半導体製造装置
【課題】消費電力を抑制できる半導体製造装置を提供する。
【解決手段】半導体製造装置1は、処理空間Sを画成する処理容器2であって、上面2aを有する該処理容器2と、処理空間S内に設けられた載置台3と、載置台3と対面するように該載置台の上方に設けられた上部電極20と、上部電極20を加熱するヒータ35,36であって、上部電極20の周囲且つ上面2aの下方に設けられた該ヒータ35,36と、上面2aに搭載される断熱部材50と、を備え、断熱部材50は、板状部51と、当該板状部51の一方の主面51a側に設けられる断熱部52と、を含む。
【解決手段】半導体製造装置1は、処理空間Sを画成する処理容器2であって、上面2aを有する該処理容器2と、処理空間S内に設けられた載置台3と、載置台3と対面するように該載置台の上方に設けられた上部電極20と、上部電極20を加熱するヒータ35,36であって、上部電極20の周囲且つ上面2aの下方に設けられた該ヒータ35,36と、上面2aに搭載される断熱部材50と、を備え、断熱部材50は、板状部51と、当該板状部51の一方の主面51a側に設けられる断熱部52と、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体製造装置として、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の半導体製造装置は、半導体ウェハが載置される載置台と、載置台の上方に設けられ且つ載置台と平行に対向する上部電極とを有する処理容器と、載置台に高周波を印加する高周波電源と、上部電極に処理ガスを供給する処理ガス供給部とを備えている。この半導体製造装置は、平行平板型のプラズマエッチング装置として構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−286733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような構成を有する平行平板型の半導体製造装置には、上部電極(上部電極に供給される処理ガス)を加熱するためのヒータが上部電極の近傍に設けられていることがある。このような半導体製造装置では、消費電力を抑制することが要請されている。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、消費電力を抑制できる半導体製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る半導体製造装置は、処理空間を画成する処理容器であって、上面を有する該処理容器と、処理空間内に設けられた載置台と、載置台と対面するように該載置台の上方に設けられた上部電極と、上部電極を加熱するヒータであって、上部電極の周囲且つ上面の下方に設けられた該ヒータと、上面に搭載される断熱部材と、を備え、断熱部材は、板状部と、当該板状部の一方の主面側に設けられる断熱部と、を含む。
【0007】
この半導体製造装置では、処理容器の上面に断熱部材が搭載されている。そのため、断熱部材を構成する断熱部により断熱効果を高め、特に放熱量が多い処理容器の上部からの放熱を抑制し得る。したがって、熱効率の向上を図ることができ、その結果、消費電力の抑制を図ることが可能である。
【0008】
一実施形態においては、断熱部は発泡断熱材であってもよい。発泡断熱材を用いると、放熱を効果的に抑制することが可能となる。
【0009】
一実施形態においては、断熱部材は、上面に平行な方向に分離可能な複数のパーツであり、各々が板状部と断熱部とを含む該複数のパーツを有していてもよい。この形態によれば、処理容器の上面に導管等が接続されている場合であっても、断熱部材を容易に配置することが可能となり、作業性の向上が図れる。
【0010】
一実施形態においては、板状部は、断熱部の剛性よりも高い剛性を有していてもよい。この形態によれば、柔軟性を有する断熱部を用いた場合であっても、処理容器の上面に配置されたときの反りや、取り付け作業時の断熱部の撓み等を防止できる。したがって、断熱部材の操作性の向上が図れる。
【0011】
一実施形態においては、断熱部材の外周面は、樹脂により被覆されていてもよい。この形態によれば、断熱部材において塵や埃の発生を抑制できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、処理容器における放熱を抑制して熱効率を向上させ、消費電力を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】一実施形態に係るプラズマ処理装置を模式的に示す断面図である。
【図2】チャンバを模式的に示す斜視図である。
【図3】図2に示すチャンバを上から見た図である。
【図4】断熱部材を示す斜視図である。
【図5】図4におけるV−V線断面図である。
【図6】断熱部材が分離した状態を示す斜視図である。
【図7】断熱効果の試験結果を示す表である。
【図8】消費電力の試験結果を示す表である。
【図9】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図10】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図11】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図12】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図13】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図14】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図15】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図16】他の形態の断熱部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の種々の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
[プラズマ処理装置]
図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置を模式的に示す図である。図1に示すプラズマ処理装置1は、平行平板型のプラズマエッチング装置として構成されている。プラズマ処理装置1は、処理空間Sを画成する円筒形のチャンバ(処理容器)2を有している。チャンバ2は、上面2aを有している。
【0016】
チャンバ2の処理空間S内には、被処理基板として例えば半導体ウェハWを載置する円板状の載置台3が下部電極又はサセプタとして設けられている。載置台3は、例えばアルミニウム製であり、絶縁性の筒状保持部4を介してチャンバ2の底から垂直方向に延びる筒状支持部6に支持されている。筒状保持部4の上面には、載置台3の上面を環状に囲む例えば石英からなるフォーカスリング7が配置されている。
【0017】
チャンバ2の側壁と筒状支持部6との間には、排気路8が形成されている。この排気路8の入口又はその途中には、バッフル板9が取り付けられていると共に、底部に排気口10が設けられている。排気装置11は、排気口10に排気管12を介して接続されている。排気装置11は、真空ポンプを有し、チャンバ2内の処理空間を所定の真空度まで減圧することができる。チャンバ2の側壁には、半導体ウェハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ14が取り付けられている。
【0018】
載置台3には、プラズマ生成用の高周波電源15が整合器16及び給電棒17を介して電気的に接続されている。高周波電源15は、所定の高周波数(例えば27MHz以上)の高周波電力を下部電極、すなわち載置台3に印加する。載置台3と平行に向かい合うチャンバ2の上部には、シャワーヘッド20が接地電位の上部電極として設けられている。高周波電源15からの高周波によって載置台3とシャワーヘッド20との間の空間、つまりプラズマ生成空間PSに高周波電界が形成される。
【0019】
シャワーヘッド20は、多数のガス通気孔21を有する電極板22と、電極板22を着脱可能に支持する電極支持体23とを有する。電極支持体23の内部にバッファ室24が設けられ、このバッファ室24のガス導入口25には処理ガス供給部26からのガス供給導管27が接続されている。
