説明

動いているガラスリボンからガラスシートを分離する装置および方法

【課題】ガラスリボンの自由先端部からガラスシートが切断および除去された際に生じる、ガラスリボンの重量の減少による突然のリボンの形状変化を防ぎ、さらにそれによるガラスリボンの延伸プロセスの混乱を回避する方法を提供する。
【解決手段】ダウンドロープロセスを用いて、長さと自由先端部とを有する連続的に動いているガラスリボンを成形する。リボンの長さは時間の関数として変化し、この連続的に動いているガラスリボンに重量補償装置84を係合させる。重量補償装置84がガラスリボンに下向きの力を加える。この力の大きさを、ガラスリボンの長さに反比例するものとし、すなわちガラスリボンの長さが増加するにつれて加える力を減少させる。さらに、連続的に動いているガラスリボンに罫書き線60を形成し、この罫書き線60の位置でガラスリボンの一部を分離して、ガラスシートを成形する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動いているガラスリボンからガラスシートを切断すなわち分離する方法に関し、特に、ガラスリボンの重量変化を補償することによって、分離サイクル中に確実にリボンを安定した配向とする方法に関する。
【背景技術】
【0002】
フュージョンドロープロセスのようなダウンドロープロセスでは、連続したガラスリボンが生成され、このガラスリボンは成形本体から下降するにつれて粘性のガラス成形用材料から弾性固体へと転移する。ガラスリボンの長さが長くなると、ガラスシートが切断装置によってリボンから切断(分離)される点に達し、ここでリボンをガラスシートの長さの分だけ短くする。リボンが短くなるのに加え、リボンの重量が、分離されたガラスシートの重量の分だけ減少する。
【0003】
ディスプレイパネルの製造に使用されるガラスシートを生成する際に用いられる、典型的なダウンドロープロセスにおいては、後にディスプレイパネルの一部を形成することになるリボンの部分、いわゆるリボンの品質領域との接触を、最小限に抑えることが重要である。そのため、接触は控えめに行われ、また典型的には、後に取り除かれるリボンエッジの位置のみで行われる。従って、延伸装置によるガラスリボンの汚染は極僅かである。より具体的には、リボンの自由先端部からガラスシートが取り除かれることになるが、この自由先端部は、切断装置が係合していない時には上流の支持体から自由に垂下している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ガラスシートがリボンの自由先端部から切断されると、ガラスシートが取り除かれたときに生じる重量の突然の減少によって、新たに形成された自由先端部が急に新しい形状へと変化し得る。この突然の形状変化がリボンを通して上流に伝播し、延伸プロセスを混乱させる可能性がある。例えば、上流の牽引ローラによって生成されるリボン上の牽引力が乱される可能性があり、またガラスリボンがガラス転移温度領域を通過して粘性液体から固体に転移するときに、ガラスリボン内に応力が生じる可能性がある。リボンの重量変化を補償する方法および装置は、このプロセスの非一貫性の原因を最小限に抑え、または排除するはずである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ガラスリボンが連続的に動いているとき、例えば、容器から連続的に溶融ガラスを下方延伸することによりガラスリボンが成形されているとき、ガラスリボンの形状は時間とともに変化する。すなわち、ガラスリボンが長くなると、ガラスリボンの重量は増加する。そのため、ガラスリボンからガラスシートが取り除かれるまで、ガラスリボンは経時的に縦方向に平坦化していく傾向がある。ガラスリボンの一部は自由に垂下しているため、ガラスシートがガラスリボンから取り除かれたときにガラスシートの重量も取り除かれて、ガラスリボンを縦方向に平坦化させていた力が突然に減少するか、あるいは排除される。その結果としてガラスリボンに生じた運動がガラスリボン内に摂動を誘導し得、これにより、ガラスシートが取り除かれた位置より上方のガラスリボンの部分が乱される。例えば、こういった摂動は、粘性液体から弾性固体へと変質しているガラスリボンの部分に悪い影響を与え得る。1つの潜在的な影響は応力の凍結であろう。他の影響として、ガラスリボンに加えられる延伸力の乱れが挙げられる。
【0006】
本書では以下に記載する実施形態によって、前述の経時的なリボン重量の変化を、重量補償装置を用いて補償する装置および方法について説明する。
【0007】
一実施の形態において、ガラスシートを成形する方法が開示され、この方法は、ダウンドロープロセスにおいて溶融ガラスを成形本体から流し、長さと自由先端部とを有する連続的に動いているガラスリボンを成形するステップであって、さらにこのガラスリボンの長さが、時間の関数として変化するステップと、連続的に動いているガラスリボンに、第1重量補償装置で係合するステップと、連続的に動いているガラスリボンに第1重量補償装置を用いて下向きの力を加えるステップであって、ガラスリボンの長さが増加するにつれて重量補償装置が加える力が減少するように、第1重量補償装置が加える力の大きさを、ガラスリボンの長さに反比例するものとするステップとを含む。次いで連続的に動いているガラスリボンに罫書き線を形成してもよく、さらに、連続的に動いているガラスリボンの一部を罫書き線の位置で分離して、ガラスシートを成形してもよい。これまでのステップをその後繰り返して引続きガラスシートを成形してもよく、このとき重量補償装置は、ガラスリボンに係合しかつガラスリボンに下向きの力を加え、ガラスリボンから外れて定位置まで上向きに移動し、さらにガラスリボンに再係合して別のサイクルを始めることを、往復する形で続けることを特徴とする。
