説明

半導体装置

【課題】トランジスタの閾値電圧のばらつきによる、発光素子の輝度のばらつきを抑制する。
【解決手段】半導体装置は、nチャネル型のトランジスタと、発光素子と、第1の配線と、第1の配線の電位を制御する機能を有する駆動回路と、第2の配線と、第1のスイッチと、第2のスイッチと、第3のスイッチと、第4のスイッチと、第1の容量素子と、第2の容量素子と、を有する。当該nチャネル型のトランジスタのソース及びドレインの一方は発光素子のアノードに接続される。駆動回路は第1配線の電位が発光素子のカソードの電位以下となるような期間を有するように第1の配線の電位を制御する。この構成により、閾値電圧のばらつきを見越してnチャネル型のトランジスタのソースとゲート間に印加される電圧を補正し、nチャネル型のトランジスタのドレイン電流を補正することができる。そして、当該ドレイン電流を発光素子に供給することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は半導体装置、発光装置、または、表示装置に関する。または、それらの駆動方法に関する。または、それらの製造方法に関する。半導体装置としては、トランジスタなどの能動素子等を有する半導体装置が挙げられる。発光装置としては、例えば、エレクトロルミネッセンス素子(以下、EL素子という)等の発光素子を有する発光装置が挙げられる。表示装置としては、例えば、EL素子等の発光素子、または表示素子を有する表示装置が挙げられる。特に、本発明は、トランジスタの特性のばらつきの影響が低減された半導体装置、発光装置、または、表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
発光素子を用いた表示装置は視認性が高く、薄型化に最適であると共に、視野角にも制限が無いため、CRT(cathode ray tube)や液晶表示装置に替わる表示装置として注目されている。発光素子を用いたアクティブマトリクス型の表示装置は、具体的に提案されている構成がメーカーによって異なるが、通常、少なくとも発光素子と、画素へのビデオ信号の入力を制御するトランジスタ(スイッチング用トランジスタ)と、該発光素子に供給する電流値を制御するトランジスタ(駆動用トランジスタ)とが、各画素に設けられている。
【0003】
画素に設ける上記トランジスタをすべて同じ導電型とすることで、トランジスタの作製工程において、半導体層に一導電性を付与する不純物元素の添加などの工程を、一部省略することができる。下記の特許文献1には、nチャネル型トランジスタのみで画素が構成される表示装置について記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−195810号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、発光装置や表示装置等の半導体装置では、駆動用トランジスタのドレイン電流が発光素子に供給されるため、画素間において駆動用トランジスタの特性などにばらつきが生じると、発光素子等の表示素子の輝度にもそのばらつきが反映されてしまう。従って、例えば、閾値電圧のばらつきを見越して駆動用トランジスタのドレイン電流の電流値を補正することができる画素構成の提案は、半導体装置の質向上を図る上で、重要な課題である。
【0006】
上述の問題に鑑み、本発明の一態様は、トランジスタの特性のばらつきの影響が抑えられる、半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は、トランジスタの特性の劣化の影響が抑えられる、半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は、駆動用トランジスタの閾値電圧のばらつきによる輝度のばらつきが抑えられる、半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は、駆動用トランジスタの移動度のばらつきによる輝度のばらつきが抑えられる、半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は、質の良い表示を行う半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は、ムラの少ない表示を行う半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は、少ないトランジスタ数で、所望の回路を実現できるような、半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は、少ない配線数で、所望の回路を実現できるような、半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は、発光素子の劣化の影響が抑えられる半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は、少ない工程数で製造される半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することを課題の一つとする。
【0007】
なお、これらの課題の記載は、他の課題の存在を妨げるものではない。なお、本発明の一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、図面、特許請求の範囲などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様に係る半導体装置は、トランジスタと、負荷と、第1の配線と、第2の配線と、第1のスイッチと、第2のスイッチと、第3のスイッチと、第4のスイッチと、第1の容量素子と、第2の容量素子と、を有する。第1のスイッチは、第1の配線と第1の容量素子の一対の電極のうちの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有する。第1の容量素子の一対の電極のうちの一方は、第2の容量素子の一対の電極のうちの一方と電気的に接続される。第2のスイッチは、第1の容量素子の一対の電極のうちの他方と、トランジスタのソース及びドレインの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有する。第1の容量素子の一対の電極のうちの他方は、トランジスタのゲートと電気的に接続される。第3のスイッチは、第1の容量素子の一対の電極のうちの一方と、トランジスタのソース及びドレインの他方との間の導通又は非導通を選択する機能を有する。第2の容量素子の一対の電極のうちの他方は、負荷と電気的に接続される。トランジスタのソース及びドレインの他方は、負荷と電気的に接続される。第4のスイッチは、第2の配線と、トランジスタのソース及びドレインの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有する。
【0009】
上記構成の半導体装置では、閾値電圧のばらつきを見越してトランジスタ(以下、駆動用トランジスタともいう)のソースとゲート間に印加される電圧を補正することができる。こうして、トランジスタのドレイン電流を補正することができる。そして、当該ドレイン電流を負荷に供給することができる。
【0010】
負荷は、任意の素子や回路を用いることができる。例えば、負荷は、EL素子等の発光素子とすることができる。EL素子等の発光素子は、発光素子のアノードとカソード間を流れる電流の電流値に比例した輝度で発光する。または例えば、負荷は、画素とすることができる。
【0011】
負荷として発光素子を用いる場合、以下の(タイプA)または(タイプB)の構成とすることができる。
【0012】
(タイプA)
上記本発明の一態様に係る半導体装置において、トランジスタ(駆動用トランジスタ)のソース及びドレインの他方は、発光素子のアノードと電気的に接続された構成とすることができる。この場合、当該トランジスタはnチャネル型トランジスタとする。また、発光素子のカソードは、第1の配線及び第2の配線とは異なる、第3の配線と電気的に接続される構成とすることができる。ここで、第1の配線の電位を制御する機能を有する手段(例えば、駆動回路)を有し、当該手段(駆動回路)は、第1の配線の電位が発光素子のカソードの電位以下となるような期間を有するように、第1の配線の電位を制御する。
【0013】
(タイプB)
上記本発明の一態様に係る半導体装置において、トランジスタ(駆動用トランジスタ)のソース及びドレインの他方は、発光素子のカソードと電気的に接続された構成とすることができる。この場合、当該トランジスタはpチャネル型トランジスタとする。また、発光素子のアノードは第3の配線と電気的に接続される構成とすることができる。ここで、第1の配線の電位を制御する機能を有する手段(例えば、駆動回路)を有し、当該手段(駆動回路)は、第1の配線の電位が発光素子のアノードの電位以上となるような期間を有するように、第1の配線の電位を制御する。
【0014】
第1のスイッチ乃至第4のスイッチそれぞれは、トランジスタを用いて構成することができる。当該トランジスタは、駆動用トランジスタと同じ導電型のトランジスタとすることができる。
【0015】
上記本発明の一態様に係る半導体装置は、チャネルが酸化物半導体層に形成されるトランジスタを用いて構成することができる。または、チャネルが単結晶シリコン(例えば、単結晶シリコン層や、単結晶シリコン基板)に形成されるトランジスタを用いて構成することができる。または、チャネルが多結晶シリコンに形成されるトランジスタを用いて構成することができる。または、チャネルが非晶質シリコンに形成されるトランジスタを用いて構成することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明の一態様では、駆動用トランジスタの閾値電圧に応じてソースとゲート間に印加される電圧を定めることができる。こうして、トランジスタの特性のばらつきの影響が抑えられる、半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することができる。または、トランジスタの特性の劣化の影響が抑えられる半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することができる。または、駆動用トランジスタの閾値電圧のばらつきによる輝度のばらつきが抑えられる半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することができる。または、駆動用トランジスタの移動度のばらつきによる輝度のばらつきが抑えられる、半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することができる。または、質の良い表示を行う半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することができる。または、ムラの少ない表示を行う半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することができる。または、少ないトランジスタ数で、所望の回路を実現できるような、半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することができる。または、少ない配線数で、所望の回路を実現できるような、半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することができる。または、発光素子の劣化の影響が抑えられる半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することができる。または、少ない工程数で製造される半導体装置、発光装置、または、表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】半導体装置の構成を示す回路図。
【図2】半導体装置の駆動方法を示すタイミングチャートを示す図。
【図3】半導体装置の所定の期間における電気的接続関係を示す図。
【図4】半導体装置の駆動方法を示すタイミングチャート、及び所定の期間における電気的接続関係を示す図。
【図5】半導体装置の駆動方法を示すタイミングチャートを示す図。
【図6】半導体装置の駆動方法を示すタイミングチャート、及び所定の期間における電気的接続関係を示す図。
【図7】半導体装置の構成を示す回路図。
【図8】半導体装置の構成を示す回路図。
【図9】半導体装置の駆動方法を示すタイミングチャートを示す図。
【図10】半導体装置の所定の期間における電気的接続関係を示す図。
【図11】半導体装置の駆動方法を示すタイミングチャート、及び所定の期間における電気的接続関係を示す図。
【図12】半導体装置の駆動方法を示すタイミングチャートを示す図。
【図13】半導体装置の駆動方法を示すタイミングチャート、及び所定の期間における電気的接続関係を示す図。
【図14】半導体装置の配線共有の構成を示す模式図、及び回路図。
【図15】半導体装置の配線共有の構成を示す模式図。
【図16】半導体装置の配線共有の構成を示す回路図。
【図17】半導体装置の配線共有の構成を示す模式図、及び回路図。
【図18】半導体装置の配線共有の構成を示す回路図。
【図19】半導体装置の配線共有の構成を示す模式図。
【図20】半導体装置の配線共有の構成を示す模式図。
【図21】半導体装置の配線共有の構成を示す回路図。
【図22】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図23】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図24】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図25】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図26】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図27】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図28】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図29】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図30】半導体装置の構成を示す回路図。
【図31】半導体装置の構成を示す回路図。
【図32】各色に対応する画素を有する半導体装置の構成を示す回路図。
【図33】各色に対応する画素を有する半導体装置の構成を示す回路図。
【図34】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図及び上面図。
【図35】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す上面図。
【図36】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す上面図。
【図37】半導体装置の構成を示す断面図。
【図38】半導体装置の構成を示す断面図。
【図39】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図40】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図41】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図、及び駆動方法を示すタイミングチャートを示す図。
【図42】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図、及び駆動方法を示すタイミングチャートを示す図。
【図43】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図、及び駆動方法を示すタイミングチャートを示す図。
【図44】半導体装置の構成を示すブロック図。
【図45】半導体装置の構成を示すブロック図、及び回路図。
【図46】半導体装置の所定の期間における電気的接続関係を示す図。
【図47】半導体装置の所定の期間における電気的接続関係を示す図。
【図48】半導体装置の構成を示すブロック図。
【図49】半導体装置の構成を示す斜視図及び断面図。
【図50】電子機器の構成を示す図。
【図51】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【図52】半導体装置の構成を示す回路図。
【図53】スイッチとしてトランジスタを用いた半導体装置の構成を示す回路図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨およびその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれば容易に理解される。したがって、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分については同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
【0019】
なお、ある一つの実施の形態の中で述べる内容(一部の内容でもよい)は、その実施の形態で述べる別の内容(一部の内容でもよい)、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態で述べる内容(一部の内容でもよい)に対して、適用、組み合わせ、又は置き換えなどを行うことができる。
【0020】
なお、ある一つの実施の形態において述べる図(一部でもよい)の構成は、その図の別の部分の構成、その実施の形態において述べる別の図(一部でもよい)の構成、及び/又は、一つ若しくは複数の別の実施の形態において述べる図(一部でもよい)の構成と組み合わせることができる。
【0021】
なお、図において、大きさ、厚さ、又は領域は、明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、本発明の実施形態の一態様は、必ずしもそのスケールに限定されない。または、図は、理想的な例を模式的に示したものである。よって、本発明の実施形態の一態様は、図に示す形状などに限定されない。例えば、製造技術による形状のばらつき、誤差による形状のばらつきなどを含むことが可能である。
【0022】
なお、XとYとが接続されている、と明示的に記載する場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とを含むものとする。ここで、X、Yは、対象物(例えば、装置、素子、回路、配線、電極、端子、導電膜、層、表示素子、発光素子、負荷など)であるとする。したがって、所定の接続関係、例えば、図または文章に示された接続関係に限定されず、図または文章に示された接続関係以外のものも含むものとする。
【0023】
XとYとが電気的に接続されている場合の一例としては、XとYとの電気的な接続を可能とする素子(例えば、スイッチ、トランジスタ、容量素子、インダクタ、抵抗素子、ダイオード、表示素子、発光素子、負荷など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、スイッチは、オンオフが制御される機能を有している。つまり、スイッチは、導通状態(オン状態)、または、非導通状態(オフ状態)になり、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している。
【0024】
XとYとが機能的に接続されている場合の一例としては、XとYとの機能的な接続を可能とする回路(例えば、論理回路(インバータ、NAND回路、NOR回路など)、信号変換回路(DA変換回路、AD変換回路、ガンマ補正回路など)、電位レベル変換回路(電源回路(昇圧回路、降圧回路など)、信号の電位レベルを変えるレベルシフタ回路など)、電圧源、電流源、切り替え回路、増幅回路(信号振幅または電流量などを大きく出来る回路、オペアンプ、差動増幅回路、ソースフォロワ回路、バッファ回路など)、信号生成回路、記憶回路、制御回路など)が、XとYとの間に1個以上接続されることが可能である。なお、一例として、XとYとの間に別の回路を挟んでいても、Xから出力された信号がYへ伝達される場合は、XとYとは機能的に接続されているものとする。
【0025】
なお、XとYとが接続されている、と明示的に記載する場合は、XとYとが電気的に接続されている場合と、XとYとが機能的に接続されている場合と、XとYとが直接接続されている場合とを含むものとする。つまり、電気的に接続されている、と明示的に記載する場合は、単に、接続されている、とのみ明示的に記載されている場合と同じであるとする。
【0026】
なお、回路図上は独立している構成要素同士が電気的に接続しているように図示されている場合であっても、1つの構成要素が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合もある。例えば配線の一部が電極としても機能する場合は、一の導電層が、配線の機能、及び電極の機能の両方の機能を併せ持っている。したがって、本明細書における電気的に接続とは、このような、一の導電層が、複数の構成要素の機能を併せ持っている場合も、その範疇に含める。
【0027】
なお、能動素子(トランジスタ、ダイオードなど)、受動素子(容量素子、抵抗素子など)などが有するすべての端子について、その接続先を特定しなくても、当業者であれば、発明の一態様を構成することは可能な場合がある。特に、端子の接続先が複数ある場合には、その端子の接続先を特定の箇所に限定する必要はない。したがって、能動素子(トランジスタ、ダイオードなど)、受動素子(容量素子、抵抗素子など)などが有する一部の端子についてのみ、その接続先を特定することによって、発明の一態様を構成することが可能な場合がある。
【0028】
なお、ある回路について、少なくとも接続先を特定すれば、当業者であれば、発明を特定することが可能な場合がある。または、ある回路について、少なくとも機能を特定すれば、当業者であれば、発明を特定することが可能な場合がある。したがって、ある回路について、機能を特定しなくても、接続先を特定すれば、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。または、ある回路について、接続先を特定しなくても、機能を特定すれば、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。
【0029】
なお、明細書の中の図面や文章において規定されていない内容について、その内容を除くことを規定した発明を構成することが出来る。または、ある値について、上限値と下限値などで示される数値範囲が記載されている場合、その範囲を任意に狭めることで、または、その範囲の中の一点を除くことで、その範囲を一部除いて発明を規定することができる。これらにより、例えば、従来技術が本発明の技術的範囲内に入らないことを規定することができる。
