説明

半導体発光装置及びその製造方法

【課題】基板実装に際して高い半田接合強度の確保が可能な半導体発光装置、及び該半導体発光装置を高い生産性で製造することが可能な製造方法を提供することにある。
【解決手段】半導体発光装置は、結晶面(100)のSi基板1の表面側に設けられた凹部と裏面から立ち上がって互いに対向する側面の夫々に交差する傾斜面を有し、凹部内に実装された半導体発光素子の電極に接続された電極パターンがスルーホール及び裏面を介して前記傾斜面まで延びている。この半導体発光装置を予め配線パターン22a、22bが形成された半導体発光装置実装用基板に半田実装すると、配線パターン22aと裏面電極パターン13aの傾斜部12aの間、及び配線パターン22bと裏面電極パターン13bの傾斜部12bの間で半田フィレット24が形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体発光装置及びその製造方法に関するものであり、詳しくは、加工されたSi基板上に半導体発光素子が実装されてなる半導体発光装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の半導体発光装置としては、図6に示す構成のものが提案されている。それは、平板状のSi基板50の一方の面側に凹部51が形成され、該凹部51の内周面を含む凹面側表面及びその反対面に絶縁膜52、53が形成されている。そして、凹部51側の絶縁膜52上には互いに分離独立した導電性の2つの反射膜54a、54bが形成され、凹部51の反対側の絶縁膜53上には互いに分離独立した導電性の2つの電極パターン55a、55bが形成されている。
【0003】
反射膜54aと電極パターン55a、反射膜54bと電極パターン55bは夫々Si基板50を貫通する導電性ビアホール56a、56bで電気的に接続され、凹部51の底部に位置する一方の反射膜54a上にLEDチップ57が載置されて前記反射膜54aとLEDチップ57の下部電極とが電気的に接続されると共に、凹部51の底部に位置する他方の反射膜54b上に、一方の端部をLEDチップ57の上部電極に接続されたボンディングワイヤ58の他方の端部が接続されて前記反射膜54bとLEDチップ57の上部電極とがボンディングワイヤ58を介して電気的に接続されている。
【0004】
更に、凹部51内には封止樹脂59が充填され、LEDチップ57及びボンディングワイヤ58が樹脂封止されている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】米国特許第6,531,328号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記構成の半導体発光装置60は、例えば半導体発光装置実装用基板61に実装する際には図7のように、半導体発光装置実装用基板61上の配線パターン61a、61bと半導体発光装置60のSi基板50に形成された電極パターン55a、55bとを半田62で接合することにより、両者間の電気的導通を図るものである。
【0006】
ところで、上記構成の半導体発光装置はその製造上、順次、Si基板の加工による複数の凹部形成、凹部形成されたSi基板に対する絶縁膜、反射膜及び電極パターン形成、各凹部内へのLEDチップの載置及びボンディングワイヤの架空配線、凹部内への封止樹脂の充填の各工程を経て多数個取り半導体発光装置が作製され、最後にダイシング工程で切断されて個々の半導体発光装置に個片化される。
【0007】
そのため、個片化された個々の半導体発光装置は各側面がダイシング工程での切断面となるため該側面に電極パターン(外部電極)を形成することは難しい。そのため、半導体発光装置実装用基板に半導体発光装置を半田実装する際に半田フィレットが形成しづらく、半導体発光装置実装用基板に対する半導体発光装置の半田接合強度が弱いものとなってしまう。
【0008】
そこで、個片化された後の個々の半導体発光装置の側面に対して外部電極を設けることが考えられるが、そのためには側面電極パターンを形成のための新たな製造工程が必要となり、工数増加による生産性の低下が生じることになる。