説明

動作可能なコンピュータディジタルデータ記憶装置用の耐火性及び耐水性筐体

動作可能なコンピュータディジタルデータ記憶装置用の耐火性及び/又は耐水性筐体が提供される。該筐体は石膏又はコンクリートからなる壁を有し、一実施例ではディジタルデータ記憶装置の通常動作中も火災の存在中も開いたままである2つの小さな通気口を有する。火災の存在下では、筐体の内部から膨張した空気及び過熱蒸気が通気口を経て外部へ流出する。これらの気体が外部へ流出するとき、これらの気体は通気口を経て内部に流入する外部の火災からの熱伝導を遮断又は阻止する。記憶装置を包囲する耐水性袋又は皮膜が記憶装置を浸水、水、断熱材により発生される蒸気又は前記通気口を経て流入する煙による損傷から保護する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2008年12月31日出願の米国特許出願第12/319,019号及び2008年1月16日出願の米国特許出願第12/009,072号の一部継続出願である。
【0002】
本出願は、また、2007年10月30日出願の米国特許出願第11/980,215号の一部継続出願であり、該出願は2005年11月23日出願の米国特許出願第11/285,854号(現在米国特許第7,291,784号)の一部継続出願であり、該出願は2005年4月22日出願の米国特許出願第11/112,552号(現在米国特許第7,211,742号)の一部継続出願である。
【0003】
本出願は、また、2008年5月9日出願の米国特許仮出願第61/127,217号及び2008年6月19日出願の米国特許仮出願第61/132,497号からの優先権利益を主張する。
【背景技術】
【0004】
本発明は、動作可能なコンピュータデータ記憶装置用の耐水性及び耐火性筐体に関する。より詳しくは、ある推定によれば、火災における損傷の80%超が実際には火災ではなく浸水によって生じる。消火ホース又は自動スプリンクラーからの猛烈な水圧が火炎自体よりも大きな損傷を与える。更に、典型的な耐火断熱材により加熱され発生される大量の蒸気が適切に管理されない場合には、この蒸気によってもデータ記憶装置が損傷される。本発明は、通常動作中のみならず火災及び/又は洪水発生中におけるこれらの筐体のコストパフォーマンスの著しい改善を提供するものである。
【0005】
特許文献1の可動ハッチ及びファン設計に関連する問題は、筐体壁が石膏又はコンクリートからなる場合、火災の存在下で、可動ハッチが筐体の通気口を完全に密閉することにある。この先行技術文献は、水性耐火断熱材(water based fire resistant insulation)で完全に密閉された複数のデータ記憶装置用筐体を記載している。食料調理用の頂部圧力釜調理具の効果と同様に、石膏又はコンクリート壁の内部に化学的結合により含有される水が完全に密閉された容器と協働して蒸気に変化し、この蒸気は筐体の内部室から容易に脱出できないために、過熱され加圧される。過熱蒸気は、七面鳥の調理に有用であるが、データ記憶装置を修理不能に容易に破壊することができ、大切なデータの喪失を生じさせる。筐体を完全に密閉しなで前記蒸気を逃すことができるようにすると、筐体の内部温度を100°F以上劇的に減少させることができ、火災後のデータ回復の可能性を大きく向上させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4,211,742号明細書
【発明の概要】
【0007】
本発明の一つの特徴は、火災の存在下で可動ハッチが通気開口を完全に密閉しないようにすることによって、上述の問題を解消することにある。この特徴は比較的高い電力(20〜2000ワット)のデータ記憶装置に有用である。可動ハッチのコンセプトは、通常動作中に十分な冷却のための最大の空気流を可能にするために、コンピュータデータ記憶装置に対して(筐体の外部表面積の2%以上の)比較的大きな開口を可能にすることにある。火災などで200°Fを超える高い周囲温度に曝されると、可動ハッチは外部の熱から保護するためにほぼ完全に閉じる。従来技術からの重要な差異は、火災中に、加熱蒸気を逃して完全に密閉された筐体よりも大幅に低い内部温度をもたらすように、可動ハッチを完全に閉じないで前記筐体の全外部表面積の1%以下の僅かな開口を許容するように設計することにある。この非常に小さい臨界的な開口は筐体内部の圧力を周囲空気の圧力と等しくする。物理学から、ボイル・シャルルの法則(combined gas law)は[(P1V1)/T1= (P2V2)/T2]と書き表され、体積の変化を伴わない、一つの状態から次の状態への圧力の低下は、これに比例する温度(ケルビン)の低下を生じる。
【0008】
