医用画像管理装置
【課題】開業医等の小規模な医療施設において、画像生成装置において生成された画像データと患者情報との対応付けを効率的に行うことのできる医用画像管理装置を提供する。
【解決手段】患者に関する画像データを生成する画像生成装置2とデータ送受信可能に接続され、画像データを表示する表示手段と、画像データを保存する保存手段と、画像データを一時的に保存する一時保存手段と、診察すべき患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段と、予め定められた判断基準に基づいて、前記画像生成装置から送信された画像データを前記患者情報記憶手段に記憶されている患者情報のいずれかと対応付けて前記保存手段に保存させるか又は患者情報と対応付けずに前記一時保存手段に保存させるかを判断し、前記患者情報と対応付けない画像データに当該判断の理由を示す理由情報を対応付けて前記一時保存手段に保存させる制御手段とを備えている。
【解決手段】患者に関する画像データを生成する画像生成装置2とデータ送受信可能に接続され、画像データを表示する表示手段と、画像データを保存する保存手段と、画像データを一時的に保存する一時保存手段と、診察すべき患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段と、予め定められた判断基準に基づいて、前記画像生成装置から送信された画像データを前記患者情報記憶手段に記憶されている患者情報のいずれかと対応付けて前記保存手段に保存させるか又は患者情報と対応付けずに前記一時保存手段に保存させるかを判断し、前記患者情報と対応付けない画像データに当該判断の理由を示す理由情報を対応付けて前記一時保存手段に保存させる制御手段とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像管理装置に係り、特に、小規模な医療施設で用いられる医用画像管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、来院した患者を、CR(Computed Radiography)による撮影装置やFPD(Flat PanelDetector)を用いた撮影装置等の画像生成装置を用いて、技師が検査対象である患者を撮影し、得られた画像が診断に提供可能となるよう階調処理等の画像処理を加え、画像処理済の画像を出力し、医師による読影に提供する診断システムが知られている。
【0003】
このような診断システムでは、来院した患者を受け付け、撮影オーダを発行する担当(受付)、実際に患者を撮影室で撮影し画像データを生成する担当(技師)、階調性等の得られた画像の診断提供の可否を判断し、場合によってはコントラストや濃度を修正する担当(一般の技師の中かから任命された技師等)、画像に基づき疾病の有無を判断(診断)する読影担当(医師)等、複数の担当者が役割分担を行い、診断が進められる。
【0004】
こうした従来の診断システムの適用が想定されていたような大規模な医療施設(以下、大規模施設という。)では、上記の各役割を担当する場所は、受付は1F、放射線科は地下等、広い病院内で離れた場所にあることが多い。また、画像生成装置もこれを操作する技師等も複数存在し、画像生成装置を操作するコンソールや医師等が画像データを確認するビューワ等もそれぞれ役割を分担して別個に設けられている。そして、放射線科内で、複数の患者を、複数の技師が、複数の撮影装置を使用して、同時に撮影を実行する場面が定常的であり、複数の患者が常時各工程に滞留しているという状況がある。
【0005】
このため、画像生成装置で生成された画像データと患者との対応付けに誤りが生じるおそれがある。そこで、このような画像データと個々の患者との取り違え等を防止するために、各装置をネットワークを介して連携させ、各工程での作業毎に各装置においてIDを発行し、各装置で行われた作業工程の結果をそれぞれ関連付けるシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、各工程での作業毎に付されるIDの対応付けは、例えば、HIS(Hospital Information System;病院情報システム)やRIS(Radiology Information System;放射線情報科情報システム)のネットワークを介して行われる(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0006】
しかしながら、本願発明者等の調査によれば、開業医やクリニックのような比較的小規模な医療施設(以下、小規模施設という)の場合は、多くの場合、患者の診察を行う医師は一人であり、画像生成装置の設置台数も少ない。助手が患者のポジショニングを行い、助手からポジショニング完了の連絡を受け医師が放射線曝射スイッチを制御する場合や、患者のポジショニングを含め全ての操作を医師自身が行う場合も多い。
【0007】
また、例えば大規模施設の場合には、複数の患者について同時並行的に撮影を行うことが多く、複数の情報系統が存在することも想定されるが、小規模施設の場合には、撮影を行う患者の数も大規模施設ほど多くなく、複数の情報系統が錯綜するおそれも少ない。
【0008】
このような状況のもとでは撮影画像を別の患者のものと取り違えることは考えづらい。それにも拘らず大規模施設と同様なシステムを用いたのでは、患者氏名の入力にはじまる撮影オーダ情報の生成作業等が必要となり、かえって手続きが煩雑となり、診療効率が悪い。
【0009】
また、予め患者の患者情報や撮影条件情報等の撮影オーダ情報を生成し、当該撮影オーダ情報を撮影した撮影画像と対応付けるためには、RIS/HISのような基幹システムに対応したネットワークで各装置を接続するようなシステムが必要となるが、このようなシステムを構築するためにはコストもかかり、また、基幹システムとのデータの整合性をとるための手段も必要となり(例えば、特許文献4及び特許文献5参照)、小規模施設にとって負担となるとの問題もある。また、前述する大規模施設での構成コンセプトのまま各装置の数を少なくしても、診療効率を向上させることは難しく、小規模施設に最適とは言えない。
【特許文献1】米国特許第5334851号明細書
【特許文献2】特開2002−159476号公報
【特許文献3】特開2002−311524号公報
【特許文献4】特開2006−92261号公報
【特許文献5】特開2003−248723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、開業医等の小規模な医療施設において、画像生成装置において生成された画像データと患者情報との対応付けを効率的に行うことのできる医用画像管理装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
患者に関する画像データを生成する画像生成装置とデータ送受信可能に接続され、
前記画像データを表示する表示手段と、
前記画像データを保存する保存手段と、
前記画像データを一時的に保存する一時保存手段と、
診察すべき患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段と、
予め定められた判断基準に基づいて、前記画像生成装置から送信された画像データを前記患者情報記憶手段に記憶されている患者情報のいずれかと対応付けて前記保存手段に保存させるか又は患者情報と対応付けずに前記一時保存手段に保存させるかを判断し、前記患者情報と対応付けない画像データに前記判断の理由を示す理由情報を対応付けて前記一時保存手段に保存させる制御手段と、
を備える。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記制御手段は、前記一時保存手段に保存された前記画像データを前記理由情報とともに前記表示手段に表示させる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、
前記一時保存手段に保存された前記画像データと患者情報の対応付けを入力するための患者情報対応付け入力手段を更に備え、
前記制御手段は、前記患者情報対応付け入力手段によって、前記患者情報と対応付けられた画像データを前記保存手段に記憶させるとともに、当該画像データを前記一時保存手段から削除させる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、
前記画像データには患者情報が付帯し、
前記制御手段は、前記画像データに付帯する患者情報と前記患者情報記憶手段に記憶された患者情報を比較し、この比較結果に基づいて前記判断を行う。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、開業医等の小規模な医療施設において、画像生成装置において生成された画像データと患者情報との対応付けを効率的に行うことのできる医用画像管理装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図1から図15を参照しながら、本発明に係る医用画像管理装置の一実施形態を適用した小規模診断システム1について説明する。なお、本発明は図示例のものに限定されるものではない。
【0017】
図1は、小規模診断システム1のシステム構成を示すブロック図であり、図2は、本実施形態における主な装置間での画像データの流れを模式的に示す図であり、図3は、小規模診断システム1を適用した場合の各装置の医療施設における配置例を示すものである。
【0018】
小規模診断システム1は、開業医やクリニック等の比較的小規模の医療施設に適用されるシステムであり、図1に示すように、画像生成装置2である超音波診断装置(US:ultrasonography)2a、内視鏡(ES:endoscope)2b、心電図記録装置(ECG:Electrocardiogram)2c、CR読取装置2dと、医用画像管理装置3と、受付装置4とから構成されている。画像生成装置2、医用画像管理装置3及び受付装置4は、例えば図示しないスイッチングハブ等を介してLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク(以下単に「ネットワーク」という)5に接続されている。医用画像管理装置3は、医師の常駐場所である診察室に設けられたWS(ワークステーション)であることが好ましい。なお、この医用画像管理装置3として作動するWSが各画像生成装置2の起動や処理条件等を制御する構成としてもよい。
【0019】
病院内の通信方式としては、一般的に、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格が用いられており、LAN接続された各装置間の通信では、DICOM MWM(Modality Worklist Management)やDICOM MPPS(Modality Performed Procedure Step)が用いられる。なお、本実施形態に適用可能な通信方式はこれに限定されない。また、LAN接続された装置の中にDICOM規格に対応しないものが含まれていてもよい。本実施形態では、CR読取装置2dは、DICOM規格に対応していないものとなっている。
【0020】
例えば、開業医やクリニック等のような小規模の医療施設においては、各装置は図3に示すように配置される。
すなわち、入口10を入ると患者の受付けを行う受付11と待合室12がある。受付11には窓口担当が配置され、当該担当は、来院した患者に対して、例えば、受付順に個々の患者を区別するための受付番号が印刷された受付番号札を付与する。また、受付11には、受付装置4が設けられており、窓口担当は、患者の氏名を聞き取り、受付装置4に受付番号と患者氏名との対応付けを入力する。
【0021】
待合室12の隣には、ドア等を隔てて医師が患者の診察、診断等を行う診察室13が設けられている。例えば診察室13内の診察用のデスク(図示せず)の上には、医師による診断のために、患者の診断対象部位を撮影した撮影画像、患者に対して行った検査に関する検査結果等を表示させる医用画像管理装置3(後述するサーバ兼用機3a)が配置されている。診察室13内にはまた、プライバシー等の観点から隔離された空間で行う必要性の低い超音波診断装置2aが設置されている。
【0022】
また、廊下14を隔てて診察室13の向かい側には放射線撮影を行う放射線撮影室15が設けられている。放射線撮影室15内には、CRカセッテを用いて画像を撮影する放射線撮影装置22と、画像が記録されたCRカセッテから画像を読み取るCR読取装置2dとが配設されている。さらに、放射線撮影室15の隣には検査室16が設けられており、検査室16内には内視鏡2b及び心電図記録装置2cが配設されている。なお、図示していないが、放射線撮影室15及び検査室16にはそれぞれ医用画像管理装置3(後述する参照用機3b)が配置されている。
【0023】
以下、小規模診断システム1を構成する各装置について説明する。
【0024】
画像生成装置2は、患者の診断対象部位を被写体として撮影を行い、撮影した画像をデジタル変換して撮影画像の画像データ(撮影画像情報)を生成したり、所定の検査結果を記録して画像データを生成する画像生成手段(モダリティ)である。
図1に示すように、本実施形態では、画像生成装置(モダリティ)2として、超音波診断装置(US)2a、内視鏡(ES)2b、心電図記録装置(ECG)2c、CR読取装置2dを備えている。なお、画像生成装置2はこれに限定されず、例えば、CT撮影装置(CT:Computed Tomography)、磁気共鳴画像撮影装置(MRI:magnetic resonance imaging)等を画像生成装置2として設けてもよい。また、皮膚等の身体の外観を撮影するデジタルカメラ等を画像生成装置2としてもよい。
さらに、例えばCR読取装置2dを2台備える等、同種の画像生成装置2を複数備える構成としてもよい。また、小規模診断システム1に設けられる画像生成装置2の組合せはここに例示したものに限定されない。
【0025】