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、基板実装に際して高い半田接合強度の確保が可能な半導体発光装置、及び該半導体発光装置を高い生産性で製造することが可能な製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、結晶面(100)のSi基板が、(100)面の表面側に形成された凹部と、前記凹部の(100)面の底面から(100)面の裏面に達する複数の貫通孔と、前記裏面から立ち上がって互いに対向する少なくとも一対の、前記表面に略垂直な側面の夫々に交差する傾斜面を有し、前記凹部内に半導体発光素子が実装されると共に該半導体発光素子の各電極に接続された、互いに分離独立した各電極パターンが前記貫通孔及び前記裏面を経て前記傾斜面上まで延長して形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、少なくとも前記Si基板と前記各電極パターンの間に絶縁膜が設けられていることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の請求項3に記載された発明は、請求項1又は2の何れか1項において、前記凹部内に封止樹脂が充填されており、該封止樹脂は透光性樹脂又は1種以上の蛍光体が分散された透光性樹脂からなることを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明の請求項4に記載された発明は、結晶面(100)のSi基板に対して面方位に依存する異方性エッチングを施して(100)面の表面側に複数の凹部、前記凹部の(100)面の底面から(100)面の裏面に達する複数の貫通孔及び裏面側に該裏面側から前記表面側に向かって徐々に幅狭となる断面略台形形状の溝部を形成する工程と、
前記Si基板の両面に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に、前記凹部の内面から前記貫通孔及び前記裏面を経て前記溝部の側面上まで延びる、互いに分離独立した複数の電極パターンを形成する工程と、
前記凹部内に半導体発光素子を実装して該凹部内に封止樹脂を充填する工程と、
前記溝部の(100)面の底面に沿って断面を(110)面とするダイシングにより切断して個片化する工程と
を有することを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明の請求項5に記載された発明は、請求項4において、前記溝部の底面の幅は、前記ダイシング時に使用するブレードの幅よりも広く形成されることを特徴とするものである。
【0015】
また、本発明の請求項6に記載された発明は、請求項4又は5のいずれか1項において、前記異方性エッチングに用いる溶液はTMAH溶液又はKOH溶液であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0016】
結晶面(100)のSi基板に、表面側の凹部、該凹部の底面から裏面に達する複数の貫通孔、及び裏面から立ち上がって互いに対向する側面の夫々に交差する傾斜面の夫々を形成し、凹部内に半導体発光素子を実装する共に該半導体発光素子の各電極に接続された、互いに分離独立した各電極パターンを前記貫通孔及び前記裏面を経て前記傾斜面上まで延長して形成した。
【0017】
その結果、この半導体発光装置を半導体発光装置実装用基板に半田実装する際、半導体発光装置実装用基板に予め形成された配線パターンと半導体発光装置の傾斜面上に位置する電極パターンとの間で半田フィレットが形成されて両パターン間の半田接合強度が増し、半導体発光装置実装用基板に対する半導体発光装置の実装信頼性が高まった。
【0018】
また、この半導体発光装置の製造工程において、該半導体発光装置を半導体発光装置実装用基板に半田実装する際に半導体発光装置実装用基板の配線パターンとで半田フィレットを形成する電極パターンが位置する傾斜部を、結晶面(100)の前記Si基板に対して面方位に依存する異方性エッチングを施して形成される表面側の複数の凹部及び前記凹部の底面から裏面に達する複数の貫通孔と同時に、裏面側に該裏面側から前記表面側に向かって徐々に幅狭となる断面略台形形状の溝部として形成するようにした。
【0019】
その結果、製造工程中に特別な工程を別途設けることなく形成することができ、工数増加による生産性の低下を生じることなく実装信頼性の高い半導体発光装置を製造することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図5を参照しながら、詳細に説明する。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
【0021】
図1〜図3は本発明の半導体発光装置に係る実施形態の概略説明図であり、そのうち図1は上面図、図2は図1のA−A断面図、図3は底面図である。
【0022】
結晶面(100)のSi基板1の一方の(100)面(表面)2側に凹部3が形成され、他方の(100)面(裏面)4から凹部3の(100)面の底面3aに達する2つの貫通溝5a、5bが設けられている。この貫通溝5a、5bは、Si基板1の裏面4側から凹部3の底面3a側に向かって徐々に幅狭となる断面略台形形状を呈している。