小さな蒸気排気口を備えるデータ記憶装置とこれを備えないデータ記憶装置とを比較すると、試験結果は、火炎中に部分的に閉じた通気口の付加により100°Fを上回る内部温度の低下が得られることを示した。この大幅な改善は電子回路の生存のために不可欠である。なぜなら、ハードディスクドライブなどの典型的な能動データ記憶媒体は、300°を超える温度に曝されると、急速に劣化し、回復不能になり、かけがえのないデータを失うことになるからである。
【0009】
内部空洞を決して完全に閉じないハッチの設計においては重要な問題が生じる。前述したように、消防士及び自動スプリンクラーに起因する水による損傷が火災自体による損傷より大きくなり得る。本発明の重要な特徴は、耐火性筐体の内部に完全に収容されたデータ記憶装置の周囲に耐水性障壁を設けることにある。後で明らかにされるように、この重要な差異によって、本発明はホース放水、自動スプリンクラー、冠水及び耐火断熱材から蒸気として放出される水を含む多くの発生源からの水損傷に耐えることが可能になる。
【0010】
本発明の別の特徴は、ハッチレス設計を使用することによって同じ問題を解消することにある。ハッチレス設計は、通常動作中に、内蔵されているコンピュータ記憶装置を冷却するために十分な量の空気を筐体を経て流すことができる比較的低電力の装置(5−20ワット)に対して使用される。本発明のこの実施例は可動部分を持たない点に留意されたい。火災の存在下において、断熱材及び化学的結合水が小さな通気通路を経て開放され、水蒸気をそれが危険な温度に過熱される前に外部へ導く。この通気通路は、前記火災からの過剰な熱がこの通路を経て流入するのを阻止するために十分に小さくする。
【0011】
本発明の他の特徴は、筐体がデータ記憶装置を保護するために十分に低い内部温度を維持する時間を長くするために石膏(又はコンクリート)に含有される水の量を増大させることにある。本発明によれば、壁は水で過飽和されるか過充填される。過飽和された壁が水を通常の蒸発により失わないようにするために種々の技術も使用する。水は筐体の満足な動作のために重要である。なぜなら、水は蒸気に変換されるとき、多量の熱を消費するためである(水の潜熱は2260kJ/kg)。火災中に消費される水の量は筐体により可能な保護持続時間に比例する。石膏又はコンクリートが水で過飽和されているものと仮定すると、筐体は2倍の冷却力を有し、場合によっては約2倍の時間に亘って火災に耐えることができる。
【0012】
本発明は、一般に、動作可能なコンピュータディジタルデータ記憶装置を火災加熱又は浸水によるデータの損傷及び喪失から保護する装置に関する。より詳しくは、本発明は、動作可能なコンピュータディジタルデータ記憶装置用のコンパクトで低コストの耐火性及び耐水性の筐体を提供する。典型的なコンピュータディジタルデータ記憶装置は、コンピュータハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、固体メモリ装置、テープドライブ、コンピュータ、又は電子化ディジタルデータの記憶及び検索のためにディジタルデータを能動的に読み書きできる任意の他の装置を含む。これらは以下において参照されるが一例であり、本発明はハードドライブに限定されないものと理解されたい。
【0013】
更に、以下においては、筐体に空気流を強制的に流す装置の一例として時々ファンについて簡単に言及する。空気を能動的に移動させる多くの装置があり、例えばファン、ブロワー、空気ポンプなどの多くの名前で知られている。これらは以下において参照されるが一例であり、本発明は空気を能動的に移動させるこれらのタイプの装置に限定されないものと理解されたい。
【0014】
ディジタルデータ記憶装置は驚くほど大量のデータを記憶できるようになってきているので、火災や洪水などの災害におけるディジタルデータ記憶装置の喪失は益々壊滅的になってきている。一般家庭の消費者にとって、ディジタル写真、ディジタルビデオ及びディジタル音楽が益々一般的になっている。ある推定によれば、ディジタル記憶の要求は毎年100%超の平均上昇率で増大するとされている。ある研究によれば、壊滅的なデータ喪失を受けた後は90%を越えるビジネスが閉鎖すると予測されている。小規模のビジネス及び遠隔地のオフィスは、一般に最新の災害回復プランを開発するリソースを持たないので、特に脆弱である。動作可能なコンピュータディジタルデータ記憶装置用の、コンパクトで低コストで信頼できる、耐火性及び/又は耐水性の筐体を提供する必要性が存在すること明らかである。従来技術としては、もっと複雑で、耐水性でなく、信頼性に乏しく、もっと高コストであって、火災、洪水又は消化活動に起因する水による損傷に曝されたときにデータ喪失を生じる筐体の多数の実施例がある。
【0015】
