属製放熱板式放熱器からなるラジエーター61を設ける。放熱性を高めるためのラジエーター61は、エキスパンドメタル(或いはエクスパンドメタル)等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔61Dを連続或いは断続して展開し複数並設したものであり、このラジエーター61を電気発熱体3の床板表面2A側、すなわち路面側に配置するものであり、ラジエーター61は電気発熱体3と床板表面2Aとの間に埋設している。さらにラジエーター61は電気発熱体3と対向して設けられると共に、ラジエーター61の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広くなるようにラジエーター61の縁61Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっている。また、ラジエーター61の縁61Aは電気発熱体3の縁3Aとほぼ同じ配置でもよい。尚、ラジエーター61、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0047】
また、前記断熱部材4を電気発熱体3の下面側である床板裏面2B側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)としてを設ける。この断熱部材4は発熱体3と床板裏面2Bとの間に埋設して配置するものである。さらに断熱部材4は電気発熱体3と対向して設けられると共に、断熱部材4の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広くなるように断熱部材4の縁4Aは発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっている。また、断熱部材4の縁4Aは発熱体3の縁3Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0048】
次に、前記加熱床板1の製造方法を説明する。底部9と四方側壁10を有すると共に上方を開口した型枠11に1次コンクリート12を流し込んで収容し、その上面を水平面となるように均して第1の養生を行う。次に1次コンクリート12の上面に該1次コンクリート12上面のほぼ全面を覆うようにラジエーター61、さらにはシート状電気発熱体3を敷設する。この際、電極5の端部5Aを型枠11の外側に配置しておく。さらに、断熱部材4をシート状電気発熱体3に被覆するように敷設しておく。この後型枠11に2次コンクリート13を収容してシート状発熱体3を覆い、そして、その上面を水平面となるように均す。この際孔61Dに2次コンクリート13が侵入して該孔61Dを埋設することで、ラジエーター61を強固に一体化する。尚、1次コンクリート12の厚みを2次コンクリート13の厚みより小さくするかほぼ同じにすることが好ましい。この後第2の養生を行ってから前記型枠11を取り除く。そして、1次コンクリート12を上部、2次コンクリート13を下部となるように全体を反転して道路などに敷設するものである。
【0049】
したがって、シート状電気発熱体3を予めコンクリート床板本体2に埋設した加熱床板1を、道路や歩道或いは駐車場などに複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、加熱床板1に積もった雪を溶かすことができる。
【0050】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61を加熱し、そして床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。また、電気発熱体3の熱は、ラジエーター61を介して床板表面2Aを内側より加熱したり、或いは孔61Dに埋設した2次コンクリート13を介して床板表面2Aを内側より加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材42が設けられているので、床板裏面2B側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【0051】
尚、他の前記実施例2乃至実施例7においても、同様にラジエーター、断熱部材を設けてもよい。
【実施例9】
【0052】
実施例9は図17及び図18に示したものであり、前記実施例8実施例と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。平面が矩形で床板表面2Aがほぼ平らな平板コンクリートブロック状の既設及び既硬化コンクリート床板71又はそれに類する部材、例えば平面が円形や楕円形で床板表面2Aがほぼ平ら或いは凹凸のあるコンクリート或いは舗装に適したアスファルトなどからブロック状を複数並設した床板に対してシート状電気発熱体3を付帯設置するものにおいて、電気発熱体3とコンクリート床板71との間に、電気発熱体3の床板表面2A側となるように実施例8と同様にエキスパンドメタル等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔61Dを連続或いは断続して展開し複数並設したラジエーター61を設ける。一方、電気発熱体3の下面に断熱部材4を設ける。尚、コンクリート床板71単体をコンクリートブロック状とし、平面が矩形であった場合、その1辺の長さLを300乃至600mm程度とする。尚、ラジエーター61、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0053】
したがって、断熱部材4、電気発熱体3、ラジエーター61、コンクリート床板71を順次積み重ねて道路や歩道或いは駐車場などに密に複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、上面に積もった雪を溶かすことができる。
