説明

化粧料

【課題】優れた抗菌性及びデオドラント効果が長時間に亘って持続し得、かつ皮膚刺激性が少ない化粧料の提供。
【解決手段】(A)アルテピリンCと、(B)塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン及びピロクトンオラミンから選択される少なくとも1種の殺菌剤と、を含有してなり、前記(A)成分と前記(B)成分との質量比(A/B)が0.04〜25である化粧料を提供する。更に(C)制汗成分を含有する態様、更に(D)無水ケイ酸、マグネシアシリカ、タルク、ヒドロキシアパタイト、セルロース及びマイカから選択される少なくとも1種の親水性粉体を含有する態様、などが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、優れた抗菌性及びデオドラント効果が長時間に亘って持続でき、かつ皮膚刺激性が少ない化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
皮脂及び老廃物を分解して悪臭を発生させる体臭原因菌の増殖を抑えることは、体臭抑制の点で効果的な技術である。このため、従来より、殺菌剤又は殺菌効果のある植物抽出液を化粧料などに配合することが数多く試みられている。
例えば特許文献1には、リジン又はリジンの塩酸塩や燐酸塩、リジングルタミン酸、リジンアスパラギン酸塩、L−リジンリン酸から選ばれるリジン誘導体と、塩化セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、フッ化物、及び天然の抗菌剤から選ばれる抗菌活性を示す化合物、並びにノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界面活性剤からなる抗菌製剤が提案されている。この特許文献1の実施例では、天然の抗菌剤としてプロポリスが用いられている。
しかし、この提案は、抗菌剤が単独では作用しにくいバイオフィルムやプラークなどの集合体や塊に対し優れた抗菌活性を示し、口腔用に用いられるものであり、化粧料に配合することについては開示も示唆もされていない。したがって、アルテピリンCと所定の殺菌剤を併用することにより、優れた抗菌性及びデオドラント効果が長時間に亘って持続し得、かつ皮膚刺激性が少なくなることを予測することは、当業者であっても極めて困難である。
【0003】
また、特許文献2には、アルテピリンC類の効率的かつ安全な有機合成方法について提案されており、合成されたアルテピリンC類は、抗菌作用、抗酸化作用、抗炎症作用、抗腫瘍作用、アポトーシス調節作用、免疫増強作用、抗脂質過酸化作用を有し、食品、化粧品又は医薬品に用いられることが記載されている。
しかし、この提案には、アルテピリンCが優れたデオドラント効果を有すること、及びアルテピリンCと所定の殺菌剤を併用すること、それにより、優れた抗菌性及びデオドラント効果が長時間に亘って持続し得、かつ皮膚刺激性が少なくなることについては開示も示唆もされていない。
【0004】
このように従来の殺菌剤を含有する化粧料は、抗菌効果の持続性が短く、かつデオドラント効果が持続し得ないという課題がある。また、抗菌効果及びデオドラント効果を高めようとして殺菌剤の配合量を増やすと、皮膚刺激性が強くなりすぎてしまうという課題が生じる。したがって、これらの課題の速やかな解決が望まれているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3717960号公報
【特許文献2】特開2001−342154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、優れた抗菌性及びデオドラント効果が長時間に亘って持続し得、かつ皮膚刺激性が少ない化粧料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、(A)アルテピリンCと、(B)塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン及びピロクトンオラミンから選択される少なくとも1種の殺菌剤とを、前記(A)成分と前記(B)成分との質量比(A/B)が0.04〜25となるように含有してなる化粧料が、意外にも、優れた抗菌性及びデオドラント効果が長時間に亘って持続し得、かつ皮膚刺激性が少なくなるという予想外の効果を奏することを知見した。
【0008】
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> (A)アルテピリンCと、