本発明は、動作可能なコンピュータディジタルデータ記憶装置用の、改善された、コンパクトで低コストの耐火性及び/又は耐水性の筐体を提供する。本明細書及び特許請求の範囲で使用される「耐火性の筐体」という語句は、ここでは、筐体の外部で起こる火災に耐える筐体と定義される。耐火性の筐体は筐体内部の収容物を保護するように設計される。本発明は、例えばブラックマン他の米国特許第6,548,753号明細書に記載されているような、筐体内で生じる火災の広がりを抑制又は阻止するように意図された従来の「火災抑制筐体」から相違する。火災抑制筐体は、筐体外部の近接物体に火災が広がるのを保護することを意味する。その結果、火災抑制筐体は金属壁で製造され得る。他方、本発明のような耐火性筐体は、石膏、セラミックファイバ断熱材などの断熱材又は他の可能な耐火断熱材を含む比較的厚い断熱性の壁を備えなければならない。石膏のような材料で満たされた厚い断熱材充填壁からなる筐体は、能動電子記憶装置の発熱性のために、簡単な単壁金属筐体とは著しく異なるより困難な設計課題を提示する。
【0016】
本発明はいくつかの代替実施例を含み、それらはすべて動作可能なハードドライブ及び他のコンピュータデータ記憶装置用の低コストで信頼できる耐火性及び耐水性筐体を提供する。これらの実施例は、例えばファン付き又はファン無しのハッチレス筐体、可動ハッチ付き又は無しの耐水性筐体、可動ハッチ付き又は無しの自由対流筐体を含む。
【0017】
本発明とすべての従来の発明との主な相違は、本発明の筐体は水性断熱材を用いるが、決して完全に密閉されない点にある。筐体にハッチがあろうとなかろうと、火災中に断熱材からの過熱された内部蒸気を逃すことができる小さな開口が常に存在する。
【0018】
本発明の一つの実施例は、上で参照した米国特許出願第11/112,552号に開示されているように、可動ハッチの使用を避けるものである。この参照特許出願は参照することにより本明細書に含まれるものとする。本発明のハッチレスの実施例は、いかなる火災又は煙検出装置の必要性も避ける。これらのコンポーネントの除去は著しく低コストの装置をもたらす。好適な実施例の根幹は、石膏又はコンクリート壁のような比較的厚い(例えば1.5インチ)水生耐火断熱材に形成された十分に小さい寸法(前記筐体の外部表面積の1%以下)の通気口は、火災がない場合に動作中の記憶装置を冷却するのに十分な換気を可能にしながら、火災による損傷を防止するという発見にある。このコンセプトについてプロトタイプを火災に曝して試験したところ、ハードドライブ記憶装置に対するデータの喪失及び重篤な損傷はなかった。水性断熱材が蒸気を開放する前、内部空気温度が火災の存在下で上昇し始めると、内部空気が膨張し、小さな通気口を経て外部へ流れる。(空気を通気口に送るファン又はブロワーはあってもなくてもよく、電力を浪費し、火災の開始時に動作を停止する。)膨張する空気の外部流出は火災から小さな通気口を経て内部室へ流入する外部熱の流れを妨げる。小さな通気口は、内部室に流入する火災からの外部熱の量を減少させるために蛇行通路又は迷路通路として設計することができる。
【0019】
我々の発見は以下の計算により確認される。一定の大気圧であるものとすると、空気の内部体積は、理想気体の理論及びボイル・シャルルの法則[(P1V1)/T1= (P2V2)/T2]に従って、ケルビン温度(Tkelvin= Tcentigrade + 273.15)の上昇に比例して膨張するものと仮定する。298K(25℃)の初期温度及び373K(100℃)の最終温度と仮定すると、内部室の空気の体積は約25%増加すると予測される。従って、内部室の温度が75℃だけ徐々に増大するにつれて、内部室の空気の体積の25%がゆっくり外部へ流出する。内部室及び通気口を適切に寸法設計することによって、断熱及び通気可能にされた内部室は最悪の火災からデータ喪失を防止するのに十分な耐火性にすることができる。加えて、火災中に筐体内部の温度が373K(100℃)に到達すると、石膏又はコンクリートなどの水性断熱材内の化学的結合水分子が蒸気として開放され始め、火災継続中に蒸気の連続的な流出が断熱材に存在する水がなくなるまで提供される。
【0020】
壁の通気口を火災のないときも火災のあるときも開いたままにする能動データ記憶装置用耐火性筐体の従来技術は存在しない。従来技術として、飛行機レコーダを記録するOlzak他の米国特許第6,153,720号明細書がある。このレコーダの筐体は、通常閉じているが、火災の存在下で開く通気口を含み、相変化熱吸収層が溶融し、通気口が開く。通気口は、レコーダが海の中に落ちた場合に圧力を等化することができる。Olzak他の筐体は、かなりの熱を発生する動作中のディジタルデータ記憶装置のために強制換気(又は何らかの換気)を与えることは開示も示唆もしていない。とにかくこの技術は本発明の目的のために使用し得ない。
【0021】
本発明の別の実施例は、データ記憶装置を包囲する、耐水性で耐煙性で導電性の「袋」(カバー、防湿障壁又は耐水性筐体)を含む。「袋」及びデータ記憶装置はともに耐火性筐体内に収容される。データ記憶装置により発生された熱は「袋」(好ましくは金属)に伝えられ、その後種々の技術で耐火性筐体の外部へ伝えられる。「袋」は十分に沈水性であり、記憶装置及び記憶データの水中30フィートまでの保護及び/又は煙からの保護を与える。