超音波診断装置2aは、超音波を出力する超音波プローブと、超音波プローブに接続され、超音波プローブで受信された音波(エコー信号)を内部組織の撮影画像の画像データに変換する電子装置とから構成されている(いずれも図示せず)。超音波診断装置2aは、超音波プローブから体内に超音波を送り、体内組織に反射した音波(エコー信号)を再び超音波プローブで受信して、このエコー信号に応じた撮影画像を電子装置によって生成するようになっている。
【0026】
超音波診断装置2aには、アナログ信号からデジタル信号への変換等を行う変換手段(コンバータ)である変換装置21が接続されており、超音波診断装置2aは、変換装置21を介してネットワーク5に接続されている。このように変換装置21を介することにより、ネットワーク5に接続された他の外部機器の規格(例えば、通信プロトコル)等に合わない形式のデータが超音波診断装置2aから出力される場合でも適宜変換してネットワーク5に接続された外部機器との間でデータの送受信を行うことができる。
【0027】
本実施の形態において、変換装置21は、DICOM規格に準じた形式で小規模診断システム1内の画像データを特定するためのUID(ユニークID)を画像データに付与する機能を備えている。UIDは、画像生成装置2の識別情報(以下、「モダリティID」と称する。)、撮影日付及び時刻を示す数字等から構成される。なお、本実施の形態において、モダリティIDは画像生成装置2の種類を示す情報を含んで構成されているものとする。
【0028】
また、変換装置21は、文字入力キー、数字入力キー等を備えたキーボード等の入力部(図示せず)を備えており、撮影対象である患者を特定する患者情報を入力する入力手段を兼ねている。
ここで、患者情報とは、患者の患者ID、患者氏名(漢字・カナ・ASCII)、患者の性別、生年月日、年齢等の他、患者の診療日、撮影時間、受付番号、担当医等、患者を特定する情報を広く含むが、変換装置21において入力される患者情報は、このうち、例えば患者ID、患者氏名、性別、生年月日である。なお、変換装置21においてこれらすべてを入力する必要はなく、患者情報を何ら入力しないとすることもできる。変換装置21が患者情報として患者IDのみを入力する仕様である場合には、変換装置21の入力部は、例えばテンキー等でもよい。
【0029】
変換装置21により付与されたUID及び患者情報は、生成された撮影画像の画像データに付帯する付帯情報となる。
【0030】
内視鏡2bは、可撓性を有する管の先端部に小型の撮影装置が設けられたものであり(いずれも図示せず)、撮影装置は例えば光学レンズ等で構成される対物光学系と、対物光学系の結像位置に配置された撮像部と、LED(Light Emitting Diode)等で構成され撮像を行うために必要な照明を行う照明部とを備えている(いずれも図示せず)。撮像部は、例えばCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-OxideSemiconductor)等の固体撮像素子を備え、光が入射すると光の入射光量に応じた量の電気的な信号へと光電変換する。対物光学系は、照明部により照明された領域を光学レンズで集光し、撮像部が有する固体撮像素子に結像するように構成されており、固体撮像素子に入射した光が光電変換されることにより、電気信号として撮影画像の画像データが出力されるようになっている。
【0031】
心電図記録装置2cは、心電波形を検出して波形データを取得・記録するものであり、生成した画像データ(波形データ)を医用画像管理装置3に送信する。
【0032】
CR読取装置2dは、診断対象部位を撮影した放射線画像情報が記録された放射線画像変換媒体であるCRカセッテ(図示せず)から画像データを読み取るものである。
CRカセッテは、例えば放射線エネルギーを蓄積する輝尽性蛍光体シートを備える放射線画像変換プレートを内蔵しており、撮影時には放射線撮影装置22(図3参照)の放射線源(図示せず)から照射される放射線の照射領域内に配置される。CRカセッテは、放射線が照射されると診断対象部位の放射線透過率分布に従った量の放射線を輝尽性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に蓄積させ、この輝尽性蛍光体層に診断対象部位の放射線画像情報を記録する。
【0033】
CR読取装置2dは、診断対象部位の放射線画像情報が記録されたCRカセッテが装填されると、装置内に装填されたCRカセッテ内の輝尽性蛍光体シートに励起光を照射し、これによりシートから発光される輝尽光を光電変換し、得られた画像信号をA/D変換して、撮影画像の画像データを生成するようになっている。
なお、CR読取装置2dは、放射線撮影装置22と一体となった一体型の装置であってもよい。
【0034】
なお、内視鏡2b、心電図記録装置2c、CR読取装置2dには、生成された画像データに上述のUIDを付与する機能が備えられている。
また、内視鏡2b、心電図記録装置2cは、文字入力キー、数字入力キー等を備えたキーボード等の入力部(図示せず)を備えており、撮影対象である患者を特定する患者情報を入力可能となっている。
なお、各装置の入力部において入力される患者情報は特に限定されず、患者情報を何ら入力しないとすることもできる。当該装置が患者情報として患者IDのみを入力する仕様である場合には、入力部は、例えばテンキーでもよい。
上記UID及び患者情報は、各画像生成装置2で生成された撮影画像の画像データに付帯する付帯情報となる。
【0035】
なお、図2に示すように、変換装置21を介して超音波診断装置2aから送信される画像データ、内視鏡2bや心電図記録装置2cから送信される画像データは、いずれもDICOM規格に則ったDICOM画像データである。DICOM画像データは、患者を識別する患者ID等の患者情報が付されている場合と、患者情報が付されていない場合とがある。
また、CR読取装置2dによって生成される画像データは、DICOM規格に則っていないCRRaw画像データであり、この画像データは患者ID等の患者情報が付されない状態で医用画像管理装置3に送信される。
【0036】
医用画像管理装置3は、図2に示すように、患者情報と画像データとを対応付けて保存する画像DB管理部38(図4参照)等を備えるサーバ兼用機3aと、このサーバ兼用機3aと接続されサーバ兼用機3aの画像DB管理部38を参照可能な参照用機3bとから構成されている。
【0037】
サーバ兼用機3a及び参照用機3bは、いずれも、制御部31、記憶部32(図4参照)等を備えるコンピュータであり、例えば医師が患者の診察を行う診察室13や各画像生成装置2の設置されている検査室16等に設置されている。サーバ兼用機3a及び参照用機3bは、画像DB管理部38に格納されたデータを共有することができ、画像データと患者情報とを対応付けて新たに画像DB管理部38に書き込んだり、医師が画像等を表示させて読影・診断等を行ったりすることができるクライアント機である。
なお、医用画像管理装置3は、一般的なPC(Personal Computer)に用いられるモニタ(表示部)よりも高精細のモニタを備えるものであってもよい。
【0038】
図4は、医用画像管理装置3(サーバ兼用機3a)の機能的構成を示す要部ブロック図である。
図4に示すように、医用画像管理装置3(サーバ兼用機3a)は、CPU(central processing unit)等で構成される制御部31、記憶部32、入力部33、表示部34、通信部35、I/F36、画像DB管理部38等を備えて構成されており、各部はバス40により接続されている。なお、参照用機3bも、画像DB管理部38を備えていない点以外は、図4に示すサーバ兼用機3aと同様の構成となっている。
【0039】
記憶部32は、図示しないROM(read only memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成されている。
ROMは、例えばHDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリ等で構成されており、ROMには、各種プログラムが記憶されているほか、撮影画像の画像データを診断に適した画質に調整するための画像処理パラメータ(階調処理に用いる階調曲線を定義したルックアップテーブル、周波数処理の強調度等)等が記憶されている。
RAMは、制御部31により実行制御される各種処理において、ROMから読み出されて制御部31で実行可能な各種プログラム、入力若しくは出力データ、及びパラメータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。本実施形態において、RAMは、画像生成装置2から受信した画像データや患者情報等を一時的に格納するようになっている。
本実施形態では、記憶部32は、患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段として機能する。
【0040】
制御部31は、ROMに記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って後述する患者情報対応付け処理をはじめとする各種処理を実行する医用画像管理装置3の制御手段である。
【0041】
入力部33は、文字入力キー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部31に出力する。
【0042】
表示部34は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニタを備えて構成されており、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示し、表示手段として機能する。
なお、表示部34の画面上に、透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネル(図示せず)を形成し、表示部34と入力部33とが一体に構成されるタッチスクリーンとしてもよい。この場合、タッチパネルは、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号が操作信号として制御部31に出力されるように構成される。
【0043】
本実施形態において、表示部34は、後述する受付装置4から取得した患者情報のリスト(患者情報リスト)を表示する患者情報リスト画面341(図5参照)を表示することができる。患者情報リスト画面341には、患者情報を検索するための検索フィルタを設定することのできる検索フィルタ欄61、検索したい患者の患者IDを入力する患者ID欄62、患者氏名を入力する患者氏名欄63が設けられており、ユーザがこれら各欄に任意の情報を入力した上で検索開始ボタン64を押す(画面上の検索開始ボタンをマウス等の入力部33で操作する)ことにより、所望の患者情報を検索・抽出することができる。また、さらに詳細な条件を入力して検索を行いたい場合には、詳細検索ボタン65を押すことにより、詳細な検索条件を設定できるようになっている。
【0044】
図5に示すように、本実施形態において、患者情報リスト画面341には、来院した患者の診療日、受付時間、受付番号、診療料、担当医、患者ID、患者氏名(漢字・カナ・ASCII)、性別、生年月日、年齢といった患者情報が一覧として表示される。なお、患者情報リスト画面341に表示される内容はここに例示したものに限定されない。このうちの一部のみでもよいし、さらに多くの項目が表示されるようになっていてもよい。
【0045】
患者情報リスト画面341に表示された患者の中から任意の患者の欄を選択(画面上の任意の患者の欄をマウス等の入力部33で選択する)ことにより、患者が選択されると、表示部34の表示画面が、当該選択された患者に対応する患者表示画面342(図6参照)に遷移する。
このように、本実施形態では、表示部34の患者情報リスト画面341から診察対象の患者を選択することができるようになっている。
【0046】
図6に示すように、患者表示画面342には、選択された患者の患者ID及び患者氏名を表示する患者表示欄71があり、現在どの患者の患者表示画面342が表示されているかが視認できるようになっている。なお、リスト画面ボタン72を操作すると、患者情報リスト画面341に戻ることができる。
【0047】
患者表示画面342には、画像を表示する画像表示欄73と、画像のサムネイルを表示するサムネイル表示欄74とが設けられている。
また、患者表示画面342には、当該患者についての画像データを選択するための画像データ選択ボタン75が設けられている。この画像データ選択ボタン75により所望の画像データを選択することによって、当該画像を画像表示欄73及びサムネイル表示欄74に表示させることができるようになっている。画像データ選択ボタン75は表示分類切替ボタン76により日付別と画像生成装置(モダリティ)2の種別ごとのいずれの分類によって配列するかを切り替えることができるようになっている。
【0048】
また、患者表示画面342には、当該患者の画像について検査を保留することを入力する検査保留ボタン77、検査の終了を入力する検査終了ボタン78が設けられている。
【0049】
また、患者表示画面342には、外部装置から画像データを取り込む画像取込みボタン81が設けられている。画像取込みボタン81はネットワーク5に接続されている各種画像生成装置2から画像データを取り込むための画像取込みボタン81aと、デジタルカメラ等の各種機器から画像データを取り込むための画像取込みボタン81bとからなる。
本実施形態において、画像取込みボタン81aは、ネットワーク5に接続されている画像生成装置2の種別(超音波診断装置(US)2a、内視鏡(ES)2b、心電図記録装置(ECG)2c、CR読取装置2d)に対応して、「CR」「US」「ES」「ECG」の4種類が患者表示画面342上に配置されるようになっている。
なお、その他の画像生成装置2がネットワーク5に接続されている場合には、それに対応した画像取込みボタン81が設けられる。
【0050】
画像取込みボタン81は、画像生成装置2によって生成された画像データを対応付ける患者を指定(特定)するものである。患者表示画面342において、入力部33により、いずれかの画像取込みボタン81が押される(操作される)と、当該画像データを取り込んだ際に対応付ける患者が、当該患者表示画面342に表示されている患者に指定(特定)される。患者の指定がなされると、当該画像生成装置2から医用画像管理装置3に送信された画像データが、当該指定された患者の患者情報と対応付けられる。患者の患者情報と対応付けられた画像データは、画像DB管理部38の確定画像領域38aに記憶される。また、当該患者の患者表示画面342の画像表示欄73には、当該画像データに基づく画像が表示され、サムネイル表示欄74には当該画像のサムネイル画像が表示される(図7参照)。
