説明

半導体レーザ装置

本発明の半導体レーザ装置は、水平方向の上面(S)を備えるベース部(2)と、垂直方向の素子配置面(7)を有するとともにベース部(2)の上面(S)よりも上方に位置するヒートシンク部(3)と、素子配置面(7)に固定される半導体レーザ素子(4)とを備え、半導体レーザ素子(4)の直下に位置するベース部(2)に窪み(9)を設け、この窪み(9)に半導体レーザ素子(4)の一部を配置した。素子配置面(7)は、窪み(9)の内側面よりも内方向に位置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体レーザ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
DVD−R、CD−R、Blu−Ray Disk用途等の半導体レーザ素子は、高出力化が要求されている。半導体レーザ装置は、その半導体レーザ素子から発生する熱を放熱するために、半導体レーザ素子を放熱性の良いヒートシンクに直接あるいはサブマウントを介して取り付けている。前記ヒートシンクは、素子配置面が垂直になるように、円盤状のベースの上面に固定されている。ベースの上面には、半導体レーザ素子の直下に位置するように窪みが形成されている。この窪みは、特許文献1に記載されているように、モニター用の受光素子を配置するため、あるいは、サブマウントを兼ねる受光素子の信号取り出し用のリードピンを配置するために専ら用いられている。
【0003】
半導体レーザ素子の高出力化には、半導体レーザ素子の共振器長を長くすることが有効である。半導体レーザ素子の長さが長くなるのに対応してヒートシンクの高さを高くするように変更したが、半導体レーザ素子の発光点位置に変化がでるので、標準的な規格に適合しないという問題や装置の形状が大型化するという問題があった。また、ベースの厚さを薄くすることも検討したが、ベースを薄くすることによって熱容量が減少し、放熱特性が悪化するという問題が生じる。
【0004】
そこで、特許文献2には、半導体レーザ素子の一部がベースの上面に設けられた窪みに入り込むように配置することにより、半導体レーザ素子の発光点位置を変えずに、より長い半導体レーザ素子を搭載可能とした半導体レーザ装置が開示されている。
【0005】
しかしながら、ヒートシンクがベースと別体に構成されている場合、ヒートシンクの取り付け時の誤差によって、素子配置面と窪みの内側面が面一にならず、素子配置面が窪みの外方向に位置すると、半導体レーザ素子あるいはサブマウントの後端部が窪みの内側面に優先的に接してヒートシンクとの間に隙間が生じ、この隙間によって放熱経路が狭まり放熱特性が悪化するおそれがあった。また、ヒートシンク部とベース部が一体形成されている場合でも、プレス加工、研磨等の素子配置面の後加工により、素子配置面のうちベースの上側部分が下側部分よりもくぼんでしまい、段差が形成されることがある。この場合、別体に構成されている場合と同様に半導体レーザ素子あるいはサブマウントがヒートシンクと密着せず、放熱特性が悪化してしまう。
【特許文献1】特開2001−267674号公報
【特許文献2】特開2004−179494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明はかかる点に鑑みなされたもので、共振器長が長い半導体レーザ素子を発光点位置に変更を加えることなく、且つ放熱特性を低下させることなく搭載可能な高出力化に適した半導体レーザ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明の半導体レーザ装置は、水平方向の上面を備えるベース部と、垂直方向の素子配置面を有するとともにベース部の上面よりも上方に位置するヒートシンク部と、素子配置面に固定される半導体レーザ素子と、半導体レーザ素子の直下に位置するベース部の上面に設けられ、半導体レーザ素子の一部を配置する窪みとを備える半導体レーザ装置において、ヒートシンク部は、素子配置面が窪みの内側面よりも内方向に位置するようにベース部に取り付けられることを特徴とする。
【0008】
また本発明は、上記構成の半導体レーザ装置において、前記窪みは、前記半導体レーザ素子に電圧を供給する複数のリードピンを円周上に含む円によって囲まれる範囲内に設けられていることとした。
【0009】