【0022】
煙又は水による損傷の保護は、水又は煙が内部室に容易に流入しデータ記憶装置を損傷し得る開口を有するどのような筐体にとっても重要な問題である。本発明は、記憶装置を包囲する防水障壁を提供し、該障壁は記憶装置により発生される熱を伝導し、その動作及び/又は適切な熱消散機能を妨害しない。
【0023】
従来技術として、水又は煙を封鎖する複雑な封鎖機構を備える装置があるが、この装置は開口を封鎖するために電気的に駆動される水センサ及び電子機械アクチュエータに頼らなければならない。水の浸入は突然であり、封鎖速度は有限であるため、センサ及びアクチュエータ構成ですべての水損傷を完全に確実に防止することはできない。本発明は、データ記憶装置を耐水性「袋」内に収容することによって、いかなる浸水に対しても本質的に防水性であり、水損傷に対する保護のためにアクチュエータや電力を必要としない。
【0024】
従来の水性耐火断熱材の筐体に対する別の問題は、場合により、石膏又はコンクリートなどの水性耐火断熱材に含有される水が火災に曝されると、内部室が水蒸気で完全に飽和され、100%の湿度に上昇する。この湿度はデータ記憶装置を損傷し得る。本発明の防水性障壁は、内部室における100%の湿度状態からのデータ記憶装置の損傷を防止することができる。
【0025】
従来技術として、文書用の耐水性及び耐火性筐体があるが(Gelb他の米国特許第4,992,310号明細書参照)、このような筐体は、通常動作中に能動電子機器を冷却するいかなる機構も含んでいないために、動作中のコンピュータデータ記憶装置に対して全く不適切である。このような機構がないと、内部温度が数百度まで上昇し、典型的な電子記憶装置の通常動作が妨げられる。従来技術として、データ記憶装置のための冷却ジャケットもあるが、この冷却ジャケットは耐水性でない(Cheonの米国特許出願公開第20004/0190255号明細書参照)。
【0026】
従来技術として、動作可能なディジタルデータ記憶装置用の比較的大きな筐体があり(例えば、Englerの米国特許第6,158,833号明細書)、この筐体はディジタルデータ記憶装置により発生された熱を容器の断熱材壁による熱伝導により消散している。Englerの設計は、いかなる能動的又はファン駆動式の冷却システムも設けないため、比較的大きな筐体を必要とし、その中に低ワット量の装置を収容する必要がある。本発明は、対照的に、同じワット量の装置に対してEnglerの筐体の何分の一かの大きさのコンパクトな筐体を提供する。本発明によれば、同じかより大きな冷却能力を有しながら、サイズ、重量及びコストを90%減少させることできることが確かめられた。一実施例では、本発明のコンパクトなサイズは、主として、Englerの装置に存在しない強制空気冷却システムにより達成される。
【0027】
従来技術として、通気口、ファン及び可動ハッチを有するコンクリート壁の筐体を提供するPehrssonの米国特許出願公開WO89/06921号明細書がある。しかし、可動ハッチは火災時に開口を完全に閉鎖し完全に密閉するように設計され、その結果として、完全に密閉された容器から逃げることができない過熱蒸気によるデータ喪失が生じる。本発明は、上述したように、通気開口を決して完全に閉鎖しないで、過熱蒸気の問題を克服している。Pehrssonは、また、筐体の中身に対するいかなる耐水性又は防煙性保護手段も設けておらず、その結果として、100%の湿度、煙、消火スプリンクラー又は消火ホースなどのほぼすべての火災に共通の要因による損傷のためにデータの喪失が生じ得る。Pehrssonは、また、ハリケーンや水管が破損している地下室や多くの地域でよくある洪水に共通の水没に対する備えも設けていない。
【0028】
従来技術として、内部室を外部環境から切り離し、完全に密閉するために、能動センサ及び高価な電子機械装置の複雑なアレイを備える他のディジタルデータ記憶装置がある(例えば、Phil他の米国特許第5,479,341号明細書)。Philの特許は、通常動作中に能動的な冷却を行うものでなく、また本質的に浸水から前もってデータ記憶装置を保護するものでなく、代わりに複雑で高価なセンサ及びアクチュエータを用いて水損傷が起こる前に筐体を閉じるものである。加えて、Philの筐体は、保護内部室を完全に密閉するように設計され、その結果として過熱蒸気の逃し通路が生じず、火災中に温度及び圧力の増大を生じる。Kikinsの米国特許第5,623,597号の発明は更に大きなヒートシンク構造を備える更に複雑な受動熱交換器を使用する。この設計は、閾値温度が検出されるときヒートシンクスペースを断熱材で満たすために扱いにくい断熱材注入機構を必要とする。本発明は、従来のものよりはるかに簡単ではるかにロバスト設計の「自然対流」実施例を可能にし、可動部分のない本質的に耐火性及び耐水性の設計が可能であり、従来の発明より90%のコストダウが可能になる。