【0054】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61を加熱し、そして床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材4が設けられているので、下側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【実施例10】
【0055】
実施例10は図19及び図20に示したものであり、前記実施例8実施例と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例10においては、実施例8に示したシート状発熱体3、その床板表面2A、すなわち上面側に、エキスパンドメタル等と称する金属製板材に菱形或いは亀甲形の網目状の孔61Dを連続或いは断続して展開し複数並設したラジエーター61、下面に断熱部材4をコンクリートにより一体的に埋設し、かつ平面が矩形な平板状ブロックからなるコンクリート床板本体2を密に複数並設すると共に、それぞれのコンクリート床板本体2の電源コード7を接続したものである。尚、発熱体3、ラジエーター61、断熱部材4は実施例8と同様なものである。また、コンクリート床板本体2単体をコンクリートブロック状とし、平面が矩形であった場合、その1辺の長さMを300乃至600mm程度とする。ラジエーター61、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0056】
したがって、シート状電気発熱体3を予めコンクリート床板本体2に埋設した加熱床板1を、道路や歩道或いは駐車場などに密に複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、上面に積もった雪を溶かすことができる。
【0057】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61を加熱し、そして床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材4が設けられているので、下側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【実施例11】
【0058】
さらにまた、他の実施例について説明する。図21及び図22に示した実施例11は実施例1をさらに改良したものであり、実施例1と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0059】
コンクリート床板本体2にシート状電気発熱体3が埋設している。シート状発熱体3は平面から見て縁を除いてコンクリート床板本体2のほぼ全面に埋設して配置されている。また、シート状電気発熱体3の下面側には、該シート状電気発熱体3とほぼ同じ広さのアルミニウムシートなどの断熱部材4が配置されている。尚、この断熱部材4は必要に応じて設けられるものである。
【0060】
電気発熱体3の床板表面2A側の近傍に金属製放熱板からなるラジエーター61Wを設ける。表面積を平板の表面より大きくするためのラジエーター61Wは金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したものであり、このラジエーター61Wを電気発熱体3の床板表面2A側、すなわち路面側に配置するものであり、ラジエーター61Wは電気発熱体3と床板表面2Aとの間に埋設している。さらにラジエーター61Wは電気発熱体3と対向して設けられると共に、ラジエーター61Wの表面積が電気発熱体3の表面積よりも広くなるようにラジエーター61Wの縁61Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっている。また、ラジエーター61Wの縁61Aは電気発熱体3の縁3Aとほぼ同じ配置でもよい。
【0061】
また、前記断熱部材4を電気発熱体3の下面側である床板裏面2B側近傍に断熱作用をなす板状或いはシート状(又はフィルム状)として設ける。この断熱部材4は発熱体3と床板裏面2Bとの間に埋設して配置するものである。さらに断熱部材4は電気発熱体3と対向して設けられると共に、断熱部材4の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広くなるように断熱部材4の縁4Aは発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっている。また、断熱部材4の縁4Aは発熱体3の縁3Aとほぼ同じ配置でもよい。尚、ラジエーター61W、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0062】
次に、前記加熱床板1の製造方法を説明する。底部9と四方側壁10を有すると共に上方を開口した型枠11に1次コンクリート12を流し込んで収容し、その上面を水平面となるように均して第1の養生を行う。次に1次コンクリート12の上面に該1次コンクリート12上面のほぼ全面を覆うようにラジエーター61、さらにはシート状電気発熱体3を敷設する。この際、電極5の端部5Aを型枠11の外側に配置しておく。さらに、断熱部材4をシート状電気発熱体3に被覆するように敷設しておく。この後型枠11に2次コンクリート13を収容してシート状発熱体3を覆い、そして、その上面を水平面となるように均す。尚、1次コンクリート12の厚みを2次コンクリート13の厚みより小さくするかほぼ同じにすることが好ましい。この後第2の養生を行ってから前記型枠11を取り除く。そして、1次コンクリート12を上部、2次コンクリート13を下部となるように全体を反転して道路などに敷設するものである。