また本発明は、上記構成の半導体レーザ装置において、前記半導体レーザ素子は、サブマウントを介して前記ヒートシンク部に固定され、前記窪みに前記サブマウントの一部が配置されていることとした。
【0010】
また本発明は、上記構成の半導体レーザ装置において、前記半導体レーザ素子の長さは、前記ヒートシンク部の高さ寸法よりも長いこととした。
【0011】
また本発明は、上記構成の半導体レーザ装置において、前記ベース部と前記ヒートシンク部は1つの部材で構成されていることとした。
【0012】
また本発明は、上記構成の半導体レーザ装置において、前記窪みの底面は粗面であることとした。
【0013】
また本発明は、上記構成の半導体レーザ装置において、前記窪みの底面は傾斜面であることとした。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第一実施形態の半導体レーザ装置を示す断面図である。
【図2】本発明の第一実施形態の半導体レーザ装置を示す平面図である。
【図3】本発明の第二実施形態の半導体レーザ装置を示す断面図である。
【図4】本発明の第三実施形態の半導体レーザ装置を示す断面図である。
【図5】本発明の第四実施形態の半導体レーザ装置を示す断面図である。
【図6】本発明の第五実施形態の半導体レーザ装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0015】
1 半導体レーザ装置
2 ベース部
3 ヒートシンク部
4 半導体レーザ素子
8 サブマウント
9 窪み
12、13 リードピン
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態をキャンタイプの半導体レーザ装置を例に取り、図面を参照して説明する。図1は本発明の第一実施形態に係る半導体レーザ装置の断面図(図2のI−Iに沿った断面)、図2は第一実施形態の半導体レーザ装置の一部を切り欠いた状態の平面図である。
【0017】
半導体レーザ装置1は、ベース部2とヒートシンク部3と半導体レーザ素子4を備えている。ベース部2とヒートシンク部3は、キャップ5とともに半導体レーザ素子4を装着するパッケージ6を構成する。
【0018】
ベース部2は、放熱性に優れる部材、例えば鉄、銅などの金属製で、一定な厚さを有している。ベース部2の上面は水平方向に延び、上面外周部分が光ピックアップなどの光学装置に取り付ける際の取り付け基準面Sとして用いられる。ベース部2の平面形状は、半導体レーザ素子4の光軸Xを中心とする円形としているが、四角形など、他の平面形状に変更することもできる。
【0019】
ヒートシンク部3は、放熱性に優れる部材、例えば鉄、銅などの金属製で、熱容量を高めるために一定の体積を有している。ヒートシンク部3の高さは、ベース部2の上面にある基準面Sを基準として1.27mm程度に設定されている。ヒートシンク部3の垂直方向を向いた側面の1つが、半導体レーザ素子4を配置するための素子配置面7として利用される。この素子配置面7とベース部2の上面は直交状態(垂直)に保持される。ヒートシンク部3は前記ベース部2の上面に半田などの導電性接合剤を用いて固定されるので、ベース部2の基準面Sよりも上方に位置する。
【0020】
素子配置面7には、半導体レーザ素子4が固定されている。半導体レーザ素子4は、その光軸Xが素子配置面7と平行になるように固定される。ヒートシンク部3に半導体レーザ素子4を直接固定することもできるが、この例では、半導体レーザ素子4の長さと同等の長さ(同じ長さ、あるいは若干短いか若干長い長さ)のサブマウント8を介して固定している。サブマウント8は、半導体レーザ素子4とヒートシンク部3の間の応力緩和、放熱効果などを目的にして用いられ、半導体レーザ素子4と同様の特性を持った半導体、例えば、シリコンや窒化アルミなどの半導体で構成することができる。サブマウント8の半導体レーザ素子4が配置される側の面には、必要に応じて半導体レーザ素子4への通電用の各種の電極(素子配置用やワイヤボンド用の電極)を形成することができる。サブマウント8に受光素子を一体形成することもできるが、副レーザ光のモニターを行わないこの例では、サブマウント8に受光素子を備えていない。
【0021】