【0051】
また、患者表示画面342には、取り込んだ画像を印刷、メール送信等により出力するための画像出力ボタン82、画像表示欄のレイアウト等の表示を切り替えるための表示切替ボタン83等が設けられている。
【0052】
その他、患者表示画面342には、未確定画像を受信した旨を知らせる未確定画像受信ボタン84が設けられている。未確定画像受信ボタン84は、後述する患者情報対応付け処理によって未確定画像領域38bに未確定画像が保存された際に、患者表示画面342上に表示される。
このように、本実施形態では、表示部34の患者表示画面342において、入力部33により画像取込みボタン81が押されることにより、画像データに対応付ける患者を指定することができるようになっている。
【0053】
未確定画像受信ボタン84を押すと、表示部34の表示画面が、未確定画像確定画面343(図8参照)に遷移する。
図8に示すように、未確定画像確定画面343は、未確定画像の一覧と患者リストが視認できるようになっている。未確定画像とは、後述する患者情報対応付け処理によって患者情報との対応付けが行われなかった画像データのことをいう。未確定画像確定画面343に表示される患者情報リスト画面341は、図5に示した患者情報リスト画面341と同様であるので説明を援用する。
【0054】
未確定画像確定画面343には、未確定画像ごとに割り振られた番号を表示する番号表示欄91、未確定画像のサムネイルを表示するサムネイル表示欄92、未確定画像が保存された時刻を表示する時刻表示欄93、及び未確定画像と判断された理由を表示する理由表示欄94とが設けられている。
また、未確定画像確定画面343には、未確定画像と患者情報を対応付けるための未確定画像対応付けボタン95が設けられている。入力部33により、未確定画像を選択し、当該未確定画像と対応付けたい患者を患者リストから選択し、未確定画像対応付けボタン95を押下すると、当該未確定画像の画像データと選択された患者情報が対応付けられ、確定画像領域38aに保存することができる。
このように、本実施形態では、表示部34の未確定画像確定画面343において、未確定画像対応付けボタン95が押されることにより、画像データに対応付ける患者を指定することができるようになっており、患者情報対応付け入力手段が構成されている。
【0055】
通信部35は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介してネットワーク5に接続された各種画像生成装置2等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
本実施形態において、通信部35は、後述する受付装置4で作成(更新)された患者情報リストを受付装置4から取得する。
【0056】
I/F36は、医用画像管理装置3が複数ある場合(例えば、図2に示すように、サーバ兼用機3aが1台と、参照用機3bが2台ある場合)に、医用画像管理装置3同士を接続し、医用画像管理装置3間でのデータの送受信を制御するインターフェースである。
【0057】
画像DB管理部(Data Base)38は、HDD等により構成され、撮影画像の画像データを患者情報と対応付けて保存する。
図4に示すように、画像DB管理部38は、患者の患者情報と対応付けられた確定画像の画像データを保存する保存手段として機能する確定画像領域38aと、患者の患者情報との対応付けが行われていない未確定画像の画像データを保存する一時保存手段として機能する未確定画像領域38bとを備えている。
【0058】
受付装置4は、来院した患者の受付登録、会計計算、保険点数計算等を行うためのコンピュータ装置であり、CPU、ROM、RAM等により構成される記憶部、キーボードやマウス等により構成される入力部、CRTやLCD等により構成される表示部、ネットワーク5に接続された各装置との通信を制御する通信部(いずれも図示せず)等を備えて構成されている。受付装置4は、入力部より受付入力画面の表示が指示されると、CPUと記憶部に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウエア処理により、表示部に図示しない受付入力画面を表示する。この受付入力画面を介して入力部により受付情報(受付番号+患者氏名)が入力されると、受付された患者の患者情報リストを作成(更新)して記憶部に記憶し、通信部により適宜医用画像管理装置3に対して送信する。
【0059】
次に、小規模診断システム1が適用された小規模施設における、一の患者についての診察の流れについて説明する。
【0060】
患者が来院すると、受付11において、患者に対し受付番号札が付与され、受付装置4において、入力部の操作により受付された患者の受付番号及び患者氏名等、患者情報リストを構成する各種の患者情報の入力(受付入力)が行われる。受付装置4においては、患者の受付番号及び患者情報等が入力されると、患者情報のリスト(患者情報リスト)が生成(更新)され、RAMの所定領域に格納される。患者情報リストは、例えば、その日の最初の患者が受付入力されると生成され、RAMの所定領域に記憶され、次の患者が受付入力される毎に新しい患者情報リストに更新される。
【0061】
受付番号が付与された患者が診察室13に移動すると、医師により問診が行われ、行うべき撮影、検査が決定される。
【0062】
問診により患部の撮影が必要であると決定された場合には、医師は医用画像管理装置3の表示部34に患者情報リスト画面341を表示させて、診察対象の患者の患者情報を選択し、当該患者の患者表示画面342を表示する。また、撮影技師又は看護士等の撮影を行う撮影実施者は、患者を、撮影を行う画像生成装置2(超音波診断装置2a、内視鏡2b、心電図記録装置2c又はCR読取装置2d)の前に連れて行き、その患者の診断対象部位を被写体として撮影を行い、撮影画像の画像データの生成を行う。例えば、画像生成装置2がCR読取装置2dの場合、放射線撮影装置22において撮影を行い、放射線撮影装置22において撮影済みのCRカセッテをCR読取装置2dにセットし、CRカセッテに記録された放射線画像の読み取りを行う。画像生成装置2において、撮影実施者の操作に応じて撮影及び画像データの生成が行われると、生成された画像データに上述のUIDが付与される。また、内視鏡2b等のDICOM規格に則った装置の場合であって、患者情報の入力が行われた場合には、生成された画像データにUIDと患者情報とが付与される。
各画像生成装置2で生成された画像データは、UIDや患者情報といった付帯情報とともに医用画像管理装置3に対して送信される。
【0063】
画像生成装置2から医用画像管理装置3に画像データが送信されると、医用画像管理装置3の制御部31は、当該画像データを記憶部32に記憶されている患者の患者情報と対応付ける患者情報対応付け処理を行う。本実施形態において医用画像管理装置3は、画像データがいずれかの患者と対応付けられることによって、当該患者の患者表示画面342(図7)において当該画像データに基づく撮影画像を表示させ、読影、診断等を行うことのできる状態となる。
画像データと患者との対応付けが行われ、画像データが患者表示画面342に表示可能な状態となると、医師は、画像生成装置2から受信された撮影画像等を医用画像管理装置3の表示部34に表示させて参照し、読影や患者の診察を行う。
【0064】
ここで、本実施形態における患者情報対応付け処理について図9から図14を参照しつつ説明する。
図9に示すように、画像データを受信すると、制御部31は、当該画像データがDICOM画像であるか否かを判断する(ステップS1)。受信した画像データがDICOM画像であれば(ステップS1;YES)、制御部31は、当該画像データに患者情報として患者IDが付帯しているか否かを判断する(ステップS2)。当該画像データに患者IDが付帯している場合(ステップS2:YES)、制御部31は、記憶部32内に記憶されている患者の患者情報の中に、当該画像データに付帯する患者IDと一致するものがあるか否かをさらに判断する(ステップS3)。
【0065】
当該患者IDが記憶部32内に記憶されているいずれかの患者の患者IDとも一致しない場合(ステップS3:NO)、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、患者IDが一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS4)。
【0066】
当該患者IDが記憶部32内に記憶されているいずれかの患者の患者IDと一致する場合(ステップS3:YES)、図10に示すように、制御部31は、当該画像データに患者氏名(漢字:以下「漢字氏名」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS51)。当該画像データに漢字氏名が付帯している場合(ステップS51:YES)、制御部31は、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中に漢字氏名が含まれているか否か判断する(ステップS52)。該当する患者情報に漢字氏名が含まれている場合(ステップS52:YES)、制御部31は、当該漢字氏名についても、当該画像データに付帯する漢字氏名と一致するか否かを判断する(ステップS53)。そして、当該画像データに付帯する漢字氏名と記憶部32内の患者IDが一致した患者情報の中に含まれる漢字氏名とが一致しない場合(ステップS53:NO)、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、漢字氏名が一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS54)。
【0067】
当該画像データに漢字氏名が付帯していない場合(ステップS51:NO)、漢字氏名が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中に漢字氏名が含まれていない場合(ステップS52:NO)、及び当該画像データに付帯する漢字氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれる漢字氏名とが一致する場合(ステップS53:YES)には、制御部31は、ステップS54の処理をスキップする。
【0068】
次いで、図11に示すように、制御部31は、当該画像データに患者氏名(カナ:以下「カナ氏名」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS61)。当該画像データにカナ氏名が付帯している場合(ステップS61:YES)には、制御部31は、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中にカナ氏名が含まれているか否か判断する(ステップS62)。該当する患者情報にカナ氏名が含まれている場合(ステップS62:YES)、制御部31は当該カナ氏名についても、当該画像データに付帯するカナ氏名と一致するか否かを判断する(ステップS63)。そして、当該画像データに付帯するカナ氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるカナ氏名とが一致しない場合(ステップS63:NO)、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、カナ氏名が一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS64)。
【0069】
画像データにカナ氏名が付帯していない場合(ステップS61:NO)、カナ氏名が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中にカナ氏名が含まれていない場合(ステップS62:NO)、及び当該画像データに付帯するカナ氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるカナ氏名とが一致する場合(ステップS63:YES)には、制御部31は、ステップS64の処理をスキップする。
【0070】
次いで、図12に示すように、制御部31は、当該画像データに患者氏名(ASCII:以下「ASCII氏名」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS71)。当該画像データにASCII氏名が付帯している場合(ステップS71:YES)、制御部31は、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中にASCII氏名が含まれているか否か判断する(ステップS72)。該当する患者情報にASCII氏名が含まれている場合(ステップS72:YES)、制御部31は、当該ASCII氏名についても、当該画像データに付帯するASCII氏名と一致するか否かを判断する(ステップS73)。そして、当該画像データに付帯するASCII氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるASCII氏名とが一致しない場合(ステップS73:NO)、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、ASCII氏名が一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS74)。
【0071】
画像データにASCII氏名が付帯していない場合(ステップS71:NO)、ASCII氏名が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中にASCII氏名が含まれていない場合(ステップS72:NO)、及び当該画像データに付帯するASCII氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるASCII氏名とが一致する場合(ステップS73:YES)には、制御部31はステップS74をスキップする。