【0020】
チャンバ2の天井部において、プラズマ生成空間PS周辺の上方(シャワーヘッド20の周囲)には、環状又は同心状に延在する磁場形成機構28が設けられている。磁場形成機構28は、チャンバ2内のプラズマ生成空間PSにおける高周波放電の開始(プラズマ着火)を容易にして放電を安定に維持するために機能する。
【0021】
載置台3の上面には、半導体ウェハWを静電吸着力で保持するための静電チャック30が設けられている。静電チャック30は、導電膜からなる電極31を一対の絶縁膜32a,32bの間に挟み込んだものであり、電極31には直流電源33がスイッチSWを介して電気的に接続されている。直流電源33からの直流電圧により、クーロン力で半導体ウェハWをチャック上に吸着保持できるようになっている。
【0022】
シャワーヘッド20の上方(シャワーヘッド20の周囲で且つ上面2aの下方)には、第1ヒータ35が配置されている。第1ヒータ35は、シャワーヘッド20を加熱(電極板22の温度制御)するための熱源であり、環状を呈している。第1ヒータ35の外径は、シャワーヘッド20の外径よりも大きい。
【0023】
図2は、チャンバを模式的に示す斜視図であり、図3は、図2に示すチャンバを上から見た図である。図3に示すように、チャンバ2には、第2ヒータ36が複数(ここでは4つ)配置されている。第2ヒータ36は、シャワーヘッド20を加熱するための熱源であり、チャンバ2の側壁において第1ヒータ35よりも径方向の外側に配置されている。
【0024】
また、載置台3には、ガス供給ライン38を介して伝熱ガス供給部39が接続されている。伝熱ガス供給部39は、静電チャック30の上面と半導体ウェハWの裏面との間に伝熱ガス(例えばHeガス)を供給する。制御部40は、プラズマ処理装置1内の各部を個別に制御し、全体のシーケンスを統括制御する。
【0025】
[断熱部材]
図1及び図2に示すように、チャンバ2の上面2a上には、断熱部材50が配置(搭載)されている。図4は、断熱部材を示す斜視図であり、図5は、図4におけるV−V線断面図である。図4及び図5に示すように、断熱部材50は、板状部51と、断熱部52とから構成されている。板状部51は、例えばアクリル樹脂からなり、円板状(チャンバ2の上面2aの形状に対応した形状)を呈している。板状部51は、厚みが数mm程度であり、後述の断熱部52よりも高い剛性を有している。なお、板状部51は、金属で形成されていてもよい。
【0026】
断熱部52は、例えば発泡断熱材(商品名:エアロフレックス(登録商標))であり、円板状(チャンバ2の上面2aの形状に対応した形状)を呈している。断熱部52は、例えば厚みが10mm程度に設定されており、一方の主面52aが板状部51の一方の主面51aに例えば接着剤により接合されている。断熱部52は、チャンバ2の上面2aに当接する部分である。すなわち、断熱部材50は、断熱部52の他方の主面52bが載置面となるように、チャンバ2の上面2aに配置される。なお、断熱部52としては、発泡断熱材の他に、金属部材に断熱性を有する断熱塗料を塗装、溶射したものであってもよい。
【0027】
上記構成を有する断熱部材50は、複数に分離可能に構成されている。図6に示すように、断熱部材50は、板状部51と断熱部52とが一体化された状態で、複数(ここでは3つ)のパーツに分離されている。各パーツは、チャンバ2の上面2aに平行な方向(上面2aの面方向)に分離可能である。具体的には、断熱部材50は、例えば、チャンバ2の上部に接続されたガス供給導管27に対応する位置に開口部が形成されており、ガス供給導管27を挟むように構成されている。断熱部材50の分割数及び個々のパーツの形状は、チャンバ2の形状等に応じて適宜設定される。
【0028】
以上説明したように、本実施形態では、プラズマ処理装置1におけるチャンバ2の上面2a上に断熱部材50が配置されている。この断熱部材50は、板状部51と、断熱部52とから構成されており、断熱部52によって放熱を抑制(断熱)することにより、チャンバ2の熱効率の向上が図れる。特に、放熱量が多いチャンバ2の上面2aに断熱部材50を配置しているため、効率的に放熱を抑制できる。
【0029】
また、断熱部52よりも高い剛性を有する板状部51を設けているため、例えば柔軟性を有する断熱部52を用いた場合であっても、断熱部52が反ったり撓んだりすることを防止できる。その結果、操作性の向上が図れる。
【0030】
また、断熱部材50は、上面2aに平行な方向に分離可能な複数のパーツであり、各々が板状部51と断熱部52とを含む該複数のパーツを有する(図6参照)。したがって、断熱部材50を配置する際、チャンバ2の上面2aにパーツ毎に取り付けられるため、作業性の向上が図れる。
【0031】
また、断熱部材50は、チャンバ2の上面2a上に搭載する構成であるため、既存の半導体製造装置にも適用できる。また、断熱部材50は、板状部51及び断熱部52といった簡易な構成であるため、コストの低減も図れる。
【0032】
断熱部材50の断熱(放熱の抑制)の効果について、図7を参照しながら説明する。図7は、断熱効果の試験結果を示す表である。図7に示すように、断熱部材としては、
(1)アルマイト処理された金属板(比較例)
(2)金属板に発泡断熱材であるエアロフレックス(Aeroflex:登録商標)を貼り付けたもの(実施例1)
(3)金属板の表面にシリコーンゴムコーティングを施したもの(実施例2)
(4)金属板の表面に特殊断熱コーティング材セラミックコート「SE250」(日本テレニクス株式会社製)をコーティングしたもの(実施例3)
(5)金属板の表面に断熱ポーラス剤(商品名:断熱ポーラス、トーカロ株式会社製)を溶射したもの(実施例4)
(6)金属板の表面にHy−Coat(商品名:Hy−Coat(主な材料フッ素樹脂)、トーカロ株式会社製)をコーティングしたもの(実施例5)
を用意した。比較例及び実施例1−5をホットプレート(140℃)にて同時に加熱し、表面温度を計測して比較例との温度差を算出した。なお、各表面温度は、比較例の表面温度が80℃に達してからの平均温度である。
【0033】
図7に示すように、比較例との温度差が最も大きいのは実施例1であり、比較例との温度差は平均「−36.0℃」であった。また、実施例2では「−16.0℃」、実施例3では「−12.1℃」、実施例4では「−12.2℃」、実施例5では「−7.7℃」であった。いずれの実施例1−5においても、比較例に比べて断熱効果があることが確認された。
【0034】
続いて、断熱部材50による消費電力の抑制の効果について、図8を参照しながら説明する。図8は、消費電力の試験結果を示す表である。この試験では、チャンバ2の上部及び側壁部に取り付けられた第1及び第2ヒータ35,36の電流値を測定し、昇温時、アイドル時、及びプロセス搬送時の消費電力を算出した。断熱部としては、エアロフレックスを用い、厚みが10mm,20mmのものを用いた。第1ヒータ35は、消費電力が定格で1400Wであり、第2ヒータ36は、消費電力が定格で2080Wである。
【0035】
図8に示すように、昇温時においては、断熱部を配置しない場合の消費電力の実測値2728Wに対して、断熱部10mmを使用した場合の消費電力が「−1.2%」となり、断熱部20mmを使用した場合の消費電力が「+0.4%」となった。アイドル時においては、断熱部を配置しない場合の消費電力の実測値1972Wに対して、断熱部10mmを使用した場合の消費電力が「−5.5%」となり、断熱部20mmを使用した場合の消費電力が「−7.1%」となった。プロセス搬送時においては、断熱部を配置しない場合の消費電力の実測値が1800Wに対して、断熱部10mmを使用した場合の消費電力が「−1.6%」となり、断熱部20mmを使用した場合の消費電力が「−1.1%」となった。
【0036】
以上の結果より、チャンバ2の上面2aに断熱部材50(断熱部52)を配置することにより、チャンバ2における放熱を抑制して熱効率が向上し、消費電力を抑制できることが確認された。なお、断熱部20mmにおいて昇温時に消費電力が多少増加しているが、昇温時は不安定な状態であるため、誤差の範囲内であると考えられる。
【0037】
[断熱部材の他の形態]
以下、図9〜図16を参照して、断熱部材の他の形態について説明する。なお、以下で説明する断熱部材は、上記断熱部材50と同様に、複数に分離可能に構成されていてもよい。