半導体レーザ素子4の直下に位置するベース部2の上面領域には、半導体レーザ素子4の一部(下部)を挿入して配置するための窪み9が形成されている。窪み9の面積は、半導体レーザ素子4の下面が入るに十分な広さに設定されている。この例では、半導体レーザ素子4とそれを載置するためのサブマウント8を一体に備えるので、このサブマウント8の下面も入るに十分な広さに設定されている。
【0022】
半導体レーザ素子4の長さは、ヒートシンク部3の高さ寸法よりも長くしている。通常、半導体レーザ素子4の長さは1mm以下の0.3〜0.7mmであるが、この例では、高出力化に対応してヒートシンク部3の高さ寸法(1.27mm)よりも長い1.5mm前後の長さのものを用いている。
【0023】
本実施形態では、半導体レーザ素子4の高出力化に対応して半導体レーザ素子4の長さをヒートシンク部3の高さ寸法よりも長くしているが、ベース部2に窪み9を設けてその中に半導体レーザ素子4の一部を配置しているので、半導体レーザ素子4の長さの増加分を窪み9で吸収することができ、半導体レーザ素子4の発光点位置を従前と同じ高さ(1.27mm)に保つことができる。よって従来の半導体レーザ装置との互換性を保つことができる。
【0024】
ベース部2の窪み9の深さは、半導体レーザ素子4の長さと、ヒートシンク部3の高さ寸法との相違分を吸収するに十分な深さに設定される。この例では、窪み9の深さをベース部2を貫通しない範囲の深さ(例えば0.3〜1mmの範囲)に設定しているが、ベース部2を貫通するように窪み9を設けることもできる。
【0025】
ベース部2には、半導体レーザ素子4を覆うように筒状のキャップ5が取り付けられている。キャップ5は、ベース部2に溶接が可能な金属製で、レーザ光を取り出すための窓10が形成されている。窓10は、ガラスなどの光透過性の蓋11によって覆われている。ベース部2とキャップ5によって囲まれた領域は密閉されるので、半導体レーザ素子4の特性が外気との接触によって変化することを防止することができる。半導体レーザ素子4の特性が変化しない場合など、必要に応じてキャップ5の装着を省略することもできる。
【0026】
ベース部2には、半導体レーザ素子4へ通電するための複数のリードピン12、13が取り付けられている。リードピンの1つ(12)は、ベース部2に溶接などによって固定されている。他のリードピン(13)は、ベース部2に絶縁材料14を介在して固定されている。リードピン12、13と半導体レーザ素子4との間は、金線などのワイヤボンド配線などを介在して電気的に接続される。
【0027】
ベース部2に予めヒートシンク部3、リードピン12、13が取り付けられたパッケージ6が用意され、そのヒートシンク部3に、サブマウント8と一体化された半導体レーザ素子4が取り付けられた後、半導体レーザ素子4に対するワイヤボンド配線が施され、最後にキャップ5が取り付けられて半導体レーザ装置1が完成する。
【0028】
このような構成の半導体レーザ装置1は、リードピン12、13を介して所定の電圧を加えると、半導体レーザ素子4が発光動作し、半導体レーザ素子4の上面から矢印Xで示す方向にレーザ光が発生する。半導体レーザ素子4から発生した熱は、サブマウント8、ヒートシンク部3を介してベース部2、キャップ5、リードピン12、13に伝えられ、外部に放熱される。
【0029】
この実施形態の半導体レーザ装置1は、半導体レーザ素子4が発する光をモニターする受光素子を備えていないので、必要であれば、半導体レーザ装置1を組み込む光学装置にモニター用の受光素子が組み込まれる。
【0030】
本実施形態では、ヒートシンク部3の素子配置面7が、窪み9の内側面よりも若干内方向に位置するように、ベース部2に取り付けられている。半導体レーザ素子4から発生する熱を効率良く放熱するためには、放熱経路を広く確保して放熱特性を改善する必要がある。そのため、サブマウント8(サブマウント8がない場合は半導体レーザ素子4)をヒートシンク部3(素子配置面7)とベース部2(窪み9の内側面)に同時に接することができるように、ヒートシンク部3の素子配置面7と窪み9の内側面を面一に配置することが望ましい。
【0031】
しかし、ベース部2あるいはヒートシンク部3の寸法誤差や、取り付け時の誤差によって、ヒートシンク部3の素子配置面7が窪み9の内側面よりも外方向に位置すると、サブマウント8(若しくは半導体レーザ素子4)の下端が窪み9の内側面に優先的に接することとなり、サブマウント8(若しくは半導体レーザ素子4)の裏面と素子配置面7の間に空隙が生じる。この空隙によって放熱経路が狭まり、放熱特性が悪化するおそれがある。
