説明

単一基板を使用する2つの異なるフレーク製品の製造

【課題】1つまたは複数の層を有するフレーク材を提供すること、および均一なサイズおよび形状の別個の光沢材フレークを製造することである。
【解決手段】反射性の基板から除去されたとき直ちにフレークを形成するために、反射性のコーティングされた有機基板を、1つまたは複数の層を有する薄膜コーティングによって、リリース可能にコーティングする新規な方法を開示する。反射性の基板は、フレーク材を除去した後、光沢材を製造するために好都合に使用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、光学的に可変の薄膜フレークまたはその他の光学的効果を有するフレークなどのフレーク材であって、フレーク材を製造した後でまたはそれを製造するのと同時に光沢材を製造するためのフレーク材を製造することに関する。
【背景技術】
【0002】
観察する角度を変化させることにより、または顔料に入射する光の角度を変化させることにより色の変化を生み出す、例えば顔料など、多数の組成物が市販されている。例えば、虹効果を出すためにマニキュア液組成物に回折顔料を使用することは、公知の方法である。これらの顔料は、例えば、SPECTRAFLAIR(商標)の名称でFlex Product社から発売されている。回折顔料の他に、Flex Product社は、CHROMAFLAIR(商標)の名称で高品質の干渉顔料を発売している。そのような顔料はインキおよび塗料において使用されており、自動車および船舶の塗料として使用されてきており、携帯電話および子供用玩具のコーティングならびに通貨のインキとして使用されてきた。
【0003】
これらの干渉顔料は、例えば、Cr/MgF/Al/MgF/Crなどの層構造を有することができ、構造が対称性を有するので、顔料フレークのいずれの側から見られても色が変化するフレークをもたらすことになる。
【0004】
CHROMAFLAIR(商標)または同様の特別な効果を有する顔料を製造する場合は、リリース層(release layer)を有する有機基板箔が、Cr/MgF/Al/MgF/Crの連続層を有するリリース層の上に、さらにコーティングされている。
【0005】
ここで図1を参照すると、1巻の薄膜材料からフレークを得るための単純な従来方式の従来技術の図が示されており、薄膜材料は、その上に基本的な5層のファブリ−ペロー構造体12cがコーティングされている、有機ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリメタクリレート、またはポリ(ビニルブチラール)のフィルム14aを備えている。ファブリ−ペロー構造体12cは、フィルム14aの上のアセトンに溶解するリリース層の上に堆積された、1層の反射層14b、2層の誘電体層14c、および2層の吸収層14dを備えている。フレークを製造する間、コーティングされたフィルムの巻物10は、コーティング12cを緩めるアセトン浴中に浸漬され、ワイパブレード16によりコーティング12cのフレーク12dが除去されて溶液中に落下し、収集され、乾燥することができる。
【0006】
フィルム14aから分離したフレーク12dは、種々の形状およびサイズであり、小さな、実質的に均一な粒径をもたらすことを目指して、これをより小さな粒子に粉砕することができる。勿論、この方法によって、粒子のサイズに変動のない均一な粒子を正確に製造することはできない。
【0007】
フレークがフィルム14aから除去されてしまった後、このフィルムは廃棄され、塗料およびインキに使用するためにフレークが収集され、乾燥される。
【0008】
本発明は、上述の如きフレーク材を製造するための従来の堆積(deposition)に類似した、その上に堆積されるコーティングの一時的な支持体として基板14aを使用する方法および製品を提供する。しかし、本発明は、基板材料を廃棄する代わりに再利用することによって、二次的副産物、すなわち光沢材を同時にまたは後から提供する。
【0009】
光沢材は、ほぼ世界中に遍在し、包装、衣類、人体、スポーツ用品、およびその他の多くの物品を装飾するために使用されている。規則的および不規則的な周縁部を有する複数の粒子である光沢材は、光反射または光屈折材料を含む形態のものが公知である。例えば、光沢材は、米国特許第RE31780号(Cooperら)、米国特許第3764067号(Coffeyら)、米国特許第4310584号(Cooperら)、および米国特許第5294657号(Melendyら)に記載されている。
