説明

化学的に促進された延伸性構造体内のナノチューブの整列

延伸性構造体、例えばヤーンまたは不織シート、内のナノチューブを整列させる方法およびシステム。この方法は、非整列のナノチューブを有する延伸性構造体を提供する工程、延伸性構造体に薬品混合物を添加して延伸性構造体を濡らす工程および延伸性構造体を伸張して延伸性構造体内のナノチューブを実質的に整列させる工程を含む。このシステムは、周りに延伸性構造体が巻き付けられる対向ローラー、ローラーを独立して回転させるかまたは回転すると互いに離れて延伸性構造体を伸張するメカニズム、および伸張プロセスに役立つように薬品混合物を分配して延伸性構造体を濡らすための液溜めを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナノチューブの整列方法、特に、延伸性構造体、例えばナノチューブでつくられたヤーンまたは不織シート、内のナノチューブを実質的に整列させる方法、に関する。
【背景技術】
【0002】
ナノチューブは、様々なアプローチを使用して加工される。例えば、ナノチューブは、動くベルトまたはシリンダーのいずれかの上にナノチューブを堆積させるような方法で化学気相成長法(CVD)を行うことによって製造され、そこでナノチューブが固まって不織シートを形成する。代わりに、ナノチューブを紡績デバイス(spinning device)によって巻き取り(take up)、ヤーンに紡績してもよい。ヤーン、不織シート、または類似の延伸性構造体として収集されるナノチューブを更に別の手段によって加工してもよい。例えば、ナノチューブを界面活性剤水溶液に分散させ、次にフィルタードラムまたはメンブランに沈殿させ、次に、乾燥させ、紙の一種として取り外してもよい。同様に、ヤーンとして収集されるナノチューブは、溶液から製造してもよく、当業者によく知られている。一般的に、これらの延伸性構造体内に製造されるナノチューブは、シングルウォールナノチューブ(SWNT)であってもマルチウォールナノチューブ(MWNT)であってもよく、例えば、炭素、ホウ素、またはそれらの組み合わせで製造されうる。
【0003】
成長および加工プロセス、並びに収集プロセスのランダムな性質のため、延伸性構造体内の隣接ナノチューブに対するナノチューブの位置と同様に、テキスチャもランダムでありうる。言い換えると、これらの延伸性構造体内のナノチューブは、特に不織シートに関しては、あまりよく整列しない。
【0004】
整列に依存する、ある物理的特性と機械的特性とがあるので、これらの延伸性構造体内のナノチューブのランダムな性質は、これらの延伸性構造体の特性に影響を及ぼす。影響を受ける特性としては、引張強さおよびモジュラス、導電性、熱伝導性、ゼーベック係数、ペルチェ係数および密度が挙げられる。影響を受ける別の特性としては、複素屈折率、抵抗率の周波数依存性、および化学反応性が挙げられる。
【0005】
延伸性構造体の形成前にナノチューブ整列問題に取り組むことは、加工プロセスに関連して厄介であり、不経済であり、かつ、桁違いの費用がかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、延伸性構造体内のナノチューブの整列を高める経済的なプロセスを延伸性構造体の形成の次に提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一態様において、延伸性構造体内のナノチューブを実質的に整列させる方法を提供する。この方法は、延伸性構造体を濡らすために、非整列ナノチューブを有する延伸性構造体に薬品を添加する工程を含む。次に、この延伸性構造体を伸張してこの延伸性構造体内のナノチューブを互いに対して実質的に整列させる。伸張延伸性構造体は隣接ナノチューブ間の接触の増加も示し、このことが導電性、熱伝導性および引張強さの増加をもたらしうる。一態様において、伸張量は、延伸性構造体の元の長さの約5パーセントから数倍までである。その後、伸張構造体を、洗浄し、かつ/または、熱に曝して残留物を取り除く。一態様において、洗浄する工程は、熱処理、化学処理、電気化学的処理またはそれらの組み合わせを使用してなされる。
【0008】
本発明は、更に、一態様において、延伸性構造体内のナノチューブを実質的に整列させるシステムも提供する。このシステムは、特に、ナノチューブを伸張して延伸性構造体内で整列させるために、ローラー速度に差を作り出すギアを有するピンチローラー伸張装置を含む。一態様において、ステッピングモーターをギアの変わりに使用してローラー速度に差を生じさせてもよい。このシステムは、伸張プロセスに役立つ、延伸性構造体を濡らすメカニズムを含みうる。
【0009】
本発明は、更に、延伸性不織シート内のナノチューブを実質的に整列させるシステムも提供する。このシステムは、一態様において、対向ローラーであって、その周りに不織シートを巻き付ける対向ローラーを含む。対向ローラーは、回転し、同時に、一方または両方が移動する(すなわち、他方から離れる)ようにデザインされてもよい。このシステムは、伸張プロセスに役立つように延伸性不織シートを濡らすためのメカニズム、例えば液溜め、を含みうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1A】図1Aは、ナノチューブを生成し、このナノチューブを不織シートとして収集するシステムを示す。
【0011】