【0029】
従来技術として、2004年4月1日に出願されたKishon他の米国特許出願公開US2004/0064631号がある。Kishon他の装置は、データ記憶装置により発生される熱を周囲空気から装置のカバーまで延在するネジにより受動的に熱伝導することを利用している([0021]参照)。この技術は、金属ネジにより可能な比較的低い熱伝導量により制限される。本発明により与えられる能動的なファン駆動冷却ははるかに大きな冷却容量をもたらす。加えて、Kishonの特許は完全密閉筐体及び石膏断熱材を教示しており、これは火災中に過熱温度を生じる。
【0030】
従来技術として、動作可能なディジタルデータ記憶装置に対する強制冷却システムもあるが、コンパクトな耐火性及び耐水性筐体と併用されていない。
【0031】
本発明の主目的は、ロバスト設計であって、高い熱を発生する電子機器を収容でき且つ安価に製造できる、動作可能なコンピュータディジタルデータ記憶装置用の耐火性及び/又は耐水性筐体を提供することにある。
【0032】
本発明の他の目的は、石膏又はコンクリートなどの水性耐火断熱材の筐体であって、自然対流又は強制対流冷却を生成するためにファン及び一つ以上の通気口を使用しても使用しなくてもよく、火災の存在下で一つ以上の可動ハッチが閉じるが、蒸気が部分的に閉鎖された通気口を経て逃げられるようにハッチの閉鎖は通気口を完全に密閉しないようにした筐体を提供することにある。
【0033】
本発明の別の特徴は、石膏壁が水で過飽和又は過充填され、火災の存在下で追加の水が蒸発されることによってデータ記憶装置を熱損傷から保護する期間が大幅に延長される石膏の筐体を提供することにある。
【0034】
本発明の他の目的は、火、水又は煙検出装置が不要で可動部分がない、ハッチレス筐体を有する、動作可能なコンピュータディジタルデータ記憶装置用の耐火性及び耐水性筐体を提供することにある。動作可能なディジタルデータ記憶装置は、火災による損傷を防止するために十分に小さい寸法の通気口を利用し、同時に火災のない場合にその通気口を経て十分な空気対流が生じて動作中の記憶装置を冷却することができる。
【0035】
本発明の別の目的は、筐体の壁の通気口が火災のないときも火災の存在時も開いたままである能動データ記憶装置用の耐火性筐体を提供することにある。
【0036】
本発明の他の目的は、熱伝導性で沈水性の「袋」で記憶装置を包囲し、起こり得る洪水や浸水(30フィートまでの淡水又は海水中への水没)の前にデータ記憶装置及びその記憶データを本質的に保護した動作可能なデータ記憶装置用の筐体を提供することにある。
【0037】
本発明のトランジスタの特徴及び利点は以下の説明及び図面から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】記憶装置が通常動作状態で、火災が存在しない状態における、可動ハッチとファン及び各ハッチのストッパを併用する第1の実施例を示す。
【図2】火災後の図1の実施例を示す。
【図3】筐体の可動上壁が可動ハッチとして作用する第2の実施例を示す。
【図4】可動上壁がストッパに接触している、火災の存在下における図3の筐体を示す。
【図5】ファンが設けられていないことを除いて図1に示す実施例と同一の実施例を示す。
【図6】ハッチが完全に閉じないで部分的に閉じた位置に移動する、火災の存在下における図5の実施例を示す。
【図7】ファンが省略されていることを除いて図3に示す実施例に同一の実施例を示す。
【図8】火災の存在下における図7の実施例を示す。
【図9】通常動作中記憶装置を換気するためにファンと協働する2つの小さな通気通路を有し、火災の存在下において膨張する気体及び過熱蒸気が筐体の内部から外部へ流出することができるように前記通気通路は開いたままである筐体を示す。
【図10】ファンが省略され、可動部分を持たない、図9に示す実施例に同一の実施例を示す。
【図11】換気通路内に熱感受性チューブが支持された他の実施例を示す。
【図12】熱感受性チューブが溶融してもまだ過熱蒸気を逃すことができる、火災の存在下における図11の実施例を示す。
【図13】筐体の石膏又はコンクリート壁が水で過飽和にされ、過剰の水が耐火性の増強を提供する実施例を示す。
【図14】換気通路が事実上蛇行している実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
「関連出願の相互参照」の段落に規定された出願はすべて参照することにより本明細書に含まれるものとする。
【0040】
図1は本発明の第1の実施例を示す。動作可能なディジタルデータ記憶装置10は、底壁21、上壁22及び側壁23及び24を有する筐体20の内部に配置される。壁21−24の各々は石膏又はコンクリート(どちらも水性耐火断熱材である)からなる。それは、これらの材料は良好な断熱材であるのみならず、多量の化学的結合水も有するためである。火災の存在下では、水が石膏又はコンクリートから分離し、蒸気に変化するとき、多量のエネルギーを気化潜熱の形で(水の場合2260kJ/kg)吸収する。このエネルギー吸収は筐体20の内部温度を記憶装置10及びその記憶データを保護するのに十分低い温度に維持する。