【0008】
この実施形態は、連続的に動いているガラスリボンに移動アンビル装置で係合するステップをさらに含んでもよく、この移動アンビル装置は罫書き装置と裏当てバーとを含んでいる。移動アンビル装置は、連続的に動いているガラスリボンに下向きの力を加えないことが好ましい。さらに、この方法は、罫書き線より下方においてガラスリボンにロボットで係合するステップをさらに含んでもよく、このときロボットは罫書き線を横切ってガラスリボンを曲げて、連続的に動いているガラスリボンからガラスシートを分離させるクラックを生成する。
【0009】
好適には、第1重量補償装置は、連続的に動いているガラスリボンの第1エッジ部分と係合し、それによりガラスリボンの内側の品質領域を避ける。品質領域は、ガラス製造プロセスを通じて連続しているガラスリボンの領域であり、ディスプレイパネルや照明パネルなどの後の最終的な製品において使用可能な領域である。ガラスリボンのエッジ部分は典型的には切断され、廃棄されるか、あるいはガラス製造プロセスにおいてカレットとして使用される。
【0010】
特定の実施形態において、連続的に動いているガラスリボンは第2重量補償装置と係合する。第2重量補償装置は、ガラスリボンと第2エッジ部分で係合することが好ましい。いくつかの実施形態において、第2重量補償装置がガラスリボンに加える下向きの力が、第1重量補償装置によってガラスリボンに加えられる力とは異なるように、第2重量補償装置は第1重量補償装置から独立して制御される。
【0011】
別の実施形態において、ガラスシートを成形する方法を説明するが、この方法は、ダウンドロープロセスにおいて溶融ガラスを成形本体から流して、自由先端部を有する連続的に動いているガラスリボンを成形するステップであって、このガラスリボンが、速度ベクトルVで進みかつ経時的に変化する自由重量を有しているステップと、ガラスリボンに第1重量補償装置で係合するステップであって、このとき第1重量補償装置がガラスリボンに、自由重量に反比例する大きさの第1の力を加えるステップと、ガラスリボンに罫書きするステップと、さらにガラスリボンからガラスシートを分離するステップとを含む。この分離するステップは、例えば、ガラスリボンに係合しているロボットを用いて、ガラスリボンに曲げ力を加えるステップを含んでもよい。いくつかの実施形態において、この方法は、ガラスリボンに、ガラスリボンの速度ベクトルVと等しい速度ベクトルで進む裏当てバーで係合するステップをさらに含んでもよい。
【0012】
好適には、第1重量補償装置が係合デバイスを含み、かつ前記の係合するステップは、この係合デバイスからガラスリボンに向かってアクチュエータを延長させるステップと、アクチュエータに連結された吸着カップでガラスリボンに接触するステップとを含む。重量補償装置が加える力は、いくつかの事例において、所与のときに自由重量より大きいものでもよい。
【0013】
この方法は、第2重量補償装置でガラスリボンに係合するステップをさらに含んでもよい。第2重量補償装置は第1重量補償装置と同じ大きさの力を加える必要はなく、第1重量補償装置が加える力とは異なる力をガラスリボンに加えてもよい。
【0014】
さらに別の実施形態において、ガラスシートを生成するための装置が開示され、この装置は、溶融ガラスからガラスリボンを成形するための成形本体、ガラスリボンに力を加えるための重量補償装置であって、リニア駆動ユニットと、リニア駆動ユニットに連結された駆動モータと、リニア駆動ユニットに連結され、ガラスリボンに接触するための吸着カップを備えている、係合デバイスとを備えている重量補償装置、を含み、さらに、重量補償装置が、ガラスリボンの長さに反比例する下向きの力を、ガラスリボンに加えるよう構成されていることを特徴とする。係合デバイスは、吸着カップをガラスリボンに向かってまたはガラスリボンから離れるように移動させるよう構成された、アクチュエータを含んでもよい。いくつかの実施形態において、この装置は複数の重量補償装置を備えてもよい。成形本体は、溶融ガラスを受け入れるために成形本体の上面に形成された溝と、底部で結合する合流成形面とを備えていることが好ましい。溝の壁から溢れ出た溶融ガラスは合流成形面上を分離流として流れ、この分離流が成形本体の底部で再結合すなわち融合する。
【発明の効果】
【0015】
本発明のさらなる特徴および利点は以下の詳細な説明の中に明記され、ある程度は、その説明から当業者には容易に明らかになるであろうし、あるいは、以下の詳細な説明、請求項、さらに添付の図面を含め、本書において説明するように本発明を実施することにより認識されるであろう。
