説明

単細胞化方法

【課題】食品の非可食部分の発生を避け、食品が元来持つ全栄養素を利用できるように、風味変容物質の発生を抑えつつ食品を単細胞化する、食品の加工方法、および該方法によって製造される加工食品と単細胞含有飲食品の提供。
【解決手段】食品の単細胞化において、最適な条件で必要な酵素群を放出する担子菌の菌糸体、特にアガリクス・ブラゼイ・ムリルの菌糸体を用いて単細胞化を行うことにより、風味変容物質の発生を抑え、食味の良い加工食品を容易な反応制御条件で製造することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、食品の加工方法、特に食品の単細胞化方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
大豆は、アミノ酸組成の豊かな蛋白質、高血圧症の予防に有効なリノール酸、「ボケ」に効果があるレシチン、VE・VB1・VB2・VKなどのビタミン類、Ca・Kなどのミネラル、食物繊維、イソフラボン、オリゴ糖をも含む高栄養食品である事が知られている。
【0003】
古来より、大豆の加工食品としては、豆乳、納豆、豆腐、味噌、豆腐加工品などが知られ、これら大豆加工食品は蛋白質の吸収率が高く、とくに豆腐では95%に及んでいる。
【0004】
しかし、大豆加熱加工品である豆腐は、製造過程で30%程度の固形物(オカラ)が副産物として発生する。
【0005】
オカラは、現在大部分が含水率の高く腐敗の早い有機性産業廃棄物として処分されている。豆乳・豆腐の製造において、オカラの発生の低減と有効利用技術の開発が種々検討されてきた。
【0006】
例えば、オカラを分離しない「呉」を予め高圧ホモゲナイズ処理して豆乳を得る方法が提案されている。(特許文献1を参照)
【特許文献1】特開2002−218933号公報
【0007】
しかし、この方法ではオカラの一部を再利用するだけでその発生は避けられない、という課題がある。
【0008】
前記課題を解決すべく、蒸し煮・粉砕した大豆液に微生物由来の酵素を添加して単細胞化した後、高温酵素失活処理を行い、冷却して大豆ペースト、大豆ピューレを調製する方法が提案されている。(特許文献2、特許文献3をそれぞれ参照)
【特許文献2】特開2002−159272号公報
【特許文献3】特開2002−306102号公報
【0009】
しかし、煩雑かつ制御が困難な酵素処理過程と熱処理過程を必要とする上、得られる豆乳は大豆の青臭みが増しており、その本来の味、食感が変化している、という問題を依然として残している。
【0010】
前記大豆の例のように、栄養成分を失うことなく食品の非可食部分を減らし、かつ本来の食味を損なうことのない食品の加工方法は、未だ開発されていないという課題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、前記課題を解決する食品の加工方法、及び加工食品と該加工食品を用いた飲食品とを提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明者は、食品を単細胞化処理することで前記課題を解決しようと思案した。前記単細胞化処理の手法としては、細胞接着成分をペクチナーゼ、プロトペクチナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなどの酵素群によるカスケード反応で消化、分解することが望ましいことを見出し、特に、主要酵素群のペクチナーゼ、プロトペクチナーゼとプロテアーゼの酵素反応をゆるやかに、かつ段階的に進行させることが前記課題を解決する単細胞化処理の要件であることを見出した。該要件を満たす方法を様々検討したところ、従来の酵素類を単体で添加する方法では反応制御が困難なため前記要件を満たせず、単細胞化処理に必要な前記酵素群を細胞外に放出する担子菌の菌糸体、特にアガリクス・ブラゼイ・ムリル( Agaricus blazei Murrill )の菌糸体を用いることが最適であることを見出した。