【0041】
開口又は通路31及び32が壁24及び23にそれぞれ形成される。可動耐火性ハッチ51及び52が開口又は通路31及び32に隣接して配置される。ハッチ51及び52は図1に示す第1の開位置を有し、この位置では周囲空気が開口又は通路を通過し、ディジタルデータ記憶装置10を冷却する強制換気システムが提供される。ファン40が開口31に隣接して配置され、空気を開口31から筐体20の内部を経て通路32から外部へ強制的に送る。
【0042】
耐水性の皮膜、筐体又は「袋」70でディジタルデータ記憶装置を封入する。「袋」70は記憶装置により発生される熱を伝えるように熱伝導性にする必要があり、同時に耐水性にする必要がある。このような耐水性の皮膜の例は米国特許出願第12/009,072号及び同第11/980,215号に記載されており、ここでは長々説明しない。これらの皮膜の例としては、アルミニウム箔、押出金属コンテナ、www.contronics.comから得られるコントロニクス「Duralco 4538」(登録商標)として知られている弾性ゴム引きエポキシ化合物及びwww.rimnetics.comから得られる反応射出成型熱硬化性ポリウレタンポリマがある。
【0043】
火災時のハッチ51及び52の移動を制限するためにストッパ91及び92が設けられる。
【0044】
ハッチ閉鎖手段は、タブ55及び56と、火災時にハッチ51及び52を「閉鎖」位置に移動させるばね57及び58を含む。タブ55及び56は通常はハッチ51及び52を開いたままにする温度感受性素子である。火災を表す閾値温度の存在下では、タブ55及び56が溶融し、ばね57及び58がハッチ51及び52を閉鎖位置へ移動させることが可能になる。
【0045】
図2は、ハッチ51及び52がストッパ91及び92に当接した「閉鎖」位置を示す。ストッパ91及び92は、ハッチ51及び52を部分的にのみ閉鎖し得る寸法、即ちハッチ51及び52がそれぞれ側壁24及び23の表面に完全に接触しない寸法にする。このハッチ51及び52の部分的閉鎖はハッチとそれぞれの開口との間に小さな開口を許容し、これらの小さな開口を経て過熱蒸気を逃がすことができる。また、これらの制限された小開口は同時に、過熱蒸気が逃げ出すとき、これらの開口を経る火災からの熱の流入を阻止する。上述したように、ハッチ51及び52を完全に閉じ、側壁24及び23に密着させることができる場合には、過熱蒸気が過度に熱くなり、記憶装置及びその記憶データを損傷する可能性がある。
【0046】
過熱蒸気を逃がす開口を経て水が浸入し得ることに注意することも重要である。耐水性の皮膜70はデータ記憶装置10を完全に包囲し、さもなければ起こり得る水損傷を防止する。
【0047】
図3は選択的な実施例を示し、本例では筐体120は枢動上壁122と底壁121に形成された単一の開口131とを有する。2つのデータ記憶装置110a及び110bが筐体120内に支持されている。火災時に枢動上壁122が完全に閉じないようにストッパ191が枢動上壁122に隣接して設けられる。図3に示す実施例では、枢動上壁122は可動ハッチとして作用する。可溶性素子155は火災を表す閾値温度で溶融する。枢動自在に取り付けられたハッチ151が開口131に隣接して配置され、タブ156により回位置に維持されている。本例では、ハッチ151は、図4に示すように火災の存在下で完全に閉じることができる。しかし、ストッパ191が可動上壁(又はハッチ)122を完全に閉じるのを阻止するため、過熱蒸気を逃がす通路199が与えられる。この実施例では、データ記憶装置110a及び110bに強制換気を供給するためにファン140が筐体120の内部に配置される。
【0048】
ライン180は底壁121を貫通してデータ記憶装置110a及び110bにデータ及び電力を供給する。
【0049】
図5及び図6は、ファン40が設けられていない点を除いて図1及び図2に示す実施例と同一である別の実施例を示す。通路231及び232は、通常動作中に記憶装置210により発生される熱が単に通路231及び232を経て上方へ流れて筐体220を冷却する「自由対流」を提供する。
【0050】
図6は火災の存在下における可動ハッチ251及び252の位置を示す。これらのハッチは閉鎖位置に移動し、この位置では、ストッパ291及び292によって、ハッチ251及び252が開口231及び232を完全に閉じることが阻止され、これにより過熱蒸気を逃がすと同時に、火災からの熱の流入を阻止することができる。
【0051】