【特許文献1】米国特許第RE31780号
【特許文献2】米国特許第3764067号
【特許文献3】米国特許第4310584号
【特許文献4】米国特許第5294657号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
光沢材として有用な材料には、アルミニウム、銅、銀、金、真鍮などの金属の粒子および例えばポリ(エチレンテレフタレート)、ポリメタクリレート、およびポリ(ビニルブチラール)などの透明なまたは着色された固体有機材料の粒子、および金属がコーティングされたフィルムまたは紙(例えば、アルミニウムがコーティングされたポリ(エチレンテレフタレート)フィルム)の粒子が含まれる。
【0011】
光沢材は、透明であってよく、または銀、金、青、赤またはそれらの混合物などの種々の色で提供されてもよく、円形、正方形、長方形、三角形、菱形、星形、記号、英数字(すなわち、文字および/または数字)、または異なる形が混合したものなどの種々の形で提供できる。
【0012】
光沢材でコーティングされた物品について最も注目に値するものは、光源、コーティングされた物品および観測者が比較的静止状態にある場合でさえ、それらの物品は輝き易いかまたはきらめき易いことである。光源、コーティングされた物品および観測者間の相対運動が生じていなくても、コーティングされた物品の外観が輝くのに気づくことができる。光り輝く効果は、比較的大きいサイズおよび反射性の光沢材フレークまたは粒子の配列不整合から生じる。しかし、相対運動が存在する場合は、光沢のあるコーティングされた物品は、動的に輝く傾向があり、きらめき効果が出現する場所は、運動と共に常に変化するように見える。輝きは、光沢材フレークが不透明なとき、最も顕著である。したがって、大部分の光沢材は、不透明な反射性材料から作製される。
【0013】
光沢材は、種々の色、形状およびサイズで市販されている。しかし、感じの良い視覚効果のためには、光沢材フレークは同じサイズおよび形状に切断されていることが好ましい。人間の目は、サイズが20ミクロンまたはそれ未満である反射性粒子のいかなるきらめき効果をも、ほとんど認識することができないので、本物の光沢材粒子は直径が50ミクロンを超えるものになりがちであり、多くの光沢材フレークは、150ミクロンまたはそれを超える直径を有する。観測者の気を散らすより大きな粒子に、目が瞬間的に焦点を合わせる傾向があるので、大きすぎるおよび他の隣接粒子より大幅に大きいいくつかの粒子を有することは、光沢材が提供する興味のある効果を弱めることになる。対照的に、粒子が小さすぎる場合は、粒子は認識できるいかなるきらめき効果をも与えることなしに、高価な空間を単に占有しているに過ぎない。
【0014】
光沢材を製造するための方法と、SPECTRAFLAIR(商標)またはCHROMAFLAIR(商標)またはその他の視覚に訴える特殊フレーク材などのフレーク材を製造するための方法とはまったく別物であるが、本発明では、新規な製造方法によりこれらの製品を一緒に結びつけるのであり、その際、反射性のコーティングされた基板は、フレークを形成する1つまたは複数のリリースが可能な堆積された層を一時的に支える基板としての機能を果たし、さらに、反射性のコーティングされた基板は、後で光沢材に変えられる。
【0015】
本発明では、光沢材フレーク上にホログラフィー構造または記号を有する、屈折するまたは型打ちされた光沢材を製造するために、屈折するまたは特別に型打ちされた基板が使用される、およびその上に型打ちされた基板の特徴を刻み込んだフレーク材が最初に除去される実施形態が提供される。
【0016】
高度に望ましい顔料フレーク材を製造した後、さもなければ、ほとんどまたはまったく役に立たない使用済みの基板材料から光沢材が製造されるので、本発明の環境的な利益は大きい。したがって、本発明は、光沢材に特定の基板を製造する場合とは反対に、さもなければ、使用できないものが再使用できるまたは光沢材を製造するための所定の形状およびサイズを有する小片に切断できる手段を提供する。
【0017】