【0038】
図9(a)に示すように、断熱部材50Aは、板状部51Aと、断熱部52とから構成されている。板状部51Aは、金属からなり、チャンバ2の上面2aに当接する。すなわち、断熱部材50Aは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0039】
図9(b)に示すように、断熱部材50Bは、板状部51と、断熱部52と、板状部51Aとから構成されている。断熱部材50Bでは、板状部51と板状部51Aとにより断熱部52を挟んでいる。断熱部材50Bは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0040】
図9(c)に示すように、断熱部材50Cは、板状部51と、断熱部52と、枠部53とから構成されている。枠部53は、例えば金属又はアクリル樹脂等からなり、板状部51及び断熱部52の外周面を覆う。断熱部材50Cは、断熱部52が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Cでは、枠部53を設けることにより、断熱部52の外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0041】
図9(d)に示すように、断熱部材50Dは、板状部51Aと、断熱部52と、枠部53とから構成されている。断熱部材50Dは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0042】
図9(e)に示すように、断熱部材50Eは、板状部51と、断熱部52と、板状部51Aと、枠部53とから構成されている。断熱部材50Dは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0043】
図10(a)に示すように、断熱部材50Fは、断熱部52と、枠ユニット54とから構成されている。枠ユニット54は、金属又はアクリル樹脂等からなる円形状の板状部54aと、板状部54aの外周面を覆う環状の枠部54bとから構成されており、板状部54aと枠部54bとが一体的に構成されている。枠ユニット54は、枠部54bによって断熱部52の外周面を囲うように断熱部52に取り付けられる。断熱部材50Fは、断熱部52が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Fでは、枠ユニット54を設けることにより、断熱部52の外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0044】
図10(b)に示すように、断熱部材50Gは、断熱部52と、枠ユニット55とから構成されている。枠ユニット55は、金属からなる円形の板状部55aと、板状部55aの外周面を覆う環状の枠部55bとから構成されており、板状部55aと枠部55bとが一体的に構成されている。断熱部材50Gは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Gでは、枠ユニット55を設けることにより、断熱部52の外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0045】
図10(c)に示すように、断熱部材50Hは、板状部51Aと、断熱部52と、枠ユニット54とから構成されている。枠ユニット54は、枠部54bによって断熱部52の外周面を囲うように断熱部52に取り付けられる。断熱部材50Hは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0046】
図10(d)に示すように、断熱部材50Iは、板状部51と、断熱部52と、枠ユニット55とから構成されている。枠ユニット55は、枠部55bによって断熱部52の外周面を囲うように断熱部52に取り付けられる。断熱部材50Iは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0047】
図11(a)に示すように、断熱部材50Jは、板状部51と、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部58とから構成されている。断熱部57は、金属部材56上に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。コーティング部58は、断熱部57の上面に、例えば耐熱性を有する上記Hy−Coat等のコーティング材(樹脂)が塗装されて形成されている。断熱部材50Jは、コーティング部58が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0048】
図11(b)に示すように、断熱部材50Kは、板状部51Aと、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部58とから構成されている。断熱部材50Kは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0049】
図11(c)に示すように、断熱部材50Lは、板状部51と、断熱部57Aと、コーティング部59とから構成されている。断熱部57Aは、板状部51に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。コーティング部59は、断熱部57Aの上面及び外周面を覆うように形成されている。断熱部材50Lは、コーティング部59が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Lでは、コーティング部59を形成することにより、断熱部57Aの外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0050】
図11(d)に示すように、断熱部材50Mは、板状部51Aと、断熱部57Aと、コーティング部59とから構成されている。断熱部57Aは、板状部51Aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Mは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0051】
図12(a)に示すように、断熱部材50Nは、板状部51と、板状部51Aと、金属部材56と、第1断熱部60と、第2断熱部61と、コーティング部62とから構成されている。第1断熱部60は、金属部材56の一方の主面の全面に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されており、第2断熱部61は、金属部材56の他方の主面の全面に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。コーティング部62は、金属部材56、第1断熱部60及び第2断熱部61の外周面を覆うように形成されている。第1断熱部60、第2断熱部61及びコーティング部62が形成された金属部材56は、板状部51及び板状部51Aに挟まれている。断熱部材50Nは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Nでは、コーティング部62を形成することにより、第1及び第2断熱部60,61の外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0052】
図12(b)に示すように、断熱部材50Oは、板状部51と、板状部51Aと、断熱部57Aと、コーティング部63とから構成されている。断熱部57Aは、板状部51Aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。コーティング部63は、断熱部57Aの外周面を覆うように形成されている。断熱部材50Oは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Oでは、コーティング部63を形成することにより、断熱部57Aの外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0053】
