説明

包装体ボックスの製造・積載デバイス

特に、シガレットパックまたはシガレットのバンドルパック(12)の運送用の包装体を作製するために、1つのデバイスが提供される。前記デバイスにおいては、ボックスパッカー(14)と積載ステーション(29)が結合されて、バンドルパック(12)がボックス(10)内に導入されて、これらが、パレット(11)面に載置される。構造的に結合された諸ユニットは、関連しつつ操作することができるデバイスの全体を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明
この発明は、特に、シガレットのバンドルパックのための曲折ボックスのような複数の対象物を有する大型のパックを製造するデバイスに関し、対象物、すなわち、複数のバンドルパックが、ボックスパッカーに供給され、ボックスの内容物としてのパックグループを製造するとともに、これらの対象物を曲折されたボックス内に導入して、箱詰めされて閉合された曲折ボックスを積載ステーションに供給してパレットに移送することが可能である。
【背景技術】
【0002】
【特許文献1】EP1,067,050 A2
【特許文献2】EP0,949,169 A1 シガレットパックを移送するために、通常、いわゆるシガレットカートンとして知られるバンドルパックが形成され、これらは、より大型の包装容器すなわち曲折ボックス内に導入される。閉合された曲折ボックスは、次いで、移送用積載機によってパレットに積載される。最初にボックスパッカーが、次に、積載機が、次々に、前もって互いに分離された独立した技術上のユニットを形成する。EP1,067,050 A2は、1つのボックスパッカーを例示している。EP0,949,169 A1の模範具体例においては、完成したパックが比較的長い移送用トラック、特に、ローラトラックを介して積載機に供給される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この発明は、特に、シガレット用ボックスパックの製造デバイスの構造と作業モードの改良、および、前記ボックスの積載を、前記構造と作業モードに関し改良するという目的に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を達成するために、この発明のデバイスは、ボックスパッカーと積載ステーションすなわち積載機が、1つの技術上のユニットを形成するという事実によって際立って区別され、前記ボックスパッカーは、積載ステーションの直前に配置される。
【0005】
したがって、この発明によれば、ボックスパックを製造し、これらをパレットに積み込むために構造的および機能的に以前は別体であった諸ユニットが結合されて共通のデバイスとなり、これがボックスの製造とパレットの積み込みが構造と制御において1ユニット化される。ボックスを載置された位置から取り上げて、横断移動によってこれをパレット面に載置するために、積載ステーションの領域において、ポータルロボット(portal robot)が利用される。これに代えて、ボックスをパレット上方の積載位置に移送することもできる。
【0006】
この発明の更なる様相は、個別のアセンブリ相互の相対的配置、すなわち、L字状またはU字状のレイアウトと積載機の輪郭に関する。
【0007】
この発明のデバイスの1模範具体例が、添付図面を参照しつつ以下の文脈において詳細に説明される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
図示の模範具体例の1つの主題は、シガレット用の大型パックすなわちボックス10を製造し、これら複数個の前記ボックス10をパレット11の面上に配列することによって移送することである。
【0009】
ボックス10の内容は、いわゆるシガレットカートンと称されるシガレット用のバンドルパック12である。実際上、バンドルパック12は、バンドルパッカーから到来する供給コンベヤ13上を移送される。バンドルパック12は、前記コンベヤを介してボックスパッカー14の領域に進入する。前記パッカーは、構造的に結合される複数のユニット、正確にいえば、長手方向のキャリヤ15、クロス部材16、および、直立支持部材17からなる装着フレームによって結合される複数のユニットを含む。機能的シーケンスにおける第一のユニットは、配置ステーション(grouping station)18である。供給コンベヤ13は、前記ステーションの領域内に開く。パックのグループ19は、バンドルパック12からまとめられる。前記パックグループ19は、ボックス10の内容物として、スライド部材20によって配置ステーション18から包装ステーション21に押し出される。
【0010】
三次元形状にまとめられた部分的に曲折されたボックス10は、包装ステーション21、詳細に言えば、配置ステーション18に向いた開放サイドを備えている。ボックス10の曲折タブ22は、広がった開放状態にあるので、パックのグループ19は、スリーブ状に曲折されて一ユニットとしてボックス10内に挿入されることができる。
【0011】