【0023】
更に、Si基板1の互いに対向する一対の(110)面の側面6a、6bの夫々と裏面4とで形成される稜線の側に、Si基板1の裏面4から立ち上がって互いに対向する側面6a、6bの夫々に交差する傾斜面7a、7bが形成されている。
【0024】
Si基板1の凹部3内及び貫通溝5a、5b内を含めた、表面2側の面及び裏面4側の面に絶縁層8が設けられている。このとき、貫通溝5a、5bは該貫通溝5a、5b内に形成された絶縁層8で塞がれることはなく、貫通状態はそのまま維持されている。
【0025】
Si基板1の表面2側の絶縁膜8上には、夫々凹部3の内底部9a、9bから内側部10a、10bまで延びる互いに分離独立した表面電極パターン11a、11bが形成され、裏面4側の絶縁膜8上には、夫々傾斜部12a、12bから内側に延びる裏面電極パターン13a、13bが形成され、夫々の貫通溝5a、5b内の絶縁膜8上にはスルーホール電極パターン14a、14bが形成されている。
【0026】
Si基板1の表面2側の表面電極パターン11aと裏面4側の裏面電極パターン13aは貫通溝5a内のスルーホール電極パターン14aがスルーホールとして機能して電気的に導通状態となっている。同様に、Si基板1の表面2側の表面電極パターン11bと裏面4側の裏面電極パターン13bは貫通溝5b内のスルーホール電極パターン14bがスルーホールとして機能して電気的に導通状態となっている。なお、表面電極パターン11a又はスルーホール電極パターン14aによって貫通溝5aが塞がれてもよい。同様に、表面電極パターン11b又はスルーホール電極パターン14bによって貫通溝5bが塞がれてもよい。
【0027】
凹部3内の内底部9aに位置する表面電極パターン11a上には、上部に一対の電極を有する半導体発光素子15が接着剤(図示せず)を介して固定されており、半導体発光素子15の上部電極の一方と表面電極パターン11aがボンディングワイヤ16を介して電気的に接続されている。半導体発光素子15の上部電極の他方はボンディングワイヤ16を介して凹部3内の内底部9bに位置する表面電極パターン11bに接続されて電気的な導通が図られている。
【0028】
凹部3内には封止樹脂17が充填され、半導体発光素子15とボンディングワイヤ16が樹脂封止されている。封止樹脂17はエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の透光性樹脂、又は1種以上の蛍光体を分散した透光性樹脂からなる。
【0029】
以上が本発明の半導体発光装置の構成の説明である。この半導体発光装置を半導体発光装置実装用基板に実装すると図4のようになる。
【0030】
半導体発光装置実装用基板20の、半導体発光装置21の実装領域に予め分離独立して形成された配線パターン22a、22bの夫々に半導体発光装置21の裏面4側の裏面電極パターン13a、13bが対峙し、配線パターン22aと裏面電極パターン13a、及び配線パターン22bと裏面電極パターン13bが半田23によって接合されて電気的導通が図られると共に半導体発光装置実装用基板20上に半導体発光装置21が固定されている。
【0031】
このとき、半田23は配線パターン22aと裏面電極パターン13aの間及び配線パターン22bと裏面電極パターン13bの間に位置すると共に、特に、配線パターン22aと裏面電極パターン13aの傾斜部12aの間、及び配線パターン22bと裏面電極パターン13bの傾斜部12bの間で半田フィレット24が形成されている。
【0032】
そこで、この半田フィレット24が形成されることにより、従来例で示したような、ダイシング工程での切断面をそのまま側面としてその側面に配線パターンを有しない構成の半導体発光装置と比較して、配線パターン22aと裏面電極パターン13aの半田接合、及び配線パターン22bと裏面電極パターン13bの半田接合の強度が増し、半導体発光装置実装用基板20に対する半導体発光装置21の実装信頼性を高めることができる。
【0033】
また、半導体発光装置21の傾斜部12a、12bの上方に位置する側面に電極パターンが形成されていないため、半導体発光装置実装用基板20上に半田実装した際に半田の這い上がりによる側面の汚染がなく、見栄えのよい実装状態を確保することができる。
【0034】
次に、上記構成の半導体発光装置の製造方法について、図5の製造工程図を参照して説明する。
【0035】
まず、(a)の工程において、結晶面(100)のSi基板30を準備し、表面を酸化処理して全面に酸化膜31を形成する。
【0036】