したがって、本発明の目的は、1つまたは複数の層を有するフレーク材を提供すること、および均一なサイズおよび形状の別個の光沢材フレークを製造することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明によれば、複数の一次(primary)フレークおよび複数の二次(secondary)光沢材フレークを製造する方法が提供され、前記方法は、
a)基板を提供するステップと、
b)リリース不能な(non−releasable)第1層または多層コーティングによって、基板をコーティングするステップと、
c)基板の上またはリリース不能な第1層の上に、少なくともリリース可能な(releasable)第1層を、リリース可能に堆積させるステップと、
d)複数の一次フレークを得るために、リリース可能に堆積された層を、基板またはリリース不能な第1層または多層コーティングから分離するステップ;および別法として、基板は、染料樹脂によってさらにコーティングして着色された金属光沢材を製造できるステップと、
e)1つまたは複数のリリース不能な第1層を有する基板を切断して光沢材フレークにするステップと
を含む。別法として、特定のサイズのフレークおよび光沢材をこのやり方で製造する際には、ステップdおよびeは交換できる。
【0019】
高品質の光沢材を製造するために、リリース不能な材料は、高度に反射性の材料であることが好ましい。
【0020】
本発明によれば、複数の一次フレークおよび複数の光沢材フレークを製造する方法が提供され、前記方法は、
a)リリース不能な第1層または多層コーティングによってコーティングされた基板を提供するステップと、
b)基板またはリリース不能な第1層の上に、少なくとも第1のリリース可能な薄膜層を、リリース可能にコーティングするステップと、
c)複数の一次フレークを得るために、リリース可能にコーティングされた層を、基板またはリリース不能な第1層または多層コーティングから分離するステップと、
d)1つまたは複数のリリース不能な第1層を有する基板を切断して光沢材フレークにするステップと
を含む。別法として、特定の形状およびサイズのフレークおよび光沢材をこのやり方で製造する際には、ステップcおよびdは交換できる。
【0021】
本発明によれば、フレークを製造するために、基板からリリースできる材料によってコーティングされている反射性の基板から光沢材フレークを製造する方法が提供され、前記方法は、
a)基板からリリース可能な材料を剥ぎ取り、フレークを収集するステップと、
b)残った基板を切断して光沢材とするステップと
を含む。
【0022】
ここで例示的な実施形態が、図面と共に記載されることになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
図1に従ってこれまで記述されたように、光学的に可変の(OV)フレークなどの光学フレークは、リリース層によりコーティングされたPETなどの有機材料の層を最初に提供すること、および真空ロール塗布工程においてリリース層の上に無機材料の薄層を堆積させることによって製造される。薄膜フレークを製造するための方法は公知であり、多くの特許に記載されている。例えば、参照により本明細書に組み込まれている、Phillipsらの名義の米国特許第5383995号には、柔軟性のあるウェブを、光学的に可変のコーティングによってコーティングすることが記載されている。所望の特別な効果を有するフレーク材をコーティング材から製造するための方法が、Phillipsらによって記載されている。
【0024】
本発明によれば、提供されるウェブまたは基板は、フレークを基板から剥ぎ取るために使用されるビヒクルに対して不溶性でなければならない。すなわち、基板は光沢材フレークを製造するために使用されることになるので、基板に塗布されているコーティングからフレークを収集する工程によって、基板の完全性が犠牲にされてはならない。
【0025】
ここで図2aおよび図2bを参照すると、本発明の方法によって製造された、光学的に可変の顔料フレーク20が示されている。このフレークは5層のフレークであって、Crの第1堆積層21、MgFの第2堆積層22、Alの第3堆積層23、MgFの第4堆積層24および第4層24の上に堆積されたCrの第5層25を有している。
【0026】
フレークのサイズは、特定の用途、すなわち、塗料または印刷インキに合わせて、所望通りに調節される。次いで、光学的に可変のフレークは、液状ビヒクル中におかれ、基板に塗布され、乾燥されて光学的に可変のフィルムをもたらす。