本発明の方法で単細胞化された加工食品は、細胞を壊すことなく好適な条件で単細胞化されるため食味も良好であり、かつ破壊された細胞の内容物が酸化されて生じる風味変容物質、例えば、大豆の青臭み、即ちn−ヘキサナール等のアルデヒド類など、の発生を抑えられることを見出した。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、担子菌の菌糸体を用いて、食品を単細胞化処理することにより、食品を効率よく利用して食味が良く風味を損なわない加工食品を容易に製造する方法、および該加工食品を用いた飲食品を提供できる、という利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。以下においては、大豆を食品の一例として記載しているが、本発明の方法は、その対象を大豆に限らず、小豆、いんげん豆、枝豆、米穀、小麦、大麦、トウモロコシ、茶葉又は大麦葉などとしても実施可能である。
【0015】
<第1の実施形態>
大豆においても、食品の単細胞化処理は、担子菌の菌糸体、特にアガリクス・ブラゼイ・ムリル( Agaricus blazei Murrill )の菌糸体を用いることが最適である。Agaricus blazei Murrill は、担子菌類ハラタケ目ハラタケ科ハラタケ属の一種で、カワリハラタケ、ヒメマツタケとも称されている。この担子菌は南米および北米の南東部に分布し、ブラジル東南部では古来住民が食用にしていた茸である。本発明に供される Agaricus blazei Murrill は、独立行政法人産業技術総合研究所 特許微生物寄託センターに、寄託番号FERM BP−6738号として寄託されている。
【0016】
従来の、蒸し煮・粉砕した大豆液に微生物由来の酵素を添加して単細胞化する加工法では、前記大豆液が天然物由来であるため組成にバラツキがあり、酵素の添加量、添加時期、酵素反応による単細胞化反応の制御が困難であった。従って、単細胞の細胞膜が消化され細胞内成分が溶出して、リノール酸などの不飽和脂肪酸が、大豆に元来存在する「リポキシゲナーゼ」酵素群の酸化反応でn-ヘキサナールを中心とするアルデヒド類に変換され、結果として青臭みが発生してしまうという課題を残していた。
【0017】
発明者は、前記課題について種々検討した結果、大豆の細胞接着成分がペクチナーゼ、プロトペクチナーゼ、アミラーゼ、プロテアーゼ、リパーゼなどの酵素群を用いたカスケード反応によって消化、分解され、望ましい単細胞化が行われることを見出した。特に、主要酵素群のペクチナーゼ、プロトペクチナーゼとプロテアーゼの酵素反応をゆるやかに、かつ段階的に進行させることが単細胞化に必要であることを見出した。
【0018】
前記要件を満たす方法として、前記酵素群を単体で添加するのではなく、前記酵素群を細胞内に貯留し増殖段階の特定時期に細胞外に溶出する機能を有する担子菌の菌糸体、特に Agaricus blazei Murrill の菌糸体を大豆に添加して単細胞化させる方法が最適であり、かつ従来法に比して反応制御が容易であることを発明者は見いだした。また前記の Agaricus blazei Murrill の菌糸体を添加して単細胞化させる方法は、大豆に限らず小豆、いんげん豆、枝豆、米穀、小麦、大麦、トウモロコシ、茶葉又は大麦葉などにおいても同様に実施可能であることを見出した。
【0019】
<第2の実施形態>
大豆を含む単細胞化処理の対象となる食品は、熱処理されることが望ましい。該熱処理(以下、加熱過程と表記する)によって、食品の単細胞化が容易になり、かつ単細胞化に用いる担子菌の菌糸体以外の微生物を死滅させることができる。
【0020】
前記食品には、加熱過程に先立って、水に浸漬して含水させる浸漬過程を施すことが望ましい。浸漬過程によって、その後の加熱過程の効果が食品全体に行き渡るようにするためである。
【0021】
大豆の浸漬過程においては、洗浄した大豆を水切りし乾燥させた後、DW水/乾燥大豆が4:1から10:1の比率となるようにDW水を混合し、常温で12時間浸漬する。DW水/乾燥大豆を5:1とするのが最適である。大豆以外の食品においても、同様にしてDW水に浸漬する浸漬過程を施すことができる。浸漬過程は、攪拌せず静置して実施するのが望ましい。