【0030】
具体例としては、ある回路において、第1乃至第5のトランジスタを用いている回路図が記載されているとする。その場合、その回路が、第6のトランジスタを有していないことを発明として規定することが可能である。または、その回路が、容量素子を有していないことを規定することが可能である。さらに、その回路が、ある特定の接続構造を有している第6のトランジスタを有していない、と規定して発明を構成することができる。または、その回路が、ある特定の接続構造を有している容量素子を有していない、と規定して発明を構成することができる。例えば、ゲートが第3のトランジスタのゲートと接続されている第6のトランジスタを有していない、と発明を規定することが可能である。または、例えば、第1の電極が第3のトランジスタのゲートと接続されている容量素子を有していない、と発明を規定することが可能である。
【0031】
別の具体例としては、ある値について、例えば、「ある電圧が、3V以上10V以下であることが好適である」と記載されているとする。その場合、例えば、ある電圧が、−2V以上1V以下である場合を除く、と発明を規定することが可能である。または、例えば、ある電圧が、13V以上である場合を除く、と発明を規定することが可能である。なお、例えば、その電圧が、5V以上8V以下であると発明を規定することも可能である。なお、例えば、その電圧が、概略9Vであると発明を規定することも可能である。なお、例えば、その電圧が、3V以上10V以下であるが、9Vである場合を除くと発明を規定することも可能である。
【0032】
別の具体例としては、ある値について、例えば、「ある電圧が、10Vであることが好適である」と記載されているとする。その場合、例えば、ある電圧が、−2V以上1V以下である場合を除く、と発明を規定することが可能である。または、例えば、ある電圧が、13V以上である場合を除く、と発明を規定することが可能である。
【0033】
別の具体例としては、ある物質の性質について、例えば、「ある膜は、絶縁膜である」と記載されているとする。その場合、例えば、その絶縁膜が、有機絶縁膜である場合を除く、と発明を規定することが可能である。または、例えば、その絶縁膜が、無機絶縁膜である場合を除く、と発明を規定することが可能である。
【0034】
別の具体例としては、ある積層構造について、例えば、「AとBとの間に、ある膜が設けられている」と記載されているとする。その場合、例えば、その膜が、4層以上の積層膜である場合を除く、と発明を規定することが可能である。または、例えば、Aとその膜との間に、導電膜が設けられている場合を除く、と発明を規定することが可能である。
【0035】
(実施の形態1)
本発明の半導体装置の一態様について説明する。本発明の一態様に係る半導体装置は、発光素子を有する画素だけでなく、様々な回路として用いることができる。例えば、アナログ回路として用いることができるし、電流源としての機能を有する回路として用いることも出来る。そこでまず、本実施の形態では、本発明で開示する回路の基本原理の一例について述べる。図1(A)は本発明の半導体装置の一態様を示す回路図である。
【0036】
図1(A)において半導体装置は、トランジスタ100と、負荷200と、配線Sと、配線Vと、スイッチ101と、スイッチ102と、スイッチ103と、スイッチ104と、容量素子111と、容量素子112と、を有する。スイッチ101は、配線Sと容量素子111の一対の電極のうちの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有する。容量素子111の一対の電極のうちの一方は、容量素子112の一対の電極のうちの一方と接続される。スイッチ102は、容量素子111の一対の電極のうちの他方と、トランジスタ100のソース及びドレインの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有する。容量素子111の一対の電極のうちの他方は、トランジスタ100のゲートと接続される。スイッチ103は、容量素子111の一対の電極のうちの一方と、トランジスタ100のソース及びドレインの他方との間の導通又は非導通を選択する機能を有する。容量素子112の一対の電極のうちの他方は、負荷200の一方の端子と接続される。トランジスタ100のソース及びドレインの他方は、負荷200の一方の端子と接続される。スイッチ104は、配線Vと、トランジスタ100のソース及びドレインの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有する。また、負荷200の他方の端子は配線V0と接続される構成とすることができる。
【0037】
スイッチは、端子間の導通状態(ON)と非導通状態(OFF)を選択する機能を有しており、電流を流すか流さないかを制御する機能を有している素子である。スイッチは、一例として、電気的スイッチ又は機械的なスイッチなどを用いることが出来る。例えば、トランジスタ、ダイオード、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)のように、MEMS(マイクロ・エレクトロ・メカニカル・システム)技術を用いたスイッチなどで構成すればよい。また、スイッチはトランジスタを組み合わせた論理回路でもよい。スイッチとしてトランジスタを用いる場合、該トランジスタの極性(導電型)は特に限定されない。ただし、オフ電流が少ないトランジスタを用いることが望ましく、入力電位に応じて、トランジスタの極性を使い分ける構成が好適である。
【0038】
なお、オフ電流が少ないトランジスタとしては、LDD領域を有するトランジスタ、マルチゲート構造を有するトランジスタ、または半導体層として酸化物半導体を用いるトランジスタ等がある。また、トランジスタを組み合わせてスイッチとして動作させる場合、nチャネル型とpチャネル型の両方を用いた相補型のスイッチにしてもよい。相補型のスイッチにすることで、スイッチに入力する電位が、出力電位と比べて相対的に変化しても、適切に動作させることが出来る。
【0039】
なお、スイッチとしてトランジスタを用いる場合、スイッチは、入力端子(ソースまたはドレインの一方)と、出力端子(ソースまたはドレインの他方)と、導通を制御する端子(ゲート)とを有している場合がある。一方、スイッチとしてダイオードを用いる場合、スイッチは、導通を制御する端子を有していない場合がある。したがって、トランジスタよりもダイオードをスイッチとして用いた方が、端子を制御するための配線を少なくすることが出来る。
【0040】
なお、トランジスタとは、ゲートと、ドレインと、ソースとを含む少なくとも三つの端子を有する素子である。そして、ドレイン(ドレイン端子、ドレイン領域またはドレイン電極)とソース(ソース端子、ソース領域またはソース電極)の間にチャネル領域を有しており、ドレインとチャネル領域とソースとを介して電流を流すことが出来るものである。ここで、ソースとドレインとは、トランジスタの構造又は動作条件等によって変わるため、いずれがソースまたはドレインであるかを限定することが困難である。そこで、ソースとして機能する部分、及びドレインとして機能する部分を、ソース又はドレインと呼ばない場合がある。その場合、一例として、ソースとドレインとの一方を、第1端子、第1電極、又は第1領域と表記し、ソースとドレインとの他方を、第2端子、第2電極、又は第2領域と表記する場合がある。
【0041】
なお、配線Sは、一例としては、図1(A)に示すように、少なくとも、電位Vinitと電位Vsigとを供給する機能を有する回路300に接続される。回路300の例としては、ソースドライバ(信号線駆動回路)などがある。したがって、配線Sは、電位Vinit、及び/又は、電位Vsigを、伝えることが出来る機能、または、供給することが出来る機能を有している。または、配線Sは、映像信号線としての機能を有している。または、配線Sは、初期化用配線としての機能を有している。
【0042】
電位Vinitは、一例としては、半導体装置内の各ノードの電位を初期化するための電位である。または、電位Vinitは、一例としては、容量素子111に、電荷を供給するための電位である。または、電位Vinitは、一例としては、トランジスタ100をオン状態にするための電位である。なお、電位Vinitは、一定の電位であることが望ましいが、本発明の実施形態の一態様はこれに限定されず、電位Vinitはパルス信号のように変動してもよい。
【0043】
電位Vsigは、一例としては、負荷200に流す電流の大きさを制御するための信号である。そのため、負荷200に供給したい電流の大きさに応じて、電位Vsigが異なる。例えば負荷200に供給する電流が一定値であれば、電位Vsigは一定の電位であり、一定値でなければ電位Vsigは、時間と共に、負荷200に供給する電流の大きさに応じて変化する。一例としては、電位Vsigは映像信号であり、アナログ信号である。
【0044】
そして、配線Sには、例えば、電位Vsigが供給される前に、電位Vinitが供給される。
【0045】
なお配線Vは、一例としては、図1(A)に示すように、少なくとも、電源電位(高電源電位または低電源電位)を供給する回路301に接続される。回路301の例としては、電源回路などがある。したがって、配線Vは、電源電位を伝えることが出来る機能、または、供給することが出来る機能を有している。または、配線Vは、トランジスタ100に電流を供給することが出来る機能を有している。または、配線Vは、負荷200に電流を供給することが出来る機能を有している。または、配線Vは、電源線としての機能を有している。または、配線Vは、電流供給線としての機能を有している。なお、配線Vの電位は、一定の電位であることが望ましいが、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されず、配線Vの電位はパルス信号のように変動してもよい。例えば、配線Vの電位は、負荷200に、順バイアス電圧だけでなく、逆バイアス電圧を加えるような電位であってもよい。
【0046】
なお、配線V0は、一例としては、図1(A)に示すように、少なくとも、電源電位(低電源電位または高電源電位)を供給する機能を有する回路312に接続される。回路312の例としては、電源回路などがある。したがって、配線V0は、電源電位を伝えることが出来る機能、または、供給することが出来る機能を有している。または、配線V0は、負荷200に電流を供給することが出来る機能を有している。または、配線V0は、トランジスタ100に電流を供給することが出来る機能を有している。または、配線V0は、共通線としての機能を有している。または、配線V0は、陰極配線としての機能を有している。なお、配線V0の電位は一定の電位であることが望ましいが、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されず、配線V0の電位はパルス信号のように変動してもよい。例えば、配線V0の電位は、負荷200に、順バイアス電圧だけでなく、逆バイアス電圧を加えるような電位であってもよい。
【0047】
なお、回路300、回路301、回路312は、一つの同じ回路であってもよいし、別々の回路であってもよい。
【0048】
図1(A)に示した構成において、容量素子111はトランジスタ等の寄生容量等を積極的に利用することによって省略することも可能である。また、容量素子112はトランジスタ等の寄生容量を積極的に利用することによって省略することも可能である。
【0049】
なお、本発明の一態様に係る半導体装置は、図1(A)において、点線で囲まれた構成(図中、cellと表記)を複数有してもよい。
【0050】
なお、本明細書中において負荷200としては、例えば、整流性を有するものや、容量性を有するものや、抵抗性を有するもの、スイッチを有する回路、画素回路などがある。例えば、整流性を有するものは、印加するバイアス方向により抵抗値が異なる電流電圧特性を有し、一方向のみにほとんど電流が流れる電気的特性を有するものであるとする。または、負荷200の別の例としては、表示素子(液晶素子など)、発光素子(EL素子など)、または、表示素子や発光素子の一部(例えば、画素電極、陽極、陰極)などがある。発光素子の一例としては、EL素子(有機物及び無機物を含むEL素子、有機EL素子、無機EL素子)、LED(白色LED、赤色LED、緑色LED、青色LEDなど)、トランジスタ(電流に応じて発光するトランジスタ)、電子放出素子があげられる。特に、図1(B)の構成では、一例として、トランジスタ100はnチャネル型トランジスタとし、図1(A)における負荷200として配線Vから配線V0の方向(図中、矢印で表記)に電流が流れ、その逆には流れないような整流性を有するものを用いる場合を示す。図1(D)の構成では、一例として、トランジスタ100はpチャネル型トランジスタとし、図1(A)における負荷200として配線V0から配線Vの方向(図中、矢印で表記)に電流が流れ、その逆には流れないような整流性を有するものを用いる場合を示す。図1(B)の構成における負荷200として発光素子201を用いる場合を図1(C)に示す。図1(C)のように、発光素子201のアノードがトランジスタ100と接続され、カソードが配線V0と接続される。図1(D)の構成における負荷200として発光素子201を用いる場合を図1(E)に示す。図1(E)のように、発光素子201のカソードがトランジスタ100と接続され、アノードが配線V0と接続される。
【0051】
なお、トランジスタ100は、一例としては、少なくとも電流源としての機能を有している。したがって、例えば、トランジスタ100は、トランジスタ100の両端(ソースとドレインの間)に加わる電圧の大きさが変化しても、一定の電流を供給する機能を有している。または、例えば、トランジスタ100は、負荷200の電位が変化しても、負荷200に一定の電流を供給する機能を有している。または、例えば、トランジスタ100は、配線Vの電位が変化しても、一定の電流を供給する機能を有している。
【0052】
なお、電流源とは別の電源として、電圧源がある。電圧源は、それに接続された回路に流れる電流が変化しても、一定の電圧を供給する機能を有している。したがって、電圧源も電流源も、電圧と電流とを供給する機能を有しているが、何が変化しても、一定の何を供給する機能を有しているのか、という点で、異なった機能を有するものである。電流源は、両端の電圧が変化しても、一定の電流を供給する機能を有し、電圧源は、電流が変化しても、一定の電圧を供給する機能を有している。
【0053】
なお、図1(A)などは、回路構成の一例であるため、さらに、トランジスタを追加して設けることが可能である。逆に、図1(A)などの各ノードにおいて、トランジスタ、スイッチ、受動素子などを追加して設けないようにすることも可能である。例えば、各スイッチの端子が接続されたノード、トランジスタの各端子が接続されたノード、及び/又は、負荷の各端子が接続されたノードにおいて、直接的に接続されたトランジスタを、これ以上は設けないようにすることが可能である。従って、例えば、負荷200とトランジスタ100と容量素子112とスイッチ103とが接続されているノードにおいて、直接的に接続されているトランジスタ(スイッチ103がトランジスタを用いて構成される場合に当該トランジスタは除く)はトランジスタ100のみであり、他のトランジスタはそのノードと直接的に接続されていない、というような構成にすることが可能である。
【0054】
そのため、トランジスタを追加しない場合には、少ないトランジスタ数で回路を構成することが可能となる。
【0055】
(半導体装置の駆動方法)
図1(A)に示した半導体装置の駆動方法の一例について説明する。当該駆動方法では、トランジスタ100の導電型に応じて、各配線等に入力する電位の関係が異なる。そこで、トランジスタ100がnチャネル型トランジスタである図1(B)に示した半導体装置と、トランジスタ100がpチャネル型トランジスタである図1(D)に示した半導体装置と、それぞれについて、順に駆動方法を説明する。
【0056】
(トランジスタ100がnチャネル型の場合の駆動方法)
図1(B)に示した半導体装置の駆動方法について、図2のタイミングチャートの例を用いて説明する。
【0057】
図2に示すタイミングチャートにおいて、Vgs100は、各期間(期間T11、期間T12、期間T13、及び期間T14)における、トランジスタ100のソースとゲートの電位差を示す。101は各期間におけるスイッチ101の状態、102は各期間におけるスイッチ102の状態、103は各期間におけるスイッチ103の状態、104は各期間におけるスイッチ104の状態を示す。ここで、スイッチの状態とは、当該スイッチが導通状態であるか非導通状態であるかを示すものとする。図2において、スイッチが導通状態であるとき「ON」と表記し、スイッチが非導通状態であるとき「OFF」と表記している。300は、各期間における、回路300によって制御される配線Sの電位を示している。なお、回路301は、少なくとも期間T11及び期間T14では、配線Vの電位がVDD(VDDは、配線V0に与えられる電位よりも高い電位)となるように制御しているものとする。期間T12及び期間T13では配線Vの電位は任意であるが、回路301は、期間T12、及び/又は期間T13において配線Vの電位がVDDとなるように制御してもよい。
【0058】
期間T11において、スイッチ101、スイッチ102、スイッチ103、及びスイッチ104を全て導通状態とする。回路300によって、配線Sの電位を初期化電位(Vinit)とする。ここで、初期化電位(Vinit)は、一例としては、配線V0の電位以下の電位である。配線Vの電位はVDDである。期間T11におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図3(A)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVDD−Vinitとなる。トランジスタ100のソースの電位はVinitとなる。トランジスタ100のゲートの電位はVDDとなる。Vgs100はVDD−Vinitとなる。なお、VDD−Vinitはトランジスタ100の閾値電圧(以下、Vthともいう)よりも大きくなるように、VDD及びVinitを設定する。こうして、期間T11が終了したとき、トランジスタ100は導通状態となる。ここで、初期化電位(Vinit)は、配線V0に与えられる電位以下の電位であるため、期間T11において負荷200には電流が流れない。
【0059】
期間T12において、スイッチ101、スイッチ102、及びスイッチ103は導通状態のまま、スイッチ104を非導通状態とする。また回路300によって、配線Sの電位は初期化電位(Vinit)のままである。なお、スイッチ104が非導通状態である間は、配線Vの電位は任意の電位とすることも可能である。期間T12におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図3(B)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電荷が導通状態であるトランジスタ100のソースとドレイン間を介して放電する。当該放電は、容量素子111に保持される電圧がVthとなり、トランジスタ100が非導通状態となるまで続く。こうして、容量素子111に保持される電圧はVthとなる。トランジスタ100のソースの電位はVinitのままである。トランジスタ100のゲートの電位はVinit+Vthとなる。Vgs100はVthとなる。このように、容量素子111に、トランジスタ100の閾値電圧Vthを保持することができる。なお、初期化電位(Vinit)は、配線V0の電位以下の電位であるため、期間T11と同様に期間T12においても負荷200には電流が流れない。
【0060】
なお、Vgs100が、トランジスタ100の閾値電圧Vthに等しくなるまでには、非常に長い時間が必要となる場合がある。したがって、Vgs100を、閾値電圧Vthまで完全に低下させずに、次の動作をさせる場合も多い。つまり、Vgs100が閾値電圧Vthよりもわずかに大きい値となった状態で、期間T12が終了する場合も多い。つまり、期間T12が終了した時点では、Vgs100は閾値電圧に応じた大きさの電圧になっている、ということも出来る。
【0061】
期間T13において、スイッチ101は導通状態のまま、またスイッチ104は非導通状態のまま、スイッチ102を非導通状態とし、スイッチ103を非導通状態とする。なお、スイッチ102を非導通状態とするタイミングと、スイッチ103を非導通状態とするタイミングとは同じであっても良いし、異なっていてもよい。また回路300によって、配線Sの電位を信号電位(Vsig)とする。なおスイッチ104は非導通状態であるため、配線Vの電位は任意の電位とすることができる。期間T13におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図3(C)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVthまたはVthに応じた大きさの電圧のままであるが、トランジスタ100のソースの電位はVinit+Vαとなる。トランジスタ100のゲートの電位はVsig+Vthとなる。Vgs100はVsig+Vth−(Vinit+Vα)となる。ここで、Vαは、負荷200の容量値、容量素子112の容量値等によって定まる値である。一例としては、正の電圧である。こうして、Vgs100を、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧に応じて補正された電圧とすることができる。ここで、負荷200の容量値が容量素子112の容量値よりも十分に大きいとき、Vαは非常に小さい値となる。トランジスタ100のソースの電位は、Vinit+Vαとなるが、Vαは非常に小さい値のため、負荷200に電流は流れない。また、容量素子112に保持される電圧は、Vsig―(Vinit+Vα)となる。
【0062】
なお、期間T13において、スイッチ104を導通状態にして動作させることも可能である。その場合、トランジスタ100に電流が流れるが、当該電流によって容量素子112の電荷が放電される。このとき、その放電量は、トランジスタ100の電流特性(例えば、移動度など)に応じて異なる。例えば、トランジスタ100の移動度が高い程、単位時間あたりの放電量を多くすることができる。そのため、スイッチ104を導通状態にして容量素子112の電荷を放電させることによって、トランジスタ100の移動度に応じてVgs100を補正することができる。このようにして、トランジスタ100の電流特性のばらつきや劣化などに応じてVgs100を補正することができる。
【0063】