【0027】
本発明の光学的に可変の(OV)フレークは、多くの異なった形状をとることができる。高分解印刷用の光学的に可変のインキの場合は、光学フレークは約2から20ミクロンの範囲にあるサイズを有し、フレークのいずれの面から見られた場合でも実質的に同じ光反射特性を有する。その他の種類の用途、例えば塗料または大面積印刷における用途に関しては、フレークのサイズは200ミクロンまで変動しうる。
【0028】
ここで図3aおよび図3bを参照すると、フレークを製造したコーティング層をコーティングするために使用された反射性の基板31を使用することにより、本発明によって製造された光沢材が示されている(一定の縮尺ではない)。光沢材粒子は、OV層をリリース・コーティングの上に塗布する前に、有機基板30の上に永久的にコーティングされた、アルミニウム層32などの反射層を有する。基板30の厚さは、約6から24ミクロンまで実際上変化することができ、Al層32の厚さは80nmから1ミクロンまで変化することができる。フレークのコーティングを、反射性のコーティングされた有機基板から除去した後、光沢材フレークは、打ち抜きまたはレーザ切断工程により均一に切断される。
【0029】
本発明によって、光沢材またはフレークを製造するための2つの主要な方法がある。
【0030】
1つの方法においては、基板は、単一層または多層の光学的に設計された光沢材層によってコーティングされるかまたは前コーティングされる。その後、基板のコーティングされていない面または反射性光沢材層のいずれかへ、リリース層を塗布される。リリース層の上に、薄膜フレーク材を後で形成することになる1つまたは複数の層が、その上にコーティングされる。1つまたは複数の薄膜層から構成されている薄層フレークが除去されると直ちに、反射性のコーティングされた基板上に残されたものは、所定の形状およびサイズを有する光沢材フレークに切断される。
【0031】
別法においては、基板は反射性光沢材層によってコーティングまたは前コーティングされる。その後、基板のコーティングされた反射性光沢材層の面がリリース層によってコーティングされる。リリース層の上に、フレーク材を後で形成することになる1つまたは複数の層が、その上にコーティングされる。フレークが除去されると直ちに、反射性のコーティングされた基板上に残されたものは、所定の形状およびサイズを有する光沢材フレークに切断される。
【0032】
図4a〜図4dは、本発明による工程を描いており、より詳細に説明される。この実施形態においては、平坦な、エンボス加工されていない基板箔40が提供され、図4aに示されている。高度に反射するAl層42は、図4bに示されている基板箔40上に堆積させられている。図4cによって描かれているように、次いで、リリース層43が、Al層42および基板箔40のうちの1つに塗布される。次に、図4dに示されている少なくとも1つの追加の層または積層44が、リリース層の上に堆積させられて、ロール塗布フィルム45をもたらす。本発明の実施形態に従って、後からこのフィルムは、反射性のコーティングされたシート材料を光沢材フレークに切断する従来の方法で、所定の形状およびサイズを有するフレークに打ち抜きまたはレーザ切断される。
【0033】
リリース層の上に堆積させられた層は、切断箔から剥ぎ取られ、成形された小さな板状体は、次いで、分離され、光沢材およびその他の剥ぎ取られ成形されたフレークは、別々に使用できる。
【0034】
図1および図4a〜4dを参照すると、本発明の実施形態が記載されている。この実施形態においては、平坦な、エンボス加工されていない基板箔が、図4aに従って提供される。高度に反射するAl層42は、図4bに示されているように、基板箔40の上に堆積させられる。次いで、リリース層が、図4cに示されているように、Al層42および基板箔40のうちの1つに塗布される。少なくとも1つの追加の層または積層44が、次に、リリース層の上に堆積させられて、図4dに示されているロール塗布フィルム45をもたらす。フィルム45または図1に示されている14aは、次に、コーティングされた積層を解きほぐして、除去することができるフレークにする化学薬品の浴中に置かれる。この工程は図1に描かれている。
【0035】
フレークが反射性の基板箔から完全に除去された後で直ちに、箔は切断されて光沢材となる。この工程を用いることによって、コーティングのフレークから光沢材フレークを分離するステップは必要でなくなるが、コーティングから掻き取られたフレークのサイズは良く制御されてはいない。