(B)塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン及びピロクトンオラミンから選択される少なくとも1種の殺菌剤と、を含有してなり、
前記(A)成分と前記(B)成分との質量比(A/B)が0.04〜25であることを特徴とする化粧料である。
<2> 更に(C)制汗成分を含有する前記<1>に記載の化粧料である。
<3> 更に(D)無水ケイ酸、マグネシアシリカ、タルク、ヒドロキシアパタイト、セルロース及びマイカから選択される少なくとも1種の親水性粉体を含有する前記<1>から<2>のいずれかに記載の化粧料である。
<4> (B)成分の殺菌剤が、塩化ベンザルコニウム、又はイソプロピルメチルフェノールである前記<1>から<3>のいずれかに記載の化粧料である。
<5> (C)成分の制汗成分が、クロルヒドロキシアルミニウム、酸化亜鉛及びパラフェノールスルホン酸亜鉛から選択される少なくとも1種である前記<2>から<4>のいずれかに記載の化粧料である。
<6> (D)成分の親水性粉体が、無水ケイ酸、マグネシアシリカ及びタルクから選択される少なくとも1種である前記<3>から<5>のいずれかに記載の化粧料である。
【発明の効果】
【0009】
本発明によると、従来における諸問題を解決することができ、優れた抗菌性及びデオドラント効果が長時間に亘って持続し得、かつ皮膚刺激性が少ない化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の化粧料は、(A)アルテピリンCと、(B)塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン及びピロクトンオラミンから選択される少なくとも1種の殺菌剤とを含有してなり、(C)制汗成分、(D)親水性粉体、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
【0011】
<(A)アルテピリンC>
前記(A)成分のアルテピリンCは、腋下の体臭原因菌に対する抗菌性及びその持続性、デオドラント効果及びその持続性に関して有効な成分である。
前記(A)成分のアルテピリンCの調製方法については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば(1)天然のプロポリスからクロマトグラフィー等の精製手段を組み合わせて単離する方法、(2)有機合成法(特開昭60−163841号公報、特開2001−342154号公報)、などが挙げられる。これらの中でも、安全性の点から、前記(1)のプロポリスから精製する方法が特に好ましい。
【0012】
前記プロポリスは、ミツバチにより集められた樹木の樹液や植物の新芽や浸出物、花粉等がミツロウ等と混ざり合ってできた膠状の物質であり、抗炎症剤、鎮痛剤等幅広い用途でヨーロッパをはじめ養蜂の盛んな地域を中心として外用や内服で民間薬として長い間用いられてきた。
近年、前記プロポリスは、その様々な生理作用等を解明する研究が進み、生活習慣病やその他疾病の予防、改善、治療等を意図した健康食品や機能性食品の原料として注目されるようになっている。前記プロポリスは、経口的に摂取することで様々な効果を発揮するといわれており、例えば、抗酸化、抗腫瘍、免疫賦活等の効果が期待され、経験的に様々な疾病の治療、改善及び予防につながると言われている。
前記プロポリスに含まれている物質のうち、アルテピリンC〔Artepillin C、3−[4−ヒドロキシ−3,5−ビス(3−メチル−2−ブテニル)フェニル]−2−プロペン酸〕は、抗菌性、抗腫瘍活性等を有すると言われており、健康食品や機能性食品等のさまざまな用途に用いられている。ただし、前記アルテピリンCが、優れた抗菌性の持続性、デオドラント効果及びその持続性を有することは、全く知られておらず、このことは、本発明者らによる新知見である。
【0013】
前記(A)成分のアルテピリンCの配合量は、化粧料全体に対し0.001質量%〜2質量%であることが好ましく、抗菌効果及びその持続性、デオドラント効果及びその持続性、皮膚刺激性の点から、0.03質量%〜1質量%であることがより好ましい。前記配合量が、0.001質量%未満であると、抗菌効果及びその持続性、デオドラント効果及びその持続性が得られないことがあり、2質量%を超えると、皮膚刺激性が強くなりすぎてしまうことがある。
【0014】
<(B)殺菌剤>
前記(B)成分の殺菌剤は、腋下の体臭原因菌に対する抗菌性及びその持続性、デオドラント効果及びその持続性に関して有効な成分である。
前記(B)成分の殺菌剤としては、例えば塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ピロクトンオラミンなどが挙げられる。これらの中でも、抗菌効果及びその持続性、デオドラント効果及びその持続性、皮膚刺激性の点で塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノールが特に好ましい。