【0016】
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、本発明の実施形態を示していること、そして請求される本発明の本質および特徴を理解するための概要または構成を提供することが意図されていることを理解されたい。添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、また本明細書の一部を構成する。図面は本発明の種々の実施形態を示し、そしてその記述とともに、本発明の原理および動作の説明に役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】例示的なガラス製造システムの正面図
【図2】図1のガラス製造システムの正面図であって、牽引ローラの下流のシステム構成要素を示している図
【図3】本発明の一実施の形態による、移動アンビル装置と重量補償装置の前面図
【図4】ガラスリボンの長さが増加しているときの、連続的に動いているガラスリボンの種々の縦方向の形状を示した側面図
【図5】図2の装置の前面図であって、図3の重量補償装置の運動を制御するための構成要素と、この装置により加えられる力を示している図
【図6A】例示的なガラスリボン切断サイクルの段階を、ガラスリボンの側面から見て説明する図
【図6B】例示的なガラスリボン切断サイクルの段階を、ガラスリボンの側面から見て説明する図
【図6C】例示的なガラスリボン切断サイクルの段階を、ガラスリボンの側面から見て説明する図
【図6D】例示的なガラスリボン切断サイクルの段階を、ガラスリボンの側面から見て説明する図
【図6E】例示的なガラスリボン切断サイクルの段階を、ガラスリボンの側面から見て説明する図
【図6F】例示的なガラスリボン切断サイクルの段階を、ガラスリボンの側面から見て説明する図
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下の詳細な説明においては、限定ではなく説明のため、具体的詳細を開示する実施形態例を明記して本発明の完全な理解を提供する。しかしながら、本開示の利益を得たことのある通常の当業者には、本発明をここで開示される具体的詳細とは異なる他の実施形態で実施し得ることは明らかであろう。さらに、周知の装置、方法、および材料に関する説明は、本発明の説明を不明瞭にしないよう省略することがある。最後に、適用できる限り、同じ参照番号は同様の要素を示す。
【0019】
図1は、ガラスシートを成形するためのフュージョンガラス製造システム10の例示的な実施形態を示している。システム10は、溶解炉12、清澄槽14、攪拌槽16、受入槽18、下降管20、注入口22、および成形本体24を備え、成形本体24から、薄く連続的に動いている、溶融したガラス成形用材料のリボン26が下降する。ガラス製造システム10は、溶融したガラス成形用材料を搬送するための種々の他の槽または導管をさらに含み、例えば溶解装置―清澄槽接続管28、清澄槽―攪拌槽接続管30、および攪拌槽―受入槽接続管32が挙げられる。溶解炉および成形本体は典型的には、アルミナまたはジルコニアを含むセラミックレンガのようなセラミック材料から作製され、一方でこれらの間の種々の槽および管は白金またはその合金を含むことが多い。以下の説明は、図1に示したシステムのような例示的なフュージョンダウンドローシステムおよびプロセスに関連するものであるが、本発明は片面のオーバーフロープロセスやスロットドロープロセスなど、他の種々のダウンドローガラス製造プロセスに同じように適用可能であり、これらのプロセスは当業者には周知である。
【0020】
図1の例示的なフュージョンプロセスによれば、バッチ材料36が矢印38で表したように溶解炉12に供給されて炉12内に装填され、さらに炉内で溶解されてガラス成形用材料(以下、溶融ガラス40とする)が生成される。溶融ガラス40は、溶解炉12から清澄槽14へ溶解炉―清澄槽接続管28を通って搬送される。溶融ガラスが清澄槽14内で炉の温度を上回る温度まで加熱されると、溶融ガラス内に含まれている多価酸化物材料が酸素を放出し、この酸素が溶融ガラスを通って上昇する。この高温による酸素の放出が、バッチ材料の溶解時に生成された、溶融ガラス内の小さな気泡を除去するのを助ける。
【0021】
溶融ガラスはその後、清澄槽14から清澄槽―攪拌槽接続管30を通って攪拌槽16内に流れ、ここで回転している攪拌器が溶融ガラスを混合し、かつ均質化して、確実に均一な密度とする。その後、均質化された溶融ガラスは、攪拌槽16から攪拌槽―受入槽接続管32を通って流れて受入槽18に回収され、さらに下降管20および注入口22を通って成形本体24へと送出されて、ここでガラスリボンに成形される。
【0022】