次に、(b)の工程において、Si基板30の両(100)面の酸化膜31上にフォトレジスト膜を形成した後、フォトリソグラフィプロセスにより、後工程において結晶面(100)のSi基板30に対して面方位に依存する異方性エッチングを行う領域を剥離してレジストマスク32を形成する。
【0037】
次に、(c)の工程において、レジストマスク32で覆われた領域以外の領域の酸化膜31をフッ酸等のエッチング液によりエッチング除去し、その後有機溶剤等の溶剤によりレジストマスク32を全て除去する。
【0038】
次に、(d)の工程において、上記(c)の工程で残った酸化膜31をレジストマスクとして、レジストマスク33で覆われた領域以外の領域のSi基板30に対してTMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)溶液により異方性エッチングを行う。この工程により、完成品における凹部3、貫通溝5a、5b及び傾斜面7a、7bが形成される(図2参照)。なお、凹部3の底面3aは(100)面である。
【0039】
この工程において、傾斜面7a、7bを形成する溝部37の(100)面の底面37aは、後工程におけるダイシング時にブレードが傾斜面7a、7bに触れないように、ブレードの刃幅に対して十分余裕をもった幅に形成することが必要である。
【0040】
次に、(e)の工程において、再度、Si基板30の表面を酸化処理して全面に酸化膜31を形成する。
【0041】
次に、(f)の工程において、Si基板30の両面の酸化膜31上にフォトレジスト膜を形成した後、フォトリソグラフィプロセスにより、後工程において電極パターンを形成する領域を剥離してレジストマスク34を形成する。
【0042】
次に、(g)の工程において、Si基板30の両面の酸化膜31上及びレジストマスク34上にスパッタ法や蒸着法により金属膜35を形成する。
【0043】
次に、(h)の工程において、レジストマスク34を全て除去する。このとき、レジストマスク34の除去に伴ってその上面に位置する金属膜35も除去され、絶縁膜31上に残った金属膜35が、完成品における表面電極パターン11a、11b、裏面電極13a、13b、スルーホール電極14a、14bとなる(図2参照)。
【0044】
次に、(i)の工程において、異方性エッチングにより形成された凹部3の内底部に位置する、金属膜35からなる表面電極パターン11a上に半導体発光素子15を接着剤(図示せず)を介して固定し、半導体発光素子15の上部電極の一方と表面電極パターン11aをボンディングワイヤ16を介して電気的に接続すると共に、半導体発光素子15の上部電極の他方と表面電極パターン11bをボンディングワイヤ16を介して電気的に接続する。
【0045】
その後、凹部3内に封止樹脂17を充填し、半導体発光素子15及びボンディングワイヤ16を樹脂封止する。このとき、封止樹脂17はエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の透光性樹脂、又は1種以上の蛍光体を分散した透光性樹脂が用いられる。
【0046】
上記(a)〜(i)の製造工程を経て多数個取り半導体発光装置36が完成する。
【0047】
最後に、(j)の工程において、多数個取り半導体発光装置36をSi基板30の溝部37の底面に沿って断面を(110)面とするダイシングにより切断して個々の半導体発光装置21に個片化し、半導体発光装置21(図2参照)が完成する。
【0048】
なお、上記製造工程は、異方性エッチングにTMAH溶液を用いた場合の1例であるが、KOH(水酸化カリウム)溶液等の他のエッチング溶液を用いた場合は、(a)〜(c)の工程と必ずしも同一となるとは限らない。
【0049】
また、半導体発光素子15の固定、ボンディングワイヤ16の配線及び封止樹脂17による樹脂封止の工程(i)は、エッチング加工及び金属膜形成がなされた多数個取りSi基板を個片化した後に個別に行ってもよい。
【0050】
つまり上記(a)〜(h)の工程後にダイシングを行い、その後に半導体発光素子15の固定、ボンディングワイヤ16の配線及び封止樹脂17による樹脂封止を行うものである。
【0051】
なお、半導体発光装置を導体発光装置実装用基板に半田実装するときに該半導体発光装置実装用基板の回路パターンとで半田フィレットを形成する半導体発光装置の傾斜面は、Si基板の互いに対向する一対の側面側に限らず、互いに対向する二対の側面側に設けてもよい。つまり、Si基板の2面に限らず4面に設けてもよい。
【0052】
また、傾斜面はSi基板の各側面側の全面に設けられる必要はなく、各側面側の中央部あるいは各側面側の隅部に設けてもよい。また、傾斜面に形成する裏面電極パターンは必ずしも傾斜面全面に形成する必要はなく、その一部に形成することも可能である。