図12(c)に示すように、断熱部材50Pは、板状部51と、板状部51Aと、断熱部57Aと、コーティング部63とから構成されている。断熱部57Aは、板状部51に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。コーティング部64は、断熱部57Aの外周面を覆うように形成されている。断熱部材50Pは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Pでは、コーティング部64を形成することにより、断熱部57Aの外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0054】
図13(a)に示すように、断熱部材50Qは、板状部51と、枠部53と、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部65とから構成されている。コーティング部65は、金属部材56の上面を覆うように形成されている。断熱部材50Qは、コーティング部58が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0055】
図13(b)に示すように、断熱部材50Rは、板状部51と、枠部53と、断熱部57Aと、コーティング部66とから構成されている。コーティング部66は、断熱部57Aの上面を覆うように形成されている。断熱部材50Rは、コーティング部66が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0056】
図13(c)に示すように、断熱部材50Sは、板状部51Aと、枠部53と、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部65とから構成されている。断熱部材50Sは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0057】
図13(d)に示すように、断熱部材50Tは、板状部51Aと、枠部53と、断熱部57Aと、コーティング部66とから構成されている。断熱部材50Tは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0058】
図14(a)に示すように、断熱部材50Uは、板状部51と、板状部51Aと、枠部53と、金属部材56と、第1断熱部60と、第2断熱部61とから構成されている。断熱部材50Uは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0059】
図14(b)に示すように、断熱部材50Vは、板状部51と、板状部51Aと、枠部53と、断熱部57Aとから構成されている。断熱部57Aは、板状部51Aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Vは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0060】
図14(c)に示すように、断熱部材50Wは、板状部51と、板状部51Aと、枠部53と、断熱部57Aとから構成されている。断熱部57Aは、板状部51に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Wは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0061】
図15(a)に示すように、断熱部材50Xは、枠ユニット54と、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部65とから構成されている。断熱部材50Xは、コーティング部65が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0062】
図15(b)に示すように、断熱部材50Yは、枠ユニット54と、断熱部57Aと、コーティング部66とから構成されている。断熱部57Aは、枠ユニット54の板状部54aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Yは、枠ユニット54が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0063】
図15(c)に示すように、断熱部材50Zは、枠ユニット55と、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部65とから構成されている。断熱部材50Zは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0064】
図15(d)に示すように、断熱部材50Aaは、枠ユニット55と、断熱部57Aと、コーティング部66とから構成されている。断熱部57Aは、枠ユニット55の板状部55aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Aaは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0065】
図15(e)に示すように、断熱部材50Abは、板状部51と、枠ユニット55と、金属部材56と、第1断熱部60と、第2断熱部61とから構成されている。断熱部材50Abは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0066】
図16(a)に示すように、断熱部材50Acは、板状部51Aと、枠ユニット54と、金属部材56と、第1断熱部60と、第2断熱部61とから構成されている。断熱部材50Acは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0067】
図16(b)に示すように、断熱部材50Adは、板状部51Aと、断熱部57Aとから構成されている。断熱部57Aは、板状部51Aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Adは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0068】
図16(c)に示すように、断熱部材50Aeは、板状部51と、枠ユニット55と、断熱部57Aとから構成されている。断熱部57Aは、板状部51に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Aeは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0069】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、載置台3に高周波電源15が接続されているが、シャワーヘッド20に高周波電源15が接続されていてもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、断熱部52として発泡断熱材を例示しているが、断熱部はその他の材料からなるものであってもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、断熱部材50(板状部51、断熱部52)が円形状を呈しているが、その形状はチャンバ2の上面2aの形状に応じて適宜設計されればよい。また、断熱部材50は、チャンバ2の上面2aの全面を覆う構成であってもよいし、上面2aの一部を覆う構成であってもよい。
【符号の説明】
【0072】