期間T14において、スイッチ102、及びスイッチ103は非導通状態のまま、スイッチ101を非導通状態とし、スイッチ104を導通状態とする。なお、スイッチ101を非導通状態とするタイミングと、スイッチ104を導通状態とするタイミングとは同じであっても良いし、異なっていてもよい。なお、スイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図2中、斜線で示す)とすることも可能である。また、スイッチ104が導通状態である間は、配線Vの電位はVDDとする。期間T14におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図3(D)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVthのままであり、また、容量素子112に保持される電圧はVsig―(Vinit+Vα)のままであり、Vgs100はVsig+Vth−(Vinit+Vα)のままであるが、トランジスタ100のソースの電位はVELとなる。またトランジスタ100のゲートの電位はVsig+Vth―(Vinit+Vα)+VELとなる。ここで、VELは、配線V0に与えられる電位以上VDD以下の電位である。こうして、トランジスタ100はVgs100によって定まるドレイン電流を負荷200に流す。
【0064】
図2のタイミングチャートに示す駆動方法では、Vgs100は、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧に応じて補正された電圧であるため、トランジスタ100の閾値電圧がばらつく、変動する等しても、負荷200に供給する電流の電流値のばらつきや変動を抑制することができる。また負荷200の特性が変動することによって、トランジスタ100のソースの電位であるVELの値が変化しても、トランジスタ100のゲートの電位も同様に変化するため、Vgs100は変化しない。そのため、負荷200の特性の変動、劣化、ばらつきが起きても、負荷200に対して所定の電流を供給することができる。
【0065】
以上が図1(B)に示した半導体装置及びその駆動方法に関する説明である。
【0066】
なお、本発明の一態様に係る半導体装置は、図1(B)に示した構成に限定されない。本発明の一態様に係る半導体装置は、図3(A)乃至図3(D)に示した4つの接続状態を選択可能にするように、トランジスタ100、負荷200、配線S、配線V、及び、任意の個数のスイッチを設けた構成の半導体装置とすることができる。
【0067】
また、図1(B)に示す半導体装置の駆動方法は、図2のタイミングチャートに示した駆動方法に限定されない。図2のタイミングチャートに示した駆動方法において、幾つかの期間を省略することも可能であるし、別の期間を追加で設けることも可能である。例えば、図4(A)のタイミングチャートに示す駆動方法を採用することができる。図4(A)のタイミングチャートにおいて、期間T11、期間T12、期間T13、及び期間T14の動作に関しては、図2を用いて説明した動作と同様である。図4(A)に示すタイミングチャートでは、期間T13の後に期間T13’を設けている点において、図2に示したタイミングチャートと異なる。
【0068】
期間T13’では、スイッチ103は非導通状態のまま、スイッチ101を非導通状態とし、スイッチ102を導通状態とする。なお、スイッチ104は非導通状態のままであっても良いし、導通状態としてもよい。なお、スイッチ101を非導通状態とするタイミングと、スイッチ102を導通状態とするタイミングとは同じであっても良いし、異なっていてもよい。期間T13’においてスイッチ104を導通状態とする場合には、スイッチ104を導通状態とするタイミングは、スイッチ101を非導通状態とするタイミング、及び/又は、スイッチ102を導通状態とするタイミングと同じであっても良いし、異なっていてもよい。なお、スイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図4(A)中、斜線で示す)とすることも可能である。またスイッチ104が非導通状態であるときは、配線Vの電位は任意の電位とすることができる。スイッチ104が導通状態であるときは、配線Vの電位はVDDとする。期間T13’において、スイッチ104が非導通状態である場合のcell内の接続状態を模式的に示したものが図4(B)である。期間T13’において、スイッチ104が導通状態である場合のcell内の接続状態を模式的に示したものが図4(C)である。
【0069】
図4(B)または図4(C)のような接続状態とすることによって、容量素子111及び容量素子112に保持された電荷をトランジスタ100を介して放電させることができる。ここで、単位時間あたりの放電量は、トランジスタ100の電流特性(例えば、移動度)に応じて異なる。例えば、トランジスタ100の移動度が高い程、単位時間あたりの放電量を多くすることができる。そのため、当該放電を極短時間行うことによって、トランジスタ100の移動度に応じてVgs100を補正することができる。このようにして、トランジスタ100の電流特性のばらつきや劣化などに応じてVgs100を補正することができる。
【0070】
期間T13’の後のT14の動作については、図2を用いて示した動作と同様である。図4(A)のタイミングチャートに示す駆動方法では、Vgs100は、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧及び移動度に応じて補正された電圧であるため、トランジスタ100の閾値電圧及び移動度がばらつく、変動する等しても、負荷200に供給する電流の電流値のばらつきや変動を抑制することができる。また負荷200の特性が変動する、劣化する、ばらつく等によって、トランジスタ100のソースの電位であるVELの値が変化しても、トランジスタ100のゲートの電位も同様に変化するため、Vgs100は変化しない。そのため、負荷200の特性の変動が起きても、負荷200に対して所定の電流を供給することができる。
【0071】
なお、本発明の一態様に係る半導体装置は、図1(B)に示した構成に限定されない。本発明の一態様に係る半導体装置は、図3(A)乃至図3(D)と、図4(B)または図4(C)とに示した5つの接続状態を選択可能にするように、トランジスタ100、負荷200、配線S、配線V、及び、任意の個数のスイッチを設けた構成の半導体装置とすることができる。
【0072】
以上、図1(B)において、トランジスタ100はnチャネル型トランジスタであり、負荷200は整流性を有し、配線Vから配線V0の向きに電流が流れるように設けられている場合を例に半導体装置の駆動方法について説明した。この場合は、図1(B)における負荷200が発光素子201であるときは、図1(C)に示した構成の半導体装置に対応する。よって、図1(C)に示す半導体装置も、上記駆動方法によって動作させることができる。
【0073】
(トランジスタ100がpチャネル型の場合の駆動方法)
図1(D)に示した半導体装置の駆動方法について、図5のタイミングチャートの例を用いる。
【0074】
図5に示すタイミングチャートにおいて、Vgs100は、各期間(期間T11、期間T12、期間T13、及び期間T14)における、トランジスタ100のソースとゲートの電位差を示す。101は各期間におけるスイッチ101の状態、102は各期間におけるスイッチ102の状態、103は各期間におけるスイッチ103の状態、104は各期間におけるスイッチ104の状態を示す。図5において、スイッチが導通状態であるとき「ON」と表記し、スイッチが非導通状態であるとき「OFF」と表記している。300は、各期間における、回路300によって制御される配線Sの電位を示している。なお、回路301は、少なくとも期間T11及び期間T14では、配線Vの電位がVSS(VSSは、配線V0に与えられる電位よりも低い電位)となるように制御しているものとする。期間T12及び期間T13では配線Vの電位は任意であるが、回路301は、期間T12、及び/又は期間T13において配線Vの電位がVSSとなるように制御してもよい。
【0075】
期間T11において、スイッチ101、スイッチ102、スイッチ103、及びスイッチ104を全て導通状態とする。回路300によって、配線Sの電位を初期化電位(Vinit)とする。ここで、初期化電位(Vinit)は、一例としては、配線V0の電位以上の電位である。配線Vの電位はVSSである。期間T11におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図46(A)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVSS−Vinitとなる。トランジスタ100のソースの電位はVinitとなる。トランジスタ100のゲートの電位はVSSとなる。Vgs100はVSS−Vinitとなる。なお、VSS−Vinitはトランジスタ100の閾値電圧よりも小さくなるように、VSS及びVinitを設定する。こうして、期間T11が終了したとき、トランジスタ100は導通状態となる。ここで、初期化電位(Vinit)は、配線V0の電位以上の電位であるため、期間T11において負荷200には電流が流れない。
【0076】
期間T12において、スイッチ101、スイッチ102、及びスイッチ103は導通状態のまま、スイッチ104を非導通状態とする。また回路300によって、配線Sの電位は初期化電位(Vinit)のままである。なおスイッチ104が非導通状態である間は、配線Vの電位は任意の電位とすることも可能である。期間T12におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図46(B)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電荷が導通状態であるトランジスタ100のソースとドレイン間を介して放電する。当該放電は、容量素子111に保持される電圧がVthとなり、トランジスタ100が非導通状態となるまで続く。こうして、容量素子111に保持される電圧はVthとなる。トランジスタ100のソースの電位はVinitのままである。トランジスタ100のゲートの電位はVinit+Vthとなる。Vgs100はVthとなる。このように、容量素子111に、トランジスタ100の閾値電圧Vthを保持することができる。なお、初期化電位(Vinit)は、配線V0の電位以上の電位であるため、期間T11と同様に期間T12においても負荷200に電流は流れない。
【0077】
なお、Vgs100が、トランジスタ100の閾値電圧Vthに等しくなるまでには、非常に長い時間が必要となる場合がある。したがって、Vgs100は、閾値電圧Vthまで完全に上昇させずに、次の動作をさせる場合も多い。つまり、Vgs100が、閾値電圧Vthよりもわずかに小さい値となった状態で、期間T12を終了する場合も多い。つまり、期間T12が終了した時点では、Vgs100は閾値電圧に応じた大きさの電圧になっている、ということも出来る。
【0078】
期間T13において、スイッチ101は導通状態のまま、またスイッチ104は非導通状態のまま、スイッチ102を非導通状態とし、スイッチ103を非導通状態とする。なお、スイッチ102を非導通状態とするタイミングと、スイッチ103を非導通状態とするタイミングとは同じであっても良いし、異なっていてもよい。また回路300によって、配線Sの電位を信号電位(Vsig)とする。なおスイッチ104は非導通状態であるため、配線Vの電位は任意の電位とすることができる。期間T13におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図46(C)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVthまたはVthに応じた大きさの電圧のままであるが、トランジスタ100のソースの電位はVinit+Vαとなる。トランジスタ100のゲートの電位はVsig+Vthとなる。Vgs100はVsig+Vth−(Vinit+Vα)となる。ここで、Vαは、負荷200の容量値、容量素子112の容量値等によって定まる値である。一例としては、負の電圧である。こうして、Vgs100を、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧に応じて補正された電圧とすることができる。ここで、負荷200の容量値が容量素子112の容量値よりも十分に大きいとき、Vαは非常に小さい値となる。トランジスタ100のソースの電位は、Vinit+Vαとなるが、Vαは非常に小さい値のため、負荷200には電流は流れない。また、容量素子112に保持される電圧は、Vsig―(Vinit+Vα)となる。
【0079】
なお、期間T13において、スイッチ104を導通状態にして動作させることも可能である。その場合、トランジスタ100に電流が流れるが、当該電流によって容量素子112の電荷が放電される。このとき、その放電量は、トランジスタ100の電流特性(例えば、移動度など)に応じて異なる。例えば、トランジスタ100の移動度が高い程、単位時間あたりの放電量を多くすることができる。そのため、スイッチ104を導通状態にして容量素子112の電荷を放電させることによって、トランジスタ100の移動度に応じてVgs100を補正することができる。このようにして、トランジスタ100の電流特性のばらつきや劣化などに応じてVgs100を補正することができる。
【0080】
期間T14において、スイッチ102、及びスイッチ103は非導通状態のまま、スイッチ101を非導通状態とし、スイッチ104を導通状態とする。なお、スイッチ101を非導通状態とするタイミングと、スイッチ104を導通状態とするタイミングとは同じであっても良いし、異なっていてもよい。なお、スイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図5中、斜線で示す)とすることも可能である。また、スイッチ104が導通状態である間は、配線Vの電位はVSSとする。期間T14におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図46(D)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVthのままであり、また、容量素子112に保持される電圧はVsig―(Vinit+Vα)のままであり、Vgs100はVsig+Vth−(Vinit+Vα)のままであるが、トランジスタ100のソースの電位はVELとなる。またトランジスタ100のゲートの電位はVsig+Vth―(Vinit+Vα)+VELとなる。ここで、VELは、VSS以上配線V0の電位以下の電位である。こうして、トランジスタ100はVgs100によって定まるドレイン電流を負荷200に流す。
【0081】
期間T14において、Vgs100は、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧に応じて補正された電圧であるため、トランジスタ100の閾値電圧がばらつく、変動する等しても、信号電位Vsigに応じた所定の電流値のドレイン電流を負荷200に供給することができる。また負荷200の特性が変動する、劣化する、ばらつく等によって、トランジスタ100のソースの電位であるVELの値が変化しても、トランジスタ100のゲートの電位も同様に変化するため、Vgs100は変化しない。そのため、負荷200の特性の変動が起きても、所定の電流を負荷200に流すことができる。
【0082】
なお、本発明の一態様に係る半導体装置は、図1(D)に示した構成に限定されない。本発明の一態様に係る半導体装置は、図46(A)乃至図46(D)に示した4つの接続状態を選択可能にするように、トランジスタ100、負荷200、配線S、配線V、及び、任意の個数のスイッチを設けた構成の半導体装置とすることができる。
【0083】
また、図1(D)に示す半導体装置の駆動方法は、図5のタイミングチャートに示した駆動方法に限定されない。図5のタイミングチャートに示した駆動方法において、幾つかの期間を省略することも可能であるし、別の期間を追加で設けることも可能である。例えば、図6(A)のタイミングチャートに示す駆動方法を採用することができる。図6(A)のタイミングチャートにおいて、期間T11、期間T12、期間T13、及び期間T14の動作に関しては、図5を用いて説明した動作と同様である。図6(A)に示すタイミングチャートでは、期間T13の後に期間T13’を設けている点において、図5に示したタイミングチャートと異なる。
【0084】
期間T13’では、スイッチ103は非導通状態のまま、スイッチ101を非導通状態とし、スイッチ102を導通状態とする。なお、スイッチ104は非導通状態のままであっても良いし、導通状態としてもよい。なお、スイッチ101を非導通状態とするタイミングと、スイッチ102を導通状態とするタイミングとは同じであっても良いし、異なっていてもよい。期間T13’においてスイッチ104を導通状態とする場合には、スイッチ104を導通状態とするタイミングは、スイッチ101を非導通状態とするタイミング、及び/又は、スイッチ102を導通状態とするタイミングと同じであっても良いし、異なっていてもよい。なお、スイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図6(A)中、斜線で示す)とすることも可能である。またスイッチ104が非導通状態であるときは、配線Vの電位は任意の電位とすることができる。スイッチ104が導通状態であるときは、配線Vの電位はVSSとする。期間T13’において、スイッチ104が非導通状態である場合のcell内の接続状態を模式的に示したものが図6(B)である。期間T13’において、スイッチ104が導通状態である場合のcell内の接続状態を模式的に示したものが図6(C)である。
【0085】
図6(B)または図6(C)のような接続状態とすることによって、容量素子111及び容量素子112に保持された電荷をトランジスタ100を介して放電させることができる。ここで、単位時間あたりの放電量は、トランジスタ100の電流特性(例えば、移動度)に応じて異なる。即ち、トランジスタ100の移動度が高い程、単位時間あたりの放電量を多くすることができる。そのため、当該放電を極短時間行うことによって、トランジスタ100の移動度に応じてVgs100を補正することができる。このようにして、トランジスタ100の電流特性のばらつきや劣化などに応じてVgs100を補正することができる。
【0086】
期間T13’の後のT14の動作については、図5を用いて示した動作と同様である。図6(A)のタイミングチャートに示す駆動方法では、Vgs100は、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧及び移動度に応じて補正された電圧であるため、トランジスタ100の閾値電圧及び移動度がばらつく、変動する等しても、負荷200に供給する電流の電流値のばらつきや変動を抑制することができる。また負荷200の特性が変動する、劣化する、ばらつく等によって、トランジスタ100のソースの電位であるVELの値が変化しても、トランジスタ100のゲートの電位も同様に変化するため、Vgs100は変化しない。そのため、負荷200の特性の変動が起きても、負荷200に対して所定の電流を供給することができる。
【0087】
なお、本発明の一態様に係る半導体装置は、図1(D)に示した構成に限定されない。本発明の一態様に係る半導体装置は、図46(A)乃至図46(D)と、図6(B)または図6(C)とに示した5つの接続状態を選択可能にするように、トランジスタ100、負荷200、配線S、配線V、及び、任意の個数のスイッチを設けた構成の半導体装置とすることができる。
【0088】
以上、図1(D)において、トランジスタ100はpチャネル型トランジスタであり、負荷200は整流性を有し、配線V0から配線Vの向きに電流が流れるように設けられている場合を例に半導体装置の駆動方法について説明した。この場合は、図1(D)における負荷200が発光素子201であるときは、図1(E)に示した構成の半導体装置に対応する。よって、図1(E)に示す半導体装置も、上記駆動方法によって動作させることができる。
【0089】
なお、図1(A)〜図1(E)などにおいて、容量素子111の容量値は、トランジスタ100のゲートの寄生容量の容量値よりも、大きいことが望ましく、望ましくは2倍以上、より望ましくは5倍以上が好適である。または、容量素子111の電極の面積は、トランジスタ100のチャネル領域の面積よりも大きいことが望ましく、望ましくは2倍以上、より望ましくは5倍以上が好適である。または、容量素子111の電極の面積は、トランジスタ100のゲートの面積よりも大きいことが望ましく、望ましくは2倍以上、より望ましくは5倍以上が好適である。それらにより、容量素子111とトランジスタ100のゲート容量とで、電圧が容量分割されたときに、容量素子111の電圧の減少を低減することが出来る。ただし、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。
【0090】
なお、図1(A)〜図1(E)などにおいて、容量素子112の容量値は、負荷200(発光素子201)の寄生容量の容量値よりも、小さいことが望ましく、望ましくは1/2倍以下、より望ましくは1/5倍以下が好適である。または、容量素子112の電極の面積は、負荷200(発光素子201)の電極の面積よりも小さいことが望ましく、望ましくは1/2倍以下、より望ましくは1/5倍以下が好適である。それらにより、容量素子112と負荷200(発光素子201)とで、電圧が容量分割されたときに、容量素子112により高い電圧が加わるようにすることが出来る。ただし、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。
【0091】
なお、図1(A)〜図1(E)などにおいて、容量素子111の容量値は、容量素子112の容量値と、同じ程度の大きさであるか、それよりも大きいことが望ましい。容量素子111の容量値は、容量素子112の容量値と、±20%以下の違い、より好ましくは±10%以下の違いであることが好適である。または、容量素子111の電極の面積は、容量素子112の電極の面積と、同じ程度の大きさであるか、それよりも大きいことが望ましい。これらにより、同じレイアウト面積であっても、より最適な動作を行うことが出来る。ただし、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。
【0092】
なお、本実施の形態において、トランジスタ100の閾値電圧などのばらつきを補正するような動作を行ったが、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。例えば、閾値電圧のばらつきを補正するような動作を行わずに、負荷200に電流を供給させて動作させることも可能である。
【0093】
本実施の形態は、基本原理の一例について述べたものである。したがって、本実施の形態の一部または全部について、他の実施の形態の一部または全部と、自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
【0094】
(実施の形態2)