成形本体24は、成形本体の上面に位置している開口溝42と、図2で最も良く分かるが、成形本体の下部すなわち底部46で合流する一対の合流成形面44とを備えている。成形本体に供給された溶融ガラスは、開口溝に流れ入ってこの壁から溢れ出し、合流成形面上を流れる2つの個々の溶融ガラス流に分離する。この分離した溶融ガラス流が底部に到達すると、これが再結合すなわち融合して、粘性の溶融ガラスからなる単一のガラスリボン26を形成し、これが成形本体の底部から下降する。ガラスリボン26が下降してガラス転移温度領域を通過するとき、このガラスリボン26は冷却され、さらにこの領域でガラスリボンは粘性液体から弾性固体に変化する。牽引ローラ48は、逆回りに回転する組が対向して配列されたものであるが、この牽引ローラ48が粘性のガラスリボンのエッジに沿ってリボンに接触しかつこれを挟み、さらにリボンを下向き方向に延伸するのを助ける。適切なモータなどにより牽引ローラ48を駆動させながら、追加の駆動ローラまたは非駆動ローラをさらにリボンのエッジに接触させると、リボンの案内を助けたり、さらにリボン幅を減少させる働きをする、自然に生じる表面張力効果に逆らって、リボン幅を維持するのを助けたりすることができる。
【0023】
リボンからガラスシートを分離するために、図2に示した移動アンビル装置(TAM)50を採用する。典型的な配置では、図3を用いて最も良く表されているが、TAM50はアンビルすなわち裏当てバー52と罫書き装置54とを含む。罫書き装置54は、例えば図3に描いたような罫書きホイール56を含んでもよい。ここでの罫書きホイール56は、ガラスリボン26に接触し、さらにこのガラスリボンの第1主表面58に対して、その幅を横切ってあるいはその幅の一部を横切って力を加え、罫書きライン60を生成する。名前が示しているように、アンビルすなわち裏当てバー52はリボンの第2主表面62(罫書きラインが作られる面と反対側のリボンの面)に反力を与え、それにより罫書きホイールがガラスリボンを横切って幅方向すなわち横方向に動くときのリボンの動きを最小限に抑える。すなわち、動作時に裏当てバーは、ガラスリボンの、罫書き線が形成される面と反対側の表面すなわちリボン面に接触する。切断動作が行われていない時には、罫書き装置54および裏当てバー52をガラスリボンから離れるよう引込めてもよい。
【0024】
ガラスリボン26は罫書きプロセス中に動いているため、ガラスリボンのエッジ64に垂直な罫書きライン60の形成を助けるよう、TAM50はガラスリボンとともに移動する。すなわち、リボンは、ある程度は牽引ローラの回転の速さによって決まるスカラー量(速さ)と、向きとを有する、特定の速度ベクトルVで動いている。さらなる議論のために、Vの向きを鉛直下向きであると想定するが、いくつかの実施形態では、1以上の組のローラをずらすなどして、この向きを異なったものとしてもよい。
【0025】
罫書きプロセス中のTAM50とガラスリボン26との間の相対運動を確実になくすために、TAM50は、リボンの速度ベクトルVと同一のまたは実質上同一の速度ベクトルSで表される、速さおよび向きで動くよう構成される。そのため、罫書き装置54がリボンの幅を横切って動くとき、ガラスリボンが進む方向における、リボンの下向きの運動とTAM(および、それによる罫書きホイール、または他の罫書き用構成要素)の下向きの運動との間に速度差は実質上存在しない。すなわち、罫書き装置54はリボンの進む方向を横切る罫書きラインを生成することができる。
【0026】
罫書きラインが完成すると、ロボット66が、リボンの進む方向に関して罫書きラインの下流となるリボンの部分に複数の吸着カップ68で係合し、さらにリボンに対して、リボンの主表面に垂直な方向の曲げモーメントを加える。ロボット66は、ガラスリボンの、裏当てバー52が接触したのと同じ主表面、すなわち第2主表面62と接触することが好ましい。ロボット66が誘導した曲げモーメントは罫書きライン60を横切る引張応力を作り出し、これによりクラックが罫書きラインで形成される。このクラックはガラスリボンの厚さを通じて伝播し、それによりガラスシートがリボンから分離される。裏当てバー52と、任意に採用され得る追加で接触しているノージングバーは、その後ガラスリボンから外され、さらにTAM50は、別の切断サイクルに備えてその開始位置へと上流に移動する。裏当てバーに加えて、TAM50は1以上の安定化バー(ノージングバー)を含んでもよく、このノージングバーは、裏当てバーの上流または下流で、裏当てバーと同じガラスシートの面(第1主表面58)か、あるいは裏当てバーの反対側のガラスシートの面(第2主表面62)のいずれかに接触し、裏当てバーまたはノージングバーより下方の運動をさらに隔離させて、ガラスリボンの粘弾性ゾーンへと上向きに伝播しないようにする。さらなる議論のために、切断サイクル中にTAMがリボンの進む方向において動く範囲を、TAMストロークと称する。したがって、ここで任意に選択するが、切断サイクルは、ガラスシートがガラスリボン26から取り除かれて、TAM50がストロークの最上部に移動した直後に始まる。TAMストロークは、リボンから分離されるガラスシートの長さと一致する必要はなく、ガラスシート長より短くてもよいことに留意されたい。
【0027】