【0072】
次いで、図13に示すように、制御部31は、当該画像データに生年月日情報(以下単に「生年月日」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS81)。当該画像データに生年月日が付帯している場合(ステップS81:YES)には、制御部31は、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中に生年月日が含まれているか否か判断する(ステップS82)。該当する患者情報に生年月日が含まれている場合(ステップS82:YES)、制御部31は当該生年月日についても、画像データに付帯する生年月日と一致するか否かを判断する(ステップS83)。そして、画像データに付帯する生年月日と記憶部32内の患者情報の中に含まれる生年月日とが一致しない場合(ステップS83:NO)には、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、生年月日が一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS84)。
【0073】
当該画像データに生年月日が付帯していない場合(ステップS81:NO)、生年月日が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中に生年月日が含まれていない場合(ステップS82:NO)、及び当該画像データに付帯する生年月日と記憶部32内の患者情報の中に含まれる生年月日とが一致する場合(ステップS83:YES)、制御部31はステップS84をスキップする。
【0074】
次いで、図14に示すように、制御部31は、当該画像データに性別情報(以下単に「性別」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS91)。画像データに性別が付帯している場合(ステップS91:YES)には、制御部31は、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中に性別が含まれているか否か判断する(ステップS92)。該当する患者情報に性別が含まれている場合(ステップS92:YES)、当該性別についても、当該画像データに付帯する性別と一致するか否かを判断する(ステップS93)。そして、当該画像データに付帯する性別と記憶部32内の患者情報の中に含まれる性別とが一致しない場合(ステップS93:NO)には、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、性別が一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS94)。
【0075】
次いで、制御部31は、当該画像データに未確定画像と判断された旨を示す理由情報が対応付けられているか否かを判断する(図9:ステップS10)。当該画像データに理由情報が対応付けられていない場合には(ステップS10:NO)、制御部31は、当該画像データを記憶部32内の患者IDの一致した患者と対応付けて、確定画像として画像DB管理部38の確定画像領域38aに保存する(ステップS11)。
当該画像データに理由情報が対応付けられている場合(ステップS10:YES)、制御部31は、当該画像データを未確定画像であると判断し、当該画像データと、当該画像データに対応付けられた理由情報を画像DB管理部38の未確定画像領域38bに保存する(ステップS14)。
【0076】
他方、画像データがDICOM画像でない場合(ステップS1:NO)、又は画像データに患者IDが付帯していない場合(ステップS2:NO)には、図9に示すように、制御部31は、サーバ兼用機3a及び参照用機3bを含むいずれかのクライアント機において、画像取込みボタン81が押されているか否かを判断する(ステップS12)。そして、いずれかのクライアント機において、画像取込みボタン81が押されている場合(ステップS12:YES)、制御部31は、当該画像データを画像取込みボタン81により指定された患者の患者情報と対応付け、確定画像として画像DB管理部38の確定画像領域38aに保存する(ステップS13)。
一方、いずれのクライアント機でも画像取込みボタン81が押されていない場合(ステップS12:NO)、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、画像取り込みボタンが押されていなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS14)。
【0077】
未確定画像と判断された画像データと理由情報を対応付けた後、制御部31は、当該画像データと、当該画像データに対応付けられた理由情報を画像DB管理部38の未確定画像領域38bに保存する(ステップS15)。
そして、表示部34に表示されている患者表示画面342に未確定画像受信ボタン84を表示し(ステップS16)、処理は終了する。
【0078】
次に、本実施の形態における未確定画像対応付け処理について、図15を参照しつつ説明する。未確定画像対応付け処理は、患者表示画面342に表示されている未確定画像対応付けボタン84を押下した際に実行される。
【0079】
図15に示すように、制御部31は、表示部34に未確定画像確定画面343を表示する(ステップS151)。次いで、入力部33により未確定画像となった画像データと対応付ける患者情報を選択し、未確定画像対応付けボタン95を押すと(ステップS152)、制御部31は、選択した未確定画像の画像データと患者情報を対応付けて、確定画像として画像DB管理部38の確定画像領域38aに保存し(ステップS153)、当該画像データを画像DB管理部38の未確定画像領域38bから削除する(ステップS154)。その際、未確定画像領域38b内に未確定画像がなくなれば、患者表示画面342に表示されている未確定画像対応付けボタン84が消去される。
次いで、制御部31は、入力部33により終了が指示されたか否か判断する(ステップS155)。入力部33により終了が指示されず、他の未確定画像と患者情報が選択された場合は(ステップS155:NO)、制御部31は、ステップS152の処理に戻り、終了が指示された場合(ステップS155:YES)、処理を終了する。
【0080】
以上のように、本実施形態によれば、CR読取装置2dから患者情報の付されていないCRRaw画像データが送られてきた場合や、DICOM規格に則った各種の画像生成装置2から患者情報の付されていないDICOM画像データが送られてきた場合でも、画像データを対応付ける患者が指定されている場合には当該指定されている患者の患者情報と対応付けることができる。また、未確定画像となった画像データに、当該画像データが未確定となった理由情報を対応させ、表示させることにより、ユーザは当該画像データがなぜ未確定画像となったかを知ることができる。その結果、ユーザが未確定画像を患者情報と対応付けるための判断を効率よく行うことができる。
【0081】
なお、本実施形態では、まず、画像生成装置2から受信した画像生成装置2から受信した画像データに患者IDが付帯しているか否かを判断し、画像データに患者IDが付帯している場合には、必ずこの患者IDと記憶部32内に記憶されている患者の患者情報との一致を判断するように構成したが、患者情報対応付け処理はこれに限定されない。例えば、いずれかのクライアント機の画像取込みボタン81が押されている場合には、患者IDの付与の有無を判断することなく当該クライアント機で選択・指定されている患者の患者情報と画像データとを対応付けるように構成してもよい。
このように構成することにより、CRカセッテを用いた撮影が多い場合や、DICOM規格対応の画像生成装置2を用いていても患者IDの付与を行わずに画像データの送信を行うことが多い場合、クライアント機が少なく、いちいち患者IDを確認しなくても画像データと患者情報との対応付けに誤りが生じるおそれが少ない場合等、施設の事情に応じて処理の簡素化を図ることができる。
【0082】
また、本実施形態においては、未確定画像確定画面343において、患者情報リスト画面341と同様の患者リストを表示させるようにしたが、患者情報の表示のさせ方はこれに限定されない。例えば、未確定画像を受信した日と診察日が一致する患者のみを自動的に検索して表示させてもよいし、未確定画像と同一のモダリティで撮影をしたことがある患者のみを表示させるようにしてもよい。
【0083】
また、本実施形態においては、未確定画像を受信した場合は、患者表示画面342に未確定画像対応付けボタン84を表示させることにより、ユーザに通知するようにしたが、未確定画像を受信した場合のユーザへの通知手段はこれに限定されない。例えば、患者情報リスト画面341に未確定画像対応付けボタン84と同様のボタンを表示させるようにしてもよいし、ポップアップメニュー画面が起動し、当該画面からの入力により、未確定画像確定画面343に遷移できるようにしてもよい。
【0084】
また、本実施形態においては、CR読取装置2dには患者情報を入力する入力手段が設けられていない場合を例としたが、CR読取装置2dにも患者情報を入力する入力手段を設けてもよい。
【0085】
また、本実施形態では、患者情報が対応付けられた画像データを医用画像管理装置3の画像DB管理部38に記憶させるようにしたが、画像データを記憶する記憶手段はこれに限定されない。例えば、外部の記憶装置や着脱可能な記憶手段に記憶させるようにしてもよい。
【0086】
また、本実施形態では、患者情報リスト画面341と入力部33とにより患者選択手段が構成され、患者情報リスト画面341に表示されたリストの中から任意の患者を選択することにより患者表示画面342に遷移する場合を例に説明したが、患者選択手段はこれに限定されない。
例えば、検索のキーとなる情報を入力する情報入力欄を備える患者検索画面を表示させて、この情報入力欄に入力部33から患者IDや患者指名等を入力し検索することにより、該当する患者の患者表示画面342に遷移するようにしてもよい。この場合には、患者検索画面と入力部33とにより患者選択手段が構成される。
【0087】
また、本実施形態では、医用画像管理装置3として、サーバ兼用機3aに参照用機3bが2台接続されている構成のものを例としているが、医用画像管理装置3の構成はこれに限定されない。例えば、医用画像管理装置3がサーバ兼用機3aのみで構成されていてもよいし、参照用機3bが3台以上接続されている構成としてもよい。
また、サーバ兼用機3a及び参照用機3bの配置は、図3に示したものに限定されず、例えば、参照用機3bのうちの1台は受付11に設置されていてもよい。また、各画像生成装置2に対応してそれぞれ1台ずつ医用画像管理装置3が設置されていてもよい。
【0088】
その他、本発明が上記実施形態に限定されず、適宜変更可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本実施形態における小規模診断システム1の全体構成例を示す図である。
【図2】図1に示す小規模診断システム1を構成する主な装置間での画像データの流れを模式的に示す説明図である。
【図3】図1に示す小規模診断システム1を適用した場合の各装置の医療施設における配置例を示す図である。
【図4】図1に示す小規模診断システム1に適用される医用画像管理装置の機能的構成を示す要部ブロック図である。
【図5】図4の表示部に表示される患者情報リスト画面の一例を示す図である。
【図6】図4の表示部に表示される患者表示画面の一例を示す図である。
【図7】図6の患者表示画面の一例を示す図である。
【図8】図4の表示部に表示される未確定画像確定画面の一例を示す図である。
【図9】図4の制御部により実行される患者情報対応付け処理を示すフローチャートである。
【図10】図9の患者情報対応付け処理のうち、処理Aの内容を示すフローチャートである。
【図11】図9の患者情報対応付け処理のうち、処理Bの内容を示すフローチャートである。
【図12】図9の患者情報対応付け処理のうち、処理Cの内容を示すフローチャートである。
【図13】図9の患者情報対応付け処理のうち、処理Dの内容を示すフローチャートである。
【図14】図9の患者情報対応付け処理のうち、処理Eの内容を示すフローチャートである。
【図15】図4の制御部により実行される未確定画像確定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0090】
1 小規模診断システム
2 画像生成装置
2a 超音波診断装置
2b 内視鏡
2c 心電図記録装置
2d CR読取装置
3 医用画像管理装置
4 受付装置
5 ネットワーク
21 変換装置
22 放射線撮影装置
31 制御部
32 記憶部
33 入力部
34 表示部
341 患者情報リスト画面
342 患者表示画面
343 未確定画像確定画面
35 通信部
36 I/F
38 画像DB管理部
38a 確定画像領域
38b 未確定画像領域
40 バス
【技術分野】
【0001】
本発明は、医用画像管理装置に係り、特に、小規模な医療施設で用いられる医用画像管理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、来院した患者を、CR(Computed Radiography)による撮影装置やFPD(Flat PanelDetector)を用いた撮影装置等の画像生成装置を用いて、技師が検査対象である患者を撮影し、得られた画像が診断に提供可能となるよう階調処理等の画像処理を加え、画像処理済の画像を出力し、医師による読影に提供する診断システムが知られている。
【0003】
このような診断システムでは、来院した患者を受け付け、撮影オーダを発行する担当(受付)、実際に患者を撮影室で撮影し画像データを生成する担当(技師)、階調性等の得られた画像の診断提供の可否を判断し、場合によってはコントラストや濃度を修正する担当(一般の技師の中かから任命された技師等)、画像に基づき疾病の有無を判断(診断)する読影担当(医師)等、複数の担当者が役割分担を行い、診断が進められる。