本実施の形態では、実施の形態1において説明した半導体装置及びその駆動方法とは異なる、本発明の半導体装置の一態様、及び半導体装置の駆動方法の一態様について説明する。
【0095】
図7(A)は本発明の半導体装置の一態様を示す回路図である。
【0096】
図7(A)において半導体装置は、トランジスタ100と、負荷200と、配線Sと、配線Vと、配線Rと、スイッチ101と、スイッチ102と、スイッチ103と、スイッチ104と、スイッチ105と、容量素子111と、容量素子112と、を有する。図7(A)に示す構成は、図1(A)に示した構成において、スイッチ105と配線Rを追加した構成である。スイッチ105は、配線Rと容量素子111の一対の電極のうちの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有する。
【0097】
なお配線Sは、一例としては、図7(A)に示すように、少なくとも、電位Vsigを供給する機能を有する回路302に接続される。回路302の例としては、ソースドライバ(信号線駆動回路)などがある。したがって、配線Sは、電位Vsigを、伝えることが出来る機能、または、供給することが出来る機能を有している。または、配線Sは、映像信号線としての機能を有している。
【0098】
電位Vsigは、一例としては、負荷200に流す電流の大きさを制御するための信号である。そのため、負荷200に供給したい電流の大きさに応じて、電位Vsigが異なる。例えば負荷200に供給する電流が一定値であれば、電位Vsigは一定の電位であり、一定値でなければ電位Vsigは、時間と共に、負荷200に供給する電流の大きさに応じて変化する。一例としては、電位Vsigは映像信号であり、アナログ信号である。
【0099】
なお配線Rは、一例としては、図7(A)に示すように、少なくとも、電位Vinitを供給する機能を有する回路303に接続される。回路303の例としては、初期化回路などがある。したがって、配線Rは、電位Vinitを、伝えることが出来る機能、または、供給することが出来る機能を有している。または、配線Rは、初期化用配線としての機能を有している。
【0100】
電位Vinitは、一例としては、半導体装置内の各ノードの電位を初期化するための電位である。または、電位Vinitは、一例としては、容量素子111に、電荷を供給するための電位である。または、電位Vinitは、一例としては、トランジスタ100をオン状態にするための電位である。なお、電位Vinitは、一定の電位であることが望ましいが、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されず、電位Vinitはパルス信号のように変動してもよい。
【0101】
なお配線Vは、一例としては、図7(A)に示すように、少なくとも、電源電位(高電源電位または低電源電位)を供給する回路301に接続される。回路301の例としては、電源回路などがある。したがって、配線Vは、電源電位を伝えることが出来る機能、または、供給することが出来る機能を有している。または、配線Vは、トランジスタ100に電流を供給することが出来る機能を有している。または、配線Vは、負荷200に電流を供給することが出来る機能を有している。または、配線Vは、電源線としての機能を有している。または、配線Vは、電流供給線としての機能を有している。なお、配線Vの電位は、一定の電位であることが望ましいが、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されず、配線Vの電位はパルス信号のように変動してもよい。例えば、配線Vの電位は、負荷200に、順バイアス電圧だけでなく、逆バイアス電圧を加えるような電位であってもよい。
【0102】
図7(A)において、その他の部分は図1(A)と同じであるため説明は省略する。
【0103】
図7(B)は本発明の半導体装置の一態様を示す回路図である。図7(B)に示す半導体装置は、図7(A)に示した半導体装置において、トランジスタ100をnチャネル型トランジスタとし、負荷200として配線Vから配線V0の方向(図中、矢印で表記)に整流性を有するものを用いた例である。図7(A)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
【0104】
図7(C)は本発明の半導体装置の一態様を示す回路図である。図7(C)に示す半導体装置は、図7(B)における負荷200として発光素子201を用いた例である。図7(C)のように、発光素子201のアノードがトランジスタ100と接続され、カソードが配線V0と接続される。なお、図7(B)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
【0105】
図7(D)は本発明の半導体装置の一態様を示す回路図である。図7(D)に示す半導体装置は、図7(A)に示した半導体装置において、トランジスタ100をpチャネル型トランジスタとし、負荷200として配線V0から配線Vの方向(図中、矢印で表記)に整流性を有するものを用いた例である。図7(A)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
【0106】
図7(E)は本発明の半導体装置の一態様を示す回路図である。図7(E)に示す半導体装置は、図7(D)における負荷200として発光素子201を用いた例である。図7(E)のように、発光素子201のカソードがトランジスタ100と接続され、アノードが配線V0と接続される。なお、図7(D)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
【0107】
また図7(A)乃至図7(E)において、配線Rは配線V0と接続される構成とすることができる。一例として、図7(A)、図7(C)、図7(E)において、配線Rと配線V0を接続した構成を図8(A)乃至図8(C)に示す。このような構成にすることによって、配線の数を減らすことが出来る。
【0108】
なお、図7(A)などは、回路構成の一例であるため、さらに、トランジスタを追加して設けることが可能である。逆に、図7(A)などの各ノードにおいて、トランジスタ、スイッチ、受動素子などを追加して設けないようにすることも可能である。例えば、各スイッチの端子が接続されたノード、トランジスタの各端子が接続されたノード、及び/又は、負荷の各端子が接続されたノードにおいて、直接的に接続されたトランジスタを、これ以上は設けないようにすることが可能である。従って、例えば、負荷200とトランジスタ100と容量素子112とスイッチ103とが接続されているノードにおいて、直接的に接続されているトランジスタ(スイッチ103がトランジスタを用いて構成される場合に当該トランジスタは除く)はトランジスタ100のみであり、他のトランジスタはそのノードと直接的に接続されていない、というような構成にすることが可能である。
【0109】
(半導体装置の駆動方法)
図7(A)に示した半導体装置の駆動方法の一例について説明する。当該駆動方法では、トランジスタ100の導電型に応じて、各配線等に入力する電位の関係が異なる。そこで、トランジスタ100がnチャネル型トランジスタである図7(B)に示した半導体装置と、トランジスタ100がpチャネル型トランジスタである図7(D)に示した半導体装置と、それぞれについて、順に駆動方法を説明する。
【0110】
(トランジスタ100がnチャネル型の場合の駆動方法)
図7(B)に示した半導体装置の駆動方法について、図9のタイミングチャートの例を用いて説明する。
【0111】
図9に示すタイミングチャートにおいて、Vgs100は、各期間(期間T11、期間T12、期間T13、及び期間T14)における、トランジスタ100のソースとゲートの電位差を示す。101は各期間におけるスイッチ101の状態、102は各期間におけるスイッチ102の状態、103は各期間におけるスイッチ103の状態、104は各期間におけるスイッチ104の状態、105は各期間におけるスイッチ105の状態を示す。図9において、スイッチが導通状態であるとき「ON」と表記し、スイッチが非導通状態であるとき「OFF」と表記している。302は、各期間における、回路302によって制御される配線Sの電位を示している。303は、各期間における、回路303によって制御される配線Rの電位を示している。なお、回路301は、少なくとも期間T11及び期間T14では、配線Vの電位がVDDとなるように制御しているものとする。期間T12及び期間T13では配線Vの電位は任意であるが、回路301は、期間T12、及び/又は期間T13において配線Vの電位がVDDとなるように制御してもよい。
【0112】
期間T11において、スイッチ101は非導通状態とし、スイッチ102、スイッチ103、スイッチ104、及びスイッチ105は導通状態とする。回路303によって、配線Rの電位を初期化電位(Vinit)とする。ここで、初期化電位(Vinit)は、一例としては、配線V0の電位以下の電位である。なお、スイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図9中、斜線で示す)とすることも可能である。配線Vの電位はVDDである。期間T11におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図10(A)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVDD−Vinitとなる。トランジスタ100のソースの電位はVinitとなる。トランジスタ100のゲートの電位はVDDとなる。Vgs100はVDD−Vinitとなる。なお、VDD−Vinitはトランジスタ100の閾値電圧よりも大きくなるように、VDD及びVinitを設定する。こうして、期間T11が終了したとき、トランジスタ100は導通状態となる。ここで、初期化電位(Vinit)は、配線V0に与えられる電位以下の電位であるため、期間T11において負荷200には電流が流れない。
【0113】
期間T12において、スイッチ102、スイッチ103、及びスイッチ105は導通状態のまま、スイッチ104を非導通状態とする。スイッチ101は非導通状態のままである。また回路303によって、配線Rの電位は初期化電位(Vinit)のままである。なおスイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図9中、斜線で示す)とすることも可能である。なおスイッチ104が非導通状態である間は、配線Vの電位は任意の電位とすることも可能である。期間T12におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図10(B)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電荷が導通状態であるトランジスタ100のソースとドレイン間を介して放電する。当該放電は、容量素子111に保持される電圧がVthとなり、トランジスタ100が非導通状態となるまで続く。こうして、容量素子111に保持される電圧はVthとなる。トランジスタ100のソースの電位はVinitのままである。トランジスタ100のゲートの電位はVinit+Vthとなる。Vgs100はVthとなる。このように、容量素子111に、トランジスタ100の閾値電圧Vthを保持することができる。なお、初期化電位(Vinit)は、配線V0の電位以下の電位であるため、期間T11と同様に期間T12においても負荷200には電流が流れない。
【0114】
なお、Vgs100が、トランジスタ100の閾値電圧Vthに等しくなるまでには、非常に長い時間が必要となる場合がある。したがって、Vgs100は、閾値電圧Vthまで完全に低下させずに、次の動作をさせる場合も多い。つまり、Vgs100は、閾値電圧Vthよりも、わずかに大きい値となった状態で、期間T12が終了する場合も多い。つまり、期間T12が終了した時点では、Vgs100は、閾値電圧に応じた大きさの電圧になっている、ということも出来る。
【0115】
期間T13において、スイッチ104は非導通状態のまま、スイッチ101を導通状態とし、スイッチ102、スイッチ103及びスイッチ105を非導通状態とする。なお、スイッチ101を導通状態とするタイミングと、スイッチ102、スイッチ103及びスイッチ105のいずれか又は全てを非導通状態とするタイミングと、は同じであっても良いし、異なっていてもよい。また回路302によって、配線Sの電位を信号電位(Vsig)とする。なおスイッチ105が非導通状態である間は、配線Rの電位は任意の電位(図9中、斜線で示す)とすることも可能である。なおスイッチ104は非導通状態であるため、配線Vの電位は任意の電位とすることができる。期間T13におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図10(C)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVthまたはVthに応じた大きさの電圧のままであるが、トランジスタ100のソースの電位はVinit+Vαとなる。トランジスタ100のゲートの電位はVsig+Vthとなる。Vgs100はVsig+Vth−(Vinit+Vα)となる。ここで、Vαは、負荷200の容量値、容量素子112の容量値等によって定まる値である。一例としては、正の電圧である。こうして、Vgs100を、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧に応じて補正された電圧とすることができる。ここで、負荷200の容量値が容量素子112の容量値よりも十分に大きいとき、Vαは非常に小さい値となる。トランジスタ100のソースの電位は、Vinit+Vαとなるが、Vαは非常に小さい値のため、負荷200に電流は流れない。また、容量素子112に保持される電圧は、Vsig―(Vinit+Vα)となる。
【0116】
なお、期間T13において、スイッチ104を導通状態にして動作させることも可能である。その場合、トランジスタ100に電流が流れるが、当該電流によって、容量素子112の電荷が放電される。このとき、その放電量は、トランジスタ100の電流特性(例えば、移動度など)に応じて異なる。例えば、トランジスタ100の移動度が高い程、単位時間あたりの放電量を多くすることができる。そのため、スイッチ104を導通状態にして、容量素子112の電荷を放電させることによって、トランジスタ100の電流特性のばらつきや劣化などに応じてVgs100を補正することができる。
【0117】
期間T14において、スイッチ102、スイッチ103、及びスイッチ105は非導通状態のまま、スイッチ101を非導通状態とし、スイッチ104を導通状態とする。なお、スイッチ101を非導通状態とするタイミングと、スイッチ104を導通状態とするタイミングとは同じであっても良いし、異なっていてもよい。なお、スイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図9中、斜線で示す)とすることも可能である。また、スイッチ104が導通状態である間は、配線Vの電位はVDDとする。期間T14におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図10(D)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVthのままであり、また、容量素子112に保持される電圧はVsig―(Vinit+Vα)のままであり、Vgs100はVsig+Vth−(Vinit+Vα)のままであるが、トランジスタ100のソースの電位はVELとなる。またトランジスタ100のゲートの電位はVsig+Vth―(Vinit+Vα)+VELとなる。ここで、VELは、配線V0に与えられる電位以上VDD以下の電位である。こうして、トランジスタ100はVgs100によって定まるドレイン電流を負荷200に流す。
【0118】
図9のタイミングチャートに示す駆動方法では、Vgs100は、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧に応じて補正された電圧であるため、トランジスタ100の閾値電圧がばらつく、変動する等しても、負荷200に供給する電流の電流値のばらつきや変動を抑制することができる。また負荷200の特性が変動することによって、トランジスタ100のソースの電位であるVELの値が変化しても、トランジスタ100のゲートの電位も同様に変化するため、Vgs100は変化しない。そのため、負荷200の特性の変動、劣化、ばらつきが起きても、負荷200に対して所定の電流を供給することができる。
【0119】
以上が図7(B)に示した半導体装置及びその駆動方法に関する説明である。
【0120】
本実施の形態において図7等に示した半導体装置は、実施の形態1において図1等に示した半導体装置において、配線Rとスイッチ105とを追加した構成ということもできる。この構成によって、期間T11、期間T12、及び期間T13において、互いに異なる配線から所定の電位を供給することができる。こうして、期間T11、期間T12、及び期間T13を長くすることが可能となる。または、配線Sに接続するcellの数を増やすことが出来る。
【0121】
また、配線Sには、電位Vinitが供給されないため、配線Sの電位の変動を小さくすることができ、半導体装置の消費電力を低減することが出来る。
【0122】
なお、本発明の一態様に係る半導体装置は、図7(B)に示した構成に限定されない。本発明の一態様に係る半導体装置は、図10(A)乃至図10(D)に示した4つの接続状態を選択可能にするように、トランジスタ100、負荷200、配線S、配線V、及び、任意の個数のスイッチを設けた構成の半導体装置とすることができる。
【0123】
また、図7(B)に示す半導体装置の駆動方法は、図9のタイミングチャートに示した駆動方法に限定されない。幾つかの期間が省略されることが可能であるし、別の期間が追加で設けられることも可能である。例えば、図11(A)のタイミングチャートに示す駆動方法を採用することができる。図11(A)のタイミングチャートにおいて、期間T11、期間T12、期間T13、及び期間T14の動作に関しては、図9を用いて説明した動作と同様である。図11(A)に示すタイミングチャートでは、期間T13の後に期間T13’を設けている点において、図9に示したタイミングチャートと異なる。
【0124】
期間T13’では、スイッチ103及びスイッチ105は非導通状態のまま、スイッチ101を非導通状態とし、スイッチ102を導通状態とする。なお、スイッチ104は非導通状態のままであっても良いし、導通状態としてもよい。なお、スイッチ101を非導通状態とするタイミングと、スイッチ102を導通状態とするタイミングとは、同じであっても良いし、異なっていてもよい。期間T13’においてスイッチ104を導通状態とする場合には、スイッチ104を導通状態とするタイミングは、スイッチ101を非導通状態とするタイミング、及びスイッチ102を導通状態とするタイミングのいずれかと同じであっても良いし、異なっていてもよい。なお、スイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図11(A)中、斜線で示す)とすることも可能である。またスイッチ105が非導通状態である間は、配線Rの電位は任意の電位(図11(A)中、斜線で示す)とすることも可能である。またスイッチ104が非導通状態であるときは、配線Vの電位は任意の電位とすることができる。スイッチ104が導通状態であるときは、配線Vの電位はVDDとする。期間T13’において、スイッチ104が非導通状態である場合のcell内の接続状態を模式的に示したものが図11(B)である。期間T13’において、スイッチ104が導通状態である場合のcell内の接続状態を模式的に示したものが図11(C)である。
【0125】
図11(B)または図11(C)のような接続状態とすることによって、容量素子111及び容量素子112に保持された電荷をトランジスタ100を介して放電させることができる。ここで、単位時間あたりの放電量は、トランジスタ100の電流特性(例えば、移動度)に応じて異なる。即ち、トランジスタ100の移動度が高い程、単位時間あたりの放電量を多くすることができる。そのため、当該放電を極短時間行うことによって、トランジスタ100の移動度に応じてVgs100を補正することができる。
【0126】
期間T13’の後のT14の動作については、図9を用いて示した動作と同様である。図11(A)のタイミングチャートに示す駆動方法では、Vgs100は、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧及び移動度に応じて補正された電圧であるため、トランジスタ100の閾値電圧及び移動度がばらつく、変動する等しても、負荷200に供給する電流の電流値のばらつきや変動を抑制することができる。また負荷200の特性が変動する、劣化する、ばらつく等によって、トランジスタ100のソースの電位であるVELの値が変化しても、トランジスタ100のゲートの電位も同様に変化するため、Vgs100は変化しない。そのため、負荷200の特性の変動が起きても、負荷200に対して所定の電流を供給することができる。
【0127】
なお、本発明の一態様に係る半導体装置は、図7(B)に示した構成に限定されない。本発明の一態様に係る半導体装置は、図10(A)乃至図10(D)と、図11(B)または図11(C)とに示した5つの接続状態を選択可能にするように、トランジスタ100、負荷200、配線S、配線V、配線R、及び、任意の個数のスイッチを設けた構成の半導体装置とすることができる。
【0128】
以上、図7(B)において、トランジスタ100はnチャネル型トランジスタであり、負荷200は整流性を有し、配線Vから配線V0の向きに電流が流れるように設けられている場合を例に半導体装置の駆動方法について説明した。この場合は、図7(B)における負荷200が発光素子201であるときは、図7(C)に示した構成の半導体装置に対応する。よって、図7(C)に示す半導体装置も、上記駆動方法によって動作させることができる。
【0129】
(トランジスタ100がpチャネル型の場合の駆動方法)
図7(D)に示した半導体装置の駆動方法について、図12のタイミングチャートの例を用いる。
【0130】
図12に示すタイミングチャートにおいて、Vgs100は、各期間(期間T11、期間T12、期間T13、及び期間T14)における、トランジスタ100のソースとゲートの電位差を示す。101は各期間におけるスイッチ101の状態、102は各期間におけるスイッチ102の状態、103は各期間におけるスイッチ103の状態、104は各期間におけるスイッチ104の状態、105は各期間におけるスイッチ105の状態を示す。図12において、スイッチが導通状態であるとき「ON」と表記し、スイッチが非導通状態であるとき「OFF」と表記している。302は、各期間における、回路302によって制御される配線Sの電位を示している。303は、各期間における、回路303によって制御される配線Rの電位を示している。なお、回路301は、少なくとも期間T11及び期間T14では、配線Vの電位がVSSとなるように制御しているものとする。期間T12及び期間T13では配線Vの電位は任意であるが、回路301は、期間T12、及び/又は期間T13において配線Vの電位がVSSとなるように制御してもよい。