図7及び図8は、ファンが除去されている点を除いて図3及び図4に示す実施例と同一の実施例を示す。筐体320は記憶装置310a及び310bの通常動作中に自由対流を提供する。記憶装置310a及び310bの通常動作により発生される熱は単に上壁322と側壁324との間に形成される開口を経て上方に移動し、この熱の移動が筐体の底壁321に形成された通路331を経て冷たい空気を引き入れる。
【0052】
図8に示すように、火災の存在下では、ストッパ391が、可動上壁322が側壁324を完全に密閉するのを阻止して、過熱蒸気を逃がすことができる通路399を形成する。本例ではハッチ351は火災の存在下において開口351を完全に密閉する。
【0053】
図9は、筐体420が側壁424及び423に通路又は開口431及び432をそれぞれ有する実施例を示す。開口又は通路431に隣接して取り付けられたファン440は筐体420を通る強制換気を提供する。本例では通路431及び432は、火災の存在下においてこれらの通路を介して熱が流入するのを阻止して記憶装置140の損傷を阻止するために、十分に小さい断面積、即ち前記筐体の外部表面積の1%以下の断面積にする。火災中のスプリンクラーから又は他の洪水源から通路431及び432に流入する水による記憶装置410の損傷は耐水性皮膜470により防止される。
【0054】
図10に示す実施例は、ファンがない点を除いて図9に示す実施例と同一である。図10の筐体520は可動部分がない。小さな通路531及び532は前記筐体の外部表面積の1%以下の断面積を有し、10ワットより低いエネルギーを発生する比較的小型の記憶装置510からの熱を伝えることができる。通路531及び532は、火災の存在下において、筐体520内の膨張する空気及び過熱蒸気をそれらの通路を経て逃がすのに十分な大きさである。また、これらの通路は、同時に筐体520の外部の火災により発生される熱がこれらの通路を経て内部に移動するのを妨げる又は阻止するのに十分な小ささにする。上述したように、過熱蒸気の発生を伴う筐体520内の空気の膨張は火災の存在中に通路531及び532を経て外向きの空気流を生じる。この外向きの気体及び過熱蒸気流が、火災の存在下においてさもなければ通路531及び532を通過する熱の流入を減速する。
【0055】
図11は、筐体620がデータ記憶装置610を収容する実施例を示す。耐水性皮膜670は記憶装置610の外部表面を被覆している。通路631及び632はそれら自身で熱感受性チューブ633及び634を支持している。チューブ633及び634は火災の存在下で溶融するように設計されている。図11に示す通常動作の状態では、ファン640が記憶装置640のために強制換気を提供する。
【0056】
図12は火災発生後の図11の実施例を示す。ポリマからなる熱感受性チューブが溶融するが、まだ過熱蒸気及び気体を逃がすことができる。
【0057】
図11及び図12に示すファン640は随意であり、除去してもよい。
【0058】
図13は他の実施例を示し、本例では筐体720は壁721−724を有し、これらの壁は、筐体720の製造中に水で過飽和された石膏又はコンクリートからなる。これらの過飽和壁721−724からの水の通常の蒸発を阻止又は低減するために、防湿障壁745(例えば熱感受性ワックス又はプラスチック)を筐体の内壁に被着し、防湿障壁746(例えば熱感受性ワックス又はプラスチック)を筐体の外壁に被着する。防湿障壁はプラスチック外皮又はプラスチック容器としてもよい。本例では、通路731及び732は前記筐体の外部表面積の1%以下の断面積を有する小さい通路であるため、可動部分は使用されない。火災の存在下では、防湿障壁745及び746が溶融し、壁721−724に含有される過飽和水を逃がすことができる。筐体の内部へ逃げる過飽和水は蒸気に変化するとき多量のエネルギーを吸収する。この熱の吸収は温度を記憶装置及びその記憶データの保護に十分な低温度に維持する。耐水性カバー770は記憶装置を水損傷から保護する。開放された水が蒸気に変化するにつれて、この蒸気が筐体720から狭い通路731及び732を経て開放され、これらの通路を経る火災からの熱の流入が最小になる。
【0059】
図13の実施例はファン(簡潔さのために図示されていない)と一緒に使用してもよい。
【0060】
図14は図13の変形例を示し、本例では小さな通路831及び832が蛇行している。筐体820は記憶装置810を収容し、可動部分を持たない。耐水性カバー870は装置810を保護する。
【0061】
本発明に関する以上の説明は、図解及び説明のためであって、本発明を網羅することを意図するものでも、本発明を開示した形態そのものに限定することを意図するものでもない。上記の教示を考慮すれば、変更や変形が可能である。本発明の原理及び実用上の適用例を最もよく説明するために種々の実施例を選び説明したので、当業者は、様々な実施形態において本発明を最もよく利用し、予定される特定の用途に適した様々な変更を加えることが可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