【0004】
こうした従来の診断システムの適用が想定されていたような大規模な医療施設(以下、大規模施設という。)では、上記の各役割を担当する場所は、受付は1F、放射線科は地下等、広い病院内で離れた場所にあることが多い。また、画像生成装置もこれを操作する技師等も複数存在し、画像生成装置を操作するコンソールや医師等が画像データを確認するビューワ等もそれぞれ役割を分担して別個に設けられている。そして、放射線科内で、複数の患者を、複数の技師が、複数の撮影装置を使用して、同時に撮影を実行する場面が定常的であり、複数の患者が常時各工程に滞留しているという状況がある。
【0005】
このため、画像生成装置で生成された画像データと患者との対応付けに誤りが生じるおそれがある。そこで、このような画像データと個々の患者との取り違え等を防止するために、各装置をネットワークを介して連携させ、各工程での作業毎に各装置においてIDを発行し、各装置で行われた作業工程の結果をそれぞれ関連付けるシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
そして、各工程での作業毎に付されるIDの対応付けは、例えば、HIS(Hospital Information System;病院情報システム)やRIS(Radiology Information System;放射線情報科情報システム)のネットワークを介して行われる(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
【0006】
しかしながら、本願発明者等の調査によれば、開業医やクリニックのような比較的小規模な医療施設(以下、小規模施設という)の場合は、多くの場合、患者の診察を行う医師は一人であり、画像生成装置の設置台数も少ない。助手が患者のポジショニングを行い、助手からポジショニング完了の連絡を受け医師が放射線曝射スイッチを制御する場合や、患者のポジショニングを含め全ての操作を医師自身が行う場合も多い。
【0007】
また、例えば大規模施設の場合には、複数の患者について同時並行的に撮影を行うことが多く、複数の情報系統が存在することも想定されるが、小規模施設の場合には、撮影を行う患者の数も大規模施設ほど多くなく、複数の情報系統が錯綜するおそれも少ない。
【0008】
このような状況のもとでは撮影画像を別の患者のものと取り違えることは考えづらい。それにも拘らず大規模施設と同様なシステムを用いたのでは、患者氏名の入力にはじまる撮影オーダ情報の生成作業等が必要となり、かえって手続きが煩雑となり、診療効率が悪い。
【0009】
また、予め患者の患者情報や撮影条件情報等の撮影オーダ情報を生成し、当該撮影オーダ情報を撮影した撮影画像と対応付けるためには、RIS/HISのような基幹システムに対応したネットワークで各装置を接続するようなシステムが必要となるが、このようなシステムを構築するためにはコストもかかり、また、基幹システムとのデータの整合性をとるための手段も必要となり(例えば、特許文献4及び特許文献5参照)、小規模施設にとって負担となるとの問題もある。また、前述する大規模施設での構成コンセプトのまま各装置の数を少なくしても、診療効率を向上させることは難しく、小規模施設に最適とは言えない。
【特許文献1】米国特許第5334851号明細書
【特許文献2】特開2002−159476号公報
【特許文献3】特開2002−311524号公報
【特許文献4】特開2006−92261号公報
【特許文献5】特開2003−248723号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、開業医等の小規模な医療施設において、画像生成装置において生成された画像データと患者情報との対応付けを効率的に行うことのできる医用画像管理装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
患者に関する画像データを生成する画像生成装置とデータ送受信可能に接続され、
前記画像データを表示する表示手段と、
前記画像データを保存する保存手段と、
前記画像データを一時的に保存する一時保存手段と、
診察すべき患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段と、
予め定められた判断基準に基づいて、前記画像生成装置から送信された画像データを前記患者情報記憶手段に記憶されている患者情報のいずれかと対応付けて前記保存手段に保存させるか又は患者情報と対応付けずに前記一時保存手段に保存させるかを判断し、前記患者情報と対応付けない画像データに前記判断の理由を示す理由情報を対応付けて前記一時保存手段に保存させる制御手段と、
を備える。
【0012】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、
前記制御手段は、前記一時保存手段に保存された前記画像データを前記理由情報とともに前記表示手段に表示させる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、
前記一時保存手段に保存された前記画像データと患者情報の対応付けを入力するための患者情報対応付け入力手段を更に備え、
前記制御手段は、前記患者情報対応付け入力手段によって、前記患者情報と対応付けられた画像データを前記保存手段に記憶させるとともに、当該画像データを前記一時保存手段から削除させる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、
前記画像データには患者情報が付帯し、
前記制御手段は、前記画像データに付帯する患者情報と前記患者情報記憶手段に記憶された患者情報を比較し、この比較結果に基づいて前記判断を行う。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、開業医等の小規模な医療施設において、画像生成装置において生成された画像データと患者情報との対応付けを効率的に行うことのできる医用画像管理装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図1から図15を参照しながら、本発明に係る医用画像管理装置の一実施形態を適用した小規模診断システム1について説明する。なお、本発明は図示例のものに限定されるものではない。
【0017】
図1は、小規模診断システム1のシステム構成を示すブロック図であり、図2は、本実施形態における主な装置間での画像データの流れを模式的に示す図であり、図3は、小規模診断システム1を適用した場合の各装置の医療施設における配置例を示すものである。
【0018】
小規模診断システム1は、開業医やクリニック等の比較的小規模の医療施設に適用されるシステムであり、図1に示すように、画像生成装置2である超音波診断装置(US:ultrasonography)2a、内視鏡(ES:endoscope)2b、心電図記録装置(ECG:Electrocardiogram)2c、CR読取装置2dと、医用画像管理装置3と、受付装置4とから構成されている。画像生成装置2、医用画像管理装置3及び受付装置4は、例えば図示しないスイッチングハブ等を介してLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク(以下単に「ネットワーク」という)5に接続されている。医用画像管理装置3は、医師の常駐場所である診察室に設けられたWS(ワークステーション)であることが好ましい。なお、この医用画像管理装置3として作動するWSが各画像生成装置2の起動や処理条件等を制御する構成としてもよい。
【0019】
病院内の通信方式としては、一般的に、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格が用いられており、LAN接続された各装置間の通信では、DICOM MWM(Modality Worklist Management)やDICOM MPPS(Modality Performed Procedure Step)が用いられる。なお、本実施形態に適用可能な通信方式はこれに限定されない。また、LAN接続された装置の中にDICOM規格に対応しないものが含まれていてもよい。本実施形態では、CR読取装置2dは、DICOM規格に対応していないものとなっている。
【0020】
例えば、開業医やクリニック等のような小規模の医療施設においては、各装置は図3に示すように配置される。
すなわち、入口10を入ると患者の受付けを行う受付11と待合室12がある。受付11には窓口担当が配置され、当該担当は、来院した患者に対して、例えば、受付順に個々の患者を区別するための受付番号が印刷された受付番号札を付与する。また、受付11には、受付装置4が設けられており、窓口担当は、患者の氏名を聞き取り、受付装置4に受付番号と患者氏名との対応付けを入力する。
【0021】
待合室12の隣には、ドア等を隔てて医師が患者の診察、診断等を行う診察室13が設けられている。例えば診察室13内の診察用のデスク(図示せず)の上には、医師による診断のために、患者の診断対象部位を撮影した撮影画像、患者に対して行った検査に関する検査結果等を表示させる医用画像管理装置3(後述するサーバ兼用機3a)が配置されている。診察室13内にはまた、プライバシー等の観点から隔離された空間で行う必要性の低い超音波診断装置2aが設置されている。
【0022】
また、廊下14を隔てて診察室13の向かい側には放射線撮影を行う放射線撮影室15が設けられている。放射線撮影室15内には、CRカセッテを用いて画像を撮影する放射線撮影装置22と、画像が記録されたCRカセッテから画像を読み取るCR読取装置2dとが配設されている。さらに、放射線撮影室15の隣には検査室16が設けられており、検査室16内には内視鏡2b及び心電図記録装置2cが配設されている。なお、図示していないが、放射線撮影室15及び検査室16にはそれぞれ医用画像管理装置3(後述する参照用機3b)が配置されている。
【0023】
以下、小規模診断システム1を構成する各装置について説明する。
【0024】
画像生成装置2は、患者の診断対象部位を被写体として撮影を行い、撮影した画像をデジタル変換して撮影画像の画像データ(撮影画像情報)を生成したり、所定の検査結果を記録して画像データを生成する画像生成手段(モダリティ)である。
図1に示すように、本実施形態では、画像生成装置(モダリティ)2として、超音波診断装置(US)2a、内視鏡(ES)2b、心電図記録装置(ECG)2c、CR読取装置2dを備えている。なお、画像生成装置2はこれに限定されず、例えば、CT撮影装置(CT:Computed Tomography)、磁気共鳴画像撮影装置(MRI:magnetic resonance imaging)等を画像生成装置2として設けてもよい。また、皮膚等の身体の外観を撮影するデジタルカメラ等を画像生成装置2としてもよい。
さらに、例えばCR読取装置2dを2台備える等、同種の画像生成装置2を複数備える構成としてもよい。また、小規模診断システム1に設けられる画像生成装置2の組合せはここに例示したものに限定されない。
【0025】
超音波診断装置2aは、超音波を出力する超音波プローブと、超音波プローブに接続され、超音波プローブで受信された音波(エコー信号)を内部組織の撮影画像の画像データに変換する電子装置とから構成されている(いずれも図示せず)。超音波診断装置2aは、超音波プローブから体内に超音波を送り、体内組織に反射した音波(エコー信号)を再び超音波プローブで受信して、このエコー信号に応じた撮影画像を電子装置によって生成するようになっている。
【0026】
超音波診断装置2aには、アナログ信号からデジタル信号への変換等を行う変換手段(コンバータ)である変換装置21が接続されており、超音波診断装置2aは、変換装置21を介してネットワーク5に接続されている。このように変換装置21を介することにより、ネットワーク5に接続された他の外部機器の規格(例えば、通信プロトコル)等に合わない形式のデータが超音波診断装置2aから出力される場合でも適宜変換してネットワーク5に接続された外部機器との間でデータの送受信を行うことができる。
【0027】
本実施の形態において、変換装置21は、DICOM規格に準じた形式で小規模診断システム1内の画像データを特定するためのUID(ユニークID)を画像データに付与する機能を備えている。UIDは、画像生成装置2の識別情報(以下、「モダリティID」と称する。)、撮影日付及び時刻を示す数字等から構成される。なお、本実施の形態において、モダリティIDは画像生成装置2の種類を示す情報を含んで構成されているものとする。
【0028】
また、変換装置21は、文字入力キー、数字入力キー等を備えたキーボード等の入力部(図示せず)を備えており、撮影対象である患者を特定する患者情報を入力する入力手段を兼ねている。
ここで、患者情報とは、患者の患者ID、患者氏名(漢字・カナ・ASCII)、患者の性別、生年月日、年齢等の他、患者の診療日、撮影時間、受付番号、担当医等、患者を特定する情報を広く含むが、変換装置21において入力される患者情報は、このうち、例えば患者ID、患者氏名、性別、生年月日である。なお、変換装置21においてこれらすべてを入力する必要はなく、患者情報を何ら入力しないとすることもできる。変換装置21が患者情報として患者IDのみを入力する仕様である場合には、変換装置21の入力部は、例えばテンキー等でもよい。
【0029】
変換装置21により付与されたUID及び患者情報は、生成された撮影画像の画像データに付帯する付帯情報となる。
【0030】
内視鏡2bは、可撓性を有する管の先端部に小型の撮影装置が設けられたものであり(いずれも図示せず)、撮影装置は例えば光学レンズ等で構成される対物光学系と、対物光学系の結像位置に配置された撮像部と、LED(Light Emitting Diode)等で構成され撮像を行うために必要な照明を行う照明部とを備えている(いずれも図示せず)。撮像部は、例えばCCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal-OxideSemiconductor)等の固体撮像素子を備え、光が入射すると光の入射光量に応じた量の電気的な信号へと光電変換する。対物光学系は、照明部により照明された領域を光学レンズで集光し、撮像部が有する固体撮像素子に結像するように構成されており、固体撮像素子に入射した光が光電変換されることにより、電気信号として撮影画像の画像データが出力されるようになっている。