【図1B】図1Bは、ナノチューブが混ざり合い、互いに対して実質的に非整列である伸張前の不織シートの一部を示す。
【0012】
【図2】図2は、本発明の一態様との関連での使用のためのピンチローラー伸張システムを示す。
【0013】
【図3】図3は、延伸性不織シートの伸張における使用のための別の伸張システムを示す。
【0014】
【図4】図4は、伸張前と伸張後の延伸性構造体中のナノチューブの相対的な位置を示す走査電子顕微鏡写真である。
【0015】
【図5】図5は、ナノチューブを生じ、このナノチューブをヤーンとして収集するシステムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明との関連での使用のためのナノチューブは、様々なアプローチを使用して加工されうる。現在、ナノチューブを成長させるための複数のプロセスおよびそれらのバリエーションが存在する。これらとしては、(1)周囲圧力付近または高圧かつ約400℃を超える温度において起こる一般的なプロセスである化学気相成長法(CVD)、(2)完全度の高いチューブを生じさせる高温プロセスであるアーク放電法、および(3)レーザーアブレーション法が挙げられる。以下、炭素から合成されるナノチューブに触れるが、本発明での使用のためのナノチューブの合成に関連して別の化合物を使用してもよいことに注目すべきである。別の方法、例えばプラズマCVDなどもまた可能である。加えて、ボロンナノチューブもまた、化学的前駆体が異なるが、同様の環境において成長しうることが理解される。
【0017】
本発明は、一態様において、CVDプロセスまたは、ナノチューブを含む適切なナノ構造体を生じる産業で知られている同様の気相熱分解手順を用いる。特に、CVDの成長温度は比較的低い範囲、例えば約400℃〜約1300℃にあるので、一態様において、シングルウォールカーボンナノチューブ(SWNT)とマルチウォールカーボンナノチューブ(MWNT)のいずれも、試薬炭素含有ガス(すなわち、ガス状炭素源)に導入されるナノ構造触媒粒子から、既存粒子の添加によって成長しても、金属−有機前駆体からの粒子もしくは更に非金属触媒のインシトゥ(in situ)合成によって成長してもよい。SWNTとMWNTの両方が成長しうるが、ある場合には、比較的高い成長速度およびロープを形成する傾向のためにSWNTが好ましく、これは、取り扱い、安全性および強度に利点を提供する。
【0018】
更に、本発明との関連での使用のために製造される個々のSWNTおよびMWNTの強度は、約30GPa以上である。強度は、注目すべきことに、欠陥の影響を受けやすい。しかしながら、本発明との関連での使用のために加工されるSWNTおよびMWNTの弾性率は、典型的には、欠陥の影響を受けにくく、約1〜約1.2TPaである。しかしながら、通常、構造の影響を受けやすいパラメータである破損歪は、本発明では数パーセントから最大約12%までである。
【0019】
更に、本発明のナノチューブは、比較的小さい直径で提供され、従って、比較的高いキャパシタンスが生じる。本発明の一態様において、本発明のナノチューブは、1nm未満から約10nmまでの範囲の直径で提供される。当然のことながら、ナノチューブの直径が小さくなればなるほど、ナノチューブ1グラム当たり、より高い表面積が提供され、従って、生じる静電容量が高くなる。例えば、グラフェン(graphene)に関する1cmあたり50ミクロンファラドの静電容量およびSWNTに関する密度約1.5g/ccを仮定すると、静電容量は、次式:
静電容量(ファラド/グラム)=1333/d(nm)
を使用して計算される。
【0020】
従って、ロープが形成される場合の表面積損失を無視し、隣接するナノチューブによってシールドされるナノチューブの活性エリアの損失を無視して、シールドなしの直径1nmのチューブの均一なテキスタイルを想定すると、1グラム当たり1333ファラドの比静電容量が実現可能である。
【0021】
次に、図1Aを見ると、ナノチューブの加工における使用のためのシステム10が示されおり、これは、米国特許出願第11/488,387号(参照することによって本明細書中に組み込まれる。)に開示されているシステムに類似する。システム10は、一態様において、合成チャンバー11と連結している。合成チャンバー11は、一般的に、反応ガスが供給される入口末端111、延伸ナノチューブ113の合成が起こるホット・ゾーン(hot zone)112、並びに反応の生成物、すなわちナノチューブおよび排ガス、が出て、収集される出口末端114を含む。生じるナノチューブは、一態様において、個別ナノチューブ、ナノチューブの束および/または絡み合ったナノチューブ(例えば、ナノチューブのロープ)である。加えて、合成チャンバー11は、一態様において、炉116の中を通る石英チューブ115も含む。
【0022】
システム10は、本発明の一態様において、更に、潜在的に危険な浮遊微小粒子の合成チャンバー11内から環境への放出を最小にするために実質的に気密にデザインされたハウジング12も含みうる。ハウジング12は、更に、酸素がシステム10に入り、合成チャンバー11に到達することを防ぐようにも作用する。特に、合成チャンバー11内の酸素の存在は、ナノチューブ113の完全性に影響を与え、製造を損ねうる。
【0023】