【0032】
本実施形態の構成とすることにより、ベース部2あるいはヒートシンク部3の寸法誤差や、取り付け誤差の発生が懸念される場合であっても、常にヒートシンク部3の素子配置面7とサブマウント8(若しくは半導体レーザ素子4)を密着させた状態で取り付けることが可能となり、半導体レーザ素子4から発生する熱の放熱経路を安定して確保することができる。素子配置面7から窪み9の内側面までの距離は、前述したような誤差が積算されて最大となった時にでも、なお素子配置面7が窪み9の内方向に位置するように設定しておくことが好ましい。
【0033】
尚、窪み9の面積が広くなりすぎると、窪み9の容積が増加する分だけベース部2の体積が減少し、熱容量も減少して放熱効果が低下してしまう。そのため、本実施形態においては、窪み9の面積を、円周上に複数のリードピン12、13を含む円Cによって囲まれる範囲内に収まるように設定している。
【0034】
次に、本発明の第二実施形態を図面を参照して説明する。図3は、第二実施形態の半導体レーザ装置(キャップを外した状態)の断面図である。第一実施形態では、窪み9の底面15をベース部2の上面と平行な面としているが、本実施形態では、窪み9の底面15をベース部2の上面に対して傾斜した面としている。ベース部2、ヒートシンク部3及び半導体レーザ素子4など他の部分の構成は第一実施形態と共通であり、説明を省略する。
【0035】
半導体レーザ素子4は、その下面からもレーザ光(副レーザ光)が出射するため、副レーザ光が窪み9の底面で反射して元の位置に戻る、いわゆる戻り光によるノイズが発生する。底面15を傾斜面とし、副レーザ光を斜め方向に反射する構成とすることにより、副レーザ光が元の位置に戻ることを防止することができる。
【0036】
次に、本発明の第三実施形態を図面を参照して説明する。図4は、第三実施形態の半導体レーザ装置(キャップを外した状態)の断面図である。本実施形態では、窪み9の底面15をベース部2の上面に比べて粗面としている。ベース部2、ヒートシンク部3及び半導体レーザ素子4など他の部分の構成は第一実施形態と共通であり、説明を省略する。底面15を粗面とし、副レーザ光を乱反射する構成とすることにより、第二実施形態と同様に戻り光による影響を効果的に抑制することができる。
【0037】
次に、本発明の第四実施形態を図面を参照して説明する。図5は、第四実施形態の半導体レーザ装置(キャップを外した状態)の断面図である。先の実施形態は、ベース部2とヒートシンク部3を別々の部材とし、後で接合して一体化しているが、本実施形態では、ベース部2とヒートシンク部3を当初から一体のものとして構成している。他の部分の構成は第一実施形態と共通であり、説明は省略する。
【0038】
本実施形態では、予めベース部2とヒートシンク部3を同じ部材で一体構成しておき、ヒートシンク部3の背面側(図5の左方向)からプレス加工などにより加圧することにより、素子配置面7を窪み9の内側面よりも内方向(図5の右方向)に移動させている。当初から一体のものを用いるので、先の実施形態に比べて接合部分の位置ずれや接合不良を防止することができ、放熱特性が良好になるとともに、組み立て工程の削減も図ることができる。なお、本実施形態においても、第二、第三実施形態と同様に、窪み9の底面15を傾斜面あるいは粗面として戻り光による影響を抑制する構成としても良い。
【0039】
次に、本発明の第五実施形態を図面を参照して説明する。図6は、第五実施形態の半導体レーザ装置(キャップを外した状態)の断面図である。先の第四実施形態では、半導体レーザ素子4及びサブマウント8の下端が窪み9内に挿入されているが、本実施形態では、サブマウント8の下端のみが窪み9内に配置され、半導体レーザ素子4の下面はベース部2の基準面Sと面一に構成している。他の部分の構成は第四実施形態と共通であり、説明は省略する。
【0040】
本実施形態の構成とすることにより、ヒートシンク3とサブマウント8との接触面積を広くして放熱経路を確保するとともに、半導体レーザ装置1の組み立て時に、ベース部2の基準面Sに平行な1方向にスライドさせるだけで半導体レーザ素子4をサブマウント8に取り付けることができ、半導体レーザ素子4を基準面Sに対し平行方向と垂直方向の2方向に移動させる必要のある第四実施形態の構成に比べて組み立て作業性が向上する。