【0031】
心電図記録装置2cは、心電波形を検出して波形データを取得・記録するものであり、生成した画像データ(波形データ)を医用画像管理装置3に送信する。
【0032】
CR読取装置2dは、診断対象部位を撮影した放射線画像情報が記録された放射線画像変換媒体であるCRカセッテ(図示せず)から画像データを読み取るものである。
CRカセッテは、例えば放射線エネルギーを蓄積する輝尽性蛍光体シートを備える放射線画像変換プレートを内蔵しており、撮影時には放射線撮影装置22(図3参照)の放射線源(図示せず)から照射される放射線の照射領域内に配置される。CRカセッテは、放射線が照射されると診断対象部位の放射線透過率分布に従った量の放射線を輝尽性蛍光体シートの輝尽性蛍光体層に蓄積させ、この輝尽性蛍光体層に診断対象部位の放射線画像情報を記録する。
【0033】
CR読取装置2dは、診断対象部位の放射線画像情報が記録されたCRカセッテが装填されると、装置内に装填されたCRカセッテ内の輝尽性蛍光体シートに励起光を照射し、これによりシートから発光される輝尽光を光電変換し、得られた画像信号をA/D変換して、撮影画像の画像データを生成するようになっている。
なお、CR読取装置2dは、放射線撮影装置22と一体となった一体型の装置であってもよい。
【0034】
なお、内視鏡2b、心電図記録装置2c、CR読取装置2dには、生成された画像データに上述のUIDを付与する機能が備えられている。
また、内視鏡2b、心電図記録装置2cは、文字入力キー、数字入力キー等を備えたキーボード等の入力部(図示せず)を備えており、撮影対象である患者を特定する患者情報を入力可能となっている。
なお、各装置の入力部において入力される患者情報は特に限定されず、患者情報を何ら入力しないとすることもできる。当該装置が患者情報として患者IDのみを入力する仕様である場合には、入力部は、例えばテンキーでもよい。
上記UID及び患者情報は、各画像生成装置2で生成された撮影画像の画像データに付帯する付帯情報となる。
【0035】
なお、図2に示すように、変換装置21を介して超音波診断装置2aから送信される画像データ、内視鏡2bや心電図記録装置2cから送信される画像データは、いずれもDICOM規格に則ったDICOM画像データである。DICOM画像データは、患者を識別する患者ID等の患者情報が付されている場合と、患者情報が付されていない場合とがある。
また、CR読取装置2dによって生成される画像データは、DICOM規格に則っていないCRRaw画像データであり、この画像データは患者ID等の患者情報が付されない状態で医用画像管理装置3に送信される。
【0036】
医用画像管理装置3は、図2に示すように、患者情報と画像データとを対応付けて保存する画像DB管理部38(図4参照)等を備えるサーバ兼用機3aと、このサーバ兼用機3aと接続されサーバ兼用機3aの画像DB管理部38を参照可能な参照用機3bとから構成されている。
【0037】
サーバ兼用機3a及び参照用機3bは、いずれも、制御部31、記憶部32(図4参照)等を備えるコンピュータであり、例えば医師が患者の診察を行う診察室13や各画像生成装置2の設置されている検査室16等に設置されている。サーバ兼用機3a及び参照用機3bは、画像DB管理部38に格納されたデータを共有することができ、画像データと患者情報とを対応付けて新たに画像DB管理部38に書き込んだり、医師が画像等を表示させて読影・診断等を行ったりすることができるクライアント機である。
なお、医用画像管理装置3は、一般的なPC(Personal Computer)に用いられるモニタ(表示部)よりも高精細のモニタを備えるものであってもよい。
【0038】
図4は、医用画像管理装置3(サーバ兼用機3a)の機能的構成を示す要部ブロック図である。
図4に示すように、医用画像管理装置3(サーバ兼用機3a)は、CPU(central processing unit)等で構成される制御部31、記憶部32、入力部33、表示部34、通信部35、I/F36、画像DB管理部38等を備えて構成されており、各部はバス40により接続されている。なお、参照用機3bも、画像DB管理部38を備えていない点以外は、図4に示すサーバ兼用機3aと同様の構成となっている。
【0039】
記憶部32は、図示しないROM(read only memory)、RAM(Random Access Memory)等から構成されている。
ROMは、例えばHDD(Hard Disk Drive)や半導体の不揮発性メモリ等で構成されており、ROMには、各種プログラムが記憶されているほか、撮影画像の画像データを診断に適した画質に調整するための画像処理パラメータ(階調処理に用いる階調曲線を定義したルックアップテーブル、周波数処理の強調度等)等が記憶されている。
RAMは、制御部31により実行制御される各種処理において、ROMから読み出されて制御部31で実行可能な各種プログラム、入力若しくは出力データ、及びパラメータ等を一時的に記憶するワークエリアを形成する。本実施形態において、RAMは、画像生成装置2から受信した画像データや患者情報等を一時的に格納するようになっている。
本実施形態では、記憶部32は、患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段として機能する。
【0040】
制御部31は、ROMに記憶されているシステムプログラムや処理プログラム等の各種プログラムを読み出してRAMに展開し、展開されたプログラムに従って後述する患者情報対応付け処理をはじめとする各種処理を実行する医用画像管理装置3の制御手段である。
【0041】
入力部33は、文字入力キー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードで押下操作されたキーの押下信号とマウスによる操作信号とを、入力信号として制御部31に出力する。
【0042】
表示部34は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニタを備えて構成されており、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示し、表示手段として機能する。
なお、表示部34の画面上に、透明電極を格子状に配置した感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネル(図示せず)を形成し、表示部34と入力部33とが一体に構成されるタッチスクリーンとしてもよい。この場合、タッチパネルは、手指やタッチペン等で押下された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号が操作信号として制御部31に出力されるように構成される。
【0043】
本実施形態において、表示部34は、後述する受付装置4から取得した患者情報のリスト(患者情報リスト)を表示する患者情報リスト画面341(図5参照)を表示することができる。患者情報リスト画面341には、患者情報を検索するための検索フィルタを設定することのできる検索フィルタ欄61、検索したい患者の患者IDを入力する患者ID欄62、患者氏名を入力する患者氏名欄63が設けられており、ユーザがこれら各欄に任意の情報を入力した上で検索開始ボタン64を押す(画面上の検索開始ボタンをマウス等の入力部33で操作する)ことにより、所望の患者情報を検索・抽出することができる。また、さらに詳細な条件を入力して検索を行いたい場合には、詳細検索ボタン65を押すことにより、詳細な検索条件を設定できるようになっている。
【0044】
図5に示すように、本実施形態において、患者情報リスト画面341には、来院した患者の診療日、受付時間、受付番号、診療料、担当医、患者ID、患者氏名(漢字・カナ・ASCII)、性別、生年月日、年齢といった患者情報が一覧として表示される。なお、患者情報リスト画面341に表示される内容はここに例示したものに限定されない。このうちの一部のみでもよいし、さらに多くの項目が表示されるようになっていてもよい。
【0045】
患者情報リスト画面341に表示された患者の中から任意の患者の欄を選択(画面上の任意の患者の欄をマウス等の入力部33で選択する)ことにより、患者が選択されると、表示部34の表示画面が、当該選択された患者に対応する患者表示画面342(図6参照)に遷移する。
このように、本実施形態では、表示部34の患者情報リスト画面341から診察対象の患者を選択することができるようになっている。
【0046】
図6に示すように、患者表示画面342には、選択された患者の患者ID及び患者氏名を表示する患者表示欄71があり、現在どの患者の患者表示画面342が表示されているかが視認できるようになっている。なお、リスト画面ボタン72を操作すると、患者情報リスト画面341に戻ることができる。
【0047】
患者表示画面342には、画像を表示する画像表示欄73と、画像のサムネイルを表示するサムネイル表示欄74とが設けられている。
また、患者表示画面342には、当該患者についての画像データを選択するための画像データ選択ボタン75が設けられている。この画像データ選択ボタン75により所望の画像データを選択することによって、当該画像を画像表示欄73及びサムネイル表示欄74に表示させることができるようになっている。画像データ選択ボタン75は表示分類切替ボタン76により日付別と画像生成装置(モダリティ)2の種別ごとのいずれの分類によって配列するかを切り替えることができるようになっている。
【0048】
また、患者表示画面342には、当該患者の画像について検査を保留することを入力する検査保留ボタン77、検査の終了を入力する検査終了ボタン78が設けられている。
【0049】
また、患者表示画面342には、外部装置から画像データを取り込む画像取込みボタン81が設けられている。画像取込みボタン81はネットワーク5に接続されている各種画像生成装置2から画像データを取り込むための画像取込みボタン81aと、デジタルカメラ等の各種機器から画像データを取り込むための画像取込みボタン81bとからなる。
本実施形態において、画像取込みボタン81aは、ネットワーク5に接続されている画像生成装置2の種別(超音波診断装置(US)2a、内視鏡(ES)2b、心電図記録装置(ECG)2c、CR読取装置2d)に対応して、「CR」「US」「ES」「ECG」の4種類が患者表示画面342上に配置されるようになっている。
なお、その他の画像生成装置2がネットワーク5に接続されている場合には、それに対応した画像取込みボタン81が設けられる。
【0050】
画像取込みボタン81は、画像生成装置2によって生成された画像データを対応付ける患者を指定(特定)するものである。患者表示画面342において、入力部33により、いずれかの画像取込みボタン81が押される(操作される)と、当該画像データを取り込んだ際に対応付ける患者が、当該患者表示画面342に表示されている患者に指定(特定)される。患者の指定がなされると、当該画像生成装置2から医用画像管理装置3に送信された画像データが、当該指定された患者の患者情報と対応付けられる。患者の患者情報と対応付けられた画像データは、画像DB管理部38の確定画像領域38aに記憶される。また、当該患者の患者表示画面342の画像表示欄73には、当該画像データに基づく画像が表示され、サムネイル表示欄74には当該画像のサムネイル画像が表示される(図7参照)。
【0051】
また、患者表示画面342には、取り込んだ画像を印刷、メール送信等により出力するための画像出力ボタン82、画像表示欄のレイアウト等の表示を切り替えるための表示切替ボタン83等が設けられている。
【0052】
その他、患者表示画面342には、未確定画像を受信した旨を知らせる未確定画像受信ボタン84が設けられている。未確定画像受信ボタン84は、後述する患者情報対応付け処理によって未確定画像領域38bに未確定画像が保存された際に、患者表示画面342上に表示される。
このように、本実施形態では、表示部34の患者表示画面342において、入力部33により画像取込みボタン81が押されることにより、画像データに対応付ける患者を指定することができるようになっている。
【0053】
未確定画像受信ボタン84を押すと、表示部34の表示画面が、未確定画像確定画面343(図8参照)に遷移する。
図8に示すように、未確定画像確定画面343は、未確定画像の一覧と患者リストが視認できるようになっている。未確定画像とは、後述する患者情報対応付け処理によって患者情報との対応付けが行われなかった画像データのことをいう。未確定画像確定画面343に表示される患者情報リスト画面341は、図5に示した患者情報リスト画面341と同様であるので説明を援用する。
【0054】
未確定画像確定画面343には、未確定画像ごとに割り振られた番号を表示する番号表示欄91、未確定画像のサムネイルを表示するサムネイル表示欄92、未確定画像が保存された時刻を表示する時刻表示欄93、及び未確定画像と判断された理由を表示する理由表示欄94とが設けられている。
また、未確定画像確定画面343には、未確定画像と患者情報を対応付けるための未確定画像対応付けボタン95が設けられている。入力部33により、未確定画像を選択し、当該未確定画像と対応付けたい患者を患者リストから選択し、未確定画像対応付けボタン95を押下すると、当該未確定画像の画像データと選択された患者情報が対応付けられ、確定画像領域38aに保存することができる。
このように、本実施形態では、表示部34の未確定画像確定画面343において、未確定画像対応付けボタン95が押されることにより、画像データに対応付ける患者を指定することができるようになっており、患者情報対応付け入力手段が構成されている。
【0055】
通信部35は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介してネットワーク5に接続された各種画像生成装置2等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