1…プラズマ処理装置(半導体製造装置)、2…チャンバ(処理容器)、2a…主面、3…載置台、20…シャワーヘッド(上部電極)、35…第1ヒータ、36…第2ヒータ、50,50A〜50Z,50Aa〜50Ae…断熱部材、50a…主面、51,51A,54a,55a…板状部、52,57,57A,60,61…断熱部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体製造装置として、例えば特許文献1に記載されているものが知られている。特許文献1に記載の半導体製造装置は、半導体ウェハが載置される載置台と、載置台の上方に設けられ且つ載置台と平行に対向する上部電極とを有する処理容器と、載置台に高周波を印加する高周波電源と、上部電極に処理ガスを供給する処理ガス供給部とを備えている。この半導体製造装置は、平行平板型のプラズマエッチング装置として構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−286733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような構成を有する平行平板型の半導体製造装置には、上部電極(上部電極に供給される処理ガス)を加熱するためのヒータが上部電極の近傍に設けられていることがある。このような半導体製造装置では、消費電力を抑制することが要請されている。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、消費電力を抑制できる半導体製造装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面に係る半導体製造装置は、処理空間を画成する処理容器であって、上面を有する該処理容器と、処理空間内に設けられた載置台と、載置台と対面するように該載置台の上方に設けられた上部電極と、上部電極を加熱するヒータであって、上部電極の周囲且つ上面の下方に設けられた該ヒータと、上面に搭載される断熱部材と、を備え、断熱部材は、板状部と、当該板状部の一方の主面側に設けられる断熱部と、を含む。
【0007】
この半導体製造装置では、処理容器の上面に断熱部材が搭載されている。そのため、断熱部材を構成する断熱部により断熱効果を高め、特に放熱量が多い処理容器の上部からの放熱を抑制し得る。したがって、熱効率の向上を図ることができ、その結果、消費電力の抑制を図ることが可能である。
【0008】
一実施形態においては、断熱部は発泡断熱材であってもよい。発泡断熱材を用いると、放熱を効果的に抑制することが可能となる。
【0009】
一実施形態においては、断熱部材は、上面に平行な方向に分離可能な複数のパーツであり、各々が板状部と断熱部とを含む該複数のパーツを有していてもよい。この形態によれば、処理容器の上面に導管等が接続されている場合であっても、断熱部材を容易に配置することが可能となり、作業性の向上が図れる。
【0010】
一実施形態においては、板状部は、断熱部の剛性よりも高い剛性を有していてもよい。この形態によれば、柔軟性を有する断熱部を用いた場合であっても、処理容器の上面に配置されたときの反りや、取り付け作業時の断熱部の撓み等を防止できる。したがって、断熱部材の操作性の向上が図れる。
【0011】
一実施形態においては、断熱部材の外周面は、樹脂により被覆されていてもよい。この形態によれば、断熱部材において塵や埃の発生を抑制できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、処理容器における放熱を抑制して熱効率を向上させ、消費電力を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】一実施形態に係るプラズマ処理装置を模式的に示す断面図である。
【図2】チャンバを模式的に示す斜視図である。
【図3】図2に示すチャンバを上から見た図である。
【図4】断熱部材を示す斜視図である。
【図5】図4におけるV−V線断面図である。
【図6】断熱部材が分離した状態を示す斜視図である。
【図7】断熱効果の試験結果を示す表である。
【図8】消費電力の試験結果を示す表である。
【図9】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図10】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図11】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図12】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図13】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図14】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図15】他の形態の断熱部材を示す図である。
【図16】他の形態の断熱部材を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明の種々の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0015】
[プラズマ処理装置]
図1は、一実施形態に係るプラズマ処理装置を模式的に示す図である。図1に示すプラズマ処理装置1は、平行平板型のプラズマエッチング装置として構成されている。プラズマ処理装置1は、処理空間Sを画成する円筒形のチャンバ(処理容器)2を有している。チャンバ2は、上面2aを有している。
【0016】
チャンバ2の処理空間S内には、被処理基板として例えば半導体ウェハWを載置する円板状の載置台3が下部電極又はサセプタとして設けられている。載置台3は、例えばアルミニウム製であり、絶縁性の筒状保持部4を介してチャンバ2の底から垂直方向に延びる筒状支持部6に支持されている。筒状保持部4の上面には、載置台3の上面を環状に囲む例えば石英からなるフォーカスリング7が配置されている。
【0017】
チャンバ2の側壁と筒状支持部6との間には、排気路8が形成されている。この排気路8の入口又はその途中には、バッフル板9が取り付けられていると共に、底部に排気口10が設けられている。排気装置11は、排気口10に排気管12を介して接続されている。排気装置11は、真空ポンプを有し、チャンバ2内の処理空間を所定の真空度まで減圧することができる。チャンバ2の側壁には、半導体ウェハWの搬入出口を開閉するゲートバルブ14が取り付けられている。
【0018】
載置台3には、プラズマ生成用の高周波電源15が整合器16及び給電棒17を介して電気的に接続されている。高周波電源15は、所定の高周波数(例えば27MHz以上)の高周波電力を下部電極、すなわち載置台3に印加する。載置台3と平行に向かい合うチャンバ2の上部には、シャワーヘッド20が接地電位の上部電極として設けられている。高周波電源15からの高周波によって載置台3とシャワーヘッド20との間の空間、つまりプラズマ生成空間PSに高周波電界が形成される。
【0019】
シャワーヘッド20は、多数のガス通気孔21を有する電極板22と、電極板22を着脱可能に支持する電極支持体23とを有する。電極支持体23の内部にバッファ室24が設けられ、このバッファ室24のガス導入口25には処理ガス供給部26からのガス供給導管27が接続されている。
【0020】
チャンバ2の天井部において、プラズマ生成空間PS周辺の上方(シャワーヘッド20の周囲)には、環状又は同心状に延在する磁場形成機構28が設けられている。磁場形成機構28は、チャンバ2内のプラズマ生成空間PSにおける高周波放電の開始(プラズマ着火)を容易にして放電を安定に維持するために機能する。
【0021】
載置台3の上面には、半導体ウェハWを静電吸着力で保持するための静電チャック30が設けられている。静電チャック30は、導電膜からなる電極31を一対の絶縁膜32a,32bの間に挟み込んだものであり、電極31には直流電源33がスイッチSWを介して電気的に接続されている。直流電源33からの直流電圧により、クーロン力で半導体ウェハWをチャック上に吸着保持できるようになっている。
【0022】
シャワーヘッド20の上方(シャワーヘッド20の周囲で且つ上面2aの下方)には、第1ヒータ35が配置されている。第1ヒータ35は、シャワーヘッド20を加熱(電極板22の温度制御)するための熱源であり、環状を呈している。第1ヒータ35の外径は、シャワーヘッド20の外径よりも大きい。
【0023】
図2は、チャンバを模式的に示す斜視図であり、図3は、図2に示すチャンバを上から見た図である。図3に示すように、チャンバ2には、第2ヒータ36が複数(ここでは4つ)配置されている。第2ヒータ36は、シャワーヘッド20を加熱するための熱源であり、チャンバ2の側壁において第1ヒータ35よりも径方向の外側に配置されている。
【0024】
また、載置台3には、ガス供給ライン38を介して伝熱ガス供給部39が接続されている。伝熱ガス供給部39は、静電チャック30の上面と半導体ウェハWの裏面との間に伝熱ガス(例えばHeガス)を供給する。制御部40は、プラズマ処理装置1内の各部を個別に制御し、全体のシーケンスを統括制御する。
【0025】
[断熱部材]