切断サイクルが開始される時、成形本体24の底部46に対するリボンの長さは最短または略最短であり、既定長のガラスシート70(図6Dおよび6E参照)がちょうど取り除かれたところである。さらに、所与の基準点に関するガラスリボンの重量も同様に最小値である。例えば、牽引ローラ48がガラスリボン26の自由先端部72とその接触点との間において最も低い接触点であれば、そのリボンの長さに亘るガラスリボンの重量は最小値である。リボンの重量を支持し得る牽引ローラよりも下方に追加のローラが位置付けられる可能性もあり、その場合には牽引ローラを基準点として使用することは任意であるが、本書では限定するためではなく説明のために牽引ローラを基準点に使用する。実際には、リボンの長さは、成形本体の底部など、いかなる任意の基準点に関連するものとしてもよい。敢えて言うなら、成形本体24の底部46と連続的に動いているガラスリボンの自由先端部72との間のこれら自体を含むガラスリボン26の長さに沿ったある地点に、ガラスリボンと接触しかつリボン重量またはリボン重量の一部を支持し得る構造物が存在し、その場合、この構造物とガラスリボンの自由先端部との間の距離が、ガラスリボンを形成しているガラスの密度とガラスリボンの寸法とに基づいて重量を表す。ガラスリボンは連続的に成形本体から新たに生成されており、そのため連続的に下向きに動いているため、選択された基準点から下方の、ガラスリボンの自由先端部で終端するガラスリボンの長さ(以下リボンの「自由長」(FL)とする)は、切断の合間にも連続的に増加する。また自由長の増加に伴い、この自由長に関連してその重量も連続的に増加し、この重量を以下「自由重量」(FW)とする。すなわち、切断サイクル開始時点での自由長および自由重量は最小値であり、そしてガラスシートがガラスリボンから分離されるまで自由長および自由重量は実質上着実に増加して、分離された時点で夫々の最小値に戻る。連続的に動いているガラスリボンからガラスシートを分離する直前の時点で、自由長および自由重量は最大値となる(議論のために、任意の荷重や、あるいはリボンの自由長にロボットが接触することによる想定される重量は考慮しない)。ガラスシートがリボンから分離された瞬間に自由長は最小値となり、またガラスシートがリボンから分離される前の瞬間に自由長は最大値となる。すなわち、自由長FLはLmin+ΔLで表すことができる。ここでLminは自由長の最小長さであり、またΔLは自由長の変動を表すが、これはガラスリボンから分離されるガラスシートの長さでもある。同様に、自由重量FWはWmin+ΔWで表すことができ、ここでWminは自由長における最小重量であり、またΔWは自由重量の変動を表すが、これはガラスリボンから分離されるガラスシートの重量でもある。したがって、ΔWmaxおよびΔLmaxは夫々、自由重量のΔWの最大変化と、自由長のΔLの最大変化を表す。
【0028】
自由長および自由重量が増加すると、ガラスリボンの形状は絶えず変化する。例えば、ガラスリボンは弓形やカールした状態を呈することもある。自由重量が増加すると、リボンは自由重量の増加によって、少なくとも縦方向にガラスリボンの長さに沿って平坦化する傾向がある。すなわち、リボンが成形本体から下降すると、リボンは、リボンの長さに沿って、またはリボンの幅を横切って、あるいはこれらが組み合わさってリボンが全体的に非平面状の形状を有するような状態で、様々な複雑な形状を呈することがある。自由重量が着実に増加すると、少なくともリボンの長さに沿ってリボンの非平面状の形状は減少する傾向となる。しかしながら、リボンの弾性部分内にあるとき、リボンの自由長は自由重量による特定の縦方向の形状を保持する。自由重量が突然取り除かれると、ガラスリボンは自由長を有していなかったときのような形状となる。これについては、図4の、1つの切断サイクルの種々の段階における、側面から見たガラスリボンの縦方向の形状を示した図を参照すると容易に分かるであろう。図4によれば、曲線74は切断サイクルの最初の時点、すなわち自由長FLおよび自由重量FWが最小値である(ΔLおよびΔWがゼロに等しい)時点でのガラスリボンの形状を表している。点線は罫書きライン60の位置を表す。自由長FLおよび自由重量FWが増加すると、曲線78および80で描いたようにリボンは夫々平坦化し始める。最終的に、ガラスシートが罫書きライン60で分離される直前に、自由長および自由重量は曲線82で表した最大値となり、このときガラスリボンは最も平坦な状態となる。しかしながら、自由長の少なくとも一部はリボンの弾性領域内にあるため、自由長が最大でかつ自由重量により下に重みが加えられているとき、自由長にはかなりのエネルギーが蓄積されている。罫書きライン60とガラスリボンの自由先端部72との間のリボンの部分(ガラスシート70)が取り除かれると、ガラスリボン内の潜在的なエネルギーが解放されて、リボンが曲線74の位置に跳ね返る。既に述べたように、この突然の形状変化によって、延伸プロセスの上流の乱れが引き起こされる可能性がある。
【0029】
したがって、図3は自由重量の変化を補償する重量補償装置84をさらに示したものであるが、これにより、連続的に動いているガラスリボンの形状を安定させる。重量補償装置84は、ガラスリボン26と接触かつ係合する係合デバイス86と、搬送機88とを備え、係合デバイス86はこの搬送機88に沿って、連続的に動いているガラスリボンの速度ベクトルVと同一のまたは実質上同一の速度ベクトルUで進む。速度ベクトルUは下向きにのみ図示されていることに留意されたい。係合デバイス86の向きが逆になり、上向きに動いているときには、上向きの運動の速さは速度ベクトルUを構成するスカラー速度よりもかなり速いものとしてもよい。また、本書において後に述べるが、係合デバイス86がリボン26と係合したときにこのリボン上に下向きの力を発現させる手段として、係合デバイス86を速度ベクトルVの速さ成分とはいくらか異なる速さで移動させてもよい。この速度差は、リボンの自由重量が変化するにつれて変化する。以下の説明は1つの重量補償装置に関するものであるが、複数の重量補償装置を使用してもよい。例えば、2つの重量補償装置を使用して、ガラスリボンの各側のエッジ部分に荷重を加えてもよい。