【0015】
前記(B)成分の殺菌剤の配合量は、0.001質量%〜2質量%が好ましく、抗菌効果及びその持続性、デオドラント効果及びその持続性、皮膚刺激性の点から、0.03質量%〜1質量%がより好ましい。前記配合量が、0.001質量%未満であると、抗菌効果及びその持続性、デオドラント効果及びその持続性が得られないことがあり、2質量%を超えると、皮膚刺激性が強くなりすぎてしまうことがある。
前記(A)成分のアルテピリンCと前記(B)成分の特定の殺菌剤の質量比(A/B)は、0.04〜25であり、抗菌効果の持続性、デオドラント効果及びその持続性、皮膚刺激性の点から、0.1〜10であることが好ましい。
【0016】
<(C)制汗成分>
前記(C)成分の制汗成分は、制汗効果により、前記(A)成分のアルテピリンCと前記(B)成分の特定の殺菌剤の皮膚滞留性を向上させるのに有効な成分である。
【0017】
前記(C)成分の制汗成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば塩化アルミニウム、オキシ塩化アルミニウム、塩基性臭化アルミニウム、硫酸アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、硫酸亜鉛、酸化亜鉛、パラフェノールスルホン酸亜鉛、塩基性乳酸アルミニウム亜鉛等の収斂作用を有する単体塩類、又はこれらの単体塩類を含有するグリコール複合体やアミノ酸複合体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、抗菌効果の持続性、デオドラント効果の持続性、皮膚刺激性の点でクロルヒドロキシアルミニウム、酸化亜鉛、パラフェノールスルホン酸亜鉛が特に好ましい。
前記(C)成分の制汗成分の配合量は、前記化粧料全体に対し1質量%〜30質量%であることが好ましく、抗菌効果の持続性、デオドラント効果の持続性、皮膚刺激性の点から、5質量%〜25質量%であることがより好ましい。前記配合量が、1質量%未満であると、制汗効果が得られないことがあり、抗菌効果の持続性及びデオドラント効果の持続性も劣ることがあり、30質量%を超えると、皮膚刺激性が強くなりすぎてしまうことがある。
【0018】
<(D)親水性粉体>
前記(D)成分の親水性粉体は、汗の吸収により、前記(A)成分のアルテピリンCと前記(B)成分の特定の殺菌剤の皮膚滞留性を向上させるのに有効な成分である。
【0019】
ここで、前記親水性粉体としては、表面水酸基を有するため親水性を示すものが好適であり、その形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、鱗片状、紡錘状等)や粒子径(煙霧状、微粒子、顔料級等)、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができ、例えば無機粉体、有機粉体、界面活性剤、金属塩粉体、有色顔料、パール顔料、金属粉末顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、前記親水性粉体としては、粉体表面が親水性処理されているものが好ましく、該親水性処理としては、例えば、セルロース処理、寒天処理、デオキシリボ核酸処理、レシチン処理、ポリアクリル酸処理、シリカ処理、アルミナ処理、ジルコニア処理、などが挙げられ、これらの1種以上を組み合わせて使用することが可能である。
前記(D)成分の親水性粉体としては、具体的には、無水ケイ酸、マグネシアシリカ、タルク、マイカ、セルロース、ヒドロキシアパタイトなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、抗菌効果の持続性、デオドラント効果の持続性、皮膚刺激性の点で無水ケイ酸、マグネシアシリカ、タルクが特に好ましい。
前記(D)成分の親水性粉体の配合量は、化粧料全体に対して1質量%〜25質量%であることが好ましく、抗菌効果の持続性、デオドラント効果の持続性、及び皮膚刺激性の点から、5質量%〜20質量%であることがより好ましい。前記配合量が、1質量%未満であると、抗菌効果の持続性、及びデオドラント効果の持続性が劣る場合があり、25質量%を超えると、皮膚刺激性が強くなりすぎてしまうことがある。
【0020】
<その他の成分>