図1及び図2に示すように、チャンバ2の上面2a上には、断熱部材50が配置(搭載)されている。図4は、断熱部材を示す斜視図であり、図5は、図4におけるV−V線断面図である。図4及び図5に示すように、断熱部材50は、板状部51と、断熱部52とから構成されている。板状部51は、例えばアクリル樹脂からなり、円板状(チャンバ2の上面2aの形状に対応した形状)を呈している。板状部51は、厚みが数mm程度であり、後述の断熱部52よりも高い剛性を有している。なお、板状部51は、金属で形成されていてもよい。
【0026】
断熱部52は、例えば発泡断熱材(商品名:エアロフレックス(登録商標))であり、円板状(チャンバ2の上面2aの形状に対応した形状)を呈している。断熱部52は、例えば厚みが10mm程度に設定されており、一方の主面52aが板状部51の一方の主面51aに例えば接着剤により接合されている。断熱部52は、チャンバ2の上面2aに当接する部分である。すなわち、断熱部材50は、断熱部52の他方の主面52bが載置面となるように、チャンバ2の上面2aに配置される。なお、断熱部52としては、発泡断熱材の他に、金属部材に断熱性を有する断熱塗料を塗装、溶射したものであってもよい。
【0027】
上記構成を有する断熱部材50は、複数に分離可能に構成されている。図6に示すように、断熱部材50は、板状部51と断熱部52とが一体化された状態で、複数(ここでは3つ)のパーツに分離されている。各パーツは、チャンバ2の上面2aに平行な方向(上面2aの面方向)に分離可能である。具体的には、断熱部材50は、例えば、チャンバ2の上部に接続されたガス供給導管27に対応する位置に開口部が形成されており、ガス供給導管27を挟むように構成されている。断熱部材50の分割数及び個々のパーツの形状は、チャンバ2の形状等に応じて適宜設定される。
【0028】
以上説明したように、本実施形態では、プラズマ処理装置1におけるチャンバ2の上面2a上に断熱部材50が配置されている。この断熱部材50は、板状部51と、断熱部52とから構成されており、断熱部52によって放熱を抑制(断熱)することにより、チャンバ2の熱効率の向上が図れる。特に、放熱量が多いチャンバ2の上面2aに断熱部材50を配置しているため、効率的に放熱を抑制できる。
【0029】
また、断熱部52よりも高い剛性を有する板状部51を設けているため、例えば柔軟性を有する断熱部52を用いた場合であっても、断熱部52が反ったり撓んだりすることを防止できる。その結果、操作性の向上が図れる。
【0030】
また、断熱部材50は、上面2aに平行な方向に分離可能な複数のパーツであり、各々が板状部51と断熱部52とを含む該複数のパーツを有する(図6参照)。したがって、断熱部材50を配置する際、チャンバ2の上面2aにパーツ毎に取り付けられるため、作業性の向上が図れる。
【0031】
また、断熱部材50は、チャンバ2の上面2a上に搭載する構成であるため、既存の半導体製造装置にも適用できる。また、断熱部材50は、板状部51及び断熱部52といった簡易な構成であるため、コストの低減も図れる。
【0032】
断熱部材50の断熱(放熱の抑制)の効果について、図7を参照しながら説明する。図7は、断熱効果の試験結果を示す表である。図7に示すように、断熱部材としては、
(1)アルマイト処理された金属板(比較例)
(2)金属板に発泡断熱材であるエアロフレックス(Aeroflex:登録商標)を貼り付けたもの(実施例1)
(3)金属板の表面にシリコーンゴムコーティングを施したもの(実施例2)
(4)金属板の表面に特殊断熱コーティング材セラミックコート「SE250」(日本テレニクス株式会社製)をコーティングしたもの(実施例3)
(5)金属板の表面に断熱ポーラス剤(商品名:断熱ポーラス、トーカロ株式会社製)を溶射したもの(実施例4)
(6)金属板の表面にHy−Coat(商品名:Hy−Coat(主な材料フッ素樹脂)、トーカロ株式会社製)をコーティングしたもの(実施例5)
を用意した。比較例及び実施例1−5をホットプレート(140℃)にて同時に加熱し、表面温度を計測して比較例との温度差を算出した。なお、各表面温度は、比較例の表面温度が80℃に達してからの平均温度である。
【0033】
図7に示すように、比較例との温度差が最も大きいのは実施例1であり、比較例との温度差は平均「−36.0℃」であった。また、実施例2では「−16.0℃」、実施例3では「−12.1℃」、実施例4では「−12.2℃」、実施例5では「−7.7℃」であった。いずれの実施例1−5においても、比較例に比べて断熱効果があることが確認された。
【0034】
続いて、断熱部材50による消費電力の抑制の効果について、図8を参照しながら説明する。図8は、消費電力の試験結果を示す表である。この試験では、チャンバ2の上部及び側壁部に取り付けられた第1及び第2ヒータ35,36の電流値を測定し、昇温時、アイドル時、及びプロセス搬送時の消費電力を算出した。断熱部としては、エアロフレックスを用い、厚みが10mm,20mmのものを用いた。第1ヒータ35は、消費電力が定格で1400Wであり、第2ヒータ36は、消費電力が定格で2080Wである。
【0035】
図8に示すように、昇温時においては、断熱部を配置しない場合の消費電力の実測値2728Wに対して、断熱部10mmを使用した場合の消費電力が「−1.2%」となり、断熱部20mmを使用した場合の消費電力が「+0.4%」となった。アイドル時においては、断熱部を配置しない場合の消費電力の実測値1972Wに対して、断熱部10mmを使用した場合の消費電力が「−5.5%」となり、断熱部20mmを使用した場合の消費電力が「−7.1%」となった。プロセス搬送時においては、断熱部を配置しない場合の消費電力の実測値が1800Wに対して、断熱部10mmを使用した場合の消費電力が「−1.6%」となり、断熱部20mmを使用した場合の消費電力が「−1.1%」となった。
【0036】
以上の結果より、チャンバ2の上面2aに断熱部材50(断熱部52)を配置することにより、チャンバ2における放熱を抑制して熱効率が向上し、消費電力を抑制できることが確認された。なお、断熱部20mmにおいて昇温時に消費電力が多少増加しているが、昇温時は不安定な状態であるため、誤差の範囲内であると考えられる。
【0037】
[断熱部材の他の形態]
以下、図9〜図16を参照して、断熱部材の他の形態について説明する。なお、以下で説明する断熱部材は、上記断熱部材50と同様に、複数に分離可能に構成されていてもよい。
【0038】
図9(a)に示すように、断熱部材50Aは、板状部51Aと、断熱部52とから構成されている。板状部51Aは、金属からなり、チャンバ2の上面2aに当接する。すなわち、断熱部材50Aは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0039】
図9(b)に示すように、断熱部材50Bは、板状部51と、断熱部52と、板状部51Aとから構成されている。断熱部材50Bでは、板状部51と板状部51Aとにより断熱部52を挟んでいる。断熱部材50Bは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0040】
図9(c)に示すように、断熱部材50Cは、板状部51と、断熱部52と、枠部53とから構成されている。枠部53は、例えば金属又はアクリル樹脂等からなり、板状部51及び断熱部52の外周面を覆う。断熱部材50Cは、断熱部52が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Cでは、枠部53を設けることにより、断熱部52の外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0041】
図9(d)に示すように、断熱部材50Dは、板状部51Aと、断熱部52と、枠部53とから構成されている。断熱部材50Dは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0042】
図9(e)に示すように、断熱部材50Eは、板状部51と、断熱部52と、板状部51Aと、枠部53とから構成されている。断熱部材50Dは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0043】