【0022】
加熱過程は、大豆においては浸漬過程を施した大豆を120℃で20分間蒸し煮する。前記加熱過程は高圧滅菌装置(オートクレーブ)で行ってもよい。前記加熱過程も、大豆以外の食品に対して同様に実施可能である。食品に共存した微生物の殺菌が前記加熱過程で完全になされることが期待される。前記加熱過程後、室温下で静置して冷却する冷却過程によって、食品液、大豆においては大豆液を得る。該冷却過程では、乳酸菌、放線菌、カビなどの微生物が混入する可能性を回避するため、前記大豆液などの前記食品液が入った容器をクリーンベンチの様な微生物フリーの環境に置くことが望ましい。
【0023】
<第3の実施形態>
大豆液などの食品液と、 Agaricus blazei Murrill の菌糸体を混合させる混合過程は、以下のようにして行う。まず、前記菌糸体の調製は、固体培養法、液体培養法で行える。発明者は出願人が権利者である特許第3428356号に記載の方法で前記菌糸体を調製した。前記菌糸体を滅菌済み容器内の滅菌水に50〜70(w/v)%の濃度で懸濁した懸濁液を調製する。大豆においては、前記大豆液に対して、前記懸濁液を0.05(v/w)%〜0.2(v/w)%の比率で混合させて混合液を得る、混合過程を行う。0.1(v/w)%の比率で前記懸濁液を前記大豆液に混合するのが最適である。大豆液以外の食品液についても、前記懸濁液を適切な割合で混合することで、大豆と同様に混合過程を施して混合液を得ることができる。
【0024】
<第4の実施形態>
前記混合液を常温、暗所で48時間、70rpmで撹拌しながら維持して、単細胞化過程を行う。該過程において、前記菌糸体の増殖とともに、前記食品液、大豆においては前記大豆液、が単細胞化される。前記単細胞化過程において、不必要な細胞破砕が生じないため、細胞内成分の酸化による風味変容物質の発生を抑えることができる。大豆においては、大豆の青臭みの主成分である、n−ヘキサナールを中心とするアルデヒド類が生成されるのを防ぐことができる。
【0025】
<第5の実施形態>
前記単細胞化過程の後、前記混合液を120℃で20分間蒸し煮して、反応停止過程を行う。該反応停止過程は高圧滅菌装置(オートクレーブ)で行ってもよい。前記反応停止過程で、食品を単細胞化する菌糸体の増殖および反応が完全に停止される。高温処理した混合液は常温まで冷却し、冷暗所に保存する。
【0026】
<第6の実施形態>
単細胞化された前記混合液のペースト化過程は次のようにして行う。攪拌羽、K型を装着した予備破砕機に冷暗所に保存した前記混合液を投入し、ゲージ2で5分間攪拌して予備粉砕を行い、予備粉砕液を調製する。ここで、DW水を2〜1.5倍量添加する調整過程を行い、前記予備粉砕液の流動性を改善しても良い。前記予備粉砕液を石臼型の攪拌羽を装着した粉砕機(装置名:セレンデュピター)に投入し、大豆においては石臼間隙40μm下で大豆液ペーストである加工大豆を調製する。大豆以外の食品についても、適切な条件において前記ペースト化過程を同様に施し、加工食品を得ることができる。また、大豆においては、前記予備粉砕液を高圧ホモゲナイザーに投入し、印加圧力10MPa〜80MPaの下で、5分間〜10分間乳化処理を行うことでも前記加工大豆を調製する事ができ、大豆以外の食品に対しても適切な条件下で同様の処理を施すことで加工食品を調製することができる。
【0027】
<第7の実施形態>
単細胞含有飲食品は、大豆においては前記加工大豆をDW水で1.5〜4倍に希釈する、調整過程を行う。該調整過程は、2〜3倍希釈が望ましい。大豆以外の食品においても、適切な条件下で同様に、前記加工食品をDW水で希釈する調整過程を施すことで、単細胞含有飲食品を得ることができる。
【0028】
以下に本発明の実施例を示す。尚、本発明の対象となる範囲は、下記の実施例に限定されるものではない。
【実施例1】
【0029】