前記その他の成分として、本発明の目的及び効果を損なわない範囲で、通常化粧料に添加される任意成分を配合することができる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、油脂類、ワックス類、シリコーン類、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、合成エステル油、界面活性剤、高分子化合物、酸化防止剤、色素、乳化安定剤、pH調整剤、防腐剤、紫外線吸収剤、キレート剤、保湿剤、増粘剤、清涼剤、抗炎症剤、アミノ酸、ビタミン剤、各種植物抽出エキスなどが挙げられる。
【0021】
<化粧料の剤型>
本発明の化粧料の剤型としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばエアゾール系、ゲル系、ペースト系、軟膏系、油液系、水−油2相系、水−油−粉末3相系、乳化系、可溶化系等の幅広い剤型を取り得る。具体的には、エアゾール、スティック、パウダー、ローション、ミスト、スプレー、含浸シート、貼付剤、シャンプー、ボディーソープ、洗顔料、乳液、クリーム、ジェル、パック等に幅広く適用可能である。
【実施例】
【0022】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0023】
(実施例1〜100及び比較例1〜11)
−化粧料の調製−
表1から表5に示す組成(単位は質量%)に従い、実施例1〜100及び比較例1〜11の化粧料を常法により調製した。
得られた各化粧料について、以下のようにして、諸特性を評価した。結果を表1から表5に示す。
【0024】
<抗菌効果の評価方法>
男女被験者10名に対し、各々の片方の腋窩部に化粧料を0.1g塗布し、もう片方の腋窩部には何も処理せず、その後、1時間後、4時間後、7時間後、10時間後の腋窩部の生菌数を下記の手順に従って計測した。被験者10名の生菌数の平均値を求め、下記評価基準に基づいて評価した。なお、ディスペンサー(Y−151UD、株式会社吉野工業所製)、PET容器(株式会社吉野工業所製、131mL)を用いた。
<<生菌数の計測法>>
(1)pH7.9のリン酸緩衝液で濡らした滅菌綿棒で腋窩部をこすり(直径2.5cm)、皮膚常在菌を採取する。
(2)皮膚常在菌を採取した綿棒を2mLのリン酸緩衝液に浸し、1分間、試験管ミキサーで攪拌する。
(3)攪拌後のリン酸緩衝液を10倍、100倍、1,000倍、10,000倍に希釈し、希釈液をSCDLP培地(商品名:DAIGO、日本製薬株式会社製)に塗布する。
(4)37℃で2日間培養した後、コロニー数を数え、腋窩部の生菌数を算出する。
〔評価基準〕
◎:無塗布部の生菌数から塗布部の生菌数を引いた対数値が2log cfu/mL以上
○:無塗布部の生菌数から塗布部の生菌数を引いた対数値が1log cfu/mL以上2log cfu/mL未満
×:無塗布部の生菌数から塗布部の生菌数を引いた対数値が1log cfu/mL未満
結果が◎又は○であった最長時間を、抗菌効果の継続時間とした。
【0025】
<デオドラント効果の評価法>
男女被験者20名に対し、各々の片方の腋窩部に化粧料を0.1g塗布し、もう片方の腋窩部には何も処理せず、その後、予め洗浄したガーゼを腋窩部に縫い付けたシャツを10時間、着用してもらった。着用開始から、1時間後、4時間後、7時間後、10時間後に、ガーゼに付着した臭気を、専門パネラーが下記評価基準に基づいて官能評価した。
〔評価基準〕
まず、以下の基準により、各被験者のガーゼに付着した臭いに対する評価をした。
3点:塗布部側のガーゼは無塗布部のガーゼよりも臭気強度が非常に弱い
2点:塗布部側のガーゼは無塗布部のガーゼよりも臭気強度がかなり弱い
1点:塗布部側のガーゼは無塗布部のガーゼよりも臭気強度がやや弱い
0点:塗布部側のガーゼは無塗布部のガーゼと同等
次に、20人の被験者の平均点を求め、その結果に基づいて、防臭効果を以下のように評価した。
〔評価基準〕
◎:20人の被験者の平均点が2.5点以上3点以下
○:20人の被験者の平均点が2点以上2.5点未満
△:20人の被験者の平均点が1点以上2点未満
×:20人の被験者の平均点が1点未満
結果が◎、○であった最長時間を、デオドラント効果の継続時間とした。
【0026】
<皮膚刺激性の評価法>
化粧料を、フィンチャンバー(大正製薬株式会社)内のろ紙(直径7.5mm)に20μL滴下し、自分が敏感肌だと感じている成人男性10人の背部(無疹部)に貼り付けた。貼り付けから48時間後にパッチを除去し、その後24時間経過時に以下に示す下記評価基準(川村太郎、日皮会誌、80、301、1970)に準じて評価を行った。評価点は10人の点数の平均点より算出した。
〔評価基準〕
0:反応なし
1:軽い紅斑
2:紅斑
3:紅斑+浮腫
4:紅斑+浮腫+丘疹、漿液性丘疹、小水疱
5:大水疱
【0027】
【表1−1】