図10(a)に示すように、断熱部材50Fは、断熱部52と、枠ユニット54とから構成されている。枠ユニット54は、金属又はアクリル樹脂等からなる円形状の板状部54aと、板状部54aの外周面を覆う環状の枠部54bとから構成されており、板状部54aと枠部54bとが一体的に構成されている。枠ユニット54は、枠部54bによって断熱部52の外周面を囲うように断熱部52に取り付けられる。断熱部材50Fは、断熱部52が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Fでは、枠ユニット54を設けることにより、断熱部52の外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0044】
図10(b)に示すように、断熱部材50Gは、断熱部52と、枠ユニット55とから構成されている。枠ユニット55は、金属からなる円形の板状部55aと、板状部55aの外周面を覆う環状の枠部55bとから構成されており、板状部55aと枠部55bとが一体的に構成されている。断熱部材50Gは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Gでは、枠ユニット55を設けることにより、断熱部52の外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0045】
図10(c)に示すように、断熱部材50Hは、板状部51Aと、断熱部52と、枠ユニット54とから構成されている。枠ユニット54は、枠部54bによって断熱部52の外周面を囲うように断熱部52に取り付けられる。断熱部材50Hは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0046】
図10(d)に示すように、断熱部材50Iは、板状部51と、断熱部52と、枠ユニット55とから構成されている。枠ユニット55は、枠部55bによって断熱部52の外周面を囲うように断熱部52に取り付けられる。断熱部材50Iは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0047】
図11(a)に示すように、断熱部材50Jは、板状部51と、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部58とから構成されている。断熱部57は、金属部材56上に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。コーティング部58は、断熱部57の上面に、例えば耐熱性を有する上記Hy−Coat等のコーティング材(樹脂)が塗装されて形成されている。断熱部材50Jは、コーティング部58が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0048】
図11(b)に示すように、断熱部材50Kは、板状部51Aと、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部58とから構成されている。断熱部材50Kは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0049】
図11(c)に示すように、断熱部材50Lは、板状部51と、断熱部57Aと、コーティング部59とから構成されている。断熱部57Aは、板状部51に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。コーティング部59は、断熱部57Aの上面及び外周面を覆うように形成されている。断熱部材50Lは、コーティング部59が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Lでは、コーティング部59を形成することにより、断熱部57Aの外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0050】
図11(d)に示すように、断熱部材50Mは、板状部51Aと、断熱部57Aと、コーティング部59とから構成されている。断熱部57Aは、板状部51Aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Mは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0051】
図12(a)に示すように、断熱部材50Nは、板状部51と、板状部51Aと、金属部材56と、第1断熱部60と、第2断熱部61と、コーティング部62とから構成されている。第1断熱部60は、金属部材56の一方の主面の全面に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されており、第2断熱部61は、金属部材56の他方の主面の全面に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。コーティング部62は、金属部材56、第1断熱部60及び第2断熱部61の外周面を覆うように形成されている。第1断熱部60、第2断熱部61及びコーティング部62が形成された金属部材56は、板状部51及び板状部51Aに挟まれている。断熱部材50Nは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Nでは、コーティング部62を形成することにより、第1及び第2断熱部60,61の外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0052】
図12(b)に示すように、断熱部材50Oは、板状部51と、板状部51Aと、断熱部57Aと、コーティング部63とから構成されている。断熱部57Aは、板状部51Aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。コーティング部63は、断熱部57Aの外周面を覆うように形成されている。断熱部材50Oは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Oでは、コーティング部63を形成することにより、断熱部57Aの外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0053】
図12(c)に示すように、断熱部材50Pは、板状部51と、板状部51Aと、断熱部57Aと、コーティング部63とから構成されている。断熱部57Aは、板状部51に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。コーティング部64は、断熱部57Aの外周面を覆うように形成されている。断熱部材50Pは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。断熱部材50Pでは、コーティング部64を形成することにより、断熱部57Aの外周面から塵や埃が発生することを抑制できる。
【0054】
図13(a)に示すように、断熱部材50Qは、板状部51と、枠部53と、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部65とから構成されている。コーティング部65は、金属部材56の上面を覆うように形成されている。断熱部材50Qは、コーティング部58が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0055】
図13(b)に示すように、断熱部材50Rは、板状部51と、枠部53と、断熱部57Aと、コーティング部66とから構成されている。コーティング部66は、断熱部57Aの上面を覆うように形成されている。断熱部材50Rは、コーティング部66が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0056】
図13(c)に示すように、断熱部材50Sは、板状部51Aと、枠部53と、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部65とから構成されている。断熱部材50Sは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0057】
図13(d)に示すように、断熱部材50Tは、板状部51Aと、枠部53と、断熱部57Aと、コーティング部66とから構成されている。断熱部材50Tは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0058】
