説明

動画像出力装置

【課題】 文書内に動画が含まれるデータの、文書の内容と同期した内容を含む動画の静止画像を抽出し表示、または印刷する。
【解決手段】 動画像が付属しているマルチメディア文書のテキスト内容と、マルチメディアデータのフレーム(静止画像)に付加された属性情報とから、動画像とテキストデータ内容の一致または、概念検索を実行し、動画から、文書内容と同期した静止画像を抽出する。抽出された静止画像と印刷を所望するテキスト内容との適合率が高い順にリスト化し、静止画像を画像表示領域に埋め込む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、文書の内容と同期した内容を含む動画の静止画を検索・抽出し表示、または印刷する動画像出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
動画などを含むマルチメディア文書を利用する場合に、それらのマルチメディア文書の印刷も、考慮していかなければいけない。
【0003】
しかしながら、マルチメディアデータを含んだ文書は、印刷ボタンを押した瞬間の、動画データを静止画としてキャプチャし印刷していた(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平09−051457号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、文書と意味の合う動画を同期させて印刷する事が、自動では出来なかった。
【0005】
今後、マルチメディア文書が取り入れられていけば、動画の印刷も要求されてゆく。そこで、文書内にマルチメディアデータがあった場合、文章内容と、マルチメディアデータの一致検索または、概念検索し、同期付ける事により、よりユーザの求める情報を印刷可能にする事が出来る。
【0006】
そこで、本発明においては、文書内に動画が含まれるデータの、文書の内容と同期した内容を含む動画の静止画像を抽出し表示、または印刷することのできる動画像出力装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明の動画像出力装置は、
文書内に動画を含まれるデータの、文書の内容と同期した内容を含むシーンを抽出し印刷、または表示することを特徴とする。
【0008】
また、文書の内容と動画に含まれる内容を検索する手段と、
前記検索の結果に応じて、文書の内容と動画に含まれる内容の一致度に基づくリストを作成する手段と、
前記動画像中の複数の静止画フレームを、前記リストの一致度の高い順に並び替えるフレームソートまたは、動画差分値の大きい順に並び替えるフレームソート手段と、
前記フレームソート手段によって並び替えられた静止画フレームから、前記リストの一致度の高い順、または、動画差分値の大きい順に所定数抽出する抽出手段と、
前記抽出手段にて抽出された静止画フレームを出力する出力手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上、本発明の構成により、文書内にマルチメディアデータがあった場合、文章内容と、マルチメディアデータの一致検索または、概念検索し、同期付ける事により、よりユーザの求める情報を印刷可能とすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図4のような、入力部19、設定部20、判別部21、文書内容の検索・抽出部22、動画像の検索・抽出部23、リスト生成部24、選択部25、描画部26、出力部27からなる装置があり、動画像の入ったマルチメディア文書を入力し、印刷する作業を例にあげる。
【0011】
図1は本発明において実行される処理を示す概念図である。
【0012】
1として示したマルチメディアデータは、テキストデータ3と動画像4とから構成されている。例えば、このマルチメディアデータ1をディスプレイなどに表示すると、表示されるテキストデータの任意の領域に動画像を表示するものである。このマルチメディアデータ1を印刷するにあたって、既存のアプリケーションシステムを用いると、印刷される動画のシーン(フレーム)は、印刷指示がなされた時点のものが自動的にかつ強制的に選択されてしまう。
【0013】
しかし、本発明では、図3のフローチャートにあるように、印刷ボタンを押すと、9のスタートから文書が入力され、本例では設定は一画像のみの自動印刷になっているとし、10の判別ステップでマルチメディアデータが含まれる文書か判定される。
【0014】
判定の結果、マルチメディアデータが含まれ無ければ通常の印刷がなされ、含まれていればマルチメディアデータが動画像であるかステップ11で判別される。動画像でなければ通常の印刷がなされ、動画像であれば文書内容と、マルチメディアデータのフレーム(静止画像)に付加された属性情報が検索抽出される。また、ユーザが印刷を所望した領域(例えば、ページ)に記載されているテキストの内容を判定する。
【0015】
続いて、動画像とテキストデータの内容の一致度の判定を行い(ステップ12及びステップ13)、動画から、文書内容と同期した静止画像を抽出し適合率が高い順にリストにし(ステップ14)、ステップ15で適合率の高いリストから適合率の高い静止画像をフレーム数分描画部で描画し(ステップ16及びステップ17)、表示または印刷する(ステップ18)。
【0016】
上記例で、設定部が一画像のみの自動印刷になっていたが、複数の画像をコマ割して、例えば図2のように出力画像数を選ぶことも可能である。
【0017】
ここで、抽出した静止画のフレームのうち、印刷を実行するフレーム数は、ユーザが予め指定しておくことで、指定数に応じたフレームが選択される。
【0018】
また上記例で、動画像が描画されているサイズから、適度なサイズに自動でコマ割する事も既存のシステムで可能である。
【0019】
また上記例で、描画する静止画像を自動選択ではなく、リストの中から、ユーザが選択することも可能である。
【0020】
また上記例で、マルチメディアデータが、パワーポイントのような静止画像の集まりだったとしても、フレームの検索は既存のシステムにより可能である。
【0021】
また上記例で、14のリストが無いもしくは、リスト以外から静止画を選びたい場合でも、ユーザは、任意にフレームを選択することが可能である。
【0022】
また上記例で、検索時にユーザの指定により特定の言葉、画像、属性を設定し検索する事も既存のシステムにより可能である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】マルチメディア(動画を含む)文書でコマ割りが一つの例を示す図
【図2】マルチメディア(動画を含む)文書でコマ割りが二つの例を示す図
【図3】本発明の処理フローチャートの一例
【図4】本発明の動画内容同期印刷装置の構造図
【符号の説明】
【0024】
23 動画像の検索・抽出部
22 文書内容の検索・抽出部
24 リスト生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文書内に動画を含まれるデータの、文書の内容と同期した内容を含むシーンを抽出し印刷、または表示することを特徴とする動画像出力装置。
【請求項2】
文書の内容と動画に含まれる内容を検索する手段と、
前記検索の結果に応じて、文書の内容と動画に含まれる内容の一致度に基づくリストを作成する手段と、
前記動画像中の複数の静止画フレームを、前記リストの一致度の高い順に並び替えるフレームソートまたは、動画差分値の大きい順に並び替えるフレームソート手段と、
前記フレームソート手段によって並び替えられた静止画フレームから、前記リストの一致度の高い順、または、動画差分値の大きい順に所定数抽出する抽出手段と、
前記抽出手段にて抽出された静止画フレームを出力する出力手段と、を有することを特徴とする動画像出力装置。
【請求項3】
前記抽出手段は、前記静止画フレームのフレームを指定することを特徴とする請求項2記載の動画像出力装置。

【図3】
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【図4】
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【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−50226(P2006−50226A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−228049(P2004−228049)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】