【0063】
したがって、シート状電気発熱体3を予めコンクリート床板本体2に埋設した加熱床板1を、道路や歩道或いは駐車場などに複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、加熱床板1に積もった雪を溶かすことができる。
【0064】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61Wを加熱し、そして床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61Wの表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材42が設けられているので、床板裏面2B側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【0065】
尚、他の前記実施例2乃至実施例7においても、同様にラジエーター、断熱部材を設けてもよい。
【実施例12】
【0066】
実施例12は図23及び図24に示したものであり、前記実施例9と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。平面が矩形で床板表面2Aがほぼ平らな平板コンクリートブロック状の既設及び既硬化コンクリート床板71又はそれに類する部材、例えば平面が円形や楕円形で床板表面2Aがほぼ平ら或いは凹凸のあるコンクリート或いは舗装に適したアスファルトなどからブロック状を複数並設した床板に対してシート状電気発熱体3を付帯設置するものにおいて、電気発熱体3とコンクリート床板71との間に、電気発熱体3の床板表面2A側となるように実施例11と同様に金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したラジエーター61Wを設ける。一方、電気発熱体3の下面に断熱部材4を設ける。尚、ラジエーター61W、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0067】
したがって、コンクリート床板71等を道路や歩道或いは駐車場などに密に複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、上面に積もった雪を溶かすことができる。
【0068】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61Wを加熱し、床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61Wの表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材4が設けられているので、下側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【実施例13】
【0069】
実施例13は図25及び図26に示したものであり、前記実施例10と同一部分には同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。実施例13においては、実施例11示したシート状発熱体3、その床板表面2A、すなわち上面側に金属製板材に波形の凹凸を連続或いは断続して複数並設したラジエーター61W、下面に断熱部材4をコンクリートにより一体的に埋設し、かつ平面が矩形な平板状ブロックからなるコンクリート床板本体2を密に複数並設すると共に、それぞれのコンクリート床板本体2の電源コード7を接続したものである。尚、発熱体3、ラジエーター61W、断熱部材4は実施例11と同様なものであり、ラジエーター61W、断熱部材4はそれぞれ電気発熱体3と接触して配置してもよいし、またやや離して配置してもよい。
【0070】
したがって、シート状電気発熱体3を予めコンクリート床板本体2に埋設した加熱床板1を、道路や歩道或いは駐車場などに密に複数並設する敷設作業を行うと共に、電源コード7を介して電源にシート状電気発熱体3をそれぞれ接続する電気工事を行う。そして降雪時において電源装置6よりシート状電気発熱体3に給電するとシート状電気発熱体3が発熱して、上面に積もった雪を溶かすことができる。
【0071】
そして、電気発熱体3が発熱すると、この熱は、ラジエーター61Wを加熱し、そして床板表面2A側に向けて放熱し床板表面2Aを内側より加熱する。この際、ラジエーター61の表面積が電気発熱体3の表面積よりも広く形成されているので、電気発熱体3の表面積よりも広くなって放熱して加熱する。一方、電気発熱体3の下側には断熱材4が設けられているので、下側への放熱を阻止することができ、そして断熱部材4の縁4Aは電気発熱体3の縁3Aより縁方向に突出するようになっているので、電気発熱体3の全面を覆って断熱作用を行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0072】
以上のように本発明にかかる加熱床板は、床暖房など各種の用途に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0073】
【図1】本発明の実施例1を示す加熱床板の一部切り欠き斜視図である。
【図2】本発明の実施例1を示す製造時の一部切り欠き斜視図である。
【図3】本発明の実施例2を示す加熱床板の一部切り欠き斜視図である。
【図4】本発明の実施例2を示す製造時の一部切り欠き斜視図である。
【図5】本発明の実施例3を示す加熱床板の一部切り欠き斜視図である。
【図6】本発明の実施例3を示す製造時の一部切り欠き斜視図である。
【図7】本発明の実施例4を示す製造時の斜視図である。
【図8】本発明の実施例4を示す完成時の斜視図である。
【図9】本発明の実施例4を示す断面図である。