システム10は、更に、ハウジング12内に配置された動くベルト120であって、システム10の合成チャンバー11内でCVD法で製造された合成ナノチューブ113の収集用にデザインされた動くベルト120も含む。特に、ベルト120は、そこに収集されたナノチューブが次に実質的に連続的な延伸性構造体121、例えば、図1Bに示されるような不織シートまたはツイストされて絡み合ったナノチューブのヤーン、を形成することを可能にするために使用される。そのような不織シートは、更に、圧縮された、実質的に非整列の混ざり合ったナノチューブ113、ナノチューブの束、または絡み合ったナノチューブ(例えばナノチューブのロープ)から、シートとして扱われるのに十分な構造完全性を有して生じる。
【0024】
加工ナノチューブ113を収集するために、ベルト120を合成チャンバー11の出口末端114に隣接して配置してナノチューブがベルト120に堆積することを可能にしてもよい。一態様において、ベルト120は、図1Aに示されるように、出口末端114からのガスの流れに対して実質的に平行に配置されうる。代わりに、ベルト120は、出口末端114からのガスの流れに対して実質的に垂直に配置され、本質的に多孔性であってナノ材料を運ぶガスの流れがそこを通ることを可能にしていてもよい。ベルト120は、常套のコンベアベルトと同様に、連続ループとしてデザインされてもよい。そのために、ベルト120は、一態様において、対向回転エレメント122(例えば、ローラー)の周りにループになっていてもよく、機械装置、例えば電気モーター、によって駆動されていてもよい。一態様において、モーターは、制御システム、例えばコンピュータまたはマイクロプロセッサー、の使用によって制御されて張力および速度が最適化される。
【0025】
示されていないが、当然のことながら、システム10によって生じるナノチューブは、下記実施例IIにおいて規定されるように、ヤーンとしても収集されうる。そのようなアプローチは、米国特許出願第11/488,387号に開示されており、これを参照することによって本明細書中に組み込む。
【0026】
伸張手順および装置
一旦ナノチューブ113が収集され、延伸性構造体121がベルト120に形成されると、延伸性構造体121を伸張のためにベルト120から取り外す。
【0027】
本発明の一態様による伸張は、延伸性構造体内の、混ざり合って実質的に非整列のナノチューブ、ナノチューブの束および/またはナノチューブのロープが引っ張られて実質的に整列することを可能にする。加えて、伸張は、隣接ナノチューブを引っ張って互いに接触させ、隣接ナノチューブ、ナノチューブの束および/またはナノチューブのロープの間の接点を増加させる。隣接ナノチューブ間の接点の増加は、一態様において、実質的に非整列のナノチューブを有する延伸性構造体と比較して、延伸性構造体121の伝導性(例えば、導電性および熱伝導性)並びに引張強さの増加をもたらす。
【0028】
当然のことながら、局所伸張を引き起こすいずれのタイプの装置を使用して延伸性構造体121を伸張してナノチューブ整列を可能にしてもよい。例えば、伸張は、多量の延伸性構造材料全体に行ってもよい。しかしながら、そのようなアプローチにおける、弱い部分または欠陥において材料が伸びるリスクは、比較短い長さにわって材料を除々に伸張(すなわち、局所伸張)するように伸張装置をデザインした場合と比較して高い。本発明の一態様によると、システム20または30を、それぞれ図2および図3に示すように、比較的短い距離にわたって徐々に伸張する手順との関連で使用してもよい。
【0029】
一態様において、伸張前に、延伸性構造体121をある薬品(例えば、混合物または溶液)に曝すかまたは構造体を濡らして次に十分な伸張を行ってもよい。延伸性構造体121を濡らすために、一態様において、構造体を伸張システム20または伸張システム30に載置する前に、構造体を液体溶液に浸漬してもよい。代わりに、延伸性構造体121を最初に伸張システムに載置し、次に、この構造体が十分に濡れるまで適切な薬品混合物または溶液をスプレーしてもよい。一態様によると、延伸性構造体の厚さまたは使用される薬品の性質に依存して、延伸性構造体121をある期間、例えば、約数分から1日以上まで、に渡って実質的に濡れたままにすることが有利である。
【0030】
一旦、十分濡れると、混ざり合い、実質的に非整列のナノチューブ113を実質的に伸張の方向に沿って整列させるために、延伸性構造体121を伸ばす(すなわち、伸張する)。
【0031】
次に、図2を見ると、システム20が延伸性構造体121の伸張用に提供されている。システム20は、一態様において、フレーム構造23内に配置される第1ピンチローラーセット21A、Bおよび第2ピンチローラーセット22A、Bを含みうる。ピンチローラー21A、Bおよびピンチローラー22A、Bのデザインは、示されるように、延伸性構造体121がそれぞれのピンチローラー21A、Bおよびピンチローラー22A、Bの間に供給され、かつ、挟まれることを可能にする。加えて、第1ピンチローラーセット21A、Bと第2ピンチローラーセット22A、Bとを異なる速度で回転するようにデザインして延伸性構造体121を伸張させる。一例として、2つのピンチローラーセット間の速度の差は、約1パーセントから約30パーセントまでであり、一態様において、約5パーセントである。一態様において、ピンチローラー21の回転速度の差を、ギア24の使用によって制御する。代わりに、ステッピングモーターを使用してピンチローラー21の回転速度を制御してもよい。もちろん、回転速度が十分に制御できる限り、当業者に知られているいずれの制御メカニズムを使用してもよい。