【0036】
図5には、内部に形成されたグレーティングを有する箔50が、グレーティングの形状を内部に刷り込んでいる反射フィルム52によってコーティングされている実施形態が示されている。1つまたは複数の層でありうるさらなる金属層54が、箔50上のリリース層53の上に堆積されている。また、金属層54は、内部に形成されたグレーティングを有する。
【0037】
この実施形態においては、図4を参照して上に記載されている2つの方法のいずれか1つが使用されており、層52および54を有する箔50が光沢材のサイズの小さな板状体に切断され、後から光沢材および層54から形成された金属フレークに分離されることができるか、または金属層52bが、化学浴中でフレークとして除去されることができ、残存している反射基板箔50は切断して光沢材にすることができる。
【0038】
本発明は、光沢材および光学的に可変のフレークを製造することに限定されるものではない。本発明を用いて、光沢材および磁性フレーク、光沢材および回折フレーク、または磁性および/または回折光沢材およびその他の光学的特徴または観察もしくは感知できる特徴を有するフレークを製造することができる。また、本発明は、光沢材を製造することおよびその上に回折構造体を有する光学的に可変の磁性フレークを製造することなど、上記のいずれの組合せをも含むことが意図されている。
【0039】
当然のことながら、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多数のその他の実施形態が考えられうる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】反射層、誘電体層および吸収層を備えているファブリ−ペロー構造体が、その上にコーティングされている有機ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリメタクリレート、またはポリ(ビニルブチラート)フィルムの層を含んでいる、1巻の薄膜材料からフレークを得るための従来の設備を示す図である。
【図2】図2aは、インキまたは塗料において使用するのに適した、光学的に可変の薄膜フレークの断面図である。図2bは、図2aにおいて示されている、特定の形をしていないフレークの上面図である。
【図3】図3aは、光沢材フレークの断面図である。図3bは、図3aにおいて示されている、六角形の形状を有する光沢材フレークの上面図である。
【図4】図4a〜4dは、上述の説明に従った材料の層による基板のコーティングを説明する図である。
【図5】グレーティングが層の内部に形成されている、屈折構造を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
10 巻物
12c ファブリ−ペロー構造体、コーティング
12d フレーク
14a フィルム、基板
14b 反射層
14c 誘電体層
14d 吸収層
16 ワイパブレード
21 Crの第1堆積層
22 MgFの第2堆積層
23 Alの第3堆積層
24 MgFの第4堆積層
25 Crの第5層
30 有機基板
32 アルミニウム層
40 基板箔
42 Al層
43 リリース層
44 積層
45 塗布フィルム
50 反射基板箔
52 反射フィルム
52b、54 金属層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の一次フレークおよび複数の光沢材フレークを製造する方法であって、
a)リリース不能な第1層によってコーティングされた基板を提供するステップと、
b)基板またはリリース不能な第1層の上に、少なくとも第1のリリース可能な薄膜層を、リリース可能にコーティングするステップと、
c)複数の一次フレークを得るために、リリース可能にコーティングされた層を、基板またはリリース不能な第1層から分離するステップと、
d)1つまたは複数のリリース不能な第1層を有する基板を切断して光沢材フレークにするステップと
を含む方法。
【請求項2】
少なくとも第1のリリース可能な層をリリース可能にコーティングするステップは、基板またはリリース不能な第1層の上にリリース層をコーティングし、その後、リリース層の上にリリース可能な層をコーティングするステップを含む請求項4に記載の方法。