ブランクマガジン23は、包装ステーション21の一部である。前記ブランクマガジン23は、ボックス10用の複数枚のブランクを含んでおり、これらのブランクは、フラットに折り畳まれ、折り畳まれたチューブとして供給される。ブランクは、ブランクマガジン23から次々に取り出されて、包装ステーション21に示される態様で利用に供される。
【0012】
パックのグループ19がボックス10の内部に導入された後、ボックス10は、コンベヤ24によって閉合ステーション25の領域に移送される。移送路面において、曲折タブ22が、曲折部材26によって、詳細に言えば、横断方向に配向されるボックス10の閉合面に折り曲げられる。曲折タブ22は、現具体例では、閉合ステーション25において、ボックス10の移送路の両側に取り付けられたテープ案内部材28によって、隣接曲折タブ22に付与される接着テープ27により閉合位置に固定される。ボックス10は、こうして充填され、閉合されるので移送することができる。
【0013】
包装ステーション21と、閉合ステーション25を過ぎた後、ボックス10は、積載ステーション29に導入される。積載ステーション29は、包装ステーション21および/または閉合ステーション25を備える技術上のユニットを形成している。長手方向キャリヤ30とクロス部材31を含む移送フレームは、対応して形成された隣接ユニットのフレームに連結されている。
【0014】
閉合ステーション25から到達するボックス10は、ボックス容器32に移送され、ここに載置される。ボックス容器32は、コンベヤ、正確には、ローラトラック33の一セクションを含む。このローラトラック33は、移送方向において、複数の、すなわち、(少なくとも)2つのボックス10が次々に連続して利用可能になる態様で形成される。2つのボックス10の位置は、ストッパ、詳しくは、先ず、昇降が可能で2番目のボックス10の端部位置を決定する横断方向ウエブとしてボックス10の移動路に進入する中央ストッパ34によって決定される。ボックスの容器32すなわちローラトラック32の端部位置において、同様に可動な端部ストッパ35が、最初にボックス容器32に移送されるボックス10のストッパとして設けられる。
【0015】
端部ストッパ35は、特別な態様で形成され、二重の機能を有している。それは、トラックピースすなわちローラトラック33のピボット可能なセクションである。前記トラックセクションは、1つの端部ストッパ35としての機能において、上方に配向される(図4参照)。他方の位置(図5)において、端部ストッパ35は、ボックス容器32すなわちローラトラック33の連続部分、詳細に言えば、移送路36に放出するための1つのブリッジを形成している。前記ブリッジは、ここでは、同様に、ローラトラックとして形成され斜め下方に配向される。放出用移送路36は、トラックとして形成される端部ストッパ35と関連して、ボックス、例えば、欠陥ボックスが特定され多場合に、これを積載ステーション29を介して移送したり、或いは、積載ステーション29の作業を一時的に中断する場合にも、ボックスを移送する可能性を拡大する。
【0016】
積載ステーション29は、その主たる機能を実行する間、包装ステーション21および閉合ステーション25とを横断する方向に配置されている。1つのリフティングコンベヤ、すなわち、1つのポータルロボット37が、毎回、ボックス容器32内の領域において1つのボックス10をグリップする。1つのパレット11が、上昇・横断移動、およびボックスの容器32の隣のパレット11面への載置によって荷重が加えられる。
【0017】
積載ステーション29の領域内でボックス10を取り扱うために、前記ポータルロボット37は、その構造と機能に関し特別な態様で形成される。1つのリフティングヘッド38、特に、1つの吸着ヘッドが、1つのボックスをグリップする。このリフティングヘッド38は、支持用フレームワークに突出アームとしてマウントされた装着アーム39に取り付けられている。この装着アーム39は、パレット11によって規定される積載ステーション29の基本的表面エリアの幅一杯に亘って延出する。このリフティングヘッド38は、装着アーム39の長手方向に移動機構40とともに移動されることができる。更には、リフティングヘッド38は、モータ41によって回転されることができる直立装着ロッド42に取り付けられているので、リフティングヘッド38によってグリップされたボックス10は、直立軸を中心として回動されることができる。
【0018】
装着アーム39は、昇降が可能なように、正確に言えば、ロードベアリングコラム43にマウントされている。この目的で、装着アーム39は、ロードベアリングコラム43上で、正確に言えば、歯付きベルトのような1つの(エンドレスな)牽引部材を介してモータ45によって変位することができる移動フレーム44に取り付けられる。装着アーム39は、特別な支持用フレームワーク、すなわち、コーナコンポーネント46によって移動フレーム44に連結されており、一方の側に作用する装着アーム39の荷重を移動フレーム44に、したがって、ロードベアリングコラム43に問題なく移すことができる。
【0019】