本実施形態において、通信部35は、後述する受付装置4で作成(更新)された患者情報リストを受付装置4から取得する。
【0056】
I/F36は、医用画像管理装置3が複数ある場合(例えば、図2に示すように、サーバ兼用機3aが1台と、参照用機3bが2台ある場合)に、医用画像管理装置3同士を接続し、医用画像管理装置3間でのデータの送受信を制御するインターフェースである。
【0057】
画像DB管理部(Data Base)38は、HDD等により構成され、撮影画像の画像データを患者情報と対応付けて保存する。
図4に示すように、画像DB管理部38は、患者の患者情報と対応付けられた確定画像の画像データを保存する保存手段として機能する確定画像領域38aと、患者の患者情報との対応付けが行われていない未確定画像の画像データを保存する一時保存手段として機能する未確定画像領域38bとを備えている。
【0058】
受付装置4は、来院した患者の受付登録、会計計算、保険点数計算等を行うためのコンピュータ装置であり、CPU、ROM、RAM等により構成される記憶部、キーボードやマウス等により構成される入力部、CRTやLCD等により構成される表示部、ネットワーク5に接続された各装置との通信を制御する通信部(いずれも図示せず)等を備えて構成されている。受付装置4は、入力部より受付入力画面の表示が指示されると、CPUと記憶部に記憶されたプログラムとの協働によるソフトウエア処理により、表示部に図示しない受付入力画面を表示する。この受付入力画面を介して入力部により受付情報(受付番号+患者氏名)が入力されると、受付された患者の患者情報リストを作成(更新)して記憶部に記憶し、通信部により適宜医用画像管理装置3に対して送信する。
【0059】
次に、小規模診断システム1が適用された小規模施設における、一の患者についての診察の流れについて説明する。
【0060】
患者が来院すると、受付11において、患者に対し受付番号札が付与され、受付装置4において、入力部の操作により受付された患者の受付番号及び患者氏名等、患者情報リストを構成する各種の患者情報の入力(受付入力)が行われる。受付装置4においては、患者の受付番号及び患者情報等が入力されると、患者情報のリスト(患者情報リスト)が生成(更新)され、RAMの所定領域に格納される。患者情報リストは、例えば、その日の最初の患者が受付入力されると生成され、RAMの所定領域に記憶され、次の患者が受付入力される毎に新しい患者情報リストに更新される。
【0061】
受付番号が付与された患者が診察室13に移動すると、医師により問診が行われ、行うべき撮影、検査が決定される。
【0062】
問診により患部の撮影が必要であると決定された場合には、医師は医用画像管理装置3の表示部34に患者情報リスト画面341を表示させて、診察対象の患者の患者情報を選択し、当該患者の患者表示画面342を表示する。また、撮影技師又は看護士等の撮影を行う撮影実施者は、患者を、撮影を行う画像生成装置2(超音波診断装置2a、内視鏡2b、心電図記録装置2c又はCR読取装置2d)の前に連れて行き、その患者の診断対象部位を被写体として撮影を行い、撮影画像の画像データの生成を行う。例えば、画像生成装置2がCR読取装置2dの場合、放射線撮影装置22において撮影を行い、放射線撮影装置22において撮影済みのCRカセッテをCR読取装置2dにセットし、CRカセッテに記録された放射線画像の読み取りを行う。画像生成装置2において、撮影実施者の操作に応じて撮影及び画像データの生成が行われると、生成された画像データに上述のUIDが付与される。また、内視鏡2b等のDICOM規格に則った装置の場合であって、患者情報の入力が行われた場合には、生成された画像データにUIDと患者情報とが付与される。
各画像生成装置2で生成された画像データは、UIDや患者情報といった付帯情報とともに医用画像管理装置3に対して送信される。
【0063】
画像生成装置2から医用画像管理装置3に画像データが送信されると、医用画像管理装置3の制御部31は、当該画像データを記憶部32に記憶されている患者の患者情報と対応付ける患者情報対応付け処理を行う。本実施形態において医用画像管理装置3は、画像データがいずれかの患者と対応付けられることによって、当該患者の患者表示画面342(図7)において当該画像データに基づく撮影画像を表示させ、読影、診断等を行うことのできる状態となる。
画像データと患者との対応付けが行われ、画像データが患者表示画面342に表示可能な状態となると、医師は、画像生成装置2から受信された撮影画像等を医用画像管理装置3の表示部34に表示させて参照し、読影や患者の診察を行う。
【0064】
ここで、本実施形態における患者情報対応付け処理について図9から図14を参照しつつ説明する。
図9に示すように、画像データを受信すると、制御部31は、当該画像データがDICOM画像であるか否かを判断する(ステップS1)。受信した画像データがDICOM画像であれば(ステップS1;YES)、制御部31は、当該画像データに患者情報として患者IDが付帯しているか否かを判断する(ステップS2)。当該画像データに患者IDが付帯している場合(ステップS2:YES)、制御部31は、記憶部32内に記憶されている患者の患者情報の中に、当該画像データに付帯する患者IDと一致するものがあるか否かをさらに判断する(ステップS3)。
【0065】
当該患者IDが記憶部32内に記憶されているいずれかの患者の患者IDとも一致しない場合(ステップS3:NO)、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、患者IDが一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS4)。
【0066】
当該患者IDが記憶部32内に記憶されているいずれかの患者の患者IDと一致する場合(ステップS3:YES)、図10に示すように、制御部31は、当該画像データに患者氏名(漢字:以下「漢字氏名」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS51)。当該画像データに漢字氏名が付帯している場合(ステップS51:YES)、制御部31は、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中に漢字氏名が含まれているか否か判断する(ステップS52)。該当する患者情報に漢字氏名が含まれている場合(ステップS52:YES)、制御部31は、当該漢字氏名についても、当該画像データに付帯する漢字氏名と一致するか否かを判断する(ステップS53)。そして、当該画像データに付帯する漢字氏名と記憶部32内の患者IDが一致した患者情報の中に含まれる漢字氏名とが一致しない場合(ステップS53:NO)、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、漢字氏名が一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS54)。
【0067】
当該画像データに漢字氏名が付帯していない場合(ステップS51:NO)、漢字氏名が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中に漢字氏名が含まれていない場合(ステップS52:NO)、及び当該画像データに付帯する漢字氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれる漢字氏名とが一致する場合(ステップS53:YES)には、制御部31は、ステップS54の処理をスキップする。
【0068】
次いで、図11に示すように、制御部31は、当該画像データに患者氏名(カナ:以下「カナ氏名」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS61)。当該画像データにカナ氏名が付帯している場合(ステップS61:YES)には、制御部31は、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中にカナ氏名が含まれているか否か判断する(ステップS62)。該当する患者情報にカナ氏名が含まれている場合(ステップS62:YES)、制御部31は当該カナ氏名についても、当該画像データに付帯するカナ氏名と一致するか否かを判断する(ステップS63)。そして、当該画像データに付帯するカナ氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるカナ氏名とが一致しない場合(ステップS63:NO)、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、カナ氏名が一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS64)。
【0069】
画像データにカナ氏名が付帯していない場合(ステップS61:NO)、カナ氏名が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中にカナ氏名が含まれていない場合(ステップS62:NO)、及び当該画像データに付帯するカナ氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるカナ氏名とが一致する場合(ステップS63:YES)には、制御部31は、ステップS64の処理をスキップする。
【0070】
次いで、図12に示すように、制御部31は、当該画像データに患者氏名(ASCII:以下「ASCII氏名」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS71)。当該画像データにASCII氏名が付帯している場合(ステップS71:YES)、制御部31は、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中にASCII氏名が含まれているか否か判断する(ステップS72)。該当する患者情報にASCII氏名が含まれている場合(ステップS72:YES)、制御部31は、当該ASCII氏名についても、当該画像データに付帯するASCII氏名と一致するか否かを判断する(ステップS73)。そして、当該画像データに付帯するASCII氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるASCII氏名とが一致しない場合(ステップS73:NO)、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、ASCII氏名が一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS74)。
【0071】
画像データにASCII氏名が付帯していない場合(ステップS71:NO)、ASCII氏名が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中にASCII氏名が含まれていない場合(ステップS72:NO)、及び当該画像データに付帯するASCII氏名と記憶部32内の患者情報の中に含まれるASCII氏名とが一致する場合(ステップS73:YES)には、制御部31はステップS74をスキップする。
【0072】
次いで、図13に示すように、制御部31は、当該画像データに生年月日情報(以下単に「生年月日」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS81)。当該画像データに生年月日が付帯している場合(ステップS81:YES)には、制御部31は、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中に生年月日が含まれているか否か判断する(ステップS82)。該当する患者情報に生年月日が含まれている場合(ステップS82:YES)、制御部31は当該生年月日についても、画像データに付帯する生年月日と一致するか否かを判断する(ステップS83)。そして、画像データに付帯する生年月日と記憶部32内の患者情報の中に含まれる生年月日とが一致しない場合(ステップS83:NO)には、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、生年月日が一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS84)。
【0073】
当該画像データに生年月日が付帯していない場合(ステップS81:NO)、生年月日が付帯しているが記憶部32内の該当する患者情報の中に生年月日が含まれていない場合(ステップS82:NO)、及び当該画像データに付帯する生年月日と記憶部32内の患者情報の中に含まれる生年月日とが一致する場合(ステップS83:YES)、制御部31はステップS84をスキップする。
【0074】
次いで、図14に示すように、制御部31は、当該画像データに性別情報(以下単に「性別」と称する。)が付帯しているか否か判断する(ステップS91)。画像データに性別が付帯している場合(ステップS91:YES)には、制御部31は、さらに、患者IDが一致した記憶部32内の患者情報の中に性別が含まれているか否か判断する(ステップS92)。該当する患者情報に性別が含まれている場合(ステップS92:YES)、当該性別についても、当該画像データに付帯する性別と一致するか否かを判断する(ステップS93)。そして、当該画像データに付帯する性別と記憶部32内の患者情報の中に含まれる性別とが一致しない場合(ステップS93:NO)には、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、性別が一致しなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS94)。
【0075】
次いで、制御部31は、当該画像データに未確定画像と判断された旨を示す理由情報が対応付けられているか否かを判断する(図9:ステップS10)。当該画像データに理由情報が対応付けられていない場合には(ステップS10:NO)、制御部31は、当該画像データを記憶部32内の患者IDの一致した患者と対応付けて、確定画像として画像DB管理部38の確定画像領域38aに保存する(ステップS11)。