図14(a)に示すように、断熱部材50Uは、板状部51と、板状部51Aと、枠部53と、金属部材56と、第1断熱部60と、第2断熱部61とから構成されている。断熱部材50Uは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0059】
図14(b)に示すように、断熱部材50Vは、板状部51と、板状部51Aと、枠部53と、断熱部57Aとから構成されている。断熱部57Aは、板状部51Aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Vは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0060】
図14(c)に示すように、断熱部材50Wは、板状部51と、板状部51Aと、枠部53と、断熱部57Aとから構成されている。断熱部57Aは、板状部51に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Wは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0061】
図15(a)に示すように、断熱部材50Xは、枠ユニット54と、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部65とから構成されている。断熱部材50Xは、コーティング部65が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0062】
図15(b)に示すように、断熱部材50Yは、枠ユニット54と、断熱部57Aと、コーティング部66とから構成されている。断熱部57Aは、枠ユニット54の板状部54aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Yは、枠ユニット54が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0063】
図15(c)に示すように、断熱部材50Zは、枠ユニット55と、金属部材56と、断熱部57と、コーティング部65とから構成されている。断熱部材50Zは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0064】
図15(d)に示すように、断熱部材50Aaは、枠ユニット55と、断熱部57Aと、コーティング部66とから構成されている。断熱部57Aは、枠ユニット55の板状部55aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Aaは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0065】
図15(e)に示すように、断熱部材50Abは、板状部51と、枠ユニット55と、金属部材56と、第1断熱部60と、第2断熱部61とから構成されている。断熱部材50Abは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0066】
図16(a)に示すように、断熱部材50Acは、板状部51Aと、枠ユニット54と、金属部材56と、第1断熱部60と、第2断熱部61とから構成されている。断熱部材50Acは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0067】
図16(b)に示すように、断熱部材50Adは、板状部51Aと、断熱部57Aとから構成されている。断熱部57Aは、板状部51Aに断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Adは、板状部51Aが下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0068】
図16(c)に示すように、断熱部材50Aeは、板状部51と、枠ユニット55と、断熱部57Aとから構成されている。断熱部57Aは、板状部51に断熱塗料が塗布又は断熱塗料が溶射されて形成されている。断熱部材50Aeは、枠ユニット55が下部となるようにチャンバ2の上面2aに配置される。
【0069】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、載置台3に高周波電源15が接続されているが、シャワーヘッド20に高周波電源15が接続されていてもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、断熱部52として発泡断熱材を例示しているが、断熱部はその他の材料からなるものであってもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、断熱部材50(板状部51、断熱部52)が円形状を呈しているが、その形状はチャンバ2の上面2aの形状に応じて適宜設計されればよい。また、断熱部材50は、チャンバ2の上面2aの全面を覆う構成であってもよいし、上面2aの一部を覆う構成であってもよい。
【符号の説明】
【0072】
1…プラズマ処理装置(半導体製造装置)、2…チャンバ(処理容器)、2a…主面、3…載置台、20…シャワーヘッド(上部電極)、35…第1ヒータ、36…第2ヒータ、50,50A〜50Z,50Aa〜50Ae…断熱部材、50a…主面、51,51A,54a,55a…板状部、52,57,57A,60,61…断熱部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理空間を画成する処理容器であって、上面を有する該処理容器と、
前記処理空間内に設けられた載置台と、
前記載置台と対面するように該載置台の上方に設けられた上部電極と、
前記上部電極を加熱するヒータであって、前記上部電極の周囲且つ前記上面の下方に設けられた該ヒータと、
前記上面に搭載される断熱部材と、
を備え、
前記断熱部材は、板状部と、当該板状部の一方の主面側に設けられる断熱部と、を含む、半導体製造装置。
【請求項2】
前記断熱部は発泡断熱材である、請求項1記載の半導体製造装置。
【請求項3】
前記断熱部材は、前記上面に平行な方向に分離可能な複数のパーツであり、各々が前記板状部と前記断熱部とを含む該複数のパーツを有する、請求項1又は2記載の半導体製造装置。
【請求項4】
前記板状部は、前記断熱部の剛性よりも高い剛性を有する、請求項1〜3のいずれか一項記載の半導体製造装置。
【請求項5】
前記断熱部材の外周面は、樹脂により被覆されている、請求項1〜4のいずれか一項記載の半導体製造装置。
【請求項1】
処理空間を画成する処理容器であって、上面を有する該処理容器と、
前記処理空間内に設けられた載置台と、
前記載置台と対面するように該載置台の上方に設けられた上部電極と、
前記上部電極を加熱するヒータであって、前記上部電極の周囲且つ前記上面の下方に設けられた該ヒータと、
前記上面に搭載される断熱部材と、
を備え、
前記断熱部材は、板状部と、当該板状部の一方の主面側に設けられる断熱部と、を含む、半導体製造装置。
【請求項2】
前記断熱部は発泡断熱材である、請求項1記載の半導体製造装置。
【請求項3】
前記断熱部材は、前記上面に平行な方向に分離可能な複数のパーツであり、各々が前記板状部と前記断熱部とを含む該複数のパーツを有する、請求項1又は2記載の半導体製造装置。
【請求項4】
前記板状部は、前記断熱部の剛性よりも高い剛性を有する、請求項1〜3のいずれか一項記載の半導体製造装置。
【請求項5】
前記断熱部材の外周面は、樹脂により被覆されている、請求項1〜4のいずれか一項記載の半導体製造装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2013−4907(P2013−4907A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−137506(P2011−137506)
【出願日】平成23年6月21日(2011.6.21)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月21日(2011.6.21)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】
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