直立ロードベアリングコラム43は、一部が水平方向に、正確に言えば、積み込もうとするパレットの隣の直線的な移動路に沿って変位されることができる。長方形の積載ステーション29の長手方向の一方側には、下位および上位の装着ビーム47、48が、固定態様で、特に、(図示しない)接続によって、マシンフレーム、例えば、積載ステーション29の長手方向キャリヤに取り付けられている。ロードベアリングコラム43は、これが2つの装着ビーム47、48上で変位することができるように、ビーム47、48に連結されている。端部ストッパ35が直立している場合には、ポータルロボット37すなわちロードベアリングコラム43は、ボックスの容器32の領域まで変位されることができる。
【0020】
上位装着ビーム48に配置されたモータ49は、駆動用として機能し、前記モータ49は、(中空の)装着ビーム48内部の駆動手段を駆動し、また、直立シャフト50を介して下位の装着ビーム47内の駆動部材を駆動する。ここに、これらは、いずれも、特に歯付きベルトであることが好ましく、これらのベルトは、装着ビーム47、48の内部においてそれらの全長に亘って延出しており、これらには、ロードベアリングコラム43に接続されて、コラムとともに変位することができる1つの案内部材が取り付けられている。各ボックス10は、ボックスの容器32の面上でグリップされ、短い移送路を備えてこのように形成されるリフティングコンベヤすなわちポータルロボット37によってパレット11の所望の位置に載置される。理解されるように、ボックスは、複数の層をなして上下にパレット面に配置される。
【0021】
パレット11は、ボックス10の移動と準備面に関して下方にオフセットした面内に供給されて使用可能に維持される。空のパレット11は、レール状の基盤面51上における一方の側(図1の左側)における積載ステーション29の領域内に導入され、ボックスの容器32に隣接する積み込み位置へと変位される。諸寸法は、別の空のパレット11が、積み込み位置におけるパレット11と隣り合って(図2参照)待機するように選択される。ボックスが積み込まれたパレットは、付随的に、積み込み位置から、積載ステーション29の領域外へと同一の方向(矢印方向)に移送されて、(図示しない)適切な移送ユニットによって特に受け入れられる。
【0022】
このデバイスは、コンパクトな構造、特に、L字状またはU字状のレイアウトによっても際立った区別を備えている。1つの共通のデバイスを形成するように結合される諸ユニットは、共通のコントローラ、特に、電気的、電子的諸制御ユニットのための共通のスイッチキャビネット52にも接続される。デバイス全体は、ディスプレイスクリーンを備える共通の制御デバイス53によって操作される。この制御デバイス53は、デバイスのパートアセンブリの機能を制御する標準的な(工業用)PCであることができる。
【符号の説明】
【0023】
参照符号一覧表
10…ボックス、11…パレット、12…バンドルパック、13…供給コンベヤ、14…ボックスパッカー、15…長手方向キャリヤ、16…クロス部材、17…直立支持部材、18…配置ステーション、19…パックグループ、20…スライド部材、21…包装ステーション、22…曲折タブ、23…ブランクマガジン、24…コンベヤ、25…閉合ステーション、26…曲折部材、27…接着テープ、28…テープ案内部材、29…積載ステーション、30…長手方向キャリヤ、31…クロス部材、32…ボックス容器、33…ローラトラック、34…ストッパ、35…端部ストッパ、36…放出用移送路、37…ポータルロボット、38…リフティングヘッド、39…装着アーム、40…移動機構、41…モータ、42…直立装着ロッド、43…ロードベアリングコラム、44…移動フレーム、45…モータ、46…コーナコンポーネント、47…装着ビーム、48…装着ビーム、49…モータ、50…直立シャフト、51…レール状基盤面、52…スイッチキャビネット、53…制御デバイス、
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】ボックスパックを製造し積載する装置の基本的アウトラインを示す。
【図2】図1のII―II面に対応するデバイスの横断面図を示す。
【図3】図1のIII―III断面における全デバイスの側面図。
【図4】図3のIV部分における積載機の細部の拡大図。
【図5】機能が変化した場合の図4のデバイスの細部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パックの内容物としての複数の対象物、特に、シガレットのバンドルパック(12)のための曲折ボックス(10)を有する大パックを製造するデバイスであって、
前記対象物すなわちバンドルパック(12)は、ボックスの内容物としてのパックグループ(19)と一緒にボックスパッカー(14)に供給され、
前記バンドルパックは曲折ボックス(10)内に導入されることができるとともに、充填され閉合曲折されたボックス(10)を積載ステーション(29)に供給してパレット(11)に移送することができ、
次の点すなわち、ボックスパッカー(14)と積載ステーション(29)が、1つの技術上のユニットを形成しており,ボックスパッカー(14)は、積載ステーション(29)の直前に設けられている点を特徴とするデバイス。
【請求項2】
ボックスパッカー(14)は、特に、接着テープ(27)をボックス(10)の曲折タブ(22)に取り付けるためにボックス(10)の閉合ユニットすなわち閉合ステーション(25)と隣接している点、および、閉合ステーション(25)は、積載ステーション(29)と直接隣接している点を特徴とする請求項1に記載のデバイス。