【0032】
次に、図3を参照すると、システム30が、延伸性構造体121の伸張のために提供される。システム30は、一態様において、対向ローラー31を含み、それぞれその軸周りに回転可能である。対向ローラー31を提供することによって、延伸性構造体121を対向ローラー31周りのループとして配置してもよい。一態様において、対向ローラー31は、PTFEローラーであり、移動メカニズム32に載置してローラーが互いに離れることを可能にしてもよい。一方または両方のローラー31が移動(すなわち、他方から離れる)しながら同時に回転する能力は、一旦、延伸性構造体121が対向ローラー31の周りに配置されると延伸性構造体121が伸張されることを可能にする。一態様において、伸張の開始時の対向ローラー31間のおおよその距離は、予め定めた距離、例えば約15インチまたは伸張される延伸性構造体121に適切な任意の所望の距離、である。他方、伸張時間は、約2時間を超えて行われるか、または、約30%以上の伸びが達成されるまで行われる。システム30は、更に、延伸性構造体121を濡らすための薬品混合物または溶液を備える液溜めを有するスプレーシステム(図示せず。)も含みうる。そのようなスプレーシステムは、所望される場合、システム20にも提供されうる。
【0033】
システム20またはシステム30のいずれかを使用する場合、一般的に、伸びの速度は、1分当たり約0.001パーセントから1分当たり約5パーセントまでである。伸びの速度が1分当たり約0.3パーセントで十分に良好な結果が得られる。
【0034】
ヤーンを伸張する態様において、そのようなヤーンは、引張強さを増加させるための後の紡績を可能にさせるために、直径(すなわち、テックス)が小さくなる所定のポイントまで伸張される。
【0035】
不織シートまたはヤーンである延伸性構造体121に関して、伸張の量は、シートまたはヤーンの元の長さの約5パーセントから数倍までである。
【0036】
当然のことながら、伸張は、システム20(図2)および/またはシステム30(図3)によって機械的に行われうるが、ナノチューブの実質的な整列を可能にするための延伸性構造体121の伸張は、手によって、延伸性構造体121に吹き付ける加圧ガスによって、真空によって、または、それらの組み合わせによって達成されてもよい。
【0037】
十分な伸張によって、図4に示されるように延伸性構造体121内のナノチューブの実質的な整列が達成される。この整列は、一態様において、以下に所定の伸張度での抵抗率の変化および所定の伸張度での機械的特性の増加によって証明され、記述されるように、伸張度に比例する。加えて、伸張は延伸性構造体121の別の特性も高める。特に、隣接ナノチューブ、ナノチューブの束、および/またはナノチューブのロープ間の接触が高められ、このことが延伸性構造体121の伝導性(例えば、導電性および熱伝導性)並びに引張強さの増加をもたらす。
【0038】
化学処理
本発明の一態様によると、延伸性構造体121を濡らすことは、約20℃〜約50℃の温度範囲において行われる。特定の態様において、構造体121を濡らすことは、温度約23℃において行われうる。
【0039】
本発明の伸張手順との関連で延伸性構造体121を濡らすために使用される薬品混合物または溶液は、一態様において、下記表1および2に列挙する溶媒と界面活性剤との混合物を任意の様々な組み合わせで含みうる。
【0040】
本発明との関連で使用されうる溶媒は、カーボンナノチューブ(CNT)の分散に一般的な薬品である。更に、CNTを濡らす能力および界面活性剤のキャリアとしての能力に関して試験溶媒を選択した(表1)。

【0041】
注目すべきは、アニリン、DMFおよびNMPがカーボンナノチューブ表面のオープン結合部位と水素またはイオン性結合を形成可能な反応性アミド/アミン官能基を有することである。下流の加工目的に依存して、この結合は有用でありうる。
【0042】
他方、本発明との関連で使用されうる界面活性剤としては、カーボンナノチューブの表面と、一例として例えばファンデルワールス力によって、相互作用する界面活性剤が挙げられる。特に、本発明で使用される極性溶媒は、界面活性剤分子の帯電「ヘッド」をカーボンナノチューブの表面から離れて配向させるように、界面活性剤分子の疎水性「テール」とカーボンナノチューブの表面との間にファンデルワールス相互作用を生じ、従って、溶媒中のカーボンナノチューブを良好に可溶化するかまたは濡らす。更に、一旦、界面活性剤がカーボンナノチューブの表面に付くと、例えば立体効果および静電効果によって、カーボンナノチューブの再凝集が妨げられる。
【0043】
当然のことながら、ナノチューブが一般的に不活性かつ疎水性であるので、実質的に元の表面は界面活性剤の疎水性「テール」との相互作用に理想的である。更に、カーボンナノチューブの表面の結合サイトをナノチューブの機能化に利用してもよいが、上で議論したように、そのような結合サイトは界面活性剤の存在によってブロックされうる。これは、界面活性剤が利用可能な結合を捕らえているからではなく、界面活性剤のサイズが、溶媒がカーボンナノチューブに立体的に結合することをブロックする役割を果たすからである。
【0044】