【0041】
その他、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、ヒートシンク部3の高さや半導体レーザ素子4の長さ、窪み9の深さなどの寸法は例示であり、半導体レーザ装置の仕様により上記以外の数値に適宜変更することができる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、半導体レーザ素子の直下に位置するベース部に窪みを設け、ヒートシンク部の素子配置面が、窪みの内側面よりも若干内方向に位置するように、ベース部に取り付けたので、常に素子配置面とサブマウント(若しくは半導体レーザ素子)を密着させた状態で取り付けることが可能となり、高出力化の目的などで寸法が長くなった半導体レーザ素子であっても、発光点位置に変更を加える必要がないため従来の標準的な規格に適合させることができ、且つ半導体レーザ素子から発生する熱の放熱経路を安定して確保することができる。
【0043】
また、ベース部に設けられる窪みの面積が広くなると、ベース部の熱容量が減少して放熱効果が低下してしまうが、半導体レーザ素子に電圧を供給する複数のリードピンを円周上に含む円によって囲まれる範囲内に窪みを設けることにより、ベース部の体積を確保して熱容量の低下を抑制することができる。
【0044】
また、半導体レーザ素子を固定するサブマウントの一部も窪みに配置することにより、半導体レーザ装置の高さ寸法の増加を抑制することができる。
【0045】
また、半導体レーザ素子の長さを、ヒートシンク部の高さ寸法よりも長くすることにより、高出力化に有効な構造とすることができる。
【0046】
また、ベース部とヒートシンク部を1つの部材で構成することにより、放熱特性を良好にするとともに組み立て工程数の削減を図ることができる。
【0047】
また、窪みの底面を粗面あるいは傾斜面とすることにより、半導体レーザ素子の後方から出射する副レーザ光の戻り光による影響を効果的に抑制することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向の上面を備えるベース部と、垂直方向の素子配置面を有するとともに前記ベース部の上面よりも上方に位置するヒートシンク部と、前記素子配置面に固定される半導体レーザ素子と、前記半導体レーザ素子の直下に位置する前記ベース部の上面に設けられ、前記半導体レーザ素子の一部を配置する窪みとを備える半導体レーザ装置において、
前記ヒートシンク部は、前記素子配置面が前記窪みの内側面よりも内方向に位置するように前記ベース部に取り付けられている。
【請求項2】
請求項1に記載の半導体レーザ装置において、
前記窪みは、前記半導体レーザ素子に電圧を供給する複数のリードピンを円周上に含む円によって囲まれる範囲内に設けられている。
【請求項3】
請求項1に記載の半導体レーザ装置において、
前記半導体レーザ素子は、サブマウントを介して前記ヒートシンク部に固定され、前記窪みに前記サブマウントの一部が配置されている。
【請求項4】
請求項1に記載の半導体レーザ装置において、
前記半導体レーザ素子の長さは、前記ヒートシンク部の高さ寸法よりも長い。
【請求項5】
請求項1に記載の半導体レーザ装置において、
前記ベース部と前記ヒートシンク部は1つの部材で構成されている。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の半導体レーザ装置において、
前記窪みの底面は粗面である。
【請求項7】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の半導体レーザ装置において、
前記窪みの底面は傾斜面である。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【国際公開番号】WO2005/048421
【国際公開日】平成17年5月26日(2005.5.26)
【発行日】平成19年5月31日(2007.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−515448(P2005−515448)
【国際出願番号】PCT/JP2004/016768
【国際出願日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】