当該画像データに理由情報が対応付けられている場合(ステップS10:YES)、制御部31は、当該画像データを未確定画像であると判断し、当該画像データと、当該画像データに対応付けられた理由情報を画像DB管理部38の未確定画像領域38bに保存する(ステップS14)。
【0076】
他方、画像データがDICOM画像でない場合(ステップS1:NO)、又は画像データに患者IDが付帯していない場合(ステップS2:NO)には、図9に示すように、制御部31は、サーバ兼用機3a及び参照用機3bを含むいずれかのクライアント機において、画像取込みボタン81が押されているか否かを判断する(ステップS12)。そして、いずれかのクライアント機において、画像取込みボタン81が押されている場合(ステップS12:YES)、制御部31は、当該画像データを画像取込みボタン81により指定された患者の患者情報と対応付け、確定画像として画像DB管理部38の確定画像領域38aに保存する(ステップS13)。
一方、いずれのクライアント機でも画像取込みボタン81が押されていない場合(ステップS12:NO)、制御部31は、当該画像データを未確定画像と判断し、画像取り込みボタンが押されていなかったため未確定画像と判断された旨を示す理由情報を当該画像データに対応付ける(ステップS14)。
【0077】
未確定画像と判断された画像データと理由情報を対応付けた後、制御部31は、当該画像データと、当該画像データに対応付けられた理由情報を画像DB管理部38の未確定画像領域38bに保存する(ステップS15)。
そして、表示部34に表示されている患者表示画面342に未確定画像受信ボタン84を表示し(ステップS16)、処理は終了する。
【0078】
次に、本実施の形態における未確定画像対応付け処理について、図15を参照しつつ説明する。未確定画像対応付け処理は、患者表示画面342に表示されている未確定画像対応付けボタン84を押下した際に実行される。
【0079】
図15に示すように、制御部31は、表示部34に未確定画像確定画面343を表示する(ステップS151)。次いで、入力部33により未確定画像となった画像データと対応付ける患者情報を選択し、未確定画像対応付けボタン95を押すと(ステップS152)、制御部31は、選択した未確定画像の画像データと患者情報を対応付けて、確定画像として画像DB管理部38の確定画像領域38aに保存し(ステップS153)、当該画像データを画像DB管理部38の未確定画像領域38bから削除する(ステップS154)。その際、未確定画像領域38b内に未確定画像がなくなれば、患者表示画面342に表示されている未確定画像対応付けボタン84が消去される。
次いで、制御部31は、入力部33により終了が指示されたか否か判断する(ステップS155)。入力部33により終了が指示されず、他の未確定画像と患者情報が選択された場合は(ステップS155:NO)、制御部31は、ステップS152の処理に戻り、終了が指示された場合(ステップS155:YES)、処理を終了する。
【0080】
以上のように、本実施形態によれば、CR読取装置2dから患者情報の付されていないCRRaw画像データが送られてきた場合や、DICOM規格に則った各種の画像生成装置2から患者情報の付されていないDICOM画像データが送られてきた場合でも、画像データを対応付ける患者が指定されている場合には当該指定されている患者の患者情報と対応付けることができる。また、未確定画像となった画像データに、当該画像データが未確定となった理由情報を対応させ、表示させることにより、ユーザは当該画像データがなぜ未確定画像となったかを知ることができる。その結果、ユーザが未確定画像を患者情報と対応付けるための判断を効率よく行うことができる。
【0081】
なお、本実施形態では、まず、画像生成装置2から受信した画像生成装置2から受信した画像データに患者IDが付帯しているか否かを判断し、画像データに患者IDが付帯している場合には、必ずこの患者IDと記憶部32内に記憶されている患者の患者情報との一致を判断するように構成したが、患者情報対応付け処理はこれに限定されない。例えば、いずれかのクライアント機の画像取込みボタン81が押されている場合には、患者IDの付与の有無を判断することなく当該クライアント機で選択・指定されている患者の患者情報と画像データとを対応付けるように構成してもよい。
このように構成することにより、CRカセッテを用いた撮影が多い場合や、DICOM規格対応の画像生成装置2を用いていても患者IDの付与を行わずに画像データの送信を行うことが多い場合、クライアント機が少なく、いちいち患者IDを確認しなくても画像データと患者情報との対応付けに誤りが生じるおそれが少ない場合等、施設の事情に応じて処理の簡素化を図ることができる。
【0082】
また、本実施形態においては、未確定画像確定画面343において、患者情報リスト画面341と同様の患者リストを表示させるようにしたが、患者情報の表示のさせ方はこれに限定されない。例えば、未確定画像を受信した日と診察日が一致する患者のみを自動的に検索して表示させてもよいし、未確定画像と同一のモダリティで撮影をしたことがある患者のみを表示させるようにしてもよい。
【0083】
また、本実施形態においては、未確定画像を受信した場合は、患者表示画面342に未確定画像対応付けボタン84を表示させることにより、ユーザに通知するようにしたが、未確定画像を受信した場合のユーザへの通知手段はこれに限定されない。例えば、患者情報リスト画面341に未確定画像対応付けボタン84と同様のボタンを表示させるようにしてもよいし、ポップアップメニュー画面が起動し、当該画面からの入力により、未確定画像確定画面343に遷移できるようにしてもよい。
【0084】
また、本実施形態においては、CR読取装置2dには患者情報を入力する入力手段が設けられていない場合を例としたが、CR読取装置2dにも患者情報を入力する入力手段を設けてもよい。
【0085】
また、本実施形態では、患者情報が対応付けられた画像データを医用画像管理装置3の画像DB管理部38に記憶させるようにしたが、画像データを記憶する記憶手段はこれに限定されない。例えば、外部の記憶装置や着脱可能な記憶手段に記憶させるようにしてもよい。
【0086】
また、本実施形態では、患者情報リスト画面341と入力部33とにより患者選択手段が構成され、患者情報リスト画面341に表示されたリストの中から任意の患者を選択することにより患者表示画面342に遷移する場合を例に説明したが、患者選択手段はこれに限定されない。
例えば、検索のキーとなる情報を入力する情報入力欄を備える患者検索画面を表示させて、この情報入力欄に入力部33から患者IDや患者指名等を入力し検索することにより、該当する患者の患者表示画面342に遷移するようにしてもよい。この場合には、患者検索画面と入力部33とにより患者選択手段が構成される。
【0087】
また、本実施形態では、医用画像管理装置3として、サーバ兼用機3aに参照用機3bが2台接続されている構成のものを例としているが、医用画像管理装置3の構成はこれに限定されない。例えば、医用画像管理装置3がサーバ兼用機3aのみで構成されていてもよいし、参照用機3bが3台以上接続されている構成としてもよい。
また、サーバ兼用機3a及び参照用機3bの配置は、図3に示したものに限定されず、例えば、参照用機3bのうちの1台は受付11に設置されていてもよい。また、各画像生成装置2に対応してそれぞれ1台ずつ医用画像管理装置3が設置されていてもよい。
【0088】
その他、本発明が上記実施形態に限定されず、適宜変更可能であるのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本実施形態における小規模診断システム1の全体構成例を示す図である。
【図2】図1に示す小規模診断システム1を構成する主な装置間での画像データの流れを模式的に示す説明図である。
【図3】図1に示す小規模診断システム1を適用した場合の各装置の医療施設における配置例を示す図である。
【図4】図1に示す小規模診断システム1に適用される医用画像管理装置の機能的構成を示す要部ブロック図である。
【図5】図4の表示部に表示される患者情報リスト画面の一例を示す図である。
【図6】図4の表示部に表示される患者表示画面の一例を示す図である。
【図7】図6の患者表示画面の一例を示す図である。
【図8】図4の表示部に表示される未確定画像確定画面の一例を示す図である。
【図9】図4の制御部により実行される患者情報対応付け処理を示すフローチャートである。
【図10】図9の患者情報対応付け処理のうち、処理Aの内容を示すフローチャートである。
【図11】図9の患者情報対応付け処理のうち、処理Bの内容を示すフローチャートである。
【図12】図9の患者情報対応付け処理のうち、処理Cの内容を示すフローチャートである。
【図13】図9の患者情報対応付け処理のうち、処理Dの内容を示すフローチャートである。
【図14】図9の患者情報対応付け処理のうち、処理Eの内容を示すフローチャートである。
【図15】図4の制御部により実行される未確定画像確定処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0090】
1 小規模診断システム
2 画像生成装置
2a 超音波診断装置
2b 内視鏡
2c 心電図記録装置
2d CR読取装置
3 医用画像管理装置
4 受付装置
5 ネットワーク
21 変換装置
22 放射線撮影装置
31 制御部
32 記憶部
33 入力部
34 表示部
341 患者情報リスト画面
342 患者表示画面
343 未確定画像確定画面
35 通信部
36 I/F
38 画像DB管理部
38a 確定画像領域
38b 未確定画像領域
40 バス
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に関する画像データを生成する画像生成装置とデータ送受信可能に接続され、
前記画像データを表示する表示手段と、
前記画像データを保存する保存手段と、
前記画像データを一時的に保存する一時保存手段と、
診察すべき患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段と、
予め定められた判断基準に基づいて、前記画像生成装置から送信された画像データを前記患者情報記憶手段に記憶されている患者情報のいずれかと対応付けて前記保存手段に保存させるか又は患者情報と対応付けずに前記一時保存手段に保存させるかを判断し、前記患者情報と対応付けない画像データに前記判断の理由を示す理由情報を対応付けて前記一時保存手段に保存させる制御手段と、
を備える医用画像管理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記一時保存手段に保存された前記画像データを前記理由情報とともに前記表示手段に表示させる請求項1に記載の医用画像管理装置。
【請求項3】
前記一時保存手段に保存された前記画像データと患者情報の対応付けを入力するための患者情報対応付け入力手段を更に備え、
前記制御手段は、前記患者情報対応付け入力手段によって、前記患者情報と対応付けられた画像データを前記保存手段に記憶させるとともに、当該画像データを前記一時保存手段から削除させる請求項1又は請求項2に記載の医用画像管理装置。
【請求項4】
前記画像データには患者情報が付帯し、
前記制御手段は、前記画像データに付帯する患者情報と前記患者情報記憶手段に記憶された患者情報を比較し、この比較結果に基づいて前記判断を行う請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の医用画像管理装置。
【請求項1】
患者に関する画像データを生成する画像生成装置とデータ送受信可能に接続され、
前記画像データを表示する表示手段と、
前記画像データを保存する保存手段と、
前記画像データを一時的に保存する一時保存手段と、
診察すべき患者の患者情報を記憶する患者情報記憶手段と、
予め定められた判断基準に基づいて、前記画像生成装置から送信された画像データを前記患者情報記憶手段に記憶されている患者情報のいずれかと対応付けて前記保存手段に保存させるか又は患者情報と対応付けずに前記一時保存手段に保存させるかを判断し、前記患者情報と対応付けない画像データに前記判断の理由を示す理由情報を対応付けて前記一時保存手段に保存させる制御手段と、
を備える医用画像管理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記一時保存手段に保存された前記画像データを前記理由情報とともに前記表示手段に表示させる請求項1に記載の医用画像管理装置。
【請求項3】
前記一時保存手段に保存された前記画像データと患者情報の対応付けを入力するための患者情報対応付け入力手段を更に備え、
前記制御手段は、前記患者情報対応付け入力手段によって、前記患者情報と対応付けられた画像データを前記保存手段に記憶させるとともに、当該画像データを前記一時保存手段から削除させる請求項1又は請求項2に記載の医用画像管理装置。
【請求項4】
前記画像データには患者情報が付帯し、
前記制御手段は、前記画像データに付帯する患者情報と前記患者情報記憶手段に記憶された患者情報を比較し、この比較結果に基づいて前記判断を行う請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の医用画像管理装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−207509(P2009−207509A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−50309(P2008−50309)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【出願人】(303000420)コニカミノルタエムジー株式会社 (2,950)
【Fターム(参考)】
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