本発明の一態様において、使用される界面活性剤、例えばゼタスパース(ZetaSperse)、の濃度は、約0.1容積パーセント〜約5容積パーセント、好ましくは約1容積パーセントである。
【0045】
本発明の別の態様において、大きな鎖状ポリマーをカーボンナノチューブ用の分散剤として使用してもよい。これらのポリマーは、カーボンナノチューブを分離されたままにする点で界面活性剤とは異なる。特に、これらのポリマーのサイズは、これらの大きなポリマー鎖がナノチューブを立体的に分離することを可能にする。
【0046】
この用途に好適な界面活性剤およびポリマーを下記表2に提供する。

【0047】
従って、本発明の濡らす手順との関連での使用のための薬品混合物は、(i)アニリン(フェニルアミン、アミノベンゼン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチルピロリドン)、トルエン(メチルベンゼン)、アセトン(ジメチルケトン)、またはジクロロベンゼンを含む溶媒、(ii)上で与えたようなアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性/カチオン性界面活性剤、またはノニオン性界面活性剤を含む界面活性剤、を任意の組み合わせで含み、更に、(iii)上で与えたような任意の大きな鎖状ポリマーを含む分散剤も含んでもよい。
【0048】
薬品の除去
伸びまたは伸張の手順に続いて、延伸性構造体121を、適切な溶媒、例えばアセトン、中で洗浄してもよい。その後、伸張構造体を空気乾燥し、次にオーブンにおいて大気中で約400℃未満の温度で焼いた。洗浄手順および乾燥手順は、伸張プロセスにおいて使用される薬品を除去するのに有効である。アセトンを使用する場合、一態様において、洗浄および乾燥手順もまた隣接ナノチューブ間の接触を更に高めて延伸性構造体121の伝導性(例えば、導電性および熱伝導性)を更に増加させる。
【0049】
アセトンを開示しているが、当然のことながら、洗浄工程は、熱処理、化学処理、電気化学的処理、またはそれらの組み合わせの一つを使用して達成する。
【実施例】
【0050】
実施例I
動くベルトへのCVD堆積によってシングルウォールカーボンナノチューブ不織シートを製造した。この不織シート(すなわち、延伸性構造体)は寸法約8インチ×約36インチであり、単位面積当たりの密度約1mg/cmであった。この不織シートのおよその体積密度は、約0.2g/cmであった。この不織シートを図3のシステム30に載せ、DMFとゼタスパース(ZetaSperse)との溶液をスプレーした。DMFとゼタスパースとの溶液を約10分間浸透させた。次に不織シートをシステム30において伸び速度約1インチ/時間、回転速度約7rpmで伸張させた。
【0051】
伸張に続いて、この不織シートをアセトンに浸漬させ、空気乾燥させ、次に大気中、温度350℃において約3時間焼いた。
【0052】
この伸張不織シートのサンプルを、取り出し、その特性測定を行った。測定の結果を表3に示す。

【0053】
実施例II
シングルウォールカーボンナノチューブでできた部分的に紡績したヤーンを、米国特許出願第11/488,387号に記載の方法(参照することによって本明細書中に組み込む。)に類似のCVDプロセスによって製造した。
【0054】
次に本発明のCVDプロセスを使用する定常状態の製造を示す図5を見ると、ナノチューブ51は、合成チャンバー52内で収集され、その後、ヤーン53が形成される。特に、ナノチューブ51が合成チャンバー52から出ると、それらを収集して束54にし、スピンドル56の取り入れ末端55に供給し、次に紡績するかまたはツイストしてヤーン53にする。注目すべきは、ヤーン53への連続ツイストが十分な角歪を作り上げて更なるヤーン形成プロセスのためのスピンドル56における新しいナノチューブ51が到達するポイント付近に回転を生じるということである。更に、継続的な張力をヤーン53に適用するかまたは収集チャンバー58へ制御された速度において前進させて、スプール57周りの取り込みを可能にする。
【0055】
典型的には、ヤーンの形成は、ナノチューブを束ねることによって生じ、次にタイトに紡績してツイストヤーンにする。代わりに、ヤーンのメインのツイストを、システム10のいくつかのポイントにおいて固定し、収集ナノチューブを巻き付けてツイストヤーンにしてもよい。これらの成長モードのいずれも本発明との関連で実行されうる。
【0056】
生成ヤーンをアニリン溶液に浸漬し、次に、手動で約500パーセント(すなわち、最初の長さの5倍)伸張してもよい。一態様において、ヤーンを約1時間浸透させ、次に伸張する。伸張材料のサンプルを特性測定に供した。これらの結果を下記表4に示す。

【0057】
当然のことながら、実施例I(不織シート)と実施例II(ヤーン)の両方で、実質的に整列したナノチューブを有し、隣接ナノチューブ同士の接点が増加した延伸性構造体(後)で観測される特性と、実質的に非整列のナノチューブを有する延伸性構造体(前)で観測される特性と、の違いは大きい。例えば、不織シート中の非整列ナノチューブの引張強さは、整列すると約200MPaから800MPaまで変化し、ゼーベック係数は1°Kあたり約5μVから1°Kあたり約50μVまで変化する。加えて、抵抗率、従って伝導性、は約8×10−4Ω−cmから約2×10−4Ω−cmまで変化する。
【0058】