【0131】
期間T11において、スイッチ101は非導通状態とし、スイッチ102、スイッチ103、スイッチ104、及びスイッチ105は導通状態とする。回路303によって、配線Rの電位を初期化電位(Vinit)とする。ここで、初期化電位(Vinit)は、一例としては、配線V0の電位以上の電位である。なお、スイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図12中、斜線で示す)とすることも可能である。配線Vの電位はVSSである。期間T11におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図47(A)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVSS−Vinitとなる。トランジスタ100のソースの電位はVinitとなる。トランジスタ100のゲートの電位はVSSとなる。Vgs100はVSS−Vinitとなる。なお、VSS−Vinitはトランジスタ100の閾値電圧よりも小さくなるように、VSS及びVinitを設定する。こうして、期間T11が終了したとき、トランジスタ100は導通状態となる。ここで、初期化電位(Vinit)は、配線V0の電位以上の電位であるため、期間T11において負荷200には電流が流れない。
【0132】
期間T12において、スイッチ101は非導通状態のまま、且つスイッチ102、スイッチ103及びスイッチ105は導通状態のまま、スイッチ104を非導通状態とする。また回路303によって、配線Rの電位は初期化電位(Vinit)のままである。なおスイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図12中、斜線で示す)とすることも可能である。なおスイッチ104が非導通状態である間は、配線Vの電位は任意の電位とすることも可能である。期間T12におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図47(B)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電荷が導通状態であるトランジスタ100のソースとドレイン間を介して放電する。当該放電は、容量素子111に保持される電圧がVthとなり、トランジスタ100が非導通状態となるまで続く。こうして、容量素子111に保持される電圧はVthとなる。トランジスタ100のソースの電位はVinitのままである。トランジスタ100のゲートの電位はVinit+Vthとなる。Vgs100はVthとなる。このように、容量素子111に、トランジスタ100の閾値電圧Vthを保持することができる。なお、初期化電位(Vinit)は、配線V0の電位以上の電位であるため、期間T11と同様に期間T12においても負荷200に電流は流れない。
【0133】
なお、Vgs100が、トランジスタ100の閾値電圧Vthに等しくなるまでには、非常に長い時間が必要となる場合がある。したがって、Vgs100は、閾値電圧Vthまで完全に上昇させずに次の動作をさせる場合も多い。つまり、Vgs100は、閾値電圧Vthよりも、わずかに小さい値となった状態で、期間T12が終了する場合も多い。つまり、期間T12が終了した時点では、Vgs100は、閾値電圧に応じた大きさの電圧になっている、ということも出来る。
【0134】
期間T13において、スイッチ104は非導通状態のまま、スイッチ101を導通状態とし、スイッチ102、スイッチ103及びスイッチ105を非導通状態とする。なお、スイッチ101を導通状態とするタイミングと、スイッチ102、スイッチ103及びスイッチ105のいずれか又は全てを非導通状態とするタイミングと、は同じであっても良いし、異なっていてもよい。また回路302によって、配線Sの電位を信号電位(Vsig)とする。なおスイッチ105が非導通状態である間は、配線Rの電位は任意の電位(図12中、斜線で示す)とすることも可能である。なおスイッチ104は非導通状態であるため、配線Vの電位は任意の電位とすることができる。期間T13におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図47(C)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVthまたはVthに応じた大きさの電圧のままであるが、トランジスタ100のソースの電位はVinit+Vαとなる。トランジスタ100のゲートの電位はVsig+Vthとなる。Vgs100はVsig+Vth−(Vinit+Vα)となる。ここで、Vαは、負荷200の容量値、容量素子112の容量値等によって定まる値である。一例としては、負の電圧である。こうして、Vgs100を、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧に応じて補正された電圧とすることができる。ここで、負荷200の容量値が容量素子112の容量値よりも十分に大きいとき、Vαは非常に小さい値となる。トランジスタ100のソースの電位は、Vinit+Vαとなるが、Vαは非常に小さい値のため、負荷200には電流は流れない。また、容量素子112に保持される電圧は、Vsig―(Vinit+Vα)となる。
【0135】
なお、期間T13において、スイッチ104を導通状態にして動作させることも可能である。その場合、トランジスタ100に電流が流れるが、その電流によって、容量素子112の電荷が放電される。そのとき、その放電量は、トランジスタ100の電流特性(例えば、移動度など)に応じて異なる。例えば、トランジスタ100の移動度が高い程、単位時間あたりの放電量を多くすることができる。そのため、スイッチ104を導通状態にして容量素子112の電荷を放電させることによって、トランジスタ100の移動度に応じてVgs100を補正することができる。このようにして、トランジスタ100の電流特性のばらつきや劣化などに応じてVgs100を補正することができる。
【0136】
期間T14において、スイッチ102、スイッチ103、及びスイッチ105は非導通状態のまま、スイッチ101を非導通状態とし、スイッチ104を導通状態とする。なお、スイッチ101を非導通状態とするタイミングと、スイッチ104を導通状態とするタイミングとは同じであっても良いし、異なっていてもよい。なお、スイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図12中、斜線で示す)とすることも可能である。また、スイッチ104が導通状態である間は、配線Vの電位はVSSとする。期間T14におけるcell内の接続状態を模式的に示したものが図47(D)である。このような接続状態とすることによって、容量素子111に保持される電圧はVthのままであり、また、容量素子112に保持される電圧はVsig―(Vinit+Vα)のままであり、Vgs100はVsig+Vth−(Vinit+Vα)のままであるが、トランジスタ100のソースの電位はVELとなる。またトランジスタ100のゲートの電位はVsig+Vth―(Vinit+Vα)+VELとなる。ここで、VELは、VSS以上配線V0の電位以下の電位である。こうして、トランジスタ100はVgs100によって定まるドレイン電流を負荷200に流す。
【0137】
期間T14において、Vgs100は、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧に応じて補正された電圧であるため、トランジスタ100の閾値電圧がばらついても、信号電位Vsigに応じた所定の電流値のドレイン電流を負荷200に供給することができる。また負荷200の特性が変動することによって、トランジスタ100のソースの電位であるVELの値が変化しても、トランジスタ100のゲートの電位も同様に変化するため、Vgs100は変化しない。そのため、負荷200の特性の変動が起きても、所定の電流を負荷200に流すことができる。
【0138】
なお、本発明の一態様に係る半導体装置は、図7(D)に示した構成に限定されない。本発明の一態様に係る半導体装置は、図47(A)乃至図47(D)に示した4つの接続状態を選択可能にするように、トランジスタ100、負荷200、配線S、配線V、及び、任意の個数のスイッチを設けた構成の半導体装置とすることができる。
【0139】
また、図7(D)に示す半導体装置の駆動方法は、図12のタイミングチャートに示した駆動方法に限定されない。例えば、図13(A)のタイミングチャートに示す駆動方法を採用することができる。図13(A)のタイミングチャートにおいて、期間T11、期間T12、期間T13、及び期間T14の動作に関しては、図12を用いて説明した動作と同様である。図13(A)に示すタイミングチャートでは、期間T13の後に期間T13’を設けている点において、図12に示したタイミングチャートと異なる。
【0140】
期間T13’では、スイッチ103及びスイッチ105は非導通状態のまま、スイッチ101を非導通状態とし、スイッチ102を導通状態とする。なお、スイッチ104は非導通状態のままであっても良いし、導通状態としてもよい(図13(A)中、斜線で示す)。なお、スイッチ101を非導通状態とするタイミングと、スイッチ105を非導通状態とするタイミングと、スイッチ102を導通状態とするタイミングとは、いずれかまたは全てが同じであっても良いし、異なっていてもよい。期間T13’においてスイッチ104を導通状態とする場合には、スイッチ104を導通状態とするタイミングは、スイッチ101を非導通状態とするタイミング、スイッチ105を非導通状態とするタイミング、及びスイッチ102を導通状態とするタイミングのいずれかと同じであっても良いし、異なっていてもよい。なお、スイッチ101が非導通状態である間は、配線Sの電位は任意の電位(図13(A)中、斜線で示す)とすることも可能である。なお、スイッチ105が非導通状態である間は、配線Rの電位は任意の電位(図13(A)中、斜線で示す)とすることも可能である。またスイッチ104が非導通状態であるときは、配線Vの電位は任意の電位とすることができる。スイッチ104が導通状態であるときは、配線Vの電位はVSSとする。期間T13’において、スイッチ104が非導通状態である場合のcell内の接続状態を模式的に示したものが図13(B)である。期間T13’において、スイッチ104が導通状態である場合のcell内の接続状態を模式的に示したものが図13(C)である。
【0141】
図13(B)または図13(C)のような接続状態とすることによって、容量素子111及び容量素子112に保持された電荷をトランジスタ100を介して放電させることができる。ここで、単位時間あたりの放電量は、トランジスタ100の移動度に応じて異なる。即ち、トランジスタ100の移動度が高い程、単位時間あたりの放電量を多くすることができる。そのため、当該放電を極短時間行うことによって、トランジスタ100の移動度に応じてVgs100を補正することができる。
【0142】
期間T13’の後のT14の動作については、図12を用いて示した動作と同様である。図13(A)のタイミングチャートに示す駆動方法では、Vgs100は、信号電位Vsigに対応する電圧であって、且つトランジスタ100の閾値電圧及び移動度に応じて補正された電圧であるため、トランジスタ100の閾値電圧及び移動度がばらついても、負荷200に供給する電流の電流値のばらつきを抑制することができる。また負荷200の特性が変動することによって、トランジスタ100のソースの電位であるVELの値が変化しても、トランジスタ100のゲートの電位も同様に変化するため、Vgs100は変化しない。そのため、負荷200の特性の変動が起きても、負荷200に対して所定の電流を供給することができる。
【0143】
なお、本発明の一態様に係る半導体装置は、図7(D)に示した構成に限定されない。本発明の一態様に係る半導体装置は、図47(A)乃至図47(D)と、図13(B)または図13(C)とに示した5つの接続状態を選択可能にするように、トランジスタ100、負荷200、配線S、配線V、配線R、及び、任意の個数のスイッチを設けた構成の半導体装置とすることができる。
【0144】
以上、図7(D)において、トランジスタ100はpチャネル型トランジスタであり、負荷200は整流性を有し、配線V0から配線Vの向きに電流が流れるように設けられている場合を例に半導体装置の駆動方法について説明した。この場合は、図7(D)における負荷200が発光素子201であるときは、図7(E)に示した構成の半導体装置に対応する。よって、図7(E)に示す半導体装置も、上記駆動方法によって動作させることができる。
【0145】
本実施の形態は、他の実施の形態の一部または全部について、変更、追加、修正、削除、応用、上位概念化、又は、下位概念化したものに相当する。したがって、本実施の形態の一部または全部について、他の実施の形態の一部または全部と自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
【0146】
(実施の形態3)
本発明の半導体装置は、実施の形態1や実施の形態2で用いた図中、cellで示した構成(以下、基本回路ともいう)を複数有する構成とすることができる。このとき、複数の基本回路間で、配線を共有することができる。配線を共有することによって、半導体装置を小型化することができる。また、基本回路を画素に用いた表示装置や発光装置では、画素を高精細化することができる。以下、配線共有の構成の一例について図を用いて詳細に説明する。なお、図中において、複数の基本回路は(i、j)等の符号を付けて区別する。また、基本回路に含まれる配線も行方向に配置されるものに関しては(i)等を付け、列方向に配置されるものに関しては(j)等を付けて区別する。なお、それぞれの基本回路の構成は上記実施の形態で示した構成と同様である。
【0147】
図14乃至図16は、実施の形態1に用いた図中、cellで示した基本回路を複数設けた半導体装置の構成を示した模式図または回路図である。
【0148】
図14(A)は、隣接する列の基本回路(cell(i、j)とcell(i、j+1))を示している。それぞれの基本回路において配線Sと配線Vが列方向に設けられている。図14(B)は、図14(A)において、配線Vの設け方を変えて行方向に設けた配線V(i)とし、2つの基本回路において共有した例である。図14(C)は、図14(A)において、列方向に設けられた配線V(j)を共有した例である。図14(D)は、図14(B)の構成をより具体的に示した回路図の一例である。図14(E)は、図14(C)の構成をより具体的に示した回路図の一例である。
【0149】
図15(A)は、隣接する4つの基本回路(cell(i、j)と、cell(i、j+1)と、cell(i+1、j)と、cell(i+1、j+1))を示している。cell(i、j)とcell(i+1、j)とにおいて、配線S(j)と配線V(j)を共有している。cell(i、j+1)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線S(j+1)と配線V(j+1)を共有している。図15(B)は、図15(A)において、配線Vの設け方を変えて行方向に設けた配線V(i)及び配線V(i+1)とし、cell(i、j)とcell(i、j+1)とにおいて配線V(i)を共有し、cell(i+1、j)とcell(i+1、j+1)とにおいて配線V(i+1)を共有した例である。図15(C)は、配線Vを、行方向及び列方向に設け、cell(i、j)とcell(i、j+1)とにおいて配線V(i)を共有し、cell(i+1、j)とcell(i+1、j+1)とにおいて配線V(i+1)を共有し、cell(i、j)とcell(i+1、j)とにおいて配線V(j)を共有し、cell(i、j+1)とcell(i+1、j+1)とにおいて配線V(j+1)を共有した例である。配線V(i)、配線V(i+1)、配線V(j)、配線V(j+1)は、互いに接続することができる。このように配線Vを設けることによって、配線抵抗等による電圧降下の影響を低減し、複数の基本回路に一定の電位を供給することができる。よって、図15(C)に示した構成は、基本回路を多数設けた構成、例えば、基本回路を画素に用いた表示装置や発光装置において特に有効である。図15(D)は、隣り合う列において配線V(j)を共有した例である。図15(E)は、隣り合う行において配線V(i)を共有した例である。図15(F)は、配線V(j)と配線V(i)を設け、隣り合う列において配線V(j)を共有し、隣り合う行において配線V(i)を共有した例である。配線V(i)と配線V(j)は、互いに接続することができる。このように配線Vを設けることによって、配線抵抗等による電圧降下の影響を低減し、複数の基本回路に一定の電位を供給することができる。よって、図15(F)に示した構成は、基本回路を多数設けた構成、例えば、基本回路を画素に用いた表示装置や発光装置において特に有効である。図16(A)は、図15(D)の構成をより具体的に示した回路図の一例である。図16(B)は、図15(F)の構成をより具体的に示した回路図の一例である。
【0150】
図17乃至図21は、実施の形態2に用いた図中、cellで示した基本回路を複数設けた半導体装置の構成を示した模式図または回路図である。
【0151】
図17(A)は、隣接する列の基本回路(cell(i、j)とcell(i、j+1))を示している。それぞれの基本回路において配線Sと配線Rと配線Vが列方向に設けられている。図17(B)は、図17(A)において、配線Vの設け方を変えて行方向に設けた配線V(i)とし、2つの基本回路において共有した例である。図17(C)は、図17(A)において、配線Rの設け方を変えて行方向に設けた配線R(i)とし、2つの基本回路において共有した例である。図17(D)は、図17(A)において、配線V及び配線Rの設け方を変えて行方向に設けた配線V(i)及び配線R(i)とし、2つの基本回路において共有した例である。図17(E)は、図17(A)において、列方向に設けられた配線V(j)を共有した例である。図17(F)は、図17(A)において、列方向に設けられた配線R(j)を共有した例である。図17(G)は、図17(A)において、列方向に設けられた配線V(j)及び配線R(j)を共有した例である。図17(H)は、図17(C)において、配線V(j)を2つの基本回路において共有した例である。図17(I)は、図17(H)の構成をより具体的に示した回路図の一例である。図18(A)は、図17(B)の構成をより具体的に示した回路図の一例である。図18(B)は、図17(D)の構成をより具体的に示した回路図の一例である。
【0152】
図19(A)は、隣接する4つの基本回路(cell(i、j)と、cell(i、j+1)と、cell(i+1、j)と、cell(i+1、j+1))を示している。cell(i、j)とcell(i+1、j)とにおいて、配線S(j)と配線R(j)と配線V(j)を共有し、cell(i、j+1)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線S(j+1)と配線R(j+1)と配線V(j+1)を共有している。図19(B)は、cell(i、j)とcell(i+1、j)とにおいて、配線S(j)と配線R(j)を共有し、cell(i、j+1)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線S(j+1)と配線R(j+1)を共有している。また、cell(i、j)とcell(i、j+1)とにおいて、配線V(i)を共有している。また、cell(i+1、j)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線V(i+1)を共有している。図19(C)は、cell(i、j)とcell(i+1、j)とにおいて、配線S(j)と配線V(j)を共有し、cell(i、j+1)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線S(j+1)と配線V(j+1)を共有している。また、cell(i、j)とcell(i、j+1)とにおいて、配線R(i)を共有している。また、cell(i+1、j)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線R(i+1)を共有している。図19(D)は、図19(B)において、配線Rの設け方を変えて行方向に設けた配線R(i)及び配線R(i+1)とした例である。図19(E)は、図19(D)において、配線V(j)及び配線V(j+1)を更に設けた例である。配線V(i)と配線V(i+1)と配線V(j)と配線V(j+1)は、互いに接続することができる。このように配線Vを設けることによって、配線抵抗等による電圧降下の影響を低減し、複数の基本回路に一定の電位を供給することができる。よって、図19(E)に示した構成は、基本回路を多数設けた構成、例えば、基本回路を画素に用いた表示装置や発光装置において特に有効である。
【0153】
図20(A)は、隣接する4つの基本回路(cell(i、j)と、cell(i、j+1)と、cell(i+1、j)と、cell(i+1、j+1))を示している。cell(i、j)とcell(i+1、j)とにおいて、配線S(j)と配線R(j)を共有し、cell(i、j+1)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線S(j+1)と配線R(j+1)を共有している。また、4つの基本回路において、配線V(j)を共有している。図20(B)は、cell(i、j)とcell(i+1、j)とにおいて、配線S(j)と配線V(j)を共有し、cell(i、j+1)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線S(j+1)と配線V(j+1)を共有している。また、4つの基本回路において、配線R(j)を共有している。図20(C)は、cell(i、j)とcell(i+1、j)とにおいて、配線S(j)を共有し、cell(i、j+1)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線S(j+1)を共有している。また、4つの基本回路において、配線V(j)及び配線R(j)を共有している。図20(D)は、図20(C)において、配線V及び配線Rの設け方を変えて行方向に設けた配線V(i)及び配線R(i)とし、4つの基本回路において共有した例である。図20(E)は、cell(i、j)とcell(i+1、j)とにおいて、配線S(j)を共有し、cell(i、j+1)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線S(j+1)を共有している。また、4つの基本回路において配線R(i)を共有し、4つの基本回路において配線V(j)を共有している。図20(F)は、cell(i、j)とcell(i+1、j)とにおいて、配線S(j)を共有し、cell(i、j+1)とcell(i+1、j+1)とにおいて、配線S(j+1)を共有している。また、4つの基本回路において配線R(j)を共有し、4つの基本回路において配線V(i)を共有している。図20(G)は、図20(A)において、配線V(i)を更に設け、4つの基本回路において配線V(i)を共有している。配線V(i)と配線V(j)は、互いに接続することができる。このように配線Vを設けることによって、配線抵抗等による電圧降下の影響を低減し、複数の基本回路に一定の電位を供給することができる。よって、図20(G)に示した構成は、基本回路を多数設けた構成、例えば、基本回路を画素に用いた表示装置や発光装置において特に有効である。図21(A)は、図20(A)の構成をより具体的に示した回路図の一例である。図21(B)は、図20(G)の構成をより具体的に示した回路図の一例である。