【0030】
係合デバイス86は、例えば、吸着カップ90を含むものでもよく、この吸着カップ90は、吸着カップとガラスリボンとの接触により生じ得る損傷を最小にするよう、ガラスリボンのガラスよりもずっと柔らかく弾力性のある材料から形成され得る。吸着カップ90は、ガラスリボンの主表面へと向かって、またはこの主表面から離れるように、吸着カップを夫々延長または収縮させるよう構成された、アクチュエータ92に連結させてもよい。アクチュエータ92は、例えば、加圧空気の供給源(図示なし)と流体連通されている空気圧シリンダを含んでもよい。あるいは、アクチュエータ92は油圧シリンダまたは電気ソレノイドを含んでもよい。
【0031】
吸着カップ90は真空源(図示なし)と接続され、そのため吸着カップをガラスリボンと接触させたときに、吸着カップに真空が供給されて吸着カップがガラスリボンをしっかりと引き付ける。吸着カップ90は、ガラスリボンの品質領域の外側の、リボンエッジの位置でガラスリボンと接触することが好ましく、これはガラスリボンのエッジが後に除去されるためである。
【0032】
係合デバイス86は、ガラスリボンと係合デバイスとの間のトルクTを測定するロードセル(図示なし)をさらに含むことが好ましい。
【0033】
係合デバイス86は搬送機88に連結される。搬送機88は、レールすなわちリニア駆動ユニット94と駆動モータ96とを含む。駆動モータ96は、例えば、サーボモータでもよい。駆動モータ96はリニア駆動ユニット94と連結され、これらが一緒になって、制御ユニット98(図5参照)が指示したように係合デバイス86に動きおよびトルク制御を与える。制御ユニット98は、汎用コンピュータやあるいは他の情報処理デバイスなどのコンピュータデバイスでもよく、これが、延伸設備からプロセス入力を受け取り、かつ、駆動モータ96を介してリニア駆動ユニット94の駆動速さを変化させる、制御信号を送信する。
【0034】
図5に示したように、制御ユニット98を、例えば、牽引ローラに組み込まれたエンコーダから得られ、制御ライン100を通して制御ユニット98に提供される、牽引ローラの回転速さ(あるいは、連続的に動いているガラスリボンと接触している1以上の他のローラの回転速さ)を受け取るように構成してもよい。制御ユニット98はその後、牽引ローラの回転速さから、連続的に動いているリボンの線形速度を計算することができる。ただし、当技術において周知の、ガラスリボンの線形速度を得る他の方法を採用してもよい。
【0035】
制御ユニット98を、ガラスリボンの線形速度に基づいて自由重量の増加率を判定するように構成してもよい。これは、例えば、ガラス密度と、ガラスリボンの幅および自由長の寸法に基づいて判定することができる。なおガラス密度は、周知のガラス組成について既知である。すなわち、制御ユニット98は、自由重量の変化率を計算することができ、したがって、最大自由重量に匹敵させるために、リニア駆動ユニット94に適用するべき駆動トルクと、それによる、重量補償装置がガラスリボン上に加える下向きの力Fとを計算することができる。すなわち、制御ユニット98を、プロセス入力と内部ソフトウェアとを用いて制御ライン102から重量補償装置84に信号を提供して、最大自由重量から生じる力に匹敵する下向きの力をガラスリボン上に加えるよう構成してもよい。この下向きの力Fは、例えば、搬送機88に連結されている係合デバイス86を、リボンの速度Vの速さ成分よりもいくらか大きい速さで移動させることにより加えてもよい。自由重量が最小値のときに、重量補償装置84はガラスシートに対する既定の長さに基づいてガラスリボンに下向きの力を加え、その結果リボンは最大自由長(そしてそれによる自由重量)が存在しているかのように挙動する(すなわち形状をとる)。連続的に動いているガラスリボンの自由長が増加すると、重量補償装置84によってガラスリボンに加える下向きの力を比例的に減少させる。自由重量が最大値のとき、重量補償装置により加えられる力は最小となる。したがって、瞬間的な自由重量と瞬間的な力Fの値との組合せは、切断サイクルを通じてガラスリボンの形が実質上一定のままとなるように組み合わされる。
【0036】
いくつかの実施形態においては、牽引ローラ(あるいは、ガラスリボンと接触している他のローラ)を、トルク値を制御ユニット98に供給するように構成してもよい。例えば、計算上の長さ(これ自体はリボンの速さに基づく)に基づいた重量ではなく、牽引ローラで発現したトルクTを用いて、実際に存在している(瞬間的な)リボンの重量を判定してもよい。さらに制御ユニット98を使用して、制御ライン104からTAM50の動作を、そして制御ライン106からロボット66の動作を制御することができる。