ヤーンに関しては、ヤーン中のナノチューブは開始時に不織シート中のナノチューブよりも整列しているが、ナノチューブを整列させると約1000MPaから約1600MPaまでの引張強さの改良および約3.0×10−4Ω−cmから約1.6×10−4Ω−cmまでの抵抗率の改良も観測された。
【0059】
本発明を本発明のある態様を参照して記述したが、当然のことながら、本発明の精神および範囲から逸脱せずに当業者によって様々な変更が行われてもよく、同等のもので置き換えてもよい。加えて、本発明の精神および範囲から逸脱せずに多くの変更を行って特定の状況、指標、物体の材料および組成、または処理工程に適合させてもよい。そのような変更の全てが添付の請求項の範囲内にあることを意図している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に整列していない複数のナノチューブを有する延伸性構造体を提供する工程;
該延伸性構造体を濡らすために薬品混合物を該延伸性構造体に添加する工程;および
該延伸性構造体内の該ナノチューブを互いに対して実質的に整列させるために、該延伸性構造体を伸張する工程;
を包含する、延伸性構造体内のナノチューブの整列方法。
【請求項2】
該提供する工程において、該延伸性構造体が非整列ナノチューブの不織シートである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
該提供する工程において、該延伸性構造体が複数のツイストナノチューブを含有するヤーンである、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
該提供する工程において、該ナノチューブが、カーボンナノチューブ、ボロンナノチューブ、またはそれらの組み合わせの一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
該提供する工程において、該ナノチューブが、シングルウォールナノチューブ、マルチウォールナノチューブ、またはそれらの組み合わせの一つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
該添加する工程において、該薬品混合物が溶媒を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
該添加する工程において、該溶媒が、アニリン(フェニルアミン、アミノベンゼン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチルピロリドン)、トルエン(メチルベンゼン)、アセトン(ジメチルケトン)、またはジクロロベンゼンのいずれか一つを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
該添加する工程において、該薬品混合物が界面活性剤を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
該添加する工程において、該界面活性剤が、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性/カチオン性界面活性剤、または非イオン性界面活性剤の一つを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
該添加する工程において、該薬品混合物が(i)アニリン(フェニルアミン、アミノベンゼン)、DMF(ジメチルホルムアミド)、NMP(N−メチルピロリドン)、トルエン(メチルベンゼン)、アセトン(ジメチルケトン)、またはジクロロベンゼンを含む溶媒、および(ii)アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性/カチオン性界面活性剤、または非イオン性界面活性剤、を含む界面活性剤、を任意の組み合わせで含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
該添加する工程において、該薬品混合物が、アニリンを含むかまたはドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS、NaDDBS)、ドデシルスルホン酸ナトリウム(SDSA)、n−ラウロイルサルコシンナトリウムナトリウム(サルコシル(Sarkosyl))、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム(TREM)、ポリスチレンスルホネート(PSS)、コール酸ナトリウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム(DTAB)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、ゼタスパース(ZetaSperse)2300、ブリッジ・シリーズ(Brij Series)、ツイン・シリーズ(Tween Series)、トリトン・エックス・シリーズ(Triton X Series)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、PEO−PBO−PEOトリブロックポリマー(EBE)、PEO−PPO−PEOトリブロックポリマー(プルロニク(登録商標)シリーズ(Pluronic(R)Series))、もしくは類似の界面活性剤の一種と共に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