【0154】
本実施の形態は、他の実施の形態の一部または全部について、変更、追加、修正、削除、応用、上位概念化、又は、下位概念化したものに相当する。したがって、本実施の形態の一部または全部について、他の実施の形態の一部または全部と自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
【0155】
(実施の形態4)
上述した実施の形態において説明した基本回路(cell)における各スイッチは、トランジスタを用いて構成することができる。
【0156】
実施の形態1において図1(A)に示した半導体装置において、スイッチ101をトランジスタ11で構成し、スイッチ102をトランジスタ12で構成し、スイッチ103をトランジスタ13で構成し、スイッチ104をトランジスタ14によって構成した一例を図22(A)及び図22(C)に示す。トランジスタ11乃至トランジスタ14は、トランジスタ100と同じ導電型のトランジスタを用いることもできるし、異なる導電型のトランジスタを用いることもできる。基本回路(cell)が有するトランジスタの導電型を全て同じとすることによって、半導体装置の作製工程を簡略化し、コストを低減することができる。図22(A)は、トランジスタ11乃至トランジスタ14をnチャネル型トランジスタとした例であり、図22(C)は、トランジスタ12及びトランジスタ13をnチャネル型トランジスタとし、トランジスタ11及びトランジスタ14をpチャネル型トランジスタとした例である。
【0157】
トランジスタ11のゲートは配線G1と接続され、トランジスタ12のゲートは配線G2と接続され、トランジスタ13のゲートは配線G3と接続され、トランジスタ14のゲートは配線G4と接続された構成とすることができる。配線G1乃至配線G4は、一例としては、図22(A)及び図22(C)に示すように、回路401に接続される。回路401は、配線G1乃至配線G4に信号を出力し、トランジスタ11乃至トランジスタ14のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。したがって、配線G1乃至配線G4に供給される電位(例えば、信号電位)は、パルス状であり、一定ではないことが望ましいが、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。または、配線G1乃至配線G4は、ゲート信号線、選択信号線、または、スキャン線としての機能を有している。回路401の例としては、ゲートドライバ(走査線駆動回路)などがある。その他の構成は、図1(A)等と同じであるため説明は省略する。
【0158】
図22(B)は、図22(A)において、トランジスタ12とトランジスタ13を同じ導電型のトランジスタとし、配線G2と配線G3を共有して、配線G3を配線G2にまとめた場合の例である。配線G1及び配線G2は、一例としては、図22(B)に示すように、回路402に接続される。回路402は、配線G1及び配線G2に信号を出力し、トランジスタ11乃至トランジスタ13のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。配線G4は、一例としては、図22(B)に示すように、回路403に接続される。回路403は、配線G4に信号を出力し、トランジスタ14のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。回路402や回路403の例としては、ゲートドライバ(走査線駆動回路)などがある。その他の構成は、図1(A)等と同じであるため説明は省略する。
【0159】
なお、図22では、図1(A)に示した基本回路(cell)において各スイッチをトランジスタで構成した例を示したが本発明の半導体装置はこれに限定されない。実施の形態1において説明した半導体装置における各スイッチをトランジスタで構成することができる。そして、同じタイミング、又は逆のタイミングでスイッチングする複数のトランジスタのゲートに接続される配線を共有することができる。例えば、トランジスタAとトランジスタBを同一導電型のトランジスタとし、トランジスタAとトランジスタBの一方が導通状態のとき他方も導通状態となり、一方が非導通状態のとき他方も非導通状態となる場合に、トランジスタAのゲートに接続される配線とトランジスタBのゲートに接続される配線を共有することができる。または例えば、トランジスタAとトランジスタBを異なる導電型のトランジスタとし、トランジスタAとトランジスタBの一方が導通状態のとき他方は非導通状態となり、一方が非導通状態のとき他方は導通状態となる場合に、トランジスタAのゲートに接続される配線とトランジスタBのゲートに接続される配線を共有することができる。
【0160】
また、実施の形態2において図7(A)に示した半導体装置において、スイッチ101をトランジスタ11で構成し、スイッチ102をトランジスタ12で構成し、スイッチ103をトランジスタ13で構成し、スイッチ104をトランジスタ14によって構成し、スイッチ105をトランジスタ15によって構成した一例を図23(A)に示す。トランジスタ11乃至トランジスタ15は、トランジスタ100と同じ導電型のトランジスタを用いることもできるし、異なる導電型のトランジスタを用いることもできる。基本回路(cell)が有するトランジスタの導電型を全て同じとすることによって、半導体装置の作製工程を簡略化し、コストを低減することができる。
【0161】
トランジスタ11のゲートは配線G1と接続され、トランジスタ12のゲートは配線G2と接続され、トランジスタ13のゲートは配線G3と接続され、トランジスタ14のゲートは配線G4と接続され、トランジスタ15のゲートは配線G5と接続された構成とすることができる。配線G1乃至配線G5は、一例としては、図23(A)に示すように、回路404に接続される。回路404は、配線G1乃至配線G5に信号を出力し、トランジスタ11乃至トランジスタ15のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。したがって、配線G1乃至配線G5に供給される電位(例えば、信号電位)は、パルス状であり、一定ではないことが望ましいが、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。または、配線G1乃至配線G5は、ゲート信号線、選択信号線、または、スキャン線としての機能を有している。回路404の例としては、ゲートドライバ(走査線駆動回路)などがある。その他の構成は、図7(A)等と同じであるため説明は省略する。
【0162】
図23(B)は、図23(A)において、トランジスタ12とトランジスタ13を同じ導電型のトランジスタとし、配線G2と配線G3を共有して配線G2とした例である。配線G1及び配線G2は、一例としては、図23(B)に示すように、回路405に接続される。回路405は、配線G1及び配線G2に信号を出力し、トランジスタ11乃至トランジスタ13のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。配線G4及び配線G5は、一例としては、図23(B)に示すように、回路406に接続される。回路406は、配線G4及び配線G5に信号を出力し、トランジスタ14及びトランジスタ15のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。回路405や回路406の例としては、ゲートドライバ(走査線駆動回路)などがある。その他の構成は、図7(A)等と同じであるため説明は省略する。
【0163】
図23(C)は、図23(A)において、トランジスタ12とトランジスタ13とトランジスタ15を同じ導電型のトランジスタとし、配線G2と配線G3と配線G5を共有して配線G2とした例である。配線G1及び配線G2は、一例としては、図23(C)に示すように、回路407に接続される。回路407は、配線G1及び配線G2に信号を出力し、トランジスタ11乃至トランジスタ13及びトランジスタ15のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。配線G4は、一例としては、図23(C)に示すように、回路408に接続される。回路408は、配線G4に信号を出力し、トランジスタ14のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。回路407や回路408の例としては、ゲートドライバ(走査線駆動回路)などがある。その他の構成は、図7(A)等と同じであるため説明は省略する。
【0164】
図51(A)は、図23(A)において、トランジスタ13とトランジスタ15を同じ導電型のトランジスタとし、配線G3と配線G5を共有して配線G3とした例である。配線G1及び配線G2は、一例としては、図51(A)に示すように、回路409に接続される。回路409は、配線G1及び配線G2に信号を出力し、トランジスタ11及びトランジスタ12のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。配線G3及び配線G4は、一例としては、図51(A)に示すように、回路410に接続される。回路410は、配線G3及び配線G4に信号を出力し、トランジスタ13乃至トランジスタ15のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。回路409や回路410の例としては、ゲートドライバ(走査線駆動回路)などがある。その他の構成は、図7(A)等と同じであるため説明は省略する。
【0165】
図51(B)は、図23(A)において、トランジスタ12とトランジスタ15を同じ導電型のトランジスタとし、配線G2と配線G5を共有して配線G2とした例である。配線G1及び配線G2は、一例としては、図51(B)に示すように、回路411に接続される。回路411は、配線G1及び配線G2に信号を出力し、トランジスタ11、トランジスタ12及びトランジスタ15のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。配線G3及び配線G4は、一例としては、図51(B)に示すように、回路412に接続される。回路412は、配線G3及び配線G4に信号を出力し、トランジスタ13及びトランジスタ14のスイッチング(導通状態または非導通状態)を制御する機能を有する。回路411や回路412の例としては、ゲートドライバ(走査線駆動回路)などがある。その他の構成は、図7(A)等と同じであるため説明は省略する。
【0166】
なお、図22、図23などにおいて、トランジスタ100は、電流源としての機能を有することができる。そのため、電流が流れているときには、飽和領域で動作する場合が多い。そのとき、飽和領域における電流特性がフラット(ドレインとソースとの間の電圧を横軸にとり、ドレインとソースとの間を流れる電流を縦軸にとった場合のグラフの傾きが小さい、例えば0に近い)であるほうが、電流源としての機能が高い。そのため、トランジスタ100は、トランジスタ11乃至トランジスタ15よりも、チャネル長またはゲート長が長いことが望ましい。好ましくは、5倍以上、より好ましくは10倍以上であることが望ましい。ただし、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。
【0167】
なお、図22、図23などにおいて、トランジスタ100は、負荷200に大きな電流を供給する機能を有することができる。そのため、トランジスタ100に電流が流れているときには、トランジスタ100はより多くの電流を負荷200に流すことができることが望ましい。そのため、トランジスタ100は、トランジスタ11乃至トランジスタ15よりも、チャネル幅またはゲート幅が長いことが望ましい。好ましくは、5倍以上、より好ましくは10倍以上であることが望ましい。ただし、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。
【0168】
なお、図23では、図7(A)に示した基本回路(cell)において各スイッチをトランジスタで構成した例を示したが本発明の半導体装置はこれに限定されない。実施の形態2において説明した半導体装置における各スイッチをトランジスタで構成することができる。そして、同じタイミング又は逆のタイミングでスイッチングする複数のトランジスタのゲートに接続される配線を共有することができる。
【0169】
また、本発明の半導体装置として基本回路(cell)を複数有する構成とした場合に、各基本回路において図22や図23に示した構成を採用したとき、複数の基本回路において配線を共有することができる。配線を共有することによって、半導体装置を小型化することができる。また、基本回路を画素に用いた表示装置や発光装置では、画素を高精細化することができる。以下、配線共有の構成の一例について図を用いて詳細に説明する。なお、図中において、複数の基本回路は(i、j)等の符号を付けて区別する。また、基本回路に含まれる配線も行方向に配置されるものに関しては(i)等を付け、列方向に配置されるものに関しては(j)等を付けて区別する。なお、それぞれの基本回路の構成は上記した構成と同様である。
【0170】
図24は、図23(A)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置の一例である。配線Rを設ける代わりに、別の基本回路(cell)の配線を用いている。一例としては、1行前の配線G1を用いている。図25は、図23(A)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置の一例である。配線Rを設ける代わりに1行前の配線G4を用いている。本発明の実施形態の一態様は、これに限定されず、配線Rを設ける代わりに別の行の配線G1乃至配線G5のいずれかを用いることができる。
【0171】
図26は、図22(A)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置の一例である。2つの基本回路において、配線G1乃至配線G4を共有している。図27は、図22(A)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置の一例である。3つの基本回路において、配線G1乃至配線G4を共有している。本発明はこれに限定されず、4つ以上の基本回路において、配線G1乃至配線G4を共有することもできる。図28は、図23(A)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置の一例である。2つの基本回路において、配線G1乃至配線G5を共有している。図29は、図28において、配線R(j)を更に共有した例である。なおこれに限定されず、同じタイミング又は逆のタイミングでスイッチングする複数のトランジスタのゲートに接続される配線を共有することができる。
【0172】
図26及び図27では、複数の基本回路において全ての配線G1乃至配線G4を共有する例を示したがこれに限定されない。これら配線の一部を共有してもよい。図28及び図29では、複数の基本回路において全ての配線G1乃至配線G5を共有する例を示したがこれに限定されない。これら配線の一部を共有してもよい。更に実施の形態3に示した配線共有の構成と組み合わせてもよい。
【0173】
図41(A)は、図22(A)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置の一例である。配線G2及び配線G3を設ける代わりに、1行前の基本回路(cell)の配線G1を用いることができる。但し、トランジスタ12及びトランジスタ13と、トランジスタ11の導電型は同じとする。この構成を採用した場合の駆動方法の一例を図41(B)に示す。図41(B)では、cell(i、j)における期間T11、T12、T13、T14と、cell(i+1、j)における期間T11、T12、T13、T14とのタイミングの関係を示している。各期間の動作については、上記実施の形態において説明した動作と同様であるため、説明は省略する。
【0174】
図44は、図22(B)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置の一例である。複数の基本回路の配線G1及び配線G2に信号を入力する機能を有する手段441(例えば、走査線駆動回路)と、複数の基本回路の配線G4に信号を入力する機能を有する手段442(例えば、走査線駆動回路)とを有する構成とすることができる。ここで、手段441の出力out(i)を、配線G2(i)及び配線G1(i−1)の両方に入力することによって、各基本回路の配線G2に入力される信号を1行前の基本回路(cell)の配線G1に入力される信号と同じにすることもできる。但し、トランジスタ12及びトランジスタ13と、トランジスタ11の導電型は同じとする。
【0175】
図42(A)は、図22(A)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置の一例である。配線G2及び配線G3を設ける代わりに、1行前の基本回路(cell)の配線G4を用いることができる。但し、トランジスタ12及びトランジスタ13と、トランジスタ14の導電型は異ならせている。この構成を採用した場合の駆動方法の一例を図42(B)に示す。図42(B)では、cell(i、j)における期間T11、T12、T13、T14と、cell(i+1、j)における期間T11、T12、T13、T14とのタイミングの関係を示している。各期間の動作については、上記実施の形態において説明した動作と同様であるため、説明は省略する。
【0176】
図43(A)は、図23(A)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置の一例である。配線G2、配線G3及び配線G5を設ける代わりに、1行前の基本回路(cell)の配線G4を用いることができる。但し、トランジスタ12、トランジスタ13及びトランジスタ15と、トランジスタ14の導電型は異ならせている。この構成を採用した場合の駆動方法の一例を図43(B)に示す。図43(B)では、cell(i、j)における期間T11、T12、T13、T14と、cell(i+1、j)における期間T11、T12、T13、T14とのタイミングの関係を示している。各期間の動作については、上記実施の形態において説明した動作と同様であるため、説明は省略する。
【0177】
図45(A)は、図45(B)または図45(C)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置の一例である。複数の基本回路の配線G2及び配線G4に信号を入力する機能を有する手段441(例えば、走査線駆動回路)と、複数の基本回路の配線G1に信号を入力する機能を有する手段442(例えば、走査線駆動回路)とを有する構成とすることができる。ここで、手段441の出力out(i)を、配線G2(i)及び配線G4(i−1)の両方に入力することによって、各基本回路の配線G2に入力される信号を1行前の基本回路(cell)の配線G4に入力される信号と同じにすることもできる。但し、図45(B)や図45(C)に示すとおり、トランジスタ12及びトランジスタ13と、トランジスタ14の導電型は異ならせる。
【0178】
なお、図示しなかったが、図23(A)に示した基本回路(cell)を複数有する半導体装置において、配線G2、配線G3及び配線G5を設ける代わりに、1行前の基本回路(cell)の配線G1を用いることもできる。このとき、トランジスタ12、トランジスタ13及びトランジスタ15と、トランジスタ11の導電型は同じとする。
【0179】
なお、図22乃至図29、図41(A)、図42(A)、図43(A)、図45(B)、図45(C)等では、1つのトランジスタを用いて1つのスイッチを構成する例を示したがこれに限定されない。複数のトランジスタを用いて1つのスイッチを構成してもよい。例えば、直列接続された複数のトランジスタを用いて1つのスイッチを構成してもよい。または、並列接続された複数のトランジスタを用いて1つのスイッチを構成してもよい。または、CMOS構成のトランジスタを用いて1つのスイッチを構成してもよい。
【0180】
本実施の形態は、他の実施の形態の一部または全部について、変更、追加、修正、削除、応用、上位概念化、又は、下位概念化したものに相当する。したがって、本実施の形態の一部または全部について、他の実施の形態の一部または全部と自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
【0181】
(実施の形態5)
上記実施の形態において説明した基本回路において、容量素子113を更に設けることができる。以下、その一例について説明する。
【0182】
図1(A)、図1(C)、及び図1(E)に示した基本回路において容量素子113を設けた構成を図30(A)、図30(B)、及び図30(C)に示す。図30(A)において、容量素子113の一対の電極のうちの一方は、負荷200と接続され、他方は配線Vxと接続されている。図30(B)において、容量素子113の一対の電極のうちの一方は、発光素子201のアノードと接続され、他方は配線Vxと接続されている。図30(C)において、容量素子113の一対の電極のうちの一方は、発光素子201のカソードと接続され、他方は配線Vxと接続されている。
【0183】
なお配線Vxは、一例としては、図30(A)に示すように、少なくとも、電源電位(低電源電位または高電源電位)を供給する回路305に接続される。回路305の例としては、電源回路などがある。したがって、配線Vxは、電源電位を伝えることが出来る機能、または、供給することが出来る機能を有している。または、配線Vxは、容量素子113に電荷を供給することが出来る機能を有している。または、配線Vxは、電源線としての機能を有している。または、配線Vxは、容量線としての機能を有している。なお、配線Vxの電位は、一定の電位であることが望ましいが、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されず、パルス信号のように変動してもよい。