動作可能なコンピュータディジタルデータ記憶装置を火及び/又は水によるデータの損傷又は喪失から保護する装置であって、該装置は
動作可能なディジタルデータ記憶装置と、
石膏又はコンクリートなどの水性耐火断熱材からなる、前記動作可能なディジタルデータ記憶装置用の耐火性の筐体と、
前記筐体を決して完全に密閉しない一つ以上の通気口であって、通常動作時に十分な冷却を可能にするが、火災時に前記筐体の内部から加熱された空気及び蒸気を逃がすことができると同時に、該通気口を経て熱が内部へ流入するのを阻止することができるように、前記筐体の外部表面積の約1%以下の比較的小さい通気口と、
前記筐体内に収容される前記ディジタルデータ記憶装置を封入する耐水性の袋又は皮膜と、
を備える保護装置。
【請求項2】
通常動作時に前記データ記憶装置を冷却するために、周囲空気を前記筐体の前記通気口を経て能動的に移動させる手段としてファンなどの空気流送給装置を備える、請求項1記載の保護装置。
【請求項3】
前記比較的小さい通気口及び前記データ記憶装置(10ワット以下)は、空気流の自由対流による十分な冷却を提供するにもかかわらず、火災時には蒸気を適切に逃がすとともに損傷を生じる熱を阻止し得る寸法(前記筐体の全外部表面積の1%以下)に設計されている、請求項1記載の保護装置。
【請求項4】
動作可能なコンピュータディジタルデータ記憶装置を火及び/又は水によるデータの損傷又は喪失から保護する装置であって、該装置は
動作可能なディジタルデータ記憶装置と、
石膏又はコンクリートなどの水性耐火断熱材からなり、比較的大きな開口を有する、前記動作可能なディジタルデータ記憶装置用の耐火性の筐体と、
前記筐体の開口に隣接して位置し、決して完全に閉じることはできない耐火性のハッチであって、該ハッチは(前記筐体の全外部表面積の2%以上の)比較的大きな寸法を有し、前記開口を経て比較的多量の周囲空気を通すことができる開位置と、前記筐体内の過熱蒸気を前記開口を経て逃がすことができる(前記筐体の全外部表面積の1%以下まで閉じる)部分的に閉じた位置との間で移動可能である可動ハッチと、
火災の存在時に前記ハッチを前記開位置から前記部分的に閉じた位置へ移動させるハッチ閉鎖手段と、
前記筐体内に収容される前記ディジタルデータ記憶装置を封入する耐水性の袋又は皮膜と、
を備える保護装置。
【請求項5】
通常動作中に前記データ記憶装置を冷却するために、周囲空気を前記筐体の前記開口を経て能動的に移動させる手段としてファンなどの空気流送給装置を備える、請求項4記載の保護装置。
【請求項6】
前記比較的大きな開口及び高電力の前記データ記憶装置(200ワット以上)は通常動作時に空気流の自由対流による十分な冷却を提供するにもかかわらず、火災時には部分的に閉じて過熱蒸気を適切に逃がすとともに損傷を生じる外部熱を阻止し得る寸法(前記筐体の全外部表面積の1%以下)に設計されている、請求項4記載の保護装置。
【請求項7】
前記開口は、火災の検出時に、前記開口を部分的に閉じる熱感受性チューブからなるハッチ閉鎖部で部分的に閉鎖される、請求項4記載の保護装置。
【請求項8】
前記ハッチ閉鎖手段は前記ハッチが前記開口を完全に密閉するのを阻止するストッパを備える、請求項4記載の保護装置。
【請求項9】
石膏又はコンクリート壁を有する筐体の内部に収容された動作可能なディジタルデータ記憶装置を火災から保護する方法であって、該方法は、
前記石膏又はコンクリート壁を水で過飽和化するステップと、
前記石膏又はコンクリート壁から前記水の通常蒸発を防止又は低減するステップと、
前記筐体外部の火災の存在下において前記水の蒸気への気化を促進するステップと、
過熱蒸気を逃がす通路を与えるにもかかわらず該通路を経る前記火災からの熱の流入を最小にするために、前記蒸気を前記筐体から(前記筐体の全外部表面積の1%以下の)比較的小さい開口を経て逃がすステップと、
を備える保護方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2011−523505(P2011−523505A)
【公表日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−508507(P2011−508507)
【出願日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際出願番号】PCT/US2009/002826
【国際公開番号】WO2009/137072
【国際公開日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【出願人】(510296328)イオセーフ インコーポレイテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】ioSafe, Inc.
【Fターム(参考)】