該添加する工程において、該薬品混合物がニート・アニリンをゼタスパース(ZetaSperse)と共に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
該添加する工程において、該薬品混合物がDMFを含むかまたはドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS、NaDDBS)、ドデシルスルホン酸ナトリウム(SDSA)、n−ラウロイルサルコシンナトリウムナトリウム(サルコシル(Sarkosyl))、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム(TREM)、ポリスチレンスルホネート(PSS)、コール酸ナトリウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム(DTAB)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、ゼタスパース(ZetaSperse)2300、ブリッジ・シリーズ(Brij Series)、ツイン・シリーズ(Tween Series)、トリトン・エックス・シリーズ(Triton X Series)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、PEO−PBO−PEOトリブロックポリマー(EBE)、PEO−PPO−PEOトリブロックポリマー(プルロニク(登録商標)シリーズ(Pluronic(R)Series))、もしくは類似の界面活性剤の一種と共に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
該添加する工程において、該薬品混合物がニートDMFをゼタスパース(ZetaSperse)と共に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
該添加する工程において、該薬品混合物がニートDMFをSDSと共に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
該添加する工程において、該薬品混合物がアセトンを含むかまたはドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS、NaDDBS)、ドデシルスルホン酸ナトリウム(SDSA)、n−ラウロイルサルコシンナトリウムナトリウム(サルコシル(Sarkosyl))、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム(TREM)、ポリスチレンスルホネート(PSS)、コール酸ナトリウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム(DTAB)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、ゼタスパース(ZetaSperse)2300、ブリッジ・シリーズ(Brij Series)、ツイン・シリーズ(Tween Series)、トリトン・エックス・シリーズ(Triton X Series)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、PEO−PBO−PEOトリブロックポリマー(EBE)、PEO−PPO−PEOトリブロックポリマー(プルロニク(登録商標)シリーズ(Pluronic(R)Series))、もしくは類似の界面活性剤の一種と共に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
該添加する工程において、該薬品混合物がニート・アセトンをゼタスパース(Zetasperse)と共に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
該添加する工程において、該薬品混合物がニート・アセトンをSDSと共に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項19】
該添加する工程において、該薬品混合物がo−ジクロロベンゼンを含むかまたはドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS、NaDDBS)、ドデシルスルホン酸ナトリウム(SDSA)、n−ラウロイルサルコシンナトリウムナトリウム(サルコシル(Sarkosyl))、アルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム(TREM)、ポリスチレンスルホネート(PSS)、コール酸ナトリウム、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム(DTAB)、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTAB)、ゼタスパース(ZetaSperse)2300、ブリッジ・シリーズ(Brij Series)、ツイン・シリーズ(Tween Series)、トリトン・エックス・シリーズ(Triton X Series)、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、PEO−PBO−PEOトリブロックポリマー(EBE)、PEO−PPO−PEOトリブロックポリマー(プルロニク(登録商標)シリーズ(Pluronic(R)Series))、もしくは類似の界面活性剤の一種と共に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