【0184】
なお、図30(D)に示すように、図30(B)において配線Vxは配線V0と接続されていてもよい。図30(E)に示すように、図30(B)において配線Vxは配線Vと接続されていてもよい。なお、図30(A)や図30(C)に示した構成においても、図30(D)及び図30(E)と同様に、配線Vxを接続することができる。なお、配線Vxはこれに限定されず、その他の配線や端子と接続されていてもよい。例えば、図30に示した基本回路(cell)を複数有する構成とした場合、配線Vxは他の基本回路の配線と接続することもできる。一例として図39の様に1行後や1行前の基本回路の配線G1、配線G2、配線G3などと接続することができる。
【0185】
また、図30(A)乃至図30(E)に示した構成において、スイッチ101、スイッチ102、スイッチ103、スイッチ104はそれぞれ、トランジスタを用いて構成することができる。図30(F)は、図30(A)に示した構成において、各スイッチをトランジスタによって構成した一例である。なお、図22(A)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
【0186】
図7(A)、図7(C)、及び図7(E)に示した基本回路において容量素子113を設けた構成を図31(A)、図31(B)、及び図31(C)に示す。図31(A)において、容量素子113の一対の電極のうちの一方は、負荷200と接続され、他方は配線Vxと接続されている。図31(B)において、容量素子113の一対の電極のうちの一方は、発光素子201のアノードと接続され、他方は配線Vxと接続されている。図31(C)において、容量素子113の一対の電極のうちの一方は、発光素子201のカソードと接続され、他方は配線Vxと接続されている。
【0187】
なお配線Vxは、一例としては、図31(A)に示すように、少なくとも、電源電位(低電源電位または高電源電位)を供給する回路305に接続される。回路305の例としては、電源回路などがある。したがって、配線Vxは、電源電位を伝えることが出来る機能、または、供給することが出来る機能を有している。または、配線Vxは、容量素子113に電荷を供給することが出来る機能を有している。または、配線Vxは、電源線としての機能を有している。または、配線Vxは、容量線としての機能を有している。なお、配線Vxの電位は、一定の電位であることが望ましいが、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されず、パルス信号のように変動してもよい。
【0188】
なお、図31(D)に示すように、図31(B)において配線Vxは配線V0と接続されていてもよい。図31(E)に示すように、図31(B)において配線Vxは配線Vと接続されていてもよい。図31(F)に示すように、図31(B)において配線Vxは配線Rと接続されていてもよい。なお、図31(A)や図31(C)に示した構成においても、図31(D)乃至図31(F)と同様に、配線Vxを接続することができる。なお、配線Vxはこれに限定されず、その他の配線や端子と接続されていてもよい。例えば、図31に示した基本回路(cell)を複数有する構成とした場合、配線Vxは他の基本回路の配線と接続することもできる。一例として図40の様に1行後の基本回路の配線G1と接続することができる。また例えば、図53に示すように、図40において配線Vxは更に配線Rと接続される構成とすることができる。また、図31や図40に示した構成において、図8に示した構成を組み合わせることもできる。つまり、図31(A)乃至図31(F)や図40において、配線V0が配線Rと接続される構成とすることもできる。例えば、図52(A)に示すように、図31(B)において配線Vxは配線V0及び配線Rと接続されていてもよい。
【0189】
更に、図31、図40、図52(A)等に示した構成において、各スイッチ(スイッチ101、スイッチ102、スイッチ103、スイッチ104、スイッチ105)はトランジスタを用いて構成することができる。例えば、図52(B)に示すように、図31(A)における各スイッチをトランジスタによって構成することができる。図52(B)において、図23(A)と同じ部分は同じ符号を用いて示し、説明は省略する。
【0190】
図30(A)乃至図30(E)や図31(A)乃至図31(F)のように容量素子113を設けることによって、図4(A)、図6(A)、図11(A)、図13(A)等に示した期間T13´を有するような駆動方法を行う場合に、当該期間においてトランジスタ100を介して流れる電流量を調整し易くなるため、トランジスタ100の移動度に応じた補正をより精度よく行うことができる。または、負荷200の容量値が実質的に大きくなることと同等であるため、期間T13におけるVαの値を小さくすることが出来る。
【0191】
なお、図30、図31などにおいて、容量素子113の電極の面積は、負荷200(発光素子201)の電極の面積よりも小さいことが望ましく、望ましくは1/2倍以下、より望ましくは1/3倍以下が好適である。または、容量素子113の容量値は、負荷200(発光素子201)の容量値よりも小さいことが望ましく、望ましくは1/2倍以下、より望ましくは1/3倍以下が好適である。それらにより、同じレイアウト面積のなかで、半導体装置は最適な動作を行うことが出来る。ただし、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。
【0192】
なお、図30、図31などにおいて、容量素子113の電極の面積と、負荷200(発光素子201)の電極の面積の合計は、容量素子112の電極の面積よりも大きいことが望ましく、望ましくは2倍以上、より望ましくは5倍以上が好適である。または、容量素子113の容量値と、負荷200(発光素子201)の容量値の合計は、容量素子112の容量値よりも大きいことが望ましく、望ましくは2倍以上、より望ましくは5倍以上が好適である。それらにより、容量素子112と、容量素子113及び負荷200(発光素子201)とで、電圧が容量分割されたときに、容量素子112により高い電圧が加わるようにすることが出来る。ただし、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。
【0193】
なお、図30、図31などにおいて、容量素子113の電極の面積は、容量素子112または容量素子111の電極の面積よりも小さいことが望ましく、望ましくは1/2倍以下、より望ましくは1/3倍以下が好適である。または、容量素子113の容量値は、容量素子112または容量素子111の容量値よりも小さいことが望ましく、望ましくは1/2倍以下、より望ましくは1/3倍以下が好適である。それらにより、同じレイアウト面積のなかで、半導体装置は最適な動作を行うことが出来る。ただし、本発明の実施形態の一態様は、これに限定されない。
【0194】
本実施の形態は、他の実施の形態の一部または全部について、変更、追加、修正、削除、応用、上位概念化、又は、下位概念化したものに相当する。したがって、本実施の形態の一部または全部について、他の実施の形態の一部または全部と自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
【0195】
(実施の形態6)
本実施の形態は、上記実施の形態において示した基本回路(cell)を画素に用いた表示装置や発光装置の一例について説明する。
【0196】
図32(A)は、上記した実施の形態1において説明した、図1(C)に示した基本回路(cell)を画素に用いた表示装置の一例である。図33(A)は、上記した実施の形態2において説明した、図7(C)に示した基本回路(cell)を画素に用いた表示装置の一例である。赤色に対応する画素をcell(R)と表記し、当該画素の構成要素(配線S、配線V、(配線R)、発光素子201、トランジスタ100)には(R)を付加して他の画素の構成要素と区別する。緑色に対応する画素をcell(G)と表記し、当該画素の構成要素(配線S、配線V、(配線R)、発光素子201、トランジスタ100)には(G)を付加して他の画素の構成要素と区別する。青色に対応する画素をcell(B)と表記し、当該画素の構成要素(配線S、配線V、(配線R)、発光素子201、トランジスタ100)には(B)を付加して他の画素の構成要素と区別する。基本回路(cell)の構成は、上記実施の形態において説明したとおりであるため、説明は省略する。
【0197】
図32(A)や図33(A)において、例えば、各色に対応する画素毎にトランジスタ100のチャネル長とチャネル幅の比を変えることができる。つまり、トランジスタ100(R)とトランジスタ100(G)とトランジスタ100(B)において、チャネル長とチャネル幅の比を変えることができる。また例えば、各色に対応する画素毎に配線Vの幅を変えることができる。つまり、配線V(R)と配線V(G)と配線V(B)の幅を変えることができる。こうして、各色のバランスをとり、表示装置や発光装置の品質を向上させることができる。
【0198】
図32(B)は、上記した実施の形態5において説明した、図30(B)に示した基本回路(cell)を画素に用いた表示装置の一例である。図33(B)は、上記した実施の形態5において説明した、図31(B)に示した基本回路(cell)を画素に用いた表示装置の一例である。赤色に対応する画素をcell(R)と表記し、当該画素の構成要素(配線S、配線V、(配線R)、発光素子201、トランジスタ100、容量素子113)には(R)を付加して他の画素の構成要素と区別する。緑色に対応する画素をcell(G)と表記し、当該画素の構成要素(配線S、配線V、(配線R)、発光素子201、トランジスタ100、容量素子113)には(G)を付加して他の画素の構成要素と区別する。青色に対応する画素をcell(B)と表記し、当該画素の構成要素(配線S、配線V、(配線R)、発光素子201、トランジスタ100、容量素子113)には(B)を付加して他の画素の構成要素と区別する。基本回路(cell)の構成は、上記実施の形態において説明したとおりであるため、説明は省略する。
【0199】
図32(B)や図33(B)において、例えば、各色に対応する画素毎にトランジスタ100のチャネル長とチャネル幅の比を変えることができる。つまり、トランジスタ100(R)とトランジスタ100(G)とトランジスタ100(B)において、チャネル長とチャネル幅の比を変えることができる。また例えば、各色に対応する画素毎に配線Vの幅を変えることができる。つまり、配線V(R)と配線V(G)と配線(B)の幅を変えることができる。また例えば、各色に対応する画素毎に容量素子113の容量値を変えることができる。つまり、容量素子113(R)と容量素子113(G)と容量素子113(B)の容量値を変えることができる。こうして、各色のバランスをとり、表示装置や発光装置の品質を向上させることができる。
【0200】
図32及び図33では、赤色、緑色、青色に対する画素を有する表示装置や発光装置の例を示したがこれに限定されない。任意の色に対応する画素を有する表示装置や発光装置においても同様の構成を採用することができる。
【0201】
本実施の形態は、他の実施の形態の一部または全部について、変更、追加、修正、削除、応用、上位概念化、又は、下位概念化したものに相当する。したがって、本実施の形態の一部または全部について、他の実施の形態の一部または全部と自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
【0202】
(実施の形態7)
本実施の形態では、基本回路(cell)のより詳細な構成の一態様について説明する。
【0203】
図34(A)は、図22(A)に示した基本回路において、負荷200を発光素子201とした構成である。図34(B)にこの基本回路の上面図の一例を示す。なお、図34(B)の左下に示す様に、同じハッチの部分は同じ配線層を示す。配線層L1は、配線G1(i)、配線G2(i)、配線G3(i)、配線G4(i)等を形成する。配線層L2は、配線S(j)や配線V(j)を形成する。配線層L3は、トランジスタ11、トランジスタ12、トランジスタ13、トランジスタ14、及びトランジスタ100の半導体層を形成する。コンタクトホールcon1において、配線層L2は配線層L1と接続される。コンタクトホールcon2において、配線層L2は発光素子201のアノードと接続される。なお、図34(B)において発光素子201は図示していない。コンタクトホールcon3において、配線層L2は配線層L1と接続される。コンタクトホールcon4において、配線層L2は配線層L1と接続される。
【0204】
なお、図34(B)の上面図に示した構成において、トランジスタ100の構成を変えることもできる。例えば、図35に示す様に、トランジスタ100のドレインとして機能する電極を、ソースとして機能する電極の一部を囲むように配置することができる。別の言い方をすると、トランジスタ100のドレインとして機能する電極をU字型やコの字型とすることができる。こうして、トランジスタ100の実質的なチャネル幅を大きくして信頼性を向上させることが可能である。または例えば、図36に示す様に、トランジスタ100のソースとして機能する電極を、ドレインとして機能する電極の一部を囲むように配置することができる。別の言い方をすると、トランジスタ100のソースとして機能する電極をU字型やコの字型とすることができる。こうして、トランジスタ100のゲートの電位がブートストラップによって変動し易くすることができる。
【0205】
ここでは、図22(A)に示した基本回路の上面図の一例を示したが、その他の回路図で示した基本回路も同様の構成とすることができる。例えば、図23(A)に示した基本回路では、配線Rは配線層L2を用いて形成することもできるし、発光素子201のアノードと同じ層によって形成することもできる。
【0206】
図34(B)におけるA1乃至A2の断面図を図37(A)に示す。図34(B)におけるA3乃至A4の断面図を図37(B)に示す。
【0207】
図37(A)において、基板800と、その上の絶縁膜810上に、トランジスタ100が形成されている。トランジスタ100は、ゲートとして機能する導電層806aと、導電層806a上に設けられ、ゲート絶縁膜として機能する絶縁層802と、絶縁層802上に設けられ、導電層806aと重畳する半導体層803と、半導体層803の一部と重なる様に設けられ、ソース及びドレインの一方として機能する導電層808aと、半導体層803の一部と重なる様に設けられ、ソース及びドレインの他方として機能する導電層808bと、を有する。トランジスタ100上には絶縁層809、絶縁層824、絶縁層827が設けられている。絶縁層827上には、発光素子201の一部である、発光層828と、カソード829とが設けられている。
【0208】
ここで、トランジスタ100のチャネル長は基本回路に含まれる他のトランジスタのチャネル長よりも長くすることが望ましい。こうして、トランジスタ100の信頼性を向上させることができる。
【0209】
図37(B)において、基板800と、その上の絶縁膜810上に、容量素子111及び容量素子112が形成されている。容量素子111は、一対の電極のうちの一方として機能する導電層806aと、誘電体層として機能する絶縁層802と、一対の電極のうちの他方として機能する導電層808cとを有する。容量素子112は、一対の電極のうちの一方として機能する導電層806bと、誘電体層として機能する絶縁層802と、一対の電極のうちの他方として機能する導電層808cとを有する。また、導電層808cと同じ層に、導電層808dを有する。導電層808c及び導電層808d上に絶縁層809、絶縁層824が設けられる。絶縁層824上には、発光素子201のアノード825が設けられる。導電層808dは、絶縁層809及び絶縁層824に設けられたコンタクトホールcon2において、発光素子201のアノード825と接続される。発光素子201のアノード825の上には、その一部を露呈するように絶縁層827が設けられる。絶縁層827は、隔壁としての機能を有する。発光素子201のアノード825と接するように、発光層828が設けられ、発光層828上に発光素子201のカソード829が設けられる。
【0210】
なお、トランジスタ100の構成は図37(A)に示したものに限定されない。例えば、図38(A)、図38(B)、図38(D)、図38(E)に示す構成とすることができる。
【0211】
図38(A)は、図37(A)に示した構成のトランジスタ100において、半導体層803と、導電層808a及び導電層808bとの間に、絶縁層811を設けた例である。絶縁層811は、導電層808a及び導電層808bを所定の形状にエッチング加工する際に半導体層803がエッチングされるのを防止する、チャネル保護膜として機能させることができる。トランジスタ100として、この様なチャネル保護型のトランジスタを用いてもよい。
【0212】
図38(B)は、図37(A)に示した構成のトランジスタ100において、半導体層803と、導電層808a及び導電層808bとの位置関係を変え、半導体層803を導電層808a及び導電層808b上に設けた例である。
【0213】
図38(D)は、図37(A)に示した構成のトランジスタ100において、半導体層803と、導電層806aの位置関係を変え、導電層806aを半導体層803上に設けた例である。半導体層803は、ゲートとして機能する導電層806aと重なるチャネル形成領域881aと、チャネル形成領域を挟んで設けられ、導電型を付与する不純物元素を含む不純物領域881b及び不純物領域881cとを有する。ソース及びドレインの一方として機能する導電層808aと、ソース及びドレインの他方として機能する導電層808bとは、絶縁層824の上に設けられる。絶縁層824に設けられたコンタクトホールにおいて、導電層808aは不純物領域881bと接続され、導電層808bは不純物領域881cと接続される。
【0214】
図38(E)は、図38(D)に示した構成のトランジスタ100において、トランジスタ100のゲートとして機能する導電層806aの周辺に、サイドウォールとして機能する絶縁物890a及び絶縁物890bを設けた例である。導電層806aの上部には絶縁層891を設けているが、絶縁層891は設けない構成であってもよい。ゲート絶縁膜として機能する絶縁層802は、導電層806a、絶縁物890a及び890bと重なる部分のみに存在している。半導体層803は、ゲートとして機能する導電層806aと重なるチャネル形成領域881aと、チャネル形成領域を挟んで設けられ、導電型を付与する不純物元素を含む不純物領域881b及び不純物領域881cとを有する。ソース及びドレインの一方として機能する導電層808aと不純物領域881bとは接している。ソース及びドレインの他方として機能する導電層808bと不純物領域881cとは接している。
【0215】
容量素子111及び容量素子112の構成は図37(B)に示したものに限定されない。例えば、図38(C)や図38(F)に示す構成とすることができる。
【0216】
図38(C)に示した構成では、容量素子111は、一対の電極のうちの一方を導電層806aとし、他方を半導体層803とし、絶縁層802を誘電体層としている。容量素子112は、一対の電極のうちの一方を導電層806bとし、他方を半導体層803とし、絶縁層802を誘電体層としている。
【0217】
図38(F)に示した構成では、容量素子111は、一対の電極のうちの一方を導電層806aとし、他方を半導体層803とし、絶縁層802を誘電体層としている。容量素子112は、一対の電極のうちの一方を導電層806bとし、他方を半導体層803とし、絶縁層802を誘電体層としている。なお、導電層806aと重なる領域881d及び導電層806bと重なる領域881eは、導電型を付与する不純物元素が含まれていてもよいし、含まれていなくてもよい。半導体層803において、導電層806a及び導電層806bと重ならない領域は、導電型を付与する不純物元素を含む、不純物領域881f、不純物領域881g、不純物領域881hとすることができる。
【0218】
上述したトランジスタ11、トランジスタ12、トランジスタ13、トランジスタ14、トランジスタ100等のチャネルが形成される半導体層や、容量素子111、容量素子112の一対の電極のうちの一方となる半導体層は、酸化物半導体であってもよいし、単結晶シリコンであってもよいし、多結晶シリコンであってもよいし、非晶質シリコンであってもよい。有機半導体やカーボンナノチューブでもよい。
【0219】
例えば、トランジスタの一例としては、ゲート電極が2個以上のマルチゲート構造のトランジスタを用いることができる。マルチゲート構造にすると、チャネル領域が直列に接続されるため、複数のトランジスタが直列に接続された構造となる。よって、マルチゲート構造により、オフ電流の低減、トランジスタの耐圧向上(信頼性の向上)を図ることができる。または、マルチゲート構造により、飽和領域で動作する時に、ドレインとソースとの間の電圧が変化しても、ドレインとソースとの間の電流があまり変化せず、傾き(当該電圧を横軸にとり、当該電流を縦軸にとった場合のグラフの傾き)がフラットである電圧・電流特性を得ることができる。傾きがフラットである電圧・電流特性を利用すると、理想的な電流源回路、又は非常に高い抵抗値をもつ能動負荷を実現することが出来る。その結果、特性のよい差動回路又はカレントミラー回路などを実現することが出来る。
【0220】
なお、トランジスタの一例としては、チャネル領域の上下に、つまり、チャネル領域を挟んでゲート電極が配置されている構造のトランジスタを適用することができる。チャネル領域の上下にゲート電極が配置される構造にすることにより、複数のトランジスタが並列に接続されたような回路構成となる。よって、チャネル領域が増えるため、トランジスタの電流値の増加を図ることができる。または、チャネル領域の上下にゲート電極が配置されている構造にすることにより、空乏層ができやすくなるため、S値の改善を図ることができる。
【0221】
なお、トランジスタの一例としては、チャネル領域の上にゲート電極が配置されている構造、チャネル領域の下にゲート電極が配置されている構造、正スタガ構造、逆スタガ構造、チャネル領域を複数の領域に分けた構造、チャネル領域を並列に接続した構造、又はチャネル領域が直列に接続する構造などのトランジスタを用いることができる。
【0222】