【0037】
次に図6A〜6Fを参照し、重量補償装置84の動作を全切断サイクルに亘って説明する。この切断サイクルの開始時点は、任意に、連続的に動いているガラスリボンからガラスシートが取り除かれた直後であって、TAMおよび重量補償装置が夫々の初期位置にある時点とする。TAMおよび重量補償装置の動作を説明するために、TAM50の切断サイクル開始時点での位置を開始位置108と称するが、この位置はTAMストロークの最上部でTAM50の最も上方の上流位置であり、また係合デバイス86の位置を定位置110と称するが、この位置は係合デバイスの最も上方の上流位置である。タイミングに関して、切断サイクルが始まる時点を任意にt1と表す。
【0038】
議論のために、TAM50および係合デバイス86の戻り移動時間は無視できるものと見なす。実際には、有限の戻り移動時間のために許容差を設けることになる。すなわち、例えば、TAMは戻り動作中、有限時間でデバイスの全ストロークに亘り移動するが、議論のために、この戻り移動時間や慣性(全速力になるために影響する時間)は無視できるものと見なす。
【0039】
起点をt1として図5および6Aを参照すると、重量補償装置84の係合デバイス86が、ガラスリボン26と係合し、かつガラスリボン26の速度ベクトルVと実質上等しい速度ベクトルUで下向きに進んでいる。すなわち、アクチュエータ92を作動させて吸着カップ90をガラスリボン26に向かって延長させ、吸着カップ90に真空を適用する。吸着カップ90がガラスリボン26に接触すると、吸着カップ90が接触を失ったり位置変更(スリップ)したりすることなくガラスリボンに下向きの力Fを加えることができるように吸着カップ90をガラスリボン26と係合させる。制御ユニット98に制御される駆動モータ96が、リニア駆動ユニット94を介して係合デバイス86を下向きに移動させる。同時に、係合デバイス86内に組み込まれているロードセルが、係合デバイスが受けたトルクTを感知し、かつこのトルクの大きさを制御ライン102から制御ユニット98に提供する。トルクTは制御ユニット98によって同等の下向きの力Fに変換され、この制御ユニット98はその後、係合デバイスが加える下向きの力Fが既定値、例えばΔWと等しくなるように、駆動モータ96を制御する。自由長が最小値であるt1での下向きの力Fは、ΔWmaxと同一または略同一であることが好ましい。言い換えれば、重量補償装置84の目的は自由重量(すなわちΔW)の変動を補償することであるため、重量補償装置はΔL=0のとき最大の力を加え、かつΔLmaxで最小の力を加える。好適な実施形態において、ΔWmaxはガラスリボンから取り除かれるガラスシートの重量である。すなわち、ガラスリボンの長さはプロセス(例えば、顧客仕様書)によってあらかじめ定められているため、ガラスシートの重量は既定かつ既知であり、あるいは少なくとも十分に推定することができる。ただし、ΔWmaxは取り除かれるガラスシートの既定重量よりも重いことがあり、あるいはいくつかの事例では既定重量より少ないこともある。こういったことは、例えば、プロセスをそれまでのガラスシートと異なる長さのガラスシートを製造するよう変化させたものの、重量補償装置が加える荷重を変化させていないときに生じ得る。連続的に動いているガラスリボンが下向きに動くと、自由長、そしてそれによるΔWは増加し、さらに制御ユニット98は、係合デバイス86が加える荷重が比例的に減少するように駆動モータ96を制御する。さらに、TAM50はガラスリボン26の1つの面に対向して配置されているように図示されているが、実際には、TAM50またはその一部を、ガラスリボンの両面に配置してもよい。罫書きがガラスリボンの片側で行われるため、このことは自明であろうが、裏当てバーが罫書き装置に対向してさらに配置される。
【0040】
起点を図6Bに示したt2として図5も参照すると、ガラスリボンの自由長はΔL伸び続け、そして罫書きライン位置114がTAM50の位置に近づいている。十分な長さのガラスリボンがTAM50を通過し、TAM50が目的の罫書きライン位置114に隣接すると、TAM50はガラスリボン26に係合する。位置116は、次のガラスシートを製造するための、続く(今後の)罫書き位置を表している。
【0041】
起点を図6Cに描いたような時間t3として図5も参照すると、自由長およびそれによる自由重量が最大値に達し(ΔL=ΔLmax、ΔW=ΔWmax)かつ重量補償装置84によって加えられる荷重が最小値に達した(Fが最小)既定位置に、自由先端部72が到達すると、係合デバイス86はガラスリボン26から外れて定位置110に戻る。ロボット66がガラスリボン26に係合し、かつ罫書き装置54がガラスリボンの幅を横切る罫書きを開始し、罫書きライン60を生成する。ロボット66は罫書きライン60より下方でガラスリボン26と係合する。
【0042】
図6Dで示したように起点を時間t4とすると、ロボット66が、罫書きライン60を横切る曲げ力を加える。この曲げ力は引張応力として現れ、これがガラスリボンを貫通しかつガラスリボンを横切って伝播するクラックを罫書きラインの位置に生じさせる。
【0043】