該添加する工程において、該薬品混合物がゼタスパース(ZetaSperse)界面活性剤を約0.1容積%〜約5容積%の濃度で含む、請求項1に記載の方法。
【請求項21】
該添加する工程において、該薬品混合物がゼタスパース(ZetaSperse)界面活性剤を約1容積%の濃度で含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
該添加する工程が、温度範囲約20℃〜約50℃において濡らすことを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項23】
該添加する工程が、温度約23℃において濡らすこと含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
該伸張する工程を機械装置において行う、請求項1に記載の方法。
【請求項25】
該伸張する工程を、手動で、ファブリックへの加圧ガスの吹き付けで、真空で、またはそれらの組み合わせ、の一つによって行う、請求項1に記載の方法。
【請求項26】
該伸張延伸性構造体を溶媒において洗浄して残留物を除去する工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項27】
該洗浄する工程が、熱処理、化学処理、電気化学的処理、またはそれらの組み合わせの一つを含む、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
更に、該洗浄延伸性構造体を約400℃以下の温度に曝す工程を含む、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
延伸性構造体であって、
実質的に互いに対して整列した複数の延伸ナノチューブ;および
実質的に非整列のナノチューブを有する延伸性構造体と比較して該延伸性構造体の伝導性の相対的な増加を可能にする、隣接ナノチューブ間の複数の接点
を備える、延伸性構造体。
【請求項30】
該伝導性の増加が導電性の増加を含む、請求項29に記載の延伸性構造体。
【請求項31】
該伝導性の増加が熱伝導性の増加を含む、請求項29に記載の延伸性構造体。
【請求項32】
該隣接ナノチューブ間の複数の接点が、実質的に非整列のナノチューブを有する延伸性構造体と比較して、該延伸性構造体の引張強さの相対的な増加を可能にする、請求項29に記載の延伸性構造体。
【請求項33】
該ナノチューブが、伸張して該延伸性構造体を元の長さの少なくとも約5%以上増加させることが可能である、請求項29に記載の延伸性構造体。
【請求項34】
該構造体が不織シートまたはヤーンの一方である、請求項29に記載の延伸性構造体。
【請求項35】
延伸性構造体内のナノチューブを整列させるシステムであって、
周りに延伸性構造体が巻き付け可能な対向ローラー;
該ローラーを回転させるメカニズム;
該ローラーが回転するときにローラーを互いに離して該延伸性構造体を伸張させる手段;および
該伸張プロセスに役立つように薬品混合物を分配して該延伸性構造体を濡らすための液溜め
を備える、システム。
【請求項36】
該延伸性構造体がローラー周りにループ状に取り付けられるように、該対向ローラーがデザインされている、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
延伸性構造体内のナノチューブを整列させるシステムであって、
第1および第2相互隣接ピンチローラーセットであって、該延伸性構造体をそれぞれのピンチローラーセットの間に供給することを可能にするようにデザインされている相互隣接ピンチローラーセット;
供給される延伸性構造体を伸張するようにそれぞれのピンチローラーセットが互いに独立して回転することを可能にするメカニズム;並びに
該伸張プロセスに役立つように薬品混合物を分配して該延伸性構造体を濡らすための液溜め
を備える、システム。
【請求項38】
一方のピンチローラーセットが他方のピンチローラーセットよりもわずかに速い速度で動くようにデザインされている、請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
該ピンチローラーセット間の速度の差が約1%〜約30%である、請求項38に記載のシステム。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−534772(P2010−534772A)
【公表日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−516222(P2010−516222)
【出願日】平成20年7月9日(2008.7.9)
【国際出願番号】PCT/US2008/069517
【国際公開番号】WO2009/029341
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(506243220)ナノコンプ テクノロジーズ インコーポレイテッド (16)
【Fターム(参考)】