例えば、様々な基板を用いて、トランジスタを形成することが出来る。基板の種類は、特定のものに限定されることはない。その基板の一例としては、半導体基板(例えば単結晶基板又はシリコン基板)、SOI基板、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、金属基板、ステンレス・スチル基板、ステンレス・スチル・ホイルを有する基板、タングステン基板、タングステン・ホイルを有する基板、可撓性基板、貼り合わせフィルム、繊維状の材料を含む紙、又は基材フィルムなどがある。ガラス基板の一例としては、バリウムホウケイ酸ガラス、アルミノホウケイ酸ガラス、又はソーダライムガラスなどがある。可撓性基板の一例としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフォン(PES)に代表されるプラスチック、又はアクリル等の可撓性を有する合成樹脂などがある。貼り合わせフィルムの一例としては、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリフッ化ビニル、又はポリ塩化ビニルなどがある。基材フィルムの一例としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、無機蒸着フィルム、又は紙類などがある。特に、半導体基板、単結晶基板、又はSOI基板などを用いてトランジスタを製造することによって、特性、サイズ、又は形状などのばらつきが少なく、電流能力が高く、サイズの小さいトランジスタを製造することができる。このようなトランジスタによって回路を構成すると、回路の低消費電力化、又は回路の高集積化を図ることができる。
【0223】
なお、ある基板を用いてトランジスタを形成し、その後、別の基板にトランジスタを転置し、別の基板上にトランジスタを配置してもよい。トランジスタが転置される基板の一例としては、上述したトランジスタを形成することが可能な基板に加え、紙基板、セロファン基板、石材基板、木材基板、布基板(天然繊維(絹、綿、麻)、合成繊維(ナイロン、ポリウレタン、ポリエステル)若しくは再生繊維(アセテート、キュプラ、レーヨン、再生ポリエステル)などを含む)、皮革基板、又はゴム基板などがある。これらの基板を用いることにより、特性のよいトランジスタの形成、消費電力の小さいトランジスタの形成、壊れにくい装置の製造、耐熱性の付与、軽量化、又は薄型化を図ることができる。
【0224】
酸化物半導体としては、少なくともインジウム(In)あるいは亜鉛(Zn)を含むことが好ましい。特にInとZnを含むことが好ましい。また、該酸化物半導体を用いたトランジスタの電気特性のばらつきを減らすためのスタビライザーとして、それらに加えてガリウム(Ga)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてスズ(Sn)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてハフニウム(Hf)を有することが好ましい。また、スタビライザーとしてアルミニウム(Al)を有することが好ましい。
【0225】
また、他のスタビライザーとして、ランタノイドである、ランタン(La)、セリウム(Ce)、プラセオジム(Pr)、ネオジム(Nd)、サマリウム(Sm)、ユウロピウム(Eu)、ガドリニウム(Gd)、テルビウム(Tb)、ジスプロシウム(Dy)、ホルミウム(Ho)、エルビウム(Er)、ツリウム(Tm)、イッテルビウム(Yb)、ルテチウム(Lu)のいずれか一種あるいは複数種を有してもよい。
【0226】
例えば、酸化物半導体として、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、二元系金属の酸化物であるIn−Zn系酸化物、Sn−Zn系酸化物、Al−Zn系酸化物、Zn−Mg系酸化物、Sn−Mg系酸化物、In−Mg系酸化物、In−Ga系酸化物、三元系金属の酸化物であるIn−Ga−Zn系酸化物(IGZOとも表記する)、In−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Zn系酸化物、Sn−Ga−Zn系酸化物、Al−Ga−Zn系酸化物、Sn−Al−Zn系酸化物、In−Hf−Zn系酸化物、In−La−Zn系酸化物、In−Ce−Zn系酸化物、In−Pr−Zn系酸化物、In−Nd−Zn系酸化物、In−Sm−Zn系酸化物、In−Eu−Zn系酸化物、In−Gd−Zn系酸化物、In−Tb−Zn系酸化物、In−Dy−Zn系酸化物、In−Ho−Zn系酸化物、In−Er−Zn系酸化物、In−Tm−Zn系酸化物、In−Yb−Zn系酸化物、In−Lu−Zn系酸化物、四元系金属の酸化物であるIn−Sn−Ga−Zn系酸化物、In−Hf−Ga−Zn系酸化物、In−Al−Ga−Zn系酸化物、In−Sn−Al−Zn系酸化物、In−Sn−Hf−Zn系酸化物、In−Hf−Al−Zn系酸化物を用いることができる。
【0227】
なお、ここで、例えば、In−Ga−Zn系酸化物とは、InとGaとZnを有する酸化物という意味であり、InとGaとZnの比率は問わない。また、InとGaとZn以外の金属元素が入っていてもよい。
【0228】
例えば、In:Ga:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)あるいはIn:Ga:Zn=2:2:1(=2/5:2/5:1/5)の原子比のIn−Ga−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いることができる。あるいは、In:Sn:Zn=1:1:1(=1/3:1/3:1/3)、In:Sn:Zn=2:1:3(=1/3:1/6:1/2)あるいはIn:Sn:Zn=2:1:5(=1/4:1/8:5/8)の原子比のIn−Sn−Zn系酸化物やその組成の近傍の酸化物を用いるとよい。
【0229】
しかし、これらに限られず、必要とする半導体特性(移動度、閾値電圧、ばらつき等)に応じて適切な組成のものを用いればよい。また、必要とする半導体特性を得るために、キャリア濃度や不純物濃度、欠陥密度、金属元素と酸素の原子数比、原子間距離、密度等を適切なものとすることが好ましい。
【0230】
酸化物半導体は単結晶でも、非単結晶でもよい。後者の場合、アモルファスでも、多結晶でもよい。また、アモルファス中に結晶性を有する部分を含む構造でも、非アモルファスでもよい。
【0231】
本実施の形態は、他の実施の形態の一部または全部について、変更、追加、修正、削除、応用、上位概念化、又は、下位概念化したものに相当する。したがって、本実施の形態の一部または全部について、他の実施の形態の一部または全部と自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
【0232】
(実施の形態8)
上述した実施の形態において説明した基本回路は、発光装置や表示装置等の半導体装置の画素として用いることができる。その一例を図48(A)に示す。
【0233】
半導体装置は、複数の画素を有する画素部700と、画素部を駆動するための駆動回路701及び駆動回路702とを有する構成とすることができる。駆動回路701や駆動回路702は、各画素を構成する基本回路が有する配線に信号を出力する機能を有する。駆動回路701及び駆動回路702は公知の構成の駆動回路を自由に適用することができる。
【0234】
上述した実施の形態において説明した基本回路は、発光装置や表示装置等の半導体装置の画素を駆動する駆動回路(またはその一部)として用いることができる。その一例を図48(B)に示す。
【0235】
半導体装置は、複数の画素(図中、pixelと表記)を有する画素部711と、画素部を駆動するための駆動回路710とを有する構成とすることができる。駆動回路710は、複数の基本回路(cell)を有する構成とすることができる。なお、図48(B)における基本回路(cell)は、上述した実施の形態における負荷200や発光素子201を含まず、画素(pixel)が負荷200や発光素子201に対応するとみなすことができる。つまり、駆動回路710の出力outは、上述した基本回路(cell)におけるトランジスタ100のソースに対応する。
【0236】
本実施の形態は、他の実施の形態の一部または全部について、変更、追加、修正、削除、応用、上位概念化、又は、下位概念化したものに相当する。したがって、本実施の形態の一部または全部について、他の実施の形態の一部または全部と自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
【0237】
(実施の形態9)
図49(A)は、本発明の一態様に係る半導体装置の斜視図の一例である。
【0238】
図49(A)に示す半導体装置は、表示部1601と、回路基板1602と、接続部1603とを有している。上記実施の形態における基本回路を表示部1601に用いることができる。
【0239】
回路基板1602には、画像処理部が設けられており、接続部1603を介して各種信号や電源電位が表示部1601に入力される。接続部1603には、FPC(Flexible Printed Circuit)などを用いることができる。また、接続部1603にCOFテープを用いる場合、画像処理部の一部の回路、或いは表示部1601が有する駆動回路の一部などを別途用意したチップに形成しておき、COF(Chip On Film)法を用いて当該チップをCOFテープに電気的に接続しておいても良い。
【0240】
図49(B)は、図49(A)におけるA1乃至A2の断面図である。表示部1601は、基板1610と、基板1611と、基板1610及び基板1611を貼り合わせるシール材1613と、複数の画素を含む画素部1612と、画素部1612に信号を伝達する配線1614と、配線1614と接続部1603とを接続する異方性導電樹脂1615と、を有する構成とすることができる。画素部1612から発生した光は、例えば、図面矢印の方向に放出される構成とすることができる。
【0241】
本実施の形態は、他の実施の形態の一部または全部について、変更、追加、修正、削除、応用、上位概念化、又は、下位概念化したものに相当する。したがって、本実施の形態の一部または全部について、他の実施の形態の一部または全部と自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
【実施例】
【0242】
本発明の一態様に係る半導体装置は、様々な電子機器に用いることができる。電子機器としては、例えば、パーソナルコンピュータ(例えば、ノート型やデスクトップ型)、記録媒体を備えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)、携帯電話、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、電子書籍、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンター、プリンター複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機が挙げられる。これら電子機器のうちいくつかの具体例を図50に示す。
【0243】
図50(A)は携帯型ゲーム機であり、筐体5001、筐体5002、画像表示部5003、画像表示部5004、マイクロホン5005、スピーカー5006、操作キー5007、スタイラス5008等を有する。本発明の一態様に係る半導体装置を、画像表示部5003または画像表示部5004に用いることができる。画像表示部5003または画像表示部5004に本発明の一態様に係る半導体装置を用いることで、高画質の携帯型ゲーム機を提供することができる。なお、図50(A)に示した携帯型ゲーム機は、2つの画像表示部5003と画像表示部5004とを有しているが、携帯型ゲーム機が有する画像表示部の数は、これに限定されない。
【0244】
図50(B)はノート型パーソナルコンピュータであり、筐体5201、画像表示部5202、キーボード5203、ポインティングデバイス5204等を有する。本発明の一態様に係る半導体装置は、画像表示部5202に用いることができる。画像表示部5202に本発明の一態様に係る半導体装置を用いることで、高画質のノート型パーソナルコンピュータを提供することができる。
【0245】
図50(C)は携帯情報端末であり、筐体5401、画像表示部5402、操作キー5403等を有する。本発明の一態様に係る半導体装置は、画像表示部5402に用いることができる。画像表示部5402に本発明の一態様に係る半導体装置を用いることで、高画質の携帯情報端末を提供することができる。
【0246】
以上のように、本発明の適用範囲は極めて広く、あらゆる分野の電子機器に用いることが可能である。
【0247】
本実施例は、上記実施の形態の一部または全部について、変更、追加、修正、削除、応用、上位概念化、又は、下位概念化したものに相当する。したがって、本実施例の一部または全部について、実施の形態の一部または全部と自由に組み合わせることや、適用することや、置き換えて実施することができる。
【0248】
なお、本明細書等においては、ある一つの実施の形態(または実施例)において述べる図または文章において、その一部分を取り出して、発明の一態様を構成することは可能である。したがって、ある部分を述べる図または文章が記載されている場合、その一部分の図または文章を取り出した内容も、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能であるものとする。そのため、例えば、能動素子(トランジスタ、ダイオードなど)、配線、受動素子(容量素子、抵抗素子など)、導電層、絶縁層、半導体層、有機材料、無機材料、部品、装置、動作方法、製造方法などが単数又は複数記載された図面または文章において、その一部分を取り出して、発明の一態様を構成することが可能であるものとする。例えば、N個(Nは整数)の回路素子(トランジスタ、容量素子等)を有して構成される回路図から、M個(Mは整数で、M<N)の回路素子(トランジスタ、容量素子等)を抜き出して、発明の一態様を構成することは可能である。別の例としては、N個(Nは整数)の層を有して構成される断面図から、M個(Mは整数で、M<N)の層を抜き出して、発明の一態様を構成することは可能である。さらに別の例としては、N個(Nは整数)の要素を有して構成されるフローチャートから、M個(Mは整数で、M<N)の要素を抜き出して、発明の一態様を構成することは可能である。
【0249】
なお、本明細書等においては、ある一つの実施の形態(または実施例)において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念を導き出すことは、当業者であれば容易に理解される。したがって、ある一つの実施の形態(または実施例)において述べる図または文章において、少なくとも一つの具体例が記載される場合、その具体例の上位概念も、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。
【0250】
なお、本明細書等においては、少なくとも図に記載した内容(図の中の一部でもよい)は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。したがって、ある内容について、図に記載されていれば、文章を用いて述べていなくても、その内容は、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。同様に、図の一部を取り出した図についても、発明の一態様として開示されているものであり、発明の一態様を構成することが可能である。
【符号の説明】
【0251】
11 トランジスタ
12 トランジスタ
13 トランジスタ
14 トランジスタ
15 トランジスタ
100 トランジスタ
101 スイッチ
102 スイッチ
103 スイッチ
104 スイッチ
105 スイッチ
111 容量素子
112 容量素子
113 容量素子
200 負荷
201 発光素子
300 回路
301 回路
302 回路
303 回路
305 回路
312 回路
401 回路
402 回路
403 回路
404 回路
405 回路
406 回路
407 回路
408 回路
409 回路
410 回路
411 回路
412 回路
441 手段
442 手段
700 画素部
701 駆動回路
702 駆動回路
710 駆動回路
711 画素部
800 基板
802 絶縁層
803 半導体層
806a 導電層
806b 導電層
808a 導電層
808b 導電層
808c 導電層
808d 導電層
809 絶縁層
810 絶縁膜
811 絶縁層
824 絶縁層
825 アノード
827 絶縁層
828 発光層
829 カソード
881a チャネル形成領域
881b 不純物領域
881c 不純物領域
881d 領域
881e 領域
881f 不純物領域
881g 不純物領域
881h 不純物領域
890a 絶縁物
890b 絶縁物
891 絶縁層
1601 表示部
1602 回路基板
1603 接続部
1610 基板
1611 基板
1612 画素部
1613 シール材
1614 配線
1615 異方性導電樹脂
5001 筐体
5002 筐体
5003 画像表示部
5004 画像表示部
5005 マイクロホン
5006 スピーカー
5007 操作キー
5008 スタイラス
5201 筐体
5202 画像表示部
5203 キーボード
5204 ポインティングデバイス
5401 筐体
5402 画像表示部
5403 操作キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランジスタと、負荷と、第1の配線と、第2の配線と、第1のスイッチと、第2のスイッチと、第3のスイッチと、第4のスイッチと、第1の容量素子と、第2の容量素子と、を有し、
前記第1のスイッチは、前記第1の配線と前記第1の容量素子の一対の電極のうちの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記第1の容量素子の一対の電極のうちの一方は、前記第2の容量素子の一対の電極のうちの一方と電気的に接続され、
前記第2のスイッチは、前記第1の容量素子の一対の電極のうちの他方と、前記トランジスタのソース及びドレインの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記第1の容量素子の一対の電極のうちの他方は、前記トランジスタのゲートと電気的に接続され、
前記第3のスイッチは、前記第1の容量素子の一対の電極のうちの一方と、前記トランジスタのソース及びドレインの他方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記第2の容量素子の一対の電極のうちの他方は、前記負荷と電気的に接続され、
前記トランジスタのソース及びドレインの他方は、前記負荷と電気的に接続され、
前記第4のスイッチは、前記第2の配線と、前記トランジスタのソース及びドレインの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有することを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
nチャネル型のトランジスタと、発光素子と、第1の配線と、第1の配線の電位を制御する機能を有する駆動回路と、第2の配線と、第1のスイッチと、第2のスイッチと、第3のスイッチと、第4のスイッチと、第1の容量素子と、第2の容量素子と、を有し、
前記第1のスイッチは、前記第1の配線と前記第1の容量素子の一対の電極のうちの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記第1の容量素子の一対の電極のうちの一方は、前記第2の容量素子の一対の電極のうちの一方と電気的に接続され、
前記第2のスイッチは、前記第1の容量素子の一対の電極のうちの他方と、前記nチャネル型のトランジスタのソース及びドレインの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記第1の容量素子の一対の電極のうちの他方は、前記nチャネル型のトランジスタのゲートと電気的に接続され、
前記第3のスイッチは、前記第1の容量素子の一対の電極のうちの一方と、前記nチャネル型のトランジスタのソース及びドレインの他方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記第2の容量素子の一対の電極のうちの他方は、前記発光素子のアノードと電気的に接続され、
前記nチャネル型のトランジスタのソース及びドレインの他方は、前記発光素子のアノードと電気的に接続され、
前記第4のスイッチは、前記第2の配線と、前記nチャネル型のトランジスタのソース及びドレインの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記駆動回路は、前記第1の配線の電位が前記発光素子のカソードの電位以下となるような期間を有するように、前記第1の配線の電位を制御することを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
pチャネル型のトランジスタと、発光素子と、第1の配線と、第1の配線の電位を制御する機能を有する駆動回路と、第2の配線と、第1のスイッチと、第2のスイッチと、第3のスイッチと、第4のスイッチと、第1の容量素子と、第2の容量素子と、を有し、
前記第1のスイッチは、前記第1の配線と前記第1の容量素子の一対の電極のうちの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記第1の容量素子の一対の電極のうちの一方は、前記第2の容量素子の一対の電極のうちの一方と電気的に接続され、
前記第2のスイッチは、前記第1の容量素子の一対の電極のうちの他方と、前記pチャネル型のトランジスタのソース及びドレインの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記第1の容量素子の一対の電極のうちの他方は、前記pチャネル型のトランジスタのゲートと電気的に接続され、
前記第3のスイッチは、前記第1の容量素子の一対の電極のうちの一方と、前記pチャネル型のトランジスタのソース及びドレインの他方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記第2の容量素子の一対の電極のうちの他方は、前記発光素子のカソードと電気的に接続され、
前記pチャネル型のトランジスタのソース及びドレインの他方は、前記発光素子のカソードと電気的に接続され、
前記第4のスイッチは、前記第2の配線と、前記pチャネル型のトランジスタのソース及びドレインの一方との間の導通又は非導通を選択する機能を有し、
前記駆動回路は、前記第1の配線の電位が前記発光素子のアノードの電位以上となるような期間を有するように、前記第1の配線の電位を制御することを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【公開番号】特開2013−68940(P2013−68940A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−187364(P2012−187364)
【出願日】平成24年8月28日(2012.8.28)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】