【図10】本発明の実施例5を示す斜視図である。
【図11】本発明の実施例5を示す断面図である。
【図12】本発明の実施例6を示す製造時の断面図である。
【図13】本発明の実施例6を示す完成時の断面図である。
【図14】本発明の実施例7を示す斜視図である。
【図15】本発明の実施例8を示す一部切り欠き斜視図である。
【図16】本発明の実施例8を示す一部切り欠き斜視図である。
【図17】本発明の実施例9を示す平面図である。
【図18】本発明の実施例9を示す断面図である。
【図19】本発明の実施例10を示す平面図である。
【図20】本発明の実施例10を示す断面図である。
【図21】本発明の実施例11を示す一部切り欠き斜視図である。
【図22】本発明の実施例11を示す一部切り欠き斜視図である。
【図23】本発明の実施例12を示す平面図である。
【図24】本発明の実施例12を示す断面図である。
【図25】本発明の実施例13を示す平面図である。
【図26】本発明の実施例13を示す断面図である。
【符号の説明】
【0074】
2 コンクリート床板本体
3 シート状電気発熱体
4 断熱部材
5 電極
8 シート状導電性不織布
8A フィルム
11 型枠
12 1次コンクリート
13 2次コンクリート
61 ラジエーター
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンクリート床板にシート状発熱体を埋設すると共に、該シート状電気発熱体は前記コンクリート床板の平面のほぼ全面に配置されることを特徴とする加熱床板。
【請求項2】
型枠に1次コンクリートを収容した後に、該1次コンクリートの上面に該1次コンクリート上面のほぼ全面を覆うようにシート状電気発熱体を設け、この後前記型枠に2次コンクリートを収容して前記シート状発熱体を覆い、この後養生して前記型枠を取り除くことを特徴とする加熱床板の製造方法。
【請求項3】
既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材に対してシート状電気発熱体を付帯設置したことを特徴とする加熱床板。
【請求項4】
既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材によって上面部材と下面部材を形成し、これら上面部材と下面部材の間にシート状電気発熱体を付帯設置したことを特徴とする加熱床板の製造方法。
【請求項5】
前記シート状電気発熱体は、不織布構成基材と導電性繊維とからなるシート状導電性不織布を用いてなるシート状発熱体であって、該導電性不織布には電極が設けられ、該導電性不織布は、その全体が可撓性の熱可塑性樹脂製フィルムによりラミネート加工されており、それにより該電極部分を除く全体が可撓性であることを特徴とする請求項1又は3記載の加熱床板。
【請求項6】
前記シート状発熱体の床板表面側にラジエーターを設けることを特徴とする請求項1、3又は5のいずれか1項に記載の加熱床板。
【請求項7】
前記シート状発熱体の下面側に断熱部材を設けることを特徴とする請求項1、3又は5のいずれか1項に記載の加熱床板。
【請求項1】
コンクリート床板にシート状発熱体を埋設すると共に、該シート状電気発熱体は前記コンクリート床板の平面のほぼ全面に配置されることを特徴とする加熱床板。
【請求項2】
型枠に1次コンクリートを収容した後に、該1次コンクリートの上面に該1次コンクリート上面のほぼ全面を覆うようにシート状電気発熱体を設け、この後前記型枠に2次コンクリートを収容して前記シート状発熱体を覆い、この後養生して前記型枠を取り除くことを特徴とする加熱床板の製造方法。
【請求項3】
既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材に対してシート状電気発熱体を付帯設置したことを特徴とする加熱床板。
【請求項4】
既設及び既硬化コンクリート床板又はそれに類する部材によって上面部材と下面部材を形成し、これら上面部材と下面部材の間にシート状電気発熱体を付帯設置したことを特徴とする加熱床板の製造方法。
【請求項5】
前記シート状電気発熱体は、不織布構成基材と導電性繊維とからなるシート状導電性不織布を用いてなるシート状発熱体であって、該導電性不織布には電極が設けられ、該導電性不織布は、その全体が可撓性の熱可塑性樹脂製フィルムによりラミネート加工されており、それにより該電極部分を除く全体が可撓性であることを特徴とする請求項1又は3記載の加熱床板。
【請求項6】
前記シート状発熱体の床板表面側にラジエーターを設けることを特徴とする請求項1、3又は5のいずれか1項に記載の加熱床板。
【請求項7】
前記シート状発熱体の下面側に断熱部材を設けることを特徴とする請求項1、3又は5のいずれか1項に記載の加熱床板。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【公開番号】特開2007−186968(P2007−186968A)
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−23700(P2006−23700)
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(596070401)株式会社浅見製作所 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年7月26日(2007.7.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月31日(2006.1.31)
【出願人】(596070401)株式会社浅見製作所 (7)
【Fターム(参考)】
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