【請求項3】
積載ステーション(29)に供給されるボックス(10)は、ボックスパッカー(14)または閉合ステーション(25)に直接隣接するボックスの容器(32)の領域に載置されることができ、また、リフティング部材,特に、ポータルロボット(37)によってボックスの容器(32)から取り出されることができ、そして、隣り合って位置するパレット(11)の面に載置されることができる点を特徴とする請求項1または2に記載のデバイス。
【請求項4】
ボックスパッカー(14)を備えるとともに、オプションによっては閉合ステーション(25)を有する積載ステーション(29)は、L字状またはU字状のアウトライン形状を有しており、パレット(11)は、積載ステーション(29)の領域において、ボックス(10)の供給方向を横断して変位されることができる点を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項5】
ボックス(10)は、ボックスの容器(32)の領域において、ストッパ(34,35)と向き合って接する点、および、前記ストッパ(34,35)は、ストップ位置から外れて動くことができ、特に、欠陥ボックスを決定したとき、ボックス(10)を供給された同方向に引き続いて移送することができる点を特徴とする請求項3または4に記載のデバイス。
【請求項6】
ボックスの容器(32)は、移送方向に互いに隣り合って接する少なくとも2つのボックス(10)を同時に収容するように寸法が決められており、各ボックス(10)には、1つのストッパ(34,35)が充当され、そして、ボックス(10)は、ポータルロボット(37)によって交互に、または、次々にボックス(10)の容器(32)から取り出されることができる点を特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項7】
ボックスの容器(32)の1つの端部ストッパ(35)は、移送トラック、特に、ローラトラックの1セクションとして形成されており、端部ストッパ(35)は、移送位置に移動されることができ、その過程でボックスの容器(32)と隣接する放出移送路(36)の間のブリッジを形成して、ボックス(10)を積載ステーション(29)を介して移送するように、ボックスの容器(32)にピボット可能に接続されている点を特徴とする請求項5または6に記載のデバイス。
【請求項8】
ポータルロボット(37)は、一方の側にマウントされた突出装着アーム(39)を有しており、前記アーム上で、ボックス(10)をグリップするためのリフティングヘッド(38)が長手方向に移動することができ、前記装着アーム(39)は、好ましくは、ボックス(10)の供給方向と平行な方向を指向する点を特徴とする請求項3〜7のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項9】
装着アーム(39)は、ボックス(10)の供給方向を横断する積載ステーション(29)の縁部に偏って設けられたロードベアリングフレーム上を、特に、上下に設けられて水平に延出する装着ビーム(47,48)に取り付けられた直立ロードベアリングコラム(43)とともに(専ら)移動されることができる点を特徴とする請求項8に記載のデバイス。
【請求項10】
装着アーム(39)は、それが昇降が可能なようにロードベアリングコラム(43)にマウントされている点を特徴とする請求項9に記載のデバイス。
【請求項11】
積載しようとするパレット(11)および積載されたパレット(11)は、積載ステーション(29)の領域において、特に、
空のパレット(11)が、ボックスの容器(32)の下方の供給平面内において、ボックスの容器(32)の隣の積載位置に移動されることができるとともに、積載が終わった後、積載ステーション(29)から同じ方向に移動されることができるように、供給方向を横断して移動されることができる点を特徴とする請求項3〜10のいずれか1項に記載のデバイス。
【請求項12】
ボックスパッカー(14)およびオプション次第では閉合ステーション(25)と積載ステーション(29)は、共通のコントローラ、特に、共通のスイッチキャビネット(52)および/または共通の制御デバイス(53)に接続されている点を特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−523805(P2007−523805A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−500102(P2007−500102)
【出願日】平成17年2月16日(2005.2.16)
【国際出願番号】PCT/EP2005/001530
【国際公開番号】WO2005/080239
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(590003205)フォッケ・ウント・コンパニー(ゲーエムベーハー・ウント・コンパニー・カーゲー) (11)
【氏名又は名称原語表記】Focke & Co.(GmbH & Co.KG)
【Fターム(参考)】