【請求項3】
リリース可能な層は、金属層を含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
リリース可能な層は、多層薄膜コーティングを含む請求項3に記載の方法。
【請求項5】
リリース可能な層は、光学的に可変の薄膜コーティングである請求項4に記載の方法。
【請求項6】
ステップ(d)は、ステップ(c)の前に実施される請求項1に記載の方法。
【請求項7】
リリース可能にコーティングされた層を分離するステップは、一次フレークを光沢材フレークから分離するステップを含む請求項3に記載の方法。
【請求項8】
基板は、有機層である請求項1に記載の方法。
【請求項9】
リリース不能な層は、反射性の無機層である請求項8に記載の方法。
【請求項10】
少なくとも第1のリリース可能な薄膜層をリリース可能にコーティングするステップは、第1のリリース可能な薄膜層の上に他の層をコーティングするステップを含む請求項9に記載の方法。
【請求項11】
第1のリリース可能な薄膜層およびその上にコーティングされたその他の層は、光学フィルタを形成している請求項10に記載の方法。
【請求項12】
第1のリリース可能な薄膜層およびその他の層は、有機層および/または誘電体層を含む請求項9に記載の方法。
【請求項13】
一次フレークは、それぞれ光学フィルタを形成している請求項9に記載の方法。
【請求項14】
光沢材フレークは、実質的に同じサイズおよび形状であり、一次フレークは、光沢材フレークよりも実質的に大きなサイズ変動を有する請求項9に記載の方法。
【請求項15】
一次フレークは、光学的に色が変化するフレークである請求項1に記載の方法。
【請求項16】
一次フレークは、回折フレークである請求項1に記載の方法。
【請求項17】
請求項1に記載の方法によって製造された複数の光沢材フレーク。
【請求項18】
請求項1に記載の方法によって製造された複数の一次フレーク。
【請求項19】
基板は、その内部に形成された微細構造を有し、光沢材フレークおよび一次フレークは、基板内部の微細構造によって形成されている、それらの内部に形成された微細構造を有する請求項1に記載の光沢材フレークを製造する方法。
【請求項20】
光沢材フレークおよび一次フレークは、その内部に形成された回折構造体を有する請求項19に記載の方法。
【請求項21】
光沢材フレークの厚さは、一次フレークの厚さの少なくとも3倍である請求項1に記載の方法。
【請求項22】
リリース不能な第1層によってコーティングされた基板を提供するステップ(a)は、
i)基板を提供するステップと、
ii)リリース不能な第1層によって、基板をコーティングするステップと
を含む請求項1に記載の複数の一次フレークおよび複数の光沢材フレークを製造する方法。
【請求項23】
ステップ(d)は、ステップ(c)の前に実施される請求項22に記載の方法。
【請求項24】
ステップ(b)は、リリース層を堆積させ、その後、リリース層の上に材料の層を堆積させるステップを含む請求項22に記載の方法。
【請求項25】
フレークをもたらすために、基板からリリース可能な材料によってコーティングされている反射性の基板から、光沢材フレークを製造する方法であって、
a)基板からリリース可能な材料を剥ぎ取り、剥ぎ取られたリリース可能な材料のフレークを収集するステップと、
b)残存している反射性基板を光沢材粒子に切断するステップと
を含む方法。
【請求項26】
種々の光学特性を有する1つまたは複数のその他のフレークを製造するために、光沢材フレークが基板として使用されている、所定の形状およびサイズを有する光沢材フレーク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−347167(P2006−347167A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−144706(P2006−144706)
【出願日】平成18年5月24日(2006.5.24)
【出願人】(502151820)ジェイディーエス ユニフェイズ コーポレーション (90)
【氏名又は名称原語表記】JDS Uniphase Corporation
【住所又は居所原語表記】1768 Automation Parkway,San Jose,California,USA,95131
【Fターム(参考)】