前記方法にて調製した加工大豆が単細胞化されている具合を、明視野方式光学顕微鏡にて観察した(図1参照)。前記加工大豆を、DW水で二段希釈法し X100まで希釈して観察に供した。光学顕微鏡は、ZEISS Axioskop 2 MOT(カールツァイス社製)を用い、倍率100倍にて観察した。観察にあたっては、菌糸体で処理しない方法での加工大豆を調製し、対照として観察した。結果、対照では厚い細胞壁に覆われた、或いは細胞膜の破損によって生じたいびつな細胞が観察されるのに対して、本方法での加工大豆は、細胞膜が保存された、平均径として長径20μm〜40μm、短径10μm〜20μmの単細胞化された細胞粒子が観察された。該細胞粒子の表面の細胞膜、および細胞内の各種栄養成分を蓄積したグラニュールも明確に観察され、保持されていることが判明した。すなわち、本発明の方法によって、単細胞化が望ましい条件で行われたことがわかる。
【実施例2】
【0030】
前記単細胞化過程における、酵素活性を測定した。該酵素活性は、前記菌糸体から溶出される酵素群のうち、主要酵素であるプロテアーゼ活性を測定した。
【0031】
前記酵素活性の測定方法は、担子菌に含まれるプロテアーゼ測定法(小崎道雄監修、酵素利用ハンドブック、地人書院、第207頁(1980))に基づいて行った。
【0032】
菌糸体のプロテアーゼは、一般に至適pH4付近と至適pH7付近の、2種類のアイソザイムが知られているため、2種類の緩衝液にて抽出を行った。pH4付近に対しては、クエン酸−クエン酸ナトリウム緩衝液を、pH7付近に対しては、リン酸1ナトリウム−リン酸2ナトリウム緩衝液を抽出に用いてプロテアーゼ活性を測定した。
【0033】
(1)試験体の調製
菌糸体各1.0gに、0.1M抽出用緩衝液各1.0mlを添加し、5分間破砕して抽出後ろ過し、ろ液をプロテアーゼ活性測定に供した。
【0034】
(2)基質カゼイン(0.5%カゼイン)の調製
ハンマステインカゼイン3gを0.1N、NaOH50mlに溶解し、純水150ml及び0.05M Tris−HCl緩衝液(pH7.2)200mlを加え、次いで0.1M HCl又は0.1M NaOHを用いて、酸性プロテアーゼ、塩基性プロテアーゼ活性の至適pH(各々、pH7.2及びpH10.5)に調製し、純水で500mlにメスアップした。
(3)TCA混液の調製
50%TCA(Trichloroacetic Acid) 36ml、1MCHCOONa 220ml、1MCHCOOH 330mlを混合し、純水にて1000mlにメスアップした。
【0035】
(4)吸光度測定
30℃に保温した前記基質カゼイン5mlに、試験体1mlを加えたものを30℃で10分間、水浴下で反応させた。該反応液に5mlのTCA混液を加え反応を停止させ、30℃で20分間、水浴下で静置した。該反応液をNo.6ろ紙(東洋ろ紙社製)でろ過し、ろ液aを回収した。
【0036】
対照として、試験体1mlに、30℃に保温したTCA混液5mlを加え、更に0.5(w/v)%濃度のカゼイン5mlを加えて30℃で20分間静置の後、No.6ろ紙(東洋ろ紙社製)でろ過し、ろ液bを回収した。
【0037】
ろ液a、bを、光路長10mmの石英製セルに注入し、波長275nmでの紫外部吸光度を測定した。ろ液aの吸光度をODa、ろ液bの吸光度をODb、とした。
【0038】
この条件下で、1minで1μgのチロシン相当量をTCAに溶解させる酵素力価を、1unitとした。すなわち、吸光度の増加(ODa−ODb)に定数149を乗じると、試験体1mlあたりの酵素unitが得られる。測定結果を表1に示す。前記単細胞化過程において、確かにプロテアーゼ活性が働いていることが確認された。
【0039】
【表1】

【実施例3】
【0040】
前記加工大豆と、大豆の前記単細胞含有飲食品の官能試験を行った。年齢25歳から62歳の男女27人をパネラーとして、青臭みと食味について次の6段階の基準でパネルテストを行った。

評価基準:青臭み
6:ない
5:あまり感じない
4:普通
3:ややある
2:ある
1:わからない

評価基準:食味
5.良い
4.やや良い
3.普通
2.やや悪い
1.悪い

評価は各基準値への分散を%表示して行った。