【0053】
以上説明したように、本発明の半導体発光装置はこのような製造工程によって作製することができる。そのため、半導体発光装置を導体発光装置実装用基板に半田実装するときに該半導体発光装置実装用基板の回路パターンとで半田フィレットを形成する半導体発光装置の裏面電極パターンが位置する傾斜面を、製造工程中に特別な工程を別途設けることなく形成することができる。
【0054】
そのため、工数増加による生産性の低下を生じることなく実装信頼性の高い半導体発光装置を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の光半導体装置に係る実施形態の概略上面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】本発明の光半導体装置に係る実施形態の概略底面図である。
【図4】本発明の光半導体装置に係る実施形態の実装説明図である。
【図5−1】本発明の光半導体装置に係る実施形態の製造方法を示す工程図である。
【図5−2】本発明の光半導体装置に係る実施形態の製造方法を示す工程図である。
【図6】従来例の半導体発光装置の説明図である。
【図7】従来例の半導体発光装置の実装説明図である。
【符号の説明】
【0056】
1 Si基板
2 表面
3 凹部
4 裏面
8 絶縁層
15 半導体発光素子
16 ボンディングワイヤ
17 封止樹脂
20 半導体発光装置実装用基板
21 半導体発光装置
23 半田
24 半田フィレット
30 Si基板
31 酸化膜
32 レジストマスク
33 レジストマスク
34 レジストマスク
35 金属膜
36 多数個取り半導体発光装置
37 溝部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
結晶面(100)のSi基板が、(100)面の表面側に形成された凹部と、前記凹部の(100)面の底面から(100)面の裏面に達する複数の貫通孔と、前記裏面から立ち上がって互いに対向する少なくとも一対の、前記表面に略垂直な側面の夫々に交差する傾斜面を有し、前記凹部内に半導体発光素子が実装されると共に該半導体発光素子の各電極に接続された、互いに分離独立した各電極パターンが前記貫通孔及び前記裏面を経て前記傾斜面上まで延長して形成されていることを特徴とする半導体発光装置。
【請求項2】
少なくとも前記Si基板と前記各電極パターンの間に絶縁膜が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の半導体発光装置。
【請求項3】
前記凹部内に封止樹脂が充填されており、該封止樹脂は透光性樹脂又は1種以上の蛍光体が分散された透光性樹脂からなることを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の半導体発光装置。
【請求項4】
結晶面(100)のSi基板に対して面方位に依存する異方性エッチングを施して(100)面の表面側に複数の凹部、前記凹部の(100)面の底面から(100)面の裏面に達する複数の貫通孔及び裏面側に該裏面側から前記表面側に向かって徐々に幅狭となる断面略台形形状の溝部を形成する工程と、
前記Si基板の両面に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜上に、前記凹部の内面から前記貫通孔及び前記裏面を経て前記溝部の側面上まで延びる、互いに分離独立した複数の電極パターンを形成する工程と、
前記凹部内に半導体発光素子を実装して該凹部内に封止樹脂を充填する工程と、
前記溝部の(100)面の底面に沿って断面を(110)面とするダイシングにより切断して個片化する工程と
を有することを特徴とする半導体発光装置の製造方法。
【請求項5】
前記溝部の底面の幅は、前記ダイシング時に使用するブレードの幅よりも広く形成されることを特徴とする請求項4に記載の半導体発光装置の製造方法。
【請求項6】
前記異方性エッチングに用いる溶液はTMAH溶液又はKOH溶液であることを特徴とする請求項4又は5のいずれか1項に記載の半導体発光装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−129870(P2010−129870A)
【公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−304574(P2008−304574)
【出願日】平成20年11月28日(2008.11.28)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】