【表1−2】

【表1−3】

【0028】
【表2−1】

【表2−2】

【表2−3】

【0029】
【表3−1】

【表3−2】

【表3−3】

【0030】
【表4−1】

【表4−2】

【表4−3】

【表4−4】

【表4−5】

【0031】
【表5−1】

【表5−2】

【0032】
以下に、本発明の化粧料について、実際に各種剤型の化粧料に適用した具体的な実施例を示す。
【0033】
(実施例101)
<エアゾール型化粧料>
下記表6に示す組成(単位は質量%)に従い、エアゾール型化粧料を常法により調製した。
【表6】

【0034】
(実施例102)
<ミスト状化粧料>
下記表7に示す組成(単位は質量%)に従い、ミスト状化粧料を常法により調製した。
【表7】

【0035】
(実施例103)
<シート状化粧料>
下記表8に示す組成(単位は質量%)に従い、シート状化粧料を常法により調製した。
【表8】

*スパンレース不織布(RFP−70、ダイワボウポリテック株式会社製)
【0036】
(実施例104)
<スティック状化粧料>
下記表9に示す組成(単位は質量%)に従い、スティック状化粧料を常法により調製した。
【表9】

【0037】
ここで、実施例1〜104及び比較例1〜11で用いた成分の具体的な内容は、以下に示すとおりである。
−(A)成分−
*アルテピリンC(和光純薬工業株式会社製)
−(A)成分の比較品−
*プロポリス(プロポリスパウダーPP−100、株式会社加藤美蜂園本舗製、プロポリス含有量60質量%)
−(B)成分−
*イソプロピルメチルフェノール(大阪化成株式会社製)
*塩化ベンザルコニウム(トリゾン液、山田製薬株式会社製)
*トリクロサン(イルガサンDP300、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社製)
*ピロクトンオラミン(オクトピロックス、クラリアントジャパン社製)
−(B)成分の比較品−
*メチルパラべン(メッキンス−M、上野製薬株式会社製)
*サリチル酸(サリチル酸、和光純薬工業株式会社製)
*チモール(チモール、和光純薬工業株式会社製)
−(C)成分−
*クロルヒドロキシアルミニウム(Micro−Dry 3115、SUMMIT RESERCH LABS製)
*パラフェノールスルホン酸亜鉛(スルホ石炭酸亜鉛、マツモトファインケミカル株式会社製)
*酸化亜鉛(MZ−300、テイカ株式会社製)
*硫酸アルミニウム(硫酸アルミニウム、和光純薬工業株式会社製)
−(D)成分−
*無水ケイ酸(サンスフェアH−122、AGCエスアイテック社製)
*マグネシアシリカ(ミズパールM−5015、水澤化学工業株式会社製)
*タルク(SW−A、浅田製粉株式会社製)
*ヒドロキシアパタイト(アパミクロンPP、積水化成品工業株式会社製)
*セルロース(麻セルロース、トスコ株式会社製)
*マイカ(MICA M−JV、メルク社製)
−任意成分−
*エタノール(95度合成アルコール、日本アルコール販売株式会社製)
*ジメチルシリコーン(KF−96 10cs、信越化学工業株式会社製)
*POE(20)トリイソステアリン酸グリセリル(ユニオックスGT−20IS、日油株式会社製)
*デカメチルペンタシロキサン(SH245 Fluid、東レ・ダウコーニング株式会社製)
*香料(高砂香料工業株式会社製)
*ミリスチン酸イソプロピル(ミリスチン酸イソプロピル、当栄ケミカル株式会社製)
*POE(60)硬化ヒマシ油(NIKKOL HCO−60、日光ケミカルズ株式会社製)
*マイクロクリスタリンワックス(Hi−Mic−1080、日本精蝋株式会社製)
*ステアリルアルコール(NAA−45、日油株式会社製)
*硬化ヒマシ油(ヒマ硬、川研ファインケミカル株式会社製)
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の化粧料は、優れた抗菌性及びデオドラント効果が長時間に亘って持続し得、かつ皮膚刺激性が少ないので、例えばエアゾール型化粧料、ミスト状化粧料、シート状化粧料、スティック状化粧料などに幅広く用いることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)アルテピリンCと、
(B)塩化ベンザルコニウム、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン及びピロクトンオラミンから選択される少なくとも1種の殺菌剤と、を含有してなり、
前記(A)成分と前記(B)成分との質量比(A/B)が0.04〜25であることを特徴とする化粧料。
【請求項2】
更に(C)制汗成分を含有する請求項1に記載の化粧料。
【請求項3】
更に(D)無水ケイ酸、マグネシアシリカ、タルク、ヒドロキシアパタイト、セルロース及びマイカから選択される少なくとも1種の親水性粉体を含有する請求項1から2のいずれかに記載の化粧料。

【公開番号】特開2011−126862(P2011−126862A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−158018(P2010−158018)
【出願日】平成22年7月12日(2010.7.12)
【出願人】(000006769)ライオン株式会社 (1,816)
【Fターム(参考)】