ここで図6Eを参照し、かつ起点を時間t5とすると、係合デバイス86が、ガラスリボン26と係合し、かつガラスリボン26の速度ベクトルVと同一のまたは実質上同一の速度ベクトルUで進み、一方でロボット66が、分離されたガラスシート70を取り除く。
【0044】
最後にt6で図6Fに示すように、TAM50がガラスリボン26から外れかつ開始位置108へと戻り、さらに係合デバイス86が最大の下向きの力Fを加える。
【0045】
当業者は、本開示に基づき、前述の事象の順序およびタイミングは特定のガラス延伸設備および作業の必要に応じて変更し得るものであること、さらに前述の順序は例示的な順序の単なる説明であったことが理解できるであろう。
【0046】
本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の種々の改変および変形が作製可能であることは当業者には明らかであろう。すなわち、本発明の改変および変形が添付の請求項およびその同等物の範囲内であるならば、本発明はこのような改変および変形を含むと意図されている。
【符号の説明】
【0047】
24 成形本体
26 ガラスリボン
48 牽引ローラ
50 TAM
52 裏当てバー
54 罫書き装置
66 ロボット
84 重量補償装置
86 係合デバイス
88 搬送機
90 吸着カップ
92 アクチュエータ
94 リニア駆動ユニット
96 駆動モータ
98 制御ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラスシートを成形する方法であって、
a)ダウンドロープロセスにおいて溶融ガラスを成形本体から流し、長さと自由先端部とを有する連続的に動いているガラスリボンを成形するステップであって、さらに前記ガラスリボンの前記長さが、時間の関数として変化するステップ、
b)前記連続的に動いているガラスリボンに、第1重量補償装置で係合するステップ、
c)前記連続的に動いているガラスリボンに前記第1重量補償装置を用いて第1の下向きの力を加えるステップであって、前記連続的に動いているガラスリボンの前記長さが増加するにつれて前記重量補償装置が加える前記力が減少するように、前記第1重量補償装置が加える前記第1の力の大きさを前記ガラスリボンの長さに反比例するものとするステップ、
d)前記連続的に動いているガラスリボンに罫書き線を形成するステップ、および、
e)前記連続的に動いているガラスリボンの一部を前記罫書き線の位置で分離して、ガラスシートを成形するステップ、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
ステップb)からe)を繰り返して、引続きガラスシートを成形するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記連続的に動いているガラスリボンに、該ガラスリボンと同じ速さおよび向きで移動するよう構成された移動アンビル装置で係合するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
前記連続的に動いているガラスリボンに、前記罫書き線より下方においてロボットで係合するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の方法。
【請求項5】
前記第1重量補償装置が、前記連続的に動いているガラスリボンの第1エッジ部分と係合していることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の方法。
【請求項6】
前記連続的に動いているガラスリボンの第2エッジ部分に第2重量補償装置で係合するステップをさらに含むことを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の方法。
【請求項7】
ガラスシートを生成するための装置において、
溶融ガラスからガラスリボンを成形するための成形本体、および
前記ガラスリボンに力を加えるための重量補償装置であって、
リニア駆動ユニットと、
前記リニア駆動ユニットに連結された駆動モータと、
前記リニア駆動ユニットに連結され、前記ガラスリボンに接触するための吸着カップを備えている、係合デバイスと、
を備えている重量補償装置、
を含み、さらに、前記重量補償装置が、前記ガラスリボンの長さに反比例する下向きの力を前記ガラスリボンに加えるよう構成されていることを特徴とする装置。
【請求項8】
前記係合デバイスが、前記吸着カップを前記ガラスリボンに向かってまたは前記ガラスリボンから離れるように移動させるよう構成されたアクチュエータを含むことを特徴とする請求項7記載の装置。
【請求項9】
複数の重量補償装置を備えていることを特徴とする請求項7または8記載の装置。
【請求項10】
前記成形本体が、溶融ガラスを受け入れるために該成形本体の上面に形成された溝と、底部で結合する合流成形面とを備えていることを特徴とする請求項7から9いずれか1項記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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