結果を表2に示す。青臭さ、食味ともに、普通以上良好と感じた被検者が7割以上であることから、本発明により調製された加工大豆及び大豆の単細胞含有飲食品は青臭さが解消され、食味が改善されていることがわかる。本発明の方法により、風味変容物質の発生を抑えた加工食品および単細胞含有飲食品を提供できることが確認された。
【0041】
【表2】

【実施例4】
【0042】
大豆の青臭みの原因化合物であるn−ヘキサナール量を、液体クロマトグラフィー法で分析した。その結果、本発明の方法にて調製した加工大豆における生成量は、菌糸体未処理の試料の100分の2以下であった。この結果からも、本発明により風味変容物質の発生が抑制されることがわかる。
【産業上の利用可能性】
【0043】
本発明の加工方法を用いることにより、廃棄物となる食品の非可食部分の発生を避け、食品の元来持つ栄養素を捨てることなく利用することが可能になる。
【0044】
本発明の加工方法は、担子菌の菌糸体を用いることにより、食品を単細胞化するもので、従来の酵素を用いた単細胞化よりも容易に実施でき、かつ従来よりも単細胞化が望ましい条件で達成できるものである。
【0045】
また、本発明により提供され得る加工大豆をはじめとした加工食品、および単細胞含有飲食品は、従来の加工方法では生じてしまう大豆の青臭さなどの風味変容物質の発生が抑えられているので、幅広い用途への利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】光学顕微鏡での加工食品(大豆)単細胞化の観察結果を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大豆を、担子菌の菌糸体で単細胞化処理することを特徴とする単細胞化方法
【請求項2】
大豆を熱処理したものに、担子菌の菌糸体の懸濁液を添加することを特徴とする、請求項1に記載の単細胞化方法
【請求項3】
前記担子菌の菌糸体が、アガリクス・ブラゼイ・ムリルの菌糸体であることを特徴とする、請求項1或いは2に記載の単細胞化方法
【請求項4】
(a)大豆を水に浸漬する浸漬過程と、
(b)前記浸漬済み大豆を加熱する加熱過程と、
(c)前記加熱済み大豆を冷却した後、アガリクス・ブラゼイ・ムリルの菌糸体の懸濁液と水とを添加して混合物を調製する混合過程と、
(d)前記混合物を攪拌しながら所定時間維持して前記大豆を単細胞化処理する単細胞化過程と、
(e)単細胞化された前記混合物を加熱して、前記菌糸体の反応を停止させる反応停止過程と、
(f)前記反応停止過程が終了した前記混合物に水を添加して石臼状の破砕機に導入しペースト化するペースト化過程と、
(g)該ペーストに水を適量添加して流動性を調整する調整過程と
を備えたことを特徴とする、請求項3に記載の単細胞化方法
【請求項5】
前記混合過程において、大豆の重量に対して0.05(v/w)%〜0.2(v/w)%の前記懸濁液を添加する事を特徴とする、請求項4に記載の単細胞化方法
【請求項6】
請求項1〜5に記載の加工方法にて得られる、加工大豆
【請求項7】
請求項6に記載の加工大豆を用いた、単細胞含有飲食品
【請求項8】
前記大豆の代わりに、小豆、いんげん豆、枝豆、米穀、小麦、大麦、トウモロコシ、茶葉又は大麦葉を加工することを特徴とする請求項1〜5記載の単細胞化方法
【請求項9】
請求項8に記載の加工方法にて得られる、加工小豆、加工いんげん豆、加工枝豆、加工米穀、加工小麦、加工大麦、加工トウモロコシ、加工茶葉又は加工大麦葉
【請求項10】
請求項9に記載の加工小豆、加工いんげん豆、加工枝豆、加工米穀、加工小麦、加工大麦、加工トウモロコシ、加工茶葉又は加工大麦葉、或いはそれらの組み合わせを用いた単細胞含有飲食品

【図1】
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【公開番号】特開2006−149254(P2006−149254A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−343110(P2004−343110)
【出願日】平成16年11月26日(2004.11.26)
【出願人】(595175301)株式会社応微研 (28)
【Fターム(参考)】